農林水産委員会

2025-04-08 衆議院 全132発言

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会議録情報#0
令和七年四月八日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 御法川信英君
   理事 鈴木 貴子君 理事 西田 昭二君
   理事 葉梨 康弘君 理事 神谷  裕君
   理事 野間  健君 理事 渡辺  創君
   理事 池畑浩太朗君 理事 長友 慎治君
      大空 幸星君    勝目  康君
      栗原  渉君    小池 正昭君
      坂本竜太郎君    柴山 昌彦君
      武村 展英君    田野瀬太道君
      根本  拓君    長谷川淳二君
      平沼正二郎君    宮下 一郎君
      向山  淳君    森下 千里君
      簗  和生君    山本 大地君
      石川 香織君    岡田 華子君
      金子 恵美君    小山 展弘君
      近藤 和也君    西川 将人君
      福田 淳太君    藤原 規眞君
      緑川 貴士君    柳沢  剛君
      山田 勝彦君    空本 誠喜君
      林  佑美君    許斐亮太郎君
      村岡 敏英君    庄子 賢一君
      角田 秀穂君    八幡  愛君
      北神 圭朗君
    …………………………………
   農林水産大臣       江藤  拓君
   農林水産副大臣      笹川 博義君
   農林水産大臣政務官    庄子 賢一君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           神ノ田昌博君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         山口  靖君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房技術総括審議官)       堺田 輝也君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           安岡 澄人君
   政府参考人
   (農林水産省輸出・国際局長)           森  重樹君
   政府参考人
   (農林水産省農産局長)  松尾 浩則君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  松本  平君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  杉中  淳君
   政府参考人
   (林野庁長官)      青山 豊久君
   政府参考人
   (水産庁長官)      森   健君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房福島復興推進政策統括調整官) 川合  現君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局次長)       井崎 信也君
   農林水産委員会専門員   千葉  諭君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月八日
 辞任         補欠選任
  根本  拓君     向山  淳君
  根本 幸典君     柴山 昌彦君
  森下 千里君     坂本竜太郎君
  小山 展弘君     藤原 規眞君
同日
 辞任         補欠選任
  坂本竜太郎君     森下 千里君
  柴山 昌彦君     勝目  康君
  向山  淳君     根本  拓君
  藤原 規眞君     小山 展弘君
同日
 辞任         補欠選任
  勝目  康君     根本 幸典君
    ―――――――――――――
四月七日
 森林経営管理法及び森林法の一部を改正する法律案(内閣提出第三一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 森林経営管理法及び森林法の一部を改正する法律案(内閣提出第三一号)
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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御法川信英#1
○御法川委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官山口靖君、大臣官房技術総括審議官堺田輝也君、消費・安全局長安岡澄人君、輸出・国際局長森重樹君、農産局長松尾浩則君、畜産局長松本平君、経営局長杉中淳君、林野庁長官青山豊久君、水産庁長官森健君、厚生労働省大臣官房審議官神ノ田昌博君、経済産業省大臣官房福島復興推進政策統括調整官川合現君、国土交通省水管理・国土保全局次長井崎信也君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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御法川信英#2
○御法川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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御法川信英#3
○御法川委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。山本大地君。
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山本大地#4
○山本委員 おはようございます。自由民主党・無所属クラブ、和歌山一区選出の山本大地でございます。
 本日は、質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。農林水産委員会での質問は初めてになりますが、次に予定されております大空幸星委員とともに、私たちは平成生まれの議員として、フレッシュな、元気よく質問してまいりたいと思いますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 それでは、水産分野、主に漁業従事者と遊漁船の関係についてお伺いをしたいというふうに思います。
 先日、私の地元、和歌山市の加太におきまして漁業組合の方々とお話をする機会がございました。その中で、いわゆる遊漁船業、釣り船などの遊漁船業とのトラブルが頻発しているというふうにお伺いをいたしました。水産庁に確認をしたところ、細かい内容は違いますが、全国的に同じような問題が頻発しているということでした。
 和歌山の加太の場合は、百三十年続く一本釣りの漁法で漁を行っておりまして、漁獲量も管理をし、資源管理も行っておりますが、漁獲量の報告義務のない遊漁船が大量に押し寄せて漁業をし、資源管理、資源の枯渇の危険性が非常にあるということのまず問題がございました。また、夜釣りの禁止も組合ではやっておりますが、遊漁船は関係ないので、夜も明かりをつけてたくさん釣りをしており、ワカメなどの海藻類に非常に影響が出るなど、もう細かく挙げるとたくさんトラブルがあるというお話を伺いました。
 このような漁業者と遊漁船のトラブルに関して、もちろん、管轄の都道府県の農林水産部が現地に入って、しっかり問題の解決に当たるのが本来の筋ではありますが、農林水産省としてどのような対応策があるのかを教えていただきたいと思います。
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森健#5
○森(健)政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、漁業と遊漁の間で資源や漁場の利用に関します様々な問題が各地で発生をしているということを認識しております。
 水産資源の管理、漁場利用の適正化のためには、遊漁の関係者も含めまして、地域の関係者間で協議を行い、解決策を策定する、さらに、合意されたルールの周知、遵守を図るということが大変重要でございます。
 このような問題解決の場として、都道府県知事は、遊漁船業の適正化に関する法律に基づく遊漁船業者や漁業者、関係自治体等を構成員としました協議会を設置ができるという仕組みがございます。さらに、海洋レクリエーション関係者も構成員としました海面利用協議会の設置ということも可能となっております。
 また、都道府県に設置されております漁業調整委員会による指示あるいは都道府県の漁業調整規則によって、遊漁者も対象としたルールというものを設けることも可能ということでございます。
 このように、都道府県が主体となって、それぞれの地域の実情に応じ、遊漁者を含めた問題の解決を図っていくことが重要でございますが、農林水産省といたしましても、全国各地の取組等を都道府県の方にしっかり周知をして助言等を行っていきたいと考えております。
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山本大地#6
○山本委員 ありがとうございました。
 この問題、突き詰めてお話を伺っていくと、トラブルが起こったときに交渉する相手が最終、いるかどうか、もうそこに尽きるということに私は行き着きました。
 実は、この加太においても、乗合船、釣り船のような遊漁船業に従事している方のほとんどが漁業組合に所属をしている方々ということでございます。組合に所属をしていることが義務ではないということですけれども、全国的にも七割程度は遊漁船業、どこかしらの地域の漁業組合に所属をしているということでございます。漁業組合に所属をしていると、トラブルが起こったときに組合同士で交渉も行うことができますし、必要であれば新たな取決めを結ぶこともできます。
 ただ、残りの、都道府県から遊漁船業の許可は得てはいるんですけれども、組合に所属をしていない三割がなかなかここは難しくて、個別に船まで行ってお話をする、個別に注意をしていくというのが、大きい海の上ですから、そして都道府県をまたいで来られる方も多いので、なかなか難しいのが現状だというところでございます。
 ですから、全ての遊漁船の方々に組合に所属していただくというのもなかなか難しいんですけれども、何かしらのグループ、団体に所属をしていただき、その中で禁止事項、取決めを行っていき、また違反があればその団体同士でお話ができる、そういった取決め、ルールを作っていくしか方法がないのではないかというふうに私は思いました。
 漁業をなりわいとしてやられている方々もそういう意見を持っている方が非常に多くて、そういった点に関して、先ほども説明がありましたけれども、農林水産省の方で何か解決策というものがありましたら、もう一度御教示願いたいというふうに思います。
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森健#7
○森(健)政府参考人 お答えいたします。
 先ほどの答弁で御紹介をいたしました遊漁船業の適正化に関する法律に基づきます協議会、これにつきましては、都道府県知事は、必要に応じて、他県、県をまたぐ遊漁船業者なども構成員とすることができるという仕組みとなっております。
 この遊漁船に関係する問題、地域によって関係者は様々と思われますので、それぞれの地域の実情に応じた課題解決のために、是非この協議会制度を積極的に活用していただきたいというふうに考えているところでございます。
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山本大地#8
○山本委員 ありがとうございました。
 この法律、昨年の六月よりできたということでございまして、再三御答弁にありましたとおり、都道府県がやはり主体となることでございますので、私もしっかり働きかけをしていきたいというふうに思いますし、また、農林水産省の皆様もサポートのほどよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 では、次に、アメリカによる相互関税、いわゆるトランプ関税の件についてお伺いをしたいというふうに思います。
 日本時間四月の三日にトランプ大統領が相互関税を導入することを発表されまして、自動車産業などに対して非常に大きな影響があることを懸念されておりますし、昨日の株価も非常に大きく変動いたしました。
 昨晩、石破総理も電話会談を行ったというふうにもお聞きしておりますが、農林水産省といたしましては、このトランプ関税による日本の農産物に対する影響をどのように把握をされているか、お聞かせ願いたいと思います。
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森重樹#9
○森(重)政府参考人 お答え申し上げます。
 米国の相互関税の内容とその影響でございますけれども、まず内容でございますが、四月五日より、全ての国の各品目に一〇%の追加関税を課し、さらに、四月九日より、貿易赤字国を対象に、これを国別のより高い関税率に引き上げると。我が国の場合には、二四%に引き上げるというものであると承知してございます。
 今般の米国による措置は、幅広い国、地域を対象としてございまして、国ごとに税率も様々ということになってございますので、我が国から米国に多様な品目が輸出されてございます。品目ごとに、その単価や競争環境も異なります。国内農業への影響について、情報を収集、分析してまいります。
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山本大地#10
○山本委員 ありがとうございました。
 先ほど、幅広いというお話もございましたけれども、私、これからちょっと米に焦点を当てて質問していきたいというふうに思います。
 日本国内でも価格の高騰を受けて、この委員会においても米については非常に活発な議論が行われてきたと思いますけれども、以前からトランプ大統領より、日本は七〇〇%もの関税をかけている旨の発言もございました。後日、レビット報道官ももう一度、七〇〇%、こういう数字を挙げていわゆる日本の批判を行いましたけれども、非常にインパクトのあるこの七〇〇という数字、本当にそうなのかなと首をかしげるところではございますけれども、事実確認として改めて、日本の米国に対する関税はどうなっているのかというのをお伺いしたいというふうに思います。
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森重樹#11
○森(重)政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のトランプ大統領の発言については承知しているところでございます。
 事実関係でございますが、まず、国家貿易で輸入するミニマムアクセスの米、これにつきましては輸入差益のみで輸入してございまして、関税は無税となってございます。それ以外の輸入の場合には、一キログラム当たり三百四十一円の関税がかかるということになってございます。
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山本大地#12
○山本委員 ありがとうございます。
 非関税障壁も入れても、七〇〇という数字はちょっとやり過ぎかなという気がいたします。江藤大臣も理解不能だという言葉を使われて反論されておりましたが、こういうアメリカの見せ方に対して、農林水産省はしっかり、毅然として事実を伝えていっていただきたいというふうに思います。
 そして、この先行きが見通せないアメリカによる相互関税でございますけれども、これから、私個人の考えといたしまして、今後の交渉の中で、いわゆる自動車関連製品や工業製品の関税を下げる代わりに農作物を引換えに犠牲にするような、例えば、現在、日本の国民の皆様は米の価格高騰で苦しんでおられます。でも、市場価格の安定のために、アメリカに対して関税をなくしたり、米を大量に安く輸入するということは絶対に避けていただきたいというふうに思います。日本の農家を守る、その思いを持って対応に当たっていただきたいというふうに思います。これは私の個人の意見でございます。
 このように先行きは非常に見通せない中ではございますけれども、今後、アメリカに対してどのように対応をしていくのか、江藤大臣に是非とも決意をお伺いをしたいというふうに思います。
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江藤拓#13
○江藤国務大臣 まだ日にちがたっておりませんので、テレビなんかでは、私も見ましたが、この際、米を譲ったらいいじゃないかみたいな報道も見ました。何を言っているんだというのが私の率直な感想であります。
 今の日米間の経済連携協定につきましては、私が前回大臣になったときに、安倍総理の下で結びました。そのときに、安倍総理がどれほどの心血を注いでこの合意に至ったかという姿をそばで見てきました。TPPの交渉のときは、私は、林官房長官の下で農水の副大臣でした。
 ですから、そういう一連の流れを見て、しかも、五年前の経済連携協定を結んだときの大統領は、ほかならぬトランプさんですから、あなたでしょうというふうに私は率直に思っています。
 ですから、これまでも、七〇〇%なんという話は全くの誤解ですよ、根拠は分かりませんということはあらゆるチャンネルを使って言ってきたんですが、御参考までにちょっと言いますと、多分、二〇〇五年のときに、WTO農業交渉のときに、一九九九年から二〇〇一年までの国際価格の数字を使って、一度数字を出したことがあるんですが、そのときの数字は七七八%でした。しかし、これは参考の数字として出しただけであって、公式の発表ですらないわけであります。しかも、これはクリントン政権のときですからね。私もまだ国会議員になっていない。
 ですから、もう何を言っているのかよく分かりませんが、しかし、とても手ごわいと思います。私は、TPP交渉のときに国益会の会長をずっと務めてまいりました。アメリカという国は、一歩譲ったらそこに更に踏み込んでくる国です。右手に何かを載せたら左手もすぐに出てくるような国ですが、それは甘利当時の担当大臣がよく私におっしゃっていました。
 ですから、毅然とした態度で交渉してほしいというふうに御発言いただきましたが、大事なことだと思います。大事な友好国ではありますが、やはり日本には日本の国益がしっかりありますので、主張すべきことは堂々と主張する、それはやはり基本的な私は日本の取るべき姿勢だろうというふうに思っております。
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山本大地#14
○山本委員 ありがとうございました。
 大臣から、非常に強い決意のほどをお聞かせ願いました。是非とも、手ごわい相手ではございますけれども、やはり日本の農業を守る、その思いでこれから対応に当たっていただきたいというふうに思います。
 質問を終わります。ありがとうございました。
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御法川信英#15
○御法川委員長 次に、大空幸星君。
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大空幸星#16
○大空委員 おはようございます。自由民主党の大空幸星でございます。
 本日は、質問の機会を賜りましたことに、御法川委員長にお見舞いを申し上げた上で、心から感謝を申し上げます。
 私は、この四十名いらっしゃいます農水委員会の委員の皆様の中で、唯一東京の国会議員でございます。私の地元の江東区には、田んぼが一枚もないんですね。何で田んぼが一枚もない国会議員が農水委員会にいるのかとよく言われるんですけれども、やはり、消費空間から考える今後の農政の在り方は重要だと思っております。
 同時に、私の地元江東区には世界最大の魚市場である豊洲市場もございますし、この農水の中で、様々な分野で、やはり合理的な価格形成も含めて、東京だからこそ言えることというのもあるんじゃないのかなということも思っておりますが、本日は木についてお伺いをしたいと思っております。
 実は、江東区には木場とか新木場といった地名がございまして、まさに江戸時代から続く木材の町でもあるんですね。今も材木業者の方が多くいらっしゃいます。
 この木について、皆様御案内のとおり、国土の三分の二が森林です。そして、その約四割が人工林、多くがやっと利用期を迎えているという中にあって、この国産材の供給力の強化、それから活用、やっとできる状況になった。本当に、ウッドショック以降、国産材を使っていこうということで、外国の材木を多く扱っておられる業者さんにおいてもそういった考え方が広まってきているところであります。同時に、国でも、経済安全保障の観点からこの国産材の促進というのを今図っていただいている。
 非常に重要なのは、木材の需要をどのように喚起をしていくか、私はそこに尽きるんじゃないのかなと思っております。この木材需要の喚起というときにいろいろなことを言われますけれども、私は、非常にシンプルで、なぜ木を使うといいのか、もうこのシンプルな問いをまず多くの皆さんに御理解をいただくことから始まるのではないかと思っております。
 木材の利用促進、一番先に言われるのは、やはり環境性能のよさ。CO2を吸収して、森林のサイクルを整えていくんだと。ただ、じゃ、個人が住宅を建てるときに、カーボンニュートラルの社会に貢献したいから木を使おうとは恐らく、そういう方もいらっしゃると思いますけれども、余りならないんじゃないか。高尚な目的よりも、どちらかというと人と木の相互作用、例えば、リラックスするとか香りがいいとか、若しくは、湿度を調整する暮らしの効用であるとか、こういったところ、まだまだ打ち出しが正直足りないところがあると思います。
 カーボンニュートラルの実現のために木材を使うということも当然必要ですけれども、人間にとって木というものがどういった作用があるのかということ、これは例えば、千葉大学の宮崎先生なんかが、木材セラピーを科学的に、根拠を持って研究を進めているんですね。木が科学的に人にいいんだというような研究も今進んでいる中で、木の持つ力、すなわちこれは木力といいますけれども、この木力のようなものをより広げていくことが、木材のそもそもの需要喚起には私は非常にいいんじゃないかというふうに思っております。
 大臣、この木材、木の持つ力をどのように捉えた上で木材需要喚起を行っていくべきとお考えなのか、是非お聞かせください。
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江藤拓#17
○江藤国務大臣 大変若い発想で木について語っていただいて、とてもうれしいです。
 物を売るときにとても大事なことは、私はストーリーだと思っています。安いからとか、機能がいいからということだけではなくて、その物が持つ商品の背景のようなものがしっかり伝われば、たとえ割高であっても、消費者は買ってくれる。
 木材については、様々な効能があることはもう言うまでもない、宮崎先生のお話も御紹介いただきましたが、まず、匂いが違いますよね、ぬくもりが違いますよね。私のおやじが宮崎に家を建てたときに、物すごい自分の部屋だけは内装の板にこだわりました。私の部屋はコンパネの上に壁紙なんですけれども、高いので。ただ、おやじは俺の部屋だけはと、コウヤマキというとてつもなく高い木を使ってとてもお金がかかりましたが、しかし、時間がたつと、経年、たてばたつほど、すばらしい色合いが出て、やはり違いますよ。
 そして、御地元の、私は、東京木材問屋協同組合に行ったことがあります。あの会館にも行ったことがあります。すごいですよね。すばらしい建物で、やはりそういうものが、国も随分、公共施設について木を使うことを法律も作りまして推進してまいりましたが、やはり、まず隗より始めよですから、我々がまずそれに取り組んで、そして、それを見た人たちが、例えば子供たちが、児童館が木で造られていたら、お父さんは今度家を造るんでしょう、なるべく国産材を使った、こういう、いい匂いがする家にしてほしいなと言ってくれれば、そういうところから木材の需要も増えていく。
 今委員がおっしゃるように、ストーリーを作っていくことはとても大事だと私も思っております。
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大空幸星#18
○大空委員 ありがとうございます。
 江東区の木材会館にもお越しをいただいたことがあると、大変力強いお言葉をいただきました。
 まさに隗より始めよで、林野庁の霞が関の本庁庁舎は物すごく木をふんだんに使っていただいている。江東区に林野庁の官舎がございますけれども、この官舎は実は余り木が使われていないんですね。是非、隗より始めよということで、職員のストレス軽減のためにも木材を使っていただきたいと思っておりますが、まさに、町の中に木が増えるというのは、おっしゃったとおり、非常に重要なんですね。
 そういった意味においては、非住宅分野、それから中高層の木造建築物、残念ながら、全く木材の利用というのが進んでいないという状況もあります。
 私個人の考えでは、やはり昨年、住宅の新設の着工数が八十万戸を切って、やはり住宅分野、木造が進んでいるといいましても、五七%、半分でありますし、同時に、はりなんかの横架材では国産材は実は余り使われていませんので、まだまだ活用の余地があると思いますが、やはり町の中に増やしていくという意味においては、中高層の木造建築物をしっかりと増やしていく、まだたしか百棟前後だと思いますので、増やしていくということは重要だろうと思っております。
 構造物として木材を使うということも、内装、外装はもちろんですけれども、構造物として使うということも最近は技術開発なんかで可能になってきて、三時間の耐火部材ももう開発をされていますから、やはり技術が進展していくに当たって、もう既に、こうした中高層で木造建築物を建てるということは可能なわけでありまして、これは是非、政府として、どのようにこの中高層木造建築物を増やしていくのか、お考えをお聞かせください。
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青山豊久#19
○青山政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のように、国産材の需要拡大に向けましては、これまで木材が余り使われてこなかった中高層建築物への木材利用の拡大が重要でございます。
 このため、農林水産省では、耐火性や強度に優れた製品、技術の開発や建築物の実証、低コスト化に向けたCLT等の寸法の標準化や中規模ビルを木造で造る標準的なモデルの作成、普及、オフィス、商業施設等の建築物を木造でできる設計者、施工者の育成などを推進しております。
 今後とも、こうした取組を通じまして、中高層建築物への木材利用の拡大に努めてまいりたいと考えております。
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大空幸星#20
○大空委員 ありがとうございます。
 やはり企業の皆さんに木を使うんだということをより強く思っていただく必要があると思っております。
 今、建築物の木材利用促進協定、国は二十五件、地方公共団体が百五十五件。例えばコンビニエンスストアとかファストフードのチェーン店なんかと農林水産省で協定を結んでいただいて、なるべく、特に店舗においてはその地域の木材を使っていただくなんという取組も行っていただいていると思っておりますけれども、これは個人の住宅でも一緒だと思いますが、木を使うことのインセンティブがやはり必要なんだろうと思うんです。木がどれだけいいと言ったとしても、やはり企業は営利活動でありますから、その営利活動においてもプラスになるような、そういった制度設計を行っていく必要がある。
 例えば、木を使うことによって企業評価そのものが上がっていくんだというような間接的なインセンティブもあると思いますし、この木材の利用の促進協定においては既に財政的な支援なんかが、一部事業の加算等も行われている。直接的なインセンティブと間接的なインセンティブ、これは両方重要だと思っておりますけれども、企業が木材利用を促進していくことに対してのインセンティブ、活用はどのようにお考えか、お聞かせください。
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青山豊久#21
○青山政府参考人 お答えいたします。
 木材需要を喚起していくためには、個人による木造住宅の建築に加えまして、企業による建築物の木造化や内装木質化の取組を進めていくことが重要でございます。
 このため、農林水産省では、直接的なインセンティブとしまして、建設事業者等がオフィス、商業施設など非住宅分野の建築物でJAS構造材の利用をする実証の取組に対しまして、木材利用に応じた支援を行っております。
 また、間接的なインセンティブとしましては、事業者が金融機関や投資家等に対しまして建築物への木材利用の効果を訴求できるようにするための情報を整理した、建築物への木材利用に係る評価ガイダンスを作成しまして、普及に努めているところでございます。
 引き続き、こうした取組を通じまして、企業における木材利用を後押ししてまいりたいと考えております。
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大空幸星#22
○大空委員 ありがとうございます。
 木材価格というのはまさに需給の相場によって上下をしていますから、コストアップしてもなかなかそれを価格に転嫁できないという状況が続いている。需要そのものをしっかり喚起していくということが何よりも重要だと思っておりますので、この企業の分野もそうですし、先ほど冒頭申し上げた、やはり個人の住宅についても木を使っていく、内装、外装、構造物問わず木を使っていくことに対するインセンティブの設計というのも是非とも御検討を引き続きいただければと思っております。
 もう一問お聞かせをいただきたいのが、政府備蓄米の子供食堂、子供宅食、フードバンク等への無償交付についてでございます。
 これは、私、非常に驚きました。申請手続がよく煩雑だとかいろいろ言われるんですが、申請手続を見てみても、使用報告書を見てみても、私、こんなに簡単な制度はないと思いますね。こんなにシンプルな制度はないと思います。私も議員になる前はNPOで子供支援をずっとやっていました。もうありとあらゆる制度が複雑なんです。農水省、すばらしいと思いますね。これだけシンプルで、簡素化して、かつ、迅速な食育活動を行っていただいているということについては私は心から感謝を申し上げたいと思っております。
 その上で、そろそろ次のフェーズを見据えることも重要なんじゃないのかなということを考えておりまして、政府備蓄米というのは、言わずもがな国民の財産なわけであります。この国民の財産たる政府備蓄米を無償交付していく、しかも、子供食堂、子供宅食については、法人格のない任意団体も交付対象なんですね。申請が上がってきたら、例えば複雑な申請であるとか定款、財務諸表の提示、評価委員によるヒアリング、こういうのは余りないわけです。そして交付をしていく、これは重要だと思います。
 これだけ暮らしが厳しくて米も高くてという状況の中では非常に重要な制度だと思いますけれども、ただ、今、要件を満たせば無償交付しますから、例えば、同じ町会で二つも三つもこの無償交付を受けているところもあるわけですね。目の前の子供食堂も無償交付を受けていて、こちらももらっている。でも一方で、地方に目を転じてみれば、全く子供食堂なんかの取組がなくて、そういった無償交付を受ける団体すらないというような地域差もあるわけです。
 本来は、やはり地域差なんかも考慮して満遍なく交付されていくような形というのを、将来的に、今やれと言っているわけではなくて、将来的には見据えていくということも私は重要なんじゃないかと思っております。
 使用報告書は、人数、提供回数、使用量、これを月別で出すのと、写真一枚と開催案内、これが使用報告なんですね。これも非常に簡素化していただいていますけれども、じゃ、どういった子供たちが利用していて、そしてこの無償交付をしたことの効果がどれだけ最大化されているのかといったことを考えたときには、やはりこのデータを活用していくというのは非常に重要だと思っております。
 昨年は千二百トンでありますから、これだけの多くの米をお配りをしたわけであって、そこに係るデータ、どういう子供が使って、そして結果どうなったのかというようなことは、非常に貴重な生のデータなんです。これからの子供の貧困対策であるとか食育活動に生かせる重要な資料、データだと思っておりますので、こういったデータの活用について、最後、お聞かせください。
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松尾浩則#23
○松尾政府参考人 お答えいたします。
 子供食堂、子供宅食への政府備蓄米の無償交付につきましては、令和二年度から開始してきております。これまで交付先の子供食堂の運営を行っている方々から、ボランティアスタッフ中心の運営体制なので、大きな事務負担は難しいという声をしばしばいただき、どちらかというと、申請、報告の手続書類につきまして、簡素化ということで進んできたわけでございます。
 一方で、委員御指摘のとおり、必要なデータを収集し、これに基づく改善を行っていくことは重要であると考えております。
 このため、今後、子供食堂、子供宅食の方々の御意見もよく聞きながら、必要なデータの収集に努めてまいりたいと考えております。
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大空幸星#24
○大空委員 是非よろしくお願いいたします。
 終わります。
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御法川信英#25
○御法川委員長 次に、小山展弘君。
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小山展弘#26
○小山(展)委員 静岡県中東遠エリア出身の衆議院議員の小山展弘です。
 御法川委員長には、以前、災対特のときにもお世話になって、江藤大臣も災対特のときに大変お世話になりまして、今日もよろしくお願いいたします。
 まず、先ほど山本先生の御質問にもあったということで伺っておりますが、米国の関税の引上げについてお尋ねしたいと思います。
 お茶とか水産物とか、これまで国でも輸出を奨励してきて、とりわけ米国向けの輸出が伸びている品目がございます。今回、トランプ大統領による関税引上げによって、我が国農林水産物、とりわけこういった米国向けの輸出を奨励してきた品目を中心に、どのような影響が出ると農水省として認識をされ、また、これに対してどのような対策を立てていらっしゃるか、お尋ねしたいと思います。
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江藤拓#27
○江藤国務大臣 先ほどの答弁、若干修正を先にさせてください。壁、コウヤマキと言いましたが、アカマツでした。コウヤマキは風呂でした。コウヤマキの風呂はすごいんですよ。余計なことですが、済みません。一応、間違いは間違いなので。
 まず、我が国の食品の輸出額のうちの米国向けは二千四百二十九億円であります。これは第一位の輸出国であることは委員もよく御存じのとおりです。お茶は金額ベースで三百六十四億、抹茶なんかはすごい勢いで今伸びている。文化としても、日本の文化をセットで売れている、すばらしいものでありますが、お茶については全ての輸出の部分の四四%が米国向けですから、影響は甚大であるというふうに思っております。
 それから、このことを受けまして、省内で対策チームを立ち上げることにいたしました。輸出品目団体別、生産者、食品事業者などからしっかり聞き取りをして、そして、お茶を含めて、どのような影響があるのか、まずその分析をするということが大事だと思っております。
 この分析を踏まえた上で次の段階に入りますが、政府としても、どのような対策をするか、まだはっきり決まっておりませんけれども、食品産業についても大打撃でありますし、そして、輸出だけじゃなくて、日本国内の生産基盤にとっても大打撃ですし、米国向けの米もあるわけでありますから、余りにも範囲がでか過ぎるので、これは緊張感を持って、これからしっかり分析をした上で、必要な国内対策、輸出業者に対する資金繰りも含めた対策をやらなければならないというふうに思っております。
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小山展弘#28
○小山(展)委員 今まさに、これから対策を検討して、対策を立ててやっていくというところかと思いますけれども、国家というのは時としてこういうことをやるんだなと。
 今回は、まさに関税を引き上げられた国にとってはこれは経済制裁みたいな効果になっているかと思うんですけれども、アメリカはかつて、ソ連がアフガニスタンに侵攻したときに、対ソ穀物制裁といって同盟国に呼びかけて、穀物制裁をやったんですね。一番最初に破ったのはアメリカなんですね。アメリカの農家の方々が、せっかくソ連に輸出できると思ったら、何やっているんだということで、やった。結構こういうことがあるんだと思っております、特に経済制裁という観点からすると。
 それと、自由貿易体制というのは、私は、自由貿易体制そのものが正義だとか、これが一番合理的だということよりも、それは確かにそういう側面もあると思うんですが、アメリカの国民が、これがアメリカの国益にかなうと認識していた、あるいはそういう認識を持っていた人たちの大統領や政権が自由貿易を進めてきたということであって、これがアメリカ国内で様々な矛盾を生み出して、そうではないんだというようなことに変わってきたというようなこともあるのではないかと。自由貿易が善だ、国際正義をやってきたということではないということは、まさに我が国の中でも、その自由貿易の中で苦しい思いをしてきた産業や人たち、品目もあったということだと思っております。
 それともう一つ。あえて口幅ったいことを申し上げるわけじゃないですが、これを機に、やはり精神的なアメリカへの依存、対米依存、対米従属というようなものを、やはり少し脱却していくというようなことが必要なんじゃないかなと思っております。
 ちょうど石破総理も石橋湛山議連に入られて、石橋湛山さんは、アメリカに対して精神的な独立、自立というものをもっと持たなければ駄目だということを何度も言っておりまして、私は、そういう解釈から、政策の考え方は違うんですけれども、多分、アジア版NATOというようなことも石破総理は当初お考えになられていたんじゃないかと思うんですけれども、そう推測しておりますが、是非そういった、国の在り方とか国との関係の在り方そのものも、これを機にちょっと、頭の体操レベルからでも考え直す、そういう必要があるんじゃないか。これは、アメリカが悪いというよりも、国家というものはそういうものなんだということを私は認識すべきではないかとも思っております。
 それと、また質問させていただきたいと思いますが、ちょうど今、お茶の輸出のことでお話をさせていただきました。私の地元も大変お茶の産地でございまして、毎回私がこの質問をするので、またおまえかと言われそうですけれども、四月になって一番茶の季節になって、こういうアメリカ向けの輸出のことでも影響が懸念をされておりますけれども、今年のお茶の生育状況、価格の見通し、茶況などについて、現時点で政府が把握している範囲の中での見通しをお尋ねいたします。
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松尾浩則#29
○松尾政府参考人 お答えいたします。
 静岡県での新茶の摘採はこれからでございますけれども、二月から三月中旬にかけて気温が低い日があった一方で、三月下旬の気温は高く推移し、凍霜害や病気等の大きな被害もない、こういったことから、現時点において生育は順調であると聞いております。
 静岡県を含めまして、これから全国で新茶の取引が本格化する中で、市況については、今後の気象などによっても品質が左右されるため、予断を持って申し上げることはできませんけれども、私どもとしましては、引き続き注意深く見守ってまいりたいと考えております。
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