憲法審査会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
令和七年六月十八日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
六月十七日
辞任 補欠選任
赤池 誠章君 星 北斗君
佐々木さやか君 秋野 公造君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 中曽根弘文君
幹 事
臼井 正一君
佐藤 正久君
中西 祐介君
山本 啓介君
若林 洋平君
熊谷 裕人君
辻元 清美君
谷合 正明君
片山 大介君
川合 孝典君
山添 拓君
委 員
青山 繁晴君
衛藤 晟一君
加藤 明良君
梶原 大介君
片山さつき君
小林 一大君
古庄 玄知君
田中 昌史君
中田 宏君
藤木 眞也君
星 北斗君
松川 るい君
松下 新平君
山本佐知子君
吉井 章君
和田 政宗君
打越さく良君
小沢 雅仁君
小西 洋之君
田島麻衣子君
福島みずほ君
水野 素子君
秋野 公造君
伊藤 孝江君
平木 大作君
矢倉 克夫君
浅田 均君
柴田 巧君
松沢 成文君
上田 清司君
仁比 聡平君
山本 太郎君
高良 鉄美君
事務局側
憲法審査会事務
局長 本多 恵美君
─────────────
本日の会議に付した案件
○日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査
(憲法に対する考え方について(国民投票法等について))
─────────────
この発言だけを見る →午後一時開会
─────────────
委員の異動
六月十七日
辞任 補欠選任
赤池 誠章君 星 北斗君
佐々木さやか君 秋野 公造君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 中曽根弘文君
幹 事
臼井 正一君
佐藤 正久君
中西 祐介君
山本 啓介君
若林 洋平君
熊谷 裕人君
辻元 清美君
谷合 正明君
片山 大介君
川合 孝典君
山添 拓君
委 員
青山 繁晴君
衛藤 晟一君
加藤 明良君
梶原 大介君
片山さつき君
小林 一大君
古庄 玄知君
田中 昌史君
中田 宏君
藤木 眞也君
星 北斗君
松川 るい君
松下 新平君
山本佐知子君
吉井 章君
和田 政宗君
打越さく良君
小沢 雅仁君
小西 洋之君
田島麻衣子君
福島みずほ君
水野 素子君
秋野 公造君
伊藤 孝江君
平木 大作君
矢倉 克夫君
浅田 均君
柴田 巧君
松沢 成文君
上田 清司君
仁比 聡平君
山本 太郎君
高良 鉄美君
事務局側
憲法審査会事務
局長 本多 恵美君
─────────────
本日の会議に付した案件
○日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査
(憲法に対する考え方について(国民投票法等について))
─────────────
中
中曽根弘文#1
○会長(中曽根弘文君) ただいまから憲法審査会を開会いたします。
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。
本日は、憲法に対する考え方についてのうち、国民投票法等について意見交換を行います。
まず、各会派から意見表明を行った後、委員間の意見交換を行います。
全体の所要は一時間五分を目途といたします。
発言時間につきましては、経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめ御了承願います。
また、御発言は着席のままで結構でございます。
なお、委員間の意見交換において発言を希望される方は、各会派からの意見表明の間にあらかじめ氏名標をお立てください。
それでは、まず各会派一名ずつ、各七分以内で御意見を順次お述べいただきたいと存じます。
若林洋平君。
この発言だけを見る →日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。
本日は、憲法に対する考え方についてのうち、国民投票法等について意見交換を行います。
まず、各会派から意見表明を行った後、委員間の意見交換を行います。
全体の所要は一時間五分を目途といたします。
発言時間につきましては、経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめ御了承願います。
また、御発言は着席のままで結構でございます。
なお、委員間の意見交換において発言を希望される方は、各会派からの意見表明の間にあらかじめ氏名標をお立てください。
それでは、まず各会派一名ずつ、各七分以内で御意見を順次お述べいただきたいと存じます。
若林洋平君。
若
若林洋平#2
○若林洋平君 参議院自民党の若林でございます。
本日は、まず、国民投票法により憲法改正案の発議があったときに、衆参各十人の構成で国会に設けられる機関であります国民投票広報協議会について申し上げます。
国民投票法では、広報協議会の運営や組織等を定める規程、広報活動の詳細を定める規程、さらに事務局組織に関する規程といった細則的事項につきましては、両議院の議長が協議して定めるとして下位規程に委任されております。そのいずれも、もう早急に議論し、整備すべきでございますが、インターネットの爆発的な広がりやフェイクニュースなどは、国民投票運動の公平公正の確保にとって重要な課題でありますことから、特に広報や周知に関する事務などを担う国民投票広報協議会の役割については衆参それぞれで議論を深め、論点を整理した上で早急に規程の整備について検討を進めるべきでございます。
また、憲法改正と公職選挙法は、政策を選ぶ国民投票と人を選ぶ選挙という違いはあるものの、投開票の手続や事務、社会環境や国民意識の変化に対応した投票環境や利便性の向上に関する制度につきましては、基本的に国民投票法では公職選挙法と共通した規定が設けられております。
しかし、既に成立し、施行されております公職選挙法の規定のうち、開票立会人の選任に係る規定の整備、投票立会人の選任要件の緩和、憲法改正案の広報手段としてのFM放送の追加については、令和四年に我が党を含む四会派提出の改正案が廃案となり、いまだ未整備でございます。
そこで、我が会派としましては、公職選挙法の投票環境の整備のための規定を国民投票法に反映させるために、これらの改正事項につきましては、既に行われてきた議論を踏まえつつ、衆参で連携を密にして早急に実現されるものと考えます。その上で、衆参連携という観点から、党総裁直属の憲法改正実現本部での活動について申し上げたいと思います。
我が党では、昨年八月、同実現本部の下、選挙困難事態における国会機能維持条項を中心としつつ、自衛隊明記など、その他の憲法改正のテーマも含めて、議論を加速化するために、衆参それぞれの実務担当者を含めたワーキングチームを設置して精力的に議論を重ね、取りまとめを行い、当時の岸田総理・総裁も出席をした平場で了承を取り付けました。
先週、衆議院憲法審査会幹事会で、五会派の幹事、オブザーバーによる選挙困難事態における国会機能維持条項の骨子案と、更に深掘りするべき検討課題と題するメモ、いわゆる骨子案が提出をされ、我が党の総裁直属の機関である憲法改正実現本部で了承されたものであり、自民党としての考えと言っても差し支えないという発言があったと伺っております。
ただし、我が会派は、骨子案は実現本部で提示されたものではなく、了承されたという事実はなく、あくまで衆議院側の幹事、オブザーバー五名のものと理解をしております。
一方、この骨子案は、昨年八月のワーキングチーム取りまとめを踏まえた上で、このチームで議論が尽くされていない論点は検討課題として明示をし、更なる深掘りが必要と整理されようと努めていると考えております。
ただ、我が会派としましては、我が党のオーソライズされた考え方であります昨年八月のワーキングチーム取りまとめを土台として憲法改正に向けた議論を進めていくことが基本であると考えております。
そこで、改めてワーキングチーム取りまとめについて説明をいたしますと、参議院の緊急集会の位置付けに関しましては、憲法において緊急事態に対応するための唯一の緊急事態条項であり、参議院の重要な権能であることにつきましては共通認識を有していること、憲法五十四条一項に定める総選挙までの四十日と特別会召集までの三十日を合計した七十日間は参議院の緊急集会の活動期間を厳格に限定するものではないことが確認をされております。
さらに、参議院の緊急集会の権能等につきましては、国会の代行機関であり、原則としては国会の権能の全てに及ぶこと、同時に、その権限行使の範囲につきましては、緊急集会が国に緊急の必要があるときに集会が求められているものであり、この緊急性の要件を満たすかどうかで判断されるべきことも確認をされております。
加えて、我が党の条文イメージ、いわゆるたたき台素案では、一定の要件を満たすときには任期特例を認めることが確認されておりますが、大地震その他異常かつ大規模な災害とされていた対象事態につきましては、武力攻撃、テロ・内乱、感染症蔓延等も対象とすることを確認しております。
また、いわゆる選挙困難事態の認定の具体的な要件となるべき広範性要件と長期性要件につきましては、任期特例により両院で対応すべき国難ともいうべき事態を明確かつ限定的に捉えたものとなるよう、具体的な場面を整理しつつ、更に深掘りの作業を進めていく必要があるとされております。
以上、取りまとめについて申し上げましたが、最後に、本審査会では、参議院としての考え方として、参議院の重要な権能である参議院の緊急集会の在り方、そして国会議員の任期特例という衆参両院にまたがる課題につきましては議論を整理すべきところは整理すべきことが必要である旨を申し上げまして、私の意見表明とさせていただきます。
以上でございます。
この発言だけを見る →本日は、まず、国民投票法により憲法改正案の発議があったときに、衆参各十人の構成で国会に設けられる機関であります国民投票広報協議会について申し上げます。
国民投票法では、広報協議会の運営や組織等を定める規程、広報活動の詳細を定める規程、さらに事務局組織に関する規程といった細則的事項につきましては、両議院の議長が協議して定めるとして下位規程に委任されております。そのいずれも、もう早急に議論し、整備すべきでございますが、インターネットの爆発的な広がりやフェイクニュースなどは、国民投票運動の公平公正の確保にとって重要な課題でありますことから、特に広報や周知に関する事務などを担う国民投票広報協議会の役割については衆参それぞれで議論を深め、論点を整理した上で早急に規程の整備について検討を進めるべきでございます。
また、憲法改正と公職選挙法は、政策を選ぶ国民投票と人を選ぶ選挙という違いはあるものの、投開票の手続や事務、社会環境や国民意識の変化に対応した投票環境や利便性の向上に関する制度につきましては、基本的に国民投票法では公職選挙法と共通した規定が設けられております。
しかし、既に成立し、施行されております公職選挙法の規定のうち、開票立会人の選任に係る規定の整備、投票立会人の選任要件の緩和、憲法改正案の広報手段としてのFM放送の追加については、令和四年に我が党を含む四会派提出の改正案が廃案となり、いまだ未整備でございます。
そこで、我が会派としましては、公職選挙法の投票環境の整備のための規定を国民投票法に反映させるために、これらの改正事項につきましては、既に行われてきた議論を踏まえつつ、衆参で連携を密にして早急に実現されるものと考えます。その上で、衆参連携という観点から、党総裁直属の憲法改正実現本部での活動について申し上げたいと思います。
我が党では、昨年八月、同実現本部の下、選挙困難事態における国会機能維持条項を中心としつつ、自衛隊明記など、その他の憲法改正のテーマも含めて、議論を加速化するために、衆参それぞれの実務担当者を含めたワーキングチームを設置して精力的に議論を重ね、取りまとめを行い、当時の岸田総理・総裁も出席をした平場で了承を取り付けました。
先週、衆議院憲法審査会幹事会で、五会派の幹事、オブザーバーによる選挙困難事態における国会機能維持条項の骨子案と、更に深掘りするべき検討課題と題するメモ、いわゆる骨子案が提出をされ、我が党の総裁直属の機関である憲法改正実現本部で了承されたものであり、自民党としての考えと言っても差し支えないという発言があったと伺っております。
ただし、我が会派は、骨子案は実現本部で提示されたものではなく、了承されたという事実はなく、あくまで衆議院側の幹事、オブザーバー五名のものと理解をしております。
一方、この骨子案は、昨年八月のワーキングチーム取りまとめを踏まえた上で、このチームで議論が尽くされていない論点は検討課題として明示をし、更なる深掘りが必要と整理されようと努めていると考えております。
ただ、我が会派としましては、我が党のオーソライズされた考え方であります昨年八月のワーキングチーム取りまとめを土台として憲法改正に向けた議論を進めていくことが基本であると考えております。
そこで、改めてワーキングチーム取りまとめについて説明をいたしますと、参議院の緊急集会の位置付けに関しましては、憲法において緊急事態に対応するための唯一の緊急事態条項であり、参議院の重要な権能であることにつきましては共通認識を有していること、憲法五十四条一項に定める総選挙までの四十日と特別会召集までの三十日を合計した七十日間は参議院の緊急集会の活動期間を厳格に限定するものではないことが確認をされております。
さらに、参議院の緊急集会の権能等につきましては、国会の代行機関であり、原則としては国会の権能の全てに及ぶこと、同時に、その権限行使の範囲につきましては、緊急集会が国に緊急の必要があるときに集会が求められているものであり、この緊急性の要件を満たすかどうかで判断されるべきことも確認をされております。
加えて、我が党の条文イメージ、いわゆるたたき台素案では、一定の要件を満たすときには任期特例を認めることが確認されておりますが、大地震その他異常かつ大規模な災害とされていた対象事態につきましては、武力攻撃、テロ・内乱、感染症蔓延等も対象とすることを確認しております。
また、いわゆる選挙困難事態の認定の具体的な要件となるべき広範性要件と長期性要件につきましては、任期特例により両院で対応すべき国難ともいうべき事態を明確かつ限定的に捉えたものとなるよう、具体的な場面を整理しつつ、更に深掘りの作業を進めていく必要があるとされております。
以上、取りまとめについて申し上げましたが、最後に、本審査会では、参議院としての考え方として、参議院の重要な権能である参議院の緊急集会の在り方、そして国会議員の任期特例という衆参両院にまたがる課題につきましては議論を整理すべきところは整理すべきことが必要である旨を申し上げまして、私の意見表明とさせていただきます。
以上でございます。
中
熊
熊谷裕人#4
○熊谷裕人君 立憲民主・社民・無所属の熊谷裕人です。
国民投票法に関する意見を述べさせていただきます。
最初に、私も、さきの六月十二日の衆議院憲法審査会幹事会で四党一会派による任期延長改憲の骨子案が提出され、その後の審査会で四党一会派から臨時国会での条文化審議と条文起草委員会の設置等が意見されていることについて、少々言及させていただきます。
この骨子案について、私も拝見させていただきましたが、そもそも衆議院会派の中でオーソライズされた案なのかが明確になっていない点が一つ、そして、他の党、会派の状況に関して口を出す立場ではないことは重々承知しておりますが、提出された会派において衆議院と参議院の間でしっかりとした議論が積み重ねられ、党、会派として合意が取れた上で提出されているものかという二つの点について、私自身疑問を感じているところであります。
先ほど自民党の若林議員の方から御発言を聞かせていただきました。疑問は完全には解けませんでしたが、多少理解が進んだと思っております。
衆議院憲法審査会で自民党筆頭幹事は、これは改憲の次のステップに向けた大きな前進と言及されていますが、任期延長改憲の立法事実はあるのか、そして、任期延長改憲論がそもそもの論拠としている、参議院の緊急集会が平時の制度であり、七十日間の限定であり、二院制の例外の制度であるという説に関しては、参議院においては我が会派を始め自民党と公明党の与党もこれらの説には否定的であったと私は認識しています。
今回の衆議院憲法審査会における四党一会派の骨子案提出は、参議院憲法審査会での真摯な議論の積み重ねを根底から否定し、参議院の存在についても否定することにつながりかねない暴挙と言わざるを得ないと考えます。
以上、一言申し述べさせていただいて、国民投票法に関する会派意見に入らせていただきます。
私からは、国民投票における放送広告とインターネット規制について意見を述べたいと思います。
現行法において、表現の自由を尊重する立場から、放送広告規制は、勧誘広告は主体を問わず投票前二週間にわたり禁止されていますが、意見広告は規制されておらず、民放連による自主規制があることは承知しています。そして、インターネットに関しては規制がされておりません。
昨今のインターネット環境の激変やAI技術の急速な進展と普及状況を鑑みた上で、放送広告において、CMの影響力を考えれば、もはや自主規制では不十分であり、規制の見直しが必要であると考えます。さらに、インターネット利用状況の激変を考えれば、ネット広告の規制も新たな課題であると認識しています。
そこで、勧誘広告に関しては主体を問わず全運動期間にわたり禁止し、意見広告に関しては政党等に限り全運動期間にわたり禁止、また、放送事業者による公平、平等の取扱いの努力義務が必要ではないかと考えております。
また、インターネット関係では、有料のインターネット広告の規制やネットの適正利用への対処が必要であり、有料ネット広告では、政党等による有料ネット広告の禁止やネット広告事業者等による掲載基準策定の努力義務が必要だと考えております。そして、ネットの適正利用では、ネットによる勧誘、意見発信の際の表示義務や適正利用の努力義務が必要であるとも考えております。
さらに、どちらにも共通するものですが、収支報告書の提出と公表の義務や支出額の上限規制、外国勢力からの資金援助の禁止などの資金規制が必要と考えております。
次に、広報協議会の役割として、インターネット等他者が行う意見表明に関して何らかの形で関与する事務を追加するべきと考えます。
先週の参考人の方々からも意見陳述がありました。フェイク情報への対処として、広報協議会と民間団体が協力してファクトチェックを行うことや、ネット広告事業者等から影響の大きい投稿について広報協議会へ通報し、広報協議会が付随的情報を提供すること、例えば、事業者にファクトチェック対象や偽情報認定されたことを示すものを義務付けるということも必要ではないかと思っております。広報協議会として信頼性のある情報を正確に広報するなど、広報協議会の新たな機能の追加を提案するものであります。
ほかにも、過激な行動や発言でネットの視聴者を惑わし、視聴回数を稼いで収益を上げるアテンションエコノミーの問題で公正な選挙実施に大きな影響が出ていることや、AI技術の急速な進展が本物と偽物の見分けが付かないことを生じさせているディープフェイクの問題で様々な場面で大きな混乱を生じさせていること、収集された個人データに基づいて、個人の関心や趣味、嗜好に合わせて最適化された情報などがピンポイントで配信されるマイクロターゲティングの問題でフィルターバブルに陥ったり、エコーチェンバーが増幅されるリスクを生じさせることなど、国民投票法を制定した当時の状況とインターネット関連の状況は大きく様変わりしており、憲法改正を議論する前に、その手続法の一つである国民投票法の改正に真摯に取り組むべきであることを申し上げ、私の意見表明といたします。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →国民投票法に関する意見を述べさせていただきます。
最初に、私も、さきの六月十二日の衆議院憲法審査会幹事会で四党一会派による任期延長改憲の骨子案が提出され、その後の審査会で四党一会派から臨時国会での条文化審議と条文起草委員会の設置等が意見されていることについて、少々言及させていただきます。
この骨子案について、私も拝見させていただきましたが、そもそも衆議院会派の中でオーソライズされた案なのかが明確になっていない点が一つ、そして、他の党、会派の状況に関して口を出す立場ではないことは重々承知しておりますが、提出された会派において衆議院と参議院の間でしっかりとした議論が積み重ねられ、党、会派として合意が取れた上で提出されているものかという二つの点について、私自身疑問を感じているところであります。
先ほど自民党の若林議員の方から御発言を聞かせていただきました。疑問は完全には解けませんでしたが、多少理解が進んだと思っております。
衆議院憲法審査会で自民党筆頭幹事は、これは改憲の次のステップに向けた大きな前進と言及されていますが、任期延長改憲の立法事実はあるのか、そして、任期延長改憲論がそもそもの論拠としている、参議院の緊急集会が平時の制度であり、七十日間の限定であり、二院制の例外の制度であるという説に関しては、参議院においては我が会派を始め自民党と公明党の与党もこれらの説には否定的であったと私は認識しています。
今回の衆議院憲法審査会における四党一会派の骨子案提出は、参議院憲法審査会での真摯な議論の積み重ねを根底から否定し、参議院の存在についても否定することにつながりかねない暴挙と言わざるを得ないと考えます。
以上、一言申し述べさせていただいて、国民投票法に関する会派意見に入らせていただきます。
私からは、国民投票における放送広告とインターネット規制について意見を述べたいと思います。
現行法において、表現の自由を尊重する立場から、放送広告規制は、勧誘広告は主体を問わず投票前二週間にわたり禁止されていますが、意見広告は規制されておらず、民放連による自主規制があることは承知しています。そして、インターネットに関しては規制がされておりません。
昨今のインターネット環境の激変やAI技術の急速な進展と普及状況を鑑みた上で、放送広告において、CMの影響力を考えれば、もはや自主規制では不十分であり、規制の見直しが必要であると考えます。さらに、インターネット利用状況の激変を考えれば、ネット広告の規制も新たな課題であると認識しています。
そこで、勧誘広告に関しては主体を問わず全運動期間にわたり禁止し、意見広告に関しては政党等に限り全運動期間にわたり禁止、また、放送事業者による公平、平等の取扱いの努力義務が必要ではないかと考えております。
また、インターネット関係では、有料のインターネット広告の規制やネットの適正利用への対処が必要であり、有料ネット広告では、政党等による有料ネット広告の禁止やネット広告事業者等による掲載基準策定の努力義務が必要だと考えております。そして、ネットの適正利用では、ネットによる勧誘、意見発信の際の表示義務や適正利用の努力義務が必要であるとも考えております。
さらに、どちらにも共通するものですが、収支報告書の提出と公表の義務や支出額の上限規制、外国勢力からの資金援助の禁止などの資金規制が必要と考えております。
次に、広報協議会の役割として、インターネット等他者が行う意見表明に関して何らかの形で関与する事務を追加するべきと考えます。
先週の参考人の方々からも意見陳述がありました。フェイク情報への対処として、広報協議会と民間団体が協力してファクトチェックを行うことや、ネット広告事業者等から影響の大きい投稿について広報協議会へ通報し、広報協議会が付随的情報を提供すること、例えば、事業者にファクトチェック対象や偽情報認定されたことを示すものを義務付けるということも必要ではないかと思っております。広報協議会として信頼性のある情報を正確に広報するなど、広報協議会の新たな機能の追加を提案するものであります。
ほかにも、過激な行動や発言でネットの視聴者を惑わし、視聴回数を稼いで収益を上げるアテンションエコノミーの問題で公正な選挙実施に大きな影響が出ていることや、AI技術の急速な進展が本物と偽物の見分けが付かないことを生じさせているディープフェイクの問題で様々な場面で大きな混乱を生じさせていること、収集された個人データに基づいて、個人の関心や趣味、嗜好に合わせて最適化された情報などがピンポイントで配信されるマイクロターゲティングの問題でフィルターバブルに陥ったり、エコーチェンバーが増幅されるリスクを生じさせることなど、国民投票法を制定した当時の状況とインターネット関連の状況は大きく様変わりしており、憲法改正を議論する前に、その手続法の一つである国民投票法の改正に真摯に取り組むべきであることを申し上げ、私の意見表明といたします。
御清聴ありがとうございました。
中
谷
谷合正明#6
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。
まず、本憲法審査会におきましては、四月二日に憲法に対する考え方についての自由討議に始まりまして、参議院の緊急集会、災害時におきます選挙制度、また憲法と現実の乖離、国民投票法等について参考人質疑や委員間の意見交換を行ってまいりました。いずれも真摯で活発な議論を積み重ねることができたというふうに認識をしております。今日は国民投票法等についての意見交換でありますが、実質六回目のこの審議となっております。
公明党は、国民投票運動は、憲法制定権者であります国民の意思表明であり、できる限り自由な運動を保障すべきとの立場であります。国民投票運動のための広告放送について、法律で全面禁止するなど、更に規制を強化すべきとの意見があることは承知しておりますが、表現の自由に対する過度な法規制には慎重でなければならないと考えます。現行法以上の規制については、広告の出し手である政党側と受け手の放送事業者等のそれぞれの自主規制、自主ルールに委ねられるべきであります。
また、デジタル化が急速に進展する中で、インターネット広告がテレビ広告を凌駕するようになっていますけれども、インターネット広告を利用した国民投票運動についても同様に、政党側の自主規制と事業者側の自主的な取組を併せて推進し、表現の自由と投票の公平公正のバランスを図っていくべきと考えます。
一方、六月四日に本審査会で行われた参考人質疑において、日本ファクトチェックセンターの古田参考人からは、インターネットと情報プラットフォームが情報流通の中心となる中で、フェイクニュースをめぐる状況は内外問わず加速度的に悪くなっているとの強い危機感が示されました。
実際に、六月三日に投開票が行われました韓国大統領選挙では、悪意を持って本物のように合成された動画、いわゆるディープフェイク動画への削除申請件数が一万件以上に急増し、これは昨年の韓国総選挙時の二十倍以上の増加と報道されています。候補者が刑務所に入っているかのようなディープフェイク動画や殴り合っているように見えるディープフェイク動画がSNSで拡散され、関係者は、候補者をおとしめるために悪意的に作られたものだと断じています。
このように、ディープフェイク動画が大量に出回るようになった背景には、AI技術の進展により誰もが簡単にディープフェイク動画を作れるようになったことが挙げられます。今後ますますAI技術が発展することに鑑みれば、これまで以上に精巧なディープフェイク動画が大量に出回ることになります。
国民投票運動中に民意をゆがめようとする悪意あるディープフェイク動画がSNSで拡散されることは、もはや必然と考えなければならないと思います。ゼロフェイクを前提にできない現代においては、ウイズフェイクを前提に、国民が正確な情報に基づいて国民投票を行い、国民の意思が正確に投票結果に反映されるように環境を整える必要があると思います。
そのためには、国民一人一人が言わば免疫としてフェイクニュースなどへの批判的能力を身に付ける必要がありますけれども、そこで重要な役割を果たすのが広報協議会だと考えます。
私自身が古田参考人に広報協議会の果たすべき役割について見解を質問いたしましたところ、広報協議会というのは、狭い意味での独立機関としてのファクトチェック機関というよりも、広い意味でのファクトチェックの担い手として国民投票に関する誤解についてQアンドAの記事を書くといった、誤解に対する正しい情報発信を積極的に行うべきとの答弁がありました。
同様に、北九州市立大学の山本参考人も、意見陳述において、広報協議会が国民投票の論点に関する正確な情報を分かりやすく発信することで情報受領者の判断を支援することが望ましいとし、SNS等を通じた配信や広報協議会の保有する正確な情報を公開、保存するウェブサイトの開設を提案されています。
両参考人が指摘されるように、国民がフェイクニュースへの批判的能力を身に付けられるように、広報協議会がSNSやウェブサイトを通じて積極的に情報発信ができるように事務局を含めた組織体制を整えるべきであります。その際には、事務局にAIがデジタル社会に与える影響について造詣の深い専門家を招聘し、フェイクニュース対策に万全を期すことを検討すべきです。
さらに、フェイクニュースの予防に有効とされておりますプレバンキング、要は拡散が予想される偽情報、誤情報に対してあらかじめ検証、解説する記事を出すというこの手法を使って、広報協議会が情報の空白を埋めるための情報発信を行うことについても検討を進めるべきと考えます。
このように、広報協議会はフェイクニュース対策において重要な役割を果たし得ますが、山本参考人、古田参考人、大阪大学の工藤参考人のいずれからも指摘のあったとおり、フェイクニュース対策には多面的な取組が不可欠であり、関係する機関との連携も重要であります。
例えば、工藤参考人が指摘したシャープパワーと呼ばれる外国などからのフェイクニュースの拡散による世論操作に対しては、政府の外交及び安全保障上の努力、取組が求められます。これが公共の利益に重大な侵害を及ぼすと判断される場合には、令和四年十二月に閣議決定されました国家安全保障戦略の、偽情報等の拡散を含め認知領域における情報戦への対応能力を強化するとの方針に基づき、国による対処が必要ではないでしょうか。
また、広報協議会が作成する広報について、SNS事業者や検索事業者等に対し、アルゴリズムから切り離して優先的に表示されるようなシステムの構築及び稼働を要請することもフェイクニュースに対する有効な対策となり得ると考えます。
このように、総合的な取組を通じて民意を正確に反映させられる仕組みをつくることは、国民投票法を所管する本審査会の責務でありまして、AI技術の発展等も踏まえ、フェイクニュース対策について更なる議論の積み重ねが必要であるということを述べまして、私の意見といたします。
この発言だけを見る →まず、本憲法審査会におきましては、四月二日に憲法に対する考え方についての自由討議に始まりまして、参議院の緊急集会、災害時におきます選挙制度、また憲法と現実の乖離、国民投票法等について参考人質疑や委員間の意見交換を行ってまいりました。いずれも真摯で活発な議論を積み重ねることができたというふうに認識をしております。今日は国民投票法等についての意見交換でありますが、実質六回目のこの審議となっております。
公明党は、国民投票運動は、憲法制定権者であります国民の意思表明であり、できる限り自由な運動を保障すべきとの立場であります。国民投票運動のための広告放送について、法律で全面禁止するなど、更に規制を強化すべきとの意見があることは承知しておりますが、表現の自由に対する過度な法規制には慎重でなければならないと考えます。現行法以上の規制については、広告の出し手である政党側と受け手の放送事業者等のそれぞれの自主規制、自主ルールに委ねられるべきであります。
また、デジタル化が急速に進展する中で、インターネット広告がテレビ広告を凌駕するようになっていますけれども、インターネット広告を利用した国民投票運動についても同様に、政党側の自主規制と事業者側の自主的な取組を併せて推進し、表現の自由と投票の公平公正のバランスを図っていくべきと考えます。
一方、六月四日に本審査会で行われた参考人質疑において、日本ファクトチェックセンターの古田参考人からは、インターネットと情報プラットフォームが情報流通の中心となる中で、フェイクニュースをめぐる状況は内外問わず加速度的に悪くなっているとの強い危機感が示されました。
実際に、六月三日に投開票が行われました韓国大統領選挙では、悪意を持って本物のように合成された動画、いわゆるディープフェイク動画への削除申請件数が一万件以上に急増し、これは昨年の韓国総選挙時の二十倍以上の増加と報道されています。候補者が刑務所に入っているかのようなディープフェイク動画や殴り合っているように見えるディープフェイク動画がSNSで拡散され、関係者は、候補者をおとしめるために悪意的に作られたものだと断じています。
このように、ディープフェイク動画が大量に出回るようになった背景には、AI技術の進展により誰もが簡単にディープフェイク動画を作れるようになったことが挙げられます。今後ますますAI技術が発展することに鑑みれば、これまで以上に精巧なディープフェイク動画が大量に出回ることになります。
国民投票運動中に民意をゆがめようとする悪意あるディープフェイク動画がSNSで拡散されることは、もはや必然と考えなければならないと思います。ゼロフェイクを前提にできない現代においては、ウイズフェイクを前提に、国民が正確な情報に基づいて国民投票を行い、国民の意思が正確に投票結果に反映されるように環境を整える必要があると思います。
そのためには、国民一人一人が言わば免疫としてフェイクニュースなどへの批判的能力を身に付ける必要がありますけれども、そこで重要な役割を果たすのが広報協議会だと考えます。
私自身が古田参考人に広報協議会の果たすべき役割について見解を質問いたしましたところ、広報協議会というのは、狭い意味での独立機関としてのファクトチェック機関というよりも、広い意味でのファクトチェックの担い手として国民投票に関する誤解についてQアンドAの記事を書くといった、誤解に対する正しい情報発信を積極的に行うべきとの答弁がありました。
同様に、北九州市立大学の山本参考人も、意見陳述において、広報協議会が国民投票の論点に関する正確な情報を分かりやすく発信することで情報受領者の判断を支援することが望ましいとし、SNS等を通じた配信や広報協議会の保有する正確な情報を公開、保存するウェブサイトの開設を提案されています。
両参考人が指摘されるように、国民がフェイクニュースへの批判的能力を身に付けられるように、広報協議会がSNSやウェブサイトを通じて積極的に情報発信ができるように事務局を含めた組織体制を整えるべきであります。その際には、事務局にAIがデジタル社会に与える影響について造詣の深い専門家を招聘し、フェイクニュース対策に万全を期すことを検討すべきです。
さらに、フェイクニュースの予防に有効とされておりますプレバンキング、要は拡散が予想される偽情報、誤情報に対してあらかじめ検証、解説する記事を出すというこの手法を使って、広報協議会が情報の空白を埋めるための情報発信を行うことについても検討を進めるべきと考えます。
このように、広報協議会はフェイクニュース対策において重要な役割を果たし得ますが、山本参考人、古田参考人、大阪大学の工藤参考人のいずれからも指摘のあったとおり、フェイクニュース対策には多面的な取組が不可欠であり、関係する機関との連携も重要であります。
例えば、工藤参考人が指摘したシャープパワーと呼ばれる外国などからのフェイクニュースの拡散による世論操作に対しては、政府の外交及び安全保障上の努力、取組が求められます。これが公共の利益に重大な侵害を及ぼすと判断される場合には、令和四年十二月に閣議決定されました国家安全保障戦略の、偽情報等の拡散を含め認知領域における情報戦への対応能力を強化するとの方針に基づき、国による対処が必要ではないでしょうか。
また、広報協議会が作成する広報について、SNS事業者や検索事業者等に対し、アルゴリズムから切り離して優先的に表示されるようなシステムの構築及び稼働を要請することもフェイクニュースに対する有効な対策となり得ると考えます。
このように、総合的な取組を通じて民意を正確に反映させられる仕組みをつくることは、国民投票法を所管する本審査会の責務でありまして、AI技術の発展等も踏まえ、フェイクニュース対策について更なる議論の積み重ねが必要であるということを述べまして、私の意見といたします。
中
浅
浅田均#8
○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。
国民投票法等に関し、意見を表明します。
第五世代コンピューターの開発競争が繰り広げられていた一九八〇年代中頃の話です。開発リーダーに、コンピューターの将来はどのようなものになるのか聞いたことがあります。そのとき彼は、コンピューター同士が話をする、図書館の中でレファレンスグループを自律的に作成し、コンピューター間で問うことも答えることも可能になると話してくれました。まさしく、昨今のLLM、いわゆる大規模言語モデルや生成AIのことを語っていたのでしょう。
他方、主として米国企業が開発したヒューマノイドと呼ばれる人型ロボットや四足歩行ロボットも、生成AIを搭載すれば、LAWS、自律型致死兵器システムへと容易に変貌します。戦争における人間の殺傷すら人間の判断を介在せずに行われる世界は目の前にまで迫っています。いわゆるシンギュラリティーには達していませんが、これが技術的な現実です。生成AIが直接社会に介入するという、このようなパラダイムシフトとも言える現実に対し、我が国の政治、行政は恐ろしく鈍感です。
私が問題にしたいのは、生成AIが生成AIを自らつくり出すとき、その製造物責任者は誰かということです。具体的に申し上げますと、AIで動くヒューマノイドが候補者に成り済まして選挙活動をしていることが分かったとき、取り締まるためのルールはあるのか。また、ヒューマノイドがフェイクニュースをインターネット上に拡散しているとき、やめさせるためのルールはあるのか。憲法審での発言の機会にこれらの問題を提起しておきたいと思います。
さて、国民投票制度の充実を図るために、今やインターネットやSNSの活用は避けては通れないテーマです。これらは、情報を迅速かつ広範囲に伝達し、多様な意見を共有する場を提供することで、多くの人々の国民投票に対する理解を深める助けとなるでしょう。
一方で、インターネットやSNS上では、偽情報や誤情報、偏った情報も容易に拡散します。また、二〇一五年と二〇二〇年のいわゆる大阪都構想の住民投票の体験から申し上げると、人を選ぶ選挙と物事を選ぶ選挙で一番違うのはデマ、フェイクニュース等の数でしょう。国民投票は物事を選ぶ選挙と言えますが、これとインターネットやSNSが掛け合わされば、情報空間はもはや人間には手が付けられない混乱を呈するおそれもあります。
そのような観点から考えると、国民投票においては、プライバシーとセキュリティーの確保、アクセスの平等性の担保、そのための法的整備といったいわゆる形式的な課題に対処するのみならず、情報の公平性と信頼性という実質的な部分に踏み込んで議論を進める必要があります。特に、国民投票の論点に関する虚偽事項の公表を規律する条項は絶対に必要です。
とはいえ、規制にきゅうきゅうとするばかりでは対症療法にしかなり得ません。二〇一〇年代のSNSの爆発的な普及はマスメディア中心の情報空間を一変させましたが、その本質は、少数の発信者が一方的に情報を発信する形式から、多数の発信者が双方向的に発信する形式へ変化したことにあります。言わば、情報空間の構造自体の変化であり、一種のパラダイムシフトと言うこともできましょう。
このような過渡期にある中で、フェイクニュースの拡散を防ぎ、公平で信頼性のある情報を提供するためには、個人、マスメディア、プラットフォーマー、政府、コミュニティーが協力して多角的なアプローチを取る必要があります。
個人のレベルで求められることは、メディアリテラシーの向上です。個人が情報を批判的に分析し、フェイクニュースを見分けることが第一です。
マスメディアのレベルでは、ジャーナリズムの質の向上が求められます。情報の正確性を確保するために厳格な事実確認プロセスを採用し、透明性を維持するとともに、クロスチェックや多様な情報源の利用を促進し、誤りは迅速に訂正することが必要です。信頼できるジャーナリズムは、フェイクニュースに対する最良の防波堤であり、情報空間の羅針盤でもあるでしょう。
プラットフォームのレベルでは、更なる責任の明確化が必要です。ユーザーが誤情報を報告できるフィードバックシステムの整備や、フェイクニュースを拡散したアカウントに対する制裁措置の実施などを促すべきです。AIを利用したフェイクニュースの検出など、最新のテクノロジーの活用も不可欠です。
政府は、デジタルメディアの規制強化やフェイクニュースを流布する者に対する法的措置を含め、偽・誤情報に対抗するための政策を策定し、実施する責任があります。フェイクニュースは国境を越えて広がるため、情報共有や技術の共同開発など国際的な協力も不可欠です。国際機関がフェイクニュースの影響を調査し、対策を提言することも必要でしょう。
最後に、市民が正確な情報を広める活動に参加することは重要です。ボランティア活動などを通じて誤情報を訂正し、信頼できる情報を広めることや、コミュニティー内での情報共有を促進し、地域社会が団結してフェイクニュースに立ち向かう環境をつくり上げることは、偽・誤情報対策として極めて効果的です。
これらの点を踏まえつつ、インターネットやSNSを国民投票の広報活動に利用することは、国民の意識と参加を促進し、民主主義の深化に貢献するものと確信しています。
以上でございます。
この発言だけを見る →国民投票法等に関し、意見を表明します。
第五世代コンピューターの開発競争が繰り広げられていた一九八〇年代中頃の話です。開発リーダーに、コンピューターの将来はどのようなものになるのか聞いたことがあります。そのとき彼は、コンピューター同士が話をする、図書館の中でレファレンスグループを自律的に作成し、コンピューター間で問うことも答えることも可能になると話してくれました。まさしく、昨今のLLM、いわゆる大規模言語モデルや生成AIのことを語っていたのでしょう。
他方、主として米国企業が開発したヒューマノイドと呼ばれる人型ロボットや四足歩行ロボットも、生成AIを搭載すれば、LAWS、自律型致死兵器システムへと容易に変貌します。戦争における人間の殺傷すら人間の判断を介在せずに行われる世界は目の前にまで迫っています。いわゆるシンギュラリティーには達していませんが、これが技術的な現実です。生成AIが直接社会に介入するという、このようなパラダイムシフトとも言える現実に対し、我が国の政治、行政は恐ろしく鈍感です。
私が問題にしたいのは、生成AIが生成AIを自らつくり出すとき、その製造物責任者は誰かということです。具体的に申し上げますと、AIで動くヒューマノイドが候補者に成り済まして選挙活動をしていることが分かったとき、取り締まるためのルールはあるのか。また、ヒューマノイドがフェイクニュースをインターネット上に拡散しているとき、やめさせるためのルールはあるのか。憲法審での発言の機会にこれらの問題を提起しておきたいと思います。
さて、国民投票制度の充実を図るために、今やインターネットやSNSの活用は避けては通れないテーマです。これらは、情報を迅速かつ広範囲に伝達し、多様な意見を共有する場を提供することで、多くの人々の国民投票に対する理解を深める助けとなるでしょう。
一方で、インターネットやSNS上では、偽情報や誤情報、偏った情報も容易に拡散します。また、二〇一五年と二〇二〇年のいわゆる大阪都構想の住民投票の体験から申し上げると、人を選ぶ選挙と物事を選ぶ選挙で一番違うのはデマ、フェイクニュース等の数でしょう。国民投票は物事を選ぶ選挙と言えますが、これとインターネットやSNSが掛け合わされば、情報空間はもはや人間には手が付けられない混乱を呈するおそれもあります。
そのような観点から考えると、国民投票においては、プライバシーとセキュリティーの確保、アクセスの平等性の担保、そのための法的整備といったいわゆる形式的な課題に対処するのみならず、情報の公平性と信頼性という実質的な部分に踏み込んで議論を進める必要があります。特に、国民投票の論点に関する虚偽事項の公表を規律する条項は絶対に必要です。
とはいえ、規制にきゅうきゅうとするばかりでは対症療法にしかなり得ません。二〇一〇年代のSNSの爆発的な普及はマスメディア中心の情報空間を一変させましたが、その本質は、少数の発信者が一方的に情報を発信する形式から、多数の発信者が双方向的に発信する形式へ変化したことにあります。言わば、情報空間の構造自体の変化であり、一種のパラダイムシフトと言うこともできましょう。
このような過渡期にある中で、フェイクニュースの拡散を防ぎ、公平で信頼性のある情報を提供するためには、個人、マスメディア、プラットフォーマー、政府、コミュニティーが協力して多角的なアプローチを取る必要があります。
個人のレベルで求められることは、メディアリテラシーの向上です。個人が情報を批判的に分析し、フェイクニュースを見分けることが第一です。
マスメディアのレベルでは、ジャーナリズムの質の向上が求められます。情報の正確性を確保するために厳格な事実確認プロセスを採用し、透明性を維持するとともに、クロスチェックや多様な情報源の利用を促進し、誤りは迅速に訂正することが必要です。信頼できるジャーナリズムは、フェイクニュースに対する最良の防波堤であり、情報空間の羅針盤でもあるでしょう。
プラットフォームのレベルでは、更なる責任の明確化が必要です。ユーザーが誤情報を報告できるフィードバックシステムの整備や、フェイクニュースを拡散したアカウントに対する制裁措置の実施などを促すべきです。AIを利用したフェイクニュースの検出など、最新のテクノロジーの活用も不可欠です。
政府は、デジタルメディアの規制強化やフェイクニュースを流布する者に対する法的措置を含め、偽・誤情報に対抗するための政策を策定し、実施する責任があります。フェイクニュースは国境を越えて広がるため、情報共有や技術の共同開発など国際的な協力も不可欠です。国際機関がフェイクニュースの影響を調査し、対策を提言することも必要でしょう。
最後に、市民が正確な情報を広める活動に参加することは重要です。ボランティア活動などを通じて誤情報を訂正し、信頼できる情報を広めることや、コミュニティー内での情報共有を促進し、地域社会が団結してフェイクニュースに立ち向かう環境をつくり上げることは、偽・誤情報対策として極めて効果的です。
これらの点を踏まえつつ、インターネットやSNSを国民投票の広報活動に利用することは、国民の意識と参加を促進し、民主主義の深化に貢献するものと確信しています。
以上でございます。
中
川
川合孝典#10
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。
国民民主党は、急速なデジタル化の進展に伴って、憲法が定める人権保障を取り巻く環境が急激に変化する中、デジタル時代の人権保障の在り方を根本的に見直す必要があるものと考えております。
AIの普及は、既に個人の思想や良心の形成過程に影響を及ぼしており、自律した個人という憲法の前提に既に大きな影響が生じています。
このような現状から、個人の尊厳を守り続けるためには、時代に即した人権保障の在り方はいかにあるべきかを規定する必要があるものと考えております。
プラットフォーム提供者によるマイクロターゲティングやフィルターバブルの影響が選挙や国民投票の局面で現れることにより、主権者である国民の自律的な政治的意思の表明によって支えられている民主主義の根幹を揺るがすおそれが生じています。
こうした基本認識に基づき、国民民主党は、国民投票法や公職選挙法等にその公正性を確保するために規律を設けることを憲法上明確化することの可否について速やかに検討する必要があるものと考えており、以下、検討項目についての意見を申し述べます。
まず、個人の尊重の仮想空間への拡張適用について。
憲法十三条前段に定める個人の尊重を、従来の現実空間に限らず、立法時には想定されていなかった仮想空間への適用を明記する必要性について検討する必要があります。個人の尊重を人権保障の中核的価値とする日本国憲法の基本原理が仮想空間にも及ぶことを明記することによって、憲法十四条以下に定める具体的な人権規定として機能していく上での基本理念とすることが考えられる、このように考えております。
次に、情報自己決定権の明示について。
いわゆる情報自己決定権は、憲法十三条後段の解釈によって導き出されるとの見解が有力でありますが、急速なデジタル化の進展により、自律した個人の尊厳が脅かされるような現状に鑑みれば、解釈に委ねるのではなく、実定憲法の中に具体的な権利として明記することが適当と考えられます。
主観的権利の一つとして情報自己決定権を明文化することにより、そこから派生する権利としてのデータポータビリティー権なども憲法上の権利としてより強く保障されることとなり、その結果、個人情報保護法などの個別法における自己情報に関する個人の自律的な関与が実効化されるようになっていくことが期待されます。
また、GDPR、ヨーロッパ連合一般データ保護規則二十二条を参考に、プロファイリングのような自動的な処理のみによって自己に関する重要な決定が行われない権利を定めることも考えられるほか、情報法制に関する先進各国では既に標準となっている独立したデータ保護機関の設置も重要な検討事項になるものと考えております。
次に、デジタル時代における思想、良心の形成過程の自由、自律性の保障についてです。
プロファイリングに基づく個人の意思形成過程への働きかけによって、個人の内心過程や認知傾向に過度な干渉が及ぶおそれがあることを多くの識者が指摘しています。その結果、形成された思想、良心が、現行憲法十九条、思想、良心の自由に定める本人の自律的な選択、決定によるものと言えるのかということが問題となります。
そこで、内心の思想、良心の形成プロセス自体の自由がゆがめられることがないようにすることについても憲法に明記し、保障することが検討されるべきではないかと考えます。
次に、プラットフォーム提供者の責務についてであります。
多様な言論空間の確保をするという観点から、デジタル時代においては、フィルターバブルによる個別化によって自らと異なる多様な見解に触れる機会が脅かされていることから、プラットフォーム提供者には、サイバー空間において自律的かつ多様な言論を通じた熟議が可能となるよう必要な措置を講ずる責任を課すことが考えられます。
無論、私人であるプラットフォーム提供者に対して憲法上の責務を課すことは従来の憲法観からは異質の構成となりますが、プラットフォーム提供者がもはや国家に匹敵する社会的権力を行使している実態に鑑みれば、この新たな権力者に対して、プラットフォーム提供者自身の表現や編集の自由などにも十分配慮しつつ、一定の責務を課すことは検討すべきと考えております。
次に、公正かつ自由な競争秩序の確保についてであります。
プラットフォーム提供者は、経済的な活動の分野でも、その圧倒的優位性により国民経済の健全な発展を阻害しかねないほどの存在にまでなっている現状に鑑み、公正かつ自由な競争秩序を確保する観点から、プラットフォーム提供者自身の経済活動の自由などにも配慮しつつ、透明性、公正性を向上させるための一定の責務を課すことも検討すべきと考えております。
あわせて、多様な言論空間の確保や公正かつ自由な競争秩序を確保する上での国の責務や国会関与の必要性についても今後検討する必要があることを指摘しておきます。
以上、今後の憲法審査会での審査を進める上での論点を申し述べて、国民民主党・新緑風会の意見表明とします。
この発言だけを見る →国民民主党は、急速なデジタル化の進展に伴って、憲法が定める人権保障を取り巻く環境が急激に変化する中、デジタル時代の人権保障の在り方を根本的に見直す必要があるものと考えております。
AIの普及は、既に個人の思想や良心の形成過程に影響を及ぼしており、自律した個人という憲法の前提に既に大きな影響が生じています。
このような現状から、個人の尊厳を守り続けるためには、時代に即した人権保障の在り方はいかにあるべきかを規定する必要があるものと考えております。
プラットフォーム提供者によるマイクロターゲティングやフィルターバブルの影響が選挙や国民投票の局面で現れることにより、主権者である国民の自律的な政治的意思の表明によって支えられている民主主義の根幹を揺るがすおそれが生じています。
こうした基本認識に基づき、国民民主党は、国民投票法や公職選挙法等にその公正性を確保するために規律を設けることを憲法上明確化することの可否について速やかに検討する必要があるものと考えており、以下、検討項目についての意見を申し述べます。
まず、個人の尊重の仮想空間への拡張適用について。
憲法十三条前段に定める個人の尊重を、従来の現実空間に限らず、立法時には想定されていなかった仮想空間への適用を明記する必要性について検討する必要があります。個人の尊重を人権保障の中核的価値とする日本国憲法の基本原理が仮想空間にも及ぶことを明記することによって、憲法十四条以下に定める具体的な人権規定として機能していく上での基本理念とすることが考えられる、このように考えております。
次に、情報自己決定権の明示について。
いわゆる情報自己決定権は、憲法十三条後段の解釈によって導き出されるとの見解が有力でありますが、急速なデジタル化の進展により、自律した個人の尊厳が脅かされるような現状に鑑みれば、解釈に委ねるのではなく、実定憲法の中に具体的な権利として明記することが適当と考えられます。
主観的権利の一つとして情報自己決定権を明文化することにより、そこから派生する権利としてのデータポータビリティー権なども憲法上の権利としてより強く保障されることとなり、その結果、個人情報保護法などの個別法における自己情報に関する個人の自律的な関与が実効化されるようになっていくことが期待されます。
また、GDPR、ヨーロッパ連合一般データ保護規則二十二条を参考に、プロファイリングのような自動的な処理のみによって自己に関する重要な決定が行われない権利を定めることも考えられるほか、情報法制に関する先進各国では既に標準となっている独立したデータ保護機関の設置も重要な検討事項になるものと考えております。
次に、デジタル時代における思想、良心の形成過程の自由、自律性の保障についてです。
プロファイリングに基づく個人の意思形成過程への働きかけによって、個人の内心過程や認知傾向に過度な干渉が及ぶおそれがあることを多くの識者が指摘しています。その結果、形成された思想、良心が、現行憲法十九条、思想、良心の自由に定める本人の自律的な選択、決定によるものと言えるのかということが問題となります。
そこで、内心の思想、良心の形成プロセス自体の自由がゆがめられることがないようにすることについても憲法に明記し、保障することが検討されるべきではないかと考えます。
次に、プラットフォーム提供者の責務についてであります。
多様な言論空間の確保をするという観点から、デジタル時代においては、フィルターバブルによる個別化によって自らと異なる多様な見解に触れる機会が脅かされていることから、プラットフォーム提供者には、サイバー空間において自律的かつ多様な言論を通じた熟議が可能となるよう必要な措置を講ずる責任を課すことが考えられます。
無論、私人であるプラットフォーム提供者に対して憲法上の責務を課すことは従来の憲法観からは異質の構成となりますが、プラットフォーム提供者がもはや国家に匹敵する社会的権力を行使している実態に鑑みれば、この新たな権力者に対して、プラットフォーム提供者自身の表現や編集の自由などにも十分配慮しつつ、一定の責務を課すことは検討すべきと考えております。
次に、公正かつ自由な競争秩序の確保についてであります。
プラットフォーム提供者は、経済的な活動の分野でも、その圧倒的優位性により国民経済の健全な発展を阻害しかねないほどの存在にまでなっている現状に鑑み、公正かつ自由な競争秩序を確保する観点から、プラットフォーム提供者自身の経済活動の自由などにも配慮しつつ、透明性、公正性を向上させるための一定の責務を課すことも検討すべきと考えております。
あわせて、多様な言論空間の確保や公正かつ自由な競争秩序を確保する上での国の責務や国会関与の必要性についても今後検討する必要があることを指摘しておきます。
以上、今後の憲法審査会での審査を進める上での論点を申し述べて、国民民主党・新緑風会の意見表明とします。
中
仁
仁比聡平#12
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
私は、前回六月四日に行われた、生成AIによるディープフェイクを含むインターネット上の偽情報やフェイクニュースへの対応に関する参考人質疑を踏まえ、三点意見を述べます。
第一に、この問題に取り組んでこられた参考人の方々が、いずれも、インターネット上の偽情報等の根絶や影響力の無効化はほぼ不可能、この十年、ファクトチェックにしろメディアリテラシーにしろ生成AIの開発にしろ、対策は広がっているが、状況悪化のスピードの方が圧倒的に速く、状況は悪くなり続けていると述べられた深刻さを私たちは深く受け止めるべきです。
さきの韓国大統領選挙でも、膨大な偽情報が拡散され、ファクトチェックや削除要請は全く追い付きませんでした。現場の実情として、韓国最大のソウル大学ファクトチェックセンターが、資金提供が止まり活動停止に追い込まれていたことも紹介されました。
米国では、トランプ大統領が自らの発言に対するファクトチェックやテレビメディアの検証報道を敵視する下で、今年一月、フェイスブックやインスタグラムを運営するメタが投稿の信頼性を第三者が評価するファクトチェックを取りやめるなど、巨大プラットフォーム事業者が取組を後退させ、憂慮すべき事態の深刻化が指摘されています。
インターネット上の言論空間に巨大な影響力を握る事業者が、政治権力の意向に対して極めて脆弱であることを銘記すべきです。
第二に、政府がデジタルデータの利活用を成長戦略と位置付け、官民が保有する個人情報を企業が利用しやすいよう制度化し、自治体が保有する個人情報まで企業が利用できるよう強制する一方で、個人情報の保護や自己情報コントロール権の確立を置き去りにしてきたことへの反省がこの問題を考える上で重要だということです。
ネットやSNSで虚偽情報や誹謗中傷が拡散されやすい要因の一つに、ターゲティングやプロファイリングなど、利用者の関心に合った動画や広告を表示させる仕組みの問題があります。プラットフォーマーなど事業者が、視聴履歴や行動履歴などの膨大な情報を基に、利用者の趣味、嗜好や性格などを分析し、それに合わせた情報を表示するこの仕組みが、利用者が自覚することなく偏った情報に陥りやすい環境を生んでいます。
二〇二二年十二月八日、衆院憲法審査会で山本龍彦参考人は、今、国会議員でも、自分のパーソナルデータがどの範囲で誰に共有されているのかを明確に知っている方は少ないのではないか、データに関する個人の主体性が失われつつあると警鐘を鳴らしています。
自己情報コントロール権の保障を明確に位置付けることを始め、個人情報保護法制を国民の人権を拡充する方向で強化することこそ求められています。
第三に、デジタル技術、インターネット上の言論空間の巨大な発展の下、プライバシーや個人の意思決定の尊重など、憲法的価値の実現について、世界各国の議論や取組に学ぶことが重要です。
個人情報の収集やプロファイリングは、プライバシー権や内心の自由、人格権など、国民の基本的人権を侵しかねない重大な憲法問題です。だからこそ、EUは、自己情報へのアクセス権や忘れられる権利、プロファイリングなどによる意思決定を拒否する権利を個人の基本的権利として保障し、その下でシステムを規制しています。
参考人が、欧州の政府関係者や学術関係者と話していると、憲法的価値や理念を大いに語った上で、AIやデータをどう利活用しつつ、人間の尊厳や憲法的価値、民主主義的価値をどうやって守っていくのかをよく考えて議論している、日本においてそうした議論が活発でないことが現状の対策の少なさや議論の薄さに反映されている可能性があるという指摘を私たち国会は真剣に受け止める必要があると考えます。
日本共産党は、SNSが、フェイクを拡散し人々を分断するツールではなく、社会進歩の連帯を広げるツールとなるよう力を尽くしてまいります。
以上です。
この発言だけを見る →私は、前回六月四日に行われた、生成AIによるディープフェイクを含むインターネット上の偽情報やフェイクニュースへの対応に関する参考人質疑を踏まえ、三点意見を述べます。
第一に、この問題に取り組んでこられた参考人の方々が、いずれも、インターネット上の偽情報等の根絶や影響力の無効化はほぼ不可能、この十年、ファクトチェックにしろメディアリテラシーにしろ生成AIの開発にしろ、対策は広がっているが、状況悪化のスピードの方が圧倒的に速く、状況は悪くなり続けていると述べられた深刻さを私たちは深く受け止めるべきです。
さきの韓国大統領選挙でも、膨大な偽情報が拡散され、ファクトチェックや削除要請は全く追い付きませんでした。現場の実情として、韓国最大のソウル大学ファクトチェックセンターが、資金提供が止まり活動停止に追い込まれていたことも紹介されました。
米国では、トランプ大統領が自らの発言に対するファクトチェックやテレビメディアの検証報道を敵視する下で、今年一月、フェイスブックやインスタグラムを運営するメタが投稿の信頼性を第三者が評価するファクトチェックを取りやめるなど、巨大プラットフォーム事業者が取組を後退させ、憂慮すべき事態の深刻化が指摘されています。
インターネット上の言論空間に巨大な影響力を握る事業者が、政治権力の意向に対して極めて脆弱であることを銘記すべきです。
第二に、政府がデジタルデータの利活用を成長戦略と位置付け、官民が保有する個人情報を企業が利用しやすいよう制度化し、自治体が保有する個人情報まで企業が利用できるよう強制する一方で、個人情報の保護や自己情報コントロール権の確立を置き去りにしてきたことへの反省がこの問題を考える上で重要だということです。
ネットやSNSで虚偽情報や誹謗中傷が拡散されやすい要因の一つに、ターゲティングやプロファイリングなど、利用者の関心に合った動画や広告を表示させる仕組みの問題があります。プラットフォーマーなど事業者が、視聴履歴や行動履歴などの膨大な情報を基に、利用者の趣味、嗜好や性格などを分析し、それに合わせた情報を表示するこの仕組みが、利用者が自覚することなく偏った情報に陥りやすい環境を生んでいます。
二〇二二年十二月八日、衆院憲法審査会で山本龍彦参考人は、今、国会議員でも、自分のパーソナルデータがどの範囲で誰に共有されているのかを明確に知っている方は少ないのではないか、データに関する個人の主体性が失われつつあると警鐘を鳴らしています。
自己情報コントロール権の保障を明確に位置付けることを始め、個人情報保護法制を国民の人権を拡充する方向で強化することこそ求められています。
第三に、デジタル技術、インターネット上の言論空間の巨大な発展の下、プライバシーや個人の意思決定の尊重など、憲法的価値の実現について、世界各国の議論や取組に学ぶことが重要です。
個人情報の収集やプロファイリングは、プライバシー権や内心の自由、人格権など、国民の基本的人権を侵しかねない重大な憲法問題です。だからこそ、EUは、自己情報へのアクセス権や忘れられる権利、プロファイリングなどによる意思決定を拒否する権利を個人の基本的権利として保障し、その下でシステムを規制しています。
参考人が、欧州の政府関係者や学術関係者と話していると、憲法的価値や理念を大いに語った上で、AIやデータをどう利活用しつつ、人間の尊厳や憲法的価値、民主主義的価値をどうやって守っていくのかをよく考えて議論している、日本においてそうした議論が活発でないことが現状の対策の少なさや議論の薄さに反映されている可能性があるという指摘を私たち国会は真剣に受け止める必要があると考えます。
日本共産党は、SNSが、フェイクを拡散し人々を分断するツールではなく、社会進歩の連帯を広げるツールとなるよう力を尽くしてまいります。
以上です。
中
山
山本太郎#14
○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。
まず指摘しておくべきは、現在の国民投票法には広告宣伝活動に対する明確な規制がほとんどなく、極めて不備が多いということ。そのような欠陥法を求め、推進してきた勢力が経団連です。
経団連は、二〇〇五年以降、憲法改正と集団的自衛権、それらを具体的に実現可能なものとして議論する前提として、国民投票法の早期成立を繰り返し求めてきた。
なぜ経済団体が憲法改正と改憲しやすい国民投票法を求めたのか。防衛産業強化の名の下に自らの利益を拡大するため。武器輸出を可能にし、武器の製造、販売、使用というサイクルで自らがもうけるため。
要請に基づくよう二〇〇七年に成立した国民投票法。法制定時から、CMが大量に流されれば国民の健全な憲法改正に関する意見がゆがめられてしまうのではないかという懸念は指摘されていました。
しかし、設けられたものは、投票二週間前から呼びかけCMの禁止のみ。意見表明CMは規制なし。人気タレントなどが、私はこう思いますと表現するコマーシャルなら規制されない。実質、規制に関しては、日本民間放送連盟、民放連の運用上の自主規制に委ねることに。実際に自民党の議員が、民放連による自主規制を条件に国民投票法を立案したとも言っている。
それなのに、二〇一八年、民放連は法制定時の約束を撤回、量的自主規制を行わない方針の決定に至った。憲法改正の国民投票運動で、テレビコマーシャルに多額の金がつぎ込まれることは分かり切っている。メディアにとってはまさに特需。民放連が表現の自由を持ち出し、放送に求められる公平性の確保を拒否しているのは、自分たちのもうけを優先させただけの話であろう。
経団連や民放連の要求をのんだ結果、現行法は広告宣伝に関して制限がほぼ何もない状態に。資金規制もないので、資金力が豊富な陣営は無制限にテレビコマーシャル、インターネット広告を垂れ流すことが可能。
海外では国民投票に関して厳格な広告規制が存在する。イギリス、スイス、フランス、アイルランドでは、テレビスポットコマーシャルは原則禁止。さらに、EUでは、二〇二四年、政治広告透明化規則を制定。広告サービス事業者が受領した金額を表示すること、また広告のスポンサーを表示することを義務付けた。
日本には、海外のような厳格な広告宣伝活動への規制がない。それが何をもたらすか。
例えば、大阪都構想の是非を問う住民投票。当時、大阪市長だった橋下氏が大阪の住民投票の形式は国民投票とほぼ同じだと述べていたとおり、都構想の住民投票は憲法改正国民投票の予行演習ともなった。
二〇一五年と二〇二〇年、大阪都構想についての住民投票が二度にわたり実施。いずれも、広告への量的規制は存在せず、資金力に依存したキャンペーンが繰り広げられた。大阪都構想を推進した地域政党大阪維新の会は、国政政党である日本維新の会の政党交付金を住民投票運動に投下。維新側は、第一回の住民投票では約四億円、第二回では約五億円を広報活動につぎ込んだ。
当時の報道では、維新側がテレビコマーシャルに掛けた費用は反対派の約五倍。結果として、大阪都構想は否決されましたが、住民投票の進め方は公平とは程遠いものとなってしまった。広告規制が必要なことは明らかだが、問題は野方図なCM放映だけではない。
例えば、大阪市は、大阪都構想を賛美する内容の動画やパンフレットを作成。パンフレットは、二〇一五年で約百六十一万部、二〇二〇年は約百七十万部を配布。二〇一九年四月の大阪市長選では、候補者が配れるチラシが三万五千枚、大阪市議選では四千枚がそれぞれ上限。それに比べ、住民投票や国民投票では、資金さえあれば桁違いの大量の広報物を投入できる。
資金力のある勢力による大量の広報物投入は海外でも起こっている。二〇一六年、イギリスでEU離脱の是非を問う国民投票が行われたが、この際、政府はEU残留の理由を記載したリーフレットを全英約二千七百万世帯に郵送。その費用は約九百万ポンド、日本円で十三億円以上。イギリスでは国民投票に際しての広告規制が厳格で、投票運動の経費に支出制限が設けられていたが、政府はその制限を超えた費用をリーフレット配布に支出した。結果としてはEU離脱となったが、この投票の進め方の不公正さが国民の分断を深めた。
このままでは、金のある陣営が無制限に行える無規制の国民投票となる。こんな状態で国民投票を強行すれば、結果にかかわらず、国民の間の分断は深まるだろう。厳格な広告規制が必要であることは言うまでもない。
他方、改憲五会派は、議事録の残らない衆議院憲法審査会幹事会で改憲骨子案を提出。なぜこれほど急ぐのか。穴だらけの国民投票法のままの方が改憲派に都合がいいからでしょう。経団連などをバックに、資金力のある改憲派に有利な仕組みである国民投票法のままの方が改憲案を通しやすい。どこまで行っても邪悪。
周辺諸国との外交もまともに行わず、宗主国様の戦争ビジネスに加担し、国を守るために必要とあおり、軍事を拡大。その振る舞いから地域の緊張を高める。
研究開発でも国から資金を受け取り、武器を製造すれば、国に買ってもらえて、輸出でももうける。造った武器を消費させるためにも緊張までつくり出す。基幹産業が軍事であるアメリカの流儀を実践しようとする姿、その猿まね、余りにも痛々しい。
自らが憲法違反的存在である自覚もなく、愛国者を装う売国しぐさには付ける薬もない。そのような者はここ参議院にはいないと私は思っておりますけれども、この衆議院のような事例を見ると、こういった間抜けが交ざり込むことが防げない国会において、無期限に議員任期延長できる仕組みなどあってよいはずもない。賢明な国民に選挙で御判断いただくほかない。
以上です。
この発言だけを見る →まず指摘しておくべきは、現在の国民投票法には広告宣伝活動に対する明確な規制がほとんどなく、極めて不備が多いということ。そのような欠陥法を求め、推進してきた勢力が経団連です。
経団連は、二〇〇五年以降、憲法改正と集団的自衛権、それらを具体的に実現可能なものとして議論する前提として、国民投票法の早期成立を繰り返し求めてきた。
なぜ経済団体が憲法改正と改憲しやすい国民投票法を求めたのか。防衛産業強化の名の下に自らの利益を拡大するため。武器輸出を可能にし、武器の製造、販売、使用というサイクルで自らがもうけるため。
要請に基づくよう二〇〇七年に成立した国民投票法。法制定時から、CMが大量に流されれば国民の健全な憲法改正に関する意見がゆがめられてしまうのではないかという懸念は指摘されていました。
しかし、設けられたものは、投票二週間前から呼びかけCMの禁止のみ。意見表明CMは規制なし。人気タレントなどが、私はこう思いますと表現するコマーシャルなら規制されない。実質、規制に関しては、日本民間放送連盟、民放連の運用上の自主規制に委ねることに。実際に自民党の議員が、民放連による自主規制を条件に国民投票法を立案したとも言っている。
それなのに、二〇一八年、民放連は法制定時の約束を撤回、量的自主規制を行わない方針の決定に至った。憲法改正の国民投票運動で、テレビコマーシャルに多額の金がつぎ込まれることは分かり切っている。メディアにとってはまさに特需。民放連が表現の自由を持ち出し、放送に求められる公平性の確保を拒否しているのは、自分たちのもうけを優先させただけの話であろう。
経団連や民放連の要求をのんだ結果、現行法は広告宣伝に関して制限がほぼ何もない状態に。資金規制もないので、資金力が豊富な陣営は無制限にテレビコマーシャル、インターネット広告を垂れ流すことが可能。
海外では国民投票に関して厳格な広告規制が存在する。イギリス、スイス、フランス、アイルランドでは、テレビスポットコマーシャルは原則禁止。さらに、EUでは、二〇二四年、政治広告透明化規則を制定。広告サービス事業者が受領した金額を表示すること、また広告のスポンサーを表示することを義務付けた。
日本には、海外のような厳格な広告宣伝活動への規制がない。それが何をもたらすか。
例えば、大阪都構想の是非を問う住民投票。当時、大阪市長だった橋下氏が大阪の住民投票の形式は国民投票とほぼ同じだと述べていたとおり、都構想の住民投票は憲法改正国民投票の予行演習ともなった。
二〇一五年と二〇二〇年、大阪都構想についての住民投票が二度にわたり実施。いずれも、広告への量的規制は存在せず、資金力に依存したキャンペーンが繰り広げられた。大阪都構想を推進した地域政党大阪維新の会は、国政政党である日本維新の会の政党交付金を住民投票運動に投下。維新側は、第一回の住民投票では約四億円、第二回では約五億円を広報活動につぎ込んだ。
当時の報道では、維新側がテレビコマーシャルに掛けた費用は反対派の約五倍。結果として、大阪都構想は否決されましたが、住民投票の進め方は公平とは程遠いものとなってしまった。広告規制が必要なことは明らかだが、問題は野方図なCM放映だけではない。
例えば、大阪市は、大阪都構想を賛美する内容の動画やパンフレットを作成。パンフレットは、二〇一五年で約百六十一万部、二〇二〇年は約百七十万部を配布。二〇一九年四月の大阪市長選では、候補者が配れるチラシが三万五千枚、大阪市議選では四千枚がそれぞれ上限。それに比べ、住民投票や国民投票では、資金さえあれば桁違いの大量の広報物を投入できる。
資金力のある勢力による大量の広報物投入は海外でも起こっている。二〇一六年、イギリスでEU離脱の是非を問う国民投票が行われたが、この際、政府はEU残留の理由を記載したリーフレットを全英約二千七百万世帯に郵送。その費用は約九百万ポンド、日本円で十三億円以上。イギリスでは国民投票に際しての広告規制が厳格で、投票運動の経費に支出制限が設けられていたが、政府はその制限を超えた費用をリーフレット配布に支出した。結果としてはEU離脱となったが、この投票の進め方の不公正さが国民の分断を深めた。
このままでは、金のある陣営が無制限に行える無規制の国民投票となる。こんな状態で国民投票を強行すれば、結果にかかわらず、国民の間の分断は深まるだろう。厳格な広告規制が必要であることは言うまでもない。
他方、改憲五会派は、議事録の残らない衆議院憲法審査会幹事会で改憲骨子案を提出。なぜこれほど急ぐのか。穴だらけの国民投票法のままの方が改憲派に都合がいいからでしょう。経団連などをバックに、資金力のある改憲派に有利な仕組みである国民投票法のままの方が改憲案を通しやすい。どこまで行っても邪悪。
周辺諸国との外交もまともに行わず、宗主国様の戦争ビジネスに加担し、国を守るために必要とあおり、軍事を拡大。その振る舞いから地域の緊張を高める。
研究開発でも国から資金を受け取り、武器を製造すれば、国に買ってもらえて、輸出でももうける。造った武器を消費させるためにも緊張までつくり出す。基幹産業が軍事であるアメリカの流儀を実践しようとする姿、その猿まね、余りにも痛々しい。
自らが憲法違反的存在である自覚もなく、愛国者を装う売国しぐさには付ける薬もない。そのような者はここ参議院にはいないと私は思っておりますけれども、この衆議院のような事例を見ると、こういった間抜けが交ざり込むことが防げない国会において、無期限に議員任期延長できる仕組みなどあってよいはずもない。賢明な国民に選挙で御判断いただくほかない。
以上です。
中
高
高良鉄美#16
○高良鉄美君 沖縄の風の高良鉄美です。
皆さんは憲法保障という言葉を知っていますでしょうか。この九十六条の規定、九十七条の規定、九十八条の規定、九十九条は、これは憲法保障の規定です。憲法保障とは何かというと、国家権力の横暴によって憲法自らが侵略されないように、あるいは侵されないようにこういう規定を置いているということで、この憲法九十六条の、両院の、各議院の三分の二、総議員の三分の二がまず発議の要件です。
これ、難しいのは、これはやっぱり憲法が自らを守っているということですね。国会に対しては、じゃ、どういう気持ちかというと、憲法からいうと、国権の最高機関である国会に信頼を置いているわけですよ。その信頼が、各議員が立憲主義のこの理念を一顧だにしないで、とにかく早く改憲案を作れと声高に叫んでいる姿、状態というのはいかがなものかと思います。
よしんば、この翼賛体制による改正案発議が国会で通ったとしても、憲法は同じく、立憲主義構造における最終の憲法保障として主権者国民に国民投票を信託しているということなんです。この主権者の信託であるという意味をまた同じように一顧だにしないような国民の姿、状態であるとすれば、憲法保障として、国民投票はその意義をもう消えてしまうということであろうと。
国民への信託を考える上で、前回のフェイクニュースの問題を取り上げていたことは、この議論には意味があったと思います。それは、この重さがあるからこそ、フェイクニュースには注意をしてくださいという意味です。
そして、そのベースにある国民投票の仕組みそのものが、しかしながら、改憲手続法という形、まあ国民投票法ですね、これでゆがめられて、憲法に反する疑義があるということですね。それを少し指摘していきたいと思います。
まず、この改憲手続法の制定の立法事実の問題ですね。国民が改憲要望が強ければ当然改憲手続法を定めなければならないんですけれども、この法案作成の必要性、緊急性というのがないということです。
憲法改正権力を有する国民から具体的な要求がないにもかかわらず、憲法九十九条で憲法を遵守してくださいと言われている国家権力の担い手である我々国会議員が、独善的な権力行使によって、改正に関する規定がないのが不備だとしてこの改憲手続法を作りました。この論理であれば、憲法九十九条の憲法尊重擁護義務違反の権力の担い手に対する罰則がないのは不備だとして、刑法を改正するか特別法を制定して罰則を設けるべきだということになります。
もう一つは、現行の国民投票法の内容です。
この憲法改正要件というのは非常に、両院、各議院の総議員の三分の二ということですから、相当難しいわけですけれども、国民投票になると最低投票率の規定もなくて、有効投票数の過半数で決めるとして、幾らでも低い投票率で改憲が可能になってしまいます。これ、国民投票がハードルが低いあるいは軽いということは、主権者である国民の意思を軽視するということになります。
この有効投票数ということですけれども、これ実は無効あるいは棄権の票が計算されていませんが、憲法の中では、発議をする国会議員の方には棄権とか有効というのは含まれています。これだとすると、同じような考えを持たないといけないと思います。ですから、国民の意思は何なのか、棄権をしている意味は何なのか、有効でないのは何なのかと。やっぱり主権者の意思を確かめる意味でも、この有効投票数の過半数というのは非常に問題があると思います。国会で発議をされておるわけですから、それと同様に考えるべき。比例原則というのがありますので、国会での発議がそのようなハードルがあれば、国民の方にもハードルがないと、国民投票を憲法保障として置いている意味がないということになります。
ほかの国では、この国民投票に最低投票率を設けたり、あるいは有権者の過半数の賛成をしなきゃならないというような規定を設けているところもあります。この点は、最低投票率の定めがないという問題については弁護士会や法学者からも随分問題提起がされておりまして、憲法改正という国家の根幹に関わる決定に対して手続がやっぱり軽過ぎるんじゃないかということです。
今回、この過半数の賛成ということの国民投票法、いわゆる国民投票の法の中身ですけれども、やっぱりこれは単純なその過半数の賛成ではなくて、憲法九十六条の憲法保障の趣旨をしっかり捉えた上で、その過半数の賛成というのはどういう意味かと、主権者国民の過半数ということですね。そこで、やはり立憲主義的な解釈や比例原則を考えて、単純に、その過半数の賛成という単純な文理解釈をすべきではないということを私は申し上げておきたいと思います。
そして、やはりこの手続は非常に慎重であるということは確かですけれども、我々が、やっぱりこの憲法を変える問題については、国の根幹に関わることだということで、軽々にこれを叫んではいけないということと、それから、慎重であって何も悪いことはないということで、これを早急にやることが果たして国民にとって、国民の方から変えてください、あるいは国民が問題を提起した場合に初めて国民の意思を尊重しているということになるんだということを訴えまして、私の意見としたいと思います。
この発言だけを見る →皆さんは憲法保障という言葉を知っていますでしょうか。この九十六条の規定、九十七条の規定、九十八条の規定、九十九条は、これは憲法保障の規定です。憲法保障とは何かというと、国家権力の横暴によって憲法自らが侵略されないように、あるいは侵されないようにこういう規定を置いているということで、この憲法九十六条の、両院の、各議院の三分の二、総議員の三分の二がまず発議の要件です。
これ、難しいのは、これはやっぱり憲法が自らを守っているということですね。国会に対しては、じゃ、どういう気持ちかというと、憲法からいうと、国権の最高機関である国会に信頼を置いているわけですよ。その信頼が、各議員が立憲主義のこの理念を一顧だにしないで、とにかく早く改憲案を作れと声高に叫んでいる姿、状態というのはいかがなものかと思います。
よしんば、この翼賛体制による改正案発議が国会で通ったとしても、憲法は同じく、立憲主義構造における最終の憲法保障として主権者国民に国民投票を信託しているということなんです。この主権者の信託であるという意味をまた同じように一顧だにしないような国民の姿、状態であるとすれば、憲法保障として、国民投票はその意義をもう消えてしまうということであろうと。
国民への信託を考える上で、前回のフェイクニュースの問題を取り上げていたことは、この議論には意味があったと思います。それは、この重さがあるからこそ、フェイクニュースには注意をしてくださいという意味です。
そして、そのベースにある国民投票の仕組みそのものが、しかしながら、改憲手続法という形、まあ国民投票法ですね、これでゆがめられて、憲法に反する疑義があるということですね。それを少し指摘していきたいと思います。
まず、この改憲手続法の制定の立法事実の問題ですね。国民が改憲要望が強ければ当然改憲手続法を定めなければならないんですけれども、この法案作成の必要性、緊急性というのがないということです。
憲法改正権力を有する国民から具体的な要求がないにもかかわらず、憲法九十九条で憲法を遵守してくださいと言われている国家権力の担い手である我々国会議員が、独善的な権力行使によって、改正に関する規定がないのが不備だとしてこの改憲手続法を作りました。この論理であれば、憲法九十九条の憲法尊重擁護義務違反の権力の担い手に対する罰則がないのは不備だとして、刑法を改正するか特別法を制定して罰則を設けるべきだということになります。
もう一つは、現行の国民投票法の内容です。
この憲法改正要件というのは非常に、両院、各議院の総議員の三分の二ということですから、相当難しいわけですけれども、国民投票になると最低投票率の規定もなくて、有効投票数の過半数で決めるとして、幾らでも低い投票率で改憲が可能になってしまいます。これ、国民投票がハードルが低いあるいは軽いということは、主権者である国民の意思を軽視するということになります。
この有効投票数ということですけれども、これ実は無効あるいは棄権の票が計算されていませんが、憲法の中では、発議をする国会議員の方には棄権とか有効というのは含まれています。これだとすると、同じような考えを持たないといけないと思います。ですから、国民の意思は何なのか、棄権をしている意味は何なのか、有効でないのは何なのかと。やっぱり主権者の意思を確かめる意味でも、この有効投票数の過半数というのは非常に問題があると思います。国会で発議をされておるわけですから、それと同様に考えるべき。比例原則というのがありますので、国会での発議がそのようなハードルがあれば、国民の方にもハードルがないと、国民投票を憲法保障として置いている意味がないということになります。
ほかの国では、この国民投票に最低投票率を設けたり、あるいは有権者の過半数の賛成をしなきゃならないというような規定を設けているところもあります。この点は、最低投票率の定めがないという問題については弁護士会や法学者からも随分問題提起がされておりまして、憲法改正という国家の根幹に関わる決定に対して手続がやっぱり軽過ぎるんじゃないかということです。
今回、この過半数の賛成ということの国民投票法、いわゆる国民投票の法の中身ですけれども、やっぱりこれは単純なその過半数の賛成ではなくて、憲法九十六条の憲法保障の趣旨をしっかり捉えた上で、その過半数の賛成というのはどういう意味かと、主権者国民の過半数ということですね。そこで、やはり立憲主義的な解釈や比例原則を考えて、単純に、その過半数の賛成という単純な文理解釈をすべきではないということを私は申し上げておきたいと思います。
そして、やはりこの手続は非常に慎重であるということは確かですけれども、我々が、やっぱりこの憲法を変える問題については、国の根幹に関わることだということで、軽々にこれを叫んではいけないということと、それから、慎重であって何も悪いことはないということで、これを早急にやることが果たして国民にとって、国民の方から変えてください、あるいは国民が問題を提起した場合に初めて国民の意思を尊重しているということになるんだということを訴えまして、私の意見としたいと思います。
中
中曽根弘文#17
○会長(中曽根弘文君) 以上で各会派の意見表明は終了いたしました。
次に、委員間の意見交換を行います。
一回の発言時間は各三分以内でお述べいただきたいと存じます。
なお、発言が終わりましたら、氏名標を横にお戻しください。
臼井正一君。
この発言だけを見る →次に、委員間の意見交換を行います。
一回の発言時間は各三分以内でお述べいただきたいと存じます。
なお、発言が終わりましたら、氏名標を横にお戻しください。
臼井正一君。
臼
臼井正一#18
○臼井正一君 自由民主党、千葉県選出、臼井正一です。
質問の機会をいただき、ありがとうございます。
前回の審査会において、議会制民主主義、さらには安全保障すら揺るがしかねないフェイクニュース等の脅威について参考人から現状を伺いました。
国民投票法については、同広報協議会の組織、運営等を定める規程に関する議論が進んでおりませんが、憲法改正を決する主権者の意思がゆがめられることがないよう、協議会が果たすべき機能をどう規程に反映させていくべきか、検討する必要があります。その際には、フェイクニュース等の進化が目まぐるしいことから、各級選挙における実例を分析し、スピード感を持って対応すべきことが求められている旨申し上げます。
参議院の緊急集会について申し上げます。
昨年八月、我が党の憲法改正実現本部の議論の中で、緊急集会は、現憲法において緊急事態に対応するための唯一の緊急事態条項であり、参議院の重要な権能であることが確認されており、任期特例や緊急政令の検討に当たっての共通認識となっています。我々としては、党総裁直属の機関である実現本部で取りまとめられた考え方を議論の土台として、緊急事態対応について議論を深めていきたいと考えています。
さらに、今国会、本審査会においても、参議院の緊急集会を始めとする様々なテーマについて各会派から有意義な発言がありましたが、それらを整理しておくことは、今後の議論の土台となるとともに、参議院の機能を高めることにつながるものと考えております。前向きな御検討をお願いいたします。
同時に、厳しさを増す安全保障環境あるいは止まらない地方から大都市部への人口の流出など、憲法制定時には想定しなかった変化の中、憲法改正を発議する国会として、憲法改正を決する権限を持つ国民の皆様方に対してその選択肢を示していくことは国会議員の重要な責務であると考えています。
昨年八月、党の憲法改正実現本部では、任期特例のほか、憲法への自衛隊の明記や緊急政令を含む緊急事態対応についても、論点を整理した上で、共通認識を得て引き続き議論していくべきものを明らかにするなど、憲法改正に向けた議論を進めてきました。これらの点についても参議院憲法審査会において議論を進めていくべきではないかと申し上げ、私の発言といたします。
この発言だけを見る →質問の機会をいただき、ありがとうございます。
前回の審査会において、議会制民主主義、さらには安全保障すら揺るがしかねないフェイクニュース等の脅威について参考人から現状を伺いました。
国民投票法については、同広報協議会の組織、運営等を定める規程に関する議論が進んでおりませんが、憲法改正を決する主権者の意思がゆがめられることがないよう、協議会が果たすべき機能をどう規程に反映させていくべきか、検討する必要があります。その際には、フェイクニュース等の進化が目まぐるしいことから、各級選挙における実例を分析し、スピード感を持って対応すべきことが求められている旨申し上げます。
参議院の緊急集会について申し上げます。
昨年八月、我が党の憲法改正実現本部の議論の中で、緊急集会は、現憲法において緊急事態に対応するための唯一の緊急事態条項であり、参議院の重要な権能であることが確認されており、任期特例や緊急政令の検討に当たっての共通認識となっています。我々としては、党総裁直属の機関である実現本部で取りまとめられた考え方を議論の土台として、緊急事態対応について議論を深めていきたいと考えています。
さらに、今国会、本審査会においても、参議院の緊急集会を始めとする様々なテーマについて各会派から有意義な発言がありましたが、それらを整理しておくことは、今後の議論の土台となるとともに、参議院の機能を高めることにつながるものと考えております。前向きな御検討をお願いいたします。
同時に、厳しさを増す安全保障環境あるいは止まらない地方から大都市部への人口の流出など、憲法制定時には想定しなかった変化の中、憲法改正を発議する国会として、憲法改正を決する権限を持つ国民の皆様方に対してその選択肢を示していくことは国会議員の重要な責務であると考えています。
昨年八月、党の憲法改正実現本部では、任期特例のほか、憲法への自衛隊の明記や緊急政令を含む緊急事態対応についても、論点を整理した上で、共通認識を得て引き続き議論していくべきものを明らかにするなど、憲法改正に向けた議論を進めてきました。これらの点についても参議院憲法審査会において議論を進めていくべきではないかと申し上げ、私の発言といたします。
中
松
松沢成文#20
○松沢成文君 日本維新の会の松沢成文です。
私は、憲法改正の国民投票に海外からの操作、工作の危険性と対策について意見を述べます。
憲法改正の国民投票は、日本国の主権や国民の意見を直接反映する極めて重要なプロセスです。しかし、現代において、サイバー攻撃や情報操作を通じて外国からの介入が行われるリスクが高く、脅威が現実的に存在しています。
第一は、サイバー攻撃です。
選挙管理システムや開票システムなどの国民投票インフラのハッキングや選挙関連機関の情報流出が危惧されます。
第二に、情報操作と世論誘導です。
SNSを通じたフェイクニュースや誤情報の大量拡散、インフルエンサーやボットネットを使った世論工作、特定のイシューや分断をあおる心理戦、SNSや検索エンジンのアルゴリズムに対する干渉や変更などが危惧され、最近の海外や国内の選挙でも現実にその被害が問題となっており、国民投票は被害を受けやすいと言われています。
最後に、資金提供です。
外国勢力や国内の政治団体、メディア、広告に不正に資金を提供し、間接的に世論を誘導する可能性も否定できません。
それでは、こうした危険性にどう対処すべきなのか。
まず第一は、法制度の整備です。
外国資金規制の厳格化として、政治広告やキャンペーン活動への外国資金の流入を明確に禁止すべきです。そして、プラットフォームへの法規制として、SNS、動画サイトに対し、政治広告の出所開示を義務化すべきです。ボットやフェイクアカウントの強制排除を求める法整備も必要です。
一方で、プラットフォームとの協力も求められます。SNS企業、検索事業者と連携し、不正な外国影響アカウントの即時削除やアルゴリズムの透明性確保の要請をすべきです。
第二に、サイバーセキュリティーの強化です。
選挙管理システムの多層防御、開票過程、投票データの透明性確保と検証可能な仕組みの導入、外部専門機関と連携したサイバー監視などが求められます。
最後に、国民の情報リテラシー向上が重要なのは言うまでもありません。
国民向けのフェイクニュース対策の教育啓発キャンペーンや、緊急時の公式情報を迅速に拡散できる体制構築も求められます。
憲法改正の国民投票は、国家主権の確立の最重要のプロセスです。外国勢力からの干渉が絶対に及ばないよう、その対処策を国民投票法にできる限り明確に組み込んでおくべきと考えます。
以上です。
この発言だけを見る →私は、憲法改正の国民投票に海外からの操作、工作の危険性と対策について意見を述べます。
憲法改正の国民投票は、日本国の主権や国民の意見を直接反映する極めて重要なプロセスです。しかし、現代において、サイバー攻撃や情報操作を通じて外国からの介入が行われるリスクが高く、脅威が現実的に存在しています。
第一は、サイバー攻撃です。
選挙管理システムや開票システムなどの国民投票インフラのハッキングや選挙関連機関の情報流出が危惧されます。
第二に、情報操作と世論誘導です。
SNSを通じたフェイクニュースや誤情報の大量拡散、インフルエンサーやボットネットを使った世論工作、特定のイシューや分断をあおる心理戦、SNSや検索エンジンのアルゴリズムに対する干渉や変更などが危惧され、最近の海外や国内の選挙でも現実にその被害が問題となっており、国民投票は被害を受けやすいと言われています。
最後に、資金提供です。
外国勢力や国内の政治団体、メディア、広告に不正に資金を提供し、間接的に世論を誘導する可能性も否定できません。
それでは、こうした危険性にどう対処すべきなのか。
まず第一は、法制度の整備です。
外国資金規制の厳格化として、政治広告やキャンペーン活動への外国資金の流入を明確に禁止すべきです。そして、プラットフォームへの法規制として、SNS、動画サイトに対し、政治広告の出所開示を義務化すべきです。ボットやフェイクアカウントの強制排除を求める法整備も必要です。
一方で、プラットフォームとの協力も求められます。SNS企業、検索事業者と連携し、不正な外国影響アカウントの即時削除やアルゴリズムの透明性確保の要請をすべきです。
第二に、サイバーセキュリティーの強化です。
選挙管理システムの多層防御、開票過程、投票データの透明性確保と検証可能な仕組みの導入、外部専門機関と連携したサイバー監視などが求められます。
最後に、国民の情報リテラシー向上が重要なのは言うまでもありません。
国民向けのフェイクニュース対策の教育啓発キャンペーンや、緊急時の公式情報を迅速に拡散できる体制構築も求められます。
憲法改正の国民投票は、国家主権の確立の最重要のプロセスです。外国勢力からの干渉が絶対に及ばないよう、その対処策を国民投票法にできる限り明確に組み込んでおくべきと考えます。
以上です。
中
福
福島みずほ#22
○福島みずほ君 立憲・社民・無所属会派の福島みずほです。
衆議院憲法審査会五会派の幹事、オブザーバーによる選挙困難事態における国会機能維持条項の骨子案が衆議院の憲法審査会幹事会に出されました。先ほど自民党から、党としてオーソライズされたものではないと表明がありました。そもそも、参議院自民党及び公明党の憲法審査会の発言と全く違うものです。衆議院憲法審査会五会派が憲法改正についての骨子案をこのように提出したことに強く抗議をします。
内閣は、選挙困難事態及びその期間の認定を行い、期間の延長まで行います。まさに国会議員の居座りであり、内閣が国民の選挙権の行使を禁止し、民主主義の過程を通して国会が、そして内閣がつくられることを阻止しようとするものです。独裁にしかなりません。
実際、一九四一年に衆議院議員の任期が、任期満了前に立法措置により一年間延期されたことがあります。その理由は、挙国一致防衛国家体制の整備を邁進しようとする決意について、疑いを起こさしめぬとも限らぬので、議会の任期を延長して、今後ほぼ一年間は選挙を行わぬことにしたというものでした。
このように、衆議院の任期延長が戦争遂行の国内体制整備のために実際行われたのです。ですから、このような骨子案は問題です。我が参議院会派の、憲法を遵守し、法の支配と立憲主義に立脚する議論が、衆議院の各党各会派においても真摯かつ誠実な姿勢で顧みられ、議論されることを望みます。
国民投票法について述べます。
第一に、国民投票法改正法附則第四条の検討事項、一号のみならず二号も十分に検討した上でなければ国民投票を行うわけにはいきません。十分に検討され解決なくして行われる国民投票は、公平及び公正が担保されておらず、正当性を有しません。
第二に、資金力の差によって不公平な投票が行われることを規制しなければなりません。国民投票運動等の支出上限の設定、収支報告書の提出等が必要です。
次に、国民投票の十四日前までテレビCMが全く自由であることは極めて問題です。賛否の勧誘のための広告放送は全面禁止すべきですし、意見表明広告については政党も禁止すべきです。インターネットについても規制が必要です。有料ネット広告の広告主明示義務は必要です。
広報協議会とファクトチェック団体との連携などは必要だと考えます。ただし、広報協議会は国会の構成の数によって構成され、果たして中立的なファクトチェックと言えるのか、検閲的な効果を生むことがないのか問題です。これは、今後十分な検討が必要です。
インターネット環境は激変をしました。また、テレビCMが資金力によって膨大なお金を投入して行われれば、公平公正な国民投票など全くあり得ません。附則で示された一号、二号の完璧な検討と解決なくして国民投票は行われるべきではないと強く申し上げます。
以上です。
この発言だけを見る →衆議院憲法審査会五会派の幹事、オブザーバーによる選挙困難事態における国会機能維持条項の骨子案が衆議院の憲法審査会幹事会に出されました。先ほど自民党から、党としてオーソライズされたものではないと表明がありました。そもそも、参議院自民党及び公明党の憲法審査会の発言と全く違うものです。衆議院憲法審査会五会派が憲法改正についての骨子案をこのように提出したことに強く抗議をします。
内閣は、選挙困難事態及びその期間の認定を行い、期間の延長まで行います。まさに国会議員の居座りであり、内閣が国民の選挙権の行使を禁止し、民主主義の過程を通して国会が、そして内閣がつくられることを阻止しようとするものです。独裁にしかなりません。
実際、一九四一年に衆議院議員の任期が、任期満了前に立法措置により一年間延期されたことがあります。その理由は、挙国一致防衛国家体制の整備を邁進しようとする決意について、疑いを起こさしめぬとも限らぬので、議会の任期を延長して、今後ほぼ一年間は選挙を行わぬことにしたというものでした。
このように、衆議院の任期延長が戦争遂行の国内体制整備のために実際行われたのです。ですから、このような骨子案は問題です。我が参議院会派の、憲法を遵守し、法の支配と立憲主義に立脚する議論が、衆議院の各党各会派においても真摯かつ誠実な姿勢で顧みられ、議論されることを望みます。
国民投票法について述べます。
第一に、国民投票法改正法附則第四条の検討事項、一号のみならず二号も十分に検討した上でなければ国民投票を行うわけにはいきません。十分に検討され解決なくして行われる国民投票は、公平及び公正が担保されておらず、正当性を有しません。
第二に、資金力の差によって不公平な投票が行われることを規制しなければなりません。国民投票運動等の支出上限の設定、収支報告書の提出等が必要です。
次に、国民投票の十四日前までテレビCMが全く自由であることは極めて問題です。賛否の勧誘のための広告放送は全面禁止すべきですし、意見表明広告については政党も禁止すべきです。インターネットについても規制が必要です。有料ネット広告の広告主明示義務は必要です。
広報協議会とファクトチェック団体との連携などは必要だと考えます。ただし、広報協議会は国会の構成の数によって構成され、果たして中立的なファクトチェックと言えるのか、検閲的な効果を生むことがないのか問題です。これは、今後十分な検討が必要です。
インターネット環境は激変をしました。また、テレビCMが資金力によって膨大なお金を投入して行われれば、公平公正な国民投票など全くあり得ません。附則で示された一号、二号の完璧な検討と解決なくして国民投票は行われるべきではないと強く申し上げます。
以上です。
中
すべての発言を表示しました