文教科学委員会

2022-04-07 参議院 全137発言

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会議録情報#0
令和四年四月七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月五日
    辞任         補欠選任
     山下 雄平君     世耕 弘成君
 四月六日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     舞立 昇治君
     水落 敏栄君     清水 真人君
     蓮   舫君     那谷屋正義君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         元榮太一郎君
    理 事
                今井絵理子君
                上野 通子君
                堂故  茂君
                宮沢 由佳君
    委 員
                清水 真人君
                高橋はるみ君
                竹内  功君
                舞立 昇治君
                丸川 珠代君
                那谷屋正義君
                水岡 俊一君
                宮口 治子君
               佐々木さやか君
                横山 信一君
                伊藤 孝恵君
                片山 大介君
                吉良よし子君
                舩後 靖彦君
   国務大臣
       文部科学大臣   末松 信介君
   副大臣
       文部科学副大臣  田中 英之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        武蔵 誠憲君
   政府参考人
       文化庁次長    杉浦 久弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○博物館法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
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元榮太一郎#1
○委員長(元榮太一郎君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、山下雄平君、蓮舫君及び水落敏栄君が委員を辞任され、その補欠として那谷屋正義君、舞立昇治君及び清水真人君が選任されました。
    ─────────────
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元榮太一郎#2
○委員長(元榮太一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 博物館法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文化庁次長杉浦久弘君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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元榮太一郎#3
○委員長(元榮太一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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元榮太一郎#4
○委員長(元榮太一郎君) 博物館法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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今井絵理子#5
○今井絵理子君 自由民主党の今井絵理子です。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 まず初めに、今回の改正の重要なポイントである博物館の登録制度の見直しの意義について文化庁にお伺いします。
 博物館法は一九五一年に制定された非常に古い法律で、博物館の登録制度は約七十年の長きにわたり大きく枠組みを変えてこなかったと聞いています。時代の変化に伴ってということでしょうが、なぜ今のこのタイミングで変更を行われようとするのか。具体的には、この度の改正で登録の対象となる博物館の設置者の要件を広げるということですが、今回設置者の要件を広げることにした背景とその意義についてお伺いいたします。
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杉浦久弘#6
○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。
 本法の制定から約七十年が経過する中で、博物館を取り巻く状況は大きく変化し、例えば、地方独立行政法人立や株式会社立の博物館、美術館等が設置されるなど、地方公共団体や社団・財団法人等に限られていた登録博物館の設置者要件が時代にそぐわなくなってきています。今回の法案では、このような背景の下、博物館登録制度の見直しを行い、設置主体となる法人類型にかかわらず、博物館としての事業を行う体制等の基準に適合するかどうかを審査することによりまして、地方独立行政法人立や株式会社立などの博物館も登録ができることとしております。
 博物館の設置者は、登録されることによって信用や知名度の向上が期待できますとともに、税制上の優遇措置等を受けることが可能であり、文化庁としても、こうしたメリットを広く周知し、博物館登録制度の意義を高めてまいりたいと考えております。
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今井絵理子#7
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 博物館を設置する法人の類型に限らず、博物館の活動を審査することで株式会社などの民間による博物館が登録を行える制度に変えていくという御説明でした。また、お答えの中で、登録された博物館への優遇措置として、私立の博物館への税制上のメリットなども取り上げていただきました。
 私は、税制上のメリットを今回の改正により新たに登録される博物館についても適用していくことによってこそ、この制度改正の趣旨が果たされると考えております。政府として、今回の改正に合わせた支援の拡充をしっかりと検討していただくようお願いを申し上げます。
 その点を指摘させていただき、次の質問に移らせていただきます。
 博物館は地方の文化資源が集積する場でもあり、地域に貢献する在り方の一つとして、観光面での大きな貢献を果たしていると考えます。現在はコロナ禍により外国人観光客の受入れなどが困難となっていますが、コロナ禍を、コロナ後を見据えて、先手先手を打っていくことが必要だと考えます。
 私が生まれ育った沖縄でも、琉球舞踊やエイサーなど様々な伝統文化とともに、博物館も文化資源として観光客を引き付けています。例えば、おきみゅーという愛称で呼ばれている沖縄県立博物館・美術館は、沖縄の自然、歴史や近現代の美術も含めて沖縄の文化に丸ごと触れることができる博物館としてとても人気があり、博物館の建設そのものもグスクをイメージとした独創的なものとなっていて、グッドデザイン賞を受賞するなど、高い評価を得ています。また、博物館法上の登録がされている沖縄美ら海水族館は、日本でも最も入館者が多い水族館として有名で、コロナ前では年間三百万人を超える方が訪れるなど、地域の経済に大きく貢献を果たしています。
 このように、博物館は文化観光の拠点として大きな役割を果たすことが可能だと考えています。今後、博物館の文化観光拠点としての魅力を、魅力の向上の視点に立った場合、国はどんな支援を行っていかれるのでしょうか、御見解をお伺いしたいと思います。
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杉浦久弘#8
○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。
 博物館は、地域の文化資源を集約している場であることから、国内の方々はもちろん、インバウンド旅行者等に対しても魅力的な情報を提供し、地域や日本文化への理解を促進する文化観光の拠点となり得ると考えております。
 このような観点から、文化庁では、令和二年度に成立した文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律、いわゆる文化観光推進法に基づく拠点計画及び地域計画について認定を行うとともに、その取組に対する支援を進めているところでございます。
 これらの認定計画においては、例えば、学芸員による特別解説の実施など文化資源の展示解説の充実を図る取組や、地元食材を活用したミュージアムカフェメニューの開発など、地域の飲食や宿泊と連携した取組などといった各地の特色を生かした取組が展開されておりまして、文化庁といたしましては、文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光推進事業などの予算を本年度約二十億円措置しているところでございます。
 本改正案においても、博物館の事業として、他機関との連携を図りながら文化観光その他の活動を通じて地域の活力の向上に取り組むことに努めることを追加したところでございまして、引き続き、文化観光拠点施設として地域社会への貢献を目指す博物館の取組を支援してまいりたいと考えております。
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今井絵理子#9
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 御答弁の中で、他機関との連携というお話がありました。障害のある方々のアート作品、これまで、とても今幅広く活動をされている方々も多く、障害のある方々にも光が当たる環境づくりについて、続いて御質問をしたいと思うんですけれども。
 博物館は、観光以外の分野においても多様な主体と連携することでその価値は無限に広がるのではないかと期待しています。例えば、近年、世界的に障害のある方々の芸術活動やアート作品への注目が集まっています。美術館が障害のある方々の芸術活動を支援する団体と連携することで、作品を創造する機会や発表の場を提供することもあります。
 私も、昨年十月に開催された第七回アート・ツー・ユー、東北障がい者芸術全国公募展や、また、今年一月、障害のある方々のアートの活動を支援するパラリンアート世界大会二〇二一の表彰式に出席し、その熱を肌で感じました。作品そのものも大変すばらしく、感動させていただきました。それだけではなく、障害のある方々が芸術活動を通じて経済的に自立したり社会の様々な方とつながったりすることで生きがいを感じられていることにも感銘を受けましたし、非常に意義深い活動だと思いました。
 私自身の経験からも、障害のある方々がそれぞれの夢や生きがいを見付けることで、そしてそれを支援する仕組みはとても重要だと考えています。ハンディキャップがあろうがなかろうが、人間の可能性は無限に広がっています。
 日本においても、近年、障害のある方々の芸術活動を支援したり、障害のある方が創造するアート作品を専門に展示したりする美術館が見受けられるようになりました。こうした新たな美術館にも、例えば地域の学校との連携による教育面での価値の発揮など、様々な主体との連携が期待できると思っております。これらの美術館のように、博物館は多様な主体との連携を一層推進していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 また、こうした美術館は社会福祉法人が設置していることが多いと聞いています。今回、登録博物館の設置主体の要件を広げることで社会福祉法人が設置する博物館についても登録の対象となると思いますが、こうした館が登録を受けることによってどのようなメリットを受けられることができるのでしょうか、お答えください。
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杉浦久弘#10
○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。
 今回の法案では、博物館の事業として、第三条第三項にも書いてございますけれども、地方公共団体、学校、社会教育施設その他の関係機関及び民間団体との相互連携、協力を通じて地域の活力の向上に寄与するよう努めること、こうした努力義務が追加されているところでございます。
 この趣旨に基づきまして、今議員御指摘のような障害のある方々の芸術活動やアート作品を支援する専門の博物館が、地域住民や商品と、あっ、商店と、失礼しました、商店と連携して作品を紹介したり、多様な連携、交流の下で事業を企画することで、博物館や地域の魅力を広く発信することなども期待されているところでございます。文化庁としても、令和四年度から、新たにそのような地域の課題に先進的に取り組む活動を支援することとしております。
 また、今回の改正案においては登録博物館の設置主体を拡大することとしておりますが、博物館の設置者は登録されることで信用や知名度の向上が期待できますとともに、税制上の優遇措置など、優遇措置を受けることが可能となるところでございます。
 また、障害者芸術のことにつきましては、文化庁はそもそも京都移転等を機に機能強化を図るといったことが進められているところでございますが、その設置法の改正の際に、厚労省ともしっかりと連携することで、一緒になって今障害者芸術の新たな振興を図っているところでございます。そうしたところを文化庁としても、しっかりとそうした面も応援していきたいというふうに考えております。
 いずれにしろ、こうしたメリットを生かしながら、文化庁としても登録を促してまいります。
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今井絵理子#11
○今井絵理子君 是非、このメリットを幅広い方々に活用していただいてというか、障害のある方々の文化芸術なども含め、私は期待をしております。ありがとうございます。
 是非大臣にも、そしてここにいらっしゃる国会議員の皆さんにも、是非一度、障害のある方々のアート作品を御覧いただきたいと思っております。とてもすばらしい作品に出会い、作家の背景に触れることで、これまでにない感情の変化も感じることができると思います。今回の法改正によって、より多くの民間の施設で障害のあるアーティストに対して創作の機会や発表の場を提供する機会が増えることを心より願っております。
 最後に大臣にお伺いいたします。
 これまで文化庁にも御答弁をいただきましたように、今、博物館には観光での貢献や新たな文化芸術を創造していく場としての働きなど、従来の社会教育法の精神に基づく社会教育施設としての役割にとどまらない様々な役割が期待されています。
 今回の改正案では、法律の目的として、社会教育法に加え、文化芸術基本法の精神にも基づくことを定めています。この改正により、博物館の文化施設としての位置付けも明確になりますし、博物館の役割が多様になっている今の状況に対応する、まさに時期にかなった改正だと考えます。
 今回、法律の目的として文化芸術基本法の精神に基づくことを加える意義について、改めて大臣の思いをお聞かせください。
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末松信介#12
○国務大臣(末松信介君) お答え申し上げます。
 本法案におきまして、博物館法の目的に文化芸術基本法の精神に基づくということを追記をいたしましたのは、博物館がその事業を通じまして文化の振興を図り、もって心豊かな国民生活及び活力ある社会の実現に寄与する施設であることを明確にする趣旨でございます。この趣旨に基づきまして、本法案では、博物館が地域の多様な主体と連携協力をし、そして地域の活力の向上に寄与するように努めることを規定することを新たな条項として設けてございます。
 文部科学省といたしましては、博物館が今後、社会教育施設、そして文化施設の両方の性格を持つ施設として地域住民から信頼されて親しまれる存在となることが重要と考えております。本法案を契機に博物館が社会から新たな期待に応えれるように全力で取り組んでいきたいと、そのように考えてございます。
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今井絵理子#13
○今井絵理子君 ありがとうございました。
 今回の法改正によってこの博物館法上の登録の対象が拡大されることになり、まさに新しい博物館が文化芸術基本法の精神に基づくものであるということを明記することとなりました。それによって博物館は、従来の学術資料の収集、保存、研究、展示といった役割を果たすにとどまらず、まさにインクルーシブな社会づくりを支える柱の一つになり得ると考えております。
 七十年にわたり改正されなかった法律ではありますが、時代はとてつもなく今も早くもう変化をされています。今、今後、NFTと呼ばれるデジタルアートの出現によって、これまでにはなかった概念の作品に注目が集まるようになります。博物館がNFTを主導することの可能性もあり、これらに対する法整備も含めて、博物館法についても柔軟にこれからも対応していく必要性があると考えています。
 また、先ほど述べました障害のある方々の作品創造の機会や展示される場が増えることを期待しています。その一方、障害のある方々が貴重な資料や作品に触れる機会もこれ拡大していく必要があると思うんです。
 例えば、施設のバリアフリーであるとか、また目が不自由な方々にとって点字そして音声での御案内、耳の不自由な方には文字案内などを含めた様々な配慮が必要になるのではないかと。そういった取組を、それらを推進する支援策も是非充実させていただきたいと思っております。これは、文化庁だけではなく、バリアフリーであったら国交省などを始めとした関連省庁と連携をして、横断的な取組として進めていただきたいと思っています。
 今回の改正によってインクルーシブな社会づくりが一層推進することを期待して、私の質問を終わらせていただきたいと思います。本日はありがとうございました。
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宮沢由佳#14
○宮沢由佳君 立憲民主・社民の宮沢由佳でございます。
 質問の機会をありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。
 まず、総論として、大臣、そもそも博物館とはどのような施設でしょうか。
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末松信介#15
○国務大臣(末松信介君) 最初に衆議院の方でもこういう御質問をいただきました。
 私の体験から申し上げましたら、小学校のときに京都市の美術館を訪問しまして、遠足でしたけれども、ツタンカーメン展とかドラクロワ展を見学して、非常に感銘を受けたことを覚えております。最近では、上京して在京の折には、漱石山房館であるとか、根津美術館であるとか、台東区の樋口一葉記念館など、こういったところを訪ねまして、大変印象的で心に刻まれたところもございます。
 博物館は、歴史博物館あるいは美術館、動物園、水族館など多様な施設を含むものでありますけれども、これはもう子供から大人までが、多様な文化そして芸術、様々な展示に触れまして理解を深めることができる場であるというふうに考えてございます。
 博物館法は博物館を、資料の収集、そして保管、展示、教育、そして調査研究の活動を行う機関として位置付けております。また、近年、国際博物館会議京都大会では、文化をつなぐミュージアムとして、数多くの様々な博物館同士が互いに連携協力しまして地域や社会の課題解決を図っていくことも提言をされております。
 私としましては、今回の法案を契機といたしまして、各地の博物館が、社会教育施設と文化施設の両方の性格を併せ持つ施設として地域住民から信頼されて、親しまれて、国民にとって欠くことのできない存在になることが重要であると、そういうように頭の中では位置付けてございます。
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宮沢由佳#16
○宮沢由佳君 そこで、大臣、博物館が、国民の知る権利、思想、表現の自由に資する施設だと思われますでしょうか。
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末松信介#17
○国務大臣(末松信介君) 質問のその真意のところはともかくとしましても、私は、やっぱり知る権利は当然だ、表現、守られているものと考えております。
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宮沢由佳#18
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 そのような施設であるがゆえに支援を充実させるべきだと私も思っております。
 この支援を充実させる意義について、大臣、所見をお願いします。
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杉浦久弘#19
○政府参考人(杉浦久弘君) お答え申し上げます。
 登録博物館になることのメリットということでお答えさせていただきます。
 博物館の設置者は、登録されることで信用や知名度の向上が期待できますとともに、税制上の優遇措置や美術品登録、美術品補償制度の利用などの法律上の優遇措置を受けることが可能となります。また、文化庁の予算事業においても、登録博物館を中心に措置するなどの取組を行い、登録を受けることによって様々な支援が受けられるようにしてまいります。
 海外でも、フランスではミュゼ・ド・フランスという認証制度がございまして、約千二百件の公私立の博物館が認証され、様々なメリットを享受していると伺っております。
 文化庁としては、法案成立後、これらの例も参考にしながら、登録のインセンティブについて更に検討してまいりたいと考えております。
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宮沢由佳#20
○宮沢由佳君 何か先の質問に飛び越えて答えていただいちゃいました。私、大臣に更問いをさせていただいて、博物館が国民の知る権利や思想や表現の自由に資するというところで共感しましたので、その支援について大臣の所見をお願いしたわけですけれども、その次に私が質問通告させていただいた、根本的、あっ、登録博物館になるメリットは何でしょうかという問いに文化庁の方が先に答えてしまったということで、大変残念でございますが、続けさせていただきたいと思います。
 公益法人立等の民間博物館に対しては税制優遇の措置など多少はあるのですが、公立館にとってはメリットとは言えず、登録博物館を目指す必要がないと考える自治体が多いのではないかと危惧しています。
 公立館が登録するメリットは何でしょうか。また、法改正によりどのくらいの公立館が登録博物館に移行することを見込まれているのでしょうか。また、登録博物館への移行に関する自治体への調査、これは行われているのでしょうか。もし調査をされていれば、その結果について伺いたいと思います。
 以上四点、お答えください。
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杉浦久弘#21
○政府参考人(杉浦久弘君) 先ほどは大変失礼いたしました。
 お答え申し上げます。
 博物館の設置者は、登録されますことで法律上の地位が与えられ、信用や知名度の向上が期待できますとともに、税制上の優遇措置や美術品補償制度の利用などの法律上の優遇を受けることが可能となります。文部科学省としては、法案成立後、本法案を契機として、登録のインセンティブについて更に検討を進めるとともに、これらの登録のメリットを関係者に対し広く周知してまいります。
 また、全国の地方公共団体に対する意向調査等ということでございますが、これはまだ行っているわけではございませんけれども、具体的にどの程度の数の公立博物館が新たに登録されるか予断を持ってちょっとお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、文化庁としては、今回の制度改正に合わせて、博物館関係者に広く登録を呼びかけることとしております。
 また、今回の新たな登録制度の理念の一つは、規模の大小にかかわらず、基本的な要件を満たすできる限り多くの博物館に対して振興策を適用し、各館の活動と経営を継続的に改善、向上することにあることから、多くの博物館に登録博物館となっていただけますよう、まずは各地域の声、各館の声を丁寧に聞いて話し合ってまいりたいと考えております。
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宮沢由佳#22
○宮沢由佳君 お答えを差し控えさせていただくというところから感じますのは、公立博物館がこの登録に積極的に参加していただけるかどうかということも消極的なのではないかとちょっと心配されますけれども、この調査については是非行っていただきたいというふうに思います。
 また、税の優遇についてもお話ありましたけれども、確かに、都道府県立博物館は普通交付税において措置されており、市町村立博物館については特別交付税に関する省令の規定に基づき考慮して定める額を手当てされるようですが、地方交付税は一括して自治体に交付されるものであり、実際に博物館に使用されたかどうか分からない。これは国は調査しているのでしょうか、お答えください。
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杉浦久弘#23
○政府参考人(杉浦久弘君) おっしゃるとおり、地方交付税交付金は、各地方自治体の御判断によって使われる交付金ですので、自由な使途が保障されているところでございます。そういう意味で、博物館の方でもそこで措置される費用がございますので、博物館の大切さ、そしてその活動が地域でいかに貢献しているかといったことを各地方公共団体にも御認識いただきながらしっかりと予算措置をしていただくということがまずは肝要かと考えております。
 それから、調査につきましてですけれども、ちょっと今手元には資料ございませんが、たしか地方教育費調査というものがございまして、これは文部科学省でやっているものでございますが、その中でもいろいろな社会教育施設のものについてもあったかと記憶しておりますけれども、いずれにしても、これから博物館がどういう形で活動しているかについては、地方の協力、もちろん一番大切ですけれども、地方と協力しながら、データとかもいろいろと皆さんと考えて集めながら、どういう課題があり、どういうふうに改善していくかを一緒になって考えていきたいと、このように考えております。
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宮沢由佳#24
○宮沢由佳君 是非調査していただきたいと思います。
 もしも登録を目指さないのであれば、登録博物館が備えるべき登録要件を満たす必要がなくなり、適切な人員や設備の整備、そして適切な収蔵、展示、教育普及などに対する予算措置を行わない自治体が多くなるのではないでしょうか。大臣、どのようにお考えでしょうか。
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末松信介#25
○国務大臣(末松信介君) 先ほど先生から御質問いただいた一般財源、平成八年からなっておりまして、状況については一度文化庁と協議をしてみたいと思ってございます。
 それで、今御質問いただきましたこの予算面を含めまして、博物館の人員あるいはその設備、収蔵、展示、教育の普及など、博物館の具体的な経営や活動をどのように維持発展させるかにつきましては、その登録を目指すか否かにかかわりませず、基本的には、これ、それぞれの設置者が館の特性や地域の実情を踏まえまして創意工夫すべきものであるように認識はしてございます。
 その上で、博物館全体の振興を図る立場から申し上げれば、今回の法案成立後は、もう館の大小にかかわらず、基本的要件を満たす博物館はできる限り多く登録博物館になっていただくことが肝要であると。その点、私は先生と同じだと思います。都道府県教育委員会と連携しながら、最大限の努力はしたいと思います。
 そのためには、文部科学省として、こうした登録博物館を対象として、各自治体等の創意工夫を生かした取組に追加的な支援を行うことが重要であると考えておりますが、法案が成立した暁には、様々な予算事業を通しまして、各地域の博物館の更なる振興が図られるように努めてまいりたいと思います。限られた確かに予算なんですけれども、そのように考えてございます。
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宮沢由佳#26
○宮沢由佳君 そこで提案したいのですが、改正法の趣旨を達成するためには、多くの展示館の登録博物館化、これを進めるべきだと思います。これは大臣と同じでございます。
 そのためには、やっぱりメリットが必要だと思います。例えば、登録博物館だけの補助金があるとメリットになるのではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
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末松信介#27
○国務大臣(末松信介君) 博物館の設置者は、登録されることによって、先ほども答弁ありましたけれども、信用や知名度の向上が期待できるとともに、税制上の優遇措置等を受けることが可能でございます。もう先生御承知のとおりです。文化庁としては、まず、法案の成立後にこうしたメリットを博物館関係者に広く周知をしたいと、できるだけ多くの博物館に登録博物館になっていただけるようにまずは働きかけを行いたいと思います。
 このため、文化庁としては、税制上や法制度の優遇措置のほか、登録博物館を始めとしまして、先進的な取組や機能強化、経営改善などを図っています博物館に対し予算上の支援も行っておりまして、令和四年度予算において約二十六億三千万円を計上をいたしております。こうした支援策に今度ともしっかり取り組んでいきたいわけであります。このうち、令和四年度の新規事業としましては、社会的、地域的課題への対応に関する先進的な取組、あるいは博物館の経営改善、機能強化の促進、それとデジタル化によります美術館の管理の高度化などを行ってまいりたいと思います。
 なお、先生御指摘のとおり、登録博物館に限定した補助につきましては、例えば公立の登録博物館に対して施設整備補助金が、地方分権の観点からは、今申し上げて、調べたいと言いましたのは、平成八年度に一般財源化した経緯もありまして、こうした点も踏まえまして慎重に考えていく必要があるというふうに、そういうふうに認識をいたしているところでございます。
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宮沢由佳#28
○宮沢由佳君 ありがとうございます。
 確かに、国は、令和二年に制定された文化観光推進法に基づき博物館等の文化観光拠点施設を中核とした地域の文化観光の推進に係る計画を認定し、その計画に基づく事業に対する予算措置を行っています。
 このように、観光や文化財の活用など、博物館資料のアウトプットという観点からの補助金は今も出していただいていると思いますけれども、その前段階の、資料を収集して、適切に保存して、整理、調査するという博物館本来の機能について更に補助金を出してはいかがでしょうか。どうでしょうか。
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末松信介#29
○国務大臣(末松信介君) まさに先生御指摘されました、この博物館、収集、保存、展示、公開、調査研究という基本的な機能というのはどのように維持発展させていくかにつきましては、先ほども申し上げましたけれども、設置者が館の特性であるとか地域の実情を踏まえて適切に判断すべきものであるということには考え方は変わりはございません。
 ただ、その上で、博物館全体の振興を進める国の立場としましては、令和四年度から新たに博物館機能強化推進事業を実施をしておりまして、宮沢先生御指摘のような博物館本来の機能に関わる部分も含めまして、博物館、地域の博物館が行う創意工夫を生かした先進的な取組に支援を行いまして、その普及を図ることといたしてございます。令和四年度予算は四億二千万円なんですけれども、一つは地域課題に対応するための事業であるとか、二つ目はネットワーク形成による広域的な課題に対応する事業であるとか、三つ目は、これは外部資金獲得等のための組織改革の取組、こうした先進的な取組を例に挙げてございます。
 全国各地のより多くの博物館が、その機能を十分発揮しまして地域や社会に貢献するとともに、地域住民に親しまれて信頼できる存在になるように努力を文化庁としてもやっていきたいと思っています。
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