予算委員会

1994-05-27 衆議院 全351発言

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会議録情報#0
平成六年五月二十七日(金曜日)
    午前十時開議
 出席委員
  委員長 山口 鶴男君
   理事 衛藤征士郎君 理事 中川 秀直君
   理事 野中 広務君 理事 深谷 隆司君
   理事 月原 茂皓君 理事 山田  宏君
   理事 後藤  茂君 理事 中西 績介君
   理事 草川 昭三君
      伊藤 公介君    江藤 隆美君
      小澤  潔君    越智 伊平君
      後藤田正晴君    近藤 鉄雄君
      志賀  節君    島村 宜伸君
      関谷 勝嗣君    高鳥  修君
      東家 嘉幸君    中山 太郎君
      原田昇左右君    町村 信孝君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      谷津 義男君    柳沢 伯夫君
      若林 正俊君    綿貫 民輔君
      石田 美栄君    江崎 鐵磨君
      岡島 正之君    工藤堅太郎君
      栗本慎一郎君    笹木 竜三君
      笹山 登生君    鮫島 宗明君
      実川 幸夫君    田名部匡省君
      高木 義明君    長浜 博行君
      西村 眞悟君    広野ただし君
      柳田  稔君    山本 幸三君
      伊東 秀子君    坂上 富男君
      鉢呂 吉雄君    細川 律夫君
      三野 優美君    横光 克彦君
      東  祥三君    石井 啓一君
      大口 善徳君    北側 一雄君
      谷口 隆義君    井出 正一君
      渡海紀三朗君    穀田 恵二君
      松本 善明君
 出席国務大臣
       内閣総理大臣   羽田  孜君
       法 務 大 臣  中井  洽君
       外 務 大 臣  柿澤 弘治君
       大 蔵 大 臣  藤井 裕久君
       文 部 大 臣  赤松 良子君
       厚 生 大 臣  大内 啓伍君
       農林水産大臣   加藤 六月君
       通商産業大臣   畑 英次郎君
       運 輸 大 臣  二見 伸明君
       郵 政 大 臣  日笠 勝之君
       労 働 大 臣  鳩山 邦夫君
       建 設 大 臣  森本 晃司君
       自 治 大 臣
       国家公安委員会
       委員長      石井  一君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 熊谷  弘君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  石田幸四郎君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)
       (沖縄開発庁長
       官)       佐藤 守良君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  神田  厚君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       寺澤 芳男君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       近江巳記夫君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  浜四津敏子君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  左藤  恵君
 出席政府委員
       内閣官房内閣安
       全保障室長
       兼内閣総理大臣
       官房安全保障室
       長        坪井 龍文君
       内閣法制局長官  大出 峻郎君
       内閣法制局第一
       部長       津野  修君
       総務庁行政管理
       局長       八木 俊道君
       防衛庁参事官   高島 有終君
       防衛庁参事官   熊谷冨士雄君
       防衛庁長官官房
       長        宝珠山 昇君
       防衛庁防衛局長  村田 直昭君
       防衛庁教育訓練
       局長       上野 治男君
       防衛庁人事局長  三井 康有君
       防衛庁経理局長  秋山 昌廣君
       防衛施設庁長官  米山 市郎君
       防衛施設庁総務
       部長       草津 辰夫君
       防衛施設庁施設
       部長       江間 清二君
       防衛施設庁建設
       部長       森本 直孝君
       防衛施設庁労務
       部長       小澤  毅君
       経済企画庁調整
       局長       小林  惇君
       経済企画庁物価
       局長       谷  弘一君
       経済企画庁総合
       計画局長     吉川  淳君
       経済企画庁調査
       局長       土志田征一君
       科学技術庁原子
       力局長      石田 寛人君
       科学技術庁原子
       力安全局長    笹谷  勇君
       国土庁土地局長  原  隆之君
       法務省民事局長  濱崎 恭生君
       法務省刑事局長  則定  衛君
       法務省入国管理
       局長       塚田 千裕君
       外務省総合外交
       政策局長     柳井 俊二君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     高野幸二郎君
       外務省総合外交
       政策局軍備管理
       ・科学審議官   林   暘君
       外務省アジア局
       長        川島  裕君
       外務省北米局長  時野谷 敦君
       外務省経済局長  原口 幸市君
       外務省条約局長  丹波  實君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     田波 耕治君
       大蔵大臣官房審
       議官       薄井 信明君
       大蔵省主計局長  篠沢 恭助君
       大蔵省主税局長  小川  是君
       大蔵省証券局長  日高 壮平君
       大蔵省銀行局長  寺村 信行君
       国税庁次長    三浦 正顯君
       文部大臣官房長  吉田  茂君
       文部省生涯学習
       局長       岡村  豊君
       文部省初等中等
       教育局長     野崎  弘君
       文部省体育局長  奥田與志清君
       厚生大臣官房総
       務審議官     佐々木典夫君
       厚生省社会・援
       護局長      土井  豊君
       農林水産大臣官
       房長       高橋 政行君
       農林水産省経済
       局長       東  久雄君
       農林水産省構造
       改善局長     入澤  肇君
       農林水産省農蚕
       園芸局長     日出 英輔君
       農林水産省畜産
       局長       高木 勇樹君
       食糧庁長官    上野 博史君
       通商産業大臣官
       房商務流通審議
       官        清川 佑二君
       通商産業大臣官
       房審議官     稲川 泰弘君
       通商産業省通商
       政策局次長    前田 正博君
       通商産業省機械
       情報産業局長   渡辺  修君
       資源エネルギー
       庁長官      川田 洋輝君
       中小企業庁次長  桑原 茂樹君
       郵政大臣官房財
       務部長      楠田 修司君
       郵政省電気通信
       局長       松野 春樹君
       郵政省放送行政
       局長       江川 晃正君
       労働大臣官房長  征矢 紀臣君
       労働省労働基準
       局長       石岡慎太郎君
       労働省婦人局長  松原 亘子君
       労働省職業安定
       局長       七瀬 時雄君
       建設大臣官房長  伴   襄君
       建設省建設経済
       局長       小野 邦久君
       建設省都市局長  黒川  弘君
       建設省住宅局長  三井 康壽君
       自治省行政局公
       務員部長     鈴木 正明君
       自治省行政局選
       挙部長      佐野 徹治君
       自治省税務局長  滝   実君
 委員外の出席者
       予算委員会調査
       室長       堀口 一郎君
    —————————————
委員の異動
五月二十七日
 辞任         補欠選任
  後藤田正晴君     原田昇左右君
  村田敬次郎君     町村 信孝君
  江崎 鐵磨君     栗本慎一郎君
  岡島 正之君     実川 幸夫君
  川端 達夫君     石田 美栄君
  高木 義明君     笹木 竜三君
  細川 律夫君     横光 克彦君
  北側 一雄君     大口 善徳君
  渡海紀三朗君     井出 正一君
同日
 辞任         補欠選任
  原田昇左右君     後藤田正晴君
  町村 信孝君     村田敬次郎君
  石田 美栄君     西村 眞悟君
  栗本慎一郎君     広野ただし君
  笹木 竜三君     高木 義明君
  実川 幸夫君     岡島 正之君
  横光 克彦君     細川 律夫君
  大口 善徳君     北側 一雄君
  井出 正一君     渡海紀三朗君
同日
 辞任         補欠選任
  西村 眞悟君     柳田  稔君
  広野ただし君     江崎 鐵磨君
同日
 辞任         補欠選任
  柳田  稔君     川端 達夫君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 証人出頭要求に関する件
 平成六年度一般会計予算
 平成六年度特別会計予算
 平成六年度政府関係機関予算
    —————————————
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山口鶴男#1
○山口委員長 これより会議を開きます。
 平成六年度一般会計予算、平成六年度特別会計予算、平成六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、総括質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。坂上富男君。
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坂上富男#2
○坂上委員 羽田総理を初めといたしまして、各大臣の皆さん、本当に御就任おめでとうございます。しかしながら、また一面、少数与党という立場に立っての船出でございますので、なかなか政局多端でございまして、本当にまた御苦労さんでございます。しかし、日本の羽田総理以下の閣僚でございまするので、どうぞひとつきちっと踏ん張って、日本のため、国民のために頑張っていただきたいと思っておるわけであります。
 我が党も予算の成立までは全力を挙げて御協力を申し上げる、こういう立場でございまするので、どうぞ率直な御答弁も賜りたいと思っておるわけでございます。
 まず、羽田総理にお聞きをいたしますが、三権分立、このことについてどういうふうなお考えをお持ちであるか。それから、少数与党というものに対してどういう御認識を持っておられるか。前にも答弁があったんでございますが、いま一度お聞きをいたしたいと思います。
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羽田孜#3
○羽田内閣総理大臣 三権分立は、国家作用を立法、司法、行政、この三権に分けまして、おのおのが担当するものを相互に分離独立させまして、相互に牽制させる統治組織原理、このことを指しているというふうに承知をいたしておるところであります。
 私どもは、そういうもとで、やはり三権、この三つの力というものをお互いに尊重し合いながら、お互いに牽制し合っていくことが重要であろうというふうに考えております。
 少数政権、これはまさに日本の政治史上の中でも本当に久しいといいますか、そういったことでありますけれども、今私どもが直面いたします課題というものは、非常に重要な課題がある。これは、政府あるいは与党、野党ということだけではなくて、もうお互いのものであろうというふうにいますので、私どもも謙虚に皆様の御意見を伺いながら対応していくということが大事であろうというふうに考えております。
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坂上富男#4
○坂上委員 三権分立というのは、今の近代政治の中で最も基本的な問題であることはお答えのとおりでございまして、特に、この三権がチェック、あるいはまたバランス、いわゆるチェック・アンド・バランス、こう言われておることでございますので、これをひとつ基本にいたしまして、今回の内閣の性格についてお聞きをいたしたいといます。
 まず第一に、総理、こういう文章があるんでございますが、あるいは思い出されると思いますが、「日本の政治体制が議院内閣制であることはいうまでもない。議会の多数派が内閣を組織し、任をもって政治を担当する建前」である、こういうことをおっしゃっておる本があるわけでございます。そしてまた一面、「このように、日本の後政治は多数決の原理を無視あるいは軽視してきた。それが、無責任な政治を生んでいる。」こういうことが有力政治家の本の中に書かれておりますが、この点に対する御見解はいかがです。
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羽田孜#5
○羽田内閣総理大臣 これは、最終的には多数決というものは私は重要なものであろうと思います。しかし、そこに至るまでの間は、少数の人の意見というものも存分に聞きながら対応していくというのがやはり民主主義であろうというふうに思います。
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坂上富男#6
○坂上委員 ちょっと承服できかねるのでございますが、質問を続けます。
 「私は、彼らが」、彼らというのはこの人が尊敬している方でございますが、「強烈な国家意識、つまり使命感と、それを実現するための権力意思
を持っていたことだと思う。彼らは、周囲の批判を受けながらも自らの使命を果たすために、権力機構を完全に掌握し、実行のための体制を固めたのである。しこうおっしゃっているわけでございます。これに対しましては、御見解はいかがですか。
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羽田孜#7
○羽田内閣総理大臣 ちょっと前提があれなもんで、今のお話だけではよく理解ができないんですけれども、ちょっともう少し御説明いただけますでしょうか。
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坂上富男#8
○坂上委員 もうここまで読み上げれば、賢明な総理でございますからおわかりと思うのでございますが、新生党有力国会議員であります小沢一郎氏の「日本改造計画」の中に出てまいっておる言葉でございます。
 そしてこの方は、四人の歴代政治家を大変尊敬なさっており、これに学びながら政治をやっておる、こうこの中に書いてあるわけでございます。例えば大久保、例えば原敬、こういう皆様方をずっとこう三人だけ、吉田茂さんを含めて挙げてあるわけでございます。
 その中に、これらの四人に共通しておる問題は何であるかといいますると、周囲の批判を受けながらも、みずからの使命を果たすために権力機構を完全に把握する、実行のための体制を固めて政治をやったんだ、こういうことに対して大変尊敬をなさって、これを師表にして政治を運営なさっておるんじゃなかろうか、こう思っておる。そういう意味での御質問でございますから、総理としては、こういう意見に対していかなる御見解であるかということを聞いているわけでございます。
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羽田孜#9
○羽田内閣総理大臣 大久保利通公は、まさに新しい政治といいますか、が異ったときでありますし、それぞれ一つの大きな転換のときであるということでありまして、そういった中でこの国というものを一つの方向へ持っていくために、相当やはり批判を承知しながらもやったということであろうと思います。
 しかし、私は、確かに批判というものにただおもねているということではならない、やはり真っ正面から訴えるべきものは訴えていかなきゃならぬという姿勢をとります。しかし、いずれにしても、それもまた国民の理解とかそういったものを得るための最大限の努力をしながらそういうものを進めていくことであろう、ただ権力構造を取り入れてしまうということではあるいはないんじゃないのかというふうに思います。
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坂上富男#10
○坂上委員 さてそこで、今回の組閣についてでございますが、この中にくしくも書いてあるわけでございます。どういうふうに書いてあるかといいますると、「伊藤、西園寺公望らのあとを継いで、最初の生え抜き政友会総裁となった原敬には、同じ岩手出身というよしみもあって、私は特別の親しみを感じている。」この次でございますが、「彼は、政友会によって政治と行政の統一的運営をめざした。」これがさつき三権分立との関係においてお聞きをした一つでございます。「そのために、明治憲法下で分立していた」、分立というのは与党もそうでございますが、この十会派といいますか、八会派といいますか、大変たくさんあるわけでございますが、明治憲法下でも「分立していた政治・行政機構の中に親政友会の勢力を浸透させていった。」こうあるんですね。
 今の政治情勢に大変よく似ているわけであります。すなわち、衆議院の政友会を絶対多数派に育成する傍ら、これがこれからの小選挙区の選挙と大きく絡まってくるわけだろうと思いますが、貴族院では多数派だったんですね、その研究会を親政友会にしたというのですね。
 行政機関については、今度はどういうことかといいますと、内務省を政友会化した。石井先生が今の自治大臣におなりになっているわけでございます。陸海軍及び司法部の大臣を親政友会系に固めていった。永野法務大臣、まさにそれでございます。今の防衛庁長官、必ずしもこちらと思えませんが、何か構想が似ているわけでございます。「行政機関についても、内務省を政友会化し、」行政機関ですよ。原はこうした権力基盤を足場に、藩閥や軍閥を抑えて政党政治を確立して対米協調路線を敷いたのである、こう書いてある。
 ちょうとこれを置きかえてみますると、自民党さんには大変失礼でございますが、藩閥や軍閥を抑えて政党政治を確立した、こうあるわけでございます。まさに自民党を分離独立させまして、少数党を結集されまして、いわゆる多数派をつくって、今の連立政権ができておるわけであります。ちょうどこの配置も、重要なポイントはこの方が志しておられる政治の中に少しずつきちっきちっと布石をされているのでなかろうか、こう思っておるわけでございます。
 これは羽田総理が言っておられるわけではございませんけれども、やはり大事な朋友の御意見でございまするから、大変な影響を受けられてこういう組閣になったんじゃなかろうかと思いますが、いかがです。
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羽田孜#11
○羽田内閣総理大臣 その本を通じて現状というのをごらんになっているわけですけれども、先生にもぜひ御理解いただきたいのは、まず私たちが新生党を結成した、これはまさにやむを得ない一つのあのときの事情という中で、私どもは今ここで行動しないと全体がもう閉塞状況に陥ってしまうという中で飛び出た人間です。
 しかも、選挙に臨んだときには、私は街頭であろうとどこであろうと、我々は権力というものをみずから握るつもりはありませんと、今すぐに、要するに、ただ経験を生かしながら核になっていきましようということは実は私自身も申し上げてまいったところであります。ですから、何も権力を初めから握ろうとか、そんなつもりで物事が動いたんじゃないんだということ。
 それから、組閣は、これは今小沢さんの主張が書かれているわけでありまして、永野さんという方について、結果としてああいうことになってしまいましたけれども、私はあの方の人柄ですとか公正な物の見方というものを信頼しておったということ、そういう意味で、ですから防衛政策がどうだ、そういうことじゃなくて、あの人柄というものを信頼しておったということ。
 それから石井さんの場合にはまさに、かつてから公選特の委員長、そして政治改革の特別委員長、そして自民党時代からずっとこの責任者をやっておられたということ、そういうことで今区割り等があるという中で、私は、いわゆる政治改革の最終の仕上げの段階であるということでその担当の大臣をお願いを申し上げたということで、これはまさに私自身が、どうしてもそれがよろしいという思いでなしたことでありまして、ちょっとその本と一緒ではないということだけは御理解をいただきたい。そんなつもりで何かこうやって抑えようなんて、そんな気はさらさらございません。
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坂上富男#12
○坂上委員 私は指摘だけで、これについての批判はこれ以上いたしませんが、さてそこで、今一番大事なことは、社会党が政権離脱をした、これはこれでまあやむを得ないことでございますが、ただ皆様方のお話を聞いておりますと、社会党がまさか政権離脱するなんというのはさっきのさっきまで思わなかった、こういう御答弁が続いているわけでございますが、私はこのことが非常に危険だと思っているのです。
 と申し上げまするのは、これだけのことの処置があれば社会党は政権離脱をするというのは当たり前だ。この当たり前のことを、総理を初めといたしまして政党の首脳の皆様方はわからなかった。これはやっぱり政治に対するあすへの見通しなんでございます。
 でありますから、わからぬで済むわけではない。社会党が離脱をしただけで済むわけではないのでございまして、日本の政治をしょっております羽田内閣が、もうあすのことも見えない、こういう極めて当たり前のことすらわからないような政治のあり方、こういうようなことで、これを無視をしてじゃんじゃんと進んでいかれる、こういうことが私は一番恐ろしいのでございまして、今挙げました、例えば無責任な政治を生んだ、多数決の原理を軽視をした、あるいは議会の多数派が
内閣を組織をして責任を持って政治を担当する建前なんだ、しかもまた、行政と政治を、勢力を浸透さして権力を把握をした、こういうやり方、どうもこの内閣の中にこういう性格が、皆様方が自覚しないけれどもあるいは持っておられて、このことが政治を、今後の日本の将来を大きく決するんじゃなかろうかと大変心配をしておる。
 こういう意味において、我が党一個人のことを言っておりません。どうぞひとつ、本当に今この瞬間、少なくとも私たちは予算の成立までは皆さん方を支えますが、しかしその支えられるのを奇貨といたしまして間違ったような方向に走ってもらうことを私は心配しているのです。御所見はいかがです。
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羽田孜#13
○羽田内閣総理大臣 まず、結論から申し上げますけれども、今そういう思いをお持ちであり、またそういった御指摘があったこと、私どもはよく腹の中に置きながらこれからの政治の運営に当たっていくということをまず申し上げたいと思っております。
 また、社会党さんが離脱するようなことになってしまったこと、後で、後でというのは、要するに政権のああいう交代のときというのは案外、官邸に入った人間なんかもみんな初めての人たちであるということでよく連絡がとれなかったりしまして、そういう一つのエアポケットみたいなものであったというふうに思います。
 しかもあのときには、お互いが一つの善意といいますか、そういったもので話されておったものが、何か行き違いがあったということ。しかし、その行き違いというものは大変大きなもので、社会党さんを傷つけてしまったということ、これは私も本当に残念に思っておりますし、また、私自身がそれをちゃんと承知してきちんと対応できなかったということ、ちょうどあの時期とはいえ大変申しわけないことであって、承知していればいろんな話も私はできたと思います。だから、その点では本当に私は申しわけなく思っております。
 そして、社会党さんをただ少数にしてどうのこうのというよりは、むしろ私は、この八カ月の間、お互いに譲歩しながら進めてきたものは、今のこの時代というものが要請しているというものであるということで、この八カ月間というものは、一つの新しい日本の政治の方向が見えてきたということで誇りにしているということを、どこでもそのことを申し上げてきておるものでございまして、私は、結果としてこういうことになってしまったことを反省しながら、政治の運営に対して誠心誠意尽くしていきたいというふうに思っております。
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坂上富男#14
○坂上委員 こういう状況を受けまして、きのう我が久保書記長と会談なさったようでございます。
 新聞によりますと、久保さんから直接お聞きをしていないからわかりませんが、お会いをいたされまして、中国訪中のいろいろのごあいさつなり、御連絡なり、重要な中国側の意向の伝達だったんだろうとは思います。しかしまた一面、久保さんが中国では、いわゆる総辞職せよという発言がありまして、それを受けまして大変総理としても考えるところありという発表もあったわけでございます。
 きのうは久保さんは、率直に言って、不信任を出される前に自主的に総辞職をされたらいかがか、我が党も政権担当の用意あり、こう申されているわけでございます。総理のお立場でございますから、軽々に、総辞職いたしますとか、あるいは不信任があったら受けて立ちますなどというようなこともなかなか言いづらいことだろうと思います。しかし、政治はできるだけの真実を究明をしながら走りたいと思っておるわけでございますから、まず一つは、総理はほとんど総辞職やあるいは不信任やそういうような問題についての政治の見通しについてはお話しにならないで、一日一日を誠実に務めたい、こういう御答弁だと、こういうふうな話のようでございます。
 一面、何はともあれ、いろいろのことを言わないで社会党から政権復帰をしてもらいたい、これだけをどうも目途に事を処せられておるのではなかろうかとも、この会談を通じても感じておるわけでございます。
 そこで、うちの副委員長がこの予算委員会で質問しました。もう総辞職をしたらいかがですか、そしてそれをもとに新しい連立政権を、こういうようなことまで、まあおっしゃいませんでしたが、そういう伏線で、そしてその上に立って、もしこれがだめだったら大変な事態になると思いますから、そこにいかないようにということについては、総理はお答えになりませんでした。
 今の立場において総辞職する意思なしとするならば、国会解散ということもお考えなんでございますか。そしてまた、久保さんとの会談の総理としての言葉はこれ以上なかったんですか。お聞きをいたします。
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羽田孜#15
○羽田内閣総理大臣 お答えすべきなんでございましょうけれども、これは公党の書記長と二人で話し合ったことであります。ですから、そういったことについて私が今この場所でお話しすることは差し控えたいと思います。
 しかし、いずれにいたしましても、今どうこうという、今大事な予算をここで御審議をいただいているさなかでございます。その意味で、私どもは、一日一日を大事にしながら、これをぜひ一日も早く上げていただきたいということに専念すべきであって、解散ですとかあるいは総辞職ですとか、不信任案に対してどうするとか、そういったことを考えながら対応するということは、私はしたくないということであります。
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坂上富男#16
○坂上委員 まあ一応申し上げているわけでございまして、予算だけは社会党は責任を持って通します、こう言っているわけですから、安心をして、ひとつ率直な御意見をもうこの辺で言ってもいいんじゃなかろうかと思っているのでございますが、これは意見でございます。
 さて、その次に細川疑惑でございます、細川前総理。これは総理と寺澤長官にお配りしてあります。ほかの大臣にはお配りしてありませんが、こういうものでございます。多分ごらんになった、自民党さんもお聞きになったと思うのでございますが、連立与党政務幹事会が名義になっておりまして、「総理は一億円を返している!〜デマに惑わされないように〜」といって、まあうちらの方にも配られたことは配られたんです。
 そこで、まず、この間総理は、総理はうそを言っていないと思う、こういう御答弁ですが、これは本当にそう思っておられますか。寺澤長官は、総理は潔白を信じますと、こう言っていますが、そんな程度の認識ですか。長い間、何百時間にわたりまして予算委員会やその他の委員会で激しく追及をされまして、疑惑が出てきたわけでございます。
 柿澤外務大臣、あなたは三月六日か七日の本会議でおっしゃった。どうおっしゃったかといいますと、細川総理の疑惑は大変深まったと言って、本会議場でまことに歯切れのいい言葉でやられた。一体これはどういうふうに深まったんですか。どういうふうに疑惑が出てきたんですか。まず外務大臣からお答えをいただきまして、それをお聞きをしながらひとつ総理や長官からまずお聞きをいたしたいと思いますが、いかがですか。
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柿澤弘治#17
○柿澤国務大臣 坂上先生から三月の代表質問についてお話がございました。この中で細川総理にまつわる金銭問題に触れましたが、ここでは、衆議院予算委員会が山口予算委員長の提案に基づいて記録の提出を全会一致をもって決議したものでありますと、総理はこの際、進んで記録の提出に協力し、できる限りみずからの手で明確に証明すべきではありませんか、こういうことを申し上げているわけでございます。
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坂上富男#18
○坂上委員 外務大臣、よく読んでくださいよ。これは細川総理の答弁なんです。いいですか、あなたは、細川総理の疑惑は深まった、どうするんだ、こういう質問なんですよ。私がまた読み上げましょうか。よくおわかりでしょう。
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柿澤弘治#19
○柿澤国務大臣 その深まったという点をお取り上げでございますから、その部分について申し上
げますが、「本問題については、昨年十月以降五カ月にわたって議論をしてまいりましたが、疑惑が深まりこそすれ、何一つ解明されていないのです。」ということを申し上げております。
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坂上富男#20
○坂上委員 だから、その疑惑の深まったという疑惑はどういうことですかと、こう聞いている。疑惑というのはどういうふうにこの段階においてさらに深まったんですかと、こういうことを聞いているんですよ。
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柿澤弘治#21
○柿澤国務大臣 これは、予算委員会の審議を私なりに拝見をしていてそう感じたわけでございます。
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坂上富男#22
○坂上委員 今どう思っているんですか、細川総理の疑惑について。疑惑なしと思っているんですか。
 もし疑惑なしとするならば、これは本会議のあなたのきちっとした主張ですから、これはいかに自民党にあった質問だといいながら、疑惑に関する限りは真実は一つなんだから。今のあなたの認識、きちっと答えてください。
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柿澤弘治#23
○柿澤国務大臣 今回、予算委員会が証人喚問で関係者の方をお呼びになるということでございますので、そうした形での努力が必要であろうかと思っております。
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坂上富男#24
○坂上委員 こんなことで時間をとってもばかばかしいやね。
 というのは、細川総理の辞任の理由は何ですか。国会に対する答弁と真実は違いました、国民の皆様方や国会の皆様方に申しわけない、こういうことで辞職したんでしょう。このことのために大混乱が起きているわけだ。羽田さんなんか、少数与党にならぬだっていいのにこうやって苦労して総理なさっているわけよ。あなたなんか、自民党さんから来られてぴょこぴょことそこへ座っているわけだ。
 それであなた、自民党におったときは、自民党の皆さんが一生懸命に細川氏の疑惑を調査をし、その調査をもとにして、五カ月の調査の結果疑惑は深まった、こう言って本会議場でだんびら切ったんでしょう。自民党の主張、うそなんですか。そうでないでしょう。深谷先生以下、歯ぎしりしてこの問題を追及しているんだ。あなた、どうなの。もう一遍。
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柿澤弘治#25
○柿澤国務大臣 自民党の先生方がその点について解明に努力をされ、いろいろと論陣を張っていたことは承知をいたしております。私は直接それに携わったことはございません。
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坂上富男#26
○坂上委員 直接に携わっていなくて、わからないでこういうことを言うちゃだめなんだよ。今もわからぬで言ってるの。今わかってるの。これ以上はひとつ、私はまた後からあなたから十分聞きたいことがいっぱいある。
 さて、寺澤長官、あなたはこの間、潔白だと信じていると。細川さんはみずからクロだと言ったんだ。クロとシロでどうしてこう違うの。御答弁。
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寺澤芳男#27
○寺澤国務大臣 私は確かに細川さんの潔白を信じているというふうに申し上げました。これはあくまでも人間の信頼の問題であります。
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坂上富男#28
○坂上委員 信頼をしているから悪いことをしないだろうと私も思ったのよ。だけれども、みずから恥じて、総理は、疑惑の理由を三つ述べておられますが、わかりますか辞任理由の内容を。わかっているんでしょう。わかっているんだったらお答えなさいよ。利息は払った払ったと言って答弁している。あなたにお配りしたでしょう。この責任も私は問わなけりゃならぬと思っているんです。
 「総理は一億円を返している! 〜デマに惑わされないように〜 連立与党政務幹事会」、うちの幹事長も幹事もおられるから余り本当は言いたくないんだけれども、こういうものを我々に配られて、これをひとつ地元に帰ったら演説してくれないかと、こうおつしゃった。
 私は、御存じのとおり国会復帰してから一番最初に、連立政権樹立のとき言ったの。細川さんと小沢さんに疑惑があるから、これはたとえ与党になっても徹底的に追及しなければ常はいけませんよと、これだけはひとつ御了承いただきたいと、こう言った。途端にテレビに私は出たですよ。私はまた注意を受けた、野党みたいなことは余り言ってんなやと。だけれども、私は自民党さんと、疑惑の追及については、これはやっぱりいかなる立場にある方々とも手を握って真相を究明しなけりゃならぬ。これが皆さんの願っておる、私たちが与党にいた当時の願い、政治改革の本命でしょう。
 どうですか。長官、もうちょっときちっとした答弁しないと、細川さんを証人喚問しなけりゃだめですよ。私も、情において喚問するのはいかがかと思っている点もないわけじゃないのですよ。もう少しきちっと、まじめに答弁してくださいよ。これじゃ務まらぬよ本当に、あなた。
 総理、政治改革内閣なんですか、ここの内閣は。これじゃとてもじゃないが、悪いことをした、疑惑があっても全部シロだシロだと言う内閣じゃないですか、これじゃ。
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寺澤芳男#29
○寺澤国務大臣 細川前総理が、委員おっしゃるように、とにもかくにも三つの理由を挙げながら、国会を空転させたという責任をとって四月八日に総理を辞任したわけですが、私といたしましては、先ほど申し上げましたように、この間、それについておまえはどう思うかという御質問がありましてそのようなお答えをしたわけですが、この問題につきましては、やはり国民が納得できるように、よくわかるような審議をするということが、もし国会の御決議であるならば、そういう方向でいかなきゃならないと思っておりますし、ただ、おまえはどう思うかということを何回も聞かれるものですから、私は人間の信頼関係として細川さんの潔白を信じているというふうに申し上げたわけであります。
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