農林水産委員会

2019-05-22 衆議院 全135発言

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会議録情報#0
令和元年五月二十二日(水曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 武藤 容治君
   理事 伊東 良孝君 理事 小島 敏文君
   理事 齋藤  健君 理事 野中  厚君
   理事 細田 健一君 理事 亀井亜紀子君
   理事 近藤 和也君 理事 稲津  久君
      青山 周平君    池田 道孝君
      石崎  徹君    泉田 裕彦君
      稲田 朋美君    今枝宗一郎君
      上杉謙太郎君    大隈 和英君
      加藤 寛治君    金子 俊平君
      木原  稔君    木村 次郎君
      小寺 裕雄君    坂本 哲志君
      繁本  護君    西田 昭二君
      福山  守君    藤井比早之君
      藤原  崇君    船橋 利実君
      古川  康君    宮路 拓馬君
      八木 哲也君    山本  拓君
      石川 香織君    大串 博志君
      金子 恵美君    神谷  裕君
      佐々木隆博君    中谷 一馬君
      長谷川嘉一君    堀越 啓仁君
      関 健一郎君    緑川 貴士君
      濱村  進君    田村 貴昭君
      森  夏枝君
    …………………………………
   農林水産大臣       吉川 貴盛君
   農林水産副大臣      小里 泰弘君
   外務大臣政務官      辻  清人君
   農林水産大臣政務官    濱村  進君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 飯島 俊郎君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  宮嵜 雅則君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           新井ゆたか君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            塩川 白良君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  大澤  誠君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            室本 隆司君
   政府参考人
   (農林水産省政策統括官) 天羽  隆君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局長)           別所 智博君
   政府参考人
   (水産庁長官)      長谷 成人君
   農林水産委員会専門員   梶原  武君
    —————————————
委員の異動
五月二十二日
 辞任         補欠選任
  斎藤 洋明君     青山 周平君
  藤原  崇君     石崎  徹君
  宮路 拓馬君     船橋 利実君
  佐々木隆博君     中谷 一馬君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     大隈 和英君
  石崎  徹君     藤原  崇君
  船橋 利実君     繁本  護君
  中谷 一馬君     佐々木隆博君
同日
 辞任         補欠選任
  大隈 和英君     八木 哲也君
  繁本  護君     宮路 拓馬君
同日
 辞任         補欠選任
  八木 哲也君     斎藤 洋明君
    —————————————
五月二十一日
 特定農産加工業経営改善臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 特定農産加工業経営改善臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)(参議院送付)
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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武藤容治#1
○武藤委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省消費・安全局長新井ゆたか君、食料産業局長塩川白良君、生産局長枝元真徹君、経営局長大澤誠君、農村振興局長室本隆司君、政策統括官天羽隆君、農林水産技術会議事務局長別所智博君、水産庁長官長谷成人君、外務省大臣官房審議官飯島俊郎君及び厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官宮嵜雅則君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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武藤容治#2
○武藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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武藤容治#3
○武藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。稲田朋美君。
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稲田朋美#4
○稲田委員 自由民主党の稲田朋美です。
 質問の機会を与えていただいたことに感謝申し上げます。
 先日、二階幹事長とともに、私も政治家となりまして初めて中国公式訪問をいたしました。その際、農業団体の長ですとか、あと経済団体、また旅行業界、そして知事、若手の知事、三人の方々等々も一緒に行って、習近平主席始め中国の要人とも会談をする機会を得ることができました。その際に、幹事長から、中国の輸入規制の緩和についても要請がございました。また、その訪中団の中には、元農水大臣である西川公也内閣官房参与も同行されていたわけでございます。
 大臣も御承知のとおり、二階幹事長の対中外交、そして党間交流、非常に長い年月を積み重ね、また、いいときも悪いときも積み重ねてきて、それが日中外交をある意味下支えをしているわけでございますが、新潟でG20農相会談も、大臣、なさったわけでありますけれども、この懸案の農産物、中国、輸入規制について、今後どのように進展をしていくのか、その見通しについてお伺いをいたします。
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吉川貴盛#5
○吉川国務大臣 四月の二十四日から二十九日まで、二階自民党幹事長が総理特使として、今、稲田先生から御指摘をいただきましたように、訪中をされた際に、習近平国家主席と会談をいたしたということを承知もいたしております。
 また、この会談において、習近平国家主席から、食品の輸入規制の話については、科学的根拠に基づき安全第一ということでやっている旨の発言があったということも承知をいたしておりまして、積極的に、稲田先生始め、議員外交でこのような案件をお取り上げいただいておりますことに、心から私からも敬意を表したいと存じます。
 今御指摘をいただきました、放射性物質に関する日本産食品等に対する輸入規制の撤廃、緩和でありますけれども、極めて重要な課題でございまして、あらゆる機会を捉えて相手国に働きかけることが重要であると考えております。
 先日開催をいたしましたG20新潟農業大臣会合におきましても、閣僚が出席をいたしました十八カ国全てと二国間会談を実施をさせていただきまして、その際、私から、中国を含む輸入規制が残る全ての国に対して、撤廃、緩和の要請も行ったところでございます。
 引き続き、科学的根拠に基づく輸入規制の撤廃、緩和が進みますように、関係省庁とも連携をしながら粘り強く働きかけを行ってまいりたいと存じます。
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稲田朋美#6
○稲田委員 ぜひ、日本の安全でおいしい農産物、世界じゅうの方々に食べていただけるように、大臣、頑張っていただきたいと思います。
 また、北京でスーパーに行ったんですけれども、そこで日本のデコポン、北京では不知火というそうですけれども、それがもうたくさん並んでおりまして、現地生産ということでございました。それを試食した方のお話を聞きますと、日本のデコポンと同じぐらい、というか、同じようにおいしかったということです。
 デコポンは日本国内で品種登録されておらず、果樹は枝の芽があれば増植できるので、容易に海外に流出してしまったのではないか、そういうことでございました。
 農業の成長産業化、輸出の拡大のためには、農業分野の知財戦略、これを強化することがとても重要です。種苗のみならず、地理的表示、農法や土づくりのノウハウなど、さまざまな知的財産を守らなければなりません。現場における知財リテラシー、知財マインドの醸成に向けての啓発も必要だと思いますし、地理的表示や地域団体商標などを国が普及そして啓発することも必要です。
 せっかく開発された日本の大変おいしい農産物、この知的財産が海外に流出しないような規制、これも必要だと思いますけれども、農水省の見解をお伺いいたします。
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塩川白良#7
○塩川政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国の農産物の知的財産の一つである植物新品種につきましては、日本で販売等が開始されてから四年以内、また、果樹等につきましては六年以内に海外で品種登録の出願を行って保護していくことが必要であります。このため、農林水産省としては、国内の品種の育成者に対しまして、啓発を行うとともに、海外における出願の費用につきまして支援をしているところでございます。
 また、今先生から御指摘がありました、このほかの知的財産であります栽培技術だとか土づくりのノウハウ、これにつきましては、生産者が知的財産として認識をしてもらいまして管理すること、これが重要であります。このことにつきまして、パンフレットの作成と配布を通じまして周知をしているところでございます。
 なお、地理的表示、それから育成者権などの農林水産分野全般における知的財産の保護や活用のあり方を取りまとめました農林水産省知的財産戦略二〇二〇というのがございますが、これが実施期間が今年度末までとなっておりますので、知的財産の活用を一層推進する観点から、新たな戦略策定に向けましてしっかり検討してまいりたいというふうに思っております。
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稲田朋美#8
○稲田委員 法律で規制されているもの、また、法律がないものについてはそういった啓発が重要だということでありますけれども、しっかりと知的戦略の強化ということをお願いをしたいと思います。
 スマート農業についてお伺いをいたします。
 先週末、私も福井に戻りまして、私、毎年のように、行けるときは田植それから稲刈りは必ずするようにしているわけですけれども、今回は農水省のスマート農業技術の開発・実証プロジェクトに取り組んでいる福井の田中農園というところに行ってまいりました。そして、実際に自動運転機能のついた田植機であきさかりの田植もしてきたところでございます。
 その中で、幾つか現場からの要望がございましたので、それを指摘させていただいて、そういった点について、どういう取扱いになっているかについてお伺いをしたいと思います。
 まず、GPSについて。DGPS、すなわち、衛星からGPSの電波をとっているものなんですけれども、それだと、大気圏を通ってくる関係上、天候に左右をされたりとか、いろいろなことで五十センチから五メートルぐらいの誤差があるということだそうでございます。なので、基地局を公共インフラとして整備することが重要で、これは、自動運転農機具のみならず、乗用また運送用車両の普及にも有益でありますので、基地局の設置をぜひ後押しをしていただきたいということが一点でございます。
 それから、二点目は、このスマート農業、そしてこういった自動の農機具というのは日進月歩の進歩を遂げておりますので、私が運転した田植機は、直進は自動なんですけれども、旋回するときは自分で運転をしなきゃいけない。もちろん、直進でも自動だと本当に精神的なストレスはもう全然違って、やはりこのスマート農業は進めていかなければならない、高齢者、また女性、そして初心者にとっても非常に有益だということは実感をしたんですけれども、しかしながら、例えば旋回は自分でやらなきゃいけない。
 しかし、メーカーに聞きますと、来年は旋回も自動でできる自動の田植機が発売をされるようでございます。この実証事業は初年度のもののみ購入が可能ということで、来年のものについてはそれは含まれないということでございますけれども、二年目に開発された新しいものについても導入を可能にすることはできないのでしょうかということが二点目でございます。
 そして、地元の若手の農業者、そして稲作農業者からすれば、現在は圃場の横で監視をしていなければならないんですけれども、将来的には家や事務所などから複数台のロボット農機を監視しながら操作できるようになれば最高ですとか、また、今、格納庫から圃場まで、その農場も五メートルの公道があるんですけれども、その五メートルの公道は道路交通法の関係で無人では走らせることができない、やはり自動走行で格納庫から圃場まで行って、また格納庫まで戻れるようになってほしいというような、そういう意見もございました。
 確かに、安全に格納庫から圃場まで自動走行ができるということの技術開発も必要だというふうに思いますし、またさらには、道路交通法の規制の緩和ということも必要になろうかと思いますが、そういった現場の声について、農水省の見解をお伺いいたします。
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別所智博#9
○別所政府参考人 お答え申し上げます。
 農業者の減少、また高齢化が進む中、農業の成長産業化に向けまして、スマート農業推進をするに当たりましては、委員御指摘のとおり、各地の農業現場に即した技術を導入するための環境整備が重要というふうに認識してございます。
 自動走行トラクター等を導入する上で不可欠になってまいります高精度な測位情報を取得するためには、GPS測位を補正するためのRTK基地局等の整備が必要でございます。その整備につきましては、スマート農業実証プロジェクト、また産地パワーアップ事業で支援対象としておりますほか、自動走行農機の導入、利用に対応した農地整備という視点からもこの検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
 また、準天頂衛星「みちびき」の活用によりまして、基地局がなくても高精度な測位データが得られるような受信機の開発にも取り組んでおるところでございます。
 また、御指摘ございました自動旋回する田植機につきまして、来年度発売予定のメーカーもあると私どもも承知してございます。スマート農業実証プロジェクトにつきましては、原則的に、初年度導入した機械について二年使用することを前提に支援をしていくということになってございますが、まずは、全国六十九カ所で取組が始まったところでございますので、各地の実証を軌道に乗せるということが重要かと考えておるところでございます。
 さらに、委員御指摘のとおり、農業機械の無人での公道走行については道路交通法により規制されてございます。ただ、現在実用化されております自動走行トラクターでございますが、技術的には、圃場内での無人走行を前提としたものでございます。このため、次の段階といたしまして、例えば圃場間移動などを含めました自動走行を行うためには、例えば圃場の出入りを安全に行うための高度な車両制御技術の開発など、引き続きの技術開発が必要でございまして、農機メーカーと連携いたしまして研究開発を進めているところでございます。
 今後とも、現場の要望をしっかりとお聞きしながら、研究開発、またスマート農業の実装を進め、農業の成長産業化につなげてまいりたいと考えておるところでございます。
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稲田朋美#10
○稲田委員 ぜひ、そういった開発、農研機構そしてメーカーが連携をして最優先で技術開発もしていただきたいし、それに伴っての規制改革ということもお願いをしたい、このように思います。
 また、農業用ドローンですけれども、農業用ドローンはスマート農業の一丁目一番地と言っても過言ではありません。また、農水省が、農業用ドローンの普及計画を策定をして、ドローンの本格的普及のための官民協議会も立ち上げられたということを高く評価をしたいというふうに思います。
 しかしながら、農業用ドローンについては、二、三メートルの低空を飛行するものであるにもかかわらず、電波規制は飛行機の電波利用と同じ取扱いが行われていると、ドローン業界からは強い改善要望があるというふうにも伺っております。
 私も規制改革担当大臣をしておりましたので、どちらかというと、規制改革会議と農業分野、なかなか、食い違うというか、意見が違うところもありましたが、このスマート農業に関しては、私は、一緒に協力ができる数少ない分野ではないかなというふうに思っているんですけれども、その点についてのお伺いをいたしたいと思います。
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枝元真徹#11
○枝元政府参考人 お答え申し上げます。
 担い手の減少、高齢化によりまして労働力不足が深刻化する中で、ドローン分野のイノベーションを農業分野に取り込むことは極めて重要でございます。
 このため、農林水産省におきましては、農薬散布や生育状況のセンシングを始めといたしまして、農林水産分野におけるドローンの活用を加速させていくことを目的といたしまして、農業者、ドローンメーカー、サービス事業者、関係団体、また、総務省や国土交通省といった関係省庁等から成ります農業用ドローンの普及拡大に向けた官民協議会を本年三月に立ち上げたところでございます。この官民協議会の枠組みの中で、農業用ドローンの飛行に関して現場で支障となっている規制、制度への対応も含めて、官民で議論していくこととしてございます。
 御指摘の電波の利用に関する規制につきましても、今後、総務省における技術的な検討会に当省もオブザーバーとして参加するなど、関係省庁と連携を密にするとともに、規制改革推進会議における議論にも参加する等、農業分野におきますドローンの本格的な普及拡大に資する環境整備に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
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稲田朋美#12
○稲田委員 福井はコシヒカリの発祥の地なんです、皆さん御存じないかもしれませんけれども。そして、いちほまれというおいしいお米も昨年からできまして、私、田植も稲刈りも同じ田んぼでやって、自分で田植をし、稲刈りをし、自分で食するということも昨年はさせていただきました。
 そして、日本の主食であるおいしいお米、また、美の象徴である水田、また、文化の原点である稲作をしっかりと守っていかなければならないというふうに思っております。
 しかしながら、お米の需要は年々十万トン単位で減っていくという現状を考えますと、主食以外のお米の拡大は死活問題でございます。
 そんな中で、米粉は新たな米の需要拡大に期待ができる分野だというふうに考えておりますし、ノングルテン米粉は、アメリカや欧州を中心に世界のグルテンフリー市場が順調に拡大していて、来年には日本円で約一兆円に達する見込みというふうに聞いているところでございます。平成二十九年には日本米粉協会が設立されて、福井のJA五連会長である田波氏が会長代理にも就任されたところであります。
 国内のみならず海外での需要を創出できる米粉についてしっかりと政策、予算でバックアップすることが水田農業を守ることにもつながると思いますが、大臣の見解をお伺いをいたします。
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吉川貴盛#13
○吉川国務大臣 主食用米の需要が毎年約十万トン減少すると見込まれる中で、水田のフル活用を進めているところでありますけれども、パンや麺など多様な商品の原料となり得る米粉の生産拡大は重要な問題であると私も認識をいたしております。
 近年、欧米等におきまして、セリアック病等へ対応する食品としてグルテンフリー食品の需要が高まってきておりまして、その原料として、グルテンを含まない特徴を持つ米粉の需要の拡大が期待されているところでもございます。
 このため、農林水産省といたしましては、水田活用の直接支払交付金により、米粉使用米の作付に対する支援、米粉製品の製造施設整備への支援や新商品の開発等に対する支援を行っております。また、海外の需要創出につきましては、輸出事業者、団体が行うプロモーション等に対する支援等の取組を行っているところでもございます。
 さらに、我が国の世界最高水準のグルテン検出技術を活用いたしましたノングルテン米粉と表示する基準ですとか、菓子用、パン用、麺用等の米粉の用途別基準を策定するなど、制度の整備にも取り組んできたところでもございまして、こういった支援を通じて、日本産の米粉の生産を拡大をしてまいりたいと思いますし、さらに、水田の農業経営の安定化も図ってまいりたいと存じます。
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稲田朋美#14
○稲田委員 ありがとうございます。終わります。
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武藤容治#15
○武藤委員長 次に、稲津久君。
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稲津久#16
○稲津委員 公明党の稲津久でございます。
 通告に従いまして、順次質問させていただきます。
 きょうは、まず最初に、農林水産物、食品の輸出拡大ということでお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
 また、本委員会、私の質問におきましては、厚生労働省からもお越しをいただいておりまして、後ほど質問、お伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず、このことについて、輸出先国の食品の安全規制への対応についてということをまずは伺っていくわけなんですけれども、その前に、もう一度おさらいで、この輸出の状況、また拡大の方向性について、私なりにお話し申し上げたいと思うんです。
 我が国の人口は、御案内のとおり、八年連続で減少しておりまして、今、一億二千六百万人ぐらいと言われていますけれども、そうなりますと、当然、国内での食品市場というのは、これは縮小する方向で進んでいくわけでございます。
 もう一方で、それでは、世界の食料品の市場はどうなっているかというと、例えば、推計調査によると、二〇一五年の金額規模で約八百九十兆円、これが二〇三〇年には千三百六十兆円ですから一・五倍ですか、大変大きくなる。とりわけアジアは一・九倍ぐらいになるだろうということでございまして、こうしたことを背景に考えていくためには、我が国の農林水産業が発展するためにはやはり輸出というものがなくてはならない、その拡大が必要性を増している、このようにも言えると思います。
 そして、今、政府を挙げて、また農林水産省としても大変な力を入れて、農林水産物、食品の輸出の一兆円の目標に向けてもう一歩のところまで来ている、このように認識しています。
 ただ、輸出の拡大のためには当然幾つかの課題があるということで、特に、輸出先国の食品の安全等の規制への対応というのが欠かすことができませんで、これに関してやはり幾つかの課題がある、その迅速な対応を求められているというところだと思います。
 また、農林水産の、漁業者の方々や食品事業者の方々におかれては大変頑張っていただいておりますけれども、もう一方では、食品安全の規制についての十分なそうした知識、情報が果たして現場までどの程度普及されているのか、これも一つの課題であるのかなと思っております。
 そこで、まずお伺いしますけれども、国内の体制整備の諸課題に向けて、農林水産省として、輸出先国の食品の安全規制への対応について現段階でどのような状況にあるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
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塩川白良#17
○塩川政府参考人 お答え申し上げます。
 農林水産物、食品の輸出につきましては、一兆円目標の確実な達成とその後のさらなる拡大に向けまして、輸入国の食品安全等の規制への迅速な対応が最大の課題であるというふうに認識しております。
 例えば、欧米向けの牛肉輸出に関しましては、食肉処理施設のHACCP認定に向けた整備が行われたものの、まだ認定が完了していないという、またEU向けホタテ輸出に関しましては、生産海域を指定する必要がありますが、海域の指定がまだ限定的であるという等の課題があるところでございます。
 これら課題に対して方策を検討するために、先月、官房長官を議長、それから農林水産大臣と厚生労働大臣を副議長とした農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応等に関する関係閣僚会議が立ち上がったところでございまして、政府を挙げて課題解決に向け取り組むこととしております。
 農林水産省としても、吉川農林水産大臣の強いリーダーシップのもとで、個々の課題への対応につきまして工程を定め、スピード感を持って対応を進めていくとともに、継続的に類似の問題に対処するための体制、また事業者の支援などにつきまして検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
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稲津久#18
○稲津委員 今、政府を挙げての体制ということについても触れていただきましたけれども、非常に大事な課題でございます。ぜひ進めていただきたい。
 そこで、日本の農林水産物、食品の中でも、特に、例えばEUまたアメリカ等、ここに向けての輸出で一番、やはり先頭に立って広げていけるのは、一つはホタテ、それからもう一つがやはり牛肉であろうというふうに思っています。
 これは非常に、そういう意味では期待を持てるところでありますけれども、いずれも、例えばEU向けのHACCPについては、これはしっかり、きっちりやっておりますので、ここをきちんと認定を完了しなければいけないということなんです。ですから、ここは、今御答弁いただいたことを踏まえて考えていくと、EU向けのHACCPの認定、しっかり速やかにやっていかなきゃいけない。
 ところが、大変残念なことに、先般、鹿児島県の株式会社ナンチクのEU向け施設の認定について、大変大きな問題がございました。きょうはこの委員会で改めて取り上げさせていただきますけれども、どういうことかというと、簡潔に言うと、国それから鹿児島県の対応が不十分だったということ、また連携が不十分だったということを言わざるを得ない、こういう状況です。この認定のところは、これは厚生労働省が認定していきますので、厚生労働省には大変な責任があります。
 ちょっと紹介しますと、まず、二〇一七年の六月二十日に、EU対応の牛の繋留所の工事が完了した、この時点で県に速やかに申請を相談しています。ところが、その六カ月後、半年後ですよ、今度は県がアニマルウエルフェアを出してまいりまして、講習講師の内諾、ここまでで半年かかっている。さらに今度は、二〇一八年の四月の九日、対EU施設認定の申請書を提出したわけですけれども、これで十カ月かかっていて、その後なんですよ、問題は、特に。
 二〇一八年の九月十日になりますと、厚生労働省から書類審査の指摘事項の通知があった。そして、ヒアリングも行って、十二月に入って厚生労働省の現地調査があった。そして今度は、十二月の二十六日、暮れが押し迫ったころに厚生労働省から現地調査の指摘事項の通知があった、本省からです。ここまでで随分かかっているわけですよ。先ほどの十カ月プラス八カ月かかっている。
 さらに、その後です。これは、二〇一九年の三月六日に厚生労働省から、床の破損補修が完了していない、これができなければ認定しませんよということで、床の補修工事をするよう要請があって、ここで更にまた八カ月かかっている。だから、最初の時点から二年二カ月かかっているんです。
 こういう状況の中で一つ言えるのは、県はこの認定の仕組み等について本当にちゃんとした知見、認識があるのか。ある意味、見方を変えたら、申請を先延ばししているようにも見受けられてしまう。
 国の対応です。厚生労働省、書類審査と現地調査の同時審査もしていない、当初すべき指摘事項をことしになって指摘している。これじゃ話にならない。私に言わせれば、ちょっと言葉は過ぎるかもしれないけれども、もってのほかですよ。今、政府を挙げて、EU向けのことも含めて輸出の強化対策をやろうとしているときに、こんな体制、対応であったら、とても前に進みませんよ。
 きょうは厚生労働省に来ていただいているので、この点について明確にお答えいただいて、対応策も含めて、ぜひ御答弁いただきたいと思います。
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宮嵜雅則#19
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。
 委員が御指摘のありましたとおり、株式会社ナンチクの牛処理施設に係る対EU施設認定については、平成三十年の四月に厚生労働省に対して認定申請がございましたが、現時点で認定に至っていないことは事実でございます。
 認可申請中の案件であることから、個別具体的なことについてのコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として申し上げますと、その後、現地調査を行って、その結果、厚生労働省から改善を通知し、施設において改善に取り組んでいただき、改善報告書が提出され、改善が確認され次第、認定事務を速やかに進めることとしております。
 委員御指摘の、国や都道府県における輸出施設の認定手続を含む輸入国規制への対応につきましては、現在、先ほど農水省の方からも御答弁ありましたが、農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応等に関する関係閣僚会議を開催し、検討しているところでございます。
 具体的には、特に輸出施設の認定手続につきましては、施設の整備の段階から、農林水産省、厚生労働省、地方厚生局、地方自治体及び事業者で協議を行い、課題やスケジュールを共有し、効率的に進め、迅速化を図ることを検討しているところでございます。
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稲津久#20
○稲津委員 繰り返しお聞きしますけれども、書類審査と現地調査は、同時審査をなぜしなかったんですか。
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宮嵜雅則#21
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。
 書類審査におきましては、施設の構造、設備の図面や機械の仕様、作業手順に関する資料、HACCPを含む衛生管理の各種マニュアル等がEU規則に適合するものかどうかを確認してございます。そうしながら、あわせて、現地調査で重点的に確認するポイントを決めております。その上で、現地調査では、書類上の記載どおりに現地の施設が整備されているか、作業が行われているかといった点を重点的に調査しております。
 御指摘のように書類審査と現地調査を同時に行うと、ポイントを絞って現地調査を行うことができず、また、現地調査で改善を指摘した事項が改善されているかどうかの確認のために何度も現地調査を行わなければならないというようなことが起こると、結果的にかえって非効率になりかねないというふうに考えているところでございます。
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稲津久#22
○稲津委員 質問の仕方を変えますよ。
 じゃ、書類審査と現地調査を同時にすることはできないんですか、できるんですか。答えてください。
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宮嵜雅則#23
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。
 ケース・バイ・ケースになろうと思いますが、基本的には別々に行うことが適当ではないかと考えております。
 例えば、書類審査でマニュアル等が整備されているかどうかということはもちろん書類上確認できるわけでございますけれども、その後、現地に行って、マニュアルどおりに対応されているかどうかということを確認するというようなケースで、いきなり現地に入って、マニュアルがなかったということであれば、そこで、マニュアルをつくってくださいとか、整備してください、見直してくださいと言った後に、またその後に現地調査というような、現地調査が何度も重なるというようなケースも出てくる可能性があると考えております。
 また、書類審査上、ある程度問題がないところと、ちょっとしっかり見なきゃいけないというところを事前に確認して現地調査に入ることによって、効率的な現地調査が実施できるというふうに考えているところでございます。
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稲津久#24
○稲津委員 要するに、現地調査は去年の十二月の十日、十一日にやっているんですよ、厚生労働省が。その後に、三月になって、今度は、破損補修が完了していない、こういう指摘をしているんです。何のための現地調査をしたんですか、これは。おかしいじゃないですか。
 私が言っているのは、やはりこういった体制を、今、マニュアルを審議官は何回もお話ししましたけれども、マニュアルの前の話ですよ、これは。ちゃんとやっていないんだもの、だって。これ以上言いませんけれども、本当にちゃんとやっていただかなかったら、これからも繰り返し指摘させていただきますよ。
 それで、ホタテのHACCPというのは、私の記憶するところによると、最初はその施設の認定は厚生労働省だけだった。遅々として進まない。それで、数年前に、農水省でもホタテのEU・HACCPの施設の認定をできるようにした。これが現実ですよ。あえて農水委員会のこの席で言わせていただきますけれども、もっと緊張感を持って厚生労働省に臨んでいただきたい、そのことを強く指摘をさせていただきます。
 次に、韓国による日本産の水産物等の輸入規制についてお伺いします。
 これはもう皆さん御存じのとおりなので詳しく申し上げませんけれども、例のWTOの一審パネルと二審の上級委員会の判断が違って、一審のときにはこれはよかったなと思ったんですけれども、二審になってしまったら、結果的にいわゆる一審の判断というのを取り消したわけですね。これも本当にもう納得いかない、恐らくこれは政府関係者全て同じ意見だと思うんですけれども。
 それで、四月の二十六日に、このことについては、パネルの報告書及び上級委員会報告書がWTOで採択されて結果が確定されたということなので、今のルールでいったら、これをもう一回どこかに差し戻して何とか審議してくれということにならないのは重々承知しているんですけれども、このことを踏まえて、農水省としては今後どのような対応をしていくのか、まずお伺いします。
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吉川貴盛#25
○吉川国務大臣 今回のWTO上級委員会の報告書の結果でありますけれども、韓国への輸出再開を願っておられた八県の水産業者の皆様の気持ちを思いますとまことに遺憾でありまして、今後も希望を持って漁業や水産加工流通業に取り組める環境を整備していくことが重要であると考えているところでございます。
 被災地の水産関係者に向けた早急な支援策といたしまして、農林水産省、外務省、復興庁、厚生労働省、経済産業省が連携をいたしまして、輸入規制措置の解除に向けた戦略見直しと輸出拡大、予期せぬ経営環境に窮する被災地水産業者への支援、徹底した風評払拭を柱とする対応方向というものを取りまとめさせていただきました。
 私ども農林水産省としましては、まずは、諸外国の輸入規制措置の緩和、撤廃に向けた働きかけの強化、ホタテ、ホヤ等のEU、米国等への輸出拡大、展示商談会の開催や、販路回復に苦しむホヤ養殖業者等が希望する魚種への転換支援、風評払拭に向け、訪日外国人等へアピールするほか、大型量販店での福島県水産物の常設販売の取組拡大などについて、関係各省と連携をいたしまして取り組んでまいりたいと存じます。
 また、今後とも、現場のニーズを把握をいたしまして、更に必要な対応策についても検討を続けてまいりたいと存じます。
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稲津久#26
○稲津委員 ありがとうございました。
 ぜひ、今大臣が申されたことをしっかり進めていただきたいと思います。
 ただ、それにつけても、非常に、やはり今回の上級委員会の判定というか、納得いくものではございません。
 実際にはやはり外務省がこの一審と二審のところをずっと対応していただいているので、外務省にもきょうお越しいただきましたのでお聞きしたいと思うんですけれども、はっきり言うと、私は、これは制度的欠陥があると思うんですよ。ですから、これはぜひ、今後、このWTO、さまざまな協議の場で、各国に働きかけることはもちろんですけれども、しっかりこれは言うべきことを言い切って、そして、ぜひ、まあ私は制度的欠陥と言っていますけれども、そこを正すように進めていただきたい。
 きょうは政務官に来ていただいているので、御答弁いただきたいと思います。
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辻清人#27
○辻大臣政務官 お答えします。
 委員御指摘のとおり、今般の韓国による日本水産物の輸入規制措置に関するWTOの上級委員会の判断は、紛争解決に資さないものであって、我が国としては到底受け入れられません。
 こうした問題意識のもと、先月に開催されたWTO紛争解決機関の会合において、我が国から、上級委員会の判断が紛争解決に資するものとなっていないことを強く懸念すること、そして、日本産食品の安全性に関するパネルの事実認定については争いがなくて、引き続き早期の措置の撤廃を求めていくこと等を発言しましたところ、これに対し、米国、EUなど十を上回る国から、我が国の問題提起について前向きな発言がございました。
 WTOの本部があるジュネーブでは本問題に特化した議論が進展しておりまして、日本からも提案を行っています。今後も、具体的な、積極的な議論を行っていく予定でございます。
 また、こうした制度の見直しもそうなんですが、こういった取組に加えて、日本産食品に対する輸入規制措置自体の撤廃に向けてオール・ジャパンで働きかけをすることが重要でありまして、私も、先週チリで開催されたAPECの貿易大臣会合において、韓国、台湾及びシンガポールに対して直接、輸入規制措置の早期撤廃、緩和を働きかけたところでございますので、委員の問題意識に沿って、これからしっかり頑張っていく所存でございます。
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稲津久#28
○稲津委員 時間が参りましたので終わりますが、今御答弁いただきまして、大変心強く思っています。ぜひ進めていただきますことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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武藤容治#29
○武藤委員長 次に、石川香織君。
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