地方行政委員会

1964-09-30 参議院 全51発言

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会議録情報#0
昭和三十九年九月三十日(水曜日)
   午前十時十八分開会
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   委員の異動
 八月十日
  辞任      補欠選任
   沢田 一精君  田中 清一君
 八月十五日
  辞任      補欠選任
   田中 清一君  沢田 一精君
 八月十九日
  辞任      補欠選任
   天埜 良吉君  重宗 雄三君
   竹中 恒夫君  徳永 正利君
 九月十日
  辞任      補欠選任
   徳永 正利君  紅露 みつ君
 九月十七日
  辞任      補欠選任
   紅露 みつ君  重政 庸徳君
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 出席者は左のとおり。
   委員長     高野 一夫君
   理事
           石谷 憲男君
           松本 賢一君
   委員
           小林 武治君
           沢田 一精君
           重政 庸徳君
           館  哲二君
           鈴木  壽君
           千葉千代世君
           林  虎雄君
           光村 甚助君
           辻  武寿君
           市川 房枝君
  国務大臣
   自 治 大 臣 吉武 恵市君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       鈴木  武君
  説明員
   警察庁保安局長 大津 英男君
   警察庁交通局長 高橋 幹夫君
   自治省財政局長 柴田  護君
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  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査
 (人事院の勧告に伴う地方公務員の
 給与に関する件)
 (昭和三十九年度地方交付税の配分
 に関する件)
 (台風二十号による災害に関する
 件)
 (風俗営業等取締法改正後の実施状
 況及び取締り状況に関する件)
 (オリンピック開会に伴う治安及び
 交通対策に関する件)
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高野一夫#1
○委員長(高野一夫君) それではこれから本日の委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について報告いたします。
 八月十九日、竹中恒夫君及び天埜良吉君が辞任され、その補欠として徳永正利君及び重宗雄三君が選任されました。なお、九月十日、徳永正利君が辞任され、その補欠として紅露みつ君が選任。次いで十七日、紅露みつ君が辞任され、その補欠として重政庸徳君が選任されました。
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高野一夫#2
○委員長(高野一夫君) 人事院勧告に伴う地方公務員の給与改定に関する件を議題といたします。
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吉武恵市#3
○国務大臣(吉武恵市君) 給与改定につきまして、地方公務員関係を申し上げてみたいと思います。
 人事院勧告に従いますると、地方公務員の所要一般財源といたしましては、五月から実施するとすれば八百七十五億円要るのであります。そのうち交付団体が六百五十二億円でございまして、不交付団体の分は二百二十三億円になっております。それに対します財源措置といたしましては、目下大蔵省に折衝をいたしておりますが、まだ大蔵省のほうといたしましては、財源の見通しがはっきりつきませんので、いまのところ、どうと申し上げるところに至っていないのでございます。しかしながら、まあいままでの折衝の過程を通じて申し上げますると、国税の三税、すなわち所得税、法人税そうして酒税のこの三税の自然増収分といたしましては、約五百億くらいというようにいわれております。これもまだはっきりしたものではございません。そういたしますると、御承知のように、この三税の地方交付税は二八・九%でございまするから、地方交付税分といたしましては約百四十億円とまあ見込まれるわけであります。なお、各地方の地方税の自然増収がどれくらい見込まれるかと申しますると、私どもの目下推算をいたしておりまするところでは、六十億円程度でございます。そうしますると、両方合わせまして二百億円程度しかないわけでございます。したがいまして、その差額の財源というものをどうして見つけるかということに非常に苦心をいたしまして、目下大蔵省のほうとも折衝を続けておるようなところでございます。私どもといたしましては、できるだけ人事院の勧告は尊重していきたいと思っておりますが、さて一方、私どものほうの財源としては、地方の地方税分としては六十億しか自然増収がございませんので、他は地方交付税として、つまり大蔵省のほうの追加予算に計上されまする三税の自然増収分に対する二八・九%というものによって決定されるわけでありまするから、そこで目下まあ大蔵省に極力その点を申し上げておるようなところでございます。私どもは、国の公務員と地方の公務員とは従来とも同様な取り扱いをいたしまして、国家公務員に準じてやっておりまするので、財源がないからといって荒をつけるということは、私どもはこれはとるべきでないという態度をとっておるわけでございます。
 以上、概略でございますが、そのような状況でございまするので、御報告を申し上げる次第でございます。
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高野一夫#4
○委員長(高野一夫君) ただいまの大臣の御説明に対しまして、補足説明があります。柴田財政局長。
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柴田護#5
○説明員(柴田護君) あらましは自治大臣から御説明があったとおりでございますが、若干詳細に申し上げますと、人事院勧告どおりの給与改定を五月からいたしますと、先ほど大臣は一般財源のことをおっしゃいましたが、総額では千八十五億、県で申し上げますと、八百三億、市町村が二百八十二億円、これは概算でございます。若干数字につきまして精査する余地がございますが、ほぼ間違いのないところ、その程度の額があります。これから義務教育職員と、それから国庫補助職員につきましては改定相当分に対しまする補助金の交付がありますので、それが、義務教育それから一般の補助職員合わせまして、二百十億円くらい予想されております。差し引きますと、先ほどの数字が出てくる、こういうことになるわけでございます。
 それから財源の問題につきましては、従来は国税の自然増収が相当ございましたので、その国税の自然増収の三税のはね返り分によりまして、ほぼ年度途中の給与改定研要財源は充足せられてきたわけでございまするが、本年度は、先ほども御説明がありましたように、非常に年度当初に税収入を筒一ぱい見込みました関係と、その後におきまする経済の伸長度が、従前のように大きなカーブを描いていない、いわば伸びが鈍化しておるといったようなこともございまして、主税当局では五百五十億前後の自然増収の中で、三税と考えられるものが、五百億程度だ、こういうことを八月の中ごろに言っておりました。その後の主税当局の言明では、明確なものはまだ出ておりません。私どもも実はこの問題につきましては非常に心配をいたしまして、いろいろ検討をいたしておりますけれども、主税の大きな部分を占めますものは、法人関係の税でありますが、この法人関係の税の向背というものは、やはり九月決算を終わりませんと大勢がつかめないのであります。これは日本の経済が、八月を一つの軸にいたしまして大きく変わるというのが従来からの傾向でございます。それからまいりますと、九月が済みませんとわからない。もっとはっきり申し上げますと、十月の中ごろになりますれば、ある程度税の自然増収の見通しというものも立つんじゃないか。それにいたしましても、この膨大な額にのぼります給与改定を行ないますためには、やはり相当財源については慎重な検討を要するわけであります。地方税分につきましては、通常、国の自然増収の約三割ないし三割五分というのが自然増収を見る場合の通則であります。それから申しますと、先ほど大臣から申し上げましたような形になるわけであります。したがって、従来のような方式をとっていけるのかどうかということにつきましては、若干の危惧の念がないでもございません。従来のたてまえから申しましても、制度のたてまえから申しましても、国家公務員について給与改定が行なわれますならば、これに準ずる改定措置が地方公務員についてもとられますように所要の財源を確保するというのが従来の行き方でございますし、また、私どももその線に沿って措置してまいりましたし、今回につきましても同じ態度をとっておるわけでございますが、ただ、財源の措置の方法といたしましては、従来のように三税のはね返りだけによって措置できるかどうかということにつきましては、なお十分検討を要すると考えております。
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高野一夫#6
○委員長(高野一夫君) 本件に関しまして何か御質疑はございませんか。
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千葉千代世#7
○千葉千代世君 大臣に伺いますけれども、この人事院勧告は、公務員に準じて地方公務員もこの対象になるとおっしゃっておりますね。当然のことだと思いますが、具体的にお聞きいたしますが、たとえば静岡県の例で申し上げます。静岡県では夏のプラス・アルファを出さなかったですね。全国で三十県近く出しておりますけれども、出さなかった。そのときに県で言われたやに聞いておりますが、プラス・アルファも出さなかったし、それは自治省の通達が厳しいからと、このまあ一点に逃げておるわけです。それから今度は人事院勧告があっても、当県だけはそれは財源の都合で実施しないかもしれないと、こういうようなことを先走って大へん不謹慎にも述べておるわけなんです。そういう点について、やはり自治省としてはそういう県があった場合には、どのようなたとえば指導なり助言なりおとりになるのですか。
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柴田護#8
○説明員(柴田護君) 給与改定に要します財源措置をいたします場合に、御承知のように地方公務員の場合は、地方公務員が国家公務員であれば幾ら給与改定に要する財源が要るか、いわば国家公務員ベースで計算をいたします。そしてそれはいままでの例でありますと、基準財政需要額の中に投入いたしまして、交付税の計算を通じまして必要財源を与えるということになっております。したがって、その与える場合につきましては、国家公務員に準ずる改定を期待するという指導、通達を出しております。財源的にはこういう措置を講ずる、行政的には給与改定がこのように行なわれるから、これに準じた措置をとってもらいたい、こういう指導、通達を出します措置をとっておりますから、おそらく今年度も改定が決定されますれば、そういうような措置がとられると思います。
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千葉千代世#9
○千葉千代世君 期待するというだけであって、別に拘束は自治省としてはできないわけでしょうけれども、しかし、やはりいままででは、国家公務員の人事院の勧告があって、それに地方公務員は準拠してどこの県もやっていたわけでしょう、一県もやらない県はございませんでしたね。そうすると、静岡の県当局が言われているような、そういうことは言えないはずですね。というのは、いままで地方公務員に対して、いま局長がおっしゃったような財源措置はこのようにして云々ということを言われた。その県々の実情によって県内操作の場合に、その勧告した分を、中だるみのあまりひどいところについては、その点は組合その他と相談し合って、多少の内部的な問題はあったわけですね。昇給財源に充てるとか、それからまた勧告自身の、この分については一律にやるとか、あるいは一部をやってその他は中だるみに重点を固くとか、そういうことが県々独自のあれでなされておったようです。しかし、最低として、これが完全に行なわれるようにという、そういう方向には変わりはないと思うのですが、具体的に伺いますけれども、この前の勧告がありましたときに、地方公務員の場合に、国家公務員と全く同じ地方公務員に対する措置がされたかどうか、そうでない県はありましたでしょうか。たとえば給料表ですね、あのとおりのやり方、大体の何級俸は何級俸と、これに準じているのがありますね、中は多少動かしておっても。大綱的にね。
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柴田護#10
○説明員(柴田護君) いまのお尋ねの問題につきましては、給料表の動かし方その他につきましては、問題はいろいろあろうと思いますけれども、過去の例からいいますと、国家公務員について給与改定が行なわれたのに、全然給与改定が行なわれてないという県はございません。静岡のお話はどういうことかよくわかりませんけれども、これはいろいろな関係があって、いろいろ言っておられるのじゃないかと思います。ただ一般的に言い得ますことは、すでにその給与が国家公務員の水準を非常に上回っているということがありますれば、政府といたしましては、財源的には給与改定を国家公務員の水準において行なわれるだけのものはいたします。県がやろうとやるまいといたしますけれども、県としては、すでにほかの財源を食って、給与水準をそれだけ上回ったものをやっておるのだ。たとえば一例をあげますれば、東京のような場合の一部にそういう例があるかもしれません。そういうような場合には、あるいは県としてそういう態度をとることもあり得るかもしれません。しかし、従来の例から申しますると、さようなことはまずないと、このように思います。おそらくはいろいろなほかの関係からのそういうような意見なり見解の発表なり、あるいは非公式に見解を言っておるのじゃないか、かように考えます。
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千葉千代世#11
○千葉千代世君 いま東京の例でおっしゃったんですが、東京のような不交付団体ですか、そういう中で国家公務員より上回っているから、場合によっては多少やらないところもあるのじゃないかというお話があったんですけれども、これはやはり既得権は侵害しないということが給料の上では基本なんでしょう。ですから国家公務員平均より上回っているからそれをやらないという、あるいはやってもやらなくてもその県の自由だということはないわけですね。そうでしょう、給料の問題については。
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柴田護#12
○説明員(柴田護君) 給与額を下げるとか下げないとかというと、問題はあるかもしれません。すでにその水準に到達しているのだという場合に、あるいは上げ幅を縮めるというようなことがあり得るのじゃないかと思います。つまり国家公務員に準ずるというのは、改定された後の給与の水準と申しますか、給料表というものを適用する。これがその府県なら府県の給与というものが国家公務員の場合に準じておるという姿がとられれば、法律上はいいということになるかと思います。ただ、おっしゃるような既得の俸給を引き下げるということになりますれば問題もあろうかと思いますが、私が申し上げましたのは、理屈を追って考えますれば、すでに給与改定された後の水準に到達している地方団体で、財源がなくて、つまり政府から財源措置をいたしましても、それを食ってもなおほかの関係があって財源がないといったような場合にすでに水準に到達しておるのだから、今回はその上げ幅を縮めるといったようなことは起こり得るかもしれない。それは団体独自の判断である、こういうことを申し上げたわけであります。
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千葉千代世#13
○千葉千代世君 もう一つ伺いますけれどもね、国家公務員の人事院勧告というものは、上げる率が示されているわけでしょう。七・九%なら七・九%全体の率が示されておるわけでしょう。そうすると、たとえば東京のように多少国家公務員より上回っておっても、七・九%分の財源、東京なら不交団体ですから、それは自由ですけれども、この上に重ねてアップするというのがたてまえなんでしょう。給与改定されたあとの水準よりも高くなれば云々というようなことをおっしゃったわけですね。私はそうじゃないと思うのですが、その点いかがでしょうか。
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柴田護#14
○説明員(柴田護君) 勧告は、水準そのものについての比較を行ないました後に、したがって給料表を次のように変えろということを勧告しております。したがって、その改定すべきものは給料表の改定でございます。したがって、その給料表の改定、変えるべき給料表と現実の地方団体の給料表を見ました場合に、すでにその団体の給料表が、改定されるべき給料表と同じであったとかりに仮定いたしますならば、その場合は、先ほど私が申し上げましたようなことも理論的に起こり得るだろうということを申し上げたわけであります。
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千葉千代世#15
○千葉千代世君 それは理論としてそういうふうにおっしゃったわけですけれども、現実に、たとえば東京の場合でも、いま多少高いとします。けれども、それは高い理由があって高いわけなんです。そしていままで既得権としてずっとあったわけですから、その上に乗っけたたとえば七・九%というものを実施してほしい。国家公務員のつまりベースアップ分がみんなにいくようにと、こういうふうじゃないのでしょうか。でなければ非常におかしいと思うのですね。
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柴田護#16
○説明員(柴田護君) 私どもはさようには理解いたしておりません。改定されるべき給料表を勧告によって示されておるわけですから、先ほど来御説明申し上げましたような形の場合も、理論上はあり得ると考えられます。しかし、実際問題といたしましては、御心配になるような事態というものは、まずいままで起こっていないということを申し上げておきます。
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千葉千代世#17
○千葉千代世君 私、なぜこれをしつこく申しますかというと、実際にはそういうことはないわけですね。ところが、新聞その他でずっと発表されているのを見ますというと、これより上回っている、国家公務員より地方公務員のほうが上回っているということがよく新聞に出るわけなんです。そうすると、これに藉口して、上回っているのだから、だからいいじゃないかと、こういうふうにやられる県がある。たとえば静岡県の場合に、多少、ちょびっといい。ほんとうにいいのじゃない。ちょびっといい。そうすると、それに口をかりるわけです。東京はそんなばかなことはさせませんからね、都労連として、そんなことをしたらたいへんです。そんなことはさせません。これはその上にずっと積まれて、ただ内容的には都と相談して給料表の手直しとか、中だるみとか、じゃこの分はどこに持っていこうとかということは、これは話し合いでやるわけなんです。だから、いまおっしゃったような見解でいいますと、たとえば静岡が多少でもかりによかったとすれば、私詳しい数字をいま持っておりませんから、これこれといった数字を申し上げることはできませんけれども、多少でもいいという場合に、いまの筆法で言われますと、県当局は、多少でもいいから、今度は人事院勧告があっても、あるいは実施しないかもしれない、あるいはプラス、アルファを出さないかもしれないと、こういうふうに逃げ口上に利用されるのです。やはり地方行政はそういう形ではなくて、みんなで力を合わせて、国と地方と力を合わせて、特に待遇なんかはいいほうへ、いいほうへ向けていくべきところを、ともすると新聞その他で、地方公務員と国家公務員の給料比較はこうで云々ということで出てくると、それに飛びついてしまうわけです。安易な逃げ方をする。そういう場合にも、それはやむを得ないからという一片の、期待するというだけの通牒で終わるわけですか、いまの。
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柴田護#18
○説明員(柴田護君) いまのたてまえは、法規的には国家公務員の給与に準じてきめるのだということでやっております。それ以外に、自治省としましては特別の指導権限は持っておりません。ただ、いろいろな技術面からするところの給与に関する仕事、それはございます。しかしながら、改定につきまして、従来の経緯は、千葉先生からおっしゃいましたようなことは、実際問題としては、いままではあまり起こったためしもない。給与改定に関します指導といたしましては、財源措置を明確にいたし、国家公務員の改定の内容を明確にすれば、大体それでスムーズにいった。むしろ問題になっておりましたのは、その既存の水準が低いために、給与改定をかりにやりましても、結果において国家公務員の水準に追いつかないところをどうするか、こういうことについて常におしかりを受けておりまして、その分については、そういうことは、給与改定のときのみならず、その他の場合におきましても、そういうようなことについては、逐次是正をするようにということもたびたび申してまいっております。現にまた、逐次国家公務員の水準に近づいてまいっております。いまおっしゃいましたようなことは、いままでの経緯から見ますと、まずほとんどない、まず聞いたことがないというのが私どもの感じでございます。
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千葉千代世#19
○千葉千代世君 それでは、たとえば、仮定ですが、静岡なら静岡でもって、いま財源もないし、多少幾らかでもいい。よそより比較していい。いいといったって東京より悪いのですが、いいとされている。そのときに、期待するとだけしか書いてないから、これは静岡県独自の問題であって、やらない、こういうことは言わせない——いままでの例もあって、たとい言ったとしても、自治省のほうは重ねて何も言うあれではないのですか。
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柴田護#20
○説明員(柴田護君) 具体的には個々の給与がどうなっているかということを見なければ何とも言えないと思います。しかし、実際問題として考えました場合には、給与改定が行なわれます場合に、かりに期待をする、あるいはまた、こういう改定が行なわれるから、こういう財源措置をしたから、その方向で措置されたい、こういう通牒を出しましても、あるいはそのとおりにいかぬ場合もあるかもしれない。しかし、事情を調べてみて、そういう場合にどうするかという問題を、結局具体的にきめることになるでございましょう。根本的には、やはりいまのたてまえからいいますならば、どうするかという問題は、基本的には地方団体自体が決定する問題でございますから、だから、その決定する場合に、やらないということをかりに決定しました場合には、なぜそうなったのかということを調べてみませんと、具体的にどういう措置をとるかということは一がいに言えないだろうと思います。まあ全体といたしましては、給与改定を行ない得るように措置をしておるわけですから、それに従って措置することがたてまえだというように考えるわけでございます。
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千葉千代世#21
○千葉千代世君 大体わかりましたけれども、やはり心配なことは、このごろ地方財源という問題からからんで、プラス・アルファにしても、そういうふうな地方公務員に対する待遇は、全国非常にばらばらなわけです。東京で、たとえばプラス・アルファを〇・二五プラス六千円ですか、六千五百円ですか、そういうふうに出した。片方のほうはプラス三千円とか、ばらばらです。このこと自体に非常に問題があると思いますけれども、きょうは申し上げませんけれども、そういうふうに、今度の人事院勧告をしたという本質というものは、まだまだ物価の値上がりよりも非常に低いし、それから民間の事業所との比較、算定基礎の比較とか、内容的にも非常に上に厚く下に薄いとか、たくさんな矛盾をはらんでいるわけです。私は、地方公務員の方々も、国家公務員も、非常に不満きわまりない給与だということを考えております。ですから、二十八日にも全国で公務員共闘の皆さんが集まって、いまおっしゃられた地方財源の問題その他を、やはり大蔵省と十分に折衝の上に五月に完全実施をさせる——。それでもまだまだ生活が非常に苦しいので、物価の上がりぐあいを考えた場合にも、民間の比較についても非常に問題があるわけです。ですから、国家公務員より少しはここはいいから、だからその俸給表をつまり実施をしてこのあとの給料表が国家公務員よりも上がる場合には、あなたのほうとしては、上がる場合については別に何も言わないようなことを言っていたのですね。上がる場合にはしなくてもいいと、もっと端的に言えばですね。というようなことおっしゃったでしょう。私はそうじゃないと思うのです。やっぱり繰り返して申し上げるように、東京なら東京の高い理由がちゃんとあるわけです。静岡なら静岡が山梨と比べてちょっぴりいいという理由がある。きのうきょうの間でなく、積み重ねてきたそれぞれ理由があるわけなんです。そうすると、その上に七・九なら七・九というものを乗せられて、それでも不満であるし、不満きわまる。非常に内容的に矛盾もあるけれども、まあ最低の最低として五月実施をしてもらいたいという、こういう要求に立った場合には、あとの手直しした給料表が云々ではなくて、やはり七・九%なら七・九%というものの財源というものを見込んでやるということが、ほんとうにこの公務員に対する自治省なり大蔵省のやはり責任じゃないだろうか。裏を返せば、やはり政府の責任ではないだろうかということを考えるのです。
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柴田護#22
○説明員(柴田護君) 私どもは、まさにおっしゃるとおりのことをしようとしているわけでございます。つまり、水準が国家公務員の水準で計算をする。ところが、現実には国家公務員の水準に達しておりませんので、率を同じにしますると、財源が足らぬ事態が起こってくる。つまり、千円ベースなら千円ベースの七・九と、千三百円の七・九とは金額が違うわけでございます。したがって、その間の間差が大きくなれば、おっしゃるような事態というものは起こり得るかもしれぬ。あるいは県によりましては、その場合にはそういう方法をとらずに、ほかの経費を節約してそれを回すという方法をとるところもございましょう。いろいろございましょうけれども、地方公務員法の示しておりますところの規定というものは、改定された後の給料表というものが、給与行政といいますか、給料表といいますか、それの運用というものが、国家公務興に準じてきめられておるということが、地方公務員法の示しておりますところだと考えております。その間にいろいろいきさつがありまして、御指摘のように今日の給与行政、財政問題、いろいろ問題があるわけでございますけれども、まあ冷たい法律解釈からいいますと、そういうことになる。したがって、その間差が非常に大きくなりますれば、そういうようなことも考えられ得るわけでございます。いままでの事態によりましては、そういう事態がまず起こったためしがない、こういうことを申し上げたわけでございます。
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千葉千代世#23
○千葉千代世君 最後に、自治大臣は、さっき五月にさかのぼって実施したいと思うけれども、財源の見通しがまだ立たないし、大蔵省と折衝中だと、こういうお話なわけですね。で、いま局長さんがやりたいと思っても、財源がなければしかたないというようなことをおっしゃったけれども、私はそういうものじゃないと思う。自治大臣のおっしゃったように、いまのところの財源については、三税なら三税についてはこれこれだ、地方の見込みについてはこれこれだ、幾ら足りないと、足りない分をそれでは大蔵省がどう財源をはじき出すかと、そういうふうな姿勢に、やはりもう少し積極的にやっていただいて、五月の実施をしっかり約束させるという、ここまで少し自治省としてふんばっていただきたいと思うのです。でないと、これは勧告したけれども、やはり地方財源によってはやらないとか、そういうような、お互いに責任のなすり合いみたいになってしまっては、やはり実際そのベースアップの対象となる公務員にとっては、これはたまらないと思うのです。そういう意味合いにおきまして、やはり財源の折衝というものも十二分にしていただいて、五月に実施すると、こういう方向で御努力いただきたいと思っております。
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吉武恵市#24
○国務大臣(吉武恵市君) ただいまの御意見でございますが、最初に申し上げましたように、私どもは人事院の勧告はできるだけ尊重していきたいという姿勢でございます。それではじき出しますと、先ほど申し上げましたように、いま大蔵省のほうで三税の財源としては五百億しかないと。そうしますと、それの二八・九%しか交付税としての財源がないわけですから、それに地方税の伸びの六十億を足しますと、せいぜい二百億しかございませんので、その間のことを大蔵省のほうに何とかひとつくめんしてくれないかということは言っているわけであります。けれども、御承知のように財源がない。なくとも、まあ人事院の勧告だからどうしてでもやらなければならないと言いましても、財源をいただきませんと、私のほうで配分のしようがございませんので、それを目下苦心をしながら大蔵省と折衝しているようなわけでございます。正直に言いますと、いま言ったように、いまのところでは五百億の財源しかないということでございますので、私どもは正直申しまして非常に苦心をしておる。しかし何とかならぬかということで努力を続けているような次第でございます。
 それから先ほど来御質疑がございまして、局長からお答えいたしましたように、この問題はいつも知事会、その他でも出ている問題でございまして、私ども実は国家公務員に地方公務員は準じていきたいという態度できているわけであります。そうしますと、先ほど一例として東京をあげたのでございますけれども、数府県におきましては、国家公務員よりも相当高いところもあるわけですね。それで、いま千葉委員おっしゃったように、向くともそれはそれなりにいままできているのだから、その十七・九%という勧告が出たから、だから上げるべきじゃないか、一応そういう意見も立つかと思いますけれども、そうしますと、地方のほうでベースアップして、どんどん上げる。上げて足りないものは国が交付税でめんどうを見てくれるということになりますと、それはなかなか地方団体の上におきましても問題になるところでございます。したがいまして、私のほうで地方交付税で財源措置をしますときには、国家公務員の給与水準をもとにいたしまして、いま上がっているものをすぐ下げなさいと言っても、これはなかなか言うべくして簡単に下げられぬわけでございますから、国家公務員の給与の水準をもとにいたしまして、それの何%アップに対してはなんぼ足りない、足りない分は交付税でどれだけ補うという方法をとっているわけでございます。実際はなかなかむずかしい問題でございまして、そうは申しましても、それでは上がり過ぎているから一文も上げないぞということは、言うべくしてできませんし、また、その水準よりも若干下回っているところがあるようでございます。そういうところにつきましては、国家公務員にできるだけ準ずるようにというふうに私どものほうでは指示しておりますけれども、実際は自治体のことでございまして、私のほうから命令して、きちんと強制的に上げさせるというわけにはいきませんから、指導といたしましては、できるだけ高いところも国家公務員の水準にまでならうようにしてください。低いところも国家公務員の水準にならうようにしてくださいということを、知事会等におきましては指示しておるようなわけでございます。
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高野一夫#25
○委員長(高野一夫君) 千葉さん、議題がたくさんありますので簡単に……。
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千葉千代世#26
○千葉千代世君 これは一番大事な問題ですので……。それはよくわかりますけれども、やはり地方自治を尊重するというたてまえは、いま言った既得権というものを尊重した中に立ってやるということ。もしあなたのおっしゃる論法でいくならば、かりにベースアップで申し上げましたのですけれども、プラス・アルファの問題で、プラス・アルファが全国二十八なら二十八、八月三十一日現在。その後出たかどうか、ちょっと知りませんけれども……。そうすると、あと十何県というものは全然出ていない、それについてもそれは地方のことだから全然知らぬ。そういうふうだとすると、地方自治というものを尊重したということでなくして、やはりそういうところに、なぜ十何県というものが、プラス・アルファが出なかったか、なぜ出なかったということの問題を把握してありますか。
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柴田護#27
○説明員(柴田護君) 私の直接の所管じゃございませんけれども、便宜私がお答え申し上げますと、プラス・アルファということの出し方に問題が実はあるわけであります。つまり期末手当でありながらその出し方を、たとえば超過勤務手当とかあるいはから出張で切って、一律支給をしていたという事態がたまたまあるわけであります。そこで、先般問題がありましたので、さような渡し方をするということについては異論がある。異論があるどころか違法にまでなるおそれも出てくる。したがって、そういうようなやり方は慎んでほしいということを私のほうから行政局長名でよく御通告申し上げました。財源措置そのものについては、国家公務員の水準にしかいたしておりません。したがって、国家公務員法上からいいましたならば、期末手当を国家公務員の水準以上に出そうとするならば、条例でもってきめて出す、これ以外の措置は違法になります。さようなことをしてもらっては困るということを実は育ったわけであります。それがいろいろ波紋を投げておるわけであります。趣旨といたしましては、国家公務員の水準における措置はしてあるわけでございます。
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千葉千代世#28
○千葉千代世君 それでは終わりますけれども——というのは、自治省の通達がきびしいからだめだと自治省に責任転嫁しておる県がうんとあるのです。自治省の通達がきびしいからそれができないという県がうんとあったので申し上げたのです。
 もう一つは、時間がないのでやめますけれども、大蔵省に陳情に行ったり請願に行ったりしますと、大臣は忙しくてなかなかお会いいただけないわけです。そうすると、ほかの方にお会いいただくと、その中に、いつも十月なんだけれでも、あまり公務員がやかましいから一カ月や二カ月は考えなければなるまいなと——これは八月の勧告があって二、三週間後の話で聞きました。上げなければおさまるまいなということを、不遜にも漏らしたのです。私は、やはり大蔵省の一官僚が、不遜きわまりないと思うのです。自分の月給でも取られるような、自分の財産でも分けてやるような思い上がったやり方、そういう中に、国家公務員に対するほんとうの思いやりの財源裏づけというものが、やはり心配になってくる。やはり国をあげて、大蔵省、政府全体としてこの勧告というものを完全実施させていくという……。何のために人事院があるのかという、このこと自体からやはり問題が出てくるわけです。そういう意味合いにおきまして、いま自治大臣の、五月に実施させるように財源を折衝中ということばで幾らか気をよくしたけれども、これは安心できないと思うのです、いままでの例から考えて。やはり大蔵官僚、大蔵省を突っついていただくという自治省の責任というものがあるのじゃなかろうか。こういう意味合いにおきまして、ひとつ自治大臣の御健闘をお祈り申しまして質問を終わります。
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林虎雄#29
○林虎雄君 ちょっと、ただいまの千葉委員からの御質問に関連の問題ですが、公務員のベースアップをするとすれば、所要財源が八百七十五億必要だ、それに対しまして三税のはね返りが百四十億、地方税の自然増収が六十億、二百億くらいしか財源がない、したがって六百七十五億足りないということで、この点を大蔵省に対して大臣も御努力なすっておいでだということを承ったわけですが、この六百七十五億を大蔵省に折衝するとしても、法的にどういうことになれば大蔵省は出すか、出す道はあるのですか、その点承りたいと思います。たとえば交付税でもふやすか、ほかに何か大蔵省は地方に対して財源を付与するような法的な根拠か何か、理屈がありましょうか。
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