金融問題及び経済活性化に関する特別委員会

1998-10-07 参議院 全316発言

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会議録情報#0
平成十年十月七日(水曜日)
   午前九時三十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月六日
    辞任         補欠選任
     内藤 正光君     角田 義一君
 十月七日
    辞任          欠選任
     角田 義一君     高嶋 良充君
     橋本  敦君     畑野 君枝君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         坂野 重信君
    理 事
                石川  弘君
                岩井 國臣君
                岡  利定君
                塩崎 恭久君
                江田 五月君
                齋藤  勁君
                森本 晃司君
                笠井  亮君
                山本 正和君
    委 員
                岩城 光英君
                加納 時男君
                景山俊太郎君
                金田 勝年君
                木村  仁君
                佐々木知子君
                田中 直紀君
                林  芳正君
                日出 英輔君
                平田 耕一君
                松谷蒼一郎君
                三浦 一水君
                溝手 顕正君
                山本 一太君
                浅尾慶一郎君
                小川 敏夫君
                木俣 佳丈君
                小宮山洋子君
                高嶋 良充君
                角田 義一君
                直嶋 正行君
                峰崎 直樹君
                簗瀬  進君
                海野 義孝君
                浜田卓二郎君
                益田 洋介君
                緒方 靖夫君
                小池  晃君
                畑野 君枝君
                大渕 絹子君
                三重野栄子君
                入澤  肇君
                渡辺 秀央君
                佐藤 道夫君
                水野 誠一君
                菅川 健二君
       発  議  者  笠井  亮君
   委員以外の議員
       発  議  者  筆坂 秀世君
   衆議院議員
       発  議  者  保岡 興治君
       発  議  者  杉浦 正健君
       発  議  者  石原 伸晃君
       発  議  者  村井  仁君
       発  議  者  池田 元久君
       発  議  者  枝野 幸男君
       発  議  者  石井 啓一君
       発  議  者  西川 知雄君
       発  議  者  鈴木 淑夫君
       修正案提出者   保岡 興治君
       修正案提出者   杉浦 正健君
       修正案提出者   北村 哲男君
       修正案提出者   上田  勇君
       修正案提出者   鈴木 淑夫君
       修正案提出者   津島 雄二君
       修正案提出者   石原 伸晃君
       修正案提出者   池田 元久君
       修正案提出者   枝野 幸男君
       修正案提出者   石井 啓一君
       修正案提出者   西川 知雄君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  宮澤 喜一君
       通商産業大臣   与謝野 馨君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  太田 誠一君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       堺屋 太一君
   政府委員
       総務庁行政監察
       局長       東田 親司君
       経済企画庁調整
       局長       河出 英治君
       経済企画庁調査
       局長       新保 生二君
       金融監督庁長官  日野 正晴君
       金融監督庁検査
       部長       五味 廣文君
       金融監督庁監督
       部長       乾  文男君
       大蔵大臣官房長  溝口善兵衛君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     武藤 敏郎君
       大蔵省主計局次
       長        坂  篤郎君
       大蔵省主計局次
       長        藤井 秀人君
       大蔵省主税局長  尾原 榮夫君
       大蔵省金融企画
       局長       伏屋 和彦君
       大蔵省国際局長  黒田 東彦君
       通商産業大臣官
       房審議官     岡本  巖君
       中小企業庁長官  鴇田 勝彦君
       中小企業庁次長  殿岡 茂樹君
       建設大臣官房総
       務審議官     小川 忠男君
       自治省財政局長  二橋 正弘君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 正二君
   参考人
       日本銀行総裁  速水  優君
       預金保険機構  松田  昇君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○債権管理回収業に関する特別措置法案(衆議院
 提出)
○金融機関等が有する根抵当権により担保される
 債権の譲渡の円滑化のための臨時措置に関する
 法律案(衆議院提出)
○競売手続の円滑化等を図るための関係法律の整
 備に関する法律案(衆議院提出)
○特定競売手続における現況調査及び評価等の特
 例に関する臨時措置法案(衆議院提出)
○金融機能の再生のための緊急措置に関する法律
 案(衆議院提出)
○金融再生委員会設置法案(衆議院提出)
○預金保険法の一部を改正する法律案(衆議院提
 出)
○金融再生委員会設置法の施行に伴う関係法律の
 整備に関する法律案(衆議院提出)
○金融機能の正常化に関する特別措置法案一筆坂
 秀世君外一名発議)
○預金保険法の一部を改正する法律案(筆坂秀世
 君外一名発議)
○金融監督委員会設置法案(筆坂秀世君外一名発
 議)
○金融機能の安定化のための緊急措置に関する法
 律を廃止する法律案(筆坂秀世君外一名発議)
    ―――――――――――――
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坂野重信#1
○委員長(坂野重信君) ただいまから金融問題及び経済活性化に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、橋本敦君が委員を辞任され、その補欠として畑野君枝君が選任されました。
    ―――――――――――――
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坂野重信#2
○委員長(坂野重信君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 債権管理回収業に関する特別措置法案外十一案の審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁速水優君及び預金保険機構理事長松田昇君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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坂野重信#3
○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
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坂野重信#4
○委員長(坂野重信君) 債権管理回収業に関する特別措置法案、金融機関等が有する根抵当権により担保される債権の譲渡の円滑化のための臨時措置に関する法律案、競売手続の円滑化等を図るための関係法律の整備に関する法律案、特定競売手続における現況調査及び評価等の特例に関する臨時措置法案、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律案、金融再生委員会設置法案、預金保険法の一部を改正する法律案及び金融再生委員会設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案、いずれも衆議院提出、金融機能の正常化に関する特別措置法案、預金保険法の一部を改正する法律案、金融監督委員会設置法案及び金融機能の安定化のための緊急措置に関する法律を廃止する法律案、いずれも筆坂秀世君外一名発議、以上十二案を一括して議題とし、前回に引き続き、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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木村仁#5
○木村仁君 自由民主党の木村仁でございます。
 私はまず、この金融再生八法案を大変長い、しかも大変厳しい各省、各党折衝の中でおまとめいただきました各党の関係の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。私も、この八つの法案が一刻も早く本院を通過することを心から願う者の一人でございます。
 私は新人でございまして、したがってこの金融問題に関して、住専問題あるいは北海道拓殖銀行の破綻の問題、そしてこの二月、三月の金融安定化緊急措置法及び十三兆円の資本注入の問題、これらについては外からいろいろ考えながら拝見をしていただけの人間でございます。
 この問題に入りましてから一つ気づいたことがございます。それは、自由民主党及び政府・与党の中に金融再生トータルプランというプランができております。そのプランをつくっていく過程で、自民党の若手の大変熱心かつ優秀な皆さんが本当に一生懸命議論をされ、それに長老の議員の方も参加されて、年代を超えて熱心な議論の末にこういった案ができております。そして、それに基づいていろいろと政策が展開されているわけでございます。もちろん、その過程で大蔵省その他の省庁の協力、資料の提供があったことは事実のようでございますけれども、何よりも政治家主導でそういうプランが練られてきておる、こういうように認識をいたしております。
 そして、その結果でございますけれども、八月初旬に提案されました最初の金融再生に関連する六つの法律、このうち政府提案は二つでありまして、そしてあと四つは議員提案という形をとっております。これがこの問題についての政主導の姿をあらわしているのではなかろうかと思うのでございますが、その後、二月余の折衝を経て衆議院を通過して本院に送られました法律案はすべて議員立法の法律案ということになっております。私は、この国家の運命を左右するような大きな問題に関する法律がすべて議員立法の結果つくられるということは一つの大きな意義を持っておるのではないかと思っておるものでございます。
 ここで、その衝に当たられました皆様に一言御感想をお伺いしたいところでございますが、失礼に当たるといけませんので省略をいたしまして、本題に入らせていただきます。
 この金融再生に関します法律案が与野党で協議をされるという段階の前後において、政府は明確に長期信用銀行に対する破綻前の資本注入、これを方針として持っていたと存じます。
 大蔵大臣は八月二十八日の衆議院の金融安定化特別委員会において、長銀は住友信託との合併を求めざるを得ないような状態にただいまございまして、リストラの案を具して金融監督庁長官に提出され、そしてその案によりますと、やがてある段階で公的資金の導入を求めたい、そういう状況にあると承知しておりますと答弁され、九月一日には、本当に片方の銀行がいわば、どなたかせんだってスクラップとおっしゃいましたが、もはやその名前で存続することはないというそこまで決心いたしましたときに、国はそのような支援の要請に応ずるべきかどうか、答えはイエスというようになるように思うのですと、九月一日に答えておられます。
 また、八月二十八日の同じ特別委員会でございますけれども、金融監督庁長官が、銀行から申請があればそれを粛々として検討していくというようなことをおっしゃっているわけでございます。
 そういうことでありましたけれども、御承知のように各党協議の中でその姿が一応見えなくなって、そして公的資金注入の問題も、早期注入の問題も含めて与野党問の協議になったというふうに理解をいたしております。その結果現在の姿になってきたわけでございますが、政府が長期信用銀行に対する破綻前の早期資金注入ということについて、その方針が明確でなくなっていった過程について、どういう状況であったかということを大蔵大臣に御答弁いただければ大変幸いに存じます。
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宮澤喜一#6
○国務大臣(宮澤喜一君) この問題は本来金融監督庁の御所管の問題でございますけれども、かなり政治的な国会での御議論等の問題がございましたから私にお尋ねがあったかと思います。
 本来、今年当初あたりに長銀がこういう危機に見舞われるということを恐らく予想した人は非常に少なかったわけでございますけれども、夏前にある雑誌がこれについて報道を始めたことから多くの人が問題をいろいろ言いはやすようになりまして、その風説もあって長銀としては急速に経営が不安になってまいりました。
 そこで、長銀の当事者は非常なリストラを計画して、しかしその結果、もう長銀の名において生き残ることは恐らく難しい、したがって関係者は責任を負い、海外活動はやめ、本店も売って、そうして責任をとった形で、しかし世間に迷惑をかけない方法として住友信託銀行と合併をする。事実上吸収合併ということでございましょうが、そういう決心をされて、リストラを条件に公的資金の導入、と申します意味は、リストラを進めてまいりますとある段階で過少資本になりますので、そこで公的資金の導入を求めて、その後に住友信託銀行と合併をしよう、そういう考えを経営者が持たれて、それを金融監督庁に申し出られたといういきさつであったと思います。
 それはそれとして、二つの金融機関の私契約において吸収合併が成り立つ、その間に公的資金が関与をするということは現行法の一つの筋道でございますから、できることならば支援をすべきであろうというふうに政府としても考えたわけでございます。
 しかるところ、この問題は法案の御審議との関連におきまして衆議院の特別委員会で連日議論をされることになりました。衆議院の特別委員会で質問者が一番問題にされましたのは、リストラ案の中でノンバンクの幾つかの、三つでございますが、大きなものについて、これを倒産させると二次災害が起こる。そして、日本リースは全体として二兆以上の債務を持っておりますから、そうしますと、この債権者たちが恐らくその結果として連鎖反応を受ける、こういうことから、長銀としては長銀と住友信託銀行の合併条件のシナリオの中にノンバンクの債権放棄をする、こういうシナリオになっておりました。
 その理由は、長銀がいわゆる母体行である、事実また母体行でございましたから、母体行として責任をとることによって二次的なリアクションを防ごう。また日本リースは、リース事業は実際に経営が持続可能のものでございますから、これをつぶすということは社会的なコストでもある、こう考えた結果、その債務五千二百億円はまず免除をしよう、こういうリストラ計画になっておったわけでございます。
 このことについて一番衆議院の特別委員会の御議論が集中しました。と申しますのは、これは二つの金融機関の間のいわゆる合併の条件であるので、私どもはそれについてとやかく申すべきではないと考えましたけれども、そのノンバンクの関係先には甚だ好ましからざる債務者がいるというようなことが御議論になりまして、その後に公的資金の導入がございますと、公的資金がそういう好ましからざる債務者の救済に使われるという結果になるのではないか、こういう御指摘でございます。その御指摘は事柄としては全く誤りとは申せない。
 ただ、合併契約をした両行のお互いの利益及びその後の連鎖反応を避けたいというそういう意図そのものは理解できると私どもは考えましたけれども、やはり公的資金がそのように結果として役立つということは適当なことでない、こういう御議論が非常に強うございました。
 そこで、これをめぐりましていろいろ御議論があり、法案の御審議もしたがって非常な影響を受けまして、結局最後のところは党首会談がございまして、どうもこういう処理はよろしくないということに結論がなってまいりました。それならばどういう処理をするかということで、また三党の法案の御審議にそこが影響いたしてまいりまして、現在御審議中のこの法案では、長銀のようなケースも、これは今破綻をしておりませんけれども、しかしそれも公的管理の方法を設けることができるではないかと、こういう御議論になって今日に至ったように承知しております。
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木村仁#7
○木村仁君 宮澤大蔵大臣は、当初、大規模な銀行の破綻前の資本注入等の問題については政府提案の法案とは切り離してこれを考えるべきであるというようなことをおっしゃっていたと思います。そして、ある新聞によれば、野党の一部にもその処理の問題と破綻時の問題を取り扱うこの法律案の議論とは分けて考えてもいいのではないかという御議論がたしかあったと思ったわけであります。
 したがいまして、政府としては、既に金融機能安定化緊急措置法によって権限が与えられ、かつ十三兆円の原資も与えられているのであるから、粛々としてそれを実施していけば、それも一つの考え方ではないかと思ったわけでございますけれども、やはり国会審議との関係においていろいろ御配慮をいただいた、こういうことだろうと私も考えておったのでございます。
 ただ、国会の審議との関係で、執行部が、既に与えられた権限あるいは財源を十分活用していく、そして断固として行政を執行する、こういう決意も必要ではないかなと、そう当時考えました。そして、今後そういうこともまたあろうかということを思いましたので今御質問をいたしたわけでございますけれども、あの時点での御判断としては当然正しかったのだというふうに私は考えております。
 当時、長銀への公的資金注入に対しては国民一般の非常に強い反発があったことも事実でございます。これは三月の一兆八千億円の資本注入の際にも、私ども外におりまして、国民一般は非常に強く反発しているなということは感じておりました。しかし、必要なことはしっかりとやっていかなければいけないというような考え方を持っていたわけでございます。
 そこで、これは金融監督庁長官にお尋ねした方がよろしいのかと思いますけれども、そういった国会の各党協議があっておる間、金融監督庁としては、やはりいつでも新しい事態に対応できるように、つまり執行という仕事をきちっとやっていくために粛々と準備をなさっていたのでしょうか。それとも、今、大蔵大臣から御答弁がございましたように、日本リースに対する五千二百億円の債権放棄をするということはよくないというようなことであれば、もうこの仕事はしばらくとめておいてもいいなと、そういうふうなお考えでお進めになっていたのでしょうか。その点をお尋ねいたしたいと思います。
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日野正晴#8
○政府委員(日野正晴君) お答えいたします。
 私どもの立場は、長銀と住友信託銀行との合併を認可するかどうか、この点にかかわってくるわけでございます。合併の認可は私どもの権限とされておりますので、両行が合併したい、こういうふうに申し出てまいりましたので、そのための所要のいろいろ準備、手続をする必要がございました。もともと普通銀行と信託銀行との合併でもございますし、それから両行はそれぞれ従来違った分野で活動してきた銀行でございまして、両行の合併というのは我が国の金融システム全体にとって大変望ましいものである、こういう認識を私どもとしては持っておりまして、できるならばその合併に向けてできるだけの支援をしてまいりたいと、こう考えていたところでございます。
 ところで、合併はあくまでも私的な契約でございますので、この両行がどういつだことを合併の前提として考えているかということをお尋ねいたしましたところ、両行のお考えといいますか、住友信託銀行の強い希望といいますのは三点に絞られておりまして、一つは、住友信託銀行は正常債権だけを引き取りたいと。それから第二点は、金融監督庁が現在検査を行っているけれども、自分たちは独自の検査、これをデューデリジェンスと呼んでおりましたが、それをやった上で資産の内容を査定したいと。それから第三点は、先ほどから出てまいりました日本リースその他の関連会社に対する不良債権といいますか、そういったものをきれいにしてきてもらいたいという、この三点に絞られたわけでございます。
 しかも、これらの三つを充足していこうといたしますと、先ほど大蔵大臣からも御答弁がございましたように、どうしても長銀の資本が非常に薄くなります。そのためには、現在与えられております現行法のスキームでは十三兆円の世界がございますので、これをぜひ活用させていただきたい、こういうことでございました。
 ところが、この十三兆円の希望がありましても、現実問題といたしましては、優先株の引き受けということになりますと長銀は定款の変更もいたさなければなりませんし、そのために必要な株主総会の招集その他もろもろの手続がございまして、日程的にはかなり急いでも両行の間での合併契約が成立し、さらにそこから計算して二カ月ぐらい、恐らく十一月か十二月にかかってから初めてその十三兆円を使わせていただくための申請が長銀から行われるだろうと、こういうことで手続が進んでいたわけでございます。
 ところで、先ほどから大蔵大臣もるる御説明なさいましたように、衆議院の特別委員会でこの合併スキームに対しましていろいろ御批判がございました。特に、この関連会社、ノンバンクに対する不良債権を処理することがすなわち公的資金の投入と直接に結びつくのではないかという御批判がございました。いろいろ検討いたしまして、確かに不良債権を放棄するということは直接国民の税金を使わせていただくその十三兆円の世界と結びつくことになるという強い御批判から、これはやはり放棄せざるを得ないということになりましたために、合併契約そのものはまだ完全にとんざしたわけではございませんけれども、しかも十三兆円の法律も今や風前のともしびとなっているわけでございまして、そういうわけで必ずしもその合併契約が当初の両行のもくろみどおりには進行しないような状態になってきたわけでございます。
 そういったことで、あの時点で直ちに十三兆円の申請をするということは、物理的といいますか、そういった意味でも不可能でございましたし、いろいろ手続を進めていく上で時間がかかっていたということもございます一方で、国会での御審議などがございましたために、こういう御審議の結果、新しいスキームがこれからつくられようとしているわけでございますので、今後は、国会の御審議を踏まえた上で、新しいスキームのもとでこの長銀問題を処理していくのが最も妥当な適正な方法ではないかと考えておりますし、金融監督庁としてもそういった線に沿ってこれからやってまいりたいと考えている次第でございます。
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木村仁#9
○木村仁君 よくわかりました。
 私としてお尋ねしたいことは、いろいろありましたけれども、政府としては条件が整えば早期資金注入ということを行って大きな金融機関がつぶれることがないようにしていきたいと、そして日本の金融システムを守っていくというその方針においていささかも揺るぐところがなかったのかどうかということをお尋ねしたいのでございますが、その理解でよろしゅうございますでしょうか。
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宮澤喜一#10
○国務大臣(宮澤喜一君) 行政としてそのような両行の考え方を援助しようと考えたことは、私は誤りではなかったと今でも考えております。
 ただ、先ほどから申し上げましたように、公的資金とノンバンクの債務免除との関係で、衆議院ではこれは何か不正であるというような雰囲気が非常に強くございました。また、いわゆる世論と申しますとあいまいな表現でございますけれども、それにもそういう受け取り方がかなり強うございました。それはやはり行政をやっていく上で考えなければならぬ要素でございましたが、ここで木村委員が、少し時間がたちました今、こう一やってもう一遍この事柄をレビューしていただく機会を与えられましたことは、私は非常にありがたいことだと思っております。
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木村仁#11
○木村仁君 立法というものは非常に慎重にやらなければいけませんし、またあるいは問題が起きた場合の司法行政、司法、それも裁判というものは非常に慎重にやらなければいけない。当然でございます。行政についてもそれは同じでございますけれども、私は行政というのはもうある場合には拙速主義でも何もやらないよりはやった方がいい、そういう気持ちを持っておるわけでございます。
 例えば、この三月の資本注入のことを、昨日来の議論で、あれは失敗であった、あれで貸し渋り対策が回避できなかった、そういうような御認識が一般には多いようでございます。
 しかし、私は若干違った考え方を持っております。あれは、ああいうスキームをつくって十三兆円の資金を準備して、そして金融機関の状況を調べながら資金注入を行った。あのときは、たしか銀行に対してこの資金は必要かどうかということを政府はお尋ねになったと私は思います。恐らく政府の方にも資金を大胆に注入することにはちゅうちょがあったでございましょうし、また金融機関の方にも情報を開示することを避けるために、つまり自行が非常に多額の公的資金注入を要請すれば銀行の経営状態が悪いという不信を招くのではないか、そういう考えのためにお互いちゅうちょして一兆八千億にとどまったのだろうと私は考えております。もし、あれを一兆八千億でなくて十兆あのときに資本注入をしていたら、現在このようなことにあるいはなっていなかったかもしれない。
 それから、一兆八千億というものも、これは自動車で混雑した道を走っているときにどっちに行った方がいいかと言っているのと同じで、本当は両方やってみなければどういう結果になったかわからないのですけれども、それでも一兆八千億で私は貸し渋り対策にいささかでも貢献しているのではなかろうか。今それは恐らく大部分毀損されているという状態になっているかもしれませんが、またこれからの行政あるいは金融機関独自の御努力のいかんによっては次第に回復していく資金である、そう考えております。富士の山ほどお金を積んで端から一円ずつ使いたいというような行政ではやっぱりうまくいかないことが多いのではないか、私はそういうことを申し上げたかったのでございます。
 そして、その後この八つの法案が粛々と成立してまいる過程で、早期公的資金の注入、破綻前の注入ということについても新たなスキームをつくりたい、そういう動きが今進んでいるわけでございますけれども、私はそれもこの大規模な公的資金の注入によって日本の金融システムの安定を図っていきたいという政府、大蔵大臣の強い意志の一つのあらわれであるというふうに理解いたしておりますが、それでよろしいのでございましょうか。
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宮澤喜一#12
○国務大臣(宮澤喜一君) 今年三月の資本注入について、昨日も当委員会でいろいろ御議論がありまして、全く無意味であった、失敗であった等々いろいろ御批判がございました、貸し渋り緩和には効果がなかったではないか。しかし、あの注入の基本は、あのときの、私ではございませんが、前任者、政府がしばしば申し上げておりますように、日本に対する、日本の金融システムに対する国際的な批判あるいは危機感が非常に強くなっていた、これに対応しなければならなかったというのが基本の理由でございます。
 昨年の十一月に金融危機が発生をしまして、突如としてそれが蔓延することになりました。東南アジアの影響もございましたけれども、その結果として日本の金融機関の海外における信用は急速に失墜いたしまして、昨年暮れのいわゆるジャパン・プレミアムは一%に達したわけでございます。一%というのはほとんど屈辱的なレートでございますが、そこまで日本の金融機関は疑われた。とれるところが一%、それでもとれないところも出たということでございますから、これに対してはどうしても対処しなければならなかったと私は思っておりまして、三月の結果、決算期を過ぎまして事態は平穏になりました。
 その後、しかし再びここに来まして、また〇・五%というようなレートが出ておりまして心配なことでございますけれども、少なくともあの三月の投入というのはそういう意味合いがあった。当時は、皆様御存じであったはずでございますけれども、貸し渋りの効果がなかったがためにという御議論は、それはそれといたしまして、本来の目的は違うところにあった。
 今日のことでございますけれども、日本の金融機関がこれだけ大きな貸し出しをしていながら資本的には非常に過少であるということはよく知られておりますし、先般のG7におきましても、この状況を何とか、自分たちにはどうにもならないことなので、国会のお許しを得て日本が早く公的資金導入によって解決してほしい、これは日本の国内問題にとどまらないというような強い表明がありましたことは御存じのとおりでございますので、この法案に引き続きまして、早期健全化スキームにつきましても国会で御審議をいただきまして成立することを心から願っておるところでございます。
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木村仁#13
○木村仁君 前置きが少し長くなってしまいまして申しわけございませんが、いわゆる金融機能再生法案について一、二だけ御質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたように、金融機能再生法案は、基本的に、破綻した銀行、破綻した金融機関の処理の問題、そして再建の問題、こういうことを中心につくられていると思いますし、また政府が提案いたしました最初の金融再生法案におきましても、公的資金の早期注入と別に、破綻時におけるその処理ということを目標としたものであったと思います。
 しかしながら、現行の金融安定化緊急措置法を廃止する中で、一つのパスができてまいったわけでございます。それは、破綻を心配する金融機関の申し出によって、再生委員会が手続をとってブリッジバンクあるいは公的管理というものに持ち込んでいって、そして合併なり子会社になるという形で生き返っていくという姿が出てきた。これは大変難しい協議の過程で出てきた一つの妥協の案であろうと思います。
 昨日来いろいろ議論されておりますから私も理解はいたしているのでございますが、確認の意味でございますけれども、破綻前の、破綻を心配する金融機関がこのスキームの中に入ってきた場合には、破綻という烙印を押されないでまた生き返っていくことができるのかどうか、その点を一つだけ確認しておきたいと存じます。
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枝野幸男#14
○衆議院議員(枝野幸男君) 特別公的管理の仕組みは、生き返らせる仕組みではございません。したがいまして、生き返ることはございません。
 特別公的管理は、いわば破産手続など一般の金融機関に適用いたしますとその影響が大きい場合があることをかんがみまして、当該金融機関を整理、清算する手続として、国の管理と信用のもとに一気にデフォルトなどを生じさせない形でちょっと時間をかけて整理、清算をしていくというものでございます。したがいまして、生き返るものではございません。
 破綻という言葉の前と後というような話がございますが、破綻は預金保険法で定義がなされておりまして、その預金保険法の破綻に該当するということを言ってしまいますと、その瞬間に国の信用のある国有銀行になったとしてもデフォルトが生じるおそれがあるという危惧が一部の方からもございまして、それであるならば預金保険法の破綻という定義には当てなくてもいいでしょうと。そのかわり、要するに存続可能ではなくなった金融機関について、この特別公的管理という仕組みで国の管理と信用のもとで整理、清算、解体をする手続に入れるようにした、これが今回の修正の趣旨でございます。
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木村仁#15
○木村仁君 今、特別公的管理という方を御説明いただきましたけれども、この修正後の法律案にはブリッジバンクというものも入っているわけでございますが、今おっしゃられましたことは当然ブリッジバンクにもそのとおり適用できるというふうに考えてよろしいのでしょうか。つまり、ブリッジバンクというルートに入っていっても生き返るわけではない、こういうふうに考えてよろしいのでしょうか。
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枝野幸男#16
○衆議院議員(枝野幸男君) むしろブリッジバンクの場合の方が明確でございまして、ブリッジバンクの場合は逆にある意味では預金保険法における破綻をしている場合というふうに限定されていると理解していただいてよろしいかと思います。
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木村仁#17
○木村仁君 そこで、もう一つお尋ねいたしますけれども、これはある新聞に、ちょっと私探しまして出てこないものですから申しわけないんですけれども、この今回のスキームでは、特別公的管理は大手金融機関に妥当しそうだし、ブリッジバンクの方は中小金融機関に援用されるようであるというふうに説明されておりましたけれども、これは正しいのでしょうか、間違いでしょうか。
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枝野幸男#18
○衆議院議員(枝野幸男君) 大手と中小という分け方が厳格な意味でいいのかどうかということはいろいろあろうかと思いますが、特別公的管理の方は、いわゆる破綻の認定をしてしまって、そしてその状況で放置をいたして清算手続に入りますと、例えば国際業務などを大きく行っているところにデフォルトが生じる、あるいは金融整理管財人からブリッジバンクなどというルートの場合ですと、健全な融資先に対する融資を短期的につないでいくということについてもなかなか難しい部分が特別公的管理の場合よりもあるということなどをかんがみまして、影響の非常に大きな場合については特別公的管理で国の信用で一種のオープンバンク方式で整理、清算をしていく、影響がそれほど大きくない金融機関については金融整理管財人あるいはそこからブリッジバンクというルートを通じて、もちろんこれによっても影響を小さくするための手当てはできておりますが、そういった形で処理をしていくということで、一般的には確かに大手、中小ということになるかもしれませんが、むしろ影響の大きさという部分で分けられるという理解をしていただいてよろしいかと思います。
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木村仁#19
○木村仁君 破綻前に公的資金の注入を断行して破綻を防ぐ、それによって我が国の金融システム全体の再生を図っていくというのが公的資金注入の考え方だろうと思いますが、今一連の御答弁をいただいてはっきりいたしますことは、現在私どもが審議しております金融機能再生法という法律は破綻を来した金融機関の整理をスムーズにやっていくための法律であると。したがいまして、やはりそこに破綻前の金融機関が申し出をすることによって手続が始まるという面があり、またかなり大規模な金融機関もそのような手続をとるということができるということではありますけれども、この法律だけで金融システムの再生が図られるということではなくて、やはりいろんな方も御議論をいただきましたように、車の両輪、もう一つの法律がどうしても必要であろうと私は考えております。
 したがいまして、今の法案が成立することをしっかり希望することは確かでございますけれども、二月におつくりいただいた法律を廃止するという部分は大変私は残念に思っております。二月の時点におきましても、衆議院は自民党多数でございましたけれども、参議院は非常に微妙な構成になっていたわけでございます。その中でつくられた法律、これが七カ月後には廃止されるということは、やはりどうも朝令暮改という評価を後で受けそうな気がして仕方がないんです。
 したがいまして、G7でも問題になりましたような大胆な、いわゆる兵力の逐次注入とか溝次注入、少しずつ兵力を注入していって結局負けるということでなくて、大胆に公的資金を注入するなら注入するということができるようなシステム、ぜひそういうシステムをおつくりいただきたい。これは今衆議院の方、参議院も含めてと思いますけれども、与野党で議論されておりますので、けさの新聞等の記事にございますけれども、まだ協議が続いておると思いますので、できれば御協力をいただきたい、こういうことを念願いたす次第でございます。
 次に、整理回収機構の問題について簡単な質問をさせていただきます。
 現在、住宅金融債権管理機構及び整理回収銀行、この二つがあり、その後にまた買取機構のCCPCですか、これは民間のものでありますけれども、そういう機構があって、劣化した債権を引き受け、そしてその回収に当たっているということでございます。
 現在どうなっているかということはもうお聞きする必要もないと思いますけれども、例えば住宅金融債権管理機構、これは千七十五人の職員がおられまして、そして中坊社長のもとに整理を行っておる。職員の大部分は金融機関関係から出向したりあるいはその経験のおありになる方が働いておられるようでございますし、また整理回収銀行も約七百三十人ほどの職員がおられまして、そして回収に当たっておられます。その資本も非常に大きな金額でございまして、住宅金融債権管理機構が約二千億、それから整理回収銀行の方が千六百億、非常に大きな資金になっております。
 今度の法律が成立しますと、この二つの機関が合併してさらに大きな機関になっていくわけでございますけれども、現在の組織、規模、そういうものがどんなものになっていくだろうか、それについてどなたか、金融監督庁でよろしゅうございますか、お答えいただきますれば幸いでございます。――失礼しました。提案者、どんな規模のものをお考えになっておるかということでございます。
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枝野幸男#20
○衆議院議員(枝野幸男君) この新しいいわゆる日本版RTCの組織、規模等でございますが、例えば金融機関の不良債権の状況、それがどのぐらい日本版RTCに移っていくかということの状況によって必要とされる規模あるいはその専門スタッフのレベル等についても非常に幅があるのかなというふうに考えております。
 そうした点を考慮いたしまして、当初の野党三会派の提案ではこれを公益法人として、認可法人として設立をしようというような話でありましたが、中坊住宅債権管理機構の社長さんなどの御意見なども踏まえまして、むしろ柔軟性を持った組織の方がいいだろうということで、あえて株式会社形式、民間の形の方が人の採用その他についても柔軟性を持てるというようなことがあって、実は株式会社方式に修正で変更をいたしました。
 基本的には、新しい日本版RTCの執行部、ここは与野党間の覚書で現在の住管機構の皆さんを中心に、中坊社長にそのまま引き継いでいただきたいというふうに私どもは理解をいたしておりますが、そこでのこれまでの経験などを踏まえて柔軟にやっていきたい。
 ただ、当然のことながら、従来の住管機構の規模よりも整理回収銀行が吸収する分、さらには新たに不良債権を取得して回収に当たっていく分ということでふえるというふうに考えておりますが、ただ、整理回収銀行の現在のスタッフが、専従の方、正規職員の方の数が非常に少なくて、破綻した金融機関からのある意味では雇用対策的に一時雇用していらっしゃる方がいて、そういった方のモラル、つまり勤労意欲の部分のところはどうなのだろうか、いろんなさまざまな問題点があるようでございます。ここは民間企業の経営者として新しい日本版RTCの中坊社長以下の経営判断の中でどれぐらい引き継いでいただくか、そういったことを柔軟に対応していただきたいというふうに考えております。
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木村仁#21
○木村仁君 ありがとうございました。
 五千二百億の日本リースに対する債権を放棄するという話が出ておりましたときに、やはり民間の金融機関の、そういった危機的な状況の中で行われる金融の世界では常識的なことであるかもしれないけれども、一般国民の気持ちには到底そぐわない。したがって、長銀自身がそれを償却あるいは放棄するのはいいけれども、その後はちゃんとやっぱり回収すべきものは回収して公的部分に返ってくる、そういうことが必要ではないかというのが多くの人々の考え方であったと思います。
 ということは、これから破綻金融機関に対して、あるいは破綻していない金融機関に対しても公的資金が注入され、非常に劣化した債権がそちらの方で引き受けられていくとすれば、その機構自身が非常に効率性の高い、そして回収能力の高い機関でなければいけないであろう、そういうふうに思います。
 現在、両機構がこれまでに回収した比率でいきますと大体二〇%ぐらい、これが非常に効率的なものであるかどうかということは私には判断がつきません。一生懸命やっていただいていると思います。しかし、今後ますます新しいシステムのもとでこれが効果的な効率的な会社となるように、これはもう立法者の仕事ではないのかもしれませんけれども、注目していかなければいけないと考えております。
 次に、金融再生委員会のことでございますが、これは時限的な委員会、そしてそれが終了した後は金融庁というものがこの分野を統括していく、こういうことになるようでございますが、この規模としては、現在の金融監督庁の組織に、委員会の総務部門でありますとか、新たに加わってまいります金融システムに関する企画部門、こういうものを加えた程度というような比較的コンパクトな姿になるというふうに考えてよろしゅうございますでしょうか。
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池田元久#22
○衆議院議員(池田元久君) お答えをいたします。
 金融再生委員会設置法第十四条に、「事務局を置く。」ということになっております。その規模、人員を決めるのはこれからです。ただし、二〇〇一年三月までに不良債権問題の解決に集中的に取り組むというのであれば、現在の金融監督庁に多少の人員を加えた程度では明らかに不足すると思います。経済、法律に詳しい職員を思い切って多数集めるべきであると私は思います。
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木村仁#23
○木村仁君 金融システムの危機の問題、これは今世紀二度目の問題であろう。一度は一九二九年の大恐慌以降の金融恐慌、そして今回の大失敗、こういうことであろうと思います。
 そして、それが幸いにして二〇〇一年までに、あるいは片づかないかもしれませんけれども、鋭意努力をして片づけるとして、それからまた平常の金融システムとして機能していくわけでございますが、この何年かの傾向を見ておりますと、あるいは証券会社の不祥事の問題、そして金融システムの危機の問題、こういうものを通じてこれを監督、指導する機構がだんだん私は大きくなっていくというふうに危惧をいたしております。平常時であれば、金融機関の良識あるいはその経営能力に任せていくべき問題が多いはずでございますから、危機的な状況の中をしっかり監督、管理することは別として、それが肥大化したまま将来にわたって進んでいくというようなことがないようにしなければいけないと私は存じております。
 そして、これは恐らく反撃をいただくから御答弁はいただかない方がいいと思うのでございますけれども、私は、大蔵省の皆さんにしっかり反省していただき、その構造的な欠陥を直しながら、大蔵省が一元的に金融の問題は財政とともに運営していくのがよろしいと思っております。
 これは別として、やはり今後、この数年間、委員会ができて、これは内閣からかなり独立した機能を営んでいくとすれば、例えば大蔵大臣が国際的な会議に出ていかれるときに、日本の大蔵大臣は、現在の宮澤大蔵大臣はもう何度もそういう御経験がおありになり世界的に有名でありますからよろしいのでありますが、必ずしもそうでない方が大蔵大臣になられることもあります。能力があっても世界的には知られていない。
 そうすると、やはりG7等においての比重が軽くなってきます。そこへもってきて、いや、私は財政のことはわかりますが金融のことはわかりませんよと、こういうことではやはり日本の世界一流国としての面目が立たない、こういうこともあろうかと思いますから、何とかこれは、分けられるけれども、そういった場ではきちっと整合性のある発言ができるような形を持っていかなければいけない、こういうふうに考えますけれども、大蔵大臣、いかがでございましょうか。
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宮澤喜一#24
○国務大臣(宮澤喜一君) いろいろその問題は各党の協議でも御議論になりましたし、将来に属していることでもございますので、ちょっと私から申し上げることはこの際御遠慮させていただきます。
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池田元久#25
○衆議院議員(池田元久君) 木村議員に申し上げますが、別に反撃するつもりはございません。政権党にいらっしゃる立場ですから、ぜひこの金融監督体制の強化について協力していただきたいという立場からお答え申し上げたいと思います。
 御存じのように、金融行政はビッグバン時代に入りまして、これまでの密室業者行政から市場中心の行政への転換が迫られています。別の言葉で言えば、事前指導型行政から事後チェック型行政へ転換しなければならない。最近のように銀行検査を強化充実していけば多くの人員が必要となるわけです。米国の例をとれば、銀行監督は通貨監督庁など四機関で八千人、またいわゆるSEC、証券取引委員会は一九九五年の定員で三千三十九人となっているわけでありますが、我が日本の金融監督庁は、これに比べて、証券取引等監視委員会の九十八人を合わせて四百三人となっているわけです。私も行政のスリム化というのは必要だと思いますが、行政需要の多いところ、ないところ、めり張りをつけてやるべきだと考えております。
 それから、もう一言申し上げますと、検査をしっかりやれば公的資金の投入は少なくなるわけでありまして、私は日本の金融監督体制は抜本的に強めるべきであると思います。ぜひ木村議員の御協力もいただきたいと思います。
 また、G7の問題でございますが、これはよく私も金融監督庁の対案のときも答弁をいたしましたが、要するに、先進七カ国大蔵大臣・中央銀行総裁会議というこのG7では、財政や国際金融を担当する大蔵大臣と金融政策を担当する日銀総裁が出席することになりますから、不都合はないと考えます。
 以上です。
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木村仁#26
○木村仁君 時間が迫ってまいりますので、次に進ませていただきます。
 債権回収業、サービサーの問題でございますけれども、これは大変時宜を得た立法ではないかと考えております。ただ、資本金が五億円以上という非常に大きな基礎を持った会社になっておりますし、恐らく弁護士の世界の皆さんの協力をいただけるのではないかと思いますから安心でございますけれども、問題が問題でありますから、よほどしっかり最初から議論しておかないと、債権者にとっても債務者にとっても大変不都合な組織になるというものもまた出てくるおそれもあります。
 そこで、まずお尋ねをしたいんですけれども、私どものもとにも弁護士会から、これは反対であるという意見が届いておりましたけれども、もちろん明治以来ずっと弁護士の仕事であったことを、時間は限られておるのかもしれませんけれども、とっていくわけでありますから、反対があるのは当然だと思います。
 この間の協議は行われ、そしてうまく決着がついてこの法律ができているのでありましょうか、発議者にお尋ねしたいと思います。
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杉浦正健#27
○衆議院議員(杉浦正健君) 木村委員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、私どもの金融再生トータルプランに深い御理解を賜っておることに対して敬意を表する次第でございます。
 御指摘の点でありますが、この法律は、御承知のとおり、弁護士法七十二条、七十三条によりまして明治維新以来弁護士が業として債権回収を行う業を独占してきたというのを緩和するわけであります。一種の規制緩和であります。そして、いろいろ聞いておりますが、かなり多くの会社が誕生するのではないか。新しい業種が誕生するわけで、雇用も生まれますが、そういう結果になると思われるわけでございます。
 そういうことにかんがみまして、私どもは当初から弁護士会と御協議をいただきながらやってまいっております。宮澤先生のもとで本部ができ、このプロジェクトチームが発足した当初から、日弁連にはオブザーバーとして私どものプロジェクトチームに参加をしていただいて議論をいたしてまいっております。
 御意見は十分に承ってまいりましたし、資本金を五億円以上にするというのも弁護士会の御意見であります。それから、常務に係る取締役を一名以上会社に入れる、これも弁護士会の御提言でございます。暴力団の関係者を徹底的に排除するとか行為規制を厳しくするとかいう点につきまして、弁護士会の御意見を十分に承り、弁護士会としてもPTを発足させて現状調査もアメリカに行ってなさったそうでありましたが、そういう事情をよく承って十分な御議論をさせていただいてつくってまいりましたので、御理解は十分いただけておると。
 日弁連はああいう大きい組織ですから、一、二反対の方がいらっしゃるのは当然でありますが、日弁連としての御理解はいただいた上でここまで来ていると御理解いただいてよろしいと思います。
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木村仁#28
○木村仁君 多分、弁護士会、弁護士の皆様方の全面的な理解と協力が得られて初めてこの会社はうまく機能していくと存じますので、そういうことを期待しておきたいと思います。
 それから、いわゆるサラ金に係る債権の回収というのは本法の適用外だというふうに聞いておりますが、もしそうだといたしますと、これはサラリーマン金融、このサービサーというのは債権者に対するサービスをする会社であると同時に、やっぱり債務者に対してもソフトな取り立てを行うという意味ではサービスをするもので、恐らく大手のサラ金業でも、このサービサーを使えば経費もアウトソーシングで安くなるし、そして対債務者との接触面でもソフトになるのではないかと思うから、私はこれを除外するというのは大変残念に思うんです。
 これは議論に議論を重ねた結果そういうことになったんでしょうから、この時点で文句を言うつもりはないのでございますが、将来また機会がありますれば、そういうことをお考えいただいたらどうか。これも運用を見てうまくいきそうならばサラ金の分野にも入れていただいた方がいいのではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
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上田勇#29
○衆議院議員(上田勇君) お答えいたします。
 今先生御指摘のとおり、今回の法案におきましては貸金業者につきましては銀行系ノンバンクに限らせていただいているものでありまして、またそれも、ここでは法案の第二条第一項で貸金業者の有する貸付債権につきましては不動産担保つき事業者向けのものに限定するということでございますので、個人向け融資が中心となりますサラ金等は除外されているところでございます。
 これは原案におきましても、本法案の目的が金融機関が有する不良債権の実質的な処理の促進を図るということが目的とされているわけでございまして、原案の提出者の意図としてもいわゆるサラ金等の貸金業者の個人向け債権は主たる対象とはしていなかったところでございまして、与野党協議の中でそれを一層明確にしたというところでございます。
 なお、協議をいたしまして、修正案におきましては、この法案の運用の実態を見まして、五年後には見直すというような規定を設けているところでございます。
 ぜひとも、当初限定的な出発になりますが、この制度が円滑に進むことを期待いたしまして、それが本当に円滑に進むようでありますれば、五年後にその見直しにおいて債権対象の拡大等もその中に含まれて検討すべきものだというふうに理解している次第でございます。
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