国民生活・経済及び地方に関する調査会
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会
会議録情報#0
令和七年二月十九日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
二月十二日
辞任 補欠選任
嘉田由紀子君 中条きよし君
二月十八日
辞任 補欠選任
中条きよし君 山口 和之君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 福山 哲郎君
理 事
清水 真人君
田中 昌史君
長峯 誠君
古賀 千景君
河野 義博君
伊藤 孝恵君
山添 拓君
委 員
今井絵理子君
白坂 亜紀君
堂故 茂君
友納 理緒君
長谷川英晴君
星 北斗君
山本 啓介君
山本佐知子君
若林 洋平君
三上 えり君
森屋 隆君
竹内 真二君
三浦 信祐君
高木かおり君
山口 和之君
大島九州男君
木村 英子君
事務局側
第二特別調査室
長 高嶋 久志君
参考人
認定NPO法人
抱樸理事長 奥田 知志君
認定特定非営利
活動法人スチュ
ーデント・サポ
ート・フェイス
代表理事 谷口 仁史君
特定非営利活動
法人日本障害者
協議会代表 藤井 克徳君
藤井参考人陳
述補佐人 中村 英治君
─────────────
本日の会議に付した案件
○国民生活・経済及び地方に関する調査
(「誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築」のうち、社会経済、地方及び国民生活における希望の実現(誰も取り残さないための支援)について)
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
二月十二日
辞任 補欠選任
嘉田由紀子君 中条きよし君
二月十八日
辞任 補欠選任
中条きよし君 山口 和之君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 福山 哲郎君
理 事
清水 真人君
田中 昌史君
長峯 誠君
古賀 千景君
河野 義博君
伊藤 孝恵君
山添 拓君
委 員
今井絵理子君
白坂 亜紀君
堂故 茂君
友納 理緒君
長谷川英晴君
星 北斗君
山本 啓介君
山本佐知子君
若林 洋平君
三上 えり君
森屋 隆君
竹内 真二君
三浦 信祐君
高木かおり君
山口 和之君
大島九州男君
木村 英子君
事務局側
第二特別調査室
長 高嶋 久志君
参考人
認定NPO法人
抱樸理事長 奥田 知志君
認定特定非営利
活動法人スチュ
ーデント・サポ
ート・フェイス
代表理事 谷口 仁史君
特定非営利活動
法人日本障害者
協議会代表 藤井 克徳君
藤井参考人陳
述補佐人 中村 英治君
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本日の会議に付した案件
○国民生活・経済及び地方に関する調査
(「誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築」のうち、社会経済、地方及び国民生活における希望の実現(誰も取り残さないための支援)について)
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福
福山哲郎#1
○会長(福山哲郎君) ただいまから国民生活・経済及び地方に関する調査会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、嘉田由紀子君が委員を辞任され、その補欠として山口和之君が選任されました。
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この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、嘉田由紀子君が委員を辞任され、その補欠として山口和之君が選任されました。
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福
福山哲郎#2
○会長(福山哲郎君) 国民生活・経済及び地方に関する調査を議題といたします。
本日は、「誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築」のうち、「社会経済、地方及び国民生活における希望の実現」に関し、「誰も取り残さないための支援」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
御出席いただいております参考人は、認定NPO法人抱樸理事長奥田知志君、認定特定非営利活動法人スチューデント・サポート・フェイス代表理事谷口仁史君及び特定非営利活動法人日本障害者協議会代表藤井克徳君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、奥田参考人、谷口参考人、藤井参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をお願いいたします。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず奥田参考人からお願いいたします。ヤジ奥田参考人、挙手をお願いします。奥田参考人。
この発言だけを見る →本日は、「誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築」のうち、「社会経済、地方及び国民生活における希望の実現」に関し、「誰も取り残さないための支援」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
御出席いただいております参考人は、認定NPO法人抱樸理事長奥田知志君、認定特定非営利活動法人スチューデント・サポート・フェイス代表理事谷口仁史君及び特定非営利活動法人日本障害者協議会代表藤井克徳君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、奥田参考人、谷口参考人、藤井参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をお願いいたします。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず奥田参考人からお願いいたします。ヤジ奥田参考人、挙手をお願いします。奥田参考人。
奥
奥田知志#3
○参考人(奥田知志君) しゃべります、済みません。
改めまして、ありがとうございます。NPO法人抱樸の奥田と申します。
今日は、このような機会を与えていただきまして、ありがとうございます。時間がありませんので、早速お話をしたいと思います。
私のNPOは、今から三十七年前に路上で暮らす人たちの生活を支えるという活動から始まりました。しかし、NPOの世界も割と縦割りになっていまして、ホームレス支援とか障害者とかですね、そうじゃなくて、出会った人出会った人で、この人には何が必要か、それだけじゃなくて、この人には誰が必要かという、この二つのポイントで活動をしてまいりました。今、三十七年目になりまして、事業は二十九の事業に及んでいます。
その中で、今日は、単身化の問題と住まいの問題について、限ってやりたいと思います。
それでは、私の資料がこちらの黄色い方ですので、よろしくお願いいたします。
一枚目は、うちの団体のことです。
今年の一月で三十七年目になりました。その下が、私たちの主なるその視座なんですが、人間の生きづらさというのは二つあるというふうに三十年前から捉えてきました。一つは経済的な困窮、これはもう皆さんよく分かるところだと思いますが、もう一つは社会的な孤立だと。昨今になりましてこの孤立や孤独の問題が大きく取り上げられるようになりましたが、三十数年前、路上で、まさにこの二つが重なる中で路上生活というものがあると。前者をハウスに象徴されるハウスレス、家がないことに象徴される経済的な課題、後者を、ホームと呼べる人とのつながりがなくなっている、これをホームレスの問題、ハウスとホームは違うんだと。
路上のときには畳の上で死にたいとおっしゃっていますけれども、自立をしてアパートに入り、大体就労率は五五%ぐらいです、今。必ずしも生活保護に全て行っているわけではありません。就労自立が五割以上ということですね。しかし、畳の上で死にたいとおっしゃった方が次おっしゃるのが、俺の最期は誰がみとってくれるかという、やっぱり人の問題になる。これが、三十数年たちまして、私は路上の風景が日本全体に広がっているというのが印象であります。
次のページ行きます。
そこで、家がなくなるということは何を意味するかということですが、私は三つの危機だと。
一つは、この寒空の下、外で寝るというのは命に関わる生存的危機です。これは誰しも分かることですね。第二の危機は社会的な危機で、この住所地がなくなるとほぼ全ての社会的な手続ができなくなります。政府がせっかく例えば給付金をそれぞれに給付しても、住所がない人には届かないということになります。就労においても何においても、現住所地というのが全てのベースになる。三つ目が関係の危機です。所在地がはっきりしない人がなかなか信頼関係結べない。どこの馬の骨かというふうに日本ではよく言ってきましたが、まさにそのとおりなんですね。この三つの危機が家がなくなるということの意味するものです。
そこで、その次のページですが、これは平成二十七年に厚労省で行われた調査研究事業です。私も参加しておりました。今後の住まいのサポートに対する課題、ターゲットゾーンはどこかということで、二つだという結論に至りました。
一つは、廉価な、低家賃ですね、安い物件の家が必要だと。もう一つが、この単身化に関わるところですが、施設ほどではない支援や見守りがあるという、このサポートの部分ですね。厚生労働省の様々な制度、施設がありますけれども、その手前のところ、ざくっと言えば、従来家族がカバーしてきたところが抜け落ちる、施設ほどではないが見守りやサポートがあるという、低廉でかつそういう軽い手前のサポートがある、ここが今後課題になるというのが平成二十七年の結論でありました。
次のページ行きます。
これは神戸大学の平山先生が朝日新聞のインタビューに答えられているところですが、戦後の日本の社会構造のベースは、一つは家族がいること、二つ目は安定した就労ですね、それに裏付けされた家が持てる、持家ですね、ざくっと言えば家族と家があるというこの二つ、この家、持家を持つことができるバックになっているのが安定就労でありました。具体的に言えば、住宅ローンが組めるということですね。
しかし、今、非正規雇用が四割に近づいている中で、この住宅ローンが組めない、持家が持てない、更に拍車を掛けているのが家族がいないという人が増えている。今、男性の三割が生涯未婚です。このまま行くと、やはり、これは経済的な問題も要因しているんですが、結婚しないあるいは結婚できないという状態が続く。これは単なる少子化の問題だけではなくて、現状においては単身化ですね、その先に少子化が来ますが、単身化が既に起こっている。
次のページを見ていただきますと、これ内閣府のデータですが、一九八〇年、今から四十年前の話ですが、四十年以上前の話ですが、世帯の形は、四二%が夫婦と子供がいる。第二位が三世帯ですね、サザエさんのタイプです。そして、第三位が、〇・何%落ちるだけですが、単身世帯。これが四十年後どうなったかというと、今、第一位、三八%が単身世帯です。約四割が独り暮らし。標準世帯と言われている夫婦と子供は二五%にとどまっている。四世帯に一世帯です。サザエさんはもういません。
二〇〇〇年の基礎構造改革、福祉の基礎構造改革のときに、なぜ基礎構造改革をしなきゃならないかという文書の中には、核家族化が進んだという文言が出てきます。核家族は皆さん御存じのとおり、クレヨンしんちゃんのことです。サザエさんからクレヨンしんちゃんに移ったよ、だから今までの構造じゃ駄目だよ、だから基礎構造改革だと。たった二十五年で実は今単身世帯なんですね、ということになってきている。そうなると、様々な戦後の社会保障体制も含めた社会構造自体が今崩れてきている。
次のページ見ていただきますと、これは総務省が出した、二〇一八年に出した未来予想なんですが、一八年のところが点線です。二〇一八年の時点で単身世帯が三八%に近づくのは、この丸のところですね、三七・九%と書かれているのは実は二〇三〇年と予想していました。しかし、実際には二〇二〇年に単身世帯は三八%になっています。予想をはるかに上回るスピードで単身化が進んでいる。
その次のページは、今後の更なる、去年、社人研が出した新しいデータを付けておきました。
次のページ行きます。高齢世帯が増えていく、その中でも単身世帯が増えていくという国交省の資料が十ページです。
その次の十一ページになりますと、意識の問題ですね。これ、国際比較調査で、日本人は極端に家族に頼りたいという思い、これはいい悪いの問題じゃなくて、事実そうなんですね。しかし、その家族がいないという状態の中で、今後どうなるのかと。
地域共生社会の議論が進んでいます。私は今、地域共生社会在り方検討会のメンバーでもありますが、近所の人に頼るという日本人は一五・八%にとどまっています。地域地域と言うけれども、実際地域に頼むという意識の人はほとんどいないということですね。それで、もう身内にしか相談できない。
次のページに行きますと、大家さん側のこれは資料です。十二ページですね。
大家さん側からすると、実は大家さんは高齢の単身世帯にはアパート等を貸したくないという方が七割を占めています。大家さん側からすると何が必要か、これがあれば貸せるよというのが真ん中のところ、見守りや生活支援。これ、まさに最初の平成二十七年の調査結果とかぶるんですね。大家サイドも、いざ介護保険が使えるようになったら介護保険の人たちと、ケアマネさんと相談ができる、しかしその手前のところが誰もいない、いわゆる身寄りというものがいない、ここがあれば逆に貸せるというデータがこのデータです。
次の中間層の変化は、もう皆さん御存じのとおり、もう今四割に近づいている。すなわち、中間層が崩れて非正規雇用が増えている。住宅ローンが組めない。
次のページは、十四ページでありますが、持家率は年々下がっておりまして、四十代、五十代と持家を持てる人がどんどん少なくなってくる。
この絵が特徴的でありまして、これ、二〇〇〇年の基礎構造改革のときに出しました地域包括ケアシステムの絵です。これは、よく、一番この絵で言いたいのは、植木鉢の中にそれぞれ縦割りだった介護や医療、あるいは福祉が一つの植木鉢に一体的、つまり包括的に咲いているというのが地域包括ケアシステムだったんですね。
しかし、二〇〇〇年のこの地域包括ケアシステムが成立しているこの土台を見ていただきますと、一番下のお皿が家族と個人、個人と家族から始まりまして、植木鉢そのものは持家です、住まいと住まい方。そして、植木鉢の中の土は生活支援、これ、家族が担ってきた日常生活支援ですね。これが整って初めて制度の葉っぱが咲いているわけです。
そうすると、この下が脆弱化すると、どれだけいい制度を国がつくっても、今後、制度につながらない人が増えます。制度がつながらないまま地域で放置されますと、重篤化してから制度につながる。社会コストは必ず上がります。気が付いたときには家の中がごみ屋敷になっていて、ほとんど介護五になっている。家族がいれば介護一、介護二、介護三と上がっていくんですが、一気に介護五、特別養護老人ホームから始まる。
ここのところを長いスパンでいえば、じゃ、結婚できるようにしましょうよ、子供ができるようにしましょうよ、そういう人口対策というのが長いスパンでありますが、目の前の課題からいうと、この家族が担ってきた日常生活のところをどうカバーするかということが実は、これまでは家族でやって、身内でやってと言ってきたところが、今やっぱり社会のカバーする、制度も含めた、制度だけじゃ僕は駄目だと思いますが、民間がここでどれだけできるかというのが勝負になると思いますが、そこのところが課題になる。
そこで、今、抱樸では町づくりに入りました。ホームレスの社会復帰とか言いますけれども、私は復帰したい社会かということをずっと問うてきましたので、もう一度、社会や町からつくり変えようということで、皆さん、北九州といえば何を思い浮かべられるかは知りませんけれども、特定危険指定暴力団、工藤会というのがいまして、この工藤会の本部事務所の跡地を抱樸の方で引き受けまして、買い受けまして、ここに町づくりの拠点をつくるということをやっています。
次のページ行きます。
希望のまちの幾つかテーマがあるんですが、そのうちの一つが家族機能の社会化です。私たちは、家族を機能で捉えました。例えば、親だったらお弁当を作りなさい、作れない親は駄目親だというふうに、ネグレクトだとやってきた。これではしかし出口が見えない。逆に、お弁当を作るという機能を果たした人はなんちゃって家族だという、機能から家族を位置付けようと。
一番単純なのは、この後出てきますお葬式です。お葬式も家族しかしない。しかし、家族だからお葬式しろと言っても、それをもうできる人がいなくなったんで大家さんの拒否感につながった。ここのところを、地域でお葬式を出せる仕組みをつくれば大家の拒否はなくなりました。そこで、私たちは互助会というのをつくりまして、月五百円、非常に低廉なんですが、最後、お葬式までやるという。
二十一ページを御覧ください。たまたま私が牧師だということもありまして、出会いからみとりまでで、お葬式まで地域でやるようになりました。赤の他人が葬儀を出す。
その次のページ、二十二ページを御覧ください。これ、葬儀の後の骨上げの白黒写真ですが、一見すると家族写真に見えると思いますが、実はこれ全員赤の他人です。
こういう仕組みを地域共生社会とか包括的支援体制整備という中で本気でつくっていかないと、どうしても制度は対象者を限定する、期間を限定する、サービスを限定する、これが制度という意味です。しかし、私が見てきた世界はこれでは収まらないところにあるわけです。
ですから、その家族の機能って何かというと、気付くということとつなぐということが最大の機能でした。波平さんが御飯食べた直後に飯まだかと言い出すと、サザエさんはフネさん呼んで、あしたケアマネ呼ぼうという話になるわけですね。日常生活を共にしているから気付けるわけです。しかし、家族は専門家ではありませんから、専門家につなぐということが最大の家族の役割だったんですね。気付きとつなぎということをテーマに、もう一度地域共生社会の議論、あるいはそういうものがつくれるために国は何をサポートすべきなのか、この辺りを是非議論していただきたい。この希望のまちの完成のパーツ、予定パーツはこんな感じですね。
最後に、抱樸の実践といたしまして、家族機能付きの住宅というものを今から十年ぐらい前に始めました。これが一つモデルになりまして、昨年、私、今、住生活基本計画の見直しの審議会のメンバーでもあるんですが、社会資本整備審議会ですね、の部会ですが、昨年、先生方に御苦労いただきまして、住宅セーフティーネット法の改正が五月通りました。今年の十月、居住サポート住宅という、まさに気付きとつなぎをカバーする新たな仕組みがスタートしようとしています。
しかし、それの、少しちょっと傲慢な言い方になりますが、一つのモデルになったのがこの抱樸でやっています支援付きの住宅という、サブリースモデルというものでした。最後にそれを少し紹介して終わりたいと思います。
次のページ見ていただきますと、比較的立派な十二階建てのビルなんですが、ここをマスターリース、サブリースで借り上げました。民間の支援付きだけではやっぱりカバーし切れない部分がありますので、ビルの中には障害グループホームであるとか日常生活支援住居施設であるとか、制度の部分もひっくるめて、ごちゃ混ぜの住宅を造りました。特に制度に乗らない人たちを支援付き住宅ということでカバーする。
二十七ページ見ていただきますと、様々な方々が、十代から特定妊婦さんから、もう様々な人が入って利用されております。
二十八ページ見ていただきますと、マスターリース、サブリースの構造は非常に単純です。大体三万から三万五千円の物件。しかし、御存じのとおり、全国で今八百万戸以上空き家があります。地方都市である北九州市も全国政令市で、空き家率はワーストツーです。それで、八〇年代、九〇年代の結構こういう集合住宅が余っている状態なんですね。それを一気に借り上げまして、マスターリースしまして、三万から三万五千円の物件を二万円、まあ六掛けで借りまして、生活保護の住宅扶助基準、これを最低ラインだと決めまして、二万九千円でお貸しする。この九千円の差額のところはうちのサポートのスタッフ費用に充てるということにしました。これで大体五十五室やりますと七百万以上の収入になりまして、恥ずかしながら、NPOだったら二人スタッフが置けるという状態になります。五十五対二というのは決して薄くないですね。いろんな制度を見ても大体二十対一ぐらいの配置というのはあり得る配置なんですね。
これが、下のところ、国土交通省の好事例で載ったのが次のページでありまして、これが一つのモデルになったということです。
三十ページ見ていただきますと、これを是非私は国のレベルで民賃を使っていく、民間賃貸住宅を使っていく、サブリースにしていくというのも非常に大きな可能性が含まれておりますが、今後は公営住宅です。
公営住宅は、今、全体の一五%が空き家、これは政策空き家も含めて一五%が空き家になっています。この部分が地方都市においては結構もう手が付けられない状態になってきている。公営住宅の目的外使用の省令をもう少し緩和していただく。できれば、ここはちょっと遠慮して二万円から四万円でマスターリースや、ごめんなさい、貸すと書いていますけど、元々のマスターリースを無償で提供したらどうかと私は思うんです。
無料で提供する意味は何かというと、支援付きは我々の仕組みで何とかなりましたけれども、低廉ということが難しいんですね。これ、民賃を使うと、低廉というところが非常に大きなハードルになります。公営住宅だったら、もう三十年、四十年使ったものを無償で提供し、そこを、公営住宅の良さは日本で唯一収入によって家賃が変わるという応能主義なんですね。ですから、この収入によって家賃が変わるという良さを残すためには、マスターリースをほぼ無償に近い形でNPOなり居住支援法人に貸す。
もう一つのポイントは、コミュニティーミックスです。従来の公営住宅に使われてきた目的、低所得者であるとか住宅確保要配慮者であるとか。例えば、マスターリースをする物件の五〇%が目的に合っていたら、残り五〇%は、地域づくりとか、ある程度家賃が高い人も入れる、あるいは商業等でも使えるという、そのぐらいの緩和が必要なんではないか。
三十一ページは、そのようなことをずっと申し上げてきたところでできたのがこの居住サポート住宅ということで、この絵の特徴は、こちら側が厚生労働省の制度です、こちら側が今回できるところです。これはまさに手前、制度の手前にある家族機能です。一日一回の安否確認、月に一回以上の訪問の見守り、何かあったときに福祉につなぐというつなぎ、この三つの、安否確認、見守り、つなぎというこの三つが居住サポート住宅の援助の中身になります。
しかし、最後のページです、求められる三援助はまさに的を得た家族機能そのものでありまして、ここを誰がするのかという、これ、厚労省の制度はここまで手が出ていないんですね、随分手前ですから。ここを誰がするのかというところが問題になる。
今回、枠組みはできたんですが、例えばサポートの費用を誰が出すんですか。当然サポートを受けている本人でしょうと言いたいところですが、じゃ、困窮世帯の方々で、ICTの利用料も含めて月三千円、五千円になってきたときにどうなるのか。私は、国の制度としてはやはり普遍的でなきゃならない、アフォーダビリティーの議論はきっちりと踏まえた上でやらなければならないと思っています。
ICTの利用に関しては、単に孤独死防止だけではなくて、これは大家目線ですよね。今うちで実証実験やっています。東京の企業さんと実証実験やっているのは、電気、水道、ガス、一分値で取りましてAIで分析してもらって、AIが支援員に対してアドバイスができるという仕組みを今つくろうとしています。今後、そういうデータが蓄積すると、認知症初期状態では電気の波形がこうなるとか、例えば夜寝れていない人はこういうふうになっていくとか。夜寝れないというのは実はアルコール依存症の初期症状でもあります、あるいはうつ等にもなってくる。だから、こういうことが、サポートする人の目線からもICTの利用を国が率先して開発をお手伝いするというのは大事。
三点目としては、居住支援法人、このサポートをする居住支援法人を是非国としてもう一段階育てていただきたい。私は全国居住支援法人協議会の代表でもありまして、村木厚子さんとかと一緒にやっておりますが、居住支援法人を、こういうビジネス、ソーシャルビジネスができる認定型の居住支援法人等を育成すべきだ。
もう一つ最後に、貧困ビジネスです。
このサポート住宅自体の収益構造が脆弱であるというのはどう見ても明らかなんですね。そうすると、必要以上の外付けのサービスを付けてくる人がいると思います、医療であるとか介護であるとか。特に、医療に関しては天井がありませんから、もうやりたい放題になってしまう。この辺りの規制とかチェックをどうしていくのかというのも大きな課題です。
済みません、私からは以上です。ありがとうございました。
この発言だけを見る →改めまして、ありがとうございます。NPO法人抱樸の奥田と申します。
今日は、このような機会を与えていただきまして、ありがとうございます。時間がありませんので、早速お話をしたいと思います。
私のNPOは、今から三十七年前に路上で暮らす人たちの生活を支えるという活動から始まりました。しかし、NPOの世界も割と縦割りになっていまして、ホームレス支援とか障害者とかですね、そうじゃなくて、出会った人出会った人で、この人には何が必要か、それだけじゃなくて、この人には誰が必要かという、この二つのポイントで活動をしてまいりました。今、三十七年目になりまして、事業は二十九の事業に及んでいます。
その中で、今日は、単身化の問題と住まいの問題について、限ってやりたいと思います。
それでは、私の資料がこちらの黄色い方ですので、よろしくお願いいたします。
一枚目は、うちの団体のことです。
今年の一月で三十七年目になりました。その下が、私たちの主なるその視座なんですが、人間の生きづらさというのは二つあるというふうに三十年前から捉えてきました。一つは経済的な困窮、これはもう皆さんよく分かるところだと思いますが、もう一つは社会的な孤立だと。昨今になりましてこの孤立や孤独の問題が大きく取り上げられるようになりましたが、三十数年前、路上で、まさにこの二つが重なる中で路上生活というものがあると。前者をハウスに象徴されるハウスレス、家がないことに象徴される経済的な課題、後者を、ホームと呼べる人とのつながりがなくなっている、これをホームレスの問題、ハウスとホームは違うんだと。
路上のときには畳の上で死にたいとおっしゃっていますけれども、自立をしてアパートに入り、大体就労率は五五%ぐらいです、今。必ずしも生活保護に全て行っているわけではありません。就労自立が五割以上ということですね。しかし、畳の上で死にたいとおっしゃった方が次おっしゃるのが、俺の最期は誰がみとってくれるかという、やっぱり人の問題になる。これが、三十数年たちまして、私は路上の風景が日本全体に広がっているというのが印象であります。
次のページ行きます。
そこで、家がなくなるということは何を意味するかということですが、私は三つの危機だと。
一つは、この寒空の下、外で寝るというのは命に関わる生存的危機です。これは誰しも分かることですね。第二の危機は社会的な危機で、この住所地がなくなるとほぼ全ての社会的な手続ができなくなります。政府がせっかく例えば給付金をそれぞれに給付しても、住所がない人には届かないということになります。就労においても何においても、現住所地というのが全てのベースになる。三つ目が関係の危機です。所在地がはっきりしない人がなかなか信頼関係結べない。どこの馬の骨かというふうに日本ではよく言ってきましたが、まさにそのとおりなんですね。この三つの危機が家がなくなるということの意味するものです。
そこで、その次のページですが、これは平成二十七年に厚労省で行われた調査研究事業です。私も参加しておりました。今後の住まいのサポートに対する課題、ターゲットゾーンはどこかということで、二つだという結論に至りました。
一つは、廉価な、低家賃ですね、安い物件の家が必要だと。もう一つが、この単身化に関わるところですが、施設ほどではない支援や見守りがあるという、このサポートの部分ですね。厚生労働省の様々な制度、施設がありますけれども、その手前のところ、ざくっと言えば、従来家族がカバーしてきたところが抜け落ちる、施設ほどではないが見守りやサポートがあるという、低廉でかつそういう軽い手前のサポートがある、ここが今後課題になるというのが平成二十七年の結論でありました。
次のページ行きます。
これは神戸大学の平山先生が朝日新聞のインタビューに答えられているところですが、戦後の日本の社会構造のベースは、一つは家族がいること、二つ目は安定した就労ですね、それに裏付けされた家が持てる、持家ですね、ざくっと言えば家族と家があるというこの二つ、この家、持家を持つことができるバックになっているのが安定就労でありました。具体的に言えば、住宅ローンが組めるということですね。
しかし、今、非正規雇用が四割に近づいている中で、この住宅ローンが組めない、持家が持てない、更に拍車を掛けているのが家族がいないという人が増えている。今、男性の三割が生涯未婚です。このまま行くと、やはり、これは経済的な問題も要因しているんですが、結婚しないあるいは結婚できないという状態が続く。これは単なる少子化の問題だけではなくて、現状においては単身化ですね、その先に少子化が来ますが、単身化が既に起こっている。
次のページを見ていただきますと、これ内閣府のデータですが、一九八〇年、今から四十年前の話ですが、四十年以上前の話ですが、世帯の形は、四二%が夫婦と子供がいる。第二位が三世帯ですね、サザエさんのタイプです。そして、第三位が、〇・何%落ちるだけですが、単身世帯。これが四十年後どうなったかというと、今、第一位、三八%が単身世帯です。約四割が独り暮らし。標準世帯と言われている夫婦と子供は二五%にとどまっている。四世帯に一世帯です。サザエさんはもういません。
二〇〇〇年の基礎構造改革、福祉の基礎構造改革のときに、なぜ基礎構造改革をしなきゃならないかという文書の中には、核家族化が進んだという文言が出てきます。核家族は皆さん御存じのとおり、クレヨンしんちゃんのことです。サザエさんからクレヨンしんちゃんに移ったよ、だから今までの構造じゃ駄目だよ、だから基礎構造改革だと。たった二十五年で実は今単身世帯なんですね、ということになってきている。そうなると、様々な戦後の社会保障体制も含めた社会構造自体が今崩れてきている。
次のページ見ていただきますと、これは総務省が出した、二〇一八年に出した未来予想なんですが、一八年のところが点線です。二〇一八年の時点で単身世帯が三八%に近づくのは、この丸のところですね、三七・九%と書かれているのは実は二〇三〇年と予想していました。しかし、実際には二〇二〇年に単身世帯は三八%になっています。予想をはるかに上回るスピードで単身化が進んでいる。
その次のページは、今後の更なる、去年、社人研が出した新しいデータを付けておきました。
次のページ行きます。高齢世帯が増えていく、その中でも単身世帯が増えていくという国交省の資料が十ページです。
その次の十一ページになりますと、意識の問題ですね。これ、国際比較調査で、日本人は極端に家族に頼りたいという思い、これはいい悪いの問題じゃなくて、事実そうなんですね。しかし、その家族がいないという状態の中で、今後どうなるのかと。
地域共生社会の議論が進んでいます。私は今、地域共生社会在り方検討会のメンバーでもありますが、近所の人に頼るという日本人は一五・八%にとどまっています。地域地域と言うけれども、実際地域に頼むという意識の人はほとんどいないということですね。それで、もう身内にしか相談できない。
次のページに行きますと、大家さん側のこれは資料です。十二ページですね。
大家さん側からすると、実は大家さんは高齢の単身世帯にはアパート等を貸したくないという方が七割を占めています。大家さん側からすると何が必要か、これがあれば貸せるよというのが真ん中のところ、見守りや生活支援。これ、まさに最初の平成二十七年の調査結果とかぶるんですね。大家サイドも、いざ介護保険が使えるようになったら介護保険の人たちと、ケアマネさんと相談ができる、しかしその手前のところが誰もいない、いわゆる身寄りというものがいない、ここがあれば逆に貸せるというデータがこのデータです。
次の中間層の変化は、もう皆さん御存じのとおり、もう今四割に近づいている。すなわち、中間層が崩れて非正規雇用が増えている。住宅ローンが組めない。
次のページは、十四ページでありますが、持家率は年々下がっておりまして、四十代、五十代と持家を持てる人がどんどん少なくなってくる。
この絵が特徴的でありまして、これ、二〇〇〇年の基礎構造改革のときに出しました地域包括ケアシステムの絵です。これは、よく、一番この絵で言いたいのは、植木鉢の中にそれぞれ縦割りだった介護や医療、あるいは福祉が一つの植木鉢に一体的、つまり包括的に咲いているというのが地域包括ケアシステムだったんですね。
しかし、二〇〇〇年のこの地域包括ケアシステムが成立しているこの土台を見ていただきますと、一番下のお皿が家族と個人、個人と家族から始まりまして、植木鉢そのものは持家です、住まいと住まい方。そして、植木鉢の中の土は生活支援、これ、家族が担ってきた日常生活支援ですね。これが整って初めて制度の葉っぱが咲いているわけです。
そうすると、この下が脆弱化すると、どれだけいい制度を国がつくっても、今後、制度につながらない人が増えます。制度がつながらないまま地域で放置されますと、重篤化してから制度につながる。社会コストは必ず上がります。気が付いたときには家の中がごみ屋敷になっていて、ほとんど介護五になっている。家族がいれば介護一、介護二、介護三と上がっていくんですが、一気に介護五、特別養護老人ホームから始まる。
ここのところを長いスパンでいえば、じゃ、結婚できるようにしましょうよ、子供ができるようにしましょうよ、そういう人口対策というのが長いスパンでありますが、目の前の課題からいうと、この家族が担ってきた日常生活のところをどうカバーするかということが実は、これまでは家族でやって、身内でやってと言ってきたところが、今やっぱり社会のカバーする、制度も含めた、制度だけじゃ僕は駄目だと思いますが、民間がここでどれだけできるかというのが勝負になると思いますが、そこのところが課題になる。
そこで、今、抱樸では町づくりに入りました。ホームレスの社会復帰とか言いますけれども、私は復帰したい社会かということをずっと問うてきましたので、もう一度、社会や町からつくり変えようということで、皆さん、北九州といえば何を思い浮かべられるかは知りませんけれども、特定危険指定暴力団、工藤会というのがいまして、この工藤会の本部事務所の跡地を抱樸の方で引き受けまして、買い受けまして、ここに町づくりの拠点をつくるということをやっています。
次のページ行きます。
希望のまちの幾つかテーマがあるんですが、そのうちの一つが家族機能の社会化です。私たちは、家族を機能で捉えました。例えば、親だったらお弁当を作りなさい、作れない親は駄目親だというふうに、ネグレクトだとやってきた。これではしかし出口が見えない。逆に、お弁当を作るという機能を果たした人はなんちゃって家族だという、機能から家族を位置付けようと。
一番単純なのは、この後出てきますお葬式です。お葬式も家族しかしない。しかし、家族だからお葬式しろと言っても、それをもうできる人がいなくなったんで大家さんの拒否感につながった。ここのところを、地域でお葬式を出せる仕組みをつくれば大家の拒否はなくなりました。そこで、私たちは互助会というのをつくりまして、月五百円、非常に低廉なんですが、最後、お葬式までやるという。
二十一ページを御覧ください。たまたま私が牧師だということもありまして、出会いからみとりまでで、お葬式まで地域でやるようになりました。赤の他人が葬儀を出す。
その次のページ、二十二ページを御覧ください。これ、葬儀の後の骨上げの白黒写真ですが、一見すると家族写真に見えると思いますが、実はこれ全員赤の他人です。
こういう仕組みを地域共生社会とか包括的支援体制整備という中で本気でつくっていかないと、どうしても制度は対象者を限定する、期間を限定する、サービスを限定する、これが制度という意味です。しかし、私が見てきた世界はこれでは収まらないところにあるわけです。
ですから、その家族の機能って何かというと、気付くということとつなぐということが最大の機能でした。波平さんが御飯食べた直後に飯まだかと言い出すと、サザエさんはフネさん呼んで、あしたケアマネ呼ぼうという話になるわけですね。日常生活を共にしているから気付けるわけです。しかし、家族は専門家ではありませんから、専門家につなぐということが最大の家族の役割だったんですね。気付きとつなぎということをテーマに、もう一度地域共生社会の議論、あるいはそういうものがつくれるために国は何をサポートすべきなのか、この辺りを是非議論していただきたい。この希望のまちの完成のパーツ、予定パーツはこんな感じですね。
最後に、抱樸の実践といたしまして、家族機能付きの住宅というものを今から十年ぐらい前に始めました。これが一つモデルになりまして、昨年、私、今、住生活基本計画の見直しの審議会のメンバーでもあるんですが、社会資本整備審議会ですね、の部会ですが、昨年、先生方に御苦労いただきまして、住宅セーフティーネット法の改正が五月通りました。今年の十月、居住サポート住宅という、まさに気付きとつなぎをカバーする新たな仕組みがスタートしようとしています。
しかし、それの、少しちょっと傲慢な言い方になりますが、一つのモデルになったのがこの抱樸でやっています支援付きの住宅という、サブリースモデルというものでした。最後にそれを少し紹介して終わりたいと思います。
次のページ見ていただきますと、比較的立派な十二階建てのビルなんですが、ここをマスターリース、サブリースで借り上げました。民間の支援付きだけではやっぱりカバーし切れない部分がありますので、ビルの中には障害グループホームであるとか日常生活支援住居施設であるとか、制度の部分もひっくるめて、ごちゃ混ぜの住宅を造りました。特に制度に乗らない人たちを支援付き住宅ということでカバーする。
二十七ページ見ていただきますと、様々な方々が、十代から特定妊婦さんから、もう様々な人が入って利用されております。
二十八ページ見ていただきますと、マスターリース、サブリースの構造は非常に単純です。大体三万から三万五千円の物件。しかし、御存じのとおり、全国で今八百万戸以上空き家があります。地方都市である北九州市も全国政令市で、空き家率はワーストツーです。それで、八〇年代、九〇年代の結構こういう集合住宅が余っている状態なんですね。それを一気に借り上げまして、マスターリースしまして、三万から三万五千円の物件を二万円、まあ六掛けで借りまして、生活保護の住宅扶助基準、これを最低ラインだと決めまして、二万九千円でお貸しする。この九千円の差額のところはうちのサポートのスタッフ費用に充てるということにしました。これで大体五十五室やりますと七百万以上の収入になりまして、恥ずかしながら、NPOだったら二人スタッフが置けるという状態になります。五十五対二というのは決して薄くないですね。いろんな制度を見ても大体二十対一ぐらいの配置というのはあり得る配置なんですね。
これが、下のところ、国土交通省の好事例で載ったのが次のページでありまして、これが一つのモデルになったということです。
三十ページ見ていただきますと、これを是非私は国のレベルで民賃を使っていく、民間賃貸住宅を使っていく、サブリースにしていくというのも非常に大きな可能性が含まれておりますが、今後は公営住宅です。
公営住宅は、今、全体の一五%が空き家、これは政策空き家も含めて一五%が空き家になっています。この部分が地方都市においては結構もう手が付けられない状態になってきている。公営住宅の目的外使用の省令をもう少し緩和していただく。できれば、ここはちょっと遠慮して二万円から四万円でマスターリースや、ごめんなさい、貸すと書いていますけど、元々のマスターリースを無償で提供したらどうかと私は思うんです。
無料で提供する意味は何かというと、支援付きは我々の仕組みで何とかなりましたけれども、低廉ということが難しいんですね。これ、民賃を使うと、低廉というところが非常に大きなハードルになります。公営住宅だったら、もう三十年、四十年使ったものを無償で提供し、そこを、公営住宅の良さは日本で唯一収入によって家賃が変わるという応能主義なんですね。ですから、この収入によって家賃が変わるという良さを残すためには、マスターリースをほぼ無償に近い形でNPOなり居住支援法人に貸す。
もう一つのポイントは、コミュニティーミックスです。従来の公営住宅に使われてきた目的、低所得者であるとか住宅確保要配慮者であるとか。例えば、マスターリースをする物件の五〇%が目的に合っていたら、残り五〇%は、地域づくりとか、ある程度家賃が高い人も入れる、あるいは商業等でも使えるという、そのぐらいの緩和が必要なんではないか。
三十一ページは、そのようなことをずっと申し上げてきたところでできたのがこの居住サポート住宅ということで、この絵の特徴は、こちら側が厚生労働省の制度です、こちら側が今回できるところです。これはまさに手前、制度の手前にある家族機能です。一日一回の安否確認、月に一回以上の訪問の見守り、何かあったときに福祉につなぐというつなぎ、この三つの、安否確認、見守り、つなぎというこの三つが居住サポート住宅の援助の中身になります。
しかし、最後のページです、求められる三援助はまさに的を得た家族機能そのものでありまして、ここを誰がするのかという、これ、厚労省の制度はここまで手が出ていないんですね、随分手前ですから。ここを誰がするのかというところが問題になる。
今回、枠組みはできたんですが、例えばサポートの費用を誰が出すんですか。当然サポートを受けている本人でしょうと言いたいところですが、じゃ、困窮世帯の方々で、ICTの利用料も含めて月三千円、五千円になってきたときにどうなるのか。私は、国の制度としてはやはり普遍的でなきゃならない、アフォーダビリティーの議論はきっちりと踏まえた上でやらなければならないと思っています。
ICTの利用に関しては、単に孤独死防止だけではなくて、これは大家目線ですよね。今うちで実証実験やっています。東京の企業さんと実証実験やっているのは、電気、水道、ガス、一分値で取りましてAIで分析してもらって、AIが支援員に対してアドバイスができるという仕組みを今つくろうとしています。今後、そういうデータが蓄積すると、認知症初期状態では電気の波形がこうなるとか、例えば夜寝れていない人はこういうふうになっていくとか。夜寝れないというのは実はアルコール依存症の初期症状でもあります、あるいはうつ等にもなってくる。だから、こういうことが、サポートする人の目線からもICTの利用を国が率先して開発をお手伝いするというのは大事。
三点目としては、居住支援法人、このサポートをする居住支援法人を是非国としてもう一段階育てていただきたい。私は全国居住支援法人協議会の代表でもありまして、村木厚子さんとかと一緒にやっておりますが、居住支援法人を、こういうビジネス、ソーシャルビジネスができる認定型の居住支援法人等を育成すべきだ。
もう一つ最後に、貧困ビジネスです。
このサポート住宅自体の収益構造が脆弱であるというのはどう見ても明らかなんですね。そうすると、必要以上の外付けのサービスを付けてくる人がいると思います、医療であるとか介護であるとか。特に、医療に関しては天井がありませんから、もうやりたい放題になってしまう。この辺りの規制とかチェックをどうしていくのかというのも大きな課題です。
済みません、私からは以上です。ありがとうございました。
福
谷
谷口仁史#5
○参考人(谷口仁史君) 貴重な発言の機会をいただき、誠にありがとうございます。(資料映写)
早速ですが、ポイントをかいつまみ御説明させていただきます。
まず、私どもの課題認識について、二ページから六ページに記載しております。
私どもが危惧しておりますのは、世界で最も深刻なレベルにある子供、若者の孤立、孤独、そして社会的孤立に係る問題であり、昨年もまた過去最多を更新してしまいましたが、小中高の自殺者数に示唆される極めて厳しいこの現実をいかに変えていくかにあります。
その支援実践に当たっては、次のページ、特に相談者が窓口に来ることを待つ従来型の消極的な施設型の支援では命すら守れない危機的な状況にあると認識をしています。
五ページ飛ばしまして、十二ページを御覧ください。
こういった課題認識から、私どもは、必要な支援は当事者の元に届けていくアウトリーチを基軸に、社会的孤立相談に係る相談サービスのワンストップ化を進めています。国、佐賀労働局、佐賀県、佐賀市の御支援、御協力により、子ども・若者育成支援推進法、若者雇用促進法、生活困窮者自立支援法等、各種法制度に基づく総合相談窓口の一元化を図り、十二ページの左下、御覧いただければと思いますが、アウトリーチによる孤独、孤立に係る問題の解消から、右上に向かって、社会参加、自立に至るまで、ワンストップ型の相談サービスの提供が実現をしています。とりわけアウトリーチの相談ニーズ高く、私どもが受託運営をしている窓口のみで年八万七千件超、全国トップクラスの相談実績となっています。
孤立の実態について、十五ページをお開きいただければと思います。
二千四百名を対象とした分析調査を記載しております。右側のデータのまとめを御覧いただくと、孤立の背景には、対人関係の問題、依存行動、精神疾患や発達障害等の困難だけでなく、留意すべきは生育環境の問題であります。六三・七%の当事者が貧困、虐待、DV、ヤングケアラーに係る過度の介護問題等、生育環境の影響を受けているということが明らかとなっています。したがって、本人支援のみの対応の限界が明らかで、御家族にも支援を届ける、そういった発想がなければ解決に至らない、こういった問題が増えているということであります。
また、問題は深刻化だけでなく複合化する傾向にありまして、八四・七%で相談の受付時に既に複数領域での困難を併せ持って抱えている、いわゆる多重困難ケースであったということであります。つまり、課題別の縦割り的な対応をいかに打破していくかという視点が重要になってくるわけでございます。
そこで、別冊で今日お配りをしているこちらの資料を御準備いただければと思います。取扱注意、要返却の資料でございます。
二ページ、お開きください。
御覧いただいているのは実例、全て実際に届いたSOSのメールであります。共通するのは二つあります。一点目は、在学中、学校にいる間に初期の問題が発生をしたということ、そして二点目は、いわゆるカウンセラー等専門家の関与を受けてなお改善できずに孤立化したという事例であります。
いじめの認知件数、不登校児童生徒数も過去最多を更新し続けているという状況にあり、中で、文科省の調べでは、学内外の機関等で相談指導を受けている不登校児童生徒数の割合、令和四年で六二%弱ということであります。要は四割弱には支援が届いていないということであります。
また、御覧のようなメールのように、専門家の関与むなしく、卒業や中退を機に支援が途切れて孤立して極限の状況に追い込まれてしまう、そういった当事者も少なくないわけであります。
次のページ、御覧ください。
お示ししているものも昨年対応した実例であります。親を頼れない若者に対して、反社は福祉の皮をかぶって手ぐすね引いて待っているわけであります。入口はまさに孤独、孤立に対するアプローチで、つながりを感じられるような仲間や仕事の紹介など、経済的な支援や衣食住の提供から始まっていきます。しかしながら、稼げるようになった先にあるのは、投資詐欺や薬物、脅迫、強要、多重債務、果ては搾取され、被害に遭ってもSOSが上げられない、そういった心理状態に追い込まれていくわけであります。闇バイトはまさに氷山の一角であります。
なぜこういった若者が行政の相談窓口とつながれないのか。
次のページ、御覧ください。あくまでも、その一つの一因として象徴する事例を御紹介します。
この殺害予告の写真が物語るように、自傷他害のリスクが極めて高い状態で、引きこもり状態に至っていたこの若者、過去を分析したところ、四ページ上段に掲げておりますように、これだけ多くの専門家が関与していたんです。しかしながら、深刻化した背景には、若者本人との関係性が構築をできておらず真のニーズが引き出せていなかったということ、そしてさらに、縦割りでありますので情報共有がうまくいかずに次々と同じような失敗を繰り返し、追い込むような働きかけを行ってしまったことに原因があります。決してこういった事例、珍しくありません。
左下、御覧ください。
アウトリーチの対象者の六三・一%が、我々の窓口にたどり着く前に実は複数の専門家あるいは公的支援の相談窓口の利用経験を有しているということであります。まさにこの事例のように、相談支援に対する不信感、拒否感が極めて高い状態にある若者も六一・四%ございます。虐待件数、過去最多、全国で更新をし続けています。年間二十万件ほどあるわけでありますが、多くの子供、若者の命が、尊厳守られる一方で、最終的に措置に掛かるのは数%であります。虐待を疑われた家庭や支援介入が行われた側の一部の当事者の中では、行政に対する不信感、拒否感が強まって、通告されたという疑心暗鬼から地域でも孤立をしてしまう、こういった実例が多く認められているということに留意する必要があります。
さらに、行政の相談窓口の多くは申請主義であります。利用申込書、個人情報に関する同意書、関係機関との共有に関して許可、こういったものが義務付けられているわけであります。となると、誰にも話したくないようなことをわざわざ申請手続まで行って誰が相談するんだという問題が出てくるわけであります。公的支援窓口の手続負担の重さは、こういった若者たちの支援導入を難しくしているということであります。
次のページ、お開きください。
そもそも論として、孤立する若者は、先ほどの事例にあるように、いじめ被害やパワハラ、虐待やDV等、被害的体験を有するものが少なくありません。人とつながる力、つながりを維持する力を奪われた若者と言っていい状態の当事者の支援のためには、次のページお開きください。図は、孤立した若者の自立支援のプロセスを表現しております。
御覧のような、深刻化、複合化した課題を抱える家庭に対しては、本人だけでなく家族支援、これも同時並行的にアプローチをするという必要がございます。若者支援分野特有の関係性構築の手法、専門性に基づくアウトリーチから、過去の経緯、その時々の状態、環境の状況を理解した伴走者の確保による一貫した本人支援を要するわけでございます。極端な依存は自立を阻む要因にもなるため、小集団、集団活動へと段階的に移行を図る必要がありますし、最初は、価値観のチャンネル合わせと呼んでおりますが、興味、関心や好きなことからスタートするものの、しっかりと社会で活躍できるようになるためには、実用的なプログラムへの組替えを行うなど、学習支援からシームレスに就労支援へ展開する横断的な発想が必要と考えます。
そして、次のページ御覧ください。家族支援の実例です。
このケースの場合、兄弟や家族を含めたトラウマのケアから適応支援、自傷行為、依存症に対する心理教育、精神科へのつなぎ、債務整理、家計改善、就職支援、暴力団からの離脱支援等、加害者側の更生支援に至るまで、本質的な解決のためには包括的な家族支援が必要となることも少なくありません。
言うまでもなく、この支援プロセスというものは多職種連携、多機関連携が不可欠となるため、次のページお開きいただければと思いますが、やはりエビデンス・ベースト・アプローチ、しっかりと根拠を追い求めながら、次のページお開きいただければと思いますが、共通言語となるアセスメント指標の開発などコンセンサスをしっかり取りながら、自立支援の段階を進めていく必要があります。
また、その支援プロセスでは、制度のはざまを埋めるという作業も必要となってきます。足りないものは協働でつくり出す協働型、創造型の取組について、お手数をお掛けしますが、もう一度元の資料にお戻りいただき、元の資料の二十八ページをお開きいただければと思います。
二十八ページに記載しておりますように、県の御理解の下、アウトリーチを基軸としている私どものNPOがハブ機能を果たすことによって、各種法制度に基づく協議会や会議体ごとに開催されていた研修会等の共同開催を行っているところであります。
次のページ、お開きいただければと思います。特徴は、課題を課題のまま放置しないということであります。議論して共有した課題に関しては、私どもが具体策とともに独自に行動宣言を行って実現を図っていきます。
御覧の研修会においては、次のページ御覧ください、私どもの呼びかけに応じてくれた未来創造基金を始め御覧の団体とともにプロジェクトを立ち上げまして、次のページお開きいただければと思います。佐賀県ならではの制度を生かして、ガバメントクラウドファンディングを活用した基金を創設し、その後、三十二ページから三十七ページに示しておりますが、志で立ち上がろうとしている団体や、ほかのNPOの民間が民間を支援する助成、食料等の物資の提供、企業との連携による入学応援給付金の支給、企業とのマッチング等に取り組んでおります。
三十八ページ、お開きいただければと思います。また、その他団体との連携による社会資源の開発というものにも積極的に取り組んでいます。佐賀県弁護士会有志とは子供シェルターを創設したほか、次のページ、フードバンクさがの設立、運営支援。
次のページ、県の御協力の下、右下に記載しております団体とともに協議会を立ち上げ、共同の保管庫を確保するなど、間接コストの軽減、支援効果の最大化を実現。
次のページ、地域福祉の中核、社会福祉協議会、唐津とは連携協定を結ぶことによって引きこもり支援の強化を図っております。
次のページ、こども宅食応援団との協働による赤ちゃん宅食、特定妊婦からの切れ目のないアウトリーチ型の支援の実践。
次のページ、先月も、親に頼れない若者の就職支援強化のため、御覧の六者協定を締結をし、一時保護から居住支援、就職支援に必要な車やスマホの貸出しに伴う包括的な枠組みを立ち上げたところであります。
このような民間の取組が次々と生まれる背景には、言うまでもなく、民間の志を支え、後押しをしてくださる行政の真摯な姿勢あってこそと考えています。
遡ればというところで、四十五ページお開きいただければと思いますが、平成十八年、佐賀市においては、家庭教師方式のアウトリーチとオンラインの学習支援を組み合わせた全国初の完全不登校対策が事業化をされ、最初は有償ボランティアだったんですが、現在は二十二校へNPOの常勤職員が配置をされる事業に発展を遂げています。
次のページ、お開きいただければと思います。地域若者サポートステーション事業を基盤に、これは高校にも広がりを見せまして、さらに、次のページ、平成二十八年度からは、全公立小中高、県内全ての学校三百校ほどありますが、網羅する全国初の包括的訪問支援事業が開始されたところであります。
次のページ、就労支援に関しても、国、県、私どものNPOの三者協定が締結をされ、ジョブカフェ、ヤングハローワーク、サポステの一体的運営の枠組みが生まれ、ここに着想を得て生まれたのが、五十四ページお開きいただければと思います。全国初の佐賀一括同意方式というものでございます。
利用申込書、個人情報の取扱同意書、各事業ごとに異なる書式で義務化されているわけで、複合的な問題を抱える世帯では二桁の書類に署名、記名しなきゃいけない、こういった事態が発生をしています。その相談者の負担になっているわけでありますので、合理化を図るために厚労省、県、市、関連する全ての部局と協議を行って、一年半掛けて十七事業全てで統一化、一枚の提出で全ての事業の導入段階の手続が終わると、こういった書式も開発をしたところであります。
次、五十五ページ以降に示しておりますが、相談記録システムも同様で、縦割り、個別事業、さらには価格競争入札により開発をされるため、現状では、互換性も安全性も利便性も低い相談記録システムが業者により提供されている、現場に課されているということであります。
そこで、先進医療分野の電子カルテシェアナンバーワンのレスコさんと提携を結び、次のページ、三省二ガイドライン、国の方針に準拠した電子保存三原則を担保したセキュアな電子カルテ、これを基盤として、次のページ、相談者、支援者双方の負担を大幅に減らしつつ、個別最適化された相談サービスの提供ができる統合型の相談記録システムの開発を進めているところであります。
五十九ページ、お開きいただければと思います。
図示しておりますように、冒頭御紹介したアウトリーチを基軸とした統合型支援拠点でのPDCAサイクル回すことによって、御覧のように、義務教育から就労の段階まで切れ目なく伴走できる仕組みが起動しており、協働による県全体の効果として、自殺率の低下、若年無業者の割合の低減に成功したほか、六十一ページお開きいただければと思いますが、三年間で九億五千万を超える税収増に貢献したとの試算も出ているところであります。
こういった支援及び仕組みづくりを踏まえ、大きく四点提言をさせていただきます。
六十七ページをお開きいただければと思います。
大きく四点、各項目六点ほど提言させていただいていますが、一点目、社会問題の解決を射程に入れた体制の抜本強化、特に若者支援についての提言であります。
こども家庭庁の創設に伴い拡充が実現している十代の子供に比べ、二十代以降の若者支援、特に困難を抱える若者、孤独・孤立対策という観点から更に踏み込んだ対応が必要と考えています。どんな境遇の子供も見捨てない、誰一人取り残さない覚悟に基づいた施策展開が今こそ必要と考えています。
地域若者サポートステーション事業、生活困窮者自立支援事業の拡充、現在努力義務となっていますが、予算措置がない子ども・若者育成支援推進法に係る取組、これへの国への補助も一つの選択肢と考えています。
また、予算措置の限界もあろうかと思います。ならば、①に示すように、医療、介護、障害分野の施策と連動を含め、制度をまたいで統合的に運用することによってスケールメリットを生む、こういった取組も一つの方向性と思います。また、④、就職の際の費用の支給であるとか、身元保証人の代行など、親を頼れない若者への対策、重要であります。
六十九ページ、お開きいただければと思います。
大きく二点目、現場の支援員の待遇改善及び確保、育成に関する提言をまとめています。
虐待案件、支援員が受ける場合は、もう脅迫、強要、ストーカー行為を覚悟しなければなりません。時には、家族の職場へも嫌がらせや誹謗中傷の電話を繰り返す、そういった当事者もおりますし、SNSで誹謗中傷してくる、攻撃を受ける場合だってあります。しかしながら、その現場を支えている最前線の職員は、会計年度任用職員や嘱託、非正規等の場合も少なくありません。委託として実施されている国の事業に関しても、一部は価格競争入札が導入されており、最前線で必死で若者を守ってくれている相談員の人件費を削り合うという事態が起こっています。一体その先にあるのはどういった現実なのか、セーフティーネットに穴が空いてしまうと考えています。
三点目、七十一ページ御覧ください。
先ほど申し上げた相談記録システムのDX、これは欠くことはできないと思いますし、それを行った上での事業評価の見直しに関する提言まとめております。
例えば、一人の新規相談者の記録を作るのに十五分から二十分掛かります。三機関の相談機関を利用する相談者に対しては、現状では三機関同じ作業を繰り返さなきゃいけないということになっています。もし仮に互換性のあるシステムを使えば、当然のことながら事務作業が一つの自治体で三分の一になるわけであります。もちろん、そう単純な話ではございませんが、雇用政策研究会の推計では、二〇四〇年、医療福祉分野の就業者数は一千七十万人程度、一旦互換性のあるシステムを開発してしまえば、全国で数十万規模の支援員の確保ができるほどの無駄な作業時間削ることができるインパクトは大きいと考えます。
④に記載するように、事業評価の仕組みを変える必要があります。相談者の数に対して人員、予算共に現在は適切な規模ではないと思いますが、その委託事業においてKPIで就職率を課せば、クリームスキミングを助長することになります。就職できやすい人に支援が集中して、真に支援が必要な今日御紹介したような事例、ここには、当事者には支援が届かないという事態が発生をしてしまうわけであります。根本的に見直す必要があるんではないかと思います。
次、七十三ページお開きください。
最後、四点目、アクセシビリティーの向上は急務の課題と考えています。詐欺や闇バイトにからめ捕られる前に、生きるか死ぬかの選択を迫られる前に頼ってもらえる、利用してもらえる、そういった公的支援の窓口運営が必要であります。
②、困ったときには駆け付ける、精神医療分野との協働により、二十四時間三百六十五日体制でアウトリーチが実施できる体制を地域で整える、まずは命を守る。
③、しっかりと受け止めるだけでなく、問題解決を図る。緊急一時支援、保護を行うだけでなく、連続的に伴走型の支援が展開できるよう、生活困窮者自立支援事業との連動をさせた上で運用するということが重要かと思います。
④、若者支援においては、専門職ではなく、価値観のギャップが生じにくく、求心力を持った若者世代やピアスタッフ等、地域人材の活用も有効であります。
⑤、事例で御紹介したように、個人情報の取扱いに過敏になっている若者も少なくありません。孤立させないためにも、匿名での相談の受付可能にする必要がありますし、地域若者サポートステーション事業の就職決定証明書、こういった、ほかのハローワーク等では求められないような、そういった証拠書類の提出等、若者が合理性を感じない、そういった手続負担、これは一切廃止をして負担を軽減する必要があるかと思います。
時間が来ておりますので、詳細はお手元の資料に代えさせていただきたいと思いますが、まずは、若者がつながりを意識できる、社会から大切にされている、そういった実感を得られるような相談支援体制の整備、窓口の運営、これはもう急務の課題というふうに思っております。
以上であります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →早速ですが、ポイントをかいつまみ御説明させていただきます。
まず、私どもの課題認識について、二ページから六ページに記載しております。
私どもが危惧しておりますのは、世界で最も深刻なレベルにある子供、若者の孤立、孤独、そして社会的孤立に係る問題であり、昨年もまた過去最多を更新してしまいましたが、小中高の自殺者数に示唆される極めて厳しいこの現実をいかに変えていくかにあります。
その支援実践に当たっては、次のページ、特に相談者が窓口に来ることを待つ従来型の消極的な施設型の支援では命すら守れない危機的な状況にあると認識をしています。
五ページ飛ばしまして、十二ページを御覧ください。
こういった課題認識から、私どもは、必要な支援は当事者の元に届けていくアウトリーチを基軸に、社会的孤立相談に係る相談サービスのワンストップ化を進めています。国、佐賀労働局、佐賀県、佐賀市の御支援、御協力により、子ども・若者育成支援推進法、若者雇用促進法、生活困窮者自立支援法等、各種法制度に基づく総合相談窓口の一元化を図り、十二ページの左下、御覧いただければと思いますが、アウトリーチによる孤独、孤立に係る問題の解消から、右上に向かって、社会参加、自立に至るまで、ワンストップ型の相談サービスの提供が実現をしています。とりわけアウトリーチの相談ニーズ高く、私どもが受託運営をしている窓口のみで年八万七千件超、全国トップクラスの相談実績となっています。
孤立の実態について、十五ページをお開きいただければと思います。
二千四百名を対象とした分析調査を記載しております。右側のデータのまとめを御覧いただくと、孤立の背景には、対人関係の問題、依存行動、精神疾患や発達障害等の困難だけでなく、留意すべきは生育環境の問題であります。六三・七%の当事者が貧困、虐待、DV、ヤングケアラーに係る過度の介護問題等、生育環境の影響を受けているということが明らかとなっています。したがって、本人支援のみの対応の限界が明らかで、御家族にも支援を届ける、そういった発想がなければ解決に至らない、こういった問題が増えているということであります。
また、問題は深刻化だけでなく複合化する傾向にありまして、八四・七%で相談の受付時に既に複数領域での困難を併せ持って抱えている、いわゆる多重困難ケースであったということであります。つまり、課題別の縦割り的な対応をいかに打破していくかという視点が重要になってくるわけでございます。
そこで、別冊で今日お配りをしているこちらの資料を御準備いただければと思います。取扱注意、要返却の資料でございます。
二ページ、お開きください。
御覧いただいているのは実例、全て実際に届いたSOSのメールであります。共通するのは二つあります。一点目は、在学中、学校にいる間に初期の問題が発生をしたということ、そして二点目は、いわゆるカウンセラー等専門家の関与を受けてなお改善できずに孤立化したという事例であります。
いじめの認知件数、不登校児童生徒数も過去最多を更新し続けているという状況にあり、中で、文科省の調べでは、学内外の機関等で相談指導を受けている不登校児童生徒数の割合、令和四年で六二%弱ということであります。要は四割弱には支援が届いていないということであります。
また、御覧のようなメールのように、専門家の関与むなしく、卒業や中退を機に支援が途切れて孤立して極限の状況に追い込まれてしまう、そういった当事者も少なくないわけであります。
次のページ、御覧ください。
お示ししているものも昨年対応した実例であります。親を頼れない若者に対して、反社は福祉の皮をかぶって手ぐすね引いて待っているわけであります。入口はまさに孤独、孤立に対するアプローチで、つながりを感じられるような仲間や仕事の紹介など、経済的な支援や衣食住の提供から始まっていきます。しかしながら、稼げるようになった先にあるのは、投資詐欺や薬物、脅迫、強要、多重債務、果ては搾取され、被害に遭ってもSOSが上げられない、そういった心理状態に追い込まれていくわけであります。闇バイトはまさに氷山の一角であります。
なぜこういった若者が行政の相談窓口とつながれないのか。
次のページ、御覧ください。あくまでも、その一つの一因として象徴する事例を御紹介します。
この殺害予告の写真が物語るように、自傷他害のリスクが極めて高い状態で、引きこもり状態に至っていたこの若者、過去を分析したところ、四ページ上段に掲げておりますように、これだけ多くの専門家が関与していたんです。しかしながら、深刻化した背景には、若者本人との関係性が構築をできておらず真のニーズが引き出せていなかったということ、そしてさらに、縦割りでありますので情報共有がうまくいかずに次々と同じような失敗を繰り返し、追い込むような働きかけを行ってしまったことに原因があります。決してこういった事例、珍しくありません。
左下、御覧ください。
アウトリーチの対象者の六三・一%が、我々の窓口にたどり着く前に実は複数の専門家あるいは公的支援の相談窓口の利用経験を有しているということであります。まさにこの事例のように、相談支援に対する不信感、拒否感が極めて高い状態にある若者も六一・四%ございます。虐待件数、過去最多、全国で更新をし続けています。年間二十万件ほどあるわけでありますが、多くの子供、若者の命が、尊厳守られる一方で、最終的に措置に掛かるのは数%であります。虐待を疑われた家庭や支援介入が行われた側の一部の当事者の中では、行政に対する不信感、拒否感が強まって、通告されたという疑心暗鬼から地域でも孤立をしてしまう、こういった実例が多く認められているということに留意する必要があります。
さらに、行政の相談窓口の多くは申請主義であります。利用申込書、個人情報に関する同意書、関係機関との共有に関して許可、こういったものが義務付けられているわけであります。となると、誰にも話したくないようなことをわざわざ申請手続まで行って誰が相談するんだという問題が出てくるわけであります。公的支援窓口の手続負担の重さは、こういった若者たちの支援導入を難しくしているということであります。
次のページ、お開きください。
そもそも論として、孤立する若者は、先ほどの事例にあるように、いじめ被害やパワハラ、虐待やDV等、被害的体験を有するものが少なくありません。人とつながる力、つながりを維持する力を奪われた若者と言っていい状態の当事者の支援のためには、次のページお開きください。図は、孤立した若者の自立支援のプロセスを表現しております。
御覧のような、深刻化、複合化した課題を抱える家庭に対しては、本人だけでなく家族支援、これも同時並行的にアプローチをするという必要がございます。若者支援分野特有の関係性構築の手法、専門性に基づくアウトリーチから、過去の経緯、その時々の状態、環境の状況を理解した伴走者の確保による一貫した本人支援を要するわけでございます。極端な依存は自立を阻む要因にもなるため、小集団、集団活動へと段階的に移行を図る必要がありますし、最初は、価値観のチャンネル合わせと呼んでおりますが、興味、関心や好きなことからスタートするものの、しっかりと社会で活躍できるようになるためには、実用的なプログラムへの組替えを行うなど、学習支援からシームレスに就労支援へ展開する横断的な発想が必要と考えます。
そして、次のページ御覧ください。家族支援の実例です。
このケースの場合、兄弟や家族を含めたトラウマのケアから適応支援、自傷行為、依存症に対する心理教育、精神科へのつなぎ、債務整理、家計改善、就職支援、暴力団からの離脱支援等、加害者側の更生支援に至るまで、本質的な解決のためには包括的な家族支援が必要となることも少なくありません。
言うまでもなく、この支援プロセスというものは多職種連携、多機関連携が不可欠となるため、次のページお開きいただければと思いますが、やはりエビデンス・ベースト・アプローチ、しっかりと根拠を追い求めながら、次のページお開きいただければと思いますが、共通言語となるアセスメント指標の開発などコンセンサスをしっかり取りながら、自立支援の段階を進めていく必要があります。
また、その支援プロセスでは、制度のはざまを埋めるという作業も必要となってきます。足りないものは協働でつくり出す協働型、創造型の取組について、お手数をお掛けしますが、もう一度元の資料にお戻りいただき、元の資料の二十八ページをお開きいただければと思います。
二十八ページに記載しておりますように、県の御理解の下、アウトリーチを基軸としている私どものNPOがハブ機能を果たすことによって、各種法制度に基づく協議会や会議体ごとに開催されていた研修会等の共同開催を行っているところであります。
次のページ、お開きいただければと思います。特徴は、課題を課題のまま放置しないということであります。議論して共有した課題に関しては、私どもが具体策とともに独自に行動宣言を行って実現を図っていきます。
御覧の研修会においては、次のページ御覧ください、私どもの呼びかけに応じてくれた未来創造基金を始め御覧の団体とともにプロジェクトを立ち上げまして、次のページお開きいただければと思います。佐賀県ならではの制度を生かして、ガバメントクラウドファンディングを活用した基金を創設し、その後、三十二ページから三十七ページに示しておりますが、志で立ち上がろうとしている団体や、ほかのNPOの民間が民間を支援する助成、食料等の物資の提供、企業との連携による入学応援給付金の支給、企業とのマッチング等に取り組んでおります。
三十八ページ、お開きいただければと思います。また、その他団体との連携による社会資源の開発というものにも積極的に取り組んでいます。佐賀県弁護士会有志とは子供シェルターを創設したほか、次のページ、フードバンクさがの設立、運営支援。
次のページ、県の御協力の下、右下に記載しております団体とともに協議会を立ち上げ、共同の保管庫を確保するなど、間接コストの軽減、支援効果の最大化を実現。
次のページ、地域福祉の中核、社会福祉協議会、唐津とは連携協定を結ぶことによって引きこもり支援の強化を図っております。
次のページ、こども宅食応援団との協働による赤ちゃん宅食、特定妊婦からの切れ目のないアウトリーチ型の支援の実践。
次のページ、先月も、親に頼れない若者の就職支援強化のため、御覧の六者協定を締結をし、一時保護から居住支援、就職支援に必要な車やスマホの貸出しに伴う包括的な枠組みを立ち上げたところであります。
このような民間の取組が次々と生まれる背景には、言うまでもなく、民間の志を支え、後押しをしてくださる行政の真摯な姿勢あってこそと考えています。
遡ればというところで、四十五ページお開きいただければと思いますが、平成十八年、佐賀市においては、家庭教師方式のアウトリーチとオンラインの学習支援を組み合わせた全国初の完全不登校対策が事業化をされ、最初は有償ボランティアだったんですが、現在は二十二校へNPOの常勤職員が配置をされる事業に発展を遂げています。
次のページ、お開きいただければと思います。地域若者サポートステーション事業を基盤に、これは高校にも広がりを見せまして、さらに、次のページ、平成二十八年度からは、全公立小中高、県内全ての学校三百校ほどありますが、網羅する全国初の包括的訪問支援事業が開始されたところであります。
次のページ、就労支援に関しても、国、県、私どものNPOの三者協定が締結をされ、ジョブカフェ、ヤングハローワーク、サポステの一体的運営の枠組みが生まれ、ここに着想を得て生まれたのが、五十四ページお開きいただければと思います。全国初の佐賀一括同意方式というものでございます。
利用申込書、個人情報の取扱同意書、各事業ごとに異なる書式で義務化されているわけで、複合的な問題を抱える世帯では二桁の書類に署名、記名しなきゃいけない、こういった事態が発生をしています。その相談者の負担になっているわけでありますので、合理化を図るために厚労省、県、市、関連する全ての部局と協議を行って、一年半掛けて十七事業全てで統一化、一枚の提出で全ての事業の導入段階の手続が終わると、こういった書式も開発をしたところであります。
次、五十五ページ以降に示しておりますが、相談記録システムも同様で、縦割り、個別事業、さらには価格競争入札により開発をされるため、現状では、互換性も安全性も利便性も低い相談記録システムが業者により提供されている、現場に課されているということであります。
そこで、先進医療分野の電子カルテシェアナンバーワンのレスコさんと提携を結び、次のページ、三省二ガイドライン、国の方針に準拠した電子保存三原則を担保したセキュアな電子カルテ、これを基盤として、次のページ、相談者、支援者双方の負担を大幅に減らしつつ、個別最適化された相談サービスの提供ができる統合型の相談記録システムの開発を進めているところであります。
五十九ページ、お開きいただければと思います。
図示しておりますように、冒頭御紹介したアウトリーチを基軸とした統合型支援拠点でのPDCAサイクル回すことによって、御覧のように、義務教育から就労の段階まで切れ目なく伴走できる仕組みが起動しており、協働による県全体の効果として、自殺率の低下、若年無業者の割合の低減に成功したほか、六十一ページお開きいただければと思いますが、三年間で九億五千万を超える税収増に貢献したとの試算も出ているところであります。
こういった支援及び仕組みづくりを踏まえ、大きく四点提言をさせていただきます。
六十七ページをお開きいただければと思います。
大きく四点、各項目六点ほど提言させていただいていますが、一点目、社会問題の解決を射程に入れた体制の抜本強化、特に若者支援についての提言であります。
こども家庭庁の創設に伴い拡充が実現している十代の子供に比べ、二十代以降の若者支援、特に困難を抱える若者、孤独・孤立対策という観点から更に踏み込んだ対応が必要と考えています。どんな境遇の子供も見捨てない、誰一人取り残さない覚悟に基づいた施策展開が今こそ必要と考えています。
地域若者サポートステーション事業、生活困窮者自立支援事業の拡充、現在努力義務となっていますが、予算措置がない子ども・若者育成支援推進法に係る取組、これへの国への補助も一つの選択肢と考えています。
また、予算措置の限界もあろうかと思います。ならば、①に示すように、医療、介護、障害分野の施策と連動を含め、制度をまたいで統合的に運用することによってスケールメリットを生む、こういった取組も一つの方向性と思います。また、④、就職の際の費用の支給であるとか、身元保証人の代行など、親を頼れない若者への対策、重要であります。
六十九ページ、お開きいただければと思います。
大きく二点目、現場の支援員の待遇改善及び確保、育成に関する提言をまとめています。
虐待案件、支援員が受ける場合は、もう脅迫、強要、ストーカー行為を覚悟しなければなりません。時には、家族の職場へも嫌がらせや誹謗中傷の電話を繰り返す、そういった当事者もおりますし、SNSで誹謗中傷してくる、攻撃を受ける場合だってあります。しかしながら、その現場を支えている最前線の職員は、会計年度任用職員や嘱託、非正規等の場合も少なくありません。委託として実施されている国の事業に関しても、一部は価格競争入札が導入されており、最前線で必死で若者を守ってくれている相談員の人件費を削り合うという事態が起こっています。一体その先にあるのはどういった現実なのか、セーフティーネットに穴が空いてしまうと考えています。
三点目、七十一ページ御覧ください。
先ほど申し上げた相談記録システムのDX、これは欠くことはできないと思いますし、それを行った上での事業評価の見直しに関する提言まとめております。
例えば、一人の新規相談者の記録を作るのに十五分から二十分掛かります。三機関の相談機関を利用する相談者に対しては、現状では三機関同じ作業を繰り返さなきゃいけないということになっています。もし仮に互換性のあるシステムを使えば、当然のことながら事務作業が一つの自治体で三分の一になるわけであります。もちろん、そう単純な話ではございませんが、雇用政策研究会の推計では、二〇四〇年、医療福祉分野の就業者数は一千七十万人程度、一旦互換性のあるシステムを開発してしまえば、全国で数十万規模の支援員の確保ができるほどの無駄な作業時間削ることができるインパクトは大きいと考えます。
④に記載するように、事業評価の仕組みを変える必要があります。相談者の数に対して人員、予算共に現在は適切な規模ではないと思いますが、その委託事業においてKPIで就職率を課せば、クリームスキミングを助長することになります。就職できやすい人に支援が集中して、真に支援が必要な今日御紹介したような事例、ここには、当事者には支援が届かないという事態が発生をしてしまうわけであります。根本的に見直す必要があるんではないかと思います。
次、七十三ページお開きください。
最後、四点目、アクセシビリティーの向上は急務の課題と考えています。詐欺や闇バイトにからめ捕られる前に、生きるか死ぬかの選択を迫られる前に頼ってもらえる、利用してもらえる、そういった公的支援の窓口運営が必要であります。
②、困ったときには駆け付ける、精神医療分野との協働により、二十四時間三百六十五日体制でアウトリーチが実施できる体制を地域で整える、まずは命を守る。
③、しっかりと受け止めるだけでなく、問題解決を図る。緊急一時支援、保護を行うだけでなく、連続的に伴走型の支援が展開できるよう、生活困窮者自立支援事業との連動をさせた上で運用するということが重要かと思います。
④、若者支援においては、専門職ではなく、価値観のギャップが生じにくく、求心力を持った若者世代やピアスタッフ等、地域人材の活用も有効であります。
⑤、事例で御紹介したように、個人情報の取扱いに過敏になっている若者も少なくありません。孤立させないためにも、匿名での相談の受付可能にする必要がありますし、地域若者サポートステーション事業の就職決定証明書、こういった、ほかのハローワーク等では求められないような、そういった証拠書類の提出等、若者が合理性を感じない、そういった手続負担、これは一切廃止をして負担を軽減する必要があるかと思います。
時間が来ておりますので、詳細はお手元の資料に代えさせていただきたいと思いますが、まずは、若者がつながりを意識できる、社会から大切にされている、そういった実感を得られるような相談支援体制の整備、窓口の運営、これはもう急務の課題というふうに思っております。
以上であります。ありがとうございました。
福
藤
藤井克徳#7
○参考人(藤井克徳君) 日本障害者協議会、これはNPO法人ですが、藤井克徳と申します。(資料映写)
最初に、この間の障害分野の大きな動きを一つ紹介しておきます。
それは、昨年の七月の三日でした。最高裁大法廷が優生保護法問題で画期的な判決を下しました。原告側の全面的な勝訴となったわけです。今急ぐべきは、人権の回復、尊厳の回復、そして被害者に補償を届けることかと思います。同時に、この判決がこの国の今後の障害問題を考えていく上での新しい足場になることを強く期待しています。
本論に入ります。
全体で五つの柱を設定いたしました。前段は、少し障害分野の実態を聞いていただこうと思います。そして、後段は改革の方向について言及していきたいというふうに思います。
私は全く目が見えないものですから、途中でまた代読をお願いすることがあるかも分かりませんけれども、またそのたびに申入れをいたします。
第一の柱は、障害者の数についてであります。これはレジュメの方にも入って、これ一ページですね、入っているとおり、三つのこのカテゴリーで見ていく必要がある。
一つは、障害者手帳の所持者及び自立支援医療の受給者、この数が厚労省の統計によると千百六十四万人。二つ目なんですが、これは認知症と言われる人たちです。この数が厚労省の推計値で六百七十五万人、これが最新データです。これ以外、三つ目に、いわゆる谷間の障害という方たちが相当数に上ります。手帳の所持は難しい、しかし就労や生活には支障を来しかねないということであります。具体的には、ロービジョン、最近は余り弱視とは言わないそうです、ロービジョン、難聴、難病、発達障害やあるいは中途障害等の一定層、これがこの層に入るわけです。この数は、政府からは発表がありません。関係する団体、学会の数を積み上げると一千万人を超える。
こうした数を人口比で見ていきますと、比較的数がはっきりしている手帳所持者並びに認知症のこの合算ですね、これ大体人口の一五%。そして、これに谷間の障害を足しますと、人口の二三%。この数を国会としてどう見るか。第一点目の柱でした。
次に二つ目、これは主に障害を持っている人たちの実態を少し代表的なものをピックアップしてみました。
最初に、暮らしについてです。
これは、今日のお手元の資料の資料五、四十四ページを御覧ください。ここでは、障害者の事業所で組織されているきょうされんの実態調査を使わせていただきました。調査時期は二〇二三年四月度、五千八百九十一人。多くは就労継続支援事業B型及び生活介護事業、つまり重い障害者であります。所得状況、七八・六%、約八割が相対的貧困線以下に入っていると。お分かりのように、相対的貧困線というのは世界共通の数式があって、日本の場合には可処分所得が年額百二十七万以下でありますね。ここに多くが閉じ込められている。国民基礎調査によりますと、国民全般で見ていくと一五・四%。したがって、数倍、障害者の場合には多いということ。
次に、生活形態を見ていきましょう。
ここで注目されるべきは、五〇・六%が親を中心とする家族同居、あとは施設やグループホームが三七・四%、単身者が八・三%と、こうなっていくわけです。つまり、非常に厳しい所得状況は、家族の負担、あるいは言い換えますと、とてもつらい言葉ですけれども、障害者からすると屈辱でありますけれども、家族への依存。この厳しい所得状況を家族の負担がカバーしているということ、こういう図式が成り立つわけであります。
次の実態は精神科医療であります。
超長期入院傾向は相も変わらず続いているわけです。最近の厚労省のデータによると、平均在院日数が二百六十三・二日、約八か月ぐらいでしょうか、以上ですね、とても長い。一般診療科でいうと十五・七日ということですから、こちらも随分長いなと。
致命的な病気の大多数は病院でつくられると明言したのは、あのフローレンス・ナイチンゲールです。百五十年以上前の話です。この言葉が、この警句が今でも通用するのは何ともむなしい限りであります。
その原因は、精神科病床の多さかと思います。加えて、この多い病床を何とか埋めておきたいと、満杯にしたいという病院側の経営心理、これが相まって今日の長期入院現象を生んでいると言って過言でないと思います。
じゃ、国際比較してみようか。厚労省に聞いてもデータはないということです。私たちは調べてみました。OECD加盟国三十八か国にこのデータを求めたわけであります。
お手元の資料の六で、四十五ページ、四十六ページにその詳細を載せてありますので、御覧ください。OECD加盟国の三十八か国の精神科病床の合計は八十七万三千床であります。このうち日本に三十二万四千床があると。
画面を御覧ください、スライドです。これをパーセンテージで表しますと、三七・一%が日本に集中していると。次のドイツの一二・四%、アメリカの一一・七%、そして韓国の七・四、フランス六・二と。まあ断トツに多いということですね。この状況はほとんど固定化にあるということです。
三つ目の実態、これはよく耳にするかも分かりませんけれども、障害者の事業所の人手不足であります。正確に言いますと、公募しても来ないということ、あるいは中途で辞める人が多いということ。これが重なって、どこでも人手不足。
その原因ははっきりしています。他の産業に比べて極端に労働条件が良くない。待遇、特に基本給、基本報酬、この低さですね。一義的にはこの働き手の労働意欲やあるいは将来不安という問題は出てくるんですが、もっと本質的には、その働き手の労働対象、障害者や高齢者のこの存在を軽んじていることの裏返しとすれば、これは国会でも放置できないというふうに思うわけです。
次は、大きな三番目に入ってまいります。
ここからは少し方向性を考えていきながら、三番目のテーマというのは、障害のある人に対する地域生活、社会参加のための基幹施策はどうなっているか。
ここに書いていますように、住まい、そして働く場又はアクティビティー、活動の場、人の支え、さらには所得の保障、家族依存の脱却、これらがバランスよくきちんと準備されているかということが問われるわけですけれども、なかなかそうはなっていない。確かに、住まいや働く場は増えつつあります。でも、その質を見ていきますと、まだまだ十分じゃない。
例えば働く場でいいますと、障害者雇用促進法を使いながら、同行支援、これは通勤の応援ですね、さらには職場でのホームヘルプ、トイレや食事の応援、この件は総合支援法、障害者総合支援法が管轄しているんだけれども、この二つの法律の併用は相ならぬということで、非常に縦割り行政は一向に変わっていない。
所得保障でいうならば、多くは障害基礎年金であります。この障害基礎年金はいつできたかというと、三十八年前、一九八六年から始まったものです。多少物価上昇の感はあるけれども、その水準は変わっていないわけですね。五年に一度、年金法の改定があります。余りにも検討事項が多過ぎて、障害分野に焦点が当てられないということであります。この五年に一遍と別個に、障害者の所得状況、障害者の基礎年金のこのテーマを深めるべきではないか、五年にこだわらないで別途に深めるべきじゃないかということを強くこれは求めたいと思っていますね。
そして、家族依存という問題。これについては、根源的にはこの国の扶養義務制度ですね。画面見ていきましょうかね。民法八百七十七条、直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務がある。明治三十一年、作られたものですね。これが非常に、まずは家族だ、最後も家族だということの温床になっているということ、先ほど奥田さんもおっしゃったように、家族機能もない中でもなおこれが居座っているということであります。今すぐ民法の改正ということは現実的でないかも分かりません。であれば、所得保障、あるいは人的支援、人の支えですね、この拡充によって、父母から、親からしたら負担軽減、障害者からすれば依存脱却という道を探っていければと思います。
さて、次に四番目に入ってまいります。大きい四番目です。
今述べた三番目というのは個々の障害者の支援策のことであります。四番目というのは、これは障害者政策の全体の規定、ベースに関係する大きなテーマであります。どうもこの部分をいじらないとなかなか全体の変化はないんじゃないか。
まず挙げられるのは、障害者基本法を変えましょうと。二〇一一年に作ったきり、十三年半変わっていません。この間、障害者権利条約が批准され、やまゆり園事件が起こって、そして総括所見が出されて、去年は優生保護法に決着が付きました。こういう政策環境の変化に合わせて障害者基本法もやっぱり変えるべきであろうと。
その上で、順番で、短い時間ですが言っておきたいことがあります。
まず、この予算、障害者関係の予算です。
言いたいことは、この国の政府予算全体の中に占める障害関連予算の配分率、分配率ですね。これをもう少し何とかならぬか。厚労省はしきりに言われます、過去に比べるともう何倍も予算を組んでいるんだ。しかし、予算が伸びても実態は好転せず。これは予算が有効値じゃないことを表しているわけですね、有効値になっていないことを。よほど過去が少なかったということの裏返しでもあるんではないか。この政府の予算の中での分配率については、やっぱりOECDの平均並みぐらいに持っていくだけでも相当違うということを識者は言っているわけです。
次に、政策審議システム。
障害者に関係するこの政策審議システムには、やはり障害者が半数ぐらいは入ってほしい。加えて、特に知的障害者、あるいは精神障害者、女性障害者、地方の障害者は是非加わってほしい、入れてほしい。
さらに、この国には相当な審議会があります。二十二省庁、またがって、省庁ごとに。ここにも障害者が入ってもいいんじゃないか。もちろん、今すぐに、全部とはいきません。特に、障害者の暮らしに関係したり人権に関わっての審議会等には障害者の代表が加わることがあってもいいんじゃないか。
次に、行政組織機構であります、これの検証。
この国の障害者行政の中心機構というのは、社会・援護局、厚労省社会・援護局の障害保健福祉部です。いつできたか。一九九六年七月。当時は大臣官房直轄でした。もしかしたら将来、局になるかも分からないということも言われていました。その後、二〇〇一年の省庁統廃合のときに社会・援護局に移されて、障害保健福祉部。しかし、身体障害、知的障害、精神障害、この障害間の不均衡を是正する上では、非常にこの部というのは良かったと思います。
しかし、今改めてこの時期考えてみますと、同じ厚労省の中でも雇用、年金、医療等、この福祉ではどうしてもカバーできない分野があるわけです。そういう点でいうと、厚労省の中に、横断的な点から、障害者支援局、これなどを考えるのもそろそろ大事な時期じゃないかな。
更に言うならば、もう少し先になるかも分かりませんけれども、国土交通省における交通、住宅問題、あるいは文部省の学校教育の問題、総務省の情報通信、参政権等と、あるいは自治体との関係。そうすると、省庁を超えた、もしかしたらこども家庭庁に次ぐ障害者庁、こういった発想もあってもいいんではないか。
さらに、監視機構でいうならば、この権利条約に基づく国内人権機関、これは子どもの権利条約や女性差別撤廃条約等の他の条約体とも調整しながら、これについてもそろそろ方向を見定める時期であろうと。
統計、この国では、残念ながら、この国では基幹統計に障害者は全く入っていませんでした、項目の中に。やっと四年前から国民生活基礎調査、社会生活基本統計に障害者の項目が入ってまいりました。できるだけ多くの基幹統計に、障害者と非障害者の比較ができるようにそういう項目を入れてほしい。と同時に、二次使用に関しては、ほとんど各団体は使えません。研究者には門戸は開かれています。この二次使用に関しても、使えるようにしていくことも大事じゃないかなということであります。
防災関係では、やはり防災対策の検討の段階で当事者が入るということですね。
以上、こうして見ていきますと、非常に変化しているものもあれば、余り変わっていないものもある。私はこれを見ながら、海を、太平洋の海を連想しています。画面見てください。海というのは、海面から千メーターほどはどんどん水が動いている。千メーター超えるとほとんど動かない。年単位で動かない。
次の画面です。日本の障害者というのは、確かに変化している面いっぱいあります。でも、それは表層部分であって、しかし一方で、この深層部、例えば精神科医療、家族依存、所得保障、深い深い、根深い優生思想、障害者差別、まさにこの深層部分でちんまりとこうしている、鎮座している感じですよね。この深層部をどう変えるかが大事なポイントになってくるということであります。
そこで、第五番目の柱に移行いたします。
その深層部を変えていくための一つの指南となるのが、国際規範である障害者権利条約、あるいはそこから派生した国連の障害者権利委員会による総括所見ではなかろうかと思うわけですね。
権利条約を少し考えてみましょう。今日は時間がありませんから、二つだけポイントを述べさせてもらいます。一つは制定過程での特徴です。もう一つは内容面での特徴です。
制定過程で繰り返されたのが、あのナッシング・アバウト・アス・ウイズアウト・アス、私たち抜きに私たちのことを決めないで。これを徹底して実践したんです、国連は。そして、内容を、この発言内容を条約の素案にも反映させました。私も半分ぐらいは傍聴しましたけれども、それはそれは圧巻でした。そして、このことは、各地、今、いろんな形で各地で根を下ろしていると。
内容面の特徴を見ていきますと、これも様々ありますが、一つ紹介しておきたいことは、障害者観の転換です。
これまでは、本人に属する障害、藤井であれば眼球、光も見えない眼球、これだけをいじくり回してきました。でも、今の科学、医学では限界があるわけですね。
国連、どう言っているかというと、その藤井を取り巻いている環境、社会的障壁との関係で障害を決定付ける。つまり、障害の本質は社会の側に潜んでいるんだということですね。置かれている環境によって障害は重くもなれば軽くもなるというふうな言い方であります。
前者の機能障害にこだわるのを医学モデル、そして後者の環境との関係で考える考え方を障害の社会モデル、こんなふうに言っているわけです。この環境との関係で整理していきますと、無限とは言いませんけれども、人為的、政策的に相当解決の道があるんではないかということを思うわけです。
もう一点、この権利条約にはすばらしい仕掛けがあって、定期的にこの権利条約の履行状況を審査をしてくれる。日本は二〇二二年に初の審査を受けました。そして、審査するだけじゃなくて、評価、勧告ですね、リコメンデーション、これを出してくれるということであります。膨大な勧告が出ました。今日のお手元の二十ページからこの勧告文が入っています。また後で一文だけ紹介させていただきます。
この七十五段落の勧告文なんですけれども、一つ、七十五の全体を代表するような、あるいは全体を凝縮するような項目があります。それは、第七パラグラフ、お手元の資料の二十一ページの真ん中から一つ下、少し下ですね、七(a)。
会長、ここで藤井に代わって代読をしてほしいと思っているんですが、許可願います。
この発言だけを見る →最初に、この間の障害分野の大きな動きを一つ紹介しておきます。
それは、昨年の七月の三日でした。最高裁大法廷が優生保護法問題で画期的な判決を下しました。原告側の全面的な勝訴となったわけです。今急ぐべきは、人権の回復、尊厳の回復、そして被害者に補償を届けることかと思います。同時に、この判決がこの国の今後の障害問題を考えていく上での新しい足場になることを強く期待しています。
本論に入ります。
全体で五つの柱を設定いたしました。前段は、少し障害分野の実態を聞いていただこうと思います。そして、後段は改革の方向について言及していきたいというふうに思います。
私は全く目が見えないものですから、途中でまた代読をお願いすることがあるかも分かりませんけれども、またそのたびに申入れをいたします。
第一の柱は、障害者の数についてであります。これはレジュメの方にも入って、これ一ページですね、入っているとおり、三つのこのカテゴリーで見ていく必要がある。
一つは、障害者手帳の所持者及び自立支援医療の受給者、この数が厚労省の統計によると千百六十四万人。二つ目なんですが、これは認知症と言われる人たちです。この数が厚労省の推計値で六百七十五万人、これが最新データです。これ以外、三つ目に、いわゆる谷間の障害という方たちが相当数に上ります。手帳の所持は難しい、しかし就労や生活には支障を来しかねないということであります。具体的には、ロービジョン、最近は余り弱視とは言わないそうです、ロービジョン、難聴、難病、発達障害やあるいは中途障害等の一定層、これがこの層に入るわけです。この数は、政府からは発表がありません。関係する団体、学会の数を積み上げると一千万人を超える。
こうした数を人口比で見ていきますと、比較的数がはっきりしている手帳所持者並びに認知症のこの合算ですね、これ大体人口の一五%。そして、これに谷間の障害を足しますと、人口の二三%。この数を国会としてどう見るか。第一点目の柱でした。
次に二つ目、これは主に障害を持っている人たちの実態を少し代表的なものをピックアップしてみました。
最初に、暮らしについてです。
これは、今日のお手元の資料の資料五、四十四ページを御覧ください。ここでは、障害者の事業所で組織されているきょうされんの実態調査を使わせていただきました。調査時期は二〇二三年四月度、五千八百九十一人。多くは就労継続支援事業B型及び生活介護事業、つまり重い障害者であります。所得状況、七八・六%、約八割が相対的貧困線以下に入っていると。お分かりのように、相対的貧困線というのは世界共通の数式があって、日本の場合には可処分所得が年額百二十七万以下でありますね。ここに多くが閉じ込められている。国民基礎調査によりますと、国民全般で見ていくと一五・四%。したがって、数倍、障害者の場合には多いということ。
次に、生活形態を見ていきましょう。
ここで注目されるべきは、五〇・六%が親を中心とする家族同居、あとは施設やグループホームが三七・四%、単身者が八・三%と、こうなっていくわけです。つまり、非常に厳しい所得状況は、家族の負担、あるいは言い換えますと、とてもつらい言葉ですけれども、障害者からすると屈辱でありますけれども、家族への依存。この厳しい所得状況を家族の負担がカバーしているということ、こういう図式が成り立つわけであります。
次の実態は精神科医療であります。
超長期入院傾向は相も変わらず続いているわけです。最近の厚労省のデータによると、平均在院日数が二百六十三・二日、約八か月ぐらいでしょうか、以上ですね、とても長い。一般診療科でいうと十五・七日ということですから、こちらも随分長いなと。
致命的な病気の大多数は病院でつくられると明言したのは、あのフローレンス・ナイチンゲールです。百五十年以上前の話です。この言葉が、この警句が今でも通用するのは何ともむなしい限りであります。
その原因は、精神科病床の多さかと思います。加えて、この多い病床を何とか埋めておきたいと、満杯にしたいという病院側の経営心理、これが相まって今日の長期入院現象を生んでいると言って過言でないと思います。
じゃ、国際比較してみようか。厚労省に聞いてもデータはないということです。私たちは調べてみました。OECD加盟国三十八か国にこのデータを求めたわけであります。
お手元の資料の六で、四十五ページ、四十六ページにその詳細を載せてありますので、御覧ください。OECD加盟国の三十八か国の精神科病床の合計は八十七万三千床であります。このうち日本に三十二万四千床があると。
画面を御覧ください、スライドです。これをパーセンテージで表しますと、三七・一%が日本に集中していると。次のドイツの一二・四%、アメリカの一一・七%、そして韓国の七・四、フランス六・二と。まあ断トツに多いということですね。この状況はほとんど固定化にあるということです。
三つ目の実態、これはよく耳にするかも分かりませんけれども、障害者の事業所の人手不足であります。正確に言いますと、公募しても来ないということ、あるいは中途で辞める人が多いということ。これが重なって、どこでも人手不足。
その原因ははっきりしています。他の産業に比べて極端に労働条件が良くない。待遇、特に基本給、基本報酬、この低さですね。一義的にはこの働き手の労働意欲やあるいは将来不安という問題は出てくるんですが、もっと本質的には、その働き手の労働対象、障害者や高齢者のこの存在を軽んじていることの裏返しとすれば、これは国会でも放置できないというふうに思うわけです。
次は、大きな三番目に入ってまいります。
ここからは少し方向性を考えていきながら、三番目のテーマというのは、障害のある人に対する地域生活、社会参加のための基幹施策はどうなっているか。
ここに書いていますように、住まい、そして働く場又はアクティビティー、活動の場、人の支え、さらには所得の保障、家族依存の脱却、これらがバランスよくきちんと準備されているかということが問われるわけですけれども、なかなかそうはなっていない。確かに、住まいや働く場は増えつつあります。でも、その質を見ていきますと、まだまだ十分じゃない。
例えば働く場でいいますと、障害者雇用促進法を使いながら、同行支援、これは通勤の応援ですね、さらには職場でのホームヘルプ、トイレや食事の応援、この件は総合支援法、障害者総合支援法が管轄しているんだけれども、この二つの法律の併用は相ならぬということで、非常に縦割り行政は一向に変わっていない。
所得保障でいうならば、多くは障害基礎年金であります。この障害基礎年金はいつできたかというと、三十八年前、一九八六年から始まったものです。多少物価上昇の感はあるけれども、その水準は変わっていないわけですね。五年に一度、年金法の改定があります。余りにも検討事項が多過ぎて、障害分野に焦点が当てられないということであります。この五年に一遍と別個に、障害者の所得状況、障害者の基礎年金のこのテーマを深めるべきではないか、五年にこだわらないで別途に深めるべきじゃないかということを強くこれは求めたいと思っていますね。
そして、家族依存という問題。これについては、根源的にはこの国の扶養義務制度ですね。画面見ていきましょうかね。民法八百七十七条、直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務がある。明治三十一年、作られたものですね。これが非常に、まずは家族だ、最後も家族だということの温床になっているということ、先ほど奥田さんもおっしゃったように、家族機能もない中でもなおこれが居座っているということであります。今すぐ民法の改正ということは現実的でないかも分かりません。であれば、所得保障、あるいは人的支援、人の支えですね、この拡充によって、父母から、親からしたら負担軽減、障害者からすれば依存脱却という道を探っていければと思います。
さて、次に四番目に入ってまいります。大きい四番目です。
今述べた三番目というのは個々の障害者の支援策のことであります。四番目というのは、これは障害者政策の全体の規定、ベースに関係する大きなテーマであります。どうもこの部分をいじらないとなかなか全体の変化はないんじゃないか。
まず挙げられるのは、障害者基本法を変えましょうと。二〇一一年に作ったきり、十三年半変わっていません。この間、障害者権利条約が批准され、やまゆり園事件が起こって、そして総括所見が出されて、去年は優生保護法に決着が付きました。こういう政策環境の変化に合わせて障害者基本法もやっぱり変えるべきであろうと。
その上で、順番で、短い時間ですが言っておきたいことがあります。
まず、この予算、障害者関係の予算です。
言いたいことは、この国の政府予算全体の中に占める障害関連予算の配分率、分配率ですね。これをもう少し何とかならぬか。厚労省はしきりに言われます、過去に比べるともう何倍も予算を組んでいるんだ。しかし、予算が伸びても実態は好転せず。これは予算が有効値じゃないことを表しているわけですね、有効値になっていないことを。よほど過去が少なかったということの裏返しでもあるんではないか。この政府の予算の中での分配率については、やっぱりOECDの平均並みぐらいに持っていくだけでも相当違うということを識者は言っているわけです。
次に、政策審議システム。
障害者に関係するこの政策審議システムには、やはり障害者が半数ぐらいは入ってほしい。加えて、特に知的障害者、あるいは精神障害者、女性障害者、地方の障害者は是非加わってほしい、入れてほしい。
さらに、この国には相当な審議会があります。二十二省庁、またがって、省庁ごとに。ここにも障害者が入ってもいいんじゃないか。もちろん、今すぐに、全部とはいきません。特に、障害者の暮らしに関係したり人権に関わっての審議会等には障害者の代表が加わることがあってもいいんじゃないか。
次に、行政組織機構であります、これの検証。
この国の障害者行政の中心機構というのは、社会・援護局、厚労省社会・援護局の障害保健福祉部です。いつできたか。一九九六年七月。当時は大臣官房直轄でした。もしかしたら将来、局になるかも分からないということも言われていました。その後、二〇〇一年の省庁統廃合のときに社会・援護局に移されて、障害保健福祉部。しかし、身体障害、知的障害、精神障害、この障害間の不均衡を是正する上では、非常にこの部というのは良かったと思います。
しかし、今改めてこの時期考えてみますと、同じ厚労省の中でも雇用、年金、医療等、この福祉ではどうしてもカバーできない分野があるわけです。そういう点でいうと、厚労省の中に、横断的な点から、障害者支援局、これなどを考えるのもそろそろ大事な時期じゃないかな。
更に言うならば、もう少し先になるかも分かりませんけれども、国土交通省における交通、住宅問題、あるいは文部省の学校教育の問題、総務省の情報通信、参政権等と、あるいは自治体との関係。そうすると、省庁を超えた、もしかしたらこども家庭庁に次ぐ障害者庁、こういった発想もあってもいいんではないか。
さらに、監視機構でいうならば、この権利条約に基づく国内人権機関、これは子どもの権利条約や女性差別撤廃条約等の他の条約体とも調整しながら、これについてもそろそろ方向を見定める時期であろうと。
統計、この国では、残念ながら、この国では基幹統計に障害者は全く入っていませんでした、項目の中に。やっと四年前から国民生活基礎調査、社会生活基本統計に障害者の項目が入ってまいりました。できるだけ多くの基幹統計に、障害者と非障害者の比較ができるようにそういう項目を入れてほしい。と同時に、二次使用に関しては、ほとんど各団体は使えません。研究者には門戸は開かれています。この二次使用に関しても、使えるようにしていくことも大事じゃないかなということであります。
防災関係では、やはり防災対策の検討の段階で当事者が入るということですね。
以上、こうして見ていきますと、非常に変化しているものもあれば、余り変わっていないものもある。私はこれを見ながら、海を、太平洋の海を連想しています。画面見てください。海というのは、海面から千メーターほどはどんどん水が動いている。千メーター超えるとほとんど動かない。年単位で動かない。
次の画面です。日本の障害者というのは、確かに変化している面いっぱいあります。でも、それは表層部分であって、しかし一方で、この深層部、例えば精神科医療、家族依存、所得保障、深い深い、根深い優生思想、障害者差別、まさにこの深層部分でちんまりとこうしている、鎮座している感じですよね。この深層部をどう変えるかが大事なポイントになってくるということであります。
そこで、第五番目の柱に移行いたします。
その深層部を変えていくための一つの指南となるのが、国際規範である障害者権利条約、あるいはそこから派生した国連の障害者権利委員会による総括所見ではなかろうかと思うわけですね。
権利条約を少し考えてみましょう。今日は時間がありませんから、二つだけポイントを述べさせてもらいます。一つは制定過程での特徴です。もう一つは内容面での特徴です。
制定過程で繰り返されたのが、あのナッシング・アバウト・アス・ウイズアウト・アス、私たち抜きに私たちのことを決めないで。これを徹底して実践したんです、国連は。そして、内容を、この発言内容を条約の素案にも反映させました。私も半分ぐらいは傍聴しましたけれども、それはそれは圧巻でした。そして、このことは、各地、今、いろんな形で各地で根を下ろしていると。
内容面の特徴を見ていきますと、これも様々ありますが、一つ紹介しておきたいことは、障害者観の転換です。
これまでは、本人に属する障害、藤井であれば眼球、光も見えない眼球、これだけをいじくり回してきました。でも、今の科学、医学では限界があるわけですね。
国連、どう言っているかというと、その藤井を取り巻いている環境、社会的障壁との関係で障害を決定付ける。つまり、障害の本質は社会の側に潜んでいるんだということですね。置かれている環境によって障害は重くもなれば軽くもなるというふうな言い方であります。
前者の機能障害にこだわるのを医学モデル、そして後者の環境との関係で考える考え方を障害の社会モデル、こんなふうに言っているわけです。この環境との関係で整理していきますと、無限とは言いませんけれども、人為的、政策的に相当解決の道があるんではないかということを思うわけです。
もう一点、この権利条約にはすばらしい仕掛けがあって、定期的にこの権利条約の履行状況を審査をしてくれる。日本は二〇二二年に初の審査を受けました。そして、審査するだけじゃなくて、評価、勧告ですね、リコメンデーション、これを出してくれるということであります。膨大な勧告が出ました。今日のお手元の二十ページからこの勧告文が入っています。また後で一文だけ紹介させていただきます。
この七十五段落の勧告文なんですけれども、一つ、七十五の全体を代表するような、あるいは全体を凝縮するような項目があります。それは、第七パラグラフ、お手元の資料の二十一ページの真ん中から一つ下、少し下ですね、七(a)。
会長、ここで藤井に代わって代読をしてほしいと思っているんですが、許可願います。
福
藤
藤
藤井克徳#10
○参考人(藤井克徳君)(陳述補佐) 七の(a)、「障害者への温情主義的アプローチの適用による障害に関連する国内法制及び政策と本条約に含まれる障害の人権モデルとの調和の欠如。」。
この発言だけを見る →藤
藤井克徳#11
○参考人(藤井克徳君) 要するに、日本の障害者政策は温情主義であると。そして、人権の視点が弱いということを言っているんですが、英文の原本を見ると、この温情主義というところは、政府訳については、パターナリストアプローチ、すなわち父権主義と訳すのが妥当だろうというのが専門家の意見であります。父権主義というのは、この温情、同情に加えて、権威主義ですね、上から目線、これが加わる。場合によっては的外れという落ちも付くというふうにも言われています。日本のこの政策というのは父権主義であるということになるわけで、かつ人権モデル、これは当事者本位じゃないということですね。人権の視点が欠落しているということ、こんなことを言われたわけであります。
改めて、この権利条約とこの総括所見、政府はもとより、国会もこれについては対峙していただきたい。権利条約は何度も国を相手にしています。かなりこの国という言葉が出てきます。ここでいう国というのは、政府だけじゃなくて国会、そして司法も入るというのが解釈であります。是非ともよろしくお願いします。
時間が参りました。最後に、結びに代えて、私のずっと大事にしている言葉があって、それは、今から四十四年前でしょうか、国際障害者年というのが、国連が設定した世界の共通年として取り組んだことがありました。これに先立って、幾つもの国連決議を上げております。その中にこういう一節があるんですね。障害者を締め出す社会は弱くもろい。四十四年の歳月を経て、今なおこのフレーズが斬新に響くということは、やはり事の本質が変わっていないということの表れでもないかなということを感じます。そう遠くない時期に、あのフレーズは少し古くなったね、こんなことを是非とも言わせようではありませんか。
以上で意見陳述を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →改めて、この権利条約とこの総括所見、政府はもとより、国会もこれについては対峙していただきたい。権利条約は何度も国を相手にしています。かなりこの国という言葉が出てきます。ここでいう国というのは、政府だけじゃなくて国会、そして司法も入るというのが解釈であります。是非ともよろしくお願いします。
時間が参りました。最後に、結びに代えて、私のずっと大事にしている言葉があって、それは、今から四十四年前でしょうか、国際障害者年というのが、国連が設定した世界の共通年として取り組んだことがありました。これに先立って、幾つもの国連決議を上げております。その中にこういう一節があるんですね。障害者を締め出す社会は弱くもろい。四十四年の歳月を経て、今なおこのフレーズが斬新に響くということは、やはり事の本質が変わっていないということの表れでもないかなということを感じます。そう遠くない時期に、あのフレーズは少し古くなったね、こんなことを是非とも言わせようではありませんか。
以上で意見陳述を終わります。ありがとうございました。
福
福山哲郎#12
○会長(福山哲郎君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
まず、各会派一名ずつ指名させていただき、一巡後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
発言は着席のままで結構でございます。
また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようお願いいたします。
なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間が一巡目はお一人十二分以内となるように御協力をお願いいたします。
これより一巡目の質疑を行います。
質疑のある方は挙手を願います。
田中昌史君。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
まず、各会派一名ずつ指名させていただき、一巡後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
発言は着席のままで結構でございます。
また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようお願いいたします。
なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間が一巡目はお一人十二分以内となるように御協力をお願いいたします。
これより一巡目の質疑を行います。
質疑のある方は挙手を願います。
田中昌史君。
田
田中昌史#13
○田中昌史君 自由民主党の田中昌史と申します。
参考人の皆様方、今日、本当に現場目線で参考になるお話、ありがとうございました。
この住まいの在り方という部分で、奥田参考人にまずお伺いしたいと思うんです。
私も全国比例区なものですから、四十七都道府県、いろんな地方を回ってまいります。本当に単身の高齢者の方々が物すごい増えていらっしゃって、御本人にもお話を聞きますけれども、ほとんど誰かと話すことはないと。唯一あるのが通所の介護サービスを受けているときの数時間だけ、三時間だけ話をすると。それも慣れてくると、ほとんど話もしなくなると。そういう状況の中で、ほとんど、自分の身辺ですとか、そういうものを誰かに把握していただきながら支援を受けるということがないというお話もよく聞くんです。
先ほど参考人がおっしゃった公営住宅を活用していくというのは、私もずっと昔からそのことについては考えておりまして、大変大賛成なんでありますけれども、とりわけ地方の方へ行きますと、いや、もう住み慣れた地域離れたくないと、こういう方がかなりいらっしゃると。
御家族、お子様たちが説得してもなかなか難しいという状況の中で、これがやっぱり、何でしょう、個人の中でお任せするということで、家族の中の協議でお任せするというんじゃなくて、社会全体、あるいは国がこういった部分の在り方についてどう考えていくのか、あるいは国民の皆さん方に発信していくのかという考え方は非常に大事なんじゃないかと私は思っているんですが、この点について、奥田参考人の御意見があれば是非伺いたいと思います。
この発言だけを見る →参考人の皆様方、今日、本当に現場目線で参考になるお話、ありがとうございました。
この住まいの在り方という部分で、奥田参考人にまずお伺いしたいと思うんです。
私も全国比例区なものですから、四十七都道府県、いろんな地方を回ってまいります。本当に単身の高齢者の方々が物すごい増えていらっしゃって、御本人にもお話を聞きますけれども、ほとんど誰かと話すことはないと。唯一あるのが通所の介護サービスを受けているときの数時間だけ、三時間だけ話をすると。それも慣れてくると、ほとんど話もしなくなると。そういう状況の中で、ほとんど、自分の身辺ですとか、そういうものを誰かに把握していただきながら支援を受けるということがないというお話もよく聞くんです。
先ほど参考人がおっしゃった公営住宅を活用していくというのは、私もずっと昔からそのことについては考えておりまして、大変大賛成なんでありますけれども、とりわけ地方の方へ行きますと、いや、もう住み慣れた地域離れたくないと、こういう方がかなりいらっしゃると。
御家族、お子様たちが説得してもなかなか難しいという状況の中で、これがやっぱり、何でしょう、個人の中でお任せするということで、家族の中の協議でお任せするというんじゃなくて、社会全体、あるいは国がこういった部分の在り方についてどう考えていくのか、あるいは国民の皆さん方に発信していくのかという考え方は非常に大事なんじゃないかと私は思っているんですが、この点について、奥田参考人の御意見があれば是非伺いたいと思います。
奥
奥田知志#14
○参考人(奥田知志君) 先生おっしゃるとおりだと思います。
いっとき、集住ですよね、一つのところでみんなが集まるような町づくりが必要になるという議論がありましたけれども、実際には進まなかった。それはやっぱり住み慣れたところでずっと住みたいというところですね。
そのところにおいて、とはいえ、今回、例えば昨年の四月の生活困窮者自立支援制度の改正案の中に、住居確保給付金の拡張というのが国会で決めていただきました。
それは、住居確保給付金というのは、今までは家賃の補助だったんですが、今後起こり得るダウンサイズですね。例えば、高齢夫婦二人で暮らしているときに、今、基礎年金満額もらうと約十四万です。ただ、満額もらっている人がそういないという問題がもう一つあるんですが、例えば十四万の年金でいうと、五万円の家賃を払っていても残り九万ですから、二人で九万円の生活費と。これが、お一人が召されると、一人七万円弱ですから、五万円の家賃を払うともうここでアウトになるんですよね。それで、ダウンサイズをするときの転居費用を国が保障しようというのが今回改正で通った、通していただいたところでありまして、こういう局面が来ると思うんですね。住み慣れたところにずっと住んでいたいけれども、実際、家賃が払えない。そのときに、ダウンサイズなりなんなりというところで、転居ということになっていくわけですね。
だから、この辺りで、無理やり、無理から転居してもらうのは無理なんですが、悲しいかな、現実としてはダウンサイズ等の転居という。あるいは、自宅を持っていたんだけれども、もうその広い自宅管理できないというところで、あれは鴨長明ですかね、手の届く範囲の家がいいとかいう話が昔ありましたけれども。そういう話でいうと、やはりどこかで転居のタイミングが来ると、そこのところをちゃんとサポートするという。
ただ、そのときに、考え方としては、今日、私はプレゼンの中で、御報告の中で支援付き住宅という表象を使いました。しかし、事柄の本質からいくと、住宅付き包括支援です、今必要なのは。支援付き住宅となると、結語が住宅なのでここに一番の重きが置かれるんですね。この住宅を成立させるために支援付きというものが要ると。
でも、今後は多分住宅は変わっていきます。一軒家に住んでいる時代、ダウンサイズする時代、いっとき施設に入ってまた地域に戻ってくるという。こういう住宅というそのベースの部分が形として変わっていけども、支援体制自体が変わらない。そこは普遍的に、こういうのを伴走型の支援と呼んでくるわけですけれども、制度でぶつ切れになるんじゃなくて、制度が変われど伴走型でずっとつながり続けている。
ですから、国の制度、政策の議論もやっぱり支援付き住宅という議論でずっと、まあ住宅政策だったんですね。それが居住政策、つまりサポートが付いているような概念に変えようというのが次の段階でしたけど、私は、大本からいうと、住宅が結語じゃなくて住宅付きの包括支援体制という、ここの部分をどう地域共生社会の議論の中で、あるいは社会福祉法百六条第三項の包括支援体制というものの中でどう構築するかということがあれば、住み慣れたところから多少移動してもつながりが続いている場合は、公営住宅利用も含めて、その住宅の変化には耐え得るんじゃないかというふうに思うんですね。
それが、非常に極端な例ですけれども、阪神大震災のときには、仮設住宅がほとんど元々住んでいた地域性を無視して優先順位で入れましたので様々な問題が起こって、それ以降は、やっぱりその集落ごととか共同体ごとに移住するというような発想にどんどん変わっていった。東日本大震災もそうでしたけど、今回の能登もそうですね。
ですから、やはりコミュニティーが先なんですね。コミュニティーとかそのつながり、あるいは包括的支援というものを先立てて考えていったその次に住宅の問題が出てくると発想の転換をしない限り、住宅だけを合理的にあっち行け、こっち行けとやるのは多分無理な議論になると。
少しちょっと漠としたお答えで、具体的なお答えになっていないかもしれませんが、現場で三十何年やってきてやはり結局何が必要だったかというと、住宅の確保だけではなくて、つながり続けるという、最期の瞬間、お葬式まで一緒にいてくれるという、そういう町というか、そういうコミュニティーをつくれば、住宅の変化はそれほど大きな問題にはなりませんでした。
以上です。
この発言だけを見る →いっとき、集住ですよね、一つのところでみんなが集まるような町づくりが必要になるという議論がありましたけれども、実際には進まなかった。それはやっぱり住み慣れたところでずっと住みたいというところですね。
そのところにおいて、とはいえ、今回、例えば昨年の四月の生活困窮者自立支援制度の改正案の中に、住居確保給付金の拡張というのが国会で決めていただきました。
それは、住居確保給付金というのは、今までは家賃の補助だったんですが、今後起こり得るダウンサイズですね。例えば、高齢夫婦二人で暮らしているときに、今、基礎年金満額もらうと約十四万です。ただ、満額もらっている人がそういないという問題がもう一つあるんですが、例えば十四万の年金でいうと、五万円の家賃を払っていても残り九万ですから、二人で九万円の生活費と。これが、お一人が召されると、一人七万円弱ですから、五万円の家賃を払うともうここでアウトになるんですよね。それで、ダウンサイズをするときの転居費用を国が保障しようというのが今回改正で通った、通していただいたところでありまして、こういう局面が来ると思うんですね。住み慣れたところにずっと住んでいたいけれども、実際、家賃が払えない。そのときに、ダウンサイズなりなんなりというところで、転居ということになっていくわけですね。
だから、この辺りで、無理やり、無理から転居してもらうのは無理なんですが、悲しいかな、現実としてはダウンサイズ等の転居という。あるいは、自宅を持っていたんだけれども、もうその広い自宅管理できないというところで、あれは鴨長明ですかね、手の届く範囲の家がいいとかいう話が昔ありましたけれども。そういう話でいうと、やはりどこかで転居のタイミングが来ると、そこのところをちゃんとサポートするという。
ただ、そのときに、考え方としては、今日、私はプレゼンの中で、御報告の中で支援付き住宅という表象を使いました。しかし、事柄の本質からいくと、住宅付き包括支援です、今必要なのは。支援付き住宅となると、結語が住宅なのでここに一番の重きが置かれるんですね。この住宅を成立させるために支援付きというものが要ると。
でも、今後は多分住宅は変わっていきます。一軒家に住んでいる時代、ダウンサイズする時代、いっとき施設に入ってまた地域に戻ってくるという。こういう住宅というそのベースの部分が形として変わっていけども、支援体制自体が変わらない。そこは普遍的に、こういうのを伴走型の支援と呼んでくるわけですけれども、制度でぶつ切れになるんじゃなくて、制度が変われど伴走型でずっとつながり続けている。
ですから、国の制度、政策の議論もやっぱり支援付き住宅という議論でずっと、まあ住宅政策だったんですね。それが居住政策、つまりサポートが付いているような概念に変えようというのが次の段階でしたけど、私は、大本からいうと、住宅が結語じゃなくて住宅付きの包括支援体制という、ここの部分をどう地域共生社会の議論の中で、あるいは社会福祉法百六条第三項の包括支援体制というものの中でどう構築するかということがあれば、住み慣れたところから多少移動してもつながりが続いている場合は、公営住宅利用も含めて、その住宅の変化には耐え得るんじゃないかというふうに思うんですね。
それが、非常に極端な例ですけれども、阪神大震災のときには、仮設住宅がほとんど元々住んでいた地域性を無視して優先順位で入れましたので様々な問題が起こって、それ以降は、やっぱりその集落ごととか共同体ごとに移住するというような発想にどんどん変わっていった。東日本大震災もそうでしたけど、今回の能登もそうですね。
ですから、やはりコミュニティーが先なんですね。コミュニティーとかそのつながり、あるいは包括的支援というものを先立てて考えていったその次に住宅の問題が出てくると発想の転換をしない限り、住宅だけを合理的にあっち行け、こっち行けとやるのは多分無理な議論になると。
少しちょっと漠としたお答えで、具体的なお答えになっていないかもしれませんが、現場で三十何年やってきてやはり結局何が必要だったかというと、住宅の確保だけではなくて、つながり続けるという、最期の瞬間、お葬式まで一緒にいてくれるという、そういう町というか、そういうコミュニティーをつくれば、住宅の変化はそれほど大きな問題にはなりませんでした。
以上です。
田
田中昌史#15
○田中昌史君 ありがとうございました。大変参考になりました。
次に、谷口参考人に伺いたいと思います。
先ほどの資料の中で、派遣先の九割以上の家庭から改善の報告があるという、非常に優れた効果があるという話でありました。
ワンストップで総合的な、客観的な評価に基づいて原因を分析し、トータルでアプローチをしていくということは、私も医療の人間なので、医療の中では普通かなという話なんですよね。やっぱり医療の中でも、チーム医療ってずっとやられていますけど、これはもう普通なんだと思うので。
子供政策というか、こども家庭センター等の子供支援の部分についても、先ほど参考人おっしゃったような、もう縦割りでぶつぶつぶつぶつ切れているということ自体は大きな問題で、今回こども家庭センターというのが設置されましたけれども、そこの中でお聞きしたいのは、このアウトリーチをしていくという部分で、学校の先生とこの外部の方々、ここの役割分担。
というのは、何言いたいかというと、学校の先生とこの人がもう余りに近過ぎるとその対象者の方々が言いたいこと言えなくなるんじゃないかなと、心を打ち解けて、開いて、きちんとした関係築けないんじゃないかなと思うんですよね。この対象者と学校の教員とこのアウトリーチをしていく外部機関との関係というのはどうなっているかというところを教えていただければと思います。
この発言だけを見る →次に、谷口参考人に伺いたいと思います。
先ほどの資料の中で、派遣先の九割以上の家庭から改善の報告があるという、非常に優れた効果があるという話でありました。
ワンストップで総合的な、客観的な評価に基づいて原因を分析し、トータルでアプローチをしていくということは、私も医療の人間なので、医療の中では普通かなという話なんですよね。やっぱり医療の中でも、チーム医療ってずっとやられていますけど、これはもう普通なんだと思うので。
子供政策というか、こども家庭センター等の子供支援の部分についても、先ほど参考人おっしゃったような、もう縦割りでぶつぶつぶつぶつ切れているということ自体は大きな問題で、今回こども家庭センターというのが設置されましたけれども、そこの中でお聞きしたいのは、このアウトリーチをしていくという部分で、学校の先生とこの外部の方々、ここの役割分担。
というのは、何言いたいかというと、学校の先生とこの人がもう余りに近過ぎるとその対象者の方々が言いたいこと言えなくなるんじゃないかなと、心を打ち解けて、開いて、きちんとした関係築けないんじゃないかなと思うんですよね。この対象者と学校の教員とこのアウトリーチをしていく外部機関との関係というのはどうなっているかというところを教えていただければと思います。
谷
谷口仁史#16
○参考人(谷口仁史君) 御質問ありがとうございます。
今先生御指摘いただきましたように、やはり学校外に実はアウトリーチャーがいるということが重要だと思っています。やはり学校の中で起こったいじめ問題を学校の中だけで解決する、これはもうどだい無理な話だというふうに思いますし、また、やはり、どうしても対立構図に入る場合というところがやはり中退したりする際は起こってしまう、残念ながら起こってしまう場合があります。となったら、やっぱり第三者的にアプローチをしていくということが重要になってくる。
そういう意味でいくと、地域若者サポートステーション事業、若年無業者の職業的な自立を支援する施設、これ平成十八年に展開をされて、非常にいい方向で進んでいたんですね。高校中退者等アウトリーチ事業というものが設置をされて、学校連携推進事業という形で全国に標準装備化されたのが平成二十五年でした。
そこで、いわゆる就労側から実は教育にアウトリーチを掛けることによって、中退予防、さらにはそこからの連続的な就労支援によって孤立させない、こういった取組があったわけですが、残念ながら二十五年の秋に行革に引っかかってしまって、どうしてもいろんな制約を受けてしまって、なかなか使い勝手が良くなくなってしまった、こういった現状もあります。
そういう意味でいくと、第三者的な機関がアプローチをしていく、そういった手法というところが非常に有効だろうというふうに考えています。
以上です。
この発言だけを見る →今先生御指摘いただきましたように、やはり学校外に実はアウトリーチャーがいるということが重要だと思っています。やはり学校の中で起こったいじめ問題を学校の中だけで解決する、これはもうどだい無理な話だというふうに思いますし、また、やはり、どうしても対立構図に入る場合というところがやはり中退したりする際は起こってしまう、残念ながら起こってしまう場合があります。となったら、やっぱり第三者的にアプローチをしていくということが重要になってくる。
そういう意味でいくと、地域若者サポートステーション事業、若年無業者の職業的な自立を支援する施設、これ平成十八年に展開をされて、非常にいい方向で進んでいたんですね。高校中退者等アウトリーチ事業というものが設置をされて、学校連携推進事業という形で全国に標準装備化されたのが平成二十五年でした。
そこで、いわゆる就労側から実は教育にアウトリーチを掛けることによって、中退予防、さらにはそこからの連続的な就労支援によって孤立させない、こういった取組があったわけですが、残念ながら二十五年の秋に行革に引っかかってしまって、どうしてもいろんな制約を受けてしまって、なかなか使い勝手が良くなくなってしまった、こういった現状もあります。
そういう意味でいくと、第三者的な機関がアプローチをしていく、そういった手法というところが非常に有効だろうというふうに考えています。
以上です。
田
田中昌史#17
○田中昌史君 ありがとうございました。
私も学校の教員やっていたものですから、学校の教員やっていると学生は心を開かないんですよね。要するに、自分を評価する人間に対してなかなか心を開けないというのは正直ありますね。
そういう部分では、先ほどのその外部の方々が第三者的にしっかり入っていくというのも、私は今の学校教育においては非常に重要な要素だというふうに思っておりますので、また今後ともいろんな御示唆をいただければと思います。
ちょっと時間が参りまして、藤井参考人には、大変ありがとうございました。
実は、藤井参考人に聞きたかったのは、政府広報が弱過ぎるんじゃないかという御意見があるかないかという、あるかないかだけで結構なんですが、簡潔にちょっとお願いできればと思います。ヤジ
この発言だけを見る →私も学校の教員やっていたものですから、学校の教員やっていると学生は心を開かないんですよね。要するに、自分を評価する人間に対してなかなか心を開けないというのは正直ありますね。
そういう部分では、先ほどのその外部の方々が第三者的にしっかり入っていくというのも、私は今の学校教育においては非常に重要な要素だというふうに思っておりますので、また今後ともいろんな御示唆をいただければと思います。
ちょっと時間が参りまして、藤井参考人には、大変ありがとうございました。
実は、藤井参考人に聞きたかったのは、政府広報が弱過ぎるんじゃないかという御意見があるかないかという、あるかないかだけで結構なんですが、簡潔にちょっとお願いできればと思います。ヤジ
福
藤
田
福
三
三上えり#22
○三上えり君 会派、立憲民主・社民・無所属の三上えりです。
本日は貴重なお話をいただきまして、本当にありがとうございます。
まず、奥田参考人に伺います。
認定NPO法人抱樸のホームページを拝見いたしました。これまでの活動がしっかりと御説明されてありました。
本日の説明資料の二ページでも御紹介されているんですけれども、二〇二四年三月末日現在で、ホームレス状態から自立された方というのが三千七百五十九人、持続して、継続してサポートしている方が千四十四人、そしてボランティアとして登録している方が二千七百十一人ということでございます。
長年にわたるこの活動が確実に実っているということだと思うんですけれども、このように地道に活動を続けてこられて、地域の大きな力となるまでには様々な御苦労があったかと思います。奥田参考人のこれまでの長期間の活動の中で、ある種のターニングポイントであったり、活動の山場を乗り越えられたりということがあったかと思うんですけれども、教えていただけますでしょうか。
この発言だけを見る →本日は貴重なお話をいただきまして、本当にありがとうございます。
まず、奥田参考人に伺います。
認定NPO法人抱樸のホームページを拝見いたしました。これまでの活動がしっかりと御説明されてありました。
本日の説明資料の二ページでも御紹介されているんですけれども、二〇二四年三月末日現在で、ホームレス状態から自立された方というのが三千七百五十九人、持続して、継続してサポートしている方が千四十四人、そしてボランティアとして登録している方が二千七百十一人ということでございます。
長年にわたるこの活動が確実に実っているということだと思うんですけれども、このように地道に活動を続けてこられて、地域の大きな力となるまでには様々な御苦労があったかと思います。奥田参考人のこれまでの長期間の活動の中で、ある種のターニングポイントであったり、活動の山場を乗り越えられたりということがあったかと思うんですけれども、教えていただけますでしょうか。
奥
奥田知志#23
○参考人(奥田知志君) 三十七年もやっていますので、幾つかターニングポイントはありましたけど、一つは、やはりこういう活動をしていると、まあざくっと言えば心がゆがむといいますかね、いや、本当にそうで、誰かのせいにしちゃうんですね。で、それやっているうちは駄目ですね。
恥ずかしながら、私、北九州市役所によくどなり込んでいましたから、殺人行政とか言って、もう本当に駄目なことを言っていました。だけど、それは、一定そう言われるものも当時、昔の話ですけど。でも一方で、やはりもう方向転換になったときの非常に象徴的な言葉は、私はうちの会議で、立っている者は親でも使うと書いて、もうこれからこれでやると、もう目的はこれだ、この目的のためにありとあらゆる人ともう立場を超えて一緒にやっていくんだという、やはり協働ですよね。
今、多機関協働とか、そういう言い方になっていますけれども、そこはもう立場を超えて一緒にやっていきましょうという、そこに北九州市がまさにまず第一に応えて、そして民間の方々も応えて、物すごくたくさんの方々がうちの活動に参加してくださっているというのが、最大の大きなポイントは独り善がりから協働へという、そこが一番ですね。
以上です。
この発言だけを見る →恥ずかしながら、私、北九州市役所によくどなり込んでいましたから、殺人行政とか言って、もう本当に駄目なことを言っていました。だけど、それは、一定そう言われるものも当時、昔の話ですけど。でも一方で、やはりもう方向転換になったときの非常に象徴的な言葉は、私はうちの会議で、立っている者は親でも使うと書いて、もうこれからこれでやると、もう目的はこれだ、この目的のためにありとあらゆる人ともう立場を超えて一緒にやっていくんだという、やはり協働ですよね。
今、多機関協働とか、そういう言い方になっていますけれども、そこはもう立場を超えて一緒にやっていきましょうという、そこに北九州市がまさにまず第一に応えて、そして民間の方々も応えて、物すごくたくさんの方々がうちの活動に参加してくださっているというのが、最大の大きなポイントは独り善がりから協働へという、そこが一番ですね。
以上です。
三
奥
奥田知志#25
○参考人(奥田知志君) 山ほどあるんですけれども、そうですね、やはり私は専門家だけじゃ駄目だと思います。多機関協働という言葉も、結局は専門職のネットワークのイメージが非常に強いわけです。しかし、圧倒的多数は、日常であり、庶民と言うのがいいのかどうか分かりませんけど、専門家以外の非専門家ですね。ですから、やっぱりそこをどう巻き込んでいくかということの議論をもっとしないと、制度をつくる、専門職を育成する、それだけでは多分乗り越えられないところにもうこの国は来ているというふうに実感しています。
だから、その辺りを、だから、じゃ、どうせいという、民間にお金出せというそんな単純な話じゃ全然ないので、どうせいということなんですが、ともかく、専門家だけが集まって会議を開いて方針を決める、先ほど藤井さんおっしゃったように、自分たちを抜きにして自分たちの話を決めてくれるなというのは全くそのとおりだと思うんですね。
私もいろんな審議会呼んでいただいたり委員会呼んでいただいたりしているので、自戒の念を込めて言うと、私は例えば野宿当事者ではありません。野宿当事者ではないということですね。しかし一方で、それに関わってきた人間として、最近は共事者という言葉が出てきています。共事者というのは、共に、事柄の事ですね、共に事に当たっている人を共事者といいます。
当事者なのか非当事者なのかだけではもう議論できない時代になってきていますので、この共事者という概念で政策をつくっていくというのが大事だと思います。
この発言だけを見る →だから、その辺りを、だから、じゃ、どうせいという、民間にお金出せというそんな単純な話じゃ全然ないので、どうせいということなんですが、ともかく、専門家だけが集まって会議を開いて方針を決める、先ほど藤井さんおっしゃったように、自分たちを抜きにして自分たちの話を決めてくれるなというのは全くそのとおりだと思うんですね。
私もいろんな審議会呼んでいただいたり委員会呼んでいただいたりしているので、自戒の念を込めて言うと、私は例えば野宿当事者ではありません。野宿当事者ではないということですね。しかし一方で、それに関わってきた人間として、最近は共事者という言葉が出てきています。共事者というのは、共に、事柄の事ですね、共に事に当たっている人を共事者といいます。
当事者なのか非当事者なのかだけではもう議論できない時代になってきていますので、この共事者という概念で政策をつくっていくというのが大事だと思います。
三
三上えり#26
○三上えり君 ありがとうございます。
では、続いて、谷口参考人に伺います。
谷口参考人は、大学在学中から子供、若者への支援に大変取り組まれ、大学卒業後の二〇〇三年にはスチューデント・サポート・フェイスを設立されました。二十年以上、こちらも本当に長くありがとうございます。
長きにわたる活動の中で、これまた奥田参考人とともに同じように伺いたいんですけれども、これまでの経験から、行政や立法等に求めることがあればお聞かせいただけますでしょうか。
この発言だけを見る →では、続いて、谷口参考人に伺います。
谷口参考人は、大学在学中から子供、若者への支援に大変取り組まれ、大学卒業後の二〇〇三年にはスチューデント・サポート・フェイスを設立されました。二十年以上、こちらも本当に長くありがとうございます。
長きにわたる活動の中で、これまた奥田参考人とともに同じように伺いたいんですけれども、これまでの経験から、行政や立法等に求めることがあればお聞かせいただけますでしょうか。
谷
谷口仁史#27
○参考人(谷口仁史君) 御質問ありがとうございます。
それこそ二十年以上この取組を進める中でやっぱり一番助かったのは、やはり行政の皆さんがしっかりと現場に目を向けてくれたということなんですね。先ほど御紹介をした佐賀市学校教育課は、平成十八年にIT活用支援事業として当時は最先端の取組を、有償ボランティアではありましたが、事業化をしていただいたというところがあります。となると、やっぱり頑張ってしっかりこういう若者を支えていけば誰かが見てくれるんだ、こういった感覚を当時得たところであります。
また、やっぱりアウトリーチの世界で見えてくるものというのは、やっぱり社会的孤立は、先ほどの実態調査にあったように、いろんな制度、政策で救い切れなかった人が実は孤立という形で対象となってくるわけですので、一人の複合的な問題を抱えた子供たちが、若者が自立するまでのプロセス、いろんな制度や社会がどう変わるべきか、こういったヒントを与えてくれると、我々はそう考えているんですね。そういった実態調査というところで、しっかりと数字も追い求めながらやってきたこと、これが、行政の皆さんとともに同じ現場をしっかり支えることができてきたんだろうというふうに思います。
そういう意味でいくと、実は先生方も非常に重要な役割を果たしていただいていまして、やっぱり行革とか、意図せず、実は若者支援、実は、行革は二回の政権交代のとき、二回とも実は若者支援、引きこもり、ニートが引っかかってしまっているんですね。そういったときにしっかりと声を掛けてくださって、そこでまたその行革での決定もしっかり見直しながら、少しずつ現場に寄り添っていただいているというところには心から感謝申し上げたいというふうに思います。
この発言だけを見る →それこそ二十年以上この取組を進める中でやっぱり一番助かったのは、やはり行政の皆さんがしっかりと現場に目を向けてくれたということなんですね。先ほど御紹介をした佐賀市学校教育課は、平成十八年にIT活用支援事業として当時は最先端の取組を、有償ボランティアではありましたが、事業化をしていただいたというところがあります。となると、やっぱり頑張ってしっかりこういう若者を支えていけば誰かが見てくれるんだ、こういった感覚を当時得たところであります。
また、やっぱりアウトリーチの世界で見えてくるものというのは、やっぱり社会的孤立は、先ほどの実態調査にあったように、いろんな制度、政策で救い切れなかった人が実は孤立という形で対象となってくるわけですので、一人の複合的な問題を抱えた子供たちが、若者が自立するまでのプロセス、いろんな制度や社会がどう変わるべきか、こういったヒントを与えてくれると、我々はそう考えているんですね。そういった実態調査というところで、しっかりと数字も追い求めながらやってきたこと、これが、行政の皆さんとともに同じ現場をしっかり支えることができてきたんだろうというふうに思います。
そういう意味でいくと、実は先生方も非常に重要な役割を果たしていただいていまして、やっぱり行革とか、意図せず、実は若者支援、実は、行革は二回の政権交代のとき、二回とも実は若者支援、引きこもり、ニートが引っかかってしまっているんですね。そういったときにしっかりと声を掛けてくださって、そこでまたその行革での決定もしっかり見直しながら、少しずつ現場に寄り添っていただいているというところには心から感謝申し上げたいというふうに思います。
三
三上えり#28
○三上えり君 ありがとうございます。しっかりと私たちも現場に足を運びたいと思います。ありがとうございます。
次に、藤井参考人に、災害時におけます障害者の安全確保についてお伺いいたします。
藤井参考人が書かれた論文でも指摘されますように、東日本大震災における障害者の死亡率、これは健常者に比べて高く、二倍近いというふうに言われております。その原因が、自力での避難が困難といった介助の問題ですとか、視覚や聴覚等を通じたこの情報が非常に入手しづらい、それで避難行動が遅れてしまうといった情報問題、情報障害のことも考えられます。
また、避難所において障害者はトイレの問題等多くの困難に直面するということで、能登半島で起きた地震も含めて、こうした災害時に障害者が直面する様々な困難の状況についてどういった支援が求められるのか、これまでの反省も込めてお聞かせください。
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藤井参考人が書かれた論文でも指摘されますように、東日本大震災における障害者の死亡率、これは健常者に比べて高く、二倍近いというふうに言われております。その原因が、自力での避難が困難といった介助の問題ですとか、視覚や聴覚等を通じたこの情報が非常に入手しづらい、それで避難行動が遅れてしまうといった情報問題、情報障害のことも考えられます。
また、避難所において障害者はトイレの問題等多くの困難に直面するということで、能登半島で起きた地震も含めて、こうした災害時に障害者が直面する様々な困難の状況についてどういった支援が求められるのか、これまでの反省も込めてお聞かせください。
藤
藤井克徳#29
○参考人(藤井克徳君) おっしゃるとおり、東日本大震災のときには、障害者の死亡率が全住民の死亡率のちょうど二倍であったと。これはNHK調査も朝日新聞も河北新報も同じデータが出ています。あのときのデータ、状況では、あの後、陸前高田市で全ての障害者の家を回ったんですね、市当局と力合わせて。分かったことは、助かった人たちはほとんどが、消防でもなければ市役所でもなかった、近隣の人、そして家族、これがほとんどだったんですね。そうしますと、この問題というのは、震災対策ということもあるんだけれども、日常の平時の障害者への支援、あるいは障害者のやっぱり地域の存在を知っていただくということ、この平時がむしろ一番問われていくんではないか。
同時に、災害時というのは様々矛盾が激化して、ただ、あれほどの東日本大震災の場合には、もう障害があろうがなかろうが皆さん苦しんだわけで、ただ、せめて避難所、仮設住宅、ここにおいてはもう少し改善があってもいいんじゃないか。ただし、この後の熊本地震やその後の能登半島地震見ても、何か、何も変わっていないということですね。
やっぱり、ここでは出てくる言葉が想定外という三文字、そしてこの検討する過程でやっぱり障害者が入っていなかったということ、こういう点で、この震災対策における障害当事者の参画ということが問われてくる、この平時と参画というキーワードが多分問われてくるんじゃないかなというふうに思います。
以上です。
この発言だけを見る →同時に、災害時というのは様々矛盾が激化して、ただ、あれほどの東日本大震災の場合には、もう障害があろうがなかろうが皆さん苦しんだわけで、ただ、せめて避難所、仮設住宅、ここにおいてはもう少し改善があってもいいんじゃないか。ただし、この後の熊本地震やその後の能登半島地震見ても、何か、何も変わっていないということですね。
やっぱり、ここでは出てくる言葉が想定外という三文字、そしてこの検討する過程でやっぱり障害者が入っていなかったということ、こういう点で、この震災対策における障害当事者の参画ということが問われてくる、この平時と参画というキーワードが多分問われてくるんじゃないかなというふうに思います。
以上です。