環境特別委員会

1997-06-04 参議院 全270発言

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会議録情報#0
平成九年六月四日(水曜日)
   午前十時開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 四郎君
    理 事
                狩野  安君
                成瀬 守重君
                山下 栄一君
                大渕 絹子君
    委 員
                景山俊太郎君
                河本 英典君
                小山 孝雄君
                谷川 秀善君
                馳   浩君
                平田 耕一君
                山本 一太君
                足立 良平君
                加藤 修一君
                寺澤 芳男君
                長谷川 清君
                小川 勝也君
                竹村 泰子君
                有働 正治君
                末広真樹子君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  石井 道子君
   政府委員
       環境庁長官官房
       長        岡田 康彦君
       環境庁企画調整
       局長       田中 健次君
       環境庁企画調整
       局地球環境部長  浜中 裕徳君
       環境庁自然保護
       局長       澤村  宏君
       環境庁大気保全
       局長       野村  瞭君
       環境庁水質保全
       局長       渡辺 好明君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        林 五津夫君
   説明員
       科学技術庁科学
       技術振興局企画
       課長       山元 孝二君
       外務省アジア局
       南東アジア第二
       課長       平松 賢司君
       外務省経済局国
       際機関第二課長  菅沼 健一君
       外務省経済協力
       局調査計画課長  吉田 雅治君
       大蔵省国際金融
       局国際資本課長  相澤  徹君
       農林水産省構造
       改善局次長    岡本 芳郎君
       通商産業省貿易
       局為替金融課長  細野 哲弘君
       労働省労働基準
       局安全衛生部化
       学物質調査課長  尾添  博君
       建設省建設経済
       局調整課環境調
       整室長      守内 哲男君
       建設省河川局開
       発課長      竹村公太郎君
       消防庁予防課長  須貝 俊司君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○環境影響評価法案(内閣提出、衆議院送付)
    —————————————
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渡辺四郎#1
○委員長(渡辺四郎君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。
 環境影響評価法案を議題とし、前回に引き続き、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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馳浩#2
○馳浩君 おはようございます。自由民主党の馳浩です。
 質問に入る前に、昨日の閣議後の記者会見におきまして石井環境庁長官が発言された内容が、きのうの夕刊そしてけさの朝刊と大変にぎわしておりまして、根本的に閣議におきましては事業を継続するということは了解しておるということは私も了解しているところでありますが、その一員である長官の発言がいろんな憶測を呼んでおりますので、私の方から質問をひとつさせていただきます。
 これは新聞の見出しを読んだ方がわかりやすいんですけれども、「現時点でアセス行えば 諌早湾干拓認めず 環境庁長官会見」、「「今アセスすれば違った判断も」 諌早湾干拓で環境庁長官語る」といったところで、記事の内容は詳しくは申し上げませんが、これは石井環境庁長官の本音なのでしょうかという点が一点。
 二点目が、本音ならば、今改めて環境影響評価を行ったならば環境庁長官の意見が別なものとなる、事業実施について異なる結果が出ただろうというようなことであれば、今からでもやり直して見直した方がよいというふうな意見が出るのは当然であります。この点について、私は直接長官の意見を閣議後の記者会見で聞いたわけでもありませんし、報道を通しての内容でありますので、この一点の確認と、それから先ほども申し上げましたように、本音ならばそういうふうな意見も出てくるのは当然であり、これは閣内不一致ではないかという指摘も受けるところでありますが、この点についての釈明というよりも説明をいただきたいと思います。
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石井道子#3
○国務大臣(石井道子君) いろいろ御心配をおかけして申しわけなく思っておりますけれども、閣議後の記者会見につきましては前後のいきさつもございます。
 それで、御指摘の私の発言につきましては、諌早問題という個別の案件については仮定の話をするのは不適当であるという前提で申し上げた内容でございます。そして、一般論として環境アセスメントはその時点における科学的知見に基づいて行われるものでありまして、その時々の環境保全についての政府また地方公共団体、住民の方々の考え方が反映されるものであるというものでございますので、環境庁の意見というものがいつの時代でも同じではないということの認識を示したものでございます。
 環境庁としては、諌早干拓事業については昭和六十三年、それから当時においても干潟の重要性等については十分認識した上で意見を述べているところでございまして、環境庁としてはこの意見の基本というものは現在も変化しておりませんので、委員会におきましても、また今までのさまざまな場面においてもそのようなお答えをしてきたところでもございます。
 したがって、私といたしましては、本事業について改めて環境アセスメントを行う必要があるとは考えていないのでございまして、政府としては従来どおり諌早湾の干拓事業を実施していくというこれまでの方針についてはいささかも変化がないということを申し上げたいと思います。
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馳浩#4
○馳浩君 新聞記者の皆さんはあらゆる質問をし、時には誘導尋問と言われるような質問もするでしょうが、しかしそれを受けて立って答弁をするのは大臣としての一つの使命であると私は思っておりまして、その言質をとられてどうのこうのといったことで閣内不一致であるとか言われないように、主張は主張として述べられるのはいいんですが、その点の御明確な対応を今後ともお願いしたいと私は思います。
 質問に入ります。前回、ゴルフ場、スキー場などのリゾート施設がこの法案におけるアセスの対象にならないかということに関連して質問を申し上げましたが、さらに突っ込んできょうも改めて質問をさせていただきます。
 ゴルフ場などのリゾート施設をアセスの対象にしない理由として、まずゴルフ場やリゾート施設は事業そのものを直接とらえる許認可法がないということでありまして、改めてこの件に関しまして私は、そもそも発想が逆で、ゴルフ場などが及ぼす環境への負荷を考えるなら、ゴルフ場を許認可の対象とする一連の法改正をすべきと考えております。この点でよく問題となりますのは総合保養地域整備法、いわゆるリゾート法でありまして、このリゾート法を改正して許認可の対象にすればよいとの考えです。しかしながら、リゾート法は許認可関係でいえばリゾート開発にかかわる農地法の農地転用、森林法の開発行為等の既存の許認可を迅速に効果的に行わしめるための手続的意味合いのある法律であり、リゾート法は対象外だという考えでありました。
 しかし、改めて質問をさせていただきます。ゴルフ場を含めたリゾート開発は既存の許認可の対象となるという事実で、農地法四条の農地転用に関する許可、森林法第十条の二の民有林の開発行為の許可、森林法第二十六条の保安林の解除、自然公園法第十七条三項の特別地域での開発行為の許可、自然公園法第二十条二項の普通地域での届け出などが挙げられます。この点を踏まえて、特にゴルフ場はアセスの対象にできないのでしょうか。
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田中健次#5
○政府委員(田中健次君) この法律でとらえます許認可等につきましては、最終的にアセスメントの結果を反映させるために適切なものを選択する必要があるわけでございまして、このため事業実施に当たり必要となります中核的な許認可等、すなわちどこでその事業を行うとしても必要となる事業実施そのもののための許認可等を政令で指定するということを私どもは考えております。
 御指摘の農地転用に関する許可等は事業実施そのもののための許認可ではございませんで、地域外で事業を実施するときにはこれらの許認可等は必要とされないものでございまして、本法でとらえる許認可等としては私どもとしては想定をしておらないところでございます。
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馳浩#6
○馳浩君 この許認可の範囲を広くとらえる考え方もあり得るところでありまして、実際にそれが議論された場面もあると伺っております。したがって、今後の規制緩和や地方分権の動向も踏まえれば、アセス法の対象事業に変化もあり得ることから、アセス法における許認可にかかわる国の関与のとらえ方について十分今後とも再検討していくべきであると考えますが、いかがでしょうか。
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田中健次#7
○政府委員(田中健次君) 本法案におきましては、国の立場から見て一定の水準が確保された環境影響評価を実施することによりまして環境保全上の配慮をする必要があり、なおかつ国が実施をし、または許認可等を行う事業というものを対象といたしておるわけでございます。
 仮に、今後事業に係ります規制緩和が行われる場合、あるいは地方分権の推進によりまして事業の実施あるいは許認可等に係る国と地方の役割分担が見直される場合には、その時点で本制度の対象事業のあり方につきましても再検討が行われることが適当でございまして、そういう答申もいただいておるところでございます。これを踏まえまして、御指摘の点につきましても必要に応じ適切に対応してまいりたいと、こういうふうに考えております。
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馳浩#8
○馳浩君 わかりました。よろしくお願いいたします。
 もう一つ、ゴルフ場などのリゾート施設をアセスの対象にしないという意見の中で、地方がやっているのだから国がやることはないという、地方分権にかなったことであるというふうな前回の御答弁があったと思いますが、もう一度確認いたしますが、それでよろしいですね。
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田中健次#9
○政府委員(田中健次君) はい、そういうことでございます。
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馳浩#10
○馳浩君 この点について改めて質問をしたいと思います。
 ゴルフ場はアセス条例または要綱を持つ五十もの団体が地方アセスの対象としており、引き続き地方に任せるのが地方分権にかなうというのが政府側の答弁でありました。
 これに対して意見を申し上げます。
 現在言われている地方分権は、問題となる行政事務について、そもそも国が担当していることを前提にしてよりよい解決策として地方に任せようとする議論であります。機関委任事務と言われるものを自治事務あるいは法定受託事務として地方に任せようという、こういう議論でありました。
 しかし、ここにおいては、そもそもゴルフ場のアセスは地方が最初から担当しており、そこで問題が発生したから国でやるべきではないかという議論であります。したがって、地方分権にかなうという理由はやや妥当性に欠けると考えますが、いかがでしょうか。
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田中健次#11
○政府委員(田中健次君) 本法案では、規模が大きく、環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあり、かつ国が関与をする事業に対象を限定いたしまして、それ以外の事業につきまして環境影響評価を行わせるかどうか、これにつきましては地方公共団体の判断にゆだねることとしておるところでございます。これは、国と地方との適切な役割分担を図るという意味で地方分権の流れに合うものというふうに考えておるところでございまして、これまでも申し上げてまいったところでございます。
 ゴルフ場につきましては、環境影響評価制度を有します地方公共団体の大部分におきまして既に対象事業として扱われておりまして、地域の環境の保全を図る立場から取り組まれている実態にあることなどにかんがみまして、本法案の対象事業としていないものでございます。
 今後、地方公共団体におきまして必要に応じ制度の充実が図られていくものと考えておりますが、環境庁といたしましても、本法の趣旨を十分地方の方にお伝えすること等を通じまして、各地方公共団体におきまして制度の充実が図られるよう私ども環境庁としても努力をしてまいりたいというふうに考えております。
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馳浩#12
○馳浩君 この点が、いま一つ環境庁が、あるいは国として踏み込めないところではないかなという心配をいたしておりまして、要は、ゴルフ場のアセスをこのまま地方に任せたままでよいのかということでありまして、国がある程度の後支えをしているんだよというふうな形でいいのかという疑問であります。
 環境庁はそういうふうにするという立場であるようですが、読売新聞の五月二十三日の朝刊によりますと、環境庁はリゾート構想見直しのための環境配慮指針を策定し、リゾート法に言う基本構想段階からの環境配慮を自治体、事業者に指示し、事業の中止や代替案の検討を場合により要請していくと書かれています。いわば行政指導になるということであります。これが事実でありますならば、リゾート開発について国の関与を認めるものであります。地方に任せるとの答弁といささか矛盾することになると思いますが、いかがでしょうか。
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田中健次#13
○政府委員(田中健次君) ただいま先生御質問の新聞記事にございます調査、これは環境アセスメントに限らず、リゾート構想の見直しあるいはリゾート事業の実施が環境保全上の観点からもより適切なものとなるようにということで、環境面で配慮すべき事項を把握すべく私ども環境庁が実施をいたしているものでございます。調査におきまして把握をした環境保全上の留意事項等につきましては、事例を含めましてこれを整理いたし、取りまとめる予定でございます。
 私どもは、これを地方公共団体に対しましては参考に供するという位置づけにいたしておるところでございまして、調査がまとまりますと、そういう位置づけで地方公共団体にお配りをして参考にしていただくということを考えておるところでございます。地方公共団体におきましては、アセスメントの充実を図る上でも必要に応じましてこの調査の成果も参考にしながら適切な取り組みが図られていくものというふうに期待をいたすところでございます。
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馳浩#14
○馳浩君 これは新聞の記事を引用して申し上げるので、どちらを信じていいかわからないんですけれども、参考に供するとかという今答弁をいただきましたが、明確に新聞記事には「指針はゴルフ場、スキー場、ホテル建設などのリゾート開発を対象に、構想策定段階から環境対策に取り組むよう自治体、事業者に指示。」と、はっきり「指示」と書いてありますね。「用地選定の際に、貴重な動植物の生息地や水源地など環境に重大影響を与える地域を避けたり、事業の中止や代替案を検討したりするよう求めている。」とはっきりと明言されているわけで、今の答弁といささか温度差があるように感じます。
 もう一度御答弁をいただきたいと思います。
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田中健次#15
○政府委員(田中健次君) 当庁が実施をいたしましたこの調査は、環境保全上の観点からリゾート事業の実施等に際しまして配慮すべき事項を把握しようとするものでございます。
 そういうことで、私どもの立場といたしましては、その把握をした状況を自治体に参考にしていただくという位置づけでございまして、そういうことで御理解をいただきたいと思います。
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馳浩#16
○馳浩君 御理解ができないわけなんですよね。
 この新聞記事が間違っているなら間違っているというふうに抗議していただきたいですし、先ほど申し上げた記事とはまた違うページの説明のところに、「今回のガイドラインは、法的拘束力はない行政指導にとどまるが、構想段階から営業に至るまで行政や事業者の対応を細かく規定しているのが特徴だ。」と。細かく規定しているわけでありますから、規定しているだけで何も国や環境庁としての効力を持たなければ、つくってもつくらなくてもいいんじゃないかと。このガイドラインの意味がなくなるわけでありまして、もう一度御答弁をお願いしたいと思います。
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田中健次#17
○政府委員(田中健次君) 御指摘の新聞記事につきましては、これはどういう経過で新聞に書かれたのか私どもも承知をいたしておりませんが、私どもの考えは、先ほどから申しておりますように、これは地方の実態を把握して参考に供するということでございまして、私どもとしてはそうしたことで指針をつくって指導する、こういう立場にもございません。国の中でそういう立場にもございませんので、これは担当の国土庁等にもこの調査結果等は参考にしていただくつもりでございますけれども、そういうことで私どもといたしましては、この調査の結果につきましては、そういう事例集ということで地方にお配りをするということでございまして、その新聞報道は正確ではないという点を申し上げたいと思います。
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馳浩#18
○馳浩君 我々国会にいる人間は調査室にお聞きしたり直接環境庁などに資料を要請したりしていろいろな情報をダイレクトにいただけるわけですが、やっぱり国民の皆さんは、新聞を通じて一般の大学の先生方でも自然保護団体の方でも国の動きを知るわけでありまして、そういう観点からいえば、今の御答弁というのはちょっと無責任な点があるのではないかなという私は気がいたします。
 ですから、そういう意味でいえば、この記事について読売新聞以外には細かく出ていないわけでありますから、その情報の出どころというものに対してもうちょっと配慮していただきたいと私は思いますし、そういう意味では、中途半端な情報の出方であるならば、きちんと環境庁としての意見を取りまとめて、どこからだれにつつかれても瑕疵がないという状態にしてから出していただきたいと思いますし、これはもしかしたら読売新聞の勇み足のスクープであるとするならば、これは逆に環境保護団体の方々や事業に対して疑問を少なからず持っている方々に対してのいたずらな情報になってしまいますので、この点の情報の管理というものを今後私は環境庁に厳しく求めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 その点はいいんですけれども、さてそこで、このリゾート開発に伴う地方アセスに問題点があるために環境庁は今回の調査もし、ガイドラインを策定することになったのだと考えます。これは総務庁も認めるところでありまして、平成六年一月のリゾートの開発・整備に関する調査結果報告書にも勧告があります。勧告の内容をたくさん読んでいくわけにはいかないんですけれども、現地確認を行っていないという勧告であったり、結構刺激的な勧告の内容になっているわけでありまして、この観点からいきましても、ゴルフ場を含めたリゾート開発は地方には任せられないということを証明した証拠ではないのかと思います。改めてこのガイドラインについての考え方を私は質問したいと思います。
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田中健次#19
○政府委員(田中健次君) 先ほどから御答弁申し上げておりますように、私どもが実施をいたしましたこの調査は、環境保全上の観点からリゾート事業の実施等に際して配慮すべき事項を把握しようとするものでございます。先生今お挙げになりました総務庁の勧告等も踏まえまして、その把握に乗り出したわけでございますが、そういうことで、地方公共団体のアセスのあり方を検証するために行ったものではございませんで、そのリゾートの事業の全体の環境配慮状況というのを把握した、こういうことでございます。
 詳細は現在取りまとめ中でございますけれども、これらの結果によりましても、ゴルフ場を含めたリゾート開発についてのアセスメントを地方公共団体の制度に任せられないというものではなくて、これらも踏まえて引き続き地方公共団体において適切に判断されるということを期待し、そういうふうに考えておるところでございます。
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馳浩#20
○馳浩君 私自身は、この質問をずっと前回から続けてするというのは、大規模なゴルフ場開発はこのアセス法の対象にすべきであるという首尾一貫した考え方からですが、これ以上追及してもらちが明きませんので、地方に任せるというその考え方を受け入れるとして、ただし、この今回のガイドラインだけでも不十分であります。
 ガイドラインは法的拘束力がなく、それを守らせるのにも限界があります。少なくとも、このアセス法のスクリーニング手続やスコーピング手続などのすばらしい点を地方アセスに普及させて、アセス法と実態が同じで、法律と条例という形式上の違いしかないようにすればそれでもよいと考えます。この点の取り組みをぜひ積極的に行っていただきたい。そういう意味での自治体への指導はあってしかるべきと思いますが、重ねていかがでしょうか。
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田中健次#21
○政府委員(田中健次君) ゴルフ場につきましては、先ほど申し上げましたとおり、環境影響評価制度を有します地方公共団体の大部分、五十一分の五十でございますけれども、制度の対象とされておるところでございまして、地方分権の流れの中で、国と地方の適切な役割分担を行うという観点からも国の制度の対象とはしなかったところでございますが、また御指摘の地方アセスへの普及とか指導につきましては、これは国と地方の役割分担の考え方を踏まえて法の対象事業を選定するものであること、また、法制化に当たっては、スクリーニングやスコーピングのいわゆる事前手続を導入いたしまして住民参加の機会を拡大させるなど、各般にわたり制度の充実を図ったことにつきまして、その経緯と趣旨を地方公共団体に十分お伝えするなどいたしまして、各地方公共団体におきまして制度の充実が図られるように環境庁としても努力をしていきたいというふうに考えております。
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馳浩#22
○馳浩君 この問題については最後に大臣の答弁を求めたいと思います。
 今回のこのゴルフ場の問題でも明らかなように、対象事業についてはまだまださまざまな問題点が残っているということはわかりました。今回の法案ではそういった形でよしといたしますけれども、その対象事業を全く固定化するのではなくて、今後も再検討の余地があるという、常にそういう立場に立って取り組んでいっていただきたいし、対応しなければいけないときにはその対象事業の枠を拡大していただきたいとも思いますし、そういう点に向けての環境庁としての総合的な御見解を大臣にいただきたいと思います。
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石井道子#23
○国務大臣(石井道子君) 本法案につきましては、中央環境審議会の答申を踏まえまして、規模が大きく環境影響の程度が著しいものとなるおそれのあるもの、また、国が実施し、または許認可等を行う事業を対象事業として選定することとしております。
 具体的な事業種につきましては、最終的には法の要件に従って政令で定めることとなりますが、事業そのものをとらえる許認可の有無について、また地方公共団体の環境影響評価制度の運用状況等を勘案しながら、関係省庁とも調整の上、判断してまいりたいと思っております。
 なお、法制定後は、法の施行状況等を考えながら、必要な事業について環境影響評価が行われるよう、適切に対処してまいりたいと思っております。
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馳浩#24
○馳浩君 では、次の質問に移りたいと思います。
 次は、実際にアセスを行う技術者についての質問であります。
 法ができました。運用状況についても、今現在長官から答弁いただいたように、法の運用に対して特段の配慮を今後もしていただくというふうな答弁をいただきまして、よろしくお願いしたいと思います。実際に現場でこのアセスを行う技術者が、十分な知識、技能、見識を持っておらなければこのアセス法案というものも絵にかいたもちになってしまうわけでありまして、この点に関しまして幾つか質問させていただきたいと思います。
 まずは素朴な疑問から。アセスを実際に行う技術者は一定の資格がなければアセスができないのでしょうか。どんな資格を持つ技術者が現状ではアセスを実施しているのでしょうか。この二点、お願いします。
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田中健次#25
○政府委員(田中健次君) アセスメントにおきます調査、予測、評価を実際に行う技術者につきましては、本法案では一定の資格は要求をいたしておりません。アセスメントにおきます調査、予測、評価等は専門性が要求されるわけでございまして、何らかの資格を有する者が従事をしているケースが多いというふうに考えられます。
 環境関係の資格は、多様な分野にわたるために一律に申し上げることは難しいわけでございますけれども、とりわけ国家試験を要します技術士法に基づきます技術士、あるいは計量法に基づきます環境計量士などの資格を持った者が一般的にアセスメントの調査等に携わっているというふうに認識をいたしております。
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馳浩#26
○馳浩君 ここは少し私、重要な問題だと思うんです。このアセスを効率よくといいますか、きちんとした評価のもとで行っていただくにはそれなりの資格を持った技術者がやっていただくものという前提で私はずっとおったんですが、この法律には資格を要求するということが規定されておらないということは、これは環境保全という観点が叫ばれている現在、要は無資格者もアセスができるというふうに拡大解釈もできるのではないでしょうか。今おっしゃったような形だそうですが、そういう資格のない方の専門知識、技能をどうやって担保するのか。要するにどうやって研修をされるのでしょうか。国としてどういう対応をされるのかといった点を質問したいと思います。
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田中健次#27
○政府委員(田中健次君) アセスメントの調査等はいろいろな分野を専門とする方々が分担、協力することによって行われておりまして、これらの調査等に携わる者につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、それぞれ専門とする分野につきまして技術士等の資格を保有しているのが一般的と考えておりますけれども、アセスメントの調査等は多岐にわたることから、これらすべてに一定の資格を要件とするというのは現実としてなかなか困難でございます。しかしながら、中央環境審議会の答申にもございますとおり、質の高い調査予測等が行われるためには、個別の分野に加えまして、アセスメント全体のコーディネーターとなり得るような幅広い知識と技術を備えた調査等の従事者の育成、確保が重要であるというふうに考えております。
 御指摘の専門知識あるいは技能の担保につきましては、これまでも環境庁といたしましても民間のアセスメントの実務者を対象に研修を実施いたしておりますとともに、調査等を行う際に有用なマニュアル等の情報提供などに努めてきたところでございまして、今後とも中環審の答申を踏まえましてこれらの施策の一層の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
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馳浩#28
○馳浩君 ちょっとまだ納得できないんです。
 実際に技術者というものの絶対数というのは足りているんでしょうか、不足しているんでしょうか。あるいは、今民間にお任せしてやらせるということでありましたけれども、そういった国が関与することについて、民間の会社にお任せしたままで、そこに情報を提供するというだけの取り組みでよいのかという点、私はそうではいけないのじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。
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田中健次#29
○政府委員(田中健次君) ただいま申し上げましたように、アセスメント、非常に多岐にわたるところでございまして、その内容が非常に広範にわたります。
 したがいまして、その一つ一つにつきまして専門性を担保するということで資格を要求するというのは現実にはなかなか難しいというところでございますけれども、それを取りまとめていく大もとの方々につきましては、先ほど申しましたように技術士等の資格を持った人が当たっていただいて、全体のアセスの内容についての信頼性の確保が図られておるということでございます。
 そういうことで、実態としてアセスを担当する方々の資格を云々するというのは現状では非常に難しい状況でございますけれども、御指摘の点、非常に重要な点でございます。私どもとしても、アセスメントを担当する方の資質の向上あるいは技能の向上等につきましては、今後ともいろいろ配慮をしていきたいというふうに考えておる次第でございます。
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