法務委員会

2023-06-02 衆議院 全146発言

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会議録情報#0
令和五年六月二日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 伊藤 忠彦君
   理事 谷川 とむ君 理事 藤原  崇君
   理事 牧原 秀樹君 理事 宮崎 政久君
   理事 鎌田さゆり君 理事 寺田  学君
   理事 沢田  良君 理事 大口 善徳君
      東  国幹君    五十嵐 清君
      石橋林太郎君    岩田 和親君
      英利アルフィヤ君    奥野 信亮君
      加藤 竜祥君    熊田 裕通君
      鈴木 馨祐君    田所 嘉徳君
      高見 康裕君    鳩山 二郎君
      平口  洋君    深澤 陽一君
      山下 貴司君    神津たけし君
      鈴木 庸介君    中川 正春君
      山田 勝彦君    吉田はるみ君
      米山 隆一君    阿部 弘樹君
      一谷勇一郎君    漆間 譲司君
      日下 正喜君    平林  晃君
      鈴木 義弘君    本村 伸子君
    …………………………………
   法務大臣         齋藤  健君
   法務大臣政務官      高見 康裕君
   最高裁判所事務総局総務局長            小野寺真也君
   最高裁判所事務総局経理局長            氏本 厚司君
   最高裁判所事務総局民事局長            門田 友昌君
   最高裁判所事務総局家庭局長            馬渡 直史君
   政府参考人
   (法務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)           押切 久遠君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          竹内  努君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    金子  修君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    松下 裕子君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁次長) 西山 卓爾君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           大坪 寛子君
   法務委員会専門員     白川 弘基君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月二日
 辞任         補欠選任
  米山 隆一君     神津たけし君
  漆間 譲司君     一谷勇一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  神津たけし君     米山 隆一君
  一谷勇一郎君     漆間 譲司君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第六〇号)(参議院送付)
     ――――◇―――――
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伊藤忠彦#1
○伊藤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として法務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官押切久遠君、法務省大臣官房司法法制部長竹内努君、法務省民事局長金子修君、法務省刑事局長松下裕子君、出入国在留管理庁次長西山卓爾君及び厚生労働省大臣官房審議官大坪寛子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤忠彦#2
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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伊藤忠彦#3
○伊藤委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局総務局長小野寺真也君、経理局長氏本厚司君、民事局長門田友昌君及び家庭局長馬渡直史君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤忠彦#4
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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伊藤忠彦#5
○伊藤委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。五十嵐清君。
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五十嵐清#6
○五十嵐委員 おはようございます。自由民主党の五十嵐清です。
 質問の機会をありがとうございます。通告に従いまして、順次質問させていただきます。
 この法律案は、昨年の民事訴訟手続をデジタル化した民事訴訟法の改正に引き続き、民事関係手続のデジタル化を内容とするものであり、これは対面と書面を前提としている現在の手続を大きく転換するものであります。
 そこで、まず、今回の改正法案の概要と手続のデジタル化の意義をどのように考えているのか、伺います。
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金子修#7
○金子政府参考人 お答えいたします。
 本法律案は、令和四年の民事訴訟法の改正を踏まえまして、民事訴訟以外の民事関係手続の一層の迅速化及び効率化等を図り、その手続を国民がより利用しやすいものとするために、その手続全般について総合的な見直しなどを行うものであり、その内容は次のとおりでございます。
 まず、民事訴訟以外の裁判手続全般につきデジタル化し、例えば、オンラインによる裁判の申立てや送達、事件記録の電子データ化及びウェブ会議を活用した期日等を実現するための所要の規定の整備、民事執行の手続などこれまで判決の証明書の提出が必要であったものにつきその提出の省略を可能とする規定の整備等の措置を講ずることとしております。また、公証役場への出頭を前提としている公正証書の作成に係る一連の手続につきましてもウェブ会議の利用を可能とするなどのデジタル化に関する規定の整備を図ることとしております。
 本法律案により創設された制度を適切に実施、運用することで民事関係手続が一層迅速化、効率化され、国民がより利用しやすいものとなるものと認識しています。
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五十嵐清#8
○五十嵐委員 それでは、ウェブ会議による手続について伺います。
 コロナ対策の影響で、ウェブ会議は広く浸透してきております。その意味でも、裁判手続について、利用者の利便性の向上の観点から、非対面で手続を完結することを可能にすることの意義は非常に大きいものと考えます。
 そこで、今回の改正法案において、この点について具体的にどのような内容となっているのか、御説明ください。
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金子修#9
○金子政府参考人 現行法の下では、当事者が裁判所における手続に参加するには現実に裁判所に赴かなければならないことが少なくありませんが、ウェブ会議や電話会議を利用してこれに参加することができますと当事者にとって便利でございます。
 本法律案では、当事者等の利便性向上の観点から、裁判所が相当と認めるときは、ウェブ会議や電話会議を利用して当事者等が各種手続に参加することができることとしております。
 具体的には、口頭弁論の期日など民事訴訟にもある手続については、民事訴訟手続と同様にウェブ会議等を利用して期日に参加することができるようにしたり、債権調査期日など民事訴訟にはない手続につきましても、ウェブ会議等を利用して期日に参加することができるようにしております。
 また、例えば家事調停の手続の期日など、既存の制度においてもウェブ会議や電話会議を利用することができる手続について、その要件を見直し、当事者が遠隔地に居住していなくとも利用できることを明確にするなどしております。
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五十嵐清#10
○五十嵐委員 私個人としても、ウェブ会議による手続参加は、当事者にとって利便性が大きく向上するものであり、メリットが非常に大きいというふうに考えております。
 しかしながら、一方では、裁判の利用者の中には、ウェブ会議を通じてではなく、裁判官に対して自分の言い分を直接訴えたいと考える方々も一定数存在するものと思われます。
 そこで、当事者がウェブ会議を通じてではなく裁判所に出向くことを希望する場合に、どのように判断されることになるのか、法務省の見解を伺います。
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金子修#11
○金子政府参考人 本法律案では、裁判所が相当と認めるときは、各種手続に関し、ウェブ会議や電話会議の方法によって当事者が参加することができることとしております。
 このような仕組みは、当事者が現実に裁判所に赴くことなく裁判所の手続に参加することができるということを認めるものであっても、それを超えて、当事者が期日に現実に裁判所に赴き手続に参加することを制限するというものではございません。
 本法律案の規律による場合であっても、法令等によって手続に参加することが認められているものは、希望すれば、裁判所に赴き、裁判官の面前で手続に参加するということができることになります。
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五十嵐清#12
○五十嵐委員 一般的にウェブでできるようになるよということが広く知られるようになると、どうしてもその圧力というか、そうしなければいけないのではないかという雰囲気が出てくるかと思うんですけれども、やはり一般の方にとっては、裁判は一生においてすごく、一大事というか、大きなことだと思いますので、やはり利用者、当事者の意向に十分配慮する形で運用の方を行っていただきたいと思っております。
 次に、書面中心の手続からデータ中心の手続に転換する記録の電子化の意義、これをどのように考えているのか、また、改正法案においてどのような内容となっているのか、お伺いをいたします。
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金子修#13
○金子政府参考人 現行制度の下では、当事者から提出された申立て書等の書類や証拠となるべきものの写しなどは、その書面のまま事件記録としてつづられて保管されております。また、裁判書や調書も書面により作成され、その書面のまま保管されているところでございます。
 このように、現行制度の下では、事件記録が書面により構成されているため、当事者等がその閲覧等をする場合には、事件記録の存する裁判所に直接出向かなければなりません。
 しかし、インターネットによる申立て等を認めるのに合わせて事件記録の電子データ化が実現すれば、裁判所のサーバーにアクセスして記録の閲覧等をすることが可能になるなど、当事者の利便性が大きく向上することが見込まれます。
 また、事件記録の電子データ化が実現すれば、書面により記録を保管するのと比較して、記録を物理的に保管するスペースが不要になるなど、その管理コストが低減されるという面もございます。
 そこで、本法律案では、民事裁判手続一般につきまして、インターネットにより提出された電磁的記録はそのまま裁判所のサーバーに記録され、書面が提出された場合であっても、裁判所書記官は原則として当該書面等の内容を電子化して裁判所のサーバーに記録するとともに、裁判所は裁判書や調書を電磁的記録により作成して裁判所のサーバーに記録する、このようにしております。
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五十嵐清#14
○五十嵐委員 ただいま電子化のメリットについて幾つか例示、幾つか挙げていただきましたけれども、その中の一つで、インターネットによる事件記録の閲覧について言及があったかと思います。
 現行法の下では、事件記録の閲覧は、当然のことながら、裁判所に行って紙の事件記録を閲覧することになっているわけであります。事件記録が電子化されることに伴って事件記録の閲覧もインターネット上でできることとなれば、先ほどのウェブ会議と併せて、裁判所に実際に行かなくても手続が完結することとなり、利用者の利便性は大きく向上するものと思われます。
 そこで、電子的に作成された事件記録の閲覧ですが、これは具体的にどのような方法によりなされることとなるのか、伺いたいと思います。
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金子修#15
○金子政府参考人 お答えいたします。
 本法律案では、電子データ化された事件記録の閲覧に関する規定を整備することとしており、電子データ化された記録の閲覧については、その記録の内容を最高裁判所規則で定める方法により表示して行うこととしております。
 電子データ化された記録の閲覧の請求やその記録の内容の表示の具体的な方法につきましては最高裁判所規則で定められることとなりますけれども、当事者及び利害関係を有する第三者は、裁判所に設置された端末を用いた閲覧のほか、裁判外端末を用いた閲覧を請求することができ、当事者等の一定の者が事件の係属中に裁判所外端末を用いた閲覧を請求する場合には、閲覧の時間を問わず、いつでも閲覧することができるという内容の規律を設けることが想定されております。
 当事者等の一定の者による裁判所外端末を用いた閲覧は、具体的には、インターネットを通じて裁判所のシステムにログインし、事件記録のデータを閲覧することができるようになるということが想定されております。
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五十嵐清#16
○五十嵐委員 それでは、最後に、本法律案における公証人法の一部改正においてですけれども、これまで、公証役場に出頭して公証人の面前で行うこととされていた手続について、ウェブ会議の利用を可能とする措置が講じられております。公証人が作成する公正証書の半数は公正証書遺言であると承知しておりますが、公正証書遺言の作成手続をより国民によって利用しやすいものとすることは、高齢化社会においても重要と考えます。
 そこで、公正証書の作成手続におけるウェブ会議の利用について、公正証書遺言の作成の際にも利用することができるのか、その対象範囲について伺います。
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金子修#17
○金子政府参考人 お答えいたします。
 本法律案におきましては、これまで公証役場に出頭して公証人の面前で行うこととされていた手続について、近年のデジタル技術の進展を踏まえ、ウェブ会議を利用することを可能とすることとしております。
 公正証書の作成もそのようなものですけれども、このような規定の規律の見直しは、原則として全ての種類の公正証書に適用されることとなります、一部の例外を設けておりますけれども。公正証書遺言もその対象ということで、ウェブ会議の利用が可能となっております。
 公正証書のデジタル化が実現しますと、公証役場へのアクセスが困難な地域、例えば離島などの遠隔地や豪雪地帯などにお住まいの方や、病院に入院されていて感染症予防のために外部者と直接面会することが難しい方など、今まで公正証書遺言の作成が困難であった方もその作成が可能となり、利便性の向上が図られるものと考えております。
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五十嵐清#18
○五十嵐委員 時間となりましたので終わります。
 ありがとうございました。
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伊藤忠彦#19
○伊藤委員長 次に、平林晃君。
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平林晃#20
○平林委員 公明党の平林晃と申します。
 本日は、質問の機会を与えていただき、ありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。
 この度の民事整備法、昨年度の民事訴訟法の改正に続くものであり、民事裁判に関する全ての手続をデジタル化するものと認識をしております。先ほどの五十嵐先生の質問ともかぶりますが、改めまして、今回の改正案の意義を法務大臣にお伺いいたします。
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齋藤健#21
○齋藤(健)国務大臣 民事裁判手続のデジタル化は、裁判所に現実に赴かずに手続を進めることなどを可能としたり、書面等を利用することで生じていた管理コスト等を軽減したりするなど、民事裁判手続の在り方に変革をもたらすものであり、その手続の一層の迅速化及び効率化等を図り、民事裁判を国民がより利用しやすいものにするための重要な課題であると認識しています。
 そのため、政府におきましては、民事裁判手続のデジタル化の実現に向けて積極的に取り組んでまいりましたが、御指摘のとおり、まず、民事裁判手続の中でも典型的な手続である民事訴訟手続について先行して法改正に着手し、令和四年五月に、そのデジタル化を図る民事訴訟法等の一部を改正する法律が成立をいたしました。
 その上で、民事訴訟手続以外の、民事執行手続や家事事件手続などの民事裁判手続については、先行する民事訴訟手続のデジタル化の成果を前提としつつ、各手続の特性に応じた検討を行う必要があるため、令和四年二月に法務大臣から法制審議会に対して諮問が行われたという経緯があります。それを受けて、法制審議会においては、調査審議をし、本年二月に答申が行われ、今回、その答申を受けて、デジタル化を図る本法律案を提出したものであります。
 昨年の民事訴訟法の改正に引き続きまして本法律案による民事執行法等の改正がされることによりまして、民事裁判手続一般につきデジタル化を実現する法改正が整うということになり、改正後の法律が適切に実施、運用されることにより、民事裁判手続一般について、その一層の迅速化及び効率化等が図られ、国民がより利用しやすいものになるというふうに認識をしています。
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平林晃#22
○平林委員 大臣、丁寧な御答弁ありがとうございました。非常に重要な内容と認識をさせていただいております。
 その上で、昨年度成立いたしました民事訴訟法に関しまして少し確認をさせていただければと思います。
 本改正の本格的施行はこれからでありますが、一部先行で施行されています。その中で、令和五年三月一日からは、電話による参加が可能な期日の要件緩和がなされております。すなわち、当初は、当事者が遠隔地に居住している場合のみ認められた電話会議による期日への参加を遠隔地でなくても利用できるようにするといった改正がなされております。
 まだ三か月しかたっていない状況ではありますけれども、電話会議システムの利用状況やそれに伴う利用者の声などを掌握しておられましたら、最高裁判所に伺います。
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門田友昌#23
○門田最高裁判所長官代理者 お答えいたします。
 ウェブ会議の関係についてお答えさせていただければと存じます。
 民事訴訟につきましては、民事訴訟法の改正前の令和二年二月に、一部の庁でウェブ会議等を用いた争点整理手続の運用を開始した後、順次運用庁を拡大しまして、令和四年十一月からは、支部も含めた全ての地方裁判所及び高等裁判所で運用されるに至っておるところでございます。そして、今委員御指摘のとおり、今年の三月に改正法が一部施行されたことによりまして、和解の期日ですとか、あるいは、当事者のいずれもが出頭しない弁論準備手続の期日でも、ウェブ会議を利用することが可能になったところでございます。
 そういったこともございまして、一か月当たりのウェブ会議の実施件数でございますが、最近の数値では、本年三月が全国で約三万二千件、四月が全国で約二万九千件ということでございまして、いずれも前年の同月の数値を約一万件上回るものとなっておりまして、月ごとの増減というのはございますけれども、全体としては増加していると言えるかと存じます。
 利用者の反応ということでございますが、ウェブ会議を用いることによりまして、裁判所に実際に出頭することなく、裁判官や相手方当事者の表情を見ながら協議することができるということで、おおむね好評を得ているところと認識しておりますので、引き続き安定的な運用を心がけてまいりたいと思います。
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平林晃#24
○平林委員 プラス一万件ということで、非常に利用ニーズの大きさをうかがうというふうに感じます。また、内容も好評を得ているということでありまして、しっかりと進めていくべき内容と認識をいたします。
 その上で、この度の民事整備法が成立することにより、デジタル化に向けて法整備がなされて、それに基づいてシステムが構築されることになると存じます。そのシステム構築によって、情報通信技術の利活用による処理の迅速化や人員の削減などが達成されることは重要であります。ただし、それだけではなくて、例えば、識者から、本来あるべき当事者参加の手続をいかに実現するかという方向で施行すべきというような意見があるとも伺っております。
 表現が余り適切ではないかもしれませんが、下手なシステムを構築してしまいますと、それが鋳型となって業務や制度の改善がより困難になってしまいます。それを避けるためにも、その構築前の今こそ、システムの目指すものを明確にする必要があると考えております。
 システム構築に向けてどのような検討が行われているのか、最高裁判所に伺います。
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門田友昌#25
○門田最高裁判所長官代理者 お答えいたします。
 裁判所としましても、委員御指摘のとおり、民事裁判手続のデジタル化を契機としまして裁判の質の更なる向上を目指し、それにより当事者の納得感や満足感を高めていくことが重要であると考えておるところでございます。
 改正法の施行後は、当事者はインターネットを通じて裁判所外から電子化された事件記録にアクセスすることが可能となる予定でございますので、手続の進捗状況をリアルタイムで把握することができるようになりまして、審理の過程の一層の透明化につながっていくことも期待されるところでございます。
 そのような意味でも、裁判所としては、今後構築していくシステムが一般の方々にも簡単で分かりやすく、そして利用しやすいものとなることが重要であると考えておりまして、それを目指して鋭意取り組んでいるところでございます。
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平林晃#26
○平林委員 ありがとうございます。
 今、大きな転換点だからこそ、民事司法の原点に立ち返って、理想的なシステムの検討をよろしくお願いできればと思っております。
 続いて、システムに懸念される事項について伺います。
 例えば、IT化で先行する海外では、裁判所がランサムウェアの標的となり、裁判日程などの保存データを参照できなくなる事例が発生したと伺っております。また、ウェブ会議のシステムでも、利用中に通信が途絶することも起こり得ます。
 また、これはシステムそのものではありませんが、利用者が拡大するに従って、経済的に困窮している方の利用があるかもしれません。前職における経験でございますが、コロナ禍でウェブ講義が始まったときに、全ての学生が受講できる環境を整えるために、モバイルルーターの貸出しも実施するなど、様々の手配を行ってまいりました。
 こうした経済的困窮者への情報機器や通信料負担に関する配慮や助言なども必要と考えております。最高裁判所の見解を伺います。
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門田友昌#27
○門田最高裁判所長官代理者 お答えいたします。
 まず、広い意味でのセキュリティーに関するお尋ねについてですけれども、民事裁判手続のデジタル化を進めるに当たりまして、セキュリティー対策は裁判所としても重要なことであると認識しておりまして、政府の方で定めておられます、政府機関の遵守すべきセキュリティーに関する各基準の内容等を十分に踏まえて、必要かつ適切なセキュリティー対策を講じるとともに、万が一にもデータが消失するなどして裁判手続に支障が生じることのないよう、必要なバックアップ体制も講じることとしております。
 次に、ウェブ会議中の通信が途絶した場合の対応という点につきましては、現在、民事訴訟で実施しているウェブ会議においては、マイクロソフト社のチームズというアプリケーションを利用しておりますけれども、チームズ自体の一時的な不具合により影響が生じたことは実際にございますし、利用者の方の接続環境によっては接続が不安定になるということもございます。このような事態が生じた場合には、電話会議に切り替えて手続を進めるなどの対策が講じられているところでございます。
 最後に、ウェブ会議の実施に伴う利用者の負担の点につきましては、まず、ウェブ会議の利用に当たって特殊な機器等を御用意いただく必要はございませんで、インターネットに接続された、一般に利用されているようなパソコンがあれば対応可能であるというところでございますが、デジタル機器の利用になじみのない方等もいらっしゃるわけでございまして、その方々への対応をどうするかという観点からの御指摘だったかと存じます。
 この点につきましても、今委員の方から御指摘があった点もよく参考にさせていただきながら、適切な運用の在り方について検討していかなければならないと考えております。
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平林晃#28
○平林委員 もう時間になりましたので、最後の成り済ましに関する質問は省略をさせていただきます。
 以上、国民が利用しやすい民事手続のデジタル化が行われることをお願いしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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伊藤忠彦#29
○伊藤委員長 次に、鎌田さゆり君。
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