国土交通委員会
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会
会議録情報#0
令和元年五月二十三日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
五月二十一日
辞任 補欠選任
青山 繁晴君 吉田 博美君
五月二十二日
辞任 補欠選任
佐藤 啓君 足立 敏之君
堀井 巌君 末松 信介君
五月二十三日
辞任 補欠選任
吉田 博美君 北村 経夫君
山添 拓君 山下 芳生君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 羽田雄一郎君
理 事
井上 義行君
酒井 庸行君
中泉 松司君
青木 愛君
三浦 信祐君
委 員
足立 敏之君
阿達 雅志君
朝日健太郎君
金子原二郎君
北村 経夫君
こやり隆史君
末松 信介君
高橋 克法君
中野 正志君
牧野たかお君
野田 国義君
舟山 康江君
増子 輝彦君
魚住裕一郎君
矢倉 克夫君
行田 邦子君
室井 邦彦君
山下 芳生君
山添 拓君
平山佐知子君
国務大臣
国土交通大臣 石井 啓一君
副大臣
国土交通副大臣 牧野たかお君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官 阿達 雅志君
事務局側
常任委員会専門
員 林 浩之君
政府参考人
法務大臣官房審
議官 筒井 健夫君
外務大臣官房審
議官 松浦 博司君
国土交通省海事
局長 水嶋 智君
国土交通省港湾
局長 下司 弘之君
海上保安庁長官 岩並 秀一君
環境大臣官房審
議官 上田 康治君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時開会
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委員の異動
五月二十一日
辞任 補欠選任
青山 繁晴君 吉田 博美君
五月二十二日
辞任 補欠選任
佐藤 啓君 足立 敏之君
堀井 巌君 末松 信介君
五月二十三日
辞任 補欠選任
吉田 博美君 北村 経夫君
山添 拓君 山下 芳生君
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出席者は左のとおり。
委員長 羽田雄一郎君
理 事
井上 義行君
酒井 庸行君
中泉 松司君
青木 愛君
三浦 信祐君
委 員
足立 敏之君
阿達 雅志君
朝日健太郎君
金子原二郎君
北村 経夫君
こやり隆史君
末松 信介君
高橋 克法君
中野 正志君
牧野たかお君
野田 国義君
舟山 康江君
増子 輝彦君
魚住裕一郎君
矢倉 克夫君
行田 邦子君
室井 邦彦君
山下 芳生君
山添 拓君
平山佐知子君
国務大臣
国土交通大臣 石井 啓一君
副大臣
国土交通副大臣 牧野たかお君
大臣政務官
国土交通大臣政
務官 阿達 雅志君
事務局側
常任委員会専門
員 林 浩之君
政府参考人
法務大臣官房審
議官 筒井 健夫君
外務大臣官房審
議官 松浦 博司君
国土交通省海事
局長 水嶋 智君
国土交通省港湾
局長 下司 弘之君
海上保安庁長官 岩並 秀一君
環境大臣官房審
議官 上田 康治君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
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羽
羽田雄一郎#1
○委員長(羽田雄一郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、青山繁晴君、佐藤啓君及び堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として吉田博美君、足立敏之君及び末松信介君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、青山繁晴君、佐藤啓君及び堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として吉田博美君、足立敏之君及び末松信介君が選任されました。
─────────────
羽
羽田雄一郎#2
○委員長(羽田雄一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省海事局長水嶋智君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
羽
羽
羽田雄一郎#4
○委員長(羽田雄一郎君) 船舶油濁損害賠償保障法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
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質疑のある方は順次御発言願います。
朝
朝日健太郎#5
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党の朝日健太郎でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
ただいま議題となりました船舶油濁損害賠償保障法、いわゆる油賠法の一部を改正する法律案について本日はお伺いをしてまいります。
まず、前提といたしまして、本法案は二つの条約締結に向けた国内の整備に関わるものだと認識をしております。これまでの本法案に関わる経緯を見ていくと、国際海事機関、いわゆるIMOにおいて二〇〇一年に採択をされた燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約、いわゆるバンカー条約、そしてもう一つは、二〇〇七年にIMOにおいて採択をされました難破物の除去に関するナイロビ国際条約がありますが、それらの締結へ向けた国内での整備が必要になるわけですが、その前にお聞きしたいのは、この二つの条約は、既に締約国の発効要件を満たし、二〇〇八年、そして二〇一五年にそれぞれ発効をされております。
そこでお伺いをいたしますが、現在既に多くの国がこの二条約に締結済みでもあるにもかかわらず、我が国の締結が今回この時期になったのはなぜでしょうか、理由をお聞かせください。
この発言だけを見る →ただいま議題となりました船舶油濁損害賠償保障法、いわゆる油賠法の一部を改正する法律案について本日はお伺いをしてまいります。
まず、前提といたしまして、本法案は二つの条約締結に向けた国内の整備に関わるものだと認識をしております。これまでの本法案に関わる経緯を見ていくと、国際海事機関、いわゆるIMOにおいて二〇〇一年に採択をされた燃料油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約、いわゆるバンカー条約、そしてもう一つは、二〇〇七年にIMOにおいて採択をされました難破物の除去に関するナイロビ国際条約がありますが、それらの締結へ向けた国内での整備が必要になるわけですが、その前にお聞きしたいのは、この二つの条約は、既に締約国の発効要件を満たし、二〇〇八年、そして二〇一五年にそれぞれ発効をされております。
そこでお伺いをいたしますが、現在既に多くの国がこの二条約に締結済みでもあるにもかかわらず、我が国の締結が今回この時期になったのはなぜでしょうか、理由をお聞かせください。
水
水嶋智#6
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
委員御指摘の両条約、燃料油汚染損害の民事責任条約、また難破物除去ナイロビ条約を国内法制化するためには、内航船舶にも保険加入を義務付ける必要がございます。我が国は、二〇〇四年に油賠法を改正いたしまして、一定の外国船舶に対する保険加入の義務付けなど、事実上、両条約の内容の一部を実施してきたところでございます。
一方、当時の調査では、内航船舶の保険加入率は七割にも満たず、中小企業が大半を占める内航事業者に大きな経済的影響をもたらす可能性があると考えられた次第でございます。
加えて、条約の加盟国数が少ない段階では、裁判所判決の相互承認などの条約締結によるメリットが内航事業者への影響を必ずしも上回るとは思えなかったことから、両条約の締結を見送ってきたところでございます。
この発言だけを見る →委員御指摘の両条約、燃料油汚染損害の民事責任条約、また難破物除去ナイロビ条約を国内法制化するためには、内航船舶にも保険加入を義務付ける必要がございます。我が国は、二〇〇四年に油賠法を改正いたしまして、一定の外国船舶に対する保険加入の義務付けなど、事実上、両条約の内容の一部を実施してきたところでございます。
一方、当時の調査では、内航船舶の保険加入率は七割にも満たず、中小企業が大半を占める内航事業者に大きな経済的影響をもたらす可能性があると考えられた次第でございます。
加えて、条約の加盟国数が少ない段階では、裁判所判決の相互承認などの条約締結によるメリットが内航事業者への影響を必ずしも上回るとは思えなかったことから、両条約の締結を見送ってきたところでございます。
朝
朝日健太郎#7
○朝日健太郎君 ありがとうございます。理解をいたしました。
この改正案ですけれども、海難事故等の発生による船舶の燃料油流出による損害や難破物の除去、いわゆる座礁した船の撤去といった損害から被害者の保護を主な目的としているわけですけれども、本法律案に関わる実際の地域社会においてこれまで問題となった事例等をお示しいただきたいと思います。
また、その際に事故を受けた地域がどの程度の被害、また負担をしたのか、その支援措置として国はどのような対応をしたのか、その後の経過等も併せてお聞かせください。
この発言だけを見る →この改正案ですけれども、海難事故等の発生による船舶の燃料油流出による損害や難破物の除去、いわゆる座礁した船の撤去といった損害から被害者の保護を主な目的としているわけですけれども、本法律案に関わる実際の地域社会においてこれまで問題となった事例等をお示しいただきたいと思います。
また、その際に事故を受けた地域がどの程度の被害、また負担をしたのか、その支援措置として国はどのような対応をしたのか、その後の経過等も併せてお聞かせください。
水
水嶋智#8
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
船舶の燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害に関する最近の海難事例といたしましては、二〇一三年に青森県で発生いたしましたアンファン八号の座礁及び燃料油汚染事故及び二〇一六年に兵庫県淡路島において発生したネプチューン号の座礁事故がございます。
いずれの事案も保険には加入しておりましたものの、保険会社が船舶所有者の保険契約違反による免責を主張いたしましたことから保険金が支払われず、また、船舶所有者も船体等を放置し続けていたことから、地方自治体が船舶所有者に代わって油の防除措置や座礁船の撤去を行ったという事例でございます。青森県が油防除や座礁船撤去に要した費用は約三億六千万円、兵庫県が座礁船撤去に要した費用は約一億七千万円と承知をしております。
また、燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害に対しましては、被害の発生場所、被害額等に応じまして関係機関により補助金等の支援策が講じられておるところでございます。御紹介申し上げました青森県及び兵庫県の事例に対しましては、いずれも社会資本整備総合交付金における防災・安全交付金事業及び特別交付税により、合計で損害の約六割程度が措置されたものと承知をしております。これにより青森県及び兵庫県の負担の軽減が図られておりますが、加えて、青森県は加害者である船舶所有者に対する損害賠償の請求の手続を進めておりまして、また、兵庫県においても損害賠償の請求を行う方針であると承知しておるところでございます。
この発言だけを見る →船舶の燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害に関する最近の海難事例といたしましては、二〇一三年に青森県で発生いたしましたアンファン八号の座礁及び燃料油汚染事故及び二〇一六年に兵庫県淡路島において発生したネプチューン号の座礁事故がございます。
いずれの事案も保険には加入しておりましたものの、保険会社が船舶所有者の保険契約違反による免責を主張いたしましたことから保険金が支払われず、また、船舶所有者も船体等を放置し続けていたことから、地方自治体が船舶所有者に代わって油の防除措置や座礁船の撤去を行ったという事例でございます。青森県が油防除や座礁船撤去に要した費用は約三億六千万円、兵庫県が座礁船撤去に要した費用は約一億七千万円と承知をしております。
また、燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害に対しましては、被害の発生場所、被害額等に応じまして関係機関により補助金等の支援策が講じられておるところでございます。御紹介申し上げました青森県及び兵庫県の事例に対しましては、いずれも社会資本整備総合交付金における防災・安全交付金事業及び特別交付税により、合計で損害の約六割程度が措置されたものと承知をしております。これにより青森県及び兵庫県の負担の軽減が図られておりますが、加えて、青森県は加害者である船舶所有者に対する損害賠償の請求の手続を進めておりまして、また、兵庫県においても損害賠償の請求を行う方針であると承知しておるところでございます。
朝
朝日健太郎#9
○朝日健太郎君 ありがとうございます。加害者がいる中で、こういう無責任な対応のないようにしっかりと進めていただきたいと思います。
続いて、本法案ですけれども、船舶の燃料油、先ほども御紹介ありました、座礁した船の撤去、こういったことに対する措置を講じるとされておりますけれども、船舶による大きな事故、被害で思い出されるのは、ロシア船籍のタンカー、ナホトカ号があります。平成九年の出来事なんですけれども、日本海沿岸各地に大量の重油が漂着をし、漁業や海域環境へ大きな影響を及ぼしました。その後も巨大タンカーの事故が相次いだとの記録も私は目にいたしました。
大きな被害が想定をされますタンカーが積荷として運ぶ油についての対策はどのように取られているのか、お聞かせください。
この発言だけを見る →続いて、本法案ですけれども、船舶の燃料油、先ほども御紹介ありました、座礁した船の撤去、こういったことに対する措置を講じるとされておりますけれども、船舶による大きな事故、被害で思い出されるのは、ロシア船籍のタンカー、ナホトカ号があります。平成九年の出来事なんですけれども、日本海沿岸各地に大量の重油が漂着をし、漁業や海域環境へ大きな影響を及ぼしました。その後も巨大タンカーの事故が相次いだとの記録も私は目にいたしました。
大きな被害が想定をされますタンカーが積荷として運ぶ油についての対策はどのように取られているのか、お聞かせください。
水
水嶋智#10
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
委員御指摘のとおり、タンカーは大量の油を輸送しておりまして、一たび海難事故が発生いたしますと油の流出により甚大な被害をもたらす可能性がございます。このようなタンカーから流出した油による汚染損害への対策として、一九六九年に、国際海事機関、IMOの前身の機関におきまして、油汚染損害の民事責任条約が採択をされております。この条約は、一定のタンカーに対し保険加入を義務付けることや、被害者が船舶所有者ではなく保険会社に対して直接請求できること、また、締約国の裁判判決が他の締約国において承認されること等、今般国内実施をしようとしております燃料油汚染損害の民事責任条約と同趣旨の内容を含んでいるところでございます。
我が国は既にこの条約を締結済みでございまして、また、条約を国内法制化するため一九七五年に油賠法が制定をされたところでございまして、こうしたことから、タンカーから流出した油による汚染損害につきましては既に現行法において被害者保護のための対策が講じられているところでございます。
この発言だけを見る →委員御指摘のとおり、タンカーは大量の油を輸送しておりまして、一たび海難事故が発生いたしますと油の流出により甚大な被害をもたらす可能性がございます。このようなタンカーから流出した油による汚染損害への対策として、一九六九年に、国際海事機関、IMOの前身の機関におきまして、油汚染損害の民事責任条約が採択をされております。この条約は、一定のタンカーに対し保険加入を義務付けることや、被害者が船舶所有者ではなく保険会社に対して直接請求できること、また、締約国の裁判判決が他の締約国において承認されること等、今般国内実施をしようとしております燃料油汚染損害の民事責任条約と同趣旨の内容を含んでいるところでございます。
我が国は既にこの条約を締結済みでございまして、また、条約を国内法制化するため一九七五年に油賠法が制定をされたところでございまして、こうしたことから、タンカーから流出した油による汚染損害につきましては既に現行法において被害者保護のための対策が講じられているところでございます。
朝
朝日健太郎#11
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
今回の法案の資料も拝見させていただくと、船舶による海難事故数は毎年二千隻前後発生しているというデータを拝見いたしました。ナホトカ号等の大規模事故以降、国土交通省の油回収において、この事故の教訓を生かし、体制の強化は不断の努力が必要だと思っております。
以前、私は、名古屋港に配備、そこで稼働しておりますしゅんせつ兼油回収船の清龍丸を視察をいたしました。平時は航路のしゅんせつ工事を担っているわけですけれども、大規模油流出事故が発生した場合、国土交通省港湾局が所管をする大型油回収船による油防除体制はどのようになっているのか、お聞かせください。
この発言だけを見る →今回の法案の資料も拝見させていただくと、船舶による海難事故数は毎年二千隻前後発生しているというデータを拝見いたしました。ナホトカ号等の大規模事故以降、国土交通省の油回収において、この事故の教訓を生かし、体制の強化は不断の努力が必要だと思っております。
以前、私は、名古屋港に配備、そこで稼働しておりますしゅんせつ兼油回収船の清龍丸を視察をいたしました。平時は航路のしゅんせつ工事を担っているわけですけれども、大規模油流出事故が発生した場合、国土交通省港湾局が所管をする大型油回収船による油防除体制はどのようになっているのか、お聞かせください。
下
下司弘之#12
○政府参考人(下司弘之君) お答え申し上げます。
平成九年一月に、島根県隠岐島沖で、先ほど委員の御指摘もございましたが、ナホトカ号による油流出事故が発生をいたしました。その際、当時名古屋港に配備されておりました唯一のしゅんせつ兼油回収船清龍丸が出動し、油の回収に当たりましたが、名古屋港から現地まで回航するのに四日以上を要しました。
当該事故を契機といたしまして、平成九年十二月十九日に閣議決定されました油汚染事件への準備及び対応のための国家的な緊急計画に基づきまして、大型しゅんせつ兼油回収船を建造いたしました。これにより、名古屋港に加え、新潟港に白山、北九州港に海翔丸を配備するなど、体制の強化を図りました。この三隻により、大規模油流出事故が発生した場合、海上保安庁からの出動要請に基づき、出動からおおむね四十八時間以内に我が国周辺海域の現場へ到達できるよう体制を構築しております。これに加え、閉鎖性海域である東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、有明海、八代海に現在十二隻の小型の清掃兼油回収船を配備し、油の流出の際にはその回収を行ってございます。
今後も、しゅんせつ兼油回収船三隻及び清掃兼油回収船十二隻により、油流出事故発生時における迅速な汚染防除に取り組んでまいります。
この発言だけを見る →平成九年一月に、島根県隠岐島沖で、先ほど委員の御指摘もございましたが、ナホトカ号による油流出事故が発生をいたしました。その際、当時名古屋港に配備されておりました唯一のしゅんせつ兼油回収船清龍丸が出動し、油の回収に当たりましたが、名古屋港から現地まで回航するのに四日以上を要しました。
当該事故を契機といたしまして、平成九年十二月十九日に閣議決定されました油汚染事件への準備及び対応のための国家的な緊急計画に基づきまして、大型しゅんせつ兼油回収船を建造いたしました。これにより、名古屋港に加え、新潟港に白山、北九州港に海翔丸を配備するなど、体制の強化を図りました。この三隻により、大規模油流出事故が発生した場合、海上保安庁からの出動要請に基づき、出動からおおむね四十八時間以内に我が国周辺海域の現場へ到達できるよう体制を構築しております。これに加え、閉鎖性海域である東京湾、伊勢湾、瀬戸内海、有明海、八代海に現在十二隻の小型の清掃兼油回収船を配備し、油の流出の際にはその回収を行ってございます。
今後も、しゅんせつ兼油回収船三隻及び清掃兼油回収船十二隻により、油流出事故発生時における迅速な汚染防除に取り組んでまいります。
朝
朝日健太郎#13
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
所管をされる作業船は昨年の自然災害時も大変有効に機能していただきましたので、作業船の整備並びに有事のときに適切な事故対応が行えるよう訓練等、常時から不断の取組をお願いをしたいと思います。
続きまして、保険会社への直接請求権についてお尋ねをいたします。
今回の大きな改正点では、本来は被害者が損害賠償を求めるのは船舶の所有者だったわけですけれども、今回の改正で被害者は保険者等へ直接請求が可能となります。保険者にとっては、保障契約の免責事由に該当したとしても損害賠償の支払を求められることとなり、リスク、また負担が高まるかと思います。
このような負担を強いることによって保険会社の事業運営を圧迫することにならないか、その見解をお聞かせください。
この発言だけを見る →所管をされる作業船は昨年の自然災害時も大変有効に機能していただきましたので、作業船の整備並びに有事のときに適切な事故対応が行えるよう訓練等、常時から不断の取組をお願いをしたいと思います。
続きまして、保険会社への直接請求権についてお尋ねをいたします。
今回の大きな改正点では、本来は被害者が損害賠償を求めるのは船舶の所有者だったわけですけれども、今回の改正で被害者は保険者等へ直接請求が可能となります。保険者にとっては、保障契約の免責事由に該当したとしても損害賠償の支払を求められることとなり、リスク、また負担が高まるかと思います。
このような負担を強いることによって保険会社の事業運営を圧迫することにならないか、その見解をお聞かせください。
水
水嶋智#14
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、今般改正によりまして、燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害について被害者が保険会社に保険金の支払を直接請求できることとなります。この場合、保険会社が直接請求に応じた場合であっても、保険会社と船舶所有者との間では保険契約違反等による支払免責は引き続き有効でございまして、保険会社は船舶所有者に対し、被害者に支払った保険金と同額を事後的に求償するといった対応を取ることが可能と考えられます。
また、そもそも本法案の基となります二つの条約につきましては、国際海事機関において、各国代表と共に保険業界の国際的な団体も参加しつつ、十分な議論を経て策定をされたと承知をしておるところでございます。
さらに、両条約の国内法制化に当たりましては、国土交通省としても、保険業界を構成員に含む検討会などを通じまして御理解を得るよう努めてきたところでございます。その議論に際しまして、保険業界にも御意見などを聴取いたしましたところ、条約に基づく直接請求に対応して保険金の支払をした場合の影響は限定的であり、現時点において当該措置に伴う保険料の引上げも想定していないとのことでございました。
このようなことから、保険会社の事業運営を圧迫することにはならないのではないかと考えておるところでございます。
この発言だけを見る →委員御指摘のとおり、今般改正によりまして、燃料油による汚染損害や難破物除去等の費用による損害について被害者が保険会社に保険金の支払を直接請求できることとなります。この場合、保険会社が直接請求に応じた場合であっても、保険会社と船舶所有者との間では保険契約違反等による支払免責は引き続き有効でございまして、保険会社は船舶所有者に対し、被害者に支払った保険金と同額を事後的に求償するといった対応を取ることが可能と考えられます。
また、そもそも本法案の基となります二つの条約につきましては、国際海事機関において、各国代表と共に保険業界の国際的な団体も参加しつつ、十分な議論を経て策定をされたと承知をしておるところでございます。
さらに、両条約の国内法制化に当たりましては、国土交通省としても、保険業界を構成員に含む検討会などを通じまして御理解を得るよう努めてきたところでございます。その議論に際しまして、保険業界にも御意見などを聴取いたしましたところ、条約に基づく直接請求に対応して保険金の支払をした場合の影響は限定的であり、現時点において当該措置に伴う保険料の引上げも想定していないとのことでございました。
このようなことから、保険会社の事業運営を圧迫することにはならないのではないかと考えておるところでございます。
朝
朝日健太郎#15
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
続きまして、保険契約締結の義務化についてお尋ねをいたします。
我が国は、これまで独自の措置として、総トン数百トン以上の外航船舶にのみ保険締結の義務化を課し、入港を認めてきたと認識をしております。
でも、本改正案では、その保険締結の義務化が外航船だけではなく内航船舶にも新たに課せられます。国内の内航海運事業者にとって過度な負担にならないのでしょうか。国内の内航海運事業者の大半は、御説明にあったとおり、中小企業が占めているわけですから、その経営を圧迫することにならないのでしょうか、お答えをください。
この発言だけを見る →続きまして、保険契約締結の義務化についてお尋ねをいたします。
我が国は、これまで独自の措置として、総トン数百トン以上の外航船舶にのみ保険締結の義務化を課し、入港を認めてきたと認識をしております。
でも、本改正案では、その保険締結の義務化が外航船だけではなく内航船舶にも新たに課せられます。国内の内航海運事業者にとって過度な負担にならないのでしょうか。国内の内航海運事業者の大半は、御説明にあったとおり、中小企業が占めているわけですから、その経営を圧迫することにならないのでしょうか、お答えをください。
水
水嶋智#16
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
この二つの条約上、内航船舶も保険加入の義務付け対象から除外されておりませんところ、両条約を国内実施するためには、我が国でも内航船舶に保険の加入を義務付ける必要がございます。
また、被害者保護の観点から申し上げれば、内航船舶でございましても、船舶所有者の倒産などにより賠償が十分に果たせないことなどもあり得ることから、保険の加入を義務付けることは望ましいことではないかなと考えておる次第でございます。
これらの内航船舶が加入する保険の保険料の負担でございますけれども、総トン数のほか輸送する貨物や船齢、事故の履歴なども踏まえて決定されることが一般的でございまして、その額について一概に申し上げることはできないのではありますが、例として、総トン数三百トンの内航貨物船では約百二十万円となるものと承知をしております。
また、両条約の締結の検討に際しまして、内航海運業界への影響について改めて調査検討を行いましたところ、現在では、総トン数三百トン以上の内航船舶の保険加入率は九割以上まで高まっているということを確認いたしました。このため、本法による保険への加入義務付けによる経済的な影響は限定的ではないかというふうに考えているところでございます。
関係業界を構成員とする検討会などを通じまして条約の国内実施について議論を行ってきたところでございますけれども、その結果、内航業界からも御理解を得た上で今回の国内法制化を進めさせていただいておるということでございます。
この発言だけを見る →この二つの条約上、内航船舶も保険加入の義務付け対象から除外されておりませんところ、両条約を国内実施するためには、我が国でも内航船舶に保険の加入を義務付ける必要がございます。
また、被害者保護の観点から申し上げれば、内航船舶でございましても、船舶所有者の倒産などにより賠償が十分に果たせないことなどもあり得ることから、保険の加入を義務付けることは望ましいことではないかなと考えておる次第でございます。
これらの内航船舶が加入する保険の保険料の負担でございますけれども、総トン数のほか輸送する貨物や船齢、事故の履歴なども踏まえて決定されることが一般的でございまして、その額について一概に申し上げることはできないのではありますが、例として、総トン数三百トンの内航貨物船では約百二十万円となるものと承知をしております。
また、両条約の締結の検討に際しまして、内航海運業界への影響について改めて調査検討を行いましたところ、現在では、総トン数三百トン以上の内航船舶の保険加入率は九割以上まで高まっているということを確認いたしました。このため、本法による保険への加入義務付けによる経済的な影響は限定的ではないかというふうに考えているところでございます。
関係業界を構成員とする検討会などを通じまして条約の国内実施について議論を行ってきたところでございますけれども、その結果、内航業界からも御理解を得た上で今回の国内法制化を進めさせていただいておるということでございます。
朝
朝日健太郎#17
○朝日健太郎君 保険関連でもう一問お願いをします。
外国船舶が保険に入っていない場合、先ほど申したとおり、我が国の港には入港できないことになっております。しかし、このため、我が国の港に寄港せず、つまり港に入港せず、我が国の領海を無害通航、他国船籍でありましても沿岸国の領海は通航できる権利を有しているわけですけれども、外国船籍は、改正前でも同様ではありましたけれども、保険締結の義務は課せられておらず、こうした船舶が無保険の状態で我が国の領海で仮に座礁若しくは沈没したような場合に、我が国が被害を受ける危険性は依然として残っていると考えております。その上で、国交省の見解をお聞かせください。
この発言だけを見る →外国船舶が保険に入っていない場合、先ほど申したとおり、我が国の港には入港できないことになっております。しかし、このため、我が国の港に寄港せず、つまり港に入港せず、我が国の領海を無害通航、他国船籍でありましても沿岸国の領海は通航できる権利を有しているわけですけれども、外国船籍は、改正前でも同様ではありましたけれども、保険締結の義務は課せられておらず、こうした船舶が無保険の状態で我が国の領海で仮に座礁若しくは沈没したような場合に、我が国が被害を受ける危険性は依然として残っていると考えております。その上で、国交省の見解をお聞かせください。
水
水嶋智#18
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
委員御指摘のとおり、締約国に寄港せず、締約国の領海を通航するだけの非締約国籍の船舶については保険加入を義務付けることはできませんけれども、一つには、両条約が求める保険に加入していない船舶は締約国の港に寄港できなくなるということでございます。また、船舶が寄港する主要国の多くが両条約を締結しておりますので、保険に加入しない場合には、その結果、実質的に国際航海に従事できない状況が生じているということでございますので、非締約国籍の船舶であっても条約上の強制保険を締結するというインセンティブが働くのではないかというふうに考えております。
したがいまして、無保険船舶によって我が国が被害を受けるおそれは低いものと考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →委員御指摘のとおり、締約国に寄港せず、締約国の領海を通航するだけの非締約国籍の船舶については保険加入を義務付けることはできませんけれども、一つには、両条約が求める保険に加入していない船舶は締約国の港に寄港できなくなるということでございます。また、船舶が寄港する主要国の多くが両条約を締結しておりますので、保険に加入しない場合には、その結果、実質的に国際航海に従事できない状況が生じているということでございますので、非締約国籍の船舶であっても条約上の強制保険を締結するというインセンティブが働くのではないかというふうに考えております。
したがいまして、無保険船舶によって我が国が被害を受けるおそれは低いものと考えておる次第でございます。
朝
朝日健太郎#19
○朝日健太郎君 ありがとうございます。理解いたしました。
ここで一つ確認をさせていただきたいのですが、私はよく海辺でスポーツなどの活動を積極的に行うんですけれども、実際起こってほしくないですけれども、海難事故による燃料油の流出や船舶の座礁等により、沿岸部、また海岸へ被害が及び、海辺の活動や例えば海水浴、その他イベント等へ支障が及んだ場合にも本法に基づく被害者保護の対象になるのでしょうか、お聞かせください。
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水
水嶋智#20
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
一般論といたしましては、まず、燃料油による汚染が生じたことで海辺の活動により本来得られたであろう利益が失われてしまった場合、本法による被害者保護の措置の対象となるか否かにつきましては、客観的に損害額の算定が可能であるかどうか、また汚染と損害との間に相当な因果関係があるかどうかについて、個々の事案ごとに判断されることになるのであろうと考えております。
他方で、難破物でございますけれども、この法案におきまして対象としております損害は難破物の除去等の費用による損害でございますため、船舶の座礁が原因となってビーチバレーなど例えばスポーツなどの海辺の活動に被害が及んだ場合であっても、それによる損害自体については本法に基づく保護の対象とはならないと考えております。
ただ、スポーツなどを行う海岸等におきまして、海域管理のための法律などに基づきまして除去命令が発出された場合に、当該除去などの費用が発生した場合には本法に基づく保護の対象になるんだろうと考えております。
この発言だけを見る →一般論といたしましては、まず、燃料油による汚染が生じたことで海辺の活動により本来得られたであろう利益が失われてしまった場合、本法による被害者保護の措置の対象となるか否かにつきましては、客観的に損害額の算定が可能であるかどうか、また汚染と損害との間に相当な因果関係があるかどうかについて、個々の事案ごとに判断されることになるのであろうと考えております。
他方で、難破物でございますけれども、この法案におきまして対象としております損害は難破物の除去等の費用による損害でございますため、船舶の座礁が原因となってビーチバレーなど例えばスポーツなどの海辺の活動に被害が及んだ場合であっても、それによる損害自体については本法に基づく保護の対象とはならないと考えております。
ただ、スポーツなどを行う海岸等におきまして、海域管理のための法律などに基づきまして除去命令が発出された場合に、当該除去などの費用が発生した場合には本法に基づく保護の対象になるんだろうと考えております。
朝
朝日健太郎#21
○朝日健太郎君 ありがとうございます。理解をいたしました。
続きまして、SOx規制について質問をさせていただきたいと思います。
二〇二〇年一月から、船舶燃料の硫黄分の上限が三・五%から〇・五%へ引き下げられる国際ルールが発効されます。船会社はその対応策を取る必要があるわけですけれども、幾つかあるその対応プランですけれども、硫黄分の少ない燃料、いわゆる規制適合油を使用し、排出規制に適応することが想定をされます。
しかし、発効まで半年強しか時間のない中で、安全上問題のない従来の燃料ではなく、新たな燃料となる規制適合油の供給が十分に確保されておらず、新燃料によるテスト航行等も十分に実施できていない、そういった心配をする声が海運業界の方からお聞きをいたしました。また、燃料の価格においてもまだ見通しが立っておらず、価格が高騰することによる経営への影響を懸念する声も伺いました。
国交省としましては、国際社会の責任を果たし、かつ民間活力を減退させることなく支援をする必要があると考えますけれども、SOx規制への認識と現在の取組をお聞かせください。
この発言だけを見る →続きまして、SOx規制について質問をさせていただきたいと思います。
二〇二〇年一月から、船舶燃料の硫黄分の上限が三・五%から〇・五%へ引き下げられる国際ルールが発効されます。船会社はその対応策を取る必要があるわけですけれども、幾つかあるその対応プランですけれども、硫黄分の少ない燃料、いわゆる規制適合油を使用し、排出規制に適応することが想定をされます。
しかし、発効まで半年強しか時間のない中で、安全上問題のない従来の燃料ではなく、新たな燃料となる規制適合油の供給が十分に確保されておらず、新燃料によるテスト航行等も十分に実施できていない、そういった心配をする声が海運業界の方からお聞きをいたしました。また、燃料の価格においてもまだ見通しが立っておらず、価格が高騰することによる経営への影響を懸念する声も伺いました。
国交省としましては、国際社会の責任を果たし、かつ民間活力を減退させることなく支援をする必要があると考えますけれども、SOx規制への認識と現在の取組をお聞かせください。
水
水嶋智#22
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
委員から、船舶の燃料油におけるSOx、すなわち硫黄酸化物に関する規制についての御質問をいただきました。
委員御指摘のとおり、二〇〇八年の海洋汚染防止条約の改正によりまして、来年一月から全世界的に船舶用燃料油中の硫黄分濃度を三・五%以下から〇・五%以下へと規制強化するSOx規制が開始されるということでございます。
このSOx規制に適合するためには幾つかの対応方法がございますが、LNG燃料船の建造、あるいは排ガス洗浄装置、これはスクラバーと呼んでおりますけれども、そのスクラバーの搭載、あるいは規制適合油の使用による対応が予定をされておるところでございまして、特に、この新しい数値基準に適合する規制適合油に関する課題の解決が極めて重要であるというふうに認識をしております。
この規制適合油でございますが、動粘度や流動点、少し技術的なお話でございますけれども、こういった油の性状が従来の燃料とは大きく異なることが想定されておりますことから、国土交通省では、船舶の安全運航が可能な性状の規制適合油が安定的に供給できるように、船舶のエンジン、燃料ポンプ、燃料タンクの加熱設備などに関する詳細調査を実施してきたところでございます。その調査結果を受けまして、船舶の安全や運航への影響を最小化しつつ石油業界が安定的に供給できる規制適合油の性状に関しまして、二月に、海運界、石油業界双方の共通認識が得られたところでございます。
また、海運事業者の皆さんが規制適合油を使用する際に必要となります対策や留意点につきまして、国土交通省でまとめた手引書をこの四月三日に公表するとともに、業界へも周知をさせていただいたところでございます。
今後、国内で供給予定の規制適合油を用いた実践でのトライアルを早急に実施し、海運事業者が準備に万全を期すことができるよう、現在、関係省庁と準備を進めているところでございます。
また、こういった技術的な問題に比べまして、コストの問題もあることを認識しております。
海運事業者におきましては、燃料費がコストに占める割合が極めて大きいために、仮に規制適合油の価格が現在の燃料油よりも大きく上昇した場合に、海運事業者だけでそのコストを負担することは困難だろうと考えられる次第でございます。今回のSOx規制は、そもそも全世界において大気環境を改善し健康被害を低減するためのものでございまして、このような社会全体に貢献する環境規制は、社会全体でコストを負担することが重要であろうと考えております。
そのため、国土交通省では、今回の規制対策に伴って生じる環境コストの適切な配分のため、内航海運事業における燃料サーチャージ等ガイドラインというものを作成をいたしまして、四月四日に公表したところでございます。
また、SOx規制強化とそれに伴う影響につきまして、荷主さんも含め広く社会の理解を得る必要があると考えておりまして、このため、四月二十三日には、経団連、関係業界との共催でシンポジウムを開催するなど情報の発信に努めているところでございます。
技術的な検証に加えまして、こうした荷主企業を始めとする国民の皆様への環境規制の理解の醸成などを通じまして、二〇二〇年からのSOx規制に円滑に対応できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →委員から、船舶の燃料油におけるSOx、すなわち硫黄酸化物に関する規制についての御質問をいただきました。
委員御指摘のとおり、二〇〇八年の海洋汚染防止条約の改正によりまして、来年一月から全世界的に船舶用燃料油中の硫黄分濃度を三・五%以下から〇・五%以下へと規制強化するSOx規制が開始されるということでございます。
このSOx規制に適合するためには幾つかの対応方法がございますが、LNG燃料船の建造、あるいは排ガス洗浄装置、これはスクラバーと呼んでおりますけれども、そのスクラバーの搭載、あるいは規制適合油の使用による対応が予定をされておるところでございまして、特に、この新しい数値基準に適合する規制適合油に関する課題の解決が極めて重要であるというふうに認識をしております。
この規制適合油でございますが、動粘度や流動点、少し技術的なお話でございますけれども、こういった油の性状が従来の燃料とは大きく異なることが想定されておりますことから、国土交通省では、船舶の安全運航が可能な性状の規制適合油が安定的に供給できるように、船舶のエンジン、燃料ポンプ、燃料タンクの加熱設備などに関する詳細調査を実施してきたところでございます。その調査結果を受けまして、船舶の安全や運航への影響を最小化しつつ石油業界が安定的に供給できる規制適合油の性状に関しまして、二月に、海運界、石油業界双方の共通認識が得られたところでございます。
また、海運事業者の皆さんが規制適合油を使用する際に必要となります対策や留意点につきまして、国土交通省でまとめた手引書をこの四月三日に公表するとともに、業界へも周知をさせていただいたところでございます。
今後、国内で供給予定の規制適合油を用いた実践でのトライアルを早急に実施し、海運事業者が準備に万全を期すことができるよう、現在、関係省庁と準備を進めているところでございます。
また、こういった技術的な問題に比べまして、コストの問題もあることを認識しております。
海運事業者におきましては、燃料費がコストに占める割合が極めて大きいために、仮に規制適合油の価格が現在の燃料油よりも大きく上昇した場合に、海運事業者だけでそのコストを負担することは困難だろうと考えられる次第でございます。今回のSOx規制は、そもそも全世界において大気環境を改善し健康被害を低減するためのものでございまして、このような社会全体に貢献する環境規制は、社会全体でコストを負担することが重要であろうと考えております。
そのため、国土交通省では、今回の規制対策に伴って生じる環境コストの適切な配分のため、内航海運事業における燃料サーチャージ等ガイドラインというものを作成をいたしまして、四月四日に公表したところでございます。
また、SOx規制強化とそれに伴う影響につきまして、荷主さんも含め広く社会の理解を得る必要があると考えておりまして、このため、四月二十三日には、経団連、関係業界との共催でシンポジウムを開催するなど情報の発信に努めているところでございます。
技術的な検証に加えまして、こうした荷主企業を始めとする国民の皆様への環境規制の理解の醸成などを通じまして、二〇二〇年からのSOx規制に円滑に対応できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
朝
朝日健太郎#23
○朝日健太郎君 御説明ありがとうございます。一日も早く環境を整備して、規制発効への万全の備えをお願いをしたいと思います。
先ほど、SOx規制の対応策の中でLNG燃料への代替策の御説明をいただきました。LNGに関しましては、我が国は世界でも最大の輸入国でもあります。そういった背景もあり、重油を使用する従来の船舶と比較をして環境負荷の小さい船舶でありますLNG燃料への切替えは重要だと考えております。
海洋立国であります我が国において、海運、造船、港湾、こういった国際競争力強化の観点でも重要だと思っておりますけれども、実際のLNG燃料船の導入状況、お聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →先ほど、SOx規制の対応策の中でLNG燃料への代替策の御説明をいただきました。LNGに関しましては、我が国は世界でも最大の輸入国でもあります。そういった背景もあり、重油を使用する従来の船舶と比較をして環境負荷の小さい船舶でありますLNG燃料への切替えは重要だと考えております。
海洋立国であります我が国において、海運、造船、港湾、こういった国際競争力強化の観点でも重要だと思っておりますけれども、実際のLNG燃料船の導入状況、お聞かせをいただきたいと思います。
水
水嶋智#24
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。
LNG燃料には硫黄分が含まれておりませんので、SOx、硫黄酸化物や、PM、粒子状物質がほとんど排出されないということでございまして、SOx規制に適合するための有効な対策の一つとなります。また同時に、LNG燃料は、化石燃料の中でCO2排出原単位が最も少ない環境に優しい燃料であるとも言われております。
LNG燃料船の導入に当たりましては、既に技術的な課題はなくなっているものと考えておりますが、実際の導入に際しましては、その船価に加えまして、委員御指摘のとおり、LNG燃料の市場価格によって民間の投資判断が左右されると承知をしております。
LNG燃料船は、諸外国では、二〇一八年九月の時点の調査でございますが、北欧を中心に約百五十隻が建造されていると承知をしております。また、日本では、二〇一五年に建造されましたLNG燃料のタグボート、「魁」という船でございますが、この船を皮切りに、今年二月には二隻目のLNG燃料タグボート「いしん」が竣工しております。
加えて、昨年度より、環境省と連携をいたしまして、先進的なLNG燃料船によるCO2排出量の大幅削減を図るモデル事業を実施しておりまして、大型貨物船を含む三隻が本事業で実証を行う予定としております。
SOx規制や、二〇一八年の四月に国際海事機関、IMOで採択されましたGHG、グリーンハウスガス削減戦略に適切に対応するためには、LNG燃料船の普及促進が重要であると考えておりまして、国土交通省といたしましても、こうした施策を通じて普及拡大に努めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →LNG燃料には硫黄分が含まれておりませんので、SOx、硫黄酸化物や、PM、粒子状物質がほとんど排出されないということでございまして、SOx規制に適合するための有効な対策の一つとなります。また同時に、LNG燃料は、化石燃料の中でCO2排出原単位が最も少ない環境に優しい燃料であるとも言われております。
LNG燃料船の導入に当たりましては、既に技術的な課題はなくなっているものと考えておりますが、実際の導入に際しましては、その船価に加えまして、委員御指摘のとおり、LNG燃料の市場価格によって民間の投資判断が左右されると承知をしております。
LNG燃料船は、諸外国では、二〇一八年九月の時点の調査でございますが、北欧を中心に約百五十隻が建造されていると承知をしております。また、日本では、二〇一五年に建造されましたLNG燃料のタグボート、「魁」という船でございますが、この船を皮切りに、今年二月には二隻目のLNG燃料タグボート「いしん」が竣工しております。
加えて、昨年度より、環境省と連携をいたしまして、先進的なLNG燃料船によるCO2排出量の大幅削減を図るモデル事業を実施しておりまして、大型貨物船を含む三隻が本事業で実証を行う予定としております。
SOx規制や、二〇一八年の四月に国際海事機関、IMOで採択されましたGHG、グリーンハウスガス削減戦略に適切に対応するためには、LNG燃料船の普及促進が重要であると考えておりまして、国土交通省といたしましても、こうした施策を通じて普及拡大に努めてまいりたいと考えております。
朝
朝日健太郎#25
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
LNG燃料船の普及を促進するためには、世界的にLNG燃料を供給する体制、いわゆるLNGバンカリングの体制が整備されることが重要だと考えております。このような中で、我が国国内においては各地にLNG基地が立地をしているなど、LNG燃料を供給する体制を整備する上で大きなポテンシャルを有していると考えております。
こうした我が国の優位性を生かしてLNG燃料の供給拠点の形成を世界的にリードしていくことが国際競争力の強化につながると考えておりますけれども、我が国の港湾においてLNGのバンカリング体制の整備に向けた取組をお聞かせください。
この発言だけを見る →LNG燃料船の普及を促進するためには、世界的にLNG燃料を供給する体制、いわゆるLNGバンカリングの体制が整備されることが重要だと考えております。このような中で、我が国国内においては各地にLNG基地が立地をしているなど、LNG燃料を供給する体制を整備する上で大きなポテンシャルを有していると考えております。
こうした我が国の優位性を生かしてLNG燃料の供給拠点の形成を世界的にリードしていくことが国際競争力の強化につながると考えておりますけれども、我が国の港湾においてLNGのバンカリング体制の整備に向けた取組をお聞かせください。
下
下司弘之#26
○政府参考人(下司弘之君) お答え申し上げます。
環境負荷の少ないLNGを燃料とする船舶の普及促進のためには、委員御指摘のとおり、船舶へのLNG燃料の供給、すなわちLNGバンカリングの体制の世界的な構築が重要と考えてございます。また、我が国港湾においていち早くLNGバンカリング拠点を形成することで、LNGを燃料とする船舶の寄港が促進され、国際競争力の強化にもつながると認識してございます。
このため、国土交通省では、LNGバンカリングに必要な施設整備に対する補助制度を創設し、これにより、現在、伊勢湾、三河湾及び東京湾において、二〇二〇年度中の供給開始を目指してLNGバンカリング船の建造及び運航準備が進められております。
また、LNG燃料船の普及促進のためには、御指摘のとおり、LNGバンカリング拠点の国際的なネットワーク構築が重要であるとの認識の下、各国港湾当局間での国際連携を推進しております。
国土交通省といたしましては、引き続き、LNGバンカリング拠点の形成促進により、LNG燃料船の普及促進とともに港湾の国際競争力強化を図ってまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →環境負荷の少ないLNGを燃料とする船舶の普及促進のためには、委員御指摘のとおり、船舶へのLNG燃料の供給、すなわちLNGバンカリングの体制の世界的な構築が重要と考えてございます。また、我が国港湾においていち早くLNGバンカリング拠点を形成することで、LNGを燃料とする船舶の寄港が促進され、国際競争力の強化にもつながると認識してございます。
このため、国土交通省では、LNGバンカリングに必要な施設整備に対する補助制度を創設し、これにより、現在、伊勢湾、三河湾及び東京湾において、二〇二〇年度中の供給開始を目指してLNGバンカリング船の建造及び運航準備が進められております。
また、LNG燃料船の普及促進のためには、御指摘のとおり、LNGバンカリング拠点の国際的なネットワーク構築が重要であるとの認識の下、各国港湾当局間での国際連携を推進しております。
国土交通省といたしましては、引き続き、LNGバンカリング拠点の形成促進により、LNG燃料船の普及促進とともに港湾の国際競争力強化を図ってまいりたいと考えております。
朝
朝日健太郎#27
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
引き続き、整備をお願いしたいと思います。
牧野副大臣、済みません、時間となりましたので、申し訳ございません、通告をしていたにもかかわらず。
以上、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →引き続き、整備をお願いしたいと思います。
牧野副大臣、済みません、時間となりましたので、申し訳ございません、通告をしていたにもかかわらず。
以上、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
山
山添拓#28
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
本法案は、海難等で発生した燃料油による汚染や難破物除去の費用による損害について、被害者が保険会社に直接請求できるようにすることを中心とするものであります。国際条約の国内法化により賠償が確実にされることを目的とするものであり、我が党も賛成をいたします。
保険会社への直接請求が可能になることによって、被害者は因果関係のある損害全てについて賠償を受けることができるようになるんでしょうか。
この発言だけを見る →本法案は、海難等で発生した燃料油による汚染や難破物除去の費用による損害について、被害者が保険会社に直接請求できるようにすることを中心とするものであります。国際条約の国内法化により賠償が確実にされることを目的とするものであり、我が党も賛成をいたします。
保険会社への直接請求が可能になることによって、被害者は因果関係のある損害全てについて賠償を受けることができるようになるんでしょうか。
水
水嶋智#29
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、本法案におきましては、船舶から流出等した燃料油による汚染損害及び難破物の除去等の費用による損害について、船舶所有者にその賠償責任が発生した際、被害者が直接保険会社に対して損害賠償額の支払を請求することができることとしております。
条約におきましては、被害者から直接請求を受けた保険会社が船舶所有者による保険契約違反を理由として被害者に対する支払を拒むことができないよう、保険会社の抗弁内容を制限しております。
一方、直接請求によって、被害者があらゆる原因によって生じた損害に係る賠償を受けることができるわけではございません。
具体的には、条約に基づきます今回の油賠法第三十九条などにおきまして保険会社が免責される場合が規定をされておりまして、例えば戦争や異常な天変地異等により損害が生じた場合には、保険会社は被害者に対し賠償を免責することができるとなっている次第でございます。
この発言だけを見る →委員御指摘のとおり、本法案におきましては、船舶から流出等した燃料油による汚染損害及び難破物の除去等の費用による損害について、船舶所有者にその賠償責任が発生した際、被害者が直接保険会社に対して損害賠償額の支払を請求することができることとしております。
条約におきましては、被害者から直接請求を受けた保険会社が船舶所有者による保険契約違反を理由として被害者に対する支払を拒むことができないよう、保険会社の抗弁内容を制限しております。
一方、直接請求によって、被害者があらゆる原因によって生じた損害に係る賠償を受けることができるわけではございません。
具体的には、条約に基づきます今回の油賠法第三十九条などにおきまして保険会社が免責される場合が規定をされておりまして、例えば戦争や異常な天変地異等により損害が生じた場合には、保険会社は被害者に対し賠償を免責することができるとなっている次第でございます。