経済産業委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
令和二年六月四日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 礒崎 哲史君
理 事
阿達 雅志君
大野 泰正君
太田 房江君
浜野 喜史君
石井 章君
委 員
青山 繁晴君
加田 裕之君
河井あんり君
高橋はるみ君
牧野たかお君
宮本 周司君
小沼 巧君
斎藤 嘉隆君
須藤 元気君
竹内 真二君
新妻 秀規君
三浦 信祐君
岩渕 友君
ながえ孝子君
安達 澄君
国務大臣
経済産業大臣 梶山 弘志君
副大臣
経済産業副大臣 牧原 秀樹君
大臣政務官
経済産業大臣政
務官 宮本 周司君
事務局側
常任委員会専門
員 山口 秀樹君
政府参考人
文部科学省大臣
官房審議官 矢野 和彦君
経済産業省大臣
官房審議官 河本 健一君
経済産業省大臣
官房福島復興推
進グループ長 須藤 治君
経済産業省商務
情報政策局長 西山 圭太君
経済産業省電力
・ガス取引監視
等委員会事務局
長 佐藤 悦緒君
資源エネルギー
庁長官 高橋 泰三君
資源エネルギー
庁省エネルギー
・新エネルギー
部長 松山 泰浩君
資源エネルギー
庁資源・燃料部
長 南 亮君
資源エネルギー
庁電力・ガス事
業部長 村瀬 佳史君
中小企業庁経営
支援部長 渡邉 政嘉君
参考人
東京大学公共政
策大学院院長 大橋 弘君
ジャーナリスト
・環境カウンセ
ラー 崎田 裕子君
横浜国立大学大
学院工学研究院
教授 大山 力君
─────────────
本日の会議に付した案件
○強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図る
ための電気事業法等の一部を改正する法律案(
内閣提出、衆議院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 礒崎 哲史君
理 事
阿達 雅志君
大野 泰正君
太田 房江君
浜野 喜史君
石井 章君
委 員
青山 繁晴君
加田 裕之君
河井あんり君
高橋はるみ君
牧野たかお君
宮本 周司君
小沼 巧君
斎藤 嘉隆君
須藤 元気君
竹内 真二君
新妻 秀規君
三浦 信祐君
岩渕 友君
ながえ孝子君
安達 澄君
国務大臣
経済産業大臣 梶山 弘志君
副大臣
経済産業副大臣 牧原 秀樹君
大臣政務官
経済産業大臣政
務官 宮本 周司君
事務局側
常任委員会専門
員 山口 秀樹君
政府参考人
文部科学省大臣
官房審議官 矢野 和彦君
経済産業省大臣
官房審議官 河本 健一君
経済産業省大臣
官房福島復興推
進グループ長 須藤 治君
経済産業省商務
情報政策局長 西山 圭太君
経済産業省電力
・ガス取引監視
等委員会事務局
長 佐藤 悦緒君
資源エネルギー
庁長官 高橋 泰三君
資源エネルギー
庁省エネルギー
・新エネルギー
部長 松山 泰浩君
資源エネルギー
庁資源・燃料部
長 南 亮君
資源エネルギー
庁電力・ガス事
業部長 村瀬 佳史君
中小企業庁経営
支援部長 渡邉 政嘉君
参考人
東京大学公共政
策大学院院長 大橋 弘君
ジャーナリスト
・環境カウンセ
ラー 崎田 裕子君
横浜国立大学大
学院工学研究院
教授 大山 力君
─────────────
本日の会議に付した案件
○強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図る
ための電気事業法等の一部を改正する法律案(
内閣提出、衆議院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
─────────────
礒
礒崎哲史#1
○委員長(礒崎哲史君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、東京大学公共政策大学院院長大橋弘さん、ジャーナリスト・環境カウンセラー崎田裕子さん及び横浜国立大学大学院工学研究院教授大山力さんでございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、大橋参考人、崎田参考人、大山参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず大橋参考人からお願いいたします。大橋参考人。
この発言だけを見る →強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、東京大学公共政策大学院院長大橋弘さん、ジャーナリスト・環境カウンセラー崎田裕子さん及び横浜国立大学大学院工学研究院教授大山力さんでございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、大橋参考人、崎田参考人、大山参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず大橋参考人からお願いいたします。大橋参考人。
大
大橋弘#2
○参考人(大橋弘君) 東京大学公共政策大学院で院長をしております大橋弘と申します。経済学を専門としております。
本法律案との関わりですけれども、総合資源エネルギー調査会に設置された基本政策分科会持続可能な電力システム構築小委員会という会議体にて委員を務めさせていただいた御縁がございます。また、電力広域的運営推進機関及び電力・ガス監視等委員会においても委員を務めさせていただいております。
本日は、このような貴重な機会をいただきましたので、今後の電力システムにおける課題やそれへの対応策について愚見を申し述べたいと思います。
東日本大震災と福島第一原子力発電所事故という国民の記憶から決して消え去ることのない惨事をきっかけにして始まった電力システム改革も、今年の四月の法的分離をもって貫徹を見ました。
従来の我が国の電力供給システムは、各供給エリアを担う大手電力事業者が、実質的に垂直一貫の責任を持ちながら国民に電力を届けるものでした。この日本型垂直一貫システムを解体し、発電と小売に新たな競争を導入しながら消費者にメリットを還元するという大事業を電力システム改革で成し遂げたと評価できると思います。この間、小売事業者の登録者数は六百社を超え、また、販売電力量に占める卸電力取引所での取引量も四〇%に迫るレベルになりました。
多くの消費者にとって小売事業者の選択肢が増えただけでなく、大手電力事業者は少しずつ供給者目線から顧客目線に切り替えて事業に取り組めるようになったというふうに思います。まさに、これは電力システム改革がもたらした大きな改革の一つではないかと思います。
自由化とは、経済性を追求するということです。市場が開放されて様々な事業者が自由に参入するようになると、大手といえども事業者は経営の効率化、合理化に努めるようになります。採算性の悪い設備は休廃止する、余剰設備は持たないようにするといったことが効率化の一例です。
そうした取組が自らの事業コストを低減し、消費者に価格の低下やサービス品質の向上としてメリットが行き届くというのが標準的な経済学の教える自由化の内容になります。
ところが、標準的な経済学が十分に考察できておらず、他方で、電力にとって重要な側面があります。それは、安定供給という概念です。安定供給とは、何か事故があっても電力が支障なく供給されるべきという考え方です。
我が国では、電力システム改革が始まる前から安定供給を何よりも重要な柱と据えてきました。発電の源を海外に依存し過ぎることのないよう、できるだけ国内で賄おうとか、国内でつくられた電気を消費者に届けるために電力系統をしっかり維持、敷設しようとかということが電力政策において重要な位置付けを占めてきました。
特に、現時点の技術では、電力を在庫として大量にため込むことが困難な中、供給が逼迫しているときも、だぶついているときも、電力の需要と供給を瞬時瞬時に一致させて停電を防ぐことが重要とされています。
一言で安定供給とは、有事のために供給体制に余裕を持っておくということになります。一見すると、経済効率性と安定供給とは対立関係にあるように見えます。経済効率のためには余分な設備を持つべきではないですが、安定供給のためには何か起こったときのために余分な設備を持っておくべきということになるわけです。
しかし、電力システム改革が始まったとき以来、経済性が強く打ち出されてきました。そこにはいろいろな理由があると思いますが、それまでの総括原価方式の下で安定供給に十分な設備量を保有していたために、強く経済性を打ち出しても安定供給にひびが入ることは当面ないという現実的な判断もあったのではないかと思います。
例えば、料金に対しては、電力・ガス取引等監視委員会において厳しい査定を行い、電力システム改革が目指す低廉な電力料金をともかくも実現しようとしました。そして、実際に、自由化の中で大規模電源等が稼働しなくなっても、価格が大きく上がることもなく、また停電することもなく今日があるのは成功であると評価できると思います。
しかし、こうしたやり方を何年も続けていくと、余分な人材や設備も削られていきます。そして、安定供給と経済効率性との間のリバランスを考えざるを得ない時点が来ます。そして、まさにその時点が到来したのが二〇一八年夏の北海道胆振東部地震であり、昨年の台風十五号、十九号による大規模停電だったのではないかと思います。
それぞれの停電には固有の原因がありますので一般化はできませんけれども、度重なる大停電の経験は、安定供給を誇りにしてきた我が国の電力システムが盤石ではなくなったのではないかと国民に印象付けるに十分な出来事だったのではないかと思います。
改正案の電事法の箇所では、電力システム改革において平時には競争する電力事業者が、自然災害において互いに連携協力すべきという精神が見られます。安定供給のためには競争を超えて協力し合うことを災害時連携計画として義務化したのは評価できると思います。
災害においては、配電を中心とした現場の人たちが時に自らの危険をさらしながら復旧作業に取り組みました。本来、市場経済が骨の髄まで浸透しているのであれば、対価に見合わない復旧作業には応じないという事業者がいても不思議ではありません。しかし、現場の方々が、お金のためだけでなく、早くお客様に電力を届けたいという一心で昼夜を問わず復旧作業に携わっていただいたと感じています。
本改正案の運用においては、こうした現場のやる気を後押しすることが重要です。間違っても彼らの思いをくじくことがあってはならないと思います。
新型コロナウイルス感染拡大の中で、電気は生活の上でますますなくてはならないものになっています。経済効率性も重要ですが、安定供給は人の生命にも関わります。平時において安定供給の重要性は忘れられがちであり、経済効率性が先に立つこともしばしばあります。電力システム改革が一応の貫徹を見る中で、事業者間の競争が従来よりも活発化する中にあっては、行政の規制の在り方も変わっていくべきと考えます。
今回、託送料金についてはレベニューキャップ制の導入がうたわれています。自由化においては事業者のやる気を引き出すことが大切であり、コスト効率化に努めればその分だけ努力に報いるということは大切な視点です。しかし、こうした良い制度も、厳しい料金単価の審査とセットとなれば実質的に骨抜きになります。レベニューキャップ制を生かすためには、料金審査とセットで考える必要があります。
料金審査は経済効率性に基づいてなされるのが現行のやり方だと思います。こうしたやり方は、電力・ガス監視等委員会が発足した当初の社会的背景においては正しいやり方だったと思います。しかし、システム改革が貫徹し、経済効率性が電力システム全体に浸透しつつある現時点においては、安定供給にも目配りしたバランスが求められると思います。安定供給は監視等委員会ではなく資源エネルギー庁にて管轄しているということを鑑みれば、今後の料金審査は少なくとも監視等委員会と資源エネルギー庁との共同作業で行われるべきと思われます。
いずれにしても、安定供給の重要性をいま一度本法案の運用上しっかり御議論いただければというふうに願っております。
再生可能エネルギーについても一言申し上げます。
さきにも申し上げたとおり、電力システム改革においては経済効率性の議論が強く表に出ており、安定供給だけでなく、環境適合性についても余り意を払われていなかったというのが現実だったと思います。二〇〇九年秋に住宅用太陽光発電の余剰買取り制度ができ、二〇一二年には固定買取り制度ができましたが、共に総括原価方式を採用しており、市場の中で価格が変化するという電力システムの自由化の議論とは切り離されていたというのが実態だったと思います。
再生可能エネルギーの普及が少なかったときにはそれでもよかったのですが、再エネの存在感が高まるにつれて、再エネの出力変動を既存電源が支えられなくなってきました。具体的には、日射や風などの天候の不確実性がある中で、事前に日が照ると予測していたのに突如曇りになって太陽光発電からの出力が見込めなくなったときに、電力需要を賄うために誰かが供給を肩代わりする必要があります。
そうした何かあったときのために肩代わりをする電源を調達するのは送配電部門になりますが、再エネの設備量が増えると肩代わりする電源も増えることから、送配電部門の負担も重くなります。この場合、送配電部門が支えられなくなると、再エネの成長に足かせになることも考えられます。また、調達価格等算定委員会という行政のさじ加減で再エネの成長率を決めるという行政主導のやり方も、再エネの着実な成長には不合理になりつつあると思います。
電力システム改革において、市場を中心として投資判断がなされるようになる中、市場で伸び伸びと再エネが自律的に成長する状況へと一歩近づけるのがFIP制度だと思います。ある意味で、これまでの再エネ政策は量を求めてきましたけれども、これからは国民が求める質を追求する時代に再エネ政策も入ったと言えるのではないかと思います。
最後に、将来の電力システムについて、思うところを一点申し上げます。
今次、新型コロナウイルス感染防止対策の中で、私たち国民は、都市における過密、職場における長時間労働など、これまでの暮らしや働き方に伴うリスクや不健全さを改めて認識したと思います。ポストコロナでは、こうした不健全な世界へはもはや戻らず、個を中心として新たな価値観を模索する時代になるのではないでしょうか。
そうした中で、これまでほかの公共インフラとは独立に民間の取組で整備が進んできた電力を、地域政策の中にしっかり組み込んでいくことが必要だと思います。今後、地域を核とした経済活動を進めていく必要がある中で、例えば電力データを活用してビジネスを行ったり、あるいはそうしたデータを町づくりに生かしたりということも検討していくべきと思います。
改正法案では、配電網の独立運用や社会課題解決のためのデータ利用が定められており、正しい方向性と感じております。この改正法案を機に、電力政策が公共インフラ政策としっかり連携をして、地域経済の活性化に資するようになればと強く願っております。
以上でございます。この度は貴重な機会、ありがとうございました。
この発言だけを見る →本法律案との関わりですけれども、総合資源エネルギー調査会に設置された基本政策分科会持続可能な電力システム構築小委員会という会議体にて委員を務めさせていただいた御縁がございます。また、電力広域的運営推進機関及び電力・ガス監視等委員会においても委員を務めさせていただいております。
本日は、このような貴重な機会をいただきましたので、今後の電力システムにおける課題やそれへの対応策について愚見を申し述べたいと思います。
東日本大震災と福島第一原子力発電所事故という国民の記憶から決して消え去ることのない惨事をきっかけにして始まった電力システム改革も、今年の四月の法的分離をもって貫徹を見ました。
従来の我が国の電力供給システムは、各供給エリアを担う大手電力事業者が、実質的に垂直一貫の責任を持ちながら国民に電力を届けるものでした。この日本型垂直一貫システムを解体し、発電と小売に新たな競争を導入しながら消費者にメリットを還元するという大事業を電力システム改革で成し遂げたと評価できると思います。この間、小売事業者の登録者数は六百社を超え、また、販売電力量に占める卸電力取引所での取引量も四〇%に迫るレベルになりました。
多くの消費者にとって小売事業者の選択肢が増えただけでなく、大手電力事業者は少しずつ供給者目線から顧客目線に切り替えて事業に取り組めるようになったというふうに思います。まさに、これは電力システム改革がもたらした大きな改革の一つではないかと思います。
自由化とは、経済性を追求するということです。市場が開放されて様々な事業者が自由に参入するようになると、大手といえども事業者は経営の効率化、合理化に努めるようになります。採算性の悪い設備は休廃止する、余剰設備は持たないようにするといったことが効率化の一例です。
そうした取組が自らの事業コストを低減し、消費者に価格の低下やサービス品質の向上としてメリットが行き届くというのが標準的な経済学の教える自由化の内容になります。
ところが、標準的な経済学が十分に考察できておらず、他方で、電力にとって重要な側面があります。それは、安定供給という概念です。安定供給とは、何か事故があっても電力が支障なく供給されるべきという考え方です。
我が国では、電力システム改革が始まる前から安定供給を何よりも重要な柱と据えてきました。発電の源を海外に依存し過ぎることのないよう、できるだけ国内で賄おうとか、国内でつくられた電気を消費者に届けるために電力系統をしっかり維持、敷設しようとかということが電力政策において重要な位置付けを占めてきました。
特に、現時点の技術では、電力を在庫として大量にため込むことが困難な中、供給が逼迫しているときも、だぶついているときも、電力の需要と供給を瞬時瞬時に一致させて停電を防ぐことが重要とされています。
一言で安定供給とは、有事のために供給体制に余裕を持っておくということになります。一見すると、経済効率性と安定供給とは対立関係にあるように見えます。経済効率のためには余分な設備を持つべきではないですが、安定供給のためには何か起こったときのために余分な設備を持っておくべきということになるわけです。
しかし、電力システム改革が始まったとき以来、経済性が強く打ち出されてきました。そこにはいろいろな理由があると思いますが、それまでの総括原価方式の下で安定供給に十分な設備量を保有していたために、強く経済性を打ち出しても安定供給にひびが入ることは当面ないという現実的な判断もあったのではないかと思います。
例えば、料金に対しては、電力・ガス取引等監視委員会において厳しい査定を行い、電力システム改革が目指す低廉な電力料金をともかくも実現しようとしました。そして、実際に、自由化の中で大規模電源等が稼働しなくなっても、価格が大きく上がることもなく、また停電することもなく今日があるのは成功であると評価できると思います。
しかし、こうしたやり方を何年も続けていくと、余分な人材や設備も削られていきます。そして、安定供給と経済効率性との間のリバランスを考えざるを得ない時点が来ます。そして、まさにその時点が到来したのが二〇一八年夏の北海道胆振東部地震であり、昨年の台風十五号、十九号による大規模停電だったのではないかと思います。
それぞれの停電には固有の原因がありますので一般化はできませんけれども、度重なる大停電の経験は、安定供給を誇りにしてきた我が国の電力システムが盤石ではなくなったのではないかと国民に印象付けるに十分な出来事だったのではないかと思います。
改正案の電事法の箇所では、電力システム改革において平時には競争する電力事業者が、自然災害において互いに連携協力すべきという精神が見られます。安定供給のためには競争を超えて協力し合うことを災害時連携計画として義務化したのは評価できると思います。
災害においては、配電を中心とした現場の人たちが時に自らの危険をさらしながら復旧作業に取り組みました。本来、市場経済が骨の髄まで浸透しているのであれば、対価に見合わない復旧作業には応じないという事業者がいても不思議ではありません。しかし、現場の方々が、お金のためだけでなく、早くお客様に電力を届けたいという一心で昼夜を問わず復旧作業に携わっていただいたと感じています。
本改正案の運用においては、こうした現場のやる気を後押しすることが重要です。間違っても彼らの思いをくじくことがあってはならないと思います。
新型コロナウイルス感染拡大の中で、電気は生活の上でますますなくてはならないものになっています。経済効率性も重要ですが、安定供給は人の生命にも関わります。平時において安定供給の重要性は忘れられがちであり、経済効率性が先に立つこともしばしばあります。電力システム改革が一応の貫徹を見る中で、事業者間の競争が従来よりも活発化する中にあっては、行政の規制の在り方も変わっていくべきと考えます。
今回、託送料金についてはレベニューキャップ制の導入がうたわれています。自由化においては事業者のやる気を引き出すことが大切であり、コスト効率化に努めればその分だけ努力に報いるということは大切な視点です。しかし、こうした良い制度も、厳しい料金単価の審査とセットとなれば実質的に骨抜きになります。レベニューキャップ制を生かすためには、料金審査とセットで考える必要があります。
料金審査は経済効率性に基づいてなされるのが現行のやり方だと思います。こうしたやり方は、電力・ガス監視等委員会が発足した当初の社会的背景においては正しいやり方だったと思います。しかし、システム改革が貫徹し、経済効率性が電力システム全体に浸透しつつある現時点においては、安定供給にも目配りしたバランスが求められると思います。安定供給は監視等委員会ではなく資源エネルギー庁にて管轄しているということを鑑みれば、今後の料金審査は少なくとも監視等委員会と資源エネルギー庁との共同作業で行われるべきと思われます。
いずれにしても、安定供給の重要性をいま一度本法案の運用上しっかり御議論いただければというふうに願っております。
再生可能エネルギーについても一言申し上げます。
さきにも申し上げたとおり、電力システム改革においては経済効率性の議論が強く表に出ており、安定供給だけでなく、環境適合性についても余り意を払われていなかったというのが現実だったと思います。二〇〇九年秋に住宅用太陽光発電の余剰買取り制度ができ、二〇一二年には固定買取り制度ができましたが、共に総括原価方式を採用しており、市場の中で価格が変化するという電力システムの自由化の議論とは切り離されていたというのが実態だったと思います。
再生可能エネルギーの普及が少なかったときにはそれでもよかったのですが、再エネの存在感が高まるにつれて、再エネの出力変動を既存電源が支えられなくなってきました。具体的には、日射や風などの天候の不確実性がある中で、事前に日が照ると予測していたのに突如曇りになって太陽光発電からの出力が見込めなくなったときに、電力需要を賄うために誰かが供給を肩代わりする必要があります。
そうした何かあったときのために肩代わりをする電源を調達するのは送配電部門になりますが、再エネの設備量が増えると肩代わりする電源も増えることから、送配電部門の負担も重くなります。この場合、送配電部門が支えられなくなると、再エネの成長に足かせになることも考えられます。また、調達価格等算定委員会という行政のさじ加減で再エネの成長率を決めるという行政主導のやり方も、再エネの着実な成長には不合理になりつつあると思います。
電力システム改革において、市場を中心として投資判断がなされるようになる中、市場で伸び伸びと再エネが自律的に成長する状況へと一歩近づけるのがFIP制度だと思います。ある意味で、これまでの再エネ政策は量を求めてきましたけれども、これからは国民が求める質を追求する時代に再エネ政策も入ったと言えるのではないかと思います。
最後に、将来の電力システムについて、思うところを一点申し上げます。
今次、新型コロナウイルス感染防止対策の中で、私たち国民は、都市における過密、職場における長時間労働など、これまでの暮らしや働き方に伴うリスクや不健全さを改めて認識したと思います。ポストコロナでは、こうした不健全な世界へはもはや戻らず、個を中心として新たな価値観を模索する時代になるのではないでしょうか。
そうした中で、これまでほかの公共インフラとは独立に民間の取組で整備が進んできた電力を、地域政策の中にしっかり組み込んでいくことが必要だと思います。今後、地域を核とした経済活動を進めていく必要がある中で、例えば電力データを活用してビジネスを行ったり、あるいはそうしたデータを町づくりに生かしたりということも検討していくべきと思います。
改正法案では、配電網の独立運用や社会課題解決のためのデータ利用が定められており、正しい方向性と感じております。この改正法案を機に、電力政策が公共インフラ政策としっかり連携をして、地域経済の活性化に資するようになればと強く願っております。
以上でございます。この度は貴重な機会、ありがとうございました。
礒
崎
崎田裕子#4
○参考人(崎田裕子君) ありがとうございます。崎田裕子です。よろしくお願いいたします。今日は、こういう機会をいただきまして、どうもありがとうございます。
私は、このお出しをしましたレジュメを基に意見を申し上げさせていただきたいと思いますが、今回関連するエネルギーの法案に関しては、全体的なエネルギー基本計画の審議、そして再生可能エネルギーに関する審議、水素・燃料電池に関する審議、そして電力レジリエンスに関する審議、この辺に関係をさせていただいてまいりました。
私は、これまで市民や地域の目線から、環境やエネルギーを大切にした持続可能な地域づくりを目指して歩んでまいりました。特に、私はジャーナリストとして仕事をしておりますが、単に伝える、発信するというだけではなく、環境カウンセラーとして実践を地域の方々とともに広げるということを重視してまいりました。
具体的に申しますと、NPO法人持続可能な社会をつくる元気ネットという長い名前なんですけれども、五月末まで理事長を務めておりましたが、今世代交代をいたしましたが、ここでは、市民が事業者や行政と連携をして地域づくりを進める全国の多様な動きを支援するような活動を長年続けてまいりました。
私、もう一つは、自らの事務所があるのが東京の新宿という町なんですが、ここで環境NGOを運営し、公設の環境学習情報センターの指定管理者を務めております。温暖化対策や3R、自然共生など、こういう啓発するような事業を学校と連携をし、あるいは区民、事業者と連携して広く参加型で展開するというような事業を運営しております。私は、運営の責任、運営というか、指定管理の責任者として職員を派遣しております。
このような取組を進める者として、今回の法案に関して意見を申し上げたいというふうに思っております。
私は、気候変動対策を重視する視点と持続可能な地域づくりを目指す視点、そして安定供給の備えの視点、この三つの視点からお話をしたいというふうに思っております。
まず、気候変動対策を重視する視点から申し上げますと、再生可能エネルギーの主力電源化と大規模自然災害対策というこの両者は車の両輪だというふうに感じております。
昨年九月、台風十五号は本当に観測史上最大の風台風というふうに言われまして、関東地方で大規模な停電を起こしました。その直後の台風十九号は今度は記録的な大雨ということで、中部地方、関東から東北にかけて大規模な川の氾濫を起こし、各地で停電が発生いたしました。このように、地球温暖化による気候変動の影響と考えられる大規模な災害が年々増えてきているというふうに感じておられる方は多いと思っております。
このような現実の中で、日本の目標として、二〇三〇年にCO2の排出量を二〇一三年度比マイナス二六%というのが今の目標なんですが、これで満足することなく、二〇五〇年度にはマイナス八〇%、そして、長期成長戦略で示しておられるように、二〇五〇年以降の早期に、日本もパリ協定が求めるCO2排出ゼロを目指すということは大変重要だと思っております。
そのためにも、脱炭素社会を目指して再生可能エネルギーの主力電源化に向けて、今回の再エネ特措法の改正、そして災害などの増加を見越した、大規模自然災害の増加を踏まえた強靱な電気供給体制の確立を目指す今回の電気事業法の改正、これは日本の今後を牽引する大切な車の両輪、大きな契機になるというふうに考えております。
まず、再生可能エネルギーに関して申し上げますと、これまで価格を一定にして支える固定価格買取り制度というので応援してまいりました。もちろん、賦課金あります。暮らしの中では電力に費用がプラスされますけれども、再生可能エネルギーの促進のためということで社会は応援をしてきたというような流れがありますが、これをもう少し電力市場と連動して、電気の需要の多いときの発電にインセンティブを与えるという、この新しいプレミアム上乗せ制度、こういうものも今回入っております。こういうものに関して、再エネの急増に対応する送電網の費用をどういうふうに支えていくのかという制度も今回入っております。
それだけでなく、太陽光パネルの廃棄時を見据えた費用もきちんと考えてくださいというふうになっていたはずですけれども、なかなか進んでいなかったということで費用の外部積立てを明確にするなど、急激に増やしてきた再生可能エネルギーを社会の中にしっかり定着させるということを大事にした様々な視点が入っており、こういう動きを総合的な視点で迅速に進めようとしておる今回の見直しの方向性には賛同したいというふうに考えております。
次に、災害時の連携強化と情報発信に関してなんですけれども、先ほど申したように、非常に台風などあったわけですが、昨年の台風十五号の停電復旧後に招集された電力レジリエンスワーキンググループに委員として参加いたしました。お隣の大山先生が委員長を務めておられましたが、その中で、私も、送配電事業者はそれぞれが災害対応の備えをして、大規模停電の際は人員とか作業車を交換して派遣し合って協力しようという流れはできていたというふうに思います。
ただし、実際には、仕様が違う工具とか設備、これをそういう派遣、集まった様々な会社の職員の皆さんがきちんと生かし切れたか、工具、設備、人材、全てを生かし切れたのかという、こういう現実の課題も見えてきたというふうに感じております。
今後、地震も含めて大規模災害の多発を念頭に、送配電事業者の皆さんが連携して災害時連携計画を策定するということ、今回のこの義務化は大変意義があることと考えております。
今後、被害状況や復旧の予定など、社会への適切な情報発信、これに関してはなかなかまだうまくいっていなかった事例もありますので、こういう情報発信をどういうふうに社会にちゃんと伝えていくかという、こういうところから、きちんと事業者が迅速に計画を作り、取り組んでいただければ有り難いというふうに思っております。
また、仮復旧に係る費用を事前に積み立てる相互扶助制度や、災害復旧に必要な電気の使用状況の情報収集を可能にすること、そして電源車の燃料を迅速に調達する仕組みなど、実際の災害復旧での苦い経験を踏まえた審議の下に出てきた内容だというふうに考えております。是非、今後の災害復旧時に迅速に生かしてほしいというふうに考えております。
次に、持続可能な地域づくりの視点から申し上げたいと思います。
今回の法案には、分散型電力システムの定着に向けた内容も多く含まれております。地域づくりの視点からもこの改正案を評価したいというふうに考えております。
環境、経済、社会課題を統合的に解決する持続可能な社会づくり、地域社会づくりというのが大変期待されているわけですが、特にその解決には地域資源を活用することが重要というふうに考えております。その際、どこの地域にも、例えばエネルギー資源となる太陽光、風力、水力、木質バイオマス、家畜ふん尿、廃棄物エネルギー、地熱発電、温泉など、個性豊かな資源があると思います。このような地域資源から生成した再生可能エネルギーを活用して地域経済の活性化を実現する、そして、そのエネルギーを活用して、例えば地域で少子高齢化など社会課題を解決するためのコミュニティー交通の電源に活用するなど、再生可能エネルギーの地産地消の動きも多くの地域で始まっていると感じております。
今回、ふだんは系統と接続し、災害時は独立運営を行うマイクログリッドの実証事業、そういうものも北海道から沖縄まで多様な再生可能エネルギーの生産地域で始まっているというふうに感じております。そのほか、分散型電源を束ねて提供するアグリゲーター、こういう存在もきちんと位置付けるなど、災害時に力を発揮するということを評価しておりますけれども、この分散型電源の発展に非常に重要な視点が入っており、今回の分散型電源の導入促進を目指した様々な視点も重要なことだというふうに考えております。
三番目といたしまして、安定供給の備えの視点から、この法案に関して意見を申し上げたいと思います。
災害などを経験し、停電を経験すると、ふだん当たり前のように電気を使っていることの便利さが身にしみます。日本はエネルギー資源の自給率が先進国の中でも非常に少ない国であるということも、日常生活の中で思い出すことはほとんどありません。
けれど、日本にとって重要なエネルギー資源の供給先での有事の際はどうするのか。そういうことに関しては、国が前面に立ってまず考え、行動できるように、制度の上で担保しておくというのは当然のことと考えております。ですから、今回、災害時の発電用の燃料調達とともに、エネルギー資源の確保に向けたJOGMEC法の改正というのも入っておりますが、重要な判断だと受け止めております。
最後に一言。東京二〇二〇大会の持続可能性に関して一言申し上げたいというふうに思っております。
私は、この東京二〇二〇大会組織委員会の外部専門家として、大会の持続可能な運営計画作りに参画してまいりました。SDGsの実現ということを明確に発信しながら準備を続けてまいりましたが、新型コロナウイルス対応で一年延期になりました。この期間を活用して、より質の高い成果を目指してほしいというふうに願っております。
持続可能性の面からいって、例えば都市鉱山メダルプロジェクトのように、全国から使用済みの携帯電話などの小型家電を集めて金、銀、銅メダルを再生金属一〇〇%で作り上げる資源管理の取組もあります。
そのほか、新しい施設には再生可能エネルギー一〇〇%で運用する設備を導入をするということを明確に定めているなどありますけれども、福島の太陽光で発電された再生可能エネルギーを水素としてためて、作るときも使うときもCO2を出さないCO2フリー水素として選手の送迎用の燃料電池自動車あるいはバスなどに活用する。それだけではなくて、選手村地区を水素社会のモデル地区として開発するなど、将来のエネルギー活用のショーケースとなるよう多様な取組を進めております。
こういうような流れの中で、今、一人一人、私たち市民もエネルギーをもっと身近に感じていくということが重要だと思いますが、この電力システム改革という大きな動きの中で、そういう一人一人の役割も感じながら、そして持続可能性、持続可能な未来に向かって社会全体が大きくかじを切っていくという、こういう時代を共に歩んでいくことが大切だというふうに思っております。今回の法案がそのようなきっかけになるのではないかというふうに願っております。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →私は、このお出しをしましたレジュメを基に意見を申し上げさせていただきたいと思いますが、今回関連するエネルギーの法案に関しては、全体的なエネルギー基本計画の審議、そして再生可能エネルギーに関する審議、水素・燃料電池に関する審議、そして電力レジリエンスに関する審議、この辺に関係をさせていただいてまいりました。
私は、これまで市民や地域の目線から、環境やエネルギーを大切にした持続可能な地域づくりを目指して歩んでまいりました。特に、私はジャーナリストとして仕事をしておりますが、単に伝える、発信するというだけではなく、環境カウンセラーとして実践を地域の方々とともに広げるということを重視してまいりました。
具体的に申しますと、NPO法人持続可能な社会をつくる元気ネットという長い名前なんですけれども、五月末まで理事長を務めておりましたが、今世代交代をいたしましたが、ここでは、市民が事業者や行政と連携をして地域づくりを進める全国の多様な動きを支援するような活動を長年続けてまいりました。
私、もう一つは、自らの事務所があるのが東京の新宿という町なんですが、ここで環境NGOを運営し、公設の環境学習情報センターの指定管理者を務めております。温暖化対策や3R、自然共生など、こういう啓発するような事業を学校と連携をし、あるいは区民、事業者と連携して広く参加型で展開するというような事業を運営しております。私は、運営の責任、運営というか、指定管理の責任者として職員を派遣しております。
このような取組を進める者として、今回の法案に関して意見を申し上げたいというふうに思っております。
私は、気候変動対策を重視する視点と持続可能な地域づくりを目指す視点、そして安定供給の備えの視点、この三つの視点からお話をしたいというふうに思っております。
まず、気候変動対策を重視する視点から申し上げますと、再生可能エネルギーの主力電源化と大規模自然災害対策というこの両者は車の両輪だというふうに感じております。
昨年九月、台風十五号は本当に観測史上最大の風台風というふうに言われまして、関東地方で大規模な停電を起こしました。その直後の台風十九号は今度は記録的な大雨ということで、中部地方、関東から東北にかけて大規模な川の氾濫を起こし、各地で停電が発生いたしました。このように、地球温暖化による気候変動の影響と考えられる大規模な災害が年々増えてきているというふうに感じておられる方は多いと思っております。
このような現実の中で、日本の目標として、二〇三〇年にCO2の排出量を二〇一三年度比マイナス二六%というのが今の目標なんですが、これで満足することなく、二〇五〇年度にはマイナス八〇%、そして、長期成長戦略で示しておられるように、二〇五〇年以降の早期に、日本もパリ協定が求めるCO2排出ゼロを目指すということは大変重要だと思っております。
そのためにも、脱炭素社会を目指して再生可能エネルギーの主力電源化に向けて、今回の再エネ特措法の改正、そして災害などの増加を見越した、大規模自然災害の増加を踏まえた強靱な電気供給体制の確立を目指す今回の電気事業法の改正、これは日本の今後を牽引する大切な車の両輪、大きな契機になるというふうに考えております。
まず、再生可能エネルギーに関して申し上げますと、これまで価格を一定にして支える固定価格買取り制度というので応援してまいりました。もちろん、賦課金あります。暮らしの中では電力に費用がプラスされますけれども、再生可能エネルギーの促進のためということで社会は応援をしてきたというような流れがありますが、これをもう少し電力市場と連動して、電気の需要の多いときの発電にインセンティブを与えるという、この新しいプレミアム上乗せ制度、こういうものも今回入っております。こういうものに関して、再エネの急増に対応する送電網の費用をどういうふうに支えていくのかという制度も今回入っております。
それだけでなく、太陽光パネルの廃棄時を見据えた費用もきちんと考えてくださいというふうになっていたはずですけれども、なかなか進んでいなかったということで費用の外部積立てを明確にするなど、急激に増やしてきた再生可能エネルギーを社会の中にしっかり定着させるということを大事にした様々な視点が入っており、こういう動きを総合的な視点で迅速に進めようとしておる今回の見直しの方向性には賛同したいというふうに考えております。
次に、災害時の連携強化と情報発信に関してなんですけれども、先ほど申したように、非常に台風などあったわけですが、昨年の台風十五号の停電復旧後に招集された電力レジリエンスワーキンググループに委員として参加いたしました。お隣の大山先生が委員長を務めておられましたが、その中で、私も、送配電事業者はそれぞれが災害対応の備えをして、大規模停電の際は人員とか作業車を交換して派遣し合って協力しようという流れはできていたというふうに思います。
ただし、実際には、仕様が違う工具とか設備、これをそういう派遣、集まった様々な会社の職員の皆さんがきちんと生かし切れたか、工具、設備、人材、全てを生かし切れたのかという、こういう現実の課題も見えてきたというふうに感じております。
今後、地震も含めて大規模災害の多発を念頭に、送配電事業者の皆さんが連携して災害時連携計画を策定するということ、今回のこの義務化は大変意義があることと考えております。
今後、被害状況や復旧の予定など、社会への適切な情報発信、これに関してはなかなかまだうまくいっていなかった事例もありますので、こういう情報発信をどういうふうに社会にちゃんと伝えていくかという、こういうところから、きちんと事業者が迅速に計画を作り、取り組んでいただければ有り難いというふうに思っております。
また、仮復旧に係る費用を事前に積み立てる相互扶助制度や、災害復旧に必要な電気の使用状況の情報収集を可能にすること、そして電源車の燃料を迅速に調達する仕組みなど、実際の災害復旧での苦い経験を踏まえた審議の下に出てきた内容だというふうに考えております。是非、今後の災害復旧時に迅速に生かしてほしいというふうに考えております。
次に、持続可能な地域づくりの視点から申し上げたいと思います。
今回の法案には、分散型電力システムの定着に向けた内容も多く含まれております。地域づくりの視点からもこの改正案を評価したいというふうに考えております。
環境、経済、社会課題を統合的に解決する持続可能な社会づくり、地域社会づくりというのが大変期待されているわけですが、特にその解決には地域資源を活用することが重要というふうに考えております。その際、どこの地域にも、例えばエネルギー資源となる太陽光、風力、水力、木質バイオマス、家畜ふん尿、廃棄物エネルギー、地熱発電、温泉など、個性豊かな資源があると思います。このような地域資源から生成した再生可能エネルギーを活用して地域経済の活性化を実現する、そして、そのエネルギーを活用して、例えば地域で少子高齢化など社会課題を解決するためのコミュニティー交通の電源に活用するなど、再生可能エネルギーの地産地消の動きも多くの地域で始まっていると感じております。
今回、ふだんは系統と接続し、災害時は独立運営を行うマイクログリッドの実証事業、そういうものも北海道から沖縄まで多様な再生可能エネルギーの生産地域で始まっているというふうに感じております。そのほか、分散型電源を束ねて提供するアグリゲーター、こういう存在もきちんと位置付けるなど、災害時に力を発揮するということを評価しておりますけれども、この分散型電源の発展に非常に重要な視点が入っており、今回の分散型電源の導入促進を目指した様々な視点も重要なことだというふうに考えております。
三番目といたしまして、安定供給の備えの視点から、この法案に関して意見を申し上げたいと思います。
災害などを経験し、停電を経験すると、ふだん当たり前のように電気を使っていることの便利さが身にしみます。日本はエネルギー資源の自給率が先進国の中でも非常に少ない国であるということも、日常生活の中で思い出すことはほとんどありません。
けれど、日本にとって重要なエネルギー資源の供給先での有事の際はどうするのか。そういうことに関しては、国が前面に立ってまず考え、行動できるように、制度の上で担保しておくというのは当然のことと考えております。ですから、今回、災害時の発電用の燃料調達とともに、エネルギー資源の確保に向けたJOGMEC法の改正というのも入っておりますが、重要な判断だと受け止めております。
最後に一言。東京二〇二〇大会の持続可能性に関して一言申し上げたいというふうに思っております。
私は、この東京二〇二〇大会組織委員会の外部専門家として、大会の持続可能な運営計画作りに参画してまいりました。SDGsの実現ということを明確に発信しながら準備を続けてまいりましたが、新型コロナウイルス対応で一年延期になりました。この期間を活用して、より質の高い成果を目指してほしいというふうに願っております。
持続可能性の面からいって、例えば都市鉱山メダルプロジェクトのように、全国から使用済みの携帯電話などの小型家電を集めて金、銀、銅メダルを再生金属一〇〇%で作り上げる資源管理の取組もあります。
そのほか、新しい施設には再生可能エネルギー一〇〇%で運用する設備を導入をするということを明確に定めているなどありますけれども、福島の太陽光で発電された再生可能エネルギーを水素としてためて、作るときも使うときもCO2を出さないCO2フリー水素として選手の送迎用の燃料電池自動車あるいはバスなどに活用する。それだけではなくて、選手村地区を水素社会のモデル地区として開発するなど、将来のエネルギー活用のショーケースとなるよう多様な取組を進めております。
こういうような流れの中で、今、一人一人、私たち市民もエネルギーをもっと身近に感じていくということが重要だと思いますが、この電力システム改革という大きな動きの中で、そういう一人一人の役割も感じながら、そして持続可能性、持続可能な未来に向かって社会全体が大きくかじを切っていくという、こういう時代を共に歩んでいくことが大切だというふうに思っております。今回の法案がそのようなきっかけになるのではないかというふうに願っております。
どうもありがとうございました。
礒
大
大山力#6
○参考人(大山力君) ありがとうございます。横浜国立大学の大山と申します。よろしくお願いいたします。
私の専門分野は、電気工学、特に電力システム工学といったものになっております。私、電力広域的運営推進機関、いわゆる広域機関の電力レジリエンス等に関する小委員会の委員長、それから、先ほど崎田委員からも御紹介ありましたけれども、国の電力レジリエンスワーキンググループの座長を務めておりましたので、その関係でこちらに呼ばれたものと考えております。そういった経緯がありますので、私としては安定供給に焦点を当ててお話ししたいというふうに考えております。
最近起きた大きな停電、いろいろ起きておりますけれども、大きく二つに分類できると思っております。一つはブラックアウト、もう一つは主として配電系の、配電系というのは電圧の低い方の系統ですけれども、主として配電系の設備損傷による停電というふうに分類できると思います。
まず、ブラックアウトですけれども、ブラックアウトというのは大きな地域が停電することということですけれども、じゃ、どこまで大きければいいんだとか、そういうところについてはちょっと定義的にはっきりしないところがあるかと思いますけれども、北海道は一応ブラックアウトになるだろうということには皆さん異議がないと思いますし、北米のブラックアウトなんかもあったかと思います。
この停電、ブラックアウトというのは、突き詰めていけば需要と供給、供給というのは発電のことですけれども、そのバランスが取れなくなることによって起きる停電である、バランスが取れなくなったときに、ほかの手当てがうまくいかなかったときに起きる停電というふうに思っていただければいいかと思います。
北海道のブラックアウト、記憶に新しいかと思いますけれども、設備損傷もありましたが、非常に多くの設備が損傷を受けたというわけではなくて、損傷の後に需給バランスが取れなくなることによって一気に全県が停電したという事象でございます。
ブラックアウトについてよく分析されているケースとしては、二〇〇三年八月十四日の北米大停電などがございます。北米大停電は、電力自由化の後だったものですから、その影響というのがよくいろいろ話題になっておりますけれども、自由化によってメンテナンスにお金を掛けなくなって、樹木の管理が適切に行われなくなった、伸び放題になってしまった。そのために、電線が温度上昇して少し垂れたときに樹木に接触してしまってというのが直接の原因というふうに言われています。ただ、復旧したときには、隣接した健全系統から電力を供給されるということによって発電所を復旧させていきました。
北海道の場合は、樹木接触ではなくて、地震によって発電所が損害を受けたことが原因でございますけれども、本州とは直流送電という特殊な設備で連系されていたために、復旧しようとしたときには全くほかから助けが得られないで、ブラックスタートということをした珍しいケースでございます。
ブラックスタートというのは、ほかからの電力の供給を受けずに、自分だけで発電所が起動できることをいいます。自動車なんかはセルモーターを持っているかと思いますけれども、普通の発電所はセルモーターを持っていませんで、ほかから電気を受けることによって初めて自分を動かすことができると。限られた発電所のみがそのブラックスタート機能を持っているという状況です。
ある程度以上の大きさの系統がブラックスタートしたというのは、広域機関の調べではハワイのオアフ島、ジャマイカに次いで三例目だということで、非常に珍しいことが起きてしまったということかと思います。
なお、電力系統の運用者は、北海道は以前からブラックアウトだけは起こしてはいけないという教育を受けてきていて、系統運用者は皆さん非常にショックを受けたという状況だったかと思います。
もう一つの、主として配電系の設備損傷による停電ですけれども、次のような特徴を持っているかと思います。
まず初めに申し上げなきゃいけないことは、配電線の亘長、線路の長さですけれども、それは送電に比べて桁違いに長いということになります。したがって、全ての配電線を強靱に造ることは現実的ではありません。ということで、設備損傷をゼロに持っていくというのは難しいというか、できませんということになります。経済合理的な範囲でどうやって設備損傷を減らすかというのはもちろん考えなきゃいけませんけれども、いかに早く復旧するかということを考えることが重要になってきます。
なお、昨年の台風十五号、配電設備だけではなくて送電鉄塔も倒壊しましたけれども、こちらについては設備の強度を上げる必要があるというふうに思いますし、その検討は別途行われているものと承知しております。
ということで、ブラックアウトという起こしてはならないと教育されてきたことが起きてしまったこと、それから、気象激甚化によって設備損傷による停電が今後増加すると、既に増えてきていると思いますけれども、今後更に増加することが予想されるということから、今回の電気事業法の改正は必要だと思っております。
まず、設備損傷に起因する停電に対する対策ですが、先ほども申し上げましたけれども、配電設備を合理的な範囲で強化することはもちろん必要ですけれども、設備損傷はゼロにはできないので、いかに早く復旧するかが重要でございます。
今回の法律の改正案というのは、台風被害時の教訓があって、電力会社間、電力会社と自治体や自衛隊の間の連携強化が提案されているものと思っております。
今回盛り込まれていることですけれども、一般送配電事業者が災害時にこれまでよりスムーズに連携すること。先ほど崎田委員から仕様の異なる工具だとかそういう話がありましたけれども、そういったことも含めて、そういう連携をうまく取っていく必要があるんだと。
それから、仮復旧ということを導入して復旧を早くする相互扶助制度、応援要請や仮復旧がしやすくなるためにそういう制度が必要であると。
それから、平時も含むデータの活用、そして発電用燃料の調達といったことが盛り込まれておりますけれども、これらは全て、先ほど申し上げましたとおり、最近の台風災害時の教訓からきているものというふうに思っております。
次に、ブラックアウトに対する対策ですけれども、ブラックアウトからの復旧、まず原因ですけれども、先ほども申し上げましたとおり、需要と供給のアンバランスというのが最終的な原因になると。ただし、どこのエリアでアンバランスになるかと考えていきますと、エリアが広い方がアンバランスが起きにくくなりますので、ネットワークの脆弱性、どこかで容量がいっぱいになってしまうというようなボトルネックの存在も問題となってまいります。
ネットワークがより強靱になれば、周囲の系統から電力の融通を受けることができ、需給のバランスが取りやすくなり、また復旧もしやすくなってきます。そこで、必要な設備投資を着実に実施することができる制度が重要になってまいります。どこに発電所が造られるか分からない状況でも対応できるマスタープランに基づいた広域系統整備、それから設備投資がしやすくなる制度といったことが今回の改正案に盛り込まれております。
なお、小分けされた地域ごとに需要と供給がほぼバランスしていれば、非常時に系統を分離することによって一部の系統が生き残り、ブラックアウトは避けることができるということが電力システム工学の分野では昔から言われております。ただ、それをやるためには、常に系統分離あるいはアイランディング、島となって生き残るという意味ですけれども、アイランディングができるように発電電力を調整していくことが必要になります。地域ごとにほぼ需要と供給がバランスしていれば切り離せるということでございます。
そのためには、発電が足りない地域にある発電所は、もし燃料費が高くてもたくさん発電する必要があって、これは経済運用とはちょっと異なってきまして、燃料費の増加を招いてきてしまいます。この費用をどのように負担するかということも重要になるかと思いますけれども、今回の法律案、改正案では余り明示的には含まれていないかと思いますけれども、今後検討する必要があろうかと思います。大橋委員の方から送配電に対するインセンティブのお話がありましたけれども、これもそのうちの一つになるかと思います。
もう一つの対策としては、初めから系統分離、アイランディングができるように、まとまりの良い分散型電力システムを構築しておくことです。
今回の改正案では、配電事業者の創設、それから遠隔地における配電網の独立化といったことも取り上げてあります。遠隔地の配電網の独立化は平常時のコスト面からもメリットが期待できると思いますが、配電事業者の創設、これは直接的なコストメリットはないかもしれません。でも、非常時に備える手段を多様化するのは評価できるというふうに考えております。
以上で私が申し上げたいことはほぼ終わりですけれども、配電線地中化あるいは無電柱化について一言だけ補足しておきたいと思います。
配電線を地中化しますと、大ざっぱに言うと、費用は倍から、経産省の資料によれば十倍ぐらいというデータもありますけれども、故障は起きにくくなります。ただ、一旦故障すると復旧時間が長くなります。それから、台風、風には強いと思いますけれども、水害には弱いです。
というわけで、実は台風十五号のときは、一部の地域が停電しているけど長く停電したというのが非常に問題だったわけで、そういうことから考えると、コストを掛けて本当にその停電確率は減るけど一旦起きたら長くなることを求めるのがいいかというと、それが効く場所もあると思いますけれども、全体的な話とすれば、レジリエンスだけでは配電線の地中化ということを正当化するのはちょっと難しいかなと思っております。
ただ、配電線の地中化には美観を良くするという効果がありますので、そちらを狙っていくというのはもちろん必要だと思っておりますので、今回の改正案に含まれている無電柱化の推進を含め、計画的な更新を求める制度というのはもちろん意義があるものだとは思っております。
ちょっとレジリエンスだけからは難しいところはあるかということを一言だけ補足いたしました。
以上でございます。どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →私の専門分野は、電気工学、特に電力システム工学といったものになっております。私、電力広域的運営推進機関、いわゆる広域機関の電力レジリエンス等に関する小委員会の委員長、それから、先ほど崎田委員からも御紹介ありましたけれども、国の電力レジリエンスワーキンググループの座長を務めておりましたので、その関係でこちらに呼ばれたものと考えております。そういった経緯がありますので、私としては安定供給に焦点を当ててお話ししたいというふうに考えております。
最近起きた大きな停電、いろいろ起きておりますけれども、大きく二つに分類できると思っております。一つはブラックアウト、もう一つは主として配電系の、配電系というのは電圧の低い方の系統ですけれども、主として配電系の設備損傷による停電というふうに分類できると思います。
まず、ブラックアウトですけれども、ブラックアウトというのは大きな地域が停電することということですけれども、じゃ、どこまで大きければいいんだとか、そういうところについてはちょっと定義的にはっきりしないところがあるかと思いますけれども、北海道は一応ブラックアウトになるだろうということには皆さん異議がないと思いますし、北米のブラックアウトなんかもあったかと思います。
この停電、ブラックアウトというのは、突き詰めていけば需要と供給、供給というのは発電のことですけれども、そのバランスが取れなくなることによって起きる停電である、バランスが取れなくなったときに、ほかの手当てがうまくいかなかったときに起きる停電というふうに思っていただければいいかと思います。
北海道のブラックアウト、記憶に新しいかと思いますけれども、設備損傷もありましたが、非常に多くの設備が損傷を受けたというわけではなくて、損傷の後に需給バランスが取れなくなることによって一気に全県が停電したという事象でございます。
ブラックアウトについてよく分析されているケースとしては、二〇〇三年八月十四日の北米大停電などがございます。北米大停電は、電力自由化の後だったものですから、その影響というのがよくいろいろ話題になっておりますけれども、自由化によってメンテナンスにお金を掛けなくなって、樹木の管理が適切に行われなくなった、伸び放題になってしまった。そのために、電線が温度上昇して少し垂れたときに樹木に接触してしまってというのが直接の原因というふうに言われています。ただ、復旧したときには、隣接した健全系統から電力を供給されるということによって発電所を復旧させていきました。
北海道の場合は、樹木接触ではなくて、地震によって発電所が損害を受けたことが原因でございますけれども、本州とは直流送電という特殊な設備で連系されていたために、復旧しようとしたときには全くほかから助けが得られないで、ブラックスタートということをした珍しいケースでございます。
ブラックスタートというのは、ほかからの電力の供給を受けずに、自分だけで発電所が起動できることをいいます。自動車なんかはセルモーターを持っているかと思いますけれども、普通の発電所はセルモーターを持っていませんで、ほかから電気を受けることによって初めて自分を動かすことができると。限られた発電所のみがそのブラックスタート機能を持っているという状況です。
ある程度以上の大きさの系統がブラックスタートしたというのは、広域機関の調べではハワイのオアフ島、ジャマイカに次いで三例目だということで、非常に珍しいことが起きてしまったということかと思います。
なお、電力系統の運用者は、北海道は以前からブラックアウトだけは起こしてはいけないという教育を受けてきていて、系統運用者は皆さん非常にショックを受けたという状況だったかと思います。
もう一つの、主として配電系の設備損傷による停電ですけれども、次のような特徴を持っているかと思います。
まず初めに申し上げなきゃいけないことは、配電線の亘長、線路の長さですけれども、それは送電に比べて桁違いに長いということになります。したがって、全ての配電線を強靱に造ることは現実的ではありません。ということで、設備損傷をゼロに持っていくというのは難しいというか、できませんということになります。経済合理的な範囲でどうやって設備損傷を減らすかというのはもちろん考えなきゃいけませんけれども、いかに早く復旧するかということを考えることが重要になってきます。
なお、昨年の台風十五号、配電設備だけではなくて送電鉄塔も倒壊しましたけれども、こちらについては設備の強度を上げる必要があるというふうに思いますし、その検討は別途行われているものと承知しております。
ということで、ブラックアウトという起こしてはならないと教育されてきたことが起きてしまったこと、それから、気象激甚化によって設備損傷による停電が今後増加すると、既に増えてきていると思いますけれども、今後更に増加することが予想されるということから、今回の電気事業法の改正は必要だと思っております。
まず、設備損傷に起因する停電に対する対策ですが、先ほども申し上げましたけれども、配電設備を合理的な範囲で強化することはもちろん必要ですけれども、設備損傷はゼロにはできないので、いかに早く復旧するかが重要でございます。
今回の法律の改正案というのは、台風被害時の教訓があって、電力会社間、電力会社と自治体や自衛隊の間の連携強化が提案されているものと思っております。
今回盛り込まれていることですけれども、一般送配電事業者が災害時にこれまでよりスムーズに連携すること。先ほど崎田委員から仕様の異なる工具だとかそういう話がありましたけれども、そういったことも含めて、そういう連携をうまく取っていく必要があるんだと。
それから、仮復旧ということを導入して復旧を早くする相互扶助制度、応援要請や仮復旧がしやすくなるためにそういう制度が必要であると。
それから、平時も含むデータの活用、そして発電用燃料の調達といったことが盛り込まれておりますけれども、これらは全て、先ほど申し上げましたとおり、最近の台風災害時の教訓からきているものというふうに思っております。
次に、ブラックアウトに対する対策ですけれども、ブラックアウトからの復旧、まず原因ですけれども、先ほども申し上げましたとおり、需要と供給のアンバランスというのが最終的な原因になると。ただし、どこのエリアでアンバランスになるかと考えていきますと、エリアが広い方がアンバランスが起きにくくなりますので、ネットワークの脆弱性、どこかで容量がいっぱいになってしまうというようなボトルネックの存在も問題となってまいります。
ネットワークがより強靱になれば、周囲の系統から電力の融通を受けることができ、需給のバランスが取りやすくなり、また復旧もしやすくなってきます。そこで、必要な設備投資を着実に実施することができる制度が重要になってまいります。どこに発電所が造られるか分からない状況でも対応できるマスタープランに基づいた広域系統整備、それから設備投資がしやすくなる制度といったことが今回の改正案に盛り込まれております。
なお、小分けされた地域ごとに需要と供給がほぼバランスしていれば、非常時に系統を分離することによって一部の系統が生き残り、ブラックアウトは避けることができるということが電力システム工学の分野では昔から言われております。ただ、それをやるためには、常に系統分離あるいはアイランディング、島となって生き残るという意味ですけれども、アイランディングができるように発電電力を調整していくことが必要になります。地域ごとにほぼ需要と供給がバランスしていれば切り離せるということでございます。
そのためには、発電が足りない地域にある発電所は、もし燃料費が高くてもたくさん発電する必要があって、これは経済運用とはちょっと異なってきまして、燃料費の増加を招いてきてしまいます。この費用をどのように負担するかということも重要になるかと思いますけれども、今回の法律案、改正案では余り明示的には含まれていないかと思いますけれども、今後検討する必要があろうかと思います。大橋委員の方から送配電に対するインセンティブのお話がありましたけれども、これもそのうちの一つになるかと思います。
もう一つの対策としては、初めから系統分離、アイランディングができるように、まとまりの良い分散型電力システムを構築しておくことです。
今回の改正案では、配電事業者の創設、それから遠隔地における配電網の独立化といったことも取り上げてあります。遠隔地の配電網の独立化は平常時のコスト面からもメリットが期待できると思いますが、配電事業者の創設、これは直接的なコストメリットはないかもしれません。でも、非常時に備える手段を多様化するのは評価できるというふうに考えております。
以上で私が申し上げたいことはほぼ終わりですけれども、配電線地中化あるいは無電柱化について一言だけ補足しておきたいと思います。
配電線を地中化しますと、大ざっぱに言うと、費用は倍から、経産省の資料によれば十倍ぐらいというデータもありますけれども、故障は起きにくくなります。ただ、一旦故障すると復旧時間が長くなります。それから、台風、風には強いと思いますけれども、水害には弱いです。
というわけで、実は台風十五号のときは、一部の地域が停電しているけど長く停電したというのが非常に問題だったわけで、そういうことから考えると、コストを掛けて本当にその停電確率は減るけど一旦起きたら長くなることを求めるのがいいかというと、それが効く場所もあると思いますけれども、全体的な話とすれば、レジリエンスだけでは配電線の地中化ということを正当化するのはちょっと難しいかなと思っております。
ただ、配電線の地中化には美観を良くするという効果がありますので、そちらを狙っていくというのはもちろん必要だと思っておりますので、今回の改正案に含まれている無電柱化の推進を含め、計画的な更新を求める制度というのはもちろん意義があるものだとは思っております。
ちょっとレジリエンスだけからは難しいところはあるかということを一言だけ補足いたしました。
以上でございます。どうもありがとうございました。
礒
礒崎哲史#7
○委員長(礒崎哲史君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
高
高橋はるみ#8
○高橋はるみ君 ありがとうございます。自由民主党の高橋はるみでございます。質問の機会をいただき、心から感謝を申し上げます。
参考人の三人の先生におかれましては、大変貴重な御意見をいただき、私自身大変勉強になったところでございまして、改めて心から御礼を申し上げます。
今回の電事法等の改正案は、災害の頻発、また、中東など国際エネルギー情勢の緊迫化など様々な環境変化の中で、再エネの主力電源化を始めとする我が国のエネルギー供給を強靱化するためのものと、このように捉えている立場でございます。
それでは、幾つかの観点について御質問をさせていただきたいと思います。
一昨年の九月、先ほど来先生方からもお話ございました、私の地元の北海道においては北海道始まって以来の大地震がございました。震度七を経験したのは我々初めてでございます。そして、それに誘発される形で域内全電力供給途絶、いわゆるブラックアウトを我々道民は経験をいたしました。泊原発、これは約二百万キロワットぐらいあるところでございますが、これが停止中に起こった事案でございました。
関係者の皆様方の、まあ私も含めてというふうにあえて申しますが、関係者の皆様方の御努力により約二日という短期間での復旧に至ったところではございますが、当時、知事として私は、道民の命と生活を守るという観点から二度とこのような事態は起こしてはならないと、このように強く思ったところでございます。
そういう観点から、北本連系線の百二十万キロワットですかね、への増強を大いに期待すると同時に、今回御提案のございます改正法案、必要と考える立場でございます。
他方、北海道は、御案内のとおり、再生エネルギーのポテンシャルは日本一であると、このように認識をいたします。日本全体の電源構成において再エネの主力電源化を目指す上で、北海道の果たす役割は大変大きいと考えるところでもあります。
こうした観点から、まず、大山参考人にお伺いをしたいと思うわけでありますが、災害対応、再エネ主力電源化の観点から、北本連系線増強の意義をどのようにお考えでしょうか。改めてお考えをお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →参考人の三人の先生におかれましては、大変貴重な御意見をいただき、私自身大変勉強になったところでございまして、改めて心から御礼を申し上げます。
今回の電事法等の改正案は、災害の頻発、また、中東など国際エネルギー情勢の緊迫化など様々な環境変化の中で、再エネの主力電源化を始めとする我が国のエネルギー供給を強靱化するためのものと、このように捉えている立場でございます。
それでは、幾つかの観点について御質問をさせていただきたいと思います。
一昨年の九月、先ほど来先生方からもお話ございました、私の地元の北海道においては北海道始まって以来の大地震がございました。震度七を経験したのは我々初めてでございます。そして、それに誘発される形で域内全電力供給途絶、いわゆるブラックアウトを我々道民は経験をいたしました。泊原発、これは約二百万キロワットぐらいあるところでございますが、これが停止中に起こった事案でございました。
関係者の皆様方の、まあ私も含めてというふうにあえて申しますが、関係者の皆様方の御努力により約二日という短期間での復旧に至ったところではございますが、当時、知事として私は、道民の命と生活を守るという観点から二度とこのような事態は起こしてはならないと、このように強く思ったところでございます。
そういう観点から、北本連系線の百二十万キロワットですかね、への増強を大いに期待すると同時に、今回御提案のございます改正法案、必要と考える立場でございます。
他方、北海道は、御案内のとおり、再生エネルギーのポテンシャルは日本一であると、このように認識をいたします。日本全体の電源構成において再エネの主力電源化を目指す上で、北海道の果たす役割は大変大きいと考えるところでもあります。
こうした観点から、まず、大山参考人にお伺いをしたいと思うわけでありますが、災害対応、再エネ主力電源化の観点から、北本連系線増強の意義をどのようにお考えでしょうか。改めてお考えをお伺いをしたいと思います。
大
大山力#9
○参考人(大山力君) ありがとうございます。
北本連系線を増強するということで、いろいろなメリットがあると思っております。まず、容量的に大きくなるということは、本州からいざというときにより融通を受けられるということで、北海道内の需給のアンバランスというものを解消する力が強くなるということで、起きにくくなるということはあると思います。
北海道の系統というのは、全体の系統の大きさに比べて発電所が大きいと。苫東厚真も大きいですけれども、泊はもっと大きいと。泊が動いていたら大丈夫だったんじゃないかという話がありますけれども、そうもいかないよと、泊は何かあったらすぐに逃げると思いますので。いずれにしましても、本州からの応援がたくさん得られるというのは非常に大きなことだというふうに思っております。
もう一つ、先ほどちょっと申し上げましたけれども、ブラックアウトした後で本州からの応援が得られなかった、そのためにブラックスタートしなければいけなかったということがあるんですけれども、それは実は、そのときにあった北本連系線というのは、ちょっと電気工学的な話になりますけれども、他励式という変換器で、両側に電圧がないと動かないものだと。新しいものは自励式になっているということで、片側が電圧がなかったとしても電力が送れるようになると。したがって、ブラックスタートでいろいろなところが起動する必要があるので、一部はブラックスタートする必要があるかと思いますけれども、全系全てがブラックスタートに頼るということは解消する可能性がある、これも大きいことかなというふうに思っております。
もう一つ、再生可能エネルギーの面でなんですけれども、これも北海道は、先ほどおっしゃられていたように、風力、特に風力の賦存量が大きいということで、本州に電気をもし流していれば、逆に何かあったときにブラックアウトしにくくなるといったようなこともあると思っているんですけれども、そのために北本連系線を強くするのはもちろん意義があることだと思いますけれども、残念なことに北海道の場合は、特に北の方の風力というのは可能性が高いと思っているんですけれども、北海道内の系統がまだそんなに強くない。
したがって、北本連系線ももちろん役に立つんですけれども、北海道の域内の連系線、失礼、連系線じゃなくて、送電線の強化というのがセットになって行われないと、なかなか難しいかもしれません。そちらもやる手だてというのを考えていく必要があるというふうに思っております。
以上です。
この発言だけを見る →北本連系線を増強するということで、いろいろなメリットがあると思っております。まず、容量的に大きくなるということは、本州からいざというときにより融通を受けられるということで、北海道内の需給のアンバランスというものを解消する力が強くなるということで、起きにくくなるということはあると思います。
北海道の系統というのは、全体の系統の大きさに比べて発電所が大きいと。苫東厚真も大きいですけれども、泊はもっと大きいと。泊が動いていたら大丈夫だったんじゃないかという話がありますけれども、そうもいかないよと、泊は何かあったらすぐに逃げると思いますので。いずれにしましても、本州からの応援がたくさん得られるというのは非常に大きなことだというふうに思っております。
もう一つ、先ほどちょっと申し上げましたけれども、ブラックアウトした後で本州からの応援が得られなかった、そのためにブラックスタートしなければいけなかったということがあるんですけれども、それは実は、そのときにあった北本連系線というのは、ちょっと電気工学的な話になりますけれども、他励式という変換器で、両側に電圧がないと動かないものだと。新しいものは自励式になっているということで、片側が電圧がなかったとしても電力が送れるようになると。したがって、ブラックスタートでいろいろなところが起動する必要があるので、一部はブラックスタートする必要があるかと思いますけれども、全系全てがブラックスタートに頼るということは解消する可能性がある、これも大きいことかなというふうに思っております。
もう一つ、再生可能エネルギーの面でなんですけれども、これも北海道は、先ほどおっしゃられていたように、風力、特に風力の賦存量が大きいということで、本州に電気をもし流していれば、逆に何かあったときにブラックアウトしにくくなるといったようなこともあると思っているんですけれども、そのために北本連系線を強くするのはもちろん意義があることだと思いますけれども、残念なことに北海道の場合は、特に北の方の風力というのは可能性が高いと思っているんですけれども、北海道内の系統がまだそんなに強くない。
したがって、北本連系線ももちろん役に立つんですけれども、北海道の域内の連系線、失礼、連系線じゃなくて、送電線の強化というのがセットになって行われないと、なかなか難しいかもしれません。そちらもやる手だてというのを考えていく必要があるというふうに思っております。
以上です。
高
高橋はるみ#10
○高橋はるみ君 ありがとうございました。これからも引き続きよろしくお願いをいたします。
さて、次は、崎田参考人にお伺いをしたいと思います。
先ほどのお話でも触れていただいたことと関連するわけでありますが、広大な北海道におきましては、小水力、バイオマス、また地熱なんかも小規模のものも、温泉なんかもあります。そういった一定の地域に限定された再エネも多く存在するところであります。
一昨年のブラックアウト、さっき触れさせていただきましたが、この際に大規模な酪農地域において、本当に近くにバイオマス発電があるのに、それを農業の経営、営農に必要な電力として利用できなかったんだという声も地元から私どもに届いていたところであります。
そこで、崎田参考人にお伺いをいたしますが、小水力、バイオマスなど地域活用電源を災害時のレジリエンス強化、そしてエネルギーの地産地消、それぞれの観点からどのように位置付けていくべきでしょうか。是非お考えをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →さて、次は、崎田参考人にお伺いをしたいと思います。
先ほどのお話でも触れていただいたことと関連するわけでありますが、広大な北海道におきましては、小水力、バイオマス、また地熱なんかも小規模のものも、温泉なんかもあります。そういった一定の地域に限定された再エネも多く存在するところであります。
一昨年のブラックアウト、さっき触れさせていただきましたが、この際に大規模な酪農地域において、本当に近くにバイオマス発電があるのに、それを農業の経営、営農に必要な電力として利用できなかったんだという声も地元から私どもに届いていたところであります。
そこで、崎田参考人にお伺いをいたしますが、小水力、バイオマスなど地域活用電源を災害時のレジリエンス強化、そしてエネルギーの地産地消、それぞれの観点からどのように位置付けていくべきでしょうか。是非お考えをお伺いしたいと思います。
崎
崎田裕子#11
○参考人(崎田裕子君) 今御質問いただきまして、ありがとうございます。
先ほどの意見のときにも少し述べさせていただきましたけれども、地域にある資源というのは、いろいろな意味を持ちますけれども、特に再生可能エネルギーの資源というのは、どこの地域にも何らかのものが特徴的にあるというふうに思っております。ですから、それをしっかり活用して地域のエネルギーとして安定的に供給できるような状態にするのは、はっきり言えば地域活性化、いわゆる経済を地域で回すという視点から考えても非常に重要な視点だというふうに思っております。
特に、お話のあった小水力とかバイオマスとか、今、北海道などは非常にいろいろなものがありますけれども、そういうものを地域の資源としてどんどん活用していくというだけではなくて、やはり、おっしゃられたように、ブラックアウト、ああいうようなことがもし起こった場合、今まではそういうことはほとんど想定されていなかったわけですけれども、今後大災害が今以上に増えるというのは状況からいって仕方のない状況。
もちろん、それをどういうふうに防ぐかということをみんなでやらなきゃいけないわけですけれども、そういうことに対応するために、今回、そういう少し遠い地域を少しまとめて、グリッド遮断をしてマイクログリッド、こういうものを明確に位置付けていこうということが入っているというのは大変大きな意義があるというふうに考えております。
そういう意味でも、これから地域の新しい動き、そして災害対応ということで意味を持つ法案だというふうに思っております。
この発言だけを見る →先ほどの意見のときにも少し述べさせていただきましたけれども、地域にある資源というのは、いろいろな意味を持ちますけれども、特に再生可能エネルギーの資源というのは、どこの地域にも何らかのものが特徴的にあるというふうに思っております。ですから、それをしっかり活用して地域のエネルギーとして安定的に供給できるような状態にするのは、はっきり言えば地域活性化、いわゆる経済を地域で回すという視点から考えても非常に重要な視点だというふうに思っております。
特に、お話のあった小水力とかバイオマスとか、今、北海道などは非常にいろいろなものがありますけれども、そういうものを地域の資源としてどんどん活用していくというだけではなくて、やはり、おっしゃられたように、ブラックアウト、ああいうようなことがもし起こった場合、今まではそういうことはほとんど想定されていなかったわけですけれども、今後大災害が今以上に増えるというのは状況からいって仕方のない状況。
もちろん、それをどういうふうに防ぐかということをみんなでやらなきゃいけないわけですけれども、そういうことに対応するために、今回、そういう少し遠い地域を少しまとめて、グリッド遮断をしてマイクログリッド、こういうものを明確に位置付けていこうということが入っているというのは大変大きな意義があるというふうに考えております。
そういう意味でも、これから地域の新しい動き、そして災害対応ということで意味を持つ法案だというふうに思っております。
高
高橋はるみ#12
○高橋はるみ君 ありがとうございます。
それでは、次は大橋参考人によろしくお願いをいたします。
この国会におきまして、5G、そしてドローン導入法というのが成立をいたしました。私も、この法案についても質疑という形であのときも勉強させていただきました。ありがとうございました。
今後、こういった中で、IT技術というのは飛躍的に進展が想定されるところでありますが、こうした中で今後の電力を始めとしたエネルギーシステム転換の方向性をどのようにお考えになっておられるでしょうか。大橋参考人のお考えをお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →それでは、次は大橋参考人によろしくお願いをいたします。
この国会におきまして、5G、そしてドローン導入法というのが成立をいたしました。私も、この法案についても質疑という形であのときも勉強させていただきました。ありがとうございました。
今後、こういった中で、IT技術というのは飛躍的に進展が想定されるところでありますが、こうした中で今後の電力を始めとしたエネルギーシステム転換の方向性をどのようにお考えになっておられるでしょうか。大橋参考人のお考えをお伺いをしたいと思います。
大
大橋弘#13
○参考人(大橋弘君) ありがとうございます。
5GとかあるいはIT技術のお話いただきましたけれども、これまでのエネルギーシステムというのは、需要と供給があるわけですけど、需要というのは取りあえず与えられたものとして、それにどうやって供給とか設備を合わせていくかというふうなのがこれまでのエネルギーシステムだったというふうに思います。
他方で、御指摘のあった技術が入ってくると、実は需要側にそういうふうなシステムを入れることで、その需要の電力、例えば産業用とか業務用とかの電力を管理することができるようになる、コントロールすることができるようになると、その供給、設備を増やすんじゃなくて、需要を減らすということも他方でできるようになってくるのかなと思います。
これは一部、需要側の電化を進めることにも多分なるのかもしれませんが、そうすることで実は産業用のデータも取れるようになってくるということで、それがAIとかを使って、製造業の例えばAIを活用した更なる生産性向上というものにもつながり得るのかなと。そういう意味でいうと、エネルギーシステムの転換をしながら経済の成長にも実はつながり得るような、そういうような展望も見えてくるんじゃないかというふうに思っております。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →5GとかあるいはIT技術のお話いただきましたけれども、これまでのエネルギーシステムというのは、需要と供給があるわけですけど、需要というのは取りあえず与えられたものとして、それにどうやって供給とか設備を合わせていくかというふうなのがこれまでのエネルギーシステムだったというふうに思います。
他方で、御指摘のあった技術が入ってくると、実は需要側にそういうふうなシステムを入れることで、その需要の電力、例えば産業用とか業務用とかの電力を管理することができるようになる、コントロールすることができるようになると、その供給、設備を増やすんじゃなくて、需要を減らすということも他方でできるようになってくるのかなと思います。
これは一部、需要側の電化を進めることにも多分なるのかもしれませんが、そうすることで実は産業用のデータも取れるようになってくるということで、それがAIとかを使って、製造業の例えばAIを活用した更なる生産性向上というものにもつながり得るのかなと。そういう意味でいうと、エネルギーシステムの転換をしながら経済の成長にも実はつながり得るような、そういうような展望も見えてくるんじゃないかというふうに思っております。
ありがとうございます。
高
高橋はるみ#14
○高橋はるみ君 ありがとうございました。
今後とも、このIT技術の発展ということを私もしっかり見届けていかなければなりませんし、同時に、そういった環境の中におけるエネルギーシステムのありようということについても、また先生方の御指導をいただきながら、我々も考えてまいりたいと思います。
若干時間がございます。
現下の我々日本国民、そして、政府挙げてコロナ危機への対応というものを、全力を挙げて対応しているところでございます。
このコロナ危機、ウイズコロナあるいはアフターコロナ、いろいろなことがいろんな場で言われておりますが、明らかにいろんなことが変わってきている。そして、そのことがアフターコロナの時代にも定着するんではないかというようなことも言われている中でございますが、このコロナ危機を経験した日本国において、このことの対応を通じて今後のエネルギー政策への影響をどのようにお考えになられるでしょうか。
時間も限られております。それぞれの参考人から一言ずつお考えをお聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →今後とも、このIT技術の発展ということを私もしっかり見届けていかなければなりませんし、同時に、そういった環境の中におけるエネルギーシステムのありようということについても、また先生方の御指導をいただきながら、我々も考えてまいりたいと思います。
若干時間がございます。
現下の我々日本国民、そして、政府挙げてコロナ危機への対応というものを、全力を挙げて対応しているところでございます。
このコロナ危機、ウイズコロナあるいはアフターコロナ、いろいろなことがいろんな場で言われておりますが、明らかにいろんなことが変わってきている。そして、そのことがアフターコロナの時代にも定着するんではないかというようなことも言われている中でございますが、このコロナ危機を経験した日本国において、このことの対応を通じて今後のエネルギー政策への影響をどのようにお考えになられるでしょうか。
時間も限られております。それぞれの参考人から一言ずつお考えをお聞かせいただければと思います。
礒
大
大橋弘#16
○参考人(大橋弘君) ありがとうございます。
簡単にですが、今、足下、エネルギー価格あるいは化石燃料の価格が物すごく下がっているというふうな状況が見られています。これ、需要の減少に伴うものだと思いますけれども、この状況というのは、実は、税制をグリーン税制へ抜本的に変えていく一つのチャンスなのかなというふうに思っています。
今後、地球温暖化に対する対応というのは、我が国、更に求められるところでありますので、そうしたところにも是非御議論していただければなというふうな思いでおります。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →簡単にですが、今、足下、エネルギー価格あるいは化石燃料の価格が物すごく下がっているというふうな状況が見られています。これ、需要の減少に伴うものだと思いますけれども、この状況というのは、実は、税制をグリーン税制へ抜本的に変えていく一つのチャンスなのかなというふうに思っています。
今後、地球温暖化に対する対応というのは、我が国、更に求められるところでありますので、そうしたところにも是非御議論していただければなというふうな思いでおります。
ありがとうございます。
礒
崎
崎田裕子#18
○参考人(崎田裕子君) ありがとうございます。
先日、三十七人でウエブでシンポジウムというのに参加をいたしまして、打合せ段階でそこの主催者は本当に綿密な打合せをしていたんですけれども、できた。半分ぐらいは初めての方なんですが、逆にそういうときの方が、みんな配慮し合いながら、話し方、そして時間をきちんと守ったり、いろんなことをやって、なかなかいい形で終わったという印象を持っています。
そういうふうに、単なる打合せとか会議だけではなく、様々なところでそういうウエブでミーティングというのが当たり前のように定着する時代になるというふうに強く感じました。
それを感じると、やはり都心とか都会だけではなく山間部、様々なところで、やはりエネルギーとその環境、インターネット環境さえあればいろんな方と話せるという、そういうような明確な時代の変化が起きるというふうに思っております。
それを考えれば、先ほど来申し上げている分散電源化とか、そういうことの一層の定着というのが、今までの一部の地域ではない、全体の話になるのではないかというふうな印象を持っております。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →先日、三十七人でウエブでシンポジウムというのに参加をいたしまして、打合せ段階でそこの主催者は本当に綿密な打合せをしていたんですけれども、できた。半分ぐらいは初めての方なんですが、逆にそういうときの方が、みんな配慮し合いながら、話し方、そして時間をきちんと守ったり、いろんなことをやって、なかなかいい形で終わったという印象を持っています。
そういうふうに、単なる打合せとか会議だけではなく、様々なところでそういうウエブでミーティングというのが当たり前のように定着する時代になるというふうに強く感じました。
それを感じると、やはり都心とか都会だけではなく山間部、様々なところで、やはりエネルギーとその環境、インターネット環境さえあればいろんな方と話せるという、そういうような明確な時代の変化が起きるというふうに思っております。
それを考えれば、先ほど来申し上げている分散電源化とか、そういうことの一層の定着というのが、今までの一部の地域ではない、全体の話になるのではないかというふうな印象を持っております。
ありがとうございます。
礒
大
大山力#20
○参考人(大山力君) コロナの件ですけれども、今、崎田参考人の方からお話があったように、インターネットを介した仕事のやり方とかそういうのが定着してくれば、それから経済的にもある程度上向いてくれば、より、何といいますか、安定供給された電気というのは重要になってくるというふうに考えております。
ただ、それを守るということを考えますと、今のところ電力会社、ガス会社でコロナが蔓延したという話は聞いておりませんけれども、メンテナンスをする作業員の方々のコロナ対策とか、そういったことが当面は非常に大事かなというふうに思っております。将来的にはそれを克服して、違う形の社会においてもエネルギーが重要だというふうに申し上げたいと思います。
以上です。
この発言だけを見る →ただ、それを守るということを考えますと、今のところ電力会社、ガス会社でコロナが蔓延したという話は聞いておりませんけれども、メンテナンスをする作業員の方々のコロナ対策とか、そういったことが当面は非常に大事かなというふうに思っております。将来的にはそれを克服して、違う形の社会においてもエネルギーが重要だというふうに申し上げたいと思います。
以上です。
高
浜
浜野喜史#22
○浜野喜史君 国民民主党共同会派の浜野喜史です。
本日は参考人の皆様、誠にありがとうございます。
まず、大山参考人にお伺いをいたします。
太陽光など変動電源の大量導入につきましては、発電も含めた電力ネットワークの安定性という点でどこかに限界があるんだろうと私は認識をいたしております。
そこで、大容量同期発電機が系統の安定化に不可欠といったようなことも言われます。そんなことも含めて御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →本日は参考人の皆様、誠にありがとうございます。
まず、大山参考人にお伺いをいたします。
太陽光など変動電源の大量導入につきましては、発電も含めた電力ネットワークの安定性という点でどこかに限界があるんだろうと私は認識をいたしております。
そこで、大容量同期発電機が系統の安定化に不可欠といったようなことも言われます。そんなことも含めて御見解をお伺いいたします。
大
大山力#23
○参考人(大山力君) 現状の電力システム、交流のシステムですけれども、それは大容量の同期発電機、交流の発電機をベースにしてつくられてきたという経緯がございます。太陽光に関してですけれども、二つありまして、一つは天候によって出力が変動するということ、それからもう一つは、基本的に出力が直流ですので、半導体、パワーエレクトロニクスによって交流に変換させなきゃいけないといったことがあるかと思います。
ですから、今御質問にもありましたとおり、現状のシステムに入れていくためには、やはり同期発電機がなくなってしまうというわけにはいかないよということは確かだと思います。
あと、どれだけ入れられるかというのは、たくさん入ってくると、ヨーロッパの国によっては、特にアイルランドなんかですけれども、その同期発電機が減ったことが問題になるということで、同期発電機の割合を常に計算するなんということもやっているようでございます。日本もほかの国と連系しておりませんので、そういうことが起きる可能性は大いにあるんですけれども、まだそこには至っていないと思っています。
今すぐ問題になるのは、出力が不安定というか変動してしまう。出ると思っていたのが出ない、あるいは出ないと思っていたのが出る。そうすると、電気の場合は、足りないときはもちろんまずいんですけど、余ってもまずいので、どちらにとっても非常に問題が大きいと思っていますので、日本の電力系統の運用を行っている、今は送配電部門ですけれども、非常に慎重にやっていると思いますが、慎重でありつつも徐々にやはり導入を増やしていくというのをやっていかなきゃいけないというふうに思っております。
よろしいでしょうか。
この発言だけを見る →ですから、今御質問にもありましたとおり、現状のシステムに入れていくためには、やはり同期発電機がなくなってしまうというわけにはいかないよということは確かだと思います。
あと、どれだけ入れられるかというのは、たくさん入ってくると、ヨーロッパの国によっては、特にアイルランドなんかですけれども、その同期発電機が減ったことが問題になるということで、同期発電機の割合を常に計算するなんということもやっているようでございます。日本もほかの国と連系しておりませんので、そういうことが起きる可能性は大いにあるんですけれども、まだそこには至っていないと思っています。
今すぐ問題になるのは、出力が不安定というか変動してしまう。出ると思っていたのが出ない、あるいは出ないと思っていたのが出る。そうすると、電気の場合は、足りないときはもちろんまずいんですけど、余ってもまずいので、どちらにとっても非常に問題が大きいと思っていますので、日本の電力系統の運用を行っている、今は送配電部門ですけれども、非常に慎重にやっていると思いますが、慎重でありつつも徐々にやはり導入を増やしていくというのをやっていかなきゃいけないというふうに思っております。
よろしいでしょうか。
浜
浜野喜史#24
○浜野喜史君 ありがとうございます。
大山参考人に引き続きお伺いいたしますけれども、配電事業ライセンスの導入に関してお伺いいたします。
これによって、これがどんどん出現をして認可をされて、配電事業、そして当然、電源とセットだということになろうかと思いますが、これが進んでいけば電力ネットワークに依存する者が少なくなっていくということになるんだろうというふうに思います。そうなってきますと、その送電網を維持していく意味での負担者が減っていくということにつながるんだろうというふうに認識をいたします。
ある面では送電網など電力ネットワークの強化ということに逆行するのではないかというふうに私は思うんですけれども、大山参考人の御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →大山参考人に引き続きお伺いいたしますけれども、配電事業ライセンスの導入に関してお伺いいたします。
これによって、これがどんどん出現をして認可をされて、配電事業、そして当然、電源とセットだということになろうかと思いますが、これが進んでいけば電力ネットワークに依存する者が少なくなっていくということになるんだろうというふうに思います。そうなってきますと、その送電網を維持していく意味での負担者が減っていくということにつながるんだろうというふうに認識をいたします。
ある面では送電網など電力ネットワークの強化ということに逆行するのではないかというふうに私は思うんですけれども、大山参考人の御見解をお伺いいたします。
大
大山力#25
○参考人(大山力君) まさにおっしゃるとおりの側面はあるというふうに思っております。先ほどもちょっと申し上げましたけれども、分散型にしていくということで独立の配電をやっていくというのは、直接的なコストメリットないかもしれないよというふうに先ほど申し上げたと思います。
常時でいえば、やはり電気というのは広い地域でお互いに割合手軽にというか、それほどコストを掛けずに融通できるよということが大きなメリットになっていて、それを追求してきたのがこれまでのやり方だったかと思います。ただ、非常時を考えると、そういう分散型のことというのはメリットがある可能性があるので、非常時に対する保険としてやるのはいいかなというふうに思っております。
ただ、全てをそれにしたら、多分常時のコストは、保険料ですから、高くなってしまうということがありますので、基本は広域のネットワークを維持しつつ、非常時を重視する方が分散型のシステムを構築していくという姿が正しいと思っていますので、そのバランスが取れるような政策をやっていただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →常時でいえば、やはり電気というのは広い地域でお互いに割合手軽にというか、それほどコストを掛けずに融通できるよということが大きなメリットになっていて、それを追求してきたのがこれまでのやり方だったかと思います。ただ、非常時を考えると、そういう分散型のことというのはメリットがある可能性があるので、非常時に対する保険としてやるのはいいかなというふうに思っております。
ただ、全てをそれにしたら、多分常時のコストは、保険料ですから、高くなってしまうということがありますので、基本は広域のネットワークを維持しつつ、非常時を重視する方が分散型のシステムを構築していくという姿が正しいと思っていますので、そのバランスが取れるような政策をやっていただきたいというふうに思います。
浜
浜野喜史#26
○浜野喜史君 もう一問、大山参考人にお伺いいたします。
補足で触れられました配電線の地中化について、メリットもあるけれども一方デメリットもあるんだという御見解でございました。もう私も全く同感なんですけれども、ちまたでは配電線地中化も全て善だというような社会的理解なんじゃないかなというふうに思います。
その辺りを是正していくために、その正確な発信というものが必要なんだろうと思うんですけれども、御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →補足で触れられました配電線の地中化について、メリットもあるけれども一方デメリットもあるんだという御見解でございました。もう私も全く同感なんですけれども、ちまたでは配電線地中化も全て善だというような社会的理解なんじゃないかなというふうに思います。
その辺りを是正していくために、その正確な発信というものが必要なんだろうと思うんですけれども、御見解をお伺いいたします。
大
大山力#27
○参考人(大山力君) まさにおっしゃるとおりで、ちまたでそういうことになっているので、先ほど補足で申し上げたというのが私の偽らざる気持ちでございます。
私一人でどれだけできるか分かりませんけれども、特に皆様方とは一緒になって正確な情報を発信していきたいというふうに思っております。
どうもありがとうございます。
この発言だけを見る →私一人でどれだけできるか分かりませんけれども、特に皆様方とは一緒になって正確な情報を発信していきたいというふうに思っております。
どうもありがとうございます。
浜
浜野喜史#28
○浜野喜史君 ありがとうございます。
次に、大橋参考人にお伺いいたします。
二〇一五年からの一連のシステム改革が、Sプラス3E、そして国民の豊かさの増大にもう本当につながっているんだろうかというふうに、私は疑問なしとはいたしません。様々な改革に関わってこられました大橋参考人の率直な御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →次に、大橋参考人にお伺いいたします。
二〇一五年からの一連のシステム改革が、Sプラス3E、そして国民の豊かさの増大にもう本当につながっているんだろうかというふうに、私は疑問なしとはいたしません。様々な改革に関わってこられました大橋参考人の率直な御見解をお伺いいたします。
大
大橋弘#29
○参考人(大橋弘君) ありがとうございます。
この国民の豊かさというものはいろんな次元があると思いますので、なかなかストレートなお答えは難しいですけれども、一つ言えることは、電力システム改革の中で、特に我々のような一般家庭が少なくとも選択肢を与えられるようになったということというのは、その選択して選べるというふうなことというのは、まあ一つ、その豊かさの一端ではあるのかなというふうなところはあります。
他方で、やはり将来的には価格というのが、いろんなメニューが提供されますし、あと今後もどんどん、時間によって変わるような電力料金というのも提示されるんじゃないかと思いますので、ますます複雑になってくるという意味で本当に消費者がきちっと選択ができるような環境にあるのかというところはしっかり見ていかないと、本当にこの制度が国民の豊かさにつながらなくなってしまうというところもあるんじゃないかなと思います。ここはしっかり、制度と国民の理解というものも併せてやっていかないといかぬというふうに思っております。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →この国民の豊かさというものはいろんな次元があると思いますので、なかなかストレートなお答えは難しいですけれども、一つ言えることは、電力システム改革の中で、特に我々のような一般家庭が少なくとも選択肢を与えられるようになったということというのは、その選択して選べるというふうなことというのは、まあ一つ、その豊かさの一端ではあるのかなというふうなところはあります。
他方で、やはり将来的には価格というのが、いろんなメニューが提供されますし、あと今後もどんどん、時間によって変わるような電力料金というのも提示されるんじゃないかと思いますので、ますます複雑になってくるという意味で本当に消費者がきちっと選択ができるような環境にあるのかというところはしっかり見ていかないと、本当にこの制度が国民の豊かさにつながらなくなってしまうというところもあるんじゃないかなと思います。ここはしっかり、制度と国民の理解というものも併せてやっていかないといかぬというふうに思っております。
ありがとうございます。