内閣委員会
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会
会議録情報#0
昭和六十二年九月十日(木曜日)
午前十時二分開会
—————————————
委員の異動
九月八日
辞任 補欠選任
久保田真苗君 鈴木 和美君
九月九日
辞任 補欠選任
鈴木 和美君 久保田真苗君
九月十日
辞任 補欠選任
柳澤 錬造君 井上 計君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 名尾 良孝君
理 事
板垣 正君
岩本 政光君
大城 眞順君
野田 哲君
委 員
大島 友治君
岡田 広君
亀長 友義君
古賀雷四郎君
永野 茂門君
桧垣徳太郎君
堀江 正夫君
小野 明君
飯田 忠雄君
峯山 昭範君
吉川 春子君
井上 計君
柳澤 錬造君
宇都宮徳馬君
国務大臣
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 栗原 祐幸君
政府委員
内閣官房内閣安
全保障室長
兼内閣総理大臣
官房安全保障室
長 佐々 淳行君
内閣法制局第一
部長 関 守君
防衛庁参事官 瀬木 博基君
防衛庁参事官 古川 氏温君
防衛庁参事官 児玉 良雄君
防衛庁参事官 筒井 良三君
防衛庁長官官房
長 依田 智治君
防衛庁防衛局長 西廣 整輝君
防衛庁教育訓練
局長 長谷川 宏君
防衛庁人事局長 松本 宗和君
防衛庁経理局長 日吉 章君
防衛庁装備局長 山本 雅司君
防衛施設庁長官 友藤 一隆君
防衛施設庁総務
部長 弘法堂 忠君
防衛施設庁施設
部長 鈴木 杲君
防衛施設庁建設
部長 田部井博文君
防衛施設庁労務
部長 山崎 博司君
外務大臣官房審
議官 渡辺 允君
外務省中近東ア
フリカ局長 恩田 宗君
外務省条約局長 斉藤 邦彦君
事務局側
常任委員会専門
員 原 度君
説明員
運輸省航空局首
席安全監察官 大竹 勇二君
運輸省航空局技
術部運航課長 加藤 晋君
海上保安庁警備
救難部長 邊見 正和君
—————————————
本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法
律案(第百八回国会内閣提出、第百九回国会衆
議院送付)
○防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案(第
百八回国会内閣提出、第百九回国会衆議院送
付)
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この発言だけを見る →午前十時二分開会
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委員の異動
九月八日
辞任 補欠選任
久保田真苗君 鈴木 和美君
九月九日
辞任 補欠選任
鈴木 和美君 久保田真苗君
九月十日
辞任 補欠選任
柳澤 錬造君 井上 計君
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出席者は左のとおり。
委員長 名尾 良孝君
理 事
板垣 正君
岩本 政光君
大城 眞順君
野田 哲君
委 員
大島 友治君
岡田 広君
亀長 友義君
古賀雷四郎君
永野 茂門君
桧垣徳太郎君
堀江 正夫君
小野 明君
飯田 忠雄君
峯山 昭範君
吉川 春子君
井上 計君
柳澤 錬造君
宇都宮徳馬君
国務大臣
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 栗原 祐幸君
政府委員
内閣官房内閣安
全保障室長
兼内閣総理大臣
官房安全保障室
長 佐々 淳行君
内閣法制局第一
部長 関 守君
防衛庁参事官 瀬木 博基君
防衛庁参事官 古川 氏温君
防衛庁参事官 児玉 良雄君
防衛庁参事官 筒井 良三君
防衛庁長官官房
長 依田 智治君
防衛庁防衛局長 西廣 整輝君
防衛庁教育訓練
局長 長谷川 宏君
防衛庁人事局長 松本 宗和君
防衛庁経理局長 日吉 章君
防衛庁装備局長 山本 雅司君
防衛施設庁長官 友藤 一隆君
防衛施設庁総務
部長 弘法堂 忠君
防衛施設庁施設
部長 鈴木 杲君
防衛施設庁建設
部長 田部井博文君
防衛施設庁労務
部長 山崎 博司君
外務大臣官房審
議官 渡辺 允君
外務省中近東ア
フリカ局長 恩田 宗君
外務省条約局長 斉藤 邦彦君
事務局側
常任委員会専門
員 原 度君
説明員
運輸省航空局首
席安全監察官 大竹 勇二君
運輸省航空局技
術部運航課長 加藤 晋君
海上保安庁警備
救難部長 邊見 正和君
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本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法
律案(第百八回国会内閣提出、第百九回国会衆
議院送付)
○防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案(第
百八回国会内閣提出、第百九回国会衆議院送
付)
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名
名尾良孝#1
○委員長(名尾良孝君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
理事の補欠選任についてお諮りいたします。
久保田真苗君が一たん委員を辞任されたため、現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →理事の補欠選任についてお諮りいたします。
久保田真苗君が一たん委員を辞任されたため、現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
名
名
名尾良孝#3
○委員長(名尾良孝君) 防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案並びに防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案の両案を便宜一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言を願います。
この発言だけを見る →質疑のある方は順次御発言を願います。
小
小野明#4
○小野明君 まず長官にお尋ねをいたしたいと思いますが、長官は、去る五月の二十九日から六月四日まで、中国の国防部長の招待で、現職の長官としては初めて中国を訪問されたわけですね。そこで国防部長あるいは万里副首相と会談をされまして、各地の部隊の視察を行われたことは、テレビでも拝見をいたしております。最近の日中関係というのは、防衛費の一%枠突破問題とかあるいは靖国神社の公式参拝問題あるいは光華寮の問題等がございまして、非常なきしみが出ておるように思われます。そこで、こういった中で中国を訪問されました意義について、まず長官の感想といいますか、所信をひとつお述べをいただきたいと思うんです。
この発言だけを見る →栗
栗原祐幸#5
○国務大臣(栗原祐幸君) 今小野さんからお話のありましたとおり、私が中国側から御招待をいただきましたその時期は、いろいろ中国側の日本に対する考え方などが取りざたされている最中でございましたので、これは率直に中国側と話をしなきゃならないと、そういう気持ちで参りまして、国防部長の張愛浮さん、それから副首相の万里さん等と率直に話をいたしました。私は、GNPの一%を超えるような予算になったけれども、これは決して俗に言う軍事大国になるようなものじゃない、そのゆえんのものを我が国の議会制民主主義の観点からお話をして、御理解を求めたわけであります。その他の靖国神社の問題あるいは光華寮の問題、教科書問題につきましても、忌憚ない意見の交換を行ったわけでございます。
結論的に言いますと、非常にフランクにしかも友好裏に——自分で言うとおかしいんですが、非常に友好裏に話をいたしまして、どの会談も予定時間を三十分ないし一時間超えると、そういう会談でございました。日本の防衛政策につきましては、これは中国側も日本の言うことはよくわかる、節度ある防衛力の整備をやっていかれるということについては私どもも賛成であるし、日米安保についても我々はこれを支持する立場にある、そういうようなお話があったのでございまして、いろいろと取りざたされておりましたけれども、極めて友好裏に率直な会談ができたことについて大変満足をしておるというのが、私の感想でございます。
この発言だけを見る →結論的に言いますと、非常にフランクにしかも友好裏に——自分で言うとおかしいんですが、非常に友好裏に話をいたしまして、どの会談も予定時間を三十分ないし一時間超えると、そういう会談でございました。日本の防衛政策につきましては、これは中国側も日本の言うことはよくわかる、節度ある防衛力の整備をやっていかれるということについては私どもも賛成であるし、日米安保についても我々はこれを支持する立場にある、そういうようなお話があったのでございまして、いろいろと取りざたされておりましたけれども、極めて友好裏に率直な会談ができたことについて大変満足をしておるというのが、私の感想でございます。
小
小野明#6
○小野明君 一%問題についても中国側の理解を得られた、あるいは友好裏に会談を進められたと。友好裏に会談を進められたということは理解をいたしますが、種々報道されておるところによりますと、一%問題につきましては中国も非常な懸念を内外に表明をされておるように思います。今の御答弁では、どうも私もすんなり中国側が納得をしたというふうには思われないんですが、いかがですか。
この発言だけを見る →栗
栗原祐幸#7
○国務大臣(栗原祐幸君) 中国側が、一%を超えた、それはよくわかりました、結構でございましょう、そういうようなことを言ったわけじゃございません。私の方でどうして一%を超えざるを得なかったかというその事情を申し述べ、我が国の防衛政策についていろいろ話をしたところで、中国側から日本の防衛政策については節度ある防衛力をやられるということでそれなりの理解を示した、こういうことでございまして、その翌日の人民日報は、日本の防衛政策について理解を深めたと、こういうふうに書いております。ですから、向こう側からは一切一%問題について触れなかったんです。中国側のいろいろの様子を見ていますと、例えば今度は二階堂さんが行かれたけれども、二階堂さんに対して一%問題は向こうは言わなかったようですね、これ。ですから、そういう意味合いで、中国側は人によっていろいろ対応されるのかなあというふうにも思いますが、私の場合には一%問題はこちらから触れたのにかかわらず、向こうは一切触れなかった。のみならず、日本が節度ある一定の防衛力を持つのはこれは当然のことである、日米安保も我々は支持しておると、こういうことでございますから、私どもは中国側に御理解をいただいたものと、そういうふうに考えております。
この発言だけを見る →小
小野明#8
○小野明君 それは私は、長官の受けとめ方は非常に甘いのではないか、こういうふうに思っているわけです。というのは、防衛白書が発表された後、プラウダあるいは新華社通信がそれぞれ見解を表明いたしておるわけです。プラウダの報道については若干問題があるような感じがいたしますが、中国は、新華社通信はこういうふうに発表し、RPで発表されております。防衛庁が対前年比六・二%増の六三年度防衛予算の概算要求を正式に決めたことについて論評、防衛予算全体の約六〇%が武器装備購入にあてられることを指摘し、日本の防衛はいまや「質」の向上から軍事力拡充の重視に移った、と警戒の念を表明した。
同通信はまた、日本の防衛の重点が洋上防空・対潜探知能力の向上に置かれていることについて、これは攻撃力の強化を意図していると述べた。このように報道されているわけです。ですから、新華社通信ですけれども、日本の防衛力の整備について中国が大きな懸念を表明をしておるということについては、どうもやはり長官の御認識の方が多少甘い、誤られておるんじゃないかという感じがいたしますが、いかがですか。
この発言だけを見る →同通信はまた、日本の防衛の重点が洋上防空・対潜探知能力の向上に置かれていることについて、これは攻撃力の強化を意図していると述べた。このように報道されているわけです。ですから、新華社通信ですけれども、日本の防衛力の整備について中国が大きな懸念を表明をしておるということについては、どうもやはり長官の御認識の方が多少甘い、誤られておるんじゃないかという感じがいたしますが、いかがですか。
栗
栗原祐幸#9
○国務大臣(栗原祐幸君) 今小野さんの御質問の中で、中国を訪問した時点においての私の感想と、こういうように私は感じたものですから、そのときには、今私が言ったとおり、大変フランクに、しかも友好裏に話をしている、理解が進んだと思っておるんです。
その後、いろいろの新聞報道もされておりますので、これは防衛白書その他が出まして、日本でもいろいろの論評がございますわね。そういうものとやはりいろいろと関係がないとは言えないと思うんです。そういう意味合いで、今御指摘のとおり、中国側に懸念があるならば、それに対しては機会をとらえて我々はこう考えているということを丁寧に話をしなきゃならぬなと、こういうふうに考えております。
この発言だけを見る →その後、いろいろの新聞報道もされておりますので、これは防衛白書その他が出まして、日本でもいろいろの論評がございますわね。そういうものとやはりいろいろと関係がないとは言えないと思うんです。そういう意味合いで、今御指摘のとおり、中国側に懸念があるならば、それに対しては機会をとらえて我々はこう考えているということを丁寧に話をしなきゃならぬなと、こういうふうに考えております。
小
小野明#10
○小野明君 それと、きょう私は初めて防衛二法の質問に立ったわけですが、きのうの新聞報道によりますと、八日の衆議院本会議で、総理が隣の金丸副総理に「防衛二法は流れたけど、ほぼ一〇〇%の国会だった」と語ったと、こういうことが報道されておりました。私はこれを見て力が抜けたような感じがするわけですね。もう初めから抜けている。総理がこういう表明をされておるのに何も一生懸命にやる必要はないとも思われますし、また防衛庁側の肝心の当局の答弁も、これは手抜き答弁ばかり出てくるんじゃないかという感じがいたすわけですが、こういった総理のお話といいますか、意見については担当長官としてはどうお考えですか。
この発言だけを見る →栗
栗原祐幸#11
○国務大臣(栗原祐幸君) あのときの本会議は、総理と金丸さんそれから私ですよね、田村さんがいないものだから。雑談しておりましたけれども、僕のいるところですよ、状況で。そこで、防衛二法は通らないけれどもあと通ってよかったなんて、総理が言うはずがないんです、状況証拠として。私にすぐ聞こえるんですから。しかも、これは新聞社の人たちがそういうことを書いたのであって、総理が直接言ったことじゃございません。私は総理がそのような話をするということはあり得ないと思っています。私が防衛問題の直接の責任者でございますから、私の態度にふらちなことがあったらおとがめをいただきたいと思いますけれども、私の態度にふらちなことがない限り、どうぞ審議を進め、慎重審議の上御可決あらんことをお願い申し上げます。
この発言だけを見る →小
小野明#12
○小野明君 私も熱心に質問をいたしますから、ひとつ手抜きじゃなくて慎重、丁寧な御答弁をお願いいたしておきたいと思います。
そこで、防衛計画の大綱の問題に入りますが、去る五十一年に国防会議並びに閣議で防衛計画の大綱が決定されております。その見直し論が絶えずくすぶっておるわけでございます。この見直し論が出てくる最大の根拠の一つは国際情勢の変化という点にあるのではないか、こう思います。そこで、防衛計画の大綱の前提とされておる国際情勢の判断は、この白書あるいは防衛ハンドブックにも出ておりますが、一つは米ソ全面戦争の回避という点、それから二つ目は中ソ対立の根本的な解消はない、三番目は米中関係の調整は持続しつつある、四番目に朝鮮半島に大武力紛争はない、こういう四点ではなかったかと思います。こういった諸点について、防衛計画の大綱の見直しに通ずるような大きな国際情勢の変化はないと、このように私は判断をしております。白書にはいろいろソ連脅威論が殊さらに書かれておるんですが、これらの四点について、大綱の示す情勢の認識という点について長官の御判断はいかがですか。
この発言だけを見る →そこで、防衛計画の大綱の問題に入りますが、去る五十一年に国防会議並びに閣議で防衛計画の大綱が決定されております。その見直し論が絶えずくすぶっておるわけでございます。この見直し論が出てくる最大の根拠の一つは国際情勢の変化という点にあるのではないか、こう思います。そこで、防衛計画の大綱の前提とされておる国際情勢の判断は、この白書あるいは防衛ハンドブックにも出ておりますが、一つは米ソ全面戦争の回避という点、それから二つ目は中ソ対立の根本的な解消はない、三番目は米中関係の調整は持続しつつある、四番目に朝鮮半島に大武力紛争はない、こういう四点ではなかったかと思います。こういった諸点について、防衛計画の大綱の見直しに通ずるような大きな国際情勢の変化はないと、このように私は判断をしております。白書にはいろいろソ連脅威論が殊さらに書かれておるんですが、これらの四点について、大綱の示す情勢の認識という点について長官の御判断はいかがですか。
瀬
瀬木博基#13
○政府委員(瀬木博基君) ただいま、大綱に示される国際認識についての御質問がございました。国際認識の中で大綱が示しております諸点は、ただいま先生がおっしゃられたような基本的な幾つかの情勢もございますが、大きくいきまして、大綱が示しているところの国際情勢の基本的な枠組みというものは、私は二つに分かれるのではないかと思います。
一つは、グローバルな観点でございます。このグローバルというか全世界的な観点から見ますと、東西関係というものは、一方においては核の抑止力を含む軍事的な均衡がある、他方においては国際安定化のために努力が続けられている、そういう状態から全面的な軍事衝突は起こりにくいであろうということであろうかと思います。この点は、先生がおっしゃられました米ソ間の全面的な対決というか、衝突ということは起こらない、起こりにくいであろうというところと軌を一にするところであろうと思います。
もう一つの要素は、これは当然のことながら我が国でありますから、我が国の周辺はどうかということでございます。この我が国周辺の状態を見ますと、確かに先生の御指摘の中にもありますような、朝鮮半島の問題も依然としてあるわけでございますが、こういう不安定な要素ははらみつつも、米ソ間または中国を含めたような大国の間の均衡状態が一応保たれているということ、また日米安保体制というものが堅持されておって、こういう状態から我が国周辺においても大規模な紛争が生起しにくい状態にある、こういうことではないかと思います。
そういうようなグローバルな環境から見ても、また我が国周辺の状況を見ても、この大綱が前提としておりますような枠組みというものは変わっていないというのが、我々の分析でございます。
この発言だけを見る →一つは、グローバルな観点でございます。このグローバルというか全世界的な観点から見ますと、東西関係というものは、一方においては核の抑止力を含む軍事的な均衡がある、他方においては国際安定化のために努力が続けられている、そういう状態から全面的な軍事衝突は起こりにくいであろうということであろうかと思います。この点は、先生がおっしゃられました米ソ間の全面的な対決というか、衝突ということは起こらない、起こりにくいであろうというところと軌を一にするところであろうと思います。
もう一つの要素は、これは当然のことながら我が国でありますから、我が国の周辺はどうかということでございます。この我が国周辺の状態を見ますと、確かに先生の御指摘の中にもありますような、朝鮮半島の問題も依然としてあるわけでございますが、こういう不安定な要素ははらみつつも、米ソ間または中国を含めたような大国の間の均衡状態が一応保たれているということ、また日米安保体制というものが堅持されておって、こういう状態から我が国周辺においても大規模な紛争が生起しにくい状態にある、こういうことではないかと思います。
そういうようなグローバルな環境から見ても、また我が国周辺の状況を見ても、この大綱が前提としておりますような枠組みというものは変わっていないというのが、我々の分析でございます。
小
小野明#14
○小野明君 それで結構だと思いますが、したがって、お尋ねをしておるのは、防衛計画の大綱の見直しに通ずるような大きな国際情勢の変化はないのではないかというのが私の質問です。いかがですか。
この発言だけを見る →瀬
瀬木博基#15
○政府委員(瀬木博基君) 我々が白書等でも明らかにいたしておりますのは、国際情勢というのはこれはもう一進一退いたしますし、その中にあっては安定的な要素もあれば、また不安定な要素もある。しかし、防衛計画の大綱を支えておるところの基本的な枠組みというものはこれは崩れていない、そういうことでございます。
この発言だけを見る →小
小野明#16
○小野明君 次に、白書の問題に移りますが、白書を見ますと、大綱、別表の見直しはないと断言をされておるかと思うと、あるいはそうではない、いろいろ見直しというものが示唆されている部分がございますね。そこで、しかし、見直しというのは、陸海空三自衛隊の仕切り、あるいは主要装備の数量に限定されているようにも読めるわけで、なかなかこれはあいまいなところがありまして読みにくいわけですが、最近防衛庁内の洋上防空体制研究会が、OTHレーダーあるいはイージス艦の導入措置に加えて、空中給油機の導入をもほのめかしているわけでございます。これらのひとつ全貌を大綱との関係で明らかにしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →西
西廣整輝#17
○政府委員(西廣整輝君) まず、大綱の見直しあるいは字句修正等の関係でございますが、御承知のように、大綱が五十一年にできた当時から、私どもこういった思い切った目標というものを大胆に政府として設定をしたということで、その当時からそんな低いことでいいのかという御意見もあれば、逆に大綱水準というのは高過ぎるのではないかという御意見も出た。それなりにいろいろな御意見が出て、国内の防衛問題に対するコンセンサスを得るための一つの指標になり得たのではないかと思っております。
ところで、大綱の見直しといいますか、大綱の物の考え方そのものをどうするかということにつきましては、先ほど瀬木参事官からその前提となっている国際情勢、そういった枠組みは変わっていないということでありますので、私どもそういったものについて毫も変える考えはございません。また、個別の細かい字句修正その他につきましては、一昨年来理論的問題としてそれが可能か可能でないかという御議論がいろいろありました。そして、ことしも引き続いてそういった御議論があったわけでありますが、そういった理論的にどう考えるかということについての整理を一応今回の白書でさせていただいておるものでありますが、それはあくまで理論的問題であって、我々としては五カ年計画というもので防衛力整備の政府方針というのは決まっております。その政府方針に従って整備をする限り、大綱については別表の細部の字句修正も含めてそういったとは全く行う気持ちもなければ、行う予定もないということであります。
なお、お尋ねの空中給油機等が洋上防空の研究の一環として浮上してきておるのではないかということでございますけれども、御承知のように、洋上における防空の問題については、最近の軍事技術の進歩というものに関連をして、非常に我々としては重視せざるを得ない問題であるということで、閣議決定の五カ年計画でもこの点について十分検討するようにというように定められておるわけであります。あわせて空中給油機については、空中給油機の問題について期間内に勉強しろということになっております。この両者は全く関係がないというものではございませんで、確かに空中給油機というのは航空機の滞空時間、空中にいる時間を延伸できるということで、例えば洋上における防空のように、かなり基地から離れた地域における防空という際に役立つという面もあろうかと思います。一方、そういったこと以外に本土そのものの防空において、例えば基地で航空機が待機するのではなくて上空で待機するというような際には、空中給油機というものは必要になってくるわけであります。果たしてそういったことが必要であるのかないのかというようなことについて、これからまだ五カ年計画も四年ほど残っておるわけで、その間に勉強しろということになっておりますので、我々は引き続き勉強したいと思っておりますが、いずれにしましても、この現在政府として定められておる中期計画期間に空中給油機について整備するという考えは全くございません。
この発言だけを見る →ところで、大綱の見直しといいますか、大綱の物の考え方そのものをどうするかということにつきましては、先ほど瀬木参事官からその前提となっている国際情勢、そういった枠組みは変わっていないということでありますので、私どもそういったものについて毫も変える考えはございません。また、個別の細かい字句修正その他につきましては、一昨年来理論的問題としてそれが可能か可能でないかという御議論がいろいろありました。そして、ことしも引き続いてそういった御議論があったわけでありますが、そういった理論的にどう考えるかということについての整理を一応今回の白書でさせていただいておるものでありますが、それはあくまで理論的問題であって、我々としては五カ年計画というもので防衛力整備の政府方針というのは決まっております。その政府方針に従って整備をする限り、大綱については別表の細部の字句修正も含めてそういったとは全く行う気持ちもなければ、行う予定もないということであります。
なお、お尋ねの空中給油機等が洋上防空の研究の一環として浮上してきておるのではないかということでございますけれども、御承知のように、洋上における防空の問題については、最近の軍事技術の進歩というものに関連をして、非常に我々としては重視せざるを得ない問題であるということで、閣議決定の五カ年計画でもこの点について十分検討するようにというように定められておるわけであります。あわせて空中給油機については、空中給油機の問題について期間内に勉強しろということになっております。この両者は全く関係がないというものではございませんで、確かに空中給油機というのは航空機の滞空時間、空中にいる時間を延伸できるということで、例えば洋上における防空のように、かなり基地から離れた地域における防空という際に役立つという面もあろうかと思います。一方、そういったこと以外に本土そのものの防空において、例えば基地で航空機が待機するのではなくて上空で待機するというような際には、空中給油機というものは必要になってくるわけであります。果たしてそういったことが必要であるのかないのかというようなことについて、これからまだ五カ年計画も四年ほど残っておるわけで、その間に勉強しろということになっておりますので、我々は引き続き勉強したいと思っておりますが、いずれにしましても、この現在政府として定められておる中期計画期間に空中給油機について整備するという考えは全くございません。
小
西
小
小野明#20
○小野明君 そこで、それでは次の同じく洋上防空体制研究会の問題でございますが、早期警戒管制のためのAWACSですね、これは来年度白書の重点になるのではないかということも巷間言われておるわけですが、現在のE2Cを導入するときに、より大型のE3Aも検討の対象としながら、高価なこともあって小型の主に艦載用のE2Cに決定したいきさつがございます。これはよく御存じだと思います。これからE3Aに切りかえるとなると、E2Cにしたのは何のためであったのかという疑問が残るわけでございます。これは防衛庁の判断ミスとするには余りにも高価な買い物であったわけですが、この点はいかがですか。
この発言だけを見る →西
西廣整輝#21
○政府委員(西廣整輝君) E3A、いわゆるAWACSでございますが、大型のかつ高性能の早期警戒機、この問題については、現在のところ防衛庁としてこれを研究するという状況にはまだ至っておりません。
御承知のように、現在防衛庁はE2Cというプロペラ型の早期警戒機を既に装備をいたしております。また、現在政府決定されておる五カ年計画におきましても、同様のE2Cという早期警戒機をさらに五機追加整備をするという計画になっております。これらの早期警戒機というのは、御承知のように、現在レーダーサイトというものを基盤にした本土防空態勢、全般防空の態勢があるわけでございますが、その中のいわゆるギャップといいますか、地上からのレーダーで発見したのでは間に合わないようなギャップを埋めるため、あるいは地上のレーダーサイトが被害を受けたときのバックアップ、そういった意味でE2Cというものが必要であるということで、かねがね整備が続けられているものであります。したがって、あくまでこれは本土防空、全般防空のためのレーダーサイトのバックアップ機能なりの役割を果たすものでありますから、機動的にそれを運用するというものじゃありません。ある空中に滞空して敵の侵入を監視するということでありますので、そう大きな機動性、スピードとかを要するものではないということで、我々としては、今でもE2Cというものが最も最適の機種であろうというように考えておるわけであります。
お尋ねの洋上防空等に関連して、AWACS、E3A等が浮上してくるのではないかということでございますが、我々としてはまだそこまで勉強は進んでおりませんし、果たしてその種の早期警戒機というものが必要であるかないか、必要な場合に、E2CよりもE3Aがいいのかといったようなことについて研究はいたしておりませんが、いずれにしましても、この五カ年計画における早期警戒機の整備というのはE2Cの五機の追加整備ということが決まっており、これをいずれ実行したいというように考えておる次第であります。
この発言だけを見る →御承知のように、現在防衛庁はE2Cというプロペラ型の早期警戒機を既に装備をいたしております。また、現在政府決定されておる五カ年計画におきましても、同様のE2Cという早期警戒機をさらに五機追加整備をするという計画になっております。これらの早期警戒機というのは、御承知のように、現在レーダーサイトというものを基盤にした本土防空態勢、全般防空の態勢があるわけでございますが、その中のいわゆるギャップといいますか、地上からのレーダーで発見したのでは間に合わないようなギャップを埋めるため、あるいは地上のレーダーサイトが被害を受けたときのバックアップ、そういった意味でE2Cというものが必要であるということで、かねがね整備が続けられているものであります。したがって、あくまでこれは本土防空、全般防空のためのレーダーサイトのバックアップ機能なりの役割を果たすものでありますから、機動的にそれを運用するというものじゃありません。ある空中に滞空して敵の侵入を監視するということでありますので、そう大きな機動性、スピードとかを要するものではないということで、我々としては、今でもE2Cというものが最も最適の機種であろうというように考えておるわけであります。
お尋ねの洋上防空等に関連して、AWACS、E3A等が浮上してくるのではないかということでございますが、我々としてはまだそこまで勉強は進んでおりませんし、果たしてその種の早期警戒機というものが必要であるかないか、必要な場合に、E2CよりもE3Aがいいのかといったようなことについて研究はいたしておりませんが、いずれにしましても、この五カ年計画における早期警戒機の整備というのはE2Cの五機の追加整備ということが決まっており、これをいずれ実行したいというように考えておる次第であります。
小
小野明#22
○小野明君 この点では、「防衛アンテナ」という雑誌の七九年の二月号に、「早期警戒機の導入について」ということで防衛庁が発表された資料がございます。そこで、「E−3Aが適当でない理由」ということで、E2Cを導入するんだと、「高価である。」というようなことも書かれておるわけですね。ところが、洋上防空体制研究会ではこれの導入をしたいということが入っているように仄聞をするわけですが、現在は、局長、E3Aに切りかえるというお考えはないということでございますか。
この発言だけを見る →西
西廣整輝#23
○政府委員(西廣整輝君) ただいまの先生の御質問で、洋上防空研究を通じてE3Aを必要とするというようにお受け取りになっておられるような御質問でございましたけれども、現状までの洋上防空体制研究会で、その種の結論なりあるいは意見が出ているということは全くございません。したがいまして、現状ではE3Aを入れるという考えはございません。
この発言だけを見る →小
小野明#24
○小野明君 次にまいりますが、中防の問題です。中防が六十年秋に、国防会議あるいは閣議で決定されたわけですが、その際、防衛庁が、同じくこの「防衛アンテナ」という雑誌に、この中期防衛力整備計画が達成された場合における「本土防空能力」、あるいは「海上交通の安全確保能力」並びに「着上陸侵攻対処能力」のそれぞれについて、説明をいたしておるものがございます。しかしながら、この昭和六十年十月号のこの発表、防衛庁の説明は余りにも簡単過ぎて、結果としては何も説明していないのと同じことではないかと、こう思われるわけです。そこで、この中防達成時の能力ということについて御説明がいただきたい。
同時に、いま一つは、この中防で十八兆四千億という数字が積み上げられておるわけです。この総額明示方式が歯どめであると、こういう言い方もなされておるわけですが、この十八兆四千億の積算根拠を明示しなければ私は意味がないと思うわけです。積み上げた個々の費用について、詳細な品目に至るまで、数量、単価等を明らかにして初めて有効性を持ち得ると思います。この手続をとって初めてシビリアンコントロールの基礎を提供することになることと思いますが、この十八兆四千億の積算の根拠について資料を提出をしていただきたい、基礎を提出いただきたい、こう思います。今までいろんな資料で私も見てまいりましたが、正面装備の点はそれぞれ単位というものが出されておるんですが、後方あるいは人種、この後方の問題については特に何ら説明がなされていない。六兆五百億円というのが計上されておるんですが、これについては何ら説明がないという現状だと思います。この二つについて御説明がいただきたい、こう思います。
この発言だけを見る →同時に、いま一つは、この中防で十八兆四千億という数字が積み上げられておるわけです。この総額明示方式が歯どめであると、こういう言い方もなされておるわけですが、この十八兆四千億の積算根拠を明示しなければ私は意味がないと思うわけです。積み上げた個々の費用について、詳細な品目に至るまで、数量、単価等を明らかにして初めて有効性を持ち得ると思います。この手続をとって初めてシビリアンコントロールの基礎を提供することになることと思いますが、この十八兆四千億の積算の根拠について資料を提出をしていただきたい、基礎を提出いただきたい、こう思います。今までいろんな資料で私も見てまいりましたが、正面装備の点はそれぞれ単位というものが出されておるんですが、後方あるいは人種、この後方の問題については特に何ら説明がなされていない。六兆五百億円というのが計上されておるんですが、これについては何ら説明がないという現状だと思います。この二つについて御説明がいただきたい、こう思います。
西
西廣整輝#25
○政府委員(西廣整輝君) まず、第一のお尋ねの中期防が達成した際の能力ということでございますが、防衛能力というものにつきましては、正直申し上げて具体的な数値を申し上げるということが非常に難しいと同時に、かつある特定の状態というものを設定して申し上げるということになりますと、具体的な我が国の防衛能力というものがあからさまになってしまうということで、これまた大変差しさわりが多いといいますか、出すことを御遠慮させていただきたいという面があるわけであります。したがって、どうしてもある程度抽象的にならざるを得ないことをお許しいただきたいわけであります。
前々から申し上げておりますように、大綱そのものの考え方というのが、限定的かつ小規模な侵略事態に独力で対応できることということになっております。それじゃ、その限定的かつ小規模とはどんなものだということ、これまた何度がお答え申し上げておりますが、まず、限定的というのは通常兵器による侵攻であるということが当然のことであります。しかも、それが地域的かつ時間的にも限定されたものということになりますから、相手方が大々的な準備あるいは他の地域から多くの軍事力というものを移動してきて侵攻するということではなくて、周辺の国等がそれなりに周辺に存在しておる軍事力を短期間に動員できる範囲で我が国に当ててくるという状況を想定しておりますので、数量的に細かく言うことは控えさせていただきますが、いずれにしましてもそう大きなものではない。陸で言えば数個師団程度のものプラス空挺であるとか空中機動の旅団であるとか、そういったものが付加されたもの程度である。航空機についても、所在する航空機の中の四分の一とかあるいは五分の一といったような数量のものが来得るのでないかというようなことを前提にして考えておるわけであります。
そこで、能力ということになりますと、この中期防衛力整備計画におきまして、ともかく大綱水準を達成したいということで、中期防衛力整備計画は我が方からお願いをいたしました。そして、ごく一部のものを除いてはそれが達成されるものと我々は期待をしております。したがって、ごく一部のものをまず除く点から申し上げますと、一つは、着上陸侵攻等に対応するための洋上における阻止、あるいは上陸されてからの陸上部隊の陸上戦闘を支援するための支援戦闘機部隊というのがございます。これにつきましては、現在支援戦闘機の数というものが大綱所定の百機体制というもの、部隊配置百機体制というものが満たされないまま、七十機弱の形で今F1というものが配備されております。これに代替する航空機というものをこれから得なくちゃいけませんので、これをどうするかという問題が決まり、かつそれを整備していくということになりますと、この五カ年計画中には発注が終わり切らないという問題がありますので、この問題は若干後まで穴があいたまま残らざるを得ないという点がございます。
それから、もう一点申し上げますと、中期防衛力整備計画の中で指摘されておりますように、空からの脅威の変化というものに伴って洋上における防空、いわゆる船舶の防空であるとか、あるいはレーダーサイト等に対するミサイル攻撃、そういった脅威というものが増大しておりますが、これについてはまだ十分な対抗手段というものが我々としては検討が終わっていない。この五カ年計画中に研究をするということになっておりますので、その種のものについての実際の施策というものはこの五カ年間で行われないという二点がございます。そういったものがございますが、概して言えば、大綱水準というものは私どもはこの五カ年計画が整々と実施されれば、達成できるというふうに考えております。
それはどういうことかといいますと、まず着上陸侵攻について申しますれば、これをすべて水際までで小規模侵攻といえども撃退してしまう、一切国土内に入れないということは実際問題として不可能でございますが、相手方が仮に我が領土内に取りついたにしましても、相当な地域というものを確保してしまって既成事実をつくってしまうという状況がない程度に、常に国土の防衛戦闘というものが流動的な状態で維持される、あるいは相手方が取りついた地域というものがごく局所に限られるといった状態が保てる程度の能力は持ち得るのではないかというように考えております。
それから、海上交通の安全保護の関連につきましては、これは従来から潜水艦による海上交通の破壊というものに主眼を置きまして、それにどう対抗するかという防衛力整備をしてきたわけでございますが、これにつきましても、相手方が引き続き潜水艦による我が国海上交通の破壊を続けるということが困難であるといいますか、相手方も相当な被害を受けますので、こちらの海上交通を完全に封鎖してしまうとか、あるいはそういう状況を長く続けることを困難ならしめる程度の対潜能力というものは、保持できるのではないかというように考えております。
同様に、防空能力につきましても、相手方の航空攻撃というものが、地域によって我が方の防空能力にも差異は生じますけれども、全般として相手方の航空攻撃によって我が方が破滅的な状況に陥るということがない状態、要するに彼我拮抗している状態というものが継続できる状況が維持できるのではないかというように考えておる次第であります。
次に、中期防の所要経費の関係についてお答え申し上げますが、御承知のように、中期防衛力整備計画ということで閣議決定されておるものにつきましては、当然のことながら、まず正面については細部まで積み上げて一応財政当局等と調整はいたしております。ただ、閣議として決定されたものというものは、そのうちの主要なものについて数量等を決定しております。と申しますのは、五カ年分について金額なりあるいは個々の事業内容というものを閣議で決定してしまうということは、年度年度の財政の裁量権といいますか、財政当局を中心とした予算編成権といったものまで手を縛ってしまうということになりますので、事務的には一応詰めた上で確定的な閣議として決めた数量というものは、ごく主要なものについての数量、それと全体としての十八兆四千億という天井、上限を示したという形になっております。
そこで、先生お尋ねのそれでは後方等の中身がどうなっておるかということでございますが、いずれまた資料等をもって十分御説明したいとは思いますけれども、まず人件費等につきましては、六十年度時点に既におる人間、これらがベースアップ等そういう要素を除きまして通常の昇給をしていく、そしてある者は退職をし新しい人間が入ってくる、そういった状況を計算をしまして、五カ年間の人件費というものが積み上げてある。それにさらに、この五カ年計画を実施していくに当たって必要な現在お願いしております増員あるいは充足率の向上、そういったものに充て得る人件費というものが、余分に枠組みとして追加されておるというようにお考えいただきたいと思います。
なお、後方経費につきましては、その内容は多岐にわたります。大口としては、まず例えば施設庁の経費、あるいは研究開発の経費ということでありますが、それ以外のものは修理費であるとか、あるいは光熱水料であるとか、さらには燃料であるとか、そういったもろもろのものがあります。さらに言えば、非常に細々とした通信機その他の機材等もございます。したがって、それらを個々の物品別に積み上げるということは不可能でございますので、過去における修理費なり、そういったものの全体予算の中に占める比率があるとか趨勢であるとか、そういったものをにらんで枠組みとして後方経費というものが決められておるというように御理解をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →前々から申し上げておりますように、大綱そのものの考え方というのが、限定的かつ小規模な侵略事態に独力で対応できることということになっております。それじゃ、その限定的かつ小規模とはどんなものだということ、これまた何度がお答え申し上げておりますが、まず、限定的というのは通常兵器による侵攻であるということが当然のことであります。しかも、それが地域的かつ時間的にも限定されたものということになりますから、相手方が大々的な準備あるいは他の地域から多くの軍事力というものを移動してきて侵攻するということではなくて、周辺の国等がそれなりに周辺に存在しておる軍事力を短期間に動員できる範囲で我が国に当ててくるという状況を想定しておりますので、数量的に細かく言うことは控えさせていただきますが、いずれにしましてもそう大きなものではない。陸で言えば数個師団程度のものプラス空挺であるとか空中機動の旅団であるとか、そういったものが付加されたもの程度である。航空機についても、所在する航空機の中の四分の一とかあるいは五分の一といったような数量のものが来得るのでないかというようなことを前提にして考えておるわけであります。
そこで、能力ということになりますと、この中期防衛力整備計画におきまして、ともかく大綱水準を達成したいということで、中期防衛力整備計画は我が方からお願いをいたしました。そして、ごく一部のものを除いてはそれが達成されるものと我々は期待をしております。したがって、ごく一部のものをまず除く点から申し上げますと、一つは、着上陸侵攻等に対応するための洋上における阻止、あるいは上陸されてからの陸上部隊の陸上戦闘を支援するための支援戦闘機部隊というのがございます。これにつきましては、現在支援戦闘機の数というものが大綱所定の百機体制というもの、部隊配置百機体制というものが満たされないまま、七十機弱の形で今F1というものが配備されております。これに代替する航空機というものをこれから得なくちゃいけませんので、これをどうするかという問題が決まり、かつそれを整備していくということになりますと、この五カ年計画中には発注が終わり切らないという問題がありますので、この問題は若干後まで穴があいたまま残らざるを得ないという点がございます。
それから、もう一点申し上げますと、中期防衛力整備計画の中で指摘されておりますように、空からの脅威の変化というものに伴って洋上における防空、いわゆる船舶の防空であるとか、あるいはレーダーサイト等に対するミサイル攻撃、そういった脅威というものが増大しておりますが、これについてはまだ十分な対抗手段というものが我々としては検討が終わっていない。この五カ年計画中に研究をするということになっておりますので、その種のものについての実際の施策というものはこの五カ年間で行われないという二点がございます。そういったものがございますが、概して言えば、大綱水準というものは私どもはこの五カ年計画が整々と実施されれば、達成できるというふうに考えております。
それはどういうことかといいますと、まず着上陸侵攻について申しますれば、これをすべて水際までで小規模侵攻といえども撃退してしまう、一切国土内に入れないということは実際問題として不可能でございますが、相手方が仮に我が領土内に取りついたにしましても、相当な地域というものを確保してしまって既成事実をつくってしまうという状況がない程度に、常に国土の防衛戦闘というものが流動的な状態で維持される、あるいは相手方が取りついた地域というものがごく局所に限られるといった状態が保てる程度の能力は持ち得るのではないかというように考えております。
それから、海上交通の安全保護の関連につきましては、これは従来から潜水艦による海上交通の破壊というものに主眼を置きまして、それにどう対抗するかという防衛力整備をしてきたわけでございますが、これにつきましても、相手方が引き続き潜水艦による我が国海上交通の破壊を続けるということが困難であるといいますか、相手方も相当な被害を受けますので、こちらの海上交通を完全に封鎖してしまうとか、あるいはそういう状況を長く続けることを困難ならしめる程度の対潜能力というものは、保持できるのではないかというように考えております。
同様に、防空能力につきましても、相手方の航空攻撃というものが、地域によって我が方の防空能力にも差異は生じますけれども、全般として相手方の航空攻撃によって我が方が破滅的な状況に陥るということがない状態、要するに彼我拮抗している状態というものが継続できる状況が維持できるのではないかというように考えておる次第であります。
次に、中期防の所要経費の関係についてお答え申し上げますが、御承知のように、中期防衛力整備計画ということで閣議決定されておるものにつきましては、当然のことながら、まず正面については細部まで積み上げて一応財政当局等と調整はいたしております。ただ、閣議として決定されたものというものは、そのうちの主要なものについて数量等を決定しております。と申しますのは、五カ年分について金額なりあるいは個々の事業内容というものを閣議で決定してしまうということは、年度年度の財政の裁量権といいますか、財政当局を中心とした予算編成権といったものまで手を縛ってしまうということになりますので、事務的には一応詰めた上で確定的な閣議として決めた数量というものは、ごく主要なものについての数量、それと全体としての十八兆四千億という天井、上限を示したという形になっております。
そこで、先生お尋ねのそれでは後方等の中身がどうなっておるかということでございますが、いずれまた資料等をもって十分御説明したいとは思いますけれども、まず人件費等につきましては、六十年度時点に既におる人間、これらがベースアップ等そういう要素を除きまして通常の昇給をしていく、そしてある者は退職をし新しい人間が入ってくる、そういった状況を計算をしまして、五カ年間の人件費というものが積み上げてある。それにさらに、この五カ年計画を実施していくに当たって必要な現在お願いしております増員あるいは充足率の向上、そういったものに充て得る人件費というものが、余分に枠組みとして追加されておるというようにお考えいただきたいと思います。
なお、後方経費につきましては、その内容は多岐にわたります。大口としては、まず例えば施設庁の経費、あるいは研究開発の経費ということでありますが、それ以外のものは修理費であるとか、あるいは光熱水料であるとか、さらには燃料であるとか、そういったもろもろのものがあります。さらに言えば、非常に細々とした通信機その他の機材等もございます。したがって、それらを個々の物品別に積み上げるということは不可能でございますので、過去における修理費なり、そういったものの全体予算の中に占める比率があるとか趨勢であるとか、そういったものをにらんで枠組みとして後方経費というものが決められておるというように御理解をいただきたいと思います。
小
小野明#26
○小野明君 後の問題からまいりますが、十八兆四千億というものを我々が聞いたときに、これは大変じゃないかと、こう思ったわけです。この十八兆四千億というのは、国民にもう知らされているわけですね。ですから、これの積算の基礎、これは六十年度価格で決められたものであると思いますが、今の御説明では、十八兆四千億という数字がまずありきということになって、その積算の基礎というものは何ら説明をしていないと同じことだと、こう私は思います。
それから、中期防の達成時の能力、これも今御説明がありましたのは、昭和六十年十月号の「防衛アンテナ」に発表されている「本土防空能力」、「海上交通の安全確保能力」、あるいは「着上陸侵攻対処能力」、こういった三項について書かれておるわけですが、それの域をまだ出ていないと思います。だから、この点は、今の御答弁では私は納得できません。ですから、この十八兆四千億の、きのうも質問の通告をしておるわけですから、積算の基礎、これをきちんとひとつ出してもらいたい。同時に、中防達成時の能力についても、これをひとつ納得のいくように文書で出していただきたい、こう思います。それがなければ、私はこれ以上質問を続けるわけにはまいりません。
さらにもう一つ、今これにつけ加えてまいりますと、自衛隊が独力で対処する限定小規模侵略時のレベルをいろいろ想定しておるわけですが、その具体的な規模を問われたときに、政府が以前はたしか二ないし三個師団だ、こう答弁をしたことを記憶しております。ところが、先月二十七日の衆議院内閣委員会で防衛局長が、三ないし四個師団の陸上兵力プラス一個空挺団及び空中機動旅団、これが最大侵略規模、こういうふうに答弁されておりますね。そこで、この場合にそれぞれの部隊の人員、装備内容、こういった侵略規模と見積もった根拠、あるいは衆議院では着上陸兵力のみを対象としておりますが、侵略時に対日指向をされる空軍力あるいは海軍力の規模、これらについてはどう予想されておるか。また、巻上陸兵力が三ないし四個師団プラスアルファとしても、それが一日で上がってくるとは思われませんので、どれだけの期間でそれだけの兵力が対日指向ないし着上陸可能と見積もっておるのか。これらの問題も疑問として私は持っておるわけでございます。ですから、大綱達成時の我が国の能力及び十八兆四千億の積算基礎、これを当委員会に明示していただきたい。お願いしたいと思いますが、いかがですか。
この発言だけを見る →それから、中期防の達成時の能力、これも今御説明がありましたのは、昭和六十年十月号の「防衛アンテナ」に発表されている「本土防空能力」、「海上交通の安全確保能力」、あるいは「着上陸侵攻対処能力」、こういった三項について書かれておるわけですが、それの域をまだ出ていないと思います。だから、この点は、今の御答弁では私は納得できません。ですから、この十八兆四千億の、きのうも質問の通告をしておるわけですから、積算の基礎、これをきちんとひとつ出してもらいたい。同時に、中防達成時の能力についても、これをひとつ納得のいくように文書で出していただきたい、こう思います。それがなければ、私はこれ以上質問を続けるわけにはまいりません。
さらにもう一つ、今これにつけ加えてまいりますと、自衛隊が独力で対処する限定小規模侵略時のレベルをいろいろ想定しておるわけですが、その具体的な規模を問われたときに、政府が以前はたしか二ないし三個師団だ、こう答弁をしたことを記憶しております。ところが、先月二十七日の衆議院内閣委員会で防衛局長が、三ないし四個師団の陸上兵力プラス一個空挺団及び空中機動旅団、これが最大侵略規模、こういうふうに答弁されておりますね。そこで、この場合にそれぞれの部隊の人員、装備内容、こういった侵略規模と見積もった根拠、あるいは衆議院では着上陸兵力のみを対象としておりますが、侵略時に対日指向をされる空軍力あるいは海軍力の規模、これらについてはどう予想されておるか。また、巻上陸兵力が三ないし四個師団プラスアルファとしても、それが一日で上がってくるとは思われませんので、どれだけの期間でそれだけの兵力が対日指向ないし着上陸可能と見積もっておるのか。これらの問題も疑問として私は持っておるわけでございます。ですから、大綱達成時の我が国の能力及び十八兆四千億の積算基礎、これを当委員会に明示していただきたい。お願いしたいと思いますが、いかがですか。
西
西廣整輝#27
○政府委員(西廣整輝君) まず、後段の小規模限定侵略時における侵攻規模の問題についてでございます。私の過去の答弁についての御意見がございましたので若干補足して申し上げますが、私はかねがね申し上げていますように、我が国に対する侵略をするという特定の国を想定しているわけじゃございません。その際、先ほどの三ないし四個師団云々と申し上げたときも、例えば我が国周辺の国というものがございますと、それらの国の現在の配備状況というものを見ると、それらがよその例えば我が国周辺から遠く離れているところから持ってくるということを考えずに、そのままの状況で来ることになりますと、例えばソ連という国が我が国の近くにございますが、その中の近辺におる師団ということになると、北方領土の一個師団あるいは樺太におる三個師団といったものがやはり中心になるのではないでしょうかということで、三、四個師団というような数字を申し上げた次第であります。したがって、具体的に我が国に侵攻する国がどこであり、幾ら来るというようなことを我々申し上げるような状況にありませんので、その点はお許しをいただきたいと思うわけであります。いずれにしましても、我が国周辺に現に存在しておる軍事力というものは、我々無視することはできない。それについて、それらが現状を大きく変更しないで来得る物理的な範囲はどういうものであるかということに関心を持っていることは事実でございますが、それが侵攻兵力であるというように申し上げることは御遠慮させていただきたいわけであります。
それから、繰り返すようになりますが、中期防衛力整備計画の経費の内容につきましては、後ほどできる限りの資料をつくって先生の方に提出したいと思っておりますけれども、先ほど来申し上げておりますように、後方につきましては個々の積み上げということは事実上不可能でございますし、これは、当然のことながら、年度年度の予算で精査をされ決定されていくものというように考えておりますので、それなりの内容にならざるを得ないということもあわせ御理解をいただきたいと存じます。
この発言だけを見る →それから、繰り返すようになりますが、中期防衛力整備計画の経費の内容につきましては、後ほどできる限りの資料をつくって先生の方に提出したいと思っておりますけれども、先ほど来申し上げておりますように、後方につきましては個々の積み上げということは事実上不可能でございますし、これは、当然のことながら、年度年度の予算で精査をされ決定されていくものというように考えておりますので、それなりの内容にならざるを得ないということもあわせ御理解をいただきたいと存じます。
小
小野明#28
○小野明君 それは了解できませんね。中期防達成時の能力、さらに局長が衆議院の内閣委員会で、三ないし四個師団の陸上兵力プラス一個空挺団及び空中機動旅団と答弁をされておるわけですね。そうすると、明らかにそういう兵力を必要とする想定というものがなければ、こういう答弁はできないはずですね。ですから、中期防達成時の能力あるいは十八兆四千億の積算根拠あるいは今の独力対処の最大侵略規模、この三つについて御説明がない限り、私の質問はこれ以上続行するわけにはまいりません。
この発言だけを見る →西
西廣整輝#29
○政府委員(西廣整輝君) 繰り返すようになりますけれども、我が国に対して特定の国が侵略意図を持ってこれだけの兵力をもって侵攻してくるであろうというような想定は私どもはいたしておりませんので、そのような申し上げ方はできない。要するに、小規模限定というような考え方に立つ場合にどういう思考過程をとるかということについては、私たびたび御説明申し上げておりますし、本日もそういう趣旨で御説明申し上げておりますので、その点は御理解いただきたいと思います。
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