農林水産委員会

2020-04-14 参議院 全204発言

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会議録情報#0
令和二年四月十四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     高野光二郎君     加田 裕之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         江島  潔君
    理 事
                堂故  茂君
                舞立 昇治君
                徳永 エリ君
                宮沢 由佳君
    委 員
                岩井 茂樹君
                加田 裕之君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                宮崎 雅夫君
                山田 修路君
                山田 俊男君
                石垣のりこ君
                打越さく良君
                郡司  彰君
                森 ゆうこ君
                河野 義博君
                塩田 博昭君
                谷合 正明君
                石井 苗子君
                紙  智子君
   国務大臣
       農林水産大臣   江藤  拓君
   副大臣
       農林水産副大臣  加藤 寛治君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       藤木 眞也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       農林水産省大臣
       官房長      枝元 真徹君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  浅川 京子君
       農林水産省消費
       ・安全局長    新井ゆたか君
       農林水産省生産
       局長       水田 正和君
       農林水産省経営
       局長       横山  紳君
       農林水産省政策
       統括官      天羽  隆君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○家畜改良増殖法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に関する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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江島潔#1
○委員長(江島潔君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 家畜改良増殖法の一部を改正する法律案及び家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省大臣官房長枝元真徹君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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江島潔#2
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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江島潔#3
○委員長(江島潔君) 家畜改良増殖法の一部を改正する法律案及び家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山田修路#4
○山田修路君 ありがとうございます。自由民主党の山田修路です。
 今日は、家畜改良増殖法等の二法案についての質疑でございます。
 まず、この二つの法案についての趣旨、概要について、大臣からお伺いしたいと思います。
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江藤拓#5
○国務大臣(江藤拓君) 家畜資源は、もう先人が大変な御努力をされて、役牛でしかなかった牛を本当に世界で称賛されるようなすばらしい財産に育てていただいた、まさに創造的なものであって、知的財産であることはもう言うまでもないということでございます。
 それが、平成三十年の六月に、中国に向かって和牛の精液、それから受精卵、これを不正に輸出未遂事件が発生をいたしました。このとき、やはりこれはいかぬだろうという意識が生産者の間にも国民の皆様方の間にも大変高まって、我が党自民党の中でも、各党においてもそうですが、いろんなPTが立ち上がって、自民党では赤澤座長の下で平成三十一年の三月には設立をされて、七回にわたって協議を進めた上で提言をまとめていただきました。そして、当時の吉川農林水産大臣に、私もPTのメンバーだったので提言をさせていただきました。そして、農林水産省においても、和牛遺伝資源の流通管理に関する検討会を平成三十一年の二月に設定をいたしていただいて、昨年の七月に中間取りまとめに至ったところでございます。
 自民党PT等いろんなところの議論では、精液や受精卵が家畜授精所以外のところで売買されている。例えば、競り場とかそういうところで、俺これ持っているけど要らないとか、そういう横の売買も行われていたという事例も確認されたことや、それから流通の記録がないと、そして、いわゆるストローなんかに対する表示もほぼほぼないというようなことが不十分ではないか、これでは和牛の知的財産価値を守るには不十分ではないかという御指摘をいただいたことを踏まえて、これらの知的財産とも言えるこの家畜遺伝資源を守るために、適正な流通、生産、利用を確保するための法案と知的財産としての価値を保護するための法案、この二法を国会に提出させていただき、これから御審議いただくということでございます。
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山田修路#6
○山田修路君 今御説明がありましたとおり、この二法案、大変畜産業の発展にとって大事な法案だと思っております。
 二法案についての具体的な内容は後ほど質問させていただくこととして、その前提となる畜産業の状況について、特にコロナウイルス感染症との関係で質問をしたいというふうに思います。
 四月二日の農林水産委員会では、この委員会で、野村委員やあるいは徳永委員からも質問がありました。牛肉では外食や観光業の需要が減少していて、和牛の枝肉の価格は過去五年間の間で最低の水準になっている。この現在出荷している牛は、子牛を購入したときは八十万円ぐらいで購入しているというものも多いわけであります。肥育農家の経営、大変厳しいものがあります。また、子牛の価格も下がってきているということでありまして、出荷を見合わせるという産地も出てきている。牛乳については、学校給食用の牛乳のキャンセルなどがあったりして、他用途で処理をせざるを得ない状況にもある。
 政府としては、畜産農家の経営悪化に対して、実質無利子無担保の資金繰り支援の実施などを緊急の経営対策として行っております。これがどのような実施状況になっているのか、農家の不安を払拭し、ニーズに応えられているのか、この点についてお伺いをしたいと思います。また、あわせて、七日に発表された緊急経済対策においては、畜産農家の経営安定のためにどのような対策を行うということとされているのか、加藤副大臣にお伺いします。
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加藤寛治#7
○副大臣(加藤寛治君) お答えいたします。
 三月の十日に緊急対応策第二弾で措置しました農林漁業セーフティネット資金等の貸付け当初五年間実質無利子無担保貸付けにつきましては、日本政策金融公庫によれば、四月九日現在で百四十六畜産農家に対しまして融資をいたしておるところでございます。
 また、四月七日に発表されました緊急経済対策につきましては、この貸付け当初五年間実質無利子無担保融資枠を大幅に増額をするとともに、肉用牛肥育農家の資金繰り支援のための牛マルキンの生産者負担金の納付猶予、そして、需要減退対応をするためにやむを得ず計画的に出荷時期を調整したい場合におきまして追加費用に相当する額の支援を行うとか、また加えて、肥育農家が体質強化に資する取組を行った場合に出荷頭数に応じた交付金の納付を行うなど、そしてまた、在庫が著しく増加している脱脂粉乳につきましては、業務用から飼料用等へ仕向け先を変更する取組に対する支援を行うなど、畜産農家の経営安定のための支援を打ち出したところでございます。
 そうしたこれらの対策によりまして、畜産農家の皆様の不安を払拭をしまして、今後ともに意欲を持って経営を継続していただけるようにしっかりと支援をしてまいりたいと考えておるところでございます。
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山田修路#8
○山田修路君 ありがとうございました。
 やはり農家の方々、大変不安に思っておられると思いますので、しっかりとそういった対策をPRしていただいて、是非対応をよろしくお願いします。
 そして、和牛やメロンといった高級食材、そして花ですね、生花について、これもこの委員会で質問がありました。在庫が積み上がっている、あるいは廃棄処分にせざるを得ない状況になってきております。国内外の需要喚起も重要な課題であります。
 七日に公表された緊急経済対策では、和牛を学校給食に活用するといったことも含まれているとお聞きをしております。どのような内容なのかということを大臣にお伺いしたいと思いますし、また、この学校給食に加えて、中長期的にこの和牛や乳製品等の国内外での需要喚起、これが、将来経済がV字回復をしていくそのときに合わせて畜産業も上がっていくという点では大事だと思います。中長期的に見てどのような対応を考えておられるのか、江藤大臣にお伺いしたいと思います。
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江藤拓#9
○国務大臣(江藤拓君) 今先生がおっしゃったように、学校給食の方にもお願いをしようと思っております。
 しかし、これは決して押し付けるということではなくて、在庫が積み上がっているから学校給食で使ってくれということではなくて、あくまでもこの設置者は市町村ですから、市町村の方々が、設置者の責任者の方々が是非この機会に地域の牛肉とか、それとか魚もあると思います。例えば宮崎だったらブリなんかも有名ですし、ヒラメが有名なところもあれば、いろんな海の食材もあります。それから、今お話があった北海道なんかで価格が大変落ちて、大体三割ぐらい落ちてしまっているメロンなんかを学校給食でということであれば、その分の掛かり増し経費について、一般会計で一千四百億、それからALICでも五百億を確保、一千九百億ありますから、これをしっかり利用していただければ生産者の方々の出口政策にもなりますし、この際は、学校にも例えば和牛の生産者の方も食育の一環として行っていただこうと思います。ただ和牛ですよと食べてもらうだけではなくて、これを作った江藤さんです、ここの人がこうやって育てたおいしい牛肉ですから皆さんおいしく食べましょうねというような食育をしたり、それから、そういうことをコーディネートするような食の専門家ということも派遣することもいいのではないかということも文科省と今話を進めております。
 そして、今後、V字回復のお話も併せていただきましたけれども、やはり体力が弱ってしまうとV字回復はないんだろうと思います。この苦しい時期を何とか耐えしのいで、そして世界の経済が通常の状況に戻っていったときに、大事なことは、今随分外国に対する和牛の輸出も伸びてまいりましたけれども、このままでは商流が切れてしまう可能性があります。商流が切れてしまうと回復するまでまた大変ですので、ですから、今輸出拡大ということは正直難しい、ほぼほぼ不可能に近いかもしれませんが、しかし、その商流をしっかりと保って、そのチャンネルを保ちながら、それでそのときが来たらしっかりまたイベントとかいろんなことに対する支援を行う予算も今回の補正では要求しておりますので、そういうものを使ってV字回復に資するようなことをやっていきたいというふうに考えております。
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山田修路#10
○山田修路君 ありがとうございました。
 今、補正予算等も含めてお話がありました。補正予算については、早期に提出をしていただいて速やかに実施をしていくということが大事でありますけれども、やはりそれでも一定の時間は掛かるわけであります。補正予算が成立しない間にやれることもあるのではないかというふうにも思います。和牛の、牛肉の在庫が積み上がっているとか、あるいは、このような事態も切迫していて、この程度もだんだんひどくなると思います。
 補正予算の実施を待たずにできることについて、特にそういうことについて、あれば大臣からお話をいただきたいと思います。
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江藤拓#11
○国務大臣(江藤拓君) 大変大事な御指摘をいただいたと思いますが。
 私の地元も食肉処理場が新しくなったんですけれども、報告を受けているところによりますと、四月の中ぐらいには大体倉庫がもうほぼほぼ空きスペースがないというところまで上がってしまう、そこまで行くともう屠場として牛を引き受けられない、牛を割っても保管する場所がないということであれば当然その屠場としての機能が止まってしまう、出荷制限となってしまうとなると、和牛生産に限らず、F1もそれから乳雄も全部そういう状況になってしまいますので、この補正予算が通るまでまだ少し時間が掛かりますので、その間はALICの予算を使わせていただきたいと思っております。
 具体的には、この空きスペース対策、なるべく売っていただきたいということでありますので、まず販売促進計画を作ってもらって、それをやっていただいた業者さんに対しては、今年の二月に遡って、今からということではなくて、二月に遡って在庫の保管費なんかを支援させていただきたいと思っております。そして、この計画に基づいて販売した場合、実際にですね、その場合は販売奨励金もしっかり出させていただいて、チルドからフローズンに行って三〇%価格が落ちる手前にこの奨励金を使って、地域、またネットとかいろんなものを使って販売促進をすることによって、積み上がった在庫を、この処分するという言い方は私は嫌いなので、消費者の方々に是非おいしく食べていただくような事業をこのお金を使って展開していきたいと考えております。
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山田修路#12
○山田修路君 ありがとうございました。
 大変重要な対策というふうに思います。二月に遡って在庫の保管料あるいは販売奨励金を出すということですので、これを是非また、農家の方にも安心をしていただきたいというふうに思います。
 そして、先ほど大臣からお話がありました輸出ですが、これはすぐにということではありませんが、やはり将来的にも重要なことであると思います。食料・農業・農村基本計画がまとまりました。これ、十年後の農林水産物や食品の輸出目標、五兆円ということを定めております。畜産でいえば、例えば牛肉では三千六百億円と見込んでおります。現状の輸出は約三百億円ということでございますので、十年間という先ではありますけれども、十二倍という大変意欲的な目標になっている。これは大変重要なことでありますけれども、絵に描いた餅にならないようにしっかりと進めていく必要があると思いますが、藤木大臣政務官にお伺いします。
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藤木眞也#13
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えいたします。
 牛肉輸出は、二〇一九年には二百九十七億円となり、目標額の二百五十億円を達成したところでございます。加えて、日米貿易協定による低関税率枠拡大や年間百六十六万トンもの牛肉を輸入する中国との解禁協議の前進を踏まえれば、更なる輸出需要の増加が見込まれることから、牛肉については二〇三〇年の輸出目標を三千六百億円としたところでございます。
 一方で、我が国の牛肉消費量は近年増加傾向で推移している中、和牛肉生産量は十四・九万トンにすぎません。牛肉の国内需要の増加に対応しつつ輸出目標を達成するためには、和牛の増頭、増産をすることが必要であると考えております。そのため、昨年十二月に策定した農業生産基盤強化プログラムでは、増頭奨励金の交付、和牛受精卵移植等により和牛肉生産量を二〇一八年度の十四・九万トンから二〇三五年度には三十万トンに増加させ、国内供給を維持しつつ増産分を輸出に向けることとしているところでございます。
 また、増頭、増産に加え、輸出環境の整備として、輸出先国の求める衛生基準に適合した食肉処理施設の整備、認定迅速化を進めるとともに、現地の外食産業や小売業者への売り込みの強化、中国などとの輸出解禁に向けた協議の推進などを、取組を総合的に推進することにより、輸出目標額三千六百億円の達成を図ってまいりたいと考えております。
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山田修路#14
○山田修路君 ありがとうございました。
 もう一つ、コロナウイルスとの関係で、働き手、働く方の問題があります。
 これも七日の農林水産委員会でも出ていましたが、農家や畜産の分野での技能実習生が、来日の見込みのない方が千七百人に上っているという答弁が七日にありました。改めて、その確保の状況、あるいは代替要員の確保についてどういう対応を取っているのか、経営局長にお伺いしたいと思います。
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横山紳#15
○政府参考人(横山紳君) お答え申し上げます。
 外国人技能実習生の状況でございます。新型コロナウイルスの感染症拡大ということでございまして、中国や東南アジア七か国が入国拒否の対象になっておりますし、その他の国からもビザの効力の停止というようなことで、なかなか入国が難しい状況になってございます。
 今委員から御紹介ございましたように、四月一日時点で千七百名ということでございましたが、先週時点で改めて各都道府県から集計いたしましたところ、四月九日時点で千九百名程度について受入れの見通しが立たないというふうに聞いているところでございます。
 こうした中での対応ということでございますけれども、まずは、今もおられる実習生の方々がこれ帰れないといった、そういった事情がある方もおられます。そういう場合には、例えば三か月就労可能な特定活動への変更ということができますし、あるいは特定技能に変えるということであれば、更に四か月特定活動ということができるということもございますので、そういったことを検討されるところも出てきてございます。
 また、予算面、補正予算面の対応ということでございますけれども、農作業の経験のある即戦力人材に加えまして、他産業からの人材も受け入れ、農作業に従事していただけますよう、農業労働力確保緊急支援事業、これを盛り込ませていただいているところでございます。
 その中では、地域のJAや農業経営体が人材を集めるための費用ですとか、実際就農するに当たりまして必要となる交通費、宿泊費、保険料、研修費といったもの、さらに人材確保のために必要な掛かり増しの労賃、又はそれに加えまして研修機関に対する研修用の機械、設備の導入への支援、こうしたことを実施することとしてございます。
 こうしたことを通じて、各地での労働力確保の取組を後押しするなど、人材不足の解消につなげてまいりたいと考えてございます。
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山田修路#16
○山田修路君 ありがとうございました。
 労働力、働き手の確保も大事な課題でありますんで、是非しっかりやっていただきたいと思います。
 もう一つ、畜産関係ではないんですが、コロナウイルス関係で気になる新聞記事がありましたので、質問したいと思います。
 この緊急経済対策の中に、高収益作物次期作支援交付金という事業が検討されているということであります。野菜、花、花卉ですね、お茶などについて、次期作、次の作付けに取り組む農業者に対して十アール当たり五万円を支給するという内容でございますけれども、この新型コロナウイルス感染症の影響で売り先がない、次の作付けをどうしようか困っておられる農業者の方々には大変効果的な施策だと思います。
 報道によりますと、この支援を受けるには収入保険の加入を要件とする、義務付けをするというようなことが検討されているようにお聞きをしますけれども、農家の方々にとって、収入保険の掛金を払ってまたこの支援金を受け取る、受け取ろうというふうに取り組もうというのは、なかなかやはり余裕がないということもあるんではないかと思います。
 柔軟な対応、柔軟な要件を検討すべきではないかと思いますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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江藤拓#17
○国務大臣(江藤拓君) 委員のおっしゃるとおりだと思っております。
 昨年から大変な大雨、台風災害でまだ営農が十分に再開しておられない方々もたくさんおられる中での今回のコロナでありますので、五万円、それから中山間地域については五・五万円、それで販売促進したら更に二万円、中山間地域では二万二千円。メニューとしてはいいんですけれども、これに収入保険に加入することを義務付けると、ただでさえ営農が厳しくて来年の作付け迷っている方々は手が挙がらないというふうに思っております。
 ですから、私としましては、加入促進はすべきだということの旗を下ろすつもりはもちろんありませんが、しかし、今すぐ入らなきゃいけないということではなくて、将来的に経営が安定したら、収入保険なり、それから共済なり、それから野菜価格安定制度なり、そういった保険制度に加入するというその意思をですね、今すぐ入るということではなくて、加入を検討するということを言っていただければこの苦しい状況では十分だと思っておりますので、義務付けにするということは今回はやめておこうというふうに考えております。
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山田修路#18
○山田修路君 ありがとうございました。是非そのような方向でお願いをしたいと思います。
 時間も大分迫ってきましたので、食料・農業・農村基本計画について事務方にも少しお伺いをしようと思ったんですが、時間も余りないので、大臣に二つ、二点だけお伺いをしたいと思います。
 一つは、食料国産率の話です。
 これは、もちろん食料国産率、餌が国産か輸入かを問わないということは一つの指標として分かるんですけれども、やはり自給率を目標とするということは、基本的には、やはり国際紛争が生じたり、いざ今回のような感染症が長期化したりして国内に物が入ってこないときにどれだけの、国民の食料安全保障としてカロリーとして提供できるのかというのが元々基本だと思います。そういう意味では、金額ベースの自給率もありますし、あるいは今回のように餌を除いた自給率というのもありますけれども、政策の目標としてあくまで、安全保障という観点からすれば、カロリーの自給率が基本であると思います。
 そういう意味で、今回こういった新しい概念を入れるのはいいんですけれども、そのことによって本来の政策の目標が見失われることがないように、やはりカロリーベースの自給率を上げていくんだということをしっかり意識をして取り組んでいただきたいというのが一つです。
 もう一つは、飼料用米でございます。
 これは、飼料用米については、基本計画の中で生産努力目標、これまで百十万トンだったものが七十万トンに下がっているんですが、飼料米はやはり水田の有効活用、あるいは米農家にとってセーフティーネットの役割も果たしているわけですから、この新しい基本計画で目標数量下げたからといって、飼料米の取組、このことについてしっかりと制度を維持して取り組んでいくと、このことも是非お聞きしたいと思います。
 大臣、二つお願いします。
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江藤拓#19
○国務大臣(江藤拓君) 何度も答弁させていただきましたが、やはり国民の生命、財産を守るのはカロリーでありますから、カロリーベースであるということは全く変わりがない。
 そして、今まさに一部の国では、例えばロシアが、七百二十万トン輸出実績のところを、二十万トン減ではありますが、七百万トンという枠をはめたということはやはり衝撃的なことだと思います。自国での食料を確保することをまず大前提にして、それを超えるものについてだけ輸出するという意思表示でありますから、やはり今後こういう動きが広がることも全くゼロだということは残念ながら否定できない。これ以上コロナが広がれば、フランスでも二十万人の農業労働者を確保するために応募をしたとか、いろいろ報道もありますので。
 やはり今こそカロリーベースというものをもっと我々は意識して政策をやらなければなりませんし、この農地面積、それから基幹的農業就業者の数も増やしていく努力をしなきゃならないんだろうと思っております。それはもう先生と全く同意見で、これを基本とさせていただきながら、その他の指標につきましては、生産額ベースはまあいいとしましても、国産の自給率については参考としていただいて、畜産農家の御努力も数字の中には入れさせていただくということで御理解をいただければというふうに思います。
 それから、飼料用米につきましては、農家の方々の自由なこれは作付けに任せるということでありますから、我々の方で無理やりはできませんが、しかし、政策誘導的に例えば五万五千円の単価を下げるとか、そういうことはやっぱりしちゃいかぬのだろうと思っています。そして、水田フル活用ということであれば、排水暗渠等の設備も整備した上で、戦略作物である麦、大豆等の作付けもやはり同時に推進していく。そして、その上で、子実トウモロコシであるとか、例えば草地につきましても、いろんな品種を植えて、一種類の作物に、牧草に偏らないような作付けの仕方とかいろんなことをしながら、濃厚飼料の自給率が一二%しかない、粗飼料も七六%ということでありますから、これを、全体で二五しかありませんので、飼料自給率も食料自給率と同時に上げていく努力をしないと生産基盤を守るのが難しくなることもやはり危惧しなければならないことも起こり得るというふうに問題意識を持っております。
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山田修路#20
○山田修路君 自給率の向上、これは大変大事なことですので、是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 時間もなくなりましたが、法案について一つお伺いをしたいと思います。
 今度の法案、植物の方は、植物新品種の保護ということで種苗法で知的財産として保護するということになっておりますが、和牛遺伝子はこの不正競争の防止ということになっている。この不正競争の防止という仕組みで保護するのはなぜなのか、どういう差があるのかということについてお伺いをしたいと思います。
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水田正和#21
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 和牛などの家畜につきましては、その育成者権が認められております植物のように均一性、安定性などの特徴がないというのがございます。均一性と申しますのは同一世代でその特徴が十分均一であることとか、安定性と申しますのは何代増殖しても特性が安定していることということでございます。こういった特性がないという点でございまして、知的財産権を構成することは困難であるということでございます。
 また、種苗の育成者権のように知的財産権を設定する仕組みにおいては、外国における権利の保護は、国際条約、例えば種苗の場合はUPOV条約がございます。こういったものによりまして当該外国政府が負うことになるわけでございますが、家畜遺伝資源についてはそのような国際条約はございませんので、外国において実効性のある保護が得られないということがございます。このため、家畜につきましては、種苗法の育成者権のような形で知的財産権の保護を行う仕組み、これを構築することが困難でございました。
 この度、不正競争防止法を参考に知的財産としての価値の保護を強化するということとしたところでございます。このため、この新法におきましては、種苗法のような出願とか登録とかの手続あるいは育成者権といった知的財産権の付与と、こういったものはございませんけれども、差止めですとか損害賠償などの民事上の請求あるいは刑事罰につきまして種苗法とほぼ同等のものが措置されておりまして、不正行為に対する抑止力として十分なものを確保しているというふうに考えております。
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山田修路#22
○山田修路君 時間が参りました。今日質問した畜産をめぐる状況、厳しいものがありますので、是非この二法案も含めてしっかりと畜産農家の経営を守っていただきたい、このことをお願いをいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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石垣のりこ#23
○石垣のりこ君 立憲・国民.新緑風会・社民の石垣のりこでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まずは、本日審議されております家畜改良増殖法の一部を改正する法律案と家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に関する法律案のこの二法案、審議のきっかけとなった事件、お手元の資料の一枚目にありますけれども、詳細はこちらを御覧いただきたいと思いますが、日本の検疫を通さずに海外に持ち出された家伝法違反事件です。どんな課題があると捉えていらっしゃるでしょうか。
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江藤拓#24
○国務大臣(江藤拓君) なかなか難しいと思います。今回、二法案を審議していただいておりますけれども、この法律案が通ったから一〇〇%、じゃ、これを止められるのかという話になると、正直なところ苦しい部分があります。
 特に、船で今回持ち出されようとしましたこのキャニスターというの、入れ物ですけれども、高さは五十センチぐらいしかない、これぐらいですね。底辺が大体二十五センチか三十センチぐらいしかないものですから、簡単にボストンバッグの中に入る。飛行機だとエックス線でちゃんと見ていますけど、船の場合はもう、まあ検疫官はおりますが、そこまで厳密に見ていないということも現実にはあります。この問題も、やはり関係省庁と連絡を取って、この法案通った後、更に議論をしなきゃいけない課題ではないかと、私はそう思っております。
 その上で、やはりこの三十年の六月に出た事件は衝撃的でした。自分たちの強みを他国に、まあ目先のお金という言い方が正確かどうか分かりませんが、お金に釣られて出してしまう、そして仲間にも迷惑を掛けてしまう、先人の努力にも泥を塗ってしまうようなことを生産者の一員である方がされてしまったということは大変残念であります。
 ですから、今回の法案によって、やはりこれは我々の意識だけではなくて、生産現場の方々も、何とか法の世界でこれを防止する工夫はないのかという声を受けて、知恵を出し合っていただいて国会提出にこぎ着けた二法でありますので、これにもしっかり効果を、今局長にいろいろ答弁もしていただきましたが、発揮をさせていただきながら、やはり生産農家の方々の、現場の方々の意識の向上というものも同時に図っていく必要があるというふうに今思っております。
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石垣のりこ#25
○石垣のりこ君 現場の方々の意識の向上はもちろんなんですけれども、実際に持ち出すという方がいらっしゃったという事件なわけですが。
 この事件後、検疫、そして税関ではどのような再発防止策を講じていらっしゃるのか、また今後講じようとしているんでしょうか。
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江藤拓#26
○国務大臣(江藤拓君) 法律上は、家伝法の四十五条でもうこれは規定されております輸出検疫を受けなければならない、これはもう法律で決まっておりますので、これはしっかりやってもらうということを周知徹底することはもちろんですが、先ほど申し上げましたように、悪意を持ってやるということであれば元々これは違反だということを、まあ麻薬の輸出なんかと同じようにですね。ですから、今回家伝法の改正もしていただきましたので、検疫官の権限は大幅に強化されておりますから、検疫官の方々と税関とタッグを組んでやはりやっていただくことになると思います。
 それから、我々がやっていることで不十分だという御指摘もあるかもしれませんが、随分ポスターとかそういうものも作らせていただきました、もうかなり強烈なインパクトのあるやつをですね、犯罪ですと、有罪とかですね。そういうものをやはり競り場とか畜舎とか空港とかいろいろなところにやることも私は有効ではないかなというふうに思っております。
 ですから、権限が強化されて罰則も強化されておりますから、せんだって可決していただいた法案によってですね、これも一緒に今回の二法と合わせ技で何とか効果を発揮するように努力をしていきたいというふうに考えております。
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石垣のりこ#27
○石垣のりこ君 どんな法案も基本同じだと思いますけれども、特に本法案は有効に機能していくためには、罰則だけではなく、農家の方ですとか関係者全体のコンプライアンスの意識向上というのが非常に大事になってくると思います。より具体的な対策を講じていただいて、この二〇一八年六月の大阪の事例というのは実は氷山の一角だというようにも報じられておりますので、是非その部分でもしっかりと具体的に対応していただければと思います。
 そして、二〇一九年、昨年の八月二十八日付けの日本農業新聞の記事なんですが、家畜人工授精所、登録の二、三割が廃業しているという実態が報道されています。
 運営実態の把握が求められているわけですが、農水省は、農林水産省畜産部畜産振興課長通知、和牛精液等の適正管理に関する指導の徹底についての中で、家畜人工授精所の稼働状況を正確に把握するよう都道府県に報告を求めています。
 二〇二〇年、今年に入って、全国の家畜人工授精所の数を教えてください。
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水田正和#28
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。
 各都道府県を通じて調査をした結果でございますが、今年の一月末時点で稼働している家畜人工授精所の総数は二千百十二でございます。
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石垣のりこ#29
○石垣のりこ君 ありがとうございます。
 昨年三月の農水省の資料では、実質的に稼働している家畜人工授精所、千百七十七か所という資料があります。これ、一年弱でどうして八百か所も急に増えたんでしょうか。
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