厚生労働委員会

2016-03-25 参議院 全89発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十八年三月二十五日(金曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     西村まさみ君     礒崎 哲史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長        三原じゅん子君
    理 事
                島村  大君
                高階恵美子君
                羽生田 俊君
                津田弥太郎君
               佐々木さやか君
    委 員
                赤石 清美君
                有村 治子君
                石井みどり君
                太田 房江君
                木村 義雄君
                武見 敬三君
                藤井 基之君
                古川 俊治君
                足立 信也君
                石橋 通宏君
                礒崎 哲史君
                小西 洋之君
                森本 真治君
                長沢 広明君
                小池  晃君
                東   徹君
                川田 龍平君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   参考人
       法政大学キャリ
       アデザイン学部
       教授       武石惠美子君
       日本労働組合総
       連合会総合男女
       平等局長     井上久美枝君
       特定非営利活動
       法人マタニティ
       ハラスメント対
       策ネットワーク
       代表理事    小酒部さやか君
       ジャーナリスト  猪熊 弘子君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
この発言だけを見る →
三原じゅん子#1
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、西村まさみ君が委員を辞任され、その補欠として礒崎哲史君が選任されました。
    ─────────────
この発言だけを見る →
三原じゅん子#2
○委員長(三原じゅん子君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
三原じゅん子#3
○委員長(三原じゅん子君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に高階恵美子君を指名いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
三原じゅん子#4
○委員長(三原じゅん子君) 雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
 御出席をいただいております参考人は、法政大学キャリアデザイン学部教授武石惠美子君、日本労働組合総連合会総合男女平等局長井上久美枝君、特定非営利活動法人マタニティハラスメント対策ネットワーク代表理事小酒部さやか君及びジャーナリスト猪熊弘子君でございます。
 この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。
 参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず武石参考人にお願いいたします。武石参考人。
この発言だけを見る →
武石惠美子#5
○参考人(武石惠美子君) おはようございます。法政大学の武石でございます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
 私の専門は、企業の人事管理あるいはそこで働く女性を含めた労働者のキャリアというのが専門でございます。その立場から今日は意見を申し述べさせていただきます。また、私、労働政策審議会の雇用均等分科会のメンバーでもございまして、そちらの方でも議論をさせていただきましたが、そういうことも踏まえまして、意見を述べさせていただくことになります。主として、仕事と介護、育児の両立という問題に関しての意見陳述ということになります。
 お手元に資料をお配りいただいておりますので、そちらに沿って意見を申し述べさせていただきます。仕事と介護、それから仕事と育児の問題に分けまして、現状、課題、残された今後の方向性ということに関しまして順番に意見を申し上げます。
 まず、仕事と介護の両立に関してになります。右下に小さく一と書いてありますページを御覧いただきたいと思いますが、現状ですけれども、これは御承知のとおり、少子高齢化により要介護者が増え、働きながら介護をする人というのが大変増えてきております。そして、今後、人口構造の観点から見ますと、ますます働く介護者というのが増えていく、そして、企業の人事管理においてこの問題が大変重要な課題になってまいりました。
 次の二ページにデータがございますが、介護を理由とする離職者、年間十万人と言われていますが、育児と異なりまして、男性の離職というのも大変高いというのが特徴でございます。
 そして、三ページに介護離職の理由がございますが、一番多いのが仕事と介護等の両立が難しいと、そういう職場だったという理由が大変多くなっています。
 ところが、四ページを御覧いただきますと、現行でも介護に関する両立支援制度というのがあるわけですが、その利用が十分なされているかというと、利用率が低調という現状がございます。四ページの赤で囲んであるところが制度の利用率になりますが、介護をしている人を一〇〇とした場合に、何らかの制度を利用している人というのが全体で一五・七%でございますので、こういう制度が利用されずに介護をしている。そして、その後辞めてしまうということにつながっているという課題があるということでございます。
 五ページにその制度を利用しない理由というのがありますが、これは両立をしながら就業している人と辞めてしまった人で分かれていますが、特に辞めてしまった人は、両立支援制度がないためと答えている人が多くなっています。法律で制度があるんですが、それが十分活用されない、ないと思って辞めていくという状況があるわけでございます。
 次の六ページを御覧いただきますと、介護をしている人も大変で辞めていくという状況があるんですが、介護をしていない人たちも今後自分が介護の責任を担うのではないかという不安がございます。上の図は、不安を感じるという割合が、非常にとそれから不安を感じるまで含めますと、男性、女性ともにかなり高い割合になっている。そして、下のグラフでございますが、介護をすることになったら、じゃ、仕事が続けられるかというと、続けられると思うという人は三分の一程度ということで、将来の介護に対する不安が大きい。この辺りが仕事と介護の両立に関する現状の課題と言えると思います。
 七ページですが、では、こういった課題に関して今回の育児・介護休業法でどういうふうにこの両立の在り方を考えたらいいかということでございます。
 まず、介護に関しては、育児と相当特徴が異なってまいります。いつ始まるか分からなくて、いつまで続くか分からない、しかも、年齢層が比較的年齢の高い人たち、それから男性もかなりの割合で介護の主たる介護者になっていくということで、非常に育児のように将来が見通せてだんだん子供が離れていくという状況とはかなり異なってくるという現状がございます。実際に、介護の期間というのが平均四十五か月、在宅の介護でいえば三十か月というようなデータがございますので、この期間全て介護をしながら、働く人が自分で介護をして、そして両立をするというのはなかなか難しいという現状がございます。
 そこで、仕事と介護に関しては、自分で介護をするということを基本にするのではなくて、介護サービスを活用して仕事を続けながら両立を目指すという、これを基本にした制度設計が必要ではないかというのがまず重要な点ではないかと思います。
 仕事と介護の両立に関しましては状況が大きく二つに分かれるというのが、次の②でございます。
 まず、一つは、まとまった期間、集中的に対応が必要な状況というのがございます。これ、例えば要介護者が倒れたとか、それから状況が変わって病院に入院しなくてはいけないというような、状況の変化に応じてまとまった休みが必要になるというところがございます。これが今介護休業制度で対応されている部分になります。
 それから、もう一つが、介護をしている間、ケアマネジャーさんと打合せをするとか、デイケアを使っている場合にその送迎の時間を家にいなくてはならないとか、そういう定期的、スポット的に対応が必要な状況というのがございまして、この両方にトータルに対応していく制度というのが必要になるということでございます。
 bに関しては、特にこれまで介護休暇制度というのがございましたが、介護期間を通じて利用できる制度というのが休暇制度しかなかったので、もっと柔軟に働ける仕組みというのもこの介護期間を通じて利用できる制度として今回法制化した方がいいのではないかということで法律に盛り込まれたということでございます。
 ですので、休業だけであると休業を長くしなくてはいけないという議論になるんですが、bの部分を、介護期間を通じて所定外労働の免除ができる、それから、三年間フレックスタイム、短時間勤務ができるというような選択的措置義務を導入することによって、aとbをトータルに活用することによって介護に対応するというのが今回の法改正であり、これは非常に重要な制度改正ではないかというふうに思っております。
 それから、③ですけれども、将来介護の可能性がある労働者は非常に不安であるということで情報提供等が重要である。これはなかなか法制化しにくい部分ですが、企業の皆様にこういう取組を促していくということが非常に重要ではないかと思います。
 介護に関しては、できるだけ充実した制度というのが求められるわけですが、法制化ということになりますと、中小企業も含めて義務付けられるということになりますので、企業の負担ということも併せて考えなくてはならないということであります。したがって、今回の法律、かなり介護が充実した内容で改正法がスタートするのではないかというふうに考えております。
 八ページのところが、仕事をしながら介護をする場合に、自分で介護をすると離職をしてしまうという、右側が離職していた人のデータなんですが、特にこの赤で囲ってある排せつ、入浴等の身体介護、これが左側の就労者と比べて離職者は自分がしているという割合が高くなっておりますので、この辺りをサービスに委ねていくということが両立して働き続ける上では重要ではないかということでございます。
 九ページですが、今回の法律で介護に関しては相当両立の対応ができますが、重要なこれからの課題といたしまして、企業においてやはり職場環境の整備を進めるということではないかと思います。
 特に、企業の皆さんは介護に関して非常にこれからは大変だという思いはあるんですが、現状労働者がどのぐらいの介護責任を担っているか等について十分把握していない、ですので必要な制度も対応が取れていないというような現状がございますので、そういったことをこの法律施行を契機に検討していただく、これが重要だと思います。また、恒常的な長時間労働というのは、次の育児も同様ですが、仕事と家庭の両立のためには非常に大きなネックになりますので、これを改革していくということが大変重要だと思っております。
 それから②に関しては、職場の両立支援と公的な介護サービスというのは、今回車の両輪ということで大変これが重要になってまいりますので、介護サービスをきちんと確保していくこと、これが大変求められると思っております。また、働く介護者という状況をよく理解してケアプランを作成いただけるようなケアマネジャーの育成というのも両立に当たって大変重要になってくるというふうに考えております。
 次に十ページですが、仕事と育児の両立に関して現状を申し上げたいと思います。
 まず、育児休業、短時間勤務制度などがこの間非常に充実してまいりまして、特に女性の正社員においては制度利用が増えております。これは、次の十一ページを御覧いただきますと、正社員の利用が増えているというデータがございますが、一方で、制度利用が増える中で妊娠、出産、育児期を通じて長期的にキャリア形成あるいは女性の活躍というのが進んでいるかというと、この妊娠、出産、育児期にキャリアが止まってしまうとかモチベーションが下がってしまうというような課題が顕在化してきたという問題がございます。
 それから、正規は継続就業が増えているんですが、非正規に関しては、十一ページにもございますように、制度利用、継続就業において課題が残っている、特に若年女性の非正規化が進んでいますので、これは大きな問題だと思います。
 それから、男性に関しては育児休業の取得等低いという問題があり、また、妊娠、出産等におけるいわゆるマタニティーハラスメントなどの問題も生じてきているというような現状がございます。
 それを踏まえまして、済みません、十三ページに参ります。
 仕事と育児の両立の在り方についてどういうふうに考えたらいいかということなんですが、まず両立支援制度を利用すること、これが大変重要なんですが、それとともに、やはり長期的なスキル形成あるいは能力発揮、これができるということも併せて考えないといけないということで、このための制度設計、運用というのが不可欠ではないかということです。ですので、今回育児に関しては、両立支援制度が介護のように大きく進んだという部分は余りないかもしれないんですが、むしろ男性の育児休業とか柔軟な働き方というのを進めることによってキャリア形成それから両立支援を進めていくということが重要ではないかと思います。
 それから②ですが、この両立支援制度が特に育児に関しては女性に大変偏在しておりますので、それによって特に女性の能力発揮が阻害されているという問題がございます。ですので、こういった観点からも男性の育児への関わりを高めること、これが重要になってくると思います。
 それから、有期契約の労働者、これが大変今回大きな課題になって法律の対応がなされた部分ですが、取得要件の休業後の復帰の見込みというのが非常に分かりにくかったということがありますので、この要件を取り除いたということが大変重要な改正点ではなかったかというふうに思います。また、派遣労働者に関しても、派遣元の責任というのが明確になったというふうに思います。
 それから、ハラスメントなどの環境整備ということで対応が行われたということが評価できるというふうに考えております。
 十五ページで、済みません、飛びますが、仕事と育児の両立のため残された課題、これは介護と同じですが、職場環境の整備ということで、やはり長時間労働の是正等を含めた働き方の見直しというのは、これは不可欠であろうと。
 それから、女性の能力発揮というものと両立する両立支援策、これを検討していくことが大変重要になってきているということ。
 それから、介護サービスと同様に、育児に関しては、特に保育所に関して今大きな問題になっておりますので、都市部を中心にこれに対して対応していくということが求められているというふうに考えております。
 今回の法改正は、こういった現状に対して課題を解決するためのものというふうに考えて、私は評価しております。
 仕事と介護の両立というのは、労働者の福祉という側面もございますが、一方で企業が持続的に発展していくという、両方を見据えて法律などの制度を考えていかなくてはならないと思いますので、その観点から、今後も労働政策審議会等で両方の意見を聴きながらより良いものになっていくということを期待したいというふうに考えております。
 本日はありがとうございました。以上でございます。
この発言だけを見る →
三原じゅん子#6
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。
 次に、井上参考人にお願いいたします。井上参考人。
この発言だけを見る →
井上久美枝#7
○参考人(井上久美枝君) 委員長、ありがとうございます。
 皆様、おはようございます。ただいま御指名をいただきました連合の井上と申します。本日は、このような場で私ども連合の意見を表明する機会をいただき、感謝を申し上げます。
 私は、雇用均等分科会の委員として育児・介護休業法の改正議論にも関わってまいりましたが、本日は、働く者の立場から見た育児・介護休業法をめぐる労働者の現状と課題について述べさせていただきたいと思います。
 初めに、仕事と介護の両立支援制度について申し述べます。
 資料の方は、先生方のお手元、育児・介護をめぐる労働者の現状のパワーポイントを配付をさせていただいておりますので、御覧をいただければと思います。また、こちらの主な資料につきましては、私ども連合の組合員を対象にした介護休業制度等に関する意識実態調査のデータも活用させていただきながら御説明をさせていただきたいと思います。
 ページ数が振ってございませんでしたので、大変申し訳ございません、一枚開いていただきまして、介護への不安のスライドを御覧ください。
 この介護への不安につきましては、現在又は将来において家族や親族を介護することにどの程度不安を感じているか聞いたものです。非常に感じる、やや感じるを合わせると約九割の人が不安を感じるとしています。また、現在介護している人では九五%以上が不安を抱えており、現在介護している人は、先行きの見えない中、この不安の大きさが見て取れるかというふうに思います。
 次のスライドの、要介護者の原因疾患と要介護者の認知症割合ですが、まさにその介護への不安材料として考えられるであろうデータではないかというふうに思います。
 要介護者の原因疾患と要介護者の認知症の割合ですが、平成十年、これは介護休業法成立の三年後でございますが、その調査における要介護者の主な原因別の構成割合では、当時は認知症が痴呆となっておりますが、それが四位となっております。平成二十五年には、いわゆる痴呆、認知症が二位ということで、この数値が上がってきております。
 また、下のグラフの認知症に関する診断状況を御覧いただきますと、この丸囲みをした部分を合計いたしますと要介護者で認知症と診断された人たちは五四・八%となっており、こちらの方、データは掲載をしておりませんけれども、認知症と診断されなかった人でも三分の二に何らかの症状が現れており、要介護者の約八割に程度の違いはあれ認知症の症状が出ているとの結果となっております。
 次のページを御覧ください。
 これは、要介護者が施設に入所できるまでの期間について、法定の介護休業期間である九十三日を上回る日数が掛かったという人が三五・五%、また一年以上掛かったとの回答が二二・二%との結果が出ております。施設入所まで長時間、時間が掛かっているということが見て取れるというふうに思います。
 また、右のデータ、こちらは介護保険サービスに不満の理由ですけれども、こちらを見ていただきますと、施設にすぐに入所できないとの回答が三二・一%となっております。こちらに回答した方々の内容ですが、認知症で専門治療が必要な場合が多く、認知症が進行した段階での在宅介護の難しさ、これが記載がされておりましたので、やはり認知症の場合の在宅介護の難しさが見て取れるのではないかというふうに思います。
 また、次のスライドの介護時間と認知症に関してですが、こちらの左のデータを御覧いただきますと、継続就労者の介護時間に注目をしてみますと、仕事ありの日の二時間、仕事なしの日の五時間程度が働き方を変えずに仕事も継続できるボーダーラインの見方とできるのではないかというふうに思います。また、右の方のデータですけれども、親が認知症の場合、平日で二・九時間の介護時間、あるいは仕事なしの場合は七時間ということで、いずれも男女とも認知症の場合の介護時間が増加をしているというのが見て取れるかというふうに思います。
 次のページを御覧ください。済みません、失礼いたしました。次のページは育児の方に入りますので、介護の方を少し取りまとめさせていただきたいと思いますが。
 これまでの介護に関する法制度につきましては、施設入所までの緊急的対応に使うことが想定をされており、介護休業や短時間勤務制度がその役割を果たしてきたと考えております。しかし、介護休業法が制定されて以降、認知症の増加、施設入所への待機の問題など、介護の実態も大きく変わってきております。
 今回の法改正に当たりましては、両立支援制度と介護保険サービスは車の両輪であり、制度の組合せをすることで働きながら仕事と介護を両立できるようにすべきという考え方につきましては、私たちも同じ思いでございます。しかし、介護保険サービスも十分とは言い難く、そして介護保険サービスと両立支援制度の組合せから漏れてしまう場合も懸念をしております。
 また、介護休業等の制度利用につきまして、不利益取扱いや嫌がらせというものも連合の調査では出ております。制度が利用しやすい職場環境の整備も課題となっております。また、介護関連制度の利用者が極めて少ない中では、法改正を経ても介護休業の制度を利用せず、有休を利用して介護を担うケースも少なからず残るのではないかと。これは育児の場合でも同じであると思っております。
 現在の法律では、介護や育児の制度を利用している労働者に対しては、制度の利用に配慮する努力義務は課されているんですけれども、制度を利用せずに育児や介護を担っている労働者に対する配慮はありません。そういう意味では、介護や育児を抱えた労働者に対する事業主の配慮につきましても措置が必要だというふうに考えております。
 次に、仕事と育児の両立支援制度について申し述べたいと思います。スライドの方、仕事と妊娠・出産・育児の両立に関する困難の状況を御覧ください。今回の改正で、育児・介護休業法の制定以来の懸案である有期契約労働者の休業取得の一部緩和につきましては一定の評価ができるところでありますが、まだまだ実態は厳しいというものがこちらのスライドでございます。
 依然として約六割の女性が第一子出産を機に退職をしていますけれども、両立が難しい理由の一位は、勤務時間が合いそうもない、合わなかった、二位は、職場に両立を支援する雰囲気がなかったとの結果が出ています。最近、待機児童や保活が問題となっておりますけれども、このような実態では、女性の継続就業率の向上などは絵に描いた餅となってしまうのではないかというふうに思っております。
 次のスライドが非正規労働者の育児休業の取得状況ですが、こちらの方、育児休業を利用して継続就業したパート、派遣労働者の比率が全体の四%にとどまるなど、制度の利用が進んでおりません。これが継続就業を阻む大きな要因となっております。
 資料の方、後ろから一枚めくっていただきまして、育児休業取得が困難な状況という資料を見ていただきますと、こちらのマタニティーハラスメントに関する、これも連合の調査でございますが、こちらの方に育児休業が取得できなかった理由なども掲載をさせていただいております。
 連合も労働相談ダイヤルというものを行っておりますが、育児休業を取ろうとすると、うちの会社にはそんな制度はないとか、法律すら知らない事業主がまだ存在をしているという実態があります。また、取得できない背景につきましては、有期雇用労働者が育児休業を取得する要件が厳しく、かつ要件が明確でないことが理由として挙げられると思います。
 今回の改正で有期契約労働者の取得要件一部緩和となりますけれども、有期契約労働者も育児休業制度が利用できることを労使共に周知するところから始めなければ、取得率の向上にはつながらないというふうに考えております。
 スライドの方ですが、後ろから二ページめくっていただいて、育児短時間勤務制度の利用意向のところを御覧ください。
 こちらの方、現行法では子の年齢が三歳までとされている短時間勤務制度の利用に関して、子が三歳から五歳、及び子が小学校一年から三年生の子を持つ女性の制度利用希望者がそれぞれ四割に上っております。その背景としては、三歳以降の預け先が見付からない三歳の壁、三歳の誕生日を迎えた途端、短時間勤務が使えなくなり仕事を辞めざるを得ない実態、さらには保育所より学童の方が預かる時間が短い小一の壁問題があり、仕事と育児の両立を図りながらの就業継続には短時間勤務制度の充実が不可欠であるというふうに考えております。
 また、次のスライドにつきましては、短時間勤務制度の利用の子供の年齢別の朝夕の時間の保育士不足、こちらのデータでございます。こちらのスライドは、朝夕の時間の保育士不足が供給面で問題になっているというものです。
 先日、保育士の資格を取っても処遇が悪いために別の職業に就職をしてしまうというニュースを見ましたけれども、保育士の処遇改善のためには、預ける側の短時間勤務の利用促進が当面の保育士不足を解消する一つの面もあるのではないかというふうに思います。また、待機児童解消のためには、預かる側、預ける側の両面の取組が必要と考えております。
 一ページめくっていただきまして、下のスライド、それから一番最後のスライドにつきましては、マタニティーハラスメントやケアハラスメント、いわゆるハラスメントに関するデータでございます。
 先ほども申し上げましたが、連合では労働相談ダイヤルあるいはマタニティーハラスメントに関する意識の実態調査をしております。今回の改正でマタニティーハラスメントの防止措置が加わることには一定の評価ができるというふうに考えております。また、この防止措置の内容については、セクシュアルハラスメントの防止措置を参考に今後審議会で具体的な内容が議論されるものと認識をしております。
 ただ、セクシュアルハラスメントの防止措置でも課題となっているのは、ハラスメントの被害者がメンタルヘルスを害し職場に行くことができなくなった場合の復帰のための権利が担保をされていないということです。長い間休業したことで復帰する際に戻る職場がないというケースがあるというのも実際に相談で伺っております。健康に気を遣うべき妊娠・出産期などのハラスメントで健康を害されることに関しての保障、少なくとも職場に復帰する権利が担保されるべきだというふうに考えております。
 以上、私ども連合のデータを、あるいは民間のデータを使って少し説明をさせていただきましたけれども、この育児・介護休業法の改正に当たりまして、まずやはり男女の固定的役割分担の意識を払拭をして、そして男女が共に協力をして家事、育児、介護への参画をし、そしてまた働く者たちの余暇を享受できる労働環境を実現することが重要だというふうに考えております。
 私ども連合としては、二〇一六春季生活闘争におきまして、今、ベースアップの方がどうしてもマスコミでクローズアップされておりますけれども、生活改善闘争の位置付けということで、この育児・介護休業法の改正を見据えて、来年の一月にも改正されるであろう法案を見据えた労働協約改善の取組をしております。
 労働組合の最大の強みは、法律を上回る労働協約を締結できることだというふうに思っております。そういう意味では、労働組合がある私ども、あるいは労働組合がある職場の組合員が法律を上回る協約を締結をすることで制度を変え、社会を変えていくことができるというふうに考えております。
 そのためには、私ども連合も一生懸命頑張っていきたいというふうに思いますけれども、この育児・介護休業法、雇用保険法等の一部を改正する法案につきましては、全ての人が、雇用形態や家族形態にかかわらず、育児や介護をしながら継続就業できる支援制度となるよう、国会における真摯な御審議をお願いをしたいというふうに思います。
 以上、ありがとうございました。
この発言だけを見る →
三原じゅん子#8
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。
 次に、小酒部参考人にお願いいたします。小酒部参考人。
この発言だけを見る →
小酒部さやか#9
○参考人(小酒部さやか君) 私、NPO法人マタニティハラスメント対策ネットワークの代表理事をしております小酒部さやかと申します。本日は登壇の機会をいただきまして、ありがとうございます。大変光栄です。
 私は、二〇一四年の七月に被害者支援団体としてこの団体を立ち上げました。現在一年九か月、この間、約二百五十件近い被害相談が寄せられています。マタハラという言葉を日本に広め、国民的議論を巻き起こしたということが評価され、昨年三月、アメリカの国務省から、国際勇気ある女性賞という賞を日本人として初めて受賞させていただきました。
 保育園落ちた日本死ねのブログが話題になり、国会前に保育園落ちたの私だと当事者の方々が集まりました。妊娠報告と同時に退職を余儀なくされれば、保育園入れないの私だとなります。産休、育休を取得させてもらえず、妊娠報告時点でマタハラされることが非常に多いです。私もその被害者の一人でした。
 育児休業は単なるお休みではありません。女性にとっては二つのはしごが掛けられています。一つは育児給付金、そしてもう一つが保育園のチケットとその後の復職です。育児休業制度へのこの認識を、今回の改正を機に全ての労働者に徹底いただきたいです。マタハラは、保育園入れないの私だにつながる問題であることを念頭に置いていただき、私の話を聞いてくだされば幸いです。
 今回の法改正における具体的な要望を六つ、優先度の高い順にお話しさせていただきます。
 まず最初に、育児法の改正案では、非正規の育休取得要件の二は削除されましたが、要件三の削除もお願いしたいです。今回の改正案では、要件一、同一の事業主に引き続き一年以上雇用されることが残っている。そして、要件二は削除していただきました。そして要件三、子が一歳六か月に達するまでの間に労働契約の期間が満了し、かつこの更新がないことが明らかでないこと、この更新がないことが明らかでないことを入れることで、では更新がないことを明らかにしてしまおうと企業が契約更新しない、マタハラをする後押しとなる内容となっています。改正案では、育休取得を理由に更新しないことは不利益扱いとして禁止しているからというすみ分けをされていますが、不利益扱い、マタハラされても女性は声を上げられない、泣き寝入りが大半です。そのことを是非御考慮ください。
 参考資料の二ページ目を御覧ください。
 私たちの調査では、派遣、パート、契約社員などの非正規は、六割が要件のない産休すら取得させてもらっていないという現状が分かりました。つまり、育休取得の要件を全て削除したとしても、大半の非正規が取得困難な状況は続きます。だとしたら、なおのこと要件三の削除を是非ともお願いしたい。附帯決議に付けていただけたらと思います。
 次のページを御覧ください。
 イギリス、カナダ、フランスなど海外の例では、未来の不確定要素は要件となっていません。未来の不確定要素を要件に入れるのはとても高い壁のように思います。そして、このことが理由で、日本はいまだに第一子の妊娠を機に六割もの女性が仕事を辞めているのではないでしょうか。
 資料の四ページ目を御覧ください。
 こちらは、厚労省が出している年金健全化のための将来推計です。二〇三〇年まであと十四年のうちにM字カーブをなくし、二十五歳から五十歳までの女性の就業率が八〇%以上を保たれなければ年金は健全化されないとしています。あと十四年のうちに女性の就業率を一五%近く引き上げるためには、抜本的な改革が必要なはずです。未来の不確定要素は要件から削除し、抜本的な改革につなげてもらいたいです。
 要件三の削除がもしどうしても難しいということであれば、せめて、一歳六か月ではなく、育休の原則である一歳で御検討いただけるようお願いいたします。契約社員は契約期間が一年更新がとても多いです。一歳六か月では二回更新に匹敵してしまいます。再度の審議をどうぞお願いいたします。
 二番目に、マタハラ防止の措置義務について、改正案では、上司、同僚からの行為を防止するための措置について、事業主に雇用管理上必要な措置を義務付けるとされています。今まで雇用主の妊娠、出産を理由にした解雇や退職強要は違法とされていたんですが、そこに上司、同僚もマタハラだというふうに加えていただけることになりました。ここについては感謝しております。
 これと同時に、是非、産休、育休で休んだ分の業務をフォローする上司、同僚の評価、対価の見直しなども同時に企業に義務付けていただきたいです。
 資料の五ページ目を御覧ください。
 私たちが先日、HR総研さんという企業と共同調査した調査結果では、七割の企業で、産休、育休を取得する社員が出ると、その社員の業務は周囲の社員が負うことになる労働環境だという現状が分かりました。これは企業規模に大差はなく、千人以上の大企業でも代替要員の導入がなされていない状況です。皆さん、逆マタハラという言葉は御存じでしょうか。フォローする側が、残業ばかりで死にそうだと、フォローする分の業務のしわ寄せを受けて迷惑だ、逆マタハラだと不満の声を上げるのも、これでは無理がありません。
 代替要員が入らないのであれば、フォローする上司、同僚が評価される評価制度の見直し、それから、産休、育休で一人分の賃金が浮いているわけですから、それを企業が吸い取るのではなく、きちんと社員に分配するなどの対価の見直し。今は、結婚、妊娠を望まない社員も多くいます。そのような社員にも長期休暇を取得できる制度の導入などをして、制度を利用する側と制度の利用をフォローする側の不公平さをなくし、ダイバーシティー・インクルージョン、一体化を図っていただきたいです。
 逆マタハラの解決なくしてマタハラの解決はあり得ません。そして、この逆マタハラの解決をすることで、マタハラ解決が全ての労働者の労働環境の見直しへとつながっていきます。働き方改革へとつながっていきます。是非、フォローする社員のインセンティブも同時に義務化に加えてください。
 三番目に、これもマタハラ防止の措置義務について、育児休業後の復帰先として原職及び原職相当職への復帰を義務化してください。
 マタハラNetに寄せられる育休復帰時の被害相談では、あなたのポジションに別の人が入ったからあなたを戻すことができない、あなたを戻すならほかの人を辞めさせないとならないと会社から言われることが往々にしてあります。ほかの人に迷惑が及ぶとなると会社に反論できず、多くのマタハラ被害者が復帰を断念しています。育休復帰時の代替要員として新規雇用された者の存在を理由に、原職及び原職相当職への復帰の拒絶は不利益扱いとすると明記されるべきです。優先権は元々そのポジションにあった女性であるとルールを徹底してください。
 四番目に、均等法について、不妊治療、流産もマタハラの行為の対象としてください。
 現在、均等法九条では、妊娠、出産等を理由とした女性に不利益な扱いをすることは禁止するとされていますが、妊娠等、出産等と改正することをお願いいたします。妊娠等とすることで、妊娠だけに限らず、不妊治療や流産など妊娠にまつわることも全て含めると明示していただきたいです。
 不妊治療時のマタハラをプレマタニティーハラスメントと呼びます。働きながら不妊治療を受けた九割が、仕事と治療の両立を難しいと感じています。このうち半数近くが退職や休職など働き方を変えざるを得なかったという実態があります。
 また、私は流産を二回してしまい子供がいないんですが、妊娠の報告時からマタハラが始まり、流産をした後も、通常どおり働けているにもかかわらず退職強要を繰り返されました。妊娠の可能性があると分かると、会社は迷惑な存在というふうに捉えてマタハラを繰り返しております。流産において、上司から、妊娠した女性を守る法律はあるが流産した女性を守る法律はないから辞めてもらっても構わないと退職強要された実例などもマタハラNetに届いております。是非、妊娠等というふうに改正することを御検討いただきたいです。
 五番目に、先ほど井上さんからも三歳の壁についてございました。改正案では、育児のための所定労働時間の短縮措置等の対象となる子の年齢の引上げについては引き続き検討するとありますが、時短勤務期間の延長をどうぞよろしくお願いいたします。
 現在、三歳までとされる時短勤務ですが、三歳以降も育児の負担は変わりません。にもかかわらず、時短勤務制度が適用されなくなることが理由で、三歳以降に会社側が待ってましたとばかりにマタハラし、離職を余儀なくされる例が一定数存在します。選択肢の一つとして、少なくとも就学までの時短勤務制度の延長を設けていただきたいです。実質延長している企業も多数存在します。
 最後に、認定マークの剥奪、ここも是非併せて一緒に検討していただきたいです。厚労省が発行する子育てサポート企業認定マークくるみん、プラチナくるみん、そして経産省が発行する女性活躍推進に優れた企業認定マークなでしこ銘柄、これらの認定を基に、妊娠、出産しても就業継続できるであろうと信頼して入社した企業が実はマタハラ会社であり、退職に追い込まれたといった声が多く寄せられています。私も、くるみん認定企業、子育て応援企業とうたっている会社でマタハラに遭いました。そして、現在も剥奪されず、そのまま認定マークを保持したままであります。
 実態はマタハラ会社であるにもかかわらず国が認定を維持させ続ければ、国が国民を欺く結果になります。また、制度本来の趣旨をも損なうものです。均等室にて行政指導がなされた場合、また民事訴訟に運ばれてしまった場合などは、直ちに認定省庁と情報共有をし、各認定の取消しなどの措置を連携してもらえるよう、認定制度の改正も併せて必要だと思いますので、どうぞ御検討くださいませ。
 私からの要望は、具体的に以上六つになります。
 女性活躍、一億総活躍、活躍の前に、まず安心して妊娠、出産、子育てしながら働き続けられる社会、就労を継続できる社会の実現に取り組んでいただきたいです。マタニティーハラスメントを解決しなければ、パタニティーハラスメント、ケアハラスメントと、次なるハラスメントに連鎖していきます。マタハラ解決をきっかけに長時間労働を見直し、全ての労働者のワーク・ライフ・バランスが守られる働き方改革が行われることを切に願います。
 御清聴いただき、ありがとうございました。
この発言だけを見る →
三原じゅん子#10
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。
 次に、猪熊参考人にお願いいたします。猪熊参考人。
この発言だけを見る →
猪熊弘子#11
○参考人(猪熊弘子君) おはようございます。
 本日は、こういうところに私も来るの初めてなんですけれども、皆さんの前で、今盛んに話題になっている保育園の保活の現状ですとか待機児の現状などについて特に中心にお話をすることで、今回の法律の改正にひとつ御参考いただければと思って伺いました。本当にこのような場所をいただいて、ありがとうございます。
 私は、ジャーナリストという肩書でこちらに今日来させていただきましたけれども、ジャーナリストとして私自身が四人の子供を育てながらずっとやってきました。長女はもう十九歳で、もうすぐ二十歳になりますけれども、その長女がゼロ歳のときから、四人ともゼロ歳で保育園に預けて働いてきたわけなんですけれども、ずっとフリーの記者として、ある意味、非正規の労働者として働いてきたというわけです。その自分の経験から、本当に子供の問題ですとか保育の問題というのは非常に生活に関わる、人間の生き方に関わるとても重要な問題だということから、ずっと記事を書き続けてまいりました。
 私は、現在では記事を書くだけではなくて研究の分野にも関わっておりまして、今ではお茶の水女子大学の大学院で保育・児童学コースというところで勉強もしております。
 そういったことで、今日は資料をいろいろお持ちしたんですが、私、ちょっと余り上手にパワーポイントなどが作れないもので、いっぱい書いてあるもので大変申し訳ないんですが、まず一つ、今日皆さんにお配りしている雇用保険法等の一部を改正する法律案というもの、これは事前にお配りいただいたかと思うんですけれども、略歴が載っているところの後ろに、私がこれまで書いてきたものの中で今回のことを考えるきっかけにしていただきたいと思う記事を三つ付けていただきました。
 一つは、乳幼児期の教育について考えるということです。昨年の四月から、今年度から、子ども・子育て支援新制度という新しい制度をつくっていただきまして、保育、幼児教育の質の向上、それから量の拡大ということで、先生方にはたくさんの御尽力をいただいて、本当に感謝しております。その中で、乳幼児教育ということで、今ゼロ歳から五歳までの連続した教育というふうに考えられていますので、それがどういうものなのかということを、是非ここをお読みいただければというふうに思っています。
 それからもう一つ、次に、「規制緩和が招く「保育の質」の危機」ということで、これは保育の専門の雑誌に掲載したものですけれども、これまで私がジャーナリストとして長らく保育の質ということに警鐘を鳴らしてまいりました。保育の質ということを簡単に言われるんですけれども、要は、究極的に言えば、先生方がどういうふうに子供に関わるかということです。どういうふうに子供に関わるか、愛情深く子供に接することができるかというのが最大のテーマでして、それができなくなっているのが保育の質の危機というふうに言えると思います。例えば、いろんな規制緩和をしたことで子供たちの命が危なくなっている、危険にさらされているという現状を是非これで読んでいただきたいと思います。
 もう一つ付けていただきましたのが、一番最後の五十七ページになりますが、これは、最近すごく大変な問題になっております、保育士さんがいないと。保育士不足の問題について経済雑誌に書いたものです。保育士さんがいないいないという話になるんですが、実は、保育士さん自身もワーキングマザーの方が、女性が多いですから働く母親であることが多いわけで、その方たちがどういう苦労をして、どういう形で働いていらっしゃるかということをまとめています。この中でいろんな難しい問題が出ているんですけれども、是非こういったものも後でお読みいただければと思います。
 そして、もう一つ、配付資料として今日お配りいただいたものがあって、こちらも本当に大変なものなんですけれども、とじてあるものが三つあると思います。
 まず、一つ目のホッチキスで留めてあるものは、杉並区の保育園に入れなくてとても困っているお母さんたちが、来年度の、この四月から新しく保育園に入りたいと思っていた区内の方に向けてアンケートをしたものです。
 そして、次のホッチキス留めの二つは、保活実態アンケートということなんですけど、これは武蔵野市の同じく保育園を増やしてくださいという保育園増やし隊というのをやっていらっしゃるお母さんたちが作ってくださった資料で、一つ目は実態アンケート、もう一つ、最後のホッチキスのくくりは、兄弟が一応保育園に入れたものの別々の園になってしまったという話なんですね。どういうところに勤務していて、どういうふうに別々の園になってしまったかというようなことの実態調査になっています。
 まず、今日は、この一番最初の保育園ふやし隊、杉並のお母さんたちが作ってくださった資料をちょっと見ていただきたいんですけれども、本当に入れなかったという方が結構多いんですね。杉並区は、今年、認可保育所の希望が二倍ということで、最近受験並みに言われています。倍率二倍というふうになっていました。
 この三ページ目を御覧いただきたいんですけれども、ここに、本当に具体的な親たちの苦労とか親たちの心が書いてあります。
 例えば、最初の左側のところ、認可に入れず生活が苦しいというところでは、もし今職を失ったら次は正社員になれないと思いますし、夫の収入だけでは生活できません。妊娠中から働きながら保活を始め、何とか認証保育所の内定をいただきましたというような話。
 それからその次には、入れなかった方なんですけれども、今後生活を成り立たせるために働くことは必須なので、何をするか、できるか思案中ですと。子供が生まれたことで育児休業を取りましたが、保育園が決まらないとの情勢から、仕事へ戻れなかった場合の生活がよぎり、子供へはお宮参りやお食い初めの行事等を控え最低限の出費で日々を送っていますというふうになっています。
 次のページには、保活の厳しい現状というのが書かれています。
 ここを見ていただければと思うんですけれども、実は私自身も二十年前、そして次女のとき十六年前、そして、三番目、四番目が実は双子なんですけれども、それも十二年前ですね、非常に苦労して保活をしてきた経験があります。でも、私のときに比べて更に本当にひどくなっていて、今年は今まで聞いた中で本当に指折り数えてというぐらいひどい状況です。
 保活の厳しい現状というところでは、母親が一人につき二十件ほどの問合せ及び申込みをしなければ入れない、仕事に戻れないというのは、国の、女性が輝ける国にという目標とは到底離れているとか、あと、妊娠中に保活をしたということで体調が悪くなったという話も本当にたくさんここに挙げられています。五月の段階で見学に行った認可保育園でゼロ歳児四十人待ちと言われた。五十人待ち、六十人待ち、七十人待ちと言われたり、申込み自体を断られたり、非常につらい思いをしました。そんな話、ずっと書いてあります。
 右の方でも、無認可でも七十人待ち、もう百人待ち。入れたけれども、家から近いといっても電車で四駅、隣の区まで行って通っている、ゼロ歳児を抱えて毎日の電車通勤は本当につらかったというふうな話ですね。働くために保育園に入れたいのに受け入れてもらえず、働かなくては加点がもらえないなんてこんな制度おかしいですというふうに書いています。赤ちゃんが生まれるということは、家族にとっても地域にとっても日本にとっても喜ばしいことなのに、こんなことでは子供を産みたいと思う人がどんどん少なくなってしまいますというふうに書いてあります。
 ほかのところ、また見ていただければと思うんですけれども、同じように次の、武蔵野市の増やし隊のお母さんたちがアンケートをしてくださいました。
 この中でも、三ページ目から、どういったことが保活の中で感じているか、改善要望、特に大変だったということがあります。これ、非常に重要なことなので、細かいものですけれども見ていただければと思います。この中で、子供を産んで働き続けることがこんなに大変だとは思わなかったという声、本当にシビアに書いています。しかも、それをやはり受けているのがほとんどが母親だということですね。父親ではなく、母親がこれを全て受けているというふうになっています。
 それからもう一つ、認可外保育施設への保活状況というのが四枚目のページにちょっとあるんですけれども、実は今、小規模保育所というのが今年の新制度からできまして、地域型保育ということで、小さい施設を使ってゼロ歳から二歳までの保育をするというのをとても増やしています。特に待機児の多い東京などでは、なかなか認可保育所がつくれないということを理由にしてそういった小さな保育所がつくられているわけなんですが、実はそれがまた特に大変なことになっています。
 というのも、二歳になったときに保育園を出なければいけない、今度三歳からの施設を探さなければいけないということで、もちろん連携施設というのをつくってくださいということにはなっているんですけれども、今まだその連携施設がないというようなことでなかなか難しくて、先日聞いたお話の中でも、小規模、二歳までだったのでということで、そして下のお子さんが生まれて、ゼロ歳のお子さんと二歳のお子さんの二人のダブル保活というのをしているという話も伺っています。本当に大変な状況です。
 そして、規制緩和で詰め込みになっています。さらに、お庭がなくてとても狭い認可外のところがとても高い保育料になっているという現実で、私たち、何も子供をただ預ければいいというふうに思っているわけではありません。やはり働いて子供たちにもいい思いをさせてあげたい、それなのにそういう希望がかなえられないということが現実にあります。
 規制緩和で詰め込みでということでは、本当に事故が、年間に二十人ぐらい保育施設でお子さんが亡くなっているというのが今現実にあります。そして、そういう方たちの話を聞くと、待機児で、ここの保育園に入りたいと思ったんだけど入れなくて、仕方なくやっと見付けたところで余りいい保育が行われなくて事故に遭ったという事例がほとんどなんですね。そういったことも考えていただき、この二十年間、規制緩和を続けてきましたけれども、なかなか保育園が十分に足りる状況にならない、一方で少子化はますます進んでいるという中で、規制緩和ではなくて本当に子供のためのことを考えていただきたいと思います。
 今回の法律のことに関しますと、私がお話しできるのは、特に妊娠、出産、育休等を理由とする不利益取扱いの防止措置と有期契約労働者の育児休業法要件の見直しということになるとは思うんですけれども、これまですごくたくさん待機児解消の問題をずっとやってきているわけなんですが、国の方でも本当に御尽力をいただいて、お金もたくさん付けていただいて、つくろうつくろうということでやっていただいていますけれども、なかなか追い付かないと。その中で、一つ、働き方の問題というのもあるのではないかなというふうに考えているんですね。
 働き方の問題ということでは、先日も保育士さんとか園長先生たちとちょっとお食事する機会がありまして、そこで話題になったんですが、この四月から新しく入ってくるお子さん、先生の園で八時まで預かり希望のお子さん何人いるみたいな話になったんですね。どこの園でもやっぱり五人とかいて、ゼロ歳児の子供をやっぱり八時まで預けて働かなければいけないという現状が本当にあるんですね。もちろん、特別な仕事だったり重要な仕事で空けられなくてどうしても子供を預けなければいけない場合には、家庭のように温かく子供たちを見てくれる場所が保育園として必要なんですけれども、今現在、十三時間開所が求められる中で、その中で十三時間子供たちがいるという状況、本当に幸せかどうかというのを考えていただきたいというふうに思っています。
 それから、子供の病気のときに今病児保育というのが非常に充実してきているわけなんですけれども、最近聞いたハラスメントでは、充実してきたということで、逆に、子供が病気になったので休みたいというふうに会社で言っても、えっ、なぜ病児保育に預けないの、病児保育に預けてくればいいでしょうというふうなハラスメントがあるというふうに聞きました。もちろん、どうしても休めない方もいらっしゃいますので必要なものだと思うんですけれども、やはり会社の方で、子供がいる人が子供が病気になったときに休めるような制度というのを本当に充実させてほしいと思います。子供がやはり安心して育つためには、親とも関わり合うことがとても大切だと思っています。
 そして、私が保育・児童学の研究者として、そして保育のジャーナリストとして本当に最後に訴えたいことなんですけれども、今就労支援ということでこの保育とか乳幼児教育ということが考えられてリンクされているなというふうに思うんですが、一つ考えていただきたいのは、ゼロ歳から五歳の時期というのは一生で一回きり、必ずやり直しの利かないものだということを考えていただきたいんです。
 というのも、大学に入り直したり高校に入り直したりということはできますが、幼稚園、保育園にもう一回入り直したいと言っても誰も認めてくれないわけですね。それだけ実は大切な時期なんです。ですので、そこは非常に充実させるということが国の未来に関わってくるということも言われています。乳幼児教育の充実が国の未来を支えることになるというのは最近たくさん言われていることですので、就労支援の保育、幼児教育ということではなく、子供のための保育、子供のための乳幼児教育、そしてこの国で子供たちが良い環境で育つ権利があるというふうに思っています。それを充実させるほどにしていただきたいというふうに思っています。
 親がなかなか子育てに関われない現状があります。まだまだ厳しいです。でも、このような国で本当に少子化が進む中で、私も子供がいて本当に幸せだなと思ったことが何度も、何度もというかもう本当にずっとあります。そういった子育てという幸せをずっと感じられるような世の中にしていただきたいと思うんですね。そのために、やはり親が子供と当たり前に関わる幸せな時間、その大切な時間というのを企業がむやみに奪うことがないように、更なる制度の充実を望みたいというふうに思います。
 私たち女性は、本当に母親は、頑張って社会のために貢献したい、活躍したいというふうに思っています。でも、それが子供の犠牲の上に成り立つものでは、私たちはそんな子供の犠牲の上では活躍したくないというふうにみんな思っているんですね。ですので、みんなが女性活躍の名の下に、安心していい保育施設で子供たちが充実した保育を受けながら、乳幼児教育を受けながら働けるような環境というのを是非つくっていただきたいというふうに思っています。
 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
三原じゅん子#12
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
東徹#13
○東徹君 おおさか維新の会の東徹でございます。
 本日は四名の参考人の皆さん、大変貴重な御意見をいただきましてありがとうございました。
 まず、武石参考人とそれから井上参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
 武石参考人の方からもお話がありました。本当に今、介護を理由としてやむを得なく離職していく人たちが十万人いますよということがよく一般的に言われております。本当に、二十年前、三十年前とは違いまして高齢者の人口もやっぱり増えてきましたし、もちろん介護を必要とする高齢者の数も増えてきたわけでありますし、そしてまた核家族化という問題もあって、今までは誰かに見てもらっていたけれどもやっぱりなかなか見てもらえないという現状もあると思いますし、また夫婦共に仕事をしているという状況もあるかと思います。
 その中で、家族が、誰かが介護を必要になったときになかなか見ることができないという状況になってくるわけでありますけれども、その中で、仕事を辞めなくても介護をやろうと思えば、なかなか在宅での介護って非常に難しいとは思うんです。先ほど武石参考人の話にもありましたデイサービスセンター活用したとしても、大体三時ぐらいに終わって四時ぐらいには家に戻ってくるというケースも多かったりとかすると思いますけれども、じゃ、四時に帰ってきたら誰が迎えに行くのという問題もあるかと思います。
 まず、在宅介護についてお伺いをしたいと思うんですが、在宅介護、こういったサービスを増やしていけばもう少し仕事を辞めなくても介護ができるんじゃないだろうかと、そういった点についてはいかがでしょうか。お二人の参考人から御意見をお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
武石惠美子#14
○参考人(武石惠美子君) ありがとうございます。
 東委員おっしゃるように、在宅介護というのはこれからの介護の基本になっていくというふうに考えております。施設介護というのは要介護認定の一定以上の認定が出ないと入れないということになっておりますので、基本、介護というのは在宅介護というのが主流になっていく、そういう中で在宅介護のサービスが充実するというのは非常に重要であるというふうに考えます。
 何が重要か、どういうサービスがというのは、やはりこれは状況に応じて多様ないろんなメニューが重要になってくるとは思うんですが、今ありますデイサービスなどの拡充、あるいは時間が、働く人の両立の方の制度が充実するとともに、そちらのサービスの方もそれに見合った形での提供というのが重要になってくる。
 それから、介護をしている人が、じゃ、働いていないときはいつも要介護者を見ていなくてはならないかというと、これはやはり心身的に大変疲労も重なってまいりますので、時には要介護者の方に泊まっていただいて介護者の方も少しそこでリラックスするとか、そういうことも必要になってくると思いますので、そういう意味では、多様なと言ってしまうと一言で終わってしまうんですが、今のサービスが更に充実していくということが重要だというふうに考えております。
この発言だけを見る →
井上久美枝#15
○参考人(井上久美枝君) ありがとうございます。
 連合の方では、こちらの方、調査を実はしているんですけれども、まず一番在宅介護で必要なものに関しましては、緊急時の相談支援体制の充実、あるいは夜間の場合の緊急対応、そういうものに対して必要であるというものが出ております。また、デイサービスの延長であるとか、またそれを支える人材の充実、そういうものも必要ではないかというふうに思っております。
この発言だけを見る →
東徹#16
○東徹君 ありがとうございます。
 次に、そうしたら施設介護のことについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 井上参考人の資料にも、法定の介護休業期間である九十三日を超えるのは三五・五%、一年以上は二二・二%、かなり期間が掛かるんだなというのがアンケートの調査なのかなというふうには思っておるんですけれども。
 今、非常にいろんな施設介護も多様なサービスが提供されるようになってきました。二十年前、三十年前は、こういった介護施設といえば特別養護老人ホームということしか余り頭になかった時代もあったかと思うんですけれども、介護老人保健施設はたくさんどんどんとできてきましたし、そしてまた、今、有料老人ホームというのも、昔の、何というんですか、非常に豪華なああいうイメージの有料老人ホームではなくて、少し費用は負担は掛かるけれども、何とか入所させることができるのかなというような有料老人ホームもできてきましたし、そしてまたサービス付き高齢者住宅というのもできてきたと思うんですね。そういったメニューが多様化してきていると思います。
 離職せずに、こういった入所施設を利用していけば何とか仕事も辞めずに済むのではないのかなというふうに思うんですが、そういったメニューの中で、なかなか特別養護老人ホームって増やしてもなかなか増えないというような状況もありますし、物すごくたくさん待っているという状況もありますけれども、その辺のところについて率直な御感想、もうちょっとこういったサービスがあればとか、いや、有料老人ホームでどんどん増やしていけばとか、サービス付き高齢者住宅をもう少し緩和していけばとか、そういった御意見がありましたら、是非お聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
井上久美枝#17
○参考人(井上久美枝君) 個人的に思うところでよろしければなんですけれども、まず、入所するのに費用が非常に高いというところがあると思います。やはり今の年金でそれが果たして賄えるのか。
 例えば、入所するにしても、入所する入所金が何十万も掛かったりする、あるいは月の費用も十万円以上掛かったりする。とてもではありませんが、今の年金の受給額でそれを賄えるかどうかというのは、もし仮に私自身あるいは自分の親が入ったときにも、とてもではないけれども負担をするということは難しいというふうに思います。また、現在、自分の親だけではなく親以外、祖母であったりあるいは兄弟であったり、あるいは結婚していれば、妻と夫の両方の両親となれば四人になってしまいます。四人の介護の費用をどうやって捻出するのか。
 そういうことでいくと、まず費用の負担というところがあると思いますし、それからやはり入所をするまでの待機が非常に長いというのがあります。それによって離職をせざるを得ないという実態もありますので、やはり早く施設に入所ができること、あるいは介護費用の負担の割合を減らすこと、そして、在宅介護につきましても負担を軽減するような地域でのサービス、そういうものが必要ではないかというふうに思います。
この発言だけを見る →
東徹#18
○東徹君 ありがとうございます。
 最後に、猪熊参考人の方に少しお伺いをさせていただきたいと思います。
 規制緩和及び待機児童問題と保育事故ということでいろいろと先ほどもお話がありました。待機児童の解消についてなんですけれども、例えばなんですが、なかなか保育所をつくるといっても時間の掛かることでありますから、じゃ、一人何とか入れようと思っても、面積基準というのがありまして、面積基準を少し緩和して緊急的に入るということはどうなのかということと、もう一つは、じゃ、子供を見るのに保育士の資格が必ずしもなくても、保育士さんが何人かいる中で一人サポート的に、保育士の資格はないけれども、猪熊参考人みたいに子育てをしてきた、そういった方が見る、こういったことはいかがでしょうか。
この発言だけを見る →
猪熊弘子#19
○参考人(猪熊弘子君) ありがとうございます。
 今の、まず一つ目の規制緩和についてなんですけれども、面積基準の緩和をしてはどうかという話です。
 確かに、面積基準を緩和したことで待機児が、二〇一三年には横浜市が待機児ゼロというのを出したときに、本当でしたら、ゼロ歳児の面積、保育園の子供のための一人当たりの面積三・三平米というのを緩和しまして、二・五平米以下、二・四六五で、そのくらいの面積で緩和をして、そして詰め込みをして待機児ゼロと言ったけど、現実にはゼロではなかったんですが、そういうふうに言ったというのがあります。
 確かに、面積を少なくすれば子供は預かれるかもしれないんですが、三・三平米を二・五にすると、そこを三つ合わせた分の中に子供が三人いて、そこに先生が一人ということになりますから、先生の数も更に必要になってくるわけですよね。保育士さんも更に必要になってきます。
 そして、おっしゃるように、同時に保育士の資格の要件緩和ということが言われているわけで、詰め込みをして、そして保育士の資格がない人にやらせるということであれば、じゃ、保育というものが何なのかということにつながってくると思うんです。
 面積基準の緩和については、明らかに確実に事故につながります。それから、保育士の資格がないということで、それを許してしまうと、明らかにやはり事故につながります。それは論文なんかでもそういったものがありますので、面積基準の緩和というのはやはりしないでいただきたい。
 日本は三・三平米ですが、五平米でやっている自治体もあります。そして、五平米というのは決して広いわけではなくて、スウェーデンとか七平米ですし、それは人口が少ないからできるのかどうか、やる気があるからできるのかどうかということだと思います。
 児童福祉法の最低基準を作ったのは、もう昭和二十年代ですが……
この発言だけを見る →
三原じゅん子#20
○委員長(三原じゅん子君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。
この発言だけを見る →
猪熊弘子#21
○参考人(猪熊弘子君) はい。
 ありがとうございます。
この発言だけを見る →
東徹#22
○東徹君 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
川田龍平#23
○川田龍平君 今日は参考人の皆様、貴重な時間と御意見ありがとうございました。
 質問に入らせていただきますが、私も今年四十歳で、まだ子供がいないんですけれども、これから子供をつくりたいと思っていて、そうすると、育児とそれから親の介護もダブルで同じ時期に来るんではないかという感じもするんですけれども、それについて、そういった、育児だけでも大変ですし、介護だけでも大変なのに、両方これから抱えてくる四十代とかそれからの世代というのは本当に多いと思うんですが、それについて、武石参考人、そういった問題についてはどのように現状を考えておられますか。それと、課題について。
この発言だけを見る →
武石惠美子#24
○参考人(武石惠美子君) ありがとうございます。
 介護と育児がダブルで来るダブルケア問題というのは大変大きな問題になっています。
 両立支援制度は育児、介護、それぞれの制度があるわけですが、やはり基本的に働き方を見直さないと、幾ら両立支援があってもそこは対応ができないということだと思いますので、やはり長時間労働の是正、それからフレキシブルな働き方をもっと広げていく、在宅勤務なども含めてですね、そういう働き方が広がっていかないとなかなか厳しいのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →
川田龍平#25
○川田龍平君 武石参考人のこの「人材教育」という雑誌、去年の八月の雑誌の特集が資料としてあったんですが、特に、ドイツに私も留学をしていたことがあって、非常にドイツ人の働き方というのは日本と比べて全然違うなと思っております。
 保育なんかに関しても、ホームステイをしていた家でゼロ歳、一歳の子供を育てていたときに、本当に働きながら保育もしていましたし、それから、男性がやはり昼に帰ってきて料理をして、職場と生活空間が非常に近いので、本当にそういったこともフレキシブルにできるというか、やっぱりそういった教育に関して、保育に関しても、働きながら家庭のことも両方できるような仕事をしていたということに非常に驚いたというか、全然日本と違うなと。私は、もう本当に職場と住んでいるところは絶対近くなきゃいけない、そうでないと家庭の時間というのはつくれないと思っていたので、本当にこのドイツの働き方というのはとても参考になったんですが。
 特に、ドイツでは、残業をした時間をためて、労働時間口座制度というのがあると。残業した時間をためて後でこれ休暇に使えるというのは非常に優れた制度だと思うんですけれども、これについて、武石参考人、ちょっと、短くお答えいただけますか。
この発言だけを見る →
武石惠美子#26
○参考人(武石惠美子君) ありがとうございます。
 ドイツに関しては、欧州の中でもかなり労働時間が短い国でございまして、日本も参考になるのではないかというふうに思います。やはり女性だけではなくて男女が育児、介護に関わっていくことによって、ダブルケアの問題、夫婦であれば分担ができるという問題があると思います。
 ただ、一つ、これから少子化の中でシングルの人が、シングルの人は子供はいないんですが、介護の責任を担っていくということで、かなりやはりケアの問題が労働者にとって重い責任としてのしかかってくるというのが日本の今後ですので、そういう意味では本当に働き方の改革は重要。
 それで、残業時間をためておくというのは大変面白い制度なんですが、ただ、ドイツの場合、やはり労働時間の考え方ですとか、あとは、残業手当というものが日本と相当制度そのものが違うので、将来的には参考になる制度だとは思うんですけれども、周辺のもろもろのことを踏まえてどういう制度設計が必要かということが今後考えていく課題であるというふうに思っております。
この発言だけを見る →
川田龍平#27
○川田龍平君 この雑誌の記事、大変興味深くて、コンプレスドワークといって、四日で五日分働くとか、そういうことができればこの働き方によって本当に休暇の時間を長く取ることができる。
 それから、ドイツは夏の休暇のバカンスの時間が長い。それによってやっぱり非常に長い時間、長期休暇が取れて、それも州によって休暇の時期がずれているので観光地なども混雑が緩和されたり、非常にそういったことを日本もやるべきだと思うんですが、日本で考えると、お盆があって、お盆の時期はみんな一緒に休むので、なかなか、お盆の前と後で東と西で分けて休むとか、ちょっとそういう何か少し休暇の時期を分けることで、ゴールデンウイークとかそういった時期にまとまって休むことによって結局休暇に行っても休まらないというような、本当にそういった状況を何とか緩和していく。ワーク・ライフ・バランスと同時に、そういった休みの時期を個人がフレキシブルに取れるようにしていかないと、日本の場合には休暇が公休という形で休みになっているのでみんな同じ時期に休むと。休みの時期に働いている人ももちろんいるわけですが、観光地とか。そういった意味で、そこの働き方を改めていく、そういった日本全体を考えていかなきゃいけないのではないかというふうに常に思っています。
 それから、時間がないので次に移りますが、マタニティーハラスメントの四類型、特に、昨年の日経新聞の記事でマタハラには四種類あるということなんですけれども、是非それについて教えていただけますか。小酒部参考人にお願いします。
この発言だけを見る →
小酒部さやか#28
○参考人(小酒部さやか君) ありがとうございます。
 参考人関連資料の四十ページを御覧ください。ここに、今、川田さんからおっしゃっていただいた四類型という図が載っているんですけれども、まず、私たちの団体では、マタハラの根っこは二つあると考えております。一つが長時間労働、そして性別役割分業の意識。マタハラは大きく個人型と組織型に分かれます。この組織型があるのがマタハラがセクハラ、パワハラと一線を画すところかと思っています。
 マタハラは、人事が加害者になる、それから経営者が加害者になる。つまり、マタハラを防止する役割の部署からもマタハラの加害を受けるというようなデータがあります。今は、一人の女性が人事からセクハラを受けるとか複数人からセクハラを受けるというような組織ぐるみのセクハラなどというものはもう存在しないかと思います。ところが、マタハラにおいては、この組織ぐるみということがあるのが一つの特徴です。
 そして、個人型の一つに、昭和の価値観押し付け型、ここは性別役割分業の意識が根付いていて、子供のことを第一に考えないといけないだろう、旦那さんの収入があるからいいじゃないかというふうに、専業主婦が一番の幸せだと思っていると。
 そして、いじめ型、こちらが先ほど言った逆マタハラの声ですね。迷惑なんだけど、休めていいよねと。業務をフォローする、カバーする同僚、上司の怒りの矛先が、本来はマネジメント層や会社に疑問を呈さなければならないんですが、同じ労働者の女性に向いてしまう。制度を利用できる人と利用できない人がいることによって、利用できる人を羨ましいと妬んでしまう気持ちもあるかもしれません。また、企業側がその代替要員を入れていないとか、フォロー分の評価、対価の見直しができていないという現状から不満の声が上がっています。
 組織型の方は、長時間労働が根っこにありまして、長時間労働できない人に長時間労働を強いる方にベクトルが向くのがパワハラ型、追い出す方にベクトルが向くのが追い出し型と分けています。
 パワハラ型は、保育園のお迎えで時短勤務をしなければならないのに時短勤務は許さない、夕方帰る正社員なんて要らない、妊娠しても特別扱いはできず、残業をほかの人と同じようにしろというふうに労働を強いるのがパワハラ型です。
 もう一つの追い出し型は、本当にひどい会社でいくと、うちの会社には産休、育休の制度はないという会社がいまだにたくさんあります。実際にそういう声がマタハラNetには寄せられています。残業できないというその一つを取って、もう労働者として扱えない、必要がないということで排除されてしまう方に向くのが追い出し型です。
 以上で四つに分けています。
この発言だけを見る →
川田龍平#29
○川田龍平君 ありがとうございます。
 本当に、くるみんの制度のことですとか、先ほどくるみん会社がやっていたということに対して、やっぱりしっかりマークを剥奪すべきだという意見など、参考になる御意見、本当にありがとうございました。
 今日お話しいただいて、本当に被害を受けた人の声というのが本当に重く受け止めなければいけないなと思っています。一生を懸けてマタハラ撲滅に取り組まれるということで、本当にマタハラをなくしていくことが育児、介護をしながら働き続けることのできる社会につながるということで、やっぱり是非この問題をしっかり取り組まなければいけないということを本当に切に感じました。
 私の妻も、やっぱり働き過ぎてなかなか子供ができないところもあるんですけれども、いつ流産したか分からないぐらい働いていたので、もう本当にそういう意味では、働き過ぎというのは何とか改めていかなきゃいけないところなんじゃないかと思っています。
 それと、猪熊参考人に是非、保育の質の問題、やはり本当に、今日の資料、いただいていた資料の五十三ページの一番下の左の隅のところにある資料を読んでも、劣悪な環境でぎりぎりの人員で保育せざるを得ない保育施設で働く保育者の中には、子供に愛情など感じていたら保育はできない、作業と思わなければ到底働けない、愛情のない保育には子供たちの人権もない、これは保育ではなくただの作業だと感じたこともあると。本当に、この保育の現場で、保育というよりも本当に作業になってしまっているというこの訴えを、やっぱり本当にしっかり保育を改めていかなければいけないと思っています。
 本当に、大学生のときに子供ができて、大学に保育所があって預けられればいいんではないかとか、本当にもっと早い時期に子育てできるような環境を整えていかなければいけないと思いますし、保育士の処遇改善もしていかなければいけないと思いますし……
この発言だけを見る →
← 戻る