外交・防衛委員会

1999-04-14 参議院 全204発言

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会議録情報#0
平成十一年四月十四日(水曜日)
   午前十一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     小川 敏夫君     江田 五月君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         河本 英典君
    理 事
                依田 智治君
                吉村剛太郎君
                柳田  稔君
                高野 博師君
                小泉 親司君
    委 員
                岩崎 純三君
                大野つや子君
                亀谷 博昭君
                佐々木知子君
                村上 正邦君
                森山  裕君
                江田 五月君
                齋藤  勁君
                吉田 之久君
                続  訓弘君
                立木  洋君
                田  英夫君
                田村 秀昭君
                山崎  力君
                佐藤 道夫君
   国務大臣
       外務大臣     高村 正彦君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  野呂田芳成君
   政府委員
       警察庁警備局長  金重 凱之君
       防衛庁運用局長  柳澤 協二君
       防衛施設庁長官  大森 敬治君
       防衛施設庁総務
       部長       山中 昭栄君
       防衛施設庁施設
       部長       宝槻 吉昭君
       外務大臣官房審
       議官       小松 一郎君
       外務省総合外交
       政策局長     加藤 良三君
       外務省アジア局
       長        阿南 惟茂君
       外務省北米局長  竹内 行夫君
       外務省欧亜局長  西村 六善君
       外務省経済局長  大島正太郎君
       外務省経済協力
       局長       大島 賢三君
       外務省条約局長  東郷 和彦君
       大蔵省国際局長  黒田 東彦君
       海上保安庁長官  楠木 行雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫻川 明巧君
   参考人
       国際協力事業団
       総裁       藤田 公郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○国際通貨基金協定の第四次改正の受諾について
 承認を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
○アフリカ開発銀行を設立する協定の改正の受諾
 について承認を求めるの件(内閣提出、衆議院
 送付)
○所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
 脱税の防止のための日本国政府とマレイシア政
 府との間の協定の締結について承認を求めるの
 件(内閣提出)
○所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
 脱税の防止のための日本国政府とカナダ政府と
 の間の条約を改正する議定書の締結について承
 認を求めるの件(内閣提出)
○所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
 脱税の防止のための日本国とスウェーデンとの
 間の条約を改正する議定書の締結について承認
 を求めるの件(内閣提出)

    ─────────────
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河本英典#1
○委員長(河本英典君) ただいまから外交・防衛委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国際通貨基金協定の第四次改正の受諾について承認を求めるの件外一件の審査のため、本日の委員会に国際協力事業団総裁藤田公郎君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本英典#2
○委員長(河本英典君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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河本英典#3
○委員長(河本英典君) 次に、国際通貨基金協定の第四次改正の受諾について承認を求めるの件及びアフリカ開発銀行を設立する協定の改正の受諾について承認を求めるの件、以上二件を便宜一括して議題といたします。
 両件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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齋藤勁#4
○齋藤勁君 民主党の齋藤です。
 国際通貨基金協定の第四次改正について若干お伺いいたします。
 今回のいわゆるIMF協定第四次改正につきまして、その改正の経緯、そしてまた、これはいわゆる発効に至る要件があるわけですけれども、その見通しにつきましてお尋ねさせていただきます。
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高村正彦#5
○国務大臣(高村正彦君) 国際通貨基金協定の一九六九年の改正により、IMFが創出する資産として、新たに特別引き出し権、いわゆるSDRが導入されました。SDRはこれまで一九七〇年から七二年、及び一九七九年から八一年の二期にわたり配分されましたが、その後にIMFに加盟した国がSDRの配分を受けていない等の問題が生じておりました。
 IMFにおいてSDRの新規配分をめぐる検討が行われた結果、一昨年九月の総務会において、各国のSDRの純累積配分額の出資額に対する比率が一律約二九%となるようにSDRの特別配分を行う協定改正案が承認されました。今回の改正が発効するためには、総投票権数の八五%を有する百十カ国以上の加盟国が改正案を受諾する必要がありますが、現在五十一カ国がこの協定改正を受諾し、その他の加盟国も受諾のための国内手続を進めていると承知しております。
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齋藤勁#6
○齋藤勁君 今回の配分で、我が国の配分を受けるという内容についてはいかがでしょうか。今度の特別配分について、我が国の新たに配分を受ける内容についておわかりですか。
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大島正太郎#7
○政府委員(大島正太郎君) お答え申し上げます。
 我が国の今回の配分は、額にいたしまして二千五百億円でございます。
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齋藤勁#8
○齋藤勁君 次に、過日、高村外務大臣は三月の末に第二回アジア欧州外相会議、ASEMに参加されまして、会合の内容については報道等でるる伺っているんですが、この会合では話し合われなかったかもわかりませんが、話し合われていればそれも含めてお聞きしたいんです。
 現在のユーゴのコソボ紛争、これについて外務省として、日々刻々と状況もいろいろ変わっておりますが、今のコソボ紛争全部について御説明していただくと長くなるんですが、我が国としての把握の概略、それから、言ってみれば難民が非常に周辺各国に流出して移動しているわけですけれども、我が国としての今のユーゴのコソボ問題についての態度、対応策についてお聞かせいただければと思います。
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高村正彦#9
○国務大臣(高村正彦君) 昨年三月以降、欧米諸国はコソボ問題の政治的解決を目指して、国連安保理、G8、ランブイエ会議、パリ会議等の場で粘り強い外交努力を重ねてきたわけでありますが、欧米諸国のそのような外交努力にもかかわらずユーゴ政府がコソボ問題解決のための平和合意案をかたくなに拒否し、他方で国連安保理決議に反した行動をとり続けてきたわけであります。
 我が国としては、コソボ問題の最終的解決のためには、ユーゴ政府及びコソボ・アルバニア人の両当事者間の和平合意が不可欠であると考えており、ユーゴ政府が国際社会の要求にこたえ、コソボから軍及び治安部隊を撤退させて難民を帰還させ、和平合意案を早急に受け入れることを求めていく考えでございます。
 また我が国は、コソボにおける大量の難民、避難民の発生を重大な懸念を持って受けとめており、このような危機的状況に迅速に対応するため、国連難民高等弁務官事務所、UNHCR等を通じた千五百万ドルの支援を決定し、テント一千張りを同事務所に譲渡したわけでございます。
 さらに、本日帰国予定の外務省の現地調査団による調査結果を踏まえ、今夕私は報告を受ける予定にしておりますが、さらなる貢献の可能性を早急に検討していきたいと考えております。
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齋藤勁#10
○齋藤勁君 きょうの報道ですと、米欧の停戦五条件、とにかく無条件降伏向けということで、そういう対応をされているようですけれども、米欧の停戦五条件ということで。外務省として見通しとか何かというのは極めて難しい発言なのかもわかりませんが、今後の方向、推移についてどういう見通しを立てられておりますか。
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高村正彦#11
○国務大臣(高村正彦君) 国際社会の考え方というのは、ロシアを含めて、ユーゴ軍がコソボから引いて、そして難民を無事帰すということは大体同じような意見だと思うんです。
 ただ、国際社会、ロシアなんかちょっと違うのかもしれませんが、今までのユーゴ政府を余り信用しておりませんから、それが担保されるような形をどうつくるかということが今分かれているんだろうと思うんです。何らかの意味の軍を一緒に入れて、そして帰還した難民の安全性が確保できるかどうか。そのときの、何らかの意味の軍をどういう形にするかということでロシア、アメリカなんかはちょっと意見が分かれているということでありますので、そういう国際社会の意見が一致する中でユーゴの側もそれを受け入れてもらうという形が一番いいのだろうと思いますので、日本政府としてもそういったことについては努力していきたい、こういうふうに考えております。
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齋藤勁#12
○齋藤勁君 ありがとうございました。
 次に、防衛庁長官にお伺いします。
 過日、私が三月二十五日の本委員会で幾つか質疑をさせていただいた中で、政府は北朝鮮と断定をされているわけですが、北朝鮮のいわゆる不審船問題、これを私ども国会の方には二十三日からの流れについて文書を含めまして御説明いただいている。
 しかしながら、やりとりの中でも明らかになりましたけれども、二十三日以前から政府の各ポジションでいろいろ断片的情報が入ったということで、国会に二十三日以前につきましても資料を明らかにしてほしい、こういうことを理事会にお願いいたしました。これについて具体的にお尋ねさせていただきたいと思うんです。
 改めて整理してお尋ねいたしますが、二十三日以前、このいわゆる不審船問題についてどういう経緯をたどってこの二十三日に至ったのかということについて御説明していただきたいと思います。
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野呂田芳成#13
○国務大臣(野呂田芳成君) 結論から申し上げますと、いろいろ報道にありましたように、防衛庁としては三月二十二日以前の段階で本件不審船の存在を裏づける情報を入手したという事実はございません。それ以前に、二十一日ごろから、まことに断片的であって確証のない情報が通常の警戒監視活動をやっているP3C等からあったということで、これはまことに断片的なものであって、不審船の存在を裏づける情報を入手したという事実はないわけであります。
 今般の不審船事案につきましては、通常の警戒監視活動実施中のP3Cが、今言ったように三月二十三日、二隻の不審船らしき船舶を発見した。ただし、この段階においてもP3Cが発見したのは不審船らしき船舶でありまして、具体的な確認がなされたわけではなかったため、訓練に向かっておりました護衛艦を現場に向かわせて船名を確認し、その旨を通報し、海上保安庁がこの船の照合等を行って初めて不審船舶であることが判明した、こういうことであります。
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齋藤勁#14
○齋藤勁君 このことは、二十五日の委員会で、私が米軍情報が先だったんですかというお尋ねをしたら、長官は、いやそうではないんだ、断片的な情報を我が国の情報として収集したんだというやりとりがあったというふうに思います。
 その後、非常に詳細にわたって、一紙のみならず二紙、複数の報道から、二十一日あるいはそれより前からもいろいろ動きがあったんだということが、いわゆる防衛庁筋とか防衛庁の情報とか、情報本部に伝えられたとか、防衛庁のどこかのセクションが、会見しているかどうかは別にして、説明をしているというようなことで、そうでなければ報道できないようなことが非常に詳細にわたって出ています。
 例えば、四月三日の読売新聞ですが、十八日から十九日にかけてもう北朝鮮の清津を出ているんだということとか、「狙われた週末」という見出しもありまして、二十一日午後十時からもう無線交信を始めて、不審電波をキャッチしたのが防衛庁の美保通信所なんだと。この美保通信所という記事が出てくるのは読売一紙だけじゃなくて、朝日新聞でも、二十一日午後十時、鳥取県の防衛庁美保通信所、通称象のおりの円形アンテナがこれを傍受している、こういう報道がなされています。
 これは非常に詳細にわたっていますから、最終的に逃げられた、捕獲できなかったわけですけれども、どういう経緯をたどってきたのかということをこうやって読めば、ああそうか、これは政府がこういうことでキャッチをして、しかし最終的に警告射撃をしたけれども捕獲できなかったということなんですが、防衛庁長官、これらはそうすると記者会見とかどこかのセクションで説明をしたという事実はないわけですか、これは。
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野呂田芳成#15
○国務大臣(野呂田芳成君) 二十三日の段階でも、らしきものという程度のことでありまして、不審船としたのは海上保安庁が我が方の情報を得て船舶の照合を行った結果、不審船舶というふうに認定したわけであります。
 例えば、これはかなり権威のある雑誌でありますが、ある方が書いておりますが、二つの情報が入ったと。一つは、三月十九日に第一報が入って、それは韓国の情報機関によって、日本海を渡ってきた韓国側国家情報員から公安調査庁、カウンターパートへの連絡が入ったと。第二報はアメリカ国防総省からの通報だった、あて先は海上自衛隊のSF司令部にもたらされたというふうに書いてありますが、このような事実は一切ないということをきょう明白に申し上げておきたいと思います。
 したがって、私どもが二十三日以降の情報について、少なくとも防衛庁が記者会見をしていろいろなことを言ったという事実はないということをきょうは明白に否定しておきたいと思います。
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齋藤勁#16
○齋藤勁君 二十三日以前ですか。
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野呂田芳成#17
○国務大臣(野呂田芳成君) はい。二十三日以前のことについて、今私がここで答弁したようなことがあったら二十三日に私がしゃべっております。
 不審船かどうかは別として、断片的な情報は二十三日以前にありましたけれども、それは通常の監視活動の中でそういうものがあった。だけれども、二十二日以前の段階でそういう不審船の存在を裏づける情報を入手していたという事実は全くありません。二十三日になりまして二そうの不審船らしき船舶を発見した。この段階でも私どもは、不審船らしき船舶でありまして、具体的な確認ができなかったから訓練に向かっていた護衛艦を現場に向かわせて船名を確認した、こういうことであります。
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齋藤勁#18
○齋藤勁君 そうすると、この幾つかの報道は、二十三日以前のいわゆる不審電波のキャッチ等については独自の取材で、防衛庁とか関係者とか、防衛庁情報本部とか警察庁とか、いろいろ各省庁も出てくるんですけれども、これは独自の取材で記者会見したことではないと。記者会見と書いてありませんから記者会見ではないと思うんですけれども、では、こういう報道の内容についてはどういうふうに御説明されますか。
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野呂田芳成#19
○国務大臣(野呂田芳成君) 例えばこの雑誌に出ていることでも、ニュースソースはどこなのか、全くあり得ないことをここに書かれているわけでありまして、こういうものに私たちが答弁する責任はないわけでありまして、防衛庁に限らずあとはどういう関係機関があるのかわかりませんが、報道は努力されて自分でとったわけでしょうが、私どもとしては情報源等については知り得ないところでありますし、またそういう報道について私どもが責任を持って答える立場にはない、こういうふうに思っております。
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齋藤勁#20
○齋藤勁君 一つ非常に奇妙に思うんです。我が国の防衛システムについてどの程度公表するかしないかというのは国益として基本的にあろうかというふうに思います。こうやって議論を聞いていますと、これは記者会見したことではないんだ、コメントしたことではないんだということは私たちはここでわかります、この場にいる者として。
 ただ、こういう国会の議論なしにこの新聞を見ている人は、ああそうだったのか、二十一日にもう我が国の鳥取県の防衛庁美保通信所では不審電波を傍受して、そういうような役割をしているんだなと。「防衛庁幹部の認識は「数ある不審船情報の一つ」だった。」というくだりもある。これは朝日新聞です。読売新聞を読む人も同じように、ああ「狙われた週末」だと。ところが、国会の正規のやりとりの中では、いやこういうことはコメントしていませんよ、これは通常の監視活動の一つなんですよということで、非常にずれ、乖離があります。これはどういうふうに国民に説明していかれますか。
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野呂田芳成#21
○国務大臣(野呂田芳成君) 私どもは、この不審船の事案につきましては、かなり入念に情報の公開はしたつもりでありまして、むしろ情報の公開し過ぎだと、正式な会見でもそういう面もなきにしもあらずだと思うくらい情報は公開しているつもりでありますし、国会の方にも包み隠さずすべて出しているつもりであります。
 ですから、各雑誌や新聞が独自に書いていることについて私どもに責任を負えと言われてもこれは責任の負いようがないのであって、中には全く私どもが知らないかあるいは存在しない事実を書いたようなこともあるようにも思われます。少なくとも、ある権威ある雑誌に出たことでは、アメリカ国防総省から海上自衛隊の司令部に情報がもたらされたなんという事実は金輪際ないということだけははっきり申し上げていいと思っております。
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齋藤勁#22
○齋藤勁君 長官に別に報道機関に対して云々ということではないんです。報道は報道でニュースソースは明かしませんでしょうけれども、明らかにしていくと。ただ、よっぽど確証がなきゃ書かないと思うんです、大変なことです、重大な事件ですから。
 そこでもう一つ、野中官房長官が三月二十九日の政府・与党協議会で、沿岸警備の実態というのはさらけ出しちゃいけないんだということで、これは後からの報道の感じでしょうけれども、「海上警備体制暴露に官房長官がイライラ 「さらけ出すな」運輸相らに警告」と、こういう見出しであります。これは衆議院の委員会の議事録ですと、野中国務大臣は、「事案の概要につきましてはできる限り国民の皆さんに対して御説明を申し上げることを基本といたしながらも、他方、その結果として、我が国の情報の収集、警備の体制、能力の詳細が他国に知られることになれば、これ自体、国の安全保障に重大な影響を与えかねないわけでございます」と、四月一日の衆議院ガイドライン特別委員会でこの二十九日の政府・与党協議会の中での発言に対する答弁がされております。
 きょうは運輸大臣はお見えでございませんが、防衛庁長官、この野中官房長官の政府・与党協議会での発言というのは、具体的に両大臣いわゆる運輸大臣あるいは防衛庁長官のこれまでの記者会見やあるいはテレビ発言等を指しているのか、いやそうではなくて私が先ほど来言っていた数紙の新聞報道を指して官房長官がこの政府・与党協議会で発言したのか。これは同じ閣僚の一人として野中官房長官の発言についてはどういうふうに受けとめられますか。
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野呂田芳成#23
○国務大臣(野呂田芳成君) 野中長官がどういう御趣旨のもとで述べられたかは別としまして、私としても、国家の安全保障にかかわる重大な問題でございますから、一方においては事案についてできる限り国民の皆さんに対して御説明申し上げなければいけないところだと思います。また他方、そのことによって我が国の安全保障に重大な影響を与えかねない情報の問題とか体制の問題、能力の問題が全部筒抜けになっていることは望ましくないことでありますから、そういうことについてやっぱり留意していかなければいけない問題だ、こういうことであります。
 先ほど、委員からも御指摘あったとおり、こういう情報をどの段階まで公表するのかということは、非常にこれから政府全体として検討していかなければいけない問題であり、また適切な御指摘をいただいたと思っておりますので、そういうことは私どももぜひひとつ検討していきたい、こう思っているところです。
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齋藤勁#24
○齋藤勁君 長官、言葉じりをとらえて恐縮なんですが、極めて重要なことなんです、これは。官房長官がどういう真意でという、はかりかねるみたいな今発言がございましたが、それじゃ困っちゃうんです、閣僚は一致してもらわないと。だって、この当日は深夜にわたって官邸で対応されたわけです。その後、いろいろな発言をしていることについて野中官房長官がこの政府・与党協議会で発言しているわけでしょう。そのことを今、防衛庁長官が、いや、官房長官はどういうような真意で言ったのかわからないということだと、これは内閣というのは一体どういうことなんだということを、今の答弁で私は感じざるを得ないんです。
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野呂田芳成#25
○国務大臣(野呂田芳成君) それはちょっと誤解があるのではないかと思いますが、委員の御質問がいろいろ出てくる必ずしも正確でない情報に対していらいらされたものかどうかというふうな質問だったから、そのことについて官房長官がどう考えて答えられたかは、そこははかり知れないと言っただけの話でありまして、野中官房長官が議会等で発言したことは、私たちは全くそのとおりでありますから、そういう趣旨に沿ってこれからいかなきゃいかぬことだと思っております。
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齋藤勁#26
○齋藤勁君 率直に、長官、記者会見とかテレビとかいろいろ出られましたね。そのときは、これはやっぱり後から、野中さんがこういう発言をされていますけれども、いや、少し言い過ぎだったのかというふうに思いますか、長官自身。
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野呂田芳成#27
○国務大臣(野呂田芳成君) 私どもが言い過ぎだったかということですか。
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齋藤勁#28
○齋藤勁君 そうです。
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野呂田芳成#29
○国務大臣(野呂田芳成君) 私どもは、非常に悩ましいところなんですが、一方においては委員の皆さんからも情報はなるべく公開しろと言われますし、一方においては我が国の情報収集、警備の体制、能力の詳細が余り他国に知られるようじゃだめだという問題もありますので、そのはざまの中にあって情報の公開というものはどの程度ならば適切なものかということについて、私たちは今度の事件で大変いい勉強をさせていただいたと。
 そういうことで、今、防衛庁に関しては、防衛庁に置かれている重要事態対応会議でひとつその限界等についてきちっと考え方をまとめようということにしているわけであります。
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