政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
令和八年五月二十二日(金曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
五月八日
辞任 補欠選任
山田 太郎君 松山 政司君
石井 苗子君 猪瀬 直樹君
五月二十一日
辞任 補欠選任
松山 政司君 山田 太郎君
猪瀬 直樹君 青島 健太君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 古川 俊治君
理 事
石田 昌宏君
大家 敏志君
牧山ひろえ君
堂込麻紀子君
委 員
生稲 晃子君
臼井 正一君
松村 祥史君
山田 太郎君
若林 洋平君
青木 愛君
石橋 通宏君
古賀 之士君
庭田 幸恵君
上田 勇君
高橋 光男君
青島 健太君
岡崎 太君
大津 力君
大島九州男君
副大臣
外務副大臣 国光あやの君
事務局側
第一特別調査室
長 有安 洋樹君
政府参考人
外務省国際協力
局長 今福 孝男君
参考人
独立行政法人国
際協力機構理事
長 田中 明彦君
独立行政法人国
際協力機構理事 吉田 昌弘君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査
(参議院政府開発援助調査に関する件)
─────────────
この発言だけを見る →午後一時開会
─────────────
委員の異動
五月八日
辞任 補欠選任
山田 太郎君 松山 政司君
石井 苗子君 猪瀬 直樹君
五月二十一日
辞任 補欠選任
松山 政司君 山田 太郎君
猪瀬 直樹君 青島 健太君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 古川 俊治君
理 事
石田 昌宏君
大家 敏志君
牧山ひろえ君
堂込麻紀子君
委 員
生稲 晃子君
臼井 正一君
松村 祥史君
山田 太郎君
若林 洋平君
青木 愛君
石橋 通宏君
古賀 之士君
庭田 幸恵君
上田 勇君
高橋 光男君
青島 健太君
岡崎 太君
大津 力君
大島九州男君
副大臣
外務副大臣 国光あやの君
事務局側
第一特別調査室
長 有安 洋樹君
政府参考人
外務省国際協力
局長 今福 孝男君
参考人
独立行政法人国
際協力機構理事
長 田中 明彦君
独立行政法人国
際協力機構理事 吉田 昌弘君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査
(参議院政府開発援助調査に関する件)
─────────────
古
古川俊治#1
○委員長(古川俊治君) ただいまから政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、石井苗子君が委員を辞任され、その補欠として青島健太君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、石井苗子君が委員を辞任され、その補欠として青島健太君が選任されました。
─────────────
古
古川俊治#2
○委員長(古川俊治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査のため、本日の委員会に外務省国際協力局長今福孝男君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査のため、本日の委員会に外務省国際協力局長今福孝男君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
古
古
古川俊治#4
○委員長(古川俊治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事長田中明彦君及び同理事吉田昌弘君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事長田中明彦君及び同理事吉田昌弘君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
古
古
古川俊治#6
○委員長(古川俊治君) 政府開発援助及び国際協力・人道支援等に関する調査のうち、参議院政府開発援助調査に関する件を議題といたします。
本日の委員会は、令和七年度参議院政府開発援助調査派遣団参加議員の方々から各十分程度御意見を伺った後、九十五分間程度委員間の意見交換を行いたいと存じます。
御意見を表明していただくのは、第一班のインドネシア共和国、東ティモール民主共和国については石田昌宏君、第二班のミクロネシア連邦、パラオ共和国については山田太郎君、第三班のエジプト・アラブ共和国、トルコ共和国については大家敏志君、第四班のジブチ共和国、ケニア共和国については生稲晃子君です。
なお、意見表明をされる場合には着席のままで結構です。
それでは、まず、第一班の石田昌宏君からお願いいたします。石田昌宏君。
この発言だけを見る →本日の委員会は、令和七年度参議院政府開発援助調査派遣団参加議員の方々から各十分程度御意見を伺った後、九十五分間程度委員間の意見交換を行いたいと存じます。
御意見を表明していただくのは、第一班のインドネシア共和国、東ティモール民主共和国については石田昌宏君、第二班のミクロネシア連邦、パラオ共和国については山田太郎君、第三班のエジプト・アラブ共和国、トルコ共和国については大家敏志君、第四班のジブチ共和国、ケニア共和国については生稲晃子君です。
なお、意見表明をされる場合には着席のままで結構です。
それでは、まず、第一班の石田昌宏君からお願いいたします。石田昌宏君。
石
石田昌宏#7
○石田昌宏君 ODA調査派遣第一班について御報告いたします。
当班は、本年一月十一日から一月十八日までの八日間、インドネシア共和国及び東ティモール民主共和国に派遣されました。
派遣議員は、阿達雅志議員、古賀千景議員、上田清司議員及び団長を務めました私、石田昌宏の四名でございます。
今回訪問したインドネシアにおいては、シンASEAN事務局次長、インドネシア日本国会議員連盟の皆様、プトゥット国家開発企画省次官、東ティモールにおいては、ライ国民議会議長、ライ副首相、アサナミ副首相、東ティモール日本友好議員連盟の皆様などの要人を始めとする様々な関係者と意見交換を行いました。また、各種のODA案件の現地視察も行うことができ、非常に実りのある派遣となりました。
以下、両国における現地視察、意見交換等を通じて得られた所見を中心に御報告いたします。
第一に、海外における本邦技術の活用機会の拡大についてです。
インドネシアのパティンバン港開発事業では岸壁や地盤の改良などに、また、ジャカルタ都市高速事業では車両などに、本邦技術が導入されています。
また、インドネシアのバリ海岸保全事業、プルイット排水機場緊急改修事業、東ティモールのギド・ヴァラダレス国立病院整備計画においても、日本の知見、技術を駆使した工事が行われています。
今後とも、日本の高品質な各種技術を有効に生かせるよう、あらゆる方法やスキームを模索し、海外展開していけるようにすべきです。
第二に、都市・地域開発計画への積極的な参画についてです。
現在、パティンバン港が位置するレバナ地域における開発計画についても、我が国は支援を行っています。港湾整備、産業開発、都市計画といった関連施策がうまくかみ合うよう、総合的に支援する日本の役割は大きく有用なものであり、同様な取組をほかの地域においても大いに展開していくべきです。なお、これらの取組においては、雇用の創出、地域の活性化といった当該地域の経済や社会全体に裨益する視点を忘れてはなりません。
また、ジャカルタ都市高速事業の開通が現地住民の生活の質の向上などに大きく貢献していることに加え、施設などが美しく維持され、非常に高い評判を得ていることも糧とし、我が国企業が戦略的に町づくりの各種プロジェクトに円滑に関与できるよう引き続き取り組んでいくべきです。
さらに、ジャカルタ地盤沈下対策プロジェクトなど、いわゆる公害対策を始めとする苦い経験を踏まえて我が国が培った様々なノウハウを地域開発計画に生かすことは、今後も積極的に行うべきです。
第三に、都市部から地方への展開の必要性についてです。
今般、都市部から離れた視察先として、インドネシアではパティンバン港、東ティモールではマウバラ中学校を訪問しました。両地への訪問の際には、道路事情や学習環境の悪さなど、共通して都市部とそれ以外の地域における格差がかいま見られました。
各種案件の形成に当たっては、都市部に偏ることなく、地方へも様々な案件が展開していくよう当該国に促していくとともに、事前事後のモニタリングも徹底していくべきであると考えます。
第四に、情報通信分野における開発協力の重要性についてです。
情報通信環境の整備は、当該地域への交通アクセスの確保等にコストを掛けていた従来の方法や考え方から、インフラ整備全体の分野別のコスト配分の在り方にも変化をもたらすものと言えます。
現在、東ティモールの情報通信環境の整備に関して、海底ケーブルの接続先の多様化が課題となっています。我が国の海底ケーブル事業に関する知見や経験を生かし、東ティモールにおける今後のプロジェクトに対して積極的に参画することが望まれます。
第五に、質の高いインフラ整備という我が国の強みを官民一体で積極的に取り組む必要性についてです。
質の高いインフラ整備は、当初は高価との印象はありますが、維持管理の負担が軽減され、ライフサイクルコストで長期的に安価になります。政府においては、安易に価格競争の波に乗ることなく、日本の人材育成、技術移転、環境配慮等を強みとする質の高いインフラ整備について理解を深めてもらうよう、根気強く、根気よく説明し、積極的にアピールやセールスをしていき、官民一体となってODAの活用を戦略的かつ集中的に行う必要があると考えます。
第六に、人材育成及び教育分野の支援の重要性についてです。
我が国の道徳や仕事に取り組む姿勢の習得を含め、非常に高い評価が相次いだ我が国の人材育成の支援は、親日派や知日派の人的ネットワークの構築、ひいては国際社会での我が国のプレゼンスの向上にも大いに貢献するものであることから、今後も取組を深化させていくべきです。
また、今回訪問したマウバラ中学校では、生徒たちからは、我が国の支援に対する感謝とともに、将来の夢として日本留学を希望するという声がありました。
教育は他者や異文化に対する理解と信頼を育み、国際協力及び平和を支える礎であるということを改めて深く刻みたいと思います。
第七に、ブレンデッドファイナンスの官民一体となった取組についてです。
我が国は、昨今の財政上の制約に加え、国民の開発協力に対する見方の厳しさの増大などから、一層効率的、効果的なODAの実施が求められています。
二〇二五年四月に施行された改正JICA法では、ブレンデッドファイナンスの活用としてリスクテーク機能の拡充が定められました。今後、このような新しいスキームが大いに活用されるよう官民一体で取り組んでいくべきです。
さらに、今後、インドネシアが推進する国内資源の高付加価値化を目指す下流化政策を背景に、関連産業への投資に向けた動きがある中、積極的な関与について政府が後押ししていくべきです。同様に、東ティモールにおいても、雇用創出や人材育成等を通じて同国の課題解決に奮闘している我が国の企業の取組に対し、政府として後押ししていくべきです。
第八に、円滑な投資環境の障壁となる課題の解決及び法制度整備支援の在り方についてです。
投資を呼び込むために、安定的かつ予測可能性の高い魅力的な投資環境が構築されていることが不可欠です。円滑な活動の障壁となる法制度等については、当該国の文化や歴史、社会等も尊重し、言語の壁にも留意しつつ、不断の課題解決を促していくことが今後も重要です。
さらに、我が国の今後の法制度整備支援においては、行政手続の透明化を含む法履行・運用能力強化、法規範文書間の整合性、政府内部での調整機能の強化など、よりきめ細やかな部分での支援も充実していくべきです。
第九に、ASEANとの連携強化の重要性についてです。
我が国は、ASEANを世界の成長センター、巨大な市場として位置付けていくとともに、様々な分野において、自由で開かれたインド太平洋とインド太平洋に関するASEANアウトルックの相乗効果により更なる協力をハードとソフトの両面で推進していくべきです。
さらに、我が国は、こうした取組を通じてASEANからの期待に応えていき、人権、自由、民主主義、法の支配の重要性といった共通の価値観の下、ASEAN地域全体の持続可能な発展、連結性強化、平和と安定の維持に一層貢献していくべきです。
最後に、今回の調査に当たっては、両国とも開発協力において中国が影響力を強めている面がかいま見られた一方、我が国のこれまでの支援に対する多大な感謝と積極的な評価が寄せられました。これらは、我が国が開発協力において、現地経済、社会や地元の人々の生活、福利を損なわないよう長年自らを律してきたことにより得られたたまものです。こうした先人たちが築いてきた信頼をレガシーとして次世代に受け継ぎ、更に深化させ、相手国と共に新たな社会的価値を創造し、双方向に発展していくことが重要です。
参議院としても、このような開発協力の実現のため、派遣議員団が自らの目で現場の実態や声を把握していくことは有意義であると考えます。
結びに、今回の調査に御協力いただいた視察先及び内外の関係者の方々、事務局の方々など、全ての皆様に改めて心から感謝を申し上げ、第一班の報告といたします。
この発言だけを見る →当班は、本年一月十一日から一月十八日までの八日間、インドネシア共和国及び東ティモール民主共和国に派遣されました。
派遣議員は、阿達雅志議員、古賀千景議員、上田清司議員及び団長を務めました私、石田昌宏の四名でございます。
今回訪問したインドネシアにおいては、シンASEAN事務局次長、インドネシア日本国会議員連盟の皆様、プトゥット国家開発企画省次官、東ティモールにおいては、ライ国民議会議長、ライ副首相、アサナミ副首相、東ティモール日本友好議員連盟の皆様などの要人を始めとする様々な関係者と意見交換を行いました。また、各種のODA案件の現地視察も行うことができ、非常に実りのある派遣となりました。
以下、両国における現地視察、意見交換等を通じて得られた所見を中心に御報告いたします。
第一に、海外における本邦技術の活用機会の拡大についてです。
インドネシアのパティンバン港開発事業では岸壁や地盤の改良などに、また、ジャカルタ都市高速事業では車両などに、本邦技術が導入されています。
また、インドネシアのバリ海岸保全事業、プルイット排水機場緊急改修事業、東ティモールのギド・ヴァラダレス国立病院整備計画においても、日本の知見、技術を駆使した工事が行われています。
今後とも、日本の高品質な各種技術を有効に生かせるよう、あらゆる方法やスキームを模索し、海外展開していけるようにすべきです。
第二に、都市・地域開発計画への積極的な参画についてです。
現在、パティンバン港が位置するレバナ地域における開発計画についても、我が国は支援を行っています。港湾整備、産業開発、都市計画といった関連施策がうまくかみ合うよう、総合的に支援する日本の役割は大きく有用なものであり、同様な取組をほかの地域においても大いに展開していくべきです。なお、これらの取組においては、雇用の創出、地域の活性化といった当該地域の経済や社会全体に裨益する視点を忘れてはなりません。
また、ジャカルタ都市高速事業の開通が現地住民の生活の質の向上などに大きく貢献していることに加え、施設などが美しく維持され、非常に高い評判を得ていることも糧とし、我が国企業が戦略的に町づくりの各種プロジェクトに円滑に関与できるよう引き続き取り組んでいくべきです。
さらに、ジャカルタ地盤沈下対策プロジェクトなど、いわゆる公害対策を始めとする苦い経験を踏まえて我が国が培った様々なノウハウを地域開発計画に生かすことは、今後も積極的に行うべきです。
第三に、都市部から地方への展開の必要性についてです。
今般、都市部から離れた視察先として、インドネシアではパティンバン港、東ティモールではマウバラ中学校を訪問しました。両地への訪問の際には、道路事情や学習環境の悪さなど、共通して都市部とそれ以外の地域における格差がかいま見られました。
各種案件の形成に当たっては、都市部に偏ることなく、地方へも様々な案件が展開していくよう当該国に促していくとともに、事前事後のモニタリングも徹底していくべきであると考えます。
第四に、情報通信分野における開発協力の重要性についてです。
情報通信環境の整備は、当該地域への交通アクセスの確保等にコストを掛けていた従来の方法や考え方から、インフラ整備全体の分野別のコスト配分の在り方にも変化をもたらすものと言えます。
現在、東ティモールの情報通信環境の整備に関して、海底ケーブルの接続先の多様化が課題となっています。我が国の海底ケーブル事業に関する知見や経験を生かし、東ティモールにおける今後のプロジェクトに対して積極的に参画することが望まれます。
第五に、質の高いインフラ整備という我が国の強みを官民一体で積極的に取り組む必要性についてです。
質の高いインフラ整備は、当初は高価との印象はありますが、維持管理の負担が軽減され、ライフサイクルコストで長期的に安価になります。政府においては、安易に価格競争の波に乗ることなく、日本の人材育成、技術移転、環境配慮等を強みとする質の高いインフラ整備について理解を深めてもらうよう、根気強く、根気よく説明し、積極的にアピールやセールスをしていき、官民一体となってODAの活用を戦略的かつ集中的に行う必要があると考えます。
第六に、人材育成及び教育分野の支援の重要性についてです。
我が国の道徳や仕事に取り組む姿勢の習得を含め、非常に高い評価が相次いだ我が国の人材育成の支援は、親日派や知日派の人的ネットワークの構築、ひいては国際社会での我が国のプレゼンスの向上にも大いに貢献するものであることから、今後も取組を深化させていくべきです。
また、今回訪問したマウバラ中学校では、生徒たちからは、我が国の支援に対する感謝とともに、将来の夢として日本留学を希望するという声がありました。
教育は他者や異文化に対する理解と信頼を育み、国際協力及び平和を支える礎であるということを改めて深く刻みたいと思います。
第七に、ブレンデッドファイナンスの官民一体となった取組についてです。
我が国は、昨今の財政上の制約に加え、国民の開発協力に対する見方の厳しさの増大などから、一層効率的、効果的なODAの実施が求められています。
二〇二五年四月に施行された改正JICA法では、ブレンデッドファイナンスの活用としてリスクテーク機能の拡充が定められました。今後、このような新しいスキームが大いに活用されるよう官民一体で取り組んでいくべきです。
さらに、今後、インドネシアが推進する国内資源の高付加価値化を目指す下流化政策を背景に、関連産業への投資に向けた動きがある中、積極的な関与について政府が後押ししていくべきです。同様に、東ティモールにおいても、雇用創出や人材育成等を通じて同国の課題解決に奮闘している我が国の企業の取組に対し、政府として後押ししていくべきです。
第八に、円滑な投資環境の障壁となる課題の解決及び法制度整備支援の在り方についてです。
投資を呼び込むために、安定的かつ予測可能性の高い魅力的な投資環境が構築されていることが不可欠です。円滑な活動の障壁となる法制度等については、当該国の文化や歴史、社会等も尊重し、言語の壁にも留意しつつ、不断の課題解決を促していくことが今後も重要です。
さらに、我が国の今後の法制度整備支援においては、行政手続の透明化を含む法履行・運用能力強化、法規範文書間の整合性、政府内部での調整機能の強化など、よりきめ細やかな部分での支援も充実していくべきです。
第九に、ASEANとの連携強化の重要性についてです。
我が国は、ASEANを世界の成長センター、巨大な市場として位置付けていくとともに、様々な分野において、自由で開かれたインド太平洋とインド太平洋に関するASEANアウトルックの相乗効果により更なる協力をハードとソフトの両面で推進していくべきです。
さらに、我が国は、こうした取組を通じてASEANからの期待に応えていき、人権、自由、民主主義、法の支配の重要性といった共通の価値観の下、ASEAN地域全体の持続可能な発展、連結性強化、平和と安定の維持に一層貢献していくべきです。
最後に、今回の調査に当たっては、両国とも開発協力において中国が影響力を強めている面がかいま見られた一方、我が国のこれまでの支援に対する多大な感謝と積極的な評価が寄せられました。これらは、我が国が開発協力において、現地経済、社会や地元の人々の生活、福利を損なわないよう長年自らを律してきたことにより得られたたまものです。こうした先人たちが築いてきた信頼をレガシーとして次世代に受け継ぎ、更に深化させ、相手国と共に新たな社会的価値を創造し、双方向に発展していくことが重要です。
参議院としても、このような開発協力の実現のため、派遣議員団が自らの目で現場の実態や声を把握していくことは有意義であると考えます。
結びに、今回の調査に御協力いただいた視察先及び内外の関係者の方々、事務局の方々など、全ての皆様に改めて心から感謝を申し上げ、第一班の報告といたします。
古
山
山田太郎#9
○山田太郎君 ODA調査派遣第二班について御報告いたします。
当班は、本年一月七日から一月十五日までの九日間、ミクロネシア連邦及びパラオ共和国に派遣されました。
派遣議員団は、団長の古川俊治議員、羽田次郎議員、田村まみ議員、そして私、山田太郎の四名でございます。
今回訪問しましたミクロネシアでは、シミナ大統領、パリク副大統領やモーゼス連邦議会議長、パラオではウィップス大統領、オイロー副大統領など、両国とも大統領及び副大統領との面会の機会に恵まれるなど、様々な関係者と意見交換を行いつつ、多くのODA案件の視察を行うことができました。
以下、両国における現地の視察、政府要人や関係者との意見交換を通じて得られた所見を中心に御報告いたします。
まず、ミクロネシアについて申し上げます。
インフラ整備について、ポンペイ港及びポンペイ国際空港を視察いたしました。
ミクロネシア最大の港湾でありますポンペイ港は、我が国の無償資金協力により拡張しましたが、同国のみならず太平洋全体の物流ネットワークの改善が期待でき、同国の持続的発展及び脆弱性の克服に大いに貢献するものであると評価できます。また、シミナ大統領から要望があった新たな貨客船は、同国海運の持続的発展には欠かせないインフラであり、経済安全保障を支える重要な産業である造船業の再生に力を入れている我が国といたしましては、支援の可能性について検討すべきだと考えます。
ポンペイ国際空港は、我が国のODAにより滑走路を延長し、重量制限なしに航空機が離発着できるようになりました。同国の経済成長基盤の強化に資するものとして評価できます。
ミクロネシアの最重要産業であります水産業の振興について、ポンペイ港及びタカティック漁港を視察しました。港の拡張等により、港湾内の安全性の改善や水揚げ作業の効率化が実現しましたが、同国は、気候変動に伴う周辺海域の海洋環境の変化が今後の漁業活動や漁獲動向に影響を及ぼす可能性も指摘されており、同国の水産業の振興については、同国の要請も踏まえながら支援を検討すべきであると考えます。
また、派遣議員団が紹介しました我が国のマグロ養殖の事例に先方は大変関心を示しました。養殖漁業は、ミクロネシアの経済的脆弱性に対する一つの解決策となり得るもので、SDGsの目標十四、持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用するにも合致するため、我が国として支援を検討するべきです。
次に、パラオについて申し上げます。
インフラ整備について、我が国のODAで建築した新コロール・バベルダオブ橋を視察しました。この橋は、二十四年経過した現在でも質の高いインフラとなっており、日本・パラオ友好の橋と呼ばれ、日本とパラオの友好のシンボルとなっています。
また、視察したパラオ国際空港は、二〇二二年にPPP、官民連携方式にてJICAの海外投融資による融資等を受けて本邦企業による拡張、運営が行われており、民間の知見活用が図られている点でも評価できます。昨年十月には我が国との定期直行便が就航し、ますます多くの日本人観光客の訪問が期待されます。現地からは大型機離着陸のための滑走路延長の要望がありますが、我が国とパラオの交流の拡大や観光業等の経済発展にも資するため、支援が可能か検討すべきであります。
このように、パラオにおけるインフラ整備は、同国の持続的経済発展や国民の利便性に資するため、同国の実情や要請を踏まえつつ、今後とも支援を継続すべきであると考えます。
広大な排他的経済水域を有するパラオが海洋秩序を守り、資源等を保全するために、我が国は、海上保安庁等でパラオの海上警察職員に対し研修を行い、海上保安能力の向上を支援しています。研修経験者の話では、同国と同じく海で他国と接している我が国での研修は大変有意義であり、研修で知り合った他国の研修経験者との国際ネットワークが研修終了後も職務に役立っているとのことでありました。我が国が取り組んできた人づくりが世界に広がっている好例として評価できます。海上保安能力強化支援は自由で開かれたインド太平洋戦略の観点からも重要であり、今後も、このような大洋州の海上保安能力の向上を進めていくべきであると考えます。
持続的な海洋資源の活用についてパラオ海洋養殖普及センターを視察しました。同センターでは、世界に存在する全十一種類中八種類のシャコガイの養殖に成功しており、養殖されたシャコガイを食用にして、天然シャコガイを保護しています。これは食の安全保障の観点からも重要であると評価できます。また、サモアから研修生を受け入れており、大洋州全体の海洋資源の持続性を高める可能性を有しています。我が国としても、パラオを中心とした持続的な海洋の実現を引き続き図っていくべきであると考えます。
また、パラオは、米国との自由連合盟約により、査証なしで米国に滞在、就労できるため、若者を中心として米国に人口が流出しており、出生率も低下しているため、高齢化も懸念されています。ウィップス大統領は、漁業の振興や、農業、金融業等の新産業の創出を対策として挙げていました。我が国においても地方からの人口流出や少子高齢化が課題であり、パラオと共にこのような課題解決に取り組むことは、開発協力大綱が示す共創による新たな価値の創造であり、我が国として協力を検討する意義は大いにあると考えます。
次に、両国を通じた所見について申し上げます。
第一に、廃棄物処理についてです。
島嶼国にある両国にとって、廃棄物処理は深刻な問題です。国土が狭小であり廃棄物処理場の確保が難しく、環境上埋立ても困難です。また、人口が少なく国内市場が小さいため、焼却炉の建設やリサイクルも経済的に困難な状況にあります。
ミクロネシアでは、修理工場や部品の不足により、中古車が修理されずに廃棄されて問題となっています。同国内では日本車の中古車が多く、過去にはJICA海外協力隊として自動車整備士が派遣されていましたが、引き続き中古車問題の解決に向けた取組を検討することが重要です。
一方、パラオで視察しましたベラウ・エコ・グラス・センターでは、最初、JICAシニアボランティアとして派遣された藤勝雄氏が、利益が出るリサイクルシステムを構築し、飲料容器の回収率九〇%を達成しています。さらに、回収した廃ガラスで作製したガラス工芸品がパラオの名産品となり、ガラス作り体験が観光資源になっています。
これは、廃棄物処理におけるODAの成功例として高く評価できるものです。また、日本とパラオが協力して、他の太平洋島嶼国に同センターのノウハウを学んでもらい、廃棄物処理問題の解決を支援するという共創のモデルケースにもなり得るのではないかと考えます。
第二に、親日国に対する支援の重要性です。
両国とも、国際場裏において、自由で開かれたインド太平洋戦略や、日本の国連安全保障理事会常任理事国入り等の各種の決議、選挙において日本を支持する親日国であります。パラオのウィップス大統領は東京電力福島第一原子力発電所を訪問した初めての外国元首であり、ミクロネシアのシミナ大統領は二番目に訪問した国家元首です。共にALPS処理の海洋放出について日本を支持しています。
近年、中国の支援が大きくなり、我が国の存在感が相対的に低下する中、効果的な外交政策を展開する上で、国際場裏において一国一票の投票権を有する親日国の存在はますます重要となっており、親日国の多い太平洋島嶼国に対する支援の継続又は増加は重要です。一方、我が国では、ミクロネシア及びパラオを含む太平洋島嶼国の多くが親日国であるという認識が浸透していませんが、我が国と太平洋諸国の認識の非対称性は望ましいものではなく、政府は、これらの親日国の重要性を周知して、これらの国々への支援に対する国民の理解を深める努力をするべきです。
今回の我々派遣議員団は各所で大歓迎され、我が国に対する期待の大きさを実感しました。ODAのみならず、国会議員の公式訪問は我が国が両国を重視していることの表明であり、定期的な訪問の重要性を訴えていきたいと思います。
第三に、JICA海外協力隊の活動の重要性です。
JICA海外協力隊については、両国の大統領からも感謝が示されるなど、我が国の顔の見える開発協力として現地に大いに貢献していることが確認できました。
しかし、近年、JICA海外協力隊の応募者は大きく減少しています。JICA海外協力隊が維持されるよう、周知広報や、応募者減少の原因究明など、関係者の努力を期待いたします。
また、海外協力隊員は、原則として派遣国で自動車を運転できず、公共交通手段が発達していない両国では大変不便であるとの声もありました。この点も改善を検討していただきたいと考えております。
第四に、相手国における情報発信の必要性です。
我が国の両国に対するODAは、空港、港湾等、国民生活に不可欠な基盤的インフラが多く、両国の大統領、閣僚等や視察先の関係者からは高く評価されています。他方、これらが我が国のODAによって整備されたことを示すプレート等の表示は目立たないことが多く、両国の国民が我が国のODAの存在に気付くのか不安になることが多々ありました。対照的に、中国の援助で建てられた建物等にはその旨の目立つ表示をよく目にしました。
相手国の国民に我が国のODAの存在が認識されなければ、両国の関係強化のためにODAが真に戦略的に活用されるとは言い難く、我が国がODAを供与した事実やその有益性を相手国の国民にも分かりやすく周知されるよう、積極的に共有、発信することが大変重要であります。
結びに、今回の派遣に当たっては、視察先の関係者を始め、外務省及び在外公館、JICA等、多くの方々に多大な御協力をいただきました。改めて感謝を申し上げ、第二班の報告といたします。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →当班は、本年一月七日から一月十五日までの九日間、ミクロネシア連邦及びパラオ共和国に派遣されました。
派遣議員団は、団長の古川俊治議員、羽田次郎議員、田村まみ議員、そして私、山田太郎の四名でございます。
今回訪問しましたミクロネシアでは、シミナ大統領、パリク副大統領やモーゼス連邦議会議長、パラオではウィップス大統領、オイロー副大統領など、両国とも大統領及び副大統領との面会の機会に恵まれるなど、様々な関係者と意見交換を行いつつ、多くのODA案件の視察を行うことができました。
以下、両国における現地の視察、政府要人や関係者との意見交換を通じて得られた所見を中心に御報告いたします。
まず、ミクロネシアについて申し上げます。
インフラ整備について、ポンペイ港及びポンペイ国際空港を視察いたしました。
ミクロネシア最大の港湾でありますポンペイ港は、我が国の無償資金協力により拡張しましたが、同国のみならず太平洋全体の物流ネットワークの改善が期待でき、同国の持続的発展及び脆弱性の克服に大いに貢献するものであると評価できます。また、シミナ大統領から要望があった新たな貨客船は、同国海運の持続的発展には欠かせないインフラであり、経済安全保障を支える重要な産業である造船業の再生に力を入れている我が国といたしましては、支援の可能性について検討すべきだと考えます。
ポンペイ国際空港は、我が国のODAにより滑走路を延長し、重量制限なしに航空機が離発着できるようになりました。同国の経済成長基盤の強化に資するものとして評価できます。
ミクロネシアの最重要産業であります水産業の振興について、ポンペイ港及びタカティック漁港を視察しました。港の拡張等により、港湾内の安全性の改善や水揚げ作業の効率化が実現しましたが、同国は、気候変動に伴う周辺海域の海洋環境の変化が今後の漁業活動や漁獲動向に影響を及ぼす可能性も指摘されており、同国の水産業の振興については、同国の要請も踏まえながら支援を検討すべきであると考えます。
また、派遣議員団が紹介しました我が国のマグロ養殖の事例に先方は大変関心を示しました。養殖漁業は、ミクロネシアの経済的脆弱性に対する一つの解決策となり得るもので、SDGsの目標十四、持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用するにも合致するため、我が国として支援を検討するべきです。
次に、パラオについて申し上げます。
インフラ整備について、我が国のODAで建築した新コロール・バベルダオブ橋を視察しました。この橋は、二十四年経過した現在でも質の高いインフラとなっており、日本・パラオ友好の橋と呼ばれ、日本とパラオの友好のシンボルとなっています。
また、視察したパラオ国際空港は、二〇二二年にPPP、官民連携方式にてJICAの海外投融資による融資等を受けて本邦企業による拡張、運営が行われており、民間の知見活用が図られている点でも評価できます。昨年十月には我が国との定期直行便が就航し、ますます多くの日本人観光客の訪問が期待されます。現地からは大型機離着陸のための滑走路延長の要望がありますが、我が国とパラオの交流の拡大や観光業等の経済発展にも資するため、支援が可能か検討すべきであります。
このように、パラオにおけるインフラ整備は、同国の持続的経済発展や国民の利便性に資するため、同国の実情や要請を踏まえつつ、今後とも支援を継続すべきであると考えます。
広大な排他的経済水域を有するパラオが海洋秩序を守り、資源等を保全するために、我が国は、海上保安庁等でパラオの海上警察職員に対し研修を行い、海上保安能力の向上を支援しています。研修経験者の話では、同国と同じく海で他国と接している我が国での研修は大変有意義であり、研修で知り合った他国の研修経験者との国際ネットワークが研修終了後も職務に役立っているとのことでありました。我が国が取り組んできた人づくりが世界に広がっている好例として評価できます。海上保安能力強化支援は自由で開かれたインド太平洋戦略の観点からも重要であり、今後も、このような大洋州の海上保安能力の向上を進めていくべきであると考えます。
持続的な海洋資源の活用についてパラオ海洋養殖普及センターを視察しました。同センターでは、世界に存在する全十一種類中八種類のシャコガイの養殖に成功しており、養殖されたシャコガイを食用にして、天然シャコガイを保護しています。これは食の安全保障の観点からも重要であると評価できます。また、サモアから研修生を受け入れており、大洋州全体の海洋資源の持続性を高める可能性を有しています。我が国としても、パラオを中心とした持続的な海洋の実現を引き続き図っていくべきであると考えます。
また、パラオは、米国との自由連合盟約により、査証なしで米国に滞在、就労できるため、若者を中心として米国に人口が流出しており、出生率も低下しているため、高齢化も懸念されています。ウィップス大統領は、漁業の振興や、農業、金融業等の新産業の創出を対策として挙げていました。我が国においても地方からの人口流出や少子高齢化が課題であり、パラオと共にこのような課題解決に取り組むことは、開発協力大綱が示す共創による新たな価値の創造であり、我が国として協力を検討する意義は大いにあると考えます。
次に、両国を通じた所見について申し上げます。
第一に、廃棄物処理についてです。
島嶼国にある両国にとって、廃棄物処理は深刻な問題です。国土が狭小であり廃棄物処理場の確保が難しく、環境上埋立ても困難です。また、人口が少なく国内市場が小さいため、焼却炉の建設やリサイクルも経済的に困難な状況にあります。
ミクロネシアでは、修理工場や部品の不足により、中古車が修理されずに廃棄されて問題となっています。同国内では日本車の中古車が多く、過去にはJICA海外協力隊として自動車整備士が派遣されていましたが、引き続き中古車問題の解決に向けた取組を検討することが重要です。
一方、パラオで視察しましたベラウ・エコ・グラス・センターでは、最初、JICAシニアボランティアとして派遣された藤勝雄氏が、利益が出るリサイクルシステムを構築し、飲料容器の回収率九〇%を達成しています。さらに、回収した廃ガラスで作製したガラス工芸品がパラオの名産品となり、ガラス作り体験が観光資源になっています。
これは、廃棄物処理におけるODAの成功例として高く評価できるものです。また、日本とパラオが協力して、他の太平洋島嶼国に同センターのノウハウを学んでもらい、廃棄物処理問題の解決を支援するという共創のモデルケースにもなり得るのではないかと考えます。
第二に、親日国に対する支援の重要性です。
両国とも、国際場裏において、自由で開かれたインド太平洋戦略や、日本の国連安全保障理事会常任理事国入り等の各種の決議、選挙において日本を支持する親日国であります。パラオのウィップス大統領は東京電力福島第一原子力発電所を訪問した初めての外国元首であり、ミクロネシアのシミナ大統領は二番目に訪問した国家元首です。共にALPS処理の海洋放出について日本を支持しています。
近年、中国の支援が大きくなり、我が国の存在感が相対的に低下する中、効果的な外交政策を展開する上で、国際場裏において一国一票の投票権を有する親日国の存在はますます重要となっており、親日国の多い太平洋島嶼国に対する支援の継続又は増加は重要です。一方、我が国では、ミクロネシア及びパラオを含む太平洋島嶼国の多くが親日国であるという認識が浸透していませんが、我が国と太平洋諸国の認識の非対称性は望ましいものではなく、政府は、これらの親日国の重要性を周知して、これらの国々への支援に対する国民の理解を深める努力をするべきです。
今回の我々派遣議員団は各所で大歓迎され、我が国に対する期待の大きさを実感しました。ODAのみならず、国会議員の公式訪問は我が国が両国を重視していることの表明であり、定期的な訪問の重要性を訴えていきたいと思います。
第三に、JICA海外協力隊の活動の重要性です。
JICA海外協力隊については、両国の大統領からも感謝が示されるなど、我が国の顔の見える開発協力として現地に大いに貢献していることが確認できました。
しかし、近年、JICA海外協力隊の応募者は大きく減少しています。JICA海外協力隊が維持されるよう、周知広報や、応募者減少の原因究明など、関係者の努力を期待いたします。
また、海外協力隊員は、原則として派遣国で自動車を運転できず、公共交通手段が発達していない両国では大変不便であるとの声もありました。この点も改善を検討していただきたいと考えております。
第四に、相手国における情報発信の必要性です。
我が国の両国に対するODAは、空港、港湾等、国民生活に不可欠な基盤的インフラが多く、両国の大統領、閣僚等や視察先の関係者からは高く評価されています。他方、これらが我が国のODAによって整備されたことを示すプレート等の表示は目立たないことが多く、両国の国民が我が国のODAの存在に気付くのか不安になることが多々ありました。対照的に、中国の援助で建てられた建物等にはその旨の目立つ表示をよく目にしました。
相手国の国民に我が国のODAの存在が認識されなければ、両国の関係強化のためにODAが真に戦略的に活用されるとは言い難く、我が国がODAを供与した事実やその有益性を相手国の国民にも分かりやすく周知されるよう、積極的に共有、発信することが大変重要であります。
結びに、今回の派遣に当たっては、視察先の関係者を始め、外務省及び在外公館、JICA等、多くの方々に多大な御協力をいただきました。改めて感謝を申し上げ、第二班の報告といたします。
ありがとうございます。
古
大
大家敏志#11
○大家敏志君 ODA調査派遣第三班について御報告を申し上げます。
我々は、本年一月九日から十八日までの十日間、打越さく良議員、横山信一議員、団長を務めました私、大家敏志の三名で、エジプト・アラブ共和国及びトルコ共和国を訪問してまいりました。
国内では、外国への支援より国内を優先すべきという声も少なくありません。私自身も、その問いを胸に抱きながら現地へ向かいました。
まず一か国目、エジプトについて報告をいたします。
アブデル・ラティーフ教育・技術教育大臣に直接御案内をいただき、日本式教育を取り入れているEJSオブール校を訪問いたしました。
このEJSはエジプシャン・ジャパニーズ・スクールの略称ですが、日本語を教える学校ではありません。エジプトの公立学校であり、授業はアラビア語と英語で行われています。では、何が日本式なのかというと、給食の配膳、教室の掃除、学級活動、日直や班などです。日本では当たり前のこの文化が、子供の人間形成に深く寄与するとエジプト側が高く評価をし、取り入れたものであります。
きっかけは二〇一六年、エルシーシ大統領の訪日でありました。給食を自分たちで配膳する子供たちの姿に深く感銘を受けた大統領は、帰国後、エジプトの子供たちにもこの教育をと、自ら国家レベルでの導入を指示したのです。一国の大統領を動かした日本の教育文化。その現場を私たちは自分の目で確かめることができました。
我が国はこれまで、約百八十六億円の円借款と日本からの人材派遣、エジプト人材の育成など、技術協力を行ってきました。エジプト政府は、二〇三〇年までにこのEJSを五百校に拡大する意欲を示すとともに、就学前教育から大学院に至るEJS以外の多くの学校への日本式教育の普及も進めています。さらには、第三国展開も視野に入れており、日本式教育が、エジプトのみならず、中東全体へと広がる可能性が現実のものとして見えてきています。
次に、インフラ整備であるカイロ地下鉄四号線の工事現場を視察いたしました。順調に工事が進められていました。
これまで二千七百三十七億円の円借款を実施しており、数年以内に日本製車両によって運行開始予定だとのことであります。開通後は、交通渋滞や大気汚染の緩和のほか、大エジプト博物館やピラミッドへのアクセスも飛躍的に向上します。
続いて、大エジプト博物館を視察いたしました。
我が国が二〇〇六年以降、八百四十二億円の円借款を実施し、昨年十一月に全面開館した世界最大級の博物館であります。総工費の実に約六割を日本が担いました。開館式典でエルシーシ大統領は、日本の多大な支援に厚く感謝すると明言。館内には日本語解説が付され、日本の貢献が目に見える形で残っていました。
次に、人道支援の現場として、ガザ情勢で重症患者を受け入れたダール・アルシファー病院をアルシャルカーウィー病院長の御案内の下、視察をいたしました。
ODAで供与した医療機器が使われており、米国支援が削減される中、日本の資金援助への期待は一層高まっていることを感じました。
また、女性の地位向上に取り組むゴズール開発基金を訪問し、アダウィ会長の御案内の下、ODAで供与した職業訓練施設を視察しました。
エジプトの女性就業率は僅か一八%であり、女性の経済的立場の弱さはDVにもつながりやすく、社会連帯省において行ったモルシー社会連帯大臣との意見交換では、DV防止のメディア制作へODA協力を求めるという要望もありました。
二か国目、トルコについて報告いたします。
日本でいえば全国知事会に当たる地方自治体連合を訪問し、地方自治体の災害対応能力強化についてユルドゥズ事務総長と意見交換を行いました。トルコでは、これまで国中心、国主導で防災が行われていましたが、日本の地方自治体による地域防災計画、都市計画、災害廃棄物処理計画等の実践的ノウハウがトルコにとって有益な協力資源となっていることを確認することができました。
次に、アンカラ給水計画の工事現場を視察いたしました。
二〇〇九年から約二百六十八億円の円借款を実施しており、首都アンカラ市の長期的な水需要を満たす重要インフラであります。近年の気候変動による水不足の深刻化を受け、早期完成が求められています。
また、国立省エネセンターを視察いたしました。
約二十年前に日本が供与した機械が今も大切に使われ続けており、二十八か国以上から専門家を受け入れた第三国研修の拠点でもあります。本年開催のCOP31を踏まえ、二〇二七年から新たな第三国研修も準備中ということであります。
次に、トルコ南東部地震で被災したハタイ県にあるマイ・オフィス・ファニチャー社を訪問し、中小企業への震災復興支援について意見交換を行いました。
同社のオンレン社長からは、日本の二百億円の資金協力がなければ今日の再建はなかったと、心から感謝の言葉をいただきました。復興はいまだ途上であり、継続的な協力が不可欠だと感じました。
また、インフラについては、ボスポラス海峡横断地下鉄を視察いたしました。
約千九百六十三億円の円借款を供与し、大成建設が海面下六十メートル、世界で最も深い海底トンネルを建設した事業です。何度も挫折、断念してきたトルコ百五十年の夢を日本の資金と技術で実現をし、累計十二億人が利用しているとのことであります。
このボスポラス海峡横断地下鉄開通式典では、安倍元総理とエルドアン大統領が記念プレートのボルトを締めました。今もホームには日本への感謝を示すレリーフが掲げられています。日本の技術と誇りは確かに刻まれていました。
視察案件の最後に、都市防災について、ゲブゼ工科大学のマルマラ地震工学試験センターを視察しました。
日本の専門家とともに、津波避難VR、バーチャルリアリティー装置の開発が進んでいました。地震大国同士だからこそ築ける深い信頼関係がそこにはありました。
なお、我々三班では、直接的ODAの調査ではありませんが、トルコ海軍司令部を訪問しました。災害時における船舶を活用した医療提供について調査を行いました。トルコ南東部地震では、海軍艦艇が避難所として機能し、外科処置を含む医療サービスの提供に大きく役立ったことが確認され、多くの島嶼、沿岸地域を抱える我が国にとっても大変参考となる視察となりました。
視察を終え、エジプト、トルコ両国で会談した大臣、研究者、被災した企業経営者から共通して聞こえてきた言葉があります。それは、日本を尊敬している、だからこそもっと頼りたいというものでありました。
この視察を通じ、感じた四点を申し上げます。
第一に、ODAを通じた友好関係の一層の発展であります。エジプトもトルコも日本との長期的な信頼関係を基盤としての発展を目指しており、その期待に応えることは日本の国益に直結すると考えます。
第二に、両国が実施する第三国支援への協力です。エジプトは日本式教育を、トルコは防災・省エネ技術を第三国へ展開したいとしており、日本が直接展開しにくい地域での国際的プレゼンスの向上が期待できます。
第三に、民間投資拡大のためのODAの活用であります。エジプトのアルマシャート計画・経済開発・国際協力大臣、トルコのチェリク財務副大臣から、日本企業による投資拡大への強い期待が示されました。長年のODAが育てた信頼の土台に、今こそ民間投資を乗せるべきであります。トルコとのEPA交渉の早期妥結も重要であります。
そして、第四に、JICAの役割の再評価です。両国ではJICAへの評価が非常に高く、日本イコール信頼できるパートナーという感情の基盤を形成してくれているのがJICAであります。参議院としてもその成果を改めて評価すべきだと考えます。
結びに、外国支援より国内優先を、その気持ちは理解はできます。しかし、ODAは単なる海外への支出ではありません。長年にわたる誠実な協力が信頼を生み、その信頼が日本の安全と繁栄に還ってくる、それが今回の視察で改めて確信したことであります。
最後に、エジプト、トルコ両国の議会、政府、外務省本省、在外公館、JICAを始め、関係の皆様方に多大なる御協力をいただきましたことを心より感謝を申し上げ、三班の報告といたします。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →我々は、本年一月九日から十八日までの十日間、打越さく良議員、横山信一議員、団長を務めました私、大家敏志の三名で、エジプト・アラブ共和国及びトルコ共和国を訪問してまいりました。
国内では、外国への支援より国内を優先すべきという声も少なくありません。私自身も、その問いを胸に抱きながら現地へ向かいました。
まず一か国目、エジプトについて報告をいたします。
アブデル・ラティーフ教育・技術教育大臣に直接御案内をいただき、日本式教育を取り入れているEJSオブール校を訪問いたしました。
このEJSはエジプシャン・ジャパニーズ・スクールの略称ですが、日本語を教える学校ではありません。エジプトの公立学校であり、授業はアラビア語と英語で行われています。では、何が日本式なのかというと、給食の配膳、教室の掃除、学級活動、日直や班などです。日本では当たり前のこの文化が、子供の人間形成に深く寄与するとエジプト側が高く評価をし、取り入れたものであります。
きっかけは二〇一六年、エルシーシ大統領の訪日でありました。給食を自分たちで配膳する子供たちの姿に深く感銘を受けた大統領は、帰国後、エジプトの子供たちにもこの教育をと、自ら国家レベルでの導入を指示したのです。一国の大統領を動かした日本の教育文化。その現場を私たちは自分の目で確かめることができました。
我が国はこれまで、約百八十六億円の円借款と日本からの人材派遣、エジプト人材の育成など、技術協力を行ってきました。エジプト政府は、二〇三〇年までにこのEJSを五百校に拡大する意欲を示すとともに、就学前教育から大学院に至るEJS以外の多くの学校への日本式教育の普及も進めています。さらには、第三国展開も視野に入れており、日本式教育が、エジプトのみならず、中東全体へと広がる可能性が現実のものとして見えてきています。
次に、インフラ整備であるカイロ地下鉄四号線の工事現場を視察いたしました。順調に工事が進められていました。
これまで二千七百三十七億円の円借款を実施しており、数年以内に日本製車両によって運行開始予定だとのことであります。開通後は、交通渋滞や大気汚染の緩和のほか、大エジプト博物館やピラミッドへのアクセスも飛躍的に向上します。
続いて、大エジプト博物館を視察いたしました。
我が国が二〇〇六年以降、八百四十二億円の円借款を実施し、昨年十一月に全面開館した世界最大級の博物館であります。総工費の実に約六割を日本が担いました。開館式典でエルシーシ大統領は、日本の多大な支援に厚く感謝すると明言。館内には日本語解説が付され、日本の貢献が目に見える形で残っていました。
次に、人道支援の現場として、ガザ情勢で重症患者を受け入れたダール・アルシファー病院をアルシャルカーウィー病院長の御案内の下、視察をいたしました。
ODAで供与した医療機器が使われており、米国支援が削減される中、日本の資金援助への期待は一層高まっていることを感じました。
また、女性の地位向上に取り組むゴズール開発基金を訪問し、アダウィ会長の御案内の下、ODAで供与した職業訓練施設を視察しました。
エジプトの女性就業率は僅か一八%であり、女性の経済的立場の弱さはDVにもつながりやすく、社会連帯省において行ったモルシー社会連帯大臣との意見交換では、DV防止のメディア制作へODA協力を求めるという要望もありました。
二か国目、トルコについて報告いたします。
日本でいえば全国知事会に当たる地方自治体連合を訪問し、地方自治体の災害対応能力強化についてユルドゥズ事務総長と意見交換を行いました。トルコでは、これまで国中心、国主導で防災が行われていましたが、日本の地方自治体による地域防災計画、都市計画、災害廃棄物処理計画等の実践的ノウハウがトルコにとって有益な協力資源となっていることを確認することができました。
次に、アンカラ給水計画の工事現場を視察いたしました。
二〇〇九年から約二百六十八億円の円借款を実施しており、首都アンカラ市の長期的な水需要を満たす重要インフラであります。近年の気候変動による水不足の深刻化を受け、早期完成が求められています。
また、国立省エネセンターを視察いたしました。
約二十年前に日本が供与した機械が今も大切に使われ続けており、二十八か国以上から専門家を受け入れた第三国研修の拠点でもあります。本年開催のCOP31を踏まえ、二〇二七年から新たな第三国研修も準備中ということであります。
次に、トルコ南東部地震で被災したハタイ県にあるマイ・オフィス・ファニチャー社を訪問し、中小企業への震災復興支援について意見交換を行いました。
同社のオンレン社長からは、日本の二百億円の資金協力がなければ今日の再建はなかったと、心から感謝の言葉をいただきました。復興はいまだ途上であり、継続的な協力が不可欠だと感じました。
また、インフラについては、ボスポラス海峡横断地下鉄を視察いたしました。
約千九百六十三億円の円借款を供与し、大成建設が海面下六十メートル、世界で最も深い海底トンネルを建設した事業です。何度も挫折、断念してきたトルコ百五十年の夢を日本の資金と技術で実現をし、累計十二億人が利用しているとのことであります。
このボスポラス海峡横断地下鉄開通式典では、安倍元総理とエルドアン大統領が記念プレートのボルトを締めました。今もホームには日本への感謝を示すレリーフが掲げられています。日本の技術と誇りは確かに刻まれていました。
視察案件の最後に、都市防災について、ゲブゼ工科大学のマルマラ地震工学試験センターを視察しました。
日本の専門家とともに、津波避難VR、バーチャルリアリティー装置の開発が進んでいました。地震大国同士だからこそ築ける深い信頼関係がそこにはありました。
なお、我々三班では、直接的ODAの調査ではありませんが、トルコ海軍司令部を訪問しました。災害時における船舶を活用した医療提供について調査を行いました。トルコ南東部地震では、海軍艦艇が避難所として機能し、外科処置を含む医療サービスの提供に大きく役立ったことが確認され、多くの島嶼、沿岸地域を抱える我が国にとっても大変参考となる視察となりました。
視察を終え、エジプト、トルコ両国で会談した大臣、研究者、被災した企業経営者から共通して聞こえてきた言葉があります。それは、日本を尊敬している、だからこそもっと頼りたいというものでありました。
この視察を通じ、感じた四点を申し上げます。
第一に、ODAを通じた友好関係の一層の発展であります。エジプトもトルコも日本との長期的な信頼関係を基盤としての発展を目指しており、その期待に応えることは日本の国益に直結すると考えます。
第二に、両国が実施する第三国支援への協力です。エジプトは日本式教育を、トルコは防災・省エネ技術を第三国へ展開したいとしており、日本が直接展開しにくい地域での国際的プレゼンスの向上が期待できます。
第三に、民間投資拡大のためのODAの活用であります。エジプトのアルマシャート計画・経済開発・国際協力大臣、トルコのチェリク財務副大臣から、日本企業による投資拡大への強い期待が示されました。長年のODAが育てた信頼の土台に、今こそ民間投資を乗せるべきであります。トルコとのEPA交渉の早期妥結も重要であります。
そして、第四に、JICAの役割の再評価です。両国ではJICAへの評価が非常に高く、日本イコール信頼できるパートナーという感情の基盤を形成してくれているのがJICAであります。参議院としてもその成果を改めて評価すべきだと考えます。
結びに、外国支援より国内優先を、その気持ちは理解はできます。しかし、ODAは単なる海外への支出ではありません。長年にわたる誠実な協力が信頼を生み、その信頼が日本の安全と繁栄に還ってくる、それが今回の視察で改めて確信したことであります。
最後に、エジプト、トルコ両国の議会、政府、外務省本省、在外公館、JICAを始め、関係の皆様方に多大なる御協力をいただきましたことを心より感謝を申し上げ、三班の報告といたします。
ありがとうございました。
古
生
生稲晃子#13
○生稲晃子君 ODA調査派遣第四班について御報告いたします。
当班は、本年一月五日から一月十一日までの七日間、ジブチ共和国及びケニア共和国に派遣されました。
派遣議員は、青島健太議員、大津力議員、そして私、生稲晃子の三名です。
ジブチは、欧州とインド太平洋を結ぶ世界貿易の大動脈に位置し、我が国が派遣する自衛隊の活動拠点を受け入れるアフリカの角地域の安定的なパートナーであり、ケニアは東アフリカ地域最大のモンバサ港を擁するこの地域のゲートウエーです。
両国における調査の概要と、これを通じて得られた所見について申し上げます。
まず、ジブチにおける援助案件について申し上げます。
日本は、学校、橋梁等のインフラ整備、巡視艇の供与などの支援を行っています。
新渡戸稲造基礎教育学校は、中学校整備が急務であったジブチ市バルバラ地区に日本の無償資金協力により建設された小中学校併設校であり、二〇二四年の開校以来、約二千六百名の小中学生が学んでいます。
校名は、日本の道徳を世界に発信した教育者、新渡戸稲造に由来し、一九九五年のフクザワ中学校に続く、両国友好関係の象徴的事業となっています。
視察では、JICA海外協力隊員が体育の授業でバスケットボールを指導し、また、理科の授業でバナナからDNAを取り出す実験をサポートする様子を拝見いたしました。同校には、従来は少なかった理科室や情報教室も整備され、子供たちが最新の教材で学べる環境が整っています。
同校には、教育技術面の強化と小学校から中学校への継続性のある指導を可能にする就学環境を整えたモデル校としての役割が期待されています。日本が援助した学校で質の高い基礎教育を受けた子供たちが、今後、ジブチの将来を担い、両国の懸け橋として活躍していくことを願っています。
次に、ジブチ沿岸警備隊についてです。
ジブチ周辺海域は、年間およそ二万隻が通過する海上の要路で、日本関係船舶も約千七百隻が含まれます。日本は、沿岸警備隊設立以来、計五隻の巡視艇を供与するとともに、JICA専門家を継続的に派遣し、法執行や巡視艇運航等に関する能力向上を支援してまいりました。視察では、最新の巡視艇に試乗し、ワイス長官の御案内により湾内の海上視察を行いました。
巡視艇による視察では、中国招商局との合同出資により二〇一七年に開港したドラレ多目的港のクレーンが林立する光景を目にし、中国が紅海の入口で着実に足場を固めつつある現実に強い衝撃を受けました。中国の援助資金には様々な懸念があるものの、こうしたインフラ整備が現地で切望されてきたこと自体は無視できません。この地域で日本が開発協力のパートナーとして選ばれるためには、あくまでも日本らしく、アフリカ諸国の自立的発展を後押しする姿勢を貫き、信頼を勝ち取っていくことが重要だと考えます。
なお、ジブチ国民議会では、ディレイタ議長と面会しました。参議院ODA調査団のジブチ訪問は二〇一五年以来、実に十一年ぶりでありましたが、議長以下、両副議長、各委員長、日ジブチ友好議連会長など議会幹部が一堂に会する歓待をいただきました。
席上、ジブチ側からは、食料自給率について言及がありました。同国は、夏は気温が五十度に達する一方、降雨は僅かしかなく、しかも治水技術もまだ発達していないため、雨が降っても洪水となってしまいます。
加えて、土壌は酸性で、耕作可能な面積は七平方キロメートルほどしかないなど、こうした厳しい気候・地理条件の下、食料自給率は約三%にとどまっており、現在、貯水池の整備や自給率向上に向けた取組を進めていると説明がございました。
こうしたお話を伺い、私としましては、日本の農業技術支援などを通じて、ジブチの自給率向上のお役に立てるのではないかと感じた次第であります。
両国議員の直接対話は、相互理解と両国友好関係の深化に資するものであり、こうした議員外交を引き続き継続していくことの重要性を改めて実感いたしました。
次に、ケニアにおける援助案件について申し上げます。
日本は、モンバサ港等のインフラ整備、経済特区開発、ケニア中央医学研究所への支援等を行っています。ケニア中央医学研究所、KEMRIは、一九七九年の設立以来、日本が約半世紀にわたり施設整備と人材育成を支援した結果、現在では、東アフリカ地域を代表する感染症対策の研究機関となっています。
研究所内の成果を基に、民間企業等と連携して社会実装にも取り組んでおり、消毒剤やマラリア感染症検査キットなど医療用製品の実用化も進めています。視察では、日本の大学で学位を取得した十九名もの所属研究者から歓迎をいただきました。ムダバディ内閣筆頭長官との意見交換では、KEMRIを東アフリカ地域のCDCのようにしていきたいとの発言があり、ODAを通じた更なる専門知識、技術の共有が重要と考えています。
実際、コロナ禍のピーク時、KEMRIは同国内のPCR検査総数の五割を超える検査を実施いたしました。感染症は、我が国も含む人類共通の脅威であり、ケニアへのODAによる医療支援が日本の安全保障にもつながっていることを実感いたしました。
続きまして、ナイロビからインド洋に面したモンバサに移動し、モンバサ港のコンテナターミナル、バイパス道路を通り、モンバサ港南岸に位置するドンゴクンドゥ経済特区を視察いたしました。
モンバサ港は東部アフリカ最大の輸出入拠点であり、ケニアからウガンダとルワンダを結ぶ北部回廊のインフラ整備は自由で開かれたインド太平洋の推進にも重要です。
ケニア港湾公社からは、モンバサ港開発事業のフェーズ1及びフェーズ2で順次バース20から22が整備され、コンテナ容量は二百二十万TEUまで増加したものの、今後、需要が容量を超える可能性があるとの説明を受けました。
ドンゴクンドゥ経済特区は、港湾、バイパス、鉄道、空港に隣接した有利な立地で、日本は円借款と無償資金協力を相互補完的に活用し、港湾、幹線道路、電力施設や給水施設、土地造成等の整備を進めています。一方、ナシル・モンバサ郡知事との会談では、コンテナ運搬車両による交通渋滞や駐車問題への指摘があり、こうした課題にも共にパートナーとして取り組んでいくことが重要と考えます。
また、ナシル知事の御提案により、当初予定にはなかったコーストジェネラル教育リファラル病院も視察いたしました。同病院には、コロナ禍の折に、日本から新型コロナウイルス感染症の重症患者の治療を目的としたICUコンテナと医療機器が供与されました。新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着いた現在は、通常のICUとして活用されています。KEMRIと併せ、ケニアにおける保健、医療の拡充への日本の貢献を実感する視察となりました。
JICA海外協力隊員につきましては、両国で意見交換を行いました。隊員は、国の隅々まで派遣され、学校教育、自動車整備、コミュニティー開発など、地域に根差し、相手国の人々に直接関わる業務に携わっており、一人一人が日本を背負って取り組む姿に感銘を受けました。隊員が帰国後に活動経験を社会で生かせる仕組みの強化も望まれます。
最後に、対アフリカ援助についてであります。
東アフリカ地域のゲートウエーたるケニアへの日本企業の関心は高く、進出企業数は百二十社を超えています。アフリカの成長には民間セクター主導の投資、進出が不可欠であり、ODAを含む様々な手段でこれを後押ししていくことが求められます。サブサハラ・アフリカでは人口の七〇%を三十歳未満が占めており、産業振興と雇用創出は喫緊の課題で、ABEイニシアティブを含む人づくり支援の継続が望まれます。日本がアフリカの人々から共に共通課題に取り組む対等なパートナーとして選ばれる国であり続けることを期待いたします。
今回の調査に当たりましては、外務省、在外公館、JICA、ジブチ及びケニアの訪問先の方々に多大なる御協力をいただきました。心より感謝を申し上げ、第四班の報告といたします。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →当班は、本年一月五日から一月十一日までの七日間、ジブチ共和国及びケニア共和国に派遣されました。
派遣議員は、青島健太議員、大津力議員、そして私、生稲晃子の三名です。
ジブチは、欧州とインド太平洋を結ぶ世界貿易の大動脈に位置し、我が国が派遣する自衛隊の活動拠点を受け入れるアフリカの角地域の安定的なパートナーであり、ケニアは東アフリカ地域最大のモンバサ港を擁するこの地域のゲートウエーです。
両国における調査の概要と、これを通じて得られた所見について申し上げます。
まず、ジブチにおける援助案件について申し上げます。
日本は、学校、橋梁等のインフラ整備、巡視艇の供与などの支援を行っています。
新渡戸稲造基礎教育学校は、中学校整備が急務であったジブチ市バルバラ地区に日本の無償資金協力により建設された小中学校併設校であり、二〇二四年の開校以来、約二千六百名の小中学生が学んでいます。
校名は、日本の道徳を世界に発信した教育者、新渡戸稲造に由来し、一九九五年のフクザワ中学校に続く、両国友好関係の象徴的事業となっています。
視察では、JICA海外協力隊員が体育の授業でバスケットボールを指導し、また、理科の授業でバナナからDNAを取り出す実験をサポートする様子を拝見いたしました。同校には、従来は少なかった理科室や情報教室も整備され、子供たちが最新の教材で学べる環境が整っています。
同校には、教育技術面の強化と小学校から中学校への継続性のある指導を可能にする就学環境を整えたモデル校としての役割が期待されています。日本が援助した学校で質の高い基礎教育を受けた子供たちが、今後、ジブチの将来を担い、両国の懸け橋として活躍していくことを願っています。
次に、ジブチ沿岸警備隊についてです。
ジブチ周辺海域は、年間およそ二万隻が通過する海上の要路で、日本関係船舶も約千七百隻が含まれます。日本は、沿岸警備隊設立以来、計五隻の巡視艇を供与するとともに、JICA専門家を継続的に派遣し、法執行や巡視艇運航等に関する能力向上を支援してまいりました。視察では、最新の巡視艇に試乗し、ワイス長官の御案内により湾内の海上視察を行いました。
巡視艇による視察では、中国招商局との合同出資により二〇一七年に開港したドラレ多目的港のクレーンが林立する光景を目にし、中国が紅海の入口で着実に足場を固めつつある現実に強い衝撃を受けました。中国の援助資金には様々な懸念があるものの、こうしたインフラ整備が現地で切望されてきたこと自体は無視できません。この地域で日本が開発協力のパートナーとして選ばれるためには、あくまでも日本らしく、アフリカ諸国の自立的発展を後押しする姿勢を貫き、信頼を勝ち取っていくことが重要だと考えます。
なお、ジブチ国民議会では、ディレイタ議長と面会しました。参議院ODA調査団のジブチ訪問は二〇一五年以来、実に十一年ぶりでありましたが、議長以下、両副議長、各委員長、日ジブチ友好議連会長など議会幹部が一堂に会する歓待をいただきました。
席上、ジブチ側からは、食料自給率について言及がありました。同国は、夏は気温が五十度に達する一方、降雨は僅かしかなく、しかも治水技術もまだ発達していないため、雨が降っても洪水となってしまいます。
加えて、土壌は酸性で、耕作可能な面積は七平方キロメートルほどしかないなど、こうした厳しい気候・地理条件の下、食料自給率は約三%にとどまっており、現在、貯水池の整備や自給率向上に向けた取組を進めていると説明がございました。
こうしたお話を伺い、私としましては、日本の農業技術支援などを通じて、ジブチの自給率向上のお役に立てるのではないかと感じた次第であります。
両国議員の直接対話は、相互理解と両国友好関係の深化に資するものであり、こうした議員外交を引き続き継続していくことの重要性を改めて実感いたしました。
次に、ケニアにおける援助案件について申し上げます。
日本は、モンバサ港等のインフラ整備、経済特区開発、ケニア中央医学研究所への支援等を行っています。ケニア中央医学研究所、KEMRIは、一九七九年の設立以来、日本が約半世紀にわたり施設整備と人材育成を支援した結果、現在では、東アフリカ地域を代表する感染症対策の研究機関となっています。
研究所内の成果を基に、民間企業等と連携して社会実装にも取り組んでおり、消毒剤やマラリア感染症検査キットなど医療用製品の実用化も進めています。視察では、日本の大学で学位を取得した十九名もの所属研究者から歓迎をいただきました。ムダバディ内閣筆頭長官との意見交換では、KEMRIを東アフリカ地域のCDCのようにしていきたいとの発言があり、ODAを通じた更なる専門知識、技術の共有が重要と考えています。
実際、コロナ禍のピーク時、KEMRIは同国内のPCR検査総数の五割を超える検査を実施いたしました。感染症は、我が国も含む人類共通の脅威であり、ケニアへのODAによる医療支援が日本の安全保障にもつながっていることを実感いたしました。
続きまして、ナイロビからインド洋に面したモンバサに移動し、モンバサ港のコンテナターミナル、バイパス道路を通り、モンバサ港南岸に位置するドンゴクンドゥ経済特区を視察いたしました。
モンバサ港は東部アフリカ最大の輸出入拠点であり、ケニアからウガンダとルワンダを結ぶ北部回廊のインフラ整備は自由で開かれたインド太平洋の推進にも重要です。
ケニア港湾公社からは、モンバサ港開発事業のフェーズ1及びフェーズ2で順次バース20から22が整備され、コンテナ容量は二百二十万TEUまで増加したものの、今後、需要が容量を超える可能性があるとの説明を受けました。
ドンゴクンドゥ経済特区は、港湾、バイパス、鉄道、空港に隣接した有利な立地で、日本は円借款と無償資金協力を相互補完的に活用し、港湾、幹線道路、電力施設や給水施設、土地造成等の整備を進めています。一方、ナシル・モンバサ郡知事との会談では、コンテナ運搬車両による交通渋滞や駐車問題への指摘があり、こうした課題にも共にパートナーとして取り組んでいくことが重要と考えます。
また、ナシル知事の御提案により、当初予定にはなかったコーストジェネラル教育リファラル病院も視察いたしました。同病院には、コロナ禍の折に、日本から新型コロナウイルス感染症の重症患者の治療を目的としたICUコンテナと医療機器が供与されました。新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着いた現在は、通常のICUとして活用されています。KEMRIと併せ、ケニアにおける保健、医療の拡充への日本の貢献を実感する視察となりました。
JICA海外協力隊員につきましては、両国で意見交換を行いました。隊員は、国の隅々まで派遣され、学校教育、自動車整備、コミュニティー開発など、地域に根差し、相手国の人々に直接関わる業務に携わっており、一人一人が日本を背負って取り組む姿に感銘を受けました。隊員が帰国後に活動経験を社会で生かせる仕組みの強化も望まれます。
最後に、対アフリカ援助についてであります。
東アフリカ地域のゲートウエーたるケニアへの日本企業の関心は高く、進出企業数は百二十社を超えています。アフリカの成長には民間セクター主導の投資、進出が不可欠であり、ODAを含む様々な手段でこれを後押ししていくことが求められます。サブサハラ・アフリカでは人口の七〇%を三十歳未満が占めており、産業振興と雇用創出は喫緊の課題で、ABEイニシアティブを含む人づくり支援の継続が望まれます。日本がアフリカの人々から共に共通課題に取り組む対等なパートナーとして選ばれる国であり続けることを期待いたします。
今回の調査に当たりましては、外務省、在外公館、JICA、ジブチ及びケニアの訪問先の方々に多大なる御協力をいただきました。心より感謝を申し上げ、第四班の報告といたします。
ありがとうございました。
古
古川俊治#14
○委員長(古川俊治君) ありがとうございました。
以上で意見の聴取は終わりました。
これより意見交換に入ります。
本日は、外務省から国光外務副大臣及び今福国際協力局長に、独立行政法人国際協力機構から田中理事長及び吉田理事に、それぞれ御同席をいただいております。
発言を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言ください。
発言者は、意見表明者、派遣団に参加された委員のほか、外務省、JICAに対し御回答を求めていただいても結構です。
なお、発言者には、その都度回答を求める方を明示していただくようにお願いいたします。
また、回答をされる方も、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言ください。
なお、いずれも御発言は着席のままで結構です。
まず、大会派順に各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言をいただきます。
また、発言者一人当たりの発言時間は、回答、追加質問を含めて一巡目は最大十分となるように、その後は最大五分となるように御協力をお願いいたします。
それでは、発言を希望される方は挙手をお願いいたします。
臼井正一君。
この発言だけを見る →以上で意見の聴取は終わりました。
これより意見交換に入ります。
本日は、外務省から国光外務副大臣及び今福国際協力局長に、独立行政法人国際協力機構から田中理事長及び吉田理事に、それぞれ御同席をいただいております。
発言を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言ください。
発言者は、意見表明者、派遣団に参加された委員のほか、外務省、JICAに対し御回答を求めていただいても結構です。
なお、発言者には、その都度回答を求める方を明示していただくようにお願いいたします。
また、回答をされる方も、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言ください。
なお、いずれも御発言は着席のままで結構です。
まず、大会派順に各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言をいただきます。
また、発言者一人当たりの発言時間は、回答、追加質問を含めて一巡目は最大十分となるように、その後は最大五分となるように御協力をお願いいたします。
それでは、発言を希望される方は挙手をお願いいたします。
臼井正一君。
臼
臼井正一#15
○臼井正一君 ありがとうございます。
皆様には、ハードスケジュールな現地調査、大変お疲れさまでございました。
国民の代表である国会議員が自ら現地に赴いて、現地の空気を感じて、現地の人たちに直接話を聞く、これはとても大変有意義なことだというふうに思っています。この成果や課題をしっかり今後の政策に生かしていく必要もあろうかというふうに思っております。また、詳細な報告書の作成から丁寧な報告までいただきましたことにも感謝を申し上げます。
私は、当選以来、この四年間、ODA関連の特別委員会に所属をさせていただいて、大臣がよくおっしゃる日本らしい顔の見えるODA、開発協力、この重要性について多くを学ばせていただきました。また、委員会では、会派を超えて日本のODAを更に発展させていくという共通の認識がおおむね共有されておることにも大変刺激を受けているところでございます。
我が国のODAは、単なるインフラ整備にとどまらず、人材育成や技術移転、制度構築まで、相手国に寄り添った支援を積み重ねてきており、その成果は、サプライチェーンの強靱化や多様化などを通じて日本自身の国益として確実に還元されていることを感じています。これはまさに、かつて麻生太郎総理大臣がおっしゃった、情けは人のためならず、この言葉を体現しているものだというふうに感じています。
顔の見える開発協力を体現し、日本の国際協力の在り方に決定的な影響を与えた民間外交の象徴としては、皆様方よく御承知の故中村哲医師の功績が挙げられます。アフガニスタンの大地で、百の診療所より一本の用水路をと唱え、現地の人々と共に汗を流して不毛の大地を緑に変えたその歩みは、技術移転や人間主導の開発という、まさに日本型ODAの理念そのものだと思います。中村医師が残された、現地の人々が自立し、生活を営めるようにするという精神は、日本のODAの根本理念になっているのではないでしょうか。
また、昨年六十周年を迎えたJICA海外協力隊も、こうした中村医師の精神とも通ずる顔の見える開発協力の最前線に立って、相手国の人々に最も近い場所で貢献してこられました。心から敬意を表しますとともに、私としても高く評価をしているところであります。
一方、地方に目を向けますと、先ほど大家団長からもこれは問題提起がございましたが、重要性に対する理解が十分に浸透しているとは言い難い状況にもあります。
実際に、私も地元で、海外に橋を造るなら地元に一本道路を通してくれろといったような厳しい声をいただくこともまた事実であります。国会における熱量とそうした地元とのギャップ、こうしたものに残念な思いがすると同時に、私自身、国会議員として、この国会の議論というものをしっかり地元にフィードバックできなかったことに対しても反省をするところであります。
また、報道等は、ODAが効果的に成果を上げている場合は余り報道されませんが、会計検査院などの指摘、例えば、ODA見返り資金、相手国が五十八億円放置であるとか、ODAの八百三十八億円、効果不十分、そうした負のイメージというものは大きい発信力で国民に直接に届きますが、先ほど申し上げたとおり、成果や果たしている効果というものはなかなか取り上げられにくいというような現実があります。
ODA原資が国民の税金である以上、この無駄遣いというのは決してあってはならないわけでありますけれども、成果だけを求めて投資先が偏ったり、ダイナミックさを失って新たなチャレンジに二の足を踏むということがあってはならないというふうに思っています。ODAを更に高みに引き上げていく、そして大きく予算を付けていく、そのためには、やはり国民の理解と後押しというのが絶対に必要だというふうに思っています。
外務省は、こうした対策として、ホームページ、SNS等を通じていろいろ広報していただいているということは十分に理解をしているわけでありますが、単に事業内容を紹介するだけではなくて、日本人大好きな共感とか物語、こうしたものを是非広報に取り入れていくべきではないかというふうに思うんです。私が申し上げたいのは、こうした琴線に触れる物語性というものを是非広報に取り入れていただきたい、これ二回も言いましたけれども、是非これをお願いしたいんです。
今回、第三班の皆さん方はトルコに行かれました。トルコといえば、かつてオスマン帝国時代に、一八九〇年、エルトゥールル号の事件というのがありました。和歌山の沖で座礁したこの軍艦を串本町の皆さん方が身を挺して守ったと、救助をされた、そうした物語というのが、一九八五年、イラン・イラク戦争下で取り残された二百名以上の邦人が、トルコ政府が手配した航空機によって、自国のトルコ人より優先して日本人を救出してくれたという、百年越しの恩返しとも言われるこうした感動の物語につながっているというわけであります。
さきに述べました故中村哲先生の歩みとか、こうした世界における日本人の果たした役割、そうした至宝、宝を是非ODAの発信に生かしていただきたいんです。ODAの現場から距離のある地方の有権者に対しても、なぜ日本が国際協力を行うのか、その積み重ねがどのように日本の安全や信頼、そして国益につながっているのかを実感して、共感していただけるようなナラティブ、物語を示していくべきだというふうに思います。
こうした私の思いというものを是非副大臣には、共感していただけるんであれば、共感していただけるんであれば、短くその心意気を是非伝えていただきたいと思いますし、さきに報告のあったこの調査団の報告書、これを今後どのように政策に反映していくのか、簡単にお伝えをいただければと思います。
以上です。
この発言だけを見る →皆様には、ハードスケジュールな現地調査、大変お疲れさまでございました。
国民の代表である国会議員が自ら現地に赴いて、現地の空気を感じて、現地の人たちに直接話を聞く、これはとても大変有意義なことだというふうに思っています。この成果や課題をしっかり今後の政策に生かしていく必要もあろうかというふうに思っております。また、詳細な報告書の作成から丁寧な報告までいただきましたことにも感謝を申し上げます。
私は、当選以来、この四年間、ODA関連の特別委員会に所属をさせていただいて、大臣がよくおっしゃる日本らしい顔の見えるODA、開発協力、この重要性について多くを学ばせていただきました。また、委員会では、会派を超えて日本のODAを更に発展させていくという共通の認識がおおむね共有されておることにも大変刺激を受けているところでございます。
我が国のODAは、単なるインフラ整備にとどまらず、人材育成や技術移転、制度構築まで、相手国に寄り添った支援を積み重ねてきており、その成果は、サプライチェーンの強靱化や多様化などを通じて日本自身の国益として確実に還元されていることを感じています。これはまさに、かつて麻生太郎総理大臣がおっしゃった、情けは人のためならず、この言葉を体現しているものだというふうに感じています。
顔の見える開発協力を体現し、日本の国際協力の在り方に決定的な影響を与えた民間外交の象徴としては、皆様方よく御承知の故中村哲医師の功績が挙げられます。アフガニスタンの大地で、百の診療所より一本の用水路をと唱え、現地の人々と共に汗を流して不毛の大地を緑に変えたその歩みは、技術移転や人間主導の開発という、まさに日本型ODAの理念そのものだと思います。中村医師が残された、現地の人々が自立し、生活を営めるようにするという精神は、日本のODAの根本理念になっているのではないでしょうか。
また、昨年六十周年を迎えたJICA海外協力隊も、こうした中村医師の精神とも通ずる顔の見える開発協力の最前線に立って、相手国の人々に最も近い場所で貢献してこられました。心から敬意を表しますとともに、私としても高く評価をしているところであります。
一方、地方に目を向けますと、先ほど大家団長からもこれは問題提起がございましたが、重要性に対する理解が十分に浸透しているとは言い難い状況にもあります。
実際に、私も地元で、海外に橋を造るなら地元に一本道路を通してくれろといったような厳しい声をいただくこともまた事実であります。国会における熱量とそうした地元とのギャップ、こうしたものに残念な思いがすると同時に、私自身、国会議員として、この国会の議論というものをしっかり地元にフィードバックできなかったことに対しても反省をするところであります。
また、報道等は、ODAが効果的に成果を上げている場合は余り報道されませんが、会計検査院などの指摘、例えば、ODA見返り資金、相手国が五十八億円放置であるとか、ODAの八百三十八億円、効果不十分、そうした負のイメージというものは大きい発信力で国民に直接に届きますが、先ほど申し上げたとおり、成果や果たしている効果というものはなかなか取り上げられにくいというような現実があります。
ODA原資が国民の税金である以上、この無駄遣いというのは決してあってはならないわけでありますけれども、成果だけを求めて投資先が偏ったり、ダイナミックさを失って新たなチャレンジに二の足を踏むということがあってはならないというふうに思っています。ODAを更に高みに引き上げていく、そして大きく予算を付けていく、そのためには、やはり国民の理解と後押しというのが絶対に必要だというふうに思っています。
外務省は、こうした対策として、ホームページ、SNS等を通じていろいろ広報していただいているということは十分に理解をしているわけでありますが、単に事業内容を紹介するだけではなくて、日本人大好きな共感とか物語、こうしたものを是非広報に取り入れていくべきではないかというふうに思うんです。私が申し上げたいのは、こうした琴線に触れる物語性というものを是非広報に取り入れていただきたい、これ二回も言いましたけれども、是非これをお願いしたいんです。
今回、第三班の皆さん方はトルコに行かれました。トルコといえば、かつてオスマン帝国時代に、一八九〇年、エルトゥールル号の事件というのがありました。和歌山の沖で座礁したこの軍艦を串本町の皆さん方が身を挺して守ったと、救助をされた、そうした物語というのが、一九八五年、イラン・イラク戦争下で取り残された二百名以上の邦人が、トルコ政府が手配した航空機によって、自国のトルコ人より優先して日本人を救出してくれたという、百年越しの恩返しとも言われるこうした感動の物語につながっているというわけであります。
さきに述べました故中村哲先生の歩みとか、こうした世界における日本人の果たした役割、そうした至宝、宝を是非ODAの発信に生かしていただきたいんです。ODAの現場から距離のある地方の有権者に対しても、なぜ日本が国際協力を行うのか、その積み重ねがどのように日本の安全や信頼、そして国益につながっているのかを実感して、共感していただけるようなナラティブ、物語を示していくべきだというふうに思います。
こうした私の思いというものを是非副大臣には、共感していただけるんであれば、共感していただけるんであれば、短くその心意気を是非伝えていただきたいと思いますし、さきに報告のあったこの調査団の報告書、これを今後どのように政策に反映していくのか、簡単にお伝えをいただければと思います。
以上です。
国
国光あやの#16
○副大臣(国光あやの君) 外務副大臣の国光でございます。
臼井委員、御質問ありがとうございます。また、四班の先生方、委員の先生方、本当にお疲れさまでございます。
臼井委員からすばらしい、物語、ナラティブをしっかり伝えていくべきだというお話がありました。実は、中村哲先生のお話も言及いただきましたが、個人的には、私も二十年前にアフガニスタンで、中村哲さんに憧れて、医学生のときに実際に現地に赴きまして井戸を掘ったことが今、政治に至る道ということもありまして、非常に御意見、感銘を受けてお伺いしたところでございます。
しっかりそのナラティブを日本人が本当に共感を持って受け止めていくということは、今厳しい国際情勢の中で、そしてまたODAに対するいろんな御意見も国民の中である中で、非常に重要な点だと思っております。
例えば、そのナラティブという意味では、まさに情けは人のためならずという麻生総理のお言葉も言及をいただきました。まさにその言葉を使いながら、例えばですけれども、昨年、スリランカで大きなサイクロンの被害がございました。そのときに、実はスリランカに我々は医療チーム、国際緊急援助隊医療チームを派遣をさせていただいたんですが、そのときの模様を、情けは人のためならずというふうな形で動画を作成をし、公開をさせていただきました。というのは、もちろん昨年日本が貢献をしたということはあるんですけれども、その前に、第二次大戦後に、スリランカ、当時のセイロンからは、日本が国連に加入するときに非常に大きな賛意を国連の場で、議場の中でいただいて、日本は国連に加盟できたという礎もございます。また、東日本大震災のときにセイロンティーをたくさんいただいたというふうな、そんな経緯もございます。
お互いに連携をしながら、お互いが困ったときに手を差し伸べるような間柄、そのような、情けは人のためならずということをより分かりやすく国民の皆様に周知をしていきたいと思います。今日いただいた四班の委員の先生方のすばらしい御意見も踏まえながら、より国民にとって刺さるストーリーテラー、ナラティブなですね、そのような発信を心掛けてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →臼井委員、御質問ありがとうございます。また、四班の先生方、委員の先生方、本当にお疲れさまでございます。
臼井委員からすばらしい、物語、ナラティブをしっかり伝えていくべきだというお話がありました。実は、中村哲先生のお話も言及いただきましたが、個人的には、私も二十年前にアフガニスタンで、中村哲さんに憧れて、医学生のときに実際に現地に赴きまして井戸を掘ったことが今、政治に至る道ということもありまして、非常に御意見、感銘を受けてお伺いしたところでございます。
しっかりそのナラティブを日本人が本当に共感を持って受け止めていくということは、今厳しい国際情勢の中で、そしてまたODAに対するいろんな御意見も国民の中である中で、非常に重要な点だと思っております。
例えば、そのナラティブという意味では、まさに情けは人のためならずという麻生総理のお言葉も言及をいただきました。まさにその言葉を使いながら、例えばですけれども、昨年、スリランカで大きなサイクロンの被害がございました。そのときに、実はスリランカに我々は医療チーム、国際緊急援助隊医療チームを派遣をさせていただいたんですが、そのときの模様を、情けは人のためならずというふうな形で動画を作成をし、公開をさせていただきました。というのは、もちろん昨年日本が貢献をしたということはあるんですけれども、その前に、第二次大戦後に、スリランカ、当時のセイロンからは、日本が国連に加入するときに非常に大きな賛意を国連の場で、議場の中でいただいて、日本は国連に加盟できたという礎もございます。また、東日本大震災のときにセイロンティーをたくさんいただいたというふうな、そんな経緯もございます。
お互いに連携をしながら、お互いが困ったときに手を差し伸べるような間柄、そのような、情けは人のためならずということをより分かりやすく国民の皆様に周知をしていきたいと思います。今日いただいた四班の委員の先生方のすばらしい御意見も踏まえながら、より国民にとって刺さるストーリーテラー、ナラティブなですね、そのような発信を心掛けてまいりたいと思います。
臼
臼井正一#17
○臼井正一君 共感をいただいたというふうに受け止めます。是非、国民に刺さる、琴線に触れる、そうしたナラティブを交えた広報を是非行っていただきたいと思います。
派遣先でも、インドネシア、パラオ、非常に親日国もたくさんあって、特にパラオは電気や水道、そうしたものが現地の言葉として既に流通しているということもございます。ヤマダさんという姓の方もいっぱいいるというふうに聞いていますけれども、そうしたことを是非多くの国民に知っていただいて、是非国を挙げてODA、応援していこうではありませんか。
私も頑張っていくことをお誓い申し上げ、私からの発言といたします。
この発言だけを見る →派遣先でも、インドネシア、パラオ、非常に親日国もたくさんあって、特にパラオは電気や水道、そうしたものが現地の言葉として既に流通しているということもございます。ヤマダさんという姓の方もいっぱいいるというふうに聞いていますけれども、そうしたことを是非多くの国民に知っていただいて、是非国を挙げてODA、応援していこうではありませんか。
私も頑張っていくことをお誓い申し上げ、私からの発言といたします。
古
古
古賀之士#19
○古賀之士君 立憲民主・無所属の古賀之士でございます。
まずは、私からも、それぞれの派遣されて調査を終えられた方々に敬意と感謝を申し上げます。そして、分かりやすい御報告を本当にありがとうございました。
せっかくお越しでございますので、それぞれの報告をされました石田昌宏委員、そして山田太郎委員、大家敏志委員、生稲晃子委員、それぞれに統一の御質問をさせていただきます。
訪問国それぞれで実際に目の当たりにされたり、あるいは言葉を交わされたりした中で、この報告書の深掘りでも結構ですし、報告書にも記載できなかったような様々なエピソードやあるいは光景を今思い返されることもできるんではないかと思います。
そこで、そういった方々の印象に残る言葉やエピソードあるいは光景、そういったものをそれぞれの報告いただいた方々からお答えいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、石田委員からお願いいたします。
この発言だけを見る →まずは、私からも、それぞれの派遣されて調査を終えられた方々に敬意と感謝を申し上げます。そして、分かりやすい御報告を本当にありがとうございました。
せっかくお越しでございますので、それぞれの報告をされました石田昌宏委員、そして山田太郎委員、大家敏志委員、生稲晃子委員、それぞれに統一の御質問をさせていただきます。
訪問国それぞれで実際に目の当たりにされたり、あるいは言葉を交わされたりした中で、この報告書の深掘りでも結構ですし、報告書にも記載できなかったような様々なエピソードやあるいは光景を今思い返されることもできるんではないかと思います。
そこで、そういった方々の印象に残る言葉やエピソードあるいは光景、そういったものをそれぞれの報告いただいた方々からお答えいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、石田委員からお願いいたします。
石
石田昌宏#20
○石田昌宏君 御質問ありがとうございます。
いろいろと思い浮かぶことはあるんですけれども、恐らく日本人で非常に多く観光に行って、経験があると思うんですけど、バリ島があります。このバリ島は、ケチャみたいな、こういう民族の伝統も大事なんですけれども、とてもきれいな海岸を持っていて、まさにビーチも観光として楽しむことができるんですけど、実は、そのビーチがほとんど砂が流されていくような環境にあったのを止めて、今あのバリ島の環境をつくっているのが日本人のJICAの援助でした。
大中晋さんという方もお会いしたんですけれども、非常にクレバーな方でもあったし、熱意のある方でもありました。実際にバリの海岸の保全をすることによって様々な外務大臣賞とかを取っているんですね。もう世界的にも有名な方です。
こういった日本人の知恵と熱意があって実は世界の観光地が守られて、それがまた日本人が楽しんでいるという姿は、私たちは知らないんですけれども、こういった知らないことがたくさんあるんだなというのをもうつくづく感じてきました。
今回、視察ですから背広で行ったわけですけれども、いつかちゃんとビーチの格好で行きたいなというふうに思っています。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →いろいろと思い浮かぶことはあるんですけれども、恐らく日本人で非常に多く観光に行って、経験があると思うんですけど、バリ島があります。このバリ島は、ケチャみたいな、こういう民族の伝統も大事なんですけれども、とてもきれいな海岸を持っていて、まさにビーチも観光として楽しむことができるんですけど、実は、そのビーチがほとんど砂が流されていくような環境にあったのを止めて、今あのバリ島の環境をつくっているのが日本人のJICAの援助でした。
大中晋さんという方もお会いしたんですけれども、非常にクレバーな方でもあったし、熱意のある方でもありました。実際にバリの海岸の保全をすることによって様々な外務大臣賞とかを取っているんですね。もう世界的にも有名な方です。
こういった日本人の知恵と熱意があって実は世界の観光地が守られて、それがまた日本人が楽しんでいるという姿は、私たちは知らないんですけれども、こういった知らないことがたくさんあるんだなというのをもうつくづく感じてきました。
今回、視察ですから背広で行ったわけですけれども、いつかちゃんとビーチの格好で行きたいなというふうに思っています。
ありがとうございます。
古
山
山田太郎#22
○山田太郎君 第二班の山田太郎でございます。古賀先生、ありがとうございます。
幾つもあるんですけれども、一つですね、実は、我々はパラオへ行ったときにペリリュー島に行く予定だったんですが、天候が不順で行けませんでした。実はちょっとこれ等に関することなんですけれども、実は、パラオの二日目で、山の中で爆雷を処理している場所がありまして、今でも機雷だとかそういう爆弾を、戦後八十年たったんですけど、やっているんですね。そういう意味では、太平洋諸国では、諸島では、戦争というのはまだある意味で終わっていないというか、そこは日本もやっぱり関係しているところでありますし、そこにしっかり日本人が入ってやっていると。
どれぐらい危ない作業をやっているかといいますと、アメリカの方が外の、地面に出ているものを処理し、日本は海中のものを処理しているところであります。比較的海中のものはいいんですが、地面に出ているものは爆発を今でもして、死傷者も出ているというぐらい、実はこの機雷の問題というのは根が深いんだなということを大変感じましたし、太平洋諸島における我が国との関係というものを改めて、この八十年たった今でもそういった歴史を抱えながら我々はしっかり付き合っていく必要がある。そういった意味でのODAを含めた支援というのはもう絶対必要なんだろうということは改めて感じた次第であります。
ほかにもあったんですけど、一つにまとめさせていただきました。ありがとうございました。
この発言だけを見る →幾つもあるんですけれども、一つですね、実は、我々はパラオへ行ったときにペリリュー島に行く予定だったんですが、天候が不順で行けませんでした。実はちょっとこれ等に関することなんですけれども、実は、パラオの二日目で、山の中で爆雷を処理している場所がありまして、今でも機雷だとかそういう爆弾を、戦後八十年たったんですけど、やっているんですね。そういう意味では、太平洋諸国では、諸島では、戦争というのはまだある意味で終わっていないというか、そこは日本もやっぱり関係しているところでありますし、そこにしっかり日本人が入ってやっていると。
どれぐらい危ない作業をやっているかといいますと、アメリカの方が外の、地面に出ているものを処理し、日本は海中のものを処理しているところであります。比較的海中のものはいいんですが、地面に出ているものは爆発を今でもして、死傷者も出ているというぐらい、実はこの機雷の問題というのは根が深いんだなということを大変感じましたし、太平洋諸島における我が国との関係というものを改めて、この八十年たった今でもそういった歴史を抱えながら我々はしっかり付き合っていく必要がある。そういった意味でのODAを含めた支援というのはもう絶対必要なんだろうということは改めて感じた次第であります。
ほかにもあったんですけど、一つにまとめさせていただきました。ありがとうございました。
大
大家敏志#23
○大家敏志君 大家です。
幾つもあります。ハードの部分でもすごい日本の存在感をきちんと見ることができた。それは博物館であったり地下鉄であったりなんですけれども、今回物すごく印象に残ったのが、先ほども報告しましたけれども、EJSというエジプシャン・ジャパン・スクール、これは本当に公立学校なんですね。
最初は、日本が造った学校かなとか、そういうふうに思っていたんですが、エジプトの公立学校で日本式の教育をやっておるということなんです。子供たちが机を後ろに全員で下げてみんなで掃除をするやつ、それから日直というやつ、班に分かれてそれぞれが報告をして議論をするとかいうこと含めて、大臣がつぶやいたのが、これをずっと取り入れていけば、大家さん見たでしょう、まだ交通渋滞がたくさんあって、横断歩道もない中に人が渡っている。しかし、ああいうことも、日本人のような落ち着いた人間性、こういうのも培われるんではないかと思うということでありましたから、この十年間で、先ほど額も言いましたけれども、何というか、インフラに対する支援よりは本当に日本の文化というものが根付いていくということ、そして、それがアラブ全体に、中東の全体に広げていくという意向もエジプトが持っているので、これは本当に効果的な分野ではないかなということを感じました。
以上です。
この発言だけを見る →幾つもあります。ハードの部分でもすごい日本の存在感をきちんと見ることができた。それは博物館であったり地下鉄であったりなんですけれども、今回物すごく印象に残ったのが、先ほども報告しましたけれども、EJSというエジプシャン・ジャパン・スクール、これは本当に公立学校なんですね。
最初は、日本が造った学校かなとか、そういうふうに思っていたんですが、エジプトの公立学校で日本式の教育をやっておるということなんです。子供たちが机を後ろに全員で下げてみんなで掃除をするやつ、それから日直というやつ、班に分かれてそれぞれが報告をして議論をするとかいうこと含めて、大臣がつぶやいたのが、これをずっと取り入れていけば、大家さん見たでしょう、まだ交通渋滞がたくさんあって、横断歩道もない中に人が渡っている。しかし、ああいうことも、日本人のような落ち着いた人間性、こういうのも培われるんではないかと思うということでありましたから、この十年間で、先ほど額も言いましたけれども、何というか、インフラに対する支援よりは本当に日本の文化というものが根付いていくということ、そして、それがアラブ全体に、中東の全体に広げていくという意向もエジプトが持っているので、これは本当に効果的な分野ではないかなということを感じました。
以上です。
生
生稲晃子#24
○生稲晃子君 先生、どうもありがとうございます。
私もちょっとその教育の部分なんですけれども、新渡戸の基礎教育学校に行ったときの話なんですね。とにかくどこに行っても、ちょっと一つに決めるのがなかなか難しいなとやっぱり思うんですけれども、本当に日本のODA、現地の方々から高い評価をいただいて、本当に感謝しているというお言葉をいただいたんですけれども、特に教育の分野、本当にありがとうございますというようなお声をいただいて帰ってきました。
この中で、笑っちゃいけない話なんだけど笑ってしまった話がありまして、JICAの海外協力隊の方がその新渡戸の学校で理科を教えていたんですけれども、その先生とお話をしたときなんですね。これ理科は関係ないんですけれども、とにかく、ジブチなんですけど、ジブチって物すごいごみがひどくて、町の中にもう散乱していました。これはもう虫も湧くし大変だななんて言いながら私たち派遣団の皆さんとお話をしていたんですけれども、その協力隊の方のお話で、生徒たちにごみはごみ箱に捨てなさいって毎回言うんだけれども、その横で教師がごみをポイ捨てしているんですよと、どうしようもないなというふうに思ったんですけどと言いながら、やっぱりこういった部分も、ごみ問題と大きく捉えるのではなくて、やっぱりこれも教育なのではないかと。
小さな頃から教育で、ごみをこうやってごみ箱に捨てるんだということを教えていくことが僕は必要だと思いましたというお話を伺って、まさにこれは日本が行っている草の根的な、もう規模としては小さいけれども、心のこもったODAの一つの支援になるのではないかなというふうに改めて思いまして、笑ってしまったんですけれども、とてもいいお話を伺うことができた、それが私の中では印象的でした。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →私もちょっとその教育の部分なんですけれども、新渡戸の基礎教育学校に行ったときの話なんですね。とにかくどこに行っても、ちょっと一つに決めるのがなかなか難しいなとやっぱり思うんですけれども、本当に日本のODA、現地の方々から高い評価をいただいて、本当に感謝しているというお言葉をいただいたんですけれども、特に教育の分野、本当にありがとうございますというようなお声をいただいて帰ってきました。
この中で、笑っちゃいけない話なんだけど笑ってしまった話がありまして、JICAの海外協力隊の方がその新渡戸の学校で理科を教えていたんですけれども、その先生とお話をしたときなんですね。これ理科は関係ないんですけれども、とにかく、ジブチなんですけど、ジブチって物すごいごみがひどくて、町の中にもう散乱していました。これはもう虫も湧くし大変だななんて言いながら私たち派遣団の皆さんとお話をしていたんですけれども、その協力隊の方のお話で、生徒たちにごみはごみ箱に捨てなさいって毎回言うんだけれども、その横で教師がごみをポイ捨てしているんですよと、どうしようもないなというふうに思ったんですけどと言いながら、やっぱりこういった部分も、ごみ問題と大きく捉えるのではなくて、やっぱりこれも教育なのではないかと。
小さな頃から教育で、ごみをこうやってごみ箱に捨てるんだということを教えていくことが僕は必要だと思いましたというお話を伺って、まさにこれは日本が行っている草の根的な、もう規模としては小さいけれども、心のこもったODAの一つの支援になるのではないかなというふうに改めて思いまして、笑ってしまったんですけれども、とてもいいお話を伺うことができた、それが私の中では印象的でした。
ありがとうございます。
古
古賀之士#25
○古賀之士君 ありがとうございました。
それでは、せっかく御出席されているJICAの田中理事長か吉田理事の方に、それから外務省の今福局長にもお尋ねします。時間が余りないので簡単に申し上げます。
そういった効果的な、効率的な援助というのが一つ大きな報告の中にも上がってありましたけれども、一方で、我が国、今円安でございます。海外での援助というのはどうしてもその円安の影響を受けざるを得ない。その中での課題ですとか今後について、御知見ありましたら、是非お願いいたします。
まず、外務省さんから。
この発言だけを見る →それでは、せっかく御出席されているJICAの田中理事長か吉田理事の方に、それから外務省の今福局長にもお尋ねします。時間が余りないので簡単に申し上げます。
そういった効果的な、効率的な援助というのが一つ大きな報告の中にも上がってありましたけれども、一方で、我が国、今円安でございます。海外での援助というのはどうしてもその円安の影響を受けざるを得ない。その中での課題ですとか今後について、御知見ありましたら、是非お願いいたします。
まず、外務省さんから。
今
今福孝男#26
○政府参考人(今福孝男君) 御指摘のとおり、ODA予算自体はここのところずっと、ピーク時に比べると大分減っておりますが、最近はここ横ばいになっております。ただ、御指摘のとおり、為替の変動とか、あと物価の高騰等ございまして、実質的にはかなり横ばいというよりは目減りしているところがあります。
そういった中で、今、私ども外務省といたしましては、少しでもODAの予算をもう少し確保できないかということで努力させていただきまして、今年度、令和八年度につきましては、何とか、無償資金協力、技術協力共に十七億円ずつの増ということで、前年度よりは少し回復させていただいております。
そういったものをいかに有効活用していくかという中で、そういう中で、今御指摘のあったようなそういう教育とか、なるべくその国の人の心に残るような、それが長期的に見て日本に対する信頼というのを勝ち得ていく、そういう支援になるのかなというふうに考えております。
この発言だけを見る →そういった中で、今、私ども外務省といたしましては、少しでもODAの予算をもう少し確保できないかということで努力させていただきまして、今年度、令和八年度につきましては、何とか、無償資金協力、技術協力共に十七億円ずつの増ということで、前年度よりは少し回復させていただいております。
そういったものをいかに有効活用していくかという中で、そういう中で、今御指摘のあったようなそういう教育とか、なるべくその国の人の心に残るような、それが長期的に見て日本に対する信頼というのを勝ち得ていく、そういう支援になるのかなというふうに考えております。
古
田
田中明彦#28
○参考人(田中明彦君) 誠に本当に為替の影響というのは非常に深刻でございまして、これによって、やはりファイナンスといいましょうか、融資それから無償資金協力について限界が出てきているというところは苦しいというのが率直な感じでございます。
ただ、私としましては、何というんでしょうか、個人的な見解ですけれども、ODAというものを何でもかんでもお金の額で評価するのがいいかという問題は、私は国際的に訴えかけていかなければいけないんじゃないかなと思っているんですね。それは、もちろんお金がいっぱい使える方がいいんですけれども、より重要なのはインパクト、成果が出るということでございまして、今回御視察いただきました様々な国々における事業の中には、投入している金額に比べると、はるかに人々の生活や将来や教育に役立つ効果の出ているものがございます。こういうものをJICAとしても、更に成果が出るような、お金を掛けることだけが大事なのではなくて、少ない投入でも効果が出るもの、そして、それを本来の望ましさからいえば、パートナーの国である開発途上国自身が、ああ、これはいいやり方だから自分のところの予算でやりましょうというふうに言ってくれる、そういうようなプロジェクトを進めていくのがいいと思っております。
今回エジプトで御視察いただいたEJSはまさにその典型でございまして、私どもも技術協力や資金協力していますけれども、現在、このEJSをかなりの数のものに増やそうというのは、これはエジプト政府がやっておるわけでございまして、このように、現地政府、それからほかの国際機関、いろいろなところが、日本がやったやり方をまねて効果を出していただくということが促進されていけば、円安の効果は苦しいですけれども、それを上回る評価を世界の中でいただけるんじゃないかなと私は思っております。
この発言だけを見る →ただ、私としましては、何というんでしょうか、個人的な見解ですけれども、ODAというものを何でもかんでもお金の額で評価するのがいいかという問題は、私は国際的に訴えかけていかなければいけないんじゃないかなと思っているんですね。それは、もちろんお金がいっぱい使える方がいいんですけれども、より重要なのはインパクト、成果が出るということでございまして、今回御視察いただきました様々な国々における事業の中には、投入している金額に比べると、はるかに人々の生活や将来や教育に役立つ効果の出ているものがございます。こういうものをJICAとしても、更に成果が出るような、お金を掛けることだけが大事なのではなくて、少ない投入でも効果が出るもの、そして、それを本来の望ましさからいえば、パートナーの国である開発途上国自身が、ああ、これはいいやり方だから自分のところの予算でやりましょうというふうに言ってくれる、そういうようなプロジェクトを進めていくのがいいと思っております。
今回エジプトで御視察いただいたEJSはまさにその典型でございまして、私どもも技術協力や資金協力していますけれども、現在、このEJSをかなりの数のものに増やそうというのは、これはエジプト政府がやっておるわけでございまして、このように、現地政府、それからほかの国際機関、いろいろなところが、日本がやったやり方をまねて効果を出していただくということが促進されていけば、円安の効果は苦しいですけれども、それを上回る評価を世界の中でいただけるんじゃないかなと私は思っております。
古