内閣委員会

1977-11-24 参議院 全315発言

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会議録情報#0
昭和五十二年十一月二十四日(木曜日)
   午後一時二十一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月二十四日
    辞任         補欠選任
     向井 長年君     井上  計君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         塚田十一郎君
    理 事
                加藤 武徳君
                林  ゆう君
                大塚  喬君
                野田  哲君
    委 員
                岡田  広君
                源田  実君
                竹内  潔君
                林  寛子君
                降矢 敬義君
                堀江 正夫君
                増岡 康治君
                勝又 武一君
                久保  亘君
                山崎  昇君
                和泉 照雄君
                黒柳  明君
                立木  洋君
                井上  計君
   国務大臣
       内閣総理大臣   福田 赳夫君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  三原 朝雄君
   政府委員
       内閣法制局第一
       部長       茂串  俊君
       国防会議事務局
       長        久保 卓也君
       防衛庁参事官   夏目 晴雄君
       防衛庁参事官   平井 啓一君
       防衛庁参事官   番匠 敦彦君
       防衛庁長官官房
       長        竹岡 勝美君
       防衛庁防衛局長  伊藤 圭一君
       防衛庁人事教育
       局長       渡邊 伊助君
       防衛庁衛生局長  野津  聖君
       防衛庁経理局長  原   徹君
       防衛庁装備局長  間淵 直三君
       防衛施設庁長官  亘理  彰君
       防衛施設庁総務
       部長       銅崎 富司君
       防衛施設庁施設
       部長       高島 正一君
       防衛施設庁労務
       部長       古賀 速雄君
       外務省アジア局
       長        中江 要介君
       外務省アジア局
       次長       枝村 純郎君
       外務省アメリカ
       局長       中島敏次郎君
       外務省中近東ア
       フリカ局長    加賀美秀夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        首藤 俊彦君
   説明員
       外務大臣官房領
       事移住部長    賀陽 治憲君
       国税庁直税部審
       理課長      掃部  實君
       運輸省船員局労
       働基準課長    豊田  実君
       会計検査院事務
       総局次長     柴崎 敏郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法
 律案(第八十回国会内閣提出、第八十二回国会
 衆議院送付)
    ―――――――――――――
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塚田十一郎#1
○委員長(塚田十一郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十二日、太田淳夫君が委員を辞任され、その補欠として黒柳明君が選任されました。また、本日、向井長年君が委員を辞任され、その補欠として井上計君が選任されました。
    ―――――――――――――
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塚田十一郎#2
○委員長(塚田十一郎君) 防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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久保亘#3
○久保亘君 私は、質問に入ります前に、わが党の調査で明らかにされ、すでに報道もされております防衛施設庁の会計検査院に対する供応について、防衛庁はその事実を認めているのかどうか、また、もし認めているとすれば、これらの問題については、当委員会において質問を受けるまでもなく、防衛庁長官として、また施設庁長官として、みずから発言を求めてその見解と責任を明らかにすべきものだと考えております。その点について、私は防衛庁の姿勢としてまずお尋ねをいたします。
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亘理彰#4
○政府委員(亘理彰君) お答えいたします。
 横浜防衛施設局におきます本年度の会計検査に関連いたしまして、過度の接遇があったという事実につきまして、新聞等に報道されておるわけでございますが、これは新聞によってもいろいろでございますけれども、大体報道されているとおりの事実があったわけでございます。まことに度を過ぎた点が多々ございまして、申しわけないと思っている次第でございます。
 実はこの点につきまして、一昨日御質問があるということを考えておりましたものでございますから、その際にお答えいたそうということでおったわけでございますが、事実において間違いはございません。まことに申しわけないことをいたしたと思っております。
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三原朝雄#5
○国務大臣(三原朝雄君) お答えをいたします。
 まず、事実につきましては、施設庁長官がお答えを申し上げたとおりでございます。私もその事実につきまして調査をいたしましたが、報道されておりますことは事実でございます。
 なお、この点について、事前に委員会等において遺憾の意を表すべきではないかという姿勢につきましても、そうし 御意見につきましては、謙虚な気持ちで御意見は受けとめてまいらねばならぬと考えておるところでございます。
 今回の事件に対しまして、防衛庁長官といたしましては、私はその事務的な手続とか、あるいはその事由等いかなることが言われましょうとも、私は全体を判断をして、そうした行為につきましては、これは常識的に見ても非常識な問題であるし、適正な措置ではないと受けとめておるわけでございます。時期を置かずして幹部を集めまして、一昨日でございましたか、次官通牒を出して厳重に再発を起こさないように防止の処置をとって戒めておるところでございます。なお、会計検査院長からも御連絡がございましたし、私の方からも連絡をとりながら、そうした点において将来に対しましても最善の対処をしてまいる所存でおるわけでございます。
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久保亘#6
○久保亘君 この事件につきましては、私はここで私の時間で質問しようと考えているわけではありませんが、ただこの問題について、私はあなた方のこういう問題に対する対処の仕方というか、防衛庁の行政姿勢というか、政治姿勢と言ったらいいでしょうか、そういうものについて、やっぱりあなた方の方でこういうものをきちっと受けとめて、そして厳格な対処をしていくというような姿勢が薄いのではないか、こういうことを指摘をせざるを得ないわけです。
 なぜそういうことを申すかといいますと、防衛庁につきましては、私どもは昨年来ロッキード事件に関するP3Cの問題などについて厳しく追及をしてきたところでありますし、それだけではなくて、防衛庁が、防衛庁に装備などを納入する業者との関係においても、その業者がメーカーとの間に交わしている契約書すらあなた方は手に入れることができない、こういう状況がロッキード事件の解明の中でも明らかになっておったわけであります。事件が起きてから、あわてて防衛庁としてはこれらの業者に対して契約書の提示を要請をするという形で幾たびか文書を出されて、しかも、その契約書はいまだに全部提出されておらない、こういう状況もあるわけでありまして、防衛庁のこれらの一連の姿勢というのは、今度の問題とも決して無関係ではない、こう思いますので、これらの問題については、後ほど質問もあろうかと思いますが、ひとつ防衛庁の厳格な対処をお願いをして、私はP3Cの問題について先回に引き続きお尋ねをしたいと考えております。
 P3Cのライセンス生産について、防衛庁はすでにその方針を内定をされているわけでありますが、この生産を引き受ける国内企業についてはすでに接触を始められておるのかどうか、その点についてお尋ねいたします。
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間淵直三#7
○政府委員(間淵直三君) 私ども、その概算要求をしている段階ではございますが、P3Cを五十三年度予算におきまして十機の調達を予定しておる次第でございまして、そのうち初めの三機は、ただいまのところアメリカの政府から直接購入するという予定でございまして、それ以下の機数というものはライセンス生産をいたしたい、こういうふうに計画しておるわけでございますが、そのライセンス生産、機体、エンジンその他電子機器等に分かれるわけでございますが、この機体と申しますか、プライムコントラクターと申しますか、それについてはまだ決定をしておるわけではございませんが、何と申しますか、いろいろ見積もりをつくったりなどするために、従来の経験の一番深い会社からいろいろ資料の提供などを求めておることはございますです。
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久保亘#8
○久保亘君 従来経験の深い会社と言えば、川崎重工業に対してライセンス生産についていろいろと見積もりを求めたりして話を進めておると、こういうことでございますか。
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間淵直三#9
○政府委員(間淵直三君) 機体につきましてはそうでございまして、また、エンジンにつきましては、従来の実績、経験を持っておる三社というところから同じような情報の提供を受けております。
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久保亘#10
○久保亘君 エンジンに関する三社はどこどこでしょうか。
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間淵直三#11
○政府委員(間淵直三君) 川重、石川島播磨及び三菱重工でございます。
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久保亘#12
○久保亘君 そうすると、これらの、エンジンに関する川重、三菱重工、石川島の三社、機体についての川崎重工、こういうようなところとすでにその話を進められておるとすれば、ライセンス生産の契約内容については、もし仮にこれが決定をされて実施に移されていくというような場合には当然明らかにされるものだと思いますが、それは御報告いただけるものですか。
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間淵直三#13
○政府委員(間淵直三君) 先ほど先生御指摘ございましたように、なかなかエージェント契約と申しますか、そういうものを法的に提出を強要するというような権限もなく、全部が全部提出されておるということがないのはまことに残念でございまして、ただいまも努力を継続しておる最中でございますが、少なくとも、こういう大きなものにつきましては、公正を期すると申しますか、透明性を期するといったような意味からその契約書の提出というものを求めることにいたしておるわけでございますが、まあこれをどういう形で公にするかということにつきましては、商業上の秘密とか、そういう問題を勘案して慎重に検討したいと思っております。
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久保亘#14
○久保亘君 国産化率は、あなた方の計画では大体何%ぐらいになる予定でしょうか。
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間淵直三#15
○政府委員(間淵直三君) 私ども、いま概算要求をしておる段階では、まあこのスタートの段階でございまして、余り高くない、P3Cに関しましては三、四〇%というふうに推定しております。
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久保亘#16
○久保亘君 次に、このライセンス生産に当たって、国内でこれを生産する企業に、ロッキード社が部品あるいはその製品を納入をいたします場合に、ロッキード社とこの生産に携わる企業との中間に商社がいままでは介入しておりました。ロッキード社の経験に照らして、今後はその商社を抜きたいという方針も何度か防衛庁長官は言われております。しかし、実際問題として現在のこの取引の状態を見ますと、それは非常にむずかしい問題をはらんでいるのではないかと思うんですが、すでにP3Cについて計画を進められておられるあなた方の方は、これは直接取引になさるおつもりですか、それともロッキードの総代理店を通じてメーカーの方へ行くと、こういうことになる予定ですか、その点をひとつ説明してください。
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間淵直三#17
○政府委員(間淵直三君) 私どもは、国内のライセンスメーカーと申しますか、メーカーと契約をするわけでございまして、その国内のメーカーは、機体に関しましてはロッキード社と契約する、こういうことになっておるわけでございまして、その国内のメーカーとロッキード社との間の部品などの輸送その他につきまして、まあ私どもは直接は関与しておらないわけでございますが、ただいまのところロッキード社は国内に代理店と申しますか、こういう場合には恐らく実務代行といったような形になってくるだろうと思うわけでございますが、そういう実務代行者といったようなものをいまのところは選んでおらないと聞いておる次第でございますが、まあこういう場合、当庁が先ほど申し上げましたように直接関与しておる、関与と申しますか、タッチしておることではないわけでございますが、こういう場合、国内のメーカーの外国とのつながり、あるいは、何と申しますか、通信、人員その他を考えてみますと、恐らくこういう商社に実務を代行さした方がより効率的に安く上がるということも予想される次第でございまして、まあそういうことになるんではないかと、こう思っておる次第でございますが、私どもといたしましては、ロッキード社に対しましても、そういう場合には必ずその契約書を私どもに提出するようにということを強く申しておりまして、向こうもこれに従うことを申しております。
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久保亘#18
○久保亘君 その場合に、もし丸紅のような代理店をロッキード社が指定しました場合には、ロッキード側からの提出だけではなくて、商社の側にも防衛庁として契約書の提出を行わせる自信がおありですか。いままであなた方は、ロッキード事件が起きてから、取引のある数十社に対して提出を求められて、それで提出しない企業がずいぶんたくさんありましたね。いまもそれは恐らく提出されていないと思います。これは法的に強制できないということで、結局最後は、それはなし崩しになって、契約書の中身がわからないままあなた方は直接組み立てて納入する企業に対して契約をされる、それから先のことは商社とロッキードとメーカーとの問題であるということで終わってしまうのではないか、こういう危惧があるんですが、その点については、ロッキード事件において疑惑が残ったようなことは、今後P3Cに限らず防衛庁の装備等の購入に関しては一切ない、必ずそれらの問題は、求められれば全部国会に対しても明らかにできる、こういうことで理解してよろしゅうございますか。
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間淵直三#19
○政府委員(間淵直三君) 先ほどお答え申し上げましたように、全部のものについていまその代理店契約書を提出させるよう努力を継続中でございますが、全部のものについてはなかなかむずかしい点もあるかとも思いますが、少なくともこういう大きなもの、特にP3Cといったようなものに関しましては、国内の実務契約を受ける、あるいは代理店契約を受けるといったような者からは、その契約というものをこちらへ提出させる所存でございます。
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久保亘#20
○久保亘君 いまの問題は、間違いなくやってもらいたいと思いますし、それからP3Cのような大きなものはということでなくて、少なくとも、防衛庁が購入契約を結ぶものについては、求められれば、また必要があれば全部提出させるという方針をもってやってもらいたいと思う。そうしないと、どこまでが大きいもので、どこまでがそれではそういうものがなければなくてもいいというものかわからないようになる。そういうところにあいまいな姿勢を残すから、いろいろあなた方の政治姿勢についても将来疑問点が残っていくわけですから、私は、これらの購入については、大小にかかわらず必要な場合にはいつでも提示させてそれを明らかにする、こういう方針を持ってやってもらいたいと思うんですが、長官いかがでしょう。
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三原朝雄#21
○国務大臣(三原朝雄君) 私は、民間における商行為と申しまするか、そういうものにすべて疑いをかけるということは、そういう姿勢はよくないと思います。しかしながら、こうしたロッキード事件が生じました現在時点、あるいは将来に対しましても、防衛関係のそうした装備品の調達等について、いま厳正な処置が期待されるときでもございまするので、私はこういう時期には、いま申されましたような処置をぜひとりたい、そして疑いを晴らしてスタートいたすべきであろうという姿勢のもとに対処してまいる所存でございます。
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久保亘#22
○久保亘君 わかりました。
 じゃ次に、先般、P3Cの対潜水艦作戦の問題点について私かなり時間をかけていろいろお尋ねをしてまいりましたけれども、この問題をさらに進めて、潜水艦の領海侵犯に対するP3Cの警備行動というのがあり得るのかどうか。潜水艦を日本の近海において捜索し、そして最終的には侵略の行為があり、おそれがあれば攻撃するというところまでが潜水艦作戦の任務だとするならば、他国の原子力潜水艦などの領海侵犯に対するP3Cの行動範囲というのはどの程度のものが考えられるのか、御説明をいただきたい。
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伊藤圭一#23
○政府委員(伊藤圭一君) 領海侵犯に対する対処の任務というのは、海上保安庁の任務でございます。したがいまして、領海侵犯の中に、潜水艦あるいはその他の軍艦等につきましても無害通航というのは許されておるわけでございますが、潜水艦の場合には、もぐったまま入ってくるというのは無害通航に当たらない通航だということになっております。したがいまして、そういうものに対する措置というのは、海上保安庁が任務になっているわけでございます。しかしながら、現実の問題として、それではそのもぐってきている潜水艦というものを海上保安庁が探知できるかどうかということになると、現時点においてはその能力というものはないと思います。したがいまして、私どもの方はそういった任務を持っておりませんから、潜水艦の領海侵犯に対してこれを排除するということはいたさないわけでございますが、たとえば海上保安庁が、どうもこの辺に潜水艦がもぐっているようだから現実におるのかどうか探知してくれないかというような依頼があったような場合には、その付近で現実におるかどうかということを、いわゆる海上保安庁に情報提供するという形でやることはあり得るというふうに考えておるわけでございます。
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久保亘#24
○久保亘君 いまのようなことでありますならば、領海内に、その侵犯をしてきた他国の潜水艦、特にあなた方がP3Cの目標とされておる原子力潜水艦の領海侵犯に対しては、これは海上保安庁の権限であるからP3Cの権限外である、こういうことで、海上保安庁からこの辺に潜水艦がおるらしいから調べてくれと言われてP3Cがその任務につくというような種類のものであれば、私はあえてP3Cを数千億の経費をかけて海上自衛隊が装備をする必要は全くないと思うんです。
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伊藤圭一#25
○政府委員(伊藤圭一君) いま先生が言っておられますし、また私も御説明申し上げておるのは、いわゆる平時の場合のことでございます。したがいまして、有事になりましたならば、そういった潜水艦の行動というものが現に脅威となり得るようなときには、そういうものに対して探知をし、追尾するという任務というものはきわめて重要になってくるわけでございます。それから、さらにまた、もう一つつけ加えますと、平時におきましても、私どもは訓練をやっているわけでございますから、そういう際に、潜水艦がもぐって領海の中を通っているというようなことがわかりますれば、それは当然海上保安庁の方に連絡し措置をお願いするということになると思います。
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久保亘#26
○久保亘君 そういう、自衛隊が潜水艦の日本の領海内におけるもの、あるいは領海外であっても、二百海里の問題もあると思うんですが、そういう問題について捜索をして、そして領海内にある場合にはこれは領海侵犯として海上保安庁に連絡をして、海上保安庁に排除の措置をとらせる、こういうことになれば、自衛隊としてはやはり領海内の潜水艦の領海侵犯に対して一つの任務を持つ、こういうことになりはしませんか。
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伊藤圭一#27
○政府委員(伊藤圭一君) これは先生も御承知のように、自衛隊に正式に平時において与えられております警察行動の任務としては、領空侵犯措置というのがございます。これは自衛隊法によって与えられているものでございます。それと同じような形で、領海侵犯に対する措置というものが任務として与えられてはいないわけでございます。平時におきます自衛隊の任務といたしましては、そういった組織的な暴力的な行動というもので、いわゆる防衛出動に至る以前の行為といたしまして、八十二条に基づく警備行動というものがございます。しかしながら、これも総理大臣の承認を得まして長官の命令によってそれを行えることになっておるわけでございますので、平時におきます領海の中の侵犯を除去する活動というものは海上保安庁が担当いたしておりまして、それにもちろん十分協力するという任務は与えられておりますので、私が申し上げましたように、情報を提供したり、あるいは向こうの依頼によってその実態をつかまえるというようなことはあり得ると思いますけれども、その範囲を出ないわけでございます。
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久保亘#28
○久保亘君 今度は、領海内の問題については、結局P3Cを配置をしても原子力潜水艦等の領海侵犯について海上自衛隊が具体的にとり得る措置は全くない、こういうことがはっきりしたわけですが、そうしますと、公海、領海における潜水艦の行動について、侵略の行為または侵略のおそれのある行為で限定的な小規模なものとしてこの排除措置としての攻撃をかけるという判断はどういう場合に出てくるのでしょうか、そこのところが明確でないと、ただ、潜水艦が日本の近海にもぐっておるらしいから、それを常時空を飛んで、経費をかけて見つけておこうと、それだけで四十五機で五千億にも達するような装備をいまやらなければならない理由というのはどうしても考えられないわけです。だから、潜水艦による限定的な小規模な侵略の行為、つまり、あなた方が自衛隊の力をもってこれに攻撃的に対処させようとする、そういう可能性というものを何で判断するのかね、そこをお聞きしたい。
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伊藤圭一#29
○政府委員(伊藤圭一君) これは海上自衛隊が発足いたしましてから、海上自衛隊の任務として私どもが二つ重要な問題と考えておりますのが、いわゆる航路の安全を守るということと、もう一つは、地上の兵力が日本に侵攻してくる際、海上でこれを阻止するという、この二つの大きな任務があるわけでございます。その任務を遂行するために、海上自衛隊の発足以来、対潜水艦作戦というものを重視いたしまして、対潜哨戒機、護衛艦さらにヘリコプターというような形で進めてまいっておったわけでございますが、そのうちのP2J、これがいわゆる原子力潜水艦の出現によりまして対潜能力がとても、比較して低下してまいりましたので、これを能力を上げるということでございます。で、いま先生がおっしゃいました、じゃどういう場合にそれがあるのかという問題でございますが、なかなか具体的に、こういう場合こういう場合となかなか分けにくい点はもちろんあるわけでございますが、いわゆる非常に抽象的になるわけでございますけれども、組織的な暴力が繰り返し行われて、そして日本のいわゆる海外とを結ぶ航路が非常に危険であると判断されたときに、これは政府として判断することになると思います。しかし、たとえば、たまたま航路を通っておった日本の商船が一隻沈められたから直ちにこれが発動するかということは、そうなるかならないかというのは、当時の客観的な情勢等も勘案しなければなりませんけれども、私どもといたしましては、一回起こったということで直ちに発動されるということにはならないんではないかというような感じもしているわけでございます。しかしながら、そういった原子力潜水艦が現実におるというものに対して、そういったものに対処できる能力を持っているということが、これが大変大事だと私どもは思っているわけでございまして、そういった潜水艦の行動というものを探知し、追跡し、そして攻撃する能力を持っているということが抑止力につながって、やはり航海の安全というものを後ろから支えるものであるというふうに考えておるわけでございます。
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