大蔵委員会

2000-11-10 衆議院 全57発言

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会議録情報#0
平成十二年十一月十日(金曜日)
    午前十時二分開議
 出席委員
   委員長 萩山 教嚴君
   理事 大野 功統君 理事 桜田 義孝君
   理事 根本  匠君 理事 渡辺 喜美君
   理事 五十嵐文彦君 理事 中川 正春君
   理事 石井 啓一君 理事 鈴木 淑夫君
      大木  浩君    鴨下 一郎君
      岸田 文雄君    倉田 雅年君
      七条  明君    砂田 圭佑君
      高市 早苗君    中山 成彬君
      林  幹雄君    松宮  勲君
      宮本 一三君    村井  仁君
      村田 吉隆君    山本 明彦君
      阿久津幸彦君    池田 元久君
      上田 清司君    江崎洋一郎君
      小泉 俊明君    小林 憲司君
      鈴木 康友君    長妻  昭君
      牧野 聖修君    赤羽 一嘉君
      谷口 隆義君    中塚 一宏君
      佐々木憲昭君    山口 富男君
      阿部 知子君    植田 至紀君
      小池百合子君    松浪健四郎君
    …………………………………
   大蔵大臣         宮澤 喜一君
   金融再生政務次官     宮本 一三君
   大蔵政務次官       村田 吉隆君
   大蔵政務次官       七条  明君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 根來 泰周君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局
   経済取引局取引部長)   楢崎 憲安君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局
   審査局長)        上杉 秋則君
   政府参考人
   (警察庁生活安全局長)  黒澤 正和君
   政府参考人
   (国税庁長官官房国税審議
   官)           塚原  治君
   大蔵委員会専門員     田頭 基典君
    —————————————
委員の異動
十一月十日
 辞任         補欠選任
  海江田万里君     阿久津幸彦君
  河村たかし君     鈴木 康友君
  若松 謙維君     赤羽 一嘉君
  小池百合子君     松浪健四郎君
同日
 辞任         補欠選任
  阿久津幸彦君     海江田万里君
  鈴木 康友君     河村たかし君
  赤羽 一嘉君     若松 謙維君
  松浪健四郎君     小池百合子君
    —————————————
十一月二日
 消費税の大増税に反対、食料品の非課税に関する請願(木島日出夫君紹介)(第八六九号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第八七〇号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第八七一号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第八七二号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 酒税法の一部を改正する法律案起草の件

    午前十時二分開議
     ————◇—————
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萩山教嚴#1
○萩山委員長 これより会議を開きます。
 酒税法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。
 本件につきましては、先般来理事会等において協議いたしました結果、お手元に配付いたしましたとおりの起草案を得ました。
 まず、本起草案の趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 本起草案は、最近における社会情勢にかんがみ、未成年者の飲酒防止に資するため、酒類の販売業免許の取り消し事由に、酒類販売業者が未成年者飲酒禁止法の規定により罰金の刑に処せられた場合を追加する等所要の改正を行うものであります。
 以上が、本起草案の趣旨及び概要であります。
    —————————————
 酒税法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
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萩山教嚴#2
○萩山委員長 この際、お諮りいたします。
 本起草案について、本日、政府参考人として国税庁長官官房国税審議官塚原治君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長楢崎憲安君、同審査局長上杉秋則君、警察庁生活安全局長黒澤正和君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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萩山教嚴#3
○萩山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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萩山教嚴#4
○萩山委員長 本起草案について発言を求められておりますので、順次これを許します。桜田義孝君。
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桜田義孝#5
○桜田委員 自由民主党の桜田義孝でございます。
 自由民主党を代表して、酒税法の一部を改正する法律案について意見を申し述べます。
 平成十年三月に閣議決定された規制緩和推進三カ年計画において、酒類販売の免許基準をことし九月に廃止することが含まれておりましたが、自由民主党は、酒類の販売については、未成年への酒の販売規制が不十分で、飲酒による交通事故や大型店などの原価を割った行き過ぎた安売りなど、社会不安を残したままで酒類販売の免許基準を廃止することは問題だとして、その見直しを求めてまいりました。昨年暮れには、二百人以上の我が党議員が参加する規制緩和を見直す会を発足させ、経済的規制の緩和は進めるが、社会に不安をもたらす行き過ぎた規制緩和は是正しなければならない、安全、環境、文化などを守るための社会的規制はある程度必要だ、アメリカ流の市場万能主義は弱肉強食を招き、日本経済の土台を支えてきた中小企業を壊滅させるとして規制緩和の見直しを進めてきたところであります。
 酒類販売については、諸外国でも社会的規制を課しているのが実態であります。アメリカ各州でも販売は免許制で、二十一歳未満には販売を禁止しており、身分証明証等でのチェックを行っております。さらに、深夜や日曜の販売も禁止がほとんどであります。イギリス、フランス、カナダも免許制、許可制で、年齢制限、販売時間など同様の厳しい規制を行っております。
 自由民主党では、現在、佐藤剛男議員が部会長の財政部会、石原伸晃委員長の酒問題小委員会において検討を行い、酒の販売については、対面販売の徹底など販売方法の改善や、青少年の飲酒防止、不当廉売、差別的対価など独禁法の適正な運用等法制度の整備や行政運営の改善が担保されるまで規制緩和を延期すべきとの方針を決定いたしました。
 さらに、与党三党での協議を経て、三月二十三日、酒類小売免許の距離基準、人口基準の廃止については、その前提条件である不当廉売の防止対策強化等公正取引環境の整備並びに対面販売の励行の徹底等社会的規制の実施の方向を確認の上で行うものとするの三党合意を取りまとめ、政府に早急な対応を求めました。政府はこれを受け、国税庁、公正取引委員会など関係省庁による協議会を設け、検討が進められたのであります。
 以上の経過を踏まえ、政府は本年八月三十日に新たな閣議決定を行い、九月一日から実施するとされていた人口基準の緩和と距離基準の廃止を平成十三年一月一日から実施に延期いたしました。
 このたび提案された酒税法の一部を改正する法律案は、閣議決定に先立ち行われた政府・与党合意において、酒類小売業免許の規制緩和に伴いとるべきこととされている三つの措置のうちの一つとして位置づけられております。すなわち、未成年者の健全な育成を図る観点から、酒税法に規定する酒類の販売業免許の取り消し事由に、酒類販売業者が未成年者飲酒禁止法の規定に違反して罰金の刑に処せられた場合を追加することを内容とするものであります。
 もとより、規制緩和を着実に実施することにより、業界全体の活性化を進め、酒類業界の健全な発達及び消費者利益の増進を図ることは極めて重要なことであり、政府全体として我が国経済社会の抜本的な構造改革を進めていく上で不可欠な課題であることは改めて申すまでもありません。
 しかしながら、一方、免許を付与された酒類販売業者が販売する酒類は、言うまでもなく致酔性、依存性というアルコール飲料としての特性を有するものであり、酒類販売業者においては、未成年者飲酒防止の観点から重大な社会的責任を負っていることについて、深い自覚と高いモラルを持つことが求められているものであります。
 特に、酒類小売業界においては、酒類購入者の年齢確認が不可能な旧来型の酒類自動販売機の撤廃、運転免許証等により年齢確認が可能な改良型の自動販売機への切りかえを進めてきているところであり、その姿勢に敬意を表するとともに、今後、旧来型の自動販売機の完全撤廃に向けて一層の努力を期待するものであります。
 今回の未成年者飲酒禁止法及び酒税法の一部改正により、未成年者には絶対に酒類を販売しないという社会的責任の重さについて、酒類業界関係者が改めて認識を深くされることを強く望むものであります。
 また、未成年者飲酒防止の徹底という問題については、ひとり酒類業界関係者の努力のみならず、家庭におけるしつけ、教育関係者など地域社会の人々の理解と取り組みが必要であり、総務庁、警察庁、国税庁を初めとした関係省庁の適切な指導等が総合的に相まって初めて効果が上がるものと考えられます。
 規制緩和を通じた我が国経済社会の発展と次代を担う青少年の健全な育成の観点から、萩山委員長から御提案をいただきました酒税法の一部改正が、我が党の大野功統理事、根本匠理事、渡辺喜美理事を初めとする同僚議員の御努力により、野党各党の御協力もいただいて、全会一致で可決されることは、まことに時宜を得たものと考えます。
 関係各位におかれましては、その趣旨を十分にお酌み取りいただき、御協力、御尽力を切にお願いいたしまして、自由民主党を代表しての意見陳述とさせていただきます。
 以上で終わります。
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萩山教嚴#6
○萩山委員長 次に、中川正春君。
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中川正春#7
○中川(正)委員 民主党の中川正春でございます。
 今回の法改正は、基本的には我々も賛成をしていくということでありますが、しかし、その中に、先ほどの意見陳述を前提にしても割り切れない部分があるということ、ここのところを一つ二つ確認をしながら議論をしていきたいというふうに思っております。
 まず最初に、これは動機不純なんですね。衆議院選挙を挟んで酒販業界から規制緩和に対して非常に大きなプレッシャーがかかったということ、それに対して、選挙を目前に控えた自民党が一つの妥協案という形で見出したのが今回の理屈であるということ。この辺が、ともすると国民全般にとっては、法律の効果、あるいは我々が本来本気で意図して法律をつくっていくということに対する大きな信頼感の喪失というか、本音のところが別にあって、それをやりくりするためにへ理屈をつけて法律をつくっていく、そういう逃げの政治というものがイメージとして出てくる。これが非常に自分自身、私たち政治家自身の首を絞めているような、そんな結果になっているということであります。そこのところが今回の法案にとっての一番の問題点なんだということ、これをまず指摘しておきたいというふうに思うのです。
 その上に立って確認をしたいのですが、警察の方なんですけれども、これまでの検挙率といいますか、検挙は実績としてはどれぐらいあるのですか。
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黒澤正和#8
○黒澤政府参考人 昨年の未飲法による検挙は、六十件となっております。
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中川正春#9
○中川(正)委員 これは、我々の実感というか、生活実態と非常にかけ離れているのですよね。
 恐らく、法案の中身そのものから見ても、これはもう一つの青少年の禁酒あるいは禁煙を求めていく法案とのセットなんですが、それとこの許認可についても、どちらかというと、法案自体が訓示的性格のものなんだろう、これはしてはだめですよとメッセージを出していくということ、そのこと自体に法案の要旨があったのだろうということだと思いますね。それが今回こういう形で注目されて、それで非常に重い罰則になった。こちらの法案ではいわゆる免許の取り消しということ、それから向こうの方では罰金が五十万に上がったということですね。
 こういう形で改めて定義をし直されたわけですが、これを警察の方としてはどういうふうに受けとめられておるかということですね。これまでのような形の、訓示的なものとしての性格が変わったという新しい定義で受けとめられておるのか、それとも、いや実際の運用としてはこれまでと変わりなくやっていこうとしておるのか、そこのところを改めて確認したいと思います。
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黒澤正和#10
○黒澤政府参考人 未成年者の飲酒問題でございますけれども、最近、特に飲酒を初めとする各種問題行動での段階での的確な対応が求められていることなど、未成年者の健全育成上大変重要であることにかんがみまして、罰金額が引き上げられたものと私どもは認識をいたしております。
 未成年者飲酒禁止法の罰金額が引き上げられた場合におきまして、私どものこの法律の運用でございますけれども、今申し上げましたような観点でこの罰金の引き上げは理解をいたしておるわけでございますけれども、いかなる態様の行為でございましても、未成年者が飲酒をするということを知って酒類を販売または供与しているということを立証する必要があるわけでございまして、私どもといたしましては、関係機関等とも連携を図りながら、未成年者への酒類の販売などの実態あるいは未成年者の飲酒の実態を各種警察活動を通じまして的確に把握をいたしまして、適正な捜査を行って取り締まってまいる所存でございます。
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中川正春#11
○中川(正)委員 ここのところは、国民に対して改めてはっきりとしたメッセージを出していくべきだろうというふうに思います。その上に立ってこの法を執行しないと、実際のところどうなのかなという、受けて立つ方の迷いが業界も含めてあると思うので、やるということであれば、しっかりとしたガイドラインをつくって、本当にやりますよというメッセージがやはり警察サイドとしても必要なんだろうというふうに思いますので、これは要望として出しておきたいと思います。
 その上に立って、大臣に一つお聞きをしたいのですが、今回の与党案でありますが、この改正を通じて、さっきのような、いわゆる法の秩序をゆがめるような結果が出てくるというそんな可能性もあるわけでありますが、これに対してはどのようにお考えなのか、ひとつそこのところをお尋ねしたいと思います。
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宮澤喜一#12
○宮澤国務大臣 本来、酒類小売業の免許制度につきまして、規制緩和が認識されておりました。いろいろこの問題につきましては、もう中川委員御承知のとおり、何十年と実は議論があったところでございますが、大蔵省としまして、規制緩和推進の三カ年計画を立てまして、それを進めてまいったところでございます。
 そこに至りますまでにも、申し上げるまでもなく、業界のいわば浮沈にかかわる問題であるということから、いろいろな意見の陳述も行われました。また、国会議員の皆様が、いろいろな形で議員さん方の懇談会を設けられたりもいたしまして、いろいろな御意見がありましたが、ともかくこの三カ年計画というもので進めてまいりました。
 最後の段階におきまして、これを円滑に進めるための環境整備が十分ではない、いろいろな観点から環境整備の必要があるというようなことの御意見が出てまいりまして、したがいまして、ただいま御審議いただいておりますこの法案も、その環境整備のための一つの措置というふうに私どもは伺っておりますので、したがいまして、その環境整備が整ったと。
 ほかにもまだ、先ほどもお話がございましたように、販売機の問題であるとかいろいろございますけれども、一番の中心のこの免許の問題というものにつきましての立法ができました場合には、本来、ことしの九月から実施をしようとしておりました措置は当然ただいま延期をされておりますので、明年の一月からでもこれを実施いたしたいと考えております。
 したがいまして、この法律ができますことによってさらに環境の整備が図られ、従来いろいろありました問題の一つが解決をするということになりますので、規制緩和措置に戻りまして、延期をされた状況にございますので、改めて明年一月から実施をいたしたい。
 大変難しい問題でございますので、一つは経済問題としての規制緩和ということでございますけれども、もう一つは一種の社会的な規制というものに当然関係をいたしますわけでありますので、その間の調和点を図るというようなことでの問題の解決に、ただいま御審議いただいております立法は役立つものというふうに考えております。
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中川正春#13
○中川(正)委員 一つだけ。
 再延期はないのですね。さっきの答弁でお話を聞いていると、もう再延期はないのですね。そこだけ確認しておきます。
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宮澤喜一#14
○宮澤国務大臣 各省庁で協議会のようなものをいたしておりますけれども、私は再延期ということを聞いておりませんし、私自身としてはそういうことを考えておりません。
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中川正春#15
○中川(正)委員 以上、終わります。
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萩山教嚴#16
○萩山委員長 次に、赤羽一嘉君。
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赤羽一嘉#17
○赤羽委員 公明党の赤羽一嘉でございます。
 今し方、今回の立法動機が不純である、こういう御指摘がありました。立法者の動機がどうであるかは私はよくわかりませんが、需給調整の規制の廃止の実施を前に、小売酒販業、お酒を売っている当事者の人たちが、本当にこのままでいいのだろうか、アルコールが簡単に取り扱える状況で本当に日本の社会はこれからいいのだろうかというところから、経済的な側面を考えると自分たちの首を絞めるような自主規制をする中で、もっと厳格な法のあり方があるのではないかという提起に対しましては、私たち公明党は真摯に取り組んでいかなければいけないということで、今回の立法措置というのは大変重要な意味があるというふうに思っております。
 ただ、今回の酒税法の改正、あとは未成年飲酒禁止法の厳罰化というか、こういったことをやっていく中で、やはりバケツの底に穴があいていては意味がない。小売酒販業のところに非常にペナルティーが重くかかる一方で、私、町の中を歩いていますと、やはり飲食店で大変未成年者の飲酒というのが実質行われているのではないか。ここについて先ほど御答弁もあって、あれは風営法に関する検挙率なのかどうかはあれですけれども、年間六十件程度の未成年飲酒実態なんということは、かなり実感とほど遠い状況にある。
 ですから、今回の立法措置が行われても、飲食店での、居酒屋とかカラオケボックスとか、ほとんどが未成年者、ほとんどがというのは言い過ぎですけれども、未成年の客が大宗を占めているようなところでの飲酒が行われている実態の中で、そういったことについての取り締まりがこれまでどおりであれば、せっかくの今回の立法化が台なしになるおそれがあるのではないかというふうに思いますが、その点について警察庁の御見解を聞かせていただきたい。
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黒澤正和#18
○黒澤政府参考人 先ほど申し上げましたのは未成年者飲酒禁止法の関係でございますけれども、ただいまお尋ねの、未成年者の客に対しまして風俗営業店あるいは飲食店を営む者が酒、たばこを提供した事案につきましては、これは風俗営業等適正化法で二十歳未満の者に対しましては酒やたばこを提供してはならないという規定があるわけでございますけれども、その罰則法令によりまして、昨年は検挙を二百一件いたしておるところでございます。
 今御指摘の飲食店につきましても、的確に実態を把握いたしまして、今後とも適切に対処してまいりたいと考えておるところでございます。
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赤羽一嘉#19
○赤羽委員 今回の立法措置が効果をもたらしめるように、ぜひ警察庁としても改めてしっかりと取り組んでいただきたいということを要望したいと思います。
 あと、大臣の御答弁にもありましたが、不当廉売の問題について公正取引委員会にちょっと確認をしたいのです。
 不当廉売、供給に要する費用を著しく下回る対価で売ったもの、これは言いかえれば、通常の小売業においては仕入れ価格を下回るかどうかだ、通常の仕入れ価格の中には実質的に値引きと認められるリベートは含まれる、こういった表記がありますが、これは非常にわかりにくいということを再三指摘もしてまいりました。
 小売酒販業からも質問があって、回答が寄せられていないということなのですが、例えば同一酒類、異なる銘柄で同一容量の場合、例えばA社の三百五十ミリリットルのビールに対して同じ銘柄をつけるのは、これは値引きなんですね。違うB社の三百五十ミリリットルのビールの製品を添付する、これはどういう判断をされるのですか。
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楢崎憲安#20
○楢崎政府参考人 そういったケース、いろいろな見方ができるのではないかなというふうに思いますけれども、例えばAメーカーのA商品を売る場合にBメーカーのB銘柄の商品をつける、なぜそういうことをするかといいますと、多分、Aメーカーの商品の価格を維持するために、それを値下げしたくないからBメーカーの商品をつけるのじゃないかなというふうに思いますので、多分、そういった場合には値引きと見るのは適切ではないのじゃないかなというふうに思っております。
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赤羽一嘉#21
○赤羽委員 そうしますと、例えばアサヒビールを百箱三十万円で仕入れますと単価一箱三千円ですか、それに五十箱アサヒビールの同じ商品をつけた場合は値引きと認めて、一箱当たり二千円になる。二千五百円で売ったら不当廉売にはならないわけですね。ところが、アサヒビールの千箱にキリンビールの同じ三百五十を五十箱つけても、これは値引きと認めないので、単価は一箱当たり変わらないのですね。そうすると、不当廉売に対する判定というのは違ってくるわけですね。
 これというのは商売実態としては、公正取引委員会の今の御説明はあったけれども、アサヒビールの商品としての単価がどうなのか、こういう御判断だという御説明がありましたけれども、商売実態とは若干かけ離れているのじゃないですかね。その辺は非常にわかりにくいと僕は思いますが、どうなんでしょうか。
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楢崎憲安#22
○楢崎政府参考人 なかなか難しい問題ではございますけれども、Aメーカーの商品とBメーカーの商品、さまざまな消費者の見方から見て、消費者ニーズの問題もございますし、また、Aメーカーの商品とBメーカーの商品、売れ筋が、よく売れているのかどうかというふうなこともございます。そして、卸売業者から見ると、よく売れている商品は出荷します。しかし、よく売れていない商品については、在庫管理等もございますから、それを添付するということがございますので、そういった場合には値引きとは見ないというふうに考えた方が、商売実態として合っているのじゃないかというふうに我々は考えてございます。
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赤羽一嘉#23
○赤羽委員 ともあれ、ちょっとこの話をすると延々と時間がかかるのですが、リベートに対する基準というのを一刻も早く明確にして、実際取り扱っている関係者にやはりこれを明らかにする必要があるのではないでしょうか。
 酒販業の方たちに聞きますと、これの場合はどうなっているのか、回答は全然来ないし、さりとて、需給調整の規制廃止を始めると言われても、本当に困っている。こういったことについては、でき得る努力は至急とるべきだ、それも、一方的に決めるのではなくて、商売実態等を勘案しながら、実効あらしめるような形でぜひ早急に手を打っていただきたいというふうに思います。
 時間があと二分ですので、大蔵大臣に、最後、今回の需給調整規制の廃止についての御所見をいただきたいのです。
 そもそも、需給調整の規制緩和というのは、私が思うには、事業参入を認めて、だれでもその事業に参入できることによって競争原理が働く、競争原理が働く中で、コスト削減、結局小売単価が安くなる、そこの恩恵が消費者に行き渡る、ここに需給調整の経済的な規制緩和のよさがある。私はこれは全く賛成なんですが、お酒というのは、先ほど言いました特殊致酔飲料水ですか、未成年者が飲めば死にまで至るような特殊な飲料水がそこらじゅうで買えるようになり、そして、二十四時間とか、だれでも手に入るような状況が本当に規制緩和という目的にふさわしいのかどうか。
 かつ、お酒というのは、例えば三百五十ミリの二百三十円の小売の中で、三分の一を超える七十七円が酒税なんですね。ということは、ほかの商品とはやはり違う、営業努力をする中、競争原理が働く中での値幅というのは非常に狭い商品だと思うのです。だから、酒屋さんがいっぱいできたからといって、二百三十円の小売単価が競争原理によって百五十円とか六十円にならないわけです、酒税が七十七円あるわけですから。
 ですから、本来的には、経済的な規制緩和の対象として本当によかったのかなというふうにも思いますし、かつ社会的な規制という意味では、これはちょっとどうなのかなというふうに個人的には非常に思うのです。その点について、私は経済的規制緩和というのは推進すべしという立場ではありますが、アルコールという特殊な状況を考えると、社会的な規制というのはやはりしっかりと堅持していくということが大事なのではないかと思いますが、この私の意見に対しての御所見を聞かせていただきたいというふうに思います。
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宮澤喜一#24
○宮澤国務大臣 ただいまお述べになりましたような物事の考え方が伝統的に広く支持されておりましたし、また、行政もそれに従っていたしてまいりました。
 それに対しまして、まさに致酔飲料ではあり、そして、非常に大きな部分を酒税が占めますから、酒税確保ということもあり、いろいろな意味ではそうではあっても、しかし、国民が広く嗜好する飲料であるということから考えると、今のような厳格な免許の付与というものはやはり問題があるのではないだろうか。
 ただいまおっしゃいましたような理由はそのとおりであるし、さらに言えば、殊に青少年に対しては害毒を及ぼすというこれについてのはっきりした判断があるわけでございますから、今までのような一種の距離あるいは人口を基準にした規制そのものを、そうかといって、これをいつまでも維持できるか、そういう両論の中で、長期計画を立てまして規制緩和ということを図ってまいってきたのが実情でございます。
 ただ、そうは申しても、やはり免許制度だけは残しておきませんと、今までおっしゃいましたような問題についての十分な答えができない、こう考えまして、ただいまのような行政、また規制緩和を考えてまいったわけでございます。
 いずれにいたしましても、おっしゃることは、従来、伝統的に非常に支持者のあった物の考え方でございますから、かなりここまでに時間をかけましたし、また、ただいまのような環境整備も整ってまいりますならば、この程度の規制緩和ということは、両方のバランスの上で行政としては適当な判断ではないだろうかと考えておるところでございます。
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赤羽一嘉#25
○赤羽委員 連立三党の申し入れもあったと思いますが、その前提としての公正取引環境の整備と社会的規制の実施ということを、ぜひ実現に努力いただきたいということを要望して、私からの発言を終わります。
 ありがとうございます。
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萩山教嚴#26
○萩山委員長 次に、鈴木淑夫君。
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鈴木淑夫#27
○鈴木(淑)委員 自由党の鈴木淑夫でございます。
 私は、民間の市場経済というものがうまくワークをして、そこで業を営んでおる業者にとってもやりやすい、そして消費者にとっても利益になる、そういう状態になるための市場対策、市場政策というのは基本的には二つの側面がなければいけない、いわば車の両輪で進まなきゃいけないと思っています。
 一つは、規制の撤廃で参入を促進し、業者が創意工夫で競争ができるようにする、価格競争の促進もその中に入りますが、そういう政策は片っ方の車だと思うのですね。しかし、もう一つ大事なのは、公正取引の確保ということだと思います。不公正な手段で販売しちゃいかぬ、不当廉売しちゃいかぬ。そして、酒類の販売の場合に、そこに、社会的規制の一つである未成年者に売ってはいけないというのも広い意味での公正取引の中に入ってくると思うのですが、この二つがそろって初めて、酒類販売という市場が業者にとってもやりやすい、消費者にとってもプラスになるというふうになっていくのだと思うのですね。
 振り返ってみますと、日本のお酒というのは、昔は国内で高かった、内外価格差が非常に大きかったということもありまして、どちらかといえば規制撤廃、競争促進、値を下げろという方にウエートがかかってきたのですが、それはそれなりに歴史的な意味があったと思います。現在は、私はウイスキーをよく飲みますからわかっておりますが、海外へ行ってウイスキーを買って帰ってくる、あるいは飛行機の中で買う、これはばかげたことで、スコッチはほとんど国内で安く買える、そこまで来ているわけであります。
 公正取引委員会に今ここで質問するつもりはないのですが、むしろはっきりと申し上げておきたいが、戦後の歴史の中で、公正取引委員会は割とカルテル対策にウエートを置いた、価格競争促進にウエートを置いた。それはそれなりに評価するが、しかし、ここまで来たら、車の両輪のもう一方である公正取引という方にもっとウエートをかけなければいけないと思います。
 酒類の販売について言えば、先ほども話題になっておりましたように、例えば、ビールの大手メーカーのリベートのやり方なんというのは多種多様ですよ。五十種類ぐらいあるそうですが、しかもそれが、ルールが明示されていない、いいようにやっています。これなんかは不当廉売の温床になっていることであって、公正取引委員会は、今後こういう、競争促進だけじゃなくて、公正な取引という観点から、今言った大手ビールメーカーのリベートのあり方なんというのにもメスを入れて、それをはっきり明示させる、ルールをはっきりさせる、公正取引委員会の判定基準をはっきりさせる、こういうことが必要だと思います。
 しかし、今出ているのは酒税法でありますから、酒税法の問題に入りますと、今言ったような観点からいって、私ども自由党は、未成年者に対する販売の規制を強化する、罰金を五十万円にし、それに違反した場合、罰金刑を食らった場合に免許取り消しあるべしというこの二つの法案については賛成であります。
 ただ、ここで私、確認をしたいことが幾つかあります。それは、この改正法案を実施に移した場合の運用の仕方であります。一つは警察庁、もう一つは税務署長であります。
 警察庁の方は、未成年者飲酒禁止法の方にひっかかってくるわけですが、これを読みますと、「満二十年ニ至ラサル者ノ飲用ニ供スルコトヲ知リテ」売ったらいかぬと書いてあるのですね。ですから、販売業者は、一部の方が戦々恐々としているのは、アメリカのように身分証明書を提示させて年齢をチェックする権限なんかない、それで厳しくやられたらたまらぬぞ、こういうふうに言っておりますが、法律をよく読めば「知リテ」なんですね。
 だから、売るときに、あなた幾つと聞いて、相手が二十歳以上という答えをしちゃったら、これで売る方は免責になるというのが法律の趣旨だと僕は思いますし、お母さんに頼まれて買いに来た、お父さんに頼まれて買いに来たと言われたら、それを調べる権限なんというのは業者にはないわけですね。そこのところをちょっと、警察庁から政府参考人で来ていると思いますが、確認しておきたいと思います。
 知りて売ったらだめなんだけれども、聞いて、向こうがそういうふうに答えちゃったら、それ以上追及のしようがないというのが実態だと思いますが、どうですか。
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黒澤正和#28
○黒澤政府参考人 いろいろなケースがあろうかと思いますが、個々具体的な事案に即して、それぞれ具体的に判断すべきものと考えますので、一般論としてのお答えになってしまいますが、お尋ねのような事案につきましては、まさに今委員おっしゃいましたように、未成年者の飲用に供することを知らなかったという場合には、未成年者の「飲用ニ供スルコトヲ知リテ」というその構成要件に該当いたしませんので、したがいまして、未成年者飲酒禁止法の違反に問うことはできないものと考えております。
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鈴木淑夫#29
○鈴木(淑)委員 ありがとうございました。これをしっかりと確認させていただきました。ぜひそのように法を運用していただきたい。
 二番目に確認したいのは、税務署長さんの方です。これは酒税法になりますが、酒税法では、罰金に処せられた場合に、「税務署長は、酒類の販売業免許を取り消すことができる。」なんですね。「ことができる。」なものですから、そこに裁量があるというふうに思います。これまた、この業界をうまく発展させる、そして消費者もプラスになるようにしていくためには、この裁量というのがルール明示をされていないと、やはり市場経済の発展にとってまずいというふうに思います。
 それで、大蔵大臣に確認のために質問させていただきますが、幸いにして行政手続法の中に、この免許取り消しというのは不利益処分でございます、行政手続法第三章第十二条には、不利益処分をするときは、処分「基準を定め、」「これを公にしておくよう努めなければならない。」と書いてあるのです。これは「努めなければならない。」なものですから、ここでまた裁量が入るのですね。もう一つ、十三条は、不利益処分を受ける者に弁明の機会を与える聴聞、これは必ずやりなさいと書いてあるのですね。
 この二つの規定がありますので、宮澤大臣に御確認させていただきたいのですが、これだけの、免許取り消しの不利益処分をやる以上、それぞれの税務署長の一存で、裁量でやられたのではかなわないわけで、ぜひとも処分基準というのをあらかじめ決めて公にしておいていただきたい。やはり市場経済というのは、こういう不利益処分みたいなことをやるときはルールをはっきりさせておかなきゃいけないと思いますので、ぜひ、行政手続法第三章の第十二条に基づいて処分基準を明らかにしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
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