決算委員会

1976-06-16 参議院 全245発言

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会議録情報#0
昭和五十一年六月十六日(水曜日)
   午前十時八分開会
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   委員の異動
 六月十日
    辞任         補欠選任
     青島 幸男君     下村  泰君
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     下村  泰君     市川 房枝君
 六月十五日
    辞任         補欠選任
     田渕 哲也君     木島 則夫君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         鈴木  力君
    理 事
                遠藤  要君
                世耕 政隆君
                大塚  喬君
                峯山 昭範君
                塚田 大願君
    委 員
                青井 政美君
                石本  茂君
                岩男 頴一君
                岩上 妙子君
                永野 嚴雄君
               茜ケ久保重光君
                案納  勝君
                久保  亘君
                小谷  守君
                志苫  裕君
                矢原 秀男君
                加藤  進君
                木島 則夫君
                市川 房枝君
   国務大臣
       労 働 大 臣  長谷川 峻君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        道正  友君
   説明員
       法務省人権擁護
       局調査課長    宮本 喜光君
       厚生省社会局施
       設課長      水田  努君
       労働大臣官房長  桑原 敬一君
       労働大臣官房国
       際労働課長    森  英良君
       労働大臣官房審
       議官       細野  正君
       労働省労政局長  青木勇之助君
       労働省労働基準
       局長       藤繩 正勝君
       労働省労働基準
       局庶務課長    高橋 伸治君
       労働省婦人少年
       局長       森山 真弓君
       労働省職業安定
       局長       遠藤 政夫君
       労働省職業安定
       局業務指導課長  望月 三郎君
       建設省計画局建
       設振興課長    中川 澄人君
       自治省行政局公
       務員部公務員第
       一課長      鹿児島重治君
       自治省財政局財
       政課長      石原 信雄君
       自治省財政局公
       営企業第一課長  辻  誠二君
       自治省財政局公
       営企業第二課長  吉本  準君
       会計検査院事務
       総局第三局長   小沼 敬八君
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  本日の会議に付した案件
○昭和四十八年度一般会計歳入歳出決算、昭和四
 十八年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十八年
 度国税収納金整理資金受払計算書、昭和四十八
 年度政府関係機関決算書(第七十五回国会内閣
 提出)
○昭和四十八年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第七十五回国会内閣提出)
○昭和四十八年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第七十五回国会内閣提出)
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鈴木力#1
○委員長(鈴木力君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る六月十日、青島幸男君が委員を辞任され、その補欠として下村泰君が、また、六月十四日、下村泰君が委員を辞任され、その補欠として市川房枝君が、昨十五日、田渕哲也君が委員を辞任され、その補欠として木島則夫君がそれぞれ選任されました。
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鈴木力#2
○委員長(鈴木力君) 次に、昭和四十八年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、労働省の決算について審査を行います。
 この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鈴木力#3
○委員長(鈴木力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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鈴木力#4
○委員長(鈴木力君) それでは、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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志苫裕#5
○志苫裕君 二、三お尋ねをいたします。
 最初に社会福祉施設の労働条件の問題についてお伺いをいたします。労働省では五十年の七月に「社会福祉施設に対する監督指導結果の概要」というものを発表いたしましていろいろと努力をいただいておるのでありますが、これによりますと政府が福祉国家論をうたい上げていることとはうらはらに、公共施設においてさえもずいぶんと法律違反の状況さえもあるという状況が明らかになったわけでありまして、わが国の福祉政策はこの法律以下の劣悪な条件のもとで働く労働者によって支えられているか、さもなければハンディキャップを背負った人々の切り捨て政策で成り立っておるかどちらかということになるわけでありまして、大変残念であります。そこでこの労働省がまとめたものによりますと、後ろの方に公立の場合七〇%以上、私立で八二・七%の違反率を示しておるんですが、ただ違反の中には手続ミスというような手続違反のようなものもずいぶん含まれておるという表現もあるようです。そこで労働省にお伺いしますが、手続ミスのようなものは抜きにしまして、実質違反ということになりますと、どういうケースのものが最も多いでしょうか。
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藤繩正勝#6
○説明員(藤繩正勝君) お答え申し上げます。
 労働基準法違反の中に、いまおっしゃいましたように実質的な違反と手続的な、形式的な違反というふうにわれわれもときによって分けるのでございますが、しかし形式的な違反だからといって必ずしもそれは大した重要性がないというふうには私どもは実は見ていないのでありまして、たとえば三六協定の手続の欠缺のごときは手続違反と言えば手続違反でございますけれども、これは時間外労働というものを原則として禁止して例外的にそういう手続によって認めるという制度の趣旨から言えば大変重要なものではないかというふうに思うわけでございます。それとこれが手続であり、これが実質だというその限界は灰色の分野があるわけでございまして必ずしもはっきりいたしません。
 そこで一番最近の昭和五十年に行いました監督結果について申し上げますと、やはり労働時間関係が違反率が男子が二〇・四、女子が三〇・八という数字が出ております。休憩が一五・三でございます。それから休日が男子が三・九、女子が六・八の違反率でございます。割り増し賃金が一五・四の違反率、健康診断が二六・〇、就業規則が二一・一、こういうような違反率になっておりまして、総合的に見ますると、全体としては七四・五%というような違反率に相なるわけでございます。私どもこの中でやはりこういった施設につきましては労働時間、なかんずく時間外の違反と、それからやはり健康診断というようなことが非常に重要なものではないかというふうに考えております。
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志苫裕#7
○志苫裕君 これは五十年のまとめですが、これによりますと、四十九年の上期の監督結果のようですが、この種のものはあれですか、その後、たとえば半年置きとか、あるいは常時やっておるものを半年置きにまとめるとかというふうに定期的にこのようなものを発表をなさっておるんですか。
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藤繩正勝#8
○説明員(藤繩正勝君) 労働基準法に基づきます監督の結果につきましては、監督年報によって明らかにするということになっております。ただ特に、いま問題になっております社会福祉施設関係は、私どもやっぱり重点の対象と考えておりまして、毎年相当な数を監督をいたしておるわけでありまして、最近で申し上げましても、昭和四十七年六百二十八の事業場、それから昭和四十八年千八百四十四、昭和四十九年千七百、昭和五十年が千六百五十二というふうに相当な数を監督をいたしまして、その結果はその都度数字的にまとめております。ただいま申し上げたのは最近の数字だけでございます。数字はございます。
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志苫裕#9
○志苫裕君 まあいずれにしても調べてみたら七割以上も、特に公的な機関においてさえも七割以上も違反のケースがあると、まあちょっと手続忘れておったというようなものも違反は違反ですけれども、いまの御答弁ですと、さまざまな分野にわたって違反事実がある。これどうですか、労働省の目で見ますと——後ほど厚生省がいろいろ努力をしてくれておることについては触れますけれども、労働省の目で見て、監督機関なり、あるいは職場の長なりですね、そういうものが気をつければ直るという性格のものですか、もう少し抜本的な措置を講じないと、たとえば財政面であるとか要員面であるとか、そういう面で抜本的な措置を講じないとこれは決まりがつかないというふうに性格が分けられると思うんですけれども、概してどんな感じです。
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藤繩正勝#10
○説明員(藤繩正勝君) 率直に申しまして、こういうところの施設にはやはり両面があると思います。ただ基本的には、何といいましてもいままで人員が非常に不足でございまして、幾ら改善しようとして努力をしても絶対的に足りないということがかねがね問題になっておりまして、国会でもたびたびこれは取り上げられたわけでございます。そこで私どもも、厚生省に何遍もお願いをいたしまして、まあその結果財政当局も動かしましてある程度の定員の増加を見たわけでございますが、今後そういうことの結果があらわれると思いますけれども、しかしもう二面、すなわちこの社会福祉施設もそれでございますが、病院診療所等、広くこういった施設におきましては、片方で奉仕の精神というものがございます。それからまた、場合によってはその施設の関係者の意識が、近代的な労働立法とは少し縁の遠いような意識にとどまっているというような場合もときどき見られました。そういうような側面もこれはなきにしもあらずでございます。そこで私ども厚生省との関係では課長レベルの会議を持ちまして努力を重ねてまいりましたし、それから特に五十年の二月に通牒を発しまして、こういった社会福祉施設の労働条件の改善につきまして、都道府県レベルで改善協議会というものをつくってほしいということをお願いをいたしました。労働基準局とか県の社会福祉関係の所管課長とか、私どもの出先の婦人少年室長とか、あるいは社会福祉協議会の責任者とか、そういう人々を網羅いたしまして、労働条件の改善目標というのを立てて自主的な改善努力をしてほしい、こういうことをお願いしまして、現在ではすべての府県にこれが設けられております。そういう側面も、これはじみちな努力をやはり怠らずに続けなければいけないというふうに私ども思っております。
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志苫裕#11
○志苫裕君 ただいまのお話のありました、その都道府県レベルでの改善協議会の点に触れられましたが、これはいまのお話ですと、各都道府県に全部できているということですが、この通達によりますと、五十一年の四月末までに一定の報告を求めているようですが、これまとまりましたか。
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藤繩正勝#12
○説明員(藤繩正勝君) これはいま出てまいりまして、実は報告を取りまとめ中でございまして、まだちょっと全体の結果を見るまでには至っておらないんでございますけれども、それぞれの協議会において改善目標ということで実現を図るということでやっておりますことは、自主点検の励行、それから関係行政機関による調査指導、それれから研修、そういう活動を積極的に行っていただいているように伺っております。
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志苫裕#13
○志苫裕君 これはあれですか、私ども非常に参考にしたいわけですが、皆さんの方ではあれでしょう、改善目標とその改善状況について、別紙二により五十一年四月末までに報告してくれということになっていますが、いまのお話ですと自主点検とか関係監督機関の指導とか調査とかいうようなもののようですが、これは皆さんのところに来るのは各施設別に、各県別ですから当然抽象的なものじゃなくてどこの施設には何が重点というようなことになって指導されるんでしょうから、そういうものは全部細かくお求めになりますか。
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藤繩正勝#14
○説明員(藤繩正勝君) 各県でそれぞれ独自の工夫をこらしてやっていただいていると思いますけれども、私どもこの通達にも挙げてございますように、ねらいとしては、まず労働時間、特に保母とか寮母の法定を超える時間外労働の場合、それから調理員の週休制の確立とか、それから特に時間、休日、休憩、休暇の記録の整備、こういうことをまず一般労働条件としては特に意を用いると。それからもう一つ、健康管理が大事でございますが、これは法定の健康診断を完全に実施する。それから特に、重症心身障害施設においては最近腰痛の発生が問題になっております。この予防のための対策を十分とるように。それからやはり介護業務に伴う腰痛の予防のための衛生教育の計画的実施と、こういうようなことを例示いたしましてお願いしておりますから、県によりましては非常に重症心身障害者の施設が特に多いとか、いろいろバラエティーがあると思います。それぞれの実情に即してきめ細かくやっていただいているものというふうに思っておりまして、四月末で報告が来ておりますので、できるだけ早くこれを取りまとめて分析をしたいというふうに思っております。
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志苫裕#15
○志苫裕君 ところで皆さんがそういう形でいろいろと指摘もされるし努力もするということから、細かくは述べませんが、厚生省でも五十年、五十一年の二ヵ年にわたりまして、一万五千名のこういう施設関係の増員を含む幾つかの措置を講じたようであります。これは努力を大いに多とするわけでありますが、ただ、まあ五十年、五十一年に要員増等の措置を講じたと言っても、それの効果があらわれるのはこれからということにはなりますけれども、まあ厚生省には別途また決算で個々の施設について細かく聞く予定ですが、大まかに言って労働省の感触ではどうです。厚生省が努力をして、とにかく一万五千人の要員増を行ったと。そのほか民間に対する幾つかの施策もあるようですが、こういう一連の改善で労働省が指摘しておる少なくとも違法性の問題、こういうものは大方決まりがつくと、こういう見込みをされますか。その辺はどうですか。
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長谷川峻#16
○国務大臣(長谷川峻君) まあ地方を歩いてみて、これはもう先生もそうでしょうけど、みんなこういう陳情なり、そういう実態をごらんになるだろうと思うんです。ことにこういう社会福祉国家というものを目指すときですから、なおさら大事なことでありまして、いままで局長からも答弁させましたけれども、労働省と私の方の課長がしょっちゅう会合いたしまして、地方で起こった問題を厚生省の方に話をし、そして厚生省の方で是正の方策を立ててもらう。でありますから、ただいまの増員の問題なども厚生省に私の方もお手伝いして、大蔵省等にも折衝してあげるという形から、ただいまの増員が認められたわけでありまして、個々の人員配置によりまして、少なくとも直接原因となっている労働基準法関係の諸問題については、この増員によって一応是正されるのではなかろうかと期待をしているわけでありまして、なおしかし、いまから先も緩めないで個々の問題をフォローしてまいりたい、こう思っております。
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志苫裕#17
○志苫裕君 これらの一連の措置で適法性の確保が大体できるだろうという見通しのようですから、これはもう少し今後の検討を待たなければならぬのですが、私も幾らかこのような施設にはかかわりのある者ですが、しかし特に夜間労働と保育所の休憩ですね、これはやっぱりまだずいぶん残るのじゃないかという私の感触ですけれども、いかがでしょう。
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藤繩正勝#18
○説明員(藤繩正勝君) 定員の数をそろえましても、実際にこういう施設に働きに来てくださる方々、それからまた、それらの人の訓練度といいますか、能率といいますか、そういうものも相当に影響すると思います。特に夜間の介護というようなことになれば、これはある程度研修も受けた相当な健康な方でないとできないというようなこともありますから、増員が認められたから一挙にというわけには、なかなかきれいさっぱりとはいかぬと思います。しかし、これはやはりその努力をしていかなければならぬというふうに思いますので、私どもも厚生省との連絡を従来にも増して強めたいと思いますし、改善協議会も緩めずにやはりその点をフォローして、所期の成果が上がるように一層努力をしたいというふうに思います。
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志苫裕#19
○志苫裕君 厚生省にお伺いしますが、いまの労働省のあらましの見込みだと、まあ厚生省の努力もあって、大体適法性の確保はできるのではないかと、こういう見解ですが、厚生省の方の感じは、見解はどうです。
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水田努#20
○説明員(水田努君) 社会福祉施設は、御承知のとおり三十年代の後半から急速に整備をいたしたわけでございますが、社会福祉の原形を見ますと、宗教的背景を持った人、あるいはきわめて同志的結束という形でやってきたという自主性が一面においてあることと、もう一つは、物の生産と違いまして、スイッチを切って帰るというわけにはいかぬ、いわゆる入っている方との人格交流を前提としてやっているところに一つのむずかしさがあるわけでございますが、今日、社会福祉施設に働く職員は三十万を超す多きに達しておりますので、厚生省としましては社会福祉施設の近代化政策をとるということで、職員の待遇改善、それから労働省から指摘されました労基法違反、この中には労働省の監督によって改善さるべきものと、それから厚生省の財政措置が不十分なために起因して起きている問題と二つあるわけでございます。
 たとえば三六協定であるとか、あるいは健康診断の実施、こういう面につきましては労働省の監督の強化に待つべきものであると思いますが、私どもは夜勤体制なり先生の御指摘の保育所の休憩時間の確保等は、私どもの措置以上の、配置基準の不十分な点から起因していると、こういうことで、これらの解消策として一万五千名の労基法対策計画を立てまして、われわれは二年計画で職を賭してこれを実現したわけでございまして、私どもはこれによって労基法実質違反をなくす基盤の整備ができたものと、このように考えております。
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志苫裕#21
○志苫裕君 それじゃ、努力を多としますが、ただ私は、厚生省の決算でいずれやりますが、厚生省がそういう努力にもかかわらず、また厚生省の真意がどのようにあるにもかかわらず、いまお話がありましたように、その福祉職場の持つところの、待遇改善も含めて中身を充実をさせるとは言いながらも、この一万五千人の要員確保というのはそこまではいかぬのであって、適法性の確保というところが、言うならぎりぎりじゃないか。これは適法性の確保というのはいまごろ言うのがおかしいのであって、これはむしろ、確保されておって、それにできるだけ中身を詰めていくための施策が次々にとられていくということが、むしろそのときに厚生省は胸を張れるのであって、一万五千人とったのでおかげさまで労働省から怒られぬで済みますなんというようなことを言うている限りでは、これはやっぱり少しまだ弱いという気がいたします。
 これはまた中身のことですから別の決算でやりますが、どうでしょうね、これ労働省にお伺いしますが、いろいろ厚生省も考えているようだし、皆さんの方も指摘をしているようですが、私は大方の福祉施設の夜間労働というのは、その実態から見て、宿直あるいは断続もしくは変則交代勤務というのではなくて、たてまえとしてはやっぱり三直三交代制をとるということをたてまえにしておいて、それでむしろその例外として、宿直なり断続なり変則勤務があるという扱いにする方がむしろ実態に合うし、そのことを原則にして要員配置や必要な手だてを講ずるふうにむしろ向きを変えてもらう方がよろしいのじゃないかというふうに思いますが、いかがですか。
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藤繩正勝#22
○説明員(藤繩正勝君) 一口に社会福祉施設と言いましても、非常に多様な実態だろうと思います。病院のごときああいう診療施設になれば、宿日直というようなことでなくて、やはりそれぞれの要員を抱えてちゃんと交代制でやるわけでございますので、福祉施設の勤務の実態、仕事の中身というものがどういうふうにこれから発展するかということとも関連をすると思います。一概には言えないと思いますが、方向としては、できるだけ近代的な作業の内容、それにふさわしい労務管理というものが行われるということが望ましいであろうということは、これはもう言うまでもないと思います。十分実態を研究してみたいと思います。
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志苫裕#23
○志苫裕君 この点は厚生省の方でも一部そういう主張も入れて、夜間業務の処理に当たって幾つかの施設、類型に分けた施設については三直三交代制をとっておるようですが、日直変則二交代制あるいは宿直制をとっておる場所について、これが必ずしもその勤務体制がいいというのではなくて、たとえば予算やその他要員等の制約から、むしろ変則的にとっているという趣の方が私は実態としては多いのじゃないかと思うのですよ。でありますので、特に日ごろ努力をしてもらっているところですが、私がいま指摘した部分について少し重点的にひとつ当たってみてくれませんか、これは。宿直と言っても実は宿直業務じゃない、仕事の延長みたいなものもずいぶんありますしね。この点はひとつこの際指摘しておきますし、それから厚生省も、そういう点についてもう一歩踏み込んだ努力を要望をしておきたいわけであります。
 ところで自治省おりますか。——五十一年一月二十二日付の財政課長の五十一年度予算編成の内簡について、いわゆる保育所に関するくだりがありますが、これちょっと真意を聞かしてください。
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石原信雄#24
○説明員(石原信雄君) この内簡におきましては、毎年度の予算編成に当たりまして、国の予算におきまして措置されたいろいろな事項についての考え方等を各自治体に御連絡申し上げるという考え方のもとに出しているものでございますが、その保育所のくだりにつきましては、五十一年度の予算におきまして、保育所措置費の内容として職員数の基準の改善が図られておる。この点について自治体の中にもいまだ基準に達しないものもある、またすでに達したものもある。いろいろ実態に差がございますが、すでに基準を充足している団体につきましては、今回の改善措置が超過負担解消としての意義を持つものであるという点を連絡いたしたものでございます。
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志苫裕#25
○志苫裕君 まあ地方財政一般にかかわる問題ですから、余り長いやりとりはしませんが、先ほど私ちょっと厚生省の方にも申し上げたのですが、いままでの福祉——保育所なら保育所でもいいですが、福祉関係の実態でいきますと、実は適法性さえも確保されない。こういう状態が随所にあって、いろいろ皆さん努力をしてもらって、何とかこれなら法律違反にはなるまいというところまでこぎつけた程度なのであって、これで福祉施策は万々だというレベルだとは認めがたいわけで。そういう状況でありますから、自治体等においては何とか適法性は確保できたから、この上にもう少し内容も詰めたいとか、内容も高めていきたいとかという努力をしているところもあるし、現に行っているところもあるわけです。そういうところへ自治省の方が、財政上の配慮だけで、もうこれで万々なのだから、言うなればよけいなことをしちゃならぬぞという、こういう趣旨の通達を出されますと、適法性を確保して何とかもう少し内容を高めたいという、そういう住民の発想、首長の努力というふうなものも何か一遍に抑え込んでしまうような影響力を持つと思うのですよ。こういう点についてはやっぱり弾力的な配慮があってよろしいのじゃないでしょうか。
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石原信雄#26
○説明員(石原信雄君) 確かに現在の保育所の保母の配置基準でも、まだ現場の保母さん方からすれば十分でないという声があるということも私どもも自治体の方々から聞いております。ただ先生も御承知のように地方財政全体としてかなりの超過負担を余儀なくされている。その中でも保育所関係につきましては、そのどこまでを超過負担と認定するか、いろいろこれは立場立場で解釈の差があるのではありますが、いずれにいたしましても各自治体の支出実績と、それから国庫負担の基礎から計算した措置費の基準額との間には相当大きな乖離がありまして、その乖離が今日地方財政の大きな圧迫要因になっているわけであります。そこで五十一年度に講じられました改善措置につきまして、そのすべてが現状に対して上乗せすべきものであるということではなしに、やはりすでにかなりの程度に充足している団体につきましては、いま非常に財政負担で苦しんでおる際でもありますので、その一部が超過負担解消として財政負担の軽減に充ててもいいんではないか。そのように私ども理解をいたしまして、そのように理解できるという旨を連絡したわけでございます。
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志苫裕#27
○志苫裕君 まあ、この論争も尽きませんが、いずれにしても、いま労働省、厚生省、自治省にもそれぞれお伺いしましたが、私はそう性急なことは言いません。一遍に改善できなければ徐々にでも努力しなければならぬわけでありますから、いずれにしても、きょうのところでは、いままで皆さんが努力をした結果でまあ何とか適法性は確保できて違反状況もなくなるだろうという見通しのようでありますから、少し推移を見た上でこれはまたひとつここで取り上げたい、このように思います。だから、ひとつこの次に、いやまだ実はなんという返事にならぬように、ひとつしっかりやってほしいと思うのであります。
 その次に、地方公務員の労働関係について若干お伺いします。全国に約九百五十の自治体の病院があります。うち約一割が地方公営企業法の全面適用、残りの九割は一部適用、財務規定等だけの適用になっておるわけであります。そんなことはどうでもいいんでありますが、この全面適用になるか一部適用になるかということは、その当否はひとまずここでは議論の対象ではありませんが、そうなりますと、そこに働く労働者によってはこれはとんでもない違いが出てくるということになるわけです。すなわち全面適用になるか一部適用になるかによって労働関係に重大な相違が生ずることになってしまう。全面適用になれば労働関係は地公労法、一部適用でありますと地方公務員法。地公労法と地方公務員法は、これは言うまでもなく交渉権、特に協約権でずいぶん重みの違いが出ておるということになります。
 ところで同じ自治体で、しかも同じ自治体の病院で、看護婦なら看護婦という同じ職種で、公営企業法が全面適用になるか一部適用になるかによって、労働条件、労働者の権利にとってはずいぶん差が生ずる。別の言い方をしますと、長の頭一つで、これはちっと経営がめんどうだから全面適用にしておこうとか、一部適用にしておこうという長の恣意でそのまま労働者の権利問題が法適用を異にしてずいぶん違ってしまうということになるのは、これは大変な矛盾だし、法理の上から言ってもどうも合理的でないという気がしてならなかったわけでありますが、たとえて言えば、私新潟ですが、新潟の県立病院の看護婦さんは交渉権もちろんだし協約権もある。ところが大分の県立病院の看護婦さんは、これは交渉権もろくなものじゃないし協約権なんかない。そのときに何かのはずみで大分の知事が考え違いして全面適用にすると、これまた全部協約権も交渉権も戻る。長の恣意によって労働者の権利が左右されるという法のつくりというのは、ぼくやっぱり合理性がないと、こう思うんですが、いかがでしょう。
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辻誠二#28
○説明員(辻誠二君) 自治省の方から地方公営企業法に関連いたしましてお答え申し上げたいと思います。
 いま委員が言われましたように、公営企業法におきましてはその適用関係が各団体によって若干まちまちの点がございます。しかしながら地方公営企業法は、典型的な法定事業におきましては、地方公営企業法の組織、財務、職員の身分取り扱いというようなものにつきまして、地方自治法なり地方財政法、地方公務員法の特例を設けておるものでございます。しかしながら地方団体は、御承知のように三千以上の団体がございまして、いわゆる公営企業的な事業というのもその法定の事業以外に各種の事業があるわけでございます。そういうような事業につきまして、各自治体が独自の判断で長なり議会が慎重に審議することによりまして、地方公営企業法の財務なり、それから職員の身分取り扱いも含みます組織を含めた全部につきまして適用するということを自治体の判断に任せている部分があるわけでございます。その結果としまして、先ほど御指摘がありましたように、病院事業につきましては、財務規定は強制的に全部適用になるわけでございますけれども、それ以外の職員の身分取り扱いを含みます組織その他の規定につきましては各自治体の慎重な判断、手続的に言いますと条例で定めるということになっておりますので、どちらが提案するか、長が提案するか、議会で提案されるかは別にいたしまして、その企業の実態を十分に慎重に検討されまして公営企業法の全部を適用されるというような道は開かれているわけでございます。その結果、一部の病院につきましては地公労法の適用がある。大部分の病院事業につきましては公務員法の適用があるという結果になっているわけでございまして、これは一般論として地方団体の自主的な判断にある部分に任かせております結果からくる当然の結果でございまして、われわれとしてはそれ以上のことは申し上げることはできないと思います。
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志苫裕#29
○志苫裕君 いや、自治省の返事は法律がそうなっておるのでということですから、私はその法律そのものをいまここでは少し議論をしようというわけであります。これは自治体に病院があってそれを全部適用にしようか一部適用にしようかというふうな場合には、そうなることによって労働者の団交権や協約権がどうなるかというようなことを考えて、それをいわば一部適用にしようか全部適用にしようかとは普通は考えないわけですよ。むしろまさに経営的な面でどちらかを決めるという判断。ですから自治体の長が病院経営をどうしようかということで、事業の形式で自動的に労働者の権利がどっちかに決まってしまうということが私は合理性がないということを申し上げているのですが、この法の制度、バランスとかそういうものがぼくはおかしいと、こう言っておるわけですが、これはむしろ私は労働省あたりで考えるべき問題だと思います。いかがですか。
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