厚生労働委員会
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会
会議録情報#0
平成三十年五月十五日(火曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
四月十九日
辞任 補欠選任
森 まさこ君 鶴保 庸介君
四月二十日
辞任 補欠選任
小野田紀美君 小川 克巳君
五月七日
辞任 補欠選任
石橋 通宏君 田名部匡代君
小林 正夫君 神本美恵子君
五月九日
辞任 補欠選任
櫻井 充君 小林 正夫君
神本美恵子君 難波 奨二君
田名部匡代君 石橋 通宏君
五月十四日
辞任 補欠選任
大沼みずほ君 徳茂 雅之君
五月十五日
辞任 補欠選任
徳茂 雅之君 松川 るい君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 島村 大君
理 事
石田 昌宏君
そのだ修光君
馬場 成志君
山本 香苗君
小林 正夫君
委 員
石井みどり君
小川 克巳君
木村 義雄君
自見はなこ君
鶴保 庸介君
徳茂 雅之君
藤井 基之君
松川 るい君
三原じゅん子君
宮島 喜文君
伊藤 孝江君
三浦 信祐君
足立 信也君
浜口 誠君
石橋 通宏君
難波 奨二君
倉林 明子君
東 徹君
福島みずほ君
薬師寺みちよ君
国務大臣
厚生労働大臣 加藤 勝信君
副大臣
厚生労働副大臣 高木美智代君
事務局側
常任委員会専門
員 吉岡 成子君
政府参考人
文部科学大臣官
房審議官 信濃 正範君
厚生労働省医政
局長 武田 俊彦君
厚生労働省健康
局長 福田 祐典君
厚生労働省労働
基準局長 山越 敬一君
厚生労働省保険
局長 鈴木 俊彦君
国土交通大臣官
房審議官 早川 治君
参考人
公益社団法人日
本医師会副会長 今村 聡君
産業医科大学医
学部教授 松田 晋哉君
相馬市長
全国市長会副会
長 立谷 秀清君
全国医師ユニオ
ン代表 植山 直人君
─────────────
本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
〇医療法及び医師法の一部を改正する法律案(内
閣提出)
○政府参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
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委員の異動
四月十九日
辞任 補欠選任
森 まさこ君 鶴保 庸介君
四月二十日
辞任 補欠選任
小野田紀美君 小川 克巳君
五月七日
辞任 補欠選任
石橋 通宏君 田名部匡代君
小林 正夫君 神本美恵子君
五月九日
辞任 補欠選任
櫻井 充君 小林 正夫君
神本美恵子君 難波 奨二君
田名部匡代君 石橋 通宏君
五月十四日
辞任 補欠選任
大沼みずほ君 徳茂 雅之君
五月十五日
辞任 補欠選任
徳茂 雅之君 松川 るい君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 島村 大君
理 事
石田 昌宏君
そのだ修光君
馬場 成志君
山本 香苗君
小林 正夫君
委 員
石井みどり君
小川 克巳君
木村 義雄君
自見はなこ君
鶴保 庸介君
徳茂 雅之君
藤井 基之君
松川 るい君
三原じゅん子君
宮島 喜文君
伊藤 孝江君
三浦 信祐君
足立 信也君
浜口 誠君
石橋 通宏君
難波 奨二君
倉林 明子君
東 徹君
福島みずほ君
薬師寺みちよ君
国務大臣
厚生労働大臣 加藤 勝信君
副大臣
厚生労働副大臣 高木美智代君
事務局側
常任委員会専門
員 吉岡 成子君
政府参考人
文部科学大臣官
房審議官 信濃 正範君
厚生労働省医政
局長 武田 俊彦君
厚生労働省健康
局長 福田 祐典君
厚生労働省労働
基準局長 山越 敬一君
厚生労働省保険
局長 鈴木 俊彦君
国土交通大臣官
房審議官 早川 治君
参考人
公益社団法人日
本医師会副会長 今村 聡君
産業医科大学医
学部教授 松田 晋哉君
相馬市長
全国市長会副会
長 立谷 秀清君
全国医師ユニオ
ン代表 植山 直人君
─────────────
本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
〇医療法及び医師法の一部を改正する法律案(内
閣提出)
○政府参考人の出席要求に関する件
─────────────
島
島村大#1
○委員長(島村大君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、森まさこ君、小野田紀美君、櫻井充君及び大沼みずほ君が委員を辞任され、その補欠として鶴保庸介君、小川克巳君、難波奨二君及び徳茂雅之君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、森まさこ君、小野田紀美君、櫻井充君及び大沼みずほ君が委員を辞任され、その補欠として鶴保庸介君、小川克巳君、難波奨二君及び徳茂雅之君が選任されました。
─────────────
島
島村大#2
○委員長(島村大君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
島
島
島村大#4
○委員長(島村大君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
医療法及び医師法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として公益社団法人日本医師会副会長今村聡君、産業医科大学医学部教授松田晋哉君、相馬市長・全国市長会副会長立谷秀清君及び全国医師ユニオン代表植山直人君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →医療法及び医師法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として公益社団法人日本医師会副会長今村聡君、産業医科大学医学部教授松田晋哉君、相馬市長・全国市長会副会長立谷秀清君及び全国医師ユニオン代表植山直人君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
島
島
島村大#6
○委員長(島村大君) 医療法及び医師法の一部を改正する法律案を議題とし、参考人の方々から御意見を伺います。
この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず今村参考人にお願いいたします。今村参考人。
この発言だけを見る →この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席いただき、誠にありがとうございます。
参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十五分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず今村参考人にお願いいたします。今村参考人。
今
今村聡#7
○参考人(今村聡君) おはようございます。日本医師会の副会長を務めております今村聡と申します。
本日は、大変貴重な場にお招きをいただきまして意見を述べさせていただくことを感謝申し上げたいと思います。
それでは、早速、日本医師会のこの資料に基づいてお話を申し上げたいと思います。医療法、医師法改正案に対する日本医師会の見解ということで、資料をおめくりいただければと思います。右下にページ番号がございます。
まず、改正法案に対する基本的な考え方ということでございますけれども、今国会に上程されている医師確保、医師偏在対策に係る医療法及び医師法改正案は、厚生労働省の医療従事者需給に関する検討会医師需給分科会、これ私も委員として参加させていただいておりますけれども、一年余に及ぶ議論の結果をまとめた第二次中間取りまとめ等を基としております。
今回の対策の特徴は、一つは数値化、これは可視化、見える化をして、エビデンスに基づいて一歩踏み込んだ対策を打ち出していること、また強制的な対策を回避していること、三番目に、日本医師会・全国医学部長病院長会議の医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言というものを二〇一五年十二月に出させていただいておりますけれども、これを踏まえた対策が盛り込まれていることなど、一定の基本的な評価ができるものというふうに考えております。
ページをめくっていただきまして、医師確保対策、もうこれは数から偏在対策へと移っているというふうに考えております。我が国の医学部入学定員、二〇〇七年度は七千六百二十五人でございましたけれども、二〇一八年度には九千四百十九人。千七百九十四人、二三・五%に達しております。二〇〇八年から実施された緊急医師確保対策や臨時定員増によって臨床研修を修了した医師が既に臨床の現場に輩出されて、今後も続々と地域医療の確保に貢献することが予想されております。
このような状況に加えて、人口減少社会に突入した我が国の社会環境を考慮すれば、医師確保対策はマクロ的にその数の手当てを終了しておると。偏在対策に移行すべきであり、その意味からも、今回の法改正が速やかに承認されることが望まれております。
ページをめくっていただきまして、改正法案の主な対策についてということで、一つ、医師少数区域等で勤務した医師を評価する制度の創設ということに関しまして、日本医師会・全国医学部長病院長会議緊急提言においても同様の仕組みを実は提案した経緯がございます。それは、医師のまずキャリア形成というものが非常に重要で、この支援を行うということで、キャリア支援センターの創設を前提としておりました。
厚生労働省令で定める上記の病院の管理者については、医師需給分科会の第二次中間取りまとめのとおり、まずは地域医療支援病院のうち医師派遣・環境整備機能を有する病院とすべきであると考えます。また、医師少数区域の設定などは一律に指標を当てはめるということではなくて、地域の実情が十分に反映される仕組みとする必要があると考えております。
ページをおめくりいただきまして、二番目が、都道府県における医師確保対策の実施体制の整備ということであります。
医療勤務環境改善支援センター、それから地域医療支援センター、これ従来から各県で設置されることになっておりますけれども、なかなか十分に機能していなかったという実態があるということも事実でございます。その連携とともに、医師のキャリア形成支援が今回の偏在対策に盛り込まれたということは極めて重要であると考えております。
様々な検討の場が地域医療対策協議会に集約されると、これは各県で医療に関わる者について本当にいろんな種類の会がありまして、自分がどの会に参加しているかということもだんだん分からなくなるような状態があって、こういった形で一つの地域医療対策協議会に集約されて、大学、そして医師会、関係医療機関等の参画の下に実効ある合議体として運営されることが必要であると、国の適切な情報提供というものが求められるというふうに考えています。その上で、医師が自身の健康を守りながら誇りを持って働いていくことを支援していくということが必要であると考えます。
ページをめくっていただいて、医師養成過程を通じた医師確保対策の充実ということです。
全ての医師養成過程を通じた医師確保対策が講じられることは有用であると考えます。特に地域枠、それから、もう本当に地元の県から出身した地元枠医師の活用というのは、これはデータからも定着率が非常に高いということが示されておりまして、こういった定着率の高さをエビデンスとしてその効果が期待されると思います。
今後、将来人口推計等に鑑みて医学部入学定員がマクロで縮小されることがあっても、恒久定員枠の中で地域枠や地元枠医師が確保できる仕組みを検討することが必要だと考えます。専門医養成に係る厚生労働大臣の意見聴取、要請については謙抑的に運用されるべきだと考えています。
次のページをおめくりいただきまして、地域での外来医療機能の偏在、不足等への対応です。
地域の医療需要、医師需要の見える化について、医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言では、さらに、地域ごとの需給予測に関するデータを、医学生、そして若い医師に提供すべきであるとしております。患者数など医療需要のデータを基に、あるべき医師配置に自主的に収れんされていくべきであると考えます。また、地域医療構想と同様に、不足する外来機能が自主的に次第に充足されるようにするという視点で進めるべきであると考えております。
七ページを御覧ください。都道府県知事への権限移譲です。
改正法案の成立、施行によって、各都道府県において、医師少数区域における偏在対策等を内容とする医師確保計画の立案、あるいは臨床研修病院の指定、定員の設定などが実行されることとなります。その際に、地域の特性や実情が十分に反映される必要があると。そのためには、地域医療対策協議会について、その活性化を図るとともに、地域医療構想調整会議における協議の内容や結果を重視する仕組みも不可欠であると考えております。
次のページです。臨床実習における医師法の規定の検討。
日本医師会と全国医学部長病院長会議は、卒前卒後の医学教育改革のためのワーキンググループというのを設置をしております。その中で、卒前卒後のシームレスな医学教育を達成するために以下の骨子を取りまとめました。
一つは、共用試験、CBT、OSCEを公的なものとする。二番目に、診療参加型臨床実習の実質化を図り、スチューデントドクターとして学生が行う医行為を法的にきちんと担保をする。国家試験を抜本的に見直す。すなわち、国家試験への出題は診療参加型臨床実習に即したものに限定して、いわゆる知識を問うことについては差別化をCBTと明確にすると。
上記の一から三が確実に実施されれば必然的に臨床研修の在り方も大きく変革しなければならず、臨床研修を卒前教育、そして専門医研修と有機的に連動させるべく、その内容を見直す必要があると考えます。
上記の二に示すように、臨床実習における医行為が安全性に配慮しつつ適切に実行される、違法性の阻却を法令で担保することが望まれるというふうに考えます。
その他の事項といたしまして、厚生労働省には医師養成過程から専門研修に至るまで様々な審議会、検討会が設置をされています。私もその幾つかに参加をさせていただいておりますが、しかし、そうした会議間の整合性、それから議論内容の相互反映が必ずしも十分に図られているとは言えないと思っております。各会議体の所掌の明確化、会議間の連携、情報共有を図ることが必要だというふうに思われます。
これからの医療には、地域で密着しながら地域包括ケアに携わる人材が求められます。さらに、医学、医療の発展には、ICT、AI、バイオテクノロジーなど様々な高度技術が不可欠である、それらを担う人材も不足している、それらの人材の育成も必要であるというふうに考えます。
少子化で人口が減少し、働き手が減っていく中で、優秀な人材が医学だけではなく様々な分野で活躍していくように国としてのバランスを考えていただきたいというふうに考えます。
働き方改革については、一つの仕組みを急激に変えることで全体に大変大きな影響を与えかねないと考えております。医師の偏在に悪影響が出ないような配慮が必要であるというふうに思います。
結びとなりますが、改正法案と今後の対応について申し上げたいと思います。
今回の制度改正、医師偏在の解消に向けたこれ第一歩であるというふうに思っております。これで完結するものではない。まずは、法案成立後の実施、そして運用が大変重要になると思います。まずは本法案等に規定する諸種の対策を進め、その効果を速やかかつ定期的に検証した上で、更なる必要な対策の有無を検討することが肝要であるというふうに考えます。
また、対策の実行に当たっては、国から地域に対して丁寧な説明と的確な情報提供を徹底するということが重要だというふうに考えます。
日本医師会としては、地域医療を守っていく立場から積極的に関わっていくということを改めて申し上げたいと思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →本日は、大変貴重な場にお招きをいただきまして意見を述べさせていただくことを感謝申し上げたいと思います。
それでは、早速、日本医師会のこの資料に基づいてお話を申し上げたいと思います。医療法、医師法改正案に対する日本医師会の見解ということで、資料をおめくりいただければと思います。右下にページ番号がございます。
まず、改正法案に対する基本的な考え方ということでございますけれども、今国会に上程されている医師確保、医師偏在対策に係る医療法及び医師法改正案は、厚生労働省の医療従事者需給に関する検討会医師需給分科会、これ私も委員として参加させていただいておりますけれども、一年余に及ぶ議論の結果をまとめた第二次中間取りまとめ等を基としております。
今回の対策の特徴は、一つは数値化、これは可視化、見える化をして、エビデンスに基づいて一歩踏み込んだ対策を打ち出していること、また強制的な対策を回避していること、三番目に、日本医師会・全国医学部長病院長会議の医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言というものを二〇一五年十二月に出させていただいておりますけれども、これを踏まえた対策が盛り込まれていることなど、一定の基本的な評価ができるものというふうに考えております。
ページをめくっていただきまして、医師確保対策、もうこれは数から偏在対策へと移っているというふうに考えております。我が国の医学部入学定員、二〇〇七年度は七千六百二十五人でございましたけれども、二〇一八年度には九千四百十九人。千七百九十四人、二三・五%に達しております。二〇〇八年から実施された緊急医師確保対策や臨時定員増によって臨床研修を修了した医師が既に臨床の現場に輩出されて、今後も続々と地域医療の確保に貢献することが予想されております。
このような状況に加えて、人口減少社会に突入した我が国の社会環境を考慮すれば、医師確保対策はマクロ的にその数の手当てを終了しておると。偏在対策に移行すべきであり、その意味からも、今回の法改正が速やかに承認されることが望まれております。
ページをめくっていただきまして、改正法案の主な対策についてということで、一つ、医師少数区域等で勤務した医師を評価する制度の創設ということに関しまして、日本医師会・全国医学部長病院長会議緊急提言においても同様の仕組みを実は提案した経緯がございます。それは、医師のまずキャリア形成というものが非常に重要で、この支援を行うということで、キャリア支援センターの創設を前提としておりました。
厚生労働省令で定める上記の病院の管理者については、医師需給分科会の第二次中間取りまとめのとおり、まずは地域医療支援病院のうち医師派遣・環境整備機能を有する病院とすべきであると考えます。また、医師少数区域の設定などは一律に指標を当てはめるということではなくて、地域の実情が十分に反映される仕組みとする必要があると考えております。
ページをおめくりいただきまして、二番目が、都道府県における医師確保対策の実施体制の整備ということであります。
医療勤務環境改善支援センター、それから地域医療支援センター、これ従来から各県で設置されることになっておりますけれども、なかなか十分に機能していなかったという実態があるということも事実でございます。その連携とともに、医師のキャリア形成支援が今回の偏在対策に盛り込まれたということは極めて重要であると考えております。
様々な検討の場が地域医療対策協議会に集約されると、これは各県で医療に関わる者について本当にいろんな種類の会がありまして、自分がどの会に参加しているかということもだんだん分からなくなるような状態があって、こういった形で一つの地域医療対策協議会に集約されて、大学、そして医師会、関係医療機関等の参画の下に実効ある合議体として運営されることが必要であると、国の適切な情報提供というものが求められるというふうに考えています。その上で、医師が自身の健康を守りながら誇りを持って働いていくことを支援していくということが必要であると考えます。
ページをめくっていただいて、医師養成過程を通じた医師確保対策の充実ということです。
全ての医師養成過程を通じた医師確保対策が講じられることは有用であると考えます。特に地域枠、それから、もう本当に地元の県から出身した地元枠医師の活用というのは、これはデータからも定着率が非常に高いということが示されておりまして、こういった定着率の高さをエビデンスとしてその効果が期待されると思います。
今後、将来人口推計等に鑑みて医学部入学定員がマクロで縮小されることがあっても、恒久定員枠の中で地域枠や地元枠医師が確保できる仕組みを検討することが必要だと考えます。専門医養成に係る厚生労働大臣の意見聴取、要請については謙抑的に運用されるべきだと考えています。
次のページをおめくりいただきまして、地域での外来医療機能の偏在、不足等への対応です。
地域の医療需要、医師需要の見える化について、医師の地域・診療科偏在解消の緊急提言では、さらに、地域ごとの需給予測に関するデータを、医学生、そして若い医師に提供すべきであるとしております。患者数など医療需要のデータを基に、あるべき医師配置に自主的に収れんされていくべきであると考えます。また、地域医療構想と同様に、不足する外来機能が自主的に次第に充足されるようにするという視点で進めるべきであると考えております。
七ページを御覧ください。都道府県知事への権限移譲です。
改正法案の成立、施行によって、各都道府県において、医師少数区域における偏在対策等を内容とする医師確保計画の立案、あるいは臨床研修病院の指定、定員の設定などが実行されることとなります。その際に、地域の特性や実情が十分に反映される必要があると。そのためには、地域医療対策協議会について、その活性化を図るとともに、地域医療構想調整会議における協議の内容や結果を重視する仕組みも不可欠であると考えております。
次のページです。臨床実習における医師法の規定の検討。
日本医師会と全国医学部長病院長会議は、卒前卒後の医学教育改革のためのワーキンググループというのを設置をしております。その中で、卒前卒後のシームレスな医学教育を達成するために以下の骨子を取りまとめました。
一つは、共用試験、CBT、OSCEを公的なものとする。二番目に、診療参加型臨床実習の実質化を図り、スチューデントドクターとして学生が行う医行為を法的にきちんと担保をする。国家試験を抜本的に見直す。すなわち、国家試験への出題は診療参加型臨床実習に即したものに限定して、いわゆる知識を問うことについては差別化をCBTと明確にすると。
上記の一から三が確実に実施されれば必然的に臨床研修の在り方も大きく変革しなければならず、臨床研修を卒前教育、そして専門医研修と有機的に連動させるべく、その内容を見直す必要があると考えます。
上記の二に示すように、臨床実習における医行為が安全性に配慮しつつ適切に実行される、違法性の阻却を法令で担保することが望まれるというふうに考えます。
その他の事項といたしまして、厚生労働省には医師養成過程から専門研修に至るまで様々な審議会、検討会が設置をされています。私もその幾つかに参加をさせていただいておりますが、しかし、そうした会議間の整合性、それから議論内容の相互反映が必ずしも十分に図られているとは言えないと思っております。各会議体の所掌の明確化、会議間の連携、情報共有を図ることが必要だというふうに思われます。
これからの医療には、地域で密着しながら地域包括ケアに携わる人材が求められます。さらに、医学、医療の発展には、ICT、AI、バイオテクノロジーなど様々な高度技術が不可欠である、それらを担う人材も不足している、それらの人材の育成も必要であるというふうに考えます。
少子化で人口が減少し、働き手が減っていく中で、優秀な人材が医学だけではなく様々な分野で活躍していくように国としてのバランスを考えていただきたいというふうに考えます。
働き方改革については、一つの仕組みを急激に変えることで全体に大変大きな影響を与えかねないと考えております。医師の偏在に悪影響が出ないような配慮が必要であるというふうに思います。
結びとなりますが、改正法案と今後の対応について申し上げたいと思います。
今回の制度改正、医師偏在の解消に向けたこれ第一歩であるというふうに思っております。これで完結するものではない。まずは、法案成立後の実施、そして運用が大変重要になると思います。まずは本法案等に規定する諸種の対策を進め、その効果を速やかかつ定期的に検証した上で、更なる必要な対策の有無を検討することが肝要であるというふうに考えます。
また、対策の実行に当たっては、国から地域に対して丁寧な説明と的確な情報提供を徹底するということが重要だというふうに考えます。
日本医師会としては、地域医療を守っていく立場から積極的に関わっていくということを改めて申し上げたいと思います。
以上でございます。
島
松
松田晋哉#9
○参考人(松田晋哉君) 産業医科大学の松田でございます。今日は、このような機会を設けていただきまして、ありがとうございます。
今日は、研究者の立場から、今までやったことを基にしまして御説明をさせていただきたいと思います。
一ページをおめくりください。
二というところですけど、これは我が国における医師の偏在問題ですけれども、皆様御存じのとおり、日本は西日本が非常に医者が多くて東日本が非常に少ないという、こういう現状があります。じゃ、こういう医師の偏在問題に対して、例えばほかの国は何をやってきたのか、それからあと、日本で今何が進んでいるのかということを少しお話をしたいと思います。
四ページをお開きください。
これは、医師の偏在に関するフランスのデータです。これは、それぞれ産婦人科と一般医の一名当たりの人口を書いてありますけれども、真ん中のパリが非常に医者がたくさんいて、その周辺の、ドーナツ型になっていますけれども、パリ周辺の地域が非常に医者が少ないという、こういう偏在問題がかつてから大きな問題となっていました。この問題を解決するためにフランスでは、医師の養成課程、それから医師になっていく医師国家試験の改革をやっております。
五ページを御覧ください。
これがフランスの現在の医師の養成課程なんですけれども、日本と同じように、高校を卒業して、日本のセンター試験に相当するバカロレアというのを受けまして医学部に入ってくるわけですけれども、一番のポイントは、第二サイクルというのがあるんですが、これは日本でいう学生のベッドサイドティーチングに相当するものですが、フランスの場合は、実はここで日本のいわゆる初期臨床研修に近い研修を行います。いわゆるスチューデントドクターというものに近いと思うんですけれども、かなり臨床的に踏み込んだことまでやります。そういう意味で、全科の臨床を、ある程度実務を踏まえた上で、勉強した上で、卒業時に全国クラス分け試験という、これは日本の医師国家試験に相当するんですが、これによって自分の行く専門科をそこで選択することになります。
六ページを御覧ください。
この専門科なんですけれども、フランスの場合には、地域ごと、それから診療科ごとに実は毎年の募集定員が決まっております。これを超えてそれぞれの地域で医師を確保することはできません。
ここで、この数がどういうふうに決まるのかというと、これはデータに基づいて決まっております。それぞれの地域の医療の提供状況、医療需要の状況に基づいて、それぞれでその各科の専門医が何人必要なのかということを決めて、それに基づいてやるということになっております。
七ページ目を御覧ください。
これは実際の、イル・ド・フランスというパリがある地域のそれぞれの診療科別の医師数、研修に入ってくる人間を数を示したものですけれども、実は、その右側のコラムのところが、これが席次になります。例えば、二〇一三年のところで一般医のところを見ていただきますと、六百五十三人というのが、これは六百五十三人採るということなんですけれども、その七千九百九十五というのは、七千九百九十五番目であればその科を選定することができるという形で、ある程度席次によって進路が決まると、こんな仕組みになっております。
八ページ目を御覧ください。
こういう改革をやってきて何が起こっているかといいますと、地方別に医師数の変化のデータがあります。一番右がノール・パ・ド・カレといってフランスでも一番医師が少ない地域なんですけれども、そこでは一三・二%医師数が伸びております。左側の、ちょっとコルスを除いて、左の二番目のところがイル・ド・フランスといってパリ、それからPACAというのはコートダジュールとかあるところですけれども、そういうところは医師の伸び率が低く抑えられている。こういう形で、国がある程度、卒前の教育と卒後どこに行くかということを、ある程度関与することによって医師の適正配置をやっているということであります。
このように、地域間、ただし、この地域間の配分はできるんですけれども、同じ地域の中での都市部と中山間地域ではやはり偏在問題が残っているという、これは実はフランスでも大きな問題として残っております。
九ページ目を御覧ください。
フランスでは、ベルランド報告という非常に有名な報告があるんです。これは何かというと、なぜ若い医師が地方に行ってくれないかということを調べた非常に包括的な調査なんですが、やはりいろいろと、上の世代と若い世代は医療に対する意識が変わってきています。一番大事なことは、やはり医師は、非常に医師といっても自分のプライベートな生活をかなり重視するようになってきている。それから、やはりいろいろな技術を学ぶことができる都市部を志向している。それから、ソロプラクティスよりはグループプラクティスを希望しているということで、最近やはり病院医師を希望する者が増えているという、そういう特徴があります。
十ページ目を御覧ください。
じゃ、我が国は何をやっているのかということですが、今、これは私たちが厚生労働省の研究班の中でもやらせていただいているものですけれども、実は日本では今地域医療構想というのが走っております。この地域医療構想って何かといいますと、そこに書いてありますように、医療機関から収集されているレセプト情報を国がデータベース化したナショナルデータベースというのがございます。これを基に地域別に傷病別、年齢別、病床の機能別の入院受療率が計算できます。これを用いますと、それぞれの年度でどのくらいの患者数が機能別にいるのかということが計算できます。これを病床利用率で割ることで病床数が推計できるという、現状追認型ですけれども、こういう推計ができるようになっております。これを用いましていろんなことができるわけです。
次を少し具体的に御説明したいと思います。
十一ページを御覧ください。
これ、ある地方の医療圏、かなり人口が減少していく医療圏ですけれども、二〇一〇年、二〇三〇年、こういう人口構成になっていきます。その一方で、これを前提としまして現在の入院受療率を考えますと、入院患者の推計はこの右下のようになります。全体としてはもう減少傾向にあります。特に分娩が非常に減っていて、増えるものとしては肺炎ですとか骨折とか、いわゆる急性期というよりも急性期以後の患者が増えてくると、こういう現状があるわけです。
十二ページを御覧ください。
じゃ、この医療圏どうなるかというと、そうしますと、やはりこういう人口動態ですので、例えば二〇二五年でいいますと、やはり高度急性期、急性期という病態の患者数は少し減ってくる。ただ一方で、その後のポストアキュートのところの回復期が増えてくる。慢性期も実は、慢性期としては増えるんですけれども、仮にその病床を適正化するとすればこのくらいの数になる。こういう形で実は今、全国のいわゆる構想区域ごとにこういう機能別の病床数の推計というのが二〇二五年、二〇四〇年という形で各地域に示されているところでございます。
十三ページを御覧ください。
そうしますと、これ非常にざくっとした考え方になるんですけれども、この地域医療構想で必要病床数が大体推計できますので、例えば病床当たりの医師数がどのくらい必要なのか、適切なのかということを、ここ掛け合わせますと、それぞれの地域で将来の医師の需要がどのくらいになるのか、こういう推計ができます。恐らく地域単位での大まかな医師数というのはこういう形で推計できると思うんですが、専門診療科別の医師数をどういうふうにするかということについてはまだもう少し研究が必要だろうと考えております。
じゃ、続きまして、十四ページ御覧ください。
高齢化に伴う医療ニーズの変化への対応ということです。
十五ページを御覧ください。
これは、私どもの研究班でやりました、いわゆる二〇二五年にどのくらいの病床数が必要なのかということを推計したものですけれども、これ実は、右側も大事なんですけれども、左側のものが非常に重要になります。これ、現状の分析なんですが、二〇一三年医療施設調査では、この国は療養病床と一般病床が合わせて百三十四・七万床ございます。右の方に今度はその翌年に行った病床機能報告、各病院がどのくらいの病床を持っているのかということを報告したものですが、まず見ていただきますと、合計で百二十三・四万床。療養病床のところと慢性期見ますとほぼ一緒ですので、すると、このデータは何を意味しているかというと、届出漏れを加味しても、この国は現時点で全国でいうと六万床から八万床の一般病床が動いていないということを意味します。実際これ、非常に高齢化が進んでしまったところでは既にもう高度急性期、急性期というフェーズの患者さんが減ってきておりますので、そういうものをどういうふうに、これが全国に広がっていきますので、こういうデータに基づいて将来のことを考えていただくということが重要だろうと思います。
ただし、今度右の上の方を見ていただきたいんですが、仮に今現在入院している人たちがそのまま入院するとしますと、実はこの国は百五十二万床必要になります。これは何かといいますと、いわゆる、少し専門的用語になるんですけれども、医療区分一相当という、少し慢性期の中では軽い入院患者さんがこれから激増します。この人たちをどこで見るのか。療養病床で見るのか、介護で見るのか、在宅で見るのかということがこれから問題になるわけです。実は、この問題というのは地域によって大きな差があります。
十六ページを御覧ください。
これは東京都内二地域の人口推移ですけれども、江東区と多摩市です。全く違った様相になります。江東区は相変わらず建設ラッシュが進んでいますので、人口が増えております。多摩市はもう、いわゆる郊外型のところですので、二〇二〇年以降人口が急速に減少していきます。
十七ページを御覧ください。
これは入院の推計なんですけれども、有明地区の開発によって、江東区は分娩以外はこれから急性期も含めて入院需要が非常に増加していきます。片方で、多摩市の方は、高齢化に伴って分娩を除くほとんどの傷病で入院需要が増加するんですが、これは急性期よりは急性期以後の需要が増加することを意味しています。要するに、それぞれの地域でどのフェーズの患者が増えてくるかということが違うわけであります。
十八ページを御覧ください。
これは、東京都の中でもう実は実際に起こっていることです。東京都は、人口の高齢化率は若干低く見えるんですけれども、そもそもボリュームがすごく大きいので、いわゆる高齢者の数としては物すごい数がいます。これは、DPCというものをやっている急性期病院に肺炎で入院している患者さんの中身を見たものです。
見ていただくと分かりますように、まず肺炎がどの地域でも増えています。なおかつ、この緑色のは何かといいますと、これ実は誤嚥性肺炎です。要するに、もう既に要支援、要介護状態になってきている人たちからの肺炎が非常に増えてきていると、こういう問題にどういうふうに応えていくのか。
これは十九ページを御覧ください。
実際、これは都内のある急性期病院の三十分診療圏の肺炎入院患者数の推計というのをやってみました。そうすると、二〇一〇年から二〇四〇年にかけて非常に、一・五倍ぐらいに肺炎患者さんが増えるんですけれども、見ていただいたら分かりますように、増えるのは六十五歳以上の高齢者だけです。
二十ページを御覧ください。
研究班の方ではこのSCRという指標を作っているんですが、これは年齢を調整してその医療行為がどのくらい行われているかということを考えるための指標です。これ一〇〇より大きいということは、年齢の階級を補正してもそれが多く行われていることを意味します。
二十一ページを御覧ください。
区東部、南多摩。江東区がある区東部とそれから多摩市がある南多摩を比較しておりますけれども、両方とも現時点では診療所機能は維持されていますが、いずれも、ただ、一〇〇を切っていることは見て分かると思います。
それから、一般病棟の方でいいますと、南多摩の場合には急性期はもう少し不足ぎみなんですけれども、それ以上に大きな問題は、区東部のところの療養病床が三三・七、非常に慢性期の入院機能が少ないということです。
訪問診療につきましては現時点である程度できているんですけれども、例えば都心部においてこれから慢性期になったらどうするのか、療養病床を増やすことは非常に難しいと思いますので、在宅医療を増やさなければいけないわけですけれども、その在宅医療をやりやすいような町づくりをどういうふうにしていくのかということを考えなければいけない、そういうデータが分かるわけであります。
それから、二十二ページを御覧ください。
これは医療と介護の複合化を示したものです。これ、ある自治体において在宅患者さんがどういう病気を持っているかということを調べたものです。見ていただいて分かりますように、例えば糖尿病ですともう三〇%ぐらいの方が、介護を受けている方の三割ぐらいの方が糖尿病を持っている、あるいは認知症を持っている、あるいはCOPDや慢性心不全を持っているということで、いろんな病気で、もう介護の現場の方は病気を持っているわけです。
こういうものにどういうふうに対応していくのかということを考えたときに、本当に今の医師のつくり方でいいのだろうかと。これからこういう複数の疾患を持ってくる患者さんが非常に増えてくる、しかも慢性期の患者さんが増えてくる、そういう方たちを診てくれる医者をどのようにして育てていったらいいかということにつきまして、やはり、私は今大学にいるわけですけれども、考えなければいけない時期に来ていると思います。
二十三ページを御覧ください。
これは脳梗塞で急性期に入院した患者さん、ゼロというところは入院した月ですけれども、その半年前の状況を見ていただいたらいいんですが、例えば脳梗塞ですと二五%の方が既に介護保険を使っています。それから、股関節の骨折で入院された方は、半年前に四八%の方が既に介護保険を使っています。
要するに、介護保険の現場から急性期の問題が起こっている。そうすると、この急性期と回復期をばらばらに考えるということ自体がもう少し無理が来ているんだろうと思います。そうすると、このような構造変化に適した医師をどういうふうに育てていくかということをやはり考えていかなければいけない時期に来ていると思います。
二十四ページは、そういうものをどういうふうに体系化していくかということの一つのポンチ絵ですけれども、それぞれの地域でこのような、いわゆる日常生活圏域で地域包括ケアを支えるような医療をどういうふうにつくっていくのか。それを関係者が、やはり医療の関係者、介護の関係者がまず合わさっていろいろなことを考えていく、それに基づいて、それを医学教育やその他の医療職、介護職の教育研修に反映させていくということが今求められているんじゃないかなというふうに思います。
以上でございます。どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →今日は、研究者の立場から、今までやったことを基にしまして御説明をさせていただきたいと思います。
一ページをおめくりください。
二というところですけど、これは我が国における医師の偏在問題ですけれども、皆様御存じのとおり、日本は西日本が非常に医者が多くて東日本が非常に少ないという、こういう現状があります。じゃ、こういう医師の偏在問題に対して、例えばほかの国は何をやってきたのか、それからあと、日本で今何が進んでいるのかということを少しお話をしたいと思います。
四ページをお開きください。
これは、医師の偏在に関するフランスのデータです。これは、それぞれ産婦人科と一般医の一名当たりの人口を書いてありますけれども、真ん中のパリが非常に医者がたくさんいて、その周辺の、ドーナツ型になっていますけれども、パリ周辺の地域が非常に医者が少ないという、こういう偏在問題がかつてから大きな問題となっていました。この問題を解決するためにフランスでは、医師の養成課程、それから医師になっていく医師国家試験の改革をやっております。
五ページを御覧ください。
これがフランスの現在の医師の養成課程なんですけれども、日本と同じように、高校を卒業して、日本のセンター試験に相当するバカロレアというのを受けまして医学部に入ってくるわけですけれども、一番のポイントは、第二サイクルというのがあるんですが、これは日本でいう学生のベッドサイドティーチングに相当するものですが、フランスの場合は、実はここで日本のいわゆる初期臨床研修に近い研修を行います。いわゆるスチューデントドクターというものに近いと思うんですけれども、かなり臨床的に踏み込んだことまでやります。そういう意味で、全科の臨床を、ある程度実務を踏まえた上で、勉強した上で、卒業時に全国クラス分け試験という、これは日本の医師国家試験に相当するんですが、これによって自分の行く専門科をそこで選択することになります。
六ページを御覧ください。
この専門科なんですけれども、フランスの場合には、地域ごと、それから診療科ごとに実は毎年の募集定員が決まっております。これを超えてそれぞれの地域で医師を確保することはできません。
ここで、この数がどういうふうに決まるのかというと、これはデータに基づいて決まっております。それぞれの地域の医療の提供状況、医療需要の状況に基づいて、それぞれでその各科の専門医が何人必要なのかということを決めて、それに基づいてやるということになっております。
七ページ目を御覧ください。
これは実際の、イル・ド・フランスというパリがある地域のそれぞれの診療科別の医師数、研修に入ってくる人間を数を示したものですけれども、実は、その右側のコラムのところが、これが席次になります。例えば、二〇一三年のところで一般医のところを見ていただきますと、六百五十三人というのが、これは六百五十三人採るということなんですけれども、その七千九百九十五というのは、七千九百九十五番目であればその科を選定することができるという形で、ある程度席次によって進路が決まると、こんな仕組みになっております。
八ページ目を御覧ください。
こういう改革をやってきて何が起こっているかといいますと、地方別に医師数の変化のデータがあります。一番右がノール・パ・ド・カレといってフランスでも一番医師が少ない地域なんですけれども、そこでは一三・二%医師数が伸びております。左側の、ちょっとコルスを除いて、左の二番目のところがイル・ド・フランスといってパリ、それからPACAというのはコートダジュールとかあるところですけれども、そういうところは医師の伸び率が低く抑えられている。こういう形で、国がある程度、卒前の教育と卒後どこに行くかということを、ある程度関与することによって医師の適正配置をやっているということであります。
このように、地域間、ただし、この地域間の配分はできるんですけれども、同じ地域の中での都市部と中山間地域ではやはり偏在問題が残っているという、これは実はフランスでも大きな問題として残っております。
九ページ目を御覧ください。
フランスでは、ベルランド報告という非常に有名な報告があるんです。これは何かというと、なぜ若い医師が地方に行ってくれないかということを調べた非常に包括的な調査なんですが、やはりいろいろと、上の世代と若い世代は医療に対する意識が変わってきています。一番大事なことは、やはり医師は、非常に医師といっても自分のプライベートな生活をかなり重視するようになってきている。それから、やはりいろいろな技術を学ぶことができる都市部を志向している。それから、ソロプラクティスよりはグループプラクティスを希望しているということで、最近やはり病院医師を希望する者が増えているという、そういう特徴があります。
十ページ目を御覧ください。
じゃ、我が国は何をやっているのかということですが、今、これは私たちが厚生労働省の研究班の中でもやらせていただいているものですけれども、実は日本では今地域医療構想というのが走っております。この地域医療構想って何かといいますと、そこに書いてありますように、医療機関から収集されているレセプト情報を国がデータベース化したナショナルデータベースというのがございます。これを基に地域別に傷病別、年齢別、病床の機能別の入院受療率が計算できます。これを用いますと、それぞれの年度でどのくらいの患者数が機能別にいるのかということが計算できます。これを病床利用率で割ることで病床数が推計できるという、現状追認型ですけれども、こういう推計ができるようになっております。これを用いましていろんなことができるわけです。
次を少し具体的に御説明したいと思います。
十一ページを御覧ください。
これ、ある地方の医療圏、かなり人口が減少していく医療圏ですけれども、二〇一〇年、二〇三〇年、こういう人口構成になっていきます。その一方で、これを前提としまして現在の入院受療率を考えますと、入院患者の推計はこの右下のようになります。全体としてはもう減少傾向にあります。特に分娩が非常に減っていて、増えるものとしては肺炎ですとか骨折とか、いわゆる急性期というよりも急性期以後の患者が増えてくると、こういう現状があるわけです。
十二ページを御覧ください。
じゃ、この医療圏どうなるかというと、そうしますと、やはりこういう人口動態ですので、例えば二〇二五年でいいますと、やはり高度急性期、急性期という病態の患者数は少し減ってくる。ただ一方で、その後のポストアキュートのところの回復期が増えてくる。慢性期も実は、慢性期としては増えるんですけれども、仮にその病床を適正化するとすればこのくらいの数になる。こういう形で実は今、全国のいわゆる構想区域ごとにこういう機能別の病床数の推計というのが二〇二五年、二〇四〇年という形で各地域に示されているところでございます。
十三ページを御覧ください。
そうしますと、これ非常にざくっとした考え方になるんですけれども、この地域医療構想で必要病床数が大体推計できますので、例えば病床当たりの医師数がどのくらい必要なのか、適切なのかということを、ここ掛け合わせますと、それぞれの地域で将来の医師の需要がどのくらいになるのか、こういう推計ができます。恐らく地域単位での大まかな医師数というのはこういう形で推計できると思うんですが、専門診療科別の医師数をどういうふうにするかということについてはまだもう少し研究が必要だろうと考えております。
じゃ、続きまして、十四ページ御覧ください。
高齢化に伴う医療ニーズの変化への対応ということです。
十五ページを御覧ください。
これは、私どもの研究班でやりました、いわゆる二〇二五年にどのくらいの病床数が必要なのかということを推計したものですけれども、これ実は、右側も大事なんですけれども、左側のものが非常に重要になります。これ、現状の分析なんですが、二〇一三年医療施設調査では、この国は療養病床と一般病床が合わせて百三十四・七万床ございます。右の方に今度はその翌年に行った病床機能報告、各病院がどのくらいの病床を持っているのかということを報告したものですが、まず見ていただきますと、合計で百二十三・四万床。療養病床のところと慢性期見ますとほぼ一緒ですので、すると、このデータは何を意味しているかというと、届出漏れを加味しても、この国は現時点で全国でいうと六万床から八万床の一般病床が動いていないということを意味します。実際これ、非常に高齢化が進んでしまったところでは既にもう高度急性期、急性期というフェーズの患者さんが減ってきておりますので、そういうものをどういうふうに、これが全国に広がっていきますので、こういうデータに基づいて将来のことを考えていただくということが重要だろうと思います。
ただし、今度右の上の方を見ていただきたいんですが、仮に今現在入院している人たちがそのまま入院するとしますと、実はこの国は百五十二万床必要になります。これは何かといいますと、いわゆる、少し専門的用語になるんですけれども、医療区分一相当という、少し慢性期の中では軽い入院患者さんがこれから激増します。この人たちをどこで見るのか。療養病床で見るのか、介護で見るのか、在宅で見るのかということがこれから問題になるわけです。実は、この問題というのは地域によって大きな差があります。
十六ページを御覧ください。
これは東京都内二地域の人口推移ですけれども、江東区と多摩市です。全く違った様相になります。江東区は相変わらず建設ラッシュが進んでいますので、人口が増えております。多摩市はもう、いわゆる郊外型のところですので、二〇二〇年以降人口が急速に減少していきます。
十七ページを御覧ください。
これは入院の推計なんですけれども、有明地区の開発によって、江東区は分娩以外はこれから急性期も含めて入院需要が非常に増加していきます。片方で、多摩市の方は、高齢化に伴って分娩を除くほとんどの傷病で入院需要が増加するんですが、これは急性期よりは急性期以後の需要が増加することを意味しています。要するに、それぞれの地域でどのフェーズの患者が増えてくるかということが違うわけであります。
十八ページを御覧ください。
これは、東京都の中でもう実は実際に起こっていることです。東京都は、人口の高齢化率は若干低く見えるんですけれども、そもそもボリュームがすごく大きいので、いわゆる高齢者の数としては物すごい数がいます。これは、DPCというものをやっている急性期病院に肺炎で入院している患者さんの中身を見たものです。
見ていただくと分かりますように、まず肺炎がどの地域でも増えています。なおかつ、この緑色のは何かといいますと、これ実は誤嚥性肺炎です。要するに、もう既に要支援、要介護状態になってきている人たちからの肺炎が非常に増えてきていると、こういう問題にどういうふうに応えていくのか。
これは十九ページを御覧ください。
実際、これは都内のある急性期病院の三十分診療圏の肺炎入院患者数の推計というのをやってみました。そうすると、二〇一〇年から二〇四〇年にかけて非常に、一・五倍ぐらいに肺炎患者さんが増えるんですけれども、見ていただいたら分かりますように、増えるのは六十五歳以上の高齢者だけです。
二十ページを御覧ください。
研究班の方ではこのSCRという指標を作っているんですが、これは年齢を調整してその医療行為がどのくらい行われているかということを考えるための指標です。これ一〇〇より大きいということは、年齢の階級を補正してもそれが多く行われていることを意味します。
二十一ページを御覧ください。
区東部、南多摩。江東区がある区東部とそれから多摩市がある南多摩を比較しておりますけれども、両方とも現時点では診療所機能は維持されていますが、いずれも、ただ、一〇〇を切っていることは見て分かると思います。
それから、一般病棟の方でいいますと、南多摩の場合には急性期はもう少し不足ぎみなんですけれども、それ以上に大きな問題は、区東部のところの療養病床が三三・七、非常に慢性期の入院機能が少ないということです。
訪問診療につきましては現時点である程度できているんですけれども、例えば都心部においてこれから慢性期になったらどうするのか、療養病床を増やすことは非常に難しいと思いますので、在宅医療を増やさなければいけないわけですけれども、その在宅医療をやりやすいような町づくりをどういうふうにしていくのかということを考えなければいけない、そういうデータが分かるわけであります。
それから、二十二ページを御覧ください。
これは医療と介護の複合化を示したものです。これ、ある自治体において在宅患者さんがどういう病気を持っているかということを調べたものです。見ていただいて分かりますように、例えば糖尿病ですともう三〇%ぐらいの方が、介護を受けている方の三割ぐらいの方が糖尿病を持っている、あるいは認知症を持っている、あるいはCOPDや慢性心不全を持っているということで、いろんな病気で、もう介護の現場の方は病気を持っているわけです。
こういうものにどういうふうに対応していくのかということを考えたときに、本当に今の医師のつくり方でいいのだろうかと。これからこういう複数の疾患を持ってくる患者さんが非常に増えてくる、しかも慢性期の患者さんが増えてくる、そういう方たちを診てくれる医者をどのようにして育てていったらいいかということにつきまして、やはり、私は今大学にいるわけですけれども、考えなければいけない時期に来ていると思います。
二十三ページを御覧ください。
これは脳梗塞で急性期に入院した患者さん、ゼロというところは入院した月ですけれども、その半年前の状況を見ていただいたらいいんですが、例えば脳梗塞ですと二五%の方が既に介護保険を使っています。それから、股関節の骨折で入院された方は、半年前に四八%の方が既に介護保険を使っています。
要するに、介護保険の現場から急性期の問題が起こっている。そうすると、この急性期と回復期をばらばらに考えるということ自体がもう少し無理が来ているんだろうと思います。そうすると、このような構造変化に適した医師をどういうふうに育てていくかということをやはり考えていかなければいけない時期に来ていると思います。
二十四ページは、そういうものをどういうふうに体系化していくかということの一つのポンチ絵ですけれども、それぞれの地域でこのような、いわゆる日常生活圏域で地域包括ケアを支えるような医療をどういうふうにつくっていくのか。それを関係者が、やはり医療の関係者、介護の関係者がまず合わさっていろいろなことを考えていく、それに基づいて、それを医学教育やその他の医療職、介護職の教育研修に反映させていくということが今求められているんじゃないかなというふうに思います。
以上でございます。どうもありがとうございました。
島
立
立谷秀清#11
○参考人(立谷秀清君) 私は福島県の相馬市長ですが、御案内のように、東日本大震災の被災地でございます。あわせて、四十キロ離れた福島第一原発からのセシウムの飛散という、そういう状況に見舞われまして、地域医療を維持するのに大変苦労した。私は、市長であり医師でありますので、その辺の指揮を執った立場なんですが、いろんな方々にお世話になりながら、また我々も汗をかきながら今日まで何とか生き延びてきた。そういう経験を踏まえて、いろいろと話をさせていただきたいと思うんですね。
震災の後、これ全国からボランティアの先生方が集まってくれたんですが、特に学生さんの中で、この相馬地方の悲惨な状況に対して、例えば南相馬市立病院ですとか公立相馬病院ですとか、これは両方とも研修指定病院です。研修医としておいでになって、そこで何がしかの手伝いをしながら被災地医療のために、相馬地方のために頑張ろうという、そういう志のある先生が出てきたんですね。全部ではないんですが、そのうちの何割かは、何人かは地元に残ってくれたんです。地元に後期研修医として残ってくれまして、救急医療ですとかそういうことに従事してくれた先生方がたくさんいました。まあ、たくさんというか、数名ですが、いました。
その方々の将来のことも我々は考えなきゃいけないなと。勉強の体制をどうするか。ですから、研究機関とタイアップしながら、あるいはその研究に精通していた人を我々のところに招聘して論文の指導をする等々、いろいろやってきながら、そういう若い志のある人たちを支えてきたんですね。
そんなことをしながら、私はどちらかというと被災地の対応に夢中だったんですが、そんなときに、この日本専門医機構という組織が新しくできる、その組織が専門医の在り方についていろいろ協議している、どうもそういう方向になりそうだというような話が入ってきまして、最初、私が話を聞いたときは、これはもうとてもじゃないけど話にならぬと思った。例えば、女医さんがその専門医研修を受けているときに御結婚なさって妊娠して半年休んだら、今までの実績がふいになる。これは話にならぬなと思いました。そういうことを、若い研修医たちがこんなことでいいのかという声を上げたんですね。これは相当不備があるから、しばらく、一年遅らせて考えようということになったんですが、そもそもの考え方が国民不在、地域医療不在の考え方だったんですね。
プロフェッショナルオートノミーという発想から出発しているんです。プロフェッショナルオートノミーって何なのかというと、まあ聞き慣れない言葉だったんですね、医者の私がそう思ったんですから。専門職自律、つまり、研究者ですとかあるいは大学の教授ですとか、あるいは医師会の団体もそうですが、そういう医療に関する専門家たちが、外野の話を聞かないで、あくまでも純粋に医学という見地で専門医の資格認定を決めていこうという考え方なんですね。
このことに対して、我々、全国市長会として非常に問題にいたしました。というのは、医療は何のためにあるか、もっと言えば医学教育も全てそうです、学術教育もそうだし、学会もそうだし、国民医療のためにあるんですね。国民医療にとって学会というのは、まあ言っちゃ悪いが、方法論にすぎないわけです。医学教育も方法論なんですね。最終目的は国民医療なんです。それもほとんどは、国民医療の、まあ全部ではないんですが、相当の部分が地域医療なんですね。その地域医療の、それに対する悪影響、あるいはプラスの影響もそうだけれども、そういうことを無視した中で専門家たちが決めていく。
決めていこうとした内容はとんでもないものでした。何がとんでもないかというと、全ての初期研修修了した若い医者が、全ての医者が専門医の資格を取らないといけない、全ての医者が。それも最低三年掛かる。ということになりますと、医学部六年行って、初期研修二年やって、それから三年やって、十一年たたないと社会に出られないんですよ。日本の医師国家試験って何なの、医師免許って資格は何なの。私は、後で言いますが、初期研修も相当問題だと思っているんですが、三年乗っけて、それが医療の質の向上のためである、まあそういう側面はあると思いますよ、医療の質の向上向上ばっかり言って、国民生活が、特に国民医療が置いていかれるんでは、私これ本末転倒だと思いました。
それから、その研修機関も、研修する場所も大学病院という、まあ大学病院とか基幹病院、ほとんど大学病院なんですけどね、そこで専門医研修しないといけない。さらに、論文出しなさいとか倫理教育もう一回受けなさいとか学会で発表しなさいとか、そういうことが条件付けられたんです。やめろと言ったんですけど、今でもあるかもしれませんけどね。そうなると、南相馬市立病院に志を持って初期研修修了して終わった医者たちは専門医になれない。全て専門医というのであれば、彼らは将来働けない。それは南相馬市立病院だけじゃなくて、地域医療で頑張っている若い医者たちがみんなそのコースから外れてしまうんですね。こんな理不尽なことあるかと。私が全国市長会の皆さんと話をしながら、あの反論の、ここに資料あります、後でお読みになってください、出したのはそういうことです。
これでは地域医療が崩壊してしまうというか、地方の小規模病院の医者たちが、全部が全部、専門医そろえてやれるところなんてないわけですよ、医師免許持ったら一般の診療できるんですから。それをもうちょっと精度を高くしようと、もうちょっとできるようにしようというのがこの初期研修だったはずなんですね。
ところが、初期研修終わった人に三年間の専門医研修義務付けてどうなるかというと、その先生、多分、自分の専門のことしかやらないですよ。これは病院の名前は言いませんが、相馬地方のある公的病院なんですが、循環器の医者が三人いるんですね。そのうちの二人は患者三、四人しか診ていないんです。外来もやらない。俺は専門家だから、循環器の専門だから一般患者診ない、そういう傾向はどこにでもあります。ですから、私は、この専門医取る、皆さん専門医教育を受けるのは本当にいいことだと思うし、そうやってスキルアップしていかなきゃいけないと思うんだけれども、それが前のめりになる反面、地域医療が成り立たなくなるのではこれはもう何にもならない、本末転倒だと。
いろんなことを専門医機構も考えるようになりまして、まず義務付けというのを外そうと。それから、基幹病院というのもできるだけ地方の病院にしようと。ところが、私が南相馬市立病院の後期研修医のことで申し上げたのはこういうことなんですね。専門医取るためにはこれこれこれだけのことしなさい、学会発表もしなさい、論文発表もしなさい、こういうことを、プログラム研修というんですが、そういうことをやらぬで、地方にいて症例を積み上げて経験積んだ医者はそれで専門医の受験資格を取れるようにしようと。これはカリキュラム方式といいます。カリキュラム研修という言い方をするんですが、症例の積み上げですね。
ところが、専門医機構ではそれを管理するだけのノウハウもなければ金もなければ人もいない。私申し上げたのは、そういうことだったら厚生省が何でも支援してくれればいいと、クラウド上で管理できるように人もお金も支援しないと駄目だと、そうしないと地方で頑張っている医者たちが浮かばれないでないかというようなことをずっと申し上げてきたんですね。それ機構はやりますと言いながら、いまだにその方法論が明確に示されていないんで、地方の医者たちが不安になっていると思いますね。ここのところをしっかり詰めていかないといけない。
というか、何よりも根底にある考え方として、地方で頑張った医者が専門医を取りづらくなるなんてことじゃなくて、むしろその逆に、これは評価されないといけない。地方で地域医療に従事した医者たちが評価されて報われるような医療でないと、みんな東京に集まって、私は専門家です、私は専門のことしか診られなくていいんですと。そう言えるのはごく少数の大病院だけ。和歌山県の病院で何軒ありましょうかね、そういう状況です。福島県には大体、福島医大病院とあと二つ三つしかないですね。
そんなことをしているうちに見切り発車みたいにしてこの専門医機構は始まったんですが、いろいろ修正していかなくちゃいけないところが今後出てきます。それは厚労省に頑張ってもらうしかないと思うんですね、国民医療ですから。我々も委員としていろいろお話をさせていただきたいと思いますけれども、これ、しっかりと目配りをしながら、国民医療のマイナスにならないようにやっていかなきゃいけない。とにかく国民医療を守るためにはみんなで頑張っていこうやというのが全国市長会の共通認識です。
というのは、何回も言いますけど、必要なのは国民医療なんですね。国民医療の大部分は地域医療なんですよ。その地域医療の責任持っているのは、学会の教授たちではないんです。我々市長たちなんです。我々市長たちからすると深刻な問題なんですね。市民から訴えられるのも我々、頼られるのも我々。医者がいないじゃないか、産婦人科の医者がいないじゃないか、お産できないじゃないか、全部我々が受ける。ですから、市長会としては極めて深刻な問題というふうに思っていますので、今まで余り私この厚生労働委員会に呼んでいただかなかったんですが、今日初めて呼ばれたのでこの際思いざらい申し上げますけど、一番の責任者は我々市長なんです、市町村長なんです。我々が責任持ってやっているということなんですね。そういうことで、地域医療のマイナスにならないような後期研修をしてもらわないと困る。
それから、ちょっと書きましたけれど、総合臨床専門医という制度があるんですよ。そうすると、その総合臨床専門医を取らない普通の医者たちは一般診療できなくなるんじゃないかという心配があるんですね。ここのところが、医師国家試験というのをもう一回見直して考えないといけないと思っています。医師国家試験合格した段階でちゃんと総合診療できるはずなんですね。それに初期研修なんかやったらもっとできるはずなんですが、現実はそうでないんですね。
これは、ちょっと話飛びますけど、研修制度に問題があるというか、そうですね、今回の専門医制度もそうなんですが、さっき私、プロフェッショナルオートノミーというのが、これはふざけた話だと申し上げましたけど、ふざけたと言っちゃ失礼だけれども、国民不在の議論になったらふざけた話。国民の立場をしっかり踏まえてやるんだったらいいんだけど、まあプロフェッショナルだけでするような話ではないです、国民医療ですから。
そこで出てくる話なんですが、この初期研修制度が始まって十三年、十三年ですね。最初は、医学部卒業しただけではやっぱり弱いんじゃないか、もうちょっと現場踏ませてやった方がいいんじゃないかということで始まったんですけれども、私が管理している公立相馬総合病院で初期研修指定を取ったんですけれども、指導医が大変ですね。それから、書類いっぱい作らなくちゃいけないから事務方が大変。何よりも、黙って見ているだけの研修医はもっとかわいそう。つまり、余り役に立っていないということなんですね。その挙げ句の果てに、何で公立相馬総合病院で研修指定を取ったかというと、やっぱり残ってほしいから取ったんですよ。だけど、残ったやつは誰もいない。みんな東京へ帰っちゃう。東京から来て東京へ帰っちゃう。これが一つの大きな問題だろうと思っています。
それから、そういった意味では初期研修の在り方についてもう一回考え直していかないといけない。ですから、初期研修が保険診療ができないというところに大きな問題が出てきているということなんですね。
ああ、ごめんなさい、余り時間がなくなって。話まとめに入りますけど。
それからもう一つ、東京一極集中の問題が起きましたね。これは真剣に考えないといけない問題。八千六百二十二人の初期研修対象者のうち一千八百二十五人が東京に集まっています、二一%です。東京の人口比でいくと倍ですね。それから、他県で研修した人たちが東京に集まるという傾向も起きている。つまり、福島県とか宮城県で研修した人が専攻医として専門医研修のために東京に集まる。集まって増えた人が五%になるんですね。ですから、これ一つの問題。ただ、東京の医学部の先生たちは何をおっしゃるかというと、東京に集まれば東京から地方に医者派遣できるんだと。ここに大きな間違いがあります。医師派遣するときの旅費も医療費ですから。その先生のところに、学生というか研修医いっぱい持っているところに病院長たちが日参して頼みに行くわけですよ。その旅費も医療費に掛かってくるんですね。ですから、東京に集まれば分配できるという考え方は私は詭弁だと思っています。
市長会の中でもう一つ出てきた、今村さんに大変失礼な話になるんですけど、現実に出てきた話ですから申し上げますけど、市長会の中で、地域別診療単価あるいは診療科別診療単価、そういう話が地方の市長たちから出てきています。要するに、岩手県の産婦人科の少ないところで産婦人科の医者を開業するとか始める人の診療単価高くしたらいいんではないかと、そういう話ですね、産婦人科、まあ少ない科では。ただ、財務省は反対するでしょうね、その財源どうするのと。私、ジェネリックを普及させればいいだろうと思うんです。医者が多いところはじゃ下げるのかと。下げる必要はないですよね、少ないところを上げればいいんであって。患者負担はどうするのかと。患者負担は三割を二割八分にするとか、そういう調整が知恵があったらできるんでないかと私思っています。
それから、地域医療協議会の話ちょっと出ましたが、これ、明確に申し上げますと、私は福島県のことしか知りませんが、地域医療協議会が医者を派遣する、分配するような能力を持てるとはとても思えないんです。現実的には無理です。ですから、地域医療協議会は全国組織として考えていく必要がある。
ただ、地域医療協議会で地元枠とか地元枠の入学とか、そういうことで地域医療協議会がいろいろイニシアチブを取っていくという方法はあろうかと思います。時間ないので言いませんけれども、地元・地域枠というのは非常に必要。それも、ローカルな、例えば相馬市みたいなところから入学しようとする人にはいっぱいげた履かせないといけないというふうに思いますね。
私からは以上です。長くなって失礼しました。
この発言だけを見る →震災の後、これ全国からボランティアの先生方が集まってくれたんですが、特に学生さんの中で、この相馬地方の悲惨な状況に対して、例えば南相馬市立病院ですとか公立相馬病院ですとか、これは両方とも研修指定病院です。研修医としておいでになって、そこで何がしかの手伝いをしながら被災地医療のために、相馬地方のために頑張ろうという、そういう志のある先生が出てきたんですね。全部ではないんですが、そのうちの何割かは、何人かは地元に残ってくれたんです。地元に後期研修医として残ってくれまして、救急医療ですとかそういうことに従事してくれた先生方がたくさんいました。まあ、たくさんというか、数名ですが、いました。
その方々の将来のことも我々は考えなきゃいけないなと。勉強の体制をどうするか。ですから、研究機関とタイアップしながら、あるいはその研究に精通していた人を我々のところに招聘して論文の指導をする等々、いろいろやってきながら、そういう若い志のある人たちを支えてきたんですね。
そんなことをしながら、私はどちらかというと被災地の対応に夢中だったんですが、そんなときに、この日本専門医機構という組織が新しくできる、その組織が専門医の在り方についていろいろ協議している、どうもそういう方向になりそうだというような話が入ってきまして、最初、私が話を聞いたときは、これはもうとてもじゃないけど話にならぬと思った。例えば、女医さんがその専門医研修を受けているときに御結婚なさって妊娠して半年休んだら、今までの実績がふいになる。これは話にならぬなと思いました。そういうことを、若い研修医たちがこんなことでいいのかという声を上げたんですね。これは相当不備があるから、しばらく、一年遅らせて考えようということになったんですが、そもそもの考え方が国民不在、地域医療不在の考え方だったんですね。
プロフェッショナルオートノミーという発想から出発しているんです。プロフェッショナルオートノミーって何なのかというと、まあ聞き慣れない言葉だったんですね、医者の私がそう思ったんですから。専門職自律、つまり、研究者ですとかあるいは大学の教授ですとか、あるいは医師会の団体もそうですが、そういう医療に関する専門家たちが、外野の話を聞かないで、あくまでも純粋に医学という見地で専門医の資格認定を決めていこうという考え方なんですね。
このことに対して、我々、全国市長会として非常に問題にいたしました。というのは、医療は何のためにあるか、もっと言えば医学教育も全てそうです、学術教育もそうだし、学会もそうだし、国民医療のためにあるんですね。国民医療にとって学会というのは、まあ言っちゃ悪いが、方法論にすぎないわけです。医学教育も方法論なんですね。最終目的は国民医療なんです。それもほとんどは、国民医療の、まあ全部ではないんですが、相当の部分が地域医療なんですね。その地域医療の、それに対する悪影響、あるいはプラスの影響もそうだけれども、そういうことを無視した中で専門家たちが決めていく。
決めていこうとした内容はとんでもないものでした。何がとんでもないかというと、全ての初期研修修了した若い医者が、全ての医者が専門医の資格を取らないといけない、全ての医者が。それも最低三年掛かる。ということになりますと、医学部六年行って、初期研修二年やって、それから三年やって、十一年たたないと社会に出られないんですよ。日本の医師国家試験って何なの、医師免許って資格は何なの。私は、後で言いますが、初期研修も相当問題だと思っているんですが、三年乗っけて、それが医療の質の向上のためである、まあそういう側面はあると思いますよ、医療の質の向上向上ばっかり言って、国民生活が、特に国民医療が置いていかれるんでは、私これ本末転倒だと思いました。
それから、その研修機関も、研修する場所も大学病院という、まあ大学病院とか基幹病院、ほとんど大学病院なんですけどね、そこで専門医研修しないといけない。さらに、論文出しなさいとか倫理教育もう一回受けなさいとか学会で発表しなさいとか、そういうことが条件付けられたんです。やめろと言ったんですけど、今でもあるかもしれませんけどね。そうなると、南相馬市立病院に志を持って初期研修修了して終わった医者たちは専門医になれない。全て専門医というのであれば、彼らは将来働けない。それは南相馬市立病院だけじゃなくて、地域医療で頑張っている若い医者たちがみんなそのコースから外れてしまうんですね。こんな理不尽なことあるかと。私が全国市長会の皆さんと話をしながら、あの反論の、ここに資料あります、後でお読みになってください、出したのはそういうことです。
これでは地域医療が崩壊してしまうというか、地方の小規模病院の医者たちが、全部が全部、専門医そろえてやれるところなんてないわけですよ、医師免許持ったら一般の診療できるんですから。それをもうちょっと精度を高くしようと、もうちょっとできるようにしようというのがこの初期研修だったはずなんですね。
ところが、初期研修終わった人に三年間の専門医研修義務付けてどうなるかというと、その先生、多分、自分の専門のことしかやらないですよ。これは病院の名前は言いませんが、相馬地方のある公的病院なんですが、循環器の医者が三人いるんですね。そのうちの二人は患者三、四人しか診ていないんです。外来もやらない。俺は専門家だから、循環器の専門だから一般患者診ない、そういう傾向はどこにでもあります。ですから、私は、この専門医取る、皆さん専門医教育を受けるのは本当にいいことだと思うし、そうやってスキルアップしていかなきゃいけないと思うんだけれども、それが前のめりになる反面、地域医療が成り立たなくなるのではこれはもう何にもならない、本末転倒だと。
いろんなことを専門医機構も考えるようになりまして、まず義務付けというのを外そうと。それから、基幹病院というのもできるだけ地方の病院にしようと。ところが、私が南相馬市立病院の後期研修医のことで申し上げたのはこういうことなんですね。専門医取るためにはこれこれこれだけのことしなさい、学会発表もしなさい、論文発表もしなさい、こういうことを、プログラム研修というんですが、そういうことをやらぬで、地方にいて症例を積み上げて経験積んだ医者はそれで専門医の受験資格を取れるようにしようと。これはカリキュラム方式といいます。カリキュラム研修という言い方をするんですが、症例の積み上げですね。
ところが、専門医機構ではそれを管理するだけのノウハウもなければ金もなければ人もいない。私申し上げたのは、そういうことだったら厚生省が何でも支援してくれればいいと、クラウド上で管理できるように人もお金も支援しないと駄目だと、そうしないと地方で頑張っている医者たちが浮かばれないでないかというようなことをずっと申し上げてきたんですね。それ機構はやりますと言いながら、いまだにその方法論が明確に示されていないんで、地方の医者たちが不安になっていると思いますね。ここのところをしっかり詰めていかないといけない。
というか、何よりも根底にある考え方として、地方で頑張った医者が専門医を取りづらくなるなんてことじゃなくて、むしろその逆に、これは評価されないといけない。地方で地域医療に従事した医者たちが評価されて報われるような医療でないと、みんな東京に集まって、私は専門家です、私は専門のことしか診られなくていいんですと。そう言えるのはごく少数の大病院だけ。和歌山県の病院で何軒ありましょうかね、そういう状況です。福島県には大体、福島医大病院とあと二つ三つしかないですね。
そんなことをしているうちに見切り発車みたいにしてこの専門医機構は始まったんですが、いろいろ修正していかなくちゃいけないところが今後出てきます。それは厚労省に頑張ってもらうしかないと思うんですね、国民医療ですから。我々も委員としていろいろお話をさせていただきたいと思いますけれども、これ、しっかりと目配りをしながら、国民医療のマイナスにならないようにやっていかなきゃいけない。とにかく国民医療を守るためにはみんなで頑張っていこうやというのが全国市長会の共通認識です。
というのは、何回も言いますけど、必要なのは国民医療なんですね。国民医療の大部分は地域医療なんですよ。その地域医療の責任持っているのは、学会の教授たちではないんです。我々市長たちなんです。我々市長たちからすると深刻な問題なんですね。市民から訴えられるのも我々、頼られるのも我々。医者がいないじゃないか、産婦人科の医者がいないじゃないか、お産できないじゃないか、全部我々が受ける。ですから、市長会としては極めて深刻な問題というふうに思っていますので、今まで余り私この厚生労働委員会に呼んでいただかなかったんですが、今日初めて呼ばれたのでこの際思いざらい申し上げますけど、一番の責任者は我々市長なんです、市町村長なんです。我々が責任持ってやっているということなんですね。そういうことで、地域医療のマイナスにならないような後期研修をしてもらわないと困る。
それから、ちょっと書きましたけれど、総合臨床専門医という制度があるんですよ。そうすると、その総合臨床専門医を取らない普通の医者たちは一般診療できなくなるんじゃないかという心配があるんですね。ここのところが、医師国家試験というのをもう一回見直して考えないといけないと思っています。医師国家試験合格した段階でちゃんと総合診療できるはずなんですね。それに初期研修なんかやったらもっとできるはずなんですが、現実はそうでないんですね。
これは、ちょっと話飛びますけど、研修制度に問題があるというか、そうですね、今回の専門医制度もそうなんですが、さっき私、プロフェッショナルオートノミーというのが、これはふざけた話だと申し上げましたけど、ふざけたと言っちゃ失礼だけれども、国民不在の議論になったらふざけた話。国民の立場をしっかり踏まえてやるんだったらいいんだけど、まあプロフェッショナルだけでするような話ではないです、国民医療ですから。
そこで出てくる話なんですが、この初期研修制度が始まって十三年、十三年ですね。最初は、医学部卒業しただけではやっぱり弱いんじゃないか、もうちょっと現場踏ませてやった方がいいんじゃないかということで始まったんですけれども、私が管理している公立相馬総合病院で初期研修指定を取ったんですけれども、指導医が大変ですね。それから、書類いっぱい作らなくちゃいけないから事務方が大変。何よりも、黙って見ているだけの研修医はもっとかわいそう。つまり、余り役に立っていないということなんですね。その挙げ句の果てに、何で公立相馬総合病院で研修指定を取ったかというと、やっぱり残ってほしいから取ったんですよ。だけど、残ったやつは誰もいない。みんな東京へ帰っちゃう。東京から来て東京へ帰っちゃう。これが一つの大きな問題だろうと思っています。
それから、そういった意味では初期研修の在り方についてもう一回考え直していかないといけない。ですから、初期研修が保険診療ができないというところに大きな問題が出てきているということなんですね。
ああ、ごめんなさい、余り時間がなくなって。話まとめに入りますけど。
それからもう一つ、東京一極集中の問題が起きましたね。これは真剣に考えないといけない問題。八千六百二十二人の初期研修対象者のうち一千八百二十五人が東京に集まっています、二一%です。東京の人口比でいくと倍ですね。それから、他県で研修した人たちが東京に集まるという傾向も起きている。つまり、福島県とか宮城県で研修した人が専攻医として専門医研修のために東京に集まる。集まって増えた人が五%になるんですね。ですから、これ一つの問題。ただ、東京の医学部の先生たちは何をおっしゃるかというと、東京に集まれば東京から地方に医者派遣できるんだと。ここに大きな間違いがあります。医師派遣するときの旅費も医療費ですから。その先生のところに、学生というか研修医いっぱい持っているところに病院長たちが日参して頼みに行くわけですよ。その旅費も医療費に掛かってくるんですね。ですから、東京に集まれば分配できるという考え方は私は詭弁だと思っています。
市長会の中でもう一つ出てきた、今村さんに大変失礼な話になるんですけど、現実に出てきた話ですから申し上げますけど、市長会の中で、地域別診療単価あるいは診療科別診療単価、そういう話が地方の市長たちから出てきています。要するに、岩手県の産婦人科の少ないところで産婦人科の医者を開業するとか始める人の診療単価高くしたらいいんではないかと、そういう話ですね、産婦人科、まあ少ない科では。ただ、財務省は反対するでしょうね、その財源どうするのと。私、ジェネリックを普及させればいいだろうと思うんです。医者が多いところはじゃ下げるのかと。下げる必要はないですよね、少ないところを上げればいいんであって。患者負担はどうするのかと。患者負担は三割を二割八分にするとか、そういう調整が知恵があったらできるんでないかと私思っています。
それから、地域医療協議会の話ちょっと出ましたが、これ、明確に申し上げますと、私は福島県のことしか知りませんが、地域医療協議会が医者を派遣する、分配するような能力を持てるとはとても思えないんです。現実的には無理です。ですから、地域医療協議会は全国組織として考えていく必要がある。
ただ、地域医療協議会で地元枠とか地元枠の入学とか、そういうことで地域医療協議会がいろいろイニシアチブを取っていくという方法はあろうかと思います。時間ないので言いませんけれども、地元・地域枠というのは非常に必要。それも、ローカルな、例えば相馬市みたいなところから入学しようとする人にはいっぱいげた履かせないといけないというふうに思いますね。
私からは以上です。長くなって失礼しました。
島
植
植山直人#13
○参考人(植山直人君) 全国医師ユニオン代表の植山です。
本日、参議院厚生労働委員会でこのように発言の機会を与えていただき、ありがとうございます。心からお礼を申し上げます。
私は、医師の労働組合の代表でありますから、働き方改革を中心に意見を述べさせていただきます。
まず初めにですが、ちょっとこれはお願いになりますけど、現在、厚労省の医師の働き方改革に関する検討会が開かれて議論がされていますが、残念ながら医者の労働組合の代表は一人も入っておりません。労働側から三名の方が入っているかもしれないんですけど、医師の労働組合の代表はいないということで、医師の働き方改革なんで、医師の労働実態とか労働現場を知っている労働組合側の人がいないというのは非常に納得がちょっといかないところがあります。簡単に終わるものではないし、今後このような検討会が引き続き行われていくというふうに私は考えていますので、人選等に対してはそういう面もしっかりと検討していただきたいということをちょっとお願いしたいと思います。
本日は初めてこういう場で発言させていただけるということで、これに関しては本当に心からお礼を申し上げます。
私の基本的認識ですけど、医療法、医師法改正においては、医者の働き方改革、また少子化対策、これを推進するような内容であるべきであるというふうに考えています。
働き方改革においては、ILOですね、こういう条約である、要するに、働き方のグローバルスタンダードが非常に重要であると。非常に日本の医師の働き方というのは特殊なんですね。EUの医師の労働に、働き方に学ぶ必要があるというふうに考えています。例えばILOは八時間労働制、これ工業労働者ですけど、今から約九十九年前にこれを条約として第一号議案として採択しています。この頃からワーク・ライフ・バランスを考えているんですね。そういう意味では、ヨーロッパの医師の働き方に関して非常に重要な参考にすべきものであるというふうに考えています。
それから、私が最近感じるのは、将来日本の人口が減るので医師を早く減らすべきだというような主張があります。ただ、これは少子化対策が失敗することを前提にしたような話だと私は考えます。よく将来八千万人に人口が減るというふうな資料が出てくるんですけど、じゃ、その先には六千万人に減って、四千万人に減って、要するに、日本はなくなってしまうというようなことを後押しするような議論ではないかというふうに、つまり日本の亡国の理論というふうに私は考えるんですけど、本来やるべきは、医療は少子化対策として何ができるのか、どういうことが医療が行うべきなのか、これを考えて政策化することであるというふうに思います。
それから、必要医師数というのが非常に問題になってきますけど、文明が発展すれば医者は必要になってくると。第二次産業から第三次産業、そしてITとかバイオ、こういうものが発展する中で国民の健康に対する意識も非常に高まるし、人権も発展していくと、こういう中では世界的にも医者は増え続けているという現状を踏まえる必要があるというふうに考えます。
日本の医療が抱える問題についてちょっと若干考えてみたいと思います。絶対的な医師不足というところで、三ページの資料、図の一と二を見ていただきたいというふうに思います。
日本の医師数とOECDの医師数の比較ということで、明らかに日本は伸び率も低くて、OECDの三割方少ないと。図二を見ていただくと、赤い線が日本の医者の労働時間です。過労死ラインをはるかに超えている、これ男性と女性と分けていますけど。ヨーロッパでは、五十時間ちょっと超える国はありますけど、多くの国が五十時間以下ということで、これだけ労働時間に開きがあるということですね。これはやっぱり医師数の問題とリンクしていると捉えないと説明が付かないのではないかというふうに考えています。
それで、私たち、昨年、勤務医労働実態調査二〇一七というものを行いました。その中から特徴的なものをちょっと御紹介したいと思います。
当直問題ですね。日本では、通常勤務を行った後、夕方五時から次の朝八時まで当直を行って、明くる日も通常勤務という非常にあしき伝統があります。この点に対して調査をしましたが、交代制勤務があるかと答えると、なしが八三・八%ですね。二交代というのが五%、これは若干五年前の調査より増えたかもしれませんけど、三交代が一・一%。当直明けの勤務、通常勤務が七八・七%と、相変わらず非常に多い。半日でいいというところが若干増えて一五・四%ということで、三十時間を超える長時間労働が相変わらず続いていると。過労死の元凶だと私は思っています。
それから、当直明け後の休みについて、休日問題で調査しました。先月の休みがゼロ回というのが一〇・二%いました。労働基準法には四週間で四日以上の休息というのが明確に述べられていますが、それを満たしていない医者は三割を超えていると。
次に、安全性の問題ですが、医療の安全性で、当直明けの勤務では八割の医師が集中力、判断力が低下すると回答しています。約七割の医師が医療ミスが増えると。これは当然のことでありますが、実態としてこういう数値が出ているということですね。
それから、健康。医師の健康について聞きますと、健康と答えたのは五八・二%で、健康に不安が三三・四%、大変不安が三・八%、病気がちが二・九%ということで、非常に医者の健康状態は悪いと。この健康に不安に思っている方々はまず当直には入れないと思うし、将来的には常勤医として働くことを諦めざるを得ない、そういう医師が増えてくると。非常に悪循環になりやすいというふうに感じます。
それから、医師の労働条件で何を一番改善してほしいかというと、断トツで完全な休日を増やしてほしいというものが出ました。それから、改善に有効な方法はと、これも一位は断トツですが、医師数の増員であるということです。
それから、次の問題が法案とは非常に関わってくると思うんですけど、診療科の偏在ですね。これが労働条件と関わるかという問いをしたところ、九割の人が診療科の偏在と労働環境は関係しているというふうに答えました。ここまで高いのかというふうに思います。
七ページにある図の十ですね、これも非常に大事なデータだと思います。自分が診療科を選択したときに労働環境関係したかという調査です。五十代、六十代の医師は、八割の人は労働条件なんて関係なかったよという答えをしていますが、若い世代になるとだんだん増えていって、特に二十代になると極端に、もう五〇%以上の人が労働環境を考えて自分の診療科を選んだというふうに、世代間格差が大きくなっていると。
図十一を見ていただくと分かるように、医師の労働といいましても診療科によって大きく違うと。これちょっと母数が少ないので、診療科になると必ずしもこれが正しいデータだとは思いませんけど、傾向は非常によく出ていると。救急、産婦人科はとっても大変だと。眼科、リハビリは、当然、リハビリ深夜にやることはありませんし、緊急で呼び出されることもない、そういうことを考えると、非常に労働時間、時間外労働は少ないと。
これを今の若い医学生が見たときに、これを見てどの科に行こうかというときに、労働環境を重視する医師は決して救急や産婦人科に行けないと、なおさら、こういう非常に厳しい中で働いている診療科は偏在が進んで悪化してしまうと、そういう事態になりかねないということですね。
それから、図十二については、先ほど厚労省の検討会に医療からも入るようにということをちょっとお願いしましたけど、検討会の医療界の方々の発言は、医者は労働者ではないであるとか上限規制は医者にはなじまないという発言が多かったんですが、実際聞いてみると、労働時間規制に賛成する医師が五一・六%、過半数を超えています。反対している人は一三・九%と。今の状態では、厚労省の検討会に入っている医師の方々はこの反対する一三・九%の人に偏っているのではないかということがちょっと感じます。
それから、そうですね、働き方と地域医療、ちょっとお話ししたいと思います。
先ほど見たように、日本は非常な過重労働によって現場の医療を支えていますので、医師数を増やさずに働き方改革が進めば当然医療崩壊が起きてしまうと。どういうことが起きるかというと、一番に救急からの撤退ですね、当直体制回せません。外来の縮小。それから産科、小児科からの撤退、周産期医療も守れません。それから医療機関の経営破綻、これは救急とか外来縮小すれば当然収入減ります。それから五、当然医療の質の低下に結び付くと。六番、集約化が進んでいくとアクセスの低下や利便性の低下、こういうことが起きると。地域によっては、これがもう医療崩壊に直結する地域がいっぱい出てくるんではないか。特に、私は、東北、北海道は非常に厳しいんではないかというふうに思っていますが、ここを医師の働き方改革とどう整合性を持ってやっていくかということは労働組合にとっても大きな課題だというふうに感じています。
それから、法案の問題点として私はちょっと気になった言葉がありまして、最初に提案理由が説明してあるんですね。そこに、医師数については、戦後一貫して増加しているというふうに書いてあって、偏在に対してはまだ解消されていないと。まるで医師数問題が解消されているような記載になっています。戦後一貫して医者は増加しているというけど、増加していない国はあるんでしょうか。多分、戦後一貫して医者が増加していない国は一つもないというふうに私は思っています。だから、この認識は非常に問題があるんではないかと。特に、日本は医師数抑制の閣議決定二回、八〇年代と九〇年代にやって、その後、過労死が非常に多く出たということをやっぱり踏まえる必要があるんではないかと。
偏在対策で、医師確保の体制を都道府県に強化するということは重要な点だというふうに思います。ただ、医者が非常に少ない中でこれが非常に強化されると、都道府県間での医者の取り合いが起きかねないと。本当に必要なところに行くんじゃなくて、力を持っている都道府県に行ってしまうんではないかということが危惧されますので、この点に対してはそういうことが起こらないような法案にしていただきたいと。基本的には、都市部から医者の少ない過疎地、地域に医者を流すというような、そういうイメージを私は感じるんですが、都市部の医師不足をどうするのか、大学の医師不足をどうするのか。厚労省の調査でも、地方より都市部の医者の方が労働時間長いんですね。で、一番労働条件が悪いのは大学です。これはもう断トツで大学の労働条件は悪いと。
先週、読売新聞の論点スペシャルに聖路加病院の福井院長がコメントをしていました。日本でベッド数当たり一番医者が多いだろう病院の一つなんですが、その福井先生が医者が足りなくて困っていると。特に救急、これはもうずっと今も募集しているけど全く来ないと。あれだけ医者が多い病院でさえ医師が足りないと言っていると、このことを真摯に受け止めて考えていく必要があると。
偏在対策というのはしきりに書いてあるんですが、診療科の偏在に対しては全く触れられていないです。さっきも言ったように、今のままでいくと診療科の偏在はどんどんどんどん広がっていくと。これに対する対策をきちっと入れていく必要があると。
求められる対策として私が考えたのは、当然、働き方改革を進めるんであれば、長時間労働をなくす、三十数時間なんてばかなことは起きないようにするとなると、EUのような交代制勤務を取る必要があります。これを取った場合の必要医師数が全く分からないと。だから、現状で、先ほども言いました、医師が少ないために地域によっては医療崩壊が本当に起きかねない。かといって、大学も非常に悲惨な労働条件になっている。これをどうしていくかという、本当に必要な医師数ですね、働き方改革をやった上での。これを地域別と診療科別とセットにしてやる必要があると。で、必要な医師数を動員すると。
さっきフランスの話が出ましたが、やっぱりどの地域に何科の医者が何人必要かという数字が出ない限り、対策は打てないです。ただの医師数、合計で何人という話では、少子化対策でいうと、地域で子供を産み育てるということが一番大事だと思うんですが、小児科、産婦人科がどの程度要るかと、そういうものも含めて出す必要があると。
医療の安全面ですね。安全に対して私たち厚労省に要求してきましたけど、担当する部署もありません。トラック業界では、一日十三時間、例外でも十六時間以上拘束してはいけないというようなルールがあります。パイロットはもっと厳しいです。四、六、十一、一日のフライトは四回まで、飛行時間六時間まで、労働時間十一時間まで、これ全部守ります。飛行機落ちると会社自体の存続が危ぶまれると。
あと、大学の再生ですね。大学は補助金等を非常に減らされる中で、研究、臨床、教育を十分にやる人材がいません。これをやっぱり手当てしないと、大学は医師養成の要ですから、診療科の偏在に対してもうまく機能しないと。
それから、応招義務ですね。これに関しては、個人で対応できるものではないです。行政の責任、医療機関の責任、医師個人の責任をきちっと分けて、これは明確にするべきだと。
最後に、自由開業医制の見直しということを私はちょっと書いてみました。要するに、勤務医の労働条件は守られなくて、自由開業医制だけは守ってきたというのが日本の現状だと思います。その点はフランスと非常に大きく違うと。医師にとっても国民にとっても納得できるようなやっぱりルールが必要で、ただの自由という言葉だけが独り歩きするのは非常に良くないと。だから、どの診療科を選ぶか、またどの地域に開業できるのか、こういうのも含めたルール作りのコンセンサスが必要ではないかというふうに思っております。
御清聴ありがとうございました。失礼いたします。
この発言だけを見る →本日、参議院厚生労働委員会でこのように発言の機会を与えていただき、ありがとうございます。心からお礼を申し上げます。
私は、医師の労働組合の代表でありますから、働き方改革を中心に意見を述べさせていただきます。
まず初めにですが、ちょっとこれはお願いになりますけど、現在、厚労省の医師の働き方改革に関する検討会が開かれて議論がされていますが、残念ながら医者の労働組合の代表は一人も入っておりません。労働側から三名の方が入っているかもしれないんですけど、医師の労働組合の代表はいないということで、医師の働き方改革なんで、医師の労働実態とか労働現場を知っている労働組合側の人がいないというのは非常に納得がちょっといかないところがあります。簡単に終わるものではないし、今後このような検討会が引き続き行われていくというふうに私は考えていますので、人選等に対してはそういう面もしっかりと検討していただきたいということをちょっとお願いしたいと思います。
本日は初めてこういう場で発言させていただけるということで、これに関しては本当に心からお礼を申し上げます。
私の基本的認識ですけど、医療法、医師法改正においては、医者の働き方改革、また少子化対策、これを推進するような内容であるべきであるというふうに考えています。
働き方改革においては、ILOですね、こういう条約である、要するに、働き方のグローバルスタンダードが非常に重要であると。非常に日本の医師の働き方というのは特殊なんですね。EUの医師の労働に、働き方に学ぶ必要があるというふうに考えています。例えばILOは八時間労働制、これ工業労働者ですけど、今から約九十九年前にこれを条約として第一号議案として採択しています。この頃からワーク・ライフ・バランスを考えているんですね。そういう意味では、ヨーロッパの医師の働き方に関して非常に重要な参考にすべきものであるというふうに考えています。
それから、私が最近感じるのは、将来日本の人口が減るので医師を早く減らすべきだというような主張があります。ただ、これは少子化対策が失敗することを前提にしたような話だと私は考えます。よく将来八千万人に人口が減るというふうな資料が出てくるんですけど、じゃ、その先には六千万人に減って、四千万人に減って、要するに、日本はなくなってしまうというようなことを後押しするような議論ではないかというふうに、つまり日本の亡国の理論というふうに私は考えるんですけど、本来やるべきは、医療は少子化対策として何ができるのか、どういうことが医療が行うべきなのか、これを考えて政策化することであるというふうに思います。
それから、必要医師数というのが非常に問題になってきますけど、文明が発展すれば医者は必要になってくると。第二次産業から第三次産業、そしてITとかバイオ、こういうものが発展する中で国民の健康に対する意識も非常に高まるし、人権も発展していくと、こういう中では世界的にも医者は増え続けているという現状を踏まえる必要があるというふうに考えます。
日本の医療が抱える問題についてちょっと若干考えてみたいと思います。絶対的な医師不足というところで、三ページの資料、図の一と二を見ていただきたいというふうに思います。
日本の医師数とOECDの医師数の比較ということで、明らかに日本は伸び率も低くて、OECDの三割方少ないと。図二を見ていただくと、赤い線が日本の医者の労働時間です。過労死ラインをはるかに超えている、これ男性と女性と分けていますけど。ヨーロッパでは、五十時間ちょっと超える国はありますけど、多くの国が五十時間以下ということで、これだけ労働時間に開きがあるということですね。これはやっぱり医師数の問題とリンクしていると捉えないと説明が付かないのではないかというふうに考えています。
それで、私たち、昨年、勤務医労働実態調査二〇一七というものを行いました。その中から特徴的なものをちょっと御紹介したいと思います。
当直問題ですね。日本では、通常勤務を行った後、夕方五時から次の朝八時まで当直を行って、明くる日も通常勤務という非常にあしき伝統があります。この点に対して調査をしましたが、交代制勤務があるかと答えると、なしが八三・八%ですね。二交代というのが五%、これは若干五年前の調査より増えたかもしれませんけど、三交代が一・一%。当直明けの勤務、通常勤務が七八・七%と、相変わらず非常に多い。半日でいいというところが若干増えて一五・四%ということで、三十時間を超える長時間労働が相変わらず続いていると。過労死の元凶だと私は思っています。
それから、当直明け後の休みについて、休日問題で調査しました。先月の休みがゼロ回というのが一〇・二%いました。労働基準法には四週間で四日以上の休息というのが明確に述べられていますが、それを満たしていない医者は三割を超えていると。
次に、安全性の問題ですが、医療の安全性で、当直明けの勤務では八割の医師が集中力、判断力が低下すると回答しています。約七割の医師が医療ミスが増えると。これは当然のことでありますが、実態としてこういう数値が出ているということですね。
それから、健康。医師の健康について聞きますと、健康と答えたのは五八・二%で、健康に不安が三三・四%、大変不安が三・八%、病気がちが二・九%ということで、非常に医者の健康状態は悪いと。この健康に不安に思っている方々はまず当直には入れないと思うし、将来的には常勤医として働くことを諦めざるを得ない、そういう医師が増えてくると。非常に悪循環になりやすいというふうに感じます。
それから、医師の労働条件で何を一番改善してほしいかというと、断トツで完全な休日を増やしてほしいというものが出ました。それから、改善に有効な方法はと、これも一位は断トツですが、医師数の増員であるということです。
それから、次の問題が法案とは非常に関わってくると思うんですけど、診療科の偏在ですね。これが労働条件と関わるかという問いをしたところ、九割の人が診療科の偏在と労働環境は関係しているというふうに答えました。ここまで高いのかというふうに思います。
七ページにある図の十ですね、これも非常に大事なデータだと思います。自分が診療科を選択したときに労働環境関係したかという調査です。五十代、六十代の医師は、八割の人は労働条件なんて関係なかったよという答えをしていますが、若い世代になるとだんだん増えていって、特に二十代になると極端に、もう五〇%以上の人が労働環境を考えて自分の診療科を選んだというふうに、世代間格差が大きくなっていると。
図十一を見ていただくと分かるように、医師の労働といいましても診療科によって大きく違うと。これちょっと母数が少ないので、診療科になると必ずしもこれが正しいデータだとは思いませんけど、傾向は非常によく出ていると。救急、産婦人科はとっても大変だと。眼科、リハビリは、当然、リハビリ深夜にやることはありませんし、緊急で呼び出されることもない、そういうことを考えると、非常に労働時間、時間外労働は少ないと。
これを今の若い医学生が見たときに、これを見てどの科に行こうかというときに、労働環境を重視する医師は決して救急や産婦人科に行けないと、なおさら、こういう非常に厳しい中で働いている診療科は偏在が進んで悪化してしまうと、そういう事態になりかねないということですね。
それから、図十二については、先ほど厚労省の検討会に医療からも入るようにということをちょっとお願いしましたけど、検討会の医療界の方々の発言は、医者は労働者ではないであるとか上限規制は医者にはなじまないという発言が多かったんですが、実際聞いてみると、労働時間規制に賛成する医師が五一・六%、過半数を超えています。反対している人は一三・九%と。今の状態では、厚労省の検討会に入っている医師の方々はこの反対する一三・九%の人に偏っているのではないかということがちょっと感じます。
それから、そうですね、働き方と地域医療、ちょっとお話ししたいと思います。
先ほど見たように、日本は非常な過重労働によって現場の医療を支えていますので、医師数を増やさずに働き方改革が進めば当然医療崩壊が起きてしまうと。どういうことが起きるかというと、一番に救急からの撤退ですね、当直体制回せません。外来の縮小。それから産科、小児科からの撤退、周産期医療も守れません。それから医療機関の経営破綻、これは救急とか外来縮小すれば当然収入減ります。それから五、当然医療の質の低下に結び付くと。六番、集約化が進んでいくとアクセスの低下や利便性の低下、こういうことが起きると。地域によっては、これがもう医療崩壊に直結する地域がいっぱい出てくるんではないか。特に、私は、東北、北海道は非常に厳しいんではないかというふうに思っていますが、ここを医師の働き方改革とどう整合性を持ってやっていくかということは労働組合にとっても大きな課題だというふうに感じています。
それから、法案の問題点として私はちょっと気になった言葉がありまして、最初に提案理由が説明してあるんですね。そこに、医師数については、戦後一貫して増加しているというふうに書いてあって、偏在に対してはまだ解消されていないと。まるで医師数問題が解消されているような記載になっています。戦後一貫して医者は増加しているというけど、増加していない国はあるんでしょうか。多分、戦後一貫して医者が増加していない国は一つもないというふうに私は思っています。だから、この認識は非常に問題があるんではないかと。特に、日本は医師数抑制の閣議決定二回、八〇年代と九〇年代にやって、その後、過労死が非常に多く出たということをやっぱり踏まえる必要があるんではないかと。
偏在対策で、医師確保の体制を都道府県に強化するということは重要な点だというふうに思います。ただ、医者が非常に少ない中でこれが非常に強化されると、都道府県間での医者の取り合いが起きかねないと。本当に必要なところに行くんじゃなくて、力を持っている都道府県に行ってしまうんではないかということが危惧されますので、この点に対してはそういうことが起こらないような法案にしていただきたいと。基本的には、都市部から医者の少ない過疎地、地域に医者を流すというような、そういうイメージを私は感じるんですが、都市部の医師不足をどうするのか、大学の医師不足をどうするのか。厚労省の調査でも、地方より都市部の医者の方が労働時間長いんですね。で、一番労働条件が悪いのは大学です。これはもう断トツで大学の労働条件は悪いと。
先週、読売新聞の論点スペシャルに聖路加病院の福井院長がコメントをしていました。日本でベッド数当たり一番医者が多いだろう病院の一つなんですが、その福井先生が医者が足りなくて困っていると。特に救急、これはもうずっと今も募集しているけど全く来ないと。あれだけ医者が多い病院でさえ医師が足りないと言っていると、このことを真摯に受け止めて考えていく必要があると。
偏在対策というのはしきりに書いてあるんですが、診療科の偏在に対しては全く触れられていないです。さっきも言ったように、今のままでいくと診療科の偏在はどんどんどんどん広がっていくと。これに対する対策をきちっと入れていく必要があると。
求められる対策として私が考えたのは、当然、働き方改革を進めるんであれば、長時間労働をなくす、三十数時間なんてばかなことは起きないようにするとなると、EUのような交代制勤務を取る必要があります。これを取った場合の必要医師数が全く分からないと。だから、現状で、先ほども言いました、医師が少ないために地域によっては医療崩壊が本当に起きかねない。かといって、大学も非常に悲惨な労働条件になっている。これをどうしていくかという、本当に必要な医師数ですね、働き方改革をやった上での。これを地域別と診療科別とセットにしてやる必要があると。で、必要な医師数を動員すると。
さっきフランスの話が出ましたが、やっぱりどの地域に何科の医者が何人必要かという数字が出ない限り、対策は打てないです。ただの医師数、合計で何人という話では、少子化対策でいうと、地域で子供を産み育てるということが一番大事だと思うんですが、小児科、産婦人科がどの程度要るかと、そういうものも含めて出す必要があると。
医療の安全面ですね。安全に対して私たち厚労省に要求してきましたけど、担当する部署もありません。トラック業界では、一日十三時間、例外でも十六時間以上拘束してはいけないというようなルールがあります。パイロットはもっと厳しいです。四、六、十一、一日のフライトは四回まで、飛行時間六時間まで、労働時間十一時間まで、これ全部守ります。飛行機落ちると会社自体の存続が危ぶまれると。
あと、大学の再生ですね。大学は補助金等を非常に減らされる中で、研究、臨床、教育を十分にやる人材がいません。これをやっぱり手当てしないと、大学は医師養成の要ですから、診療科の偏在に対してもうまく機能しないと。
それから、応招義務ですね。これに関しては、個人で対応できるものではないです。行政の責任、医療機関の責任、医師個人の責任をきちっと分けて、これは明確にするべきだと。
最後に、自由開業医制の見直しということを私はちょっと書いてみました。要するに、勤務医の労働条件は守られなくて、自由開業医制だけは守ってきたというのが日本の現状だと思います。その点はフランスと非常に大きく違うと。医師にとっても国民にとっても納得できるようなやっぱりルールが必要で、ただの自由という言葉だけが独り歩きするのは非常に良くないと。だから、どの診療科を選ぶか、またどの地域に開業できるのか、こういうのも含めたルール作りのコンセンサスが必要ではないかというふうに思っております。
御清聴ありがとうございました。失礼いたします。
島
島村大#14
○委員長(島村大君) ありがとうございました。
以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
石
石田昌宏#15
○石田昌宏君 自由民主党の石田と申します。
冒頭、参考人の皆様には、先月、一度招致のお話をさせていただいたにもかかわらず、こちらの調整の都合でキャンセルをさせていただき、にもかかわらず再びお願いに快くお応えいただきまして、深く感謝を申し上げます。皆様のこの思いを考えるときに、この時間はとても重要な時間だというふうに思っています。法案の審議にしっかり生かせるように大切に使わせていただきたいと思います。
私は、立谷参考人のお話にありましたように、新専門医制度についてお話をお伺いしたいと思います。実は、午後に質問しようと思っていまして、それに生かせればと思っております。
今回の法改正は、地域偏在や診療科の偏在の解消がテーマになっていますけれども、その中で、この新専門医制度が逆行しているのではないかという意見が非常に多いことが気になっています。
いろいろと調べてみると、新専門医制度の基本理念の第一が、先ほど立谷参考人がおっしゃっていましたが、プロフェッショナルオートノミーに基づいた専門医の質を保証、維持できる制度というふうに書いております。オートノミーというのは、世界医師会のマドリッド宣言というのがあるんですけど、そこを読んでみると、患者、診療に関して自らの職業的判断を自由に行使できるという保証と書いています。
これは、ある意味、質を上げていくという点では大切なことだとは思いますが、しかし、それだけでは済まないというのが、お話がありましたように、どうしてもそのオートノミーを発揮して質を上げていくためには、研修病院が大都市に多いということがあって、大都市へ医師が集中して地域偏在が促されて、結果としては、目の前にいる患者さんに対してしっかりと確かに質の高い診療をできるというふうに思うんですが、一方で、目の前にいない患者さんが存在してしまってそこには診療が届かないという、言ってみたらミクロな考えとマクロな考えの合成の誤謬というか、そういった状況が起きるのではないかというたくさんの指摘もあります。
そこで、やっぱり医療というのは、そもそも医師の専門職としての視点だけではなくて、患者さんあっての医療であって、また、ほかの職種、私も看護師ですけれども、今日もいろんな職種の議員がいますが、いろんな職種の協働して行う医療であって、また、何よりも医療制度において展開されるべき医療であると思います。ですから、様々な視点で総合的に捉えてベストミックスを探すということがあらゆる仕組みに必要だと思います。
そういう観点から専門医制度についてお考えをお聞きしたいんですが、ちょっと時間がほとんどないので、今村参考人からは、先ほど資料の中で厚生労働大臣は謙抑的な運用というふうにおっしゃっていましたので、その点中心に。それから、松田参考人は、フランスの事例がありましたが、日本での考え方をできれば御紹介いただきたいと思います。そして、植山参考人には働き方の観点でお願いしたいと思います。そして、時間が余ったら立谷参考人に補足でお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
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私は、立谷参考人のお話にありましたように、新専門医制度についてお話をお伺いしたいと思います。実は、午後に質問しようと思っていまして、それに生かせればと思っております。
今回の法改正は、地域偏在や診療科の偏在の解消がテーマになっていますけれども、その中で、この新専門医制度が逆行しているのではないかという意見が非常に多いことが気になっています。
いろいろと調べてみると、新専門医制度の基本理念の第一が、先ほど立谷参考人がおっしゃっていましたが、プロフェッショナルオートノミーに基づいた専門医の質を保証、維持できる制度というふうに書いております。オートノミーというのは、世界医師会のマドリッド宣言というのがあるんですけど、そこを読んでみると、患者、診療に関して自らの職業的判断を自由に行使できるという保証と書いています。
これは、ある意味、質を上げていくという点では大切なことだとは思いますが、しかし、それだけでは済まないというのが、お話がありましたように、どうしてもそのオートノミーを発揮して質を上げていくためには、研修病院が大都市に多いということがあって、大都市へ医師が集中して地域偏在が促されて、結果としては、目の前にいる患者さんに対してしっかりと確かに質の高い診療をできるというふうに思うんですが、一方で、目の前にいない患者さんが存在してしまってそこには診療が届かないという、言ってみたらミクロな考えとマクロな考えの合成の誤謬というか、そういった状況が起きるのではないかというたくさんの指摘もあります。
そこで、やっぱり医療というのは、そもそも医師の専門職としての視点だけではなくて、患者さんあっての医療であって、また、ほかの職種、私も看護師ですけれども、今日もいろんな職種の議員がいますが、いろんな職種の協働して行う医療であって、また、何よりも医療制度において展開されるべき医療であると思います。ですから、様々な視点で総合的に捉えてベストミックスを探すということがあらゆる仕組みに必要だと思います。
そういう観点から専門医制度についてお考えをお聞きしたいんですが、ちょっと時間がほとんどないので、今村参考人からは、先ほど資料の中で厚生労働大臣は謙抑的な運用というふうにおっしゃっていましたので、その点中心に。それから、松田参考人は、フランスの事例がありましたが、日本での考え方をできれば御紹介いただきたいと思います。そして、植山参考人には働き方の観点でお願いしたいと思います。そして、時間が余ったら立谷参考人に補足でお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
今
今村聡#16
○参考人(今村聡君) まず、日本の専門医の仕組みというのは、御存じのとおり、各学会が本当に自分たちのルールでどんどんどんどん専門医を養成してきたという、こういう経緯があって、国民からも非常に理解が得られにくい仕組みだということで、医療の質、専門医の質を上げるということと同時に、専門医全体を一つの第三者機関が担って国民に理解していただきやすい仕組みをつくろうということでこれ導入されたという理解をしています。
何分、今まで長い間続いていた仕組みを大きく転換することになると非常に大きな混乱が起こるということで、当初から地域医療のことを無視していたということでは全くないのですけれども、そのように広く日本の中で受け止められたとすると、これ専門医機構の情報発信が不十分であったのではないかというふうに思っております。
プロフェッショナルオートノミーというのは、あくまで医療の中身、どういった専門科であればどのような医療が標準的に行えるようになるのかということをルールを決めることを自ら決めるという話であって、それが国民に提供されるときの地域医療に関わることは、これはプロフェッショナルオートノミーで勝手に決めるということを言っているわけでは決してありません。だから、そこのところがちょっと混乱を招いているのかなというふうに思っております。
若い先生方は今専門医志向が非常に強くて、必ずしも全員が取る必要がないということにはなりましたけれども、やはり大部分の九割を超える人たちが専門医を取ろうという中で、そういう人たちが次に、どういう自分たちは専門医になれるんだろうということが見えないままに来るというのは非常にこれはよくないということで、一年間、地域医療への影響ということを勘案してこの専門医の仕組みを延期をしたわけですけれども、ようやくこの四月から第一歩が始まるということになりました。
貴重な御意見をいろんなところからいただきながらより良い仕組みにしていくということが重要で、まずは始めていくということが、若い医師、そして国民にとっても重要なことだと。欠点は多分あるんだと思います。だから、これを欠点があるからけしからぬと、止めろという話ではなくて、それを速やかに直していくということが専門医機構の役割だというふうに認識をしております。
この発言だけを見る →何分、今まで長い間続いていた仕組みを大きく転換することになると非常に大きな混乱が起こるということで、当初から地域医療のことを無視していたということでは全くないのですけれども、そのように広く日本の中で受け止められたとすると、これ専門医機構の情報発信が不十分であったのではないかというふうに思っております。
プロフェッショナルオートノミーというのは、あくまで医療の中身、どういった専門科であればどのような医療が標準的に行えるようになるのかということをルールを決めることを自ら決めるという話であって、それが国民に提供されるときの地域医療に関わることは、これはプロフェッショナルオートノミーで勝手に決めるということを言っているわけでは決してありません。だから、そこのところがちょっと混乱を招いているのかなというふうに思っております。
若い先生方は今専門医志向が非常に強くて、必ずしも全員が取る必要がないということにはなりましたけれども、やはり大部分の九割を超える人たちが専門医を取ろうという中で、そういう人たちが次に、どういう自分たちは専門医になれるんだろうということが見えないままに来るというのは非常にこれはよくないということで、一年間、地域医療への影響ということを勘案してこの専門医の仕組みを延期をしたわけですけれども、ようやくこの四月から第一歩が始まるということになりました。
貴重な御意見をいろんなところからいただきながらより良い仕組みにしていくということが重要で、まずは始めていくということが、若い医師、そして国民にとっても重要なことだと。欠点は多分あるんだと思います。だから、これを欠点があるからけしからぬと、止めろという話ではなくて、それを速やかに直していくということが専門医機構の役割だというふうに認識をしております。
松
松田晋哉#17
○参考人(松田晋哉君) ありがとうございます。
フランスのことをお話ししますと、まずフランスの場合には、医師の半分が一般医になります。元々は、専門医の数が大体半分ぐらいで、それに受からなかった者が一般医になるということだったんですけれども、そうすると医者の間にヒエラルキーができてしまうということで、前回の改革から一般医も専門医であるという形で、ただ、大事なことは、プライマリーケアを重視していますので、配分については国がデータに基づいて決めている。その専門医のことで言いますと、専門医の質を上げるということについては各専門医のボードが決めているという。
日本の場合には、恐らく新専門医制度の中でそれぞれの学会の先生方が御自分たちの専門医、専門の診療科の先生たちのクオリティーを高めるためにはどうしたらいいのかということでいろいろ議論されていると思うんですが、国全体として専門科医別にどのくらいの医師が必要なのかということは恐らく議論されていない。多分、それは恐らく専門医機構でやれるような問題ではないんだろうと思います。やはり、厚生労働省なり国の方がデータに基づいて、あるいはこれは医師会かもしれませんけれども、どの地域でどの専門医がどのくらい必要なのか、あるいは一般医がどのくらい必要なのかということをやっぱりデータとして示して、それに基づいて僕は医学教育も変わるべきだと思っています。
今の医学教育の中では、実はやっぱり専門医の教育をやるのであって、一般的な医療、これから必要になってくるような総合診療的な医療がやはり余り教えられていません。そういう意味では、このデータに基づいて医学教育自体もあるいは初期研修自体も変えていかないと、この問題は解消しないのではないかなと思います。僕は、アメリカやフランスがそうですけれども、卒前の医学教育の中で、やっぱり五年生、六年生のベッドサイドティーチングはかなり臨床的にもうある程度いろんなことができるような、今初期研修でやっているようなことにやっぱりやっていかないと、この問題なかなか解決しないんじゃないかなというふうに思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →フランスのことをお話ししますと、まずフランスの場合には、医師の半分が一般医になります。元々は、専門医の数が大体半分ぐらいで、それに受からなかった者が一般医になるということだったんですけれども、そうすると医者の間にヒエラルキーができてしまうということで、前回の改革から一般医も専門医であるという形で、ただ、大事なことは、プライマリーケアを重視していますので、配分については国がデータに基づいて決めている。その専門医のことで言いますと、専門医の質を上げるということについては各専門医のボードが決めているという。
日本の場合には、恐らく新専門医制度の中でそれぞれの学会の先生方が御自分たちの専門医、専門の診療科の先生たちのクオリティーを高めるためにはどうしたらいいのかということでいろいろ議論されていると思うんですが、国全体として専門科医別にどのくらいの医師が必要なのかということは恐らく議論されていない。多分、それは恐らく専門医機構でやれるような問題ではないんだろうと思います。やはり、厚生労働省なり国の方がデータに基づいて、あるいはこれは医師会かもしれませんけれども、どの地域でどの専門医がどのくらい必要なのか、あるいは一般医がどのくらい必要なのかということをやっぱりデータとして示して、それに基づいて僕は医学教育も変わるべきだと思っています。
今の医学教育の中では、実はやっぱり専門医の教育をやるのであって、一般的な医療、これから必要になってくるような総合診療的な医療がやはり余り教えられていません。そういう意味では、このデータに基づいて医学教育自体もあるいは初期研修自体も変えていかないと、この問題は解消しないのではないかなと思います。僕は、アメリカやフランスがそうですけれども、卒前の医学教育の中で、やっぱり五年生、六年生のベッドサイドティーチングはかなり臨床的にもうある程度いろんなことができるような、今初期研修でやっているようなことにやっぱりやっていかないと、この問題なかなか解決しないんじゃないかなというふうに思います。
以上でございます。
植
植山直人#18
○参考人(植山直人君) 私が一番後期研修で気になるところは、新潟の市民病院で起きた過労死事件ですね。これは外科系の後期研修医ですけど、病院側は二十時間から三十時間、月の時間外労働があったと、弁護士側は二百五十一時間だったと、こういう開きがあったんですね。要するに、労働時間じゃない時間がたくさんあるはずだということで病院は見て、また自己申告ですね、客観的に管理されていないと。こういうことが起きると後期研修医の過労死は後を絶たないということになると。
例えば、もし労働時間じゃない研修があるとしても、病院側には安全配慮義務があります。これは大学院生の過労死裁判で、亡くなった方で、判決として、安全配慮義務に大学病院は欠けていたという判決がありますので、しっかりと研修医の健康を守ると、たとえ研修の部分、労働時間じゃないところであっても健康管理をしっかりやって、長時間働かせない、勉強もやり過ぎさせない、きちっと睡眠を取らすと、そういう健康管理をきちっとやることが大事だなというふうに感じています。
簡潔に、これで。
この発言だけを見る →例えば、もし労働時間じゃない研修があるとしても、病院側には安全配慮義務があります。これは大学院生の過労死裁判で、亡くなった方で、判決として、安全配慮義務に大学病院は欠けていたという判決がありますので、しっかりと研修医の健康を守ると、たとえ研修の部分、労働時間じゃないところであっても健康管理をしっかりやって、長時間働かせない、勉強もやり過ぎさせない、きちっと睡眠を取らすと、そういう健康管理をきちっとやることが大事だなというふうに感じています。
簡潔に、これで。
立
立谷秀清#19
○参考人(立谷秀清君) 時間ないんで一言だけ。
私は、日本医師会が、今村先生、日本医師会がかかりつけ医なんて言わないで、日本医師会認定の総合医というのをつくれば相当改善すると思います。
この発言だけを見る →私は、日本医師会が、今村先生、日本医師会がかかりつけ医なんて言わないで、日本医師会認定の総合医というのをつくれば相当改善すると思います。
石
三
三浦信祐#21
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。
先生方には大変貴重な御意見いただきまして、ありがとうございました。
まず最初に、松田参考人にお伺いさせていただきたいと思います。
今回の法改正というのは医師不足対策の入口という部分ではあると思うんですけれども、まず、医師を目指そうとする学生さんに対しての選択権を与えると。また、それが地域に、将来的に医師としてその地元に残っていただきたいということで、医学部定員の中での地域枠と地元枠というものが今つくられて運用されていると思いますけれども、先ほどフランスの例もたくさん挙げていただきましたけれども、この地域枠と地元枠、本来ならもう少し成功していかなければいけないと思うんですけれども、課題があるということも承知をいたしております。特に日本では、金銭的なフォローアップができてしまうと、その目的を達成する前に、どちらかというと東京から地方に行ったとしてもまた戻ってきてしまうという課題があると思います。
その上で、地域枠とまた地元枠のメリットとデメリット、今後の医師定員のことを考えた上での大学の設置という、人材、枠ということを考えた上で、今後の参考のために是非教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →先生方には大変貴重な御意見いただきまして、ありがとうございました。
まず最初に、松田参考人にお伺いさせていただきたいと思います。
今回の法改正というのは医師不足対策の入口という部分ではあると思うんですけれども、まず、医師を目指そうとする学生さんに対しての選択権を与えると。また、それが地域に、将来的に医師としてその地元に残っていただきたいということで、医学部定員の中での地域枠と地元枠というものが今つくられて運用されていると思いますけれども、先ほどフランスの例もたくさん挙げていただきましたけれども、この地域枠と地元枠、本来ならもう少し成功していかなければいけないと思うんですけれども、課題があるということも承知をいたしております。特に日本では、金銭的なフォローアップができてしまうと、その目的を達成する前に、どちらかというと東京から地方に行ったとしてもまた戻ってきてしまうという課題があると思います。
その上で、地域枠とまた地元枠のメリットとデメリット、今後の医師定員のことを考えた上での大学の設置という、人材、枠ということを考えた上で、今後の参考のために是非教えていただきたいと思います。
松
松田晋哉#22
○参考人(松田晋哉君) まだ全体のことを評価する時期ではないと思いますが、ただ、今までいろいろと聞いている分析の結果によりますと、やはり地域枠、地元枠というのはかなりその地域に定着するということで、それなりに一定の効果を上げていると思います。
ただ、成功している事例を実際に見に行きますと、実は卒前の教育のところからかなり地域の先生方がやはりちゃんとコミットをして教育をしております。やはりその地域に対する愛情を持っていた、愛着を持っていたと。やはり学生のうちからその地域についてしっかりと知っていくという、そういう大学だけでなくて地域の医療界の方々の協力の上でやっているところでは成功しているようでございますので、そういう意味では、地域枠、地元枠につきましても、今後、医学教育の中でやはり見直しも含めて考えていくべき問題じゃないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →ただ、成功している事例を実際に見に行きますと、実は卒前の教育のところからかなり地域の先生方がやはりちゃんとコミットをして教育をしております。やはりその地域に対する愛情を持っていた、愛着を持っていたと。やはり学生のうちからその地域についてしっかりと知っていくという、そういう大学だけでなくて地域の医療界の方々の協力の上でやっているところでは成功しているようでございますので、そういう意味では、地域枠、地元枠につきましても、今後、医学教育の中でやはり見直しも含めて考えていくべき問題じゃないかというふうに考えております。
三
三浦信祐#23
○三浦信祐君 ありがとうございます。
そういう意味では、大学の設置をしていく各大学と地元の連携、また、その成功例をきちっと横展開をしていくということがこれの実効性を高めていくことなんではないかなと思いますので、今後の審議に生かさせていただきたいと思います。
次に、立谷参考人、また今村参考人にお伺いしたいと思いますけれども、プライマリーケアというところをまず重視をしていかなければいけないというのは、将来の町づくりを見た上で極めて重要なんではないかなと。そうしますと、当然、医師偏在があることによって町づくり自体がうまくいかなくなってしまうという課題というのが、少子高齢化が進む日本において、特に地方部で顕在化をしてくるんではないかなというふうに思います。
今回の法改正の中では、都道府県知事が増床であったりとか新たな設置を認めないということのバランスを取るということはあると思いますけれども、それ以上に、やはりコンパクトシティー化が図られるような時代にあって、都道府県だけではなく、むしろ小さな自治体にそういうコマンドをする能力というのも求められてくる時代ではないかなと思いますけれども、この町づくりと医師偏在解消との関係について、是非御意見をいただければと思います。
この発言だけを見る →そういう意味では、大学の設置をしていく各大学と地元の連携、また、その成功例をきちっと横展開をしていくということがこれの実効性を高めていくことなんではないかなと思いますので、今後の審議に生かさせていただきたいと思います。
次に、立谷参考人、また今村参考人にお伺いしたいと思いますけれども、プライマリーケアというところをまず重視をしていかなければいけないというのは、将来の町づくりを見た上で極めて重要なんではないかなと。そうしますと、当然、医師偏在があることによって町づくり自体がうまくいかなくなってしまうという課題というのが、少子高齢化が進む日本において、特に地方部で顕在化をしてくるんではないかなというふうに思います。
今回の法改正の中では、都道府県知事が増床であったりとか新たな設置を認めないということのバランスを取るということはあると思いますけれども、それ以上に、やはりコンパクトシティー化が図られるような時代にあって、都道府県だけではなく、むしろ小さな自治体にそういうコマンドをする能力というのも求められてくる時代ではないかなと思いますけれども、この町づくりと医師偏在解消との関係について、是非御意見をいただければと思います。
立
立谷秀清#24
○参考人(立谷秀清君) まず、医療というのは生活のインフラなんですね。これは震災でつくづく思いましたけれども、あれは水道とか電気と一緒でインフラなんですね。ですから、医療機関のないところに人は住めないんですね。今、そういう問題に直面している自治体がたくさんあります。地方創生どころではないんですね。
そういうことを考えて、そういう自治体の医療の体制をどうするか。いろんな方法論があるんです。例えば、しっかりした道路造って、高速道路で患者運んじゃえという方法もあります。ですけど、プライマリーケアとして、最初に診るドクターがいないといけないと。これを県知事が県単位でコントロールできるかといったら、かなり難しいですね。自治体も難しいですね。
ですから、先ほど話に出た地域枠とか推薦枠とか地元枠とか、これもちょっと甘い夢を見過ぎたんですよ。東京のサラリーマンの娘さんが弘前大学の医学部の地域枠で入って、卒業したら親は戻しますよ。借金しても何しても戻しますよ。そんな遠くに一人で置くよりも、娘さん戻しますよ。そういう現象がいっぱい起きたということなんですね。ですから、最初から地域の人入れればよかった、東京の人入れたのが間違いだったと、そこら辺甘く考えたんでしょうね。ここはしっかりやらなきゃいけないけれども、そういうところでもって長期的に医師の育成を考えていく以外ないと思いますね。
あとは、さっき言った地域別診療単価のようなことを考えていくしかないと思いますね。ただ、難しいです。本当に難しいです、これは。知事に権限与えたぐらいでどうにもならぬと思いますね。
この発言だけを見る →そういうことを考えて、そういう自治体の医療の体制をどうするか。いろんな方法論があるんです。例えば、しっかりした道路造って、高速道路で患者運んじゃえという方法もあります。ですけど、プライマリーケアとして、最初に診るドクターがいないといけないと。これを県知事が県単位でコントロールできるかといったら、かなり難しいですね。自治体も難しいですね。
ですから、先ほど話に出た地域枠とか推薦枠とか地元枠とか、これもちょっと甘い夢を見過ぎたんですよ。東京のサラリーマンの娘さんが弘前大学の医学部の地域枠で入って、卒業したら親は戻しますよ。借金しても何しても戻しますよ。そんな遠くに一人で置くよりも、娘さん戻しますよ。そういう現象がいっぱい起きたということなんですね。ですから、最初から地域の人入れればよかった、東京の人入れたのが間違いだったと、そこら辺甘く考えたんでしょうね。ここはしっかりやらなきゃいけないけれども、そういうところでもって長期的に医師の育成を考えていく以外ないと思いますね。
あとは、さっき言った地域別診療単価のようなことを考えていくしかないと思いますね。ただ、難しいです。本当に難しいです、これは。知事に権限与えたぐらいでどうにもならぬと思いますね。
今
今村聡#25
○参考人(今村聡君) 今、医療と町づくりのお話をいただきましたけれども、日本医師会も今、大きな柱に町づくりということを申し上げているところです。やはり地域で頑張っておられる先生方、開業医はたくさんいらっしゃって、その方たちが本当に町の住民に対して、単に医療だけではなくて、介護だとか福祉だとか様々な分野で参加をされて貢献されていると。日本医師会は赤ひげ大賞ということで本当に地域に貢献している先生方を顕彰する仕組みというのを設けておりますけれども、推薦に上がってこられる方たちを見ると本当に地域で立派な活動をされているなというのは、つくづくそう思います。
ただ、それが本当に全国全ての開業医がそういう町づくりという視点で関わっているかどうか、これはまた別の問題だと思っておりますけれども、医師会としては、先ほど立谷先生からお話あったように、医療のないところにはもうこれ人住めないというのは全くそのとおりだと思いますので、医療だけで町をつくれるということではないわけですから、全体の市町村行政と地域の医師会が連携をしながら、医療として何ができるかということを改めてしっかりと検討していかなければならないと。そのためには、地域で貢献していただく医師をどうやって養成していくのかという、先ほどの地元枠、地域枠、立谷先生ちょっと極論で、東京の先生が弘前にというお話ですけれども、大部分は地元の県や近隣の県から来られている地域枠というのが多いと思いますが、あえて地元枠と言っているのは、自分の県から地元の大学に行く方たちの定着率はより高いと、やっぱり地元愛が高い学生さんたちに参加をしていただこうということですので、日本医師会も積極的にこの地元枠の活用ということを申し上げています。
以上です。
この発言だけを見る →ただ、それが本当に全国全ての開業医がそういう町づくりという視点で関わっているかどうか、これはまた別の問題だと思っておりますけれども、医師会としては、先ほど立谷先生からお話あったように、医療のないところにはもうこれ人住めないというのは全くそのとおりだと思いますので、医療だけで町をつくれるということではないわけですから、全体の市町村行政と地域の医師会が連携をしながら、医療として何ができるかということを改めてしっかりと検討していかなければならないと。そのためには、地域で貢献していただく医師をどうやって養成していくのかという、先ほどの地元枠、地域枠、立谷先生ちょっと極論で、東京の先生が弘前にというお話ですけれども、大部分は地元の県や近隣の県から来られている地域枠というのが多いと思いますが、あえて地元枠と言っているのは、自分の県から地元の大学に行く方たちの定着率はより高いと、やっぱり地元愛が高い学生さんたちに参加をしていただこうということですので、日本医師会も積極的にこの地元枠の活用ということを申し上げています。
以上です。
三
三浦信祐#26
○三浦信祐君 最後に端的に伺いたいと思うんですけれども、町づくりという部分で今お話しいただきましたけれども、今度は地域医療構想と病院経営の安定性との関係性が成立をしませんと、所詮机上の空論になってしまうんじゃないかなという心配があります。その中で、地域医療対策協議会であったり地域医療構想調整会議で様々な議論をされて、実行に移される段階に入っていると思いますけれども、万が一の経営不安があった場合には公的資金を投入して公設病院に替えるというような、出口が明快に逆になってしまっているところに若干の不安を感じておりますけれども、その経営の安定性という部分に我々が貢献できることは何なのかということは考えていかなきゃいけないと思いますけれども、今村参考人にお答えいただければと思います。
この発言だけを見る →今
今村聡#27
○参考人(今村聡君) まずは、どうやってしっかりと医療機関が経営を続けていくかというのは、診療報酬という問題、それから税制という問題、補助金の問題、様々にあろうかと思います。
昨今、やはり社会保障の抑制ということで、今、骨太の方針でもまた医療費の抑制ということがかなり厳しく議論されているようですけれども、やはり地域の住民にとって適切な医療が提供されるためには医療機関の経営がしっかりとしていなければこれはどうしようもないことでありまして、先生方には是非ともその点の御理解をいただきたいと。特に、働き方改革をするに当たっても当然のごとくこの財源が必要なわけで、それを無視して医療現場に働き方改革をしろということを求められるのは非常に困ると。
それから、まあちょっと話は違いますけれども、例えば、医療機関の経営を良くするために、海外に行って医療を提供してそこから利益を得てくればいいんじゃないか、あるいは海外からの患者さんを受け入れて、そういう方を利益にすればいいんじゃないかということがありますけれども、そういったことをするにも、やはり医療機関の経営がしっかりと健全に安定的に行われていることが前提でそういうことに取り組めるのであって、もう医療現場は非常に今疲弊をしてきているということをよく御理解いただいた上での改革ということをお考えいただければ大変有り難いと思っております。
この発言だけを見る →昨今、やはり社会保障の抑制ということで、今、骨太の方針でもまた医療費の抑制ということがかなり厳しく議論されているようですけれども、やはり地域の住民にとって適切な医療が提供されるためには医療機関の経営がしっかりとしていなければこれはどうしようもないことでありまして、先生方には是非ともその点の御理解をいただきたいと。特に、働き方改革をするに当たっても当然のごとくこの財源が必要なわけで、それを無視して医療現場に働き方改革をしろということを求められるのは非常に困ると。
それから、まあちょっと話は違いますけれども、例えば、医療機関の経営を良くするために、海外に行って医療を提供してそこから利益を得てくればいいんじゃないか、あるいは海外からの患者さんを受け入れて、そういう方を利益にすればいいんじゃないかということがありますけれども、そういったことをするにも、やはり医療機関の経営がしっかりと健全に安定的に行われていることが前提でそういうことに取り組めるのであって、もう医療現場は非常に今疲弊をしてきているということをよく御理解いただいた上での改革ということをお考えいただければ大変有り難いと思っております。
三
足
足立信也#29
○足立信也君 四名の先生方、常日頃からいろいろ御指導賜りまして、ありがとうございます。国民民主党という名前になりました。足立信也です。
ふだんから先生方の発言等々はチェックしておりますので、先ほどおっしゃらなかったことを一人ずつお聞きしたいと思います。私の立場で質問しなかったという人出ると余り良くないと思いますので、簡潔に御答弁いただければと思います。
まず、今村先生ですけれども、医師数はもうほぼ足りたんではないか。先ほど労働時間の件で、これは週六十時間だと三十五万人が二〇二八年とか、データ出ていますね、労働時間によって出ています。ただ、ここで必要なのは、今労働時間を長くしているのは事務作業であり、患者さんへの説明時間だと。これを解決するためには、例えばPAですね、フィジカルアシスタント、アメリカでは人気ナンバーワンの職業の一つですよ、十一万人います。これはやっぱり私は広げるべきだと思いますし、今まで認定看護師、専門看護師、特定看護師と来ましたが、PAの役割を果たす職業の方々というのは私は患者さんの満足度からいっても必要だと思いますが、この点についていかがでしょうか。
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まず、今村先生ですけれども、医師数はもうほぼ足りたんではないか。先ほど労働時間の件で、これは週六十時間だと三十五万人が二〇二八年とか、データ出ていますね、労働時間によって出ています。ただ、ここで必要なのは、今労働時間を長くしているのは事務作業であり、患者さんへの説明時間だと。これを解決するためには、例えばPAですね、フィジカルアシスタント、アメリカでは人気ナンバーワンの職業の一つですよ、十一万人います。これはやっぱり私は広げるべきだと思いますし、今まで認定看護師、専門看護師、特定看護師と来ましたが、PAの役割を果たす職業の方々というのは私は患者さんの満足度からいっても必要だと思いますが、この点についていかがでしょうか。