予算委員会

1959-03-20 参議院 全407発言

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会議録情報#0
昭和三十四年三月二十日(金曜日)
   午前十一時十九分開会
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  委員の異動
本日委員小山邦太郎君、中野文門君、
鶴見祐輔君、川村松助君、古池信三
君、田中一君、千葉信君及び八木幸吉
君辞任につき、その補欠として吉江勝
保君、仲原善一君、岩沢忠恭君、柴田
栄君、土田國太郎君、戸叶武君、中村
正雄君及び市川房枝君を議長において
指名した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     木暮武太夫君
   理事
           小柳 牧衞君
           近藤 鶴代君
           塩見 俊二君
           西田 信一君
           堀木 鎌三君
           鈴木  強君
           中村 正雄君
           矢嶋 三義君
           森 八三一君
  委員
           石坂 豊一君
           泉山 三六君
           岩沢 忠恭君
           植竹 春彦君
           大沢 雄一君
           勝俣  稔君
           紅露 みつ君
           後藤 義隆君
           迫水 久常君
           柴田  栄君
           下條 康麿君
           館  哲二君
           土田國太郎君
           苫米地英俊君
           仲原 善一君
           安井  謙君
           横山 フク君
           吉江 勝保君
           荒木正三郎君
           占部 秀男君
           片岡 文重君
           北村  暢君
           栗山 良夫君
           坂本  昭君
           高田なほ子君
           戸叶  武君
           松永 忠二君
           山田 節男君
           島村 軍次君
           千田  正君
           市川 房枝君
  国務大臣
   法 務 大 臣 愛知 揆一君
   外 務 大 臣 藤山愛一郎君
   大 蔵 大 臣 佐藤 榮作君
   厚 生 大 臣 坂田 道太君
   農 林 大 臣 三浦 一雄君
   運 輸 大 臣 永野  護君
   郵 政 大 臣 寺尾  豊君
   労 働 大 臣 倉石 忠雄君
   建 設 大 臣 遠藤 三郎君
   国 務 大 臣 青木  正君
   国 務 大 臣 伊能繁次郎君
   国 務 大 臣 世耕 弘一君
  政府委員
   内閣官房長官  赤城 宗徳君
   内閣官房副長官 鈴木 俊一君
   法制局長官   林  修三君
   自治庁財政局長 奧野 誠亮君
   防衛庁長官官房
   長       門叶 宗雄君
   防衛庁防衛局長 加藤 陽三君
   防衛庁装備局長 小山 雄二君
   経済企画庁調整
   局長      大堀  弘君
   経済企画庁総合
   計画局長    大來佐武郎君
   法務省刑事局長 竹内 壽平君
   法務省保護局長 福原 忠男君
   外務省条約局長 高橋 通敏君
   大蔵省主計局長 石原 周夫君
   大蔵省主税局長 原  純夫君
   大蔵省理財局長 正示啓次郎君
   大蔵省銀行局長 石田  正君
   大蔵省為替局長 酒井 俊彦君
   厚生省公衆衛生
   局長      尾村 偉久君
   厚生省社会局長 安田  巖君
   運輸省鉄道監督
   局長      山内 公猷君
   運輸省自動車局
   長       國友 弘康君
   労働省職業安定
   局長      百田 正弘君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       正木 千冬君
  説明員
   日本電信電話公
   社総裁     大橋 八郎君
   日本国有鉄道総
   裁       十河 信二君
  参考人
   日本銀行総裁  山際 正道君
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  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠互選
○昭和三十四年度一般会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)
○昭和三十四年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)
○昭和三十四年度政府関係機関予算
 (内閣提出、衆議院送付)
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木暮武太夫#1
○委員長(木暮武太夫君) ただいまから委員会を開会いたします。
 まず委員の変更について報告いたします。八木幸吉君、中野文門君、小山邦太郎君、千葉信君が辞任し、その補欠として市川房枝君、仲原善一君、吉江勝保君、中村正雄君が選任せられました。
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木暮武太夫#2
○委員長(木暮武太夫君) 次に理事の選任についてお諮りいたします。松浦清一君が理事を選任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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木暮武太夫#3
○委員長(木暮武太夫君) 御異議ないと認めこれを許可いたします。
 次に、ただいまの理事の辞任に伴い、理事の補欠互選を行いたいと存じます。この互選は成規の手続を省略して、前例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議はございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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木暮武太夫#4
○委員長(木暮武太夫君) 御異議ないと認めます。それでは委員長より中村正雄君を理事に指名いたします。
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木暮武太夫#5
○委員長(木暮武太夫君) これより昭和三十四年度一般会計予算、同じく特別会計予算、同じく政府関係機関予算を一括して議題といたします。
 前回に引き続いて一般質疑を行います。占部秀男君。
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占部秀男#6
○占部秀男君 言うまでもなく、来月四月は地方選挙が行われるわけでありまして、執行機関あるいは議決機関とも、全国の都道府県市町村はほとんど改選せられる。そこで考え方によっては、今後四年間の全国の県政、市町村政の骨組みが変るときである、かように考えられるわけであります。こういうようなときに当って、政府の地方政策がどういうことを行なってきたか、また今後どういうことを行うか、こういうようなことは地方選挙に臨む国民の態度をきめる上からいっても、あるいはまた今後四年間の全国の県政、市政、町村政の見通しをきめる上からいっても、これは選挙を控えた地方政治としては非常に重大な問題であると私は考えるのであります。そこで、政府の地方政策につきまして、特に明三四年度の国の予算に関連のある問題点を中心として、二、三お伺いを申し上げたいと思います。
 まず最初に、制度上の問題について青木国務大臣にお伺いをいたしたいのでありますが、政府は最近自治省の設置法案を考えておるというようなことを聞いておりますけれども、一体これを今度の国会に出すつもりなのか、出さないつもりなのか、もしも出すとしたならば、その大綱的なところ、概略でけっこうでありますけれども、お答え願いたいと思うわけであります。
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青木正#7
○国務大臣(青木正君) お話のように、私は今回の地方選挙というものは、非常に重大な意義があると思うのであります。と申しますのは、日本に現在の新しい自治制度がしかれまして十カ年の経験を得て、ここで日本の自治制度は本格的に新しい自治制度に基く考え方に立った基礎を固めていかなければならぬ。と申しますのは、御承知のように、日本の地方自治体の行財政能力を確立するために先年来町村合併が行われまして、そうして市町村の段階におきましては、一応基礎的公共団体として行財政力を強化するための基盤ができたわけであります。その基盤の上に立ってこれからの自治体としての完成をはかっていかなければならぬ。今年三月三十一日をもって町村合併に終止符を打つことを目標にいたしておりますので、その後に行われる地方選挙というものは、新しい基盤に立った日本の自治制度の確立という意味におきまして、非常に重大な意義があると思うのであります。しかも、最近の地方財政を見まするときに、御承知のように、日本の地方財政が非常に膨大になっておるということは、市町村としてやらなければならない仕事がたくさん残されておる、こういうことを意味することでありますので、そういう面からも、私は今回の地方選挙は重大な意義がある。そこで自治省設置の問題でありますが、私どもはそういうような新しい日本の自治制度が一つの段階に入ってきておる。しかも、これからたくさんの仕事をやなければならないということを考えますときにに、文化国家、福祉国家としての日本を再建するためには、現実的には結局それらの文化施設、福祉施設は地方公共団体がこれを担当しておるのでありますので、これを強力にせんければ、また国との関連と申しますか、国とのつながりにおきましても、もっと連絡を密にする必要もあろうと考えるのであります。そういう意味におきまして、日本の自治行政というものが終戦後今日まで歩んできた道から考え、また今後やるべきことを考えますときに、私は地方公共団体の立場に立って、閣議なりあるいは国会なりにその意向を正しく反映するというようなことはどうしても必要ではないか。また現在の自治庁というものが総理府の外局であるために、ここに行政上責任の明確さを欠いておる点がありますので、私は新しい日本の自治体が再出発といいますか、ここで基礎を固めようとするこの段階に当りまして、国の行政機構としてもその責任を明確にするために、自治省をこの際設置すべきである。いうまでもなく、ここに現行憲法のもとにおける地方自治法は改正いたさないのでありますから、従いまして自治のあり方として、私どもは一つもこの機会に改変しようというのではないのでありまして、もっぱら府県市町村の立場を国政の上に正しく反映させる、こういう考え方であります。従いまして、自治省設置という問題は、内容的には純粋に地方公共団体、つまり自治体というものの立場を正しく国政の上に反映させる。またその中央機関としての責任を明確にするということでありますので、自治省はもっぱら現在の自治庁の仕事をそのまま受け継いで、これを昇格するという考え方に立っておるのであります。ただそのほかに、御承知のように消防につきましては、消防組織法によりまして市町村消防になっておるのであります。ところが、これが現在は消防組織法だけの規定で国家公安委員会に付属しておるでありますが、消防というものが市町村消防である以上は、これは私は何といたしましてもむしろ自治省につけて、そうして消防の強化のための財源措置等について今後考えていく必要があるという考え方に立ち、自治省を設置する場合、現在の消防、国家消防本部をこれに合せる。その場合に内局にするか外局にするかという問題もありますが、消防の仕事というものの性格から見まして、私は内局とするよりはむしろ外局とするという方が適当ではないか、かような考え方に立っておるのであります。しかし、なおこの点につきましては、政府内部におきましても、最終的に確定したわけではありませんが、大体外局という方向へ進んでおるわけであります。しかしてこの国会に提案するかどうかという問題でありますが、これは行政審議会の答申もあることでもあり、また先ほど来申し上げましたように、日本の自治体というものが新しい一つの基盤確立の機運に向っておりますので、私といたしますれば、できるだけこの機会に提案をいたしたい。しかしこれは申し上げるまでもなく、行政組織の問題でありますので、もっぱら行政管理庁がその担当になっておりますので、私だけの気持でどうというわけには参りません。ただ私自身としては、ぜひともこの国会に提案させていただきたい。行政管理庁方面ともいろいろ折衝いたしておりますが、大体その方針のもとに、先般も山口国務大臣がここで御答弁申し上げましたように、本国会に提案の方針のもとに、せっかく内部的に準備を進めておるという段階でございます。
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占部秀男#8
○占部秀男君 出したいという長官の御答弁でありますが、これは山口さんの答弁も聞きました。ただ、今長官言われたように、この問題は大臣言われたように、町村関係においても新しい段階にきておると、こういうようなときに当って、非常に僕は重大な問題を含んでおると思うのです。特に、これは一つの省を新設する問題でありますし、大臣も言われたように、新憲法下における地方自治のあり方から考えましても、自治省を作ること自体に相当問題のあるところであります。そこで、今国会は率直に言って、好むと好まざるにかかわらず、来月へ入ってしまえばこれは審議をすることが非常に困難になる。こういうような事実上困難になる情勢の中にあるわけでありまして、すでに今日はもう三月の下旬に入ろうとしておる。こういうような国会内の条件から考えましても、今度の国会に出すということは、私は非常に無理ではないかと、かりに出したとしても、結局は無理に出したというよううな形で、その責任を追及されるようなことになってくることが落ちじゃな用いかと、こういうふうに私は考えておるわけです。そこで、そういうような点について大臣はどういうふうに把握されておるか、この点を御質問いたします。
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青木正#9
○国務大臣(青木正君) もちろん、私どもが提案いたしたいという考えに立ちましても、国会の関係もありますので、国会対策の関連におきまして現実の問題としては十分考慮しなければならぬということも、私重々承知いたしております。ただしかし、会期の問題、国会対策の面もありますが、私といたしましては、ぜひとも提案させていただきたいと、こういう考えのもとに国会対策その他の方面とも連絡いたしまして最終的に決定いたしたいと、かように考えております。
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占部秀男#10
○占部秀男君 大臣は、どうしても出したいのだけれども、国会対策やいろいろな面もあるので、その他も考慮してと、こういうようなお話でありますけれども、私から言わせるなら、むしろ大臣はこの際、積極的に出さないように私は努めるべきではないかと、かように考えるわけであります。というのは、今大臣も言われたように、内容的に見れば現在の自治庁と消防とをくっつけただけだと、かように軽くお考えになっておるようでありますけれども、これはそういうような軽い問題ではないと私は考える。ざっと考えてみても、あの廃止された当時の旧内務省の機構と仕事は現在どうなっておるかと言えば、まあここ七、八年、歴代政府の政策から、すでに地方局のほとんど調査局の一部は、現在もう自治庁に集約されておる。警保局のほとんどと調査局の一部は現在の公安委員会の中に集約されておる。しかも、その七、八年の過程における法の改正で、国家公安委員長は国務大臣でなければならないということになって、現在青木大臣、あなたがこれを兼務されておると思うのです。そこで、もうあと残っておるのは、建設省関係にあるところの旧国土局の関係をこれにくっつければ、ほとんど昔の内務省と変りはないじゃないかと、こういうような論議さえ世間には多く論議されておるのです。そこへもってきて、急な形でこうした自治省設置法案を出すということになれば、国民の多くは、これはもう旧内務省復活のための踏切台をここへ出すものである、かような形で非常な疑惑を持っておるわけです。そこで、むしろ大臣としては、たとえほかの閣僚がこれを出そうとしてもそれをとめて、そして、もっと十分な審議期間の予定されるという条件のもとに国会へこういうような法案を出して、国会の審議を通じて、十分な論議を通じてかくのごとき国民の疑惑というものを一掃することが、大臣としての、責任ある政府としてのとるべき態度ではないかと私は考えるのです。それなのに、この国会の会期も実際は会期末のような形になっておる今日、急にこういうようなことを出してくる、こういうところにどうも私としては何か理解し得ないものがあるという感じを持つわけです。そこで私は再び大臣にお尋ねをするのでありますけれども、今私が言うような意味合いを含めて、今度の国会に無理にこれを出そうというような印象を国民に与えて無益な摩擦を起さないように、ほかに再考する余地がないものかどうか、この点をお尋ねいたします。
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青木正#11
○国務大臣(青木正君) 御注意はまことにありがたく感謝するわけであります。私も自治省の設置というものが、ややもすると内務省の復活であるというような一部に御議論があることも承知いたしておるのであります。そういうような誤解があることにつきましては、私どもといたしまして、われわれの真意を国民の間によく徹底いたしまして、そうじゃないという御理解をいただかなければならぬことは言うまでもないのであります。そういう意味におきましては、なるほど御指摘のように、国会の会期も追っておりまして、この段階で出すことはどうかという御議論につきましては、私も十分傾聴に値する問題であると考えます。ただ自治省設置の問題は、党といたしましても、単にこの省設置に限らず、行政制度審議会に諮問もいたしまして、その答申を受けておることでもあり、またかって内政省設置法案が提出されまして相当検討されてきた問題でもありますし、また形は簡単でありますが、内容的に重大な意義を持っておるのであります。その点は私も了承するのでありますが、しかし、自治制度についての責任の明確化という問題は、これは一刻も早く確立すべきものではないかとも考えられるのであります。そういう意味におきまして、できるだけこの国会に提案いたしたいという強い希望を持っておるのであります。しかし先ほど来申し上げましたように、これは国会対策の面それからお話の点等もありますので、もちろん最終的に提案いたすに当りましては、そういう点を十分勘案しなければならぬことは私も重々心得ておるつもりであります
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占部秀男#12
○占部秀男君 この問題については、何も大臣が出すと言い切ったわけでもありませんし、それから今言われたように、問題の非常に多い問題であり特に今の地方自治体の状態からして、いろいろな政府の施策というものについての責任の明確化というような点も考えられないわけではないわけであります。ただそのやり方について問題があるということについては、今度の自治省設置法案に響いてくる、こういうような点もございますので、私は時間の関係もあり、これ以上は質問はいたさないつもりであります。ただどうか一つ審議期間の点も十分考えて、こういう問題を処理していただきたい、こういうことを要望として申し上げておきたいと思います。
 次に第二の問題に移って、今度の国の予算案がこのまま通った場合に、一体地方政治はどんな影響を受けるであろうかということに関連して、二、三の点を御質問いたしたいと思うのであります。大臣もすでに御存じのように、今地方ではほとんどの県や市が予算を組み、各県議会あるいは市町村議会にかけ、これも通ったところもあるし、いろいろやっておるところもある、かような状態になっております。ところでこの県や市町村が予算を組む場合に、一番問題点は何であったかといえば、財源難である。そうしてこの財源難のためにここ数年かつてなかったほどの編成についての困難をきわめて、当事者は非常に苦しんだ、こういう事実は、これはもうおおべくもないわけであります。私も国会中ではありましたが、いろいろな連絡もあって、この年末の国の予算の編成期からさらに二月のたしか七日の日でしたと思いますが、地方財政計画が出される前後、九州、四国あるいはまた東北の一部、関東というように、ほとんど目ぼしいところは歩いて参りまして、そうして知事さんや市長さんともこの問題について相当な話し合いもいたしたのでありますけれども、結局は知事や市長さんの言うことは、異口同音として、このままの状態でかように予算を組まされるということになると、ことしは第一に公共事業を消化するだけできりきり舞いをしてしまって、地方は県単事業あるいは市単事業はほとんど皆無というような、放棄しなければならないような状態に陥るか、あるいはまたそういう状態を避けようとするならば、結局とどのつまりは決算期にきて、いやでも赤字をまたまた出さざるを得なくなるか、あるいはこの二つを回避しようとするならばやむを得ず国からのいわゆる公共事業の一部を返上せざるを得ないところに立ち至るであろう、こういうようなことを異口同音に私は聞いてきたわけであります。私も、現在のような国と地方との財政的な関係では必ずそうなってくる。その三者のうちの一つを選ばなければならないように地方は追い込まれてくると私も思っておるのであります。もちろん国の予算の場合と違いますから、県、市町村の場合は、当初予算だけですべてを律するというわけには参りません。六月から七月にかけての肉づけ予算という問題も考えなければならないわけでありますけれども、しかし現在予算を組んでおる知事や市長は、六月、七月の肉づけということは期待できない、こういうような前提のもとにまた苦しい予算を今組んでおるのであります。これが証拠には、各県、市の予算を相当私もここに拾ってきておりますけれども、赤字を出さない用心のために、当初予算の規模というものを全然前年度よりも縮小しておるというようなところも相当出てきておる。あるいは県単事業を見れば、名前だけの形式的な県単事業だけしかかけておらない。何々開発の調査であるとか、何々開発の研究であるとか、研究調査ならば金がかからないし、外に出せばこれは大きな形になるので、そういうような中身のない新規事業的な問題をここにずっと並べておって、そうして実際は仕事の上からいったら、これは内容のないということになる。あるいは国の公共事業の問題でも、大てい六〇%、七〇%を組んでいて、国が予定するものよりも五〇%しか組んでない県さえ出てきておることは御存じの通りであります。かような姿は、しかも選挙を控えて、県、市町村の場合においては知事や、市長は、こういう予算を組みたくない、ないのだけれども、やむを得ず組んでおる。こういう状態については青木大臣としてはどのような把握をしておられるか、そういう点をお伺いいたしたい。
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青木正#13
○国務大臣(青木正君) 明年度の地方財政につきましては、私が申し上げるまでもなく、御承知のように一方において減税、一方において公共事業のワクの拡大、その他給与費等義務的経費の増加等、プラス・マイナスの両方の面から非常に圧縮を受けておることは御承知の通りであります。従いまして、私どもはこの地方財政の明年度の計画をどうするかという問題につきましては、いろいろ苦慮いたしまして、国の施策としての道路整備五ヵ年計画に伴う国庫負担金の三十三年度の特別の率、これを維持すること。さらに交付税を一%ふやすこと、また軽油税を増率すること等をいろいろやったわけでありますが、しかしそれにいたしましても、なかなか御指摘のように困難だと私どもは考えるのであります。そこで限られたる財源において、できるだけ地方の公共事業等に支障のないように、交付税の配分方式につきましても御承知のように、新しく改正を加えて、できるだけそういうことのないように配慮を加え、また地方債計画につきましても、その点を相当考慮したつもりでありますが、しかしながら御指摘のように何と申しましても、私ども率直に申し上げますが、明年度の地方財政は確かに窮屈だということは、私は率直に認めざるを得ないのであります。知事会を初め、六団体の方々からもいろいろ事情を聞いております。しかし私どもは公共事業の配分、あるいは経費の節減、その他いろいろ御努力を願いまして、今回決定いたしました地方財政計画に基きまして、ぜひともやっていただきたい。しかし、この予算執行の過程におきまして、いろいろまた問題の起ってくることも私ども考えないわけではないのでありまして、その段階におきまして、私どもとしてやるべきことがあれば、私どもは必要なる措置を講じなければならぬ、かような考えを持っております。しかしながら、ともかくあの財政計画に基きまして、地方に格別の御努力をひたすらお願いしておるわけであります。
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占部秀男#14
○占部秀男君 今大臣は率直に苦しい事態に入るであろうということを認められておる。これは非常に私としては好感が持てるわけであります。しかし問題は、私が好感を持っただけで、地方の県や市町村のそういう状態が救われるというわけにいかない。そこで私は個人的に言うならば、非常に大臣にはお気の毒かもしれんけれども、もっとこの点については、財源的な問題について大臣も工夫をすると言っておるけれども、今の限られた限度内において幾ら工夫してもなかなかそうは参らぬと私は思います。というのは、一体なぜことし各県や市でさような予算を組み、さような形で苦労しなければならないかということは、その原因が、地方の県や市にその財政的な原因やその他があるのならば、大臣が言われたような形で工夫されると相当助かると私は思うが、ところがそうではない。ことしの県や市町村の財源の苦しい原因はどこにあるかといったら、きょう現在審議しておりますところの明三十四年度の国の予算の編成の仕方の中にあると私は思う。なぜこういうことを言うかといいますならば、これは一兆四千億の一般会計をざっと洗ってみても、私が言うまでもなく、国からの補助事業事務というものは、地方へ回す金が公共事業関係だけで千六百億、一般会計補助で千八百億あります。これに二千四百億の地方交付税を加えると、六千億近い金になって、一般会計のいわば四二、三%はそのまま地方の都道府県市町村に回って、地方の手持の金と合せて事務事業ができるという一応の勘定にはなっておるわけでございます。しかし、ところでこの国の支出金が具体化した、その具体化させたところの明三十四年度の地方財政計画を見ると、逆に国からの補助事業事務というものが、特に政府が一枚看板としておるところのいわゆる積極施策というものが、実は地方の県や市町村に対しては大きな重圧となっておる。これは私が自分で計算をした率はあるのでございますけれども、たとえば今度の地方財政計画で一千十八億でしたか、これは前年度よりも増加になっておる、規模が大きくなっておる。ところがその規模の大きくなっておるうちの五一%は今度の国の施策に基くものが中心となって、その大きくなった部分を食っておる。そして地方の県単事業はどうかというと、その大きくなった中のわずかに一〇%にも足りない、七か八%くらいにしかなっておらない。この公共事業が非常に大きな重圧になって、特に公共事業関係だけでも昨日も私の同僚田中委員も申し上げたように、二百十八億の地方負担、いわゆるこれに対する地方負担の増、この地方負担の増に対して、これに見合うだけの財源措置がほとんどされていない、問題は私はここにあると思うのであります。現在の地方財政計画を見れば、地方のいろいろな形の一般財源の自然増加というものは、既定経費の自然増をまかなっただけで、あとの残った金というものは、ほとんど今言った国の施策に伴うところの補助事業事務の地方負担分の増加に食われておる。しかも地方の方はどうかというと、地方の一般事務の分は逆に縮少されておる。維持補修費はそのまま一銭も上げずにほうっぼらかされておる。そうしてようやく給与費を実際単価よりも低く見積ったり、事務費や旅費を切り下げたり、あるいは高等学校の授業料の値上げまで含むところの雑収入をふやしたりして七十五、六億でしたか、県単事業というものを増加させて幾らか芽を出させておる。ところが、この県単専業の増も三十三年度の地方財政計画では、私が言うまでもなく、三十二年度に比べて二百三十億も増加分を与えておったのです。それを今度は一挙に一分の一の状態に減らしておる。かような地方財政計画を指針として、これで自分の県や市の予算を組んだ場合においてどうなるかといえば、これはさっき言ったように、三者の形のどちらかを選ばなければならないかのような形に追い込まれることは、私は必然であると思う。結局今度の地方財政計画というよりは、そのもとであるところの国の予算というもの、これは大蔵大臣もよく聞いていただきたいのでありますが、国の予算というものは中央だけで地方はどうでもいいんだ、地方の県や市はどうなってもいいんだ、そういう考え方で私は組んでおると考えるより仕方がない。そういう点については特に大蔵大臣と青木長官との御答弁を願いたい。さらにまた、これをこのままやっていったならば、あとでまた触れますけれども、例のガソリン税ですか、あれの軽油引取税の穴もあり、私はこの三者の中に県や市町村は追い込まれると思う。地方自治を破壊しているのは自民党の政策だ、こういうことをわれわれはいやでもおおでも声を大にして地方選挙のときに言わざるを得ない。私はいいけれどもそういう状態になれば、県や市町村は非常に迷惑だ。こういう三者の状態のどちらかを選ばなければならないように追い込まれざるを得ないと私は考えるけれども、御意見はどうであるか、この二点について御質問いたします。
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佐藤榮作#15
○国務大臣(佐藤榮作君) なるほど今回の公共事業費をごらんになりますと、県単が相当減って国の事業がふえている。その意味において地方自治を非常に拘束し、義務づけるんじゃないか、この点は数字の面から見ると一応そういう考え方があるかわかりませんが、これは私は事実を歪曲するものだと思うのであります。と申しますのは、国の事業としてとり上げたものが地方で問題でないような事業は一つもございません。言いかえますならば、地方においてもこれはぜひ国でやってくれろというものなんです。そういうことを考えますと、県単というもの、それから国の事業というもの、これは全体を合せて地方の公共事業と見るべきなんです。だからその点では、私どもはむしろ地方の事業を国が取り上げておる、こういう感じすら実はするのでありまして、財政的にはそれが負担になるとの御批判は当らないという感じを私は持っております。
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青木正#16
○国務大臣(青木正君) 明年度地方財政計画につきましては、先ほど申し上げた通りでありまして、私どもは率直に明年度の計画は窮屈な点は認めますが、しかし、ただいま大蔵大臣も申しておりましたように、公共事業につきましても、国の事業をやると同時に、地方も同じように伸ばすということは、事務量から見ましても、そう一度にはできませんので、今回は、もっぱら国の施策に関連する事業に自然に重点が置かれていくだろうということを考えるのであります。なおまた単独事業につきましても、三十二年度から三十三年度の伸びを今度急に減らしたではないかというお話でありましたが、三十二年度から三十三年度に伸びた額はそのままにして置いて、その上に御承知のように六、七十億ふえたということでありますので、単独事業の伸びた率が三十二年度から三十三年度まではよかったのでありますが、すでに三十三年度に相当伸ばしておるその上に、今回の六、七十億の伸びということでありますので、私は、一方において国の関係の施策に公共事業があり、これとあわせてこの程度の単独事業ということで地方の行政水準の維持というものは確保できる、かように考えておるのであります。しかし、窮屈な点もあろうと思いますので、これは予算の執行の過程におきまして、なおその点は十、分注意いたしまして、できるだけ御協力申し上げまして、公共事業の返上ということがないようにやって参りたいと思います。
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占部秀男#17
○占部秀男君 大臣の言われた財源措置、先ほど言われた問題については、私は確かに異論がある。たとえば交付税率の問題についても一%引き上げております。また、軽油引取税その他の問題があって百十億ぐらいの問題は国が措置をされておる。同じ制度の改正によって地方税の減収が百一億、国の減税に伴うところの入場譲与税その他で十九億、百二十億ぐらい減っておる。ふえておるところが減って、とんとんになる。しかも今度の同じ制度改正による国の減税に伴うところの地方減収分百五億については、何ら措置がされていない。また、公債の面については確かに地方債をふやしたと言うけれども、五十五億ふやしたその中の一般補助事業については、五億しか見ていない。しかもこの五億というものは、建設大臣よく御存じの通り、この地方負担分に対する地方債の充当率をずっと減らしているんですよ。たしかそうなっておったと思う。あれを三十三年度と同じようにすれば、もう二十億よけい出さなければ地方債の財源というものはできてこないんです。今度は一般補助事業については五億ふやしておると言いますけれども、逆に十五億減っておるという勘定に、私たちの立場からいえば、なってくる。しかしそういう問題については時間がないそうでありますから、私はこれ以上申し上げませんが、問題の中心は私は佐藤さんにあると思う。実は青木大臣でも建設大臣でももっとふやしたいような顔をしておるけれども、佐藤さんがおられるので、これができないというのが率直にいえばその内容じゃないかと思う。そこであなたの御答弁の中に、県単事業と国の事業というものは、これは切り離すということはおかしいじゃないか、こういうふうに言われるが、私はそういう意味合いで言っておるのではないのであります。県や市でやっていることは、国の補助事業であろうが、知事が施行しているんだから県の仕事である、私の言っていることはそうでなくて、今のやり方によって地方に非常にアンバランスが出てきておる、この問題をどうするか。これがいわゆる地方の行政水準の引き下げ、低下という形で現われているということを言っておるんです。一つ建設大臣に今の問題についてお伺いしたいんですが、たとえば道路の問題を、私数字をこんなにたくさん持っておるんですけれども、時間がないから申しませんが、概念的に申し上げますけれども、地方道路というものは今日非常に荒れておる。というのは、国の国道関係やなんかに集中されてきておって、国道関係等がよくなればよくなるほど、地方道路、特に市町村の道路、末端の道路というものは非常に荒れておる、こういうような状態のところへ、今日のこの国の予算と地方財政計画では、地方末端の道路というものは今日よりもより以上よくはならない、私はそう思う。維持補修費も増加されていない。百十五億の国の道路計画の、例の補助計画にしたところで、市町村等はわずかに三億、こういうような状態で、非常にアンバランスがあるし、また、今後大きくなってきておる、こういうこと自体が地方のいわゆる行政水準を荒廃させる、そうした現状であり、そうしたもとになっておると思う。こういう点について、あなたは道路政策というものは国道政策だけなのか、それとも国全体の道路政策とすれば、国道もよくしなければならない、これは私は決してやっちゃいけないとは言わない、県道も市町村道も、県や市の仕事というものは日常生活に直結する福祉的な仕事、福祉的な事業なんです。そういうような意味合いからいったら、市町村道もやはりよくする、こういうバランスのとれた政策こそ国のほんとうの道路政策であると私は思う。ところがそうなっていないと私は思う。そういう点についてあなたのお答えをいただきたいし、私が佐藤さんに言ったこともそういうような意味合いから言っておることを御了解願いたい。もし反駁されるなら、幾らでもお聞きいたします。
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遠藤三郎#18
○国務大臣(遠藤三郎君) 道路政策の点から申しますと、国道だけをやっていくという考え方は間違いであるこキは御指摘の通りであります。国道も県道も、さらに地方道も、均衡のとれた改修をやっていくことは当然であります。五ヵ年計画におきましても、地方の単独事業としてやるべき道路の分畠は、大体千九百億程度に見積っておるのであります。今回の財政計画にお去まして、だいぶ苦しくはなっておりますけれども、私ども自治庁当局ともいろいろこまかく打ち合せて参りまして、二の事業ができないようなことにはならぬようにということを、深く頭に入れて計画を立てておるわけでございます。今後もこの点については、十分留意をしまして、単独事業ができて参りますように努力をしていきたいと思います。
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占部秀男#19
○占部秀男君 特にこの際、その問題に関連して自治庁長官に申し上げたいことは、これはきのうも同僚田中議員の質問に対して、今度の軽油引取税の穴というものを、これを県単事業の方にしわ寄せをされるであろう、これはやむを得ない、こういう形でお答えになっておられる、そうなると、今度は国の施策に伴うところの道路の部門はいいけれども、県単事業は、今まででも七十五億の中に私はたしか二十億近い金額ではなかったかと思うが、県市の単独事業に対するあれが出ておる。十五億を抜きとってしまっては、ほとんど残らないという形が出ておる。今年の地方の道路関係は、県道にしろ、市町村にしろ、現状以上に出ないという形に、これは少し機械的な言い方かもしれないけれども、なってくる、こういう点を追及したいけれども、時間がないから言ってもしょうがないが、そういう点については、もっと一つ何らかの形の考え方をしてもらわなければ困るのです。そこで私は質問をしただけでは問題が解決するわけではないのでありますから、実は御相談があるのであります。それは、当面こういうような形は、これは道路だけの問題ではない、実はきようは文教施設の問題についても、厚生関係の問題についても、いろいろの問題について皆さんにこれをずっとお伺いしたいのですが、時間がないからできないというので、やむを得ず道路を一つの例として出したのです。そこで、ちょっと佐藤大臣に一つお伺いしたいのでありますが、臨時特例法の問題を、再建団体に対するあれを延長してもらうわけにはいかないかということと、もう一つは、交付公債の利子というものを当面免除してもらう、交付公債の方は、今年はたしか四十億になっておると思いますし、それから臨特の問題は、これは言うまでもなく直轄事業を除いて、これは五十五億ですか、たしか影響があると思うのですが、せめてこのくらいは何とかしてやらなければ、地方は予算の返上をせざるを得ないと、公共事業の返上をせざるを得ない、そういうところに必ず追い込まれてくると思うのでありますが、そういう点についてはいかがですか。
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佐藤榮作#20
○国務大臣(佐藤榮作君) 交付公債の利子免除については、昨日もお答えいたしましたが、これは本来地方分担金は現金で支払うべきものでありまして、それを特に交付公債の形でやっておりますので、この利子はいわゆる延滞利息的なものでございますから、他の振り合い上やめるわけにはいきません。
 次に、臨特法廷長め問題でございますが、これは地方の財政状態が悪いので、特に臨特の制度を設けたのであります。今年はちょうど期限が到来するわけでありますが、地方並びに国の努力によりまして、よほど状態もよくなったから、本来時限法でありますので、時限が来ました際にこれは廃止する。しかし、道路についてはこれを特にそのまま残しておくということを処置いたしておるのであります。
 これでお答えが済んだのでありますが、ただ、私は先ほど来のお話で、ちょっと申し上げてみたいのですが、直轄事業とその補助事業の区分というものは、明確にこれまでが直轄で、これが補助ということになっておりません。従って、補助事業を最近直轄事業に変えてくれろという強い要望はございます。さらにまた、道路なら道路に関しましても、地方道と国道との区分というものが過去においてありましても、その後の交通情勢によりまして、県道が二級国道に編入されるとか、それぞれの処置がとられておる、この実情も十分一つ念頭に置かれまして、今回の予算の措置などは、そうめちゃくちゃな無理なものではない、この点を御了承いただきたいと思います。
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占部秀男#21
○占部秀男君 もう時間がないので、重ねて簡単にあれしますが、今お答えの中で、交付公債の問題については大臣の方の考え方と、同じ政府内でもまとまっていないと思うのですけれども、それは交付公債を出すというそもそも二十八、九年当時にさかのぼって考えなければならない。今大臣は現金を——きのう田中議員の質問に対してのお答えでもわざわざ現金払いをさせないで、そうしてこれに対しては余裕をつけてやったのだからというけれども、あれを作った当時の財政状態では、国の方から財政措置をしなければならなかったやつをせずに、この交付公債に肩がわりをしたのではないかとわれわれは思っておる。それから第二に、財政状態が悪いから臨特をやった、それはその通りであります。ただ僕の言うことは、財政状態が一時よりはよくなってきておるけれども、今の予算、この計画では返上する所が出てくるのではないか。返上したならやはり国の予算、地方財政計画がずさんであったということに言われないとも限らないわけです。そこで、むしろこの際政府の方としては、逆に積極的に公共事業を実施させ、完全に遂行させるための臨特法というものを考える必要があるんじゃないか。今までのやつでは財政を救うというだけの形であった、これは言葉だけの問題じゃないのです。実態がそうなんだから、そういうことを私は考える必要があるのではないかということを言ったわけなんです。さらに補助事業を直轄にしてくれという要望があるというけれども、これもきのうも建設大臣は田中議員の質問に対して、返上はさせませんと、必ずやってみせますと言ったが、うちの田中君は、一年後にお会いしましょうと言ったけれども、私も一年後にお会いしましょうということを言わざるを得ないのです。今大臣の考え方もそうです。直轄事業を要望しているというけれども、何が直轄事業を県や市が要望させているかということをもう少し究明してもらいたい。あの当時金がなくて仕事はできない、仕事はできないけれども、やらなければ知事や市長というものはたたかれてしまう。そこで、当面は金が要らないけれども、利子だけでもって仕事ができる、河川その他いろいろな仕事ができる、それでこれに食らいつこうというので食らいついた。ところが今度はいよいよ去年から元利の支払いの時期に入ってきた、そうなると、今度は元利を支払わなければならない。今までは利子だけで済んだからぽんぽんぽんと私の方は直轄やってくれ、直轄やってくれと言ったけれども、これからは元利を支払わなくてはならなくなってきたから、そうあなたが考えているように甘く、直轄をそのままいただきますという考え方は大きな間違いなんです。その情勢の変化、県市町村の財政状態の変化、そうした客観的な変化を、少しは計算に入れて一つ御答弁を願いたい。同時に、大蔵大臣にもそういうことを言いたいのです。しかし、この問題についてはもう私時間がないから、これで打ち切ります。
 ただ最終的にもう一問だけ簡単ですから一つ質問をしたいことは、これは総理大臣にいてもらうと非常にいいことなんですけれども、第三の問題として、最近われわれ各地方を歩いていると、そうすると……。もう一つだけ忘れた、あまり時間をせかされるので忘れてしまったのだが、大臣に取りつけだけしておきたいのですが、これは今までの話は、国の予算面に出ている、地方財政計画に載っている問題です。ところが、地方財政計画の今年の中には載っていないけれども、三十五年以降大きくなる問題としては、私が言うまでもなく、今度の国の減税問題に伴うところの市町村の住民税、百十億ですか、この穴があくことになっている、現在のかような状態の中にこの穴があく。三十四年度だけではない、三十五年度もこれは大きな問題になってくる、この点については大臣としてはあらかじめどういうような措置をされる考え方を持っているか、これも地方はどうでもいいというので放っておくのかどうか、こういう点について、大蔵大臣も御答弁があったら御答弁願いたい。
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青木正#22
○国務大臣(青木正君) お話のように、国の所得税の減税に伴う市町村の住民税の問題、これは大きな問題であります。三十五年度の財政計画を立てるに当りましては、当然この点を考慮に入れなければならぬことはお話の通りであります。ただ、今年度にその措置をなぜ考えなかったかということでありますが、私どもも、もちろん今回の予算編成に当りましても、十分その点は考慮いたしたのであります。しかし、御承知のように近く政府におきまして国税、地方税を、全体の財源配分等の関連におきまして税制調査会を設けることになっておりますので、いろろ御検討も願った上に、三十五年度の財政計画を立てる場合に、その減税について私どもも真剣に考慮して立てる、こういう考え方でございます。
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佐藤榮作#23
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいまの自治庁の長官の答えでいいと思いますが、御承知のように減税をいたします場合には、必ず自然増収分を財源に充てておるのであります。地方におきましても相当の自然増収がございます。先ほど自然増収には一切触れておられませんが、国においての減税も、やはり自然増収をその財源にして減税をするわけでございます。三十五年度の地方財政の編成に当りましては、十分収入、支出の関係をよく見て措置を考えるつもりでございます。
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占部秀男#24
○占部秀男君 どうも青木大臣の御答弁はいいのですが、これ時間がありませんから切ります。ただ、さっき続けた問題が一つあるのですが、それは各地を歩いてみると、知事選挙等では特にそうですが、どうも自民党の方の陣営から出ている話なんですけれども、社会党の知事をお蔵たちか入れるとこれから金が来ないぞ、自民党の知事を入れなければ政府の直轄してない金は出さないのだ、こういうようなことが相当宣伝されておる。これは宣伝ですから、私がここで云々ということは言うわけじゃないのです。われわれの方もそれに対する宣伝はしますけれども笑い、ただ問題は、一体そういうようなことが行われておるのかどうか、こういう点であります。私の知る限りにおいては、終戦前のどんぶり勘定の時代があったか何か、それは私知りませんけれども、終戦後は一応そうした補助事業その他の問題については、法律的な規定もあり、政令の問題もあり、補助対象の選定についても、やはり一つの基準というものがあるように私は考えるのです。同時に、一党の考え方によって県全体に対するもの、市全体に対するものがやられたら、ある県は自民党のあれだからよけいやるとか、こっちの県は社会党だからよけいにやらないのだとか、こういうことが今日の法治国の法律の中で行われておるとするならば、これは重大な問題です。そういうことはあり得ないと思うのですけれども、一つ代表して、岸総理大臣に栃木県の問題も一つ聞きたいことがあるのだけれども、時間がないから聞きません。ただ代表して弟さんだから、なんだったら大蔵大臣実力者だから、言っていただいてもいいし、青木大臣でもけっこうでありますが、できれば一つ兄弟のよしみでお願いします。
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青木正#25
○国務大臣(青木正君) 申し上げるまでもなく、行政の執行に当りましてはあくまでも厳正、公正でなければならぬことは言うまでもないことであります。また御指摘のように、いろいろな国の施策につきましては、法令その他の規定もあることでありますので、私どもさようなことがあってはなりませんし、またないと確信いたしております。ただ、今日政党政治の時代でありますので、自然党派的ないろいろな問題もあろうと思うのでありますが、しかし、行政府として私どものやっておりますることは、あくまでも厳正、公正ということは言うまでもないのでありまして、万一それに反することがありましたら、私も十分事務当局にも注意する考えでおります。さらにいろいろお話もありましたが、何と申しましても今日国の施策と地方といろいろ関連がありますので、どうしても自然にそういう声も出てくると思うのでありますが、しかし、関連があるからといって、私どもは行政の公正を害するようなことは絶対につつしまなければなりませんことでありますので、その点は私どもないものと確信し、また、今後十分注意いたしたいと存じます。
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木暮武太夫#26
○委員長(木暮武太夫君) 以上をもちまして、占部委員の質疑は終了いたしました。
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木暮武太夫#27
○委員長(木暮武太夫君) ただいま委員の変更がございましたので、この際御報告いたします。
 鶴見祐輔君、田中一君が辞任し、その補欠として岩沢忠恭君、戸叶武君が選任せられました。
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木暮武太夫#28
○委員長(木暮武太夫君) 次に、坂本昭君の質疑に入ることにいたします。
   〔「大臣がそろっていません」「そんなことではだめです。」「経済企画庁長官を呼んで下さい」と呼ぶ者あり〕
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木暮武太夫#29
○委員長(木暮武太夫君) 今連絡してすぐ入りますから……。
 それでは次の質疑に入りたいと思います。坂本昭君の御登壇を願います。
 この際、政府側に特に強く要望しておきますけれども、大臣の御出席のないために、委員会の運営が円滑を欠いて、おくれるようなことは、政府として非常に御損なことですから笑いよく御注意を願いたいと思います。
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