法務委員会

2025-11-21 衆議院 全218発言

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会議録情報#0
令和七年十一月二十一日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 階   猛君
   理事 木原 誠二君 理事 高見 康裕君
   理事 武村 展英君 理事 有田 芳生君
   理事 寺田  学君 理事 米山 隆一君
   理事 池下  卓君 理事 円 より子君
      井出 庸生君    伊藤 忠彦君
      稲田 朋美君    大空 幸星君
      上川 陽子君    小泉 龍司君
      河野 太郎君    高村 正大君
      土田  慎君    寺田  稔君
      西野 太亮君    平沢 勝栄君
      宮路 拓馬君    森  英介君
      鎌田さゆり君    黒岩 宇洋君
      篠田奈保子君    柴田 勝之君
      西川 厚志君    藤原 規眞君
      松下 玲子君    山 登志浩君
      藤巻 健太君    三木 圭恵君
      小竹  凱君    平林  晃君
      山口 良治君    本村 伸子君
      吉川 里奈君    島田 洋一君
    …………………………………
   法務大臣         平口  洋君
   最高裁判所事務総局刑事局長            平城 文啓君
   政府参考人
   (総務省大臣官房地域力創造審議官)        恩田  馨君
   政府参考人
   (法務省大臣官房政策立案総括審議官)       村松 秀樹君
   政府参考人
   (法務省保護局長)    吉川  崇君
   法務委員会専門員     三橋善一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月二十一日
 辞任         補欠選任
  井出 庸生君     大空 幸星君
  高村 正大君     西野 太亮君
  森  英介君     土田  慎君
  黒岩 宇洋君     西川 厚志君
同日
 辞任         補欠選任
  大空 幸星君     井出 庸生君
  土田  慎君     森  英介君
  西野 太亮君     高村 正大君
  西川 厚志君     黒岩 宇洋君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 更生保護制度の充実を図るための保護司法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)
     ――――◇―――――
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階猛#1
○階委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、更生保護制度の充実を図るための保護司法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房地域力創造審議官恩田馨君、法務省大臣官房政策立案総括審議官村松秀樹君及び法務省保護局長吉川崇君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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階猛#2
○階委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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階猛#3
○階委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局刑事局長平城文啓君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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階猛#4
○階委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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階猛#5
○階委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。高見康裕君。
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高見康裕#6
○高見委員 おはようございます。自由民主党の高見康裕です。
 まず初めに、今この瞬間も、犯罪や非行に走った人と向き合い、立ち直りを支援するという尊い役割を果たされている全国の保護司の皆様に心からの感謝を申し上げます。
 人は必ず立ち直れる、寄り添ってくれる人がいるならばというのは全国保護司連盟の谷垣禎一理事長の言葉でありますが、保護司という存在がいかに尊いものであるか、端的に表している言葉だと思っています。
 また、私は、二〇二三年に東京で初めて開かれましたASEAN・G7司法大臣会合で、法務大臣政務官として日本の保護司制度、保護司についてPRをしましたが、更生のプロセスをボランティアの人材が担っているということに、各国の代表団の皆様からは、一様に驚きと尊敬を持って受け止められました。保護司制度が世界に誇るべき日本の宝であるということを身をもって感じました。
 一方、保護司制度は様々な課題も抱えています。今般の改正案は持続可能な保護司制度のために必要なものだと考えていますが、課題解決の一助となればと願い、質問させていただきます。
 まず、保護司の面接場所の確保についてであります。
 昨年の五月に、滋賀県大津市で保護司が自宅で保護観察対象者に殺害されるという痛ましい事件がありました。自宅以外の面接場所の確保が喫緊の課題だと考えます。
 かつては、自宅の家庭的な雰囲気の中で対象者と面接をしたいという保護司の方も多かったと聞きますけれども、今は保護司の意識も、また御家族の意識も大きく変わっています。
 事件後の調査では、現状、七〇%の人が、保護司の方が自宅又は対象者の自宅で面接をしていますが、その中の七一%の方が、できることならば更生保護サポートセンターあるいは公民館などで面接をしたいというふうに答えています。
 問題は面接場所の数だけではありません。仕事をしている保護司あるいは対象者が面接をするということになると、平日の夜間あるいは土日が中心となります。しかし、こうした時間帯にはサポートセンターや公民館が使うことができないというケースも多く、この点も解決しなければ利用が広がっていきません。
 改正案では、保護司の活動環境の整備というものを新たに国の責務というふうに位置づけています。ここが重要なポイントでありまして、やはり、保護司会の皆様に自力で探してくださいというのでは限界があると考えています。
 そこで、法務省、保護観察所がより主体的に、積極的に自治体に協力を働きかけるべきだと考えますが、保護局の考えを伺います。
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吉川崇#7
○吉川政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、保護司の負担軽減や安全確保等の観点から、自宅以外の保護司の面接場所の選択肢を増やすことが重要です。
 保護司の面接場所の確保については、更生保護サポートセンターに加え、公民館等の身近な公的施設を利用できるよう、保護観察所から地方公共団体に対し協力を働きかけ、その結果、令和六年十二月一日時点で七千百八か所、半年前から約千八百か所増えておりますが、このような公的施設が面接場所として利用可能となっております。
 本法案におきましては、保護司及び保護司会等に対する地方公共団体の協力を一層促進するための規定の整備が盛り込まれておりますが、これが成立した際には、夜間や休日に利用が可能なものを含めた面接場所の確保に向け、より一層地方公共団体との協議を進めてまいりたいと考えております。
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高見康裕#8
○高見委員 ありがとうございます。
 自治体に関しても今回位置づけが変わりまして、保護司の活動に必要な協力をすることができるという規定から努力義務に変わることになります。
 そこで、総務省からも自治体への働きかけを更に強化していただきたいと考えますが、お考えを伺います。
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恩田馨#9
○恩田政府参考人 お答えいたします。
 保護司の活動には地域の理解と協力が不可欠であり、地域の実情に応じて、地方自治体と連携協力することは大変重要であると認識しておるところでございます。
 保護司の面接場所の確保につきましては、令和三年及び令和六年に、地方自治体に対しまして協力を求める文書を法務省と連名で発出しているところでございます。
 今回の保護司法改正法案の趣旨を踏まえ、保護司の面接場所の確保を含めまして、地方公共団体と保護司の連携がより図られるよう、引き続き法務省と連携して取り組んでまいりたいと考えております。
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高見康裕#10
○高見委員 ありがとうございます。
 法務省、総務省が連携をして、事件後既に二千か所ぐらい増やしていただいている、このことに感謝申し上げます。今回の法改正を機に、更に前に進むように、また土日、夜間も含めて努力をしていただきますよう、よろしくお願いします。
 次に、持続可能な保護司制度のためには、保護司の金銭的負担の軽減も必要です。保護司には実費弁償金というものが予算措置されていますけれども、正直に言って、全く十分ではないと思っています。
 保護司の方々にいろいろ話を聞きました。活動に必要な備品、これは当然国が用意すべきものだと思いますが、これを保護司会費から払っていたり、あるいは、年度の後半になるとこの予算が底をついてしまって、自腹で負担をしたり、こういうのが実情だということです。
 各地区の保護司会長に対する法務省のアンケートでも、六四・五%の人が、保護司の方が国に求めることの一番として、予算措置の充実を求めています。
 さらに、大津の事件を受けまして、国は、保護司を複数配置するということを増やしていくこととしております。そうなると、必要な予算は更に増えることが確実だと思っています。保護司の持ち出しに甘えている現状というのは早急に改善しなければ、是正しなければならないと考えます。
 そこで、保護司の実費弁償金の拡充についてお考えを伺います。
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吉川崇#11
○吉川政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、保護司活動に要した費用については、国から保護司実費弁償金を支給しています。
 しかし、保護司の負担について、令和六年十月に取りまとめられた保護司制度の検討会の報告書でも、保護司活動に伴い金銭的な持ち出しがあることが指摘され、今後講ずるべき施策として、保護司実費弁償金の充実によりその軽減を図るべきとの事項が盛り込まれています。
 保護司の経済的負担の軽減は、幅広い世代から多様な保護司を確保していくためにも重要な課題であると考えております。
 近年、保護司会が運営する更生保護サポートセンターの運営経費等の国費による支弁の充実や、更生保護サポートセンター以外の面接場所として貸し会議室を借りた場合の実費を弁償するための経費の確保など、保護司の経済的負担の要因となり得るものについて国費を支弁できるよう、取組を進めてきたところでございます。
 さらに、令和八年度概算要求においては、保護司が関係機関と連携活動をした際に支給する保護司実費弁償金を充実させること、保護司複数指名制をより積極的に活用するための保護司実費弁償金を充実させることなども盛り込んでおります。
 法務省におきましては、引き続き、保護司の皆様の御意見も伺いながら、保護司の負担の軽減に努めてまいります。
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高見康裕#12
○高見委員 今、吉川局長が、幅広い世代から保護司を確保することが重要だというふうにおっしゃいました。まさに、そのとおりだと思っています。保護観察対象者、犯罪、非行に走った人のバックグラウンドも多様であります。その向き合う保護司の皆様も、やはり多様なバックグラウンドを持った方がなるべきだと私は思っています。
 保護司の確保のためには、現役世代の保護司の方が活動しやすい環境整備ということが欠かせないというふうに思っています。
 現状、保護司の四人に一人が、会社員など、働いている人たちです。ただ、課題がありまして、そのうち五七・四%の方が、保護司活動に対する自らの勤務先、会社の配慮がないというふうに答えています。このままでは安心して現役世代の方が保護司をやってみようという環境にはならないので、ここも改善しなければならないと考えています。
 そこで、例えば保護司活動に関する休暇、ボランティア休暇のようなものを導入する企業を増やしていくということや、そもそも、この保護司活動で、仕事の合間にもいろいろな相談を受けたりしなければなりません。こういうことを相談しやすいような企業風土といいますか雰囲気、こうしたものを醸成していくことが必要だと考えますけれども、この点について法務省の考えを伺います。
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吉川崇#13
○吉川政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の、現役世代の保護司の方に仕事と両立しながら保護司活動に従事していただくためには、保護司活動に対する企業等の事業主からの理解や配慮を促進していく必要があると考えております。
 本法案では、企業等の事業主が、その使用する従業員等が保護司の職務を円滑かつ効果的に行うことができるよう、必要な措置を講じるように努めるべき旨を定めることとしております。
 この規定を踏まえ、保護観察所等から従業員が保護司である事業主に対し、従業員が保護司の職務を行うために利用することができるボランティア休暇を認めてもらうことや勤務時間を柔軟化してもらうことなど、勤務条件に関する措置について協力を依頼してまいることとしております。
 加えまして、従業員の保護司活動に理解、協力していただいている事業主を地域社会の安全、安心に貢献している事業主として表彰などするなど、好事例を見える化し、理解や協力を促進してまいります。
 現役世代が仕事をしながらでも保護司活動を長く継続していただけるように、これらの取組を含め、環境整備に努めてまいります。
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高見康裕#14
○高見委員 是非よろしくお願いいたします。
 次に、少し視点を変えまして、矯正から保護、そして就職までの切れ目のない支援についてであります。
 再犯防止ということが真に効果を上げていくためには、刑務所に入っているときから、その後の保護観察期間、そして定職に就くまで、さらには職に就いた後のフォローも含めてでありますけれども、切れ目なく支援をしていくということが極めて重要だと考えています。
 保護観察の手を離れる前に隙間なく居場所を用意するということが何よりのポイントだと思っておりまして、ここに隙間ができてしまったら、また誘惑に負けて再犯の道に進んでしまうおそれがあるというふうに考えています。
 そこで、保護観察対象者が定職に就いて、またその後もきちんと働き続けることができるために、協力雇用主などとも連携をして、就職支援、その後の支援も重要だと思っていますけれども、法務省の取組を伺います。
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吉川崇#15
○吉川政府参考人 お答えいたします。
 刑務所出所者等の就労につきましては、その前歴等を承知の上で雇用や指導してくださる協力雇用主の方々に大変な御尽力をいただいております。
 法務省では、協力雇用主の方々と連携した就労支援策として、保護観察所が行う就労支援に加えて、更生保護就労支援事業を全国二十八か所で実施しております。この事業は、刑務所出所者等に対する就労支援のノウハウを有する民間の事業者に委託して、支援対象者の希望や適性に応じた協力雇用主とのマッチングや、就労後のフォローアップとして、支援対象者と協力雇用主双方へのきめ細やかな寄り添い型の支援を実施していただくものであって、出所後の早期の安定した就労先の確保と、その後の就労継続を促進するものでございます。
 法務省といたしましては、今後とも、保護観察所が中心となって更生保護就労支援事業を積極的に運用し、また、協力雇用主の方々との連携を更に密にして、刑務所出所者等の就労先の確保と就労継続の支援に努めてまいります。
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高見康裕#16
○高見委員 ありがとうございました。
 今日御質問させていただいた点、法務省並びに総務省の皆様、ますます御尽力いただきますことをお願い申し上げますとともに、私自身も持続可能な保護司活動のために全力を尽くしてまいるということをお約束申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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階猛#17
○階委員長 次に、篠田奈保子君。
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篠田奈保子#18
○篠田委員 立憲民主党・無所属の篠田奈保子です。
 まず、滋賀県大津市において保護司の方が対象者に殺害された事案につき、心よりお悔やみを申し上げます。
 また、全国各地で活動いただいております保護司の皆様、そしてまた、更生保護の諸活動に従事されている皆様に感謝を申し上げます。
 今回の質疑に先立ち、地元の釧路地区保護司会、更生サポートセンターや更生保護法人釧路慈徳会の視察、ヒアリングなども実施をさせていただきました。地元の皆様の協力にも感謝を申し上げます。
 私は、弁護士として、多くの国選弁護事件や少年非行事件を担当してまいりました。弁護士としての関わりには当然限界があり、事件が終わった後に、どうしているのかな、元気にしているんだろうか、気になることも多くございます。再犯を犯して、再度警察署から私を指名して呼んでいただく、そんな被疑者もおりまして、憤りながらも再度励ましたりしているところでございますし、政治家として街頭活動をしているときに偶然にお会いをして、先生頑張っているねと逆に励まされたりすることもありまして、そんなときはとてもうれしい思いになります。
 犯罪や非行をした方々を地域社会で受け入れて、立ち直りを支援し、地域の安心、安全を守る、このことは国の最大の使命でございます。今回の法案がそれをより強化するものになることを願い、質疑をさせていただきます。
 まず、保護司の確保についてでございます。
 統計によりますと、令和七年において、保護司の七八%が六十歳以上でございます。平均年齢が年々上昇傾向にあります。特例再任保護司として七十八歳になる前日まで再任が可能になったり、今般、新任時の上限年齢を撤廃したり、任期が三年に延長されたりしておりまして、保護司の確保のためには高齢化やむなしのような形に思えます。この傾向をよしと考えているのでしょうか。
 やはり、少年保護事件などを担当していると、もうデジタルネイティブの少年たち、家庭環境も社会環境も大きく変わっている。やはり、そこに寄り添うにはなかなか限界もあり、多様なニーズに対応できるために多様な方々に担い手となっていただく必要があるのかというふうに思っております。そのための具体策をお示しください。
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吉川崇#19
○吉川政府参考人 お答えします。
 委員御指摘のとおり、保護司の高齢化が進んでいることを踏まえ、幅広い世代から多様な保護司の担い手を確保することが重要と考えております。
 本法案では、保護観察所の長の責務として、地方公共団体等の協力を得て、保護司適任者の確保に資するよう努めるべきことなどを規定しており、その具体策として、保護司活動についての各種の説明会の実施、地方公共団体の広報誌等を通じた保護司活動の紹介や募集、SNSなど様々な媒体を通じた広報などの施策をより戦略的に推進していくこととしております。
 また、いわゆる現役世代の保護司を確保するため、本法律案では、保護司を従業員として雇用する企業等の事業主が、保護司の活動のための休暇を取得しやすい環境等を整備することに努めるべきものとする規定を盛り込んでおります。
 今後は、これらを踏まえ、企業等の保護司活動への理解を促進するとともに、保護司の活動のために利用することができるボランティア休暇を認めていただくことなどについて積極的に働きかけてまいりたいと思っております。
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篠田奈保子#20
○篠田委員 御答弁ありがとうございます。
 子供たちに保護司と言うと、何だろうという子供たちも多分大勢いらっしゃると思うんですね。是非学校の現場などでも、保護司の仕事について子供たちに知っていただくような活動も展開をしていただければと思います。
 次の質問に移ります。
 全国に八百八十三、ちょっと数字が間違っていたら御指摘ください、保護区があって、その保護区ごとに保護司会が組織をされて、更生保護の諸活動の拠点として更生保護サポートセンターが設置をされております。このセンターの運営は保護司会として行われて、ボランティアでの個々の保護司活動に加えて、このセンターの運営も任務として担うということで、これはなかなか、かなりの負担になっているのではないのかなというふうに思います。
 このセンターの賃料や光熱費、運営費などはどのように賄われているのでしょうか。また、センターに常駐する保護司の方々の労務費はどのように賄われているのか。法改正でセンターが法定化されるということでございますけれども、今後どのように予算が変化をするのか、お答えをいただければと思います。
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吉川崇#21
○吉川政府参考人 お答えいたします。
 更生保護サポートセンターの運営に要する経費については、保護司実費弁償金として一か所当たり約三十万円を上限に支給するとともに、事務所借料を負担している場合には、その実費を支給しております。また、更生保護サポートセンターに常駐いただく企画調整保護司には、一日当たり四千九百円を支給しております。
 本法案では、更生保護サポートセンターを法定化することとしておりますので、その円滑な運営に向けた支援の一層の充実に努めてまいります。
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篠田奈保子#22
○篠田委員 一か所三十万円が上限ということですけれども、十二で割ってみてください。一か月二万五千円ですよね。これでセンターを運営してくださいと皆さん任されたら、いかがお感じになるでしょうか。
 そしてまた、常駐する企画調整保護司の方の、一日当たり四千九百円ということで、これについても、上限というか、予算の範囲で限りがあるというようなお話を現場で伺いました。そうなりますと、常駐する曜日や日時を限定することになってしまわないか、必要に応じて企画調整保護司が対応する形で、労務費が出ない形で従事している実態があるのではないのかなというふうに思います。その実態を法務省として把握をしていらっしゃるのでしょうか。それに対する対策、予算の枠を増やすなど、講じる用意がありますでしょうか。お答えください。
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吉川崇#23
○吉川政府参考人 御指摘の企画調整保護司は、更生保護サポートセンターに配置され、その運営等に係る事務に従事していただいており、当該事務に従事していた日数等に応じ、保護司実費弁償金を支給しています。
 企画調整保護司の配置日数は、更生保護サポートセンターごとに、保護司実費弁償金の予算の範囲内で、保護司会の規模等を踏まえて定める運用としていますが、各保護司会のニーズ等により配置日数を増やすという要望があることは法務省としても承知しております。
 更生保護サポートセンターは保護司活動の拠点として重要な機能を果たしていることから、保護司会のニーズ等を踏まえつつ、企画調整保護司に関する保護司実費弁償金について必要な予算の確保に努めてまいります。
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篠田奈保子#24
○篠田委員 是非、各保護司会の皆さんの要望に沿った予算の獲得、予算枠の増などをお願いしたいと思います。
 先ほど高見委員からもございましたけれども、大津の事件を受けて、保護司の安全確保のため、自宅外での面接を他所で行う運用と今後切り替わるということでございますけれども、自宅で面接をするなどのことでなければ、遠方に車で移動する、ガソリン代がかかるですとか、時間がかかるですとか、やはり、保護司の方々の安全確保といいながらも、保護司の方々の負担が増大をする方向に行くことは間違いがないかと思います。
 先ほども御答弁ありましたけれども、保護司実費弁償金をしっかりと増額をするということが必要であると思っております。この点について、改めて簡潔に御答弁をお願いいたします。
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吉川崇#25
○吉川政府参考人 お答えします。
 保護司の安全確保策として、保護司の自宅以外の面接場所の確保を進めているところですが、面接場所によっては、その利用に当たり借料などの費用負担が発生する場合があるものと承知しています。
 このような面接場所借料が発生した場合に対応するため、保護司実費弁償金として当該借料を支給するための予算措置を講じてきたところでありますが、引き続き、自宅以外の面接場所を利用することに伴う保護司の負担軽減に努めてまいります。
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篠田奈保子#26
○篠田委員 このように、保護司の方々は、経済的な負担もある程度負いながら、ボランティアで活動をされております。その社会的役割の重要性は皆が認識していることだろうというふうに思っております。
 この制度が本改正により本当に真に持続可能なものになるのかどうか、無償ボランティアから有償への道筋をやはりここでつけるべきではないかと私などは考えておりますが、ここで法務大臣の御見解を伺います。
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平口洋#27
○平口国務大臣 保護司の皆様の活動は、安全で安心な地域社会を維持していくためになくてはならないものでございます。
 法務省では、これまでも、保護司の適任者確保や活動環境の改善、安全確保のための様々な運用上の取組を進めてまいりました。その上で、本法案は、法改正によらなければ対応できない事項や施策を更に推進するために必要な事項を盛り込んだものでございます。今般の改正事項とこれまでの運用上の取組を併せて、保護司制度が将来にわたって持続可能なものとなるよう、一層尽力してまいりたいと考えております。
 また、御指摘の有償化については、持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会での御議論を踏まえ、今回の改正では報酬制導入を見送りましたが、保護司の待遇の在り方については引き続き検討していくべき課題と考えております。
 今回の法改正はゴールではなく、今後も保護司の方々の声に耳を傾け、社会情勢等も踏まえながら、継続的に検討を行っていく必要があると考えております。
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篠田奈保子#28
○篠田委員 前向きな御答弁をいただいたと受け止めたいというふうに思います。今後も、保護司の皆さんからの様々なお声、是非聴取をいただきたいと思います。
 それでは、ちょっと視点を変えまして、更生保護施設の運営について御質問をさせていただきます。
 現在、更生保護施設は百二施設あり、百一の法人が運営をしているとお聞きをいたしました。ほとんどが更生保護法人でございます。
 先般、地元の釧路市の更生保護法人釧路慈徳会を訪問をしまして、現状や課題についてお話をお聞きをしてまいりました。
 創立大正六年、釧路仏教各宗協和会を組織して事業を発足したのが始まりということで、収容人数男性二十名で、職員六名、調理二名で、日曜日を除き、手作りで三食の温かい食事が提供され、個室が提供されております。
 今般、運営状況について、全国の収支を事務方の方々に急ぎ作成をいただき、皆様に配付をさせていただきました。委員の皆様におかれましては、御地元にある施設を御確認をいただきまして、その収支を是非確認してください。
 令和五年度の数値でございます。令和五年度から更に米の価格が上がって、物価高で更に厳しい収支に令和七年度はなっていることが想定をされます。可能であれば、是非御訪問をして、現在の状況をお聞きして、法務省に声を届けていただければと思います。
 私が訪問した釧路慈徳会の収支は上から五番目、約八百七十万円の赤字となっております。減価償却費が含まれた数字であり、それを差し引くと、令和五年度は五百五十万円の赤字だったということでございました。
 令和六年度は収容率が若干上がり六六・五%となり、減価償却費を含め三百三十万の赤字、減価償却費を含まない実質的な赤字は何とか十一万円にすることができたというお話も伺いました。
 釧路保護観察所内の更生保護施設は四か所でありますが、全て赤字です。これらの赤字の対策を協議するために、四つの更生保護法人で運営協議会をつくり、対策を協議しているとのことで、本当に現場ででき得る限りの努力を尽くしているのだなということが分かりました。
 特に、地方の施設の赤字が深刻であります。運営はほとんどが委託費によるものでございまして、一日一人当たり幾らの委託費で運営をしています。当然、このようなシステムでございますので、収容率が低ければ運営は大変厳しくなる。収容率が低くても固定的な人件費、光熱費などはかかりますので、更なる物価高により今後赤字が拡大することが懸念をされます。
 やはり、この状態を打開するためには、委託費を大幅に増額をするか、固定的な運営費と委託費を峻別して予算づけするなどの何らかの対応、対策が必要ではないかと考えるところでございます。この点に関しまして、いかがお考えでしょうか。
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吉川崇#29
○吉川政府参考人 お答えいたします。
 更生保護施設は、地域における犯罪をした者等の自立支援の中核的な担い手としての役割を果たしていただいていて、施設の安定的な運営は再犯防止のために非常に重要であると認識しております。
 更生保護委託費は、国が更生保護施設に対し被保護者の宿泊保護等を委託した場合に支弁される仕組みとなっており、主に宿泊費又は食事付宿泊費、そして委託事務費から構成されております。
 宿泊費は、宿泊に必要な備品及び消耗品等を供与するために必要な経費を、食事付宿泊費については、これに加えて、食事の提供のために必要な経費を支弁するものでございまして、令和八年度概算要求におきましては、近時の物価高騰等の影響を踏まえ、宿泊費及び食事付宿泊費の単価増に係る経費を要求しております。
 また、委託事務費は、更生保護施設職員の人件費及び一般的な事務の処理等に必要な物件費でございまして、国家公務員の給与に準じるなどして単価を算出し、都度都度改定しております。
 更生保護委託費の支弁につきましては、更生保護施設があくまで民間の法人によって運営されていることに鑑みて、委託の有無にかかわらず、固定費を支払うということはしておりません。委託事務費の中に人件費を含めた運営経費を計上して、それによって更生保護施設の運営を支えているという構造でございます。
 法務省としては、更生保護施設の安定的な運営に必要な更生保護委託費の確保に向けて努めてまいりたいと思っております。
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