農林水産委員会
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会
会議録情報#0
令和七年五月八日(木曜日)
午前八時五十分開議
出席委員
委員長 御法川信英君
理事 鈴木 貴子君 理事 西田 昭二君
理事 葉梨 康弘君 理事 神谷 裕君
理事 野間 健君 理事 渡辺 創君
理事 池畑浩太朗君 理事 長友 慎治君
上田 英俊君 大空 幸星君
勝目 康君 栗原 渉君
小池 正昭君 武村 展英君
田野瀬太道君 根本 拓君
根本 幸典君 長谷川淳二君
平沼正二郎君 宮下 一郎君
森下 千里君 簗 和生君
山本 大地君 石川 香織君
岡田 華子君 金子 恵美君
小山 展弘君 近藤 和也君
西川 将人君 福田 淳太君
緑川 貴士君 柳沢 剛君
山田 勝彦君 空本 誠喜君
林 佑美君 許斐亮太郎君
村岡 敏英君 庄子 賢一君
角田 秀穂君 八幡 愛君
北神 圭朗君
…………………………………
農林水産大臣政務官 庄子 賢一君
参考人
(一般社団法人全国農業協同組合中央会常務理事) 藤間 則和君
参考人
(日本食品関連産業労働組合総連合会会長) 伊藤 敏行君
参考人
(明治ホールディングス株式会社代表取締役社長CEO)
(一般財団法人食品産業センター副会長) 川村 和夫君
参考人
(株式会社農業総合研究所代表取締役会長CEO) 及川 智正君
農林水産委員会専門員 千葉 諭君
―――――――――――――
委員の異動
五月八日
辞任 補欠選任
長谷川淳二君 上田 英俊君
同日
辞任 補欠選任
上田 英俊君 勝目 康君
同日
辞任 補欠選任
勝目 康君 長谷川淳二君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前八時五十分開議
出席委員
委員長 御法川信英君
理事 鈴木 貴子君 理事 西田 昭二君
理事 葉梨 康弘君 理事 神谷 裕君
理事 野間 健君 理事 渡辺 創君
理事 池畑浩太朗君 理事 長友 慎治君
上田 英俊君 大空 幸星君
勝目 康君 栗原 渉君
小池 正昭君 武村 展英君
田野瀬太道君 根本 拓君
根本 幸典君 長谷川淳二君
平沼正二郎君 宮下 一郎君
森下 千里君 簗 和生君
山本 大地君 石川 香織君
岡田 華子君 金子 恵美君
小山 展弘君 近藤 和也君
西川 将人君 福田 淳太君
緑川 貴士君 柳沢 剛君
山田 勝彦君 空本 誠喜君
林 佑美君 許斐亮太郎君
村岡 敏英君 庄子 賢一君
角田 秀穂君 八幡 愛君
北神 圭朗君
…………………………………
農林水産大臣政務官 庄子 賢一君
参考人
(一般社団法人全国農業協同組合中央会常務理事) 藤間 則和君
参考人
(日本食品関連産業労働組合総連合会会長) 伊藤 敏行君
参考人
(明治ホールディングス株式会社代表取締役社長CEO)
(一般財団法人食品産業センター副会長) 川村 和夫君
参考人
(株式会社農業総合研究所代表取締役会長CEO) 及川 智正君
農林水産委員会専門員 千葉 諭君
―――――――――――――
委員の異動
五月八日
辞任 補欠選任
長谷川淳二君 上田 英俊君
同日
辞任 補欠選任
上田 英俊君 勝目 康君
同日
辞任 補欠選任
勝目 康君 長谷川淳二君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)
――――◇―――――
御
御法川信英#1
○御法川委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、一般社団法人全国農業協同組合中央会常務理事藤間則和君、日本食品関連産業労働組合総連合会会長伊藤敏行君、明治ホールディングス株式会社代表取締役社長CEO、一般財団法人食品産業センター副会長川村和夫君、株式会社農業総合研究所代表取締役会長CEO及川智正君、以上四名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいというふうに存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、藤間参考人、伊藤参考人、川村参考人、及川参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て発言していただくようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御了承願います。
それでは、初めに、藤間参考人、お願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、一般社団法人全国農業協同組合中央会常務理事藤間則和君、日本食品関連産業労働組合総連合会会長伊藤敏行君、明治ホールディングス株式会社代表取締役社長CEO、一般財団法人食品産業センター副会長川村和夫君、株式会社農業総合研究所代表取締役会長CEO及川智正君、以上四名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいというふうに存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、藤間参考人、伊藤参考人、川村参考人、及川参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て発言していただくようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御了承願います。
それでは、初めに、藤間参考人、お願いいたします。
藤
藤間則和#2
○藤間参考人 皆様、おはようございます。JA全中常務理事の藤間と申します。
本日は、大変貴重な機会をいただき、誠にありがとうございます。
時間も限られておりますので、早速ではありますが、本日お配りしております「農畜産物の適正な価格形成の実現と国民理解の醸成・行動変容について」と題した資料に基づき、私から意見を述べさせていただきます。
まずは、資料の一ページ目を御覧ください。JAグループとしての課題認識の一つ目であります。
このグラフは、主な生産資材価格、農畜産物価格の推移を示したものであります。
点線でお示ししておりますのが、主な生産資材価格の推移であります。御案内のように、新型コロナウイルス、ロシア・ウクライナ情勢等により、令和三年頃より生産資材価格が高騰いたしました。令和二年を一〇〇といたしまして、複合肥料は最大一七〇、配合飼料、重油は一五〇弱まで高騰し、現在も高止まりしている状況です。
他方、実線で示しておりますのが農畜産物価格、赤い線が全ての農畜産物の価格、青い線が米の価格の指数でございます。農畜産物全体では、直近を除けば一一〇までの上昇にとどまり、特に米につきましては、令和六年の夏までは、令和二年を下回る価格で推移しております。
直近に限れば、米の価格高騰により、農畜産物価格も上昇傾向にありますが、令和三年以降、生産資材価格が高騰しているにもかかわらず、農畜産物価格には反映されなかった期間が長らく続いていたと言えます。
農畜産物の取引におきましては、川下側ほど価格交渉力が強い中で、これまで、生産コストが増加しても、それを農畜産物の価格に転嫁するような仕組みがなく、農業者がコストの増大分を負担していたと認識しております。このような状況が続けば、農畜産物の再生産が確保できず、食料の持続的な供給に影響があるものと考えております。
続いて、二ページ目を御覧ください。JAグループの課題認識の二つ目でございます。
農畜産物の再生産可能な価格形成に向けては、消費者の理解と行動変容が不可欠であると認識しております。
他方、日本政策金融公庫が実施した調査によりますと、割高でも国産品を選ぶ消費者の割合は、直近ではやや上昇しておりますが、五六%程度にとどまっております。
自国で食料を生産していくことの意義、農業の価値を消費者に正しく御理解いただき、多少割高であっても国産品を選んでいただけるよう、そうした環境をつくっていくことが、食料安全保障の確保の観点でも重要だと考えております。
三ページ目を御覧ください。今申し上げましたような課題認識の下、JAグループとして、再生産に配慮された適正な価格形成の実現に向けた仕組みの構築、具体化をこれまで提案してまいりました。
そして、先生方の御尽力によりまして、昨年、二十五年ぶりに改正されました食料・農業・農村基本法におきましては、食料安全保障の確保に向け、価格形成に対しては、「持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならない。」等の文言を入れていただきました。この場をおかりしまして、厚く御礼申し上げます。
また、改正基本法を踏まえ、合理的なコストを考慮する仕組みを新たに法制化することが目指され、現在、その法案を御審議いただいているところであります。この法案への生産現場の期待は大変大きいものでありまして、先生方の引き続きの熱心な御議論を何とぞよろしくお願い申し上げます。
続きまして、四ページ目を御覧ください。来週の我々の理事会におきまして、令和七年度のJAグループの政策提案を決定する予定であります。価格形成等につきましては、三点、盛り込む予定です。
一点目は、現在御議論いただいている法案に関しまして、実効性の確保と不適正な商習慣の把握や是正に向け、国が関与する仕組みを早期に構築いただきたいということであります。
二点目は、法制化の対象品目等についてであります。今回の法案は、事業者の努力義務や努力義務に対応した判断基準を明確にし、これに照らし合わせて取組が不十分な場合は規制的措置を導入するとのことで、合理的な費用を考慮した価格形成の実現を目指していくものと認識しております。
まずは全ての農畜産物につきまして、こうした措置の効果が及ぶよう対応いただきたいと思いますし、指定品目につきましては、コスト指標の幅広い検討などを進めていただきたいと考えております。
三点目は、国民理解の関係であります。国民、消費者が国産農畜産物を選択する行動変容などにつながるよう、関連する施策の拡充をお願いしたいと考えております。
また、食農教育につきましては、小学生から大学生まで様々な階層で継続して学べるようにするとともに、大人の食育も含め、全世代型の食農教育の取組を充実させていく必要があると考えております。
国民理解の関係につきましては、JA自らも取り組んでおりまして、後段で簡単に述べさせていただきます。
五ページ目を御覧ください。こちらは、農林水産省が作成した規制的措置の全体像の図を載せてございます。
特に判断基準につきましては、省令で明確化することが予定されておりまして、合理的な費用を考慮した価格形成が実現されるよう、実効性のある判断基準を策定いただきたいと考えております。
続いて、六ページ目を御覧ください。こちらは、先日の米ワーキンググループで示された、米のコスト指標のイメージ図であります。
生産段階のコスト指標につきましては、生産費統計をベースに、農業物価統計などの公的データを用いて、コストの変動を反映して指標を作成していく方向性が示されました。この方向性は、JAグループの考え方ともおおむね一致するものであります。売手、買手双方にとって分かりやすいコスト指標の作成に向け、JAグループとしても、どのような協力、関与ができるかをしっかり検討してまいりたいと考えております。
七ページ目を御覧ください。こちらも、先日の米ワーキンググループで示されたコスト指標の活用のイメージ図です。作成したコスト指標を、売手と買手の価格交渉のトリガーなどとして活用していくイメージが示されております。
生産コストそのものは、地帯別、規模別、あるいは品目銘柄別に厳密には異なりますが、代表的なコストに肥料等のコスト変動率を鑑みながら、まずは活用していくことが重要だと考えております。
続いては、八ページ目以降で、国民理解の醸成と行動変容に向けた私たちJAグループの取組を紹介しております。
国消国産とは、私たちの国で消費する食べ物はできるだけこの国で生産するというJAグループ独自のキーメッセージでございます。
子育て層や若年層をターゲットにして、学習資材の作成、配布を行っております。毎年の出来秋を国消国産月間とし、十月十六日を国消国産の全国一斉行動日に設定して、JA直売所でのキャンペーンなどを通じて、消費者への農業、国産農畜産物の理解醸成に向けた取組を展開しております。また、農林水産省が展開するニッポンフードシフトと連携した情報発信も行っております。
最後に、九ページ目を御覧ください。全世代型食農教育について触れております。
これまでの食農教育につきましては、小学生までの子供を対象とした取組が中心でありましたが、中学生から大学生、あるいは社会人も含め、食と農に関する理解を深めていただくことが重要であると認識しております。
このため、JAグループでは、昨年開催したJA全国大会の決議におきまして、全世代型食農教育の取組を提起いたしました。子供、学生には農業体験や職業体験を通じた食の大切さを、定年後の方には料理教室等を通じた健康の大切さを幅広く切れ目なく体系的に学べるよう、各ライフステージに応じた取組を展開していきたいと考えております。
以上、簡単となりますが、私からの意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、大変貴重な機会をいただき、誠にありがとうございます。
時間も限られておりますので、早速ではありますが、本日お配りしております「農畜産物の適正な価格形成の実現と国民理解の醸成・行動変容について」と題した資料に基づき、私から意見を述べさせていただきます。
まずは、資料の一ページ目を御覧ください。JAグループとしての課題認識の一つ目であります。
このグラフは、主な生産資材価格、農畜産物価格の推移を示したものであります。
点線でお示ししておりますのが、主な生産資材価格の推移であります。御案内のように、新型コロナウイルス、ロシア・ウクライナ情勢等により、令和三年頃より生産資材価格が高騰いたしました。令和二年を一〇〇といたしまして、複合肥料は最大一七〇、配合飼料、重油は一五〇弱まで高騰し、現在も高止まりしている状況です。
他方、実線で示しておりますのが農畜産物価格、赤い線が全ての農畜産物の価格、青い線が米の価格の指数でございます。農畜産物全体では、直近を除けば一一〇までの上昇にとどまり、特に米につきましては、令和六年の夏までは、令和二年を下回る価格で推移しております。
直近に限れば、米の価格高騰により、農畜産物価格も上昇傾向にありますが、令和三年以降、生産資材価格が高騰しているにもかかわらず、農畜産物価格には反映されなかった期間が長らく続いていたと言えます。
農畜産物の取引におきましては、川下側ほど価格交渉力が強い中で、これまで、生産コストが増加しても、それを農畜産物の価格に転嫁するような仕組みがなく、農業者がコストの増大分を負担していたと認識しております。このような状況が続けば、農畜産物の再生産が確保できず、食料の持続的な供給に影響があるものと考えております。
続いて、二ページ目を御覧ください。JAグループの課題認識の二つ目でございます。
農畜産物の再生産可能な価格形成に向けては、消費者の理解と行動変容が不可欠であると認識しております。
他方、日本政策金融公庫が実施した調査によりますと、割高でも国産品を選ぶ消費者の割合は、直近ではやや上昇しておりますが、五六%程度にとどまっております。
自国で食料を生産していくことの意義、農業の価値を消費者に正しく御理解いただき、多少割高であっても国産品を選んでいただけるよう、そうした環境をつくっていくことが、食料安全保障の確保の観点でも重要だと考えております。
三ページ目を御覧ください。今申し上げましたような課題認識の下、JAグループとして、再生産に配慮された適正な価格形成の実現に向けた仕組みの構築、具体化をこれまで提案してまいりました。
そして、先生方の御尽力によりまして、昨年、二十五年ぶりに改正されました食料・農業・農村基本法におきましては、食料安全保障の確保に向け、価格形成に対しては、「持続的な供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならない。」等の文言を入れていただきました。この場をおかりしまして、厚く御礼申し上げます。
また、改正基本法を踏まえ、合理的なコストを考慮する仕組みを新たに法制化することが目指され、現在、その法案を御審議いただいているところであります。この法案への生産現場の期待は大変大きいものでありまして、先生方の引き続きの熱心な御議論を何とぞよろしくお願い申し上げます。
続きまして、四ページ目を御覧ください。来週の我々の理事会におきまして、令和七年度のJAグループの政策提案を決定する予定であります。価格形成等につきましては、三点、盛り込む予定です。
一点目は、現在御議論いただいている法案に関しまして、実効性の確保と不適正な商習慣の把握や是正に向け、国が関与する仕組みを早期に構築いただきたいということであります。
二点目は、法制化の対象品目等についてであります。今回の法案は、事業者の努力義務や努力義務に対応した判断基準を明確にし、これに照らし合わせて取組が不十分な場合は規制的措置を導入するとのことで、合理的な費用を考慮した価格形成の実現を目指していくものと認識しております。
まずは全ての農畜産物につきまして、こうした措置の効果が及ぶよう対応いただきたいと思いますし、指定品目につきましては、コスト指標の幅広い検討などを進めていただきたいと考えております。
三点目は、国民理解の関係であります。国民、消費者が国産農畜産物を選択する行動変容などにつながるよう、関連する施策の拡充をお願いしたいと考えております。
また、食農教育につきましては、小学生から大学生まで様々な階層で継続して学べるようにするとともに、大人の食育も含め、全世代型の食農教育の取組を充実させていく必要があると考えております。
国民理解の関係につきましては、JA自らも取り組んでおりまして、後段で簡単に述べさせていただきます。
五ページ目を御覧ください。こちらは、農林水産省が作成した規制的措置の全体像の図を載せてございます。
特に判断基準につきましては、省令で明確化することが予定されておりまして、合理的な費用を考慮した価格形成が実現されるよう、実効性のある判断基準を策定いただきたいと考えております。
続いて、六ページ目を御覧ください。こちらは、先日の米ワーキンググループで示された、米のコスト指標のイメージ図であります。
生産段階のコスト指標につきましては、生産費統計をベースに、農業物価統計などの公的データを用いて、コストの変動を反映して指標を作成していく方向性が示されました。この方向性は、JAグループの考え方ともおおむね一致するものであります。売手、買手双方にとって分かりやすいコスト指標の作成に向け、JAグループとしても、どのような協力、関与ができるかをしっかり検討してまいりたいと考えております。
七ページ目を御覧ください。こちらも、先日の米ワーキンググループで示されたコスト指標の活用のイメージ図です。作成したコスト指標を、売手と買手の価格交渉のトリガーなどとして活用していくイメージが示されております。
生産コストそのものは、地帯別、規模別、あるいは品目銘柄別に厳密には異なりますが、代表的なコストに肥料等のコスト変動率を鑑みながら、まずは活用していくことが重要だと考えております。
続いては、八ページ目以降で、国民理解の醸成と行動変容に向けた私たちJAグループの取組を紹介しております。
国消国産とは、私たちの国で消費する食べ物はできるだけこの国で生産するというJAグループ独自のキーメッセージでございます。
子育て層や若年層をターゲットにして、学習資材の作成、配布を行っております。毎年の出来秋を国消国産月間とし、十月十六日を国消国産の全国一斉行動日に設定して、JA直売所でのキャンペーンなどを通じて、消費者への農業、国産農畜産物の理解醸成に向けた取組を展開しております。また、農林水産省が展開するニッポンフードシフトと連携した情報発信も行っております。
最後に、九ページ目を御覧ください。全世代型食農教育について触れております。
これまでの食農教育につきましては、小学生までの子供を対象とした取組が中心でありましたが、中学生から大学生、あるいは社会人も含め、食と農に関する理解を深めていただくことが重要であると認識しております。
このため、JAグループでは、昨年開催したJA全国大会の決議におきまして、全世代型食農教育の取組を提起いたしました。子供、学生には農業体験や職業体験を通じた食の大切さを、定年後の方には料理教室等を通じた健康の大切さを幅広く切れ目なく体系的に学べるよう、各ライフステージに応じた取組を展開していきたいと考えております。
以上、簡単となりますが、私からの意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
御
伊
伊藤敏行#4
○伊藤参考人 皆さん、おはようございます。
私は、日本食品関連産業労働組合総連合会、通称フード連合で会長を仰せつかっております伊藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、このような発言の機会をいただいたことに対しまして、関係者の皆様方に改めて感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
まず、私たちのフード連合について若干御説明をさせていただきたいというふうに思います。
私どもフード連合は、連合の構成組織で、二〇〇二年十一月に結成しました食品関連産業の産別組織でございます。組合員は約十一万人、約三百の食品関連企業の労働組合が加盟しており、国内大手食品企業の労組の多くが加盟しておりますが、そのうち約八割は三百人未満の中小の労働組合で構成されております。様々な食品の業種や各地域において、製造や流通の最前線となる現場で、日々の食を支えております。
今回の食料システム法の改正に際しまして、食品関連産業の現場を預かる立場から、小売業との取引に焦点を当てて、取引の実態や課題について意見を述べさせていただきたいと思います。
なお、この意見陳述の中で、フード連合に加盟している食品製造業、物流、卸売業を食品関連産業と呼ぶことを御了承いただきたいというふうに思います。
私たちフード連合は、食料システムにおける生産者から消費者に届くまでの各段階で、それぞれが生み出した価値が公正、適正に評価される社会を目指しております。
食品関連産業で働く私たちは、安全で安心な食品を製造し、安定して提供するといった仕事を通じて、国民の命や豊かで健康な生活を支えていると自負し、日々の業務に当たっております。
一方、食品は生活必需品であるために、特に価格に消費者の意向が反映されやすい傾向にあり、小売での熾烈な価格競争が、そこに製品を納入する食品物流業や食品製造業にもしわ寄せされ、価値に見合わない価格やサービスが常態化しております。
次に、今日、資料を御用意させていただきましたが、こちらを基に、以後進めさせていただきたいというふうに思います。
フード連合の結成以来、約二十年間、UAゼンセンの食品製造業の労働組合と協力し、実際の食品の営業現場で働く組合員を対象に取引慣行に関する実態調査を実施し、問題となり得る取引事例の発生状況を確認しております。こちらの、お手元の資料を御覧いただければというふうに思います。
この調査結果は、農林水産省を始めとする関係する省庁、業界団体、政党等にお伝えをし、取引の健全化に資する政策推進策を要請しております。
現在の調査は、独占禁止法、下請法、農林水産省の策定いたしました食品製造業、小売業間における取引推進ガイドラインを基に、十四の取引の種類、形態において問題となり得る事例の発生の有無や具体的な状況を確認しております。詳細は、配付資料の五ページ、六ページを御覧いただきたいと思います。
この調査の最大の特徴は、企業単位で回答するものではなく、実際の取引の最前線にいる営業を担当する組合員一人一人が回答するところにございます。直近の調査は二〇二四年九月から十月に行っており、食品企業約百社に所属する四千人を超える組合員から回答をいただいております。
この調査で明らかになっている、問題となり得る取引の事例をお伝えさせていただきたいというふうに思います。今回の法改正で進める食品等の取引の適正化について、特に食品関連産業が現場で直面している見直すべき商習慣の実態として参考にしていただければというふうに思います。
まず、価格転嫁を含めた納品価格に関する取引についてでございます。
政府による価格転嫁促進の政策によりまして、省庁が実施をいたしました調査で示されているように、食品製造業でも、全体で見れば価格転嫁をようやく進めることができております。
しかし、個別の交渉の実態を見ると、十ページの原材料価格等の上昇時の取引価格改定で示しているように、取引先の一方的な理由で、納品価格への転嫁は受け入れられたものの必要な価格までは改定することができなかった、納品価格を据え置かれたといった事例が発生しております。加えて、価格改定は受け入れられたものの販促費等の著しく不当な条件をつけられた、交渉の場に着くことさえ拒否された、取引を停止、商品をカットされたといった事例も発生しております。
十七ページに記載のあります労務費の価格転嫁についてでございますが、我々の調査では、回答者の半数以上は、そもそも労務費の転嫁に関する価格交渉を行っていないという回答をしております。
所属企業の方針、あるいは担当商材が労務費も転嫁する対象かどうかなど定かではございませんが、従来から、食品の取引では労務費の転嫁を個別の交渉の場に出すことは通常は行ってこなかった。その慣行がまだ残っているということが示唆されます。食品関連産業においても、発注者、受注者双方が指針に沿った労務費の転嫁の交渉が定着するか、労務費転嫁が受け入れられる風土が醸成されるかが注目されております。
また、納品価格については、個別の状況によっては、合理的な根拠のない取引の都合による価格を一方的に決められるケースや、新店オープン時などの客寄せのため、行き過ぎた納品価格の引下げや安価な売価の補填要求が常態化しております。
続きまして、不当な対応要求の実態をお伝えさせていただきます。
今回の調査では、協賛金の負担について問題を指摘する声が最も多くありました。資料の十一ページを御確認ください。
実際に協賛金としての支払いが常態化しているかは定かでございませんが、負担額及びその算出根拠、使途、提供の条件等について明確になっていない、取引先の経済上の利益と思われる支払い要求や、食品メーカーの直接の利益とならないと考えられる支払い要求が多数発生しております。
不当な労務提供の要求にも大変苦労しております。資料の十四ページを確認ください。
取引先にて店舗の改装の手伝いなど、自社の直接的な利益にならない労働がいまだに多く発生しております。中には、週三回や年間百二十店舗など、異常な回数を取引先で働かされている事例も報告されており、色濃く疲弊の声が聞こえてまいります。
そのほかには、取り決めたリードタイムを無視した短い納期での発注や、破損した商品の処理、取引先の都合や合理的な理由のない返品対応、必要のない取引先の商品の強制購入などの要求も多々発生しております。
こうした対応にも、当然、食品メーカーではコストが発生をしております。価格転嫁が進んだといたしましても、こういったコストの負担が上がってしまっては、真に利益体質の改善には至らないというふうに思います。
仮に、こうした不公正な取引や商慣習が残ったままの状態で、それに要するコストが考慮されて価格形成が進んでしまったとすると、消費者に不適切な負担を強いることにもなりかねません。改正法が実効性のあるものになるよう、現場の取引実態をしっかり確認いただき、見直すべき商習慣を適切に設定いただきたいというふうに思います。
調査では、取引慣行の改善の受け止めも聞いております。資料の十八ページを御覧ください。
取引の現場で問題が発生している状況に変化がないという回答が多くを占めている状況が、例年変わっておりません。回答している組合員は、回答することで自分に不利益がないか、報復行為を受けてしまわないか、一定のリスクや心理的障壁を感じながらも、こういった調査に記入をしてまで取引の実態を改善したいと願っており、その声が届けられております。
現場で働く一人一人が取引の適正化が進んでいる実感が得られ、食品関連産業の営業として働く尊厳が守られるよう、本法案の実効性を確固たるものにし、公正な取引慣行の実現に向けた取組を強化、徹底する必要があるというふうに思っております。
このような食品関連産業と小売業の取引実態が示すとおり、食品関連産業は取引において弱い立場にあるのが現状でございます。たとえ売手の方が企業規模が大きかったとしても、取引において、買手の力が圧倒的に強いのが実態でございます。そのような力関係の中で長年事業を行ってきましたので、売手から費用等の協議や商慣習の見直しを提案することは容易ではないというふうに認識していただいた上で、改正法の実効性を高める策を推進いただきたいというふうに思っております。
もちろん、私たち食品関連産業も、原材料などの事業者とは、取引上、買手となることもございます。そういった取引先にしわ寄せをしてしまうことはあってはならないことであり、今後も注意していきたいというふうに思っております。
食品の品目によっては、改正法にのっとって合理的に価格形成すると、現状より値上がりする可能性も考えられます。消費者が安易に安価な海外食品に流れてしまいますと、国内の食品関連産業の持続性や国内の自給率の向上に負の影響を与えることも懸念されます。消費者の理解を得る方策や消費者の日々の購買力を底上げする政策についても併せて推進する必要があるというふうに思っております。
我々食品関連産業は、小売業とも協力しながら、安全、安心で魅力的な製品を開発、製造し、その製品の価値を適切に消費者に伝える活動を行い、価値に見合った価格であると納得いただいた上で購入していただきたいというふうに思っております。低価格競争や不公正なサービス合戦から抜け出さなくては、いずれ食品企業が倒れ、小売などスーパーで売るものがなくなり、消費者も好きな食品を食べられなくなるということも考えられます。豊かな日本の食生活を守るためにも、本法案の適切な議論をお願いし、私からの発言とさせていただきます。
本日は、どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →私は、日本食品関連産業労働組合総連合会、通称フード連合で会長を仰せつかっております伊藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、このような発言の機会をいただいたことに対しまして、関係者の皆様方に改めて感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
まず、私たちのフード連合について若干御説明をさせていただきたいというふうに思います。
私どもフード連合は、連合の構成組織で、二〇〇二年十一月に結成しました食品関連産業の産別組織でございます。組合員は約十一万人、約三百の食品関連企業の労働組合が加盟しており、国内大手食品企業の労組の多くが加盟しておりますが、そのうち約八割は三百人未満の中小の労働組合で構成されております。様々な食品の業種や各地域において、製造や流通の最前線となる現場で、日々の食を支えております。
今回の食料システム法の改正に際しまして、食品関連産業の現場を預かる立場から、小売業との取引に焦点を当てて、取引の実態や課題について意見を述べさせていただきたいと思います。
なお、この意見陳述の中で、フード連合に加盟している食品製造業、物流、卸売業を食品関連産業と呼ぶことを御了承いただきたいというふうに思います。
私たちフード連合は、食料システムにおける生産者から消費者に届くまでの各段階で、それぞれが生み出した価値が公正、適正に評価される社会を目指しております。
食品関連産業で働く私たちは、安全で安心な食品を製造し、安定して提供するといった仕事を通じて、国民の命や豊かで健康な生活を支えていると自負し、日々の業務に当たっております。
一方、食品は生活必需品であるために、特に価格に消費者の意向が反映されやすい傾向にあり、小売での熾烈な価格競争が、そこに製品を納入する食品物流業や食品製造業にもしわ寄せされ、価値に見合わない価格やサービスが常態化しております。
次に、今日、資料を御用意させていただきましたが、こちらを基に、以後進めさせていただきたいというふうに思います。
フード連合の結成以来、約二十年間、UAゼンセンの食品製造業の労働組合と協力し、実際の食品の営業現場で働く組合員を対象に取引慣行に関する実態調査を実施し、問題となり得る取引事例の発生状況を確認しております。こちらの、お手元の資料を御覧いただければというふうに思います。
この調査結果は、農林水産省を始めとする関係する省庁、業界団体、政党等にお伝えをし、取引の健全化に資する政策推進策を要請しております。
現在の調査は、独占禁止法、下請法、農林水産省の策定いたしました食品製造業、小売業間における取引推進ガイドラインを基に、十四の取引の種類、形態において問題となり得る事例の発生の有無や具体的な状況を確認しております。詳細は、配付資料の五ページ、六ページを御覧いただきたいと思います。
この調査の最大の特徴は、企業単位で回答するものではなく、実際の取引の最前線にいる営業を担当する組合員一人一人が回答するところにございます。直近の調査は二〇二四年九月から十月に行っており、食品企業約百社に所属する四千人を超える組合員から回答をいただいております。
この調査で明らかになっている、問題となり得る取引の事例をお伝えさせていただきたいというふうに思います。今回の法改正で進める食品等の取引の適正化について、特に食品関連産業が現場で直面している見直すべき商習慣の実態として参考にしていただければというふうに思います。
まず、価格転嫁を含めた納品価格に関する取引についてでございます。
政府による価格転嫁促進の政策によりまして、省庁が実施をいたしました調査で示されているように、食品製造業でも、全体で見れば価格転嫁をようやく進めることができております。
しかし、個別の交渉の実態を見ると、十ページの原材料価格等の上昇時の取引価格改定で示しているように、取引先の一方的な理由で、納品価格への転嫁は受け入れられたものの必要な価格までは改定することができなかった、納品価格を据え置かれたといった事例が発生しております。加えて、価格改定は受け入れられたものの販促費等の著しく不当な条件をつけられた、交渉の場に着くことさえ拒否された、取引を停止、商品をカットされたといった事例も発生しております。
十七ページに記載のあります労務費の価格転嫁についてでございますが、我々の調査では、回答者の半数以上は、そもそも労務費の転嫁に関する価格交渉を行っていないという回答をしております。
所属企業の方針、あるいは担当商材が労務費も転嫁する対象かどうかなど定かではございませんが、従来から、食品の取引では労務費の転嫁を個別の交渉の場に出すことは通常は行ってこなかった。その慣行がまだ残っているということが示唆されます。食品関連産業においても、発注者、受注者双方が指針に沿った労務費の転嫁の交渉が定着するか、労務費転嫁が受け入れられる風土が醸成されるかが注目されております。
また、納品価格については、個別の状況によっては、合理的な根拠のない取引の都合による価格を一方的に決められるケースや、新店オープン時などの客寄せのため、行き過ぎた納品価格の引下げや安価な売価の補填要求が常態化しております。
続きまして、不当な対応要求の実態をお伝えさせていただきます。
今回の調査では、協賛金の負担について問題を指摘する声が最も多くありました。資料の十一ページを御確認ください。
実際に協賛金としての支払いが常態化しているかは定かでございませんが、負担額及びその算出根拠、使途、提供の条件等について明確になっていない、取引先の経済上の利益と思われる支払い要求や、食品メーカーの直接の利益とならないと考えられる支払い要求が多数発生しております。
不当な労務提供の要求にも大変苦労しております。資料の十四ページを確認ください。
取引先にて店舗の改装の手伝いなど、自社の直接的な利益にならない労働がいまだに多く発生しております。中には、週三回や年間百二十店舗など、異常な回数を取引先で働かされている事例も報告されており、色濃く疲弊の声が聞こえてまいります。
そのほかには、取り決めたリードタイムを無視した短い納期での発注や、破損した商品の処理、取引先の都合や合理的な理由のない返品対応、必要のない取引先の商品の強制購入などの要求も多々発生しております。
こうした対応にも、当然、食品メーカーではコストが発生をしております。価格転嫁が進んだといたしましても、こういったコストの負担が上がってしまっては、真に利益体質の改善には至らないというふうに思います。
仮に、こうした不公正な取引や商慣習が残ったままの状態で、それに要するコストが考慮されて価格形成が進んでしまったとすると、消費者に不適切な負担を強いることにもなりかねません。改正法が実効性のあるものになるよう、現場の取引実態をしっかり確認いただき、見直すべき商習慣を適切に設定いただきたいというふうに思います。
調査では、取引慣行の改善の受け止めも聞いております。資料の十八ページを御覧ください。
取引の現場で問題が発生している状況に変化がないという回答が多くを占めている状況が、例年変わっておりません。回答している組合員は、回答することで自分に不利益がないか、報復行為を受けてしまわないか、一定のリスクや心理的障壁を感じながらも、こういった調査に記入をしてまで取引の実態を改善したいと願っており、その声が届けられております。
現場で働く一人一人が取引の適正化が進んでいる実感が得られ、食品関連産業の営業として働く尊厳が守られるよう、本法案の実効性を確固たるものにし、公正な取引慣行の実現に向けた取組を強化、徹底する必要があるというふうに思っております。
このような食品関連産業と小売業の取引実態が示すとおり、食品関連産業は取引において弱い立場にあるのが現状でございます。たとえ売手の方が企業規模が大きかったとしても、取引において、買手の力が圧倒的に強いのが実態でございます。そのような力関係の中で長年事業を行ってきましたので、売手から費用等の協議や商慣習の見直しを提案することは容易ではないというふうに認識していただいた上で、改正法の実効性を高める策を推進いただきたいというふうに思っております。
もちろん、私たち食品関連産業も、原材料などの事業者とは、取引上、買手となることもございます。そういった取引先にしわ寄せをしてしまうことはあってはならないことであり、今後も注意していきたいというふうに思っております。
食品の品目によっては、改正法にのっとって合理的に価格形成すると、現状より値上がりする可能性も考えられます。消費者が安易に安価な海外食品に流れてしまいますと、国内の食品関連産業の持続性や国内の自給率の向上に負の影響を与えることも懸念されます。消費者の理解を得る方策や消費者の日々の購買力を底上げする政策についても併せて推進する必要があるというふうに思っております。
我々食品関連産業は、小売業とも協力しながら、安全、安心で魅力的な製品を開発、製造し、その製品の価値を適切に消費者に伝える活動を行い、価値に見合った価格であると納得いただいた上で購入していただきたいというふうに思っております。低価格競争や不公正なサービス合戦から抜け出さなくては、いずれ食品企業が倒れ、小売などスーパーで売るものがなくなり、消費者も好きな食品を食べられなくなるということも考えられます。豊かな日本の食生活を守るためにも、本法案の適切な議論をお願いし、私からの発言とさせていただきます。
本日は、どうもありがとうございました。拍手
御
川
川村和夫#6
○川村参考人 皆様、おはようございます。明治ホールディングスの代表取締役社長CEOを行っております川村と申します。食品メーカーの経営者として、また、一般財団法人食品産業センターの副会長として、長年、食品産業に携わってきているところでございます。
食品産業センターは、我が国唯一の食品産業の業種横断的な全国団体であり、行政と業界の橋渡し役として、業界の発展に努めております。会員は、企業会員と団体会員等から構成されておりますが、地方の中小企業の方なども会員となっている都道府県の食品産業協議会等を束ねた団体も会員となっております。
さて、本日は、貴重な機会をいただき、誠にありがとうございます。現在審議が行われております食料システム法案について、食品産業に身を置く当事者の観点から意見を述べさせていただきます。
まず、我が国の食品産業の食料システムにおける位置づけについて説明をさせていただきます。
我が国の農業、食料関連産業の国内生産額は百二十五兆円であり、全経済活動の国内生産額一千百六十兆円の約一一%を占めております。農業、食料関連産業は我が国の主要産業であります。このうち食品産業は百六兆円であり、また、国内農水産物の約六割が食品産業による製造、加工を経て消費者に流通いたします。農林水産業と食品産業は車の両輪としてウィン・ウィンの関係であり、この両者が発展していくことで食料システムが安定し、食品産業が発展するものと考えております。
昨年、食料・農業・農村基本法が四半世紀ぶりに改正されました。この改正において、食品産業が、農業者や消費者と並び、食料システムの主たる構成員として明確に位置づけられました。また、国民に対する食料の安定的な供給に当たっては、食品産業の事業基盤を強化していく必要があることが明記をされました。食品産業の関係者にとって大変心強く、国会で審議に当たられた先生方や関係の皆様に改めて感謝を申し上げたいと思います。
今回の食料システム法案は、この改正食料・農業・農村基本法で示された方針を具体化するための法律と認識をしております。基本法が改正された背景と同様、食品産業についても、この四半世紀の間に大きな変化に直面してきたと考えております。
食料システム法案については、大別して、食品産業の持続的な発展に係る措置と、合理的な費用を考慮した価格形成に関する措置から成ると承知しております。
初めに、食品産業をめぐる四半世紀の変化と食品産業の持続的な発展に係る措置について意見を述べさせていただきます。
食品産業がこの四半世紀に直面した変化としては、大きく三つあると考えております。
まず第一に、輸入原材料の価格高騰と調達の不安定化です。
御承知のとおり、新型コロナウイルスの世界的な拡大やロシアのウクライナ侵攻の影響により、世界の食料価格や海上運賃が高騰いたしました。我が国の輸入農産物価格は、二〇二〇年以降高騰し、現在でも以前と比較して高い水準が続いております。
こうした中、一九九八年当時、日本は世界第一位の農林水産物の純輸入国であり、プライスメーカー的な地位でありましたが、近年はその地位が低下するなど、今後も我が国が安定的に輸入原材料を調達できるのか、非常に懸念するところでございます。
原材料の安定的な調達は、食品産業にとって死活問題です。その意味で、輸入原材料の調達先の多角化も必要ですが、今後の世界の食料需給や為替の動向を考えた場合、国産原材料への更なる回帰も考えていく必要があると認識しております。食品産業においてもそのような動きが出てきたところでございます。
しかしながら、国産原材料は、消費者ニーズが高い一方、品質や数量、価格の面で課題があります。農林水産業と食品産業が協力して、こうした課題を乗り越え、国産原材料の利用の拡大を図っていくことが必要ではないかと考えるところであります。
第二に、環境や人権などへの国際的な関心の高まりであります。
近年、SDGs、持続可能な開発目標など、環境や人権といった持続可能性に配慮した農林水産業、食品産業に関する議論が進展しております。我が国の食品産業におきましても、こうした持続可能性に配慮した取組への対応が求められております。
例えば、環境については、気候変動や生物多様性、自然資本に係る情報開示が各国の会計基準に順次適用されることが求められております。また、人権については、二〇一一年、国連人権理事会においてビジネスと人権に関する指導原則が我が国も含む全会一致で支持されて以降、国際的に企業への人権尊重を求める声が強まっております。
このため、食品産業においても環境や人権といった持続可能性に配慮した取組を積極的に行っていく必要があると考えております。これらの取組はサプライチェーン全体で評価されることから、川上から川下までの関係者が一体となって取り組む必要がありますが、中小企業にとっては、投資余力が限られ、また、人材不足が深刻であります。環境や人権などの取組を行う余力がないため、特に中小企業への支援が必要であると考えております。
第三に、消費者の情報リテラシーの向上です。
近年のSNSの爆発的な普及により、消費者の情報収集能力が向上しています。消費者においても、店頭で販売されている食品の背景にある情報への関心が高まっています。
環境や人権などへの関心が高まる中で、食品についても、例えば、どのような農業者が生産した有機農産物なのか、環境負荷の少ない農産物を購入することでどの程度温室効果ガスの削減に貢献できるのかなど、消費者は様々な情報を求め、商品を選択しようとしています。
SNSが爆発的に普及し、消費者も様々な情報に触れる中で、食品産業においても、正確な情報を消費者にお伝えすることが重要な課題になっています。食品産業を通じて農業生産現場の実情などを消費者に直接伝えることが必要になっていると考えております。
このように、この四半世紀で食品産業の事業環境が大きく変化しました。食品産業が将来にわたりその持続的な発展を図るためには、このような環境変化に対して果敢に対応していくことが重要であります。
今回の食料システム法案のうち、食品産業の持続的な発展に関する措置においては、食品産業が四つの取組に係る計画を策定し、農林水産大臣の認定を受けた場合、長期低利融資、税制特例など、各種支援措置を受けることが可能となっています。食品産業の持続的な発展を図る取組を後押しする制度であり、中小企業が大半を占める食品産業としても大変心強い制度になっていると評価をしています。
次に、食料システム法案のもう一つの柱である、合理的な費用を考慮した価格形成に関する措置について、四点意見を述べさせていただきます。
合理的な費用を考慮した価格形成につきましては、農林水産省において、適正な価格形成に関する協議会が開催されました。生産から消費まで、食料システムの関係者が一堂に会し、それぞれの立場で、コストがしっかりと転嫁できる仕組みを検討してきたところであります。食品産業センターも、食品産業を代表して参加してまいりました。
まず一点目は、価格転嫁の基本的な考え方です。
生産から消費までの食料システムのどこかにしわ寄せがなされる形は、適正な価格転嫁ではありません。生産者、食品製造業者、食品流通業者、食品小売業者の関係者が、それぞれのコスト増加をどのような形で適正に転嫁していくのか、それをどのような形で消費者の皆さんに御理解をいただくのかという、食料システム全体として解決していくことが重要だと考えております。
このような観点を踏まえますと、今回の合理的な費用を考慮した価格形成については、特定の事業者を狙い撃ちするものではなく、生産者から食品小売業者までの関係者が食品の取引全体に努力義務を担っています。こうした点は評価できると考えております。
二点目は、食料・農業・農村基本法の改正の際には、フランスのエガリム法の話が持ち上がり、同法のような、価格が自動的に改定されるような強制的な価格決定方式の議論がございました。このような措置は需給が考慮されなくなるため、食品産業においても非常に心配をしていたところです。
今回の法案を見ますと、コストが反映されづらい品目を指定するとともに、指定品目団体がコスト指標を作成し、それに基づき、努力義務に沿った取引を促すというスキームとなっております。価格などの取引条件は当事者同士で決定するという原則を維持しており、市場経済の下で活動している関係者にとっては望ましい制度になったと考えております。
三点目は、合理的な費用を考慮した価格形成を実現していくためには、何よりも消費者の皆様の理解を得ることが重要であります。
今回の食料システム法案においては、指定品目について、生産から小売までの各段階のコスト構造を明らかにし、消費者の手元に届くまでにどれだけのコストがかかるのか、コスト指標として分かりやすく情報発信するとしています。こうした措置により、消費者の皆様の理解促進が図られると期待をしておるところであります。
また、法案においては、国は広報活動などを通じ、国民理解を深めていくということとされております。現在国が行っておるフェアプライスプロジェクトなど、消費者向けの広報活動を今以上に積極的に行っていただきたいと考えております。
四点目は、消費者の購買力を確保するためには、継続的な賃上げの実現が重要だということであります。
令和五年十一月に労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針が策定されたことにより、労務費のための価格転嫁が進めやすい環境を整備していただいたことは、食品産業としても非常にありがたいと考えております。
一方、現場の感覚からすると、サプライチェーン全体で労務費を転嫁していくことは容易ではありません。我々民間側も労務費を含む価格転嫁に真摯に取り組んでいく必要があると考えていますが、適切に価格転嫁と賃上げの両立を図るには、賃金と物価の好循環により我が国の経済成長を実現していくためにも重要だと考えております。
官民連携を深めるとともに、農林水産省においては、これまでと同様に、公正取引委員会など他省庁と連携しながら、食品の取引の適正化に取り組んでいただきたいと考えております。
以上のとおり、食品産業に関わる当事者としては、合理的な費用を考慮した価格形成についても、これまでの協議会の議論を踏まえ、生産、小売までの各段階の関係者の理解が得られるものになっていると考えております。
最後になりますが、我が国の農業、食品関連産業を取り巻く状況が厳しさを増す中、今回の食料システム法案が食料の持続的な供給を確保する上で大きな役割を果たすことを期待して、私の意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →食品産業センターは、我が国唯一の食品産業の業種横断的な全国団体であり、行政と業界の橋渡し役として、業界の発展に努めております。会員は、企業会員と団体会員等から構成されておりますが、地方の中小企業の方なども会員となっている都道府県の食品産業協議会等を束ねた団体も会員となっております。
さて、本日は、貴重な機会をいただき、誠にありがとうございます。現在審議が行われております食料システム法案について、食品産業に身を置く当事者の観点から意見を述べさせていただきます。
まず、我が国の食品産業の食料システムにおける位置づけについて説明をさせていただきます。
我が国の農業、食料関連産業の国内生産額は百二十五兆円であり、全経済活動の国内生産額一千百六十兆円の約一一%を占めております。農業、食料関連産業は我が国の主要産業であります。このうち食品産業は百六兆円であり、また、国内農水産物の約六割が食品産業による製造、加工を経て消費者に流通いたします。農林水産業と食品産業は車の両輪としてウィン・ウィンの関係であり、この両者が発展していくことで食料システムが安定し、食品産業が発展するものと考えております。
昨年、食料・農業・農村基本法が四半世紀ぶりに改正されました。この改正において、食品産業が、農業者や消費者と並び、食料システムの主たる構成員として明確に位置づけられました。また、国民に対する食料の安定的な供給に当たっては、食品産業の事業基盤を強化していく必要があることが明記をされました。食品産業の関係者にとって大変心強く、国会で審議に当たられた先生方や関係の皆様に改めて感謝を申し上げたいと思います。
今回の食料システム法案は、この改正食料・農業・農村基本法で示された方針を具体化するための法律と認識をしております。基本法が改正された背景と同様、食品産業についても、この四半世紀の間に大きな変化に直面してきたと考えております。
食料システム法案については、大別して、食品産業の持続的な発展に係る措置と、合理的な費用を考慮した価格形成に関する措置から成ると承知しております。
初めに、食品産業をめぐる四半世紀の変化と食品産業の持続的な発展に係る措置について意見を述べさせていただきます。
食品産業がこの四半世紀に直面した変化としては、大きく三つあると考えております。
まず第一に、輸入原材料の価格高騰と調達の不安定化です。
御承知のとおり、新型コロナウイルスの世界的な拡大やロシアのウクライナ侵攻の影響により、世界の食料価格や海上運賃が高騰いたしました。我が国の輸入農産物価格は、二〇二〇年以降高騰し、現在でも以前と比較して高い水準が続いております。
こうした中、一九九八年当時、日本は世界第一位の農林水産物の純輸入国であり、プライスメーカー的な地位でありましたが、近年はその地位が低下するなど、今後も我が国が安定的に輸入原材料を調達できるのか、非常に懸念するところでございます。
原材料の安定的な調達は、食品産業にとって死活問題です。その意味で、輸入原材料の調達先の多角化も必要ですが、今後の世界の食料需給や為替の動向を考えた場合、国産原材料への更なる回帰も考えていく必要があると認識しております。食品産業においてもそのような動きが出てきたところでございます。
しかしながら、国産原材料は、消費者ニーズが高い一方、品質や数量、価格の面で課題があります。農林水産業と食品産業が協力して、こうした課題を乗り越え、国産原材料の利用の拡大を図っていくことが必要ではないかと考えるところであります。
第二に、環境や人権などへの国際的な関心の高まりであります。
近年、SDGs、持続可能な開発目標など、環境や人権といった持続可能性に配慮した農林水産業、食品産業に関する議論が進展しております。我が国の食品産業におきましても、こうした持続可能性に配慮した取組への対応が求められております。
例えば、環境については、気候変動や生物多様性、自然資本に係る情報開示が各国の会計基準に順次適用されることが求められております。また、人権については、二〇一一年、国連人権理事会においてビジネスと人権に関する指導原則が我が国も含む全会一致で支持されて以降、国際的に企業への人権尊重を求める声が強まっております。
このため、食品産業においても環境や人権といった持続可能性に配慮した取組を積極的に行っていく必要があると考えております。これらの取組はサプライチェーン全体で評価されることから、川上から川下までの関係者が一体となって取り組む必要がありますが、中小企業にとっては、投資余力が限られ、また、人材不足が深刻であります。環境や人権などの取組を行う余力がないため、特に中小企業への支援が必要であると考えております。
第三に、消費者の情報リテラシーの向上です。
近年のSNSの爆発的な普及により、消費者の情報収集能力が向上しています。消費者においても、店頭で販売されている食品の背景にある情報への関心が高まっています。
環境や人権などへの関心が高まる中で、食品についても、例えば、どのような農業者が生産した有機農産物なのか、環境負荷の少ない農産物を購入することでどの程度温室効果ガスの削減に貢献できるのかなど、消費者は様々な情報を求め、商品を選択しようとしています。
SNSが爆発的に普及し、消費者も様々な情報に触れる中で、食品産業においても、正確な情報を消費者にお伝えすることが重要な課題になっています。食品産業を通じて農業生産現場の実情などを消費者に直接伝えることが必要になっていると考えております。
このように、この四半世紀で食品産業の事業環境が大きく変化しました。食品産業が将来にわたりその持続的な発展を図るためには、このような環境変化に対して果敢に対応していくことが重要であります。
今回の食料システム法案のうち、食品産業の持続的な発展に関する措置においては、食品産業が四つの取組に係る計画を策定し、農林水産大臣の認定を受けた場合、長期低利融資、税制特例など、各種支援措置を受けることが可能となっています。食品産業の持続的な発展を図る取組を後押しする制度であり、中小企業が大半を占める食品産業としても大変心強い制度になっていると評価をしています。
次に、食料システム法案のもう一つの柱である、合理的な費用を考慮した価格形成に関する措置について、四点意見を述べさせていただきます。
合理的な費用を考慮した価格形成につきましては、農林水産省において、適正な価格形成に関する協議会が開催されました。生産から消費まで、食料システムの関係者が一堂に会し、それぞれの立場で、コストがしっかりと転嫁できる仕組みを検討してきたところであります。食品産業センターも、食品産業を代表して参加してまいりました。
まず一点目は、価格転嫁の基本的な考え方です。
生産から消費までの食料システムのどこかにしわ寄せがなされる形は、適正な価格転嫁ではありません。生産者、食品製造業者、食品流通業者、食品小売業者の関係者が、それぞれのコスト増加をどのような形で適正に転嫁していくのか、それをどのような形で消費者の皆さんに御理解をいただくのかという、食料システム全体として解決していくことが重要だと考えております。
このような観点を踏まえますと、今回の合理的な費用を考慮した価格形成については、特定の事業者を狙い撃ちするものではなく、生産者から食品小売業者までの関係者が食品の取引全体に努力義務を担っています。こうした点は評価できると考えております。
二点目は、食料・農業・農村基本法の改正の際には、フランスのエガリム法の話が持ち上がり、同法のような、価格が自動的に改定されるような強制的な価格決定方式の議論がございました。このような措置は需給が考慮されなくなるため、食品産業においても非常に心配をしていたところです。
今回の法案を見ますと、コストが反映されづらい品目を指定するとともに、指定品目団体がコスト指標を作成し、それに基づき、努力義務に沿った取引を促すというスキームとなっております。価格などの取引条件は当事者同士で決定するという原則を維持しており、市場経済の下で活動している関係者にとっては望ましい制度になったと考えております。
三点目は、合理的な費用を考慮した価格形成を実現していくためには、何よりも消費者の皆様の理解を得ることが重要であります。
今回の食料システム法案においては、指定品目について、生産から小売までの各段階のコスト構造を明らかにし、消費者の手元に届くまでにどれだけのコストがかかるのか、コスト指標として分かりやすく情報発信するとしています。こうした措置により、消費者の皆様の理解促進が図られると期待をしておるところであります。
また、法案においては、国は広報活動などを通じ、国民理解を深めていくということとされております。現在国が行っておるフェアプライスプロジェクトなど、消費者向けの広報活動を今以上に積極的に行っていただきたいと考えております。
四点目は、消費者の購買力を確保するためには、継続的な賃上げの実現が重要だということであります。
令和五年十一月に労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針が策定されたことにより、労務費のための価格転嫁が進めやすい環境を整備していただいたことは、食品産業としても非常にありがたいと考えております。
一方、現場の感覚からすると、サプライチェーン全体で労務費を転嫁していくことは容易ではありません。我々民間側も労務費を含む価格転嫁に真摯に取り組んでいく必要があると考えていますが、適切に価格転嫁と賃上げの両立を図るには、賃金と物価の好循環により我が国の経済成長を実現していくためにも重要だと考えております。
官民連携を深めるとともに、農林水産省においては、これまでと同様に、公正取引委員会など他省庁と連携しながら、食品の取引の適正化に取り組んでいただきたいと考えております。
以上のとおり、食品産業に関わる当事者としては、合理的な費用を考慮した価格形成についても、これまでの協議会の議論を踏まえ、生産、小売までの各段階の関係者の理解が得られるものになっていると考えております。
最後になりますが、我が国の農業、食品関連産業を取り巻く状況が厳しさを増す中、今回の食料システム法案が食料の持続的な供給を確保する上で大きな役割を果たすことを期待して、私の意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
御
及
及川智正#8
○及川参考人 皆さん、おはようございます。初めまして。株式会社農業総合研究所代表取締役会長のCEO、及川智正と申します。
今日は、このような貴重な場をいただきまして、誠にありがとうございます。今回、この場をかりまして、政策提案というよりも、我々が本法案にのっとってどんなことを、どんな事業をやっているかということを是非皆様にインプットしていただければなと思っております。また、農業の課題について、この部分も共有できたらいいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
では、こちらの資料に沿って御説明の方をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
まず、目次、二ページ目なんですけれども、今回、四つの項目に沿ってお話をさせていただきたいと思います。
一項目め、会社概要、自己紹介、そして事業概要、ビジネスモデル、そして市場環境と優位性、そして最後に、農業の課題が本当はどこにあるのかということと、目指す方向性はここじゃないのかというお話を十五分間を使ってお話しさせていただきたいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、二ページ目を開いてください。会社の概要になります。
会社名を、株式会社農業総合研究所と申します。弊社を知らない方は、何を研究している会社だと思われるかもしれないんですけれども、実は一切研究はしておりません。社名からうそでございます。じゃ、何でこういう会社名にしたかといいますと、農業というのは、僕は、作るだけが仕事じゃないと思っているんですね。何が言いたいかというのは、農業というのは、口に入るまでが農業の仕事、使命じゃないのかなと思っています。なので、作るところから口に入るまでを総合的に研究できるような、そんな農業のベンチャーをやりたいということで私が十八年前につけた、そんな会社名でございます。
設立は二〇〇七年になりまして、今、二人代表で会社の方を運営させていただいております。
本社が非常に地味な和歌山県にあるんですけれども、ありがとうございます、今日、知っているだけでも私を含めて三名、和歌山の方がいるので非常に心強く感じております。ありがとうございます。
資本金は六億円弱ございまして、今、売上げが年間七十二億円でございます。その下に少し聞き慣れない、流通総額という数字があるんですけれども、こちらが百五十七億円でございます。これは何かというと、うちの会社を介して売れた野菜と果物の金額が百五十七億円でございます。我々、手数料だけを売上げに計上しているので、この手数料が七十二億円、この手数料七十二億円が粗利益になるというような、何が言いたいかというと、野菜の総量が売上げになるのではなくて、手数料だけ売上げに計上しているプラットフォーム業の会社だということを理解していただきたいなと思っております。
従業員が二百八十名おりまして、うち百二十名が正社員でございます。
主なビジネスは、農家の直売所事業というものと産直卸事業をやっております。
和歌山が本社なんですけれども、東京、大阪、名古屋に営業所を構えております。ちょっと事業所の下に聞き慣れない言葉が出てくるんですけれども、集荷場、これは何かといいますと、我々、野菜や果物を集める基地、拠点のことを集荷場という名前で呼んでおります。こちらが全国に七十九拠点ございまして、北は北海道、南は九州まで、七十九拠点に拠点をつくって、そこで毎日野菜と果物を集めるというような、そんな仕事をさせていただいております。
この七十九拠点に登録をいただいている農家さん、生産者の数が現在一万四百三十七名おります。
現在、この約八十拠点と生産者一万人と協力いたしまして、国内外のスーパーマーケット約二千店舗に我々の専用コーナーを、全国のスーパーマーケットさんの中に我々の専用コーナーをつくっていただいて、この二千店舗の専用コーナーを全国の生産者にどんどんどんどん開放するという仕事をやっている会社が我々農業総合研究所でございます。
三ページ目を開いてください。三ページ目には、関連会社及び関連役職というものが載っております。
我々、基本的には市場外流通をやっているんですけれども、二〇二三年十一月まで三年間、富山中央青果の株主として、社外取締役として市場の経営もさせていただきました。また、世界市場という、クールジャパン機構と一緒になって組成した会社があるんですけれども、今も年間十億円ぐらいの野菜と果物を海外に輸出する、そんな事業もやらせていただいております。プラス、こちら、弊社とは関係ないんですけれども、個人的に、カネマサ流通ホールディングスという、外食向けのカット野菜、外食向けの加工した野菜等々を納入、若しくはコンビニエンスストア向けのカット野菜を供給する会社の仲卸機能の会社の役員をやらせていただいたり、また、母校は東京農業大学なんですが、こちらの客員教授等々もやらせてもらっています。
何が言いたいかというと、市場外流通のメインの会社なんですけれども、市場流通も、市場も仲卸も経験しているというような、非常にまれな会社なんじゃないのかなと思っております。
簡単に自己紹介をさせていただきたいんですけれども、四ページ目をお願いいたします。
元々、私、出身は東京でございます。でも、どうしても農業をやりたいということで、和歌山県で三年間、自分で農業をやらせてもらいました。そのとき、もうけることができなかったんですね。何を考えたかといったら、なかなかもうかることができないので、じゃ、次は八百屋だということで、大阪で八百屋をやりました。八百屋ももうからなかったんです。そこで思ったのは何かといいますと、作るのも大変だし売るのも大変だ、やはり重要なのはこの交わるところ、水と油が交わるところ、多分、農業は流通を変えていかないと絶対よくならないという気持ちで十八年前につくった会社がこの農業総合研究所です。
何が言いたいかといいますと、現場を、しっかり自分で農家をやって自分で八百屋をやった経験が生きている、そんな会社なんじゃないのかなと思っております。
五ページ目をお願いいたします。
私のやりたいことと会社のやりたいことは全く同じでございます。何がやりたいかというと、持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする。SDGsが言われる十八年前からこちらをビジョンにしているんですけれども、日本から、世界から農業が衰退しない仕組みをつくりたいと思ってつくった会社が農業総合研究所でございます。
六ページ目をお願いいたします。事業概要なんですけれども、大きく分けて二つの事業をさせていただいております。
まずは、向かって左側、農家の直売所事業。先ほど御説明いたしました、スーパーマーケットの中に産地直送コーナー、農家直送コーナーをつくりまして、ここの農家直送コーナーを全国の生産者に開放していく、そんな仕事がこちらの農家の直売所事業でございます。
こちらの農家の直売所事業の特徴は、末端売価を生産者が決められます。もう一つ特徴的なのは、売りたい場所を生産者が決められます。なので、都会のスーパーマーケットの売りたい店舗を生産者が決められて、もう一つ、そこで売りたい金額も生産者が決められる、生産者主体の流通になっているというところが面白い部分じゃないのかなと。七十九か所の我々の集荷拠点に生産者が野菜と果物を持ち込むと、全国二千店舗のスーパーマーケットで、自由に好きな値段で、好きな場所で売れるという、そんなプラットフォームになっているというところが一つの特徴なんじゃないのかなと思っております。
向かって右側、産直事業とは何かというと、これは、生産者から直接仕入れて、我々がブランディングして、スーパーマーケットのPB商品として卸す、そんな事業ですね。こちらの二本柱で仕事の方をさせていただいております。
一つ飛んでいただいて、八ページをお願いいたします。では我々のポジショニングはどこだというのを表にしたものが、こちら八ページでございます。
簡単に言うと、既存の流通と農産物直売所のちょうど中間の流通を形成しているのが我々農業総合研究所なのではないのかなと思っています。既存の流通よりはたくさん売れないけれども、既存の流通よりは手取りがいいですよ、農産物直売所よりは手取りが悪いけれども、農産物直売所よりは手間が少なくて、たくさん売れますよと。
要は、どの流通がいい悪いということではなくて、農業流通には、いろいろな生産物を作っている生産者、若しくは規模も違います。なので、自分で自分の生産規模に合った流通を選ぶという、この選択肢をつくっていくということがとても大切なんじゃないのかなと思っております。
十ページ目をお願いいたします。本法案にも少し掲載されていた内容なので少し重複する部分があるんですけれども、簡単に市場環境を共有させていただきたいなと思っております。
御存じのとおり、十ページ目の向かって左側のグラフでございます。市場全体は少しずつ伸びているんですけれども、市場流通は少しずつ減っていまして、市場外流通は少しずつ伸びているというような、そんな現状でございます。向かって右側、市場経由の農産物も少しずつ減少しているという、そんな現状がございます。
その中、十一ページ目を御覧ください。
こちらも、御存じのとおり、農業者数の減少と、あとは高齢化をグラフにしたものなんですけれども、平均と弊社を比べるとどうなっているかといいますと、うちの会社では登録生産者さんが非常に若い、若い生産者が多い、そんなデータが出ております。これはなぜかというと、主体性を持って流通ができる仕組みだからこそ、若い生産者さんがたくさん登録してくれているのではないのかなと思っております。
では、十二ページ目をお願いいたします。
これは、よく投資家さんからも同じような御質問をいただくんですけれども、なぜスーパーマーケット向けのプラットフォームなんですかというお話をいただきます。
我々農業総合研究所は、一番この農産物流通でポイントは何かというと、物流だと思っています。かさばって、鮮度が要求されて、グラム単価が安いものをどうやって消費者の口元まで届けるか、ここが一番のポイントなんですね。
物流コストを安くしようと思ったら、当たり前なんですけれども、大量流通、大量販売しないとなかなか安くならない。では、今、農産物流通で一番大量に、出口が大きいところはどこかというと、スーパーマーケットが一番大きい。だからこそ、我々は、スーパーマーケット側に出口をつくって、物流コストを安くして、その安くした分を生産者に返すというような、そんなやり方で今会社の方を経営させていただいております。
十三ページ目をお願いいたします。十三ページ目は、我々の強み、優位性でございます。
先ほども申し上げましたとおり、私自身が元々農家だったというところが一つの強みかなと。もう一つは、全国一万人の生産者と八十か所の物流拠点を持っている、ここも私どもの強みなんじゃないのか。そして、今まで十八年間のデータを蓄積している、ここも我々の強みなんじゃないのかなと思っております。
では、十四ページ目をお願いします。
ここからは農業における課題を少し共有させていただきたいと思うんですけれども、今日は農業の専門家ばかりだと思いますのでもう御存じだとは思うんですけれども、農業にはたくさんいろいろな問題がございます。耕作放棄地、食料自給率、そして高齢化、人手不足、肥料高騰、温暖化等々あるんですけれども、いろいろな問題があるんですけれども、農業総合研究所では、問題を一つに集約できるのではないのか、一つの問題が原因になってこの問題を引き起こしているのではないのかなと考えております。
これは何かといったら、真ん中に書いてある、もうからないからです。もうかれば、今言った問題というものは我々は解消できるのではないのかなと思っています。なので、農業総合研究所は、この農業はもうからないという部分をしっかりもうかる仕組みにしていくというところを命題に、中長期計画を組んでいるところでございます。もう一つの要因は天候不順だと思うんですけれども、天候不順は我々の会社ではどうにもならないので、我々としては、もうからないという部分を、流通でもうかる仕組みをつくっていくというところに命題を置いて、会社の経営の方をさせていただいております。
では、十五ページ目をお願いいたします。
では、なぜもうからないのか。要因は、先ほど申し上げましたとおり、天候もあるんですけれども、天候だけではなくて、我々が農業がもうからない理由の本質的な課題と置いているのは、青果の需要と供給のバランスがアンバランスだ、ここが一番の問題なんじゃないのかなと考えております。
こちらのグラフを見て分かるとおり、相場が乱高下して、高くなっても低くなってもなかなか生産者はもうからない、そんな仕組みになっています。なので、この需給のアンバランスをなるべく小さくしていく、このボラティリティーをなるべく小さくしていくことが多分、生産者の手取りを増やす、ここに直結するのではないのかなと我々は考えております。
では、次のページ、十六ページ目をお願いします。
需給アンバランスが発生する要因なんですけれども、我々がなぜ需給アンバランスが発生するかというところを考えたところ、食べる量と生産量が把握できていない、若しくはこの情報が遮断されている、この二つが問題なのではないのかなと思っております。
十七ページ目をお願いいたします。
なので、農業総合研究所、今我々がやっていることは何かといいますと、先ほどから申し上げている農産物のボラティリティーをなるべく小さくするために、需給の見える化と需給をつなげるプラットフォームの構築。今までやってきたプラットフォームでも、ある程度需給のバランスは取れていたんですけれども、まだまだ限定的ですので、今また新たにプラットフォームをつくることによって、この需給バランスをしっかり整えられるようなものをつくっていきたいなと我々は考えております。
十九ページ目をお願いいたします。
では、このボラティリティーをどうやってなくしていくか。「農業を儲かる仕組みに」と書いてあるんですけれども、我々では、今実践しているのは、この二つを実践させていただいています。一つは何かというと、新しい農産物の流通の仕組み、我々、産直委託システムと呼んでいるんですけれども、こちらをしっかりつくっていこうと。もう一つは、AIを活用して、需要と供給のバランスをしっかり図れるような、こちらはNTTさんと組んで、調整をする。この二つをやらせていただいております。
もう少し具体的なお話をさせていただきます。二十ページ目をお願いいたします。
では、どういう新しいビジネスモデルかといいますと、先ほど御説明いたしました産直コーナーと卸売、これを二つ、我々が、我々がやっている事業をミックスして、もう少し生産者に対していい流通がつくれるんじゃないのかなというものを今模索して、ちょっと実践しているところでございます。
産直委託モデルの特徴は何かというと、レベニューシェアになっていて、大量流通、安定販売が可能で、そして事務処理が簡便だと。なので、今までデメリットだった部分を少しずつ解消して、生産者にも、流通会社にも、そして小売さんにも手間のない流通にしていく、そんな仕組みでやらせていただいております。
少し具体的な説明をさせていただきます。二十一ページ目をお願いいたします。今までの流通がどうだったかという説明なんですけれども、今までの流通は二十一ページのような流通なんですね。
生産者さんがいて、生産者はうちの会社に一円でも高く売りたい。うちは、スーパーさんに対して、小売さんに対して一円でも高く売りたい。みんな一円でも高く売りたいですし、逆に、仕入れる側は、我々は生産者から一円でも安く仕入れたいですし、小売さんは我々から一円でも安く仕入れたい。何が言いたいかというと、生産者と生活者の間が遮断されて、各社が自社の利益を優先してしまう、そんな仕組みになっていたんじゃないのかなと思っております。
なので、これだとなかなか持続可能ではないので、今我々が挑戦している流通は、次のページの流通でございます。
では、どういう流通にしているかといいますと、レベニューシェアでちゃんと利益を分けていこう、簡単に言うとそういうことでございます。
どういうものかというと、みんなで価格を決めましょうと。生産者と我々とスーパーさん、三位一体になって、幾らで売ろうというのをしっかり考えて売る、この在庫リスクを生産者に取っていただく。値段はみんなで決めるんですけれども、最終的な在庫リスクは生産者にも取ってもらうことによって生産者の手取りを大きくする、そして、売る場所を、我々の産直コーナーではなくて、今までの既存の青果コーナー、スーパーさんの普通の野菜売場で売るということを現在やらせていただいています。
これをすると何がよくなるかといいますと、受発注がないんですね。受発注がないということは何かというと、DX化がしやすいということでございます。今、青果流通は非常にDX化がしにくいです。これはなぜかといいますと、既存の流通をDX化しようとするから難しいわけであって、新しい流通をつくって、最終的にそれをDX化することによって、かなり簡便な流通をつくることができるんじゃないのかなと我々は考えております。
二十三ページ目をお願いいたします。
もう一つやっていかないといけないのは、AIを使った需給調整プラットフォーム、こちらをつくっていきたいなと思っております。現状、我々も需要、供給のバランスが取れていないですし、既存の流通も取れていないのではないのかなと考えております。
それを、二十四ページを見ていただきたいんですけれども、何をやりたいかといいますと、小売店さんの需要をAIを使ってしっかり予測をいたしまして、これを六か月前に生産者にちゃんと渡していく、この仕組みをつくって、この仕組みがうまくいくのであれば、最終的に既存の流通さんにそのシステムを開放させていただいて、ちゃんと需給のマッチングができるような、そんな仕組みをつくっていきたいなと思っています。
農業総合研究所では、やりたいことは一つです。豊作貧乏をなくしたいと思っております。この仕組みができるまで農業総合研究所は頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
私からは以上です。どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →今日は、このような貴重な場をいただきまして、誠にありがとうございます。今回、この場をかりまして、政策提案というよりも、我々が本法案にのっとってどんなことを、どんな事業をやっているかということを是非皆様にインプットしていただければなと思っております。また、農業の課題について、この部分も共有できたらいいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
では、こちらの資料に沿って御説明の方をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
まず、目次、二ページ目なんですけれども、今回、四つの項目に沿ってお話をさせていただきたいと思います。
一項目め、会社概要、自己紹介、そして事業概要、ビジネスモデル、そして市場環境と優位性、そして最後に、農業の課題が本当はどこにあるのかということと、目指す方向性はここじゃないのかというお話を十五分間を使ってお話しさせていただきたいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、二ページ目を開いてください。会社の概要になります。
会社名を、株式会社農業総合研究所と申します。弊社を知らない方は、何を研究している会社だと思われるかもしれないんですけれども、実は一切研究はしておりません。社名からうそでございます。じゃ、何でこういう会社名にしたかといいますと、農業というのは、僕は、作るだけが仕事じゃないと思っているんですね。何が言いたいかというのは、農業というのは、口に入るまでが農業の仕事、使命じゃないのかなと思っています。なので、作るところから口に入るまでを総合的に研究できるような、そんな農業のベンチャーをやりたいということで私が十八年前につけた、そんな会社名でございます。
設立は二〇〇七年になりまして、今、二人代表で会社の方を運営させていただいております。
本社が非常に地味な和歌山県にあるんですけれども、ありがとうございます、今日、知っているだけでも私を含めて三名、和歌山の方がいるので非常に心強く感じております。ありがとうございます。
資本金は六億円弱ございまして、今、売上げが年間七十二億円でございます。その下に少し聞き慣れない、流通総額という数字があるんですけれども、こちらが百五十七億円でございます。これは何かというと、うちの会社を介して売れた野菜と果物の金額が百五十七億円でございます。我々、手数料だけを売上げに計上しているので、この手数料が七十二億円、この手数料七十二億円が粗利益になるというような、何が言いたいかというと、野菜の総量が売上げになるのではなくて、手数料だけ売上げに計上しているプラットフォーム業の会社だということを理解していただきたいなと思っております。
従業員が二百八十名おりまして、うち百二十名が正社員でございます。
主なビジネスは、農家の直売所事業というものと産直卸事業をやっております。
和歌山が本社なんですけれども、東京、大阪、名古屋に営業所を構えております。ちょっと事業所の下に聞き慣れない言葉が出てくるんですけれども、集荷場、これは何かといいますと、我々、野菜や果物を集める基地、拠点のことを集荷場という名前で呼んでおります。こちらが全国に七十九拠点ございまして、北は北海道、南は九州まで、七十九拠点に拠点をつくって、そこで毎日野菜と果物を集めるというような、そんな仕事をさせていただいております。
この七十九拠点に登録をいただいている農家さん、生産者の数が現在一万四百三十七名おります。
現在、この約八十拠点と生産者一万人と協力いたしまして、国内外のスーパーマーケット約二千店舗に我々の専用コーナーを、全国のスーパーマーケットさんの中に我々の専用コーナーをつくっていただいて、この二千店舗の専用コーナーを全国の生産者にどんどんどんどん開放するという仕事をやっている会社が我々農業総合研究所でございます。
三ページ目を開いてください。三ページ目には、関連会社及び関連役職というものが載っております。
我々、基本的には市場外流通をやっているんですけれども、二〇二三年十一月まで三年間、富山中央青果の株主として、社外取締役として市場の経営もさせていただきました。また、世界市場という、クールジャパン機構と一緒になって組成した会社があるんですけれども、今も年間十億円ぐらいの野菜と果物を海外に輸出する、そんな事業もやらせていただいております。プラス、こちら、弊社とは関係ないんですけれども、個人的に、カネマサ流通ホールディングスという、外食向けのカット野菜、外食向けの加工した野菜等々を納入、若しくはコンビニエンスストア向けのカット野菜を供給する会社の仲卸機能の会社の役員をやらせていただいたり、また、母校は東京農業大学なんですが、こちらの客員教授等々もやらせてもらっています。
何が言いたいかというと、市場外流通のメインの会社なんですけれども、市場流通も、市場も仲卸も経験しているというような、非常にまれな会社なんじゃないのかなと思っております。
簡単に自己紹介をさせていただきたいんですけれども、四ページ目をお願いいたします。
元々、私、出身は東京でございます。でも、どうしても農業をやりたいということで、和歌山県で三年間、自分で農業をやらせてもらいました。そのとき、もうけることができなかったんですね。何を考えたかといったら、なかなかもうかることができないので、じゃ、次は八百屋だということで、大阪で八百屋をやりました。八百屋ももうからなかったんです。そこで思ったのは何かといいますと、作るのも大変だし売るのも大変だ、やはり重要なのはこの交わるところ、水と油が交わるところ、多分、農業は流通を変えていかないと絶対よくならないという気持ちで十八年前につくった会社がこの農業総合研究所です。
何が言いたいかといいますと、現場を、しっかり自分で農家をやって自分で八百屋をやった経験が生きている、そんな会社なんじゃないのかなと思っております。
五ページ目をお願いいたします。
私のやりたいことと会社のやりたいことは全く同じでございます。何がやりたいかというと、持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする。SDGsが言われる十八年前からこちらをビジョンにしているんですけれども、日本から、世界から農業が衰退しない仕組みをつくりたいと思ってつくった会社が農業総合研究所でございます。
六ページ目をお願いいたします。事業概要なんですけれども、大きく分けて二つの事業をさせていただいております。
まずは、向かって左側、農家の直売所事業。先ほど御説明いたしました、スーパーマーケットの中に産地直送コーナー、農家直送コーナーをつくりまして、ここの農家直送コーナーを全国の生産者に開放していく、そんな仕事がこちらの農家の直売所事業でございます。
こちらの農家の直売所事業の特徴は、末端売価を生産者が決められます。もう一つ特徴的なのは、売りたい場所を生産者が決められます。なので、都会のスーパーマーケットの売りたい店舗を生産者が決められて、もう一つ、そこで売りたい金額も生産者が決められる、生産者主体の流通になっているというところが面白い部分じゃないのかなと。七十九か所の我々の集荷拠点に生産者が野菜と果物を持ち込むと、全国二千店舗のスーパーマーケットで、自由に好きな値段で、好きな場所で売れるという、そんなプラットフォームになっているというところが一つの特徴なんじゃないのかなと思っております。
向かって右側、産直事業とは何かというと、これは、生産者から直接仕入れて、我々がブランディングして、スーパーマーケットのPB商品として卸す、そんな事業ですね。こちらの二本柱で仕事の方をさせていただいております。
一つ飛んでいただいて、八ページをお願いいたします。では我々のポジショニングはどこだというのを表にしたものが、こちら八ページでございます。
簡単に言うと、既存の流通と農産物直売所のちょうど中間の流通を形成しているのが我々農業総合研究所なのではないのかなと思っています。既存の流通よりはたくさん売れないけれども、既存の流通よりは手取りがいいですよ、農産物直売所よりは手取りが悪いけれども、農産物直売所よりは手間が少なくて、たくさん売れますよと。
要は、どの流通がいい悪いということではなくて、農業流通には、いろいろな生産物を作っている生産者、若しくは規模も違います。なので、自分で自分の生産規模に合った流通を選ぶという、この選択肢をつくっていくということがとても大切なんじゃないのかなと思っております。
十ページ目をお願いいたします。本法案にも少し掲載されていた内容なので少し重複する部分があるんですけれども、簡単に市場環境を共有させていただきたいなと思っております。
御存じのとおり、十ページ目の向かって左側のグラフでございます。市場全体は少しずつ伸びているんですけれども、市場流通は少しずつ減っていまして、市場外流通は少しずつ伸びているというような、そんな現状でございます。向かって右側、市場経由の農産物も少しずつ減少しているという、そんな現状がございます。
その中、十一ページ目を御覧ください。
こちらも、御存じのとおり、農業者数の減少と、あとは高齢化をグラフにしたものなんですけれども、平均と弊社を比べるとどうなっているかといいますと、うちの会社では登録生産者さんが非常に若い、若い生産者が多い、そんなデータが出ております。これはなぜかというと、主体性を持って流通ができる仕組みだからこそ、若い生産者さんがたくさん登録してくれているのではないのかなと思っております。
では、十二ページ目をお願いいたします。
これは、よく投資家さんからも同じような御質問をいただくんですけれども、なぜスーパーマーケット向けのプラットフォームなんですかというお話をいただきます。
我々農業総合研究所は、一番この農産物流通でポイントは何かというと、物流だと思っています。かさばって、鮮度が要求されて、グラム単価が安いものをどうやって消費者の口元まで届けるか、ここが一番のポイントなんですね。
物流コストを安くしようと思ったら、当たり前なんですけれども、大量流通、大量販売しないとなかなか安くならない。では、今、農産物流通で一番大量に、出口が大きいところはどこかというと、スーパーマーケットが一番大きい。だからこそ、我々は、スーパーマーケット側に出口をつくって、物流コストを安くして、その安くした分を生産者に返すというような、そんなやり方で今会社の方を経営させていただいております。
十三ページ目をお願いいたします。十三ページ目は、我々の強み、優位性でございます。
先ほども申し上げましたとおり、私自身が元々農家だったというところが一つの強みかなと。もう一つは、全国一万人の生産者と八十か所の物流拠点を持っている、ここも私どもの強みなんじゃないのか。そして、今まで十八年間のデータを蓄積している、ここも我々の強みなんじゃないのかなと思っております。
では、十四ページ目をお願いします。
ここからは農業における課題を少し共有させていただきたいと思うんですけれども、今日は農業の専門家ばかりだと思いますのでもう御存じだとは思うんですけれども、農業にはたくさんいろいろな問題がございます。耕作放棄地、食料自給率、そして高齢化、人手不足、肥料高騰、温暖化等々あるんですけれども、いろいろな問題があるんですけれども、農業総合研究所では、問題を一つに集約できるのではないのか、一つの問題が原因になってこの問題を引き起こしているのではないのかなと考えております。
これは何かといったら、真ん中に書いてある、もうからないからです。もうかれば、今言った問題というものは我々は解消できるのではないのかなと思っています。なので、農業総合研究所は、この農業はもうからないという部分をしっかりもうかる仕組みにしていくというところを命題に、中長期計画を組んでいるところでございます。もう一つの要因は天候不順だと思うんですけれども、天候不順は我々の会社ではどうにもならないので、我々としては、もうからないという部分を、流通でもうかる仕組みをつくっていくというところに命題を置いて、会社の経営の方をさせていただいております。
では、十五ページ目をお願いいたします。
では、なぜもうからないのか。要因は、先ほど申し上げましたとおり、天候もあるんですけれども、天候だけではなくて、我々が農業がもうからない理由の本質的な課題と置いているのは、青果の需要と供給のバランスがアンバランスだ、ここが一番の問題なんじゃないのかなと考えております。
こちらのグラフを見て分かるとおり、相場が乱高下して、高くなっても低くなってもなかなか生産者はもうからない、そんな仕組みになっています。なので、この需給のアンバランスをなるべく小さくしていく、このボラティリティーをなるべく小さくしていくことが多分、生産者の手取りを増やす、ここに直結するのではないのかなと我々は考えております。
では、次のページ、十六ページ目をお願いします。
需給アンバランスが発生する要因なんですけれども、我々がなぜ需給アンバランスが発生するかというところを考えたところ、食べる量と生産量が把握できていない、若しくはこの情報が遮断されている、この二つが問題なのではないのかなと思っております。
十七ページ目をお願いいたします。
なので、農業総合研究所、今我々がやっていることは何かといいますと、先ほどから申し上げている農産物のボラティリティーをなるべく小さくするために、需給の見える化と需給をつなげるプラットフォームの構築。今までやってきたプラットフォームでも、ある程度需給のバランスは取れていたんですけれども、まだまだ限定的ですので、今また新たにプラットフォームをつくることによって、この需給バランスをしっかり整えられるようなものをつくっていきたいなと我々は考えております。
十九ページ目をお願いいたします。
では、このボラティリティーをどうやってなくしていくか。「農業を儲かる仕組みに」と書いてあるんですけれども、我々では、今実践しているのは、この二つを実践させていただいています。一つは何かというと、新しい農産物の流通の仕組み、我々、産直委託システムと呼んでいるんですけれども、こちらをしっかりつくっていこうと。もう一つは、AIを活用して、需要と供給のバランスをしっかり図れるような、こちらはNTTさんと組んで、調整をする。この二つをやらせていただいております。
もう少し具体的なお話をさせていただきます。二十ページ目をお願いいたします。
では、どういう新しいビジネスモデルかといいますと、先ほど御説明いたしました産直コーナーと卸売、これを二つ、我々が、我々がやっている事業をミックスして、もう少し生産者に対していい流通がつくれるんじゃないのかなというものを今模索して、ちょっと実践しているところでございます。
産直委託モデルの特徴は何かというと、レベニューシェアになっていて、大量流通、安定販売が可能で、そして事務処理が簡便だと。なので、今までデメリットだった部分を少しずつ解消して、生産者にも、流通会社にも、そして小売さんにも手間のない流通にしていく、そんな仕組みでやらせていただいております。
少し具体的な説明をさせていただきます。二十一ページ目をお願いいたします。今までの流通がどうだったかという説明なんですけれども、今までの流通は二十一ページのような流通なんですね。
生産者さんがいて、生産者はうちの会社に一円でも高く売りたい。うちは、スーパーさんに対して、小売さんに対して一円でも高く売りたい。みんな一円でも高く売りたいですし、逆に、仕入れる側は、我々は生産者から一円でも安く仕入れたいですし、小売さんは我々から一円でも安く仕入れたい。何が言いたいかというと、生産者と生活者の間が遮断されて、各社が自社の利益を優先してしまう、そんな仕組みになっていたんじゃないのかなと思っております。
なので、これだとなかなか持続可能ではないので、今我々が挑戦している流通は、次のページの流通でございます。
では、どういう流通にしているかといいますと、レベニューシェアでちゃんと利益を分けていこう、簡単に言うとそういうことでございます。
どういうものかというと、みんなで価格を決めましょうと。生産者と我々とスーパーさん、三位一体になって、幾らで売ろうというのをしっかり考えて売る、この在庫リスクを生産者に取っていただく。値段はみんなで決めるんですけれども、最終的な在庫リスクは生産者にも取ってもらうことによって生産者の手取りを大きくする、そして、売る場所を、我々の産直コーナーではなくて、今までの既存の青果コーナー、スーパーさんの普通の野菜売場で売るということを現在やらせていただいています。
これをすると何がよくなるかといいますと、受発注がないんですね。受発注がないということは何かというと、DX化がしやすいということでございます。今、青果流通は非常にDX化がしにくいです。これはなぜかといいますと、既存の流通をDX化しようとするから難しいわけであって、新しい流通をつくって、最終的にそれをDX化することによって、かなり簡便な流通をつくることができるんじゃないのかなと我々は考えております。
二十三ページ目をお願いいたします。
もう一つやっていかないといけないのは、AIを使った需給調整プラットフォーム、こちらをつくっていきたいなと思っております。現状、我々も需要、供給のバランスが取れていないですし、既存の流通も取れていないのではないのかなと考えております。
それを、二十四ページを見ていただきたいんですけれども、何をやりたいかといいますと、小売店さんの需要をAIを使ってしっかり予測をいたしまして、これを六か月前に生産者にちゃんと渡していく、この仕組みをつくって、この仕組みがうまくいくのであれば、最終的に既存の流通さんにそのシステムを開放させていただいて、ちゃんと需給のマッチングができるような、そんな仕組みをつくっていきたいなと思っています。
農業総合研究所では、やりたいことは一つです。豊作貧乏をなくしたいと思っております。この仕組みができるまで農業総合研究所は頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
私からは以上です。どうもありがとうございました。拍手
御
御
長
長谷川淳二#11
○長谷川(淳)委員 おはようございます。自由民主党の長谷川淳二でございます。
四名の参考人の皆様におかれましては、食料システム法案につきまして貴重な御所見を賜りまして、誠にありがとうございます。
まず、食料システム法案の必要性についてお伺いをさせていただきたいと思います。
改正食料・農業・農村基本法において、食料が国民生活に欠かせないものであることを踏まえまして、従来、ともすれば利害が反する関係と捉えられてきた生産者、食品製造、卸、小売、消費者を一連の食料システムと定義づけた上で、そうした食料システムの当事者に、食料の持続的な供給の確保のために、供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならない等の規定が整備されたところでございます。
やはり我々、自由主義経済であります。その下では、最終的な取引条件は当事者間で決定されます。しかし、及川参考人から話がありましたように、やはり、青果、野菜は短期間で品質が低下しやすいため、需給に急激なアンバランスが生じて、農家はなかなかもうからないという状況であります。
あと、これは伊藤参考人から話がございましたように、やはり、農畜産物の品目によっては、消費者の値頃感で価格が決定されてしまって、費用が考慮されることがない、コスト割れの供給も生じているというような状況でございます。
令和三年以降、肥料や飼料などの生産資材の価格が高騰し、農家経営は極めて厳しい状況でございますし、また、人手不足の中、人件費や物流コストも上昇しています。食料システム全体に幅広く影響が及んでいる状況の中、今般、市場メカニズムと食料供給の持続可能性を両立させる仕組みとして、食料生産の持続可能性の鍵となるコストなどを示して誠実に協議をするなどの仕組みを導入する本法案が提出されたものと理解をしております。
こうした仕組みは、農水省の協議会や検討会の場で、二年以上にわたり、生産、食品製造、流通、小売、消費の各関係者の間で議論が重ねられ、多様な意見を踏まえて作成されたものでございます。
先ほどJA全中の藤間参考人から御説明があったとおり、この法案の実効性を確保するためには、コスト指標の策定やいかに活用していくかなど、やはり制度設計の詳細について詰めるべき点はありますが、私は、まずはこの法案を具体的に動かしていくことが必要ではないかと考えています。
そこで、JA全中さんは、生産サイドの関係者としてこれまで政府の協議会、検討会に参画されてこられましたが、藤間参考人に、実際に検討に参画されてきた中で、今回の食料システム法案の意義、必要性、あるいは期待するところをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →四名の参考人の皆様におかれましては、食料システム法案につきまして貴重な御所見を賜りまして、誠にありがとうございます。
まず、食料システム法案の必要性についてお伺いをさせていただきたいと思います。
改正食料・農業・農村基本法において、食料が国民生活に欠かせないものであることを踏まえまして、従来、ともすれば利害が反する関係と捉えられてきた生産者、食品製造、卸、小売、消費者を一連の食料システムと定義づけた上で、そうした食料システムの当事者に、食料の持続的な供給の確保のために、供給に要する合理的な費用が考慮されるようにしなければならない等の規定が整備されたところでございます。
やはり我々、自由主義経済であります。その下では、最終的な取引条件は当事者間で決定されます。しかし、及川参考人から話がありましたように、やはり、青果、野菜は短期間で品質が低下しやすいため、需給に急激なアンバランスが生じて、農家はなかなかもうからないという状況であります。
あと、これは伊藤参考人から話がございましたように、やはり、農畜産物の品目によっては、消費者の値頃感で価格が決定されてしまって、費用が考慮されることがない、コスト割れの供給も生じているというような状況でございます。
令和三年以降、肥料や飼料などの生産資材の価格が高騰し、農家経営は極めて厳しい状況でございますし、また、人手不足の中、人件費や物流コストも上昇しています。食料システム全体に幅広く影響が及んでいる状況の中、今般、市場メカニズムと食料供給の持続可能性を両立させる仕組みとして、食料生産の持続可能性の鍵となるコストなどを示して誠実に協議をするなどの仕組みを導入する本法案が提出されたものと理解をしております。
こうした仕組みは、農水省の協議会や検討会の場で、二年以上にわたり、生産、食品製造、流通、小売、消費の各関係者の間で議論が重ねられ、多様な意見を踏まえて作成されたものでございます。
先ほどJA全中の藤間参考人から御説明があったとおり、この法案の実効性を確保するためには、コスト指標の策定やいかに活用していくかなど、やはり制度設計の詳細について詰めるべき点はありますが、私は、まずはこの法案を具体的に動かしていくことが必要ではないかと考えています。
そこで、JA全中さんは、生産サイドの関係者としてこれまで政府の協議会、検討会に参画されてこられましたが、藤間参考人に、実際に検討に参画されてきた中で、今回の食料システム法案の意義、必要性、あるいは期待するところをお伺いしたいと思います。
藤
藤間則和#12
○藤間参考人 先ほども御説明させていただきましたが、生産現場におきましては、生産資材コストの上昇を農畜産物価格に反映できておらず、営農が継続できるかできないかというような危機的な状況にございます。
そのため、私たちJAグループとしては、これまで再生産に配慮した適正な価格形成の実現に向けて法制化を要請し、いよいよ国会審議が始まったことは大変ありがたいことだと思っております。
また、今回からは、農水省の適正な価格形成に関する協議会に、委員として議論に参画してまいりました。これまで長きにわたりまして関係者の間で率直な議論を積み重ねてきた中で、本法案の趣旨について一定のコンセンサスが得られているものと受け止めております。
今後は、コスト指標をいかにして作成していくか、また、消費者の理解醸成をいかにして図っていくかなど、更に積極的に議論を行っていきたいと思っております。
この発言だけを見る →そのため、私たちJAグループとしては、これまで再生産に配慮した適正な価格形成の実現に向けて法制化を要請し、いよいよ国会審議が始まったことは大変ありがたいことだと思っております。
また、今回からは、農水省の適正な価格形成に関する協議会に、委員として議論に参画してまいりました。これまで長きにわたりまして関係者の間で率直な議論を積み重ねてきた中で、本法案の趣旨について一定のコンセンサスが得られているものと受け止めております。
今後は、コスト指標をいかにして作成していくか、また、消費者の理解醸成をいかにして図っていくかなど、更に積極的に議論を行っていきたいと思っております。
長
長谷川淳二#13
○長谷川(淳)委員 ありがとうございます。
食料システムにおける適切な価格転嫁は、まず生産コストへの配慮、これが第一だと思います。更に加えて、食品製造業の合理的なコストへの考慮も重要であると思います。特に、我が国の食品製造業は、中小零細企業が多くを占めております。生産者から原材料を安定的に購入して、そして流通事業者との間でいかに適正取引を確保していくかが大きな課題であると思います。
先ほど川村参考人から話がありましたように、やはり、米国の一方的な関税措置に直面している中で、自由貿易体制がこれまで同様に当たり前でなくなっている中で、安価な原材料がいつでも輸入できる状況ではないということも事実であると思います。そうした中で、いかに国内から安定的に原材料を購入して、そして流通事業者との間で適正取引を確保していくか、これがますます大きな課題になると思います。
最近では、流通や小売への納入価格の引上げを、川村参考人は経営者としてお願いをせざるを得ないという立場でございますけれども、今回の法案は、そうした取引の適正化により、食品等の合理的な価格形成を促すと。規制的な措置と同時に、ここが私は重要だと思いますけれども、事業活動計画制度によって、食品産業による付加価値を高める取組を促進する仕組みでございます。合理的なコストを反映すると同時に、食品産業の持続的な発展を図るためには、やはり事業活動計画を策定し、それを政府としても支援する、こうした仕組みが本法案の大変大きな意義ではないかと思います。
そこで、一般財団法人食品産業センターの川村参考人、副会長としてお伺いしますが、食品産業センターも、食品製造サイドの関係者として政府の協議会、検討会に参画してこられましたけれども、食品製造業において、やはり付加価値を高める商品を作っていくためにも合理的なコストの反映が必要であるというふうに考えますが、食品製造業の立場から、本食料システム法案の必要性、意義、期待するところについて御所見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →食料システムにおける適切な価格転嫁は、まず生産コストへの配慮、これが第一だと思います。更に加えて、食品製造業の合理的なコストへの考慮も重要であると思います。特に、我が国の食品製造業は、中小零細企業が多くを占めております。生産者から原材料を安定的に購入して、そして流通事業者との間でいかに適正取引を確保していくかが大きな課題であると思います。
先ほど川村参考人から話がありましたように、やはり、米国の一方的な関税措置に直面している中で、自由貿易体制がこれまで同様に当たり前でなくなっている中で、安価な原材料がいつでも輸入できる状況ではないということも事実であると思います。そうした中で、いかに国内から安定的に原材料を購入して、そして流通事業者との間で適正取引を確保していくか、これがますます大きな課題になると思います。
最近では、流通や小売への納入価格の引上げを、川村参考人は経営者としてお願いをせざるを得ないという立場でございますけれども、今回の法案は、そうした取引の適正化により、食品等の合理的な価格形成を促すと。規制的な措置と同時に、ここが私は重要だと思いますけれども、事業活動計画制度によって、食品産業による付加価値を高める取組を促進する仕組みでございます。合理的なコストを反映すると同時に、食品産業の持続的な発展を図るためには、やはり事業活動計画を策定し、それを政府としても支援する、こうした仕組みが本法案の大変大きな意義ではないかと思います。
そこで、一般財団法人食品産業センターの川村参考人、副会長としてお伺いしますが、食品産業センターも、食品製造サイドの関係者として政府の協議会、検討会に参画してこられましたけれども、食品製造業において、やはり付加価値を高める商品を作っていくためにも合理的なコストの反映が必要であるというふうに考えますが、食品製造業の立場から、本食料システム法案の必要性、意義、期待するところについて御所見をお伺いしたいと思います。
川
川村和夫#14
○川村参考人 ただいまの御質問にお答えしたいと思います。
今回の法案は、食料の持続的な供給を実現することを目的として、大きく二点の目的があるというふうに承知をしております。一つ目は、生産から消費に至る食料システム全体で費用を考慮した価格形成を進めていくこと、そして二つ目には、生産と消費者をつなぐ食品産業を対象として、その持続的な発展を図るための計画認定制度を創設するという、この二点ではなかろうかなというふうに考えております。
これまで政府において法案を検討する中で、価格形成に関する協議会など、食品産業センターも積極的にその協議会に参画をしてまいりました。このような食品産業を対象とする初めての本格的な法案でございまして、これが国会に提出されたことは大変画期的なことだというふうに考えております。
本法案が成立することで、食品産業における付加価値や生産性の向上が図られるとともに、食料システムにおける事業者間の連携や協調、また合理的な価格形成が進み、我が国の食料安全保障の確保にも貢献していくというものになることを大いに期待をするものでございます。
以上、御回答申し上げました。
この発言だけを見る →今回の法案は、食料の持続的な供給を実現することを目的として、大きく二点の目的があるというふうに承知をしております。一つ目は、生産から消費に至る食料システム全体で費用を考慮した価格形成を進めていくこと、そして二つ目には、生産と消費者をつなぐ食品産業を対象として、その持続的な発展を図るための計画認定制度を創設するという、この二点ではなかろうかなというふうに考えております。
これまで政府において法案を検討する中で、価格形成に関する協議会など、食品産業センターも積極的にその協議会に参画をしてまいりました。このような食品産業を対象とする初めての本格的な法案でございまして、これが国会に提出されたことは大変画期的なことだというふうに考えております。
本法案が成立することで、食品産業における付加価値や生産性の向上が図られるとともに、食料システムにおける事業者間の連携や協調、また合理的な価格形成が進み、我が国の食料安全保障の確保にも貢献していくというものになることを大いに期待をするものでございます。
以上、御回答申し上げました。
長
長谷川淳二#15
○長谷川(淳)委員 川村参考人、ありがとうございました。
私も、食品産業における生産コストアップ分の転嫁も重要であると思いますけれども、やはり新商品開発などによる付加価値の向上を後押しをするということが食品供給の持続可能性の確保のためには大変重要であるというふうに思います。そうした点でも、本法案は大きな一歩だというふうに思っております。
続きまして、今度は、消費者の理解を得る努力についてお伺いをさせていただきたいと思います。
市場メカニズムの中で、価格が高くなれば、当然のことながら、その商品の需要が減り、代替可能な他の商品に需要が移ってしまいます。生産コストを適切に転嫁することは重要でありますけれども、消費者の手が届かない価格あるいは消費者が選択できない価格では、国産の農畜産物、食料品の消費減退や消費者離れを招きかねないことも事実でございます。
昨日、農水省が発表しました米価でございますが、五キロで四千二百三十三円ですね。御飯茶わん一杯にすれば僅か六十円。これは平成の初めの頃の水準に戻っているだけで、肥料代や資材代が高騰している中で、農家の皆さんが意欲を持って再生産可能な価格形成の仕組みをつくってほしいという強い要請も、私の地元の皆さんからはたくさんいただいております。
一方で、令和六年、昨年のエンゲル係数が二八・三%と四十三年ぶりの高い水準となっている。家計をやりくりする消費者の立場からすれば、主食であるお米の値段が高いのは、やはり切実な問題であると思います。
したがいまして、消費者の皆さんにやはり生産コストを反映した合理的な価格について十分に理解をしていただいた上で、お米を始め、国内の農畜産物を買っていただく、あるいは国内の農畜産物を使った食料品を購入していただく、すなわち、消費者の理解が不可欠であるというふうに思います。
消費者の理解を得るためには、安全、安心、信頼といった国産の農畜産物のメリットや、あるいは、稲作に代表されるように、農業の果たしている多面的な機能、そして食料供給の持続可能性の確保の必要性、やはり、いつまでも安価な輸入食料品が入ってくる時代ではない、こういったことも含めて、消費者にしっかり理解をしていただいて、国産農畜産物や食料品の価格を理解していただくことが必要ではないかと思います。
端的に言えば、先ほど藤間参考人の説明資料にもありましたように、割高であっても国産品を選ぶという消費者の割合を、現状五六%とございましたけれども、これを七割、八割へと上げていくことが肝要ではないかと思います。
そこで、藤間参考人に、生産サイドを代表する立場から、国産農畜産物を選んでいただくため、消費者理解の醸成のために行っている取組、先ほど、国産国消の話、全世代型食農教育の話を伺いましたけれども、本法案を踏まえまして、更にどのようにして国産農畜産物を選んでいくように取り組んでいかれるのか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →私も、食品産業における生産コストアップ分の転嫁も重要であると思いますけれども、やはり新商品開発などによる付加価値の向上を後押しをするということが食品供給の持続可能性の確保のためには大変重要であるというふうに思います。そうした点でも、本法案は大きな一歩だというふうに思っております。
続きまして、今度は、消費者の理解を得る努力についてお伺いをさせていただきたいと思います。
市場メカニズムの中で、価格が高くなれば、当然のことながら、その商品の需要が減り、代替可能な他の商品に需要が移ってしまいます。生産コストを適切に転嫁することは重要でありますけれども、消費者の手が届かない価格あるいは消費者が選択できない価格では、国産の農畜産物、食料品の消費減退や消費者離れを招きかねないことも事実でございます。
昨日、農水省が発表しました米価でございますが、五キロで四千二百三十三円ですね。御飯茶わん一杯にすれば僅か六十円。これは平成の初めの頃の水準に戻っているだけで、肥料代や資材代が高騰している中で、農家の皆さんが意欲を持って再生産可能な価格形成の仕組みをつくってほしいという強い要請も、私の地元の皆さんからはたくさんいただいております。
一方で、令和六年、昨年のエンゲル係数が二八・三%と四十三年ぶりの高い水準となっている。家計をやりくりする消費者の立場からすれば、主食であるお米の値段が高いのは、やはり切実な問題であると思います。
したがいまして、消費者の皆さんにやはり生産コストを反映した合理的な価格について十分に理解をしていただいた上で、お米を始め、国内の農畜産物を買っていただく、あるいは国内の農畜産物を使った食料品を購入していただく、すなわち、消費者の理解が不可欠であるというふうに思います。
消費者の理解を得るためには、安全、安心、信頼といった国産の農畜産物のメリットや、あるいは、稲作に代表されるように、農業の果たしている多面的な機能、そして食料供給の持続可能性の確保の必要性、やはり、いつまでも安価な輸入食料品が入ってくる時代ではない、こういったことも含めて、消費者にしっかり理解をしていただいて、国産農畜産物や食料品の価格を理解していただくことが必要ではないかと思います。
端的に言えば、先ほど藤間参考人の説明資料にもありましたように、割高であっても国産品を選ぶという消費者の割合を、現状五六%とございましたけれども、これを七割、八割へと上げていくことが肝要ではないかと思います。
そこで、藤間参考人に、生産サイドを代表する立場から、国産農畜産物を選んでいただくため、消費者理解の醸成のために行っている取組、先ほど、国産国消の話、全世代型食農教育の話を伺いましたけれども、本法案を踏まえまして、更にどのようにして国産農畜産物を選んでいくように取り組んでいかれるのか、お伺いしたいと思います。
藤
藤間則和#16
○藤間参考人 先ほど御紹介いたしましたとおり、国消国産の取組をJAグループとして展開しております。昨年度の実績を申し上げれば、延べ人数でありますけれども、一億四千万の方に情報を発信をさせていただきました。ただ、これを行いましても、なかなか国民への理解醸成がまだまだ広がっていかないというような認識でございます。
そのため、先ほどの全世代型食農教育ということで、今までは小学生以下また子育て層をターゲットにやっておりましたが、幅広い世代に食と農の大切さ、これを訴えかけていくような活動が今後必要だと考えております。
以上です。
この発言だけを見る →そのため、先ほどの全世代型食農教育ということで、今までは小学生以下また子育て層をターゲットにやっておりましたが、幅広い世代に食と農の大切さ、これを訴えかけていくような活動が今後必要だと考えております。
以上です。
長
長谷川淳二#17
○長谷川(淳)委員 ありがとうございます。
消費者と生産者の間をつなぐJAグループの取組、更に御期待を申し上げたいと思います。
そして、消費者の理解を得る努力については、食品製造サイドについても当然求められるというふうに思います。
今回、食料システム法案において、食品等の合理的な価格形成について消費者理解を促進するために事業活動計画制度において食品等の事業者が消費者への情報提供を行う取組を支援する仕組みも盛り込まれているところでございます。
そこで、川村参考人にまたお伺いさせていただきたいと思います。
食品製造業は、生産者と消費者の間に立つ立場として、コストの考慮について生産者への説明、生産現場の実態についての消費者への理解醸成、それぞれ、生産者や消費者、双方への説明責任が求められていると思いますけれども、食品製造業の立場から、消費者理解の必要性、そしてこれからの取組についてどのように考えておられるかをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →消費者と生産者の間をつなぐJAグループの取組、更に御期待を申し上げたいと思います。
そして、消費者の理解を得る努力については、食品製造サイドについても当然求められるというふうに思います。
今回、食料システム法案において、食品等の合理的な価格形成について消費者理解を促進するために事業活動計画制度において食品等の事業者が消費者への情報提供を行う取組を支援する仕組みも盛り込まれているところでございます。
そこで、川村参考人にまたお伺いさせていただきたいと思います。
食品製造業は、生産者と消費者の間に立つ立場として、コストの考慮について生産者への説明、生産現場の実態についての消費者への理解醸成、それぞれ、生産者や消費者、双方への説明責任が求められていると思いますけれども、食品製造業の立場から、消費者理解の必要性、そしてこれからの取組についてどのように考えておられるかをお伺いしたいと思います。
川
川村和夫#18
○川村参考人 まさにその点が大変重要な課題であるというふうに認識しております。
この法案によって費用の考慮がきちんと行われていくということになりますと、結果的には消費者の皆さんの負担が大きくなることが懸念されます。しかしながら、消費者に国産食品を引き続き購入いただくためには、御指摘のとおり、消費者の理解を醸成していくことが何よりも重要であり不可欠であるというふうに考えております。
その上では、事業者側の努力としては、値上げをしても消費者に購入してもらうための様々な企業側の努力が必要であるというふうに認識しております。新しい商品の開発であったり、商品そのものについても新たな付加価値を加えていく、そして商品の満足度を高めていくということが重要だろうというふうに思っております。本法案の計画認定制度は、まさにこうした付加価値向上の促進を図るといった意味で非常に有効な制度であるというふうに評価をしているところでございます。
そして、消費者の理解を得ていくためには、何よりも消費者の購買力を高めていっていただくということが極めて重要な前提条件ではないのかなというふうに思っております。継続的な賃上げが可能となるような経済環境が実現できるように、官民が協力して取り組んでいくことが基本的な経済条件として極めて重要だというふうに認識をしております。
この発言だけを見る →この法案によって費用の考慮がきちんと行われていくということになりますと、結果的には消費者の皆さんの負担が大きくなることが懸念されます。しかしながら、消費者に国産食品を引き続き購入いただくためには、御指摘のとおり、消費者の理解を醸成していくことが何よりも重要であり不可欠であるというふうに考えております。
その上では、事業者側の努力としては、値上げをしても消費者に購入してもらうための様々な企業側の努力が必要であるというふうに認識しております。新しい商品の開発であったり、商品そのものについても新たな付加価値を加えていく、そして商品の満足度を高めていくということが重要だろうというふうに思っております。本法案の計画認定制度は、まさにこうした付加価値向上の促進を図るといった意味で非常に有効な制度であるというふうに評価をしているところでございます。
そして、消費者の理解を得ていくためには、何よりも消費者の購買力を高めていっていただくということが極めて重要な前提条件ではないのかなというふうに思っております。継続的な賃上げが可能となるような経済環境が実現できるように、官民が協力して取り組んでいくことが基本的な経済条件として極めて重要だというふうに認識をしております。
長
長谷川淳二#19
○長谷川(淳)委員 ありがとうございます。
まさに川村参考人御指摘のとおり、生産者や食品事業者、そして流通事業者、これらが相互に理解、協力の下に、やはりコスト増に対する配慮とともに新商品開発などの付加価値向上の取組を進めて、食料システム全体において合理的な価格形成を目指す仕組みをつくっていく必要があると思います。
最後に、商慣行の見直しについてフード連合の会長の伊藤参考人にお伺いしたいと思います。
本法案では、食品等の取引の適正化の措置として、取引の相手方から商慣行の見直しについて提案があった場合には検討を協力するような努力義務が規定されています。
これについては、実効性について議論があるところではございますけれども、やはり人手不足が深刻化する中で、例えば先ほど御説明ありました不当な労務の提供の是正、これはもちろんのことでありますけれども、例えば発注から納品までの期間であるリードタイムが短縮されるということの効果があれば、当然、食品産業の従業員の皆さんの労働環境の改善にも寄与するんではないかと考えます。
こうした食品産業に従事される労働者の勤務環境の改善も含めて、本法案に期待する点について御所見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →まさに川村参考人御指摘のとおり、生産者や食品事業者、そして流通事業者、これらが相互に理解、協力の下に、やはりコスト増に対する配慮とともに新商品開発などの付加価値向上の取組を進めて、食料システム全体において合理的な価格形成を目指す仕組みをつくっていく必要があると思います。
最後に、商慣行の見直しについてフード連合の会長の伊藤参考人にお伺いしたいと思います。
本法案では、食品等の取引の適正化の措置として、取引の相手方から商慣行の見直しについて提案があった場合には検討を協力するような努力義務が規定されています。
これについては、実効性について議論があるところではございますけれども、やはり人手不足が深刻化する中で、例えば先ほど御説明ありました不当な労務の提供の是正、これはもちろんのことでありますけれども、例えば発注から納品までの期間であるリードタイムが短縮されるということの効果があれば、当然、食品産業の従業員の皆さんの労働環境の改善にも寄与するんではないかと考えます。
こうした食品産業に従事される労働者の勤務環境の改善も含めて、本法案に期待する点について御所見をお伺いしたいと思います。
伊
伊藤敏行#20
○伊藤参考人 御質問ありがとうございます。
先ほども商慣行の幾つかの例についてお話をさせていただきました。これとは別に、我々も日頃から各労働組合からいろいろなヒアリングをさせていただいたわけですけれども、先ほどお話がありましたリードタイムの話を少しお話しさせていただきますと、例えば日配品の製造現場なんかでいいますと、取決めよりもリードタイムが短いということで悩まされているところがございます。特に、例を出しますとパンなどは、やはり日配品ということでございますので、納品の前日に発注が来ることも一部の小売店はまだまだあるということでございます。
また、そういったことで、品切れするといけないということで見込みで製造するという場合がありまして、そういう場合に、例えば天候不順で物が売れなくなるということになると、それは商品が残ってしまうというようなこともあります。
そういったこともあって、食品業界としてはこれまで当たり前だと思っていたことを、やはり、今回のこの法律を一つのきっかけにして、是非それぞれの、これはメーカー、小売店だけじゃなくて、それぞれの流通段階、食に関わるシステムに関わるところが認識していただくということが非常に重要なことではないかなというふうに思っております。
簡単でございますが、以上でございます。
この発言だけを見る →先ほども商慣行の幾つかの例についてお話をさせていただきました。これとは別に、我々も日頃から各労働組合からいろいろなヒアリングをさせていただいたわけですけれども、先ほどお話がありましたリードタイムの話を少しお話しさせていただきますと、例えば日配品の製造現場なんかでいいますと、取決めよりもリードタイムが短いということで悩まされているところがございます。特に、例を出しますとパンなどは、やはり日配品ということでございますので、納品の前日に発注が来ることも一部の小売店はまだまだあるということでございます。
また、そういったことで、品切れするといけないということで見込みで製造するという場合がありまして、そういう場合に、例えば天候不順で物が売れなくなるということになると、それは商品が残ってしまうというようなこともあります。
そういったこともあって、食品業界としてはこれまで当たり前だと思っていたことを、やはり、今回のこの法律を一つのきっかけにして、是非それぞれの、これはメーカー、小売店だけじゃなくて、それぞれの流通段階、食に関わるシステムに関わるところが認識していただくということが非常に重要なことではないかなというふうに思っております。
簡単でございますが、以上でございます。
長
長谷川淳二#21
○長谷川(淳)委員 伊藤参考人、ありがとうございました。
食料の安定供給に欠かせない合理的な価格形成が、生産者、食品事業者、流通事業者双方が協力して可能となり、生産者から消費者までが理解と納得を得られる食料システムが構築される第一歩となる法案ではないかと私は思っています。
参考人の皆さんの御所見に感謝を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →食料の安定供給に欠かせない合理的な価格形成が、生産者、食品事業者、流通事業者双方が協力して可能となり、生産者から消費者までが理解と納得を得られる食料システムが構築される第一歩となる法案ではないかと私は思っています。
参考人の皆さんの御所見に感謝を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
御
神
神谷裕#23
○神谷委員 立憲民主党の神谷裕でございます。
本日は、参考人の皆様方には、本当にためになる公述をいただきましたこと、まずもって感謝と御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
また、これから様々お聞かせをいただきたいと思いますが、必ずしも皆様に平等に聞けるというわけではございませんので、この点だけあらかじめ御容赦をいただきたい、このように思う次第でございます。
まず、私は、この法律なんですが、御案内のとおり、合理的な価格の形成という側面、それから、先ほどお話にあったように、不公正な商慣行の是正と、非常に大きな二つの目的があるなというふうに理解をしております。
その中で、合理的な価格の形成についてはチャレンジングな試みであってもやっていかなきゃいけないんだろうと思いますし、もう一方の、逆に言うと、商慣行の是正という話は、むしろかなり前向きに、きちっと対応すれば大きな前進が見られるんじゃないかということを大変に期待をしているところでございます。
そこで、一番最初に伊藤参考人にお伺いをしたいのでございますが、先ほども様々商慣行についてのお話がございました。これについて更に詳しい御所見等があったらお伺いをしたいと思います。伊藤参考人、お願いをいたします。
この発言だけを見る →本日は、参考人の皆様方には、本当にためになる公述をいただきましたこと、まずもって感謝と御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
また、これから様々お聞かせをいただきたいと思いますが、必ずしも皆様に平等に聞けるというわけではございませんので、この点だけあらかじめ御容赦をいただきたい、このように思う次第でございます。
まず、私は、この法律なんですが、御案内のとおり、合理的な価格の形成という側面、それから、先ほどお話にあったように、不公正な商慣行の是正と、非常に大きな二つの目的があるなというふうに理解をしております。
その中で、合理的な価格の形成についてはチャレンジングな試みであってもやっていかなきゃいけないんだろうと思いますし、もう一方の、逆に言うと、商慣行の是正という話は、むしろかなり前向きに、きちっと対応すれば大きな前進が見られるんじゃないかということを大変に期待をしているところでございます。
そこで、一番最初に伊藤参考人にお伺いをしたいのでございますが、先ほども様々商慣行についてのお話がございました。これについて更に詳しい御所見等があったらお伺いをしたいと思います。伊藤参考人、お願いをいたします。
伊
伊藤敏行#24
○伊藤参考人 御質問ありがとうございます。
例えば、以前は、お節だとか恵方巻きなどの取引先の商品を強制的に買わされる、いわゆる押しつけ販売というのに苦しんでいた組合が多かったわけでございます。中には、数万円の単位でいわゆる自腹を切ることによって、組合としては非常に苦しんでいたというようなことがございました。
ただ、最近は、食品ロスの削減やコンプライアンスの遵守の流れもございまして、押しつけ販売というのは減ってまいりました。あと、不当な労務提供も改善している傾向にはございますが、食品メーカーに勤めて、営業の仕事を通じて本来は自社製品の魅力を伝えるというのが仕事にもかかわらず、やはり、スーパーやドラッグストアに就職したみたいだというような声も聞いたりいたします。
そういう意味でも、先ほど申したことに加えまして、押しつけ、不当な労務提供というのは全くなくなったわけではないということでございますので、先ほどからお話がございますように、やはり、価格転嫁とかだけじゃなくて、こういった商慣習をなくすことによって食品の価値というのが高まるのではないかなというふうに私どもは考えておるところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →例えば、以前は、お節だとか恵方巻きなどの取引先の商品を強制的に買わされる、いわゆる押しつけ販売というのに苦しんでいた組合が多かったわけでございます。中には、数万円の単位でいわゆる自腹を切ることによって、組合としては非常に苦しんでいたというようなことがございました。
ただ、最近は、食品ロスの削減やコンプライアンスの遵守の流れもございまして、押しつけ販売というのは減ってまいりました。あと、不当な労務提供も改善している傾向にはございますが、食品メーカーに勤めて、営業の仕事を通じて本来は自社製品の魅力を伝えるというのが仕事にもかかわらず、やはり、スーパーやドラッグストアに就職したみたいだというような声も聞いたりいたします。
そういう意味でも、先ほど申したことに加えまして、押しつけ、不当な労務提供というのは全くなくなったわけではないということでございますので、先ほどからお話がございますように、やはり、価格転嫁とかだけじゃなくて、こういった商慣習をなくすことによって食品の価値というのが高まるのではないかなというふうに私どもは考えておるところでございます。
以上でございます。
神
神谷裕#25
○神谷委員 ありがとうございます。
今お話にありましたとおり、減ってはきているようでございますが、必ずしも是正はされていないのかなというような形でお伺いをしたところでございます。
その上で、重ねてで恐縮でございますが、伊藤参考人に是非、もしこれをまさに根絶していく、なくしていくため、どのようなことを国に求めていくのか、この法律で何を求めたいのか、この辺についてお聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →今お話にありましたとおり、減ってはきているようでございますが、必ずしも是正はされていないのかなというような形でお伺いをしたところでございます。
その上で、重ねてで恐縮でございますが、伊藤参考人に是非、もしこれをまさに根絶していく、なくしていくため、どのようなことを国に求めていくのか、この法律で何を求めたいのか、この辺についてお聞かせをいただきたいと思います。
伊
伊藤敏行#26
○伊藤参考人 御質問ありがとうございます。
法案の中で、農林水産省としても食品取引実態を行うということを承知しておるわけでございますが、恐らく、調査ということになりますと、企業単位で回答を収集するということが想定されると思うんですけれども、各事業者が実際に取引する担当者の人の声を確認して回答するなど、やはりそういう現場の声が確実に反映されるような形を我々としては期待するところでございます。恐らく、農林水産省や地方農政局による実態調査もされるということで、それについては期待をしております。
ですから、やはり食品メーカーや流通、卸に、それは全てというわけにはいかないでしょうけれども、やはり足を運んでいただいて、そういった生の声を聞いていただけるような体制というのをやっていただくことによって、この法律が実効性あるものになるのではないかなというふうに思っておるところでございます。
それと、先ほども申し上げましたように、実は我々、この調査というのはもう二十年になるわけですけれども、最初のときは、やはり調査することによって、例えば会社名がばれるんじゃないかとかいうようなことで、なかなか協力してもらえなかったということもあるんですよね。ところが、やはり二十年続けておりますし、また最近は公取とか各省庁の方も、こういった匿名で相談できるような窓口なんかも設定いただいておりますので、是非こういうおかしなとか行き過ぎた商習慣が、そういった窓口に対して報告できるような、そういった仕組みというのを是非お願いできればなというように思います。
あとは、実効性あるものといいますと、先ほど消費者の理解というようなこともございましたが、ここの委員会の範囲ではないかも分かりませんけれども、やはり昨今マスコミ等で食料品の値上げの報道というのが毎日のようにされているというようなこともございますので、そういったことも少し見直していただくということをお願いできればなというふうに思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →法案の中で、農林水産省としても食品取引実態を行うということを承知しておるわけでございますが、恐らく、調査ということになりますと、企業単位で回答を収集するということが想定されると思うんですけれども、各事業者が実際に取引する担当者の人の声を確認して回答するなど、やはりそういう現場の声が確実に反映されるような形を我々としては期待するところでございます。恐らく、農林水産省や地方農政局による実態調査もされるということで、それについては期待をしております。
ですから、やはり食品メーカーや流通、卸に、それは全てというわけにはいかないでしょうけれども、やはり足を運んでいただいて、そういった生の声を聞いていただけるような体制というのをやっていただくことによって、この法律が実効性あるものになるのではないかなというふうに思っておるところでございます。
それと、先ほども申し上げましたように、実は我々、この調査というのはもう二十年になるわけですけれども、最初のときは、やはり調査することによって、例えば会社名がばれるんじゃないかとかいうようなことで、なかなか協力してもらえなかったということもあるんですよね。ところが、やはり二十年続けておりますし、また最近は公取とか各省庁の方も、こういった匿名で相談できるような窓口なんかも設定いただいておりますので、是非こういうおかしなとか行き過ぎた商習慣が、そういった窓口に対して報告できるような、そういった仕組みというのを是非お願いできればなというように思います。
あとは、実効性あるものといいますと、先ほど消費者の理解というようなこともございましたが、ここの委員会の範囲ではないかも分かりませんけれども、やはり昨今マスコミ等で食料品の値上げの報道というのが毎日のようにされているというようなこともございますので、そういったことも少し見直していただくということをお願いできればなというふうに思っております。
以上でございます。
神
神谷裕#27
○神谷委員 ありがとうございます。
様々あると思いますが、現場の声を伝えていただいたことを感謝申し上げたいと思いますし、それを反映してまた国の方でもしっかりと対処していけるように、この法律の中も含めてしっかり点検をしていきたい、このように思うところでございます。
続きまして、藤間常務にお伺いをしたいと思います。
先ほど、合理的な価格の形成の話の中で、価格転嫁、これは本当に大変なんだなということを実感をしたところでございますし、価格転嫁が不十分な農産物価格とあるように、非常にこれは難しい問題だと思っています。農産物価格に資材代などを反映させることは、実現できないなかなか難しい話だなというふうに承知しておりますけれども、もちろんJAの皆さんも、それを実現するために様々御努力をいただいていると思います。こういった皆さんの御努力について、改めて御紹介をいただけるとありがたいと思います。いかがでございましょうか。
この発言だけを見る →様々あると思いますが、現場の声を伝えていただいたことを感謝申し上げたいと思いますし、それを反映してまた国の方でもしっかりと対処していけるように、この法律の中も含めてしっかり点検をしていきたい、このように思うところでございます。
続きまして、藤間常務にお伺いをしたいと思います。
先ほど、合理的な価格の形成の話の中で、価格転嫁、これは本当に大変なんだなということを実感をしたところでございますし、価格転嫁が不十分な農産物価格とあるように、非常にこれは難しい問題だと思っています。農産物価格に資材代などを反映させることは、実現できないなかなか難しい話だなというふうに承知しておりますけれども、もちろんJAの皆さんも、それを実現するために様々御努力をいただいていると思います。こういった皆さんの御努力について、改めて御紹介をいただけるとありがたいと思います。いかがでございましょうか。
藤
藤間則和#28
○藤間参考人 生産資材価格のコストがなかなか農畜産物の販売価格に転嫁できない、このような状況におきまして、JAグループでは主に二つの取組を進めてまいりました。生産資材価格のコスト低減の取組、そして生産支援ということであります。
生産資材価格のコスト低減につきましては、例えば肥料であれば、成分の似たような多くの銘柄を取り扱っておりましたが、これを集約し、一括で発注することでコスト低減に努めてまいりましたし、農業機械につきましては、生産者が本当に必要とする機能に絞ったトラクター、コンバインをメーカーに開発要請をいたしまして、こちらも、一括発注、計画的に導入していくことでコスト低減を図ってまいりました。
さらに、生産支援につきましては、多収性品種、また、今般の気候変動に対応した高温耐性品種、また、スマート農業等の技術導入、これらの取組を進めてまいりました。
今後も、生産者の所得確保により、消費者の皆様に国産農畜産物を安定的に供給するための取組に尽力してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →生産資材価格のコスト低減につきましては、例えば肥料であれば、成分の似たような多くの銘柄を取り扱っておりましたが、これを集約し、一括で発注することでコスト低減に努めてまいりましたし、農業機械につきましては、生産者が本当に必要とする機能に絞ったトラクター、コンバインをメーカーに開発要請をいたしまして、こちらも、一括発注、計画的に導入していくことでコスト低減を図ってまいりました。
さらに、生産支援につきましては、多収性品種、また、今般の気候変動に対応した高温耐性品種、また、スマート農業等の技術導入、これらの取組を進めてまいりました。
今後も、生産者の所得確保により、消費者の皆様に国産農畜産物を安定的に供給するための取組に尽力してまいりたいと考えております。
神
神谷裕#29
○神谷委員 ありがとうございます。大変な御努力をいただいていると思います。引き続きまたお願いをしたいと思うところでございます。
引き続きまして、川村CEOにお話を伺いたいと思います。
先ほど、この法律の中で、合理的な価格の形成というお話もいただいたところでございます。また、需要と供給に基づいた市場経済の下での合理的な価格の形成というお言葉も頂戴したところでございますが、この法案の背景としてありますのは、やはり生産者の再生産可能な価格というものをいかにして実現していくかというような背景があったというふうに思います。これは、必ずしも消費者が求めている価格と理解が相反するというか、そういうような関係にないこともないかなと。
ただ、もう一方でいうと、ここは、このチャレンジングな法律によって、お互いにいわば落としどころを探っていく、そういうことになればいいなと思いますし、結果として、それが誰にとってもウィン・ウィンな価格になることを求めているところでございますが、経済人であります川村CEOに是非お伺いをしたいのは、適正な価格をいかにして実現していくのか、何が一番合理的な価格なのか、この辺のところについて御教示をいただけたらと思います。いかがでしょうか。
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先ほど、この法律の中で、合理的な価格の形成というお話もいただいたところでございます。また、需要と供給に基づいた市場経済の下での合理的な価格の形成というお言葉も頂戴したところでございますが、この法案の背景としてありますのは、やはり生産者の再生産可能な価格というものをいかにして実現していくかというような背景があったというふうに思います。これは、必ずしも消費者が求めている価格と理解が相反するというか、そういうような関係にないこともないかなと。
ただ、もう一方でいうと、ここは、このチャレンジングな法律によって、お互いにいわば落としどころを探っていく、そういうことになればいいなと思いますし、結果として、それが誰にとってもウィン・ウィンな価格になることを求めているところでございますが、経済人であります川村CEOに是非お伺いをしたいのは、適正な価格をいかにして実現していくのか、何が一番合理的な価格なのか、この辺のところについて御教示をいただけたらと思います。いかがでしょうか。