地方行政委員会

1956-03-24 衆議院 全75発言

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会議録情報#0
昭和三十一年三月二十四日(土曜日)
    午前十一時六分開議
 出席委員
   委員長 大矢 省三君
   理事 亀山 孝一君 理事 鈴木 直人君
   理事 永田 亮一君 理事 古井 喜實君
   理事 吉田 重延君 理事 北山 愛郎君
   理事 中井徳次郎君
      唐澤 俊樹君    川崎末五郎君
      木崎 茂男君    徳田與吉郎君
      森   清君    加賀田 進君
      川村 継義君    五島 虎雄君
      坂本 秦良君    門司  亮君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 大麻 唯男君
 出席政府委員
        国家消防本部長 鈴木 琢二君
        自治政務次官  早川  崇君
        総理府事務官
        (自治庁行政部
        長)      小林與三次君
 委員外の出席者
        専  門  員 円地与四松君
    —————————————
三月二十二日
 委員纐纈彌三君、渡海元三郎君及び徳田與吉郎
 君辞任につき、その補欠として草野一郎平君、
 中山マサ君及び大橋武夫君が議長の指名で委員
 に選任された。
同日
 委員大橋武夫君、草野一郎平君及び中山マサ君
 辞任につき、その補欠として徳田與吉郎君、纐
 纈彌三君及び渡海元三郎君が議長の指名で委員
 に選任された。
同月二十四日
 委員原彪君辞任につき、その補欠として坂本泰
 良君が議長の指名で委員に選任された。
    —————————————
三月二十二日
 消防団員等公務災害補償責任共済基金法案(内
 閣提出第一四二号)
同月二十三日
 市町村職員共済組合法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第一四六号)
同月二十二日
 都道府県保険課職員の身分移譲に関する請願
(島上善五郎君紹介)(第一四八九号)
 地方税法の一部改正に関する請願(中井徳次郎
 君紹介)(第一四九〇号)
 昭和三十一年度公共事業費の割当方針是正に関
 する請願(松平忠久君紹介)(第一五二四号)
 遊興飲食税の免税点引上げに関する請願(西村
 力弥君紹介)(第一五二五号)
 旅館における遊興飲食税撤廃に関する請願(大
 野市郎君紹介)(第一五二六号)
 公衆浴場業に対する事業税軽減に関する請願(
 五島虎雄君紹介)(第一五四九号)
 公衆浴場業に対する固定資産税軽減に関する請
 願(五島虎雄君紹介)(第一五五〇号)
 小規模公営住宅に対する交付金改正に関する請
 願(大矢省三君紹介)(第一五八六号)
の審査を本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 小委員の補欠選任
 町村職員恩給組合法の一部を
 改正する法律案(内閣提出第四七号)(参議院
 送付)
 消防団員等公務災害補償責任共済基金法案(内
 閣提出第一四二号)
    —————————————
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大矢省三#1
○大矢委員長 これより会議を開きます。
 消防団員等公務災害補償責任共済基金法案を議題とし、政府より提案理由の説明を聴取いたします。大麻国務大臣。
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大麻唯男#2
○大麻国務大臣 今回提案いたしました消防団員等公務災害補償責任共済基金法案につきまして、提案の理由庄並びにその内容の概略を御説明申し上げたいと思います。
 非常勤消防団員及び一般の応援協力者に対する損害補償につきましては、従来から、市町村の責任において行われてきたところでありますが、その実施状況は、市町村財政の窮迫その他の事情により、必ずしも十分ではなく、また実際の支給額も、政府の所期する基準を相当下回っている実情にありますので、政府といたしましては、これが改善策を講じ、徹底した補償制度の確立とその完全な実施をはかるべく、鋭意検討いたしました結果、今回成案を得まして、ここに提案をいたした次第であります。
 以下、この法律案のおもなる内容につきまして、御説明を申し上げます。
 第一に、この法律案では、非常勤消防団員と消防に応援して消防作業に従事した一般者とにかかる損害補償に関する市町村の支払い責任の共済制度として、消防団員等公務災害補償責任共済基金を設立することといたしました。
 第二に、市町村は、この基金と共済契約を締結して一定の掛金を基金に支払い、国庫もまた基金に対して補助金を交付する道を開きました。
 第三に、基金は、契約を結んで掛金を支払つた市町村に対して、その請求に基き、政令で定める一定の金額を支払うことといたしました。
 第四に、基金は、公法上の法人として、定款をもって、目的、業務その他所要の事項を定め、民主的な方法で選ばれた理事長以下の役員を置くことといたしました。
 第五に、市町村が行う補償の内容を向上させ、不均衡を是正して、基金設立の効果を一そう上げるとともに損害補償の的確な実施をはかるため、消防組織法及び消防法の一部を改正して、市町村が定める条例に一定の基準を与えることといたしました。
 以上がこの法律案を提出いたしました理由とその内容の概略であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さらんことをお願いいたします。
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大矢省三#3
○大矢委員長 これにて提案理由の説明は終りました。
 次に質疑に移ります。質疑の通告がありますので、これを許します。中井徳次郎君。
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北山愛郎#4
○北山委員 中井さんが来るまで、ちょっと私から二、三お伺いします。
 消防団員等の公務員の災害補償の共済基金について、今提案の説明があったわけでありますが、どうも私ども現在まで伺っておるところから考えると、特に消防団員の公務災害補償についてのみ中央に基金を設けるというような必要性につきまして、何かつり合いのとれないような感じがいたすわけであります。というのは、同種類の恩給組合なりあるいは共済組合なりたくさんあるわけでありますが、そういうものについては、むしろわれわれから言うならば、その規模、大きさからいいましても、取り扱う金額からいいましても、中央に基金を設けてやる必要性がより大きいのじゃないか、こういうふうに恩給組合あるいは共済組合等につきましては考えられるのですが、そういうものはあと回しにして、消防団員の公務災害補償についてのみ、中央に基金を設けてやらなければならないという理由がどうものみ込めない。実際にこれが必要であるか、現在の各府県ごとに行われておる消防団員の公務災害補償組合の現状がどうであるかということの資料を出して説明してもらわなければよくわからないのでありますが、とにかく今申し上げた点につきまして、どうしてもこの制度が必要であるという理由を一つはっきり示してもらいたい。
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鈴木琢二#5
○鈴木(琢)政府委員 ただいま消防団員並びに協力者等に基金制度を設けるのは片手落ちじゃないかというお話がありましたが、実は非常勤の消防団員並びに消防の協力者の災害補償は、消防組織法並びに消防法によりまして、昭和二十三年から補償金を市町村が支払うという法律上の義務がすでにできておったわけでございます。ところが実際のその後の運営状況を見て参りますと、市町村が現に行なっておる補償の状況は、政府が考えております基準より非常に低いものでございまして、先ほど提案理由の御説明にもありましたように、最初予想したような状態に完全に行っていないわけでございヰす。それですでに数年前からあります市町村の補償支払いの義務を完全に行わせるための基金、その方法としての基金を設けるということになったわけでございますので、今日あらためて号の制度を設けたというのではなくて、すでに法律上制度として補償の義務があるものを完全に行わせるためにこの基金制度を設けた、こういうわけでございますので、特にこれだけをにわかに取り上げた問題ではないと考えております。
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北山愛郎#6
○北山委員 私の伺っているのは、今まで市町村が組合でやっておる公務災害補償は、確かにいろいろな理由で一部の府県では十分組合が結成をされない、あるいは消防協会等でやっておるというような例外があるけれども、大多数の府県においては別段支障なく行われておるというふうに私どもは聞いておったのです。ですから確かに政府が定める基準によって実際は行われていないとするならば、その個々の原因を探っていって、補助金を交付するなり、何か今やっておる府県の組合のやり方を援助していくというやり方でできるのじゃないか、こういうふうに考えるのは当然だと思うのです。今までの説明ではそうじやなかったのであって、これをわざわざ中央に基金まで設けて再保険するような格好で持っていくというのは、どうも私どもにはふに落ちないので、この点については実際の状況を十分お伺いして、またいろいろ御質問をいたしたいと思いますので、現在行われておる三十一の府県あるいはその他の消防協会等で扱っておる実情を資料としてお出しを願いたい。それから公務災害補償の補償金がどの程度に払われておるか、あるいは市町村の負担金はどういうことになっておるか、そういう実態をやはりお未し願わなければ、この案が果して必要なのかどうかという結論が出てこないと思いますから、その点資料を要求いたします。
 なお市町村の方々のお話を聞きますと、必ずしも消防団員の公務災害補償について冷淡で消極的だということはないと私は信じております。財政上のいろいろの苦労もあるかと思いますが、大した金額ではございませんから、市町村として消防団員の公務災害補償について消極的なためにうまくいっていまいのだというように私どもには考えられない。同時に、この基金法をお作りになるときに、町村会はどういう態度をとったか、これに賛成でございますか。これをやってくれ、こういう形の法案を提案してくれという要望が市長会あるいは町村会等にあるのでありますかどうか。町村会はたしか別な考え方を持っているのじゃないかと私は聞いておりますが、実際にこの仕事をやっておる市町村の意向がどうなっておるか、それをどういうふうに把握しておるか、これをお伺いしたい。
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鈴木琢二#7
○鈴木(琢)政府委員 お話にありました現在までの補償金の支払いの状況につきましては、こまかい資料を整えまして、さらに御説明申し上げたいと存じます。
 それから町村会の態度の問題でございますが、町村会としましては、当初は町村に対して直接補助をしてくれ、こういう希望があったのでございますが、その方法によりましても、必ずしも補償金の支払いが全国画一的に公平に行われるということが確保されませんので、やはりこういう基金制度によって、ある程度全国的に均衡のとれる方法で、補償金の支払いを確保した方がいいという考え方から、こういう法案を考えたわけでございまして、その状況を町村会に説明いたしましたところ、従来事情がわからなくて、いろいろ反対の意見も申しておったようでございますが、事情をお語いたしましたら町村会においても了解いたされました。
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北山愛郎#8
○北山委員 この法案の内容につきましては、またあとで詳細に伺いたいと思うのでありますが、今お話があったような実際に消防の仕事をやっておる市町村関係者、こういう団体の人たちがどういうふうに考えておるか、これは当委員会としてもその意向は十分くまなければならぬと思いますので、この審議の過程におきましては、町村会等の意見を十分聞くように一つお取り計らいを願っておきたいと思います。
 それから大麻大臣にお伺いしますが、御承知のように、先般秋田県の能代におきましては、再度の大火によって甚大な被害を受けたわけであります。この点は、先日の本会議におきまして、緊急質問として政府の態度と、これに対する対策等を承わったのでございますが、しかし何としても昭和二十四年に同じような火災が起り、そしてその後復興建設を経て大体でき上ったと思うと、また同じような大火に見舞われて、同じような損害を受けるというようなことから考えますと、今の消防の組織なり、あるいは国、地方の消防政策をもってしては、能代に限らず、どこの都市でもおそらく十五メートルなり二十メートルの風が吹いて、悪い条件のもとに万一火災が発生すれば、同じような結果になるということは、もう火を見るよりも明らかなんです。ですから、ああいうふうに各都市等の大きな火災が今の制度では防ぎ切れない、こういう事態に対して、消防の責任者、担当者の国務大臣としては、一体どういうふうな考え方を持っておるか、今後の対策をお伺いしたい。
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大麻唯男#9
○大麻国務大臣 まことにごもっともでございます。私も能代市に再度の大火がありましたことは実に痛ましいことだと考えております。何とかしてこれを絶滅しまして、そうして再びああいう災害の起らないようにしたいということで一生懸命消防でもやっております。ところが、あのようなことを天災に帰そうとか、責任をのがれようというわけでは決してございませんけれども、十五メートル以上の烈風が吹きまして、そうしてその前の火災のときに、仰せの通りだいぶん復興はいたしておりましたけれども、あの都市はまだどうも少しく消防力ということでは下回っております。他の都市に比べましてうまくいっておりません。それから水道もまだできておらない。それから木造家屋が非常にたくさんある。ところがまた折あしくその数時間前に三百坪ばかりの工場が焼けまして、消防力がそっちの方に行っておりまして、そこに烈風下にまた起ったものでありますから、消防力もどうも機能を十分に発揮できなかったという不幸もございました。そういういろいろの原因が重なり合いまして、再び災禍を繰り返したということはまことに遺憾でございますけれども、今後は政府も一生懸命各方面の全力をあげまして、都市計画その他のことについても意を用いて、再びそういう災害が起らないようにしたいと思って今熱心にいたしておるわけでございますから、消防の方におきましてもこれと歩調を合せて協力しまして、再び災禍のないように万全を尽したいと考えておる次第でございます。
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北山愛郎#10
○北山委員 災害がた起るたびに、その原因その他経過を説明して、こういうわけだ、ああいうわけだということは、われわれとしてはもう飽きているわけです。新潟のみならず、いろいろだくさんな事例があるわけなんで、これに対する対策というのは、消防力を強化すること本必要でしょうけれども、今の家屋の状態では消防力に限界があるということは、これは消防関係者のみならず、常識になっていると思う。ですから、これは耐火構造のものにする、これが切り札だということは、大体一つの常識になっていると思うのですが、今政府が一生縣命考ええているということは、この点に主力を注がなければならぬのですが、具体的にどういうふうにしておやりになるのか、そういう気持は持っているが金がないというようなことでは、これは災害を防ぐことはできないと思う。具体的には、どういうふうなことをやろうとするか、大ざつぱなでもいいですから、その具体的な対策の方向をどういうことをお考えになっているか、これを承わりたい。
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大麻唯男#11
○大麻国務大臣 この法案を御可決願いまして、そうして消防団員の士気を高めるということも一つの方法だろうと思います。それだけでは十分ではございませんので、いろいろの方面に気を配りまして最善を尽している次第でございます。
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中井徳次郎#12
○中井委員 この法案につきましては、内容をよく見せていただきまして、あらためて御質問申し上げたいと思いますが、私、消防関係につままして二、三点疑問に思っておりますところをお尋ねいたしたいと思うのであります。
 今ちょうど能代の火災の話がありました。北山さんからも御意見があった通りでありますが、私は能代市をよく知っております。それで二十四年でありましたか大災害がありまして、私ども参りましたとまには、だいぶ道路も広くはなって、防火に対する一応の措置ができているのだというのが、能代市民の私どもに対する誇りのような形で、昔からずいぶん火事がありますのでというようなことであった。ところがこの間のあの事件であります。いろいろな原因はもちろんございましょう。私も新聞などで拝見いたしますと、前に五、六軒焼けたような火事がありまして、それの跡始末、消防としてホースを乾かしたりなんかいたしているところに、また火事が起きた。寒いところでありますから、ホースが凍っておったというようなことも伺うのでありますが、しかし根本的には、あの火災を大きな目で見ますと日本の都市計画が消火、消防という点において安易な妥協をしているというように私には思えてならない。そこでお伺いしたいのですが、都市計画と消防本部との関係、現在どういうふうにあなた方は建設省あたりと折衝しておられるのであるか。これまででありますと、どうもその折衝の工合がはなはだ弱いように私は思うのでありまして、どうせ計画などできますときには、あなたの方に回るのでありましょう。あなたの方はチェックされるのでありましょうが、そういう面におきまして消防本部はどのような態度でもって臨んでいるか。具体的に言いますと、今の能代市の場合なんかは水道がない。隣に大きな川がある。まあ中小企業の町でありますから、水道を作るにも相当金がかかるでありましょうが、ああいう地勢であります。能代というのは、昔は野原の野を書いたそうであります。あまり火事があるので、名前を変えて、あの能という字に変えたのです。縁起をかついでおっただけではだめなんです。もっと合理的に徹底した指導を私は国家がこの際やるべきだと思うのであります。つきましては、消防本部は一体これまで都市計画との関連において、どんな態度であったか、それをちょっと聞かせていただきたい。
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鈴木琢二#13
○鈴木(琢)政府委員 都市計画につきましては、各都市の都市計画立案の際の委員会において、その都市の消防当局がこれに参加することになっております。相当十分な意見は申し述べておるはずであります。
 それから中央におきましては、建設省の都市計画当局からわれわれの方に連絡がございまして、常に都市計画の立案につきましては意見を申し述べております。いろいろな関係がありまして、必ずしも私どもの消防の当局の意見が、全面的に都市計画に入れられるとは限りませんけれども、相当強く意見を申し述べる機会もありました事実上意見を申し述べております。
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中井徳次郎#14
○中井委員 意見を申し述べておってもだめだからお尋ねをいたしておるのですが、どうですか。委員会とかそんな全体会議でやっておるというのではなくて、もっと立案の根本にさかのぼって、大いにあなた方の意見を通すようにがんばる。そういうようなことにおいて、現在の法制上の欠陥その他があるのじゃないですか。そういう面で、あなた方がこういうことでは困るというようなことが、どこかに必ずあると思うのです。現在のようなことをやっておりますると、毎年二月から四月にかけましては、どこかで大火があります。昭和二十二年から現在までに、十回ばかり大きな火事がありましたが、そういう点につきましてはどうですか。
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鈴木琢二#15
○鈴木(琢)政府委員 お話のように必ずしも制度上十分でない面もございますので、今後建設省当局と十分折衝いたしまして、消防当局の意見が十分加味されますように研究いたしたいと考えております。
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中井徳次郎#16
○中井委員 私はそういうことを承わっておると、まだ非常にさびしいのであります。もっと積極的な対策はないのですか。たとえば能代というような都市は、これは強制的に水道を引かすというふうなところまで国家が金を出してやる。全国において、こういう都市とこういう都市については非常に火災の危険があるから、これには特別に、たとえば助成金の率を上げてやるとか、そういう面について、あなた方がもっと積極的な活動をこれまでなすったことがありますか。そういう点について、さらに私はお尋ねいたしたい。
 それから、あなたは各都市が都市計画を作りまするときに、消防の意見を聞かれるとおっしゃる。確かに聞いておるでありましょう。しかし現実は、そこにガソリンスタンドを置いてはいけないとか、あるいはその劇場は隣の家との間が二間しかないが、これを三間にしろとか、そういう枝葉末節のことしか言っておりませんよ。そんなことでは小火は防げるかもしれません。しかし大火は防げません。日本の大体木材を材料にいたしました住宅都市では、そういうことではとうてい防げないと私は思う。消防の本質は、火が出てそれを消すんだろうけれども、最もいいのは私は予防だと思うのですが、あなた方は予防の面についてただ文書を流されるだけでは、意味がないと私は思う。もっと具体的なものを、どんどん出していく必要があるんじゃないか。これはあとで一緒に御答弁をいただきますが、そういうことではとうていここ五年や十年で、日本から大火をなくするということはできない。これにつきましては諸外国は非常に熱心に都市防災について対策を講じた歴史がある。ロンドンの火事につきましては、これは有名な話でありますが、こういうものを防ぐには、あなた方が積極的にたらぬとできませんよ。
 第二に一般論としてちょっと伺いたいのですが、今の消防の全国の形を見ますと、府県が消防に対して、どういう態度でおりますか、これを一般的に御説明願いたい。今の消防団というのは、市町村単位でありましょう。府県が中間にありましてどういう態度でおるのか、またあなた方が府県に対してどういう関係にあるか、これをちょっと伺ってみたいと思います。
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鈴木琢二#17
○鈴木(琢)政府委員 もう少し消防が積極的に都市計画等に対して火災防止対策の万全を期するように強く発言をしろというお話でございましたが、一昨日も本会議におきまして各関係大臣からいろいろお話があったようでございましたが、今度の能代市の大火、その半年前には新潟市の大火がありましたので、今度こそ各関係官庁がほんとうに一致して、都市の火災防止のために十全な対策が講じられるのではないかというふうに考えておりますので、今後お話の旨を十分体しまして、われわれも関係官庁との折衝に当りたいと考えております。
 それから消防のやっておることが、ガソリンスタンドあるいは家の構造というようなこまかいことばかりやつておるんじゃないかというお話でございましたが、これももちろん消防法によります権限によって、消防当局が建築物の構造に対する意見を申し、また建築の際に建築の同意権によって悪いところは修正させるというようなことをやっておりますが、さらに先ほど申し上げましたように、都市計画に対しても相当強い発言をいたしておりますし、また国家消防本部といたしましては、全国の都市を逐次防火診断いたしまして都市等級をきめまして、これは一級から十級までございますが、たまたまこの問の能代市は第七級に当って、あまりよくない状況でございましたが、一級から十級までの都市等級をきめまして、それに基いて各都市に対して防火的な設備をするような勧告をやっております。そういうことによって逐次都市の防火的な改造を進めていきたい、このように考えておるわけでございます。それからもう一つ、府県が消防に対してどれだけの仕事をやっておるかというお話でございましたが、これは消防組織法によりまして府県知事は市町村の消防に対して勧告、助言、指導の権限を全面的に持っておりますので、各県で実際上相当力こぶに入れておりますところは、相当強い指導を市町村の消防に対してやっております。国家消防本部といたしましても、各都道府県知事に対して強力な指導を市町村の消防に対してするように、常に警告を発しておるような次第でございます。
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中井徳次郎#18
○中井委員 今の御答弁、私ははたはだ不満足です。もう少ししっかりやれというふうな、そんな程度じゃありません。消防本部はもっと徹底した対策を立てなければならぬというのです。そんななまぬるいことでは閣議でも大いに御意見が出たからというのであなた方が案を作るのじゃないですか。もっと積極的な案を作ってぐんぐん抑さなければよくなりませんよ。またそのうちに火事があったら、その都度あやまるというだけでは私は何もならぬと思う。それから今の府県との関係ですが、非常に強力に指導しておるというが、現在各府県とも非常に赤字で困っております。現実には各府県の地方課の一職員か何かが嘱託か何かになって、消防協会か何かの仕事をしている程度であって、金もほとんど出ておりません。そうして実際は全国で大会をやるとか、表彰をやるとかいうことになると、そういうときだけ権力を発揮して、府県を通さないということはいかぬということになる。これが現実です。各地方の消防団その他は、この府県の市町村の消防に対する態度について非常にふんまんの情を持っている、これは事実である。そういうことについてあなた方は助言、勧告ということでありますが私は最後にお尋ねしたいと思っていたのだが、今尋ねてもいいですけれども、現実には今この法案にも補助金を出すとあるが、大体どのくらいの金額でどんな率になっているか。さっき水道の話を私は申し上げたが、一級から十級まで標準をお作りになった、けっこうであります。それなら十級のやつにはどうしよう、財政難ならどうしようというところまでいかなければ、文書を流しただけで火事が少なくなりますか。警視庁の消防本部とあなた方の消防本部とごちゃごちゃにして、どこにあるのだというようなことが現実にあるのですよ。私はそういう面においてあなた方を応援しているのだ。もっと助言、勧告大いにやって下さい。しかしそれにはやはり経済力あるいははっきりとした施策を打ち出してやらないことには、日本の火災というのはなかなか減らない。それをやりますと私は激減するであろうということをあなた方に予言を申し上げておる。徹底的にやりなさい、そういう点についてもう一度意見を聞きたいと思うのです。
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鈴木琢二#19
○鈴木(琢)政府委員 都道府県知事の市町村の消防に対する勧告、助言指導の方法が足りない、程度が足りないというお話でございましたが、これはいろいろ県の財政上の都合等もありまして必ずしも万全た状態ではないというお話は事実じゃないかと考えております。いろいろ財政状態にもよりますが、しかし熱心な県はやはり相当な指導もしておりますし、また消防団員の訓練等について相当な力を注いでやっております。しかし今後の行き方につきましては十分御意見に沿うように努力いたしたいと考えております。なお基金の問題につきましてはさらに詳しい資料をごらんに入れまして御説明申し上げたいと思っております。
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中井徳次郎#20
○中井委員 資料もけっこうですが、国庫もまた基金に対して補助金を交付するとあるが、三十一年度の予算に幾ら計上しておるのですか。
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鈴木琢二#21
○鈴木(琢)政府委員 後ほど資料によりましてさらに詳しく御説明申し上げたいと思いますが、概算しまして大体基金の業務に要する経費は一億円余りと推定いたしております。そのうち市町村からの掛金が大体六千六百余万円でございます。国庫からの補助金といたしましては四千万円ばかりのことを考えております。これにつきましては将来適当な時期に予算措置をいたしたいと考えておる次第であります。
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中井徳次郎#22
○中井委員 そうすると予算措置はないのですか。大麻さんどうですか、こういう法案が出まして三十一年度の予算措置がない、こういうことに了解していいのですか。
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鈴木琢二#23
○鈴木(琢)政府委員 これは現在予算措置はいたしておりませんが、とりあえず金の必要がありましたら借入金等によってまかたっていきまして、将来予算措置をいたしたい、かように考えております。
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中井徳次郎#24
○中井委員 これはずいぶんひどいことだと思うが、これは消防小委員会におかけになるつもりでありましょうが、小委員会の席などでも慎重に御検討があろうと思いますから、きょうはこの程度にいたしておきますが、最後にちょっとお尋ねいたしたい。一級から十級に各都市を指定なさった。それで十級の都市というのはどのくらいありますか。
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鈴木琢二#25
○鈴木(琢)政府委員 七級、八級八級くらいが最低でございまして、十級というのはございません。一番よいところが、ごくわずかですか、三級というのが最もよいところであります。
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中井徳次郎#26
○中井委員 最低の八級という都市は幾らありますか。
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鈴木琢二#27
○鈴木(琢)政府委員 今資料を持って参っておりませんので、はっきりしたことは申し上げかねますが、いずれまた資料によって御説明申し上げます。
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中井徳次郎#28
○中井委員 私がさっきからお尋ねしておるのは、今の御答弁で大体わかるのですが、消防本部の幹部がこの火災に対して全国で一級から十級までの等級をきめましたというお答えがあるから、一体幾らあるのかと言ったら、それはわからぬ、実は十級がないのであって、八級である、数もわからぬ、そういう不熱心さではこれは落胆するので、こんなことを実はお尋ねしても即答があるというふうに考えておりましたが、まことに残念でございます。本日はこの程度で他の人にかわりますが、消防小委員会におかれましてはこれは鋭くこの点を一ぺん洗っていただきたい。私は小委員ではありませんから、特にこの委員会を通じて皆様方にお願いして私の質問は終ります。
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北山愛郎#29
○北山委員 資料等もないのであとに譲りたいのでありますが、先ほど大麻国務大臣がこの法案をまず通して、消防団員の士気を鼓舞してというお話であります。実は私も実際消防の第一線でしばらくの間消防活動というものを見ましたが、団員の士気の方は十分あると思うのです。これは想像以上に消防団員の士気は豊富なのです。むしろ過剰ぎみです。ここで足らないのは士気が足らないのではなく、政府の施策が足らないのだ、こう言わざるを得ない。去年、一昨年も国会のこの委員会において、この点については消防本部に対していろいろと要請をして、全力を尽していろいろの施策、対策というものを考えるのだというお答えをいただいておる。ところが今度見ると、共済基金法なるものを出している。私は実は勘違いをしたのです。これは火災保険の方の共済基金じゃないかと思っていたところが、消防団員の災害補償の共済基金だ、そしてその内容というのはたった一億円の基金だ、四千万円の補助金だ、それはまだ予算措置もしておらぬという。たしか今度の国会に出されております地方自治法の改正案の内容においても、今度の法案では地方団体は予算の目途がつかないような法案を出してはならぬという規定があるはずです。こんな予算の見通しもっかないような法案を出してきて、しかもその内容が非常に貧弱なものであるならば、この法案によって消防団員の士気を鼓舞するなどということはナンセンスです。私が遺憾に思うのは、この能代の火事の場合でも起ると思うのですが、現在いろいろ各方面から指摘されております民営の火災保険損保会社がぼろもうけをしておるという問題です。ですからこういうふうな民営火災保険事業の不合理な、不当な状態に対して、火災の共済組合というようなものが族生しているのです。むしろ市町村が火災保険の公営をするとか、あるいは今の協同組合等において火災の共済をやっておる、そのいろいろな火災共済をやっておる団体の上に、火災保険の共済基金というものを考えるならばよくわかる。これは市町村あるいは府県単位のものに対して若干の補助を出せば、それで問題は解決することです。ところが何ですか、こういうふうな予算も伴わない法案を出してきた。まことに私どもは納得がいかないし、腹の中では笑いたいくらいなんです。ですから、いろいろお伺いしたいことがありますが、今民営の火災保険が非常にぼろもうけをしておるので、市町村等が公営火災保険をやりたい、当然これには中央に再保険をする火災共済の基金を設けなければならぬと思うのですが、こういうような構想については、大麻国務大臣は、消防の担当者としてどういうふうなお考えを持っておるか、お伺いしたい。
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