本会議

1982-08-18 衆議院 全56発言

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会議録情報#0
昭和五十七年八月十八日(水曜日)
    —————————————
 議事日程 第三十七号
  昭和五十七年八月十八日
    午後二時開議
 第一 厚生省設置法の一部を改正する法律案(
    内閣提出)
 第二 民事訴訟法及び民事調停法の一部を改正
    する法律案(内閣提出、参議院送付)
 第三 行政書士法の一部を改正する法律案(地
    方行政委員長提出)
 第四 公職選挙法の一部を改正する法律案(参
    議院提出、第九十五回国会参法第一号)
    —————————————
○本日の会議に付した案件
 鈴木内閣不信任決議案(竹入義勝君外三名提
  出)
 日程第一 厚生省設置法の一部を改正する法律
  案(内閣提出)
 日程第二 民事訴訟法及び民事調停法の一部を
  改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第三 行政書士法の一部を改正する法律案
  (地方行政委員長提出)
 日程第四 公職選挙法の一部を改正する法律案
  (参議院提出、第九十五回国会参法第一号)
 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融
  通に関する暫定措置法及び激甚(じん)災害
  に対処するための特別の財政援助等に関する
  法律の一部を改正する法律案(災害対策特別
  委員長提出)
 国家公安委員会委員任命につき同意を求めるの
  件
 電波監理審議会委員任命につき同意を求めるの
  件
    午後二時三分開議
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福田一#1
○議長(福田一君) これより会議を開きます。
     ————◇—————
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小里貞利#2
○小里貞利君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、竹入義勝君外三名提出、鈴木内閣不信任決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略して、この際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。(退場する者あり)
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福田一#3
○議長(福田一君) 小里貞利君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福田一#4
○議長(福田一君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
    —————————————
 鈴木内閣不信任決議案(竹入義勝君外三名提出)
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福田一#5
○議長(福田一君) 鈴木内閣不信任決議案を議題といたします。
 提出者の趣旨弁明を許します。竹入義勝君。
    —————————————
 鈴木内閣不信任決議案
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
    〔竹入義勝君登壇〕
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竹入義勝#6
○竹入義勝君 私は、公明党・国民会議及び日本共産党を代表し、ただいま議題となりました鈴木内閣不信任決議案の趣旨説明をいたします。拍手
 まず、決議案文を朗読いたします。
  本院は、鈴木内閣を信任せず。
  右決議する。
    〔拍手〕
 私は、本年一月、鈴木総理の施政方針演説に対し代表質問を行い、特に政治の浄化、政治倫理の確立を要求し、総理みずからが執念を燃やしている参議院全国区拘束名簿式比例代表制導入の違憲性、党利党略的立法の不当性を指摘し、重大な警告をいたしました。
 また、米国の軍事力肩がわりをわが国に求める防衛力増強の道をとることに断固反対し、GNPに対する軍事支出の比率を現在以上高めるよりは、発展途上国を初め、近隣諸国に対し政府開発援助の増大、技術協力、市場開放、その他平和的手段で貢献できる分野に日本は格段の努力をし、平和な国際環境を構築することを内閣の方針として内外に表明すべきである。厳しい財政事情の中で防衛予算の伸び率を突出させることが軍事力増強路線を強く印象づけ、国民に不安と政治に対する不信感を高めている。五六中業の実施等により、政府方針としてきた防衛費のGNP一彩以内とする歯どめを突破することはもはや時間の問題である。したがって、一般会計の伸び率を超える部分については、政府がみずから削減することを強く要求したのであります。
 一方、政府の経済見通しの甘さと経済運営の無策を指摘し、とりわけ個人消費の喚起と財政負担の公平化が、内需拡大による景気回復と行財政改革による財政再建を同時に遂行する基本的要件であることから、所得税、住民税を合わせて一兆円規模となる減税実施の英断を強く総理に求めたのであります。しかしながら、国民世論を背景にわれわれが誠意を尽くしたこれらの要求は、ことごとく退けられたのであります。
 こうした中で、参議院全国区拘束名簿式比例代表制導入の公選法改正案の成立を目的として、政府・自民党が九十四日間の長期異例の会期延長を行い、社会党が政治倫理確立など重要課題よりも参議院全国区制改悪を党略的立場から優先させ、同法案のため結果として自民党に手をかしたことは、国民周知のことであります。拍手野党第一党の責任は一体いずれに行ってしまったのか、まことに理解に苦しむところであります。
 しかも、この間、三公社五現業労働者賃上げ仲裁裁定議決案件も審議に至らず、人事院勧告の完全実施も予測しがたい状況となっているのであります。のみならず、防衛力増強路線、教科書改ざん問題、総理、閣僚の靖国神社への公式参拝等が、自民党の改憲画策とともに着々と右傾化路線の構築が進められております。
 以下、鈴木内閣を信任しない理由について具体的に述べるものであります。
 第一に、今国会の最重要課題の一つは、六・八判決が改めて提起したロッキード疑獄の真相解明と構造汚職の根絶など、政治倫理の確立であります。にもかかわらず、鈴木内閣は、証人喚問、佐藤孝行議員辞職勧告決議の実現などに対し、その真相解明を恐れ、きわめて消極的姿勢に終始して国民の期待を裏切ったことであります。
 御存じのとおり、ロッキード判決は、政治家二被告に対する検察側の起訴事実を全面的に認め、金銭の授受、請託の存在とともに、ロッキード資金の賄賂性を明確にし、有罪判決を下しました。確かに、六・八判決は、政治家二被告に対する判決であります。しかしながら、その持つ意味は、政治に携わる者すべてに強烈な反省を促しました。
 鈴木総理、あなたは政権政党の総裁として、この判決を最も真摯に受けとめなければならない立場にあることは言うまでもありません。
 鈴木総理、あなたは就任直後の所信表明演説で、政治倫理の確立と綱紀の粛正を公約されながら、その後、この公約実行のために何ら前向きな姿勢を示してこられなかったではありませんか。国民の多くは、これまであなたの後ろ向き姿勢に失望しつつも、今度こそはと期待をつないだのは当然であります。
 ところが、鈴木総理は、今回もまた国民の切なる要望と期待を完全に裏切ったのであります。すなわち、真相究明のための証人喚問を回避するために、議院証言法の改正というハードルを設けた上、この議院証言法改正を阻むため、われわれがとうてい認めることのできない国政調査権や国民の知る権利を制約する改悪条項を新たに持ち出し、時間切れを待って意図的に改正作業をおくれさせたのであります。
 こうした過程の中で、野党が一致して提出した佐藤孝行議員の辞職勧告決議案さえも葬り去ろうとしている意図さえ見えるのであります。発言とはうらはらに、証人喚問についてきわめて消極的態度をとり続けた鈴木総理の姿勢は、国民に背を向けた許しがたいロッキード隠しそのものであり、断じてこれを容認することはできないのであります。拍手これはまさに政治倫理確立の公約に真っ向から違反するものであります。
 第二は、経済、財政運営に失敗し、多大な歳入欠陥を生じさせ、増税なき財政再建、五十九年度赤字国債ゼロの公約を事実上不可能に陥れていることであります。この鈴木内閣の責任は重大であります。
 昭和五十六年度の歳入欠陥は二兆五千億円の巨額に上りました。本年度の税収不足もそれを上回ることは必至の情勢であり、もはや五十九年度赤字国債発行ゼロは画餅に帰したのであります。
 財政再建の名のもとに福祉を後退させ、社会保障負担の増大など、国民大衆にその負担を押しつけ、国民生活に多くの犠牲を強いる一方、内需拡大に対しては何ら政策努力をせず、いまだ財政再建のめどすらつかない鈴木内閣には、財政再建を論ずる資格さえないと断ぜざるを得ないのであります。拍手
 第三は、国民的要求である大幅所得減税を拒否し、消費不況に対する対策を何ら講ぜず、不況を長引かせ、いたずらに国民の不安を増大させ、しかも課税の不公平を拡大させていることであります。
 政府は、五十六年度当初において、内需主導の景気回復を公約し、実質経済成長率五・三%の達成を掲げたのであります。われわれは、こうした見通しが全くの希望的観測であることを指摘し、内需主導の回復を実現するには大幅所得減税を断行し、消費不況を打開するよう鈴木総理の英断を訴えたのであります。
 ところが、鈴木内閣は、われわれの主張に耳を傾けるどころか、昨年五月には景気底離れ宣言をし、みずからその見通しの甘さを示したのであります。果たして五十六年度の実質経済成長率は二・七%にとどまり、不況は一層深刻化の様相を呈しつつあることは周知のとおりであります。歳入欠陥は、不況の長期化によってもたらされたものであることは言うまでもありません。五十六年度にこのような失敗をしながら鈴木内閣は、五十七年度も国民的要求である大幅所得税減税を再び拒否する硬直的態度を繰り返し、とりわけ勤労大衆の実質増税による増収を図ったのであります。
 景気の停滞はいまや看過できない状態にあり、中小企業の倒産は増加の一途をたどり、雇用情勢も一層厳しさを増しております。大幅所得税減税を拒否し、不況を長期化させている鈴木内閣の政治責任を国民にかわって糾弾するものであります。拍手
 さらに鈴木内閣は、公選法改悪法案の成立に狂奔し、延長国会の重要な課題である仲裁裁定と人事院勧告の完全実施について今国会の議決を見送ってしまったのであります。このような行為は、現行法で保障されている労働者の権利に対する侵害であり、断じて容認できるものではありません。拍手
 第四は、教科書検定問題、防衛力増強政策、靖国神社の事実上の公式参拝問題などに見られる鈴木内閣の目に余る右傾化であります。
 中国、韓国を初めとする東南アジア諸国から厳しい批判にさらされている教科書検定問題は、歴史的事実を歪曲し、かつての軍国主義の侵略行為を正当化しようとするものと言わざるを得ません。拍手平和憲法のもとにあってわが国は、過去の過ちは過ちとして、事実は事実として認め、その反省の上に立って世界平和に寄与すべきであり、同時にそれを後代に正確に引き継いでいくことが世界各国の信頼と友好を確立する道であります。
 また、防衛予算の異常突出に見られる防衛力増強政策は、いまや看過できないところまで来ていると言わざるを得ません。総理は、再三にわたって、わが国は平和憲法のもと軍事大国にはならないと言明しております。しかしながら、厳しい財政状況の中にあって防衛予算を聖域化し、防衛費のGNP一%枠さえも形骸化しようとする態度は、防衛力増強政策以外の何物でもなく、この延長線上では憲法第九条の改悪と直結していると考えざるを得ません。
 また、鈴木内閣は、終戦記念日である去る八月十五日、私人の資格を実質的に否定した事実上の靖国神社への公式参拝を行ったのであります。このような行為は、昭和五十五年十一月、政府みずから憲法第二十条第三項との関係で問題があるとした統一見解をなし崩しにし、憲法の精神をじゅうりんするものであり、教科書検定問題、防衛力増強政策と並んで絶対に容認できるものではありません。拍手
 第五は、主権を持つ国民の被選挙権、参政権を不当に制約する憲法違反、反民主主義的な公選法改悪を党利党略的発想と多数の論理によって強引に成立を図ろうとしていることであります。
 参議院全国区に拘束名簿式比例代表制を導入しようとする自民党の公選法改正案は、個人の立候補を不可能にし、有権者と候補者の直接的結びつきを否定するばかりではなく、参議院の機能を失わしめ、憲法で規定された二院制そのものを実質的に否定するものであり、憲法上重大な疑義が存在することは、かねてより指摘したとおりであります。われわれは、このような改正案を断じて認めることはできません。
 総理、あなたは、就任の際、選挙制度は各党の大枠の一致が必要と発言されました。選挙制度は、主権在民の民主主義の原則を具体的に保障する制度であり、憲法に次ぐ重要な法律であります。したがって、総理就任当時の見識は、けだし当然なのであります。にもかかわらず、九十四日間という異常な大幅会期延長を行った上、参議院における委員会の強行採決を初め、全く不正常な形でこのような憲法上疑義のある改正案の強引な成立を図ろうとしている態度は、国民主権をじゅうりんするものと断ぜざるを得ず、その暴挙は絶対に認めることはできないのであります。拍手
 以上、何点かにわたって明確に指摘したとおり、鈴木内閣の負うべき責任はきわめて重大であります。鈴木内閣は、その責任を明らかにするために、みずから進退を決し、総辞職することが当然と考えるのであります。拍手
 同僚諸君の御賛成を願い、鈴木内閣不信任決議案の提案理由の説明を終わります。拍手
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福田一#7
○議長(福田一君) 討論の通告があります。順次これを許します。谷川和穗君。
    〔谷川和穗君登壇〕
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谷川和穗#8
○谷川和穗君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました鈴木内閣不信任決議案に対し、断固反対の討論を行わんとするものであります。
 そもそも内閣に対する不信任案は、実際に政権を担当する能力と気魄に満ちた政党が、内閣に著しい失政のある場合に提案し、これが可決せられれば、みずからもって政権を担当する用意と決意のもとに行われて初めて意義あると考えるのであります。ヤジ
 しかるに、今回の不信任案は、平素全く政治路線において相反する公明、共産両党共同提案のものであって、ごらんください、他の野党の賛同すら得られない、不信任案賛成者は、これを合わせても五十九名という内閣不信任案であります。ヤジ
 そもそも今国会の会期がこれほど長期に会期延長を見たのは、参議院の全国区制の改正にあったことは国民すべての知るところであり、衆議院に付託されてからもすでに四十三時間を超える委員会審議を経て採決され、本会議に上程されようとしているのであって、国会の国政審議権に基づく議員立法の内容に反対だとして内閣を不信任するという今回の公明、共産両党の不信任案提出は、まことに理解に苦しむものと断ぜざるを得ないのであります。拍手
 政治倫理の確立と綱紀の粛正、特に公正で金のかからない選挙制度の実現は、常にわが自由民主党内閣の目指してきたところであります。
 全国区制の改正は、恐らく戦後選挙制度改革の最大のものと存じますが、これを機に選挙運動の規制、選挙の公営化の拡大等、実効ある選挙改革を築き上げ、その中で政治の浄化、選挙の公営化を目指していくことこそ、まことに重要な課題であると考えるのであります。
 わが党のまとめ上げた議院証言法の改正案について申せば、証人や補佐人の人権を守りながら国会の権威を高めようとするものであり、すでに本院において議会制度協議会に提出され、本国会の会期中、幾たびかの審議を経て議長の手元に報告されたのであります。
 司法に属する進行中の裁判は、裁判所の公正な判断に任せるとともに、国会における証言の制度は、国会審議の過程において必要とする真実を求める行為であるがゆえに、与野党が十分話し合って、よりよき制度の確立を図るべきものであって、今後の議会制度のあり方等から考えてみましても、いたずらに内閣に責任を転嫁するなど、まさに議会制度の本質を外れた議論と言わなければならないと思うのであります。拍手
 提案理由の第二は、鈴木内閣の財政経済運営についてであります。
 まさにわが国は、いま国債の発行残高九十三兆円を抱え、財政再建の正念場に立ち至っていることは間違いない事実であります。しかしながら、昭和四十八年以降のオイルショックの後の世界一安定した日本経済は、まさにこの財政の出動があったからこそ実現し得たものであり、国民の勤勉さ、世界一を誇る貯蓄性向、生産性の向上によって初めて可能な政策でありますが、わが国経済が二度の石油ショックにもめげず、しかも、物価を抑制しつつ、世界の総生産の十分の一を上げる国家へ成長したことを見れば、私は、わが党政府によるこの財政政策は、断じて間違っていなかったと確信するものであります。拍手
 引き続いて、今後わが国が迎える高齢化社会、二十一世紀の、あすの明るい日本を考えて、二度の石油ショックがようやく安定しかかったこの機をとらえて、一気に財政の再建を図れという国民的コンセンサスに基づき打ち出された政策が財政再建の政策であるのであります。
 第三の理由として、所得税減税を行わなかったことをもって、景気の停滞と不況の原因と断定しているのでありますが、現在の国民所得に対する租税負担プラス社会保障負担比率は、欧米先進国と比較してなお比較的低位にあり、国民の公的負担を維持しながら将来の活力ある福祉国家を創造していくことは、これからのわが国の政治課題でありますが、減税について言えば、こうした将来の日本の姿を描きながら、現在、衆議院大蔵委員会において熱心に議論がなされているところであります。
 景気対策について言えば、上期七七・三%の公共事業を執行、続いて下期について、財政金融政策を機動的に展開して民間活力の再生を図り、景気を浮揚させるという内閣の基本姿勢は、すでに公にされておるのであります。
 このたび提案された不信任決議案の内容は、いままでの経緯に触れず、しかも今後の経済運営にそごを来し、かつ、経済の活力をそぐ結果に陥るであろうものが含まれていると存じ、断じて賛成しがたいのであります。
 第四は、教科書問題であります。
 わが国が歴史的、地理的に深い関係を有する近隣諸国と今後とも平和を分かち合い、友好のきずなを確かめつつ繁栄し合っていくことは当然のことと考えるのであります。こうした観点に立って、これらの国々の誤解を解き、批判された点については率直に反省すべきことは当然であります。ヤジ
 故大平総理が日中友好の橋のことをうたい、続いて鈴木総理が、アジア諸国の大公使を通じて、アジアの声をサミットへまで反映しようと努力されたアジア重視の姿勢、ベルサイユ・サミットの帰途、ハワイにおいて行われたアジアの連帯と協調の演説の中のテーゼ、これから推して、鈴木総理が、アジアの一員としての日本、アジアとともに繁栄する日本を念頭に置いて政治を担当しておられることを私は毫も疑いません。拍手
 今回の教科書問題は、現内閣のこの姿勢にみじんも揺るぎがない限り、必ず近隣諸国の理解を得て、解決の日が決して遠くはないと確信いたすものであります。
 防衛力の強化や靖国神社参拝をもって右傾化と断じておられますが、自由と民主主義の政治体制のもと、日本民族が毅然としてみずから歩む道を決めることがどうして右傾化なのか、私にはどうしても理解できないのであります。ヤジ
 第五の仲裁裁定、人事院勧告の完全実施についてでありますが、本問題の解決は、今後とも十分話し合いが行われる問題でありまして、関係の委員会などを中心に現に本日も熱心な論議が続けられているではありませんか。
 この問題に関連して申せば、国の財政を再建しようという大命題を掲げ、先般、米価問題の解決で農民に大きな負担をお願いいたしました。すべて公務員は全体の奉仕者であることにかんがみれば、公務員諸君にも苦しみを分かち合おうということを率直に訴えるべきであるという議論があって少しも不思議ではなく、このことは国会において討論さるべき課題であり、内閣不信任の理由としては正鵠を得ない議論と存ずるのであります。
 以上のごとく、本内閣不信任案を検討してまいりますと、本案はまことに理にかなわない、党利党略、矛盾撞着の決議案と断定せざるを得ません。拍手圧倒的多数をもって直ちに否決されるのが至当と考え、本不信任案に断固反対の理由を申し述べて、私の討論を終わります。拍手
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福田一#9
○議長(福田一君) 金子満広君。
    〔金子満広君登壇〕
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金子満広#10
○金子満広君 私は、日本共産党を代表して、鈴木内閣不信任決議案に対し、賛成の討論を行います。拍手
 言うまでもないことでありますが、いまわが国政治に課せられている最大の責務は、金権腐敗政治の徹底的な究明であり、核戦争の阻止と軍縮、国民生活の安定と日本経済の危機の打開であります。
 しかるに、発足以来二年、鈴木政治の実態は、この責務にことごとく背を向け、世紀の疑獄ロッキード事件の真相の隠蔽であり、党利党略に基づく公職選挙法の改悪の強行であり、そしてレーガン戦略に直結した空前の大軍拡、そして国家財政を破局に導く恐るべき歳入の欠陥であります。
 すでにわが党は、この六月二十一日、本院における瀬長副委員長の質問で鈴木内閣の退陣を要求しましたが、いまやこの悪政に対する国民の怒りは、世論調査の結果によっても支持率わずかに三〇%、国民はすでに鈴木内閣に対する不信任を表明しているのであります。拍手
 以下、私は具体的に不信任の理由を申し述べます。
 その第一は、成立以来鈴木内閣は、口では綱紀粛正や政治倫理の確立を唱えてきましたが、実際にやってきたのは、自民党政府みずからが、ロッキード事件のその資金の受領者として国会に報告したいわゆる灰色高官について、その政治的道義的責任の追及をことごとく避け、逆に灰色高官の擁護と黒い高官の弁護であり、構造汚職を温存するということでありました。
 特に、鈴木総理は、自民党総裁として、その灰色高官を重要な役職である与党の幹事長に任命したのであります。
 その上、政府・自民党は、六月八日、ロッキード事件全日空ルート判決で、二階堂幹事長の資金受領が明白になったにもかかわらず、その証人喚問をかたくなに拒否しているのであります。しかも、現行議院証言法で証人喚問ができるのに、そして現に過去三十五年間にわたってこの法律によって証人喚問を行ってきたのに、いよいよ問題が核心に迫るや、突如としてその改悪を提起し、これにすべての野党が同調しないなどということを喚問拒否の理由にしていることは言語道断であり、断じて許すことはできないのであります。拍手有罪判決を受けた佐藤孝行君の辞職勧告決議案の本会議への上程を拒み、握りつぶすことなども、国民に対するあからさまな挑戦であります。
 不信任に賛成する第二の理由は、鈴木内閣が議会制民主主義をじゅうりんし、憲法改悪をたくらむ恐るべき政権だということであります。
 その最たるものが、鈴木内閣と自民党が今国会の最優先課題として四回にわたる強行採決を繰り返してきた参議院全国区制度の改悪であります。
 本来、民主主義の根幹にかかわる選挙制度の改革は、各党各会派の合意のもとに進められるべきものであり、総理自身がつい先日までこのことを主張していたのであります。いま公職選挙法の改正について言うならば、何よりも参議院地方区及び衆議院選挙区における定数不均衡の是正であり、選挙活動自由の拡大であります。同時に、参議院の全国区制については、主権者である国民の意思が真に民主的に反映する比例代表制の導入であり、一切の差別を排除するということであります。
 ところが、自民党案は、国民の参政権及び法のもとに平等をうたった憲法の大原則に反して、少数政党や無党派の人々から立候補の権利を奪い去るというものであり、政治活動、言論の自由を大きく圧迫するものであります。しかも、そのねらいが自民党の多数議席の確保であり、むき出しの党利党略であることは改めて指摘するまでもないことであります。したがって、わが党は抜本的修正案を提起してまいりましたが、総理は初めから修正を拒否し、本院公選法の特別委員会でも自民党が強引な採決を行ってきたことは、断じて容認できるものではありません。拍手
 さらに指摘しなければならない問題は、自民党鈴木総裁のもとで憲法改悪の作業が現に公然と進められているという事実であります。これは歴史の歯車を逆転させ、圧倒的多数の国民の憲法改悪反対の声に敵対するものであり、絶対に許すことはできません。いま内外から厳しい非難にさらされている教科書の書きかえ問題及び靖国神社への閣僚の集団的な参拝も、この憲法改悪のたくらみと軌を一にするものであり、問われているのは鈴木内閣それ自体の政治的な責任であります。
 不信任賛成の第三は、鈴木内閣がレーガン政権の核戦争政策に従い、際限なき軍拡を国民生活の犠牲の上に強行しているということであります。これは日本を限定核戦争に巻き込むという民族の存亡にかかわる重大問題であります。昨年五月鈴木・レーガン会談における日米同盟の合意は、今年度予算における軍事費の異常な突出としてあらわれました。そして、日米共同作戦の強化、さらには五六中業に見られるように総額十六兆円を超える大軍拡計画の強行へと拡大してきているではありませんか。しかも、鈴木内閣は、国会の決議と八千万人署名に示された核兵器の廃絶と核兵器使用禁止への国民の総意を無視して、昨年の秋の国連総会における核不使用決議の反対に引き続いて、先般の軍縮総会においてもこの課題に背く態度をとり続け、さらにアメリカ政府の核先制使用を容認する発言などは、世界唯一の被爆国民としてとうてい許せるものではありません。拍手
 不信任の第四の理由は、財政再建の看板を掲げながら財政危機を一層破局に導いてきているということであります。総理は、五十九年度赤字国債脱却に政治生命をかけると幾たびも公言をしてまいりました。しかし、すでに五十六年度の二兆五千億円に続き、五十七年度にはさらに四兆ないし五兆円という歳入欠陥が出ることは不可避であります。この歳入欠陥を生んだ原因が、アメリカ従属、大企業奉仕、勤労者への実質増税、福祉、教育の切り捨てなど、鈴木内閣の経済政策がもたらした消費不況にあることは、いまや覆うべくもない事実であります。拍手
 事態は、鈴木内閣が一日長く存在すればするほど国の安全と国民の生活はさらに深刻となり、金権腐敗政治は温存され、政治不信は一層広がるであろうことは明白であります。拍手
 総理、あなたがいま国民に奉仕する道はただ一つ、潔くみずから退陣することであります。拍手
 最後に、私は、広範な国民の鈴木内閣に対する非難と糾弾の声が高まっているまさにこのとき、同僚議員諸君が党派を超えてこの国民の声に正しく耳を傾け、鈴木内閣不信任決議案に賛成されることを訴えて、私の討論を終わるものであります。拍手
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福田一#11
○議長(福田一君) これにて討論は終局いたしました。
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福田一#12
○議長(福田一君) 採決いたします。
 本決議案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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福田一#13
○議長(福田一君) 起立少数。よって、鈴木内閣不信任決議案は否決されました。拍手
     ————◇—————
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福田一#14
○議長(福田一君) この際、暫時休憩いたします。
    午後二時四十七分休憩
     ————◇—————
    午後三時十三分開議
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福田一#15
○議長(福田一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ————◇—————
 日程第一 厚生省設置法の一部を改正する法
  律案(内閣提出)
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福田一#16
○議長(福田一君) 日程第一、厚生省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長石井一君。
    —————————————
 厚生省設置法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
    〔石井一君登壇〕
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石井一#17
○石井一君 ただいま議題となりました厚生省設置法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案の主な内容は、老人保健対策を総合的に推進するため、公衆衛生局に老人保健部を設置するとともに、医務局次長を廃止しようとするものであります。
 本案は、二月十日本委員会に付託され、八月十日森下厚生大臣から提案理由の説明を聴取し、質疑に入り、これを終了し、採決いたしましたところ、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    —————————————
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福田一#18
○議長(福田一君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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福田一#19
○議長(福田一君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
    —————————————
 日程第二 民事訴訟法及び民事調停法の一部
  を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
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福田一#20
○議長(福田一君) 日程第二、民事訴訟法及び民事調停法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長羽田野忠文君。
    —————————————
 民事訴訟法及び民事調停法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
    〔羽田野忠文君登壇〕
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羽田野忠文#21
○羽田野忠文君 ただいま議題となりました法律案について、法務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、民事訴訟手続等の適正、円滑な進行を図るため、民事訴訟法等の一部を改正しようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、送達を受けるべき者の住所、居所等が知れないとき、またはその場所において送達をするにつき支障があるときは、送達は、これを受けるべき者の就業場所においてもすることができるものとすること、
 第二に、訴訟が裁判によらずに完結した場合においては、原則として、証人調書等の作成を省略することができるものとすること、
 第三に、判決書の事実摘示欄中に証拠に関する事項を記載するには、訴訟記録中の証拠の標目を引用することができるものとすること、
 第四に、証人の不出頭に対する制裁としての過料及び罰金等民事訴訟法及び民事調停法中の過料及び罰金の多額を相当額に改定すること等であります。
 本案は、参議院先議に係るもので、五月十四日本院に送付されたものであります。
 委員会においては、八月三日提案理由の説明を聴取した後、慎重審査を行い、十日質疑を終了し、去る十三日討論に付したところ、日本共産党から反対の意見が述べられ、次いで採決の結果、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し、附帯決議が付されましたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。拍手
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福田一#22
○議長(福田一君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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福田一#23
○議長(福田一君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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福田一#24
○議長(福田一君) 日程第三は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福田一#25
○議長(福田一君) 御異議なしと認めます。
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 日程第三 行政書士法の一部を改正する法律案(地方行政委員長提出)
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福田一#26
○議長(福田一君) 日程第三、行政書士法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の趣旨弁明を許します。地方行政委員長中山利生君。
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 行政書士法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔中山利生君登壇〕
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中山利生#27
○中山利生君 ただいま議題となりました行政書士法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の趣旨及びその内容の概要を御説明申し上げます。
 本案は、行政書士制度の実情等にかんがみ、その改善を図り、行政書士業務の適正化に資するため、
 第一に、行政書士となる資格が付与されることとなる公務員としての行政事務担当期間を二十年以上とすることといたしております。
 ただし、高等学校を卒業した者等にあっては、その期間を十七年以上とすることといたしております。
 第二に、行政書士試験を国家試験とするとともに、自治大臣は、行政書士試験に関する事務を都道府県知事に委任するものとするほか、行政書士試験に合格した者は、いずれの都道府県においても行政書士となる資格を有するものとすることといたしております。
 第三に、行政書士は、行政書士会に登録されたときに、当然、当該行政書士会の会員となるものとするとともに、行政書士が、他の都道府県の区域内に事務所を移転しようとするときは、登録を移転するものとすることといたしております。
 本案は、昨十七日、地方行政委員会において全会一致をもって委員会提出の法律案とすることに決定いたしたものであります。
 何とぞ、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。拍手
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福田一#28
○議長(福田一君) 採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福田一#29
○議長(福田一君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
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 日程第四 公職選挙法の一部を改正する法律案 (参議院提出、第九十五回国会参法第一
  号)
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