厚生労働委員会

2017-06-08 参議院 全272発言

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会議録情報#0
平成二十九年六月八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月七日
    辞任         補欠選任
     宮沢 由佳君     牧山ひろえ君
 六月八日
    辞任         補欠選任
     石橋 通宏君     羽田雄一郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         羽生田 俊君
    理 事
                島村  大君
                そのだ修光君
                高階恵美子君
                足立 信也君
                山本 香苗君
    委 員
                石井みどり君
                小川 克巳君
                太田 房江君
                木村 義雄君
                自見はなこ君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                石橋 通宏君
                川合 孝典君
                川田 龍平君
                羽田雄一郎君
                牧山ひろえ君
                熊野 正士君
                三浦 信祐君
                倉林 明子君
                片山 大介君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
       厚生労働副大臣  古屋 範子君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  金子めぐみ君
       厚生労働大臣政
       務官       堀内 詔子君
       厚生労働大臣政
       務官       馬場 成志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進事務局次長  川上 尚貴君
       警察庁長官官房
       審議官      小田部耕治君
       消防庁国民保護
       ・防災部長    杉本 達治君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   宮川  晃君
       厚生労働大臣官
       房技術・国際保
       健総括審議官   福田 祐典君
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        伊原 和人君
       厚生労働省健康
       局長       福島 靖正君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  武田 俊彦君
       厚生労働省労働
       基準局長     山越 敬一君
       厚生労働省職業
       安定局長     生田 正之君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  鈴木英二郎君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    堀江  裕君
       厚生労働省保険
       局長       鈴木 康裕君
       国土交通大臣官
       房総括審議官   田村  計君
       海上保安庁警備
       救難部長     奥島 高弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○厚生労働省設置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○社会保障及び労働問題等に関する調査
 (医療・介護職における職業紹介事業の在り方
 に関する件)
 (時間外労働の上限規制に向けた取組に関する
 件)
 (国民健康保険料及び社会保険料の滞納処分に
 関する件)
 (不眠症対策に関する件)
 (国家戦略特区における農業支援外国人の受入
 事業に関する件)
 (聴覚障害者向け電話リレーサービスへの支援
 に関する件)
○児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
    ─────────────
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羽生田俊#1
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、宮沢由佳君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえ君が選任されました。
    ─────────────
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羽生田俊#2
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 厚生労働省設置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房技術・国際保健総括審議官福田祐典君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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羽生田俊#3
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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羽生田俊#4
○委員長(羽生田俊君) 厚生労働省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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島村大#5
○島村大君 おはようございます。
 今回はこの厚生労働省設置法の一部に関しまして、今まではうちのメンバーも大分自ら皆様方手を挙げていただき、質疑をさせていただきましたが、今回は深掘りのする審議じゃないみたいなもので、ちょっとなかなか、ただ、これは大切なことなので、私が責任を持ってしっかりと質問をさせていただきますので、是非ともよろしくお願いします。
 さて、今回の厚生労働省の設置法一部改正ですね、ちょっと改めて厚生労働省のことを調べさせていただきました。これはなるほどなと思いましたのは、まずは法令定員三万二千二百十四人、約三万人、そして内部部局が十二局、そして審議会等が十四審議会、そして施設等機関、検疫所、また各研究所、国立感染症研究所とか各研究所が八か所、そして地方支部部局が、地方厚生局、そして都道府県労働局等々たくさんあるわけですよね。これだけのものがありまして、先ほどお話ししましたように、三万人強の定員、そして年間予算が約三十兆円を超えると。これから東京都の都議選も始まりますが、東京都の予算が約十三兆円強と言われておりますが、それ以上に今この厚労省はでかい組織だということをまず私も認識をさせていただきました。
 そのトップが塩崎厚生労働大臣だと、事務官のトップが二川事務次官と、このような今構成でやっておりますが、そこで、今、厚生労働省としては、今回の法案では、医務技監ですか、医務技監を新設したいということで今法案が上がってきておりますが、平成二十九年度の厚生労働省の組織改正は、この医務技監の新設のほか、部局の再編や課室の設置もあると聞いております。個別のこの医務技監の前に、部局の再編や課室の設置について、政省令や訓令などについてどのように定めているか、まず教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
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宮川晃#6
○政府参考人(宮川晃君) お答えいたします。
 部局及び課の設置につきましては政令において、室の設置については省令により規定されているところですが、なお、室につきましては、厚生労働省におきましては、省令により設置されるものと厚生労働省の内部組織に関する訓令による訓令室として設置されるものがございます。さらに、一時的に室の設置が必要と判断された場合などには、大臣や局長の決裁、いわゆる伺い定めにより室を設ける場合もございます。
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島村大#7
○島村大君 今御説明ありましたように、まず、室が必要なときには、訓令か局長伺い定めから室をつくって、それから必要であれば省令になるということを今教えていただきました。これ、この違いが少しちょっと分かりづらいんですが、もう少し細かく教えていただければと思います。
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宮川晃#8
○政府参考人(宮川晃君) 先ほど御説明いたしましたとおり、省令によるもの、訓令室によるもの、伺い定めによるものと分けられておるところでございますが、一時的なものなど、臨時の必要がある場合などの必要と判断された場合にはまずは大臣や局長の決裁によるものが定められ、その後恒久的なものになってきたという形のものでは訓令室として設け、さらに組織としての必要性を内閣人事局に対して要求し、認められれば省令室になると、こういうような形になってございます。
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島村大#9
○島村大君 ありがとうございます。
 それでは、訓令の場合と、今恒久的に必要であれば政省令になると言われましたが、訓令の場合には専任のスタッフ、要するに省の職員が配置されることはあるんでしょうか。
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宮川晃#10
○政府参考人(宮川晃君) 室長の場合ですと、いわゆる訓令室の場合ですと他の官職を充てるというのが通例の場合となると思います。
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島村大#11
○島村大君 ありがとうございます。
 ですから、皆さんも御案内だと思いますが、厚生労働省の中でも室がたくさんありますが、訓令の場合には専任の方がいない、政省令になって初めて専任の職員を充てることができますので、皆様方がいろんな室があってもそこにいわゆる専任でなかなかいない室もたくさんあるということで、これは、先ほど言いましたように、規模は大きいですけど、必要なところにはやっぱり訓令じゃなくて政省令に持っていっていただく、そして時代とともに必要なくなったところはやっぱり再編をしていただく、これは大切なことだと思いますので、是非ともそこは大臣先頭に進めていただきたいこれは案件だと思いますので、よろしくお願いします。
 続きまして、今お話ありました政令、省令に関しまして、現在、厚生労働省は、先ほどお話ししましたように予算も大きいですが、ただ、やはり国民生活に密着したものであり、一億総活躍社会の実現など多くの課題を担当しているところがたくさん課もありますので、行政の無駄を排しつつも、しっかりとした今お話ししましたように組織と人員体制の下で取組を進めていく必要があると思います。
 今回、この平成二十九年度の状況について、今厚生労働省の組織の定員及び政府案決定に至る、いわゆる厚生労働省の組織及び定員がどのように決まっているかのプロセスを教えていただきたいと思います。
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宮川晃#12
○政府参考人(宮川晃君) 厚生労働省では、翌年度の機構・定員要求に向けた検討を、まずは省内各部局に検討を進めた後、省内全体での検討、調整を行いまして、その前年の八月末に内閣人事局へ要求書を提出するということになっております。
 具体的には、平成二十九年度機構要求におきましては、法律事項となります医務技監の設置のほか、雇用環境・均等局の設置、あるいは子ども家庭局、子育て支援課などの設置など、内部部局の再編あるいは室長級の組織を要求したところでございます。室長級でございますと、例えば大臣官房医療イノベーション企画官、労働基準局過重労働特別対策室、健康局国際感染症対策室、保険局医療技術評価推進室、医政局歯科口腔保健推進室など十二の組織を要求したところでございます。また、定員要求におきましては、喫緊の課題に対応するため、約七百八十人の増員要求を行ったところでございます。
 九月から年末にかけまして内閣人事局への要求説明を経て政府案が決定されるわけですが、組織につきましては、今回お諮りしています医務技監のほか、雇用環境・均等局、子ども家庭局、人材開発統括官の設置や、課の再編及び二つの室長級の組織の設置が認められたところでございます。また、定員につきましても、約五百八十人の増員査定となり、定員合理化による減員分と差し引きすると六十七人の純減員となったところでございます。
 平成三十年度要求に向けては、現在、省内各部局で検討を進めておりまして、引き続き、働き方改革、あるいは医療、介護、子育て支援など、様々な課題に対応して国民の期待に応えることが可能となるような体制づくりに努めてまいりたいと考えております。
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島村大#13
○島村大君 ありがとうございます。
 今お話ありましたように、平成二十九年度の要求は十二の組織を要求していまして、最終的には、内閣人事局の方から、これを、決まったのが、二つの室長級しか決まらないと、そういう状況でございますので、やはりこれは、先ほどお話ししましたように、必要なものは必要だということで、しっかりと皆様方もこれ内閣人事局に必要性をもう少し要求していただき、大臣も、必要なものはしっかりとこの室が政省令になりますように是非とも頑張っていただき、また、これ五百八十人増員ということを言っておりますが、やはり必要ないところは定員は削減して全体的にはしっかりと六十七人減をしているわけですから、これはしっかりと今やっていただいているということは、これ国民の皆様方も、こういうことが理解してもらえれば必要なものはプラスになると思いますので、是非ともお願いします。
 今日の本題の医務技監に入らせていただきますが、トップバッターとして、やはりこの医務技監の意義について、大臣、よろしくお願いします。
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塩崎恭久#14
○国務大臣(塩崎恭久君) 最近、保健医療技術の進歩は目覚ましいわけでありまして、この間、医療法等の改正で御議論いただきましたゲノム解析であったり、それから最近は医療でもAIをフル活用するというような、こういう技術革新がどんどん進んでいるわけでありまして、なおかつ、個別の疾病予防とか治療などの観点のみならず、社会保障あるいは公衆衛生等幅広い分野においてこういった技術の進歩を施策に対応することが可能となる段階を迎えているというふうに思っております。
 また、国際保健の分野、グローバルヘルスでも、エボラ出血熱の流行などの公衆衛生危機への対応、それから高齢化に関する国境を越えた取組の促進などのために、医学的知見に基づく一元的な施策の推進の必要性が高まっているわけであります。
 各局で縦割りになっている、それがゆえに、例えば認知症は今老健局が中心になってやっていますけれども、本来これ医療の問題でもあって、医学的な見地からどうするんだ、それから薬の開発についてもどうするのかというようなことを考えてみると、やはり一元的にこういった問題を捉えて関連局を統括しながら進めるということがとても大事だろうというふうに思います。
 こういうことで、こういう状況に対応するために、医学的知見に基づいて厚生労働省の所掌事務を総括整理をする次官級の職として医務技監を今回新設を御提起申し上げているわけであります。
 医務技監には、保健医療分野における技術革新を的確に施策に応用するとともに、国際保健分野における交渉力を強化をし、我が国のプレゼンスを高める役割を期待をしておるわけで、国際保健の分野でも、国際化のところだけだとほかのところでいろんな形でそれぞれの所掌で進んでいるものが統括されないという、そういうことが頻繁に私も感じられたわけでありまして、是非、そういったことを、全体をしっかりと押さえた上でまとめてくれる医務技監に期待をしたいというふうに思います。
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島村大#15
○島村大君 ありがとうございます。
 今大臣からお話ありましたように、やはり統括して見れる方が必要だということは私もこれはごもっともだと思いますので、是非とも、この医務技監に関しましては、これをつくらさせていただきたいと思っております。
 今、医務技監の役割として、国際保健に関する課題について言及がありました。この国際保健に関しましては、今、公衆衛生の危機への対応やユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進など、国際保健上の課題について、大臣からもお話ありましたように、各国と共同してその対策や取組を一層推進していくことは、これは日本がやはりしっかりと進めていくべきだと思っております。
 特に、今、日本の公衆衛生とか健康管理に関しましての技術また医療を、やはりしっかりと日本の技術を世界とすり合わせる、また世界に進めていくべきだと思っております。ですから、そのトップにこの医務技監が必要だと思っております。
 国際保健に関して、具体的にこの医務技監ができますとどのように関わっていくのか、是非ともここを教えていただきたいと思います。
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馬場成志#16
○大臣政務官(馬場成志君) お答えします。
 今先生からも、また先ほどは大臣の方からもある程度お答えがあったかというふうに思いますが、医務技監は、専門的知見を有する次官級の職として、国際保健の分野におきましても、交渉力を強化し、国際的な貢献にもつなげる必要があると考えておるところであります。
 公衆衛生危機への対応やユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進など、保健医療に係る施策は国際社会においてもますますその重要性が増しているところであります。そのような状況の中で、医務技監が厚生労働省の国際保健に係る議論や施策を束ねることに加え、国際会議等の場におきましても、専門的知見に基づく議論への貢献、分野横断的な判断、交渉などを行うことで、国際保健に係る課題への対応を推進し、国際的な貢献にもつなげることができるというふうに考えておるところであります。
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島村大#17
○島村大君 ありがとうございます。
 馬場政務官も、先日、国際会議に出席なされまして、この国際保健に関して相当努力していらっしゃいます。医務技監ができましたら、政務三役も一緒になって、皆様方、日本が先頭になってこの国際保健に関しまして是非とも進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 少し早めですが、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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自見はなこ#18
○自見はなこ君 おはようございます。自民党の自見はなこです。よろしくお願いいたします。
 与えられた時間、十分ちょっとでございますけれども、今日もよろしくお願いいたします。
 さて、本日は、厚生労働省の設置法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。この法律は、厚生労働省に置かれる特別な職として医務技監一人を置くこと及びその職務を規定することとしております。
 私は、公衆衛生や社会医学こそ医療のだいご味だと思っております。古くはローマ時代に都市の発展に伴い水道を整備したところからの起源であるとか様々言われておりますけれども、近代公衆衛生学としては産業革命以後の発展以後によるところが大変大きいとされています。産業の発展に伴い、人口の都市部への集中や伝染病の発生、あるいは公害問題や貧困問題などが社会の問題として取り扱われるようになりました。そのような時代背景の中で、イギリスではチャドウィックとサイモンにより公衆衛生法と救貧法を成立させ、伝染病の大流行を食い止めることに成功し、また、様々な先人たちによりこの公衆衛生というものが学問としても確立され、また社会保障制度としても機能するようになってまいりました。
 また、日本の公衆衛生に目を転じますと、やはり明治時代に活躍した岩手県出身の後藤新平が思い浮かびます。ドイツ留学を経て、イギリスを始めとした欧州の公衆衛生学を学び、その後に日本の現在の形の公衆衛生の基盤づくりにも大きな貢献をされてこられました。関東大震災以後の都市づくりにも尽力したことでも大変有名な方でございますが、この後藤らは、病気を個人のものとして捉えるのではなく社会全体の問題として捉える、また、病気だけではなく、多くの人々でリスクを分け合い、そして貧困や飢餓を救済するという考えをお持ちでした。国立病院の制定や労働者の保険の創設などにも大きな貢献をされてきました。
 社会の中の医療や福祉であり、医療や福祉あっての社会であり、これらは不可分であると考えております。その中で、この度は塩崎大臣のお考えで医務技監を創設することを打ち出してくださいました。私は、これは歴史的な意義のある話だと思っております。
 先ほども大臣自らの言葉で答えていただきましたが、改めまして、塩崎大臣のいろいろな御経験の中で、国際会議に様々参加されたり、あるいはその中で日本の厚生労働行政を見たときに、今回のことを思いを強く持ってくださったと思っております。繰り返しになるかもしれませんが、是非、大臣の思いの部分を強く私は聞きたいと思っております。私に与えられた時間、十分たっぷりございますので、どうぞ思う存分にお考えを伺わせていただけたら有り難いと思います。よろしくお願いします。
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塩崎恭久#19
○国務大臣(塩崎恭久君) 御質問ありがとうございます。
 他の役所でいわゆる技官系あるいは理科系の職種の方々の中で、例えば、かつては建設省の技監というのが、今も国土交通省に技監というポストがあって、土木の方が多いんでしょうけれども、そういう方々が次官級ポストで全体を見渡しながらやっているという姿を私もずっと前から見てまいりました。厚生労働省に参りまして、ますますもって、これ医療、保健、この問題が万人の問題としてますます重要性が増している際に、次官級ポストで全体を見渡すという、そういう方がおられないというのは組織としていかがなものだろうかと。
 かたがた、これは保健医療二〇三五にも書かれておりますけれども、ここには、二〇三五年に向けては、厚生労働省が、世界中の保健医療関係機関の中で、イノベーション、グローバルヘルス、健康危機に対して最も迅速かつ的確に動く組織として認識される水準にいることを目指すということを言っていただいておりますが、イギリスにはチーフ・メディカル・オフィサーという、これは百六十二年の歴史があるわけでありますが、そういう、これは必ずしも、ラインの仕事というよりは外から来られる方が多いわけでありますけれども、いずれにしても医療関係、保健関係を統括をするという、そういう非常に大所高所から物事をまとめ上げていくという、あるいはアドバイスをしていくということができるポジションがあるわけでありまして、厚生労働省の組織マネジメント体制の中にあっても、保健医療政策について総合的なアドバイスや、厚生労働大臣などに対してアドバイスができる、この保健医療二〇三五では保健医療補佐官というのの創設を提言がございました。
 そういうようなことも踏まえて、私としては、厚生労働省として必要な検討を加えて、今回、ようやく機構・定員要求を正式にできることになり、また法改正をお願いできる、そこまで至ったわけであります。最初の年にはなかなかそれがうまくいきませんでしたが、やっと今年こういう形で御提起ができるようになったと、こういうことであります。
 先ほど申し上げたように、医務技監は、保健医療分野の技術革新とかあるいは国際保健上の課題に対して、縦割りを排して医学的知見に基づいた一元的な施策を推進するために設置をするわけでありますので、また、特にグローバルヘルスは極めて重要な分野になりつつありますので、厚生労働省の国際保健に関する議論あるいは施策、あるいは政府全体のグローバルヘルス戦略についても重要なやっぱり役割を果たし得ることとして、言わば官邸での仕事との兼務も視野に入れながら、国際会議などの場において、専門的な知見に基づく議論への貢献であったり、分野横断的な判断、交渉、こういったことをできる立場、あるいはそれを指示できる立場、そういう立場として医務技監を国際保健に関する課題への対応の司令塔としても役をなし得るのではないかと、このように思っておりまして、国内的な医療、保健を更に向上させることで国際的な貢献にもつながるのではないか、そんな様々な思いを込めて今回御提起を申し上げているということでございます。
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自見はなこ#20
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 医療や介護は万人の問題だとお感じになったことですとか、あるいは百六十二年の歴史があるイギリスのチーフ・メディカル・オフィサーについても触れていただきました。今回の法案が成立した暁には、私は、こういった考えの理念の下で、塩崎大臣を始めとした厚生労働行政がより一層発展していくということを大きく期待しております。
 また、世界医師会長を務めておられるイギリスのサー・マイケル・マーモット先生が日本にも来日されておられますけれども、サー・マイケル・マーモット先生の分野は公衆衛生でございます。そして、その分野で特に大事にしておられますのが、やはり子供たちの貧困あるいは教育レベルということでございます。子供たちの教育レベルが、一生のその子の虐待あるいは家庭内暴力に遭う率を低下させるですとか、あるいは医療費そのものも削減することができるとか、そういった観点から子供の貧困というものを社会政策として見ているのがサー・マイケル・マーモット先生であります。
 私は、この公衆衛生学というものの考え方をもっともっと日本の行政の中にも浸透させていってほしいと思っておりますし、虐待一つ取りましても、一つの事例を深掘りしていくことも非常に大事ではありますけれども、その背景にやはり私たちの社会に潜んでいる貧困があるということも含めまして考えていく必要があると思っておりますので、是非大きな視点でこの公衆衛生を考えて、そして厚生労働行政をこれからも引っ張っていっていただきたいというふうに考えております。
 次の質問に移ります。
 地方自治体へ現在出向している医系技官の分布と、それから今後充実させたい分野があるのか、教えてください。
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福田祐典#21
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。
 平成二十九年四月一日現在で地方自治体への出向者は二十三名であり、その内訳は、都道府県二十一名、指定都市、中核市、二名となってございます。
 地方自治体からは医系技官の派遣の要望も承っておりますが、今後とも、できるだけ地方自治体の要望に応えていきたいというふうに考えております。
 また、今後充実させていくべき領域といたしましては、エボラ出血熱の流行等公衆衛生危機への対応や、高齢化に関する国境を越えた取組の促進など、国際保健分野への対応がより重要になるものと考えております。
 医系技官を積極的に国際機関に派遣するためには、国際機関で勤務できる能力を身に付けさせる必要があると考えております。このため、これまでも希望する者について留学や若い時期からの国際機関派遣などに取り組んでまいりましたが、引き続き、若手の医系技官に対して国際保健分野の魅力について働きかけるなど、積極的に海外派遣に取り組んでまいりたいと考えております。
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自見はなこ#22
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 地域包括ケアをこれから推進していく中で、県だけではなく市区町村にまで業務が移管されてくることになりますので、是非導き手となっていただきたい、活躍していただきたいと思っております。
 また、これから医療では様々な課題が待ち受けております。二〇二五年を迎える我々は、世界に向けての課題先進国となりますが、これらデータヘルスというものが今局ごとに分断されていますが、これも省庁横断的に是非統合して進めていってほしいと思っておりますし、また、多死社会を迎える中で新たな価値観を見出してくる必要が出てくると思っております。死と向き合うということは、生命と向き合うことであると思っております。医療費適正化という観点からのみだけではなく、私たちの人生の本質、生命の本質というものがどういうところにあるのかというところを軸に置きながら是非行政に当たってほしいと思っております。
 また、六百二十七万件という年間の救急車が要請がある中で、これらをどうやって二〇二五年に向けて機能する形でやっていくのか、あるいは終末期医療の在り方、様々なところで私たちは大きな課題を共に乗り越えていけたらと思っております。
 医務技監は医療職に当たる者のその総括として、生命に向き合う、そして何よりも医の倫理の尊重者としてその活躍の幅を広げていただきますことを是非大きく期待をして、私の質問を終わります。
 今日はありがとうございました。
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川合孝典#23
○川合孝典君 おはようございます。民進党の川合でございます。
 先ほど島村筆頭からお話がございましたが、シンプルな法案ということでありますが、シンプルであるがゆえに、課題、テーマは幅広であるというふうに私は理解いたしておりますので、一連の組織改編も含めて幅広な視点から質問をさせていただきたいと思います。
 なお、私、自見先生ほど優しくないものですから、限られた時間でございます、手短に御答弁を冒頭お願いを申し上げておきたいと思います。
 まず、医務技監の話についてであります。
 これまでもお話ございましたが、私も、医系技官の方々のキャリアパスの問題も含めて、ここをきちんと整理する必要があるだろうということはかねてより認識いたしておりましたので、医務技監を置くということについて自体は肯定的に実は受け止めておるわけでございます。
 法案の説明資料を見ましたら、医務技監は次官クラスであるというふうに書かれておりまして、その根拠がどうなっているのかなと思いまして調べてみましたところ、俸給表を見ても法案の中身を見ても次官を示すものがちょっと見当たらなかったもので、次官級であるというそのことの根拠というのが一体何なのかということをまずお教えいただきたいと思います。
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福田祐典#24
○政府参考人(福田祐典君) お答えいたします。
 国家行政組織法第十八条におきまして、特に必要があり、各省の所掌事務の一部を総括整理する職、いわゆる次官級の職を置く場合には、その設置、職務及び定数は法律でこれを定めるとされていることから、医務技監の設置に当たりまして厚生労働省設置法を改正するというものでございます。
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川合孝典#25
○川合孝典君 指示、命令という意味でいくと次官級ということですけど、次官の指示を受けて動くという事実は変わりはないという理解でよろしいんですか。
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福田祐典#26
○政府参考人(福田祐典君) 事務次官が厚生労働省のいわゆる事務を基本的に指揮してまいりますので、事務次官の下で、所掌する分野につきまして全体を統括整理するという、そういう位置付けになってございます。
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川合孝典#27
○川合孝典君 ということは、厚生労働審議官と横並びといったような位置付けだという理解でいいということでしょうか。
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福田祐典#28
○政府参考人(福田祐典君) さようでございます。
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川合孝典#29
○川合孝典君 ありがとうございました。
 次の質問に移りたいと思います。
 今回の組織再編の図を見ておりましたら、派遣・有期労働対策部という組織自体が解消されて分割されるということになっておりました。このことについて、いわゆる多様な働き方が非常に広がってきている状況の中で、派遣労働者に対する政策が後退するのではないのかということに不安の声が実は上がっているわけでございますが、この派遣・有期労働対策部がなくなる中、均等待遇推進課だけで派遣・有期労働対策というのがきちんとできるのかどうかということ、このことについてお伺いをしたいと思います。
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