大蔵委員会

1991-04-12 衆議院 全354発言

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会議録情報#0
平成三年四月十二日(金曜日)
    午前九時三十分開議
 出席委員
   委員長 平沼 赳夫君
   理事 尾身 幸次君 理事 大石 正光君
   理事 田中 秀征君 理事 村井  仁君
   理事 村上誠一郎君 理事 中村 正男君
   理事 早川  勝君 理事 日笠 勝之君
      赤城 徳彦君    浅野 勝人君
      井奥 貞雄君    石原 伸晃君
      岩村卯一郎君    狩野  勝君
      金子 一義君    河村 建夫君
      久野統一郎君    戸塚 進也君
      萩山 教嚴君    林  大幹君
      細田 博之君    柳本 卓治君
      山下 元利君    小野 信一君
      大木 正吾君    佐藤 恒晴君
      沢田  広君    仙谷 由人君
      筒井 信隆君    富塚 三夫君
      細谷 治通君    堀  昌雄君
      渡辺 嘉藏君    井上 義久君
      宮地 正介君    正森 成二君
      高木 義明君    中井  洽君
      菅  直人君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 橋本龍太郎君
 出席政府委員
        国土庁土地局次
        長       鎭西 迪雄君
        大蔵政務次官  持永 和見君
        大蔵大臣官房総
        務審議官    濱本 英輔君
        大蔵大臣官房審
        議官      日高 壮平君
        大蔵省主計局次
        長       小村  武君
        大蔵省主税局長 尾崎  護君
        大蔵省理財局次
        長       田中  寿君
        大蔵省銀行局長 土田 正顕君
        国税庁直税部長 山口 厚生君
        国税庁間税部長 坂本 導聰君
 委員外の出席者
        国土庁長官官房
        総務課長    今藤 洋海君
        国土庁大都市圏
        整備局計画課行
        政機関等移転推
        進室長     野見山恵弘君
        自治省税務局固
        定資産税課長  堤 新二郎君
        参  考  人
        (税制調査会委
        員)      石  弘光君
        参  考  人
        (税制調査会委
        員)      山田 精吾君
        大蔵委員会調査
        室長      兵藤 廣治君
    ─────────────
委員の異動
四月十二日
 辞任         補欠選任
  衛藤征士郎君     金子 一義君
  前田  正君     赤城 徳彦君
  中井  洽君     高木 義明君
同日
 辞任         補欠選任
  赤城 徳彦君     前田  正君
  金子 一義君     衛藤征士郎君
  高木 義明君     中井  洽君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 地価税法案(内閣提出第一七号)
     ────◇─────
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平沼赳夫#1
○平沼委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地価税法案を議題といたします。
 趣旨の説明を求めます。橋本大蔵大臣。
    ─────────────
 地価税法案
    〔本号末尾に掲載〕
    ─────────────
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橋本龍太郎#2
○橋本国務大臣 ただいま議題となりました地価税法案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 政府は、土地税制改革の一環として、土地基本法に定められた土地についての基本理念にのっとり、土地に対する適正公平な税負担を確保しつつ、土地の資産としての有利性を縮減し土地政策に資するため、土地の資産価値に応じて負担を求める地価税を創設することとし、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、地価税の納税義務者は、国内にある土地及び借地権等を有する個人または法人としております。
 第二に、課税の対象は、個人または法人がその年一月一日の課税時期において有する土地等としております。
 第三に、非課税とされる土地等については、国、地方公共団体その他の公共法人が有する土地等及び公益法人等がその業務目的に関し有する土地等のほか、自然・国土保全、医療・社会福祉、文化・教育、交通・通信、水道・エネルギー等に関する一定の公益的な用途に供されている土地等を非課税としております。
 また、みずから所有し居住している住宅や他人に貸し付けられている住宅の用に供されている千平方メートル以下の部分の土地等を非課税とすることとしております。
 以上のほか、一平方メートル当たりの更地の価額が三万円以下である土地等について、非課税とすることとしております。
 第四に、課税価格は、個人または法人が課税時期において有する土地等の価額の合計額としております。
 なお、優良住宅分譲予定地等については、課税価格に算入する金額を土地等の価額の五分の一とし、また、協同組合等の有する土地等その他一定の土地等については、二分の一に軽減する特例措置を講ずることとしております。
 第五に、課税価格から控除する基礎控除は、資本の金額が一億円を超える法人にあっては十億円とし、個人及び中小法人等にあっては十五億円としております。なお、非課税とされるもの以外の保有土地の面積に三万円を乗じて計算した金額が十億円または十五億円を上回る場合には、この計算した金額によることとしております。
 第六に、税率は、千分の三としております。なお、平成四年については、千分の二としております。
 第七に、土地等の価額の評価については、相続税と同機に、課税時期における時価によることとしております。
 第八に、地価税の申告、納付については、その年の十月一日から同月三十一日までの間に申告し、地価税の額の二分の一に相当する金額を申告書の提出期限までに、その残額を翌年三月三十一日までに納付することとしております。なお、平成四年の申告書の提出期限については、平成四年十一月十六日から十二月十五日までとしております。
 その他、税務署長等に対する固定資産課税台帳等の供覧規定など所要の規定を設けることとしております。
 さらに、地価税の負担のあり方については、少なくとも五年ごとに、固定資産税の土地の評価の適正化等を勘案しつつ土地の保有に対する税負担全体の状況等を踏まえて検討するものとし、必要があると認めるときは、地価税の課税対象及び税率等について所要の措置を講ずるものとすることとしております。
 なお、この法律は平成四年以降の課税時期において個人または法人が有する土地等に係る地価税について適用することとし、施行に当たり所要の経過措置を設けております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
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平沼赳夫#3
○平沼委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ─────────────
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平沼赳夫#4
○平沼委員長 本日は、本案審査のため、参考人として税制調査会委員石弘光君及び山田精吾君の御出席をいただいております。
 本日は、大変お忙しいところ当委員会に御出席をいただきまして、本当にありがとうございました。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。細谷治通君。
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細谷治通#5
○細谷委員 石先生、それに山田先生、大変お忙しいところおいでいただきまして、ありがとうございました。
 私は、まず本法案について、税率それから非課税範囲等大変不十分な点が多々あるわけでありますけれども、基本的にこの法案について賛成という立場で問題点を掘り下げてみたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 まず基本認識といたしまして、土地政策、土地対策に対する税制の役割ということで考えてみますと、土地対策の中に占める土地税制の役割というのは、従来単に補完的、誘導的なものとする見解もあるわけでありますけれども、私どもは主要な政策手段であると考えています。土地神話をつくり出したのも、ある意味では甘い税制に責任の一半があるのではないかというふうにも考えております。地価対策は単に、都市計画だ、土地の利用規制が重要だといっても、一向に今日まで解決できなかった、らちが明かなかったと言わざるを得ないと思うのです。行政の取り組みもさることながら、やはりこの背景としては、日本人の私権制限に対する根深い拒否反応があるからだというふうに考えておる次第であります。
 こういう基本認識に立ちまして石先生にお伺いをいたしたいと思いますけれども、まず、土地政策における税制の役割をどういうふうに位置づけておられるのか。節目節目で御発言なさっておるようでありますけれども、ここでまず第一点をお伺いしたいと思います。
 そして同時に、あわせて、去年の十月三十日政府税調の答申が出されました。これに対しまして先生は、二十年ぶりの本格的な審議であった、今後数十年間土地税制のあり方を検討する際には中心的役割を演ずるだろうということで高く評価されているということだと思うのです。こういう観点からしまして、政府税調答申の評価、位置づけ、この辺もあわせてお伺いをいたしたいと思います。
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石弘光#6
○石参考人 今二点御質問をいただきました。順次お答えいたしたいと思います。
 昨年の四月、ちょうど今ごろ政府税制調査会に土地税制小委員会ができまして、議論を出発させました。そのときから我々の念頭にありましたのは、税制というものをどのぐらい土地政策に活用できるかという点でありました。そこで最初に我我が過去の政府税調答申を調べましたところ、四十三年にやはり同じような小委員会をつくり同じような答申を出しております。実はそのとき、細谷先生御指摘のように税制は誘導的、補完的地位にあるべきであるという規定をし、それ以来控え目な役割を税制に担わせてきたわけであります。我々の小委員会は、それを主役の一人に育て上げたという点で大きな特色があったのではないかと考えております。つまり、土地基本法ができましたので、土地は公共財の一種であるという規定ができたことを踏まえまして、もうちょっと税制というものを表に出してもいいのではないか、それから土地税制の審議を始めたという経緯がございます。ただし、基本答申にも書いてございますように、たった一人の主役というわけにはどうもいかないだろう、幾つかある主役の一人であろう、しかし、わき役ではないであろうという位置づけをしたという意味で、税制の役割を格上げしたと言ってはおかしいのでありますが、かなり重視したという点、御指摘のとおりでございます。
 それから第二点は、今回の税制調査会の答申というのは、手前みそではありますが、私自身はかなり皆様から評価をいただいたと考えております。特に、マスコミ報道を通じましていろいろな点からの評価をあわせてみますと、当然のこと一部に幾つか批判があるにしても、大枠はこういう形でいいのではないか。つまり、今橋本大臣から趣旨説明がございましたような形で、土地政策の中で税制を位置づけ、土地の資産価値に対して新しい形の地価税をかけるというのが基本トーンでございます。と同時に、もろもろのキャピタルゲイン課税、相続税あるいは農地の宅地並み課税含めまして土地税制全般に対して見直したという点におきまして、今後この考え方というのは、恐らくいろいろな形で議論されるとき、賛否両論を踏まえまして、これを踏まえて議論されるというふうに理解し、また、そう信じております。
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細谷治通#7
○細谷委員 今回のこの政府案、税率それから基礎控除額、非課税範囲など、政府税調答申から見ますと大幅に後退をしているということであります。先生の答申に対する思い入れみたいなものが大きければ大きいほど、逆に失望感も大きかったのではないかというふうに思います。大山鳴動してネズミ一匹とか、土地神話の復権とか、歴史は繰り返すとか、土地保有税は形骸化したとか、いろいろの表現をお使いになって失望感を表現されているというふうに思うわけであります。
 その後大分時間もたちまして、先生のお気持ちとして今日時点では本政府案をどういうふうにとらまえておられるのか、本法案で地価の抑制効果というものが一体どういうふうになるのであろうかという点についてのお考えをお伺いしたいと思います。
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石弘光#8
○石参考人 一番核心部に質問の点が来たなという感じをいたしておりますが、正直申しまして、昨年の暮れ土地税制大綱が出ましていろいろコメントを求められたときには、やはり考えていたよりは大分後退したという意識がございまして、今御指摘のように幾つか厳しい点を出した記憶がございます。
 大きく申しまして、新土地保有税、つまり今の地価税でございますね、地価税に対しましては、やはりもうちょっと頑張ってほしかったな、これは税率並びに課税最低限についてでありますが、ございました。他の点、つまり、譲渡益税あるいは相続税、農地の宅地並み課税等々につきましては、ほぼ我々の答申の線に沿った形で実現しておりまして、この点につきましてはさしたる不満を持っておりません。
 そこで、全体として、今の時点、つまり数カ月たった今の時点で政府案を冷静に見てみますと、やはりこういう新しい仕組みをつくることが第一義的に優先されるべきではないかという考えに立っております。当然のこと、部品につきましては今後さまざまな形で改良の余地はあろうかと思います。ただ、これはあくまで今後の地価の動向、あるいは、特に既存税制がどれだけ見直され、どれだけ活用されるか、具体的には固定資産税のあり方でありますが、そういうものを見ながらやるべきことが今後の課題でありまして、とりあえず仕組みが入りませんことには何もできない、そういう意味で、政府案に沿った形の地価税を中心とした土地税制というものをこの際入れて、そして今後の新しい方向を目指すべきではないかというふうに今考えております。
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細谷治通#9
○細谷委員 政府税調答申では、新土地保有税については税率や控除額等について具体的に基準が示されておりません。税調答申の中に具体的に示されなかったということが、その後の混乱といいましょうか、後退といいましょうか、そういう一因だったというふうに考えると、私は大変残念だったというふうに思うわけであります。
 そこで、小委員長という立場で、実際保有税を議論する過程においては、税率、例えばそういう条件がどうなるかによってその政策効果というのは当然違ってくるわけなんで、その辺については当然一種の基準みたいなものを想定されて議論されてきたと思うのです。それで、小委員長としては、例えば具体的に税率についてどのレベルのことをお考えになっていたのかということをお伺いをしたいと思います。
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石弘光#10
○石参考人 税率は、恐らく小委員会のメンバーの頭の中にはさまざまな幅を待って考えられていたことだと思います。恐らく、一%というマスコミ先導型の水準が示され、しかし、これはストックに対して年々かける税率としては非常に高過ぎるのではないかという意識を持った方も多いと思いますし、まあ〇・五ぐらいがいいかなと考えた方もいると思います。私は、個人的にはまあ一%ではやはり年々のストック課税としては高過ぎると思っておりましたし、といって、余り低過ぎる税率では効果がどれだけあるかわからないということもございまして、できれば〇・五ぐらいあったらいいかなと思いつつも、〇・五から一・〇ぐらいの間でおさまった方がと当時は思っておりました。
 と申しますのは、固定資産税の方の動向がわかりませんで、結局土地保有税というのは固定資産税と今回の地価税と二つあるわけでありまして、納税者の側から申しますと、当然のことこの二つは同じ負担になるわけでありまして、そのバランスを考えなければいけない。ところが、政府税調の段階におきましては、その両方のバランスをとって、それを踏まえて新しい土地保有税の税率を決めるというところまで議論が至りませんでした。はっきり申しまして時間切れということもざいましたし、それから何と申しましても、従来の経緯から申しまして土地関係の資料が余りございませんで、それをマクロ的に利用できないという制約もございました。あるいは我々の能力不足だったかもしれませんが、いずれにいたしましても、細かく〇・五でいいか、〇・七五がいいか、一・〇がいいかというようなところまで議論が立ち至らないまま、メンバー各位、自分で想定した税率をもって恐らく議論したのだと思います。
 今になってみますと、それは〇・五の方がよかった、あるいは塩川私案で出された段階のことで話がつけばよかったかと思いますが、新税は悪税でありますし抵抗も多いということで、最初に〇・三、あるいは〇・二という段階もあるようでありますが、そういう形で入れて将来を見るというのも一つのやり方ではないか、そういう仕組みを入れるのが重要であるという点からはそういうことも配慮が必要ではないかというふうに今考えております。
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細谷治通#11
○細谷委員 重ねてお伺いをするような形になると思いますけれども、本案では効果の点で極めて不十分だと言われておりますし、私どももそう考えております。当然修正されなければならないと思います。しかし一方で、根深い反対論もあるわけでありまして、我々が本国会において修正をあくまで貫こうということであるならば廃案になってしまうかもわからない、そういう状況も一方であるわけであります。内容的には、ある意味では、言葉は適切でないと思いますけれども、堕落、ここまで堕落するならば無用、ない方がましだという考えもありましょうし、それから小さく産んで大きく育てるためにも、不満だがここで成立させるべきだという意見があると思うのです。現時点においてどのような選択がベターであるというふうにお考えになっておるのか、政府税調の基本答申を作業された立場で率直な見解を最後に承りたいと思います。
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石弘光#12
○石参考人 結論から申しますと、今御指摘のとおり、何回も申しておりますが、仕組みを入れる。そういう意味では、今御指摘の小さく産んで大きく育てるというのが基本的スタンスになるのかな、ならざるを得ないだろうと考えております。
 今回は不十分だという御指摘がございましたが、これは非常に難しいのでありまして、つまり、全然何もないところから比べますとこの地価税というのはそれなりの効果を持つと思いますし、当初考えていた、一部の経済学者が言っておりますように一・〇%で大きくかけるという点から見ますと、確かに効果は期待したほど上がらないという点もあろうかと思います。しかし、何もないところから新しい税が始まるわけでございますので、私はそれなりに効果というのがじわじわ効いてくる税ではないか。特に、土地保有者というものはかなり少数に集中しております。特に東京みたいなところは集中しております。そういう土地を持って、かつ地価の高い土地を持っているという方に負担をいただくというのがこのねらいでございますから、大分納税者の数も減りましたし税率も減りましたが、それなりに導入すれば効果が効き、かつ将来何か起こったときに再度これを拡張する、そういう手だても残っておるわけでありますから、ぜひこの地価税法案で盛られた思想を生かしつつ、とりあえずこれを我が国税制の中に入れて、今後の推移を見ていきたい、こう考えております。
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細谷治通#13
○細谷委員 続きまして、山田参考人にお伺いをしたいと思います。
 税調委員という立場と、それから一方で連合の事務局長という立場にあられるわけでありまして、したがいまして、労働者の代表といいましょうか、都市サラリーマンの代表と言ってもいいのじゃないかと思うわけであります。そういう立場でぜひ率直な御意見をいただきたいと思います。
 連合の制度・政策要求、いろいろありましょう。その中で、特に大都市サラリーマン層にとっての住宅問題、この根っこにあります土地問題というのは緊急かつ最大の課題ではないかというふうに思うわけであります。そういう立場で、連合として、土地問題について、特に都市サラリーマン層とのかかわり合いでどんな問題認識を持っておられるのか、率直なところをお伺いしたい。
 あわせて、連合として土地政策というものはどうあるべきとお考えになっておるのか。特に、土地税制については貴重な提言もなさっておられるようでありますし、その基本的な考え方と、ねらいといいましょうか、そういうものについてまずお伺いしたいと思います。
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山田精吾#14
○山田参考人 こういう機会をつくっていただきましたことにむしろこちらからお礼を申し上げたいと思います。
 基本的な考え方は、今石先生の方からるる説明をされまして、私どもの考え方と基本的には同じような立場にあります。土地が暴騰しました際に、連合として首都圏のサラリーマンを中心にいろいろな調査を実は行った時期がありました。率直な意見がサラリーマンの方から寄せられておりまして、特に怒りに近い気持ちでアンケートに皆答えられておった内容でしたけれども、土地の暴騰の理由は、何か首都圏における情報化社会、国際化社会、そういうようなことでビル不足だとか何不足だとかいうようなことをほとんどその理由として政府側から挙げられておりましたが、やはりサラリーマンから見ますと、最大の原因というのは政府が何もやらなかったではないかということを一番皆怒っているわけですね。何もやらなかった、無策。二つ目には、やはり金融業界から始まる土地転がしとか、いろいろなことがありました。ほとんど無制限に近い金融業界からの不動産業界への金の融資といいますか、こういうことも暴騰の最大の原因だ、そういうふうなことを実感的に、実態的に我々はとらまえながら、連合は連合としての土地政策の対策を立てていったというようなことなんです。
 国会で土地基本法を超党派で決められました。私どもは、これを大変歓迎をし、評価を実はさせてもらいました。土地基本法を具体的にどう今後生かすのかということはこの土地税制の問題が一つ加わっておるというぐあいに、私は政府税調の委員として議論に参加する中で、まずは土地基本法というのをきちっと正確にとらまえて、税制の面ではどうするのか、政策の面ではどうするのかというのがスタンスで実は議論にも参加し、具体的な政策の提案も実はしてきたということなんです。
 それで、一つは、消費税導入に当たりまして、所得と資産と消費のバランスのとれた税制要求、これは各党ともそう大きな違いはなかったと思うのです。バランスのとれた税制要求。課税ベースからいきますと、所得にしましても、それから消費にしましても、大した課税ベースじゃないですね。肝心な資産課税についてはまるっきり横に置かれたようなことだ。特に、土地の課税ベースなんというのは横に置かれている。ここに、サラリーマンとしての大変な不公平感といいますか、そういうような気持ちが、最近特に土地の暴騰によりまして格差問題も含めて議論の大きな中心に据わったというような状況もございます。
 それから、年収の四、五倍ぐらいで家が欲しいというのが大方の気持ちでありますし、各政党も全く同じようなことを言われるのですけれども、具体的にどうするのかということになりますと、なかなかわかりやすくなってないというような状況もございます。
 そういうことで、たまたま私は政府税調の方にも顔を出していますけれども、土地基本法で設置されました土地政策審議会の方にも顔を出しまして、両面でやや私どもの主張を展開しておりますが、そう大きな、お互いに狂いはないなというぐあいに思っております。あとは、具体的にどうそれを実行するのかということにすべてかかっている。人間の考えられることは、もうほとんど出尽くしておる。あとはどう整理してそれを実行するか、そこに非常にいら立ちを持っております。特に縦割り行政、これを直さないと、幾ら政策を出しましても、実行面になったらどうしようもないんじゃないかというような気持ちも率直に申し上げておきたいと思います。
 それから最後に、石先生がいろいろ言われましたが、実は昨年の十二月十九日、政府税調で「平成三年度の税制改正に関する答申」というものが出されております。この中にすべて私どもの言いたいことは文字で明確に整理をされていますから、ここのところをどういうぐあいに国会でも議論をしていただいて、さらに整理をしていただくかということにすべてかかっているような感じがいたします。
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細谷治通#15
○細谷委員 政府税調の委員という立場で作業に参画されてきたわけであります。そういう立場から見まして、今回の地価税、本法案ですね、かなり後退したものになっているということだと思うのです。そういう観点から、今回の法案に対して、税率だとか課税最低限、非課税範囲の設定だとか、そういうものについてどういうふうにお考えになっておるか。これでは効果というものが大変危ぶまれるというようなことなんでありますけれども、どういうふうにお考えになっておるのか、その辺をちょっとお伺いしたいと思います。
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山田精吾#16
○山田参考人 昨年の十二月二十日でしたか、連合から依頼をいたしまして、何人かの学者、専門家の皆さんたちにいろいろ相談をいたしまして、最近では連合の政策懇談会というような名前で呼んでおりますが、そこで、言うならば税率と効果の問題について実は数字で明らかにして提言をさせていただいたというようなことです。
 ですから、連合の政策懇談会でまとめました一%ということでいきますと、土地保有税固有の効果というのは一三%から一七%の効果が出るだろう。ところが、政府のあの内容でいきますと、〇・四から二%程度ではないか。詳しいことは申し上げませんけれども、それならばどういうぐあいにこれをやったらいいのかということを、実は幾つか具体的な提案をさせていただいておる経過があります。
 一つは、「二千平方メートル以上、かつ相続税評価額で五億円以上の土地を課税対象とする。」二つ目には、「相続税評価で控除は五億円以下、税率は一%以上とする。」そのほか、「単価による非課税措置と控除措置は採用しない。」とか、そういうようなもろもろの問題を具体的に私どもはこの時点で提言をさせていただいた経過があります。
 それから、今日の情勢を見ますと、これをもっと強化せいというのが私どもの意見なのです。もっと緩めようという意見もあります。一体この綱引きがどういうような結果を生むのだろうかということは、連合としても実は大変心配をしているのです。今の衆議院と参議院の情勢を見まして、下手をすると、また消費税の二の舞を繰り返してしまうのではないかというような危惧も持っております。
 私は、政府税調が十二月に答申を出すときに、その席で一言感想を言いました、モミの木は残ったのかなと。それが私の率直な感じでして、これがなかったらどうなるのか、これはもっと悪くなるだろう。だから、やはりこういうような枠組みといいますか、これはきちんと残しながら、将来に備えながら強化するということが非常に大事だなというのが私の率直な気持ちです。
 しかし、あれだけテレビ、マスコミを通じて物すごい論争をやったわけですから、国会の舞台でも一番大事なことは、地価は下がるのか、下げられるのか、その効果はどうなのだということはきちっととらまえながら、この問題についての決着をつけていただきたい。直ちにできる問題と時間のかかる問題といろいろありますから、それと、これだけになったら都市政策との絡みというのもありますから、そういう両面からとらえて、一歩でも二歩でもこの問題については前進させてほしいというのが率直な私どもの気持ちです。
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細谷治通#17
○細谷委員 ありがとうございました。
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平沼赳夫#18
○平沼委員長 細谷委員、よろしいですか。
 関連で、富塚三夫君。
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富塚三夫#19
○富塚委員 石先生にぜひお尋ねしたいと思いますが、ずばり今度の政府提案のこの地価税法案についてどのように評価されているのか。一口で言うと、その問題についてどう評価されているのか。
 御案内のように、先生大分税調で努力されまして、土地の保有とか譲渡とかあるいは取得、三つの面にわたって課税の強化を考えたいということで大変苦労されたことを伺っています。先生もあの答申後にいろいろマスコミのインタビューでは、大山鳴動してネズミ一匹だ、つまり持たざる側の声がほとんど届いてない、したがって、この新鋭法は骨抜きである、自民党の土地税制改革大綱が出されたときに大変な議論があったわけですけれども、そういうふうに言われているのです。その心理的効果だけを求めるような法案になっているのか、果たして実効性が出てくるのかどうかということの問題について、まず先生の所見を伺いたいと思います。
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石弘光#20
○石参考人 私は学校の教師でありますので、点数をつけるのが商売なのですが、当然のこと、百点滴点というのは難しいだろうと思いますし、といって落第点ではないというふうに私は理解いたしております。したがいまして、合格点と落第点の真ん中ぐらいがこの点数ではないか。それは人によって七十点か七十五点か八十点かよくわかりませんが、そういうとらえ方をしております。
 そこで、では何が評価に値するか、何が評価に値しないかという点が重要なのですが、私はやはり保有税のところはもうちょっと頑張ってもらいたいなという気がしておりますので、これはマイナスでありましょうが、それを補って余りあるものがあるので、結果的にはネットでプラスではないか。その補って余りあるものというのは、先ほどから申しておりますように、相続税であれ、農地の住宅並み課税であれ、あるいは固定資産税の評価を本格的にやるよという話になった、これは非常に重要な点ではないか。そういう意味で総合的に見まして、これは、きざでありますが、英語で言いますとアクセプタブルな案にまではなったのだろう、このように思います。
 ただ、どうしても最後の政治的な折衝になったときには、今御指摘のように持てる側の方の声が出てきたのだと思います。持たざる側というのは、これから山田さんの方からもいろいろ御意見があろうかと思いますけれども、どうしてもやはり年収の四、五倍でうちを買いたいという人の側からいいますと、持っている人にもうちょっと負担してもらってもいいのではないかという声が最後届かなかった。これは今後こういう仕組みをつくり、枠組みをつくり、その中で生かされるべきことではないか、このように考えております。そういう意味でややトーンダウン的なことになるかもしれませんが、今の政府案というものは、それなりの評価をしているということでございます。
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富塚三夫#21
○富塚委員 各論ではたくさんの問題点を抱えている法案なんですけれども、一口に言って、野党の立場からどのような修正にポイントを置いた方がいいのかということの問題が、実は先生に聞くのはどうかと思うのですけれども、先生と同じ大学の野口先生も言っているように、この案では地価の引き下げに効果はない、野党は結束をして大胆に修正をすべきであろう。従来、野党は新税提案には反対をするという立場をとっているのですが、この法案は我々も強く求めてきただけあって賛成して、より中身を充実させなければならないという問題であるだけに、この内容の中で、税率や控除を税調の原案のレベルまで戻せという問題や、課税される土地の範囲を拡大する、公平と供給源拡大の観点から拡大をする。あるいは三万円の課税最低限と単価控除を廃止する。つまり、細い骨でも残していこうという観点にすれば、こういう三つのポイントの中でどの点に力を注いでいくことがいいのかということの問題になると、一口に言って、野党側も全部の修正など出してみても、恐らく与党の方は「はい」なんというわけはないだろう、政府もそうだろうと思いまして、現実問題として、この法案の中から見たいわゆる修正をすべきポイントについて、先生はどうお考えになっているでしょう。
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石弘光#22
○石参考人 前段は、私の同僚の野口さんの推計等とか出ておりますが、彼の言うのは恐らくバブルですね。バブルの崩壊に期待感が大きかっただけに、地価税の効果が足りないのじゃないかという点を主張されたと思いますが、これからやりますほかのいろいろな、先ほどから申しておりますような譲渡益課税あるいは相続税にしてもというような仕組みの中で、このバブルをつぶしていくことをじっくり腰を落ちつけてやることでかなり対処できるのではないか。劇薬から漢方薬的に発想が変わったのだという理解が必要なのではないかと考えております。
 今御指摘の見直すべき方向、私はそれなりに個人的には考えを持っておるのです。これは全く個人的な意見でありますが、やはりどうも単価控除が一番問題ではないかというふうに考えております。恐らくこれは税調の中で余り審議がなかったのじゃないかと思いますが、課税最低限という大きな枠で、一回、資産価値のない土地に対して非課税にするという考え方は十分あり得ますが、さらにそれに屋上屋的にこういうのが入っているというのは、土地を持っている保有者にとってはかなり有利になり過ぎたのではないかという考えもしております。
 それから、まだ詰めた発想ではございませんが、土地が何カ所かに分かれていて、それを集計するときに、日本の今の政府案というのは、非課税のものはすべてその段階で入れないわけですね。三万円の土地は、三万円以下だとそれは初めからはねてしまうわけですが、考え方としては、恐らくまず非課税であろうが課税であろうが土地持ちの土地は全部合計して、その後で十億円とか十五億円という課税最低限を使う、あるいは基礎控除を使うという形の方が、土地に対する資産価値あるいは土地保有者に対する負担を強いるというならば、税制としてはすっきりするのかなという感じが個人的にはしておりますが、それは先の話ではないか。今言ったような発想はオーストラリアの土地税制にそういう形のものが既に施行された例がございますので、ちょっと参考になるかなと思っております。
 それから、あとは税率の問題、それから課税の、そもそもこれから税率は高める方に、非課税の対象範囲というのは狭める方にというのは、恐らく、今後の地価動向あるいは固定資産税の頑張り方にもよりますが、そういう方向に行くと思います。やはりこの仕組み自体を入れて、さまざまな影響を見ないと、今から急に行けない面もあるのじゃないかと考えております。その辺は少し慎重に考えるべきであろうというふうに考えております。
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富塚三夫#23
○富塚委員 与党側も、この法案、つまり大綱をつくるに当たっては、産業界や金融界、つまり財界や農業団体、地方公共団体のいろいろな意見も聞いてきた。政府も、大蔵省、自治省、いろいろな意見が交わされた。あるいは国土庁も入っていろいろな調整をして法案になった。しかし基本は、持たざる者の側の意見を聞いてないという欠点を実は持っているわけですね。持っている側だけの意見を聞いてこうまとめてきたというところがポイントなんです。もっとこれから先のことを考えて、仮にこの法案がこのまま成立すると、これから先、五年後に見直すと言っても竜頭蛇尾になって、現実に、本来この地価税法案の求める趣旨が生かされていかなくなってしまうという懸念を私は非常に心配するわけで、山田さんの方も心配されていると思うのです。
 そこで、税調の新たな役割として、いわゆる臨時小委員会などをつくって、この法律の実効性について集約を図っていく、そして第二、第三段階につないでいくという現実的な対応について先生もある新聞に何かそう答えておられたし、私は政府税調のそういった役割が非常に大きくなってくるのではないかというふうに思うのです。その税調が画期的な答申をされただけあって、この法案になって、これから先の問題を形骸化させないといいましょうか、この法案の実効性を生かしていく上で、税調がその問題について、これは山田さんも税調委員をやっていらっしゃいますけれども、税調の小委員長をされた立場で集約をされているわけですが、先生どうでしょうか。
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石弘光#24
○石参考人 まさに御指摘のとおりだろうと思います。私は、今回の地価税法案で代表されます土地税制改革というのは第一ラウンドではないかとかねがね主張いたしております。自民党の方の議論でも、戦後四度目の地価高騰をなくすためにどうしても必要であるということを加藤政調会長がおっしゃっておりましたが、そういう趣旨から申しますと、第一ラウンドだけで話が終わらないだろう。しかし、その第一ラウンドもやはり全く新しいことをやるわけでありますから、それなりに十分な配慮をし、フォローアップをする必要があろうと思います。
 そこで、重要な点は、相続税の評価額がこれから上がります。その上がったものに地価税がかかりますから、見かけ以上に税負担がふえていく可能性もあります。それから、今年度から固定資産税の評価がえが行われ、また三年後に行われるということで、固定資産税の評価を一応上げるというスタンスが明確になっております。これが、口で言うと軽く聞こえるのでありますが、意外と言っては失礼でありますが、実際にそれが施行されますと、税負担という形でかなり住民の負担になってきたとき、どういう対応をするかという議論が恐らく数年後に出てくるであろう、このように思います。
 そういう意味で、ここ数年間、今回の地価評価を軸といたしました土地税制改革の行方を見守りつつ、次の段階にどうしたらいいかという模索あるいは研究期間に当てるべきではないか。恐らく政府税調もそういう形でこれから第二ラウンド、第三ラウンドの具体的なことも考えつつ、この地価税法案を中心としたその後のフォローアップに努めるということにならざるを得ないのではないかと考えております。
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富塚三夫#25
○富塚委員 僕の時間内で堀先生も何か関連質問されたいという申し出がありますので簡潔に申し上げますが、山田参考人に、連合ないしは山田さん個人の考え方でもいいですから、この点についてもぜひひとつお聞かせをいただきたいと思うのです。
 繰り返しませんが、あれだけ税調答申で厳しい注文をいろいろつけておっても、実質には十分でない法案が出てきた。この国会で廃案にして出直すという問題もあります。また、せめて修正をして税調答申に近づけられればいいのですけれども、修正するという問題もあります。それから、修正できない場合でも、法律の実効性の監視の問題について、その後の見直しの進め方、今先生もお話ありましたが、税調の取り上げ方の問題などといったことについて、特に持たざる者の側の代表として土地住宅問題に真剣に取り組んでこられている連合の責任者として、現実的にこの問題をどう実効性あるものの展開を考えた方がいいかということについて、所見をお聞かせいただきたいと思います。
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山田精吾#26
○山田参考人 持たざる側ということを今富塚先生の方から言われましたが、私自身が実は借家住まいで持ち家がありません。還暦も過ぎまして、今家探しに家内も大変頭を痛めておるような状況で、仕事柄、一時間半も二時間ものところは何とか家があるようですけれども、仕事ができません。別居しなければならぬというようなこともありまして、何でこの年までこういうような悩みを持たなくちゃならぬのか、私自身がそういう実感を持っている立場ですから、特にこの土地住宅を初めとする問題については執念に近いものを自分自身で持っているつもりです。
 一番問題は、税率の問題のところは今から〇・二、〇・三でも効果があるんだと言っておられるのです。私どもは、効果は薄いのではないか、だからこの辺までこい。ある意味では水かけ論なんです。私たちとすれば、スタートを切ってもらって、土地の動向なり、この影響がどういうことに具体的にあらわれてくるのかということを国民の前にもしっかり示しながら、次の段階、次の段階へと手を打つような形にしてもらう。何か空理空論とまでは言いませんけれども、わかったようなわからぬような空中戦を続けておっても困るのではないか。日が延びて、延びて、またやり直し、やり直しとなったら、いつまでたっても議論倒れで終わってしまうことを大変気にしているわけですから、今までなかったことが、内容は別にして形としてはスタートを切ることは間違いないので、内容の問題がむしろ議論になっていますからね。
 それで、先ほど私は、十二月の政府税調の答申について私どもの考え方は大体整理してありますと言いましたが、一つは、枠組みにおいては基本答申で述べた考え方におよそ沿ったものであると考える、それから、やはり税率が低いこと、基礎控除が高いこと、その負担水準が土地の資産としての有利性を縮減する上ではまだ極めて不十分じゃないかというような問題点は、皆さんたちも指摘をされているところです。そういうことがずっとありまして、「土地の保有コストに対する意識を高める上で必要不可欠であり、資産評価(時価)に応じて毎年税負担を求める新税の創設の意義は極めて大きいものと考える。」これもそのとおりだというぐあいに私どもは実は思います。「今回の措置を改革の第一歩と捉え、今後、土地に関する各種の情報の収集や新税等の実施状況の把握に努め、その効果や影響を見極めつつ、保有・譲渡・取得の各段階における適正な負担水準等を追求し、より望ましい土地税制の姿を求めるための不断の努力を続ける必要がある。」「今後の地価の動向、固定資産税の評価の適正化等を勘案しつつ、機動的、弾力的に見直しを行っていくことが必要である」。
 ちょっと時間をとりましたけれども、こういうことで、実はその後、自民党案が出されましても、さらにこれを十二月の段階で税調の意見をまとめて出したということは、先ほどの富塚先生の、見直し問題云々と言われましたが、まさにそのことをこれは答えている内容ですから、私がここで返事をしましても、私が税調の責任者でもありませんので、そこまで際立つたことは言えませんが、考え方については大方の政府税調のメンバーの皆さんも同じような考え方ではないかと私は思います。
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富塚三夫#27
○富塚委員 最後に、ちょっとこの法案にかかわる問題とは違うのですけれども、消費税の見直しの問題で山田参考人にお尋ねしたいのですが、益税の見直しなど両院の協議会でやっておりますが、食料品の非課税の問題がやはりどうしても国民の側から見ると気になるところであって、さきに自民党の方からも見直しが公約として出されておって、今回それがきいている。ここで一たん見直しを決めてしまうと、当分は見直しの問題もなかなか難しい問題になりはしないかという懸念と、ここでまたある程度の合意を見出さないと定着をしてしまうという懸念といろいろあるわけですけれども、これからいわゆるどのような見直しの対応のステップを踏んでいった方がいいのかなどについて、連合の、あるいは山田参考人の考えでもいいですから、簡単にお聞かせをいただいて終わりたいと思います。
 以上です。
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山田精吾#28
○山田参考人 両院協議会でいろいろな議論がされてきまして、本当に感謝をしておりますが、問題は食料問題を初めとする逆進性のところがどうもはっきりしない、そのことも十分私どもは承知しておりますし、私どももそういう方向に向かうことについては賛成です。しかし、国会の両院協議会の状況を見ますと、まとまっているものがあればそれは先にひとつ実行に移してほしい。まとまってない分は引き続き真剣にひとつ議論をして答えを出してもらいたい。なぜそんなことを言っているかといいますと、いや逆進性ができるまで絶対にだめだということであれば、いつまで待ったらそれができるのかなという不安が私どもはあるということなのです。ですから、それを主張される方は、いや来年の三月にはちゃんとこれを決めるから待ってくれというのだったら私どもはそうがみがみ言うことはないと思いますが、どうもその辺の見通しが、ある一点の議論で行ったり来たりしているというようなことでは、消費者の立場からいいますとやはりわかりやすくやってほしいなというのが私たちの実は正直な気持ちです。そういうことをまた各党にもお願いに上がったということで、余り難しく考えてなくて、もっと現実的にわかりやすく対応してほしいというのが私たちの気持ちです。
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富塚三夫#29
○富塚委員 ありがとうございました。
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