経済産業委員会
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会
会議録情報#0
令和四年五月十一日(水曜日)
午後二時開会
─────────────
委員の異動
五月十日
辞任 補欠選任
阿達 雅志君 宮島 喜文君
宮口 治子君 森 ゆうこ君
五月十一日
辞任 補欠選任
松下 新平君 中田 宏君
森 ゆうこ君 岸 真紀子君
安江 伸夫君 三浦 信祐君
若松 謙維君 里見 隆治君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 石橋 通宏君
理 事
青山 繁晴君
堀井 巌君
矢田わか子君
石井 章君
岩渕 友君
委 員
石井 正弘君
北村 経夫君
中田 宏君
中西 哲君
松村 祥史君
宮島 喜文君
岸 真紀子君
森本 真治君
河野 義博君
里見 隆治君
三浦 信祐君
山崎真之輔君
ながえ孝子君
安達 澄君
事務局側
常任委員会専門
員 山口 秀樹君
参考人
九州大学副学長
・水素エネルギ
ー国際研究セン
ター長 佐々木一成君
早稲田大学商学
学術院経営管理
研究科教授 平野 正雄君
特定非営利活動
法人気候ネット
ワーク理事長
弁護士 浅岡 美恵君
─────────────
本日の会議に付した案件
○安定的なエネルギー需給構造の確立を図るため
のエネルギーの使用の合理化等に関する法律等
の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
─────────────
この発言だけを見る →午後二時開会
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委員の異動
五月十日
辞任 補欠選任
阿達 雅志君 宮島 喜文君
宮口 治子君 森 ゆうこ君
五月十一日
辞任 補欠選任
松下 新平君 中田 宏君
森 ゆうこ君 岸 真紀子君
安江 伸夫君 三浦 信祐君
若松 謙維君 里見 隆治君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 石橋 通宏君
理 事
青山 繁晴君
堀井 巌君
矢田わか子君
石井 章君
岩渕 友君
委 員
石井 正弘君
北村 経夫君
中田 宏君
中西 哲君
松村 祥史君
宮島 喜文君
岸 真紀子君
森本 真治君
河野 義博君
里見 隆治君
三浦 信祐君
山崎真之輔君
ながえ孝子君
安達 澄君
事務局側
常任委員会専門
員 山口 秀樹君
参考人
九州大学副学長
・水素エネルギ
ー国際研究セン
ター長 佐々木一成君
早稲田大学商学
学術院経営管理
研究科教授 平野 正雄君
特定非営利活動
法人気候ネット
ワーク理事長
弁護士 浅岡 美恵君
─────────────
本日の会議に付した案件
○安定的なエネルギー需給構造の確立を図るため
のエネルギーの使用の合理化等に関する法律等
の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
─────────────
石
石橋通宏#1
○委員長(石橋通宏君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日、宮口治子さん及び阿達雅志君が委員を辞任され、その補欠として森ゆうこさん及び宮島喜文君が選任されました。
また、本日、若松謙維君、安江伸夫君、松下新平君及び森ゆうこさんが委員を辞任され、その補欠として里見隆治君、三浦信祐君、中田宏君及び岸真紀子さんが選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日、宮口治子さん及び阿達雅志君が委員を辞任され、その補欠として森ゆうこさん及び宮島喜文君が選任されました。
また、本日、若松謙維君、安江伸夫君、松下新平君及び森ゆうこさんが委員を辞任され、その補欠として里見隆治君、三浦信祐君、中田宏君及び岸真紀子さんが選任されました。
─────────────
石
石橋通宏#2
○委員長(石橋通宏君) 安定的なエネルギー需給構造の確立を図るためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、九州大学副学長・水素エネルギー国際研究センター長佐々木一成君、早稲田大学商学学術院経営管理研究科教授平野正雄君及び特定非営利活動法人気候ネットワーク理事長・弁護士浅岡美恵さんでございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、大変御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の本法案の審査に参考にさせていただきたいと存じますので、どうか本日はよろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、佐々木参考人、平野参考人、浅岡参考人の順にお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきいただければと思います。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず佐々木参考人からお願いをいたします。佐々木参考人。
この発言だけを見る →本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、九州大学副学長・水素エネルギー国際研究センター長佐々木一成君、早稲田大学商学学術院経営管理研究科教授平野正雄君及び特定非営利活動法人気候ネットワーク理事長・弁護士浅岡美恵さんでございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、大変御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の本法案の審査に参考にさせていただきたいと存じますので、どうか本日はよろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、佐々木参考人、平野参考人、浅岡参考人の順にお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきいただければと思います。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず佐々木参考人からお願いをいたします。佐々木参考人。
佐
佐々木一成#3
○参考人(佐々木一成君) 九州大学の佐々木です。
本日は貴重な機会いただきまして、委員長の石橋先生を始め委員の先生方に心より感謝申し上げます。
実は私、今から八年前の二〇一四年の六月の二十三日でございますけれども、この参議院の経済産業委員会の先生方に脱炭素イノベーションハブである九州大学伊都キャンパスを御視察いただいて、対応させていただきました。誠にありがとうございました。
今回の法改正に関しては、私が三十年以上専門分野としてきました水素などの脱炭素燃料に焦点を当てて御説明させていただきます。現在、総合資源エネルギー調査会の水素政策とアンモニア等脱炭素燃料政策の小委員会の委員長も務めております。
お手元の資料で御説明させていただきますけれども、二ページ目を御覧ください。配付資料の右上にページ番号を付けております。
エネルギーは国民の日々の暮らしに欠かせません。石炭の時代から石油の時代、そして現在は多くの天然ガスを輸入しております。近年、地球温暖化、気候危機を踏まえ、脱炭素社会、カーボンニュートラルの実現が世界的な課題になっております。
ただ、このようなエネルギー需給構造の転換には数十年単位の時間が掛かります。例えば、資料の下の方に書いておりますけれども、我々が家庭で日々使う都市ガスは天然ガス由来でございます。これは、液化天然ガス、LNGを日本が半世紀以上前の一九六九年に輸入し始めたことで実現したものですが、輸入したクリーンなメタンガスが各御家庭に供給されるまでには各地域で二十年近く掛かっております。このように、エネルギーの需給構造の転換には長い年月が掛かりますし、官民の長期的な投資があって初めて実現するものでございます。
現在のウクライナ情勢を踏まえて液化天然ガスの輸入をドイツなども急遽始めますが、日本が半世紀以上前から長期契約で確保してきたことは、エネルギー価格の高騰の抑制にある程度貢献していると思います。
次の三ページ目を御覧ください。
今回の法律改正の中で、水素などの脱炭素燃料が非化石エネルギーに位置付けられることになっております。
二〇一四年十二月に水素自動車が発売された頃は、水素といえばFCVと呼ぶ水素自動車の燃料というイメージが強かったと思います。しかし、その後、欧州を中心に水素に対する考え方が変わってまいりました。つまり、再生可能エネルギーをより使いやすくし、社会全体を脱炭素化するためには炭素を含まない燃料が必要で、それが水素でしょうという認識が広まってきました。
大規模に再生可能エネルギーを使えるようにし、その図の②にありますように再エネ由来の水素を非電力部門でも使えるようにし、③と書いておりますけれども、再エネのバッファー機能も果たせるようになります。さらに、右側に書かれておりますように、運輸部門、産業用エネルギー、住宅用熱電供給の脱炭素化、さらに回収炭素を水素と合わせて工業原料化できるのが水素という認識が広まってまいりました。
つまり、社会全体を脱炭素化するためには、再エネの電気を増やすだけではなくて、電力と燃料と原料、これらを全て脱炭素化すると、それができるのが水素だということになります。
次の四ページ目を御覧ください。
このような認識は、我が国のエネルギー戦略にも反映されてきております。この図は、二〇二〇年一月に策定された革新的環境イノベーション戦略の概要をまとめたポンチ絵でございます。
左上にありますように、再生可能エネルギーを増やすということは国民全体の思いです。余剰の再エネを水素に変えると燃料や原料に使えるようになります。
二つ目ですけれども、ただ、地方圏と異なりまして、例えば大都市圏の東京のエネルギー需要を東京の再エネだけで賄うことは残念ながらできません。他方、海外では、再生可能エネルギーが大量に入手でき、化石資源と同じか安い地域が出てきました。海外からは日本まで再エネ電力を送電線で運んでくるわけにはいきませんが、図の右上にありますように、水素や水素キャリアを船で安く大量に運べるようになれば海外の再エネを日本でも使えるようになります。
さらに、図の右下にありますように、回収したCO2から合成燃料や工業原料となる炭化水素を作るには、CO2を出さずに作った水素が必要になります。
このように、脱炭素社会をつくるための炭素を含まない化学的なエネルギー媒体、これが脱炭素燃料の水素や水素キャリアになります。
次の五ページ目を御覧いただければと思います。
二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けて世界は大きく動き出しております。我が国は二〇三〇年の高い目標も既に立てています。
電力につきましては、エネルギー基本計画では、二〇三〇年には一%、将来的には二〇五〇年に一〇%を水素や水素キャリアの燃料アンモニアで賄うことが考えられています。一%というのは少ないように見えますが、水素換算で年三百万トンを発電用燃料などに使うことになります。いずれも流通量は現在はまだ限られておりますので、新たな供給網、つまりサプライチェーンを国内外につくっていく必要があります。また、非電力では、電化できないところで水素などの脱炭素燃料が必要になってきます。
このように、脱炭素燃料は、電力と非電力の両方でカーボンニュートラルの実現に重要になってまいります。
次のスライド、六ページ目を御覧ください。
この水素技術は、エネルギー資源に乏しい我が国が地道に技術開発を積み重ねてきた分野でございます。我が国は世界に先駆けて水素戦略を策定し、水素閣僚会議も日本が主導して開催されています。
ですが、この数年、その価値が世界的に認知され、追われる立場になってきました。このページにはドイツや米国、EU、フランス、中国の状況がまとめられていますが、各国とも国家戦略や普及目標を策定し、多額の資金を投入し、本格普及に注力しています。日本が世界をリードするとはとても言えない状況になってきて、まさに猛烈に追い上げられているというのが現状です。ですので、我々も更に数歩先を行く必要があります。
最後の七ページ目を御覧ください。
代表的な脱炭素燃料である水素は、ここに書いておりますような価値や課題があると言えると思います。このリストは本委員会の先生方が九州大学にお越しいただいた頃に作ったものでございますけれども、今でもこれらの価値や課題は変わっていないと言えます。
特に、国の存立にも関わるエネルギーを特定の資源や資源国に依存することの危険性、これは今日のウクライナ危機から我々がまさに学んだことでございます。ガソリンは中東からの原油価格に連動しますが、水素ならば国内外の安い多様な資源から作ることができます。さらに、日本が輸入する鉱物性燃料は、貿易統計では毎年十兆円を大きく超えております。時間が掛かるとは思いますけれども、国産の水素を将来増やすことで、エネルギーの輸入代金の一部でも国内に還流させて福祉や教育などに使えるようにしたいところであります。
我が国には、北海道や東北、四国、九州など、再生可能エネルギーが豊富な地域があります。地方圏がエネルギーで自立することは地方創生にもつながります。
ただ、このような未来社会を実現するためには多くの課題があるのも事実です。これらの脱炭素燃料は、化石燃料よりもまだまだ高いのが実情です。既存の化石燃料の場合はインフラが既にありますが、新たな脱炭素燃料のインフラや供給網の整備はこれからです。インフラを造りながら、化石資源由来のいわゆるグレー水素から、CO2を回収したブルー水素、そして再エネ由来のグリーン水素に着実に換えていくことで水素の製造時のCO2排出も減らせます。これはアンモニアなどでも同じです。
また、輸入水素から国産水素に少しずつ換えていくことで、脱炭素燃料の国産化率、つまりエネルギー自給率を上げていくことが可能です。
また、国民に水素を安心して使っていただけるように、国民の皆様方に御理解をいただく不断の努力が欠かせません。
最後になりますけれども、グリーン分野は、二〇五〇年に向けて成長が期待され、世界各国で官民の投資競争が加速しています。今回の法律改正で水素、アンモニアなどの脱炭素燃料が非化石エネルギーとして位置付けられることは、エネルギー需給構造の高度化に向けてその価値が明確になります。脱炭素社会に向けた投資も拡大し、グリーン成長の加速につながり、エネルギーの安定供給にも寄与します。本法律案は、カーボンニュートラルに向けて社会全体が動き出す大きな一歩になると考えます。
私の説明は以上です。
この発言だけを見る →本日は貴重な機会いただきまして、委員長の石橋先生を始め委員の先生方に心より感謝申し上げます。
実は私、今から八年前の二〇一四年の六月の二十三日でございますけれども、この参議院の経済産業委員会の先生方に脱炭素イノベーションハブである九州大学伊都キャンパスを御視察いただいて、対応させていただきました。誠にありがとうございました。
今回の法改正に関しては、私が三十年以上専門分野としてきました水素などの脱炭素燃料に焦点を当てて御説明させていただきます。現在、総合資源エネルギー調査会の水素政策とアンモニア等脱炭素燃料政策の小委員会の委員長も務めております。
お手元の資料で御説明させていただきますけれども、二ページ目を御覧ください。配付資料の右上にページ番号を付けております。
エネルギーは国民の日々の暮らしに欠かせません。石炭の時代から石油の時代、そして現在は多くの天然ガスを輸入しております。近年、地球温暖化、気候危機を踏まえ、脱炭素社会、カーボンニュートラルの実現が世界的な課題になっております。
ただ、このようなエネルギー需給構造の転換には数十年単位の時間が掛かります。例えば、資料の下の方に書いておりますけれども、我々が家庭で日々使う都市ガスは天然ガス由来でございます。これは、液化天然ガス、LNGを日本が半世紀以上前の一九六九年に輸入し始めたことで実現したものですが、輸入したクリーンなメタンガスが各御家庭に供給されるまでには各地域で二十年近く掛かっております。このように、エネルギーの需給構造の転換には長い年月が掛かりますし、官民の長期的な投資があって初めて実現するものでございます。
現在のウクライナ情勢を踏まえて液化天然ガスの輸入をドイツなども急遽始めますが、日本が半世紀以上前から長期契約で確保してきたことは、エネルギー価格の高騰の抑制にある程度貢献していると思います。
次の三ページ目を御覧ください。
今回の法律改正の中で、水素などの脱炭素燃料が非化石エネルギーに位置付けられることになっております。
二〇一四年十二月に水素自動車が発売された頃は、水素といえばFCVと呼ぶ水素自動車の燃料というイメージが強かったと思います。しかし、その後、欧州を中心に水素に対する考え方が変わってまいりました。つまり、再生可能エネルギーをより使いやすくし、社会全体を脱炭素化するためには炭素を含まない燃料が必要で、それが水素でしょうという認識が広まってきました。
大規模に再生可能エネルギーを使えるようにし、その図の②にありますように再エネ由来の水素を非電力部門でも使えるようにし、③と書いておりますけれども、再エネのバッファー機能も果たせるようになります。さらに、右側に書かれておりますように、運輸部門、産業用エネルギー、住宅用熱電供給の脱炭素化、さらに回収炭素を水素と合わせて工業原料化できるのが水素という認識が広まってまいりました。
つまり、社会全体を脱炭素化するためには、再エネの電気を増やすだけではなくて、電力と燃料と原料、これらを全て脱炭素化すると、それができるのが水素だということになります。
次の四ページ目を御覧ください。
このような認識は、我が国のエネルギー戦略にも反映されてきております。この図は、二〇二〇年一月に策定された革新的環境イノベーション戦略の概要をまとめたポンチ絵でございます。
左上にありますように、再生可能エネルギーを増やすということは国民全体の思いです。余剰の再エネを水素に変えると燃料や原料に使えるようになります。
二つ目ですけれども、ただ、地方圏と異なりまして、例えば大都市圏の東京のエネルギー需要を東京の再エネだけで賄うことは残念ながらできません。他方、海外では、再生可能エネルギーが大量に入手でき、化石資源と同じか安い地域が出てきました。海外からは日本まで再エネ電力を送電線で運んでくるわけにはいきませんが、図の右上にありますように、水素や水素キャリアを船で安く大量に運べるようになれば海外の再エネを日本でも使えるようになります。
さらに、図の右下にありますように、回収したCO2から合成燃料や工業原料となる炭化水素を作るには、CO2を出さずに作った水素が必要になります。
このように、脱炭素社会をつくるための炭素を含まない化学的なエネルギー媒体、これが脱炭素燃料の水素や水素キャリアになります。
次の五ページ目を御覧いただければと思います。
二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けて世界は大きく動き出しております。我が国は二〇三〇年の高い目標も既に立てています。
電力につきましては、エネルギー基本計画では、二〇三〇年には一%、将来的には二〇五〇年に一〇%を水素や水素キャリアの燃料アンモニアで賄うことが考えられています。一%というのは少ないように見えますが、水素換算で年三百万トンを発電用燃料などに使うことになります。いずれも流通量は現在はまだ限られておりますので、新たな供給網、つまりサプライチェーンを国内外につくっていく必要があります。また、非電力では、電化できないところで水素などの脱炭素燃料が必要になってきます。
このように、脱炭素燃料は、電力と非電力の両方でカーボンニュートラルの実現に重要になってまいります。
次のスライド、六ページ目を御覧ください。
この水素技術は、エネルギー資源に乏しい我が国が地道に技術開発を積み重ねてきた分野でございます。我が国は世界に先駆けて水素戦略を策定し、水素閣僚会議も日本が主導して開催されています。
ですが、この数年、その価値が世界的に認知され、追われる立場になってきました。このページにはドイツや米国、EU、フランス、中国の状況がまとめられていますが、各国とも国家戦略や普及目標を策定し、多額の資金を投入し、本格普及に注力しています。日本が世界をリードするとはとても言えない状況になってきて、まさに猛烈に追い上げられているというのが現状です。ですので、我々も更に数歩先を行く必要があります。
最後の七ページ目を御覧ください。
代表的な脱炭素燃料である水素は、ここに書いておりますような価値や課題があると言えると思います。このリストは本委員会の先生方が九州大学にお越しいただいた頃に作ったものでございますけれども、今でもこれらの価値や課題は変わっていないと言えます。
特に、国の存立にも関わるエネルギーを特定の資源や資源国に依存することの危険性、これは今日のウクライナ危機から我々がまさに学んだことでございます。ガソリンは中東からの原油価格に連動しますが、水素ならば国内外の安い多様な資源から作ることができます。さらに、日本が輸入する鉱物性燃料は、貿易統計では毎年十兆円を大きく超えております。時間が掛かるとは思いますけれども、国産の水素を将来増やすことで、エネルギーの輸入代金の一部でも国内に還流させて福祉や教育などに使えるようにしたいところであります。
我が国には、北海道や東北、四国、九州など、再生可能エネルギーが豊富な地域があります。地方圏がエネルギーで自立することは地方創生にもつながります。
ただ、このような未来社会を実現するためには多くの課題があるのも事実です。これらの脱炭素燃料は、化石燃料よりもまだまだ高いのが実情です。既存の化石燃料の場合はインフラが既にありますが、新たな脱炭素燃料のインフラや供給網の整備はこれからです。インフラを造りながら、化石資源由来のいわゆるグレー水素から、CO2を回収したブルー水素、そして再エネ由来のグリーン水素に着実に換えていくことで水素の製造時のCO2排出も減らせます。これはアンモニアなどでも同じです。
また、輸入水素から国産水素に少しずつ換えていくことで、脱炭素燃料の国産化率、つまりエネルギー自給率を上げていくことが可能です。
また、国民に水素を安心して使っていただけるように、国民の皆様方に御理解をいただく不断の努力が欠かせません。
最後になりますけれども、グリーン分野は、二〇五〇年に向けて成長が期待され、世界各国で官民の投資競争が加速しています。今回の法律改正で水素、アンモニアなどの脱炭素燃料が非化石エネルギーとして位置付けられることは、エネルギー需給構造の高度化に向けてその価値が明確になります。脱炭素社会に向けた投資も拡大し、グリーン成長の加速につながり、エネルギーの安定供給にも寄与します。本法律案は、カーボンニュートラルに向けて社会全体が動き出す大きな一歩になると考えます。
私の説明は以上です。
石
平
平野正雄#5
○参考人(平野正雄君) 早稲田大学の平野正雄でございます。
本日は、このような機会をいただき、ありがとうございます。
私の専門は経営戦略でありまして、必ずしもエネルギーの専門家ということではございませんが、しかしながら、現在、資源エネルギー調査会のメンバー、その下の石油・天然ガス小委員会の委員長、その他、グリーンイノベーション・ワーキンググループの座長等々、資源エネルギー庁のエネルギー政策の立案に関わってきております。
今日は、私の方から、新たなエネルギー危機とその戦略的対応についてということで、簡単に意見を述べさせていただきます。この資料の中で下線部が引いてあるところが本法案にも関係があるところということですので、御参照いただければと思います。
私は、現在、新たなエネルギー危機に我が国は瀕しているという、こういう認識でおります。それは大きく分けると三つあるというふうに考えており、一番目が国内電力の安定供給の確保、二番目が、これが非常に今ハイライトされているエネルギー安全保障の確立、それから三番目、これは、やっぱりカーボンニュートラルの達成というのは、ただいま佐々木先生の御説明にもありましたけど、非常に超長期のトランジションであり、様々なやはりリスクを含包しているものという意味においてはこれもリスクファクターとして考えていく要素も必要だろうということで、この三つが我々が直面している大きなエネルギー上の課題。今日は、この一番目と二番目を中心に意見を述べさせていただきたいと思います。
一番目の国内電力の安定供給ということに関しましては、御承知のように、電力自由化により、安定供給責任というのがかつての旧一電と言われるほぼ独占的な電力会社からシステム全体で担うようになったということがございます。
しかしながら、これは当初の狙いでもあるわけですけれども、多様なプレーヤーが参入した結果、旧一電と呼ばれるような電力会社の経営体力というのは徐々に低下をしていくという中において、現在彼らは経営の合理化という視点において不採算発電所の破棄等が行われています。
結果として見ると、我が国の電力の供給の余力というものが徐々に失われてきて、昨今でもこの三月に停電の危機がこの東電管内、関東一円で叫ばれるようなことにもなったわけですが、そういう意味におきましては、一定の目的を持って進めている電力の自由化ですけれども、電力供給の余力という意味においては、それが弱体化し、システム全体が脆弱化しているという点は指摘をしておくべきだろうというふうに思います。
その大きな方針としては、やはり電力というものが、これは電力として消費する形においては極めてクリーンなエネルギーでありますので、今後も主力のエネルギー源であることは変わりないわけですが、その元となる電力の生成の形態として見ると、やはり複数のもの、一つのものに依存するのではなく、それぞれ役割が違う複数のものに分散してやっていくことが重要だろうと思います。
今後の中心というのは間違いなく再エネということで、日本の国情を考えると、元からの水力と太陽光、それからここに徐々に風力ということになっていきますけれども、これはそのエネルギーの地産地消を進めるという安全保障上も望ましいという観点がございます。そういう意味におきましては、再エネの主力電源化の推進というのは、これは着々と進めていくべきものだという認識をしています。
一方、御案内のように、再エネの電源というのは極めて不安定な電源でもあります。そういう意味におきましては、安定的な電力供給を果たしていくある種のバッファー役、調整役、それから、先ほど申し上げました超長期のカーボンニュートラルを実現していく、そのトランジションを支えていくための熱源として、やはり化石燃料、具体的には火力発電、特にその中においてもCO2の発生力が低い天然ガスというものの重要性、戦略的重要性というのは一層増しているという認識であります。
なおかつ、天然ガスも炭素を含みますからCO2を発生いたしますけれども、そこに脱炭素化の技術、CCS等を加えることによってクリーンな形で天然ガスを使い続けるという道、この一定量をやはり電源として、あるいは熱源として天然ガスを残していくという意味においては、柔軟性の観点、戦略性の観点でも大事だろうと思います。
また、原発活用に関しては様々な意見があろうとは思いますけれども、しかし諸外国を見ていますと、今回のウクライナ危機でも欧州なんかは非常に、もう一回原発の強化ということで、英国、フランス等は新設等も考えているということであります。この位置付け、我が国は非常に固有の難しい課題があることは認識していますけれども、政治の皆様方にはしっかりとこの原発利用に関する道筋を開いていただければというふうに思います。
政策という意味におきましては、このシステム安定化という観点におきましては、現在既に、例えば容量市場、先物市場を立ち上げる。それから、本法案にも入っておりますデマンドレスポンス、需要シフトですね。すなわち、今実際に、太陽光の割合が増えてくると、日中に非常に電力が発生してそれが余剰になる、逆に夕方、夜、要するに日が陰って夜になってくると電力が不足するということで、かつては夜電力を使えということでしたけど、それが逆転したと。それに合わせて当然需要サイドの方もシフトをしていただきたいということでデマンドレスポンスという概念が出ていますけれども、こういう需要シフトというものも重要ですし、PPAというのは、直接的に需要家と、それから主に再エネですけれども供給者が契約するということで、システムから切り出すことによって安定した電源を各社が獲得していく、こういう制度ももう既に整備をされています。
それから、先ほど申し上げましたように、火力の一定量維持ということに関しましては複合的な支援が必要だろうと思います。
そういう中においては、例えば石炭を利用していくという意味にも、ベースロードという意味でも石炭は一定の役割はあるかと思いますけど、これはアンモニア混焼、やがてアンモニア専焼することによって、実は石炭火力というものがクリーンなアンモニア火力に転換していくという技術的な道筋はあります。同様に、天然ガスに水素を混ぜていく、あるいは出てきたCO2をCCSということで回収していく、こういうことをする。
それから、この後も申し上げますけれども、一方で天然ガスというのは、非常に今競争が激しくなり価格も高騰しています。こういう中で、安定的に天然ガスあるいは化石資源というものを引き続き日本は確保していくという努力もすべきだろうということを申し上げておきたいと思います。
二番目、エネルギー安全保障の確立ということでは、先ほどの再生可能エネルギーの推進というのはもちろん大きな貢献をするわけですけれども、同時に、安定的に海外資源調達、特にLNGを中心に実現していくことは重要だろうと思います。
御案内のように、昨今のこのロシアのウクライナ侵攻に伴い、そしてEUが一気に今資源の脱ロシア化が進行しているということは、ほかのところに今燃料源を求めてきているということで、とりわけLNGの需給が逼迫しています。石油と違いまして、LNGというのは、供給の余力がなく、なおかつ備蓄がコストが掛かり難しいということがありますので、非常にタイトでボラティリティーが大きいマーケットになっております。こういう中において、今後もLNGというのは非常に価格が高止まりしていく、あるいは玉不足ということが懸念されます。
また、サハリン1、2は今もうまさに焦眉の課題でありますけれども、これは今は権益を維持するという方針だと思いますけど、途絶リスクというのも十分に想定して我が国は対応を短期的には考えていくべきだろうと思います。
課題ということでは、長期の、特にLNGの安定確保という意味においては二つの構造的な課題があるというふうに私は認識しております。
一個は、これまで、先ほど佐々木先生もおっしゃいましたけど、日本はLNGを比較的安価に、安定的に調達できていたのは長期契約なんです。ところが、この長期契約の更新というのがほとんど起きていません。なぜかといえば、電力各社にとってみると、LNGを長期的に使い続けるという道筋が見えない。すなわち、再生可能エネルギーに転換していくとすると、これも不採算資産になってしまうという経営上のリスクがあるわけです。ですから、そこの部分に関しましては、例えば、買い込んだ長期の契約というものが、将来もし余剰になったらそれが転売できるような市場を整備する、その他の手当てが必要だということです。
もう一個は、日本はかつては世界で最大のLNGのバイヤーでした。これが、もう御案内のように、今、中国に昨年抜かれたと思いますけど、バイイングパワーというのが喪失しています。日本は、経済の発展のペース等も含めて、それから省エネ化の推進も含めて、実は燃料あるいはエネルギーに対する需要というのは徐々に徐々に漸減していっていますけれども、それにつけても、中国や欧州に対してバイイングパワーを喪失してきているということは構造問題だというふうに認識すべきだというふうに思います。
したがって、政策としましては、今回の法案にも入っておりますけれども、やはり資源の上流開発というのは、座礁資産化を恐れる企業単体に行っていくということは、特に三十年とか五十年というような長期の開発ということに関しましては、やはり公的金融の拡充というのは必要だろうと思います。
それから、余剰ガスの転売、一部価格補填などは、仕向地条項の緩和、それからトレーディング事業に向けてのやはり制度整備、こうしたLNGの流通市場の形成ということをやることによって、実は我が国にとってみるとLNGの入手可能性、安定性というのを高めていくと。その上で鍵になるのはアジアだと思います。
アジア連携でLNG流通市場形成、流動性確保と書きましたけれども、アジアは、御承知のように、カーボンニュートラルはもちろん取り組んでいくわけですけれども、彼らはまさに今経済発展のたけなわ期にあります。そういう中におきましては、化石燃料を安価に使い続けたいという意欲が実は欧米あるいは先進国とは違います。そういうところに対して、我が国が、まずは天然ガスを使い続けるための輸送、備蓄などの技術、それから、実は、天然ガスであっても、あるいはほかの化石燃料であっても、こうした脱炭素の技術を我が国が提供することによって、彼らの、言ってみれば安定的な、しかもクリーンな発展を支えていくという、こういう役割を日本は果たせるはずです。
結果として見ると、アジアとの連携ができ、そこでLNGの流通市場が形成されますと、これは一定以上安定した供給というもの、あるいは安定した調達につながるということですので、これは資源外交も含めて極めて戦略的な政治の命題だというふうに思います。
最後に、その他ということで掲げました自国の資源開発という意味においては、これはまた超長期になりますけれども、これこそリスクが大きい部分ですので、公的な資金投入をしながらメタンハイドレート等の開発、それからイノベーションの促進、そして、これも法案にいろいろとちりばめられていますけど、一段の省エネ推進というものを確実に進めていくということで、需給両面でエネルギーの構造転換を果たしていくということが安定的な我が国のエネルギーの環境を整える道だというふうに思っております。
私からは以上でございます。
この発言だけを見る →本日は、このような機会をいただき、ありがとうございます。
私の専門は経営戦略でありまして、必ずしもエネルギーの専門家ということではございませんが、しかしながら、現在、資源エネルギー調査会のメンバー、その下の石油・天然ガス小委員会の委員長、その他、グリーンイノベーション・ワーキンググループの座長等々、資源エネルギー庁のエネルギー政策の立案に関わってきております。
今日は、私の方から、新たなエネルギー危機とその戦略的対応についてということで、簡単に意見を述べさせていただきます。この資料の中で下線部が引いてあるところが本法案にも関係があるところということですので、御参照いただければと思います。
私は、現在、新たなエネルギー危機に我が国は瀕しているという、こういう認識でおります。それは大きく分けると三つあるというふうに考えており、一番目が国内電力の安定供給の確保、二番目が、これが非常に今ハイライトされているエネルギー安全保障の確立、それから三番目、これは、やっぱりカーボンニュートラルの達成というのは、ただいま佐々木先生の御説明にもありましたけど、非常に超長期のトランジションであり、様々なやはりリスクを含包しているものという意味においてはこれもリスクファクターとして考えていく要素も必要だろうということで、この三つが我々が直面している大きなエネルギー上の課題。今日は、この一番目と二番目を中心に意見を述べさせていただきたいと思います。
一番目の国内電力の安定供給ということに関しましては、御承知のように、電力自由化により、安定供給責任というのがかつての旧一電と言われるほぼ独占的な電力会社からシステム全体で担うようになったということがございます。
しかしながら、これは当初の狙いでもあるわけですけれども、多様なプレーヤーが参入した結果、旧一電と呼ばれるような電力会社の経営体力というのは徐々に低下をしていくという中において、現在彼らは経営の合理化という視点において不採算発電所の破棄等が行われています。
結果として見ると、我が国の電力の供給の余力というものが徐々に失われてきて、昨今でもこの三月に停電の危機がこの東電管内、関東一円で叫ばれるようなことにもなったわけですが、そういう意味におきましては、一定の目的を持って進めている電力の自由化ですけれども、電力供給の余力という意味においては、それが弱体化し、システム全体が脆弱化しているという点は指摘をしておくべきだろうというふうに思います。
その大きな方針としては、やはり電力というものが、これは電力として消費する形においては極めてクリーンなエネルギーでありますので、今後も主力のエネルギー源であることは変わりないわけですが、その元となる電力の生成の形態として見ると、やはり複数のもの、一つのものに依存するのではなく、それぞれ役割が違う複数のものに分散してやっていくことが重要だろうと思います。
今後の中心というのは間違いなく再エネということで、日本の国情を考えると、元からの水力と太陽光、それからここに徐々に風力ということになっていきますけれども、これはそのエネルギーの地産地消を進めるという安全保障上も望ましいという観点がございます。そういう意味におきましては、再エネの主力電源化の推進というのは、これは着々と進めていくべきものだという認識をしています。
一方、御案内のように、再エネの電源というのは極めて不安定な電源でもあります。そういう意味におきましては、安定的な電力供給を果たしていくある種のバッファー役、調整役、それから、先ほど申し上げました超長期のカーボンニュートラルを実現していく、そのトランジションを支えていくための熱源として、やはり化石燃料、具体的には火力発電、特にその中においてもCO2の発生力が低い天然ガスというものの重要性、戦略的重要性というのは一層増しているという認識であります。
なおかつ、天然ガスも炭素を含みますからCO2を発生いたしますけれども、そこに脱炭素化の技術、CCS等を加えることによってクリーンな形で天然ガスを使い続けるという道、この一定量をやはり電源として、あるいは熱源として天然ガスを残していくという意味においては、柔軟性の観点、戦略性の観点でも大事だろうと思います。
また、原発活用に関しては様々な意見があろうとは思いますけれども、しかし諸外国を見ていますと、今回のウクライナ危機でも欧州なんかは非常に、もう一回原発の強化ということで、英国、フランス等は新設等も考えているということであります。この位置付け、我が国は非常に固有の難しい課題があることは認識していますけれども、政治の皆様方にはしっかりとこの原発利用に関する道筋を開いていただければというふうに思います。
政策という意味におきましては、このシステム安定化という観点におきましては、現在既に、例えば容量市場、先物市場を立ち上げる。それから、本法案にも入っておりますデマンドレスポンス、需要シフトですね。すなわち、今実際に、太陽光の割合が増えてくると、日中に非常に電力が発生してそれが余剰になる、逆に夕方、夜、要するに日が陰って夜になってくると電力が不足するということで、かつては夜電力を使えということでしたけど、それが逆転したと。それに合わせて当然需要サイドの方もシフトをしていただきたいということでデマンドレスポンスという概念が出ていますけれども、こういう需要シフトというものも重要ですし、PPAというのは、直接的に需要家と、それから主に再エネですけれども供給者が契約するということで、システムから切り出すことによって安定した電源を各社が獲得していく、こういう制度ももう既に整備をされています。
それから、先ほど申し上げましたように、火力の一定量維持ということに関しましては複合的な支援が必要だろうと思います。
そういう中においては、例えば石炭を利用していくという意味にも、ベースロードという意味でも石炭は一定の役割はあるかと思いますけど、これはアンモニア混焼、やがてアンモニア専焼することによって、実は石炭火力というものがクリーンなアンモニア火力に転換していくという技術的な道筋はあります。同様に、天然ガスに水素を混ぜていく、あるいは出てきたCO2をCCSということで回収していく、こういうことをする。
それから、この後も申し上げますけれども、一方で天然ガスというのは、非常に今競争が激しくなり価格も高騰しています。こういう中で、安定的に天然ガスあるいは化石資源というものを引き続き日本は確保していくという努力もすべきだろうということを申し上げておきたいと思います。
二番目、エネルギー安全保障の確立ということでは、先ほどの再生可能エネルギーの推進というのはもちろん大きな貢献をするわけですけれども、同時に、安定的に海外資源調達、特にLNGを中心に実現していくことは重要だろうと思います。
御案内のように、昨今のこのロシアのウクライナ侵攻に伴い、そしてEUが一気に今資源の脱ロシア化が進行しているということは、ほかのところに今燃料源を求めてきているということで、とりわけLNGの需給が逼迫しています。石油と違いまして、LNGというのは、供給の余力がなく、なおかつ備蓄がコストが掛かり難しいということがありますので、非常にタイトでボラティリティーが大きいマーケットになっております。こういう中において、今後もLNGというのは非常に価格が高止まりしていく、あるいは玉不足ということが懸念されます。
また、サハリン1、2は今もうまさに焦眉の課題でありますけれども、これは今は権益を維持するという方針だと思いますけど、途絶リスクというのも十分に想定して我が国は対応を短期的には考えていくべきだろうと思います。
課題ということでは、長期の、特にLNGの安定確保という意味においては二つの構造的な課題があるというふうに私は認識しております。
一個は、これまで、先ほど佐々木先生もおっしゃいましたけど、日本はLNGを比較的安価に、安定的に調達できていたのは長期契約なんです。ところが、この長期契約の更新というのがほとんど起きていません。なぜかといえば、電力各社にとってみると、LNGを長期的に使い続けるという道筋が見えない。すなわち、再生可能エネルギーに転換していくとすると、これも不採算資産になってしまうという経営上のリスクがあるわけです。ですから、そこの部分に関しましては、例えば、買い込んだ長期の契約というものが、将来もし余剰になったらそれが転売できるような市場を整備する、その他の手当てが必要だということです。
もう一個は、日本はかつては世界で最大のLNGのバイヤーでした。これが、もう御案内のように、今、中国に昨年抜かれたと思いますけど、バイイングパワーというのが喪失しています。日本は、経済の発展のペース等も含めて、それから省エネ化の推進も含めて、実は燃料あるいはエネルギーに対する需要というのは徐々に徐々に漸減していっていますけれども、それにつけても、中国や欧州に対してバイイングパワーを喪失してきているということは構造問題だというふうに認識すべきだというふうに思います。
したがって、政策としましては、今回の法案にも入っておりますけれども、やはり資源の上流開発というのは、座礁資産化を恐れる企業単体に行っていくということは、特に三十年とか五十年というような長期の開発ということに関しましては、やはり公的金融の拡充というのは必要だろうと思います。
それから、余剰ガスの転売、一部価格補填などは、仕向地条項の緩和、それからトレーディング事業に向けてのやはり制度整備、こうしたLNGの流通市場の形成ということをやることによって、実は我が国にとってみるとLNGの入手可能性、安定性というのを高めていくと。その上で鍵になるのはアジアだと思います。
アジア連携でLNG流通市場形成、流動性確保と書きましたけれども、アジアは、御承知のように、カーボンニュートラルはもちろん取り組んでいくわけですけれども、彼らはまさに今経済発展のたけなわ期にあります。そういう中におきましては、化石燃料を安価に使い続けたいという意欲が実は欧米あるいは先進国とは違います。そういうところに対して、我が国が、まずは天然ガスを使い続けるための輸送、備蓄などの技術、それから、実は、天然ガスであっても、あるいはほかの化石燃料であっても、こうした脱炭素の技術を我が国が提供することによって、彼らの、言ってみれば安定的な、しかもクリーンな発展を支えていくという、こういう役割を日本は果たせるはずです。
結果として見ると、アジアとの連携ができ、そこでLNGの流通市場が形成されますと、これは一定以上安定した供給というもの、あるいは安定した調達につながるということですので、これは資源外交も含めて極めて戦略的な政治の命題だというふうに思います。
最後に、その他ということで掲げました自国の資源開発という意味においては、これはまた超長期になりますけれども、これこそリスクが大きい部分ですので、公的な資金投入をしながらメタンハイドレート等の開発、それからイノベーションの促進、そして、これも法案にいろいろとちりばめられていますけど、一段の省エネ推進というものを確実に進めていくということで、需給両面でエネルギーの構造転換を果たしていくということが安定的な我が国のエネルギーの環境を整える道だというふうに思っております。
私からは以上でございます。
石
浅
浅岡美恵#7
○参考人(浅岡美恵君) 浅岡でございます。
本日は貴重な機会をありがとうございます。
時間が限られますので、私は、本日は、化石燃料由来の水素、アンモニアを特に石炭火力で非化石エネルギーと位置付けて推進する、また、エネルギー源の環境適合利用という形で法律の改正を、これらの利用を進めていくということにつきまして大変問題があると思いますので、その点に焦点絞ってお話し申し上げます。
次をおめくりくださいませ。
その前提といたしまして、気候危機に対する対応は全く喫緊の課題でございますが、特に、昨年十一月、グラスゴーで開かれました会議でグラスゴー気候合意が採択されました。これは一・五度の気温上昇にとどめるということを国際社会が決意を示したものでありまして、日本も参加しております。一・五度にとどめるということは、これ、そのために排出できるCO2の量は四千億トンとIPCCからは出されております。ということから、二〇五〇年にカーボンニュートラルとすることでは問題は解決いたしませんで、二〇三〇年に世界で半減程度する、これがあって初めてできるものであります。これを、残余のカーボンバジェットと言われているものであります。
次をおめくりくださいませ。
こうした考え方は、既にヨーロッパにおきましては裁判所でも取られているものでございます。
昨年三月にドイツの憲法裁判所は、ドイツの気候保護法の二〇三〇年に九〇年比五五%削減という日本より高い目標ですが、これでも駄目だという決定をいたしました。それは、ドイツの残余のカーボンバジェットを基に計算する、これは人口比でたかだかそうだという計算の下でいたしますと、二〇三〇年までにドイツの残余のカーボンバジェットのほとんどが尽くされてしまって、残り十億トンぐらいしか残らないと。これでは原告らの若い世代の将来の自由が制限されると、こういうことであります。
これを日本に置き換えますと、一・五度を目指すというときは、日本の残余のカーボンバジェットCO2は六十五億トン程度、年間十億トンも出しているわけでありますから、もう六年ぐらいしかないと。ということで、気候危機に対応するという国際的な社会の取組は、いかにしてCO2の排出削減、温室効果ガスの排出削減を行うか、総量を削減するかという課題でございます。
次をおめくりください。
ここの上の表は、トランジション・ゼロというイギリスの研究団体が作りました今年二月の報告の一部でございますが、グレーのアンモニアでありましても、ライフサイクル全体で考えますと、これを火力で燃やすと、燃料とするといたしますと千百五十三グラム・パー・キロワット・アワーのCO2を排出します。石炭が千二百六十グラムですから、ほぼ変わりません。この数字自身はIEAの数字によっております。すなわち、アンモニアを混焼する、専焼するといいましても、排出削減にはならないというのが国際的な評価でございます。
次をおめくりください。
次は昨年十月のIEAのレポートでありますが、そこでもほぼ同じこうした表が提出されております。ガスから、あるいは石炭から作製されるアンモニアについては九五%回収ができるCCS付きというのが前提になっていると、こういうものであります。どこかで削減してくれればいいわということではなく、これらを併せて考えなければならないところに今はあるわけでございます。
次をおめくりくださいませ。
アンモニアのコストが高いことは争いはございませんし、グリーンアンモニアはとりわけ高いわけですが、この問題は、これはトランジション・ゼロのコストの将来予測でありますけれども、二〇三〇年になりましても、このコスト差は縮まるどころか開くと、再生可能エネルギーのコスト低減に対して競争力がないというものであります。IEAの昨年十月の報告でもほぼ同じことがありまして、途上国におきましてもとてもコスト対応力がない、せいぜいピーク需要のときの対応に考えられるぐらいだという報告でございました。
また、CCSにつきましても大変課題がございます。世界で火力発電所に設置されているCCSはただ一基しかございません。それは大変コストが高いからであります。日本で陸地に適地がなく、海域でこれを探索すると更に高コストになりますし、そもそも回収は不完全であります。長期の貯留も大変課題を有している、その他もろもろ問題が指摘されております。
次、お願いいたします。
こうしたアンモニア混焼とかCCSの問題につきまして、世界ではよく知られていることでありますし、さらにアンモニア混焼は、NOxとかPM二・五の大気汚染物質が生成されたり一酸化二窒素の温室効果ガスが生成される。様々な、上流、下流でのこれは海外に依存するということは、安定供給にも、エネルギーの安全保障にも差し支えるということになります。
次、お願いいたします。
これらのことを踏まえまして、IEAでは、まず一番排出量の多い発電部門につきましてCO2の削減を行っていく、これは一・五度を目指すというときのロードマップでございます。
次、お願いいたします。
じゃ、それを電力部門でどうして行うのかと。この昨年のIEAのロードマップにおきましては、これから石炭火力を造らないというのは当たり前でありますけれども、二〇三〇年までには先進国はCCUSを備えないものは段階的に廃止する、そうでなければとても一・五度に向かうということにはならない、これはIEAが言っていることであります。
では、どうするのかと。次、おめくりくださいますと、再生可能エネルギーは発電部門で例えば上の欄のように拡大していくということであります。二〇四〇年には八四%、二〇五〇年には八八%、これは世界全体でこういう流れにあると、これを御覧いただく必要があります。
次、お願いいたします。
その安定供給、電力の安定供給が重要であると、それはそのとおりでございますが、それにどのように対応するのかというのは、現時点では対応をもう変えていかなければなりません。ピーク時対応というのはごくごく僅かな時期であります。最も需要の多い時期の一千万キロワットにつきましても、それが使っておるのは四十日であります、それも真夏のときだけであります。これを一千五百万キロワットにいたしましても七十日ほど、それもほとんどが夏であります。若干、冬の厳寒のときに今回の需要が地震と重なって起こりましたということですが、極めてまれなる事象でありまして、それに対しては、火力を用意するということではなくて需要側の調整を行う、エリア間の連系線を強化する、本来のことをやっていくということであります。
時間限られますので、大変早口になって恐縮ですが、次を御覧ください。
日本でなぜこのような石炭火力にアンモニア混焼が行われているのかといいますのは、右の方にあります表は、パリ協定が発効いたしましてから造られました石炭火力発電所、また今まだ建設しているというようなもので一千万キロワットもございます。
次、お願いします。
IEAの昨年の資料におきましても、二〇二〇年以降石炭火力を増やしてきたという国は、途上国含めてもう本当に日本ぐらいだという状況にあります。
次、お願いいたします。
この状況が日本の特殊な状況でありまして、ある意味で政策判断を間違えたと私は思いますけれども、二〇二〇年十月に菅前首相が二〇五〇年カーボンニュートラルというのを宣言いたしました。そのときに前後いたしまして、突如、アンモニア混焼、石炭でのアンモニア混焼ということで官民協議会なども生まれてきたということでありまして、本当に、造ってしまった石炭火力を使いたいということに尽きるわけでありますが、世界の潮流には合わないものであります。
次、お願いいたします。
今経産省の方で示されているこれらの石炭火力が将来どうなるのかということは、この程度しか示されておりません。フェードアウトもしっかりいたしませんが、アンモニアなどの導入の計画というのも、せいぜいこのCというところであろうかと思いますが、本当に数基あるかというぐらいのものでありますが、それでも世界のアンモニア需要量を、現在の需要量を更に上回るような量を予定していると。大変間尺に合わない話であります。
こうした日本の政策は、次にありますように、世界的に大変厳しい評価を受けておりますし、次、十三ページ御覧いただきます、あっ、十九ページ、ちょっとページがおかしいですが、御覧いただきますと、世界の各国のアンモニアに対する、そのどこでどう使うのかという政策の見通しを示しておりますトランジション・ゼロの資料ですけれども、火力発電に使うというようなことに非常に重きを置いているのは日本ぐらいで、まあ韓国が最近追随というのがあるようでありますが、やはりこれは大きな政策判断の問題を提起していると思います。
次はIPCCの第六次評価報告書第三作業部会の新しい報告でありますが、どんな対策があるのか。先生方もおっしゃられましたように、再生可能エネルギー、風力、太陽光等は大変安くてポテンシャルが大きい、CCSは高くてポテンシャルも小さいと。
次は省エネですから飛ばしますが、その次、最後から二番目、二十二ページ御覧いただきたいと思いますが、こうしたIPCCで示されましたような動きは決して最近出てきたことではなく、世界の主要なビジネスの中ではもう既に進んでおります。再生可能エネルギーを主導されているビジネスの中で、RE一〇〇を宣言している企業の四四%が既にサプライチェーン全体での再エネを要求しております。日本にも同じことが求められているわけでありまして、日本のビジネスの参入チャンスを失うことになりかねない。
最後のページは、どうしてこうなるのかという点では、二〇五〇年、なお再生可能エネルギーは半分程度で、残りは火力、原子力がベースだという考え方を踏襲されていることが一番大きい要因だと思います。ここで世界の潮流に対応いたしていきますためにも、再生可能エネルギーを本当に主力にする、そのための政策措置をより、これよりも急いでやっていただきたいというのが私たちの、私の意見でございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →本日は貴重な機会をありがとうございます。
時間が限られますので、私は、本日は、化石燃料由来の水素、アンモニアを特に石炭火力で非化石エネルギーと位置付けて推進する、また、エネルギー源の環境適合利用という形で法律の改正を、これらの利用を進めていくということにつきまして大変問題があると思いますので、その点に焦点絞ってお話し申し上げます。
次をおめくりくださいませ。
その前提といたしまして、気候危機に対する対応は全く喫緊の課題でございますが、特に、昨年十一月、グラスゴーで開かれました会議でグラスゴー気候合意が採択されました。これは一・五度の気温上昇にとどめるということを国際社会が決意を示したものでありまして、日本も参加しております。一・五度にとどめるということは、これ、そのために排出できるCO2の量は四千億トンとIPCCからは出されております。ということから、二〇五〇年にカーボンニュートラルとすることでは問題は解決いたしませんで、二〇三〇年に世界で半減程度する、これがあって初めてできるものであります。これを、残余のカーボンバジェットと言われているものであります。
次をおめくりくださいませ。
こうした考え方は、既にヨーロッパにおきましては裁判所でも取られているものでございます。
昨年三月にドイツの憲法裁判所は、ドイツの気候保護法の二〇三〇年に九〇年比五五%削減という日本より高い目標ですが、これでも駄目だという決定をいたしました。それは、ドイツの残余のカーボンバジェットを基に計算する、これは人口比でたかだかそうだという計算の下でいたしますと、二〇三〇年までにドイツの残余のカーボンバジェットのほとんどが尽くされてしまって、残り十億トンぐらいしか残らないと。これでは原告らの若い世代の将来の自由が制限されると、こういうことであります。
これを日本に置き換えますと、一・五度を目指すというときは、日本の残余のカーボンバジェットCO2は六十五億トン程度、年間十億トンも出しているわけでありますから、もう六年ぐらいしかないと。ということで、気候危機に対応するという国際的な社会の取組は、いかにしてCO2の排出削減、温室効果ガスの排出削減を行うか、総量を削減するかという課題でございます。
次をおめくりください。
ここの上の表は、トランジション・ゼロというイギリスの研究団体が作りました今年二月の報告の一部でございますが、グレーのアンモニアでありましても、ライフサイクル全体で考えますと、これを火力で燃やすと、燃料とするといたしますと千百五十三グラム・パー・キロワット・アワーのCO2を排出します。石炭が千二百六十グラムですから、ほぼ変わりません。この数字自身はIEAの数字によっております。すなわち、アンモニアを混焼する、専焼するといいましても、排出削減にはならないというのが国際的な評価でございます。
次をおめくりください。
次は昨年十月のIEAのレポートでありますが、そこでもほぼ同じこうした表が提出されております。ガスから、あるいは石炭から作製されるアンモニアについては九五%回収ができるCCS付きというのが前提になっていると、こういうものであります。どこかで削減してくれればいいわということではなく、これらを併せて考えなければならないところに今はあるわけでございます。
次をおめくりくださいませ。
アンモニアのコストが高いことは争いはございませんし、グリーンアンモニアはとりわけ高いわけですが、この問題は、これはトランジション・ゼロのコストの将来予測でありますけれども、二〇三〇年になりましても、このコスト差は縮まるどころか開くと、再生可能エネルギーのコスト低減に対して競争力がないというものであります。IEAの昨年十月の報告でもほぼ同じことがありまして、途上国におきましてもとてもコスト対応力がない、せいぜいピーク需要のときの対応に考えられるぐらいだという報告でございました。
また、CCSにつきましても大変課題がございます。世界で火力発電所に設置されているCCSはただ一基しかございません。それは大変コストが高いからであります。日本で陸地に適地がなく、海域でこれを探索すると更に高コストになりますし、そもそも回収は不完全であります。長期の貯留も大変課題を有している、その他もろもろ問題が指摘されております。
次、お願いいたします。
こうしたアンモニア混焼とかCCSの問題につきまして、世界ではよく知られていることでありますし、さらにアンモニア混焼は、NOxとかPM二・五の大気汚染物質が生成されたり一酸化二窒素の温室効果ガスが生成される。様々な、上流、下流でのこれは海外に依存するということは、安定供給にも、エネルギーの安全保障にも差し支えるということになります。
次、お願いいたします。
これらのことを踏まえまして、IEAでは、まず一番排出量の多い発電部門につきましてCO2の削減を行っていく、これは一・五度を目指すというときのロードマップでございます。
次、お願いいたします。
じゃ、それを電力部門でどうして行うのかと。この昨年のIEAのロードマップにおきましては、これから石炭火力を造らないというのは当たり前でありますけれども、二〇三〇年までには先進国はCCUSを備えないものは段階的に廃止する、そうでなければとても一・五度に向かうということにはならない、これはIEAが言っていることであります。
では、どうするのかと。次、おめくりくださいますと、再生可能エネルギーは発電部門で例えば上の欄のように拡大していくということであります。二〇四〇年には八四%、二〇五〇年には八八%、これは世界全体でこういう流れにあると、これを御覧いただく必要があります。
次、お願いいたします。
その安定供給、電力の安定供給が重要であると、それはそのとおりでございますが、それにどのように対応するのかというのは、現時点では対応をもう変えていかなければなりません。ピーク時対応というのはごくごく僅かな時期であります。最も需要の多い時期の一千万キロワットにつきましても、それが使っておるのは四十日であります、それも真夏のときだけであります。これを一千五百万キロワットにいたしましても七十日ほど、それもほとんどが夏であります。若干、冬の厳寒のときに今回の需要が地震と重なって起こりましたということですが、極めてまれなる事象でありまして、それに対しては、火力を用意するということではなくて需要側の調整を行う、エリア間の連系線を強化する、本来のことをやっていくということであります。
時間限られますので、大変早口になって恐縮ですが、次を御覧ください。
日本でなぜこのような石炭火力にアンモニア混焼が行われているのかといいますのは、右の方にあります表は、パリ協定が発効いたしましてから造られました石炭火力発電所、また今まだ建設しているというようなもので一千万キロワットもございます。
次、お願いします。
IEAの昨年の資料におきましても、二〇二〇年以降石炭火力を増やしてきたという国は、途上国含めてもう本当に日本ぐらいだという状況にあります。
次、お願いいたします。
この状況が日本の特殊な状況でありまして、ある意味で政策判断を間違えたと私は思いますけれども、二〇二〇年十月に菅前首相が二〇五〇年カーボンニュートラルというのを宣言いたしました。そのときに前後いたしまして、突如、アンモニア混焼、石炭でのアンモニア混焼ということで官民協議会なども生まれてきたということでありまして、本当に、造ってしまった石炭火力を使いたいということに尽きるわけでありますが、世界の潮流には合わないものであります。
次、お願いいたします。
今経産省の方で示されているこれらの石炭火力が将来どうなるのかということは、この程度しか示されておりません。フェードアウトもしっかりいたしませんが、アンモニアなどの導入の計画というのも、せいぜいこのCというところであろうかと思いますが、本当に数基あるかというぐらいのものでありますが、それでも世界のアンモニア需要量を、現在の需要量を更に上回るような量を予定していると。大変間尺に合わない話であります。
こうした日本の政策は、次にありますように、世界的に大変厳しい評価を受けておりますし、次、十三ページ御覧いただきます、あっ、十九ページ、ちょっとページがおかしいですが、御覧いただきますと、世界の各国のアンモニアに対する、そのどこでどう使うのかという政策の見通しを示しておりますトランジション・ゼロの資料ですけれども、火力発電に使うというようなことに非常に重きを置いているのは日本ぐらいで、まあ韓国が最近追随というのがあるようでありますが、やはりこれは大きな政策判断の問題を提起していると思います。
次はIPCCの第六次評価報告書第三作業部会の新しい報告でありますが、どんな対策があるのか。先生方もおっしゃられましたように、再生可能エネルギー、風力、太陽光等は大変安くてポテンシャルが大きい、CCSは高くてポテンシャルも小さいと。
次は省エネですから飛ばしますが、その次、最後から二番目、二十二ページ御覧いただきたいと思いますが、こうしたIPCCで示されましたような動きは決して最近出てきたことではなく、世界の主要なビジネスの中ではもう既に進んでおります。再生可能エネルギーを主導されているビジネスの中で、RE一〇〇を宣言している企業の四四%が既にサプライチェーン全体での再エネを要求しております。日本にも同じことが求められているわけでありまして、日本のビジネスの参入チャンスを失うことになりかねない。
最後のページは、どうしてこうなるのかという点では、二〇五〇年、なお再生可能エネルギーは半分程度で、残りは火力、原子力がベースだという考え方を踏襲されていることが一番大きい要因だと思います。ここで世界の潮流に対応いたしていきますためにも、再生可能エネルギーを本当に主力にする、そのための政策措置をより、これよりも急いでやっていただきたいというのが私たちの、私の意見でございます。
以上でございます。
石
石橋通宏#8
○委員長(石橋通宏君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
青
青山繁晴#9
○青山繁晴君 自由民主党の青山繁晴でございます。
今日は、参考人の先生方、わざわざおいでいただき、心からありがとうございます。
さて、私は、もちろん参議院議員なんですけれども、研究者の端くれでもありまして、その立場から御質問いたしたいと思います。
今日の参考人の皆さんの中から、自前の資源から水素を作るということについては比較的言及が少なくて、ちょっと心配しながら資料も事前に拝見したんですけど、まず、早稲田大学の平野先生から最初にお聞きしたいと思います。
先生の資料の一番最後に、それからさっきの口頭で説明いただいた中でも一番最後に自国資源開発のことを指摘いただきまして、メタンハイドレートという一つの例もお示しをいただきました。おっしゃるとおり、メタンハイドレートから、メタンハイドレートは燃焼させるだけではなくて水素が取り出せるということはもはや世界の常識でありまして、萩生田経産大臣も予算委員会での答弁で水素が取れることが重要だと御指摘をなさいました。
平野先生にお伺いしたいんですけれども、先ほどこの自国資源開発についてお話しになったときに、資料にはそう書いていないんですが、口頭で述べられたときに超長期ということもおっしゃいました。御存じだとは思うんですけれども、この特に表層型のメタンハイドレートにつきましては、既に経済産業省が、二〇二七年度、僅か五年後ですね、には商用化、商用化ですからイコール実用化ではありませんけれども、一般企業が参入する道を開くというもう目標も、比較的短期の目標も立てております。
そのことの関連で、平野先生には、このメタンハイドレートから水素を作ることを含めた、あるいはそれを始めとする自国資源開発についての先生のビジョンをお聞かせ願えるでしょうか。
この発言だけを見る →今日は、参考人の先生方、わざわざおいでいただき、心からありがとうございます。
さて、私は、もちろん参議院議員なんですけれども、研究者の端くれでもありまして、その立場から御質問いたしたいと思います。
今日の参考人の皆さんの中から、自前の資源から水素を作るということについては比較的言及が少なくて、ちょっと心配しながら資料も事前に拝見したんですけど、まず、早稲田大学の平野先生から最初にお聞きしたいと思います。
先生の資料の一番最後に、それからさっきの口頭で説明いただいた中でも一番最後に自国資源開発のことを指摘いただきまして、メタンハイドレートという一つの例もお示しをいただきました。おっしゃるとおり、メタンハイドレートから、メタンハイドレートは燃焼させるだけではなくて水素が取り出せるということはもはや世界の常識でありまして、萩生田経産大臣も予算委員会での答弁で水素が取れることが重要だと御指摘をなさいました。
平野先生にお伺いしたいんですけれども、先ほどこの自国資源開発についてお話しになったときに、資料にはそう書いていないんですが、口頭で述べられたときに超長期ということもおっしゃいました。御存じだとは思うんですけれども、この特に表層型のメタンハイドレートにつきましては、既に経済産業省が、二〇二七年度、僅か五年後ですね、には商用化、商用化ですからイコール実用化ではありませんけれども、一般企業が参入する道を開くというもう目標も、比較的短期の目標も立てております。
そのことの関連で、平野先生には、このメタンハイドレートから水素を作ることを含めた、あるいはそれを始めとする自国資源開発についての先生のビジョンをお聞かせ願えるでしょうか。
平
平野正雄#10
○参考人(平野正雄君) 御質問ありがとうございます。
私は最後に書きましたが、決してこれプライオリティーが低いということではなく、我が国の自国資源開発というのは極めて重要だと思っています。この場合に、二つ自国資源開発あると思います。
一つは、我が国の領域にある資源、特に海洋資源を積極的に開発をしていくという観点で、このメタンハイドレートもその一つだと思いますし、昨今は、たしかINPEXさんが中心になって、これは山口県それから島根県沖の天然ガスの開発というものにも着手をし、自国内における資源、それから地熱等も含めてですが、積極活用しようというのは政策の非常に重要な柱だと思っています。
二番目は、やはり海外の権益の拡大ということで、自主開発のエネルギー源というのを増やしていくと。これは一貫して実は増え続けていますけれども、第六次のエネルギー基本計画でも最終的には六〇%程度までやはり自主開発比率を上げていくということでありますので、これは、狭義には自国の開発ということにはなりませんけれども、広義には我々の権益を広げていくことによって安定調達をやっていく、この二つは極めて重要だという認識でおります。
この発言だけを見る →私は最後に書きましたが、決してこれプライオリティーが低いということではなく、我が国の自国資源開発というのは極めて重要だと思っています。この場合に、二つ自国資源開発あると思います。
一つは、我が国の領域にある資源、特に海洋資源を積極的に開発をしていくという観点で、このメタンハイドレートもその一つだと思いますし、昨今は、たしかINPEXさんが中心になって、これは山口県それから島根県沖の天然ガスの開発というものにも着手をし、自国内における資源、それから地熱等も含めてですが、積極活用しようというのは政策の非常に重要な柱だと思っています。
二番目は、やはり海外の権益の拡大ということで、自主開発のエネルギー源というのを増やしていくと。これは一貫して実は増え続けていますけれども、第六次のエネルギー基本計画でも最終的には六〇%程度までやはり自主開発比率を上げていくということでありますので、これは、狭義には自国の開発ということにはなりませんけれども、広義には我々の権益を広げていくことによって安定調達をやっていく、この二つは極めて重要だという認識でおります。
青
青山繁晴#11
○青山繁晴君 次は、ちょっとまた平野先生に戻るかもしれませんが、次は九州大学副学長でいらっしゃる佐々木先生にお伺いしたいと思います。研究者としての私は、正直、佐々木先生のお名前を燃料電池の泰斗としてお聞きしております。
先生の先ほどの御発表、それから資料にも七ページのところに明記されてありますけれども、国の存立にも関わるエネルギーを特定の資源や資源国に依存することの危険性とお書きになって、その下に、先ほど口頭でも言わば志を込めて語られましたけれども、自前の資源から水素を作ることを将来増やして、エネルギーの輸入代金の一部でも国内に還流させて福祉や教育などに使いたいと。それはまさしく私も思いを同じくするところであります。
それで、その上で、今、平野先生にもお聞きしましたとおり、日本は海洋国家で、今まで海洋資源というのは当然水圧とあるいは呼吸できないという当たり前の困難に阻まれてきましたが、海中ロボットの発達によってかなり状況が変わってきました。
そうしますと、例えば日本海側の海底の状況を鑑みますと、自然状態でメタンの粒々が上がってきて、それをメタンプルームと今称しておりますが、それが実は、現状のままにしておきますと、海面から蒸発をしてCO2の温暖化効果の二十五倍と目されるメタンが大気に出ていく。これの調査はまだ始まったばかりで具体的な量は私自身も把握できておりませんが、しかし温暖化の促進効果があるのは事実です。
そうすると、それを途中で、つまり掘削、海底掘削をせずに海中に人工膜を置きまして、この人工膜というのも、もう具体的に東京ドームに使われている人工膜を造っている太陽工業という大阪の会社が私たちの研究にも参入をして、途中でつかまえるだけ。もう一度言いますが、掘削しませんから海底環境を大きく変えることがなく、あるいは漁家の方々の漁労の邪魔をすることも少ないと。これが、現に資源エネルギー庁によって調査と開発、我々とも連携してそれが進んでいるわけです。
以下は佐々木先生には言うまでもないんですけれども、このメタンからは、一つは水蒸気改質法ですよね。ただし、これはCO2が出ます。出ますが、工業的にはもう確立されています。あと、まだ、まだまだ開発途上ですけれども、直接分解法と光触媒法であればCO2を見ることもありません。
こういうところからの国産の水素を作ることについては、佐々木先生はどのようにお考えでいらっしゃるでしょうか。
この発言だけを見る →先生の先ほどの御発表、それから資料にも七ページのところに明記されてありますけれども、国の存立にも関わるエネルギーを特定の資源や資源国に依存することの危険性とお書きになって、その下に、先ほど口頭でも言わば志を込めて語られましたけれども、自前の資源から水素を作ることを将来増やして、エネルギーの輸入代金の一部でも国内に還流させて福祉や教育などに使いたいと。それはまさしく私も思いを同じくするところであります。
それで、その上で、今、平野先生にもお聞きしましたとおり、日本は海洋国家で、今まで海洋資源というのは当然水圧とあるいは呼吸できないという当たり前の困難に阻まれてきましたが、海中ロボットの発達によってかなり状況が変わってきました。
そうしますと、例えば日本海側の海底の状況を鑑みますと、自然状態でメタンの粒々が上がってきて、それをメタンプルームと今称しておりますが、それが実は、現状のままにしておきますと、海面から蒸発をしてCO2の温暖化効果の二十五倍と目されるメタンが大気に出ていく。これの調査はまだ始まったばかりで具体的な量は私自身も把握できておりませんが、しかし温暖化の促進効果があるのは事実です。
そうすると、それを途中で、つまり掘削、海底掘削をせずに海中に人工膜を置きまして、この人工膜というのも、もう具体的に東京ドームに使われている人工膜を造っている太陽工業という大阪の会社が私たちの研究にも参入をして、途中でつかまえるだけ。もう一度言いますが、掘削しませんから海底環境を大きく変えることがなく、あるいは漁家の方々の漁労の邪魔をすることも少ないと。これが、現に資源エネルギー庁によって調査と開発、我々とも連携してそれが進んでいるわけです。
以下は佐々木先生には言うまでもないんですけれども、このメタンからは、一つは水蒸気改質法ですよね。ただし、これはCO2が出ます。出ますが、工業的にはもう確立されています。あと、まだ、まだまだ開発途上ですけれども、直接分解法と光触媒法であればCO2を見ることもありません。
こういうところからの国産の水素を作ることについては、佐々木先生はどのようにお考えでいらっしゃるでしょうか。
佐
佐々木一成#12
○参考人(佐々木一成君) お答えしたいと思います。
まずは、先生のお話を、参議院の本会議の話もインターネットで聞かせていただきました。
結論から申し上げますと、メタンハイドレートから水素を取り出して使いますと、国産のブルー水素という形で使えます。なので、やはりこの水素を使うときに、やっぱりグリーン水素を使いたいという方が多くの方の思いですし、やっぱり世の中はそういう方向に動いています。
なので、グリーン水素を作るときには、まず第一義的には、水の電気分解という皆さんよく御存じの方法で作るというのがまず一番目に出てくると思いますけれども、もちろん、先生がお話しされましたように、国内にメタンあるんですよね。ハイドレートがありますので、それを安く取ってくるという技術をきっちり確立するということ、さらにそこから出てきたCO2を回収して化学工業などで炭素源として使うと、その二つがきっちりなれば国産のブルー水素としてちゃんと使えますので、そちらの技術開発も是非やっていただければ、我々としても選択の幅が広がって、ブルー水素を国内でも国産として使えるようになると思います。
私からは以上です。
この発言だけを見る →まずは、先生のお話を、参議院の本会議の話もインターネットで聞かせていただきました。
結論から申し上げますと、メタンハイドレートから水素を取り出して使いますと、国産のブルー水素という形で使えます。なので、やはりこの水素を使うときに、やっぱりグリーン水素を使いたいという方が多くの方の思いですし、やっぱり世の中はそういう方向に動いています。
なので、グリーン水素を作るときには、まず第一義的には、水の電気分解という皆さんよく御存じの方法で作るというのがまず一番目に出てくると思いますけれども、もちろん、先生がお話しされましたように、国内にメタンあるんですよね。ハイドレートがありますので、それを安く取ってくるという技術をきっちり確立するということ、さらにそこから出てきたCO2を回収して化学工業などで炭素源として使うと、その二つがきっちりなれば国産のブルー水素としてちゃんと使えますので、そちらの技術開発も是非やっていただければ、我々としても選択の幅が広がって、ブルー水素を国内でも国産として使えるようになると思います。
私からは以上です。
青
青山繁晴#13
○青山繁晴君 それではもう一点、これは浅岡先生を含めましてお三方に順番にお聞きしたいんですけれども、今三人の先生方の御説明の中で、今の佐々木先生のお話でも、再生可能エネルギーを中心に水素を作ってくださいというお話があります。ただ、それが、全国民がみんなそれを望んでいるという見解表明もさっきありましたけれども、そこは正直申し上げてそうではないんじゃないかと考えます。
といいますのは、具体的に、今まで日本がずっと取り組んできた太陽光はパネルの多くは中国製であって、しかも北京五輪のときも、無理な人工雪を降らせた周りにパネルがたくさん設置されて田畑を耕せなくなった現実も私たちは見ました。そして、大きな問題は、この太陽光パネルがやがて廃棄物になったときに一体誰がそれを処理するのか。中国企業が引き取ってくれるめどは今のところ全くないです。
それから、さっき佐々木先生が不肖私の代表質問のことを取り上げてくださったんですけれども、代表質問というのは私一人で質問を作るわけじゃなくて、自由民主党の政審というところと協議をします。そのときに、政審の側から洋上浮力というものが出てきたんですが、実はこの洋上風力、洋上浮力じゃなくて洋上風力については、余計に中国製のものがたくさん入ってくるという懸念が一つあり、しかも日本は、例えばデンマークの海と違って、必ずしも洋上風力に全部適しているわけじゃありません。そうすると、相当距離を離して大きな構造物を中国の手によって造って、それは明らかに海洋環境を変え、漁労の姿も、つまり漁家の方々のお仕事も変えるであろうと。さらに、それがやがては廃棄物になるわけですけれども、遠く洋上にあるものを一体どうやって回収するのかということがあると思います。
つまり、再生可能エネルギーは非常にきれいなイメージですけれども、実際には、今参考人の先生方から一部指摘もあった、中国の言わば収益源になっていって、後始末をしてくれないという問題が感じられます。このことについてはどうお考えでしょうか。
まず、平野先生からお聞きします。
この発言だけを見る →といいますのは、具体的に、今まで日本がずっと取り組んできた太陽光はパネルの多くは中国製であって、しかも北京五輪のときも、無理な人工雪を降らせた周りにパネルがたくさん設置されて田畑を耕せなくなった現実も私たちは見ました。そして、大きな問題は、この太陽光パネルがやがて廃棄物になったときに一体誰がそれを処理するのか。中国企業が引き取ってくれるめどは今のところ全くないです。
それから、さっき佐々木先生が不肖私の代表質問のことを取り上げてくださったんですけれども、代表質問というのは私一人で質問を作るわけじゃなくて、自由民主党の政審というところと協議をします。そのときに、政審の側から洋上浮力というものが出てきたんですが、実はこの洋上風力、洋上浮力じゃなくて洋上風力については、余計に中国製のものがたくさん入ってくるという懸念が一つあり、しかも日本は、例えばデンマークの海と違って、必ずしも洋上風力に全部適しているわけじゃありません。そうすると、相当距離を離して大きな構造物を中国の手によって造って、それは明らかに海洋環境を変え、漁労の姿も、つまり漁家の方々のお仕事も変えるであろうと。さらに、それがやがては廃棄物になるわけですけれども、遠く洋上にあるものを一体どうやって回収するのかということがあると思います。
つまり、再生可能エネルギーは非常にきれいなイメージですけれども、実際には、今参考人の先生方から一部指摘もあった、中国の言わば収益源になっていって、後始末をしてくれないという問題が感じられます。このことについてはどうお考えでしょうか。
まず、平野先生からお聞きします。
平
平野正雄#14
○参考人(平野正雄君) 簡潔に申し上げます。
これは風力、太陽光に限らないんですけれども、このエネルギー政策全般が非常に複雑なのは、政策決定、意思決定に関して三つぐらいの軸を重ね合わせて考えなきゃいけない。
一つは、やっぱり経済合理性として合うかどうかという観点。これは徐々に、再生可能エネルギー、少なくとも太陽光に関しては来ていますけれども、そこの今度はコスト換算の中において廃棄のコストその他も含めてトータルコストで見るとどうかという、そういう厳密な議論が必要だろうとは思います。
それから、二番目が安全保障の観点であるわけです。今、青山先生が御指摘のような中国依存ということを広げていくということの今度は経済安全保障上の問題というのがあると思いますので、やはり経済合理性に加えてこの安全保障の観点。
三番目、これは本来一番目に来るべきことかもしれませんけど、いわゆる脱カーボン、クリーン化にどこまで貢献できるか。
この三つを重ね合わせた中で最適解を出していくので、一つの解に全部依存するということには多分ならないというふうに個人的には考えます。
この発言だけを見る →これは風力、太陽光に限らないんですけれども、このエネルギー政策全般が非常に複雑なのは、政策決定、意思決定に関して三つぐらいの軸を重ね合わせて考えなきゃいけない。
一つは、やっぱり経済合理性として合うかどうかという観点。これは徐々に、再生可能エネルギー、少なくとも太陽光に関しては来ていますけれども、そこの今度はコスト換算の中において廃棄のコストその他も含めてトータルコストで見るとどうかという、そういう厳密な議論が必要だろうとは思います。
それから、二番目が安全保障の観点であるわけです。今、青山先生が御指摘のような中国依存ということを広げていくということの今度は経済安全保障上の問題というのがあると思いますので、やはり経済合理性に加えてこの安全保障の観点。
三番目、これは本来一番目に来るべきことかもしれませんけど、いわゆる脱カーボン、クリーン化にどこまで貢献できるか。
この三つを重ね合わせた中で最適解を出していくので、一つの解に全部依存するということには多分ならないというふうに個人的には考えます。
青
佐
佐々木一成#16
○参考人(佐々木一成君) 今の話は、本質的には、だからエネルギー政策と産業政策というのをちゃんと両方セットで考えるということだと思います。
なので、海外製で再エネの割合を増やす、増えるということはエネルギー政策上は良かったと思いますけれども、先生がお話しされましたように、産業政策としてはやっぱり再エネの技術をできるだけ国産のもので入れる、それから地域のメリットをきっちり、地域の理解も得られるようにする、そして地域の利益としてちゃんとお金としてフィードバックされると、それもセットで入れて初めて先生がお話しされたところも含めて解決するのかなと考えております。
以上です。
この発言だけを見る →なので、海外製で再エネの割合を増やす、増えるということはエネルギー政策上は良かったと思いますけれども、先生がお話しされましたように、産業政策としてはやっぱり再エネの技術をできるだけ国産のもので入れる、それから地域のメリットをきっちり、地域の理解も得られるようにする、そして地域の利益としてちゃんとお金としてフィードバックされると、それもセットで入れて初めて先生がお話しされたところも含めて解決するのかなと考えております。
以上です。
青
青山繁晴#17
○青山繁晴君 じゃ、時間が来ましたので、済みません、浅岡先生、聞く時間が。国会は時間制限厳しいので、申し訳ございません。
ちなみに、代表質問には洋上風力をそういうわけで入れませんでした。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →ちなみに、代表質問には洋上風力をそういうわけで入れませんでした。
ありがとうございました。
森
森本真治#18
○森本真治君 立憲民主党の森本真治でございます。
本日は、お三方、先生方、貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございます。
まず、私からお三方、先生方それぞれにお伺いしたいんですが、今回のウクライナ危機を始めとする、例えば今のこの燃料高騰問題もそうですけれども、この我が国のエネルギー政策にとって非常に今大きな局面を迎えているということは御案内のとおりなんですが、それぞれの先生方、この間、様々御専門の中で取組をされていらっしゃると思うんですけれども、今般のこの状況がどのように今後のエネルギー政策、ちょっと一旦立ち止まってみなければいけないとか、いや、改めてやはりその重要性再認識したとか、それぞれの先生方の御専門分野においてでもですね、それぞれ先生方、今この状況の中でこのエネルギー政策を考える上での御所見をそれぞれお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、お三方、先生方、貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございます。
まず、私からお三方、先生方それぞれにお伺いしたいんですが、今回のウクライナ危機を始めとする、例えば今のこの燃料高騰問題もそうですけれども、この我が国のエネルギー政策にとって非常に今大きな局面を迎えているということは御案内のとおりなんですが、それぞれの先生方、この間、様々御専門の中で取組をされていらっしゃると思うんですけれども、今般のこの状況がどのように今後のエネルギー政策、ちょっと一旦立ち止まってみなければいけないとか、いや、改めてやはりその重要性再認識したとか、それぞれの先生方の御専門分野においてでもですね、それぞれ先生方、今この状況の中でこのエネルギー政策を考える上での御所見をそれぞれお伺いしたいと思います。
石
佐
佐々木一成#20
○参考人(佐々木一成君) 私のプレゼンの中でも少しウクライナ情勢の話に関わったことを話させていただきましたけれども、先生がお話しされましたように、エネルギー政策もやはりもう一度きっちり考え直す時期に来ていると思います。
今の、先ほどの議論にもあったんですけれども、技術開発をして脱炭素を進める、それから産業政策としても良くするというだけじゃなくて、やはり今まで以上に、このエネルギーの安全保障、安定的な確保というのがもう少し前面に出た形で、技術開発もそうですし、国の戦略を考えるというのが大事なポイントだと思います。
水素の場合にはいろんなやっぱり燃料から作れるという多様性がありますので、それのメリットをやはり前面に出したいと思っていますし、それはほかの技術開発でも共通だと思っております。
以上です。
この発言だけを見る →今の、先ほどの議論にもあったんですけれども、技術開発をして脱炭素を進める、それから産業政策としても良くするというだけじゃなくて、やはり今まで以上に、このエネルギーの安全保障、安定的な確保というのがもう少し前面に出た形で、技術開発もそうですし、国の戦略を考えるというのが大事なポイントだと思います。
水素の場合にはいろんなやっぱり燃料から作れるという多様性がありますので、それのメリットをやはり前面に出したいと思っていますし、それはほかの技術開発でも共通だと思っております。
以上です。
平
平野正雄#21
○参考人(平野正雄君) 今回のウクライナ危機、一番エネルギーという観点で直撃を受けているのは欧州でございます。特に、その化石燃料の中においても天然ガスというのが今焦眉の課題であります。
先ほども申し上げましたように、この天然ガスというのは、実際には、実はそんなに供給余力がマーケットにあるわけではないということでありますので、石油以上に厳しい今危機の状態。ですから、石油危機ではなくてこれはガス危機だというふうに認識をすべきだと思います。
それを今度、時間軸上で考えてみたときには、短期的にはこれはカーボンニュートラルの動きにも影響を与えているように思います。短期的には欧州は、まずロシアの石炭、それから長期的には天然ガスも抜け出して自立していくということで、脱ロシアを進めていくという過程においては、実際に現状起きていることは、石炭をむしろもう一回活用するという動きがドイツなんかでも出てきています。結果的には、その石炭にどういう脱炭素の技術を組み合わせるかという問題になるわけですけれども、一時的には、したがって脱炭素の取組というのは後退しているような局面もあるだろうと思います。
ただ、中長期的には、先ほど申し上げましたように、再生可能エネルギーというのは本質的に地産地消のエネルギーでありますので、海外資源に依存しないという意味においては経済安全保障とも整合的なものだと思っていますので、むしろ加速をしていくという、こういう短期と中長期で少し複雑な動きになっているのかなという認識でおります。
以上です。
この発言だけを見る →先ほども申し上げましたように、この天然ガスというのは、実際には、実はそんなに供給余力がマーケットにあるわけではないということでありますので、石油以上に厳しい今危機の状態。ですから、石油危機ではなくてこれはガス危機だというふうに認識をすべきだと思います。
それを今度、時間軸上で考えてみたときには、短期的にはこれはカーボンニュートラルの動きにも影響を与えているように思います。短期的には欧州は、まずロシアの石炭、それから長期的には天然ガスも抜け出して自立していくということで、脱ロシアを進めていくという過程においては、実際に現状起きていることは、石炭をむしろもう一回活用するという動きがドイツなんかでも出てきています。結果的には、その石炭にどういう脱炭素の技術を組み合わせるかという問題になるわけですけれども、一時的には、したがって脱炭素の取組というのは後退しているような局面もあるだろうと思います。
ただ、中長期的には、先ほど申し上げましたように、再生可能エネルギーというのは本質的に地産地消のエネルギーでありますので、海外資源に依存しないという意味においては経済安全保障とも整合的なものだと思っていますので、むしろ加速をしていくという、こういう短期と中長期で少し複雑な動きになっているのかなという認識でおります。
以上です。
浅
浅岡美恵#22
○参考人(浅岡美恵君) 私も、欧州の動きにおきましても、少し、目先におきましては少し流れが止まるという面があるかもしれませんが、中期といいましてもそう遠くない時期、数年のうちには元の軌道に戻し、その後、再生可能エネルギーをより拡大し、そちらに転換していくという動きがより加速されて脱炭素化の動きは進むと思います。それは、エネルギー自立のために不可欠であるということをよく学んだからであります。
石炭火力を少し長くするとしましても、それは一年、二年という、そんなタームの話で済ませることになると。ドイツが大きく脱炭素の方針を、脱石炭の流れを変えていくというふうには見えておりません。また、それが経済合理的であるということを最もよく知っているのも欧州であろうと思います。日本におきましてもやはりそうした流れを見誤らないように見ていただきたいと思います。
以上です。
この発言だけを見る →石炭火力を少し長くするとしましても、それは一年、二年という、そんなタームの話で済ませることになると。ドイツが大きく脱炭素の方針を、脱石炭の流れを変えていくというふうには見えておりません。また、それが経済合理的であるということを最もよく知っているのも欧州であろうと思います。日本におきましてもやはりそうした流れを見誤らないように見ていただきたいと思います。
以上です。
森
森本真治#23
○森本真治君 エネルギーの安全保障というものについての特に今関心というものが非常に大きくなっているという話もあったと思います。
そういう中で、平野先生の方にお伺いしたかったのが、先生の話で、ちょっと原発の話なんですけど、ベースロードとしての原発活用ということでお伺いしたいのが、この原発の是非とか安全性ということではなくて、エネルギー安全保障の観点での原発というのがですね、まあこれ、ウランも結局輸入に頼っているという中で、例えば今般のような、天然ガスのようなウラン争奪戦が起きるとか、ウラン生産国でウクライナ侵攻のような事態が発生すれば、これ本質的な問題として、我が国の課題として何にも変わらないんではないかという問題意識をちょっと私持っておりまして、そういう観点でのこのベースロードとしての原発活用という部分は、このエネルギー安全保障の観点でいえば果たして原発というものは有効なのかどうかというところについての先生のお考えをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →そういう中で、平野先生の方にお伺いしたかったのが、先生の話で、ちょっと原発の話なんですけど、ベースロードとしての原発活用ということでお伺いしたいのが、この原発の是非とか安全性ということではなくて、エネルギー安全保障の観点での原発というのがですね、まあこれ、ウランも結局輸入に頼っているという中で、例えば今般のような、天然ガスのようなウラン争奪戦が起きるとか、ウラン生産国でウクライナ侵攻のような事態が発生すれば、これ本質的な問題として、我が国の課題として何にも変わらないんではないかという問題意識をちょっと私持っておりまして、そういう観点でのこのベースロードとしての原発活用という部分は、このエネルギー安全保障の観点でいえば果たして原発というものは有効なのかどうかというところについての先生のお考えをお伺いしたいと思います。
平
平野正雄#24
○参考人(平野正雄君) ありがとうございます。
私、冒頭、戦略論が専門だというふうに申し上げました。戦略においては、やはり複数の、要するに、数少ない資源、数少ない原料、あるいは数少ないマーケットに依存するというのをいかに回避して多様化をしていくかということは、長期的な安定性、これは科学的にも証明されていることなんですけど、そういう中でいきますと、ウランというのは、確かに海外に依存した鉱物資源であることは変わりありませんが、それの産出国、私詳しくはありませんけれども、恐らく日本の同盟国、カナダとかそういうところで多く調達できるものだというふうに思っています。
そうしますと、その石炭、石油、化石燃料とは全く違う形でのやはりエネルギーの調達の道をやはり確保していくという意味においては、安定性に寄与するというのは、まず、そういう戦略論的にはあり得るというふうに思います。
それから、二番目には、国内の今度は電力供給の安定性という観点でいったときも同様でありまして、再生可能エネルギーは、もう申し上げるまでもないですけれども、クリーンではありますけれども不安定であるという中において、安定的な、しかも比較的、これもコストの範囲をどこまで取るかということにもよりますけれども、ローコストに電力を提供できるという意味においては原子力というのは魅力的なベースロード電源であるということは、これは欧州ですら、その再生可能エネルギーを推進している欧州ですら原発をむしろ増設するという動きに出ているのでもお分かりのように、合理的なことだろうと思います。ただ、そこに安全の問題とか地元の方々の理解みたいなことが必要だということは申し上げるまでもありません。
この発言だけを見る →私、冒頭、戦略論が専門だというふうに申し上げました。戦略においては、やはり複数の、要するに、数少ない資源、数少ない原料、あるいは数少ないマーケットに依存するというのをいかに回避して多様化をしていくかということは、長期的な安定性、これは科学的にも証明されていることなんですけど、そういう中でいきますと、ウランというのは、確かに海外に依存した鉱物資源であることは変わりありませんが、それの産出国、私詳しくはありませんけれども、恐らく日本の同盟国、カナダとかそういうところで多く調達できるものだというふうに思っています。
そうしますと、その石炭、石油、化石燃料とは全く違う形でのやはりエネルギーの調達の道をやはり確保していくという意味においては、安定性に寄与するというのは、まず、そういう戦略論的にはあり得るというふうに思います。
それから、二番目には、国内の今度は電力供給の安定性という観点でいったときも同様でありまして、再生可能エネルギーは、もう申し上げるまでもないですけれども、クリーンではありますけれども不安定であるという中において、安定的な、しかも比較的、これもコストの範囲をどこまで取るかということにもよりますけれども、ローコストに電力を提供できるという意味においては原子力というのは魅力的なベースロード電源であるということは、これは欧州ですら、その再生可能エネルギーを推進している欧州ですら原発をむしろ増設するという動きに出ているのでもお分かりのように、合理的なことだろうと思います。ただ、そこに安全の問題とか地元の方々の理解みたいなことが必要だということは申し上げるまでもありません。
森
森本真治#25
○森本真治君 ありがとうございます。
続きまして、佐々木先生と浅岡先生に、お二方に、今回の法案のことなんですけど、水素、アンモニアを非化石エネルギー源として位置付けるということについて、若干ちょっと視点の違う質問になるんですが、それぞれの先生のお立場だというふうに思うんですが、まず佐々木先生に、今回のこの議論で、グレー、ブルーも非化石エネルギーと位置付けることについての適当なのかというような議論、それについての先生の御所見。で、浅岡先生には、まずは需要を立ち上げる必要があるということですね、この水素の需要を立ち上げることをまず第一段階としてやった後の第二ステップとしてなるべくグレーを使っていかないという、まあこれ、ある意味、政府の説明でもあるんですけれども、それに対しての浅岡先生の御所見。それぞれお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →続きまして、佐々木先生と浅岡先生に、お二方に、今回の法案のことなんですけど、水素、アンモニアを非化石エネルギー源として位置付けるということについて、若干ちょっと視点の違う質問になるんですが、それぞれの先生のお立場だというふうに思うんですが、まず佐々木先生に、今回のこの議論で、グレー、ブルーも非化石エネルギーと位置付けることについての適当なのかというような議論、それについての先生の御所見。で、浅岡先生には、まずは需要を立ち上げる必要があるということですね、この水素の需要を立ち上げることをまず第一段階としてやった後の第二ステップとしてなるべくグレーを使っていかないという、まあこれ、ある意味、政府の説明でもあるんですけれども、それに対しての浅岡先生の御所見。それぞれお伺いしたいと思います。
石
佐
佐々木一成#27
○参考人(佐々木一成君) この水素、アンモニアを非化石に位置付けられるかというのがこの国会でもかなり議論になっているというのは拝聴させていただきました。
それで、この技術に関わっている、まあ三十年以上関わっている人間からいきますと、初めから理想のクリーンなものを安く供給しろと言われても、これなかなかやっぱり難しいんですよね。なので、例えば、分かりやすい例ですと、我々、電気自動車、エコで入れましょうといっても、電気自動車の電気のかなりの部分は今化石由来なわけですよね。でも、化石由来、電気は化石由来だから電気自動車は入れませんということは、多分皆さん言わないはずだと思うんですよ。
ですから、水素も、まずはグレーも含めた形でまずマーケットをつくる。その中で、政策的にはやっぱり着実にブルーそしてグリーンに行くように、これは別の政策をきっちり入れればそのトランジションが着実に進むと思いますし、むしろヨーロッパ、アメリカ、海外では特に投資家の方からやっぱりグリーンに移るようにという非常に強烈なプレッシャーも掛かっておりますので、そちら、グリーンに行くというのは、まずかなり早く行くんじゃないかなと安心しているところがあります。
なので、法律上、グレーは駄目だと法律に書かれてしまうと、じゃ、毎回使う水素はこれグレーなんですかと、使えませんですかというので現場もかなり混乱しますので、やっぱり政策的にグリーンに誘導するということを明示した上で、やはり当面はグレーもある程度は認めるというのがやっぱりリーズナブルなやり方じゃないかなと考えております。
もちろん、御批判があるのはよく分かっておりますし、技術開発している者としてはやっぱりグリーンをいかに安くするかというところに注力したいと考えています。
以上です。
この発言だけを見る →それで、この技術に関わっている、まあ三十年以上関わっている人間からいきますと、初めから理想のクリーンなものを安く供給しろと言われても、これなかなかやっぱり難しいんですよね。なので、例えば、分かりやすい例ですと、我々、電気自動車、エコで入れましょうといっても、電気自動車の電気のかなりの部分は今化石由来なわけですよね。でも、化石由来、電気は化石由来だから電気自動車は入れませんということは、多分皆さん言わないはずだと思うんですよ。
ですから、水素も、まずはグレーも含めた形でまずマーケットをつくる。その中で、政策的にはやっぱり着実にブルーそしてグリーンに行くように、これは別の政策をきっちり入れればそのトランジションが着実に進むと思いますし、むしろヨーロッパ、アメリカ、海外では特に投資家の方からやっぱりグリーンに移るようにという非常に強烈なプレッシャーも掛かっておりますので、そちら、グリーンに行くというのは、まずかなり早く行くんじゃないかなと安心しているところがあります。
なので、法律上、グレーは駄目だと法律に書かれてしまうと、じゃ、毎回使う水素はこれグレーなんですかと、使えませんですかというので現場もかなり混乱しますので、やっぱり政策的にグリーンに誘導するということを明示した上で、やはり当面はグレーもある程度は認めるというのがやっぱりリーズナブルなやり方じゃないかなと考えております。
もちろん、御批判があるのはよく分かっておりますし、技術開発している者としてはやっぱりグリーンをいかに安くするかというところに注力したいと考えています。
以上です。
石
浅
浅岡美恵#29
○参考人(浅岡美恵君) 御質問の趣旨は、先生、済みません、私の方への質問の趣旨は、今のお話ではなくて、段階的にやるということでよろしいのではないかという御質問でございますね。
その段階が、石炭火力にこのグレーのアンモニアを混焼するという方法を取ることは全く不適切だと思います。それは、最初に、冒頭に申し上げましたように、何しろ一・五度の目標に向かって世界が動いているというときであります。それはなぜかというと、気候変動の影響が余りにも深刻で、将来世代にとっても、現在世代ですら大変だと、そういう気候の危機に現状にある中、二〇三〇年まで、この十年間に半減もしなければならないという状況です。
しかしながら、今、石炭火力で幾らかの部分で二〇%混焼するみたいな話ですとほとんど減らないことも申し上げましたが、ほとんど火力、石炭火力発電所の排出量はそのまま続くことになります。そうしたことにつきまして私たちも試算をいたしましたけれども、この方式で石炭火力を使っていきますということになりますと、それだけで日本のカーボンバジェットのほとんどが消費される、それくらいのボリュームになります。火力でこうしたグレー、ブルーのアンモニアを使うことによって事を進めていくという、ステップにするということ自身が、そこが問題で、そのほかのところで何かなさるというのであれば適切な場所もあるかもしれませんと私も思います。
それから、グリーンでありましても、グリーンの水素を何とか作ります、あるいはブルーの水素を作ります、この水素を火力で燃やしますというのは発電効率が僅か二二%ぐらいにしかなりません。およそ現実性がない、経済合理性がない。やっぱり発電で使うということ自身に問題があると。だから、ほかの国々も、経済合理性の観点からも環境の適合性の観点からもそうした選択はしていないと、これはちゃんと踏まえなければならないと思います。
以上です。
この発言だけを見る →その段階が、石炭火力にこのグレーのアンモニアを混焼するという方法を取ることは全く不適切だと思います。それは、最初に、冒頭に申し上げましたように、何しろ一・五度の目標に向かって世界が動いているというときであります。それはなぜかというと、気候変動の影響が余りにも深刻で、将来世代にとっても、現在世代ですら大変だと、そういう気候の危機に現状にある中、二〇三〇年まで、この十年間に半減もしなければならないという状況です。
しかしながら、今、石炭火力で幾らかの部分で二〇%混焼するみたいな話ですとほとんど減らないことも申し上げましたが、ほとんど火力、石炭火力発電所の排出量はそのまま続くことになります。そうしたことにつきまして私たちも試算をいたしましたけれども、この方式で石炭火力を使っていきますということになりますと、それだけで日本のカーボンバジェットのほとんどが消費される、それくらいのボリュームになります。火力でこうしたグレー、ブルーのアンモニアを使うことによって事を進めていくという、ステップにするということ自身が、そこが問題で、そのほかのところで何かなさるというのであれば適切な場所もあるかもしれませんと私も思います。
それから、グリーンでありましても、グリーンの水素を何とか作ります、あるいはブルーの水素を作ります、この水素を火力で燃やしますというのは発電効率が僅か二二%ぐらいにしかなりません。およそ現実性がない、経済合理性がない。やっぱり発電で使うということ自身に問題があると。だから、ほかの国々も、経済合理性の観点からも環境の適合性の観点からもそうした選択はしていないと、これはちゃんと踏まえなければならないと思います。
以上です。