地方行政委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十一年五月二十九日(火曜日)
午後二時三十八分開会
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委員の異動
五月二十八日委員西川彌平治君及び後
藤文夫君辞任につき、その補欠として
川村松助君及び小林政夫君を議長にお
いて指名した。
本日委員堀末治君、松澤兼人君及び小
林政夫君辞任につき、その補欠として
斎藤昇君、大和与一君及び後藤文夫君
を議長において指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 松岡 平市君
理事
伊能 芳雄君
宮澤 喜一君
森下 政一君
小林 武治君
委員
井村 徳二君
大谷 贇雄君
川村 松助君
佐野 廣君
斎藤 昇君
横川 信夫君
小笠原二三男君
加瀬 完君
永岡 光治君
中田 吉雄君
大和 与一君
河野 謙三君
後藤 文夫君
野田 俊作君
鈴木 一君
衆議院議員
鈴木 直人君
国務大臣
国 務 大 臣 太田 正孝君
政府委員
自治政務次官 早川 崇君
自治庁次長 鈴木 俊一君
自治庁行政部長 小林與三次君
事務局側
常任委員会専門
員 福永与一郎君
—————————————
本日の会議に付した案件
○地方自治法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○地方自治法の一部を改正する法律の
施行に伴う関係法律の整理に関する
法律案(内閣提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午後二時三十八分開会
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委員の異動
五月二十八日委員西川彌平治君及び後
藤文夫君辞任につき、その補欠として
川村松助君及び小林政夫君を議長にお
いて指名した。
本日委員堀末治君、松澤兼人君及び小
林政夫君辞任につき、その補欠として
斎藤昇君、大和与一君及び後藤文夫君
を議長において指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 松岡 平市君
理事
伊能 芳雄君
宮澤 喜一君
森下 政一君
小林 武治君
委員
井村 徳二君
大谷 贇雄君
川村 松助君
佐野 廣君
斎藤 昇君
横川 信夫君
小笠原二三男君
加瀬 完君
永岡 光治君
中田 吉雄君
大和 与一君
河野 謙三君
後藤 文夫君
野田 俊作君
鈴木 一君
衆議院議員
鈴木 直人君
国務大臣
国 務 大 臣 太田 正孝君
政府委員
自治政務次官 早川 崇君
自治庁次長 鈴木 俊一君
自治庁行政部長 小林與三次君
事務局側
常任委員会専門
員 福永与一郎君
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本日の会議に付した案件
○地方自治法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○地方自治法の一部を改正する法律の
施行に伴う関係法律の整理に関する
法律案(内閣提出、衆議院送付)
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松
松岡平市#1
○委員長(松岡平市君) これより会議を開きます。
地方自治法の一部を改正する法律案、地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案、以上両案を一括して議題に供します。これより質疑を行います。
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この発言だけを見る →地方自治法の一部を改正する法律案、地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案、以上両案を一括して議題に供します。これより質疑を行います。
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松
松岡平市#2
○委員長(松岡平市君) この際委員の異動がありましたから御報告いたしておきます。二十九日、委員松澤兼人君は辞任せられ、新たに大和与一君が委員に任命せられました。同じく委員小林政夫君が辞任せられ新たに後藤文夫君が委員に任命せられました。同じく委員堀末治君が辞任せられ、新たに齋藤昇君が委員に任命せられました。
この発言だけを見る →松
小
小笠原二三男#4
○小笠原二三男君 この前小林さんにお尋ねしたんですが、第二条、追加になっております第五項の三号で、「市町村の事務の処理に関する一般的基準の設定」という点についてお尋ねした際に、この「市町村の事務の処理に関する一般的基準の設定、」とは、何か限界がある範囲の基準なんであって、一般的などの市町村のいかなる事務についても、一切の基準を決定することではないのだという話でしたが、そういうことはどこで読みとれるか。そういう点、もう少し説明願っておきたい。
この発言だけを見る →小
小林與三次#5
○政府委員(小林與三次君) これは、今度の改正は、自治法の二条の二項、三項を受けて規定いたしておるわけでございまして、その点は、この五項をごらん願いますと、「都道府県は、市町村を包括する広域の地方公共団体として、第三項に例示されているような第二項の事務で云々」のものを処理する。それでございますから、第三項に一応例示がございます。その第三項の例示というのは、第二項の事務を例示するとおおむね次の通りであるといいまして、第二項を受けておるわけでございます。第二項は、「普通地方公共団体は、その公共事務及び法律又はこれに基く政令により普通地方公共団体に属するものの外、その区域内におけるその他の行政事務で国の事務に属しないものを処理する。」こういう限定がございまして、要するに府県であれ、市町村であれ、この二項の範囲内で事務を処理する権能があるわけでございます。そこで、その一つがいわゆる「公共事務」でありますから、府県なら府県内における各種の公共事務が一つ。それからその次が「法律又はこれに基く政令」で、いわゆる委任事務といっておりますが、具体的に府県の事務としてはっきりされたものが一つ。それからその次が、三番目に、いわゆる「行政事務」といったものがあるのでございます。それでございますから、その範囲に属する事務について、府県と市町村との事務の配分を分けたわけでございます。そこで、今の三項は「一般的基準」と書いてありますが、これは、衆議院の方でもずいぶん議論になった問題でありますが、市町村のたとえば職員の数とか機構などというものの基準をこれできめられやせぬか、そういう疑いがあるじゃないかという問題があったわけでございますが、そういう問題は、そもそも府県の権能じゃないのでございまして、市町村の公共事務ですから、そういう権能はない。しかしながら、市町村がいろいろな行政活動をやるにつきまして、府県は、何と申しますか、統制条例と申しますか、その行政事務の統一をはかるために、市町村の行政事務について必要な規定を設ける規定が現にあるわけであります。これは、たとえば自治法の十四条の条例の規定がございますが、十四条の三項をごらん願いますというと、都道府県は、市町村の行政事務に関し、条例で必要な規定を設けることができる。市町村が住民を統制するようないろいろな事務について、あまり市町村ごとにばらばらになっちゃ困る。そういうものをまとめる。つまり統一的な基準を府県でやり得るという実は前提で、現在三項の規定があるわけでございます。つまりそういうようなものがこの自治法の二条の二項で府県の事務になっており、その他それぞれの個別法におきましても、こういう類の規定がございまして、そういうこと値、府県といたしまして、市町村の事柄についてもやり得る範囲のものにつきましてはこの規定でやり得る、こういうことでございます。この規定によって市町村のことは何でもできる、こういうことにはならないのであります。
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小笠原二三男#6
○小笠原二三男君 だから、この条例の制定及び罰則の委任等の条項で、現行法としてきまっておるものがありながら、なぜここへ取り上げて、こういうものを設定するという条文を明らかにしておくというのは、その範囲はどういうものですか。今度は具体的には……。
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小林與三次#7
○政府委員(小林與三次君) これは具体的に、これによって具体の事務の中味をこの法律で示そうという気はございませんのでございまして、いやしくも市町村の行政事務について統一的な基準を作る必要があれば、府県としてでもこれは作り得ると思うのでございます。その事務の中には、現在でも限定されていないわけでありまして、現在そもそも普通地方公共団体の事務は、二条で包括的に書いてあるわけですから、限定がないわけでございます。ただ包括的に書いてあるのを、府県の段階と市町村の段階だけで、府県はこういうもの、市町村はこういうものというものをおおむね類別しよう、こういう関係で今度規定を作ったわけですから、それぞれ府県は具体的のこういう事務とこういう事務をとるという意味の限定的な意味はここにはないのでございます。市町村との比較上、府県に行うべき事務を例示いたした次第でございます。
この発言だけを見る →小
小笠原二三男#8
○小笠原二三男君 どうもピンとこないのです。現行法の十四条では、「都道府県は、市町村の行政事務に関し、法令に特別の定があるものを除く外、条例で必要な規定を設けることができる。」こうある中の今改正しようとする
「市町村の事務の処理に関する一般的基準の設定」というのが一部なんですね。基準の設定もあるだろうし、行政事務そのものの具体的な扱い方を条例できめる場合もあるだろうし、いろいろあるだろうが、それは現行法で規定されている。にもかかわらず、この「一般的基準の設定」というものだけを抜き出して、ここに明文化しておかなければならない根拠、理由というものがわからないというのです。
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小
小林與三次#9
○政府委員(小林與三次君) それは要するに五項の各号に通ずる一般的な問題と関連するのでございまして、要するにこの五項に掲げました問題は、都道府県というものが市町村との比較においてどういう事務を処理するか、そういう一般的な原則を掲げたわけでございます。その掲げた一般原則を四項に分けて、一つはそういう広域的な事務、あるいは統一的な処理を要する事務、あるいはこの連絡調整に関する事務、こういうような式に大づかみに分類をしたわけでございまして、その分類をした連絡調整に関する事務の例示の一つとして、そういう市町村の事務の調整をはかる必要のあるものがあり得るということをこれは例示しただけなのでございます。それでございますから、この例示の範囲をどれだけまでこの法律に書き上げるかという問題は一つあるのでございますが、ここには、いろいろ各省とも相談をして、最も特長的な問題を掲げておこうじゃないかということで、例示として書いたわけでございます。
この発言だけを見る →小
小笠原二三男#10
○小笠原二三男君 だから、書いたことはいいのだ。書いたことはいいが、そんなこととはかかわりがないわけですよ、この「市町村の事務の処理に関する一般的基準の設定」というのは。
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小林與三次#11
○政府委員(小林與三次君) いや、その書いたこと、つまり大づかみに四つに、連絡調整の事務というふうに分けて書いたから、そういう連絡調整に関する事務といっても、これは抽象的じゃなかなかわかりができない。そこで、それをさらに上にある程度の事務を例示をする必要があるのじゃないか。そういうことによって、府県の仕事というものをなるべく具体的に浮び上らせよう。しかし、浮び上らせようとしても、すべての府県の事務を全部制限列挙することは不可能でございますから、その中で一番特長的な、普通に行われそうな問題をここに例示することにいたしたわけでございます。
この発言だけを見る →小
小
小林與三次#13
○政府委員(小林與三次君) これはそういうことでございまして、重複しておるわけじゃないのでございまして、この例示は、要するに第二条の第二項のワク内に入ってくる事務がこれはございます。第二項のワク内に入ってくるのは、十四条もそのうちの一つだし、その他いろいろな各種の法令で府県の事務として特定されておるものもあるし、それからそれぞれの公共事務として一般的に入ってくるものもあるし、各種各様の事務が第二条の二項にあるわけでございます。それで一般的にある第二項の事務を府県と市町村について、性質上府県らしきもの、それから市町村らしきものに分けよう、こういうことでございますから、重複とか、そういう問題は全然起らないと考えております。
この発言だけを見る →小
小笠原二三男#14
○小笠原二三男君 そうすると、この市町村の事務の処理に関する一般的基準の条例ができたとしましてその条例と違う市町村の事務処理上の規定というものが具体的に市町村にある場合には、やはり現行法のそれのごとく、当該市町村の条例に無効とすると、こういうことになるわけですか。
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小林與三次#15
○政府委員(小林與三次君) その通りでございまして、その事務が市町村の行政事務に関する事務として具体的に作る場合は、十四条の規定に基いて作ることに具体的になるわけでございますから、十四条の規定が当然に働く、当該条例につきましては働くということになると思います。
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小笠原二三男#16
○小笠原二三男君 それから、具体的な事務について、こうするああするということを規定するのではなくて、一般的基準という形で、この包括的に一つのめどを定めておくというようなことも、やはり現行法の十四条の精神とは違反しないということですか。現行法の十四条においても、一般的基準の設定というような原則的なことをきめて、これを市町村に強制して行くというようなことが許される立法の精神でできておるものですか。
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小林與三次#17
○政府委員(小林與三次君) これは、十四条をごらん願いますというと、「市町村の行政事務に関し、」と書いてありまして、むしろ市町村の行政事務については、どういうきめ方をどうしようが自由にむしろなっておるわけであります。しかし、われわれの考え方としましては、府県は、いやしくも市町村の行政事務について規定をするとすれば、そういう細目のことをきめる必要はない、むしろ一般的な基準だけを必要ならきめて、あとの細目のことは市町村にまかすべきだ、こういう趣旨がこの二条によってむしろ現わされておるとお考え願っていいじゃないかと思っておるのであります。
この発言だけを見る →小
小笠原二三男#18
○小笠原二三男君 この前もお尋ねしましたが、指定都市においてもやはり府県が上にある、と言うと、これまた誤解を受けるかもしれませんが、府県が一般的基準を定めて、指定都市というようなものにまでこれを適用していく、こうい形がこの改正法だけではまあ考えられるわけでございますが、指定都市は別になるわけですか。やはりこういうふうに府県が一般的基準をきめ、それによって指定都市といえどもこれに従って事務処理をする、こういうことになりますか。
この発言だけを見る →小
小林與三次#19
○政府委員(小林與三次君) この第二条といたしましては、指定都市とかかわりなく、すべての府県、市町村に通ずる一般的通則でございます。しかしながら、指定都市につきましては、今度一章を設けまして、特別に特例を設けるわけでございますから、指定都市について特定の事務については市みずからやる。たとえば営業三法に書いてありますような条例ですね、営業規制の条例は市の権限に、市でもある程度作り得るという建前を、特例を設け得るという建前を今度の特例でやろう、こういう考えでございます。そういうことでございますから、今度の特例によって、これに対するさらに例外が出てきて、指定都市は指定都市として、普通の市町村と違った地位を府県に対して持つということになるのが今度の特例の趣旨でもあり、また精神でもあると考えております。
この発言だけを見る →小
小笠原二三男#20
○小笠原二三男君 特例によって委譲された事務については、当然そうなると思いますが、委譲されない事務についても、結局指定都市の一般的な行政事務ですよ、それについても、やはり府県は他の市町村同様に基準をもってやらせると、こういうことになるわけですか。
この発言だけを見る →小
小林與三次#21
○政府委員(小林與三次君) それは、そういうことになると思います。これは市町村の問題で、指定都市については、特定の事務について特例を設けようというのがあの事務でございますから、あの事務がさらに十分であるか不十分であるかということの一つの立法論が、これは一つあり得ると思いますが、今度の場合におきましては、ああいう住民の生活に密接した保健衛生とか建築とか、そういった事務について多くの特例を設けるという建前になっておりまして、それ以外の事務につきましては、一般的な原則が働く、こういうふうに御了解願いたいと思います。
この発言だけを見る →小
小
小林與三次#23
○政府委員(小林與三次君) これは結局、指定都市のような大都市が現在府県に対してどういう地位を持っているかという問題で、これにつきましては、もうすでにほかの法律で、ある程度指定都市自身が独立の権限を持っているものもこれはあります。たとえば道路などは、指定都市がやっているわけでございますから、その他の法令で十万以上とか、そういうような段階で、ある程度例外を設けられている行政事務もかなりあるわけでございます。それから、今度法令できまっておる、非常に顕著な、市民生活に縁のある都市的な行政というものも、ある程度大巾に委譲したわけでございますから、このあとに残るとすれば、農業関係とかその他の行政、それは相当あろうと思いますが、それにつきましては、とりあえずこの形で動かして行きたいと、こういうふうに考えております。
この発言だけを見る →加
加瀬完#24
○加瀬完君 今、小笠原委員の市町村の性格の質問に関連がある問題でありますが、都道府県の性格といいますか、今度の第二条の改正によりますと、今度府県の性格というのが非常にあいまいになっておる、こういう批判が一部にあるわけです。たとえば府県の固有の事務というものが例示されておりますけれども、これも非常にあいまいである。一方府県の財政的措置として、この前から私が述べておるのでありますが、行政規模の縮小という方向がたどられておりますし、そうしてさらにまた、府県の固有事務というものがこの前よりも明確でなくなって参る。そうして市町村との競合あるいは指定都市との競合を府県に避けさせるということになりますけれども、府県の性格があいまいであれば、競合が必然的に生じてくるのではないか、こういうことも考えられるわけであります。特にこの前の自治法の改正案には補完事務ということがありましたが、これはなくなったわけであります。今度は指定都市というものが一応取り上げられて参りました。指定都市と府県というものは非常に競合する場面が多いわけであります。こういう点で、それじゃ府県の性格というのは何だということになると、広域行政ということがうたってある。この広域行政というのは一体何だということになると、総合開発計画でありますとか、あるいは治山治水事業、電源開発、利水事業、林産資源や水産資源、こういった天然自然の保全、こういったものがあげられておるわけであります。しかしこれは、今例示されたような広域行政としての府県のやるべき仕事というものは、国土計画的な性格というのが非常に強いために、国との関連あるいは府県相互の関連、こういう関係に立たなければ、なかなか実際の府県行政というものはやっていけなくなるというふうな傾向を持つものではないか。そうなってくると、府県自体でやる固有の事務というのは一体何が残るのか、こういう問題も起ってくるわけでありますが、これを自治庁の方はどうお考えになっておるか。
〔委員長退席、理事伊能芳雄君着席〕
この発言だけを見る →〔委員長退席、理事伊能芳雄君着席〕
小
小林與三次#25
○政府委員(小林與三次君) 今、加瀬委員のお尋ねでございますが、今度の改正は、むしろ都道府県のそういうまあ地位というものと市町村の性格を明確にしようというのが基本的な考え方でございまして、この規定ではなお不十分だといういろいろの御議論があり得ると思いますが、かりに不十分だといたしましても、これによって大いに府県の地位というものが私は現行の規定のままから見ればきわめて明瞭になっているのではないかと思うのでございます。そこで、そうした府県というものの職能を仕事の面から明確にしようとしてこれを設けたのでございますが、今補完事務というお言葉もお使いになられましたが、これは、いわゆる学者も補完事務と言っておりますし、われわれもそういう言葉を通常使っておるのですが、ここに書いてあります、一般の市町村が処理することが不適当だと認められる程度の規模の事務、これはわれわれの考え方からいたしますれば、いわゆる補完事務に当るものと考えるのでございます。一般の市町村ではやりにくい。しかしながら、非常に力のある市町村ではやれるかもしれぬが、一般の市町村ではやりきれない、第四号に掲げてある事務がみんなそれでございまして、そういうものは、当然府県がこれは自分の事務としてやるのが当りまえだ、こういう考え方が一つあるわけです。それとともに、今仰せられましたような、市町村の区域を包むような広域的な行政は、これは府県がやるのが当然ではないか、市町村としてはてんでんばらばらにやってやれる仕事でもなし、また、やることが適当な仕事でもないのでございまして、それは、この府県が府県の仕事として自主的にやるのが当りまえじゃないか、こういうふうに考えておるわけでございます。もっとも、そのいわゆる広域事務でも、県のレベルをこえるような特殊な大きな仕事があろうと思います。これは、国みずから、国自身の仕事、直轄の仕事として特殊なものはやってしかるべきだと思いますが、それ以外のむのは、まず府県の段階で、府県のいわゆる固有の事務として処理するのが当然だという気持をこの一号に現わしておるわけでございます。
この発言だけを見る →加
加瀬完#26
○加瀬完君 第四号のいわゆる例示されております、一般の市町村の規模においてはできなくて、府県にさせた方が適当であろうという事務は、市町村が拡大されて参りまして、あるいは町村にいたしましても、町村合併などによりまして規模が大きくなってくるわけでありますから、四号に掲げました事務というのは、将来だんだんと——現状の市町村では行えないものでも、やがて市町村の事務の範囲に入ってきていいものがたくさんあると思うのです。それから一号に掲げてある内容も、市町村の地域も拡大されますから、市町村だけで、たとえば土地改良でありますとか、市町村区域内の利水事業でありますとか、こういうものは、県の単独事業というようなものが押えられる関係から、市町村独自でやらなければならないし、また、やっていけるような傾向にもなっておると思うのです。そうなって参りますと、県独自でやらなければならないものというのは、県独自のものというものよりは、むしろ県の地域を超越した広い意味の国土計画的な立場での業務ということが主体になってくるという傾向がどうしても生じてこないか、
〔理事伊能芳雄君退席、委員長着席〕
あるいはまた、ワクを府県の地域内に考えても、その府県の地域内の、たとえば開拓、干拓の問題にいたしましても、治山治水の問題にいたしましても、これは国との関連というものが、国とのつながりというものがなくてはできないというふうな仕事が府県としてよけい残ってくるのではないか。そうすると、これは、今度の改正法に二百四十六条の二でございますか、総理大臣のいわば監督権というものが一応掲げられておるわけでございますが、そういうふうな性格のものが、国の指導監督というものが、どうしても府県行政というものに入ってこなければ、府県行政そのものがやっていけないというふうな一つの宿命といいますか、性格というものを持たせられてきておるというのが、この改正法案における府県の性格ということにはならないか。こういう心配を私は持つのです。この点どうですか。
この発言だけを見る →〔理事伊能芳雄君退席、委員長着席〕
あるいはまた、ワクを府県の地域内に考えても、その府県の地域内の、たとえば開拓、干拓の問題にいたしましても、治山治水の問題にいたしましても、これは国との関連というものが、国とのつながりというものがなくてはできないというふうな仕事が府県としてよけい残ってくるのではないか。そうすると、これは、今度の改正法に二百四十六条の二でございますか、総理大臣のいわば監督権というものが一応掲げられておるわけでございますが、そういうふうな性格のものが、国の指導監督というものが、どうしても府県行政というものに入ってこなければ、府県行政そのものがやっていけないというふうな一つの宿命といいますか、性格というものを持たせられてきておるというのが、この改正法案における府県の性格ということにはならないか。こういう心配を私は持つのです。この点どうですか。
小
小林與三次#27
○政府委員(小林與三次君) それは、今お話の通り、市町村が合併をいたしまして、規模、能力がだんだんふえていく。ふえてくれば、当然市町村としていけるだけ行政事務をやった方がいいのでございまして、われわれといたしましては、基本的の方向としてはそうあるべきものだと考えております。市町村でできる仕事は、できるだけ市町村にやらすべきだと考えております。しかしながら、現実の問題といたしましては、市町村が合併して、一万前後、かりに一万三、四千、四、五千になったといたしましても、その市町村でたとえばこの四号に掲げられておりますような仕事が全部処理できるようにすぐなるかといえば、なかなかそれはできない。ある部分はもちろんでき得るようになるだろうと思いますが、一般的に、できるような市町村にはとてもすぐにはなれぬと思います。たとえば高等学校一つ考えましても、高等学校が自分で経営できるようなのは、相当の規模の大都市でなかったら、実際これはできぬわけでございまして、そういう意味におきまして、第四号の事務というものも、相当これは広く残らざるを得ないと思います。それからもう一つ、第一号のいわゆる広域的な事務というものも、市町村がやれば、それは小さな土地改良とか、林道や山道はもちろん市町村でやってもらいたいと思いますが、府県道のようになったり、相当規模の土地改良事業のようなものになったり、あるいは河川にしろ、運河にしろ、そういうようなものは、なかなか単独の市町村じゃできないものがこれは相当多いのでございます。でございますから、そうした中間の仕事というものは、どうしても当分これはあるに違いないのでありまして、さりとてそういう仕事は、全部国が乗り出してやった方がいいかといえば、これもやっぱり行きすぎだろうと思います。国がやるのならば、これは相当大規模の仕事をさせるべきでございまして、どうしたって、こうした中間の、自治団体が自主的にやらなくちゃならない事務の分野というものは、これはきわめて広範なものがあろうと思うのでございます。だんだん市町村へ下りてから少くなっていくということは、これは事実ですが、また少くすべきものだと、私はそう思っております。しかしながら、現実には、大半の仕事というものは、これは残らざるを得ない、そういうふうに考えるのでございます。
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加瀬完#28
○加瀬完君 問題は、与えられたる権能の広域行政が、できるだけの府県に財源措置が講じられておるかどうか、いわゆる財源があるかどうかという問題になると思う。そこで、たびたびここで問題になりますように、現在の県というものはほとんど赤字で、政府からすれば、これは再建団体として出発をして、赤字解消をしてもらいたい対象の団体ばかりといってもいいと思う。こういう団体に対しまして、大体政府のとっておる方針は、行政規模を縮小するということと、今度の法案の中にもはっきりと目的として打ち出されておりますように、機構の簡素化による経費の節減ということをねらっておる。こうなってきて、一強対象になりますものは、県独自の単独事業を縮小しなければならないという事態、これは県の予算編成の一強問題点になっておる。で、単独事業というものをうんと押えられるような予算編成しかできないような財源しか与えられておらないところの府県にも、たとえば総合開発計画とか、あるいは電源開発とか、広い意味の天然資源の保全といったようなことを広域行政の立場でやろうとしても、これは財源的にさえぎられておって、ほとんどできないじゃないか、そうすると、こういう広域行政で定められておるものをやるとすれば、国からの補助金があったり、国と何か共同事業みたいな関係でやるものでなければこういうものはできないという現状にもなっておる。こうなってくれば、国とのつながりというものを離れて、広域事業といわれたって、府県の広域性というものを伸ばし得ないように今度の自治法案というものは形作られておるということにならないか、これでは、自治法という改正の中で、府県というものが大幅に自治権が伸張されたと言い得るかどうか、私の伺いたいのはこの点なんです。
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小林與三次#29
○政府委員(小林與三次君) これは、加瀬委員のおっしゃいましたのは、まあ府県のそういう法律的な地位、権能というものよりも、そういう現実の与えられた、あるいは行使し得る権能を現実にやるためには、金が、自主的な財源が与えられなくちゃいかぬのじゃないか、こういう問題だろうと思うのでございまして、これは私は、もうおっしゃる通りだと思うのでございます。一般的な権能がありましても、個々の団体がその仕事を活発にやるためには、まあそれぞれの団体によって、必要のある所もある、必要のない所もある。かりに必要があったといたしましても、財源がなくちゃこれはやれないことは明瞭でございます。だから、そういう問題は財政の問題として、いかにして自主財源というものをできるだけ保障するか、確保するかという問題で解決すべき問題だろうと思うのでございます。それは、今日の国民経済の実情から、十二分に解決されておらぬことは、これはまあ事実でございますが、こうした法律上の、行政上の権限を一方で考えるとともに、他方において自主的な財源をできるだけ充実強化していくということをあわせて考えていく必要がこれはあると思うのでございます。
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