国際経済・外交に関する調査会

2020-02-26 参議院 全93発言

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会議録情報#0
令和二年二月二十六日(水曜日)
   午後一時開会
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   委員の異動
 二月二十五日
    辞任         補欠選任
     塩田 博昭君     高橋 光男君
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  出席者は左のとおり。
    会 長         鶴保 庸介君
    理 事
                小野田紀美君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                小林 正夫君
                新妻 秀規君
                柳ヶ瀬裕文君
                伊藤  岳君
    委 員
                朝日健太郎君
                猪口 邦子君
                河井あんり君
                中西 健治君
                中西  哲君
                中西 祐介君
                松川 るい君
                吉川ゆうみ君
                石川 大我君
                小沼  巧君
                木戸口英司君
                田島麻衣子君
                浜口  誠君
                牧山ひろえ君
                秋野 公造君
                高橋 光男君
                伊波 洋一君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        清野 和彦君
   参考人
       東京大学名誉教
       授
       国際資源開発研
       修センター顧問  浦辺 徹郎君
       熊本県立大学理
       事長       白石  隆君
       佐賀大学海洋エ
       ネルギー研究セ
       ンター教授    石田 茂資君
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  本日の会議に付した案件
○国際経済・外交に関する調査
 (「海を通じて世界とともに生きる日本」のう
 ち、海洋資源・エネルギーの確保など海洋の利
 活用及び開発の在り方(海底資源・海洋再生可
 能エネルギーの管理・利活用と今後の展開)に
 ついて)
    ─────────────
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鶴保庸介#1
○会長(鶴保庸介君) ただいまから国際経済・外交に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、塩田博昭君が委員を辞任され、その補欠として高橋光男君が選任されました。
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鶴保庸介#2
○会長(鶴保庸介君) 国際経済・外交に関する調査を議題といたします。
 本日は、「海を通じて世界とともに生きる日本」のうち、「海洋資源・エネルギーの確保など海洋の利活用及び開発の在り方」に関し、「海底資源・海洋再生可能エネルギーの管理・利活用と今後の展開」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
 御出席いただいております参考人は、東京大学名誉教授・国際資源開発研修センター顧問浦辺徹郎君、熊本県立大学理事長白石隆君及び佐賀大学海洋エネルギー研究センター教授石田茂資君でございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 本日は、御多用のところ御出席賜りまして、誠にありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にさせていただきたいと思います。自由に御発言をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、浦辺参考人、白石参考人、石田参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、会長の許可を得ることとなっております。議事録の関係でお名前をお呼びせねばなりません。その関係でございますので、発言の途中でも私から名前をまた改めてお呼びすることも多少あるかもしれませんが、よろしく御協力をお願いいたします。御承知おきをいただきたいと思います。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず浦辺参考人からお願いをいたします。浦辺参考人。
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浦辺徹郎#3
○参考人(浦辺徹郎君) 浦辺でございます。御紹介ありがとうございます。
 このような席で発表させていただきますこと、大変光栄に思っております。(資料映写)
 今日はこういうタイトルで話をしたいと思います。
 まず、私のおります国際資源開発センターでございますけれども、我が国の鉱物資源の安定供給に期するために、海底鉱物資源開発基礎講座の開催であったり、秋田県の小坂鉱山の跡地にあります国際資源大学校で、我が国の非鉄資源産業の若手の方を対象とした資源開発・製錬・リサイクル研修等を実施している団体でございます。
 これが本日の内容でございます。
 まず最初に、今日、ここが参議院の超党派の調査会ということで、英国の同じ超党派国際国会議員連盟の報告書の紹介から始めたいと思います。それで、まず陸上の鉱山がどうなっているのか、それから将来の低炭素社会に向けて、それと、その金属の資源の関係はどうなっているのか、それから海底資源ということで話を進めてまいりたいと思います。
 まず、英国の超党派国際議員連盟の報告書、二〇一六年ですけど、この内容は、ローマ・クラブが一九七二年に出版しました「成長の限界」という有名な本の、その後どうなったのかというのがタイトルでございます。
 このローマ・クラブの「成長の限界」は、今でいえばAIみたいな最新の手法を使って解析をしたものでございますけれども、その結論は、資源の枯渇により社会は永遠に成長することはできないという思いもしなかった結論だったわけです。この本には別に何年にそういうことが起こると書いていないんですが、標準シナリオだと二〇一五年に限界が始まるということになっていました。
 これは一九七五年の第一次石油ショックを引き起こしたと言われるほどの本でございますけれども、引き続く一九八〇年代は、先進国、日本も含めまして高度成長が終わった時期で、コモディティー価格は全部下落をしました。それで、この本のことは忘れられていたわけです。
 その後、中国を始めとする新興国の経済発展があって、終わってみると、現実の世界がまるで予測されたシナリオを追従するかのように変化してきたということが指摘されて、経済学者の予測でこんなに長期にわたって当たっている例はほかにないと言われたわけです。
 この報告書の結論でございますけれども、地球の容量の限界が近づいているという証拠が幾つも明らかになっている、最も重要な結論の一つは、社会の崩壊が、資源の絶対的な枯渇からではなく、既に兆候が始まっている資源の質の低下から生じ得るということであるということなんです。この資源の質の低下、余り聞き慣れない言葉です。
 次に、それで、世界の銅の二七%、四分の一以上を産出しているチリの例をちょっとお目にかけます。
 この左手の方はチリ北部の地図でございます。黒い点がありますが、これが皆、銅鉱床です。
 チリで最も大きな会社というのは国営企業のコデルコという会社ですけれども、コデルコは二十世紀の間はずっと品位、これは含有量のことですけど、銅品位が大体一%の鉱石をずっと掘ってきた。ところが、二十一世紀に入るとつるべ落としにずっと下がって、今は〇・六%の鉱石しかないということを言っているわけです。つまり、品位の低下、鉱山の高地化、様々な問題をチリが抱えている、これはチリだけの問題ではないということです。
 実例を見ていきますと、ケブラダ・ブランカというチリのアンデスの本当の頂上にある鉱山です。これがオープンピット、掘り場ですけれども、高度が四千四百メーターです。港からは百六十キロ離れていて水がないものですから、港湾施設を造って海水を淡水化し、百六十キロパイプで送って、鉱山では何と〇・四%の銅を掘ると。非常に低品位でございます。それを向こうで破砕して、浮遊選鉱ということをして、精鉱を作って、それをまた百六十キロパイプ流送して港湾設備に持ってくる、これをまた日本に運んで製錬をして銅を回収するという大変なことがやらなければいけないわけでございます。
 じゃ、世界で、〇・四%じゃなくて一%の鉱石、昔の二十世紀の鉱石はないのか。それは、あることはあるんです。これが北米最大の銅鉱山の開発のレゾリューション銅山というところでございます。場所はここですけれども、この図は断面図、地質断面図で、この上が、白いところと茶色の境が地表でございます。一%の鉱石は、この下に三日月形のものがあります、これが一%の鉱石ですが、地下二千メーター、しかもそこには七十六度の温泉が湧いていてとても人が行けない。しかも、その地表の部分はネーティブアメリカンの聖地ということで大変強い反対運動が起こっている。
 このように、巨大鉱床というのはいずれも多くの問題を抱えているわけです。つまり、これが質の低下ということの具体例の一つでございます。
 じゃ、陸上はこういう状況ですけれども、海に目を転じてみるとどうなるか。これは一つの例で、日本のEEZの中の沖縄トラフにありますごんどうサイトという海底熱水鉱床です。これは久米島から四十キロぐらいのところにあって、水深は千四百メーターです。ですので、人間はもちろん行けないわけですけれども、先ほどの二つの例でも、高地であったり地下であったり、人間がなかなかアクセスできないということで全自動化を目指しておりますから、こういうものの開発も夢ではないということでございます。
 いいところは、品位がめちゃくちゃに高い。一三%と書いてあります。これはちょっとげたを履いている値でございまして、現在、経産省傘下のJOGMECがボーリングをしておりまして、数分の一ぐらい平均品位がなるというふうに言われています。
 この下の図は、海中ロボット、まあドローンのようなものでございますけれども、そういうもので作った地形図、精密地形図で、ここに底径二百八十メーターの小山がありますが、これが全部鉱石、高品位の鉱石でございます。こういうものを開発できないだろうか、そういうことを考えているわけでございます。
 さて、世界の銅を例に取ってみますと、この茶色で描いてありますように、これは十九世紀半ばからのデータで見るともううなぎ登りで、現在二千万トン年間銅を使用しております。
 この上の緑色の図というのは、あと何年掘れるか、生産可能年数、ライフと言っておりますけれども、ライフの年数を示したものです。大体第二次大戦が終わった頃は五十年を超えておりましたけれども、それが長期低落傾向でずっと減っています。これを、じゃ、この後大丈夫なのかということを考える上で、楽観的な見方、悲観的な見方、二つがございます。
 まず、楽観的な見方ですけれども、この図で、ここは二〇一〇年でございますけれども、累積生産量、この青で描いたところはもう掘ってしまった分。ただ、その上に赤で描いてある推定埋蔵量というのがありまして、これを年数、年間の生産量で割ると大体二十年分ぐらいはあると。しかし、楽観的な見方は、その上にピンクのゾーンが乗っております。これは低品位でなかなか掘れないというところですけれども、将来技術が開発されコストを下げれば掘れるようになるんじゃないのということで、楽観的な見方でございます。
 それに対しまして、悲観的な見方、この三角形の山のようなものがありますが、この一番右の端は二十二世紀です。このチリ、オリーブグリーンのチリとそれぞれの国の産出額をずっとやっていきますと、大体二〇三〇年代に生産量のピークを迎える、これをピークミネラルと言っておりますけれども、迎えるであろうと。それに対して、黒い点線で描いてある需要量の方ですね、これはオーバーシュートして更に伸びていくだろうと。今までは需要と生産が非常にバランスされていたわけだけれども、二〇三〇年代になるとそのバランスが崩れるという予測でございます。
 ただ、こういう予測というのは、どういう社会をつくっていくのか、景気はどうするのか、成長率はどうなるのかという様々な要素があって、一概には言えないものでございます。
 そこで、次は、シナリオ別に銅の需要と供給を計算してみようというのが次の図でございます。
 この図で灰色で描いてある山のようなマークは、先ほどのノーゼイの二〇一四年のデータそのものでございます。こういう図を見ると必ず皆さんおっしゃるのは、リサイクルすればいいじゃないか。そのリサイクルが、この青で描いてある二次生産でございます。圧倒的に量は足らない。これは伸びていくわけですけれども、この一次と二次を足したものが黒で描いてある銅の総生産量でございます。
 これに対して、需要量はどうなるのかというのが赤で描いてあります。一番需要が要るのはEWと書いてあるもので、これは、SDGsで言います誰も取り残さない、途上国であっても先進国同様の高い経済のエンジョイできるようなシナリオですと、もちろん一番使用量が高くなります。一番少ないのはSFと書いてある、赤のSFですが、これは、途上国は今のままいてくださいという非常に社会緊張をもたらすシナリオでございます。
 何がいい悪いということではありませんで、単なるシナリオなんですが、いずれのケースでもやはり、需要の多寡はございますけれども、それは総生産量を上回らない、総生産量よりもはるかに多いということで、二〇四〇年前後に銅の大きな問題が発生するんではないかというシナリオ別の試算でございます。
 ヨーロッパの国々は、これに対してどういう政策を取っていくべきかということを決めております。キーワードは循環経済への転換でございます。元々、線形経済というように、原材料があって生産をして多くのものを捨てるということですけれども、捨てるんではなくて、一番下にありますように廃棄物の再資源化をすることによって、最終的にはこの原料の注入をなくして全てリサイクルだけでぐるぐる回そうということでございますけれども、なかなかこううまくはいかない可能性もあるわけです。
 それで、最近、サセックス大学のソバクールという教授の方が今年論文を書きまして、提言をしました。このタイトルにありますように、世界銀行が言っているように、クリーンエネルギーへの移行は鉱物を大量に消費するということでございます。
 それで、EUにおけるキーワードは循環経済でございますけれども、一次生産も必要ではないかということで、現在、EUあるいは米国で、後で説明しますように重要鉱物への関心が高まっています。重要鉱物というのは、日本語ではレアメタルとよく言われるような鉱物資源でございます。
 低炭素技術の需要には、短期的には陸域での採掘で十分対応可能でございます。しかし、長期的には海底鉱物資源の抽出を慎重に検討する必要がある。その際には、サイエンスに基づいた環境保護策を設定するまれなチャンスであると。
 つまり、環境問題というのを負担と考えるのではなくてチャンスと捉えるべきだと、そして、将来の低炭素技術の普及に対しては鉱物と金属の供給が不可欠なので、今までヨーロッパが取っているような気候変動に対応する政策の中にそういうものを積極的に組み込むべきであると、そして、鉱物のサプライチェーン全体の透明性を確保する必要がある、こういう提言をされたわけでございます。
 ちょっとこれは忙しい図でございますけど、この図の左側の方は、石油、石炭、天然ガスを燃やして発電をするとこれぐらい金属が要りますよと。この右側の棒がたくさん立っている方は、バイオマス、風力、太陽光というような再生可能エネルギーを使うとこのようにいろんな金属がたくさん要ると。これ、縦軸は対数でございますので、数十倍から数百倍のこういうレアメタルが必要になってくるという試算が出ているわけでございます。銅の比ではない、非常にめちゃくちゃな量が要るということになります。
 そこで、アメリカですけれども、トランプ大統領が二〇一七年の末に大統領命令を出しました。これは、重要鉱物の安全かつ信頼性の置ける供給を確保する連邦政府戦略でございます。その内容の一番上にありますように、重要鉱物の確実な供給及びそのサプライチェーンのレジリエンスは、米国の経済的繁栄と国防にとって必要欠くべからざる点であるというふうに書いています。下の方にありますように、こういうことで、鉱山の開発であるとかサプライチェーンの強化など様々なことをやって、二十四のゴールと六十一の勧告を出したということでございます。
 これに対してソバクール教授はこういうことを言っています。米国の戦略が、同盟国やパートナーとの貿易の重要性を強調する一方、鉱物産出の場への生態学的な配慮に欠けていると、環境問題を無視していると批判をしているわけでございます。
 これがリスト。米国の重要鉱物三十五、EUの二十七で、アンダーライン書いてあるのは両方に重複するもので、ほぼ重複している。これは日本のレアメタルとも重複しております。
 このうち、EUの重要鉱物二十七のうちで、この地図にありますように、ここに中国があります。中国は、その二十七の重要鉱物のうち十四、半分以上で五〇%以上のシェアを有している。さらに、リチウムイオンバッテリーなんかで重要なコバルトというのは、コンゴ民が三分の二のシェアを有している。こういうリスクがあるということでございます。
 さらに、赤い四角で囲っておりますように、中国は自国に豊富な鉱物資源を有するのみならず、アフリカ、南米等において積極的に鉱山権益の獲得を行っていて、日本はしばしば負けているわけでございます。自分で持っているのに、更にほかの国の権益も取っているということです。
 それで、じゃ、海はどうなのか。そういうふうな陸上の状況になって、海はどうなのかということで、これは海底鉱物資源の種類でございます。まず、海底熱水鉱床、それから真ん中、ちょっと長いあれになっていますが、コバルトリッチクラスト、それからマンガン団塊、それにレアアース泥というような様々な海底資源がございます。
 この中で、EU等でいろいろと検討がなされて、最も経済的に開発が近いだろうというのが海底熱水鉱床、その次にコバルトリッチクラストということになっています。マンガン団塊は非常に積極的にやられているんですけど、その後になるだろうというふうに言われています。この理由は後で説明いたします。
 日本は幸いなことに、海底熱水鉱床、これ沖縄トラフ、先ほど言ったごんどうサイトもここに入っております。それから、伊豆、小笠原の島弧、こういうところに海底熱水鉱床がありますし、この赤で描いてあるコバルトリッチクラストも非常にたくさんあります。先進国の中でこれだけの海底資源を有している国は日本だけでございます。
 これはなぜかというと、日本の大陸棚、陸上の国土の十二倍程度ございますけれども、これがもし陸上にあるとすると、インドよりも広くてオーストラリアよりは少し狭い非常に広大な大陸棚を有しておりますので、そういうものがあっても不思議ではないということになりますので、狭い国土の日本にとっても海底というのがそういう新たなフロンティアになっているわけでございます。
 じゃ、そこからどういうものが取れるか。これは量的なことを除いて、OECDの五十一の重要鉱物についてプロットしています。
 これは、五十一というのは、OECDはヨーロッパ、米国だけではなくて、様々な二十七の国が入っていますので数が増えているわけですが、この縦軸は、代替の可能性が低いリスクが上に書いてあります。それから、横軸は、中国、コンゴ民といったような地政学的なリスクの高いものが右の方に書いてありまして、上から右にかけてリスクの高い重要鉱物ということになります。
 この赤で書いてありますのが海底熱水鉱床に含まれる元素、青はコバルトリッチクラストに含まれる元素、それからグレーは海底資源では取れない元素ということになりますけれども、日本の大陸棚にあるこの二つのやつをやれば、大体、上の方、右の方にあるものはカバーできるということが分かります。これは量的なことはもちろん含まれておりません。
 それで、先ほど、マンガン団塊というのもある、量的にはこれが一番多いわけでございますが、このほとんどは深海底、公の海の下にあります。そうしますと、日本の大陸棚にあるものはもちろん国内法で対処できるわけでございますが、そういうふうな国家管轄権の外にあるものについては、国連海洋法条約、UNCLOSというものでコントロールされるわけでございます。
 UNCLOSは、その下に管理機構として国際海底機構、ISAというものをつくっておりますが、そこで今現在開発規則を準備中でございますが、そこにある鉱物資源は、赤で書いてありますように、人類の共通財産ということでございます。ですので、そこで得られた利益に関しては、内陸国であっても分配しなければいけないということが書かれているわけでございます。
 さらに、関連する法律にありますように、今、BBNJ、国家管轄権外域の海洋生物多様性ということで、多様性を保護する、海底環境を保護するために、こういう資源の開発はやるべきではないという意見も出てきているわけで、大変難しい状況にあるわけでございます。
 それをビジュアルに示したのがこの図でございまして、海底資源開発をめぐる代表的ステークホルダーの間で、今では、バランスが取れるべきものが、環境NGOの力が非常に大きくなって、環境問題が非常にクローズアップされているということでございます。
 海底熱水鉱床を開発する際、リスクというのは幾つもございます。
 一番は、十分な資源量があるか。日本は、今五千万トンの、概略、資源量獲得を目指して頑張っております。その探査法についても、SIP、海のジパング計画でできているわけでございまして、今現在約二千万トンぐらいありますので、これから増やしていく。
 それから、開発する技術。これは、JOGMECが二〇一七年に揚鉱パイロット試験というのをやりましたし、選鉱のパイロットプラント、それから製錬も終わって、亜鉛地金の製錬もできていますので、小規模ではありますけれども一気通貫の技術ができています。
 経済性があるのか。これは、今のJOGMECの試算では赤字であるということですが、諸外国の同様の計算では黒字、内部収益率が非常に高いという試算もなされておりますので、これは解決ができるだろうと。
 それから、環境影響評価。これについても、日本は環境のモニタリング技術、非常に世界でも一番いいものを持っていて、技術的にはこういうものに対する用意ができているということでございます。
 結論ですけれども、上の三つは飛ばして四番目、海底資源開発はまだ採算性が不明でありますけれども、様々な技術開発ができていると。それは今、世界でトップクラスである。ただ、こういうふうな優位というのはちょっと油断をすると失われてしまうものでございますので、政策的な後押しが必要だろうということで、海洋の環境に対する配慮を十分にしながら、こういうものを目指す、開発を目指していく、そのための日本は海底下の国土も技術もある、そういうふうに思っております。
 以上です。
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鶴保庸介#4
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。
 次に、白石参考人からお願いをいたします。白石参考人。
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白石隆#5
○参考人(白石隆君) 白石でございます。
 ちょっとお待ちください。
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鶴保庸介#6
○会長(鶴保庸介君) 速記止めてください。
   〔速記中止〕
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鶴保庸介#7
○会長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
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白石隆#8
○参考人(白石隆君) それでは、私は、済みません、パワーポイントは使わないで、お手元にございますスライドでお話しさせていただきます。
 私の今日お話しさせていただくテーマはかなり広く取っておりまして、世界の動向と日本の安全保障というふうにしておりますが、実際には、日本の外交と安全保障とそれから国際経済、これ全てについて触れさせていただくつもりでございます。
 大きく申しまして、世界の動向ということでは、世界全体の動きが今どうなっているのか、それから米中対立というのがどうなっているのか、それからアジアが今どういうふうに動いているのか、それをかいつまんでお話ししまして、その後に、それでは日本としてはどういう政策的対応が私の見るところ求められているんだろうかと、そういう形でお話ししたいと思います。
 まず、一枚めくっていただきますと、これはマクロの構図でございまして、世界全体の動きでございます。
 二枚目に参ります。
 新興国の台頭、アジアの台頭というふうに書いておりますけれども、ごく簡単にまとめますと三点ございまして、二十一世紀に入ってちょうど今年で二十年目でございますが、第一番目に、先進国が地盤沈下して新興国が台頭している。大体二〇二三年ぐらいになりますと、つまり三年後ぐらいにはG7の経済規模と新興国、途上国の経済規模が同じになるというふうに予測されております。
 二つ目に、いろんな言い方がございますけれども、最近の日本政府の言い方に従いますとインド太平洋、あるいはもっと一般的にはアジアが台頭していて、既に二〇一〇年にはヨーロッパ、北米よりも経済規模としてはアジアの方が大きくなっており、二〇二〇年代の半ばには恐らく世界の経済の三分の一を占めるようになるだろうと。
 それから三番目に、アジアの中では、残念ながら日本の経済は停滞しておりまして、存在感も落ちておりますが、中国が非常に台頭しており、しかも、ASEAN、インドも順調に経済成長しておりまして、二〇二〇年代の終わりまでには日本の経済規模を超えるだろうというのが、これが予測でございます。
 一枚めくっていただきまして、今申し上げたのは経済の規模でございますが、今度は、一人当たりの所得が世界全体でどうなっているのか。
 これ、非常に有名な、象の頭ということでよく使われる資料でございますけれども、世界の人口を所得の上の方から五%ずつに二十に切りまして、それぞれの所得層の一人当たり所得が二十年間、これ少し古いです、一九八八年から二〇〇七年までの二十年間でどのくらい伸びたのかということを見ますと、A、これは世界のまさに中産階級、国としましては中国、ベトナム、インドネシア、マレーシア、あるいはバングラデシュ、それからインド、こういう国でございますけれども、ここの言わば世界の中産階級あるいは中間層の所得が七五%ぐらい伸びたと。B、これは先進国、日本も含めた先進国の所得の中の下層以下のところの人たちの所得というのはほとんど伸びなかったと。それから、C、これはいわゆるグローバルエリート、大体世界の所得のトップの〇・二%というふうに言われておりますけれども、ここの所得が六五%伸びたと。
 ということは、また一枚めくっていただきますと、先進国では、中下層の所得が伸び悩んでエリートの所得が伸びましたから、当然のことながら格差が拡大して、ポピュリズムになって、反グローバリズムになって、排外的なナショナリズムが高まっていると。新興国の方では、中間層が拡大してグローバル化の恩恵を非常に大きく受けたんですけれども、決してグローバル主義にはなっていなくて、二十一世紀は自分たちの時代だということでナショナリズムが強くなり、しかも現在の先進国主導の世界秩序に対する不満はあると。
 地球温暖化についてはその一つの例でございまして、先進国が地球温暖化で脱炭素といって例えば石炭火力を使うなと言いますと、ヨーロッパはそれは十九世紀に発展して、そのときには好き勝手にやったじゃないかと、何で我々は同じことできないのかという、こういう形でナショナリズムが出てきていると。これは、正直申しまして、決して理不尽だといって片付けるわけにはいきません。ですから、そういう非常に大きな亀裂が今先進国と新興国の中で起こっていると。
 また一枚めくりまして、新興国の課題と書いておりますが、これはもっと正確に言いますと新興国台頭がもたらす課題でございまして、いろんな課題がございます。
 まず最初に、新興国それ自体の課題としましては、新興国の人たちというのは、過去二十年ないし三十年、非常に生活水準が向上しましたので、当然これからも生活は良くなると思っております。この期待に応えられないと政治は不安定化します。これが実は非常に大きな問題でございます。
 ただ、そのときに、それじゃ、国民の課題に応えるために経済成長をどうするのかというところになりますと、これは二〇四〇年まで、ごめんなさい、ここに二〇二〇年までと書いております、これ間違いでございます。二〇四〇年まで、これから二十年先まで見通しますと、今の趨勢が続けば、中国、インド、ASEANのエネルギー消費はそれぞれアメリカ、ヨーロッパ、日本の現在の消費量程度また伸びていく、大変な量伸びると。
 その結果、二〇四〇年になっても化石燃料の消費というのは先進国で五三%程度、新興国で六五%程度、つまり化石燃料消費というのは六〇%ぐらいにとどまると。決して再生エネルギーで全て賄えるということには遠い、つまり化石燃料は重要なままであるというのが、これが一つエネルギーについては申し上げたい点でございます。
 と同時に、現在の中東の混迷、これは格差、拡散、特にイランの核開発が恐らくまだしばらく掛かると思いますけれども、これが仮に現実に至ったときには、中国の格差、核拡散、それから中東の混迷というのは今よりももう一つ深刻なものになります。そういうところで、アジアの新興国には、化石燃料を中心とするエネルギー調達が決して順調にいかないような事態になったときに直ちに危機に陥るような国もございます。
 ですから、その意味で、今まで日本はエネルギーの自立ということで自分たちの、我々の国だけのエネルギー消費、エネルギー調達を考えておりましたけれども、日本の経済がアジア大に拡大していることを考えますと、アジア全体を考えたエネルギー安全保障を考える必要があるだろうというのが、これが一つ、ここには、レジュメでは書いておりませんけれども、申し上げたい点でございます。
 それから、もう一つは石炭についてでございまして、今政府の方で高効率の石炭火力技術、これを輸出するかどうかということについて議論があるのはよく承知しておりますけれども、脱炭素というのは、これは石炭を使わないということと同じではございません。石炭は世界中にございます。問題は、石炭のCO2をどう技術的に有効利用するかと。いわゆるカーボンリサイクルについての技術的な投資を行うということが、私としては非常に重要な課題ではないだろうかというふうに考えております。
 次に、世界の動向の二つ目、今度は米中対立でございます。
 もう二枚めくっていただきまして、米中対立は、アメリカから見るのと中国から見るのでは少し景色が違います。
 アメリカから見ますと、現在の米中対立というのは、要するに、アメリカを中心としてつくり上げた戦後の秩序が中国とロシアによって挑戦されているというふうに見えておりまして、その前提としましては、一九九〇年代に、クリントン政権のときに、中国は経済成長をすればそのうち民主主義で市場経済になると、そういう言わば前提の上に中国に対する関与政策をやってきておりましたけれども、これは間違えていたというのが、これが非常に根本的な判断でございます。
 現在は、その上に立って、中国は地域覇権を目指していると、それから産業と安全保障の鍵となる先端技術、新興技術の優位を目指していると、しかも米国の雇用を奪っているんだというのが、これがアメリカから見た対中政策の基本的な判断でございます。
 ここで一つ、一枚めくっていただきまして、私は、この米中対立で特に、アメリカの方から見ましても、中国から見ても、実は日本にとっても、大事なのは技術の問題だろうと。今出てきております技術は新興技術というふうに言われますけれども、これは英語で申しますとエマージングテクノロジーという言葉でございまして、エマージングというのは今登場しつつある技術でございまして、したがって、これが将来誰が何のために使うのかということはまだはっきりとは分からない技術でございます。だけれども、安全保障にとっては、例えば脳波で動くドローン一つ考えていただきましてももう明らかでございますけれども、二十一世紀の産業と安全保障にとっては物すごく重要な意義を持っていると。これをどう守り、どう育てるのかというのが非常に大きな争点になっていると。
 一枚まためくっていただきまして、アメリカはこの十四の技術分野というのを新興技術の分野として指定しております。
 また一枚めくっていただきまして、これを中国の方から見るとどう見えるかと。少なくとも、習近平主席が政権を掌握しましたときには、あるいはその直前ですね、二〇〇八年から二〇〇九年の世界金融危機の頃には、中国の指導者は、中国はこれからも台頭する、アメリカは衰退する、だから今チャンスだと。しかも、アメリカがつくり上げた国際システム、これは通商システムとか金融システムがございますが、こういうのにはまだただ乗りできるという、こういう判断があって、韜光養晦、自分の能力を隠すということから自己主張するというふうに移ってきたということだろうと思います。
 その結果、特に二〇一〇年代に入りまして、先生方御承知のとおり、中国は、南シナ海において人工島を建設し軍事化をしましたし、それから新興技術あるいは先端技術を持つヨーロッパ、日本、あるいはアメリカの企業を買収しましたし、それから一帯一路ということで勢力圏の構築に動いた。
 だんだんとそれが難しくなっているというのが、これが現状でございまして、その結果、習近平政権は、現在、自力更生ということを言うようになり、同時に、これは余り日本のメディアでははっきり指摘されておりませんけれども、必ずしもアメリカの攻勢に正面から対応するんではなくて、むしろ、中国版のGPSを整備するだとか、中国の企業に海底ケーブルを整備させるだとか、それからファーウェイの5Gの通信規格を世界中に広めるだとか、あるいは監視システムを輸出するだとかということをやっていると。つまり、アメリカと同じゲームはしないようにしながら自分に有利な地歩をつくっているというのが、これが現在の中国の対応だろうと思います。
 また一枚めくっていただきまして、それじゃ、かつての冷戦と今の米中対立、あるいは人によっては新冷戦と言いますけれども、この違いというのは何かと。
 冷戦は、もう御承知のとおり、かつて自由陣営と社会主義陣営というのがあって、この二つの陣営の間、特に米ソの間では熱核戦争の可能性がございました。だけれども、現在の米中対立では、私は熱核戦争の可能性というのは極めて小さいと。むしろ、それよりは、インド太平洋を自由で開かれたものとして維持できるのか、技術の優位はどちらが取るのか、貿易はどうなるのか、それからデータの流通のためにどういうシステムをつくるのか、こういうことが大きな課題になり、その最も根本のところには、どういう国内体制をそれぞれつくっていくのかという問題があるというふうに考えております。
 ただし、ここに一つ、レジュメで書いておりませんけれども、是非強調しておきたいことは、こういう米中対立、あるいはそれに影響を受けて世界は今非常に大きく変わっておりますが、にもかかわらず、人類全体が直面するグローバルな課題というのは現にございます。私は、新型肺炎というのは今そういう問題として登場しつつあると思いますし、気候変動への対応、脱炭素への対応、脱炭素をどうするかということも、これもグローバルな課題だろうというふうに考えてございます。
 また一枚めくっていきまして、それでは日本にとってこういう冷戦と新冷戦というのはどういうふうに違うのかと。
 ちょっとここではドイツとの比較を考えておりましたが、時間も押しておりますので日本についてだけ申しますと、日本は、新興国がいっぱい集まっているアジアの中にあって、しかも最も台頭した中国の隣国であって、そのため、日本の外部環境というのはこの三十年でがらりと変わったと。
 それにどう対応するのかというのが大きい課題で、安全保障のためには海洋、特に海洋の安全保障と科学技術の振興が極めて重要ですが、同時に、日本の貿易を見てみますと、中国、それからASEAN、アメリカ、それからヨーロッパ、大体非常にバランスよく貿易しておりますので、世界の自由な貿易体制をどう維持するのか、それを支える金融体制をどう維持するのかというのは二番目に大きな課題でございますし、三番目に、アジア、この成長するアジアをどう自由で開かれて、しかも繁栄するアジアにするかというのが実は日本の安全保障にとって極めて重要だろうと思っております。私は、アジアのエネルギー協力ということは、これは決してアジアの他の国々のエネルギー安全保障だけではなくて、日本の安全保障、日本の経済安全保障にとっても極めて重要だろうと。
 一枚めくっていただきまして、それじゃ、今の課題は何かと。
 もう時間ないので特には申しませんが、今、メディアではよくデカップリングという言葉が言われますけれども、実際に企業の経営者などと話しておりますと、例えばある製品を作るときに、その部品、部材のまた部品、部材のそのまた部品、部材になると、どこで誰が作っていて、それをどうやって調達するのか分からなくなってくると。今のサプライチェーンというのはそのくらい深いものでございます。ですから、デカップリングと簡単には言えますけれども、これは本当に始まりますと大変なことになります。ですから、そこのところをやっぱりよくよく考えておく必要があると。
 最後に、三つ目、もう時間なくなりましたので、アジアの現状と展望についてはごく簡単に申し上げますが、大きく申しますと四点ぐらいあります。
 中国は経済的に台頭しております。ASEAN、インドも成長しております。大体、ASEAN、インドはもう二〇二〇年代の末までには日本よりも大きくなります。消費も伸びております。ここは日本のこれからの非常に重要なマーケットでございます。中産階級も拡大しております。その中で期待が膨らんでおりまして、この期待に応えられないとアジアは不安定化いたします。
 一番最後のページに移っていただければと。
 じゃ、その中で日本はどうしたらいいのか。課題のところで、日本としては、世界の安定、アジアの安定、成長を守りつつ、いかにして豊かで自由で安全な生活を守るか、あるいは維持するかというのが課題だというふうに私は考えております。
 これはどういうことかと申しますと、アメリカは、豊かで自由な生活というのが、これがアメリカの国民に対する約束でございます。中国は、豊かで安全な生活というのが国民に対する約束でございます。だけど、この二つは実は対立するものではございません。日本だとかあるいはスカンジナビアの国だとか、こういうところは豊かで自由で安全な生活を現につくっております。これをどうやって守るのかということが、我々にとっては日本の外交、国際経済政策、あるいは安全保障、これを考える上での一番根本であるのではないかと思います。
 申し訳ありません。時間を少し超過いたしましたが、これで私の報告は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
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鶴保庸介#9
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。時間せかしてしまいまして、大変申し訳ありません。
 次に、石田参考人からお願いをいたします。石田参考人。
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石田茂資#10
○参考人(石田茂資君) 佐賀大学の石田でございます。
 今日はこのような席にお招きいただきまして、ありがとうございます。手際よく進めたいと思います。(資料映写)
 これは、今日御出席の先生方は御覧になったことがあるんじゃないかと思うんですけれども、日本のエネルギー自給率は一〇%で、電力に限りましても再エネの割合は主要国に比べて低いと。それから、赤で書いておりますけれども、導入目標がちょっとそもそも低めであるということを指摘させていただきたいと思います。
 本日、海洋のエネルギーということでございますので、我が国の海洋における発電ポテンシャルということで、これはちょっと古くて十年ぐらい前のデータでございますし、エネルギーによって算出方法がちょっと違ってきますので倍半分ぐらいすぐ違っちゃうんですけれども、一目見て風力が圧倒的に大きいということはよく分かると思います。
 一応千六百ギガワットという数字になっていますけれども、比べるものとして、例えば原発一基が普通一ギガワットというふうに言われております。それから、日本の発電、日本全体ですね、設備容量二百六十ギガワットということなので、非常に大きなポテンシャルを持っていると。あとのエネルギーはもうちょっと小さいんですけれども、そうはいっても、変動が少ないとかいろいろな特徴がございますので、うまく組み合わせていくことが必要ではないかなというふうに思っている次第です。
 この風車の千六百ギガワットというのは、EEZ全部計算したとかではございませんで、右下にちょっと書いてありますけれども、大体離岸距離三十キロメートル未満ということでございまして、EEZ全体ですともっと膨大な風力エネルギーがあるということでございます。
 ちょっと関連するものとしては、これ、洋上だけじゃないんですけれども、国内の風車設置のトレンドということでグラフを載せております。これ、二〇〇七年から二〇一六年までの年間のどれだけ風車を建てたかということでございますけれども、非常に大きな変動をしているということがお分かりになると思います。
 幾つか要因があるんですけれども、二〇〇七年から補助金が三三%ですかね、出るようになったのが非常に大きいと。そして、二〇一一年にがくっと落ちていますけれども、これは環境アセスが強制化されたことによるものでして、環境アセスは風車に対しては非常に厳しくて、短くて三年、長くて五年掛かるというようなことで、その間は停滞したと。それで、二〇一四年ぐらいからは固定価格買取り制度ございましたのでまた伸び出しているということで、右の四角に書いてございますけれども、昨年末現在の累積導入量は大体四ギガワットということでございます。このグラフでいうと、ちょうど一番てっぺんのところまで行くわけですけれども、このように、政策や規制によって非常に大きく影響を受けるということが分かっていただけると思います。
 じゃ、その政策ということでいきますと、長期エネルギー需給見通しというのがあるわけですけれども、風力のところは、その真ん中のところの紫、一・七%程度と。これが二〇三〇年のめどということになっているわけですけれども、欧米の方にこれを見せますと、これは一七%の間違いなんじゃないかというふうなことを言われる、余りに低いんじゃないかということを言われるわけですけれども。
 右の方に赤く囲ってございますけれども、具体的には一千万キロワット、十ギガワットということでございまして、そのうち洋上は十分の一以下の八十二万キロワットということになっておるわけですけれども、現在の実際の動きを見てみますと、洋上の風力発電で環境アセスメントに既に入っているものが十三ギガワットございます。さっきの二〇三〇年度の洋上八十二万キロワットのもう既に十六倍がアセスに入っているというようなことで、こういった実態を見据えた見直しが早急に必要ではないかというふうに思います。
 それから、去年の四月に施行されました再エネ海域利用法というのがございます。これは、三十年間、港湾区域以外の一般海域をその再エネ、具体的にはほとんど風力だと思いますが、風力のために使っていいという枠組みをつくるための法律でございますが、そこに手を挙げているところが既に、まだ一年たたないうちにこれだけございまして、五島市沖におきましては促進区域の第一号に指定されました。この海域は風車用に使ってよろしいということが早くもオーソライズされたというようなことでございます。
 これを受けまして、民間投資が一部で活発化しています。一部といいますのは、ここに書いてあるようにマリコンさんなどの方ですけれども、例えば、一番右上に書いてあります清水建設の方は世界最大級の作業船を今建造中でございまして、価格はたしか三百億円だか四百億円だかという投資をなさっているということでございます。
 真ん中のところに書いてありますけれども、これは港湾法、港湾区域を開発するための法律ですね、の改正、あるいは再エネ海域利用法によって三十年間その海域を風車のために使えるよという枠組みができたことと、それから現在FITが洋上風力三十六円でございますので、今設置すればこれを高い価格でずっと買ってもらえるということなので、チャンスと見て非常に民間が動き出しているわけでございますが、FITが高いということは、それだけ国民の皆さんに高い電気料金を負担してもらうということになりますので、これはいつまでも続けるわけにはいきませんので、脱FITを見据えた長期的な政策や産業育成が必要だということでございます。
 その黄色の中ほどに書いてありますけれども、ヨーロッパの洋上風力では既に陸電、従来の電力とほとんど同じレベルまで価格が下がっているということなので、それを教科書というか、参考にしながら日本も進めていく必要があるだろうというふうに思うわけでございます。
 こちら、風車産業の産業面ということで、一つの予想でございますけれども、二〇四〇年までに、左側の絵は全エネルギーに対する投資の予想ということで、風力が石油とかガスとかよりも大きくて、二・五兆ドルというふうに予想されています。右はその地域別のグラフでございますけれども、何といっても紫の中国が大きいんですけれども、そこを中心に非常に伸びていくだろうというようなことが予想されているわけでございます。
 これは国内の予想で、これは今日、サブの資料でもお配りしました風力発電協会さんの予測で、一種の業界団体なので多少割り引いて考えないといけないかもしれませんが、非常に増えていくだろうと。特に、建設費もそうなんですけど、OアンドM、つまり維持管理の方がどんどん増えていくんじゃないかという予想になっております。
 先ほど申しましたように、建設するところが非常に活気付いているんですけれども、じゃ、風車そのものはどうかといいますと、こちらは世界のそういった主な風車のメーンのパーツをどこで造っているかというものでございますが、欧米が圧倒的だったんですけど、最近は中国が非常に大きくなっておりまして、日本は日立製作所、一か所ちょろっと高くなっているということでございます。
 上の黄色のところに書いてございますけれども、日立はドイツメーカーと協業と書いてありますけれども、要は、もう自分のものは自前では造らぬよという宣言をされました。それから、日本製鋼所さんも事業撤退を発表されて、日立さんが今受注している分を造り終わった後は日本でメガワット級の風車を造る会社はなくなります。
 じゃ、部品の方はどうかといいますと、このグラフは横軸が国内出荷額、縦軸が海外輸出額でございますけれども、軸受は非常に元気なんですけれども、そのほかは横軸に張り付いていると。ほとんど国内消費だけで、しかも丸が小さいということは余り元気がないということでございます。
 それから、こちらは人材のグラフですけれども、これも非常に、一番外側の円が八百人ということなので非常に心細いということでございまして、よく風車というのは、自動車ほどではないけれども、非常に多数の部品を使う総合産業で裾野も広いと言われるんですが、それを支える国内は非常に心細い状態になっているということで、赤字で書いておりますけれども、これから日本にも洋上風車が建っていくんだけれども、風車本体はもう全部輸入ということが予想されるわけでございます。
 ちょっと時間もあれなので、ここはパスします。
 次は、洋上風車の事業費ということでございますけれども、陸上と違って洋上風車は海上工事が多いということなので、そこの風車本体ではなくてその他の部分で頑張っていく余地があるだろうということで、一番下のオレンジ色のところは基礎工事と書いておりますけれども、先ほど申し上げたように、その分野では非常に投資が今行われているという現状にあります。
 ここでちょっと技術的な話ですけれども、洋上風車というのは大きく二通りに分かれまして、まず着床式というのは、これは海底に基礎を置いて、そこから海の上に基礎を出して、その上に風車を建てるという方式でございます。これは水深が大体六十メートルぐらいが限界と言われております。
 日本は比較的遠浅の海岸が少なくて、ちょっと離れると深くなってしまいますので、そういったところは浮体式というのがございまして、こちらは、ここに一部例を載せておりますけれども、世界的に研究を見ますと三十ぐらいは出てくると思うんですけれども、物すごいアイデアがあって、今どれがいいかというのが競っている最中と言ってよろしいかと思います。日本も、ちょっと赤い四角で出しておりますけれども、今三つの実証が動いておりますので、この面では是非世界をリードしていきたいと、そういう状態だろうというふうに思います。
 ということで、洋上風車の基礎のまとめということでございますけれども、ヨーロッパは遠浅の海が広大で、海底地質が比較的フラットで、ほとんどの風車が、モノパイルといって直径十メートルぐらいのくいをがんがんと海底に三十メートルぐらい打ち込んで、そこに風車を建てるという方式でございます。
 参考として右の方に載せておりますけれども、世界最大の洋上ウインドファームというのが今工事中でございます。イギリスの地図が薄く載っておりますけれども、東の方に約百二十キロ離れたところに百七十四基、一・二ギガワットの設備を今造っている最中でございます。驚くべきは、百二十キロ離れても水深が二、三十メーターしかないということで、ちょっと日本ではあり得ないような条件があるからこそできるというところがございます。
 日本の場合は、黄色のところの下の方ですけれども、遠浅の海岸が狭いということがございます。あと、結構堆積層が少なくてすぐ岩に当たってしまうとかいういろいろな条件がございますので、日本は日本の独自の工夫をしなくてはいけない、そして、更に大規模にやるためには浮体式が不可欠だということだろうと思います。今のところ、浮体式は着床式よりもちょっと建造コストが更に高くなるということが大体分かっておりますので、どうやって安いものを造るかということが技術的な開発競争の中心になっているかということでございます。
 ということで、洋上風力発電発展への提言ということでございます。よく業界の人とかに聞くと、まず一にも二にもマーケットだと、マーケットが大きければその分民間も投資するし、技術開発も進むし、その分コストも下がるというような話を聞いております。これに対しては、先ほど一・七%という目標が余りに小さいと申しましたけれども、この辺を早急に引き上げて、明確化、そして具体化していくということが大事かなと思います。
 サブの資料をちょっとお配りさせていただいたんですけれども、その十一枚目をちょっと見ていただきたいんですが、参考としまして、イギリスの洋上風力セクターディールの概要というのがございますけれども、これは、イギリス政府とそれから洋上風力の産業界がある合意をしたということでございまして、その下の四角の方に具体的な内容が書いてありますけれども、どれぐらい、何ギガワットぐらい入れるかと。それで、政府もある程度、幾らぐらいの支援を行うと。それから、あと調達比率ですね、国内の調達比率をどのぐらいにするとか、その代わり風車メーカーの方はとにかく値段を下げるとか、そういったようなことで合意をしているわけですけれども、こういったような非常に具体的なものがばんと出てきますと、日本でも非常に投資がしやすくなるし、活気付くんじゃないかなというふうに思います。
 元のスライドに戻っていただきまして、二番目に国内マーケットの拡大とコスト削減のための環境整備ということで、ちょっと余り時間もありませんので具体的には余り申し上げられないんですけれども、まず最初のセントラル方式というのは、これはサブ資料の方の九番目のスライドを後で見ていただきたいと思います。
 それから、スライドの二の四番目のポツなんですけれども、再エネ海域法は、今、促進海域を領海の中、つまり離岸距離でいうと大体二十数キロぐらいの中で風車を設置する海域としてできるんですけれども、さっきのイギリスほどではございませんけれども、ある程度離れたところにも拡大して大規模にやりたいと、その方がコストが下がるというニーズは当然あるわけでございまして、せっかくEEZがあるわけですので、この十二海里という領海という制限を取り払って、もう少し沖までできるようにしたらよろしいんではないかなというふうに思います。
 このスライドのセントラル方式の説明のちょっと上の、括弧してございますけれども、スピード感が重要ということなんですが、実は今、台湾の方で五・五ギガワットぐらいの洋上風力を着々と進めております。二〇二五年には五・五ギガワットができます。それで、台湾もやっぱり調達比率ということをいろいろやっていて、それはやっぱりマーケットが大きいから言えるわけですね。ヨーロッパの風車メーカーが工場を幾つか台湾にも造りつつあるということも聞いております。
 要するに、何を言いたいかというと、中国に非常に大きなパワーがあって、台湾もそういうことでだんだん力を付けてきて、韓国も付けてくるということになると、もう日本に風力を投資しようと、更に工場を造るというニーズがもうなくなってきてしまいますということもございまして、もう日本は本当に風車はどんどん建つんだけれども全部輸入ということになりかねないということになりますので、是非スピード感が必要だということも御理解いただきたいなというふうに思っております。
 時間が参りましたので、その他のエネルギーはちょっと軽く触れるだけになるんですけれども、その他が潮流・海流発電ということで、これも世界的にいろんなところがいろんなことをやっております。国内でもやっております。
 それから、次のスライドで波力発電ですね。これもいろいろな試みが国内外でされております。
 それから、海洋温度差発電ですね。これは深層水と表層の温度差を使って発電するというわけですけれども、これは、右上にある久米島実証プラントというのが、これが一応世界のトップクラスということでやっております。いろいろやっているんですけど、まだなかなか価格的にペイするところまでは行っていないということで、もう少し長期的に見ていただかないといけないんじゃないかなというふうに思います。
 風力除く、まとめなんですけれども、とにかく単価を下げるための技術開発をする必要があるということが共通課題でございます。
 それから、個別課題についてはちょっと細かく説明する時間がございませんけれども、それぞれ特徴がございますので、ポテンシャルは必ずしも大きくなくても地産地消で使うとか変動性の少ない電力として使うとか、いろいろ得意なところもありますので、そういった中長期的な観点でもう少しやっていく必要があるというふうに思います。
 これ最後ですけれども、風車とか置こうとすると、よく漁業の邪魔になるとかいう話もあるので、やっぱり地方との、元々その海域のステークホルダーだった方々の共生ということが非常に重要になると思います。これは、今、五島に浮いている風車ですけれども、右下の写真はそれを下から見たところですけれども、非常に豊かな生態系、単に魚が寄ってくるだけではなく、非常に豊かな生態系ができているという写真でございます。こういった共存関係をしっかり見ていくことも必要です。
 それから、海洋温度差発電は海洋から大量の深層水をくみ上げるわけですけれども、これを発電に使うだけではなく、実際に今ある久米島ではいろいろなところに、冷暖房に使うところから、いろいろな養殖に使うところから、非常にきれいで栄養に富んでいるという特性がございますので、こういったことで、久米島ではもっとたくさん欲しいということで大型化するという動きもあるやに聞いておりますけれども、そういった道も考えながら発展させていく必要があると思います。
 以上でございます。
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鶴保庸介#11
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行いたいと思います。
 まず、大会派順に各会派一名ずつを指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人様十分以内となるように御協力をお願いをいたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
 吉川ゆうみ君。
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吉川ゆうみ#12
○吉川ゆうみ君 自由民主党、吉川ゆうみでございます。
 三名の参考人の皆様、本日は貴重な意見を、様々な貴重なお話賜りまして、本当にありがとうございました。
 まず、浦辺参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
 浦辺参考人がプログラムディレクターをお務めになられました内閣府の戦略イノベーション創造プログラム、SIP、こちらにおきまして次世代海洋資源調査技術により世界の海底資源調査技術が開発された現在、それを我が国の大陸棚のみならず、先ほどのお話もございましたけれども、大陸棚だけでも相当な世界の中でも大きい部分がありますけれども、世界全体に対して活用していく、このような施策が望まれるのではないかというようなことを述べていただいております。
 今後、国内外で海洋資源調査の市場開拓、これを戦略的に取り組んでいくということが、世界に先駆けてこういったことを確立していく、これが大変重要であろうというふうに思っておりますし、調査の加速、こちらも重要であろうというふうに思っております。
 海外展開に向けた政府間のトップセールス、こういったものも大切ではなかろうかというふうに考えますけれども、浦辺参考人の、現在の我が国の状況、是非とも、この海洋資源調査技術の優位性の継続ということも含めまして、特に採算性でありますとか、お話ございました中国との関係の、台頭というところも含めて現在の状況と、今後どのような政策的後押し、これ、我々はこの調査会も含めて検討していけばいいのか、どのようにお考えか、お聞かせを願えればというふうに思います。
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浦辺徹郎#13
○参考人(浦辺徹郎君) 質問、大変ありがとうございます。力を得ることができるような質問でございます。
 まず、SIPの第一期で開発した技術というのは、海底熱水鉱床がメーンのターゲットでございます。これは、海底にありますのでなかなか人間は行けないわけですけれども、ただ、何か水中ロボットなり潜水艇で潜って見付けるということを超えて、陸上でやられているような、物理探査といいますけれども、この手法を海でできないかということでございました。
 ただ、海水というのは電磁波を通しませんので、通常のやり方はなかなか難しゅうございます。これを改良して海底でもできるようにして、幾つかの足が速い、広い広域なエリアを探査するのに適した方法、それから、海底に設置した機器で詳しくその地下の性質を調べる方法、こういうものを幾つか組み合わせて一つのパッケージにしたのが統合海洋資源調査システムというもので、これをSIPの一期でつくり上げたわけです。
 最後の年には、それを使って沖縄トラフの全く未知の海域でそのシステムを当てはめて、本当に見付かるのかということをやりました。結果、見付かりました。非常に残念ながら小さいもののようですけれども、海底面下四十メートルの堆積物の下に隠れている海底熱水鉱床を見付けることができたということで、ボーリングで確かめることができたわけです。
 このシステムを外国に持っていこうということで、御質問にありましたように、似たような地質がある部分というのが太平洋の島嶼諸国でございます。例えば、トンガであるとかフィジーであるとか、そういうところですね。そこに我々も出かけていって、何とか使ってもらえないかということをやりました。それから、外務省さんにもお手伝いをいただいたわけですが、残念なことに、なかなか資本がないということで今は成功しておりません。
 ただ、例外はノルウェーでございまして、ノルウェーは彼らの大陸棚の中に海底熱水鉱床を持っていて、何度か相談をして、我が国の技術を輸出することはできなかったんですが、大分相談に乗って、彼らはその我々のやろうとしたことを彼らなりの方法でやって、見付けることができています。
 今後、この日本の技術的優位がある中で様々な努力をしております。特に、UNCLOSの下でつくられている国際海底機構、ISAのサイドイベントでは何回か出かけまして我々の技術を紹介し、何とかこういうものを使ってもらえないかということをセールスをしました。
 というのは、我々の技術というのは、技術がそこにあるだけではなくて、国内の企業に全て技術移転がなされているので、すぐに、例えばそういうオーダーがあれば民間の方が、大学、研究所ではなくて、民間の方が行ってできるように全部技術移転がされています。最終的に沖縄トラフで見付けたのも民間の方が見付けておられるわけで、そういう体制はできているんですが、マーケットがなかなかできていなくて、今後是非お力添えをいただいて、やはり先ほど御質問ありましたようにトップセールスでやっていただかないとなかなか、草の根で何度も何度もやっているんですが、なかなかマーケットがまだ少ないということで、この良さというのを理解いただけていない状況がございます。大変残念なんですけど、是非お力添えをいただいてやっていきたいというふうに思っています。
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吉川ゆうみ#14
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 それでは次に、白石参考人に、同様の趣旨でございますけれども、我が国が戦略的にどのような形でやっていけるかというところで、先ほどエネルギー安保、これを我が国の中で考えるのではなくアジア全体において、我が国のためにもエネルギーの安保ということを考えていかなければいけないというお話ございました。
 大変そのとおりだというふうに思ったわけでございますけれども、その中において、我が国の、今様々な意味でエネルギーの資源に乏しい我が国の中でどのような形でこのエネルギーの安保の分野でリードしていくことができるのか、我が国の求められている部分といいますか、できる部分あるいは可能性というところ、お教えいただければと思います。
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白石隆#15
○参考人(白石隆君) 白石でございます。どうも、非常に重要な質問ありがとうございます。
 いろんなことができると思いますけれども、二点申し上げたいと思います。
 御承知のとおり、今、日本政府は、インド太平洋という言葉でもって、特に海のアジアですね、具体的な国・地域で申しますと、台湾、フィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシア、シンガポール、インド、スリランカ、この辺りがずっと非常に重要で、実はマレーシア、インドネシアの辺りは資源豊かで、化石燃料豊かでございますけれども、それ以外のところはほとんどございません。
 そういう中で、二つ私として早急に必要だなと思っておりますのは、一つは、実は多くの国でまだ日本が持っているようなエネルギー基本計画のようなものはございません。幸い、もう十五年くらい前に日本政府がイニシアティブを取って、未来の、あるいは将来のアジア版のOECDだということで、ERIAというものができております。エコノミック・リサーチ・インスティチュート・フォー・ASEAN・アンド・イースト・アジア、ASEAN・東アジア経済研究所ということで、これ今国際機関としてジャカルタに本部がございまして、それで、日本だけではなくてオーストラリアだとかインドが研究資金も提供しております。ここがイニシアティブを取って、是非やはりそれぞれの国がエネルギー基本計画を作り、さらには、それを踏まえてアジアとしてどういう協力すればいいかということはもうかなり重要なテーマであって、早急にやれることだろうと思います。
 それからもう一つは、日本は既に国内消費量の二百日超の備蓄をやっておりますけれども、これをもう少しアジアのほかの国とも協力して増やして、これ別に日本国内に置く必要ございません。どこかエネルギー調達がうまくいかなかったときにそれを融通するようなシステム、これもすぐに対応できるんではないかと考えております。
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吉川ゆうみ#16
○吉川ゆうみ君 大丈夫ですか。
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鶴保庸介#17
○会長(鶴保庸介君) どうぞ。
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吉川ゆうみ#18
○吉川ゆうみ君 済みません。ちょっともう時間なので心配しましたけれども、ありがとうございます。
 最後に、石田参考人、私、三重県でございますので、風力のところ大変勉強になりました。一方で、メタンハイドレートのようなところについてどのようにお考えかということを、端的にで結構でございますので、お教えをいただければと思います。
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石田茂資#19
○参考人(石田茂資君) メタンハイドレートは私それほど詳しくございませんけれども、今のところ確認されている埋蔵量はたしかそれほど多くなかったような気がするんですけれども。
 やっぱり再生可能エネルギーは一応永遠といいますか、使って減るものではないということなので、なるべくそちらの方をやっていくのがいいかなと私は思っております。
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吉川ゆうみ#20
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 終わります。
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鶴保庸介#21
○会長(鶴保庸介君) 小林正夫君。
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小林正夫#22
○小林正夫君 立憲・国民.新緑風会・社民の小林正夫です。
 今日は、三名の方から貴重なお話を承りました。本当にありがとうございました。
 私は、国が平和である、この根本は、エネルギーと水と食料の供給、これだと私は思っております。そして、今日のテーマのエネルギーについて考えますと、我が国の一次エネルギーの自給率が九・七%しかない、したがってほぼ外国に依存している状況だと、このように私は受け止めております。したがって、我が国の最たる弱点はエネルギーである、このように私は考えております。
 そういう中で、今日これから御質問したいのは、エネルギーをどう確保していくのか、この視点で何点か質問をさせていただきたいと思います。
 まず、白石参考人に質問をいたします。
 参考人は、経済産業大臣の諮問機関である総合資源エネルギー調査会の資源・燃料分科会の座長を務められており、昨年末に新たな国際資源戦略の策定に向けた提言案をまとめられたと承知しております。
 国内の電源構成を見てみますと、石炭、石油、LNGは、二〇一八年度七七%となっています。国際社会が大きく変化していく中で資源外交を一層強めていくことが必要ではないか、中東情勢が緊迫化している中で国際資源戦略のポイントは何か、これが一点と。
 もう一つ、提言では、気候変動問題に関して、経済性やエネルギーセキュリティーの観点から、アジア、アフリカを中心に今後も化石燃料を利用する状況は継続される見通しと、このように示されておりますけれども、脱炭素化について、特に石炭火力の今後の見通しについて参考人はどのようにお考えになっているか、お聞きをいたします。
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白石隆#23
○参考人(白石隆君) 白石でございます。
 非常に重要で難しい質問でございます。
 まず最初に、資源外交の強化、これはまさにそのとおりでございます。ただ、非常に日本の場合に難しいことは、資源を輸入しておりますのは、これは民間の企業でございまして、例えば中国のように国有企業に指示して中東からそれ以外の地域にもその資源開発に投資しろと、なかなかそういうことは言えないというのが、これが日本の事情でございます。
 ですから、その中でどうするのか。私は、やはりJOGMECの役割を拡大するというのは、これは一つの方策だろうと。それからもう一つは、必ずしも、ちょっとこの提言にはそこまで、この提言は、これは委員会の提言でございますので、私の考えておることがもちろん全て反映されているわけではございませんので、ちょっと私自身の考えを申し上げますと、例えば日本のこれからにとってインド太平洋の国々の安定と繁栄が非常に重要であると。ということからすれば、例えば日本とオーストラリアの協力、特にLNGの分野での協力というのは非常に重要ではないだろうかというふうに考えております。
 それからもう一つ、石炭火力、あるいは脱炭素と石炭の問題でございますが、これにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、確かに先進国では石炭は駄目だという方向に国際世論的に動いておることは事実でございますが、実際に、私のようにアジアを専門といたしまして、それでベトナムだとかあるいは南アジアの国々の指導者と話をする機会がございますと、彼らは必ずしもそうは考えていないと。やはり石炭というのは、CO2の問題すら対応できるんであればこれは考えるべきであるということでございまして、私は、現在の日本政府のスタンス、これ自体について政府部内でいろいろ議論があることは承知しておりますけれども、私は、このスタンスというのはこれでしかるべきではないだろうかと。
 ただ、先ほども申し上げて、是非強調いたしたいことは、これから十年、十五年先を見渡しますと、もっと技術開発に投資をすべきだろうと。それでもって石炭がむしろカーボンリサイクルの形で有効利用できるようにするということが、日本にとってもアジアにとっても、もちろん世界にとっても重要なことではないだろうかというふうに考えております。
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小林正夫#24
○小林正夫君 ありがとうございました。
 石田参考人にお伺いいたします。
 洋上風力のお話、大変興味深く聞かせていただきました。我が国でも、この国会でも、洋上風力を促進していくための法律が随分整備をされてきました。
 それで、参考人は、風力発電が海に向かっていると、このようなことを講義をされたと、このように私お聞きをいたしましたけれども、我が国の洋上風力発電で考えてみると、遠浅の海が少ない、そして、欧州と違って海面に浮かべる浮体式が中心になるんではないかと私考えます。
 それで、二月五日のこの調査会で伊波洋一先生がこの風力に対して御質問をしたときに、政府参考人の方が、浮体式風力発電はチェーンを付けて、上に浮かした形で風車を建てるというのが浮体式風力であると、これはまだ現在技術的に開発途上であり、ヨーロッパが非常に先行しているが、日本は実験を進めているところ、こういう状況であるというふうに政府の参考人がお答えになりました。
 それで、先ほどの参考人のお話で、主力部分を造る、言わば風力の主力部分を造る人材が少ないんだということと、着床式より浮体式の方が費用が掛かるんだと、このようにおっしゃいました。日本は四方を海に囲まれておりますけれども、我が国は欧州のように風力発電が再エネの主力になるとお考えでしょうか。教えていただきたいと思います。
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石田茂資#25
○参考人(石田茂資君) 御質問ありがとうございます。
 まず一番最初のお話でございますけれども、ヨーロッパが進んでいるか日本が進んでいるかという話は、私はまだはっきり言えないと思います。
 日本で今浮いている風車が全部で四基ございまして、福島沖に三基浮いてございます。それから、響灘に今一基浮いております。
 それから、五島の風車は、環境省の事業として約五年前に浮いたものが今も元気で発電しておりまして、これは環境省から五島市の方に移管されまして、今ずっとFIT価格で売っておりますので、建設費は環境省持ちですが、一応商用運転ということでやっておりますので、これはあくまで予定でございますけれども、促進区域に今、五島沖が指定されましたけれども、あそこは同じタイプの風車が浮く予定だというふうに私は聞いております。すなわち、その段階では完全に商用運転になるということになりますので、そういう意味では、純商用運転という意味では、実は日本が世界で初めて成功するんじゃないかと私は思っております。
 二番目の御質問で、御承知のように、確かに浮体で浮かすと何らかの係留をしなければなりません。チェーンも、もちろん水深にもよるんですけれども、長いものですと浮体からアンカーのところまで千メートル、二千メートルになったりする場合もございます。そうすると、例えば底引き網をやっているような方には近寄らないでくれとか、そういういろいろな問題がちょっと出てくる可能性はございます。そこはどううまくやっていくかということだと思いますね。
 あと、費用に関しまして言うと、いろんな試算がございまして、かなり大量生産効果があると。例えば、ヨーロッパのウインドファームのように百基ぐらいまとめてやると実は物すごく値段下がるという試算もありますので、それはこれからの課題であって、その辺がうまくいけば日本の海はかなり風力発電に利用できるんじゃないかというふうに考えております。
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小林正夫#26
○小林正夫君 浦辺参考人に一問だけお聞きいたします。
 日本の大陸棚は世界で見ても第一級の豊かな資源であることが知られていると、先生そのようにおっしゃっていました。
 海底熱水鉱床については、先ほど技術的な開発について触れました。全体の資源開発、海洋資源の開発、要は取り出す技術、これは現状どうなっているんでしょうか。それで、将来そういうものが取り出せることができれば少資源国から資源が豊かな国になる、こういうような日本になるんでしょうか。どのようにお考えでしょうか。
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浦辺徹郎#27
○参考人(浦辺徹郎君) 現在知られている限りは、まだ海底資源の資源量というのは陸上に比べて量が少ないということになります。ですので、陸上の資源を全て海底からの資源で賄うということはなかなか難しいのではないかというのが今現在皆が思っていることです。
 一番多いのはマンガン団塊でございますので、これを掘り始めると大分様子が違ってきますが、マンガン団塊は先ほど説明しましたように国際的な海域でございまして、なかなか対立が激しい状況で、今すぐは難しいということになります。日本の大陸棚の方が、そういう意味で、国内法を整備していくことによって足が速いということになります。
 それで、海底熱水鉱床に関して言えば、もし五千万トンの資源量が見付かれば商業的に始めることができる。まあ量的には、なかなかそれで輸入を全て賄うということは難しいというふうに今思っています。
 コバルトリッチクラストに関して言えば、取れる元素が全く熱水鉱床とは違うものが取れますので、どちらが先に商業的になるかというのは、将来の社会がどういう元素を必要とするかによってやっぱり変わってくるというふうに思っています。コバルトリッチクラストに関しても、JOGMECが今年からどういうふうにして取るかというふうな検討が進められて、技術的な問題が解決すれば将来的な見通しが出てくる、まだそれが海底熱水に比べると少し遅れているという段階だというふうに思っています。
 ちょっと答えにならなかったんですが。
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小林正夫#28
○小林正夫君 ありがとうございました。
 終わります。
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鶴保庸介#29
○会長(鶴保庸介君) 秋野公造君。
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