厚生労働委員会

2019-05-07 参議院 全184発言

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会議録情報#0
令和元年五月七日(火曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十六日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     木村 義雄君
     宮沢 由佳君     福島みずほ君
     古賀 之士君     礒崎 哲史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石田 昌宏君
    理 事
                自見はなこ君
                島村  大君
                そのだ修光君
                川合 孝典君
                山本 香苗君
    委 員
                青木 一彦君
                石井みどり君
                小川 克巳君
                木村 義雄君
                高階恵美子君
                鶴保 庸介君
                中川 雅治君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
                石橋 通宏君
                川田 龍平君
                福島みずほ君
                足立 信也君
                礒崎 哲史君
                河野 義博君
                宮崎  勝君
                東   徹君
                倉林 明子君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   根本  匠君
   副大臣
       厚生労働副大臣  大口 善徳君
       厚生労働副大臣  高階恵美子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       向井 治紀君
       内閣官房日本経
       済再生総合事務
       局次長      佐藤 正之君
       総務大臣官房審
       議官       吉川 浩民君
       文部科学大臣官
       房審議官     玉上  晃君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   池田千絵子君
       厚生労働省医政
       局長       吉田  学君
       厚生労働省健康
       局長       宇都宮 啓君
       厚生労働省労働
       基準局長     坂口  卓君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    浜谷 浩樹君
       厚生労働省老健
       局長       大島 一博君
       厚生労働省保険
       局長       樽見 英樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るた
 めの健康保険法等の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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石田昌宏#1
○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る四月二十六日、宮沢由佳君、古賀之士君及び足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として福島みずほ君、礒崎哲史君及び木村義雄君が選任されました。
    ─────────────
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石田昌宏#2
○委員長(石田昌宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省保険局長樽見英樹君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石田昌宏#3
○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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石田昌宏#4
○委員長(石田昌宏君) 医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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島村大#5
○島村大君 令和の時代に入りまして、トップバッターとして質問させていただくことを関係各位、また委員の先生方に本当に感謝をさせていただきたいと思っております。
 さて、今回の健康保険法の一部改正する法律案でございますが、医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るためだと言われておりますが、本法案の背景には、我が国のこれからの更なる目標として、真の健康長寿国、日本だと思っております。そのために、今の日本の現状と議論されていることを少し私からお話をさせていただきたいと思っています。
 現在、日本人の平均寿命は、御案内のとおり着実に延びておりまして、平成二十九年には男性が八十・九八歳、女性が八十七・一四七歳といずれも過去最高を更新しております。皆様方、昭和四十五年、幾つぐらいだったか覚えていらっしゃると思いますが、昭和四十五年には男性が約七十歳、女性が約七十五歳でありましたので、ここ五十年間で男女とも十歳以上長寿、長生きする時代になったと言われております。
 また、七十歳時点の平均余命を見ると、寿命は更に延び、男性が約八十六歳、女性が約九十歳となっておりまして、人数的には九十歳を超える方が全国で二百万人以上、このうち百歳を超える方が現在でも約七万人以上に上っておりまして、人生百年時代は決して大げさではなく現実的なものになっていると言われております。
 そして、寿命、健康寿命とか平均寿命の寿命以外にも、働き方や世帯構成の面で社会に大きな変化が起きております。これまでは、現役の間は夫が会社勤めをして稼ぐとともに専業主婦が家庭を守り、定年退職後は年金を中心とした公的社会保障制度を世帯が支えるというモデルで成り立っておりました。これは、昭和、平成の初めの頃まではこれで成り立っていたと思います。しかし、現在、この社会保障は、現役世代のときは会社ですね、現役世代の社会保障、そして所得保障や住まいの確保、各種手当などは企業が事実上担っている形となり、公的社会保障制度は主に高齢者向けに特化すればその役割を果たしてきたと言われております。
 ところが、近年は働く女性の増加に伴って共稼ぎ世帯が当たり前になっており、夫が単独で働き専業主婦が家庭を守るというモデルが崩れて久しい時代となっております。働き方の多様化も進み、学校を出て正社員として企業に就職し定年まで働くという形が必ずしも主流ではなくなってきております。世帯の形も変化し、三世代から核家族世帯に移行して、近年では単身世帯や夫婦のみの世帯、一人親世帯の割合も増加していると言われております。
 このように社会が大きく変化して、高齢者に手厚く現役世代には手薄だった制度をつくり変え、人生百年時代に対応できるよう、若者や子育て世代を含めた全世代型社会保障を構築していく必要があると思われております。言い換えれば、生まれてから亡くなるまで、人生一生幸せに暮らすために、赤ちゃんもお子様も学生も若者も子育て世代も働き盛りも定年後も、それぞれライフステージに必要な保障が受けられる全世代型社会保障を構築していかなくちゃいけないと考えられております。この考え方は、政権交代前から与野党共に超えた共通認識だと私は思っております。
 そこで、令和の時代に入りました。こういうことを、国民皆保険制度をしっかりと守っていくためには、大臣の、この令和の時代に合った国民皆保険制度を含めて、大臣の意気込みをまずは聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
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根本匠#6
○国務大臣(根本匠君) 今委員から様々な社会の変化のお話がありました。我が国は、国民皆保険の下で広く国民に医療へのアクセスを保障することを通じて、世界最高レベルの平均寿命と医療、保健水準、これを実現してきてまいりました。一方で、これからを展望しますと、人口構造における高齢者の増加と現役世代の急減、医療技術の高度化に伴う費用対効果の問題など、新たな局面における課題への対応が必要だと考えております。
 厚生労働省としては、今、全世代型の社会保障というお話がありましたが、まさにこれから全世代型の社会保障を構築していかなければならないと思っております。国民誰もがより長く元気に活躍できるように社会保障全般にわたる改革を着実に進めていく必要がありますが、こういう観点から、私を本部長とする二〇四〇年を展望した社会保障・働き方改革本部を省内に設置して、今具体的な検討を進めております。
 この本部の考え方の、検討の三本柱、これ一つは、高齢者を始めとした多様な就労、社会参加の環境整備をする、二点目は、就労や社会参加の前提となる健康寿命の延伸、健康寿命を延ばしていく、さらに三点目は、労働力の制約が強まってまいりますが、この中で、AI、ICT等の活用による医療・福祉サービスの改革を進めていく、この三本柱でしっかりと二〇四〇年を展望した改革を進めていきたいと思っております。
 特に、医療保険制度については、予防、健康づくりの取組などを推進して健康寿命を延ばし、社会の活力を維持していくとともに、引き続き給付と負担の見直しなどによる制度の持続可能性の確保に取り組んでいくこととしております。
 このような取組を通じて、今後とも世界に冠たる国民皆保険、これをしっかりと堅持して、この新しい時代、令和においてもしっかりと国民の安全、安心な暮らしを保障していきたいと考えております。
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島村大#7
○島村大君 大臣、ありがとうございます。
 今大臣からもお話ししていただいたように、やはりこの世界に冠たる国民皆保険制度、昭和三十六年にできております。この国民皆保険制度が、やはり五十年以上もたっておりますので、やはり何の制度もそうだと思いますが、制度疲労を起こしているのはもちろんそうです。また、時代が変わっております。昭和から平成、そして今、令和の時代に入ってきております。やはりこの令和の時代に合った社会保障制度、そして国民皆保険制度を是非とも全世代の方々から見てもすばらしい制度に、私どもは、しっかりと我々も応援をさせていただきますので、政府としましてもしっかりとこれは、先ほどお話ししました二〇四〇年の展望に向けての会議も進めていっていただきたいと思っております。
 そこで、健康寿命の話を後ほどさせていただくんですが、やはりこの国民皆保険制度を守るためには、健康寿命延伸ということが一つの大きな柱になると思います。この健康寿命延伸のためには、予防、そして健康づくり、健診等々が、これが大切な大きな柱になってくると思います。この予防に関しまして、少しちょっと一つの事例をお話しさせていただきますと、がんですよね、がん対策に関しましては、今、予防、健康づくり、健診が必要だと言われておりますが、現在、日本人はがんと診断される方が二人に一人だと言われております。
 これも、いわゆるがんの予防と検診を充実させていかなくちゃいけないんですが、先日、あるタレントさんが口腔がんとして発表なされ、手術をなされました。この口腔がんに関しましては、やはり今の厚労省の考え方ですと希少がんの中に残念ながら入ってしまっていると。
 確かに、今のがん患者罹患数からいいますと、二〇一六年で約九十九万人の方が罹患しておりまして、その中で口腔がんは約二万人だと言われております。ですから、確かに人数的に、割合的には少ない希少がんと言ってもしようがないと思っておりますが、ただ、毎年亡くなられる方が、約七千八百人の方が口腔がんで亡くなると言われております。この割合は、検診やワクチンが進んでいます子宮頸がんから見ますと、子宮頸がんでは約二千八百人と言われておりますから、人数的にはこの亡くなられる方が残念ながら多いと言われております。ですから、こういう口腔がんを、今回の、非常に話題となっておりますので、そこをひとつ皆様方に口腔がんというのはどういうことかを御理解していただきたいと思っております。
 分かりやすく皆様方にお話しすると、少し話が飛びますが、四谷怪談というのがありますよね。この四谷怪談に出てくるお岩さん、この方は実在の方がいると言われておりますが、この方は若くして上顎がん、いわゆるここの上顎のがんになってしまって、若い方ですので進行が早く、顔面が醜い変化をして、いわゆるこの腫瘍が固くなってしまって、この見た目がお岩さんだと言われておる、これが鶴屋南北さんが作った話だと言われております。
 また、私の診療室が浦和にあるんですが、ここは口腔外科専門でございまして、今回、この口腔外科専門の診療室に、二月から、タレントさんが発表なされた後、一か月に約百人強の方がこの口腔がんを本人が心配で実際的に診療に来ていただいております。これはやはりすごい数でございます。この口腔がんに関しまして、先ほどお話ありましたように、今うちの診療室で約百名の方が来ていただいて、そのうち四人ですね、四人の方が、これは前がん病変といいまして、疑いですけど、前がん病変の疑いとして専門病院に送らせていただきました。
 このように、今非常に世間では、国民の間ではこの口腔がんの怖さというのを非常に今言われておるんですが、なぜこれが怖いかというと、今お話ししましたように、一つは見た目の問題。口腔がんになってしまうと、やはり顔ですので、非常に顔が変化してしまう。
 また、機能的には、特に舌であると、べろでありますと、舌の機能がやはり落ちる。やはり、舌を例えば半分切断しますと、半分は確かに残りますが、半分を移植するわけですね。移植しますが、この機能というのは、やっぱり普通の舌とは同じような機能はできないと。皆様方よくごっくんと嚥下をするときに、このべろを上の上顎に付けていただいてごっくんすると簡単にごっくんできるわけです。このべろを上顎に付けずに口を開けたままごっくんしてくださいといっても、これはなかなかごっくんできないんですよ。要するに、陰圧にならないですからごっくんできないわけです。
 ですから、やはりそれだけの一つの大きな、食べることに関しましてもべろが必要ですし、私は英語が得意じゃないですが、よく言われますLとRですね、この違いはこのべろの使い方だと言われております。こういう発音問題も非常に関係するのがこの舌でございます。
 ですから、希少がんだと言われておりますが、是非とも、これを国民の皆様方にどのように広めていくかということを、大切なことだと思っておりますが、今現在、厚労省としてこの啓発活動をどうしているかをまず一つ教えていただきたいと思います。
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宇都宮啓#8
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 御指摘いただきましたように、国民の二人に一人がかかると言われておりますがんは、国民の関心が高く、正確な情報の普及は重要であると考えてございます。
 厚生労働省といたしましては、第三期がん対策推進基本計画に基づいて、国民が必要なときに自分に合った正しい医療情報を入手し、適切に治療や生活等に関する選択ができるよう、科学的根拠に基づく情報を迅速に提供するための体制の整備に取り組んでいるところでございます。
 具体的には、国立がん研究センターのサイトに、国民の方に信頼できる情報を分かりやすく提供するためのがん情報サービスを設置してございます。このサイトにおきましては、各種がんについて基本的な知識、検査、治療方法などの情報を提供してございまして、舌がんを始めとした口腔がんの情報提供がなされているところでございます。
 御指摘いただきましたように、口腔がんについても国民に広く啓発することが重要でございます。こうした取組を通じまして、今後はさらに関係団体等とも連携して口腔がんの正確な情報の普及啓発に取り組んでまいりたいと考えてございます。
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島村大#9
○島村大君 ありがとうございます。
 今の御答弁いただきまして、いつもいろんな委員の先生方がおっしゃっておりますように、確かにホームページ等々でこの啓発活動はしていただいておるんですが、例えば、この口腔がんを含めましてがんに対しての、ホームページでどのぐらい見ていただいているかとか、どういうふうに入ってきているとか、どこから入ってきているとか、そういうことをやはりもう少しこれは調査をしていただきまして、ポータルサイトじゃないですけど、やはり国民の方々がどういうキーワードで入ってきているのか、そしてそのキーワードがどこから来ているのかとか、そういうことをもう少し、がんセンターでもいいんですが、やはりそこまで入っていくのは非常に時間が掛かるのと分かりづらいということがありますので、是非とも、そこは検討していただけると思いますので、検討は、やらない検討ではなくて、やる検討を是非とも検討していただきたいと思っております。
 今お話ししましたように、もう一つは、ここの口腔がんに関しまして現場で非常に今困っていることは、先ほどお話ししましたタレントさんが何であそこまで重症化してしまったかということなんですが、一つは、あの方も難病で、あるお薬を飲んでおりました。そのお薬の副作用が口内炎だということでございます。ですから、口内炎とこの口腔がんの識別がやはり非常に難しいということも確かにございます。ですから、こういう難しいことをさらにやはり、視診、触診だけではなくて、いわゆる機械的な、またスクリーニングができるようなことを開発してほしいんですが、こういうことを言いますと、是非ともやるとは言ってくれるんですが、実際的にはなかなか進んでいない。
 じゃ、なぜ進まないかといいますと、やはり、いわゆる口腔がんだけではなくて、いろんな機械の、いわゆる医科の機械、それから我々の歯科の機械もそうなんですが、ある程度やっぱりシェアがないとメーカーさんはなかなかそこを作ろうという気にはなってくれないわけですね。残念ながら、医科と違いまして我々の歯科は、このメーカーさんを見まして、例えば日本にいわゆるこういう口腔がんとか歯科に専門を特化したメーカーが一部上場の会社がやっと数社しかないんです。あとはもう中小企業。ですから、やはりシェアがどうしても小さい分、企業もなかなかそれだけ育たない。
 そして、じゃ、今これだけのグローバルの時代だといいますので世界に目を向けていただきたいんですが、これは確かに世界へ向けるようにしているんですが、これは医療系だけでなくてどの産業ももちろんそうだと思いますが、海外には目を向けている。ただ、海外に売りには行きたい。でも、何が難しいのか。一つは、売りに行くルートは確かに難しい点はあります。ただ、それを売りに行っても、その後のメンテナンスだけの体力のある会社がなかなかない、これはもうどの業種でも一緒だと思います。
 ですから、そういうことを含めまして、やはり厚生労働省としても、これは、いや、経産省の話だとかなってしまうかもしれませんが、是非ともそういう弱小の医療機械をどのようにバックアップするかを、ここはやはりもう少し一歩を踏み込んで世界戦略として、総理も言っております、この医療機器をやはり我々はしっかりと海外に売り込むのも一つの大きなこれは柱になると思いますので、是非ともそこは厚労省としてもそのバックアップ体制を考えていただき、そしてこの開発に是非後押しをしていただきたいんですが、現在の厚労省のお考えを教えていただきたいと思います。
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宇都宮啓#10
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。
 口腔がんを早期発見することは重要でございまして、早期発見を進める一環として、医療機器を含めた診断方法の開発を推進することが重要であると考えてございます。
 厚生労働省では、がん研究十か年戦略に基づきまして研究等を推進してございますが、先月に公表いたしましたがん研究十か年戦略の推進に関する報告書の中間評価におきまして、戦略の後半期間に取り組むべき研究として、まず、患者に優しい新規医療技術開発に関する研究、それからがんの予防法や早期発見手法に関する研究が挙げられたところでございます。また、その報告書におきましては、医療機器にも関わることでございますが、早期に発見することで治療成績の改善を実現できる可能性があるため、工学や理学との異分野融合も進め、新たな早期発見の手法の開発を重点的に推進するとされたところでございます。
 こうしたことを踏まえながら、口腔がんを含みます希少がんの診断に向けて、研究開発の推進に努めてまいりたいと考えてございます。
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島村大#11
○島村大君 ありがとうございます。是非ともこの件に関しましても進めていただきたいと思っております。
 そして、先日、我々自民党の中での歯科議連でこの口腔がんに関しましての勉強会をさせていただきました。その中で、私の母校であります東京歯科大学の口腔外科の柴原教授が、三つだけ皆様方に、我々議員に対して、また厚労省に対してお願いをしておりました。その一点が、今お話ししておりますように、国民は口の中にがんができるということを余りにも知られていない、やはりこれの啓発活動を更に進めてほしい。
 そしてもう一点は、やっぱり検診の場を広げてほしい。これは市町村も確かにやっていただいておりますが、これは自主的に市町村がやっていただいているところだけでございます。今、たしか市町村が千七百幾つあるわけですね。千七百十八市町村がありまして、実際的に口腔がん検診実施している市町村は七十一市町村だと言われております。パーセントとして四・一%。これだけの市町村が自らやっていただいておりますが、やはりこの検診を、市町村ももちろん、健保組合もできる限り、さらに皆様方の後押しでこれが広がるようにやっていただきたいと思っております。
 また、もう一点は、今、働き方改革とか病院の病床機能分化とか、いろんな改革を病院でなさっていると思いますが、病院の中に、大学病院等中核病院まではどうにか口腔外科の分野はございます。ただ、それ以外になりますと、この口腔外科という分野が非常に今少なくなっている、逆に減っているぐらいの状況でございます。これはなぜ減っているかといいますと、やはりどうしてもこの口腔外科という一診療科として考えますと採算がなかなか合わない、これが一番の大きな理由だと言われておる。
 ただ、今お話ししましたように、口腔がんを我々開業医のレベルで、私の先ほどお話ししました浦和の診療室も専門医が二人います。そのレベルでもやはりそれは対応し切れずに、やはり大学病院との連携をしていかないと、病診連携がないとこれはやっていけません。しかし、その病診連携をやるための病院の中に、口腔外科の残念ながら診療科が浦和でも少ない状況でございます。なぜかここの地域は、東京の北の方に大学病院、日大とか帝京大学がありますので、そして浦和の北の方にはございます。ちょうど浦和の南の方というのはそういう大学病院とか大きな病院がございません。
 ですから、この口腔外科ももちろんない状況になってしまっていますので、やはりある程度、二百床とは言いませんが、三百床ぐらい以上の病院には是非ともこういう口腔外科の分野を入れていただき、やはり採算だけではなくて、隣にいる自見先生の小児科も非常に厳しいと言われておりますが、やはり厳しいのは分かりますが、病床機能分化でただ単に慢性期を増やすだけではなくて、しっかりとそういうことは考えていただきたいと思っております。
 最後に、三つ目に言われたのが、じゃ、なぜスクリーニングとかゲートキーパーになる開業医の先生方がこの口腔がんに関してなかなか難しいかといいますと、これは、もちろん我々も更にこれは医療の技術、それからしっかりと勉強していかなくちゃいけない点も多々あるんですが、もう一点は、やはりこれは診療報酬がゼロ点でございます。やはり、その診療報酬に、いわゆる口腔がんを、これを診査した場合には、これは加算でも構いませんので、少しこれは付けていただき、やはりこのがんに対して、先ほどお話ししましたように、見た目の問題、そして機能的なこの口腔がんのマイナス点、それからもう一つは、残念ながら一つ非常に寂しいデータがありまして、口腔がんの方々は自殺する方が一番多いんですよ。そういうデータもしっかり出ていますので、是非とも、ただ単に希少がんというふうにくくるのではなくて、やはり一つ一つこれは考えていただきたいと思っております。
 口腔がんばかり話していますと今日の話に行けませんので、これは、大臣、是非とも御理解していただきたいと思っております。
 そこで、この健康法一部改正に関しましてのことに関しまして、今、予防とか健康づくり、健康寿命延伸に関してのことをお話しさせていただきましたが、今回の健康法等の一部改正に関しての趣旨や、この改正で国民や患者さんに何が変わるのか、また何が良くなるのか、メリットがあるのか、また医療機関に対しても何が変わるのかということを教えていただきたいと思います。大臣、よろしくお願いします。
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根本匠#12
○国務大臣(根本匠君) 口腔がんの話、私も非常に興味と関心を持って聞いておりました。大変、口腔がんというのは、これからの対応をしっかり進めていかなければいけないがんでもあると改めて感じました。
 今先生のお話ですが、近年、国民の健康寿命が延びて医療に対する国民のニーズが多様化する中で、これまで以上に予防、健康づくりの取組を充実することが求められております。また、社会経済のあらゆる分野においてICT、情報通信技術が目覚ましく発展している中で、医療分野においても、情報化の推進によって良質な医療をより効率的に提供することが求められております。
 この法案は、このような状況を踏まえて、医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るものであり、今後の医療保険の情報化、効率化、合理化に大きく一歩を踏み出すものであると考えております。
 メリット、どういうメリットがあるのか、意義があるのかということがありました。
 具体的には、オンライン資格確認の導入によって、患者は、保険証がなくても、マイナンバーカードによって医療機関を受診できることになります。そして、医療機関では、被保険者の資格情報を医療機関でリアルタイムに確認できるようになり、失効した保険証の利用による過誤請求の事務コストが大幅に減少いたします。また、NDB、介護DBの連結解析やデータの第三者提供によって、各自治体や研究者などにおいて様々な分析が可能となりますので、医療・介護提供体制の効率的な整備に資することになります。また、高齢者の保健事業と介護予防、これを一体的に実施することによって、住民に一番身近な市町村が高齢者の集まりやすい場所で健康づくりと介護予防の活動を同時に行うことで参加者を増やして、そして国民の健康寿命の延伸につながるということが考えられます。
 国民や患者、医療機関、それぞれにメリットがあると考えております。
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島村大#13
○島村大君 ありがとうございます。
 いろいろと国民の皆さんに対して、今大臣が説明していただいたように、使い勝手が良くなる、また、マイナンバーカードを利用して医療機関と健保組合、それから支払基金、国保組合とつながることによって、旧の保険証じゃない、しっかりとした番号が、これが医療機関に分かるということは、これは非常にいいことだと思っております。
 そして、それを少し先に進んで、この医療機関からよく言われるのは、確かに賛否両論あるんですが、このキャッシュレス、キャッシュレスを医療機関でも進めることができないかということを言われております。
 これは、私の診療室も、なるほどなと思ったんですが、私の診療室のあるスタッフが私にこういう質問をしたんですよ。先生は、お金を両替、銀行に行ったときにどのぐらい掛かるか知っておりますかと。どういう意味かといいますと、これ、両替するのに今お金が掛かるわけです。負担が掛かるわけです。私も、済みません、これは知りませんでした。これは、皆さん、両替をすると、ATMの機械でやってもちゃんと手数料というのが掛かるわけです。これと、このうちのスタッフすばらしいなと思ったんですけど、行って帰ってくると大体三十分ぐらい掛かると。三十分、先生、人件費が掛かっているんですよと。なるほどなと思って、私より経営的に能力があるなと思ったんですが、そういうふうに今の現金でやり取りしていると、両替をするだけで、その手数料、それから人件費が掛かっていると。
 もう一つは、この会計時にやっぱり現金で支払をしているとどうしても時間掛かると。私も、それを言われまして初めてあるコンビニのカードを買いまして、カードで支払をしていると確かに早いんですよね。私もなるほどなと思って実感しております。
 そういう意味では、医療機関もこのキャッシュレスに向かっていくべきだと私は思っていますが、なかなかネットのつながっていない年配の先生方もいますので、いろんな問題点は確かにあるんですが、ただ、今後は進めるべきだと思っています。
 ただ、そこで一点、このキャッシュレスにしますと、今ポイント、クレジットカードもそうですし、いろんなポイント制度が今あると言われております。このポイント制度に関して、今、厚労省は医療機関に対してのキャッシュレス化が進んでもポイントに関してどう考えているかということと、もう一つは、これ、御案内のとおり、クレジットカードとかいろんなカードを使って、その会社との手数料が掛かるわけですが、手数料に対しての、業種によってのやっぱりこの手数料が違うと言われております。この手数料も、医療機関も決してこの国民健康保険制度からいって、その厳しい制度からいきますと、何%かの手数料を支払うのはやはり厳しいということも確かに相反してあることはあるわけです。
 ですから、その辺を考えまして、今、厚労省としてはキャッシュレス化に関してどう考えているかを教えていただきたいと思います。
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吉田学#14
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 厚生労働省といたしましても、医療機関での支払にクレジットカードや電子マネーなどが使用できるようになることは、患者の利便性の向上あるいは医療機関における事務の効率化につながるというふうに考えてございます。
 我が国全体のキャッシュレス化の推進につきましては、平成三十年度に産学官から構成されます一般社団法人キャッシュレス推進協議会が設立されております。現在、この協議会において、医療分野も含めた関係団体とも協力しながら、これ仮称ではありますけれども、医療機関等におけるキャッシュレス普及促進に関するプロジェクトに向けて調整が進んでいると承知をしてございます。医療機関におけるキャッシュレス化については、引き続き私ども関係団体や関係省庁と協力しながら取り組んでまいりたいと思います。
 なお、ポイントについてお触れになりました。
 ポイントの付与につきましては、医療保険制度において、保険医療機関等が独自に付与することは原則禁止してございます。他方、クレジットカードや電子マネーの支払で生じるポイントは、これらのカードなどが患者の支払の利便性向上が目的であることに鑑みまして、当面やむを得ないとして認めることとしております。
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島村大#15
○島村大君 ありがとうございます。
 今、ポイントに関しての御説明をいただきましたが、結論としましては、今現在、現時点としては、各いわゆる薬局とかそういうところの会社が個人的にやっているポイントはいかがなものかと。ただ、クレジット会社とかそういうところに関しましては、キャッシュレス化を進めるためには、今のところはそこに関しては厚労省としてみても進めるべきだということで今お話がありましたが、確かに言っていることは我々も分かります。ただ、これは、今お話ししましたように、決済の手数料、それから初期の導入費とかいろいろと問題点もございます。この辺を、今回のいわゆる消費税がもし一〇%に上がった場合には、このレジに関しましてはこの一〇%対応に関して経産省が少し補助金を、助成金を出しております。
 こういうことを含めまして、やはり全体的にキャッシュレス化を厚労省としてももし進めるというふうなお考えであるなら、一緒になって、これは省庁を超えて、やはり医療機関もこれはキャッシュレス化を進めていくべきだということを、検討委員会、これたしかあると聞いておりますので、そこでしっかりと議論していただいて、私は、我々より若い先生方はやっぱりこれは進めるべきだという考え方の方が多いので、是非ともここは導入しやすいような方法も少し考えていただきたいと思っております。
 そうしないと、今、クレジットカード、デビットカード、交通系のSuica、PASMO、それからいわゆるバーコード決済、QR決済とかいろいろとございますが、これの全部のリーダーを、全部これをそろえると相当な数になりまして、一括でできるのも確かに今できているみたいですが、一つ一つこれを購入すると相当の数で相当な金額が掛かりますので、そこは是非とも厚労省としてどういう方向性がいいかということをやはりその検討委員会で進めていただければと思っております。
 そして、時間が、済みません、大分なくなったので一つ飛ばしていただきまして、外国人労働者の就労環境の整備についてお話を聞かせていただきたいと思っております。
 出入国管理法が改正され、本年四月から新たな在留資格である特定技能の労働者の受入れが開始されました。今後受入れが本格化していくと思いますが、外国人労働者が増加していく中で、健康保険法改正案に盛り込まれている医療保険の資格管理の適正化も必要であり、日本人労働者と同様、適正な労働条件と雇用管理の確保を更に進めていくことが重要であると思っております。
 厚生労働省として、この点を含め外国人就労環境の整備についてどのように取り組んでいくのか、お伺いさせていただきたいと思います。お願いします。
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高階恵美子#16
○副大臣(高階恵美子君) 特定技能資格によって在留する外国人労働者がその能力を発揮していただくために、安心して働くことのできる環境を整えることと同時に、一人一人が生活者であることを尊重いたしまして、社会の一員として迎え入れる環境を整えることが重要と考えてございます。
 政府といたしましては共生社会の実現に向けた取組を進めているところでありまして、厚生労働省といたしましても、生活面を含めた調整ということを一生懸命頑張ってやっていきたいと考えております。
 お尋ねの労働・社会保険の適用についてでございますけれども、関係法令の定めるところに従いまして、日本人と同様に必要な手続を取ることが定められております。具体的には、事業主に対しまして、外国人の雇入れあるいは離職の際にハローワークに対して外国人雇用状況届出を提出することになっておりまして、届出の機会を通じまして、私ども、資格管理の適正な運用を図ってまいります。
 なお、これらの事業主が講ずべき措置につきましては外国人雇用管理指針を定めております。この中には、労働保険、社会保険以外にも、労働条件、安全衛生、そして募集、採用、様々な内容を含めた指針でございまして、有効活用していただくように周知徹底を図ってまいります。
 また、就労環境につきましてもお尋ねをいただきました。まずは、地域生活面も含めた切れ目のない支援を行うことが重要でございます。各種行政サービス、例えばごみ出し、買物、交通安全、乗り物をどういうふうに使うかといったことも含め、暮らしに必要となるような基礎的な情報をまとめた生活・就労ガイドブックを作成しております。お一人お一人の方にこれらを活用いただきまして、暮らしに役立てていただきたいと思っておりますので、積極的に活用を進めてまいります。
 また、改正入管法におきまして、新たに健康状態が良好であることを上陸の要件としてございます。こうしたことから、現場では、その確認のために、入国する前に健康診断個人票の提出を求め、確認することとしております。入国後は、事業主、事業者が、労働安全衛生法に基づきまして、雇入れ時、そして年一回の医師による健診を義務付けておりますので、こうした健康管理についても指導等を徹底してまいります。
 共に働き、暮らす大切な人材として、外国人労働者が日本人同様に、持てる能力を生かせるよう整備に取り組んでまいります。
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島村大#17
○島村大君 詳しくありがとうございます。
 一点だけ。今回の外国から日本に来ていただく方で、その母国の健康診断書が必要だということになっております。これは私、何回も厚労省の方々、また法務省の方々とお話ししているんですが、その母国の病院が、しっかりとした診断書を書いていただける病院発行の診断書ならいいですが、そうではない、少しいかがなものかという病院が発行している診断書もあるや否かも聞いておりますので、是非とも早急にその母国の病院をしっかりと指定できるぐらいの方向性を、これは厚労省だけじゃなくて、外務省、それから法務省と一緒に、これは一日でも早く、その健康診断書が本当の健康診断書だということを分かる健康診断書でしっかりと対応していただきたいと思っています。
 時間になりましたので、済みません、健康寿命に関して、私のライフワークでございます健康寿命に関しましては、次回、済みませんけど御質問させていただきますので、よろしくお願いします。
 これで終わりにします。ありがとうございました。
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自見はなこ#18
○自見はなこ君 自民党の自見はなこです。
 令和に入り初めての参議院厚生労働委員会になります。
 令和の時代は、少子高齢化や働き方改革や人口の偏在など、これまでの課題が複合的に重なり合ってまいります。新しい時代においても、昭和と平成とで築き上げてきた社会保障の制度の下で、過去の知恵と経験とを生かしつつ、諸課題を皆様とともに乗り越えてまいりたいと思っております。また、生活困窮者の支援や女性の社会生活環境の整備や障害者支援や妊娠期からの切れ目のない子育て支援、安心の医療、介護、福祉など、個々人に対して社会保障の果たす確かな役割があってこその社会の安定であるというふうに考えております。社会全体の安定があってこその平和と繁栄だと思います。引き続き、根本厚生労働大臣を始めとした厚生労働省の皆様におかれましては、国民からの信頼の下で我が国の安心の要としての厚生労働の行政のお仕事をしていただきますよう、心からお願いを申し上げます。
 さて、本日は健康保険法の改正ですが、一問目は根本厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
 高齢者の健康事業と介護予防の一体的実施についてお尋ねをさせていただきます。
 今回の法改正は、データベースの連携とそれをつなぐ保健師という二本柱で成り立っているというふうに思っております。この度は、実に長い年月を経て、この介護のデータベースと高齢者を含めた特定健診のデータベースとをようやく一体的に運用することとしております。とても意義のあることだというふうに思います。
 今年の連休の前半になりますが、名古屋で日本医学会総会が行われまして、私もその中のセッションの、高齢者健診と高齢者医療との関わり、健康寿命延伸につながる高齢者のための健診の在り方に辻一郎先生や津下一代先生方と一緒にパネリストとして参加してまいりました。特定健診の情報を介護予防に使用することで、より個別に栄養状態のアドバイスや運動のアドバイスや、また受診につなげることができるということで、この法改正には大きく期待をしているということでありました。
 三月二十日の厚生労働委員会で私は質問をさせていただいた折に、昭和五十三年まで我が国に制度として存続していた国保保健婦の話をさせていただきました。国保保健婦は、三千五百名の住民を担当する駐在型のかかりつけ保健師の制度でありました。岩手県でOGの方々の話を聞きましたが、自宅分娩が六割だった当時は、母子保健事業も行い、また家庭訪問を主とする中で、高齢者も含む家族全員の栄養指導、そして健診の実施と、そして結果は自宅に足を運んで訪問し、対面で通知をしており、生活に関わる医療、介護、福祉の領域の垣根を越えて何でも相談できるファーストタッチのかかりつけ保健師の制度でありました。行政として関わるため大きな安心感があったとのことでございました。
 日本医学会総会でも、どのようにかかりつけ医、かかりつけ歯科医やかかりつけ薬剤師と連携していくのかということの議論も行われましたが、データベースを連携することと同時に、最終的にそれをつなぐのはあくまでも人であるというふうに思いますので、この度の法改正におきまして保健師を中心にしてくださいましたことは、大変有り難いというふうに感じております。
 そこで、根本大臣にお尋ねをしたいと思います。
 超高齢社会にある我が国において、高齢者に対する保健事業の実施は大変重要な課題でございます。高齢者のニーズに沿ったきめ細やかな保健事業を行うため、地域の中で活躍する保健師などの医療専門職種がしっかりと役割を果たしていくことが大変重要であると考えますが、今回の一体的実施の枠組みの中でどのような取組を進めていくこととしているのか、お考えをお聞かせください。
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根本匠#19
○国務大臣(根本匠君) 人生百年時代を見据えて高齢者の健康増進を図り、できる限り健やかに過ごせる社会としていくためには、複数の慢性疾患に加え、認知機能や社会的なつながりが低下するなどの多面的な課題を抱える可能性が高まるこの高齢期の特性に対応し、住民に身近な市町村がきめ細かな支援を行うことが大変重要であると考えています。
 このため、今委員のお話もありましたが、保健師などの医療専門職が地域の健康課題を把握して、保健事業と介護予防の両面にわたる一体的な取組を進めること、これが重要だと考えています。
 具体的には、保健師等の医療専門職が様々な取組を進めていくことが考えられます。例えば、開業医の場など地域の様々な場において健康教室や健康相談などを実施する。この点については、三重県の津市では、地区の集会場などに巡回健康相談の窓口を設けて、保健師、管理栄養士などによる相談を実施しています。窓口に来られない方には訪問相談も実施している、必要に応じて主治医や地域包括センターに連携する、こういう取組をしているところもあります。
 さらに、医療、介護、健診などの情報を一体的に分析し、地域の健康課題を把握する、あるいは生活習慣病の治療を中断していて重症化のおそれのある高齢者や、医療・介護サービスなどに全く接続していない閉じこもりのおそれのある高齢者の方々などを必要な医療・介護サービスに接続する、こういう取組をするためには、専門職の方が大変大きな役割を果たしていただくものと考えています。
 このような取組を行う医療専門職の配置を各市町村で進めていただくように、後期高齢者医療の特別調整交付金なども活用し、財政的に支援をしてまいります。これによって、高齢者のニーズに沿ったきめ細かな取組を推進していきたいと考えています。
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自見はなこ#20
○自見はなこ君 財政面まで踏み込んだ御発言を賜りまして、ありがとうございます。
 昭和と平成とで国が豊かになり、人口が増加していく過程においては、医療職種の細分化や、あるいは専門性の向上に多くのエネルギーが支払われてきましたが、これからは仕事内容に関しても職種横断的な要素も増え、また人的にも、サービス提供者も高齢化してまいりますので、少ないリソースを統合していく時代になってくるんだというふうに思います。
 岩手県でお話を伺いました国保保健師、当時、保健婦と呼ばれておりましたが、OGの方々、大変印象的なお話をされた中で、私たちが大事にしていたのは対話と行脚だというふうにおっしゃっておられました。先輩方の知恵を私たちは結集していく時代になってくるんだと思います。この度の法改正は令和の時代を支えるに足る法改正の内容になっていると思いますので、是非これからも根本大臣にはリーダーシップの下で厚生労働行政を牽引していただきますよう、心からお願いを申し上げたいと思います。
 次に、国保の調査権について質問をさせていただきます。
 この度の入管法の改正に伴い、今後外国人の増加が見込まれる中で、医療保険の適切な利用の確保が必要だというふうに考えています。外国人の中には、留学生や健保の適用事業者以外で働く方など国保に加入する方もいると承知しており、その方々については市町村は在留資格の確認が必要と承知しています。国保の資格管理にあっては、健保の適用対象者かどうか、在留資格に沿った活動をしているかなど、日本人、外国人を問わず、慎重な要件の確認が必要と考えております。
 今回の法改正では市町村の調査対象の明確化が盛り込まれていますが、その趣旨や狙いは何か、教えてください。
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樽見英樹#21
○政府参考人(樽見英樹君) 医療保険制度は被保険者の支え合いで成り立っている制度でございますので、この制度の信頼を確保するためには、適正かつ厳格な資格管理というものが必要だというふうに考えております。特に、国民健康保険につきましては、これは住民票を持つ方を広く対象とする制度でございます。したがいまして、その中から、例えば被用者保険に加入している方は対象外である、あるいは医療滞在ビザの外国人の方は対象外である、こういう対象外の方を含めてその加入資格というものをちゃんと確認すると、そういう必要性が国民健康保険においてはより高いというふうに思っているわけでございます。
 現行の国民健康保険法におきましては、市町村が関係者に報告を求めることができる対象として被保険者等の資産それから収入の状況等について規定されているということでございますが、被保険者の資格の得喪に関する情報というものについては規定をされていなかったわけでございます。今回の改正におきましては、したがいまして、国保の被保険者の資格管理の観点から、被保険者の資格の得喪に関する情報というものを市町村における調査対象として追加をして明確化をするというふうにしたものでございます。
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自見はなこ#22
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 入管法の改正で新しい在留資格も誕生いたしました。出入国在留管理庁の職員の方々の担う業務と、厚生労働省におかれましては密接に連携していくことをお願いをしたいと思います。
 ただ、今回のことで大切なのは、日本人か外国人かを問わず、このような調査権は国保の健全運用のために必要だということであります。今後も、市町村の自治体職員の声もよく聞いていただいて、現場の負担に考慮し、必要なマニュアル作りなど様々な支援が必要になってくると思いますので、是非協力の下でこの施策を実施していっていただくように、心からお願いしたいと思います。
 また、この度の居住要件などに関する法改正に関しましては、昨年党内で立ち上げました外国人労働者等特別委員会、木村義雄委員長の下の橋本岳座長による在留外国人に係る医療ワーキンググループの議論が大きく寄与したと思います。改めて、この間の関係各位の皆様のお働きに心から感謝申し上げたいと思います。
 続きまして、マイナンバーカードについて質問をさせていただきたいと思います。
 マイナンバーカードの資格確認についての質問でございます。マイナンバーカードが健康保険証として使えるオンライン資格確認の導入は、患者様にとっても、マイナンバーカード一枚で受診ができるようになるなど、メリットが大きいというふうに考えております。他方で、マイナンバーによって医療情報がひも付けられるのではないかといった誤解や不安が生じないように、丁寧に医療現場や患者様に周知することが重要であるというふうに考えております。
 オンライン資格確認は、公的個人認証の仕組みを使うのでマイナンバーそのものは使わないわけで、マイナンバーと診療情報が結び付くことはないということについて分かりやすい御答弁をお願いしたいと思います。また、医療現場に対する丁寧な周知も併せてお願いしたいと思います。
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樽見英樹#23
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のとおり、マイナンバーカードによるオンライン資格確認というものを導入するわけでありますが、これはマイナンバーと診療情報を結び付けるということではないということでございます。
 具体的にどういうことかと申しますと、まず、資格確認するために、医療機関や薬局の窓口で、患者さん、マイナンバーカードを出していただきますと、そのICチップの中に本人を確認するための電子証明書というものが入ってございます。それを読み取った上で、その情報を、社会保険診療報酬支払基金それから国民健康保険中央会が管理いたしますオンライン資格確認等システムというところに照会をするということになるわけでございます。
 今申し上げた支払基金と国民健康保険中央会は、各保険者、健保組合とか協会けんぽとか市町村とか、そういう保険者から資格情報の管理の委託を受けるという仕組みになっておりますので、患者さんからの電子証明書という情報が送られてきますと、患者さんのその資格の情報というものを直ちに検索をしまして医療機関や薬局に提供をする、返送をするというような仕組みになっているわけでございます。
 したがいまして、マイナンバーカードを使いますけれども、マイナンバーカードのICチップの中の電子証明書を使うということでございますので、マイナンバーそのものというものは用いないということになってございますので、医療機関等においてもまたマイナンバーを何か診療上使うということも想定しておりませんので、マイナンバーと診療情報が結び付けられるということはないということをはっきり申し上げておきたいというふうに思います。
 また、こうした点につきましても、御指摘のように、オンライン資格確認導入に向けて、こうしたマイナンバーカードの安全性、あるいは運用の仕組みということについて、医療機関の現場に丁寧に説明をして周知をしていきたいというふうに考えております。
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自見はなこ#24
○自見はなこ君 明快な御答弁、ありがとうございました。
 本法案でこの度創設することになります医療情報化支援基金でございますけれども、これによりまして医療機関におけるオンライン資格確認の導入を支援することというふうにもされてございます。
 全国には、病院と呼ばれる医療機関が八千、そして診療所は十万と言われております。導入を希望する全ての医療機関が必要な支援を受けることができますよう、政府におかれましては、基金の積み増し等を含めしっかりとした財政措置を是非講じてくださいますよう、心からお願いを申し上げたいと思います。
 次の質問に移ります。
 医療情報の標準化、電子カルテの導入支援についてお伺いしたいと思います。
 現在、電子カルテの導入状況は、四百床以上の病院では九割程度の導入が進んでおりますが、一般診療所では四割程度にとどまっております。今回の診療情報化支援基金により、電子カルテの標準化を支援し、医療現場の情報化を推進していくことは、診療情報の連携など医療の質の向上や医師の勤務環境改善を支援する観点からも大変重要な取組であると評価をしております。
 他方で、電子カルテの導入に当たっては、システムのベンダーへのばらまきにならないよう、将来のあるべき医療情報の連携の姿を見据えて国がしっかりと方向を示すことが何より重要であると考えます。
 こうした観点から、支援基金を活用してどのように電子カルテの標準化や、また診療情報の連携の基盤づくりを進めていくのか、お考えをお聞かせください。
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吉田学#25
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 電子カルテの導入は、まず、個々の医療機関における業務の効率化及び医療従事者間の円滑な連携を図るなどの医療提供体制を向上させる効果があると思います。また、標準化した電子カルテの普及を進めることで医療機関間の円滑な情報連携が可能となり、地域医療における病床機能別の連携、病診連携を促進するなど適切な医療の提供に資するものと考えております。
 このため、御審議いただいております健康保険法等の一部を改正する法律案において医療情報化支援基金を創設する中で、まず、国の指定する標準規格を実装する電子カルテ等の導入を支援すること、また、国が基金を通じて技術的な方向性を明らかにすることによって業界全体を標準化へ誘導することを目指しております。国の指定する標準規格の具体的な要件については、今後、関係者の御意見も踏まえて検討していくこととしております。
 今回の基金を活用した成果が、先ほど申し上げた医療機関間の情報連携との関係でどのように現れているのか、検証、公表を行いつつ、標準化した電子カルテの普及に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
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自見はなこ#26
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 この度の標準化をしっかりとできるかどうかがこれからの大きな節目、分岐点になってくると思います。これを成功させること、それから成功させた先に医療の適切な提供と、そして医療財政の安定的な運用ということが結び付いてくると思いますので、大きく期待をしております。
 また、医療情報の連携やデータヘルスの推進に当たって、特に、ICTが進む中で、成り済ましドクターの防止や、電子認証などの医師などのHPKI、医療関係国家資格の認証基盤も重要であるということは度々申し上げさせていただきました。この度の医療機関の情報化の推進と併せて、HPKIの推進にも是非取り組んでいっていただきたいと加えて申し上げたいと思います。
 また、連休中にも新聞報道でございましたオンライン診療などもその際併せて進んでくるものだというふうに予想されますが、それに当たっては、若い世代の、当然看護師さん、そうであります、医師、薬剤師は女性も多いということからストーキングといったものも大変懸念をされております。現在未整備であります医療従事者のICT上の肖像権や、患者様の個人情報や皮膚の状態など、ネットで故意あるいはハッキングなどにより拡散されてしまうことも想定し、新たな時代における医療を受ける側のルール作りや、あるいは双方が信頼関係の下で医療が行われる環境整備も同様に行っていただきたく要望させていただきます。
 加えて、日本は公的医療保険で医療を提供しております。人口減少に貢献することが、あるいは偏在の中でも適切な医療提供体制ということに貢献することが本来のオンライン診療の在り方だというふうに私自身は考えております。くれぐれも、ニーズとディマンドの履き違えが起こり、医療財政を不必要に圧迫する原因をつくらないように慎重な対応を望みたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、NDBと介護DB、データベースの連結解析の第三者提供について御質問させていただきます。
 本法案において、医療と介護の匿名化されたビッグデータであるNDBを連結解析して、相当の公益性を有する研究等を行う自治体、研究者、民間事業者等の幅広い者に匿名化されたデータの提供が可能になります。これにより、例えば、学術の分野で地域包括ケアや地域の効果的な医療・介護サービスの向上につながる研究が進むことや、自治体において医療のリハビリや介護サービスの実施状況を分析することで、高齢者の地域での生活を支える医療・介護サービスの効率的な整備につながることが期待をされております。
 他方で、これまでは専門の研究者だけが利用していたものがより幅広い主体に利用が広がっていくことになるので、貴重なデータが有効に利用され分析に活用されるには、レセプトの特性や匿名化されたビッグデータの取扱いについて、例えばe—ラーニングを活用して専門的な知識やノウハウを提供するなど、利用者を支援するための継続的な体制や取組が必要であると考えます。
 この点について、政府の御見解をお聞かせください。
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樽見英樹#27
○政府参考人(樽見英樹君) お答えいたします。
 NDBあるいは介護DBのデータを研究等に活用する際には、データ利用者の方々の側で、これらのデータが医療保険、介護保険のレセプトデータであるということで、分析を行う上でそのレセプトデータだという特性に留意した取扱いが必要であるということを十分御理解いただくということが重要であるというふうにまず考えています。
 具体的に言いますと、レセプトデータということなので、結局保険請求に必要な情報というのが入っているということでございまして、例えば医療でいいますと、具体的なドクターの所見であるとか検査のデータといったようなものは入っていないということでございます。そういうその一定の制約あるいは特性というものがあるので、そうしたことをよく理解した上で使っていただくということが必要だろうというふうに思っています。
 この第三者提供の促進あるいは連結解析ということについて、この法案を作ります前に御検討いただきまして有識者会議の報告書というのをいただいていますけれども、そこでも、e—ラーニング等を活用した法令遵守等に関する研修や研究者の個別ニーズに応じた支援の実施、あるいは支援実績やノウハウを蓄積して効果的な支援につなげることができる継続的な支援体制の検討ということが今後の利用者支援のあるべき方向性という形で提案をされてございます。
 こうした報告書の内容も踏まえまして、先生御指摘のように利用者に対する支援の充実化ということに取り組んでいきたいというふうに考えておりまして、それによってNDB、介護DBの効果的な利活用につなげていきたいと考えております。
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自見はなこ#28
○自見はなこ君 ありがとうございます。
 研究者の皆様も大変大きな期待を寄せておりましたが、同時に、これからはパブリックヘルス、公衆衛生が医療、そして地域、そして行政、全てを結んでいくキーワードになってくると思いますので、是非利便性のある使い方、そして継続的な体制支援、お願いしたいと思います。ありがとうございます。
 続きまして、支払基金改革について御質問させていただきたいと思います。
 支払基金は昭和二十三年に設立をされました。それまで診療報酬の審査支払については、戦前は当時の厚労大臣の委嘱に基づいて医師会が、その後しばらくは政管健保については財団法人社会保険協会、組合健保については健保連が行っておりました。しかしながら、診療報酬の請求事務は極めて複雑で手間も掛かる中で支払の遅延が問題となり、これを統一的かつ迅速的に行う機関として設立されたのが設立の経緯だというふうに承知をしております。
 戦争により健康保険制度が崩壊寸前の状態にある中で、戦後の新憲法の理念の下で健康保険制度を始めとする社会保障制度の立て直しが進められてまいりましたが、その中で支払基金の創立により、診療報酬という言わば健康保険制度の血液にも当たる部分が円滑に循環するようになったということは、その後の健康保険制度の再建や発展に極めて重要な役割を果たしたというのが歴史的な評価であろうというふうに考えております。
 また、支払基金の組織創設当時から五十年以上の間、レセプトは紙で提出をされておりました。戦後、保険診療が我が国の医療の中心となっていったことに伴い、紙レセプトの件数が年々相当な勢いで増大する中で、これを円滑に処理する、そのためにはマンパワーに依存するしかなく、それを効率的に実施するため、支払基金では、都道府県ごとに支部を設置し、支部を中心として審査支払を行ってきたというふうに承知をしております。
 すなわち、支払基金においては、膨大な紙のレセプトの審査を適切に行うため、マンパワーを支部に集約し、過去の審査実績や審査委員の先生方の知見も踏まえ、様々な現場の工夫を凝らして審査を実施してきたというのがこれまでの支払基金の歩みであっただろうというふうに認識をしております。
 その後、近年の電子レセプトの導入により、例えばコンピューターを活用した統一的なチェックを行うことができるようになるなど、審査の流れにも大きな変化が生じていますが、それまでの審査や再審査結果等により培われてきた知見は支部にありますので、支部を中心とした審査が行われている形は基本的に変わっていないものであるというふうに承知をしております。
 このような歴史的な経緯もあって、支払基金ではこれまで支部を中心として審査が行われてきているわけですが、一方で、そのことが結果的に支部間の審査結果の不合理な差異の一因になっているのではないのかという一部の指摘もございました。審査結果の不合理な差異があるということであるとすれば、公平性の観点から、これをなくしていくことが大変重要であると考えます。
 そこで、時間がない中恐縮ですが、お尋ねをいたします。
 この度の法案におきまして、支払基金の組織見直し等において支部を廃止することとしておりますが、これは何を目的として、どのような効果を期待して行っているものなのか、具体的に教えていただきたいと思います。
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樽見英樹#29
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のとおり、支払基金ではこれまで支部を中心とした審査が行われてきたわけでございます。
 紙から電子レセプトという形が中心になってきてコンピューターチェックが可能になったわけでございますけれども、結局支部ごとにそのコンピューターチェックルールというものを設定をしてきたということでございます。これによって各支部によって業務が効率化できたわけでありますけれども、他の支部と比較して審査の結果の不合理な差異が生じる一因になっているというふうに御指摘もあり、そういうふうにつながっているということではないかということでございます。
 したがいまして、今回の法改正においては、地域間の審査結果の不合理な差異の解消などに向けまして、本部主導で全国統一的な審査業務の実施を進めるということのために本部の調整機能を強化するという観点から、都道府県の支部を廃止をしまして、支部の有する権限を本部に集約をするということにしたものでございます。
 これによりまして、既存の支部独自のコンピューターチェックルールというものを廃止をしまして、本部ルールという形で統一化を図ると。それから、将来に向かって不合理な支部間差異が生じないように本部主導による検証プロセスというものを確立するといったような全国統一的な取組を推進したい。それから、適正なレセプトの提出に向けました医療機関への支援というものもやっているわけでありますけれども、そういうものや職員の研修の実施につきましても、今後は本部主導によって統一的な取組に改めていくということをしたいということでございます。
 なお、各都道府県には本部の事務執行機関として審査事務局を設置いたしまして、審査委員と相対で行います審査委員会の補助業務というものを実施するとともに、審査委員と連携をしまして医療機関に対する指導、啓発活動というものを実施するということにしているところでございます。
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