地方行政委員会

1997-12-09 参議院 全63発言

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会議録情報#0
平成九年十二月九日(火曜日)
   午前九時三十分開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         藁科 滿治君
    理 事
                久世 公堯君
                松村 龍二君
                岩瀬 良三君
                朝日 俊弘君
    委 員
                岡野  裕君
                上吉原一天君
                田村 公平君
                谷川 秀善君
                山本 一太君
                石井 一二君
                小林  元君
                吉田 之久君
                村沢  牧君
                渡辺 四郎君
                有働 正治君
                西川きよし君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        入内島 修君
   参考人
       地方分権推進委
       員会委員長    諸井  虔君
       地方分権推進委
       員会委員長代理
       (地方行政体制
       等検討グループ
       座長)      堀江  湛君
       地方分権推進委
       員会委員(行政
       関係検討グルー
       プ座長)     西尾  勝君
       地方分権推進委
       員会専門委員
       (補助金・税財
       源検討グループ
       座長)      神野 直彦君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査
 (地方分権の推進に関する件)
    —————————————
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藁科滿治#1
○委員長(藁科滿治君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 地方行政の改革に関する調査のうち、地方分権の推進に関する件を議題といたします。
 この際、参考人の皆様に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ、本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
 皆様の忌憚のない御意見を承り、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日の議事の進め方でございますが、まず、諸井参考人から地方分権推進委員会の勧告について三十分程度お述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 それでは、諸井参考人、お願いいたします。
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諸井虔#2
○参考人(諸井虔君) 地方分権推進委員長の諸井でございます。
 先生方には常日ごろから地方分権の推進につきましては格別の御支援をちょうだいいたしまして、まことにありがとうございます。また、本日は、当委員会の勧告内容につきまして説明の機会を与えていただきましたことを感謝申し上げます。
 本日は、地方分権推進委員会のこれまでの四次にわたる勧告につきまして、その内容のあらましを説明させていただき、御理解を賜りたいと存じます。
 まず、私どもの方の出席者を紹介させていただきます。
 委員長代理で地方行政体制等検討グループ座長の堀江湛杏林大学教授でございます。
 それから、委員で行政関係検討グループ座長の西尾勝東京大学教授でございます。
 専門委員で補助金・税財源検討グループ座長の神野直彦東京大学教授でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、お手元に資料をお配りしてあると存じますが、それをひとつごらんいただきながらお聞き取りいただければと存じます。
 当委員会は、地方分権推進法に基づきまして、平成七年の七月三日に五年間の時限の機関ということで発足をいたしました。昨年の十二月二十日に第一次勧告を行いました後、本年に入りまして、七月八日に第二次勧告、それから九月二日に第三次勧告、そして十月九日に第四次勧告を順次行ってまいりました。これによりまして、地方分権推進法に示された地方分権推進のための課題について具体的指針を一通り勧告することができたというふうに考えております。
 また、当委員会の勧告のすべてが政府の作成する地方分権推進計画に着実に具体化され、実施に移される、そういう改革案になっているというふうに考えておる次第でございます。
 それでは、四次にわたる勧告の概要につきまして御説明申し上げます。資料の八ページからその勧告の内容が書いてございます。
 まず、第一次勧告におきまして、明治以来の我が国の中央集権型行政システムの中核的部分を形づくっておりました機関委任事務制度については、国と地方公共団体とを上下、主従の関係に置いている。二番目に、知事、市町村長に地方の代表者と国の地方行政機関としての二重の役割を負わせているため、知事、市町村長が地方公共団体の代表者としての役割に徹し切れないなどといった弊害が生じていることから、国と地方公共団体との行政システムの関係を地方自治の本旨を基本とする対等、協力の関係に転換させるために、この際、機関委任事務制度そのものを廃止すべきことを勧告いたしました。
 それから、地方公共団体の事務の新たな考え方でございますが、従前の地方公共団体の事務を再編成いたしまして、新たに自治事務、これは仮称でございますが、それから法定受託事務、これも仮称でございますが、その二つに区分することといたしまして、新たな事務区分に応じた条例制定権、地方議会の権限、監査委員の権限等の制度上の取り扱いについて基本的考え方を整理いたしました。
 このような地方公共団体の事務の新たな考え方を踏まえて、従前の機関委任事務について、事務自体を廃止するもの及び国の直接執行事務とするものを除きまして、原則自治事務、例外法定受託事務とする方針で事務区分の整理を個別の事務ごとに行い、地方自治法別表第三、第四に掲げる五百六十一項目の機関委任事務すべての整理を第四次勧告までに終えることができました。その結果、従前の機関委任事務に占める自治事務と法定受託事務との割合はおおむね六対四となりました。
 なお、事務自体を廃止することとしたものは十一項目、国の直接執行事務としたものは二十項目となっております。
 また、従前、団体委任事務と称しておったものがございますが、これは今後とも存続すべき事務は自治事務とすることにいたしました。
 それから、第三次勧告におきまして、地方事務官制度の前提となってきた社会保険関係及び職業安定関係の機関委任事務につきまして基本的に国の直接執行事務といたしまして、職員はそれぞれ厚生事務官、労働事務官とすることによりまして地方事務官制度を廃止することといたしました。
 次に、権限移譲の関係でございますが、国から都道府県への権限移譲については、農地転用許可、保安林の指定、解除など、地域づくりに関し長年の懸案であった事項を中心に第一次勧告で取り上げましたが、第四次勧告では市町村の規模等に応じた権限移譲について検討いたしまして、二十万人以上など一定の人口規模を有する市を当該市の申し出に基づき指定することなどによりまして、権限をまとめて移譲することとしております。
 例えば、指定都市へ移譲すべき事務としては埋蔵文化財包蔵地域における土木工事等の届け出受理等がありますし、また中核市へ移譲すべき事務としては大気汚染の公表等があります。また、今回新たに設定した人口二十万人以上の市へ移譲すべき事務としては公害関係の規制地域の指定や開発行為の許可等がございます。そのほか、すべての市、すべての市町村へ移譲すべき事務として整理したものを含めまして、全体で三十四件について提言をいたしました。
 また、特に地方公共団体から要望の強い都市計画については、都道府県から市町村へ決定権限を大幅に移譲するとともに、国、都道府県による関与も限定することといたしております。
 次に、機関委任事務制度の廃止に伴う事務区分の再編成に合わせまして、国と地方公共団体との新しい関係を確立するため、地方公共団体に対する国の関与のあり方も極力廃止、縮減する方向で見直す必要が出てまいりますので、国の関与の基本類型を一般ルール法で設定することや、公正、透明性を確保するための国の関与の手続と紛争処理の仕組みを定めることとしております。
 まず、地方公共団体が担う事務に対する国の関与については、法定主義の原則、一般法主義の原則、公正・透明の原則、この三つの一般原則を定めております。
 また、一般法主義の原則に基づきまして、一般ルール法で定めることとされる国の関与の類型を自治事務及び法定受託事務の性格に応じて設定をいたしまして、事前協議に合意を要するものや緊急時等に指示ができるものを限定することとしております。
 次に、国と地方公共団体の新たな関係の具体的なあり方といたしまして、第一に地方公共団体に対する国の関与の手続のルール、第二に地方公共団体の意見の申し出と国の応答義務、第三に国と地方公共団体との間の係争処理の仕組み、この三つについて提言をしております。
 地方公共団体に対する国の関与の手続については、官と民の関係を律する行政手続法的な考え方に準じてその調整ルールと手続を定めようとするものであり、第一に国が関与等を行う際の書面交付などの書面主義の原則、国による許認可等の基準の公表など手続の公正、透明性の確保、第三に標準処理期間の設定など事務処理の迅速性の確保といった内容を原則として一般ルール法に定めることとしております。
 また、特定の地方公共団体または地方自治全般に影響を及ぼす国の施策に関し、地方公共団体の意向が適切に反映されるための機会を設ける意味から、地方公共団体の意見の申し出の仕組みと、これに対する国の応答義務についても勧告いたしております。これらにつきましては第二次勧告で提言したものでございます。
 国と地方公共団体との間の係争処理の仕組みにつきましては、第四次勧告において最終的に結論を得ることができました。すなわち、第一に、国の関与に関する係争を処理する第三者機関として国地方係争処理委員会、これは仮称でございます、を置くこと。第二に、地方公共団体は国の関与に不服がある場合に、国は地方公共団体が是正措置要求または指示に従わない等の場合に委員会に審査の申し出をすることができる。地方公共団体と国の両方が審査の申し出をすることができるということでございます。第三に、委員会は審査の申し出を受けて勧告または調停を行う。第四に、委員会の勧告に従わない場合等には、地方公共団体は関与の取り消しの訴え等を、また国は是正措置要求または指示に従わないことの違法の確認の訴えを高等裁判所に提起することができることを提言しております。
 次に、都道府県と市町村の新しい関係でございます。
 これまでの機関委任事務制度のもとで、都道府県が市町村に対して一般的に優越的な地位にあり、市町村の事務に関与したり市町村を指導したりすることが当然であるかのような様相を呈してきたことを踏まえ、都道府県と市町村の間において、分権型社会にふさわしい対等、協力の新たな関係を構築していくこととしております。このため、都道府県と市町村の事務配分を見直し、機関委任事務制度を前提とする従来の後見的な監督規定を廃止するとともに、市町村に対する都道府県及び国の関与を極力縮減することとしております。
 次に、国と地方公共団体の財政関係については、第二次勧告において、地方公共団体の自主性、自立性を高める観点から基本的見直しを行う必要があることを踏まえ、第一に国庫補助負担金の整理合理化、第二に存続する国庫補助負担金の運用、関与の改革、第三に地方税、地方交付税等の地方一般財源の充実確保、この三つの視点から財政面における自己決定、自己責任の拡充に向けた改革方策を提言いたしました。
 国と地方の経費負担区分の原則等でございますが、最初に国と地方の関係を整理する方向といたしまして、第一に地方公共団体の担う事務に要する経費につきましては、従来どおり当該地方公共団体が全額負担することを原則とすることとしましたが、専ら国の利害に関係のある法定受託事務などについては、国はその負担すべき割合に応じて毎年度確実に負担することとしております。第二に、法定受託事務または法律に定めのある自治事務のうち地方公共団体が実施を義務づけられているものは、国はそのために要する財源について必要な措置を講ずることとしております。それから、国庫補助負担金の整理合理化を進めるに当たりまして、国庫補助金または国庫負担金の区分を明確化することを求めております。
 次に、国庫補助負担金の整理合理化の基本的考え方として、第一に存続意義の薄れた事務、事業及びこれに対する国庫補助負担金の廃止、第二に同化、定着、定型化しているもの、人件費補助等の一般財源化、第三に五年を終期とするサンセット方式やスクラップ・アンド・ビルドの原則の徹底等を提言しております。
 国庫補助金については、国家補償的な性格を有するものや災害支出に関するものなどを除き、原則として廃止、縮減を図っていくほか、補助率三分の一未満のもの、零細なものなどについて原則として廃止または一般財源化等を進めていくこととしております。また、国庫補助金削減計画を策定し、計画的に削減していくこととしております。国庫負担金については、おおむね十年ごとに基本的な見直しを行うとともに、対象分野、事業についても限定することとしております。
 存続する国庫補助負担金については、地方の自主的、自立的な行財政運営の確立を図る観点から、補助金等適正化法等及びその運用のあり方についての見直しを含め、その運用、関与の改革を図ることとしております。なお、例示として百件の国庫補助負担金を取り上げ、整理合理化や運用、関与の改革等の処方せんを具体的に示しました。
 次に、地方税財源の充実確保として、地方税、地方交付税、地方債を取り上げております。
 地方税については、地方の歳出規模と地方税収入の乖離をできるだけ縮小する観点に立って、課税自主権を尊重しつつ、その充実確保を図るべきであるとしております。また、国と地方の役割分担を踏まえつつ、中長期的に国と地方の税財源配分のあり方について検討しながら充実確保を図っていくべきことを勧告するとともに、当面は国庫補助負担金の廃止、縮減を行っても引き続き当該事務の実施が必要な場合や、国から地方公共団体への事務、権限の移譲が行われた場合において、その内容、規模等を考慮しつつ、地方税等の必要な一般財源の確保を図ることとしております。
 さらに、課税自主権の尊重の観点から、第一に法定外普通税の許可制度を合意を要する事前協議とし、税源の所在及び財政需要の有無は事前協議の基本事項から除外すること、第二に法定外目的税制度を創設すること、第三に住民みずからが負担を決定する性格が強い個人市町村民税については制限税率を廃止すること、以上三点を提言いたしました。
 地方交付税については、その総額の安定的確保を図るとともに、算定方法の簡素化の観点から、補正係数を極力単位費用化するとともに、その算定方法について地方公共団体から意見を申し出ることができる制度を設けることとしております。また、財政再建、行革努力等を促す観点、市町村合併の支援の観点からの財政需要に反映させることの検討や、地方債の元利償還期について、地方債の実償還額等に応じ基準財政需要額に算入する措置のあり方の見直しなどを提言しております。
 地方債許可制度については、地方公共団体の自主性を高める観点に立って廃止し、事前協議制に移行するとともに、地方財政計画等を通じた財源措置は、合意が調った地方債についてのみ行うこととしました。ただし、赤字額や公債負担が一定水準以上の地方公共団体等については原則起債禁止としておりますし、一定の場合には許可を受けて発行することとしているほか、財政構造改革期間中においては地方公共団体の歳出の抑制が求められていることから許可制度を維持することとしております。
 次に、地方行政体制の整備、確立として、第一に地方公共団体における行政改革等の推進、第二に市町村の自主的合併や広域行政の推進、第三に地方議会の活性化、第四に住民参加の拡大、多様化、第五に公正の確保と透明性の向上、第六に首長の多選の見直しについて、地方公共団体において自発的な取り組みを積極的に行うよう要請するとともに、国が講すべき支援策や促進策について提言をしております。
 行政改革等の推進については、第一に、行政改革大綱等の改定、充実、年度行政改革実施計画の策定、公表、第二に、定員管理、給与の適正化等、第三に、人事交流と人材の育成等を取り上げております。
 また、市町村の自主的合併については、今まで以上に積極的に進めていただくため、第一に、大都市圏、地方中心都市とその周辺地域、過疎地域などの地域の実情に配慮した施策を実施することとし、政令市、中核市の権限の拡大、中核市の要件緩和、中核市に準ずる市の特例の創設、市となるための要件の見直しの検討を行うこと、第二に、合併推進のための都道府県の役割として、地域の実態を反映した市町村合併のパターンの提示、先進事例の紹介等を行い、国はこのために必要な指針を策定すること、第三に、そのほかとして、地方交付税等による財政上の支援措置の検討、住民発議制度をより効果的なものとするための制度的工夫、旧市町村代表の合併市町村の執行機関などへの参加の仕組みの導入などを提言しております。
 地方議会の活性化として、条例による議決事件の拡大、議会事務局の充実強化、議員定数の弾力化、議会の公開の推進等を取り上げております。
 住民参加の拡大、多様化として、直接請求制度の見直しの検討、住民投票制度の検討、民間のコミュニティー活動等との連携、協力のための支援等を提言しております。
 公正の確保と透明性の向上として、第一に情報公開の推進、第二に行政手続の適正化、第三に監査機能の充実強化を提言しております。
 首長の多選については、首長の選出に制約を加えることの憲法上の可否を十分吟味した上で、地方公共団体の選択により、多選の制限を可能とする方策を含めて幅広く検討するよう提言をしております。
 次に、国が地方公共団体に対し、職員、行政機関等を設置しなければならないと義務づけている必置規制について、地方公共団体の自主組織権を制約すると同時に、行政の総合化と効率化を阻害する要因ともなっているとの認識に立って、必置規制は法令に根拠を置き、必要最小限のものにとどめることとするとともに、職員、行政機関、施設、各種審議会等について七十九件を具体的に取り上げ、提言をいたしました。
 国の地方出先機関の見直しについては、地方分権の推進に伴い事務量が減少する機関、本庁と事務、補助金等の手続が重複する機関について見直しを進めるよう提言をしております。
 以上が地方分権推進委員会の第一次から第四次までの勧告の概要でございます。
 最初にも申し上げましたとおり、四次までの勧告によりまして、地方分権推進法により示された地方分権推進のための課題について、地方分権を推進し、国と地方公共団体との間の新たな関係を確立するための道筋を示すことができたものと考えております。国と地方公共団体の双方が、四次にわたる勧告が示した国と地方公共団体との関係についての新たな枠組みのもとで対等、協力の関係を築き上げる努力を続けることにより、我が国の行政のあり方は大きく変わることと信じております。
 今後、委員会の任務は、地方分権推進計画の実施状況の監視に中心を移すこととなりますが、政府による地方分権推進計画の策定作業の間においても、これをよりよいものとするために、随時政府に協力し、必要に応じ補足的な検討を行ってまいりたいと考えております。
 以上で説明を終わらせていただきますが、当委員会の活動に対しまして、引き続き議員各位の御理解と御支援を切にお願いする次第でございます。
 どうもありがとうございました。
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藁科滿治#3
○委員長(藁科滿治君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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上吉原一天#4
○上吉原一天君 地方分権推進委員会の諸井委員長さんを初め各委員の先生方におかれましては、第一次から第四次までにわたります勧告の取りまとめにつきまして大変な御苦労をなさったと思います。敬意を表したいと思います。
 今回、私自身の経験も踏まえまして若干御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、機関委任事務の廃止というのは、御説明にもありましたが、大変画期的な改革だというふうに思いますけれども、それが実際に実現するかどうかというのが本当の問題でございまして、現場の実務の感覚では、これによりまして国の関与がどれだけ減るのかというのが問題視をされているわけでございます。勧告ではかなり国の関与を認めることになっておりますけれども、これで本当に国と地方の関係が抜本的に変わると考えてよろしいのでしょうか、お伺いをいたします。
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諸井虔#5
○参考人(諸井虔君) 地方分権推進委員会では、国の関与について、機関委任事務制度を根本的に廃止するということで、今まで国が包括的に指揮監督権を持っていた、その点をまず根本的に改めるということをねらったわけでございます。
 従来、そういう包括的な指揮監督権で、指導、通達というものが詳細に行われてやってまいりました。今後は国の関与は法律かそれに基づく政令に具体的な根拠を有する個別的関与に限られることになります。また、それによって国の関与というのは従来に比べて相当限定されることになるというふうに考えております。
 また、勧告では、個別的な関与について、先ほど申し上げましたように、自治事務とか法定受託事務の類型に応じて基本的に幾つかの関与の類型というものをつくっております。いわゆる許可、認可、承認といったような権力的な関与は自治事務については基本的には認めないということにしております。
 また、事前の協議をするような場合、特に事前の協議でも合意が条件になっているようなケース、これは極力限定をすることにして国の関与の縮減を図ってまいります。
 また、国の関与があるとしても、透明性あるいは公正性というものを確保するためにその関与のルールを定めることにしましたほか、もしそれについていろいろ解釈の相違とか意見の対立があった場合のそういう係争処理のために、第三者機関として国地方係争処理委員会を設立してそこで新たな勧告制度をつくる、第三者機関が係争について勧告をする、それに不服な場合には高等裁判所の方へ上告をしていくというようなルールもつくったわけであります。
 こういうようなことを大分やりましたものですから、関与があるとしても従来に比べましたら相当程度大幅に縮減ができるんではないかというふうに考えております。
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上吉原一天#6
○上吉原一天君 関与の原則というのをはっきりさせたということは大変評価できると思います。
 ただ、個別関与の仕方も、従来ですと通達行政ということが言われておりまして、国の方がどんどん通達を出して地方団体の手足を縛るということがあったわけでございます。
 私が考えるところによりますと、そもそも通達というのは同一の行政組織の中で上級庁が下級庁に対して自分たちの統一的な考えなり解釈なりを伝達する、こういうものが通達だというふうに思いますが、もし機関委任事務が廃止をされれば国と地方は対等の関係になるわけですから、通達行政も極力なくなるんじゃないかというふうに思うわけです。ただ、法律所管省というのが本省というか国の方であるわけですから、同じような姿勢で統一的に運用をしたいという国の意向が働きまして、余り変わらないんじゃないかというような気もするわけです。
 ですから、国と対等の関係に立つとされます地方自治体に対するこのような通達というのは今後どのように評価をされるのか、また従来のような通達行政がなくなるという保証があるのかどうか、その辺をお伺いいたしたいと思います。
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西
西尾勝#7
○参考人(西尾勝君) 機関委任事務における包括的な指揮監督権は今回の勧告に従いまして廃止されます。今後は国の関与は法律またはこれに基づく政令にその根拠が定められる必要があるとしておりますので、従来のような包括的な指揮監督としての通達によって地方公共団体に事務を義務づける等の関与は廃止されることになります。
 なお、勧告では、法令所管省庁は自治事務につきましてもその法令の解釈を技術的助言の意思として地方公共団体に示すことができるとしておりますけれども、このようなこれまで施行通達などと呼ばれてきたものに当たるものも機関委任事務に関する指揮監督として行われるものではなくなり、地方公共団体を法律上拘束するものではございません。
 万一、現在と同様にいわゆる通達行政と言われるようなものが行われるようなことがあった場合でありますが、今後、地方公共団体は国の関与に不服がある場合は国地方係争処理委員会に審査を申し出ることができることにしております。さらに、司法審査への道も開かれることとなっております。したがいまして、このような第三者的な解決が図られることによりまして違法等の関与は是正され、その結果いわゆる通達行政は排除されていくものというふうに私どもは考えているところでございます。
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上吉原一天#8
○上吉原一天君 次に、経費負担の問題についてお伺いをいたします。
 現行制度のもとにおきましては、国と地方の経費負担について、固有事務、団体事務、それから機関委任事務、こういった事務の性格にかかわらず、地方公共団体が実施主体となる事務、事業の費用につきましては地方公共団体が全額を負担するということを基本とした上で、これらに要する経費につきまして国が地方税あるいは交付税などの一般財源を含めまして財源措置を講ずるというふうにされているわけでございます。
 機関委任事務が廃止をされて、新しい事務区分におきましては、私の考えですけれども、筋を通した考えをするならば、自治事務の経費は地方の財源として確保すべきであって、現在の国の負担分というのは地方に移管をされるべきだというように思いますし、法定受託事務につきましては、本来これは国が直接執行すべき事務なわけですから、地方交付税のような地方の固有の財源から支出をされるのではなくて、国の財源とした上で負担金やあるいは委託費のような形でもって負担をさせる仕分けが必要じゃないかというふうに思うわけでございます。
 この辺が新制度では財政的な性格づけが機関委任事務に似てあいまいではないかというふうな気がいたしますが、その辺どうお考えでしょうか。これは委託費という制度ならば不交付団体にもお金が渡ることになりますね。ですから、その辺をどうお考えなのか、お伺いをいたします。
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神野直彦#9
○参考人(神野直彦君) ただいまの上吉原先生の御質問は、法定受託事務については現在の委託金のように、つまり専ら国の利害にかかわる事務について出している委託金のように全面的に国が負担すべきではないか、こういう御趣旨で、そうすれば事務区分と経費の負担区分というのは明確になるのではないかという御意見だと思いますが、私ども委員会でも先生のような御意見を検討した経緯がございます。
 しかし、結論といたしましては、先生今御指摘のように、現在の地財法の基本的な原則である、それぞれの事務を執行している政府と申しますか、中央政府だったら中央政府が執行している事務は中央政府が負担する、地方公共団体が執行している事務については地方公共団体が全額これを負担するという原則は一応貫くべきではないかというふうに考えまして、その上で現在地財法が規定しているような利害に基づく負担区分というようなことを基本的な考え方として堅持すべきではないかという結論に達しております。
 したがいまして、専ら国の利害にかかわる事務については全面的に国が負担する、しかしナショナルミニマムのようなものについてはそれぞれ国の利害に応じて負担し、かつ全国的な計画に基づくものについては現在の負担金というような形でもって負担するというような考え方で整理をさせていただいたところでございます。
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上吉原一天#10
○上吉原一天君 今の問題は財源全体の措置の問題ともかかわってくる大きな問題だと思いますので、その中でまた検討していただきたいというふうに思いますけれども、時間がないので次へ移ります。
 行政のスリム化の問題をちょっとお伺いいたします。
 国民が今地方分権を望む、規制緩和を望む、いろんなことを行革でやっておりますけれども、これは行政の肥大化を防いで効率化した政府をつくりたい、こういう願望のあらわれだというふうに思います。地方分権の推進に当たりまして、推進法の第三条第三項におきましては、国、地方を通じた行政の簡素効率化を推進するよう念を押しておるわけですね。勧告の実現に伴う効率化によりまして国の定員は減少することになるのか、もしなるとすればどの程度減るというふうに見通しておられるのでしょうか。また同時に、地方の方では機関委任事務が廃止されまして効率化が図られますならば、新規事業としての事務、例えば介護保険などにつきましては別ですけれども、定員も減る、あるいは抑制されてしかるべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。
 また、あわせて人の問題ですけれども、推進法制定時に、地方分権が進めば国の優秀な公務員が地方にどっと移るような答弁もあったように思いますけれども、これは非常に望ましいことだというふうに思います。今回の勧告を通して見る限り、どうもそのような人材の地方大量移動というのは考えにくいと思いますけれども、この辺いかがお考えでしょうか、委員長にお尋ねいたします。
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諸井虔#11
○参考人(諸井虔君) 我々委員会は、地方分権に取りかかる一番最初の前提として、地方分権によって地方の役人の数がふえるというようなことはあってはいかぬということをまず大前提として考えました。
 それで、機関委任事務制度の撤廃を初め関与の縮減をやってまいりますと、今まで地方の自治体の人たちが中央の省庁にいろいろお伺いを立てに行くその手間暇、金というものはかなり縮減をされるわけでございます。ですから、基本的にはむしろ縮減になっていくんだと。おっしゃるように、今後また新たな地方自治体の行政というのがふえてまいります。できるだけその人数をふやさぬでそういうものがこなせるような体制に持っていくのが基本じゃないかというふうに考えております。
 それから、中央の方は、もちろん関与の縮減によってある程度事務量が減ってくることは間違いないと思うんですが、では一体何人ぐらい減るのかとか何割減るのかというような数値的な算出の仕方は困難なところで、しかし全体としての事務の縮減につながることは間違いないと思います。あとは中央省庁の方でその辺を真剣に考えて、今後スリム化の進む中でそういうものを台にして人数を減らしていくという方向ではないかと思います。
 それから、人材の面につきましては、今まで自治体に自分で考えて仕事をするということをさせないで、先ほどおっしゃいましたような通達とかいろんな指示監督ですべて中央にお伺いを立てて仕事をさせるような方策をとってきているわけですね。そういう中では人材が育つわけがないわけであります。これからどんどん仕事が地方へ移っていく、関与も減っていくということになれば、これは当然、地方の人材の質がもともと悪いわけではないわけでありまして、仕事をやるチャンスを与えていないわけであります。ですから、その辺がこれからどんどんおりてくることによって人材が育っていく、それが一番ポイントだと思いますね。
 それから、中央から地方へ移るという点は、実は事務権限あるいは財源等がどかっと移っていくと当然そういう現象が起こると思うんですが、今回の四次勧告までのところでは関与の縮減の方に力点がありまして、権限の移譲についてはそれほど大きなものではございませんので、今までの勧告の中でそういう現象にはならないんじゃないかというふうに考えております。
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上吉原一天#12
○上吉原一天君 今回の第四次勧告の中で、新しく人口二十万の市に対する権限移譲が勧告をされますけれども、人口だけをとらえて権限に差を設けるという考えに至ったのはどういう御趣旨なんでしょうか。
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西
西尾勝#13
○参考人(西尾勝君) 市町村への権限移譲につきましては、すべての市町村に一律に権限を移譲できればこれにこしたことはないわけでございますが、なかなかそうはいかない事務が多いわけでございます。
 市町村への権限移譲を少しでも推進していくというために、これまでも政令市あるいは中核市に権限を移譲するという方式があったわけであります。そこで、その政令市、中核市以外に、行政ニーズが集中しておりましたり、あるいは事務処理に必要とされる専門的な知識とか技術を備えた組織が整えられると思われるような市町村から段階的に権限を移譲していくというのも一つの有益な方策ではないかというふうに考えた次第であります。
 その際、一般的に申しますと、市町村の組織規模、役所、役場の組織規模というものはその地域社会の人口の規模に応じて大きくなり、そしてまた専門的職員も確保されていくという形になっておりますものですから、一応人口を基準として権限を移譲するということも一つの考え方ではないかというふうに考えた次第でございます。
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上吉原一天#14
○上吉原一天君 私は、せっかく権限を移譲するなら中核市に準じたような権限、特に町づくりの権限というのが各市町村から非常に強い要望があると思うんですね。その辺も含めて検討すべきではなかったのかなというふうに思っております。
 時間がないので次に移りたいと思いますけれども、財源の問題でございます。
 地方自治を確立するためには地方税財源、特に地方税源の充実が不可欠なことは言うまでもないわけです。今回の勧告では、国から地方への権限移譲が行われた場合や国庫補助負担金の廃止、縮減が行われた場合の一般財源の確保につきましては述べられておりますけれども、その具体的な方法が明示されておりません。自治体は国税から地方税への税源移譲あるいは交付税率の引き上げなどによる明確な一般財源措置がなされるべきだというふうに考えているわけですけれども、委員会としてはどのようにお考えでしょうか。
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神野直彦#15
○参考人(神野直彦君) 先生御指摘のように、勧告では二つの場合に一般財源化を図るということになっておりまして、一つは国から地方に事務権限が移譲された場合、それからもう一つは補助金、負担金を整理合理化してもなお事務を実施しなければならない、こういう場合に一般財源化を図るようにというふうに指摘させていただいておりますが、その場合も所要の財源を明確にするように、地方財政計画などでそれぞれ一般財源化を図る場合には所要の財源を明確にするようにということをそれぞれの場合にうたっております。
 その上で先生の御指摘は、具体的に地方税を充実していくのかあるいは交付税を充実していくのかということが不明確ではないか、一般財源化といっても二つの場合いずれを充実していくのかということが不明確ではないかという御指摘だろうと思いますが、この二つの場合にどういう内容、つまり補助金を削減、整理合理化するような場合でもどういう補助金が整理合理化されるのか、そういう内容と規模を考慮いたしませんと決まってまいりませんので、一応私どもとしてはその内容と規模などを考慮した上で地方税、それから交付税というような一般財源化を図っていただきたいというふうに勧告では考えております。
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上吉原一天#16
○上吉原一天君 今まで地方税財源の充実というのを五十年間も叫び続けて実現できなかった。政府答弁では常に国の財政と地方の財政は車の両輪だというふうに言っているわけですけれども、いつも踏みにじられるのは地方だったわけですね。そこで、今回の分権委員会に期待するところが多かったわけでございます。権限の移譲につきましても大変な御苦労をされたことはわかります。財源については今まだ明確になっていない、政府の対応待ちだということでございますので、今後ますます、まだまだ検討すべき課題は多いんじゃないかと思うんです。
 けさの報道によりますと、諸井委員長さんが橋本総理にお会いをなされて、総理の方から御指示があったというような記事もございますので、差し支えない範囲でその内容と今後の取り組みの決意につきましてお伺いをいたしたいというふうに思います。
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諸井虔#17
○参考人(諸井虔君) 昨日、橋本総理にお会いしたのは事実でございます。なぜかと申しますと、私ども第四次勧告を提出申し上げたときにも事務権限の移譲についてもう少しやれぬかなというお話がございました。その後、国会答弁その他いろんなところで地方分権推進委員会にもっと追加して仕事をやらせるんだというようなことを発言しておられます。我々もこれは何かやらなくちゃいかぬなということで内部でもいろいろ議論をしてまいりましたが、実は今までのシステムで、例えば地方公共団体側から何をしてほしいのかという意見を当時とって、それを省庁の方へぶつけて、それですり合わせをしていって最後に調整できたものを勧告としてまとめる、これで一応全体の仕事をやり終えておるわけでございます。ですから、これから新たに加えるということになりますと、場合によると蒸し返しじゃないかとか重複じゃないかとかというふうな非難も出てくるわけでございます。
 しかし、一方で申しますと、今回の行革会議でもやはり権限移譲をしていくことによって中央の省庁のスリム化を図っていくということで、それが大ぐくり再編成の一つの前提になっているというようなこともございますので、総理の真意と申しますかお考え、どのぐらいのところを考えておられるのかということを一遍よく伺って、その上で委員会に正式にかけまして、今週、委員会を予定しておりますので、そこへかけましてお諮りをして、それで今後、権限移譲についてどのような方法でどのぐらいの範囲で、あるいはどのぐらいの期間に追加した仕事をやっていくかということを決定したい、こういうふうに今考えている次第でございます。
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上吉原一天#18
○上吉原一天君 終わります。
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田村公平#19
○田村公平君 四人の参考人の先生方、きょうはお世話になります。ありがとうございます。
 地方と国の関係というのは、大変古くてそして新しくて重いテーマだと思います。地方分権推進法という法律ができまして、この二年間の四次にわたる勧告を実は詳細に読ませていただきました。そこで、その昔、といってもそれほど昔ではありませんが、大平さんが内閣総理大臣になったときに、田園都市の理念に基づいた地方の時代ということを総理としては大変重く打ち出されたことが記憶に残っております。
 そういう中で、この四回にわたる勧告をしていく中で、そこから後を追うようにして、これは委員長も同じメンバーに入っておられますけれども、政府における、この分権推進委員会は分権推進法という法に基づいてできておりますが、橋本内閣総理大臣を会長とする行革会議との関係といいましょうか整合性といいましょうか、片方では分権、権限移譲、財政の問題、いろんな問題があります。
 ところが、二十二省庁体制からいわゆる一府十二省庁という、そこいらの整合性というか悩みというんでしょうか、ちょっと焦点が——私は本来は分権をきちっとやっていく過程の中で中央省庁のスリム化だとかそういうことも当然できてくるんじゃないかなと思っておったんですが、何か屋上屋を重ねるような、何か分権委はもう四回の勧告を出したんだ、これで終わったんだと、行革会議の方が今はメーンだみたいなというふうに、選挙区へ帰っても一般的にそういう印象を非常に受けるものですから、そこいらのあつれきと言ってはおかしいんですが、苦労話でも結構ですけれども、伺わせていただければと思います。
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諸井虔#20
○参考人(諸井虔君) 今進行している、橋本総理に言わせると六大改革ということがございます。結局、戦後の日本がやってきた体制あるいは構造そのものを根本的に変えていこうという話ではないかと思うんですね。いわゆる六大改革というのはみんなつながりがあって、全部相互連関しながら進めていかないとこの改革というのはできないんだろうと思います。
 また、その六大改革の中の一番中心をなすのは行政改革。ということは、今まで日本は行政主導、中央集権でやってきた。その体制がいよいよ行き詰まってきたので改革をしなきゃならぬ。そういう意味では、やっぱり行政改革が一番中心をなすものであるというふうに考えます。地方分権というのは、その行政改革の中の重要な一環である。行政改革というのは、今まで行政側が全部主導して、各省庁が分担管理し、省庁間調整で事を運んできた、そのやり方が行き詰まってきたから改革しなきゃならぬと。
 どういうふうにしなきゃいかぬかというと、結局、全部今まで役所に押しつけて、何かあれば役所は何しているというふうに国民も言ったわけですね。それをそれぞれが責任を分担していくと。まず、国の大きな方針というものは政治が分担をすべきことだろうと思いますし、それから経済の問題というのは企業が市場原理とか自己責任で分担をすべきことだと思いますし、それから地方の問題、あるいは身の回り、生活の問題というのは地方がみずから住民の意思に基づいて決定すべきであるということで、そういうふうにみんなが責任分担をしていくということが今の改革の大きな流れだと思うんです。
 したがって、この行政改革の中で地方分権というのは非常に重要な一環であると。行政改革と地方分権とは決して矛盾をするものでもないし、これは屋上屋と言われればそうかもしれませんが、しかしこれはそれぞれが分担をして同じ方向へ向かって進んでいくべきものではないか。一府十二省庁の大ぐくりというのも、そういう行政主導、そして各省が分担管理して牢固たる城を築いて動いていくというこの体制を崩していこうというところに基本があるわけでございます。
 ですから、地方分権の方向と決して矛盾するものだと思っておりませんし、私は、行革会議のメンバーとしても地方分権推進委員長としても全く同じ考え方のもとで行動をして、あるいは考えていって何ら矛盾を感じないでこられた、それは非常に幸いであったというふうに考えております。
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田村公平#21
○田村公平君 資料によりますと、実は私どもの高知県でも公聴会といいますか、一日分権推進委員会を開いていただきましたけれども、勘定してみますと全部で十四の道県で開催されたと。
 ここでちょっと、どの参考人の方になるかわかりませんが、我々選挙をやる人間でも、諸井委員長は経済人でもありますから、一つの商品を開発したり売っていく場合にマーケティングリサーチ、需要と供給を当然調べないといけないわけですけれども、自分なんかも六年間で延べにして二十万人の人間に選挙区で会って、金もないのに何とか国会議員になってきておるんですが、そういう意味でいきますと、いわゆるフィールドワーク、これはそれぞれの委員、専門委員とかいろんな方々がおられる、どれほど地方治自体に対してフィールドワークをやったかと。それをちょっと、どの参考人にお聞きしたらいいかわかりませんが、お教えいただきたいと思います。
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諸井虔#22
○参考人(諸井虔君) 今フィールドワークというお話が出まして、我々も随分いろんな手だてで地方の声あるいは住民の方の声というのを聞くようにしてまいりましたが、フィールドワークというお話になりますと、じゃ果たして我々がどこまでそれをやれたのかなと、じくじたるものがあるわけでございます。
 ただ我々としては、まず地方六団体を中心に地方の自治体の意見というものは相当丁寧に聞いてまいりました。また、六団体一括した御意見だけじゃなくて、場合によっては直接その市町村なりあるいは政令指定都市とかそういういろんな立場の方にも来ていただいて御意見を伺いました。
 それから、今おっしゃっていただきました地方分権推進委員会を地方で開きまして、このときには例えば住民運動をやっておられるような方とかボランティア活動をやっておられるような、そういう一般の方になるべく出ていただくようにお願いいたしまして、そういう方の御意見も相当伺わせていただきました。このフロアからの御意見なんかにもそういう方の御意見が相当出ておりました。
 それから、今おっしゃっていただきました私どもの専門委員の中には地方自治をずっと長い間やってこられたような方がおられまして、町長さん、市長さんのような方もおられまして、そういう方の御意見というのは非常にやっぱり傾聴に値する、現実に即したお話だったと思います。
 フィールドワークまではちょっとやっておらぬと申し上げた方が正しいと思いますが、できるだけそういう御意見をなるべく聞いて反映するようにということは心がけたつもりでございます。
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田村公平#23
○田村公平君 どうしてそういうことを言うかといいますと、固有名詞を挙げてもいいんですけれども、これはこの前大分県に行ったときもそうでした、私どもの高知県でもそうですけれども、いわゆる地方自治体の役場の職員の方々、ほとんど試験を受けないで入った方が今幹部になっておるのも一つの事実でございます。私どもの高知県庁でも、ついこの間まで一等級の庁議メンバーに試験を受けずに入った人がおるのが現状でございます。最近はもちろんちゃんとした人事委員会に基づく試験を受けて入ってきていますけれども。
 ですから、議会との関係もこの答申に触れられておりますけれども、それぞれの市町村議会、県議会でも、自分が質問に立つのに何を質問したらいいかわからない、役人に聞かなきゃわからないとか、質問を書いてもらい、当然執行部は答弁も書いておるということが現実問題としてあります。二十年とか三十年役場に勤めてきたから、財政法も余りわからないけれどもどういうわけか税務課長をやっておるという現実もあります。
 そういう中でこれから、けさの新聞によれば、同僚議員からも今質問ございましたけれども、総理の要請を受け第五次勧告検討、もう少し地方に権限を移譲というときに、私の県で恐縮でございますが、酒気帯びで懲戒免職を食らったと。大変優秀な県の職員。それはまあ酒を飲んで運転してはいけないことは道交法にも書いてあります。懲戒権の乱用という問題も——酒を飲んで運転したことはいけないんですよ。弁護しているわけじゃないんです。
 そうすると、分権がどんどん進んでいった場合に、その首長さんなりが神様、仏様を石けんで洗ったぐらい立派な、限りなく神以上に立派な人格をお持ちになっている方がトップにおられ、それと同等の議会というチェック機能が働いておればいいんですけれども、分権に僕は反対とかいう意味じゃないんですが、一種の権限を持ち過ぎるために、専制君主とかいうふうになっていく可能性が全然ないとは言えないというのが、田舎の現場をずっと歩いてきた人間としてはそういう思いが一つあります。
 それと、実はここの委員会でも私質問をさせてもらったことがありますが、前の自治大臣の白川さんが、自治省と地方との、まあ自治省だけではありません、それは建設省でも通産省でもいろんな人事交流をやっていますけれども、そういう人事交流はよくないからやめようと、今度の大臣はどういうふうにお考えになっておるかわかりませんが。
 私ども田舎の自分の同級生や先輩、後輩に、田舎に行きますと、他に産業がないものですから高知県庁に勤めるというとこれはエリート中のエリート、そういう人々の話を聞いておりますと、官官接待の問題にしても、中央対地方という対比関係じゃないんですけれども、地縁、血縁がないところで非常に優秀な役人が二年なら二年来ていただくと大変気持ちのいい緊張感、そして習熟、学習、新しい視点から物が見える。田舎に行くと、どうしてもついなあなあで、本音で物を言っているようで言えない部分、親戚だとか引っ張り合いもある。そういう意味で交流というのは、同僚議員の今質問にもありましたけれども、地方の優秀な人というふうな表現でありましたが、どっと来ると。
 そういうことも含めて、もし第五次の勧告があるとすれば、ちょっと先ほどのフィールドワークに触れできますんですが、東京とか、そういう審議会だとかいろんな学者の世界で見ている世界と、実際現場におると、例えば一日分権推進委員会を開いても、その地方都市で一番いいホテルで皆さんやってきているわけですから、なかなか本音で言っているようで、ずばっとしたことは入ってこないというのが、あってはいけないんですけれども、なるたけそういう意味で目と耳を大きく開いて、もし第五次があるとすれば、僕はもう少し地方の本当の意味での実態を知ってほしいなと。
 それが先ほど言った専制君主になる可能性もある。というのは、首長さんというのは二十四時間職務権限者ですから、文房具一つ、職員の弁当一つ、あるいは土木事業一つ、全部知事ににらまれたらとか市町村長ににらまれたらとか。実は、南国市、室戸市、土佐清水市、今は三原村と、毎年実は首長が贈収賄でうちは逮捕されています、本当に情けないというかみじめな話ですけれども。それぐらいの権限があるのがもっと権限が強くなってくる、そういうところもひとつ考慮の中に入れて、五次があるのであればやっていただきたいなという思いであります。
 あと一分しかありませんので、委員長、何かありましたら。
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諸井虔#24
○参考人(諸井虔君) 今おっしゃいました点は、我々例えば財界団体とかいろんな外部に行って伺うときに必ず出てくる問題でございまして、その受け皿は大丈夫なのかねという点でございます。私どもも、もちろんその点は考えないわけではございません。
 ただ、先ほどもちょっと申し上げましたように、やらせないで全部上から指示をして、今起こっていることはすべて中央集権のもとで起こっていることで、地方分権はまだ実は始まっていないわけです。そういう中で起こっていることでありまして、私はやっぱり多少のトラブルはどうしてもそういう経過期間では生ずるかと思いますが、結局その地方の自治体というのは住民の一番近いところにおる。そして、住民が常に監視したりしやすい場所にあって、今後情報公開等が進んでまいればそういう点はやはり住民のチェックも相当厳しく働く。あるいは選挙のあり方まで多分変わってくるんじゃないか。
 そういう中で、やはり地方の自治体に力をつけてもらってそういう悪いことが起こらないようにしてもらう。それ以外に日本の地方行政がよくなる方法はない。中央集権のもとでは今と同じようなことが繰り返されるわけでございますから。そういうふうに期待してまいりたいと思いますし、そういう意味で、御注意のようになるべく広くいろんな御意見をまたさらに伺うようにしてまいりたいと思っております。
 どうぞよろしくお願いいたします。
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田村公平#25
○田村公平君 以上で終わります。
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岩瀬良三#26
○岩瀬良三君 諸井委員長さん初め委員会の画期的ないろんな答申については私ども非常に歓迎しておりまして、いつもそれぞれの委員さんが新聞に出ましたときなど、我々も読ませていただいたというようなことがありまして、本当に敬意を表する次第でございます。そういう中で、何点かちょっとお尋ね申し上げたいと存じます。
 先ほど、権限移譲の問題について総理と諸井委員長さんがお話しになった、というようなこともあったわけでございますけれども、四次までの勧告をなされた後、委員長さんのお考えとしてこういう点をもう少し詰めたかったなとか、また、こういう点は委員会としては詰められないけれども、皆さんにもつと議論してほしいんだ、こういうような何かございましたら、冒頭ちょっとお考えを、お話しづらい点もあろうかと思いますけれども、聞かせていただきたいと存じます。
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諸井虔#27
○参考人(諸井虔君) 地方分権推進法というのは大変画期的な法律で、中央の国が地方にみずから権限を渡していくんだということを決めた法律で、またそのための手順として委員会をつくって、我々がまた具体的な指針を勧告し、それに基づいて政府が実際の地方分権の推進計画をつくっていくというようなことでございまして、非常に私どもも責任の重い立場だなというふうに感じております。
 ただ、今もお話がございましたように、全体として地方分権に対してはすべて追い風で、必ずしもやれやれというだけの空気というわけでもないわけでございます。また当然中央の省庁とすれば、みずからの権限あるいは財源、仕事をとられていくという話になるわけでございますから、そしてまた今もお話がありましたように、地方に対する不信感というようなものがあるわけでございます。そういう中で、なかなか思うようなところまではやれなかったのかなというふうに考えております。
 ただ、地方分権については、権限とか財源を移していくということと、今の機関委任事務制度のように国がすべてのことについて口出し、手出しをしてくるということと両面があろうかと思うんです。その口出し、手出しの方は、実は地方六団体の方からも相当強い要請がたくさんございまして、これについて私どもとしては、機関委任事務制度の撤廃とか補助金の補助条件の問題とか必置規制の問題とか、かなり全般にわたって、そして最終的にはいわゆる第三者係争処理機関のようなもの、それまでも含めてかなりのところまでやれたのかなという感じがしております。
 ただ、その事務権限に伴う財源の移譲の点については、結局機関委任事務制度の撤廃に一年半ぐらいかけてしまったというような点もありまして時間的な制約があったこと、あるいは地方六団体からも必ずしもこの点については強い要請があったわけでもなかった。それから、当然中央省庁の抵抗というものは、関与の仕組みよりもさらに非常に強いものがあったというような点で十分ではかったのかなというようなことも考えております。これは、先ほどお話ししたように、どのぐらいのことが追加でできるかということをこれから一生懸命研究してみようかと思います。
 ただ、いずれにしても、私どもが四次勧告までにやれたこと、これは一〇〇%実現をしていただけるというふうに信じております。それにしても、恐らく地方自治という最終的な目標に対してはほとんど出発点に立ったというようなところではないか。これから先のことは、やはり我々もできるだけの努力はいたしますが、この国会あるいは政府、国民全体が地方分権に対してどれだけの熱意を持って進んでいっていただけるかということにかかっていようかと思います。ひとつ何分よろしくお願いをいたしたいというふうに存じます。
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岩瀬良三#28
○岩瀬良三君 機関委任事務制度の廃止という画期的な勧告をされたわけでございますけれども、次に機関委任事務の廃止された後の法定受託事務、自治事務、こういうのに分けられたわけでございます。法定事務については、初めは二割くらいというお話なども新聞に出ていたわけでございますが、それが四割くらいというふうに上がってきたわけです。こういう点についてもお聞かせ願いたいと思ったんですが、今委員長さんのお話の中で一部それはありましたので、これらは省かせていただきます。
 それにしても、廃止されましても法定受託事務それから自治事務につきましても国の関与というんですか、この冊子にも出ていましたけれども、後見的な関与と申しますか、そういうものがまだかなりあるように思うわけでございます。
 そういうことと、それから事務権限の移譲、こういうものは県の方は市町村へ、人口二十万以上のときはどうのこうのとか、いろんな五段階の区分をつけられまして示されておるわけでございます。また、今までやっておりましたものでなくしたものもあるというようなことで、考えてみますと、都道府県の場合は、市町村への移譲、また国からの関与がなくなるというようなこともあって、都道府県の事務につきましてはこれは少し少なくなってくるのかなというような印象を持つわけでございます。
 一方、市町村の方はかなりの事務量、権限、そういうものがおりていくんじゃないかというふうに思うわけでございますが、一方そういう法定受託事務につきましても国の関与というのがまだかなりあるような感じがするわけでございます。
 そういう点を含めて、県、市町村の職員、こういう人たちにこうなるんだよ、ですから皆さんこういうふうに考えてこれから事務をやってくれというようなことを、県と市町村とをちょっと分けていただいた方がいいかと思いますけれども、皆さん方のお考えをちょっと示していただければと思うわけでございます。
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西
西尾勝#29
○参考人(西尾勝君) まず最初の御趣旨は、機関委任事務制度が廃止されまして、従前の機関委任事務が自治事務または法定受託事務になって何がどの程度変わるのかという点が第一の御質問かと存じます。
 従来の機関委任事務と申しますのは、都道府県なり市町村の執行機関に国の仕事を委任するという考え方になっておりますから、知事に委任するもの、教育委員会に委任するもの、あるいは市町村長に委任するもの、市町村教育委員会に委任するものといったようになるわけであります。今度の場合は、自治事務も当然ですけれども、法定受託事務につきましても都道府県という団体に移譲あるいは委託される、市町村という地方公共団体そのものに移譲または委託されるという形になります。ここが非常に大きな変化であるわけです。
 そして、こうした団体に移譲または委託された事務ということでございますので、都道府県議会、市町村議会といった地方議会がこれにかかわることが可能でございますし、監査委員の仕事の対象でもあり得るということになります。そのことがまず大きな変化でございます。
 それから次には、お話にも出ましたように、機関委任事務制度の場合には包括的な指揮監督権を国の行政機関の方は留保しているわけですけれども、これを否定いたしまして認められる関与の類型というのが限定されるということになります。したがって、国からの権力的な関与が一切なくなるわけではございません、依然として残る部分がございますけれども、これまでに比べますと大幅に縮小されることになります。つまり、国から仕事の仕方について示されるマニュアルというものが従来のような細かなマニュアルではなくなってくる。地方公共団体が自主的な判断と責任において物事が決められるという領域がこれまでより広がるということでございます。
 つまり、その広がったところでは、それぞれの地域社会は地理的な条件も自然条件も気候条件も違いますし、歴史も風土も文化も違います。そうした地域社会に一番ふさわしい行政の仕方というのがあるはずでございますが、自由になった領域で自分の県、自分の市ではどういうふうに行政を展開することが一番ふさわしいのかということをそれぞれ判断していただいて仕事をしていただけるようになるということですから、それぞれの公共団体が多様で個性的な自治を展開する余地が開けてくる、これが効果であるというふうに考えているわけでございます。
 そこで、そういう一般的な話ではなく、さらに都道府県と市町村に分けてというお話になりますと、私個人の認識としましては、今回の勧告がすべて実現されたという場合に、国、都道府県、市町村のどのレベルが一番大きな影響を受けるかという観点から申しますと、都道府県が一番大きな影響を受けることになるのではないかというふうに思っております。これは都道府県という存在が国と市町村の間に挟まれた中間団体であるということに由来していると思います。
 つまり、国の側はこれまでのように都道府県、市町村に対して細かな口出しはしてはなりませんよというふうに縛られますから、そういう行政の仕方を変えなければなりません。一番下にある市町村から見れば、都道府県や国からの締めつけというものが減りますから自由になりますので、その自由にちゃんとたえられるような自治をやってくださいということになるわけです。
 都道府県の場合は、国からの締めつけはなくなりますから市町村と同じように自主性が生じます、それにちゃんとこたえる自治体になってくださいという面があると同時に、市町村に対して従来のような締めつけはできませんよ、してはなりませんよという面もあるわけです。その両面で都道府県は変わらなければならないという面を持っていますので、都道府県に一番大きな影響が出るのではないか。職員の意識改革が一番強く求められているのは都道府県レベルではないかというふうに感じております。
 それから、お話にもありましたように、都道府県の場合には、この機会に市町村へ権限移譲してくださいと申し上げているものが都市計画関係以外にも三十六項目ほどあるわけであります。地方事務官関係については、この際国に返上しようとしておりましたりいろいろとございまして、仕事の範囲は、大きく変わるわけではありませんが、若干従来よりは縮小するということになろうかなというふうに思っております。
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