財務金融委員会

2019-04-10 衆議院 全260発言

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会議録情報#0
平成三十一年四月十日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 坂井  学君
   理事 井林 辰憲君 理事 越智 隆雄君
   理事 武部  新君 理事 寺田  稔君
   理事 藤丸  敏君 理事 川内 博史君
   理事 緑川 貴士君 理事 竹内  譲君
      穴見 陽一君    井上 貴博君
      石崎  徹君    泉田 裕彦君
      今枝宗一郎君    上杉謙太郎君
      神田 憲次君    小泉 龍司君
      國場幸之助君    斎藤 洋明君
      鈴木 隼人君    武井 俊輔君
      津島  淳君    土井  亨君
      中山 展宏君    藤井比早之君
      本田 太郎君    牧島かれん君
      三ッ矢憲生君    宮路 拓馬君
      宗清 皇一君    山田 美樹君
      義家 弘介君    鷲尾英一郎君
      今井 雅人君    末松 義規君
      高木錬太郎君    堀越 啓仁君
      佐藤 公治君    古本伸一郎君
      前原 誠司君    伊佐 進一君
      宮本  徹君    丸山 穂高君
      野田 佳彦君    青山 雅幸君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   内閣府副大臣       田中 良生君
   総務副大臣        鈴木 淳司君
   財務副大臣       うえの賢一郎君
   国土交通副大臣      大塚 高司君
   内閣府大臣政務官     長尾  敬君
   財務大臣政務官      伊佐 進一君
   財務大臣政務官      宮島 喜文君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  石川 卓弥君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 黒田 岳士君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 林  伴子君
   政府参考人
   (内閣府子ども・子育て本部審議官)        川又 竹男君
   政府参考人
   (内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官)    丸山 雅章君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局総括審議官)          中島 淳一君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 稲岡 伸哉君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   阪田  渉君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   宇波 弘貴君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    星野 次彦君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    可部 哲生君
   政府参考人
   (国税庁次長)      並木  稔君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           田中 誠二君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房審議官)           小川 良介君
   政府参考人
   (中小企業庁次長)    前田 泰宏君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房総括審議官)         和田 信貴君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           眞鍋  純君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           小林  靖君
   政府参考人
   (国土交通省道路局次長) 榊  真一君
   政府参考人
   (観光庁観光地域振興部長)            平岡 成哲君
   政府参考人
   (株式会社日本政策金融公庫代表取締役専務取締役) 市川 健太君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   参考人
   (日本銀行副総裁)    雨宮 正佳君
   参考人
   (日本銀行理事)     衛藤 公洋君
   財務金融委員会専門員   駒田 秀樹君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     宮路 拓馬君
  石崎  徹君     藤井比早之君
  斎藤 洋明君     泉田 裕彦君
  高木錬太郎君     堀越 啓仁君
同日
 辞任         補欠選任
  泉田 裕彦君     上杉謙太郎君
  藤井比早之君     石崎  徹君
  宮路 拓馬君     穴見 陽一君
  堀越 啓仁君     高木錬太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     斎藤 洋明君
    ―――――――――――――
四月九日
 金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
三月二十六日
 二〇一九年十月からの消費税一〇%中止に関する請願(黒岩宇洋君紹介)(第三二〇号)
四月二日
 二〇一九年十月からの消費税一〇%中止に関する請願(近藤昭一君紹介)(第五八二号)
 同(本多平直君紹介)(第五八三号)
同月八日
 二〇一九年十月からの消費税一〇%中止に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第六六六号)
 同(笠井亮君紹介)(第六六七号)
 同(穀田恵二君紹介)(第六六八号)
 同(志位和夫君紹介)(第六六九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第六七〇号)
 同(田村貴昭君紹介)(第六七一号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第六七二号)
 同(畑野君枝君紹介)(第六七三号)
 同(藤野保史君紹介)(第六七四号)
 同(宮本岳志君紹介)(第六七五号)
 同(宮本徹君紹介)(第六七六号)
 同(本村伸子君紹介)(第六七七号)
 同(柚木道義君紹介)(第六七八号)
 消費税増税の中止に関する請願(宮本岳志君紹介)(第七〇九号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第七五二号)
 同(笠井亮君紹介)(第七五三号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七五四号)
 同(志位和夫君紹介)(第七五五号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第七五六号)
 同(田村貴昭君紹介)(第七五七号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第七五八号)
 同(畑野君枝君紹介)(第七五九号)
 同(藤野保史君紹介)(第七六〇号)
 同(宮本岳志君紹介)(第七六一号)
 同(宮本徹君紹介)(第七六二号)
 同(本村伸子君紹介)(第七六三号)
 消費税増税を中止して五%に戻し、生活費非課税・応能負担の税制を求めることに関する請願(阿部知子君紹介)(第七一〇号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第七一一号)
 同(笠井亮君紹介)(第七一二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七一三号)
 同(志位和夫君紹介)(第七一四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第七一五号)
 同(田村貴昭君紹介)(第七一六号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第七一七号)
 同(畑野君枝君紹介)(第七一八号)
 同(藤野保史君紹介)(第七一九号)
 同(宮本岳志君紹介)(第七二〇号)
 同(宮本徹君紹介)(第七二一号)
 同(本村伸子君紹介)(第七二二号)
 煽動罪を即時廃止することに関する請願(宮本徹君紹介)(第七九五号)
 同(本村伸子君紹介)(第七九六号)
は本委員会に付託された。
四月九日
 消費税増税の中止に関する請願(第一〇六号)、同(第七〇九号)、同(第七六一号)、二〇一九年十月からの消費税一〇%中止に関する請願(第六七五号)及び消費税増税を中止して五%に戻し、生活費非課税・応能負担の税制を求めることに関する請願(第七二〇号)は「宮本岳志君紹介」を「穀田恵二君紹介」にそれぞれ訂正された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
 財政及び金融に関する件
     ――――◇―――――
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坂井学#1
○坂井委員長 これより会議を開きます。
 この際、宮島財務大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。財務大臣政務官宮島喜文君。
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宮島喜文#2
○宮島大臣政務官 このたび、財務大臣政務官を拝命いたしました宮島喜文でございます。
 伊佐大臣政務官とともに、大臣を補佐しつつ、職務の遂行に全力を尽くしてまいる所存でございます。
 坂井委員長を始め、委員の皆様方の御指導、御鞭撻、よろしくお願い申し上げます。
     ――――◇―――――
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坂井学#3
○坂井委員長 財政及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、副総裁雨宮正佳君、理事衛藤公洋君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官石川卓弥君、内閣府大臣官房審議官黒田岳士君、大臣官房審議官林伴子君、子ども・子育て本部審議官川又竹男君、経済社会総合研究所総括政策研究官丸山雅章君、金融庁総合政策局総括審議官中島淳一君、総務省大臣官房審議官稲岡伸哉君、財務省主計局次長阪田渉君、主計局次長宇波弘貴君、主税局長星野次彦君、理財局長可部哲生君、国税庁次長並木稔君、厚生労働省大臣官房審議官田中誠二君、農林水産省大臣官房審議官小川良介君、中小企業庁次長前田泰宏君、国土交通省大臣官房総括審議官和田信貴君、大臣官房審議官眞鍋純君、大臣官房審議官小林靖君、道路局次長榊真一君、観光庁観光地域振興部長平岡成哲君、株式会社日本政策金融公庫代表取締役専務取締役市川健太君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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坂井学#4
○坂井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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坂井学#5
○坂井委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。末松義規君。
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末松義規#6
○末松委員 おはようございます。立憲民主党の末松義規でございます。
 きょうは、一時間与えられておりますので、順次、関心のあるテーマについて話をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、時期的なもので恐縮なんですけれども、麻生大臣の方に、今、塚田一郎前国土交通省副大臣が下関北九州道路の関係でそんたく発言をやったということで世上を騒がせておられますけれども、大変迷惑な話だと大臣は捉えているのを私は感じるんですけれども、まず、麻生財務大臣の御感想あるいはコメントをいただければと思います。
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麻生太郎#7
○麻生国務大臣 塚田国土交通副大臣の発言に対しましては、これは本人がもう撤回し、謝罪もしておる話で、その上で、行政の信頼を損ね、国政の停滞を招く事態になったということを理由に副大臣の職を辞職されたものだと承知をしております。
 あの第二関門、今、第二関門とは言わないんですね、下関北九州道路の整備につきましては、これは、この間も、災害のとき、水害のときにとまったりしておりましたので、いろいろな意味で、物流や災害時の代替路という意味で重要な役割を持っている可能性のある道路の位置づけだということで、これはもう大分前から第二関門という話で随分進んでいた話だと思いますけれども、これまでも関係自治体において調査が実施されていたものだと理解をいたしております。
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末松義規#8
○末松委員 担当の副大臣がそんたくということを公言するということが非常に、森友、加計問題も含めて、やはり安倍政権はそういう内閣なのかと言われると、これは政権にとっても大きな打撃であろうと思いますので、我々はちょっと立場は違いますけれども、そこはそういうことがないようにしていただきたいということを改めて申し上げたいと思います。
 それでは、質問に入りますけれども、今、消費税率の引上げについての対策で、私は、最低賃金を上げていく、さらに、サラリーマンの給料を上げていくということが、所得主導型の日本経済の成長を推し進めていくことに非常に価値があると思っている一人でございます。
 まず、ちょっと具体的な話から入りますけれども、消費税率の引上げの影響について今さまざまな研究が行われていますけれども、平成二十七年一月の内閣府の資料によれば、一般的に、その影響として駆け込み需要とその反動減というのは、ある一定の期間で見るとお互いに相殺されますので、一時的な変動であるということなんですけれども、消費税率が引き上げられたことによって物価の上昇が実質的な所得の減少をもたらすというネガティブな所得効果、これは個人消費というものを抑制する効果を持つと当然言われているわけでございます。
 また、同じ内閣府の資料によれば、駆け込み需要の反動減と所得マイナス効果などの影響を明確に切り分けるのは難しいとしながらも、八%への消費税率引上げに際しては、ネガティブな所得効果によって、平成二十六年の第二・四半期及び第三・四半期にかけて個人消費が合計で一兆円弱押し下げられたという試算がございます。
 今回、軽減税率とか、あるいは幼児教育無償化とか、あるいは臨時特別の措置などが緩和措置として行われることになっていますけれども、これらは基本的に駆け込み需要とその反動減を平準化することを目的としているものであって、ネガティブな所得効果の影響を抑えるものにはなり得ないのではないかと考えますけれども、政府の見解を伺いたいと思います。
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黒田岳士#9
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
 このたびの消費税の対応策につきましては、先ほど議員御指摘のような、駆け込み需要とその反動減対策として、プレミアム商品券とかポイント還元といった施策を講じるとともに、国土強靱化への緊急対応策についても、需要が下支えするということでございまして、そのトータル合わせて臨時特別の措置が、消費税の影響、今回のトータルの影響二兆円を上回る二・三兆円の措置をとっているということで、十分景気の下支えをするものとして措置を講じておるところでございます。
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末松義規#10
○末松委員 今のはどちらかというと一時的な駆け込み需要、減に対する措置であって、私が問うているのは、実質所得が下がって、つまり二%上がるということで所得が、それに対して恒久的な形の措置というのは、これはないですか。
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黒田岳士#11
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の消費税の引上げにつきましては、低所得者ほど収入に対する税負担の割合が高いことから、低所得者などに、真に支援を必要とする層にしっかりと支援の手が行き届くような、きめ細かな対応をとることとしております。
 まず、消費税率引上げの増収分の半分を教育無償化の財源や社会保障の充実に充てることとしており、また、所得の低い方々に対しては、この増収分を活用して、介護保険料の軽減の拡充、年金生活者支援給付金の支給、住民税非課税世帯を対象にしたゼロから二歳児の幼児教育の無償化、住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯に対する高等教育の無償化や、給付型奨学金の拡充等の措置を講ずることとしております。
 また、軽減税率制度は、ほぼ全ての人が毎日購入している飲食料品について消費税率を八%のまま据え置くものであり、低所得世帯ほど収入における飲食料品への支出割合が高く、よりこうした世帯に配慮した施策となっております。
 さらに、低所得者や、小さな乳幼児のいる子育て世帯に対しては、税率引上げ直後に生じる負担増などによる消費への影響を緩和するため、プレミアムつき商品券を発行、販売いたします。
 このように、政策全体として低所得者世帯に手厚いものも講じております。
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末松義規#12
○末松委員 この対策がどれだけ効果があるかどうかというのは、これはまだいろいろ議論が分かれるところですけれども、一定のいろいろな措置をやったということは、私の方でもそこはそれなりに認識をしているところなんですね。
 私が申し上げたいのは、先ほど、サラリーマンの給料を上げるということの観点からいくと、やはり、消費税率によって引き上げられた物価上昇を上回るような賃金上昇というものが必要じゃないか。要は、それが日本に欠けているから力強い景気回復というのができないんじゃないかというのが私が考えているところでございます。
 賃金に関して言いますと、例えば、ちょっと悪名が高くなりましたけれども、厚生労働省発表の毎月勤労統計調査ですか、これによりますと、平成三十一年二月の実質賃金というのがマイナスの一・一%、一・一%減、そして平成二十七年六月以来の低水準であるということではございますし、名目賃金に当たる現金給与総額も、二十六万四千四百三十五円と前年同月比で〇・八%減となっておりまして、賃金が一向に上向く気配がないわけですね。
 そこで、ちょっと私、前から疑問に思っておりましたけれども、昨今、人手不足ということを言われながら一定期間がずっと経過したんですけれども、実質賃金を見ると、少なくとも上がっていない、低下傾向にある。伝統的な経済学の論理でいえば、人手不足が続けば、当然、実質賃金が上昇して、被雇用者の所得がふえるということになると思うんですけれども、なぜ、人手不足ということがこれだけ騒がれながら賃金が下がっているのか、ちょっと政府の見解を求めたいと思います。
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林伴子#13
○林政府参考人 お答え申し上げます。
 委員お尋ねの一人当たりの実質賃金につきましては、確かに伸び悩んでおります。これは、女性や高齢者などの労働参加が拡大いたしまして、労働時間が比較的短い働き手がふえたことが一つ、そして、デフレ脱却に向けた取組等により、物価の上昇によって、実質で見ると下押しがきいている、このような要因があるというふうに考えております。
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末松義規#14
○末松委員 済みません、パートとか高齢者の、そういうのがふえたとあったんですけれども、その後の部分をちょっともう一回ゆっくり言っていただけますか。
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林伴子#15
○林政府参考人 委員お尋ね、実質賃金というお話でございました。実質賃金につきまして伸び悩んでおりますのは、先ほど申しました、女性や高齢者などの労働参加が拡大したこと、そしてもう一つは、デフレ脱却に向けた取組等により物価が上昇したことがあったと考えております。
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末松義規#16
○末松委員 そこで、今、人手不足についてはちょっと明確な答えがなかったんですけれども、今、人手不足ということをどういうふうな形で把握しているんでしたっけ。
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林伴子#17
○林政府参考人 日本経済、全体といたしまして大きく改善しております中で、雇用環境も大幅に改善をいたしまして、直近の有効求人倍率は一・六三倍と、一九七〇年代前半以来の四十五年ぶりの高水準になっておりまして、人手不足感も高い水準にあるというふうに考えております。
 こうした中で、賃上げにつきましては、例えば連合の調査でも、今世紀に入って最も高い水準の賃上げが五年連続で実現しておりまして、ことしも賃上げの流れは続いているというふうに考えております。
 こうした中で、一人当たりの名目賃金につきましては、二〇一四年にプラスに転じて以降、五年連続で増加しているところでございます。
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末松義規#18
○末松委員 そういった有効求人倍率、これはよく政府が使っている統計ですけれども、ここで、人一人に対して求人の応募がどれだけあるか、これが伸びてきた。これはいいことなんですね。ただ、それがうまくマッチングをしているか、実際に求職者との関係で。それがあるにしても、今あなたがおっしゃったように、有効求人倍率も上がって、そして、連合の調査でも、それは非常にいい結果になっていると。じゃ、それがなぜ、本当に、実質賃金が下がっている状況になっているのか。つまり、賃金そのものが、やはり、上がらないような社会慣行があるんじゃないかと私は疑わざるを得ないんですよね。
 そこは何か内閣府の方で、要するに、物価がちょっと上がった、いろいろなデフレ脱却の関係で上がった、でも、デフレ脱却の関係で上がったのにデフレはまだずっと続いている。日銀の黒田総裁もずっと、この前私もいろいろな形でお話しさせていっているときに、なかなか二%へ上がらない、道半ばということをいつも言っているわけですよね。それであるのに、賃金そのものが本当に上がらないというのは、やはりどこか大きな本質的な問題が日本社会にあるんじゃないか、そう考えざるを得ないんですけれども、そこについての何か研究とかそういうことはされていますか。
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林伴子#19
○林政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の、なかなか賃金が上がりにくい状況があるのではないかという点につきまして、例えばでございますが、私ども、平成二十九年度の経済財政白書で分析をしておりまして、三つ挙げております。
 一つは、先ほど申しました、女性や高齢者など労働参加率が上がっておって、比較的労働時間の短いパートの方がふえていることが一つでございます。
 そのほかに二つございまして、例えば人手不足ということであれば、バブル期にも比する今、人手不足の状況でございますけれども、そのバブル期のころに比べて賃金の伸びが低いのは、労働生産性の伸びがバブル期のころに比べると低くなっているということが一つございます。その背景には、資本装備率が低下しているということが影響しているというふうに考えられます。
 そしてもう一つは、労使が、リスク回避的な姿勢がありまして、賃金の引上げについて慎重な姿勢を、例えばバブル期のころに比べるととっている、こうした要因があるというふうに分析をしているところでございます。
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末松義規#20
○末松委員 ちょっと細かな議論にも入っていきますけれども、先ほど、連合の調査で、労使がかなり、どんどん五年以上上がっていったと。でも、上がっていったといっても、連合がやっておられる労使の合意が、ほかの三百五十万者以上ある中小企業とかそういうところには波及しているんですかね。
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前田泰宏#21
○前田政府参考人 お答え申し上げます。
 連合が基本的に交渉して決めた賃金を参考にしていると思いますけれども、サプライチェーン上、例えば自動車産業なんかの場合でございますと、下請企業がいっぱいございますので、そこまで、例えば、メーカーがあって、一次、二次、三次、四次、五次、六次とありますけれども、全てにおいて均てんしているかどうか、これについては、全て均てんしているとは言い切れないのではないかと思います。どこかのタイミングで、やはり、ある程度企業規模の大きなところでそれがある程度反映はされているけれども、それ以降のところにつきましては、またちょっと違った状況が出てくるのではないかなというふうに感じているところでございます。
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末松義規#22
○末松委員 今の御答弁で、確かに、一次、二次、三次、四次、五次、六次と、要するに、子請、孫請も含めて、そういう構造が日本社会の中小企業の一般的な構造だと思うんですけれども、そこに対して、そういう賃金がどこかでうまく上がらないような、コスト低下圧力というのかな、そういうのは中小企業庁で調べられたことはありますか。
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前田泰宏#23
○前田政府参考人 私ども、取引条件を改善するためにいろいろな施策を打つ前提といたしまして、各種メーカーのヒアリングをしたり、それからGメンという専門の部隊がアンケートをしてその調査をしたりというようなことをやっているところでございます。
 データといたしましては、かなりきめ細かく、特に、原価低減要請というのがかなりあるものですから、そういうような原価低減要請がどういうふうになされているのか、そのことをもっていろいろな、下請企業のコストがどういうふうに転嫁されているのか、あるいはされにくいのかというふうな、生の声といいますか、そういうようなものを聴取しているところでございます。
 実際問題、聞いてまいりますと、無理なといいますか、かなり一方的に原価低減要請をされたとか、それも口頭で。それから、暗にほのめかされたというか、ちょっと言い方は難しいんですけれども、そういう形のものがやはり漏れ聞こえてきております。それも、業種によってかなり状況が違うようにも思っておりまして、そういうことについてつぶさに、我々のスタッフで分析をして、どのような対応をとったらいいのか、それに基づいてどのような下請振興基準を変えたらいいのかということを検討しているところでございます。
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末松義規#24
○末松委員 極めて有効な調査が行われていると。その調査結果を私にもちょっとシェアをさせていただければと思いますので、そこはよろしくお願い申し上げます。
 今のが、かなり、日本社会の企業の実態をこれから解き明かしていく一番大きなポイントになっていくと思うんですね。
 そういった中で、ちょっと見方を変えて、最低賃金についてなんですけれども、今、日本の最低賃金、平均で八百七十四円なんですね。最低賃金の平均が八百七十四円ですから、それより下があるわけですね。鹿児島県が最低で、七百六十一円、これが最低賃金になっているわけですね。一方、欧米諸国を見ると、大体一千百円から一千三百円ぐらい、また、オーストラリアなんかは一千五百円、これが最低賃金でやっているわけですね。
 じゃ、何で日本がここまで低いのか。
 要は、企業関係者から聞くと、人件費はコストなので、国際競争力あるいは企業競争力が落ちるから、だから下げざるを得なかったんだと、何か発展途上国並みのコメントが返ってくるわけですね。でも、競争相手の欧米諸国は、千百円から千五百円とか、やっているわけですよ。だから、競争の条件としては理由にならないわけですね。どうしてそんなに低いんでしょうか。
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田中誠二#25
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員、各国の、諸外国の最低賃金と我が国の最低賃金の水準の比較ということで御指摘がございました。
 ただ、私どもとしては、各国の最低賃金の水準については、最低賃金制度の仕組みや、あるいはその置かれた経済環境などによって異なってくると考えておりまして、一概に金額のみを比較することはなかなか難しいというふうに考えております。
 ただ、私どもとしても、今の最低賃金をしっかりと引き上げていくということの必要性、これは認識をしております。働き方改革実行計画などにおいても、年率三%程度を目途として、名目GDP成長率にも配慮しつつ引き上げていく、これにより、全国加重平均が千円となることを目指すとされていることを踏まえまして、今後も引上げに向けた環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。
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末松義規#26
○末松委員 私も、今、立憲民主党の中で最低賃金のチーム長としてやっているわけなんですけれども、ちょっと、今の言い方で少しひっかかるのは、各国比較で、最低賃金の額だけが問題じゃないんだという言い方をしましたよね。ほかにどんなものがあるんですか。
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田中誠二#27
○田中政府参考人 先ほど申し上げましたが、各国において、それぞれの社会環境、経済環境に応じて最低賃金制度を定めているというふうに承知しております。最低賃金制度の考え方、それからつくり方も、それぞれ各国ごとに異なっております。例えば適用除外の範囲などについても、いろいろと異なっているというふうに考えております。そういったことについて違いがありますので、金額だけの比較はできないというふうに申し上げました。
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末松義規#28
○末松委員 各国制度が違うというのは当たり前なんですよ。適用除外も、私も子細に調べてみて、各国、違いは見てみたんです。だから、比較というのは、最低賃金の額しか共通項ではできないんですよ。それが私の結論ですよ。だから、あなたが言ったように、だから最低賃金の額だけで比較はできないんだと言ったら、何の比較もできないじゃないですか。そこはちょっと厳しく申し上げておきたいと思います。別にここで責めているわけじゃないんですけれども。
 ただ、最低賃金をその国々でやっている中で、みんな、各国とも努力しているわけですよ、最低賃金を引き上げようということで。今ようやく、安倍内閣になって三%という、それまでほとんど上げられなかったのが、御存じのように、生活保護との関係で十数円に引き上げられるようになって、さらに、安倍内閣の方で、三%という閣議決定があって、千円に近づけるというところがあった。これは、私は評価しているんですよ。でも、例えば、今、一人当たり最低賃金は二十五円とか二十六円ずつ上がっていますよね、ここ数年間。これでいくと、二〇二五、六年ぐらいにならないと千円にならないんですね。そんなことをやっていたら、本当に時代におくれちゃうと思うんですね。だから、もっと早く引き上げなきゃいけない。それが日本経済の、所得主導型の経済成長をやっていく大きな切りかえになると思っているんです。
 ちょっと話が戻りますけれども、先ほどどなたか政府委員の方から、日本では企業の生産性が低いという話がありました。労働生産性になるんだろうと思うんですけれども、これは、一人当たりGDPランキングが世界で二十九位とか、あるいは、労働生産性も非常に低い、三十位以下だったと思いますけれども、これはどうしてこんなに低いんですか。では、中小企業庁にお聞きしたいと思います。
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前田泰宏#29
○前田政府参考人 大変失礼いたしました。
 では、中小企業の例で申し上げたいと思います。
 私は手元に今図表があるんですけれども、ひとつ比較してみますと、中小企業の生産性ですけれども、いわゆる中小企業の従業員一人当たりの機械設備、ITなどの資本ストック、これは大企業と比べるとかなり低いです。全産業ベースでも低いし、製造業と非製造業、いわゆるサービスを分けた場合、非製造の方がより低いという数字が出てきております。さらに、売上高に占める設備投資額の割合、これを見ましても、中小企業の労働生産性の伸び率は大企業に比べて低い。さらには、売上高に占めるソフトウエア投資額、このITの投資額を見ても低いというふうな結果が来ておりまして、こういうふうなところが結果として生産性の低さというものの原因になってきているんではないかなというふうに推測しております。
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