安全保障委員会

2023-04-21 衆議院 全157発言

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会議録情報#0
令和五年四月二十一日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 鬼木  誠君
   理事 大塚  拓君 理事 國場幸之助君
   理事 宮澤 博行君 理事 若宮 健嗣君
   理事 伊藤 俊輔君 理事 篠原  豪君
   理事 三木 圭恵君 理事 浜地 雅一君
      江渡 聡徳君    大岡 敏孝君
      木村 次郎君    小泉進次郎君
      鈴木 憲和君    渡海紀三朗君
      中曽根康隆君    中村 裕之君
      鳩山 二郎君    細野 豪志君
      松島みどり君    松本  尚君
      三谷 英弘君    盛山 正仁君
      山本ともひろ君    新垣 邦男君
      玄葉光一郎君    重徳 和彦君
      渡辺  周君    浅川 義治君
      市村浩一郎君    河西 宏一君
      斎藤アレックス君    赤嶺 政賢君
    …………………………………
   防衛大臣         浜田 靖一君
   外務副大臣        山田 賢司君
   防衛大臣政務官      木村 次郎君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  加野 幸司君
   政府参考人
   (防衛装備庁長官)    土本 英樹君
   政府参考人
   (防衛装備庁装備政策部長)            萬浪  学君
   政府参考人
   (防衛装備庁プロジェクト管理部長)        坂本 大祐君
   政府参考人
   (防衛装備庁技術戦略部長)            堀江 和宏君
   政府参考人
   (防衛装備庁調達管理部長)            森  卓生君
   安全保障委員会専門員   奥  克彦君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十九日
 辞任         補欠選任
  長島 昭久君     三谷 英弘君
  赤嶺 政賢君     宮本  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  三谷 英弘君     長島 昭久君
  宮本  徹君     赤嶺 政賢君
同月二十一日
 辞任         補欠選任
  小泉進次郎君     松本  尚君
  武田 良太君     鳩山 二郎君
  長島 昭久君     三谷 英弘君
  松島みどり君     盛山 正仁君
  美延 映夫君     市村浩一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  鳩山 二郎君     武田 良太君
  松本  尚君     中村 裕之君
  三谷 英弘君     長島 昭久君
  盛山 正仁君     松島みどり君
  市村浩一郎君     美延 映夫君
同日
 辞任         補欠選任
  中村 裕之君     小泉進次郎君
    ―――――――――――――
四月二十日
 平和、命、暮らしを壊す大軍拡、大増税に反対することに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第九四九号)
 同(小宮山泰子君紹介)(第九五六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律案(内閣提出第二〇号)
     ――――◇―――――
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鬼木誠#1
○鬼木委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官加野幸司君、防衛装備庁長官土本英樹君、防衛装備庁装備政策部長萬浪学君、防衛装備庁プロジェクト管理部長坂本大祐君、防衛装備庁技術戦略部長堀江和宏君、防衛装備庁調達管理部長森卓生君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鬼木誠#2
○鬼木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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鬼木誠#3
○鬼木委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。宮澤博行君。
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宮澤博行#4
○宮澤委員 おはようございます。自由民主党の宮澤博行でございます。
 もろもろの前置きを全て省略をいたしまして、早速質疑に入ってまいります。よろしくお願いいたします。
 今回は防衛装備品生産基盤強化法ということですけれども、この内容を一生懸命読んでみても、なかなか法律用語は難しいんですね。
 柱といったら三つだと思います。製造と移転の支援、二つ目は秘密の保全、三つ目は撤退の防止、もうここに尽きると思うんですよね。
 それで、その主体に関しても、装備品製造等事業者が装備品安定製造等確保計画を提出すると認定装備品安定製造等確保事業者になって財政上の措置が得られる。二点目は、装備品製造等事業者が装備移転仕様等調整計画を出すと認定装備移転事業者になる。三点目は、指定装備移転支援法人がある。
 まあ、なかなか難しい内容です。でも、内容としては、制度としては、私はこれは是認できるものだと思います。だからこそ、私たちは、器はこれでいいにしても、その中身について議論を深めていかなければなりません。その中身というのは、はっきり言って需要なわけなんですよね。
 国内の需要を見てみると、これはもう予算でやって、防衛力整備計画につながってくる。それが基になっている。もう一つは、国外の需要、これが装備移転ということなんですね。
 自民党の提言においても、政府が司令塔としての役割を果たすということと、幅広い分野の装備の移転を可能とする制度の在り方について検討する、この二つを提言させていただきました。
 そういうわけにおいて、政府の方においても、国家安全保障戦略における記載、確かに、「防衛装備移転三原則や運用指針を始めとする制度の見直しについて検討する。」と明記をされております。
 これについて、今、いかほど検討がなされているのか。そして、我々の提言を受け入れてくれたことは大変ありがたいんですけれども、政府の中での議論は一体どういうものだったのか。これについて、まずは御答弁をいただきたいと思います。
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加野幸司#5
○加野政府参考人 お答えを申し上げます。
 昨年末に新たに策定されました国家安全保障戦略でございますけれども、こちらにつきましては、国際秩序が重大な挑戦にさらされる中、我が国は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しているという認識の下で策定されたものでございます。
 このような状況において我が国の国益を守っていくための取組の一つとして、防衛装備移転三原則等の見直しの検討を含めた防衛装備移転の推進が、この国家安全保障戦略に位置づけられたところでございます。
 その上で、この防衛装備移転でございますけれども、特にインド太平洋地域における平和と安定のために、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出や、国際法に違反する侵略を受けている国への支援などのための重要な政策手段となるというふうに考えているところでございます。
 防衛装備移転三原則やその運用指針を始めとする制度の見直しにつきましては、こうした観点から今後議論を進めていく必要がある、このように考えているところでございます。
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宮澤博行#6
○宮澤委員 中身についてはいろいろございますので、これから私も与党の一員としてきちんと議論に参加をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 もう一点目の論点である司令塔としての政府、これについて、いかほど内容が進んでいるのかについてお聞きしますけれども、まずは、移転担当部署、これはどういうふうに準備されているんでしょうか。進んでいるんでしょうか。
 そして、二点目は需要、海外にどういう需要があるのかについて、どういうふうに調査をしているのか。
 そして、もう一点目は、やはりこれはトップセールスでいかなければいけないと思いますよね。副大臣、大臣、できれば総理、こういったところがきちんとトップセールスをしていくことも需要創出に重要だと思いますけれども、この三点についてどう準備が進んでいるのか、お答えいただきたいと思います。
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浜田靖一#7
○浜田国務大臣 防衛装備移転については、政府が主導し、官民一層の連携の下に推進をしていく考えであり、防衛省としても、これまでも様々な取組を行ってきたところであります。
 まず、担当部署については、装備移転の推進を組織面から強化すべく、昨年四月、防衛装備庁内において、防衛装備移転の推進に関わる企画立案機能の強化を行ったところであります。今後も引き続き、体制の強化について検討してまいりたいと思います。
 次に、需要の調査については、これまで、消費者の持つネットワークを活用し、相手国の潜在的なニーズの把握を行う事業実現可能性調査、FSなどを進めてきており、今後とも取組を推進していく考えであります。
 さらに、トップセールスについては、私を含め、各国とのハイレベル交流の機会を捉えて、装備移転の推進について議論してきており、引き続き、こうした機会を最大限活用していきたいと考えております。
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宮澤博行#8
○宮澤委員 まあ、少しずつ進めていってください。様子を見ながら、我々も与党としてきちんと議論に参加し、プッシュをしていきたいと思います。
 ですけれども、そのときに、海外でこういう需要があるなあ、ああ、そうか、それへ対応していこうというのもいいかもしれませんけれども、重点的にこの装備だけはきちんと移転していこうじゃないか、そういう項目もあっていいと思うんですよね。他国に対して、もう既にレーダーの装備が移転されている、さらには、日本の世界最高水準の技術といたしまして飛行艇、US2なんというのがある、さらには、今、次期戦闘機の開発も進んでいる。やはり、私は、この三つはかなり重点的に推し進めていってもいいと思いますけれども、政府に、何か、これはやっていこうという重点的な品目があったら是非披瀝していただきたいんですが、いかがでしょうか。
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浜田靖一#9
○浜田国務大臣 委員御指摘の点について、我が国は、二〇一四年の防衛装備移転三原則の策定後、民生品の製造業における高い技術水準や産業競争力等を背景といたしまして、米国のみならず、英国やオーストラリアなどの先進国を中心に、御指摘の次期戦闘機も含めて、国際共同研究を進めてきておるところであります。
 また、完成装備品の移転についても、現在、艦艇、航空機、レーダー等について、諸外国からの引き合いを受けているところであり、まずは、これら引き合いの受けている案件を一つでも多く実現できるように、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
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宮澤博行#10
○宮澤委員 ありがとうございました。
 大臣、通告外ではありますけれども、ちょっと根本的なところをお聞きしたいと思います。
 今日、私たちは靖国神社に参拝をしてまいりました。さきの大戦、八月十五日で戦闘が終わったわけではないということは、大臣も御存じですよね。いかがでしょうか。
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浜田靖一#11
○浜田国務大臣 終わったわけではないということは、意味をちょっと私が今理解できておりませんけれども、我々、この敗戦を機に、我々として学んだこと、これをしっかりとやっていくことが、今の我々に課せられた件だというふうに思っております。
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宮澤博行#12
○宮澤委員 通告外で大変失礼いたしました。
 内蒙古においても、八月十五日を越えてもソ連軍の侵攻があり、その内蒙古に住んでいた日本人を退避させるために、二十日過ぎまで日本軍がソ連軍の撃退のために戦っていた。南樺太においても、相当の日本人が住んでおりましたけれども、北海道に退避させるために、日本軍が十五日以降も、二十日過ぎまで一生懸命戦っていた。そして、満州においては、これは軍が、なかなか混乱の中で、いろんなことがあったでしょうけれども、うまくソ連軍を撃退することができず、結局、日本人に様々な被害が出てしまった。言ってみれば、この十五日から戦艦ミズーリの調印までの九月二日の間にいろんな出来事があったわけでございます。国内の戦争継続派もいた、ソ連軍の北海道侵攻目的もあった。
 その中で、ひとつ大臣に、お耳に入れておきたいんですが、八月十九日から二十日にかけて、降伏文書をマニラに取りに来いということがございました。陸軍の飛行機を白く塗って、緑で十字を書いて、緑十字機と呼ばれるわけなんですが、これが木更津から沖縄の伊江島に飛び、伊江島からアメリカ軍の飛行機でマニラに飛び、そこで降伏文書を受け取って、八月二十日、伊江島を出発して東京に向かったんですが、その途中、原因不明の燃料切れでもって、静岡県磐田市の遠州灘海岸に不時着をしております。地域の住民が駆けつけてそれを救出し、今の浜松基地、陸軍浜松飛行場から、実は飛行機に乗って厚木に到着し、この降伏文書を東京に届けたんです。国内の戦争継続派、そしてソ連の侵攻を防ぐために、早く降伏の日取りを決めなくちゃいけなかったという背景があります。
 こういう事例があったというのは、大臣、お耳にされたことはございますでしょうか。
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浜田靖一#13
○浜田国務大臣 今、委員の御説明を聞いたところであります。
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宮澤博行#14
○宮澤委員 なぜ私がこういったことを申し上げたかといいますと、先ほど申し上げた内蒙古における八月十五日以降の戦闘、そして樺太における八月十五日以降の戦闘、さらには、満州における様々な混乱、私といたしましても、武器のない世界、軍隊のない世界というものは人類の究極の目標であって、絶対その理想は捨ててはいけないと思います。しかしながら、当時のことも、そして今を見てみても、防衛力というものがきちんと整備していなければ、国民の生命財産を守り切ることができない。それを如実に表すのが、八月十五日から八月二十日過ぎまでの出来事であるというふうに思っております。
 是非、政府におかれましても、そして防衛大臣におかれましても、理想は捨てないけれども、防衛力を整備することによって安定性を保ち、平和をつくり出すことができるという基本的な考え方、理想は捨てないけれども、それが現実であるという考え方を持ち続けていただきたいと思いますが、大臣、どのようにお考えでしょうか。
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浜田靖一#15
○浜田国務大臣 我々は、常に平和というものを考えて、今までも、これからも、対応していくことは極めて重要だと思っておりますし、今委員から御指摘のあった点についても、我々とすれば、肝に銘じて、しっかりとこの体制を取ってきたというふうに考えているところであります。
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宮澤博行#16
○宮澤委員 そういう点からも、もう一遍、この生産基盤強化法に話を戻していかなければなりません。
 私たちが今抱えているのは、さっき言った、国内の需要と海外の需要をいかにしっかりやっていくかであります。国内の需要においては、ちゃんと予算を拡大し、防衛力をしっかりと整備していくこと、そして、海外の需要をきちんと取り込んで、防衛産業を育成していくということにあるわけでございます。
 そしてもう一つは、やはり継戦能力というものも今後高めていかなければならないわけなんですけれども、それについて、今回、この生産基盤の中において、どのようにつくられているのか。
 つまり、私はこの前、昨年、フランスに行ってまいりました。様々な在庫品はどうなっているのかについては、在庫は軍の管理であって、装備庁は、実は、生産能力の継続というものは非常に重要であるというふうに答弁があったわけでございます。やはり今回は、正面装備だけではなく、そういった継戦能力についても充実させていかなければいけません。
 この法律において、そういったところまでちゃんとケアできるかどうなのか、それについてもちょっと深掘りをしなければいけませんが、大臣、どのように考えていらっしゃいますか。
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土本英樹#17
○土本政府参考人 お答え申し上げます。
 この法律におきまして、委員御案内のとおり、財政上の措置という項目がございます。その中におきまして、例えば供給網の強靱化とか製造工程効率化のための措置ということで、これらにつきまして、例えば財政上の措置、予算的な支援ができるという枠組みになっております。
 これは継戦能力の分野に限ったわけではございませんが、当然、継戦能力の分野も含めてこういう措置が取れるということでございますので、この法律におきまして、そのような形でしっかり対応ができることになる分野があると考えているところでございます。
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宮澤博行#18
○宮澤委員 しっかりとやっていただきたいと思いますし、私も、この議論、そして準備について、きちんと与党としてサポートさせていただきますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
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鬼木誠#19
○鬼木委員長 次に、河西宏一君。
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河西宏一#20
○河西委員 おはようございます。公明党の河西宏一でございます。
 まず冒頭、この度の陸上自衛隊ヘリコプター事故、殉職をされた隊員、御家族、御関係者の皆様に心からお悔やみを申し上げる次第でございます。
 また、昨日、浜田大臣は、情勢が悪化するスーダンの邦人退避に備えまして、自衛隊機のジブチ派遣と待機を命ぜられました。いずれにしましても、最良の結果となるように祈念を申し上げまして、質疑に入らせていただきます。
 本日は、防衛産業の、また技術基盤、維持強化に資する法案の審議でございます。最初に、防衛産業の人材確保にも影響を与えます企業イメージに関連してお伺いをいたしたいと思います。
 先日、ある関連企業の方から、この企業、防衛省と一定の契約を交わす企業でありますけれども、これまでは、企業イメージが悪くなるからという理由で、この春までは部署名に防衛部門を明記してこなかったという話、これは直接お話を伺いました。
 また、人材を送り出す工業高校などでも、やはり、とかく生徒の親御さんとか教員の方、防衛産業にマイナスイメージを持たれている方も少なからずいらっしゃる、これが人材確保にも影響を及ぼしているということで伺っております。
 他方で、別の防衛関連企業の工場長から伺ったお話でありますけれども、コロナ対応で二交代制を余儀なくされた、そのときに社長から、我々防衛産業に従事する者は我が国のエッセンシャルワーカーであると断言をしてもらったことにいたく感動してコロナ禍を耐え抜くことができた、こういったお話でありました。改めて、組織のトップリーダーの言葉というのは非常に大切だと痛感をいたしたところでございます。
 そこで、まず冒頭、大臣に、この四月、入社式のシーズンでもございまして、是非、防衛省のトップである浜田大臣から、今回防衛関連企業に晴れて入社をされた新入社員の方々、今きっと理想と現実の壁にもぶつかっていらっしゃると思いますけれども、その方々へのメッセージとの意味合いも込めまして、我が国の防衛産業に対する思い入れ、できれば大臣御自身のお言葉を交えながらお聞かせいただきたいと思いますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
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浜田靖一#21
○浜田国務大臣 我が国の防衛産業は、自衛隊の任務遂行には不可欠な装備品のライフサイクルの各段階を担っており、いわば我が国の防衛力のそのものだというふうに考えます。防衛産業に携わる一人一人の努力が、我が国の平和と安全を支えているというふうに考えております。
 そのため、防衛省としては、我が国の防衛産業が、そこで働く従業員の方にとっても魅力的で、活力のある職場であることが必要であると考えております。私も、本年一月に主要プライム十五社の社長との意見交換を行うなど、様々な場でその旨を表明しているところであります。
 これらの認識の下に、力強く魅力的で持続可能な防衛産業を構築するため、本法案を含めた各種取組を政府横断的に進めてまいりたいと考えているところであります。
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河西宏一#22
○河西委員 大臣、大変にありがとうございました。私も、お話を伺った関連企業の皆様にも今の大臣のお言葉をしっかりお伝えをしていきたいというふうに思っております。
 次に、サイバーセキュリティー対策について伺ってまいります。
 本法案、関連企業の皆さんは一様に大きな期待を持たれておりますけれども、一方で、サイバーセキュリティー強化に関しましては、プライム企業ならまだしも、ベンダー企業、どこまで対応していけるのかということで、一部御懸念の声も伺っているところでありますので、この点、各論になりますけれども、ここからは土本長官の方にお伺いをしたいと思っております。
 既に防衛省は、米国が適用するNIST・SP800―171、御案内のとおりでございますけれども、これを基に、従来の基準を高度化した防衛産業サイバーセキュリティ基準、この基準を今年度の契約から適用する、こういう方針をお示しになっております。
 その上で、本法案の財政措置、第七条の対象でありますけれども、自衛隊の任務遂行に不可欠な指定装備品等を製造する事業者、ここに対しましては、第一義的には、事業者がセキュリティー対策に関する計画、これ以外の計画もあり得るわけですが、この作成、提出をいたしまして、大臣の認定を受ける、手挙げ方式になっております。
 一方で、本法案で言う適確な調達に支障が生ずると認められるときは、大臣が計画の作成、提出を事業者に促せる仕組み、こういった仕組みも設けられているわけでございます。
 これは、関連企業が、安全保障上機微な情報、注意情報など、これ以上の情報を取り扱うケースなどが考えられるわけでありますけれども、いずれにしましても、促せる仕組みがある点、これは企業の皆様にもよく御認識をいただく必要があるんだろうというふうに思っております。
 加えまして、特に、間接契約のベンダー企業からすると、どこまでの対象、どこまでのレベルになってくるのか、こういうふうなことで関心が向くわけでございます。
 そこで伺いますけれども、政府は、まず今年度予算として、本法案を踏まえたサイバーセキュリティー強化に四十三億円を計上しておりますけれども、まず、この対象範囲となる企業、どこまでか、お伺いしたいというふうに思います。また、来年度以降、この新基準の遵守を求めるベンダー企業、どの程度の範囲まで及んでいくのか、御見解をいただきたいと思っております。
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土本英樹#23
○土本政府参考人 お答え申し上げます。
 防衛省の保護すべき情報を取り扱う企業のうち、令和五年度におきまして本措置が対象となる企業は、約百社程度を想定しているところでございます。
 委員御指摘の、来年度以降といいますか、今後の保護すべき情報を取り扱う企業数につきましては、装備品等に関する調達契約の内容等によるため、一概に予測することは困難でございますが、サイバー攻撃等のリスクが高まり、装備品等の内容も高度化していく昨今におきましては、その数は今後も増加するものと考えているところでございます。
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河西宏一#24
○河西委員 ありがとうございます。
 旧基準に今適用されているのが大体二百社と伺っておりますけれども、まずその半分を対応していかれるというふうに理解をいたしました。
 次に、新基準の中身についてお伺いいたします。
 一般に、国内企業が取得してきた情報セキュリティー基準の代表的な国際規格は、ISO27001があります。このISOですら、昨年九月時点の取得の企業数、七千二十七社ということでございます。全体からすれば〇・数%、恐らく、大企業は一万二千社ありますので、多くが大企業なんだろうというふうにも思っております。
 その上で、防衛関連企業と防衛省の契約におきましては、令和四年度までは、今申し上げましたISOの、それを基に定めた改正前の基準を適用しているわけでありますけれども、令和五年度からは、今ほどありました令和五年度の契約から、より高度な防衛産業サイバーセキュリティ基準が求められるわけであります。
 そこでお伺いをしますけれども、防衛省の契約で適用する改正前の旧基準と新基準、比較をいたしますと、企業側の対応、どのように異なってくるのか、認識をされているのか、長官にお伺いをいたします。
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土本英樹#25
○土本政府参考人 保護すべき情報を取り扱います防衛産業の企業に対し、令和五年三月まで適用していた基準では、ネットワークに外部からのサイバー攻撃の侵入を防止するといういわゆる水際措置、これを重視しておりました。
 他方、令和五年四月から適用しています防衛産業サイバーセキュリティ基準につきましては、従来の対策に加えまして、サイバー攻撃等による保護システム内部への侵入が起こり得ることを踏まえた平素からの備えや、サイバー攻撃を受けた後の対処について、より具体化しているというものでございます。
 このため、企業各社は、防衛産業サイバーセキュリティ基準に従いまして、契約を履行する際に使用する情報システムにつきまして、通信記録の分析や定期的に対処テストを行う等、強化されたセキュリティー対策を講じることになると考えておるところでございます。
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河西宏一#26
○河西委員 御答弁ありがとうございます。
 旧基準では、水際対策、しっかり抑止をしていくということでありますが、新基準では、事案が起きた後の対処、安全保障でいえば対処力、そういったことにもきちっと対応を取っていくということでありまして、かなり対策の中身としてはジャンプアップをしていくというふうにも思っております。
 実は、私自身も民間時代、ある法人の情報セキュリティー基準の策定ですとか、また、このセキュリティー対策は、重要なのは決まりだけではなくて、専門組織が不可欠になってまいります。その立ち上げに携わった経験があります。
 当時のことも振り返りまして、新基準の手本となりました米国の171、拝見をいたしました。
 例えば、インシデント対応には、これは和訳でありますけれども、準備、検知、分析、抑制、回復及びユーザー対応を含めて組織のシステムに運用状態のインシデント対応能力を確立をする、少し難しい表現でありますけれども、このようにあります。
 加えまして、今長官がおっしゃった、起きた後、インシデントの追跡、また文書化をして、組織内外の指定された職員又は機関に報告をするということであります。やはり、こういった起きた後の対応をしていくためには、専門部署、これは必ず不可欠になってくるんだろうというふうに思います。
 専門部署ということを考えますと、気になるのが、プライム企業はそれなりに多くの社員数がいますので、恐らく対応はできるんだろうというふうに思っております。ただ、ベンダー企業の、三次、四次とかその先に行きますと、中小企業の皆さんも多くいらっしゃいますので、人手に余力はございませんし、今、全産業、人材また人手不足、これは深刻な課題になっております。
 さらに、加えまして、今後、新規参入ですね。今、スタートアップ企業の皆様の中でも、安全保障、しっかり防衛産業で頑張っていこう、あるいはデュアルユースで頑張っていこう、そういった高い意思を持たれている方も多くいらっしゃるというふうにも伺っております。ですので、新規参入となりますと、旧基準はもちろん、ISOすら対応していない中で、この新基準に今度は対応していく、こういった場合も発生をしてくるわけであります。
 いずれにしましても、新たな附帯業務、附帯人材、そして附帯システムも発生をしてまいります。コストでいえば、イニシャルコストに加えて、ランニングコストが、もうずうっとかかってくるわけなんですね。
 そこで、やはり気になるのは、財政措置だけで足りるんだろうかということであります。特に、防衛事業のみで成り立つ会社でない場合は、財政措置があったとしても、新基準で高度なセキュリティー対策が求められることを理由に、場合によっては防衛事業から撤退するベンダー、これはまあそうであってほしくないんですけれども、あるいは新規参入をためらうベンダーが出てくるのではないか、こういった可能性もあるんじゃないかということを、私も、直接現場に伺ったときに伺いました。
 こういった御懸念につきまして、防衛省又は装備庁としてどのように認識し、また対応されていくのか、お伺いをしたいというふうに思っております。
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土本英樹#27
○土本政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、防衛省、防衛装備庁におきまして、企業が自ら行っていただく対策に関しまして、様々な措置を用意させていただいているところでございます。
 まず、第一点目でございますが、第一には、その対策経費を、防衛省と当該企業との、装備品等に関する直接の調達契約の中で支払うものとして、五百二十六億円の予算措置を五年度、つくらせていただいております。
 第二番目といたしまして、例えば、防衛省と直接契約関係のない下請企業に対しましても、この法律案に基づく財政上の措置として必要な経費を支払うものとして、委員、冒頭御指摘がありました四十三億円、計上させていただいておりまして、サプライチェーン全体のサイバーセキュリティー対策を確実に措置することとしております。
 これに加えまして、第三番目の措置といたしまして、官民共用クラウドを防衛装備庁におきまして整備することで、事業者自らが多額の設備投資等を行わなくても、これを利用してサイバーセキュリティーを確保することができるようにするための経費として、約四百四十一億円を計上しているところでございます。
 このように、防衛産業の企業の態様に応じましてサイバーセキュリティー対策を進めていただけるよう、ある意味、三種類の措置を用意させていただいているというところでございます。
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河西宏一#28
○河西委員 今御答弁があった本法案の財政措置、契約で対応する五百二十六億円の部分ですね。三番目にあったクラウドの提供、これは非常に大事だというふうに思います。非常に重要な施策で評価をいたします。
 その上で、それでも手の届かない人材の確保、育成なんですね、ここを最後にお伺いをしたいと思います。
 ちなみに、従前のISOの認定を行うISMS認定センターの調査が、これは二〇一八年、少し前ですが、国内企業千百八十社に対して行っております。認証の取得や維持に関する主な課題は何かということで、最多が六三・六%のマンネリ化、形骸化、私もこれは経験をいたしました。二番目が五七・一%の人材確保、育成なんです、これがやはり大変である。これは多くが中堅から大企業の回答と思われますので、中小企業であれば、これは一層厳しいものになるんだろうというふうに思っております。
 また、セキュリティー対策は、御案内のとおり、常に変化し、進化が求められます。最近議論になっています生成系AI、これに対する対応も、恐らくいろいろ出てくるんだろうというふうに思っております。
 最後に伺いますが、この新基準にベンダーの中小企業が対応する際の人的支援とか実務上の支援、何らかのスキーム、これを不断に検討してはどうかということであります。また、対応する防衛装備庁の人員も、場合によっては拡充をする必要性も出てくるのではないか、このように考えますけれども、現状のお考え、お伺いをしたいと思います。
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土本英樹#29
○土本政府参考人 中小企業を含めました防衛産業の企業において防衛産業サイバーセキュリティ基準に対応するための支援の一つとしまして、まず、防衛装備庁におきまして、令和四年四月に相談窓口というものを設置いたしまして、企業からの御相談を受けるということをしている。これに加えまして、令和四年度、サイバーセキュリティー対策強化事業というものを予算化しまして、中小企業への脆弱性診断、教育支援、各種助言等を行ってきたというところでございます。
 本法律案のサイバーセキュリティー強化の特定取組は、人材育成を含めた事業者の取組を対象としており、中小企業におけるサイバーセキュリティー強化も確実に推進してまいる所存でございます。
 あと、装備庁といたしましては、引き続き、防衛産業の企業において、その態様に応じたサイバーセキュリティー対策を円滑に行うことができるよう、企業からの御相談などに適切に対応するために必要な体制整備というものを進めてまいる所存でございます。
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