文教委員会

1989-05-24 衆議院 全289発言

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会議録情報#0
平成元年五月二十四日(水曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
  委員長 工藤  巌君
   理事 臼井日出男君 理事 北川 正恭君
   理事 鳩山 邦夫君 理事 船田  元君
   理事 町村 信孝君 理事 佐藤 徳雄君
   理事 鍛冶  清君 理事 中野 寛成君
      井出 正一君    岡島 正之君
      岸田 文武君    佐藤 敬夫君
      斉藤斗志二君    渡海紀三朗君
      中村  靖君    松田 岩夫君
      宮里 松正君    渡辺 栄一君
      江田 五月君    嶋崎  譲君
      中西 績介君    馬場  昇君
      有島 重武君    北橋 健治君
      石井 郁子君    藤田 スミ君
      山原健二郎君    田川 誠一君
 出席国務大臣
        文 部 大 臣 西岡 武夫君
 出席政府委員
        文部政務次官  麻生 太郎君
        文部大臣官房長 國分 正明君
        文部大臣官房総
        務審議官    佐藤 次郎君
        文部省生涯学習
        局長      横瀬 庄次君
        文部省初等中等
        教育局長    菱村 幸彦君
        文部省教育助成
        局長      倉地 克次君
        文部省高等教育
        局長      坂元 弘直君
        文部省学術国際
        局長      川村 恒明君
        文化庁次長   遠山 敦子君
 委員外の出席者
        法務省刑事局刑
        事課長     古川 元晴君
        厚生省健康政策
        局指導課長   澤  宏紀君
        厚生省健康政策
        局医事課長   丸山 晴男君
        厚生省健康政策
        局歯科衛生課長 三井 男也君
        文教委員会調査
        室長      松原 莊穎君
    —————————————
委員の異動
五月二十四日
 辞任         補欠選任
  愛知 和男君     岡島 正之君
  杉浦 正健君     宮里 松正君
  塚本 三郎君     北橋 健治君
  山原健二郎君     藤田 スミ君
同日
 辞任         補欠選任
  岡島 正之君     愛知 和男君
  宮里 松正君     杉浦 正健君
  北橋 健治君     塚本 三郎君
  藤田 スミ君     山原健二郎君
    —————————————
五月二十二日
 学校図書館法の一部改正に関する請願(鳩山邦
 夫君紹介)(第二一三五号)
 私立幼稚園の助成金大幅増額に関する請願(太
 田誠一君紹介)(第二三一〇号)
 私学助成の大幅増額に関する請願(太田誠一君
 紹介)(第二三一一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 国立学校設置法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第二二号)
     ————◇—————
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工藤巖#1
○工藤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、国立学校設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。西岡文部大臣。
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 国立学校設置法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
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西
西岡武夫#2
○西岡国務大臣 このたび、政府から提出いたしました国立学校設置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、短期大学部の併設及び廃止のほか、国立大学共同利用機関を大学共同利用機関に改めること等について規定するものであります。
 まず、第一は、短期大学部の併設及び廃止についてであります。
 これは、秋田大学に同大学医学部附属の専修学校を転換して医療技術短期大学部を併設することとし、また、群馬大学に併設されている工業短期大学部については、これを廃止し、同大学工学部に統合しようとするものであります。
 なお、秋田大学医療技術短期大学部は、本年十月一日に開学し、平成二年四月から学生を入学させることとするものであり、群馬大学工業短期大学部は、平成二年度から学生募集を停止し、平成三年度限りで廃止することを予定しているものであります。
 第二は、国立大学共同利用機関を大学共同利用
   号機関に改めることについてであります。
 これは、国立大学共同利用機関について、国立大学を中心とする共同利用の機関から、広く大学の共同利用の機関に改めるとともに、これを大学共同利用機関と称することとするものであります。
 このほか、昭和四十八年度以後に設置された医科大学等に係る平成元年度の職員の定員を定めることといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願いいたします。
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工藤巖#3
○工藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    —————————————
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工藤巖#4
○工藤委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。町村信孝君。
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町村信孝#5
○町村委員 ただいま大臣から御提案のありました国立学校設置法の一部を改正する法律案につきまして、若干の質問をさせていただきたいと思います。
 本法案は国立大学、国立の学校ということでございますので、まずその前提としての高等教育の改革という問題について、若干大臣の御所見を承りたいと存じます。
 臨教審の答申を受けまして教育改革は着実な成果を今各方面において上げつつあるという状態でございますが、その中でも特にこの高等教育の改革というのは重要な問題である、こんなふうに考えているわけでございます。
 六十二年に大学審議会が設置をされまして、十月には塩川文部大臣のもとで「大学等における教育研究の高度化、個性化及び活性化等のための具体的方策」、こういう諮問が行われて、昨年の十二月ですか、まず第一弾ということで大学院制度の弾力化ということについて答申が行われたようでございます。
 大学のあり方というのは、私もちょうど今から約二十年前でございますが、大学紛争というあらしが吹き荒れまして、私も当時おりました大学の一方の当事者として相当深くかかわり合いを持ちまして、そんなことから大学制度の改革あるいは大学院のあり方というのは大変関心があるわけでございますが、大臣、この点について、高等教育の改革というその基本的なあり方について、どういう方向でこれを推進していかれようとしているのか、御所見を承りたいと存じます。
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西
西岡武夫#6
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘のとおりに、学問、社会の進展、高等教育に対する国民の皆様方の多様な要請にこたえるためには高等教育の改革を推進することが極めて重要な課題である、このように認識をいたしております。
 文部省といたしましては、既にただいま御指摘のとおり大学審議会を発足させまして、「大学等における教育研究の高度化、個性化及び活性化等のための具体的方策について」種々御検討をいただいているところでございますが、本年三月、大学審議会に対して次の事項について追加して審議の要請を行ったところでございます。
 それは、第一に、大学院の評価とこれに基づく大学院の重点的な育成についてでございます。第二点は、一般教育の履修義務の制度上の廃止と教養部等の一般教育実施組織の転換という課題でございます。三番目に、短大や高専の修了者の大学への編入学の機会を確保するため、大学の途中年次への編入学の定員の大幅設定。四番目に、短期大学の将来のあり方について御検討いただく。五番目に、生涯学習体系への移行、多様な高等教育機関の発展等の観点からの学位授与機関の創設。六番目に、大学入試制度のあり方。文部省といたしましては、これらの多岐にわたる審議事項につきまして大学審議会において御審議をいただき、結論を得たものから逐次御答申をいただきましてその実現に努力してまいりたい、このように考えているところでございます。
 なお、この問題に関連をいたしまして、本年四月に中央教育審議会の第十四期をスタートさせまして、これに対しましても、後期中等教育の改革とこれに関連するという形で高等教育の課題につきましても諮問をしたところでございます。
 文部省といたしましては、委員御指摘のとおり、今後とも我が国の高等教育の充実発展を目指して大いに努力を続けてまいりたい、このように考えているところでございます。
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町村信孝#7
○町村委員 中教審あるいは大学審に対して意欲的に諮問をなさり、また、そういう意味で文教行政の一層の発展を図っていこう、こういう大臣の基本的な姿勢に心より賛同申し上げ、ぜひそういう御努力をこれからもしていただきたいと思っております。
 特に今追加諮問の中で大学院の評価その他、あるいはこれは既に十二月の答申でもなされたところですが、私の地元の北海道大学でも工学部を中心にかなり意欲的な大学院改革の原案ができた。あるいは東大でもできた。いろいろな大学あるいは大学院でそういうような試みが行われているようでございます。
 そういう自主的な高まりというものに私どもは期待をいたしておりますが、例えば大学院一つとってみましても、今文部省に若干注文といいましょうか御要望申し上げておきたいのは、文部省の高等教育局大学課の中に大学院係というのがあるのですが、担当者がたった二人なんですね。非常に数多い大学院のいろいろな御要望を聞くに当たって、これは有能な方々がやっておられるからいいのでしょうが、果たしてそれだけの体制で例えば大学院の改革一つとっても十分こなせるのだろうかという心配が若干ありまして、現場の先生方も、文部省に行ってもお忙しくてなかなか私どもの意見が聞いていただけないというような不満も率直に述べておられたようでございますので、ひとつその点も内部の体制も含めて、そうした諮問あるいは答申に十分こたえ得る省内の体制もつくっていただきたい。これは御要望申し上げておきます。
 次に、法案の内容に即して一、二伺いたいと思いますが、まず、医療技術短大の件でございます。今回、秋田大学の医学部附属看護学校を廃止して短期大学部を設置する、こういう御提案でございます。これまで既に二十一の短大が設置をされ、今回二十二番目、こういう位置づけのようでございますが、今回看護学校を短期大学に転換することによりどのような効果が期待できるのか。あるいは、看護婦さんもこれからだんだん高齢化社会に向けてかなりいろいろなニーズを満たす存在でなければならない、そういう意味では、医療技術者の資質向上というものが大変重要だろうと思いますが、そのために、例えば今は二年とか三年でございますが、四年制の大学での養成を進めるというお考えがありゃなしや、その点についてお伺いをいたしたいと思います。
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西
西岡武夫#8
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘のとおりに、近年、医療技術の高度化というもの、また多様な医療技術に対しての要請等に対応いたしまして、看護婦さんを初め医療関係の技術者につきましても極めて高度な専門的な知識、技能というものが要請をされているところでございます。そういう意味から、文部省といたしましても、今日まで、御承知のとおりに医療技術短大を全国各国立大学に整備しているところでございます。
 今後の方針といたしましては、これをただいま委員御指摘のとおりに、現在の二年制の短大をさらに四年制へと質的に格上げしていくということも早急に検討しなければならない課題である、このように認識しているところでございます。この問題につきましては、特に教官の確保等につきまして相当の準備等も必要であろうと考えておりますので、委員御指摘の御趣旨に沿って、ここ数年のうちに具体的な方策を立てなければいけないのではないかということを文部省といたしましても内部で検討しているところでございます。
 あと細部につきまして政府委員の方から御答弁申し上げさせていただきたいと思います。
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坂元弘直#9
○坂元政府委員 先生御指摘のとおりに、従来主として専修学校で看護婦養成を国立大学でも行ってきたわけですが、計画的に短期大学に切りかえてきておるという経緯があるわけでございます。
 御承知のとおりに短期大学は専修学校と比べまして教育課程、それから教員資格及び教員組織、それから施設設備、図書等の基準がかなり高く定められております。したがって、医学、医療の進歩あるいは社会情勢の変化に対応し得る医療技術者の養成が短期大学にすることによって期待できるのではないかということが一つでございます。
 それから、特に教育内容について申し上げますと、専修学校の場合は、一般的には技術習得を目的とした実習が中心のカリキュラムになるわけでありますが、短期大学におきましては、一般教育をも重視しまして、倫理学などを開設して人格形成を目指すとともに、専門の教育科目についても老人看護学、リハビリテーション学、救急医療学等を設けまして、高齢化社会に対応し得るようカリキュラムの編成に配慮しているところでございます。
 それから、短期大学にいたしますと四年制大学への編入学が可能になるわけでございまして、短期大学を卒業した後に四年制大学にさらに行って勉強しようという人にはそういう道が開けるわけでございます。
 今大臣が御説明申し上げましたとおりに、学部レベルの養成の問題でございますが、指導的役割を果たす看護婦や看護教員の養成を図るために、国立大学では現在一大学に看護学部を、二大学に保健学科を設置しておりますし、公立大学では一看護学科、私立の四大学に四看護学科を設けてきたところでございます。
 それから、平成元年度は、東京医科歯科大学の医学部に保健衛生学科を設置することといたしまして、これは看護学専攻五十人、検査技術学専攻三十人という規模でございますが、設置することとしたところでございます。
 私どもとしましては、今大臣御説明のとおりに、当面は医療技術短期大学部を専修学校を切りかえて設置することを中心にしてこの問題に対処してまいりますが、学部レベルの医療技術者の養成につきましては、社会的要請、個々の大学の検討状況を勘案しながら今後適切に対応してまいりたいと考えております。
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町村信孝#10
○町村委員 文部省に若干これも注文しておきたいのですが、先週、五月十九日に厚生省が看護職員の需給見通しというのを発表いたしました。現状では若干の不足がある、需要に対して供給は九二%ぐらいしか満たされていない、五年間かけてバランスをとっていこう、こういう見通しのようでございます。
 しかし、その過程を聞いてみますと、どうも厚生省が文部省と十分相談をしている形跡が余りないのですね〇一応全給供の四分の一ぐらいを文部省の関係するところから供給されているにもかかわらず、その辺の政府部内での連絡調整、相談がどうも十分とられていないというような感じでございますので、この辺は、重要な供給源でございますから、もちろん量と質と両方あるわけでございますが、それぞれについてそれ相当の責任を文部省は持っていると思いますので、そこは厚生省とよく相談してこれを進めていただきたい。御要望申し上げておきます。
 次に、二番目の提案の内容であります大学の共同利用機関について御質問をさせていただきます。
 既に国立大学共同利用機関は全国に十三機関十五研究所が活動しておりまして、さらにことしからは核融合科学研究所ですか、これが新たに設置される予定である、こういうふうに聞いておりますし、また、実は利用人員の研究者の中で一五、六%が既に公立大学あるいは私立大学の関係者になっているという現状もあるようでございます。
 今回の法改正では、公立、私立を含めて大学全体の共同利用機関に改めるのが趣旨である、こういうふうに承っておりますが、今回のこの改正で何がどう具体的に変わって、そのことが研究の進歩発展に貢献をしていくのかということについて、局長さんで結構ですから御答弁をいただきたいと思います。
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川村恒明#11
○川村政府委員 ただいま御指摘がございましたように、今回の改正をお願いいたしまして国公私立の大学に広く開かれた共同利用の機関にしたいということで、これは御案内のとおりにこの制度ができて以来実質的には公私立の方にも御利用願っておったわけですけれども、法律の建前ということもございまして、それが必ずしも十分でなかった。
 具体的に何がどのように変わるのか、こういうことでございますが、これは実際の研究の現場レベルでのお話でございますから、非常に具体のことにかかわるわけですけれども、例えば一つ例を申し上げますと、従来でございますと国立大学共同利用機関での研究というのは、共同利用機関が中心になって、そこへ公募をして全国から国公私立の先生に来ていただくというやり方が中心でございます。しかし、これは、大型の施設設備、例えば高エネルギー物理学研究所の放射光の実験施設のような非常に大きな施設を自由に使って自分たちで研究をしたいということは当然のことでございますので、私学の研究者が中心になって研究計画を立て、それを自分たちの計画に従って研究をするというやり方を新しくやりたいとか、あるいは運営に当たる評議員会でございますとか、運営審議会といった組織に私学の方もきちんと参加をする、そういうふうな合議体として参加ができることを制度上明らかにする、そういったことで実質的に私学あるいは公立の方々が参加できるような運営というものを心がけていきたい、こういうことでございます。
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町村信孝#12
○町村委員 そういうような方針で、限られた人材、限られた財源、施設というものを有効に各大学で利用するということが今本当に大切なことだろうというふうに思います。ことし、さっき言ったように核融合科学研究所が設置される、こういう予定とのことでございますが、できるだけ今後こういうようなものが広がっていくと大変いいのだろうと思います。今後の整備する方針についてお考えがあれば承らせていただきたいと思います。
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川村恒明#13
○川村政府委員 先ほど御指摘がございましたように現在十三機関、今度の予算が成立すれば、そこでまた核融合科学研究所をつくる、創設を見ていただく、こういうことでございます。共同利用機関もいろいろなタイプがございまして、核融合でございますとか高エネルギーでございますとか宇宙科学でございますとか、そういういわゆる巨大装置を必要とするような分野もございますし、あるいは国文学研究資料館、あるいは学術情報センターのように研究者に必要な情報を整備する、その情報のネットワークの中心になるというようなことがございます。今後ともそういうふうな、一つの大学で賄い切れないような巨大な装置でございますとか、あるいは学術全体の進展を図る上で必要な情報のネットワークを図っていく、つまり学術研究全体にとって共同研究、共同利用の仕組みを整えることがより望ましいというような分野については、学術研究の動向などを判断しながら、逐次こういった共同利用の仕組みというものを整えていきたい、こういうふうに思っております。
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町村信孝#14
○町村委員 法案については大体以上がポイントなのですが、若干法案と外れたこと、間接的には関連するのですが、実は私の地元の北海道では、今、教育界を大変揺るがす大きな問題が出てきております。それは例の主任制の問題ということでございます。
 この問題は先般、二月の上旬だったと思いますが、西岡大臣に全国の教育長さんのお集まりの会で大変勇気ある御発言をいただきました。それまで何となくもやもやとしていた問題が、大臣の発言によって非常に問題点が明らかになったわけでございます。西岡大臣の見解に対して自民党の北海道連がアンケート調査をしたところ、八割の校長先生が大臣の見解に賛成をする、こういう圧倒的な支持を受けておるわけでございます。
 うんとさかのぼれば、今からもう二十年近く前の協定書とかそこまでさかのぼるのですが、つい最近の問題でいうならば、昨年の四月六日に北海道の教育委員会と北海道教職員組合の間で結ばれた合意、それからことしの一月二十六日の合意、二つのこの合意が実はございまして、大変それには問題点がある、私どもこういう内容は絶対に認められない、こう考えているわけであります。
 特に、主任というのはだれでもなっていいというものではなくて、やはり適格者が選ばれるということが必要なはずでありますが、これに対して教職員組合の方は、三年で全員一巡する、機械的に一巡をさせる、そして再任は認めない、こういうようなことを言っております。これが第一の問題点。
 それから第二の問題点は、主任を命課したりあるいは校務分掌を決めるというのは、明らかにこれは校長の権限であります。しかるに組合の方は、こうした校長権限を一切認めない、これはすべて交渉事項である、あるいは職員会議ですべての校内の物事を決めようという、職員会議を言うならば最高の意思決定機関と位置づける、これは累次にわたる教職員組合の大会などでもそういうことが言われているわけでありまして、こういう無秩序なことを我々断固として認めるわけにいかない、このように考えているわけでございます。
 結果的には、北海道議会でのいろいろな議論を踏まえて、四月からの拡大主任制度といいましょうか、いわゆる北海道方式というものは実施が見送られたということで、最悪の事態が避けられたという認識を私どもはしておりまして、そういう意味では大臣の御発言に対して大変感謝をしているわけでございますが、大臣としてこの北海道方式の問題点、どういう点が問題である、こうお考えになっておられるのか、その点をちょっと伺っておきたいと思います。
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西
西岡武夫#15
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘のことですべて尽きているというふうに私考えるわけでございますが、御指摘にもございましたとおりに、主任制度の本来の趣旨と申しますのは、主任にふさわしい専門的能力を持った適任者を選任して調和のとれた学校運営を実現するために大いに働いていただくということが主任制度の主たる目的であったわけでございます。
 北海道の主任制度につきましては、ただいま委員御指摘のとおりに、本来の主任制度が目的としておりましたものから大きく逸脱をして、しかもその後たまたま北教組の内部文書等も表に出まして、道教委と北教組との間で取り交わされた内容自体もその実態とは大きく乖離しているということが明らかになった。これは学校の教育現場というものの秩序を著しく乱すものでありまして、こうした主任制度が北海道という一つの地域に導入されるということになりますと、極めてゆゆしい事態が起こるというふうに私自身も判断をいたしまして、去る二月二十八日に私自身北海道の教育長ともお目にかかりまして、文部省としてのこの主任制度についての考え方を明確に申し上げまして、その善処方をお願いをしたところでございます。
 しかし、いずれにいたしましても、こうした問題が学校の教育現場におきましていろいろな混乱を招き、子供たちに大変迷惑をかけるというような事態が起こっているとすれば、文部省といたしましても極めて遺憾であり、また残念なことでございまして、こうしたことのないように速やかに教育の現場が正常化され、そして主任制度が的確に実施をされるということを心から願っているところでございます。
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町村信孝#16
○町村委員 私はこの一連の流れを見ておりまして、やはりどちらかというと事なかれ主義——この表現は適切でないかもしれませんが、非常に事なかれ主義の北海道の教育委員会の姿勢、それからとかく組合に迎合する知事の姿勢、これにやはり大きな根本原因があるのではないだろうか、こういうふうに私ども受けとめておりまして、私どもが教育長あたりに聞くと、いや、校長会も賛成をしております、あるいは地方の教育委員会も賛成をしております、こう言うのですが、私どもが個々に聞いてみると、全くそれが事実に反する。個々の校長先生に私ども幾つかの会で聞いてみますと、みんな本当に困ったことだ、こう言っておりますし、あるいは地方の教育委員長、市町村の教育委員会、教育長さん方と話をしても、一体道教委は何を考えているのか、こういうことを言う人が非常に多いのが実情でございます。
 とにもかくにも、一応導入が見送られたということでいいわけですが、ただ、つい先般の五月十九日ごろに行われました北教組の大会でも、もしこの一月の合意が守られないとすれば九月にストをも辞さない、こうした極めて過激な方針を北教組大会で打ち出している、こういうことでございます。私は、そういう地方の教育委員会に対して文部省はこれまでもっとに御指導をしていただいているとは思うのですが、特に道教委に対しては毅然たる態度で臨むように、道教委に対して強い指導を行っていただきたい、こう思いますが、その点についての御方針を伺いたいと思います。
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西
西岡武夫#17
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。
 ただいま委員御指摘のことにこれまたまさに尽きているというふうに私も考えるわけでございまして、北海道におきましてこれまで長年のいろいろな経緯があったということは承知しているわけでございますが、あくまでも教育委員会が責任を持って教育行政に当たるべきでありまして、いやしくも教育行政を進める上で北教組との間でなれ合い的と申しましょうか、法令に反した形で物事が進むということについては厳にこれを慎んでいただきたい。文部省といたしましても、これまで以上に毅然たる態度で教育行政に取り組んでいただくように北海道の教育委員会に対しましても今後とも強く要請をし、文部省としての指導を徹底をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
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町村信孝#18
○町村委員 ぜひそういうようなことで、西岡大臣あるいは文部省の皆さん方の御努力というものを期待いたしますし、私どもも自民党という立場で北海道の教育の正常な姿をつくるために一生懸命努力をしていきたい、このように考えているところでございます。
 以上をもって私の質問を終わります。ありがとうございました。
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工藤巖#19
○工藤委員長 次に、佐藤徳雄君。
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佐藤徳雄#20
○佐藤(徳)委員 私は前半、今大きな問題となっておりますリクルート事件、この疑惑の問題と、さらに、政界にまで波及した今日の政治実態でありますだけに国民の皆さんの関心は非常に強いし、同時にまた、リクルート疑惑を徹底的に解明してほしいという国民のその願いというのはまさに大臣も御承知のとおりだろうと思いますけれども、とりわけその中心的な役割と申しましょうか、その渦中にあるのが文部省である、残念ながらそう言わざるを得ません。この問題に関しまして既に藤波、池田両代議士が起訴をされているという事実の上に立ちまして、この問題を中心にして幾つか見解を述べながらお尋ねをしたい、こう思っているところであります。
 さて、法務省の方いらっしゃっていますか。——冒頭、法務省の方にお尋ねをいたします。
 政治日程からいいますと、明日、中曽根前首相の証人喚問が行われる予定になっているようであります。それに先立ちまして、午前中、法務大臣から中間報告があるという知らせも受けているわけでありますが、私は、今進行しておりますこのリクルート疑惑の解明の問題、お二人の代議士が起訴されたからといってそれで終わるべきものではないし、終らせてはならない、こんなふうに考えているわけであります。今後の捜査の進展の展望と申しましょうか、まずそこからお尋ねをしたいと思います。
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古川元晴#21
○古川説明員 今後の捜査の展望ということについての御質問でございますけれども、これまでしばしば法務当局から申し上げておりますとおり、捜査はなかなか流動的な点もございますので確たることは申し上げられませんけれども、現在終局に近づいてきておるということで、近々、東京地検におきましても最終的な捜査結果の発表がなされるというふうに承知いたしております。
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佐藤徳雄#22
○佐藤(徳)委員 今私が申し上げましたように、これで終局するということになれば、それでなくても政治不信が極めて高まっている折だけに国民が納得しないだろう、こんなふうにも私は考えるわけであります。国民の期待にこたえられるような法務省としての態度あるいは見解、特に検察に対する問題、こういう問題につきまして国民が納得のいくような捜査の進展なり状況というものをぜひつくっていただくことを私の方から指摘しておきたいと思うわけであります。
 そこで、藤波孝生代議士、池田克也代議士に対する起訴事実が新聞で報道されております。その起訴事実につきまして御説明をいただきたいと存じます。
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古川元晴#23
○古川説明員 それでは、本月二十二日に東京地裁に公判請求いたしました両議員に対します公訴事実の要旨を申し上げます。
 まず、藤波衆議院議員に対します公訴事実の要旨でございます。
 被告人は、衆議院議員であり、昭和五十八年十二月二十七日から同六十年十二月二十八日までの間、内閣官房長官であったものであるが、リクルート社社長江副浩正らから、同社が営む大学等卒業予定者向けの就職情報誌の発行、配本等の事業に有利ないわゆる就職協定について、国の行政機関において同協定の趣旨に沿った適切な対応をするよう尽力願いたい旨の請託を受け、その報酬として、同五十九年八月十日ごろから同六十年十二月五日ごろまでの間、前後四回にわたり小切手十七通、額面金額合計二千万円を受領し、さらに同六十一年九月三十日ごろ、一般人が入手することが困難で店頭登録後値上がりが確実なリクルートコスモス社の未公開株式を、登録後に見込まれる価格より明らかに低い一株当たり三千円で一万株譲り受けて取得し、もって、自己の内閣官房長官としての職務に関し請託を受けてわいろを収受したという事実でございます。
 次に、池田議員に対します公訴事実の要旨を申し上げます。
 被告人は、衆議院議員であり、昭和五十八年十二月二十八日から同六十一年十二月二十四日までの間、衆議院の文教委員会あるいは予算委員会の委員であったものであるが、リクルート祉社長江副浩正らから、同社が営む大学等卒業予定者に対する就職情報誌の発行、配本等の事業に有利ないわゆる就職協定について、同文教委員会及び予算委員会において、国の行政機関に対し同協定に協力するとの各省庁人事担当課長会議の申し合わせ遵守を徹底するよう質問し、あるいは実効性のある同協定の早期取り決めなどにつき適切な対応策を講ずるよう質問してもらいたい旨の請託を受け、その報酬として、昭和五十九年八月初旬ころから同六十一年五月三十一日ごろまでの間、前後二回にわたり小切手二通、額面金額合計二百万円を受領したほか、前後二回にわたり合計金額五百万円の振り込み送金を受け、さらに昭和六十一年九月三十日ごろ、一般人が入手することが困難で店頭登録後値上がりが確実なリクルートコスモス社の未公開株式を、登録後に見込まれる価格より明らかに低い一株当たり三千円で五千株譲り受けて取得し、もって、自己の職務に関し請託を受けてわいろを収受した、以上のような事実でございます。
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佐藤徳雄#24
○佐藤(徳)委員 今説明をいただきました中に、特に藤波代議士の問題につきまして、昭和五十九年三月中旬ころ官房長官公邸において江副から云々とあります。そこで、三月中旬とは三月の何日だったか、特定できますか。
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古川元晴#25
○古川説明員 公訴事実には御指摘のとおり三月中旬ころというふうな記載になってございまして、これはこの時点におきます日時のできる限りの特定としてはこういうものであるということで記載されておると御理解いただきたいと思います。
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佐藤徳雄#26
○佐藤(徳)委員 次に、文部大臣にお尋ねをいたします。法務省の方、大変ありがとうございました。お引き取りいただいて結構であります。
 今法務省から起訴事実の内容につきまして説明があり、大臣もお聞きになっていたとおりでありますけれども、特に私は、終始文教委員会に所属をしておりました関係からいいましても、とりわけ池田代議士とは同じ委員会に所属をしたこともありますから、その意味では極めて残念なことであり、極めて遺憾なことである、こう考えざるを得ません。
 具体的な中身につきましては後ほど指摘をしながらお尋ねをいたしますが、まず起訴事実の説明によりますと、リクルート社と文部省、リクルート社と臨教審との関係が就職協定問題をめぐりまして鮮明にされた、こういうふうに私は思います。具体的問題につきましては、今ほど申し上げましたように、後ほど質問で明らかにしていただきたいと思いますが、今の起訴事実をお聞きになって、文部行政の責任者である文部大臣といたしましてはどのような御感想をお持ちなのか、そしてこれに対する見解がおありでしたらお示しをいただきたい、こう思います。
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西
西岡武夫#27
○西岡国務大臣 お答えいたします。
 今回の問題は、私といたしましても極めて残念なことであるというふうに考えておりますけれども、ただいま委員御指摘の藤波代議士、また池田代議士の起訴事実の問題につきましては、これから司法の判断されるところでございまして、私がこの段階で感想あるいは論評を申し上げるのは差し控えるべきである、このように考えます。
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佐藤徳雄#28
○佐藤(徳)委員 もちろん、いずれ裁判で明らかになる話でありますが、しかしコメントを差し控えるというのはちょっと私は納得できません。
 高石問題を初め、今度の問題は就職協定問題に絞られているようでありますが、実は就職協定問題だけではなくて、リクルート事件というのは非常に広範にわたっておりまして、その中心的な役割と申しましょうか、中心的な状況に文部省自体が置かれていたということは既に大臣御承知のとおりなのであります。そうだとすれば、裁判の判断をまつまでもなく、現状認識の上からいって文部大臣はかく考える、そして今後はこういう方向でいきたいということがあってしかるべきだと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
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西
西岡武夫#29
○西岡国務大臣 お答え申し上げます。
 ただいま委員からの御質問は、藤波代議士、池田代議士の起訴事実についての文部大臣としての見解いかんという御質問でございましたので、司法の手にゆだねられた問題について文部大臣としてその見解なり論評を申し上げるのは差し控えたいということを申し上げたわけでございます。
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