政治改革に関する特別委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
令和七年三月十七日(月曜日)
午後二時開議
出席委員
委員長 渡辺 周君
理事 小泉進次郎君 理事 齋藤 健君
理事 長谷川淳二君 理事 落合 貴之君
理事 後藤 祐一君 理事 櫻井 周君
理事 池下 卓君 理事 長友 慎治君
石田 真敏君 井出 庸生君
上田 英俊君 大空 幸星君
大西 洋平君 国光あやの君
小林 茂樹君 坂本竜太郎君
塩崎 彰久君 島田 智明君
中曽根康隆君 根本 拓君
平口 洋君 広瀬 建君
福田かおる君 向山 淳君
森下 千里君 山本 大地君
江田 憲司君 鎌田さゆり君
黒岩 宇洋君 源馬謙太郎君
篠原 孝君 手塚 仁雄君
眞野 哲君 馬淵 澄夫君
矢崎堅太郎君 青柳 仁士君
金村 龍那君 斎藤アレックス君
福田 玄君 森ようすけ君
中川 康洋君 山口 良治君
高井 崇志君 塩川 鉄也君
福島 伸享君
…………………………………
参考人
(中央大学法学部教授) 中北 浩爾君
参考人
(駿河台大学名誉教授) 成田 憲彦君
参考人
(慶應義塾大学名誉教授)
(弁護士) 小林 節君
参考人
(東京大学教授) 谷口 将紀君
衆議院調査局第二特別調査室長 森 源二君
―――――――――――――
委員の異動
三月十七日
辞任 補欠選任
石田 真敏君 大空 幸星君
中曽根康隆君 上田 英俊君
広瀬 建君 森下 千里君
今井 雅人君 眞野 哲君
斎藤アレックス君 金村 龍那君
同日
辞任 補欠選任
上田 英俊君 中曽根康隆君
大空 幸星君 石田 真敏君
森下 千里君 根本 拓君
眞野 哲君 今井 雅人君
金村 龍那君 斎藤アレックス君
同日
辞任 補欠選任
根本 拓君 大西 洋平君
同日
辞任 補欠選任
大西 洋平君 広瀬 建君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案(大串博志君外九名提出、第二百十六回国会衆法第一〇号)
政治資金規正法の一部を改正する法律案(小泉進次郎君外五名提出、衆法第四号)
政治資金規正法の一部を改正する法律案(小泉進次郎君外五名提出、衆法第五号)
政治資金規正法の一部を改正する法律案(青柳仁士君外一名提出、衆法第一四号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午後二時開議
出席委員
委員長 渡辺 周君
理事 小泉進次郎君 理事 齋藤 健君
理事 長谷川淳二君 理事 落合 貴之君
理事 後藤 祐一君 理事 櫻井 周君
理事 池下 卓君 理事 長友 慎治君
石田 真敏君 井出 庸生君
上田 英俊君 大空 幸星君
大西 洋平君 国光あやの君
小林 茂樹君 坂本竜太郎君
塩崎 彰久君 島田 智明君
中曽根康隆君 根本 拓君
平口 洋君 広瀬 建君
福田かおる君 向山 淳君
森下 千里君 山本 大地君
江田 憲司君 鎌田さゆり君
黒岩 宇洋君 源馬謙太郎君
篠原 孝君 手塚 仁雄君
眞野 哲君 馬淵 澄夫君
矢崎堅太郎君 青柳 仁士君
金村 龍那君 斎藤アレックス君
福田 玄君 森ようすけ君
中川 康洋君 山口 良治君
高井 崇志君 塩川 鉄也君
福島 伸享君
…………………………………
参考人
(中央大学法学部教授) 中北 浩爾君
参考人
(駿河台大学名誉教授) 成田 憲彦君
参考人
(慶應義塾大学名誉教授)
(弁護士) 小林 節君
参考人
(東京大学教授) 谷口 将紀君
衆議院調査局第二特別調査室長 森 源二君
―――――――――――――
委員の異動
三月十七日
辞任 補欠選任
石田 真敏君 大空 幸星君
中曽根康隆君 上田 英俊君
広瀬 建君 森下 千里君
今井 雅人君 眞野 哲君
斎藤アレックス君 金村 龍那君
同日
辞任 補欠選任
上田 英俊君 中曽根康隆君
大空 幸星君 石田 真敏君
森下 千里君 根本 拓君
眞野 哲君 今井 雅人君
金村 龍那君 斎藤アレックス君
同日
辞任 補欠選任
根本 拓君 大西 洋平君
同日
辞任 補欠選任
大西 洋平君 広瀬 建君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案(大串博志君外九名提出、第二百十六回国会衆法第一〇号)
政治資金規正法の一部を改正する法律案(小泉進次郎君外五名提出、衆法第四号)
政治資金規正法の一部を改正する法律案(小泉進次郎君外五名提出、衆法第五号)
政治資金規正法の一部を改正する法律案(青柳仁士君外一名提出、衆法第一四号)
――――◇―――――
渡
渡辺周#1
○渡辺委員長 これより会議を開きます。
第二百十六回国会、大串博志君外九名提出、政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案、小泉進次郎君外五名提出、衆法第四号、政治資金規正法の一部を改正する法律案、小泉進次郎君外五名提出、衆法第五号、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び青柳仁士君外一名提出、衆法第一四号、政治資金規正法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
本日は、各案審査のため、参考人として中央大学法学部教授中北浩爾君、駿河台大学名誉教授成田憲彦君、慶應義塾大学名誉教授、弁護士小林節君及び東京大学教授谷口将紀君に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。よろしくお願いします。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、参考人各位からそれぞれ十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
念のため申し上げますが、発言する際には委員長の許可を得ることとなっております。また、参考人は委員に対し質疑することはできませんので、あらかじめ御了承願いたいと存じます。
それでは、まず中北参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →第二百十六回国会、大串博志君外九名提出、政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案、小泉進次郎君外五名提出、衆法第四号、政治資金規正法の一部を改正する法律案、小泉進次郎君外五名提出、衆法第五号、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び青柳仁士君外一名提出、衆法第一四号、政治資金規正法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
本日は、各案審査のため、参考人として中央大学法学部教授中北浩爾君、駿河台大学名誉教授成田憲彦君、慶應義塾大学名誉教授、弁護士小林節君及び東京大学教授谷口将紀君に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。よろしくお願いします。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、参考人各位からそれぞれ十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
念のため申し上げますが、発言する際には委員長の許可を得ることとなっております。また、参考人は委員に対し質疑することはできませんので、あらかじめ御了承願いたいと存じます。
それでは、まず中北参考人にお願いいたします。
中
中北浩爾#2
○中北参考人 中央大学法学部の中北と申します。
委員長、理事、委員の皆様におかれましては、発言する機会を賜りまして、心よりお礼申し上げます。
日本政治の歴史と現状を研究してきた立場から、意見を述べさせていただきます。
私が本日、最も強調させていただきたいのは、企業・団体献金について、拙速に決めるべきではないということでございます。確かに、昨年末の臨時国会で、企業・団体献金禁止法案については令和六年度末までに結論を得るという申合せが行われました。しかし、残り二週間で、禁止か存続か、これを決めるのは適切ではないと考えます。今後、第三者的な機関で議論を深める、こういう結論を得ていただきたいと存じます。
一つ目の理由は、企業・団体献金を切り出して個別的に論じるのではなく、個人献金や政党交付金などを含めてトータルに検討すべきだということです。
二つ目の理由は、国政の議論ばかりが行われ、地方議員、政党の地方組織などについての議論が不十分ということです。一部の野党は、政党交付金を導入した見合いで企業・団体献金を禁止すべきであったと主張しています。しかし、政党交付金は国政選挙の結果を基準に政党本部に支給されますが、それとの見合いで企業・団体献金を禁止すれば、国政以外にも影響が及びます。都議会自民党の不記載問題を見ても、地方議員などを視野に入れた議論が必要であると考えます。
三つ目の理由は、誤った過去の理解に基づいて禁止が主張されていることです。一九九四年の細川護熙首相と河野洋平自民党総裁のトップ会談で企業・団体献金の全面禁止が決まったという主張が野党からなされていますが、お配りした衆議院事務局作成の表を見ても、正しい理解とは言えません。百歩譲っても、基本的な事実について与野党間に共通認識がない以上、企業・団体献金の存廃を拙速に決めるべきではありません。
以上、三つの理由から、企業・団体献金については、第三者的な機関で徹底的な議論を行うことが適切だと考えます。具体的に述べると、国民民主党と公明党の提案に基づいて、さきの臨時国会で決まった政治資金監視委員会を早期に設置し、そこに議論、提言を委ねてはいかがでしょうか。もちろん、合意できる事柄については是非早急に決めていただきたいと思います。
さて、現在の政治資金制度の最大の問題はどこにあるのかというと、税金丸抱えの国営政党化です。政治学では、本来、市民社会の中から生まれてきた政党が国家からの資金援助などに依存するようになってきたことを指して、カルテル政党化という言葉が使われます。そして、既存政党が党員を減らすなど、市民社会との結びつきを希薄化させていることなどを背景に、世界各国でポピュリズムが台頭しています。なお、ポピュリズムは、政治学では、大衆迎合主義ではなく、反エリート主義プラス反多元主義と理解されています。
お配りした図を見ていただきたいのですが、企業・団体献金の総額は、平成の政治改革で制限が強化されたことを受けて、一九九四年の五百七十七億円から二〇二三年には八十五億円と、大幅に減少しています。その分、パーティー収入は増えていますが、百四十一億円から百八十七億円へと増加するにとどまっています。個人献金が増えているのかというと、そうではなく、四百四億円から二百八十四億円に落ち込んでいます。
結局、一九九四年の政治改革で導入された年間三百十五億円の政党交付金が、受取を拒否している共産党を除いて、各政党の財政を支えています。自民党本部の例を取ると、国民政治協会を経由する企業・団体献金は、同じ時期、七十二億円から二十三億円に減少する一方、政党交付金が百五十九億円と、収入の七割を占めています。立憲民主党は八五%、日本維新の会は七八%と、更に依存度が高くなっています。
企業・団体献金を禁止すれば、国営政党化ないしカルテル政党化がますます進み、政党の有権者からの遊離、ポピュリズムの台頭に拍車をかけてしまうでしょう。なお、スウェーデンの研究所によると、百八十一か国のうち、政党向けの企業献金を禁止しているのは二七%、候補者向けを禁止しているのは二三%にとどまります。
これ以外にも、企業・団体献金を禁止せよという野党の主張については、何点か違和感を禁じ得ません。
第一に、昨年大きな問題になった事案は、あくまでも自民党の派閥による収支報告書への不記載です。この事案を捉えて、企業・団体献金の禁止や、企業、団体によるパーティー券の購入の禁止に踏み込むのは、根拠が乏しい。法改正のための立法事実が十分にあるとは言えないと考えます。国民の疑念を招くから禁止するのではなく、実際に起きた問題に対して一つずつ具体的に取り組んでいくべきです。
第二に、しばしば企業・団体献金によって政治がねじ曲げられているという批判が行われますが、独裁ではないリベラルデモクラシーでは、多様な個人、団体が政治に参加して競争し、政策決定に影響を及ぼそうとします。政治学では多元主義と呼びます。その下でも、団体間のチェック・アンド・バランスなどが働けば、公共の利益が実現されると考えます。問題は、企業、団体が献金などを通じて影響力を行使し、政策をねじ曲げることではなく、相互にねじ曲げ合った結果、著しく公益が損なわれているか否かなんです。
もちろん、過去に著しくそうした例が発生し、その結果、企業・団体献金には総枠制限や個別制限が加えられております。それでも足りないというならば、こうした量的制限を強化することに加え、イギリスのように、企業に対して事前の株主総会の承認決議を義務づけるといった方法もあります。より有効な別の方法は、企業、団体に対するカウンターパワーを強化することです。具体的には、個人献金の促進です。いずれにせよ、一足飛びに企業・団体献金を禁止するのが適切なのか、慎重に判断すべきであります。
第三に、しばしば抜け穴が生じるという批判がなされます。これについても違和感があります。政治資金制度改革は、抜け穴を塞ごうとして新たな抜け穴を見つけるイタチごっこの歴史です。企業・団体献金を禁止しても、個人献金や政治団体の献金が抜け穴になる可能性は否定できませんし、政党の機関紙などへの企業広告の形を取るかもしれません。かえって見えにくくなるおそれがございます。したがって、抜け穴を塞ごうとするよりも、可能な限り公開性を高め、有権者が選挙で適切に判断できるようにするのがよいと考えます。
第四に、企業・団体献金だけを切り出して禁止することが、政党間の競争の公平上、適切なのか疑問です。実際、労働組合や宗教団体のボランティアに依存して選挙活動を行っている政党も存在します。旧統一教会はボランティアを通じて政治家に影響を及ぼそうとしましたが、だからといってボランティアを禁止すべきということになるのでしょうか。そうではないでしょう。同様に、企業・団体献金に問題があるとしても、だからといって全面禁止すべきということにはならない、こういうふうに考えます。
私がその上で実現をしていただきたいと考えることは、以下の三つです。
第一に、公開の徹底です。
自民党は、禁止よりも公開をと主張している以上、公開強化法案の対象をもっと広げた方がいいと考えます。ただし、この点に関しては、さきの臨時国会で、与野党合意の下、オンライン提出の義務づけも、データベースの公表対象も、政党本部、政治資金団体、国会議員関係政治団体に限ったことが原因ですので、与野党間で協議をして合意形成していただきたい、このように考えます。もちろん、対象数が多く、実態もまちまちなので、どのように実現していくかは慎重に考えなければなりません。また、データベースの検索可能な範囲を極力広げるとともに、可能であれば、研究上も有益ですので、公開期間を三年ではなく無期限にしていただくことをお願いいたします。
第二に、個人献金の促進です。
近年の投票率の低下、政治不信の広がりなどに対処するためには、政治参加を促進し、有権者が民主主義の観客ではなく主権者になるようにしなければなりません。個人献金は、そのためのきっかけになります。個人献金すれば、献金先について関心を持つでしょうし、定期的に国政報告などが送られてくることになるでしょう。立憲民主党が、小口の個人献金を中心に税額控除を拡充する案を出しています。ただ、NPOの寄附税制との均衡であるとか、税額控除の拡充による減収分だけ政党交付金の総額を減額するとか、考えるべき論点が残されているように考えます。
第三に、政党助成制度の見直しです。
その一つは、制定時の政党助成法に盛り込まれていた三分の二条項の復活です。この条項は、各政党に対する政党交付金の上限を前年度収入実績、すなわち、政党交付金を除く自主財源の三分の二以下に限定するものです。そこには、つまり、当初の政党助成法には、政党が国家財政に過度に依存すること、つまり、国営政党化を避けるべきという明確な理念があり、それが三分の二条項として存在していました。ところが、翌年、一九九五年に廃止されてしまいました。
もう一つ、政党交付金について言うと、女性議員を増やすために、政党交付金の議員数割の半分を女性議員数割で配分することであります。女性議員の割合は、現在、衆議院で一五・七%、参議院では二五・四%です。私は、法律によって候補者の三割を女性にするよう政党に義務づけるクオータ制の導入が適切であると考えますけれども、それが難しいのであれば、まずは女性議員を増やすインセンティブとして政党交付金を活用すべきだ、このように考えます。
最後になりますが、石破総理の商品券問題で、有権者の政治不信が一層高まっております。自民党におかれましては、相次ぐ政治と金の不祥事について大いに反省していただきたいと思います。ただし、この商品券問題は、企業・団体献金の在り方とは直接的には関係いたしません。委員の皆様におかれましては冷静な議論を行っていただきたい、このように考えます。
以上でございます。拍手
この発言だけを見る →委員長、理事、委員の皆様におかれましては、発言する機会を賜りまして、心よりお礼申し上げます。
日本政治の歴史と現状を研究してきた立場から、意見を述べさせていただきます。
私が本日、最も強調させていただきたいのは、企業・団体献金について、拙速に決めるべきではないということでございます。確かに、昨年末の臨時国会で、企業・団体献金禁止法案については令和六年度末までに結論を得るという申合せが行われました。しかし、残り二週間で、禁止か存続か、これを決めるのは適切ではないと考えます。今後、第三者的な機関で議論を深める、こういう結論を得ていただきたいと存じます。
一つ目の理由は、企業・団体献金を切り出して個別的に論じるのではなく、個人献金や政党交付金などを含めてトータルに検討すべきだということです。
二つ目の理由は、国政の議論ばかりが行われ、地方議員、政党の地方組織などについての議論が不十分ということです。一部の野党は、政党交付金を導入した見合いで企業・団体献金を禁止すべきであったと主張しています。しかし、政党交付金は国政選挙の結果を基準に政党本部に支給されますが、それとの見合いで企業・団体献金を禁止すれば、国政以外にも影響が及びます。都議会自民党の不記載問題を見ても、地方議員などを視野に入れた議論が必要であると考えます。
三つ目の理由は、誤った過去の理解に基づいて禁止が主張されていることです。一九九四年の細川護熙首相と河野洋平自民党総裁のトップ会談で企業・団体献金の全面禁止が決まったという主張が野党からなされていますが、お配りした衆議院事務局作成の表を見ても、正しい理解とは言えません。百歩譲っても、基本的な事実について与野党間に共通認識がない以上、企業・団体献金の存廃を拙速に決めるべきではありません。
以上、三つの理由から、企業・団体献金については、第三者的な機関で徹底的な議論を行うことが適切だと考えます。具体的に述べると、国民民主党と公明党の提案に基づいて、さきの臨時国会で決まった政治資金監視委員会を早期に設置し、そこに議論、提言を委ねてはいかがでしょうか。もちろん、合意できる事柄については是非早急に決めていただきたいと思います。
さて、現在の政治資金制度の最大の問題はどこにあるのかというと、税金丸抱えの国営政党化です。政治学では、本来、市民社会の中から生まれてきた政党が国家からの資金援助などに依存するようになってきたことを指して、カルテル政党化という言葉が使われます。そして、既存政党が党員を減らすなど、市民社会との結びつきを希薄化させていることなどを背景に、世界各国でポピュリズムが台頭しています。なお、ポピュリズムは、政治学では、大衆迎合主義ではなく、反エリート主義プラス反多元主義と理解されています。
お配りした図を見ていただきたいのですが、企業・団体献金の総額は、平成の政治改革で制限が強化されたことを受けて、一九九四年の五百七十七億円から二〇二三年には八十五億円と、大幅に減少しています。その分、パーティー収入は増えていますが、百四十一億円から百八十七億円へと増加するにとどまっています。個人献金が増えているのかというと、そうではなく、四百四億円から二百八十四億円に落ち込んでいます。
結局、一九九四年の政治改革で導入された年間三百十五億円の政党交付金が、受取を拒否している共産党を除いて、各政党の財政を支えています。自民党本部の例を取ると、国民政治協会を経由する企業・団体献金は、同じ時期、七十二億円から二十三億円に減少する一方、政党交付金が百五十九億円と、収入の七割を占めています。立憲民主党は八五%、日本維新の会は七八%と、更に依存度が高くなっています。
企業・団体献金を禁止すれば、国営政党化ないしカルテル政党化がますます進み、政党の有権者からの遊離、ポピュリズムの台頭に拍車をかけてしまうでしょう。なお、スウェーデンの研究所によると、百八十一か国のうち、政党向けの企業献金を禁止しているのは二七%、候補者向けを禁止しているのは二三%にとどまります。
これ以外にも、企業・団体献金を禁止せよという野党の主張については、何点か違和感を禁じ得ません。
第一に、昨年大きな問題になった事案は、あくまでも自民党の派閥による収支報告書への不記載です。この事案を捉えて、企業・団体献金の禁止や、企業、団体によるパーティー券の購入の禁止に踏み込むのは、根拠が乏しい。法改正のための立法事実が十分にあるとは言えないと考えます。国民の疑念を招くから禁止するのではなく、実際に起きた問題に対して一つずつ具体的に取り組んでいくべきです。
第二に、しばしば企業・団体献金によって政治がねじ曲げられているという批判が行われますが、独裁ではないリベラルデモクラシーでは、多様な個人、団体が政治に参加して競争し、政策決定に影響を及ぼそうとします。政治学では多元主義と呼びます。その下でも、団体間のチェック・アンド・バランスなどが働けば、公共の利益が実現されると考えます。問題は、企業、団体が献金などを通じて影響力を行使し、政策をねじ曲げることではなく、相互にねじ曲げ合った結果、著しく公益が損なわれているか否かなんです。
もちろん、過去に著しくそうした例が発生し、その結果、企業・団体献金には総枠制限や個別制限が加えられております。それでも足りないというならば、こうした量的制限を強化することに加え、イギリスのように、企業に対して事前の株主総会の承認決議を義務づけるといった方法もあります。より有効な別の方法は、企業、団体に対するカウンターパワーを強化することです。具体的には、個人献金の促進です。いずれにせよ、一足飛びに企業・団体献金を禁止するのが適切なのか、慎重に判断すべきであります。
第三に、しばしば抜け穴が生じるという批判がなされます。これについても違和感があります。政治資金制度改革は、抜け穴を塞ごうとして新たな抜け穴を見つけるイタチごっこの歴史です。企業・団体献金を禁止しても、個人献金や政治団体の献金が抜け穴になる可能性は否定できませんし、政党の機関紙などへの企業広告の形を取るかもしれません。かえって見えにくくなるおそれがございます。したがって、抜け穴を塞ごうとするよりも、可能な限り公開性を高め、有権者が選挙で適切に判断できるようにするのがよいと考えます。
第四に、企業・団体献金だけを切り出して禁止することが、政党間の競争の公平上、適切なのか疑問です。実際、労働組合や宗教団体のボランティアに依存して選挙活動を行っている政党も存在します。旧統一教会はボランティアを通じて政治家に影響を及ぼそうとしましたが、だからといってボランティアを禁止すべきということになるのでしょうか。そうではないでしょう。同様に、企業・団体献金に問題があるとしても、だからといって全面禁止すべきということにはならない、こういうふうに考えます。
私がその上で実現をしていただきたいと考えることは、以下の三つです。
第一に、公開の徹底です。
自民党は、禁止よりも公開をと主張している以上、公開強化法案の対象をもっと広げた方がいいと考えます。ただし、この点に関しては、さきの臨時国会で、与野党合意の下、オンライン提出の義務づけも、データベースの公表対象も、政党本部、政治資金団体、国会議員関係政治団体に限ったことが原因ですので、与野党間で協議をして合意形成していただきたい、このように考えます。もちろん、対象数が多く、実態もまちまちなので、どのように実現していくかは慎重に考えなければなりません。また、データベースの検索可能な範囲を極力広げるとともに、可能であれば、研究上も有益ですので、公開期間を三年ではなく無期限にしていただくことをお願いいたします。
第二に、個人献金の促進です。
近年の投票率の低下、政治不信の広がりなどに対処するためには、政治参加を促進し、有権者が民主主義の観客ではなく主権者になるようにしなければなりません。個人献金は、そのためのきっかけになります。個人献金すれば、献金先について関心を持つでしょうし、定期的に国政報告などが送られてくることになるでしょう。立憲民主党が、小口の個人献金を中心に税額控除を拡充する案を出しています。ただ、NPOの寄附税制との均衡であるとか、税額控除の拡充による減収分だけ政党交付金の総額を減額するとか、考えるべき論点が残されているように考えます。
第三に、政党助成制度の見直しです。
その一つは、制定時の政党助成法に盛り込まれていた三分の二条項の復活です。この条項は、各政党に対する政党交付金の上限を前年度収入実績、すなわち、政党交付金を除く自主財源の三分の二以下に限定するものです。そこには、つまり、当初の政党助成法には、政党が国家財政に過度に依存すること、つまり、国営政党化を避けるべきという明確な理念があり、それが三分の二条項として存在していました。ところが、翌年、一九九五年に廃止されてしまいました。
もう一つ、政党交付金について言うと、女性議員を増やすために、政党交付金の議員数割の半分を女性議員数割で配分することであります。女性議員の割合は、現在、衆議院で一五・七%、参議院では二五・四%です。私は、法律によって候補者の三割を女性にするよう政党に義務づけるクオータ制の導入が適切であると考えますけれども、それが難しいのであれば、まずは女性議員を増やすインセンティブとして政党交付金を活用すべきだ、このように考えます。
最後になりますが、石破総理の商品券問題で、有権者の政治不信が一層高まっております。自民党におかれましては、相次ぐ政治と金の不祥事について大いに反省していただきたいと思います。ただし、この商品券問題は、企業・団体献金の在り方とは直接的には関係いたしません。委員の皆様におかれましては冷静な議論を行っていただきたい、このように考えます。
以上でございます。拍手
渡
成
成田憲彦#4
○成田参考人 駿河台大学名誉教授の成田でございます。
令和の政治改革も、開始以来、一年以上が経過いたしました。是非、今国会におきまして実り多い改革が実現いたしますよう祈念いたしております。
冒頭では、平成の政治改革につきまして、特に、石破総理が昨年十二月五日の衆議院予算委員会で、「一九九四年の政党助成法成立時に、政党助成金を導入する代わりに企業・団体献金は廃止の方向となったというようなことは、そういう事実は実際にございません。」と発言された点に関わる事実関係を中心にお話しさせていただきます。
私は、政治改革の当初は国会図書館調査局の政治議会課長として、与野党の先生方に政治改革の課題や諸外国の実例などの調査サービスを御提供しつつ、与党、野党を問わず各党の政治改革案の取りまとめに関わらせていただきました。また、平成五年八月発足の細川内閣においては、細川総理の政務秘書官として、総理の手足となって政治改革に取り組ませていただきました。
本日は、これらの体験を基にお話しさせていただきます。
政党助成法案が初めて国会に提出されたのは、海部内閣の政治改革三法案の一つとしてです。この法案は廃案となり、その後、平成五年の通常国会では、社会党と公明党も政党交付金交付法案を含む政治改革法案を共同で提出しました。
四月十六日の衆議院の特別委員会の審議で、公明党の一年生議員の山口那津男議員が質疑に立ち、社会・公明党案で企業・団体献金を全面的に禁止していることと政党交付金導入との関係について尋ね、社会党の提出者が、政党が税金から公的助成をもらうためには、国民が批判している企業献金は廃止しないと納得を得られないと答弁されました。
山口議員は、一方の自民党案が、政党助成を導入しながら、逆に企業、団体の政党への寄附の限度枠を従来の二倍に拡大しているのは果たして納税者の理解を得られるかを尋ね、自民党の額賀福志郎議員が、我々の政治活動が透明性を持ってきちんと信頼される形をつくり上げていきたいということを考えて、政党助成ということを皆さん方にお願いいたしたということでございますと答弁されました。
このほか、民社党は独自の法案要綱を発表し、やはり政党への公費助成を前提に、企業・団体献金は廃止するという立場を取りました。
以上から、平成の政治改革では二つの考え方があったことが分かります。一つは、政党助成を導入し、代わりに企業・団体献金は禁止するという考え方、もう一つは、政党助成を導入するとともに、企業・団体献金の政党への限度額も増額し、政党中心の選挙制度の導入と併せて政党の財政基盤の強化を図ろうとする考え方です。石破総理の御発言は、当時、石破総理が自民党にいらしたかどうかは別としまして、この自民党の考え方によるものと言えるでしょう。
事実の経過を申し上げますと、この自民党の考え方の案は衆議院で廃案又は否決となり、その後、成立したのは、政党助成を導入する代わりに企業・団体献金は抑制するという当時の野党の考え方の案でした。
次に、細川内閣での経緯について申し上げます。
細川政権誕生の出発点となった平成五年七月二十三日の日本新党とさきがけによる政治改革政権の提唱、及び、それに賛同した八党派による七月二十九日の連立政権樹立に関する合意事項では、共に、政党助成の導入による企業・団体献金の廃止がうたわれていました。
また、八月二十三日の所信表明演説で、細川総理は、「企業・団体献金については、腐敗のおそれのない中立的な公費による助成を導入することなどにより廃止の方向に踏み切ることといたします。」と述べられました。
その後取りまとめられました細川内閣の政治改革法案では、政党助成を導入するとともに、本則では、企業・団体献金は政治家の政治団体に対しては禁止し、政党と政党の政治資金団体に対してのみ可能とし、附則第九条で、政党と政治資金団体に対する企業・団体献金も五年後に見直すとされました。
即時全面禁止とならなかったのは、新生党やさきがけなど自民党離党組が激変緩和の必要性を主張し、企業・団体献金禁止を強く主張していた社会党も、比例議席二百五十議席と比例の全国名簿を取ることを優先して、企業・団体献金禁止で譲歩したためです。
ただし、社会党内では、附則の五年後見直しは五年後廃止の意味だと説明されました。このことは、本日臨むに当たって、当時の社会党執行部関係者にも確認してまいりました。また、細川氏も、先週お会いして話を伺いましたが、五年後に即時廃止かはともかく廃止に踏み出すものと受け取っていたということでした。
細川内閣の政治改革法案が参議院で否決となり、平成六年一月二十八日の細川総理と河野総裁のトップ会談となったことは御承知のとおりです。このときの合意書を配付させていただいておりますが、この「記」以下の合意内容は、総理と総裁の御意向を確認しつつ、その場で私が文章化したものです。前書きとワープロは自民党本部の職員が作業してくれました。このトップ会談で総理と総裁が協議したのは、第二項の、政治家個人の政治団体に対する企業・団体献金の禁止を五年間猶予するということでした。附則第九条の五年後見直し規定は、トップ会談の対象とならず、自民党も賛成して成立しました。
この規定はその後の法改正で附則第十条となりましたが、五年後の一九九九年十二月に、この見直し規定を受けて、衆議院で、自民、自由、公明は企業・団体献金を存続させて附則第十条を削除する案を、民主党は個人献金中心に移行する過程として企業・団体献金の規制を強化して附則第十条は残す案を、共産党は企業・団体献金を全廃して附則第十条を削除する案を提出し、自自公案だけが委員会を通過しましたが、本会議にかけられず成立しませんでした。見直しがあったと言えるためには立法措置が講じられることが必要で、現在までそれがないのですから、見直しは行われていないことになります。
見直しが行われなかったときに見直し規定の効力はどうなるかについては、効力は失われないと考えるのが一般的のようです。ただし、見直し前の状態が長期間継続すれば、現状が肯定され、見直し規定の意義は失われるという考え方もあるようです。しかし、その後、国会で繰り返し企業・団体献金の廃止が議論され、野党の見直し法案も何度も提出されていますから、現状が肯定されていることはなく、見直し規定は現在も有効と考えられます。
そもそも、見直しの意味ですが、法令用語としては、単にもう一度考えるではなく、特に近年はサンセット条項の考え方の影響などもあり、より積極的に改めるとか、やめることを含意して用いられることが多くなっているようです。また、一九九九年の見直し論議の際、自民党は、この規定に「政治資金の個人による拠出の状況を踏まえ、」とあるが、個人の拠出が伸びていないのだから企業・団体献金を廃止しなくても問題はないと述べましたが、この規定では個人の拠出が伸びていることを見直しの前提としているわけではありません。例えば、個人による拠出を促進する税額控除制度とセットにすれば、「踏まえ、」に該当するでしょう。
以上、見直し規定が入った経緯も踏まえて考えるなら、結局のところ、細川氏と河野氏が口をそろえて企業・団体献金の全面禁止は三十年越しの宿題とおっしゃっておられるのは、極めて適切な発言ではないかと考えております。
以上でございます。御清聴ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →令和の政治改革も、開始以来、一年以上が経過いたしました。是非、今国会におきまして実り多い改革が実現いたしますよう祈念いたしております。
冒頭では、平成の政治改革につきまして、特に、石破総理が昨年十二月五日の衆議院予算委員会で、「一九九四年の政党助成法成立時に、政党助成金を導入する代わりに企業・団体献金は廃止の方向となったというようなことは、そういう事実は実際にございません。」と発言された点に関わる事実関係を中心にお話しさせていただきます。
私は、政治改革の当初は国会図書館調査局の政治議会課長として、与野党の先生方に政治改革の課題や諸外国の実例などの調査サービスを御提供しつつ、与党、野党を問わず各党の政治改革案の取りまとめに関わらせていただきました。また、平成五年八月発足の細川内閣においては、細川総理の政務秘書官として、総理の手足となって政治改革に取り組ませていただきました。
本日は、これらの体験を基にお話しさせていただきます。
政党助成法案が初めて国会に提出されたのは、海部内閣の政治改革三法案の一つとしてです。この法案は廃案となり、その後、平成五年の通常国会では、社会党と公明党も政党交付金交付法案を含む政治改革法案を共同で提出しました。
四月十六日の衆議院の特別委員会の審議で、公明党の一年生議員の山口那津男議員が質疑に立ち、社会・公明党案で企業・団体献金を全面的に禁止していることと政党交付金導入との関係について尋ね、社会党の提出者が、政党が税金から公的助成をもらうためには、国民が批判している企業献金は廃止しないと納得を得られないと答弁されました。
山口議員は、一方の自民党案が、政党助成を導入しながら、逆に企業、団体の政党への寄附の限度枠を従来の二倍に拡大しているのは果たして納税者の理解を得られるかを尋ね、自民党の額賀福志郎議員が、我々の政治活動が透明性を持ってきちんと信頼される形をつくり上げていきたいということを考えて、政党助成ということを皆さん方にお願いいたしたということでございますと答弁されました。
このほか、民社党は独自の法案要綱を発表し、やはり政党への公費助成を前提に、企業・団体献金は廃止するという立場を取りました。
以上から、平成の政治改革では二つの考え方があったことが分かります。一つは、政党助成を導入し、代わりに企業・団体献金は禁止するという考え方、もう一つは、政党助成を導入するとともに、企業・団体献金の政党への限度額も増額し、政党中心の選挙制度の導入と併せて政党の財政基盤の強化を図ろうとする考え方です。石破総理の御発言は、当時、石破総理が自民党にいらしたかどうかは別としまして、この自民党の考え方によるものと言えるでしょう。
事実の経過を申し上げますと、この自民党の考え方の案は衆議院で廃案又は否決となり、その後、成立したのは、政党助成を導入する代わりに企業・団体献金は抑制するという当時の野党の考え方の案でした。
次に、細川内閣での経緯について申し上げます。
細川政権誕生の出発点となった平成五年七月二十三日の日本新党とさきがけによる政治改革政権の提唱、及び、それに賛同した八党派による七月二十九日の連立政権樹立に関する合意事項では、共に、政党助成の導入による企業・団体献金の廃止がうたわれていました。
また、八月二十三日の所信表明演説で、細川総理は、「企業・団体献金については、腐敗のおそれのない中立的な公費による助成を導入することなどにより廃止の方向に踏み切ることといたします。」と述べられました。
その後取りまとめられました細川内閣の政治改革法案では、政党助成を導入するとともに、本則では、企業・団体献金は政治家の政治団体に対しては禁止し、政党と政党の政治資金団体に対してのみ可能とし、附則第九条で、政党と政治資金団体に対する企業・団体献金も五年後に見直すとされました。
即時全面禁止とならなかったのは、新生党やさきがけなど自民党離党組が激変緩和の必要性を主張し、企業・団体献金禁止を強く主張していた社会党も、比例議席二百五十議席と比例の全国名簿を取ることを優先して、企業・団体献金禁止で譲歩したためです。
ただし、社会党内では、附則の五年後見直しは五年後廃止の意味だと説明されました。このことは、本日臨むに当たって、当時の社会党執行部関係者にも確認してまいりました。また、細川氏も、先週お会いして話を伺いましたが、五年後に即時廃止かはともかく廃止に踏み出すものと受け取っていたということでした。
細川内閣の政治改革法案が参議院で否決となり、平成六年一月二十八日の細川総理と河野総裁のトップ会談となったことは御承知のとおりです。このときの合意書を配付させていただいておりますが、この「記」以下の合意内容は、総理と総裁の御意向を確認しつつ、その場で私が文章化したものです。前書きとワープロは自民党本部の職員が作業してくれました。このトップ会談で総理と総裁が協議したのは、第二項の、政治家個人の政治団体に対する企業・団体献金の禁止を五年間猶予するということでした。附則第九条の五年後見直し規定は、トップ会談の対象とならず、自民党も賛成して成立しました。
この規定はその後の法改正で附則第十条となりましたが、五年後の一九九九年十二月に、この見直し規定を受けて、衆議院で、自民、自由、公明は企業・団体献金を存続させて附則第十条を削除する案を、民主党は個人献金中心に移行する過程として企業・団体献金の規制を強化して附則第十条は残す案を、共産党は企業・団体献金を全廃して附則第十条を削除する案を提出し、自自公案だけが委員会を通過しましたが、本会議にかけられず成立しませんでした。見直しがあったと言えるためには立法措置が講じられることが必要で、現在までそれがないのですから、見直しは行われていないことになります。
見直しが行われなかったときに見直し規定の効力はどうなるかについては、効力は失われないと考えるのが一般的のようです。ただし、見直し前の状態が長期間継続すれば、現状が肯定され、見直し規定の意義は失われるという考え方もあるようです。しかし、その後、国会で繰り返し企業・団体献金の廃止が議論され、野党の見直し法案も何度も提出されていますから、現状が肯定されていることはなく、見直し規定は現在も有効と考えられます。
そもそも、見直しの意味ですが、法令用語としては、単にもう一度考えるではなく、特に近年はサンセット条項の考え方の影響などもあり、より積極的に改めるとか、やめることを含意して用いられることが多くなっているようです。また、一九九九年の見直し論議の際、自民党は、この規定に「政治資金の個人による拠出の状況を踏まえ、」とあるが、個人の拠出が伸びていないのだから企業・団体献金を廃止しなくても問題はないと述べましたが、この規定では個人の拠出が伸びていることを見直しの前提としているわけではありません。例えば、個人による拠出を促進する税額控除制度とセットにすれば、「踏まえ、」に該当するでしょう。
以上、見直し規定が入った経緯も踏まえて考えるなら、結局のところ、細川氏と河野氏が口をそろえて企業・団体献金の全面禁止は三十年越しの宿題とおっしゃっておられるのは、極めて適切な発言ではないかと考えております。
以上でございます。御清聴ありがとうございました。拍手
渡
小
小林節#6
○小林参考人 私は憲法学者ですから、原理主義的なお話をさせていただきます。
まず、政治の定義から入らせていただきます。
政治というのは、目標は国民全体の利益の向上、最大多数の最大幸福でありますが、ただ、世の中が与えられる利益には限りがありまして、奪い合いの側面があります。と同時に、主権者たる国民全て、個性的で、自己中心的で、無限の欲望を持っております。ですから、この争いをうまく調整するのが権力を使った政治の業で、今ではそれが更に外国との調整まで加わる大変な仕事であります。
その中で、我々は歴史の結果として民主主義政治を採用して、それが正しい、代わるものをいまだ見つけていないわけでありますけれども、分析的に言えば、一つは平等な参政権、法の下の平等と参政権、もう一つは情報流通の自由、表現の自由、この二つを駆使して我々は調整をし、先へ進んでいるわけであります。
そのような政治の場において、企業、団体、まあ、労働組合に代表されますが、献金の性質はどういうことかというと、企業というのはそもそも営利法人であります。つまり、私の会社の利益さえあればいいという目的性を持っています。誤解しておられる方がおられると思いますけれども、労働組合も、我が労働組合の、我が労働者たちの待遇改善という、実はこれは部分利益を求めております。それに対して、政治というのは全体利益を求めるべきものであります。
だから、そういう関係の中で企業・団体献金を考えますと、企業において、企業の利益につながらない金を出したら、役員は背任になるんですよね、企業に損をさせたことになる。企業の利益に返ってくる献金をしたら、これは権力との取引で贈収賄になってしまうんですね。これははっきりしていますよね。だから、これは方向性としてはやはり禁止すべきとしか言いようがないと私は思います。
それに対して、団体といっても、政治結社、政党などはまた全く違いまして、分かりやすいのが、共産党と自民党というのは全く真逆の政党に見えますよね。だけれども、実は、真逆であって真逆じゃないんですね。つまり、どちらも目的はある、全体の利益の向上なんです。ただ、どこが違うかというと、自民党は自民党的やり方でいくことが全体の利益の向上につながると信じている人の集団であって、共産党は共産党的なやり方でやることが全体利益の向上につながる。
だけれども、いずれにしても、政治結社というのは全体利益の向上を目指す存在でありますから、これはさっきの民主主義の論理からいったら、規制する理由がないんですね。
そこに個人献金で集まってくるものはどういうことかというと、憲法二十九条で保障された財産権、自分が努力や運で手に入れた財産をどう使おうが、犯罪手段にならない限りは勝手でしょうというのが財産権の本質でありますから、そういう意味で、その集まった金を政治結社がどこへどう使おうが、これ自体は民主主義と反するものではないということであります。
この分野で昭和四十五年の最高裁判例が時々引用されるんですけれども、私は憲法学者としてそれを正直言って笑わせていただくんですけれども、我が国は、御存じの話だと思いますけれども、判例法国じゃありませんよね。イギリス、アメリカという歴史的背景のある国じゃなくて、あくまでも立法府は国会だけなんですね。
判例法国というのは、法廷で法律が作られるんです。国会でも法律が作られるんです。そして、新しい方が有効というシーソーゲームをやっているわけです。ですから、判例というのは、厳格に言えばその事実関係にしか適用されないし、時代背景がとても問題になる。だって、判例が生まれたとかということは、なかったことが生まれたわけでしょう。判例が変更されたということは、変更されるわけでしょう、夫婦別姓の問題なんかと同じで。
ですから、それほど拘束力のあるものではないけれども、ただ、度々引用されますのでちょっと言わせていただきますけれども、会社の社会的役割を果たす、社会的役割というのは、会社は、ちゃんと働いて商品やサービスを世の中へ出して、それで社会に貢献しているじゃないですか。得た対価で社員を養って税金を納めている。終わっているじゃないですか。それ以外何をするんですか。買収をするんですかという話ですよね。
それからもう一つ、公共の福祉に反しない限り認めると最高裁は当時言ったらしいですけれども、公共の福祉というのは、社会全体の共存共栄の利益の土台を壊しちゃいけませんよという意味ですよね。そういう意味では、まさに企業献金というのは本質において買収であるから、もろ、露骨に公共の福祉に反することで、これは禁止されるべきである。
以上でございます。拍手
この発言だけを見る →まず、政治の定義から入らせていただきます。
政治というのは、目標は国民全体の利益の向上、最大多数の最大幸福でありますが、ただ、世の中が与えられる利益には限りがありまして、奪い合いの側面があります。と同時に、主権者たる国民全て、個性的で、自己中心的で、無限の欲望を持っております。ですから、この争いをうまく調整するのが権力を使った政治の業で、今ではそれが更に外国との調整まで加わる大変な仕事であります。
その中で、我々は歴史の結果として民主主義政治を採用して、それが正しい、代わるものをいまだ見つけていないわけでありますけれども、分析的に言えば、一つは平等な参政権、法の下の平等と参政権、もう一つは情報流通の自由、表現の自由、この二つを駆使して我々は調整をし、先へ進んでいるわけであります。
そのような政治の場において、企業、団体、まあ、労働組合に代表されますが、献金の性質はどういうことかというと、企業というのはそもそも営利法人であります。つまり、私の会社の利益さえあればいいという目的性を持っています。誤解しておられる方がおられると思いますけれども、労働組合も、我が労働組合の、我が労働者たちの待遇改善という、実はこれは部分利益を求めております。それに対して、政治というのは全体利益を求めるべきものであります。
だから、そういう関係の中で企業・団体献金を考えますと、企業において、企業の利益につながらない金を出したら、役員は背任になるんですよね、企業に損をさせたことになる。企業の利益に返ってくる献金をしたら、これは権力との取引で贈収賄になってしまうんですね。これははっきりしていますよね。だから、これは方向性としてはやはり禁止すべきとしか言いようがないと私は思います。
それに対して、団体といっても、政治結社、政党などはまた全く違いまして、分かりやすいのが、共産党と自民党というのは全く真逆の政党に見えますよね。だけれども、実は、真逆であって真逆じゃないんですね。つまり、どちらも目的はある、全体の利益の向上なんです。ただ、どこが違うかというと、自民党は自民党的やり方でいくことが全体の利益の向上につながると信じている人の集団であって、共産党は共産党的なやり方でやることが全体利益の向上につながる。
だけれども、いずれにしても、政治結社というのは全体利益の向上を目指す存在でありますから、これはさっきの民主主義の論理からいったら、規制する理由がないんですね。
そこに個人献金で集まってくるものはどういうことかというと、憲法二十九条で保障された財産権、自分が努力や運で手に入れた財産をどう使おうが、犯罪手段にならない限りは勝手でしょうというのが財産権の本質でありますから、そういう意味で、その集まった金を政治結社がどこへどう使おうが、これ自体は民主主義と反するものではないということであります。
この分野で昭和四十五年の最高裁判例が時々引用されるんですけれども、私は憲法学者としてそれを正直言って笑わせていただくんですけれども、我が国は、御存じの話だと思いますけれども、判例法国じゃありませんよね。イギリス、アメリカという歴史的背景のある国じゃなくて、あくまでも立法府は国会だけなんですね。
判例法国というのは、法廷で法律が作られるんです。国会でも法律が作られるんです。そして、新しい方が有効というシーソーゲームをやっているわけです。ですから、判例というのは、厳格に言えばその事実関係にしか適用されないし、時代背景がとても問題になる。だって、判例が生まれたとかということは、なかったことが生まれたわけでしょう。判例が変更されたということは、変更されるわけでしょう、夫婦別姓の問題なんかと同じで。
ですから、それほど拘束力のあるものではないけれども、ただ、度々引用されますのでちょっと言わせていただきますけれども、会社の社会的役割を果たす、社会的役割というのは、会社は、ちゃんと働いて商品やサービスを世の中へ出して、それで社会に貢献しているじゃないですか。得た対価で社員を養って税金を納めている。終わっているじゃないですか。それ以外何をするんですか。買収をするんですかという話ですよね。
それからもう一つ、公共の福祉に反しない限り認めると最高裁は当時言ったらしいですけれども、公共の福祉というのは、社会全体の共存共栄の利益の土台を壊しちゃいけませんよという意味ですよね。そういう意味では、まさに企業献金というのは本質において買収であるから、もろ、露骨に公共の福祉に反することで、これは禁止されるべきである。
以上でございます。拍手
渡
谷
谷口将紀#8
○谷口参考人 本日は、発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
企業・団体献金の在り方について、所見を申し述べます。
結論から申し上げますと、企業・団体献金の禁止について、この度、与野党間に幅広い合意が成立するのであれば、私も反対するものではございません。ただ、ここまでの国会審議の状況を拝見する限り、そのようなコンセンサスが形成される見込みは必ずしも高くはないように思われます。与野党それぞれの法案が相打ちになり、何も変わらずに国民の政治不信を深める事態だけは避けていただきたい。そのための与野党の現時点での合意可能領域は、企業・団体献金規制の強化、抑制というふうに考える次第であります。
三十年来、政治改革を研究テーマの一つとしてまいりまして、この度、私も改めて一次史料を確認いたしましたが、平成の政治改革当時に、政党に対する企業・団体献金を全面禁止する合意が与野党間に成立をしていた事実はございません。他方、企業・団体献金の規制を強めるという方向性については、確かにコンセンサスが存在をしておりました。その延長線上に着実にステップを踏むことが、現在求められていることと考えます。
そこを一足飛びに企業・団体献金を全面禁止してしまうと、中選挙区制時代のような金権腐敗政治こそなくなったとはいえ、それでも政治には一定のお金がかかりますから、政治資金パーティー、もしパーティーを禁止したのであれば機関紙誌の発行その他の事業に事実上迂回をしてしまいます。文字どおりの迂回献金をしたり、あっせんをしたりしたら違法になるにしても、あうんの呼吸で企業の幹部や団体のメンバーが特定の政党支部に個人献金を行って、かえって透明性を引き下げてしまうおそれがあります。
御案内のとおり、この週末も、閣僚が受けた個人献金の一部が、政治資金収支報告書の住所欄に寄附者が代表を務める企業や団体の所在地を記載をしていた、あるいは同一の企業グループの幹部たちが同じ日に閣僚に献金をした、かような報道がなされているわけであります。
このように、形だけ企業・団体献金を禁止しても、実質的に企業や団体から政党、政治家に寄附が流れる実態までを変えることができなければ、国民の失望は深まるばかりであります。企業・団体献金への規制を強めつつ、税制優遇による個人献金の促進や、後ほど申し上げる政党交付金基金制度の創設などの策を講じることによって、実質的に企業・団体献金を縮小、フェードアウトさせていく道筋を整えていくことが肝要と思われます。
まず求められる規制強化は、企業・団体献金を受け取ることができる政党支部の限定であります。政治資金規正法第二十一条第四項は、一以上の市町村、選挙区を単位として設けられる政党支部は、党本部や政治資金団体と同様に企業・団体献金を受けられることと定めています。
この点につきまして、一九九三年十月二十日の衆議院政治改革特別委員会において、山花貞夫政治改革担当大臣は、法律上、幾つでも政党支部をつくることは可能であるが、常識的には、当時存在していた支部の数よりは少なくなるだろうと答弁をされておりました。
結果的にこれは見込み違いでございまして、実際には何千もの企業・団体献金を受けられる政党支部が存在をしていることは、今国会における質疑でも話題になったところでございます。
どのような単位に支部を設置するかは各党の自由でありますが、そのうち企業・団体献金の窓口を限定することにより、政治資金の透明性を高めるべきです。特定の政治家に寄附をしたいのであれば、その政治家が所属する党本部に誰々議員の政治活動のためと使途を指定して寄附を行って、党本部がその責任を持って配分をすればいいのであって、十分可能な策と考えます。
次に、現在は資本金の額や組合員数等に応じて年間七百五十万円から一億円とされている企業・団体献金の総枠制限の引下げも考えられます。一昨年、自民党に対する献金の最高額は、一企業で五千万円、業界団体は七千八百万円でありましたから、総枠制限の引下げはそれほど困難なことではないはずです。
企業・団体献金を制限すると同時に、個人献金を促進することも必要です。これにつきましては、税額控除の適用対象となる寄附の範囲を拡大するとともに、その税額控除率を引き上げる提案がなされておりますから、速やかに可決されることを望みます。
現下の政治、経済、財政状況からして、税金を原資とする政党交付金の増額は国民の理解を得にくいと思います。
そこで、例えば、政党交付金基金という制度をつくって、そこに個人そして企業や団体が寄附できるようにして、集まったお金を政党交付金に加算して各党に配分するようにしてはいかがでしょうか。特定の政党や政治家を支持するのではなく、日本の政党政治、日本の議会制民主政治全体を支える仕組みをつくるのであります。御関心がございましたら後ほど御質問いただければと存じますが、この仕組みは、企業献金に関する八幡製鉄事件最高裁判決の欠点を補うものでもあります。
以上、企業・団体献金の廃止、存続をめぐって各党が対立している状況にあって、合意可能領域はどのようなものであるか、あるいはどのようなものであるべきかを述べさせていただきました。よろしく御検討賜りますようお願い申し上げまして、私の発言とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →企業・団体献金の在り方について、所見を申し述べます。
結論から申し上げますと、企業・団体献金の禁止について、この度、与野党間に幅広い合意が成立するのであれば、私も反対するものではございません。ただ、ここまでの国会審議の状況を拝見する限り、そのようなコンセンサスが形成される見込みは必ずしも高くはないように思われます。与野党それぞれの法案が相打ちになり、何も変わらずに国民の政治不信を深める事態だけは避けていただきたい。そのための与野党の現時点での合意可能領域は、企業・団体献金規制の強化、抑制というふうに考える次第であります。
三十年来、政治改革を研究テーマの一つとしてまいりまして、この度、私も改めて一次史料を確認いたしましたが、平成の政治改革当時に、政党に対する企業・団体献金を全面禁止する合意が与野党間に成立をしていた事実はございません。他方、企業・団体献金の規制を強めるという方向性については、確かにコンセンサスが存在をしておりました。その延長線上に着実にステップを踏むことが、現在求められていることと考えます。
そこを一足飛びに企業・団体献金を全面禁止してしまうと、中選挙区制時代のような金権腐敗政治こそなくなったとはいえ、それでも政治には一定のお金がかかりますから、政治資金パーティー、もしパーティーを禁止したのであれば機関紙誌の発行その他の事業に事実上迂回をしてしまいます。文字どおりの迂回献金をしたり、あっせんをしたりしたら違法になるにしても、あうんの呼吸で企業の幹部や団体のメンバーが特定の政党支部に個人献金を行って、かえって透明性を引き下げてしまうおそれがあります。
御案内のとおり、この週末も、閣僚が受けた個人献金の一部が、政治資金収支報告書の住所欄に寄附者が代表を務める企業や団体の所在地を記載をしていた、あるいは同一の企業グループの幹部たちが同じ日に閣僚に献金をした、かような報道がなされているわけであります。
このように、形だけ企業・団体献金を禁止しても、実質的に企業や団体から政党、政治家に寄附が流れる実態までを変えることができなければ、国民の失望は深まるばかりであります。企業・団体献金への規制を強めつつ、税制優遇による個人献金の促進や、後ほど申し上げる政党交付金基金制度の創設などの策を講じることによって、実質的に企業・団体献金を縮小、フェードアウトさせていく道筋を整えていくことが肝要と思われます。
まず求められる規制強化は、企業・団体献金を受け取ることができる政党支部の限定であります。政治資金規正法第二十一条第四項は、一以上の市町村、選挙区を単位として設けられる政党支部は、党本部や政治資金団体と同様に企業・団体献金を受けられることと定めています。
この点につきまして、一九九三年十月二十日の衆議院政治改革特別委員会において、山花貞夫政治改革担当大臣は、法律上、幾つでも政党支部をつくることは可能であるが、常識的には、当時存在していた支部の数よりは少なくなるだろうと答弁をされておりました。
結果的にこれは見込み違いでございまして、実際には何千もの企業・団体献金を受けられる政党支部が存在をしていることは、今国会における質疑でも話題になったところでございます。
どのような単位に支部を設置するかは各党の自由でありますが、そのうち企業・団体献金の窓口を限定することにより、政治資金の透明性を高めるべきです。特定の政治家に寄附をしたいのであれば、その政治家が所属する党本部に誰々議員の政治活動のためと使途を指定して寄附を行って、党本部がその責任を持って配分をすればいいのであって、十分可能な策と考えます。
次に、現在は資本金の額や組合員数等に応じて年間七百五十万円から一億円とされている企業・団体献金の総枠制限の引下げも考えられます。一昨年、自民党に対する献金の最高額は、一企業で五千万円、業界団体は七千八百万円でありましたから、総枠制限の引下げはそれほど困難なことではないはずです。
企業・団体献金を制限すると同時に、個人献金を促進することも必要です。これにつきましては、税額控除の適用対象となる寄附の範囲を拡大するとともに、その税額控除率を引き上げる提案がなされておりますから、速やかに可決されることを望みます。
現下の政治、経済、財政状況からして、税金を原資とする政党交付金の増額は国民の理解を得にくいと思います。
そこで、例えば、政党交付金基金という制度をつくって、そこに個人そして企業や団体が寄附できるようにして、集まったお金を政党交付金に加算して各党に配分するようにしてはいかがでしょうか。特定の政党や政治家を支持するのではなく、日本の政党政治、日本の議会制民主政治全体を支える仕組みをつくるのであります。御関心がございましたら後ほど御質問いただければと存じますが、この仕組みは、企業献金に関する八幡製鉄事件最高裁判決の欠点を補うものでもあります。
以上、企業・団体献金の廃止、存続をめぐって各党が対立している状況にあって、合意可能領域はどのようなものであるか、あるいはどのようなものであるべきかを述べさせていただきました。よろしく御検討賜りますようお願い申し上げまして、私の発言とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。拍手
渡
渡
長
長谷川淳二#11
○長谷川(淳)委員 自由民主党の長谷川淳二でございます。
四名の参考人の先生方におかれましては、本当に貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。
私ども自由民主党としましては、政治資金問題に対する真摯な反省の下に、合意を見出すべく、真摯に今審議に臨ませていただいているところでございます。
企業・団体献金につきましては、当委員会理事会の申合せにより、三月末までに結論を得ることが求められています。一方で、今、参考人の先生方からお話がありましたように、政治資金制度は民主主義のいわば土台でございます。極めて重要でございます。冷静な議論の積み重ねが必要でございます。是非とも参考人の先生方には御助言を賜りたいと思います。
それでは早速、初めに、まず、平成の政治改革を研究されておられる中北参考人と谷口参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
政治改革に関する平成六年のいわゆる総総合意の解釈についてでございます。当時の細川護熙総理と河野洋平自民党総裁がトップ会談をして合意をしたものでございます。ここで、企業・団体献金は政党助成金の創設とセットで廃止が約束であったとの主張がなされているところでございます。ただ、当時の実務に携わっておられた伊吹文明元議長は、この認識は正しい認識ではないという御指摘をいただいています。
先ほど来、中北参考人、そして谷口参考人からもこの点を正確に、誤った認識であると御指摘をいただきました。私ども、この総総合意の中には、政治家個人の資金管理団体への企業・団体献金の五年後の廃止が盛り込まれているだけでございます、その後の経過を見ても、企業・団体献金廃止ありきということは誤りであるというふうに思っております。
そこで、まず、細川元総理、河野元総裁の言う、政党助成金とセットで廃止が約束だったという言葉を前提とすることは適切ではない、むしろ誤りだということにつきまして、平成の政治改革を研究されている立場から、中北参考人、谷口参考人の更なる御見解を賜りたいと思います。
この発言だけを見る →四名の参考人の先生方におかれましては、本当に貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。
私ども自由民主党としましては、政治資金問題に対する真摯な反省の下に、合意を見出すべく、真摯に今審議に臨ませていただいているところでございます。
企業・団体献金につきましては、当委員会理事会の申合せにより、三月末までに結論を得ることが求められています。一方で、今、参考人の先生方からお話がありましたように、政治資金制度は民主主義のいわば土台でございます。極めて重要でございます。冷静な議論の積み重ねが必要でございます。是非とも参考人の先生方には御助言を賜りたいと思います。
それでは早速、初めに、まず、平成の政治改革を研究されておられる中北参考人と谷口参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
政治改革に関する平成六年のいわゆる総総合意の解釈についてでございます。当時の細川護熙総理と河野洋平自民党総裁がトップ会談をして合意をしたものでございます。ここで、企業・団体献金は政党助成金の創設とセットで廃止が約束であったとの主張がなされているところでございます。ただ、当時の実務に携わっておられた伊吹文明元議長は、この認識は正しい認識ではないという御指摘をいただいています。
先ほど来、中北参考人、そして谷口参考人からもこの点を正確に、誤った認識であると御指摘をいただきました。私ども、この総総合意の中には、政治家個人の資金管理団体への企業・団体献金の五年後の廃止が盛り込まれているだけでございます、その後の経過を見ても、企業・団体献金廃止ありきということは誤りであるというふうに思っております。
そこで、まず、細川元総理、河野元総裁の言う、政党助成金とセットで廃止が約束だったという言葉を前提とすることは適切ではない、むしろ誤りだということにつきまして、平成の政治改革を研究されている立場から、中北参考人、谷口参考人の更なる御見解を賜りたいと思います。
中
中北浩爾#12
○中北参考人 お答え申し上げます。
先ほど成田参考人の方から説明がございましたが、若干私は違った認識を持っております。
当時の資料などを見ますと、まず、連立与党案の段階で見直しという形になっています。なぜか。社会党は廃止論でした。しかし、小沢一郎氏ら新生党などは存続論、その上で公開論でした。それを足して見直しになっている。さらに、自民党は存続論です。その連立与党案の段階で見直しになっているものと、自民党案、これで最終的には自民党に寄ったはずで、そこで廃止が決まるはずがございません。廃止が前提にあったという理解になるはずがありません。ですから、この間の経緯を見ても、廃止することが当然だろうという流れには決してなっていない。是非、この点も検証をちゃんとしてコンセンサスをつくってから議論を進めていただきたいと思います。
また、附則の十条、この法律の施行後五年を経過した場合においては、政治資金の個人による拠出の状況を踏まえ、政党財政の状況等を勘案し、見直すと。残念ながら、個人献金はこの間減少しております。政党の財政も潤沢とは言えない状況が続いています。ですから、一九九九年の段階でもこの状況は見えていたわけなので、この段階で、もちろん政治家の資金管理団体については廃止になったわけですけれども、政党あるいは政治資金団体についての献金については存続という形で一応決まったと理解するのが正しいのではないか、このように考えます。
以上でございます。
この発言だけを見る →先ほど成田参考人の方から説明がございましたが、若干私は違った認識を持っております。
当時の資料などを見ますと、まず、連立与党案の段階で見直しという形になっています。なぜか。社会党は廃止論でした。しかし、小沢一郎氏ら新生党などは存続論、その上で公開論でした。それを足して見直しになっている。さらに、自民党は存続論です。その連立与党案の段階で見直しになっているものと、自民党案、これで最終的には自民党に寄ったはずで、そこで廃止が決まるはずがございません。廃止が前提にあったという理解になるはずがありません。ですから、この間の経緯を見ても、廃止することが当然だろうという流れには決してなっていない。是非、この点も検証をちゃんとしてコンセンサスをつくってから議論を進めていただきたいと思います。
また、附則の十条、この法律の施行後五年を経過した場合においては、政治資金の個人による拠出の状況を踏まえ、政党財政の状況等を勘案し、見直すと。残念ながら、個人献金はこの間減少しております。政党の財政も潤沢とは言えない状況が続いています。ですから、一九九九年の段階でもこの状況は見えていたわけなので、この段階で、もちろん政治家の資金管理団体については廃止になったわけですけれども、政党あるいは政治資金団体についての献金については存続という形で一応決まったと理解するのが正しいのではないか、このように考えます。
以上でございます。
谷
谷口将紀#13
○谷口参考人 お答え申し上げます。
先ほど来話題になっております一九九四年政治資金規正法の附則第十条は、これは、前年の細川連立内閣の提出法案からきております。これに関して、当時の細川総理は、一九九三年九月二十二日の衆議院本会議におきまして、「連立与党間における、企業献金の廃止の意見に考慮し、その見直しを行う旨の合意を踏まえまして、」中略、「五年後の見直しにおきましては、連立与党間の合意の趣旨を踏まえまして、公的助成の効果や個人献金の拡充の程度なども考慮して、企業・団体献金の廃止についても当然検討がなされるものと考えております。」このように答弁をしておられます。
先ほど参考人からの陳述がございましたとおり、当時、社会党は政党に対する企業・団体献金廃止を主張しておりましたから、後に土井たか子衆議院議長が橋本総理に詰め寄ったり、あるいは現在も細川元総理がそうした解釈に理解を示したりすることは分かるわけでございますけれども、平成の政治改革においては、企業・団体献金に対する規制を強化するという点に関しては幅広いコンセンサスが成立していたものの、政党に対するものまで禁止をするという認識は細川連立与党の間ですら共有をされてはいなかった、まして自民党の入れるところではなかったというのが客観的な事実でございます。
ちなみに、この附則による、「この法律の施行後五年を経過した場合においては、」云々かんぬん、「会社、労働組合その他の団体が拠出する政治資金のあり方について、更に検討を加えるものとする。」という附則は、実は、一九七五年の改正からずっと定められているということでございまして、このとき何かが大きく変わったということではございません。
この発言だけを見る →先ほど来話題になっております一九九四年政治資金規正法の附則第十条は、これは、前年の細川連立内閣の提出法案からきております。これに関して、当時の細川総理は、一九九三年九月二十二日の衆議院本会議におきまして、「連立与党間における、企業献金の廃止の意見に考慮し、その見直しを行う旨の合意を踏まえまして、」中略、「五年後の見直しにおきましては、連立与党間の合意の趣旨を踏まえまして、公的助成の効果や個人献金の拡充の程度なども考慮して、企業・団体献金の廃止についても当然検討がなされるものと考えております。」このように答弁をしておられます。
先ほど参考人からの陳述がございましたとおり、当時、社会党は政党に対する企業・団体献金廃止を主張しておりましたから、後に土井たか子衆議院議長が橋本総理に詰め寄ったり、あるいは現在も細川元総理がそうした解釈に理解を示したりすることは分かるわけでございますけれども、平成の政治改革においては、企業・団体献金に対する規制を強化するという点に関しては幅広いコンセンサスが成立していたものの、政党に対するものまで禁止をするという認識は細川連立与党の間ですら共有をされてはいなかった、まして自民党の入れるところではなかったというのが客観的な事実でございます。
ちなみに、この附則による、「この法律の施行後五年を経過した場合においては、」云々かんぬん、「会社、労働組合その他の団体が拠出する政治資金のあり方について、更に検討を加えるものとする。」という附則は、実は、一九七五年の改正からずっと定められているということでございまして、このとき何かが大きく変わったということではございません。
長
長谷川淳二#14
○長谷川(淳)委員 ありがとうございます。明確に、政党助成金とセットで廃止ではなかったということがここで改めて正しく確認できたと思います。
分かりやすく言いますと、当時の細川連立与党はいろいろな議論があった、いわば三角でございます。自民党は企業・団体献金は存続、丸でございます。三角と丸がバツになるはずがないというふうに私は認識しております。
次に、政治資金の在り方について、中北参考人にお伺いをさせていただきます。
先ほど来、個人献金、企業・団体献金、政党助成金、トータルでの検討が不可欠であるという、私は極めて正しい御指摘をいただいたと思います。政党が公的助成に頼ることの問題点。先ほど、政党のカルテル政党化、ポピュリズムに陥る危険性もある、あるいは国家権力の介入の危険性もある。
そして、個人献金の問題。今度、企業・団体献金を全廃すれば個人献金に振り替わると。ただ、日本の場合は共同体社会ですから、必ず誰かが何らかの地域や企業や組合に所属している。そうなると、個人献金と言えるかどうかという疑念がどうしても生じます。かえって政治資金の透明性を損なうんじゃないかということもございます。
また、個人献金を促進するために寄附税制の拡充、これは大いに検討すべきと思います。ただ、やはりNPO税制よりも大胆に拡充することはかえって、形を変えた公的助成ではないか。これも、各党各会派だけではなく、広く国民の皆さんの御意見を中立的に聞くことが必要じゃないかと思います。
いずれにしましても、企業、団体が、個人の様々な帰属を得て、社会経済の主体として活動しているわけでございます。やはり、そうした企業、団体が果たしている役割を踏まえて、節度ある形で企業、団体にも支え手として参画していただく、こういったことが重要ではないかというふうに思っています。
したがいまして、この公的助成、政党助成金、個人献金、そして企業・団体献金の在り方について、いま一度、中北参考人の御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →分かりやすく言いますと、当時の細川連立与党はいろいろな議論があった、いわば三角でございます。自民党は企業・団体献金は存続、丸でございます。三角と丸がバツになるはずがないというふうに私は認識しております。
次に、政治資金の在り方について、中北参考人にお伺いをさせていただきます。
先ほど来、個人献金、企業・団体献金、政党助成金、トータルでの検討が不可欠であるという、私は極めて正しい御指摘をいただいたと思います。政党が公的助成に頼ることの問題点。先ほど、政党のカルテル政党化、ポピュリズムに陥る危険性もある、あるいは国家権力の介入の危険性もある。
そして、個人献金の問題。今度、企業・団体献金を全廃すれば個人献金に振り替わると。ただ、日本の場合は共同体社会ですから、必ず誰かが何らかの地域や企業や組合に所属している。そうなると、個人献金と言えるかどうかという疑念がどうしても生じます。かえって政治資金の透明性を損なうんじゃないかということもございます。
また、個人献金を促進するために寄附税制の拡充、これは大いに検討すべきと思います。ただ、やはりNPO税制よりも大胆に拡充することはかえって、形を変えた公的助成ではないか。これも、各党各会派だけではなく、広く国民の皆さんの御意見を中立的に聞くことが必要じゃないかと思います。
いずれにしましても、企業、団体が、個人の様々な帰属を得て、社会経済の主体として活動しているわけでございます。やはり、そうした企業、団体が果たしている役割を踏まえて、節度ある形で企業、団体にも支え手として参画していただく、こういったことが重要ではないかというふうに思っています。
したがいまして、この公的助成、政党助成金、個人献金、そして企業・団体献金の在り方について、いま一度、中北参考人の御見解をお伺いしたいと思います。
中
中北浩爾#15
○中北参考人 御質問にお答えします。
私は、政党政治にとって、政治活動の自由というのは非常に重要なものだ、これを強調させていただきたいと思います。
戦前の日本は、軍部、国家の弾圧によって政党が解散させられ、大政翼賛会、こういう形になりました。こういう歴史を踏まえて日本国憲法が制定されたわけであります。こういった点を十二分に議員の皆様にも、こういった歴史を背負っているということを認識していただきたい。
この自由ということ、政党政治における自由ということ、それは様々、個人の政治参画も含めてということですけれども、この大切さがややもすると損なわれてきているのではないか、国営政党化しているんじゃないか、こういう危機感を述べさせていただいたところであります。
それから、問題になっていることが、個人献金と企業・団体献金、どうなのか。原理的に言えば、今の民主主義は一人一票制によって成り立っております。ですから、個人献金の方が望ましいということは原理的に言えるかもしれません。
ただ、個人献金が善で企業・団体献金が悪かというと、そういうわけではありません。
例えば、アメリカの大富豪が四百億円を使って大統領候補を推した、これが選挙結果に関わったんじゃないかということが流れております。こういったことを踏まえて考えますと、現実には、個人の方がかなり特定の利益を推す可能性がある。企業の方は、例えば国民政治協会という政党に入れれば、幅広い、例えば自由主義社会を守るとかそういった次元で、公益的なところに近いところで要求を期待して献金をする可能性もあるわけなので、すなわち、個人献金が善で企業・団体献金が悪だということを言うことはなかなか難しいのではないか。
また、個人献金と企業・団体献金、なかなかグレーゾーンがございます。本日、昨日報道されている大臣の献金の問題もございますし、あと、この委員会においても大串委員が、グレーゾーンがあるからこそ罰則規定を設けるのはなかなか難しかったという発言もしております。何が自発性なのか、自発的な個人献金なのか、非常に実は難しいです。我々の自発性というのも、周りから、環境から言われて自発的に行っているように考えているところもあるので、きれいに分かれることはなかなか難しいという前提でお考えいただくことが必要ではなかろうか、このように考えます。
以上でございます。
この発言だけを見る →私は、政党政治にとって、政治活動の自由というのは非常に重要なものだ、これを強調させていただきたいと思います。
戦前の日本は、軍部、国家の弾圧によって政党が解散させられ、大政翼賛会、こういう形になりました。こういう歴史を踏まえて日本国憲法が制定されたわけであります。こういった点を十二分に議員の皆様にも、こういった歴史を背負っているということを認識していただきたい。
この自由ということ、政党政治における自由ということ、それは様々、個人の政治参画も含めてということですけれども、この大切さがややもすると損なわれてきているのではないか、国営政党化しているんじゃないか、こういう危機感を述べさせていただいたところであります。
それから、問題になっていることが、個人献金と企業・団体献金、どうなのか。原理的に言えば、今の民主主義は一人一票制によって成り立っております。ですから、個人献金の方が望ましいということは原理的に言えるかもしれません。
ただ、個人献金が善で企業・団体献金が悪かというと、そういうわけではありません。
例えば、アメリカの大富豪が四百億円を使って大統領候補を推した、これが選挙結果に関わったんじゃないかということが流れております。こういったことを踏まえて考えますと、現実には、個人の方がかなり特定の利益を推す可能性がある。企業の方は、例えば国民政治協会という政党に入れれば、幅広い、例えば自由主義社会を守るとかそういった次元で、公益的なところに近いところで要求を期待して献金をする可能性もあるわけなので、すなわち、個人献金が善で企業・団体献金が悪だということを言うことはなかなか難しいのではないか。
また、個人献金と企業・団体献金、なかなかグレーゾーンがございます。本日、昨日報道されている大臣の献金の問題もございますし、あと、この委員会においても大串委員が、グレーゾーンがあるからこそ罰則規定を設けるのはなかなか難しかったという発言もしております。何が自発性なのか、自発的な個人献金なのか、非常に実は難しいです。我々の自発性というのも、周りから、環境から言われて自発的に行っているように考えているところもあるので、きれいに分かれることはなかなか難しいという前提でお考えいただくことが必要ではなかろうか、このように考えます。
以上でございます。
長
長谷川淳二#16
○長谷川(淳)委員 中北参考人、ありがとうございます。
中北参考人がおっしゃるように、おそれがあるだけで禁止、規制をするということではないと思います。おそれがあるからやはり公開を徹底し、最終的には国民、有権者の皆さんの不断の監視と批判の下に置くということがまず第一、一番大事だというふうに思います。
最後に、受け手の問題の指摘もございます。
政党支部について、我が党は、五千人近い議員を擁し、地域、あるいは各選挙区、そして職域に組織をつくっております。これは、我が党が国民政党であるがゆえに、様々な国民の皆さんの声を酌み上げるために組織をしています。
ただ一方で、これは中北参考人がおっしゃるように、例えば、労働組合を母体とする政党さんは、労働組合がいわば選挙の実動部隊でございますので、我が党に対しては、そんなに選挙の政党支部が必要なのかどうか、制限すべき、こういった指摘もあるところでございます。
やはり、政党のよって立つところ、歴史によって様々で、その収支の構造も違います。企業・団体献金あるいは政党機関紙、様々な収支の構造がある中で、やはり、それぞれの政党の成り立ちに由来するそうした違いをお互いに十分尊重した上で、各党各会派間で議論を重ね、合意を得る努力が求められていると思います。一票でも多数であればよいというものではないというふうに思っています。我が党は、圧倒的多数であったときでも、我が党独断で政治資金制度を決めたことは行ってきておりません。
そこで、政治改革のプロセスを研究されてきた中北参考人に、今回の企業・団体献金について、三月末までに結論を得るために、党利党略による数合わせの論理ではなく、第三者機関で徹底的に議論をすべきと御提言いただきましたが、やはり政党のそれぞれの成り立ちを尊重しながら、一致点を見出すためにいかなる方策や知恵が考えられるのか、御助言をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →中北参考人がおっしゃるように、おそれがあるだけで禁止、規制をするということではないと思います。おそれがあるからやはり公開を徹底し、最終的には国民、有権者の皆さんの不断の監視と批判の下に置くということがまず第一、一番大事だというふうに思います。
最後に、受け手の問題の指摘もございます。
政党支部について、我が党は、五千人近い議員を擁し、地域、あるいは各選挙区、そして職域に組織をつくっております。これは、我が党が国民政党であるがゆえに、様々な国民の皆さんの声を酌み上げるために組織をしています。
ただ一方で、これは中北参考人がおっしゃるように、例えば、労働組合を母体とする政党さんは、労働組合がいわば選挙の実動部隊でございますので、我が党に対しては、そんなに選挙の政党支部が必要なのかどうか、制限すべき、こういった指摘もあるところでございます。
やはり、政党のよって立つところ、歴史によって様々で、その収支の構造も違います。企業・団体献金あるいは政党機関紙、様々な収支の構造がある中で、やはり、それぞれの政党の成り立ちに由来するそうした違いをお互いに十分尊重した上で、各党各会派間で議論を重ね、合意を得る努力が求められていると思います。一票でも多数であればよいというものではないというふうに思っています。我が党は、圧倒的多数であったときでも、我が党独断で政治資金制度を決めたことは行ってきておりません。
そこで、政治改革のプロセスを研究されてきた中北参考人に、今回の企業・団体献金について、三月末までに結論を得るために、党利党略による数合わせの論理ではなく、第三者機関で徹底的に議論をすべきと御提言いただきましたが、やはり政党のそれぞれの成り立ちを尊重しながら、一致点を見出すためにいかなる方策や知恵が考えられるのか、御助言をいただきたいと思います。
中
中北浩爾#17
○中北参考人 質問にお答えします。
我が国は、自由主義的民主主義を取っております。その下では多様な主体、多様な政治主体が競争する、これによって活力、あるいは国民の様々な利益を代表していく、こういう社会でございます。ですから、この多様性、そういうものがなくて、一つの正しい方法があれば独裁でいいわけです。そうではない。
ですから、自民党の在り方、あるいは立憲民主党の在り方、共産党の在り方、公明党の在り方、こういったところで甚だしい弊害があるところについては一定の規制はかけていかないといけない、このように考えますけれども、しかし、一つの党だけこの特性を押し込んで抑圧するというふうな形を取ることが適切かというと、疑問を持っております。
こういった中で、やはり幅広い合意を形成、皆様の間でしていただきたいと思いますし、そのためには、第三者的な機関で慎重に検討し、コンセンサスをつくっていただきたい。
そして、現状では、国民民主党と公明党がキャスチングボートを握っております。この両党は中道という立場を採用しているかと思っております。中道というのは、ただ足して二で割ることではございません。幅広い国民的な合意を形成する、こうした役割を担うのが中道政党の役割だ、このように考えております。両党にはしっかりそうした役割を担っていただきたい、こういうふうに期待をいたしておるところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →我が国は、自由主義的民主主義を取っております。その下では多様な主体、多様な政治主体が競争する、これによって活力、あるいは国民の様々な利益を代表していく、こういう社会でございます。ですから、この多様性、そういうものがなくて、一つの正しい方法があれば独裁でいいわけです。そうではない。
ですから、自民党の在り方、あるいは立憲民主党の在り方、共産党の在り方、公明党の在り方、こういったところで甚だしい弊害があるところについては一定の規制はかけていかないといけない、このように考えますけれども、しかし、一つの党だけこの特性を押し込んで抑圧するというふうな形を取ることが適切かというと、疑問を持っております。
こういった中で、やはり幅広い合意を形成、皆様の間でしていただきたいと思いますし、そのためには、第三者的な機関で慎重に検討し、コンセンサスをつくっていただきたい。
そして、現状では、国民民主党と公明党がキャスチングボートを握っております。この両党は中道という立場を採用しているかと思っております。中道というのは、ただ足して二で割ることではございません。幅広い国民的な合意を形成する、こうした役割を担うのが中道政党の役割だ、このように考えております。両党にはしっかりそうした役割を担っていただきたい、こういうふうに期待をいたしておるところでございます。
以上でございます。
長
長谷川淳二#18
○長谷川(淳)委員 ありがとうございます。
我が党も、一致点を見出すべく、真摯に協議をしてまいります。その思いで臨んでまいります。
以上です。ありがとうございました。
この発言だけを見る →我が党も、一致点を見出すべく、真摯に協議をしてまいります。その思いで臨んでまいります。
以上です。ありがとうございました。
渡
江
江田憲司#20
○江田委員 参考人の皆様、本日は、お忙しい中、本当にありがとうございます。
ただ、委員長、私は昨年十二月の本委員会で、河野洋平元自民党総裁の招致を要請をしたんですが、本日、いかなる理由で出席をされていないんでしょうか。ちょっと御説明いただければ幸いでございます。
この発言だけを見る →ただ、委員長、私は昨年十二月の本委員会で、河野洋平元自民党総裁の招致を要請をしたんですが、本日、いかなる理由で出席をされていないんでしょうか。ちょっと御説明いただければ幸いでございます。
渡
江
江田憲司#22
○江田委員 今日は、細川護熙元総理のある意味で分身というか、一心同体で仕事をされてきた成田参考人も来られておりますので、しかも、河野洋平元総裁はいろいろなところで、五年後見直しを条件に政党への企業・団体献金も廃止が合意できたとおっしゃっているわけですからね。是非歴史の証人としてこの場に出ていただきたいと思いますので、是非お取り計らいをお願いしたいと思います。
さて、昨日、自民党の参議院議員から驚くべき発言が出まして、十万円の商品券交付に対して、歴代総理が慣例として普通にやっていたんだというふうな発言をされているんですけれども、まさに、こういうのを配るとすれば、政務秘書官の役回りなんですね。
成田参考人、当時、細川政権下では慣例として普通に行われていたんでしょうか。端的にお答えください。
この発言だけを見る →さて、昨日、自民党の参議院議員から驚くべき発言が出まして、十万円の商品券交付に対して、歴代総理が慣例として普通にやっていたんだというふうな発言をされているんですけれども、まさに、こういうのを配るとすれば、政務秘書官の役回りなんですね。
成田参考人、当時、細川政権下では慣例として普通に行われていたんでしょうか。端的にお答えください。
成
江
江田憲司#24
○江田委員 ありがとうございます。
私は、自民党の総理大臣の橋本龍太郎さんの政務秘書官で、もし十万円の商品券を交付するとすれば私の役回りだったんですが、断固としてこういうことはなかったということは申し上げたいと思います。
こうした認識を持っている議員がいることも情けないですし、ある意味で、これだけ、この委員会でも政治と金の問題が議論をされ、いかにして二度と政治と金の問題を起こさないような方策が検討されている折に、当の総理大臣が十万円もの商品券を交付、これがいかに異常なことかということは、私は申し上げておきたいと思います。
先ほど中北参考人からは言及がございましたので、谷口参考人から、この問題についてどうお考えか、石破総理の責任問題をどうお考えか、ちょっと御答弁いただけませんか。
この発言だけを見る →私は、自民党の総理大臣の橋本龍太郎さんの政務秘書官で、もし十万円の商品券を交付するとすれば私の役回りだったんですが、断固としてこういうことはなかったということは申し上げたいと思います。
こうした認識を持っている議員がいることも情けないですし、ある意味で、これだけ、この委員会でも政治と金の問題が議論をされ、いかにして二度と政治と金の問題を起こさないような方策が検討されている折に、当の総理大臣が十万円もの商品券を交付、これがいかに異常なことかということは、私は申し上げておきたいと思います。
先ほど中北参考人からは言及がございましたので、谷口参考人から、この問題についてどうお考えか、石破総理の責任問題をどうお考えか、ちょっと御答弁いただけませんか。
谷
谷口将紀#25
○谷口参考人 戦前のことでございますが、組閣のときに、首相は官邸に集まった記者団にお酒を差し入れるという慣習がございました。そのところ、岡田啓介総理大臣は、この慣習に反して、お酒を冷やす氷だけを配った、こういう逸話がございます。
岡田総理の場合は単にお酒を買う金がなかったというふうにも言われておりますが、政治と金の問題が起きているさなかに総理大臣に就任されたわけですから、慣習にとらわれず、瓜田李下のお気持ちを持っていただきたかったというふうに存じます。
この発言だけを見る →岡田総理の場合は単にお酒を買う金がなかったというふうにも言われておりますが、政治と金の問題が起きているさなかに総理大臣に就任されたわけですから、慣習にとらわれず、瓜田李下のお気持ちを持っていただきたかったというふうに存じます。
江
江田憲司#26
○江田委員 ありがとうございました。
それから、政治家個人への企業献金、団体献金は禁止されたとはいえ、先ほど谷口参考人からも言及がありましたとおり、政党支部なるものが雨後のタケノコのように出てきまして、九四年にそういう方向性が示されたので、五年間で、九九年当時は五千八百、今現在は七千八百、二千以上増えているんですね。
政党支部というのは、ある意味政治家個人と一心同体ですから、そこに企業・団体献金を受け入れれば、実際上、政治家個人への献金が許されると同じ状況だというふうになっているんですけれども、これに対してちょっと中北参考人の御意見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →それから、政治家個人への企業献金、団体献金は禁止されたとはいえ、先ほど谷口参考人からも言及がありましたとおり、政党支部なるものが雨後のタケノコのように出てきまして、九四年にそういう方向性が示されたので、五年間で、九九年当時は五千八百、今現在は七千八百、二千以上増えているんですね。
政党支部というのは、ある意味政治家個人と一心同体ですから、そこに企業・団体献金を受け入れれば、実際上、政治家個人への献金が許されると同じ状況だというふうになっているんですけれども、これに対してちょっと中北参考人の御意見を伺いたいと思います。
中
中北浩爾#27
○中北参考人 お答え申し上げます。
政党支部については、自民党の政党支部、特に選挙区支部が設けられたのは平成の政治改革以降というふうに私は認識しております。特に選挙区支部の機能としては、特に国会議員の場合は地方議員の総力を結集する、そういう選挙活動の目的と、やはり政治資金の問題、この二つがあると理解しています。
ただ、自民党の場合というのは、自分党と言われるように、政治家が個人で集まってできた政党でございます。そうなると、先ほど長谷川委員からもありましたように、国会議員、地方議員、様々な、多くの地域に根差した政党ですので、その結果として、支部が膨張している。そして、ややもすると、その支部について、例えば都道府県連そして党本部、これが十分にコントロールできているかというと、心もとない状況であることも事実であります。
ただ、先ほど私がお話ししたように、例えば、地方議員であるとか地方政党組織について十分な考慮を入れて、考慮して政治資金の扱いについて決めてきたかというと、そうではないということでございますので、こういった点も含めて慎重な審議をしていただきたい、このように考えております。
以上です。
この発言だけを見る →政党支部については、自民党の政党支部、特に選挙区支部が設けられたのは平成の政治改革以降というふうに私は認識しております。特に選挙区支部の機能としては、特に国会議員の場合は地方議員の総力を結集する、そういう選挙活動の目的と、やはり政治資金の問題、この二つがあると理解しています。
ただ、自民党の場合というのは、自分党と言われるように、政治家が個人で集まってできた政党でございます。そうなると、先ほど長谷川委員からもありましたように、国会議員、地方議員、様々な、多くの地域に根差した政党ですので、その結果として、支部が膨張している。そして、ややもすると、その支部について、例えば都道府県連そして党本部、これが十分にコントロールできているかというと、心もとない状況であることも事実であります。
ただ、先ほど私がお話ししたように、例えば、地方議員であるとか地方政党組織について十分な考慮を入れて、考慮して政治資金の扱いについて決めてきたかというと、そうではないということでございますので、こういった点も含めて慎重な審議をしていただきたい、このように考えております。
以上です。
江
中