文教科学委員会

2019-12-03 参議院 全251発言

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会議録情報#0
令和元年十二月三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十八日
    辞任         補欠選任
     長峯  誠君     世耕 弘成君
     石川 大我君     福山 哲郎君
 十一月二十九日
    辞任         補欠選任
     福山 哲郎君     石川 大我君
 十二月二日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     山田 太郎君
     蓮   舫君     斎藤 嘉隆君
 十二月三日
    辞任         補欠選任
     衛藤 晟一君     小川 克巳君
     佐藤  啓君     岩本 剛人君
     山田 太郎君     宮崎 雅夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉川ゆうみ君
    理 事
                赤池 誠章君
                石井 浩郎君
                こやり隆史君
                水岡 俊一君
    委 員
                岩本 剛人君
                上野 通子君
                小川 克巳君
                佐藤  啓君
               三原じゅん子君
                宮崎 雅夫君
                山田 太郎君
                伊藤 孝恵君
                石川 大我君
                斎藤 嘉隆君
                横沢 高徳君
               佐々木さやか君
                高瀬 弘美君
                梅村みずほ君
                松沢 成文君
                吉良よし子君
                舩後 靖彦君
   国務大臣
       文部科学大臣   萩生田光一君
   副大臣
       文部科学副大臣  亀岡 偉民君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局公務員部長   大村 慎一君
       文部科学省総合
       教育政策局長   浅田 和伸君
       文部科学省初等
       中等教育局長   丸山 洋司君
       文部科学省高等
       教育局長     伯井 美徳君
       スポーツ庁次長  瀧本  寛君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    吉永 和生君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に
 関する特別措置法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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吉川ゆうみ#1
○委員長(吉川ゆうみ君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告をいたします。
 昨日までに、長峯誠さん及び蓮舫さんが委員を辞任され、その補欠として斎藤嘉隆さん及び山田太郎さんが選任されました。
    ─────────────
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吉川ゆうみ#2
○委員長(吉川ゆうみ君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治行政局公務員部長大村慎一さん外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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吉川ゆうみ#3
○委員長(吉川ゆうみ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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吉川ゆうみ#4
○委員長(吉川ゆうみ君) 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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赤池誠章#5
○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章でございます。
 公立の義務教育諸学校の教育職員の給与等に関する特別措置法、いわゆる給特法につきまして、今国会で一連の審議を通じまして感じたこと、そしてお願いをしたいことを、以下三点につきまして意見表明をまずさせていただきたいと存じます。
 第一は推進体制の強化、第二は要因分析に基づく具体的な解決策の策定、第三は改革の全体像と工程表を示すことであり、そして進捗管理をしっかりするということであります。
 第一の推進体制の管理についてでありますけれども、学校での働き方改革の推進は、従来、学校で当然とされていたことを一つ一つ変えようとすることであり、非常に困難が伴う作業であります。そして、推進体制が何よりも重要ではないかと感じております。それは、今回の法改正に至るまで、少なくとも約五年間にわたりまして経緯を見れば明らかではないかと思っております。
 五年前、平成二十六年にOECDのいわゆるTALIS調査報告が出て、既にそのときから国際的に我が国の教師の勤務時間が最長であるということが明らかにされたわけであります。その後、文部科学省でも独自の調査を行って、平成二十七年、四年前には独自の調査を踏まえた業務改善ガイドライン、そして、それは子供と向き合う時間を確保することだということを、既に四年前からガイドラインで目的とそして具体的な手法につきまして先進事例を含めた紹介をし、各地域で働き方改革を促すということを始めたところでございます。そして、平成二十八年は十年ぶりに、平成十八年以来十年ぶりに教員の勤務実態調査を全面実施をするということになるわけであります。
 そして、平成二十九年、これは一つの大きな節目だと思うわけでありますけれども、新しい学習指導要領が改訂をされると同時に、政府全体として働く方々の全体の働き方改革を進めていこうという機運の中で、文部科学省におかれましても前年の調査の速報値が公表されまして、過労死レベルの、言われる月八十時間超を超える教員の方々が小学校で約三割、中学校で約六割ということが、改めてTALIS調査以上の実態が明らかになり、そういった中での文部科学大臣から中央教育審議会に諮問がなされると。そして、それを受けた中教審の特別部会、参考人の質疑でもお越しをいただいた委員の方々が、すぐさま勤務実態を意識した、タイムカードを始めとした勤務実態を意識した緊急提言を出されたわけであります。そして、その年の年末には中教審から中間まとめとして、学校業務の役割分担、適正化、つまり学校が担わなくてもいい登下校の問題や教師が中心とならなくてもいいような業務、また、教師の業務であったとしても負担軽減ができるというものが具体的に出されたわけであります。
 そして、昨年、平成三十年には、スポーツ庁、文化庁からそれぞれ部活動のガイドラインが出されたわけであります。御承知のとおり、一日二時間、平日一日、休日一日の休養日の設定等が推奨をされて、引き続き、中教審では計二十一回にわたって精力的な議論が進められて、今年に入りまして、一月に答申案が取りまとめられて公表され、文部科学省として全国各地に通知を発出され、そして月四十五時間という上限ガイドラインが公表をなされたというところでございます。
 さらに、令和の御代になっても、夏休み前の六月には、いわゆる学校閉庁日を夏季休暇につくってほしいというような通知も出されたわけでございます。
 そして、本臨時国会におきまして、今回の提案であります上限ガイドラインを指針化をすること、それから一年単位の変形労働制を導入するという給特法の改正案が出されて、今日まで我々は衆参と議論を続けてきたわけであります。
 以上、文部科学省の動きを中心にして説明をさせていただいたわけでありますけれども、私ども自民党においても、教育再生実行本部や文部科学部会を中心として関係者から聞き取りを行って、その都度、文部科学省に提言をしているわけであります。そして、今回の法改正の作成に至ったというわけであります。
 以上、改めてこの五年間の経緯を振り返ったときに、教師の皆様方の長時間勤務問題がいかに解決に向けて困難であるかということが分かるのではないかと思います。繰り返し繰り返し文部科学省として通知を出し、各地で促してきていても、課題山積という状況であるのには変わりはございません。
 今回の法改正を契機に、どう実効性を担保していくのか。国、地方、教育委員会、学校、家庭、地域社会、総掛かりとなって推進体制をどうつくっていくかということが改めて喫緊の課題だということを痛感をしているところでございます。残念ながら、今までどおりの体制や方法だと学校での働き方改革は遅々として進まないということが明々白々ではないかということも感じているわけであります。三年後、改めて勤務実態調査を行うわけでありますが、成果を得るためには、関係者はもちろんでありますが、改めて社会総掛かりの推進体制を構築すべきだと考えている次第でございます。
 文部科学省におかれましては、各地に通知を出したり、予算を付けたり、先進事例を周知するためにフォーラムを開催をしたりということで各種施策を展開しているわけではありますけれども、まだまだ実効性という面では担保、確保ができていないというふうに言わざるを得ないわけであります。
 改めて、文部科学大臣自ら先頭に立っていただきまして、地方団体、知事会、市長会、町村会、協力要請すると同時に、都道府県、政令市の教育長を一堂に集めていただいて、学校での働き方改革を改めて直接依頼をすべきではないかということも感じているところであります。
 そして、その上で、四十七都道府県、二十政令市、人事権者でありますけれども、それぞれ、市町村教育長や全公立学校、私学も含めていいと思うんですけれども、校長を集めていただきまして、文科省の幹部自らが出席をして、働き方改革の推進のための業務改善プロセスを具体的に検討する会議体を設定すべきだと考えるわけであります。
 特に年度中にやっていただきたいことは、本国会の審議の場でも明らかにされております、約四割にとどまっているというタイムカードやICT機器導入による学校での客観的な勤務時間の把握ということであります。勤務時間が把握できなければ、やはり長時間勤務の是正の効果も確認することができないということであります。
 二番目といたしましては、教師の長時間労働の要因分析に基づく具体的な解決策をということであります。
 既に、勤務実態調査、そして中教審の答申によっても、長時間労働の主要な要因として三点、若手教員の増加、二番目としては総授業時間数の増加、三つ目としては部活動の増加が挙げられているわけであります。
 若手の増加に関しましては、大量退職、大量採用という、これ必然的なところがあります。改めて、初任者研修が現行でいいのか、見直しも検討すべきだと思います。また、教員免許研修、それから十年研修の重なりも含めて、福井県においては共通化、効率化が取り組まれているわけでありますから、そういった具体的な視点にとって研修の見直しも考えていただきたいと思いますし、教員の養成段階においても働き方改革の視点を入れた講義の導入も必要だと思われます。
 また、総時間数の増加に関しては、これは時代の要請の中で学校で教えることが増えていくという不可避の中で、学校の情報化、ICT化による対応ということが重要だと思っております。現在、我が自民党におきましては、補正予算を契機として、学校のネットワーク環境の整備、計画的に小学校高学年から中学生に対して一人一台のパソコンを普及させようとしているわけであります。それを契機として、先生の皆様方の授業の変革、準備、試験、補習、成績管理、また公務の効率化等につなげていただければと思います。
 そして三つ目として、部活動であります。この部活動というのは大変難しい問題ではありますけれども、その解決に向けて、地域ごとで、また学校、中学校、高校ごとでスポーツ関係者や地域の関係者を入れた協議の場で、規模や数や種類や共通化などの具体的な議論の場を、是非、スポーツ庁、また文部科学省として設定いただきたいというふうに思っているところであります。
 今回聞いている中で、その背景として給特法そのものの存在があるという指摘がございます。いわゆる教師の特殊性や自発性が定額で働かせ放題になっているという、そういった批判があるわけであります。
 しかしながら、改めて教師を通常の労働者として位置付けるのは、やはりそれはそれで実態にそぐわないのではないかということも感じているわけであります。教師には、学校において子供たちと向き合い、教科教育や学校生活を通じて人格の完成を目指して国家、社会の形成者として育成すべし、極めて複雑、困難、高度な問題を取り扱って専門的な知識、技能を必要とされるなど、職務の特殊性があるわけであります。また、教育の実施に当たっては、専門的な職業としての教師一人一人の自発性、創造性が大いに期待されていることは何年たっても変わらないのではないかということを感じております。
 だからといって、家庭や地域社会、放課後に過度に教師に依存することは、これは大いに是正すべきであることは言うまでもありません。改めて、文部科学省に対しては、教師のいわゆる特殊性や自発性、創造性を踏まえた形での着地点を考えていただきたいというふうに思います。
 最後に、第三点であります。今回の法改正というのは、改めて考えると解決策の一部であり、これをもって全てを解決するということではないわけでありますから、改革の全体像、そして工程表、時間軸を明確にした上で、関係者の理解をしっかり得ていただきたいというふうに思います。これも教師の学校での議論と同時に、保護者の方々、地域社会を入れた形での具体的な議論の場をつくっていただきたいというふうに思います。全体像にかけましては中教審の答申にあるとおりでもございます。引き続き、是非議論を進めていただきたいというふうに思っているところでございます。
 以上、本法案は公立学校を対象としているわけですが、私学に関しても是非具体的な指導、助言も行ってほしいと思います。
 以上、国会での審議を踏まえまして三点、第一番目、推進体制の強化、二番目、要因分析に基づく具体的な解決策の策定、三つ目として、改革の全体像と工程表を示して進捗管理をしていただきたいことについて意見表明をさせていただきました。改めて、萩生田文部大臣から、学校での働き方改革実現に向けて、特に推進体制の強化について見解を伺えればと存じます。
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萩生田光一#6
○国務大臣(萩生田光一君) 今先生から、今回の学校における働き方改革の、言うならば留意点について全て触れていただいたというふうに思っておりまして、感謝を申し上げたいと思います。
 学校教育では、何といっても教師の存在、これが一番重要です。子供にとって教師が最大の教育環境であり、学校の質は教師そのものの質に左右されると言っても過言ではないと思います。
 教育に生きがいを感じ、教育に携わることを天職と考えるような教師が自信と誇りを持って生き生きと教壇に立てるように、勤務環境を確立していくことが私の責任だというふうに思っております。今ここで学校における働き方改革を断行しなければ、志ある優秀な若者が教育界に進まなくなるという深い危機感を持ち、喫緊の課題である教員の長時間労働の是正はもとより、給特法を含む教師の勤務に関する法制度の見直し等について、できることは何でもやるという決意を持って臨んでまいりたいと思います。
 学校における働き方改革は特効薬のない総力戦であり、文部科学大臣である私の責任において、あらゆる手だてを尽くして総合的に取り組む決意であります。
 まず、業務改善の基礎となる客観的な方法による在校等時間の把握については、本年実施した教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査において、勤務時間管理の状況を調査し、今後、客観的な方法により在校等時間の把握をしていない教育委員会の名前の公表、また、ICT環境の整備はもちろんのこと、来年度の教職員の加配の配分や外部人材の補助金交付に際して、設置校における客観的な方法による在校等時間の把握が前提条件であることを明確化することによって、文部科学省としては、来年度当初から全国全ての学校において客観的な方法による勤務時間把握が行われるように、政策を総動員して取り組んでまいりたいと思っております。
 そして、本法律案の実効性を高めるためには、各地方公共団体と思いを共有し、条例や規則などが本法律案の趣旨や目的に沿ったものとなることが必要不可欠であると考えており、私たち文科省としては、全国の都道府県、政令市の教育長に向けて、今回の法改正の趣旨や働き方改革の推進について私自らが直接説明する機会を設けることを検討するとともに、全国の知事会、全国市長会、全国町村会、また全国議長会や市町村の議長会の皆さんにも、これは条例や規則を作ってもらわなくてはなりませんので、しっかりと協力依頼をしていきたいと思っています。
 各都道府県の校長に対する文科省職員の説明の機会も、今御提案のとおり、ブロックごとにやらせていただきたいと思っておりますし、今回の法改正案の趣旨を分かりやすく解説した動画の作成などにより、今回の改正の趣旨や意義の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
 このような情報発信等をてことしながら、平成二十九年義務標準法改正による教職員定数の改善や外部人材の活用などの学校の指導、事務体制の効率的な強化充実、現在中教審で検討している小学校高学年における教科担任制の導入などの制度改善、学校や教育委員会における業務の見直し改善など、各学校、教育委員会、国における総力戦を徹底して行い、その組合せで成果を出し、それぞれの学校や教育委員会における積極的な取組が着実に進むよう、勤務実態調査を行うまでの間、集中的に働き方改革を推進してまいりたいと思います。
 先生がおっしゃっていただいた社会総掛かりでこの改革を前に進めていく、その決意でございます。
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赤池誠章#7
○赤池誠章君 終わります。
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伊藤孝恵#8
○伊藤孝恵君 本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 まず冒頭、大臣に改めてお伺いをいたします。
 大臣、我が国の教職員の働き方で今何が一番問題になっていると思われますか。
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萩生田光一#9
○国務大臣(萩生田光一君) 何よりも、長時間勤務が続いていることだと思います。
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伊藤孝恵#10
○伊藤孝恵君 では、その長時間勤務、それはどうして起こっているのか、そのボトルネックは何だと思われますか。
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萩生田光一#11
○国務大臣(萩生田光一君) 一言ではなかなか言い尽くせないと思うんですけれど、やっぱり社会の変化の中で学校の先生方というものがある意味特殊な勤務体系で仕事をしておりまして、それが結果として学校がいろんなことを背負い込む、しょい込むことになってしまったということにもつながると思います。
 一方、先生方からも御指摘いただいていますが、給特法の施行からもう五十年たつんですけれど、この間、公立小中学校では、学習指導要領やあるいは社会の変化に合わせて様々な課題が出てきているわけです。先生方にはその都度そういった新たな要求をしてきていますけれども、一方で、そのスクラップが行われてこなかった、こういったことも一つ大きな要因になっているのではないかと思います。
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伊藤孝恵#12
○伊藤孝恵君 おっしゃるとおりです。
 今回、この長時間勤務、そしてこの業務過多、何でもしょい込んでいるというふうに、しょい込んでいる状態というふうに、大臣、くしくもおっしゃいましたけれども、だとしたら、今回の一年単位の変形労働時間制を入れること、それ全く本質ではありません。アプローチは二つしかないと思います。まずは、業務量自体を減らすこと、大臣も答弁の中で触れられた学習指導要領というのを見直すこと。それからもう一つ、業務量が減らないのであれば、それを分担して担えるように人を増やすしかない。この二つのアプローチしかないと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
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萩生田光一#13
○国務大臣(萩生田光一君) 先ほども申し上げましたけれども、社会総掛かりでもうあらゆること、できることを全て行っていかないと、今の学校の働き方の改革は前に進まないと思います。
 そういう意味では、今回の法案はある意味ではその一つのツールでありまして、これをもって直ちに業務量が削減できるということではないということは答弁の中でも繰り返し申し上げてきたところでございます。しかし、今こういった形で手を着けていかないと、やっぱり教員の皆さんの環境というのは変わらないと思います。
 後ほど質問もあるかもしれませんけれども、ICTの活用などにより事務量を減らしていくことですとか、あるいは部活動の外部指導員の増強をしていくことですとか、あるいは小学校における具体的な単科の専任を増やしていくこと。
 私は、子供たちが減っているから教員を減らせという、そういう理論は全くむちゃなことだと思っておりまして、必要な人材はちゅうちょなく教育現場に入れていく、総掛かりでこの改革を進めて先生方の働き方を変えていきたいと思いますので、そういう意味では、この法律は一つの大きな第一歩だというふうに思っておりまして、是非御理解をいただきたいと思います。
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伊藤孝恵#14
○伊藤孝恵君 今の御答弁、本当にそのとおりだと思うので、なぜそこから手を着けるのか、ちゃんと業務量自体を見直すというところになぜ最初に取り組んでくださらないのか、そういうような疑問がございます。
 まず、確認させてください。
 大臣は、学習指導要領、もう当然、文科大臣ですのでお読みになっていると思いますけれども、あの分厚い冊子、今後どうしていかれるおつもりか。シャープにしていく、そういうおつもりがあるのかという文脈でお伺いしております。
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萩生田光一#15
○国務大臣(萩生田光一君) 次代を担う子供たちに必要な資質、能力を育成する上で、令和二年度から順次全面実施される新学習指導要領に基づく指導を着実に行うことは大変重要であると認識しています。一方、教師の業務縮減は喫緊の課題であり、現在、中央教育審議会において、学校における働き方改革の観点も踏まえつつ、小学校高学年における本格的な教科担任制の導入など、新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われています。
 これらの検討については、今年度中に方向性を、来年度には答申をいただいた上で、令和四年度以降に必要な制度改正を実施できるよう、文部科学省としても検討してまいりたいと思います。
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伊藤孝恵#16
○伊藤孝恵君 そうやって必要だ必要だといって、どんどんどんどん大きく、そして厚くなっているのが学習指導要領なんです。それらを見直すおつもりがあるのかどうかというふうにお伺いしております。
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萩生田光一#17
○国務大臣(萩生田光一君) 指導要領は不断の見直しをしています。ただ、それを削減することが子供たちのためになるのでしたら一つの選択肢ですけれども、指導要領が厚くなったとしても、それを授業の中ではそれぞれバランスを取りながら先生方は教えていただいているので、言うなら指針であります。それを全て、指導要領に書いてあることを全て教育時間の中に押し込めということではありませんので、そこはしっかり中央教育審議会とも連携を取りながら中身の充実を図っていきたいと思います。
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伊藤孝恵#18
○伊藤孝恵君 今大臣おっしゃいました指針ですか、これは。では、法的拘束力はないという御認識ですか。
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萩生田光一#19
○国務大臣(萩生田光一君) 大綱的な基準ですね、大綱的な基準です。
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伊藤孝恵#20
○伊藤孝恵君 拘束力は有すということですね。
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萩生田光一#21
○国務大臣(萩生田光一君) 学習指導要領は、学校教育法及び同法施行規則の規定の委任に基づき教育課程の基準として文部科学大臣が告示しているものです。学習指導要領は、このように学校教育法の法令の規定に基づいて定められているものであり、いずれの学校においてもこれに基づき教育課程を編成しなければならないという法的拘束力を有するものです。
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伊藤孝恵#22
○伊藤孝恵君 これは、法的拘束力を有すけれども自由に変えていいというふうに先ほど大臣おっしゃいましたけれども、ここの整合性、どういうふうに把握すればよろしいですか。
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萩生田光一#23
○国務大臣(萩生田光一君) 自由に変えていいというんではなくて、学習指導要領は、全国的に一定の教育水準を確保する観点から、学校が編成する教育課程の大綱的な基準として全ての子供たちに指導すべき内容を示したものであり、具体的な指導方法を規定しているものではありません。
 各学校においては、学習指導要領を踏まえ、児童生徒の心身の発達の段階や特性及び学校や地域の実態も十分考慮し、創意工夫しながら教育課程を編成するものとされています。
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伊藤孝恵#24
○伊藤孝恵君 そういうふうにおっしゃっている方がおります。
 この学習指導要領については、これは国が定める教育課程の大綱的な基準にすぎない、子供の状況に合わせて変えたり工夫したりは幾らでもできるはずだといって、例えばやらされ感いっぱいの宿題をやめたり、一夜漬け勝負で試験が終わればすっかり知識が抜けてしまう、そういった中間試験とか期末試験というのをやめてしまったり、それからクラス担任については、どうしても偏りが出ますので、こういった固定担任制というのはやめて、全員担当制で中学一年生百五十人を八人の教員がチームで担当しているという公立学校がございます。
 「学校の「当たり前」をやめた。」という本がベストセラーになっておりますので、大臣も御存じかと思いますけれども、麹町中学校の工藤校長は、教育現場においては、大人が手を掛けて手を掛けて子供が自分でやる意思や気持ちを搾取してしまったら、奪われた子供は失敗したら必ず人のせいにするようになる、教え方が悪かった、そんなの習っていないと。大人が転ばないように気を付ければ気を付けるほど、その子供はだんだん自分で歩くことをやめてしまうというふうにおっしゃっていました。
 これ、学習指導要領にも同じことが言えるんじゃないかと思うんですよね。どんどんどんどんやることが加えられていって、スクラップ・ビルドというふうに大臣おっしゃいますけれども、ビルド、ビルド、ビルドで、スクラップの機能、非常に弱いと思います。どんどん分厚くなって、学校現場は、しかしながら愚直に、これは法的拘束力を有すんだ、最高裁の判例を引けば全体としては法的拘束力を有すると判断する学校現場は多いですので、そういうことを一生懸命やっていった結果、この分厚い冊子に追いかけられて学校現場の長時間労働が生まれてくる、そういうようなスパイラル生まれていると、現場に生まれていると、大臣、思いませんか。
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萩生田光一#25
○国務大臣(萩生田光一君) 多くの公立小中学校等で、学習指導要領で示している各教科等の内容を指導するのに要する時数を基礎とする標準授業時数を大きく上回って授業を実施していることが明らかになっており、指導体制を整えないまま標準授業時数を大きく上回った授業時数を実施することは教師の負担増加にも直結することから、教育課程の編成、実施に当たっても学校における働き方改革に十分配慮することを依頼する通知を本年三月に各教育委員会に発出したところであります。
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伊藤孝恵#26
○伊藤孝恵君 ただ、そういう学テとかそういった物差しを文科省が当てるので、我が町がそういった成績を出せなければもっとやっぱりやらなきゃいけない、もっと積まなきゃいけない、そういうような状態が実際起きているんですね。
 私は、学テをやめた愛知県犬山市というところで育ちましたので、この試験には甚だ懐疑的な気持ちを持っておりますけれども、学校はそもそも何のためにあるかといえば、ひとえに子供たちが社会の中でより良く生きていくため。そういったところで実社会で使える学びのスタイルを体得する場所なわけですから、時代によって、また地域によってそういったものは変えていいと思うんですね。
 大臣は、この現場の裁量権というものについてどういうふうに思われますか。
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萩生田光一#27
○国務大臣(萩生田光一君) 各学校においては、学習指導要領を踏まえ、児童生徒の心身の発達の段階や特性及び学校の地域の実態を十分考慮し、創意工夫しながら教育課程を編成するものとされております。
 裁量権、一定程度は認めますけど、今たまたま学テの話をされましたんで、これは全国悉皆でやらせていただいておりまして、確かに現場に負担を強いている一面も承知しています。ICTの整備を急いで教員の皆さんの負担を軽減できるような環境もつくりたいと思いますし、そもそも、これ、都道府県対抗の試験じゃなくて、本来、習熟度の確認や、あるいは授業の内容について外部からの客観的な評価を入れれるような、そういうツールとしてやっているんですけれど、残念ながら、過去問などを一生懸命やられる学校や、あるいは終わって直ちに答え合わせをするという学校の皆さんの一面も見られますので、この辺についてはその本来の趣旨をまた徹底してまいりたいと思います。
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伊藤孝恵#28
○伊藤孝恵君 さて、先ほどアプローチは二つしかないと言った後者についてもお伺いしたいというふうに思います。
 業務量自体を減らせないというのであれば、それを分担できるように人を増やす、そのことについては、先ほど大臣が、それは必要である、ちゅうちょなくやると、そういった肯定的な御答弁いただきました。大臣の今の御答弁って、正規の教職員を増やすことと、そういった教職員以外のスタッフを増やすこと、学校現場には喫緊どちらが必要だと思われますか。
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萩生田光一#29
○国務大臣(萩生田光一君) 両方必要だと思います。
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