農林水産委員会

1980-10-15 衆議院 全179発言

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会議録情報#0
本国会召集日(昭和五十五年九月二十九日)(月
曜日)(午前零時現在)における本委員は、次の
とおりである。
   委員長 田邉 國男君
   理事 菊池福治郎君 理事 津島 雄二君
   理事 羽田  孜君 理事 福島 譲二君
   理事 新盛 辰雄君 理事 松沢 俊昭君
   理事 武田 一夫君 理事 稲富 稜人君
      逢沢 英雄君    上草 義輝君
      小里 貞利君    亀井 善之君
      川田 正則君    岸田 文武君
      北口  博君    北村 義和君
      近藤 元次君    佐藤  隆君
      菅波  茂君    田名部匡省君
      高橋 辰夫君    玉沢徳一郎君
      丹羽 兵助君    保利 耕輔君
      三池  信君    渡辺 省一君
      小川 国彦君    串原 義直君
      島田 琢郎君    田中 恒利君
      竹内  猛君    日野 市朗君
      安井 吉典君    吉浦 忠治君
      神田  厚君    近藤  豊君
      寺前  巖君    野間 友一君
      木村 守男君
—————————————————————
昭和五十五年十月十五日(水曜日)
    午前十時五分開議
 出席委員
   委員長 田邉 國男君
   理事 菊池福治郎君 理事 津島 雄二君
   理事 羽田  孜君 理事 福島 譲二君
   理事 新盛 辰雄君 理事 松沢 俊昭君
   理事 武田 一夫君
      逢沢 英雄君    上草 義輝君
      亀井 善之君    川田 正則君
      岸田 文武君    北口  博君
      北村 義和君    佐藤  隆君
      菅波  茂君    田名部匡省君
      玉沢徳一郎君    丹羽 兵助君
      保利 耕輔君    三池  信君
      渡辺 省一君    小川 国彦君
      串原 義直君    島田 琢郎君
      田中 恒利君    竹内  猛君
      日野 市朗君    安井 吉典君
      吉浦 忠治君    神田  厚君
      近藤  豊君    寺前  巖君
      野間 友一君    木村 守男君
 出席国務大臣
        農林水産大臣  亀岡 高夫君
 出席政府委員
        農林水産大臣官
        房長      渡邊 五郎君
        農林水産省経済
        局長      松浦  昭君
        農林水産省構造
        改善局長    杉山 克己君
        農林水産省農蚕
        園芸局長    二瓶  博君
        農林水産省食品
        流通局長    森実 孝郎君
        農林水産技術会
        議事務局長   川嶋 良一君
        食糧庁長官   松本 作衞君
 委員外の出席者
        農林水産省経済
        局統計情報部長 関根 秋男君
        農林水産委員会
        調査室長    小沼  勇君
    —————————————
委員の異動
十月十四日
 辞任         補欠選任
  木村 守男君     石原健太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  石原健太郎君     木村 守男君
    —————————————
十月七日
 農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出第一一号)
同月十三日
 食料農業政策の確立に関する請願(北口博君紹
 介)(第一五号)
 道営圃場整備事業通年施行地区農家に対する休
 耕奨励金の増額等に関する請願(安井吉典君紹
 介)(第五〇号)
 食糧自給政策の確立及び水田利用再編対策に関
 する請願(安井吉典君紹介)(第五一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 農林水産業の振興に関する件(昭和五十五年産
 畑作物の価格問題等)
     ————◇—————
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田邉國男#1
○田邉委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 すなわち
 一、農林水産業の振興に関する事項
 二、農林水産物に関する事項
 三、農林水産業団体に関する事項
 四、農林水産金融に関する事項
 五、農林漁業災害補償制度に関する事項
以上の各事項について、衆議院規則第九十四条により、議長に対し、国政調査の承認を要求することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田邉國男#2
○田邉委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。
     ————◇—————
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田邉國男#3
○田邉委員長 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。
 てん菜、てん菜糖、芋、でん粉及び大豆をめぐる最近の情勢について政府から説明を聴取いたします。森実食品流通局長。
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森実孝郎#4
○森実政府委員 お手元にお配りいたしております「てん菜及びてん菜糖関係資料」並びに「いも、でん粉関係資料」について簡単に御説明を申し上げます。
    〔田邉委員長退席、羽田委員長代理着席〕
 まず最初に、てん菜の関係の資料をお開きいただきたいと思います。
 一ページに最近の砂糖の需給の動向が出ております。ごらんいただいてわかりますように、総需要量は停滞、微減の傾向にございます。一方生産の方は、国内産糖が精糖換算ですでに七十万トンの水準に達しておりまして、増加の動向をたどっております。これに合わせまして、輸入実績は微減というのが昨今の姿になっております。一番右側に一人当たりの消費量が出ておりますが、これも若干減少ぎみでございます。
 二ページに国際糖価の推移についての資料がついております。ごらんいただくとわかりますように、四十九年以来の価格の高騰は大体五十一年の夏場に収束いたしまして、その後百ポンドから百二十ポンドの水準で経過しておりましたものが、昨年の秋以降急騰を示しまして、特に本年の二月、五月、九月等が一つの節目となって、なお高い水準で乱高下しております。スポットでは二月の段階で三百ポンド、また五月、九月の段階においては三百五十ポンドを超えた時点があります。平均でも三百二十ないし四十ポンドという動向でございます。
 三ページは国内糖価の動向についてであります。卸売価格、小売価格とも、当然のことながら、国際糖価の上昇を反映して、昨年の秋以降上昇を示しておりますが、どちらかと申しますと、全体としては弱含みでございます。特に今年の六月からいわゆる上限価格を平均輸入価格が突破いたしましたために、いわば安定資金の取り崩し、その他価格の安定措置を講じておりますので、この数カ月間は国際糖価の動向に関係ない水準でほぼ安定して弱含みであるということであります。
 四ページに生産、実績に関する資料がございます。作付面積も、ごらんいただくとわかりますように、底では四万二千ヘクタールだったものが、最近では六万五千ヘクタールまで回復しておりますし、ヘクタール当たり収量も高い水準になってきております。生産量も三百三、四十万トンという数字になっておりますし、歩どまりもほぼ良好な動きを示しております。
 五ページは、てん菜の最低生産者価格及び事業団買い入れ価格の推移を整理したものでございます。なお、括弧内は奨励金を加算しました手取り価格でございます。
 六ページに生産費の推移の資料がございます。てん菜につきましては、ごらんいただくとわかりますように、十アール当たりの労働時間がかなり短縮されてきております。一方収量は、もちろん年度による変動はかなりありますが、かなり高い水準で安定の段階に入りつつあるわけでございます。
 七ページに関係予算が書いてございます。(1)が価格対策の事業団交付金の経過を書いたものでございます。これはサトウキビ関係も一括して整理をしております。それから生産対策は、それぞれ1から5まで主要な経費を五十四年から五十六年について試算したものでございます。
 次に「いも、でん粉関係資料」について御説明申し上げます。
 一ページをお開き願いたいと思います。カンショ及び春植えバレイショの生産動向が書いてございます。カンショにつきましては作付面積は最近停滞ぎみでございますが、収量は比較的順調な伸びを示しております。それから春植えバレイショ、特に北海道の部分をごらんいただきたいと思いますが、作付面積は大体横並びになっておりますが、反収は大体順調な増加を示しております。
 それから二ページ、三ページはカンショと春植えバレイショの作付面積と収穫予想量が出ております。これをごらんいただきますとわかりますように、まずカンショにつきましては、二ページにございますように、作況指数は九七ということになっておりまして、十アール当たり収量は二千二百十キロという水準になっております。大体平年作程度あるいはやや良好な状態、地域によって差がございますが平年作程度とごらんいただいていいと思います。
 それから三ページは春植えバレイショでございます。三ページにございますように、バレイショはむしろ作況指数は一〇一で良好な状態でございます。特に北海道につきましては一一〇という作況指数になっております。その結果、北海道の収穫量は二百三十五万五千トンと想定されているわけでございます。
 それから、四ページに最近のでん粉の年次別の生産事情が整理してあります。カンショでん粉、バレイショでん粉、小麦でん粉、コーンスターチでございますが、合計の欄をごらんいただくとわかりますように、でん粉全体は、旺盛な需要を反映して生産量はトータルとしてはふえております。国内産の甘でん、馬でんはおおむね最近数年間は三十五万トン前後の水準で停滞状況にあるという状況でございます。五十一年がバレイショでん粉が非常にたくさん生産が行われた年度ということがおわかりいただけると思います。
 それから五ページに総合的な需給表が書いてございます。供給の方は、ここにごらんいただきますように百六十万トンのラインでございます。そして需要は、やはり依然として水あめ、ブドウ糖が主力でございますが、すでにこれが九十五万トン、異性化糖の進出等がありまして九十五万トンのラインに達しております。その他のものが、これも年々微増を続けておりまして六十八万トンというラインになっております。
 六ページは、でん粉価格の推移でございます。大体安定した水準をたどっております。
 七ページは、ブドウ糖、水あめの価格の動向を書いたものでございます。
 八ページは、芋の原料基準価格及びでん粉、カンショ平切り干しの政府の買い入れ基準価格の経過を整理したものでございます。
 九ページからは生産費の推移が出ております。
 まず原料用カンショでございますが、ここにございますように労働時間は大体そう大きく変わっておりません。収量は比較的高い水準でございますが、そう急速には伸びているという状況にはまだございません。停滞ぎみの状況でございます。これに対して、十ページをごらんいただくとおわかりいただけますように、バレイショでん粉の方は労働時間も大幅に短縮されておりまして、また十アール当たりの収量も非常に順調な伸びの趨勢にあるということが御理解いただけると思います。
 十一ページに、でん粉対策関係の予算が書いてございます。
 なお、十二ページに農業パリティ指数の推移がございます。
 以上でございます。
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羽田孜#5
○羽田委員長代理 次に、二瓶農蚕園芸局長。
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二瓶博#6
○二瓶政府委員 お手元に「昭和五十五年産大豆基準価格関係資料」という資料を御配付申し上げてありますが、一ページをお開きいただきたいと思います。
 大豆の年次別の生産状況を収録したものでございます。全国というのが右の方にございますが、ごらんいただきますと、作付面積でございますが、五十二年七万九千三百ヘクタールというのが一番底でございます。五十三年から水田利用再編対策等もスタートいたしまして、十二万台に乗ったわけでございますが、その後作付面積は伸びてまいっておりまして、五十五年産では十四万二千ヘクタールということに相なっております。それから十アール当たり収量でございますけれども、五十五年は括弧で百二十四キログラムと書いてございますが、これは全国推計をいたしておりますので括弧にいたしておりますが、ことしは冷害の関係もございまして前年よりは収量は落ちております。したがいまして収穫量につきましては、前年よりも作付面積がふえてございますが収量の関係で減っておる、こういうことでございます。
 それから二ページは、九月の十九日統計情報部が公表いたしました全国の作付面積と九月一日現在の主産県の予想収穫量でございます。作付面積は対前年一〇九%ということで、九%の増加に相なっております。
 それから三ページ目は、これは主産県の作付面積と予想収穫量でございます。右から三段目に作況指数がございますが、主産県の作況は九〇ということでございます。
 それから四ページに作柄概況がございます。省略をいたします。
 それから五ページでございますが、これは年次別の需給状況ということでございます。需要の面で、特に製油用、こちらの方が徐々に伸びてまいっております。これが大宗でございまして、需要計で、五十五年見込みで四百四十八万四千トンというふうに相なっております。これに見合って供給をするわけでございますが、主として製油用を中心に輸入がふえてきておるということで、五十五年は四百三十二万三千トンと見込んでおるわけでございます。国産の出回りは十四万七千というふうな見込みにいたしております。なお、下の方には長期見通しを一応掲載してございますが、現在の試算のものを収録をいたしております。
 それから六ページは、これは価格の推移でございます。
    〔羽田委員長代理退席、委員長着席〕
CIF価格が左から三段目にございますが、五十三年が六万一千台になっております。なお、最近時点の昨年の十月から月別に収録をしておりまして、八月まで収録をしてございます。なお、一番右のところに国産大豆の販売価格というのが載ってございますが、五十一年、五十二年、これは国産大豆の販売価格が非常に高うございまして、一万数千円ということになったわけでございますが、五十三年は先ほど申し上げましたような大豊作がございまして、四千七百円程度になったわけでございます。最近時点ではこれよりも千円アップの五千七百円台ということになろうかと思っております。
 それから七ページが大豆の基準価格の推移でございます。この中ほどに書いてございます生産振興奨励補助金三千五百円、これを五十二年から価格本体に織り込んだわけでございます。したがいまして形式的には四二・三%の価格のアップということになりますが、手取りといたしましては六・六%のアップということでございます。
 それから八ページがパリティの推移でございます。
 それから九ページが生産費の推移でございまして、上の方の枠に囲んだのが十アール当たり、下の方が六十キログラム当たりということでございます。一番右のところに第二次生産費というのがございますが、十アール当たりで四万三千二百八十円ということで、五十三年より四・八%ほどのアップになっております。ただ六十キロ当たりに見ますと、これは反収が下がっているということもございまして、六十キログラム当たりでは前年の八千百幾らというのに対して一万円台に乗っておるということでございます。
 それから十ページが交付金の交付実績でございます。年によりまして大分変動があるわけでございますが、特に五十二年十億でございましたけれども、五十三年が対象の数量がふえた、あるいは先ほど申し上げましたような豊作によります国産大豆の価格が下がったということから、交付金単価がふえまして、そういうことから百七十四億ということになりまして、五十四年産の大豆は今年度予算で一応百七十五億を計上をいたしておるということでございます。
 それから十一ページが大豆の生産振興対策関係予算ということでございます。五十六年度はさらに増額要求をいたしておるということでございます。
 以上、簡単でございますけれども、説明を終わらせていただきます。
    —————————————
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田邉國男#7
○田邉委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。島田琢郎君。
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島田琢郎#8
○島田委員 いよいよ本年度の最終の価格であります畑作三品、サトウキビがまだ残っておりますけれども、最終ラウンドを迎えたわけであります。いま作柄予想について政府側から概況が説明されておりましたからおおよそ承知をいたしましたが、もう少しはっきりさせるために、てん菜と芋でん粉、それから大豆と三つに区切りまして、まずてん菜からお尋ねをしてまいります。
 ただいま政府が押さえておりますことしの作況予想、収量予想といったようなものが示されておるわけでありますが、もう一遍てん菜についてお尋ねをしておきます。
 面積、単位当たり収量、したがって総収量といった面の数字的な点を明らかにしてほしいと思いますが、あわせてその中の水田転作分というのが一体どういうことになっておるのか、この点をまずお尋ねいたします。
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二瓶博#9
○二瓶政府委員 今年産の予想収量でございますが、まずてん菜の作付面積、これは六万五千ヘクタールということで、前年産に比べまして六千百ヘクタール、一割の増加ということでございます。それから十アール当たり収量でございますけれども、初期生育は良好に推移いたしたわけでございますが、御案内のように七月以降の気象が低温寡照に推移したということもございまして、生育の抑制等が見られたわけでございます。したがいまして、史上最高の豊作でございました前年産に比べますと八%減ということでございますが、しかし相当の高い水準かと思いますが、五千二百二十キロという反収と見ております。したがいまして、予想収穫量としては三百三十九万トンということで、ほぼ前年並みというふうに見込まれております。
 なお、転作のビートの関係でございますけれども、てん菜につきましては特定作物というふうに位置づけましてその推進を図っておるわけでございます。したがいまして近年増加傾向にございます。具体的に申し上げますと、五十五年度は、六月三十日現在の実施見込みが一番最近のデータでございますが、これでは六千六百二十ヘクタールということで、前年実績に比べまして二千百三十一ヘクタール、四七・五%というふうに急増をいたしております。てん菜の全作付面積の一〇・二%というのがこの稲転ビートのウエートでございます。
 以上でございます。
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島田琢郎#10
○島田委員 ことしは冷害の年になりまして、東北、北海道におきます大事な水稲作は大変残念な結果に終わりそうな気配の中で、畑作の主力になっておりますてん菜がいま御報告のような状況でほぼ収穫ができるというのは大変慶賀にたえないところでありまして、政府自身も閣議で七万七千ヘクタール、おおよそ三〇%の自給率を目標にして進めております甘味対策の立場からいって大変喜んでいい、こういうふうに考えておるわけであります。不幸中の幸いといいますか、畑作に大きな冷害の影響が出なかったというのは、私も北海道に住む者の一人として大変うれしく思っておるわけであります。しかしながら、ややもすると農家の間に不安材料となって出てまいりますのが、てん菜がこんなにいいのだから価格がまた豊作貧乏みたいな結果になるのでないだろうか、したがって、今度の価格決定に当たっては政府の決定を非常に神経質に見守っているというのが農家の心情であるというふうに私は理解をしているのであります。
 さて、この際、目標自給率に近づきつつあるというふうに私は喜んでいる一人であります。しかしながら、現場におきましてもう一つ心配がありますのは、ビートは大根のまま食べるわけにはいかない作物でありまして、当然砂糖にしなければいけない。そういたしますと、現状八工場の処理能力というのに大変心配がございます。昨年も一部操業の日数が予想以上に延びまして、三月以降の処理については大変危惧をいたしましたが、幸い天候が助けをしてくれましてそんなに大きなロスを出さないで処理をすることができました。しかし、いま御報告のとおり三百四十万トンという原料ビートを抱えるわけでありますから、処理に対して相当真剣に取り組まないと、せっかくつくったものが最終盤でロスばかりで砂糖ができないといったような結果にもこれはなりかねません。私は年来、七万七千ヘクタールの閣議決定の後を受けて早急にそこへ持っていくための受けざらづくりが必要だということを言ってまいりました。いままでは幸い私が言ったようなことにならないで八工場で十分処理ができてまいりました。これは国内糖業の皆さんの大いなる努力によるものであって、私はその点は敬意を表するわけであります。しかし物理的な問題はやがて大きな壁にぶち当たるという心配を私もいたしておりまして、やはりこの際政府としては、言葉としては適切であるかどうかわかりませんが、やはり完全処理をして砂糖をつくるというところまでの受けざらづくりに真剣に検討を加えなければならない時期に来ているのではないか、こういうふうに考えるわけでありますが、その前に、いまのような一〇%水準で来年も再来年も伸びていくなどと考えるということはきわめてむずかしいと思うのでありますけれども、しかし、いま北海道にとって、作物を並べて見ている中ではだれが何と言ったってビート抜きにして経営はできない。つまり、ローテーションの問題一つ考えましても、あるいは将来の地力を維持していくという大事な基本の問題にしても、ビートというのは重要作物の一つとしてこれからも依然農家の間に定着し続けていくであろう、こう考えますと、政府の施策よろしきを得れば私は七万七千ヘクタールの目標達成はそんなに困難ではない、こんなふうに実は見通しを持っている一人であります。
 したがって、私がいま申し上げました単にこれを完全処理するというそういう受けざらだけではなくて、いま御報告の最後にありました稲転のこういう問題だって、今後さらに政府としては北海道の米に対して大変厳しい制約を加えるというような考え方がありますから、私はこれ以上稲転のビートがふえるということには賛成ではありませんけれども、しかし、何をつくればいいかというふうに混乱をいたしてまいりますと、当然単位当たり収量を目指した作物に指向せざるを得ない。そうなってまいりますとビートに作付指向が流れるというのは避けることができないのではないか。ですから、この辺のところは、これから第二期減反政策に対して私どもは物申してまいりますが、北海道にこれ以上の水田の転作を強要するというようなことになれば、あわせて皆さん方がお困りになるような作物の方に流れていくという危険性が当然考えられる。こういう相関関係を持っているということを大臣しっかり腹に置いていていただきませんと、単に北海道の稲をつぶしてしまえばいいんだということだけでは済まないという問題になっていくわけであります。
 そしてまた、いままでは転作の後作としてビートづくりが可能な土地がある程度残っていました。しかし、これから水田から移行する場合には、湿田であって、ビートをまいたって適切でないということがわかっていてもまかなければならぬということだって起こり得る。これではビートのいわゆる砂糖づくりの本命としては逆行するものだというふうに私は考えるので、そこに本命を置いたビートの面積の拡大というようなことは限度があるし、やるべきではない。そうなってまいりますと、畑作の中におきますローテーションを考えたビートづくりということになるのが当然であります。そういたしますと、これは逆説的になりますけれども、七万七千ヘクタールのそれでは面積確保はなかなか困難だということにもなりかねません。しかし、テンポが落ちるというぐらいのところでいってくれればいいですけれども、また面積が停滞するあるいは減退する、こういうふうな形にもなりかねないといったような問題も出てまいりましょうが、当面その問題は別にいたしまして、三百三十万トン、四十万トンという原料ビートを抱え込んでこれからいくということは、北海道のビートづくりとしては一つ考えに置いておかなければならない点だろう。こうなりますと、受けざらづくりというものは急がなければならない。こういう点についての構想が政府当局におありなのかどうか、その点をお聞きをしたいと私は思うのです。
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森実孝郎#11
○森実政府委員 御指摘のように五十五年産につきましては約三百四十万トンという生産が見込まれているわけでございます。これにつきましては、五十五年産自体の問題としては、やはり収穫期の繰り上げによる操業期間の長期化という問題と、それからもう一つは、工場能力に不足を生ずる集荷地域の原料につきましては、最寄りの他工場への輸送等の措置をとっていかなければならないと思っております。五十五年産については当面これらの措置で吸収できるというふうに私ども見ております。
 しかし御指摘のように、今後さらに増反が進み増収が図られた場合どうかということは、なかなかむずかしい問題があると思います。率直に申し上げますと、現在新工場の建設やビートの搾汁工場の新設等のプログラムがございます。私ども、まずビートの搾汁工場のプログラムについてはできるだけ政府としても具体化について検討する必要があるのではなかろうかと思っておりますが、新工場につきましてはなかなか問題が多うございます。一つは、経営採算上これだけの大型の投資が可能なのかどうか、回収できるのかどうかという問題がございます。それからもう一つは、現実にはこれから増反される地域については、先生御指摘のように、輸送コストの点でかなり制約のある地域が多くなってくるという問題もあります。さらに、稲転ビートについてはまさに御指摘のような問題、つまり奨励金との兼ね合いの問題とか糖度の問題、こういった問題もあるわけでございます。またこのほか、実は先国会で成立いたしました特例法の論議の過程でも御指摘がありましたように、わが国の現在の輸入糖は約百万トン、少なく見積もっても八十万トンの過剰設備を持っております。一方においてこれだけの過剰設備をどうやって廃棄を進めていくかという問題、こちらで増設を図るという問題、率直に申し上げましてなかなかむずかしいジレンマがあるわけでございます。
 しかし、私どもやはり七万七千ヘクタールという一つの目標は、いろいろむずかしい問題があっても、ひとつ取り組まなければならない課題であろうと思っております。こういう意味で、御指摘の点も含めまして、段階を分けながら総合的な検討ということを今後続けていく必要があると思っております。
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島田琢郎#12
○島田委員 お示しになりましたような努力を私はぜひひとつしっかりおやりいただきたい、まずきょうは激励を申し上げておきたいと思います。
 さて、価格が近々決まるという予想でありますが、いつお決めになりますか。
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森実孝郎#13
○森実政府委員 甘味資源関係につきましては、サトウキビについては十一月の中旬を予定しておりますが、ビート、バレイショ、カンショのでん粉関係につきましては、法制上の定めもございますので、できれば今週末には決定したいということで鋭意折衝中でございます。
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島田琢郎#14
○島田委員 法律によりますとその方式は決まっているわけであります。パリティの御発表もあったわけでありますが、はじき出すパリティは幾らでありますか。
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森実孝郎#15
○森実政府委員 従来のルールで計算いたしますとプラス一〇・〇九、切り上げましてアップ率は一〇・一%程度になると思います。
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島田琢郎#16
○島田委員 そうすると、おおよそことしの価格に一〇・一掛ければ答えが出るわけでありますが、そのように受け取っていいわけですね。
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森実孝郎#17
○森実政府委員 御案内のように現在ビートの価格については、基準価格とそれ以外に奨励金もございます。基準価格についてはやはりパリティ方式というものを頭に置いて基準として決めるべきものであろうと考えております。
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島田琢郎#18
○島田委員 どうもその辺あいまいでありまして、法律的にはパリティで決める、パリティは一〇・一であります。昨年の農家手取り価格は御承知のとおり一万九千九十円であります。一〇・一掛けると二万円台に乗る、そう理解していいのですか。
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森実孝郎#19
○森実政府委員 先ほども申し上げましたように、農家の実質手取り価格を規定しておりますのは基準価格以外に奨励金もあるわけでございまして、やはり基準価格については私はパリティを基準として決めるべきものであろうと考えております。御案内のように法律の規定では、農業パリティ価格を基準として再生産の確保を図ることを旨として定められる最低生産者価格ということになっておりまして、これに奨励金をさらに追加するというのが現実の姿になっているわけでございます。
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島田琢郎#20
○島田委員 しかし従来農家の手取り価格、農家としては、われわれとしてはこれがトン当たりのビートの価格であります、こういうふうにもうこれは定着しているわけですね。ですから、そんなごちゃごちゃいろんなことをやらないで、単純に計算されていいのじゃないですか。私の計算によれば二万一千十六円、こうなるわけでありますが、奨励金だのなんだのとごちゃごちゃおっしゃっていますけれども、しかし、もう五十二年以降、先ほども御報告にあったように奨励金は確かに区分的にはあるけれども、農家のいわゆるトン当たりの価格としては昨年一万九千九十円ということでわれわれも生産に取り組んできたのですから、いまになって奨励金は別でやりますなんというふうに言われても、それは生産農家の感情としては容認できないということになるわけでありまして、これはいじらずに、すかっとわかりやすく、パリティを一〇・一しかないものを私は二〇・一に上げろなんて言っているのじゃありませんので、パリティどおりにきわめて単純明快に掛け算をやられてはいかがですか、そうすれば二万一千円になるじゃないですか、こうわかりやすくひとつ計算される、それがやはり農林行政の最も国民に対するわかりやすいやり方だというふうに私は考えるのですが、いかがです。
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森実孝郎#21
○森実政府委員 いろいろな御議論があることは承知しております。私ども現在政府部内で関係各省とも論議を進めている過程でございまして、まだ結論を出しているわけではございませんが、一つは非常に厳しい財政事情にあるということは御賢察いただく必要があると思いますし、またほかの作目の価格決定とのバランスというものをやはり本年産の農産物全体として考えていかなければならぬ。他方、ビートにつきましては収益性が非常に好転している、労働時間も短縮し労働報酬も上がってきている。それからもう一つは、現在の奨励金自体は、いわば四十九年当時、収益性の低下等を背景にしながら、パリティ方式自体が年間の変化を織り込んでいない方式であったためにとられたという面もあるわけでございますが、五十年以降パリティ方式も年間の変化を織り込む方式に改善されている事情があるということ、そういったこともございますし、またさらに、砂糖の価格安定制度全体の枠組みでやはり合理化目標価格との関係も考えていかなければならないと思います。そういったことを頭に置きながら総合的に勘案して決めていきたいと思っております。
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島田琢郎#22
○島田委員 どうも説明を聞いておりますと、私の勘ぐりかもしれませんが、基本価格は、これは法律の制約がありますから、すかっとパリティで計算をする、しかし、奨励金は別であります、これは麦のときにもおやりになりました、なたねのときにもそれをやりました。その方式を頭に置いていまお答えになっているのではないかな、こう思うのですが、ビートを二万一千円、これは要求はいつもはもっと高いですよ。しかし、最近の経済事情、経済事情というよりは国の財政事情を農家の側も十分考えに置いて、恐らく大臣のところにも森実局長のところにも要求は法外な要求書を持っていってはいないと思うのです、二万一千円と私は承知をいたしております。二万一千円以上。まあ以上と言えばどこまでかという話はありますけれども、しかし、実に常識的な要求ですね。それはいまおっしゃったように、ビートだけが特別なことを要求するということもいかがなものか、あるいは国の台所の状態もやはりわれわれ一国民として考えなければならぬ、私は要求の実にささやかな姿勢がそこにあらわれているというふうに考えてみるべきではないかと思うのです。それを逆手におとりになるというのはちょっと冷たいのじゃありませんか。素直に二万一千円を要求しているのであれば、二万一千円よしわかった、計算すればそうなるのだから、おまえさんら常識的な要求をされたのだから、これにこたえようではないか、こうお考えになるのが私は政府当局のいわゆる常識ある姿勢であり、しかも農民に対する温かい思いやりの気持ちではないかと思うのです。どうも奨励金がどうのこうのと言われると私は一言言いたくなってしまうのでありますが、一体ビートの二万一千円というのは、そんなにほかの作物に比べてとてつもない法外な価格だとお考えになっているのでしょうか、いかがでしょうか。
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森実孝郎#23
○森実政府委員 御指摘がございました二万一千円という要求自体について私どもとやかく申し上げる性質のものでもないと思いますし、また私の率直な心境といたしましては、ようやく糖価安定制度自体も定着してまいりまして、いわばそういった要求というものが非常に何か落ちついた形で行われるようになってきたということは先生御指摘のように私も受けとめております。ただ私が申し上げておりますことは、やはり作目間のバランスというものもございますし、それから現実の問題としては非常に価格支持財源が不足して財政上厳しいという事情もありますし、さらにビート等につきましては反収も上がり労働時間も短縮されて非常に収益性が上がってきている、いまの生産費や価格との関係等を見ますと非常に良好な状態にある、こういう状態もあるわけでございます。もちろん本年、北海道冷害があるわけでございまして、やはりビートやバレイショが非常に作がいいといって、それだけの理由で、私どももいわばそれだけの理由でカットしていく、切っていくということが適当であるとは思っておりません。総合的に農家所得の安定を図らなければならぬということも考えなければならぬと思っておりますけれども、なかなかそういったむずかしい状況もありますので、今後御指摘の点も頭に置きながらできるだけ合理的な価格決定を行えるように努力してまいりたいと思っております。
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島田琢郎#24
○島田委員 まあ検討いたしますということでありますが、検討願う材料として私はもう一言申し上げておきたいのです。
 横並びというお話も政府部内においては重要な一つの判断材料だということは、それはわからないではありません。しかし、実は私はパリティの一〇・一だって、正直言うと実態と違うのではないかという感じがするのですよ。そのことをいま論議はいたしません。ただ、こういうことは一口に言って言えるのではないですか。
 農家の経営の状況というのは全くパリティと無関係に非常に悪化している、こういうことを私は前提にして申し上げたいのですが、最近調査をいたしました資料によりましてちょっと挙げてみますと、農村の物価と賃金指数というのが発表になりました。いろいろございますが、特に経営の中で重要な部門を占めますのが生産資材であります。これは前年同期、六月に比較したものでありますが、五十四年の六月と五十五年の六月の対比であります。これで見ますと生産資材が一三・九%上昇したと発表になっているんですね。これはとてもパリティの一〇・一では追いつかない数字でございます。しかもその中で、当然のこととは言いますものの、光熱動力費の関係が四九・一%と大変なアップなんですね。これは石油の値上がりによるものであることは当然であります。しかもビートのことですから北海道に限定をいたしました資料によりますと、いまの五十四年六月対五十五年六月の比較で言いますと、支庁別に分けてございますが、経営が悪化しているという状態を示すところは実に一二九・四%アップしている。これは組合員勘定による残高を比較したものでございます。農家個々の経営の悪化を示す一つの指標でありますが、それによりますと、釧路支庁でありますが一八四・八%、さらに最も高いのがあります。宗谷地方でありますが二一七・二%、さらに根室が一二九・四と続いております。これは酪農の関係の地域でありますから、当然資材の高騰といったようなものがもろにかぶるという地域でございましょう。これだけ、一年間に借金が倍にふえるというふうな状況、いま農家の経営が悪化しているという一つの証拠として言えるのではないだろうか。特にビートの主産地と言われます十勝や北見も例外ではないわけでして、私の地元の北見でも、組合員勘定のいわゆる残高比較では前年同月の六月で一二六・五%、いわゆる借金がふえております。赤字になっております。十勝でさえも一二二・六。十勝は畑作の主産地でありますが、畑作地帯の、ビートを中心にしてあるいは芋を主作にしてつくっております地帯においてさえも決して経営はよくなっておらぬばかりか、悪化している。
 こう考えますと、それは財政事情とか横並びの問題とかいろいろありましょうけれども、生産者価格の決定でありますから、農家の経営がどういう状況になっているかということを頭に置いてやはりお決めになるということでないと私どもは納得ができないのですよ。そういうことを考えますと、局長は、生産性が高まっている、あるいはビートの反収も上がったし労働生産性も高まっている、こうおっしゃるけれども、末端の経営の状況は必ずしも好転していないばかりかむしろ悪化しているということがこの数字によってうかがい知れると思うのです。この点を十分頭に置いてお考え願いたい、私はこう思っています。いまの発表は私が作為的につくったものではございません。当然局長の目でも見ていただく資料でありまして、公表されているものでございますから、こういう点も十分考えに置いて価格の決定に当たっていただくということを私は強く要請しておきたいと思うのですが、私のこの指摘に対してはいかがでしょうか。
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森実孝郎#25
○森実政府委員 先生御指摘のように、最近の農家経営の状況は、たとえば御指摘がありました借入金の残高の動きとかあるいはまた個々の資材費の動きとか生活状況等から、決して楽な状態ではなくて、なかなかむずかしい段階にあることは私も否定するところではございません。また同時に、北海道につきましては今回の冷害の影響というものも農家経営全体として大きくかぶさっていることも事実だろうと思います。申すまでもなくビート自体は、ビートだけをつくっているというわけではなくていわば畑作経営のローテーションの一つとして含まれているわけでございます。率直に申し上げますと、生産費と従来の価格との関係、最近の生産性の向上の動き等を見ますと、ビート自体は単品として見れば非常に有利な状況になっていることは事実でございます。しかし、私先ほど申し上げましたようにビートはビートだけ、バレイショでん粉はバレイショでん粉だけというふうに孤立的にとらえないで、全体として均衡のとれた価格ということで適正に決めていかなければならないと申し上げましたことは、まさにそういう点も頭に置いていることでございまして、なお今後いろいろ検討したいと思いますが、そういった心情は御理解を賜りたいと思っております。
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島田琢郎#26
○島田委員 この点はまたわが党議員から同じような質問がなされるものと思いますから、私は時間の関係で先に進みます。
 次に、芋でん粉の関係についてお尋ねをいたします。
 芋でん粉を考えます場合にどうしても問題になりますのが政府の手持ちでん粉と輸入のトウモロコシの関係であります。従来からでん粉処理のメカニズムがございまして、抱き合わせミックス販売という方式をとって政府の手持ちのでん粉の処理に当たってこられた。しかしこのメカニズムも、私も数年前にちょっと指摘をしたことがございますが、国内産でん粉、馬でん一に対してトウモロコシでん粉のコーンスターチを五トンなり五・五トンなり抱き合わせをする。これはコンスタントに動いているときはいいけれども、一たんでん粉、馬でんの在庫といいますか政府の手持ちがふえまして、その処理に当たろうとすると、必然的にコーンスターチをたくさん持ってこないと処理できないといったようなことになりかねない。だからときには抱き合わせの比率を変えたりしましてやってきましたが、一対五・五というのは目いっぱいでありますといったようなやり方で壁につかえた。そうするとでん粉を処理するためにはコーンスターチの量を入れてきてやらないといけないし、もう一つは関税がそこにひっかかってくるものですから、一次関税は無税でありますが、二次関税でこれは十五円ほどかかっておりますね。この関税のところにも手をつけないとこの問題が処理できないという、まさに三すくみみたいな状態に陥る危険性がある。この点を私どもは非常に心配して、このメカニズムについての再検討が必要ではないかということを言ってきました。これは五十三年か五十二年の年であったと思いますが、私がそういう指摘をいたしまして、比率をもう少し変えたりいたしました。また五・五に戻ってきました。そうすると、いまも発表にありましたように、コーンスターチ、トウモロコシの輸入量というのは百万トンを超えて百十一万トンとさっき御発表になっておりました。これは痛しかゆしでありまして、わが方のでん粉の処理をせいと言うとコーンスターチがふえてくるといったようなことになってしまう。しかもそれを比率を変えようとすると壁にぶち当たる、また関税の問題にもひっかかる、こういうことになってくるという点がございますが、現状のこの馬でんの処理の状況というのはすんなりいっているのかどうか、その点ちょっと心配ですからお答え願いたいと思います。
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森実孝郎#27
○森実政府委員 確かに御指摘のように現在のタリフクォータの制度は、一つの予定調和の上に立っている制度であるということは私も本質上否定できない点だろうと思います。幸い昨今の状況を見ますと、でん粉全体の消費量は比較的順調に伸びております。その枠内で余り大きな矛盾なり破綻を来さないで経過してきているという経過がございます。恐らく先生御指摘のありましたのは五十二年のころだろうと思いますが、五十年、五十一年の過剰のでん粉を政府は十二万五千トン買ったわけでございます。これははっきり政府としても決意いたしまして市場隔離を続けてきたわけでございますが、本年はすでに二万五千トンを異性化糖の需要の増大によって消化しておりまして、またさらに今後も消化できるのではないだろうかと思っております。当面私どもは、総合的に考えますといまの制度をできるだけ的確に運用しながら、他方においては、不安材料となる国内産でん粉の過剰がある場合は市場隔離を確実に行っていくという仕組みを維持すべきものではなかろうかと思っております。御指摘の点についてはさらに今後も状況を見ながら、十分頭に置いて検討いたしたいと思います。
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島田琢郎#28
○島田委員 そうすると、いまのところ十万トンほどの隔離でん粉の見通しも大体立っている、うまく回っていくはずだ、したがって関割制度を当然続けていくわけでありますが、抱き合わせ販売の比率を変えるなんというような必要はない、うまくいく、こういうふうにお考えになっている、こう理解していいわけですか。
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森実孝郎#29
○森実政府委員 率直に申し上げまして、私やはり抱き合わせ販売の比率という問題は、でん粉の国内の需給動向、価格の動向、さらに国際価格の動向等も見ていかなければならぬ点があると思います。そういう意味において、やはり各種の諸元を見ながら、ある程度弾力的に状況に応じて対応せざるを得ない本質があると思います。ただ目下のところでは、大体いまの抱き合わせ比率でやっていけるのではないだろうか。しかしまたいろいろ問題があれば検討しなければならない点があることは否定いたしません。十分常時状況を見ながら対応を考えていかなければならないと思っております。
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