行財政改革・税制等に関する特別委員会

2000-05-10 参議院 全64発言

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会議録情報#0
平成十二年五月十日(水曜日)
   午前十時十七分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月九日
    辞任         補欠選任
     山下 栄一君     荒木 清寛君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         陣内 孝雄君
    理 事
                大島 慶久君
                谷川 秀善君
                三浦 一水君
                吉村剛太郎君
                佐藤 泰介君
                藤井 俊男君
                森本 晃司君
                富樫 練三君
               日下部禧代子君
    委 員
                阿南 一成君
                入澤  肇君
                岩瀬 良三君
                岩永 浩美君
                海老原義彦君
                大野つや子君
                片山虎之助君
                亀井 郁夫君
                亀谷 博昭君
                久野 恒一君
                佐藤 昭郎君
                田浦  直君
                中島 啓雄君
                畑   恵君
                水島  裕君
                脇  雅史君
                伊藤 基隆君
                石田 美栄君
                今井  澄君
                江田 五月君
                小川 勝也君
                木俣 佳丈君
                谷林 正昭君
                内藤 正光君
                福山 哲郎君
                荒木 清寛君
                魚住裕一郎君
                海野 義孝君
                林  紀子君
                吉岡 吉典君
                吉川 春子君
                谷本  巍君
                戸田 邦司君
                石井 一二君
   国務大臣
       自治大臣     保利 耕輔君
       国務大臣
       (総務庁長官)  続  訓弘君
   政務次官
       自治政務次官   平林 鴻三君
       総務政務次官   持永 和見君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        石田 祐幸君
       常任委員会専門
       員        入内島 修君
   政府参考人
       地方分権推進委
       員会事務局長   保坂 榮次君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方分権推進法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)

    ─────────────
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陣内孝雄#1
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨九日、山下栄一君が委員を辞任され、その補欠として荒木清寛君が選任されました。
    ─────────────
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陣内孝雄#2
○委員長(陣内孝雄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方分権推進法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に地方分権推進委員会事務局長保坂榮次君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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陣内孝雄#3
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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陣内孝雄#4
○委員長(陣内孝雄君) 地方分権推進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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阿南一成#5
○阿南一成君 自由民主党の阿南一成であります。
 本日、私の持ち時間は十五分とのことでありますので、早速地方分権推進法の一部改正案について質疑をさせていただきます。
 我が国における明治維新、それから戦後改革に次ぐ第三の改革としての地方分権が、平成五年六月の両院における決議に始まり、平成七年五月の地方分権推進法の成立を踏まえて、平成七年七月、推進委員会が設置をされました。そうして、その推進委員会の勧告に基づいて政府による推進計画が作成されたのであります。そして、さらにその推進計画に基づいて平成十一年七月に地方分権一括法の制定を見たところであります。そうして、約九カ月間の準備期間を経て平成十二年四月一日から地方分権一括法が施行され、地方分権は一応その結実を見たところであります。この間の関係者の方々の並々ならぬ御努力に敬意を表したいと思います。
 さて、地方分権推進法は御承知のように本年七月までの時限立法であります。何らかの法的手続をしなければこの法律は失効をしてしまいます。そこで、今回のこの一年延長の法案が提出されたのでありますが、昨年の分権一括法の審議の際にポスト分権法をどうするのかという議論がなされております。
 そのときに、小渕前総理の答弁では、五年の時限立法にしたのは、一定の期限を設定して計画的かつ集中的に取り組むことが肝要であり、推進委員会の活動は指針の勧告と計画の実施状況の監視機能を有しており、存置期間まではそれを見守るべきであり、期限後の体制はその時点での状況を踏まえて判断すべきであろうと答えております。
 一方、推進委員会の諸井委員長は、権限移譲をもっと進めた方がいいし、必置規制の緩和、補助金問題、税財源問題などたくさんの問題が残っていると思う、いろいろな面でまだ地方分権は不十分であることはそのとおりである、今後の問題について国民の皆さん、結局は国会がどう考えるかであると答えております。
 こうした経緯を踏まえたときに、今回のこの一年延長という一部改正法がどういう意味を有しているのか、まずお尋ねをしなければならないと思います。なぜ一年なのか、その間に推進委員会にはどういうことを検討してもらおうとしているのか、単に後は推進法に基づく実施状況を静かに監視してもらえばいいというのか、そしてそれらのためには一年で足りるのか、とりあえず一年延長してまたその時点で考えるということなのか、それとも一年後にはポスト推進委員会を改めて発足させるということなのかどうか。これらの将来展望を含めて総務庁長官に御答弁をお願いすべく質問通告をしておったのでありますが、事前レクで理解をいたしました。時間の都合上、恐縮でございますが、割愛をさせていただきます。
 次に、今回の法改正の中身でありますが、主要な部分は、五年の期限が終わる地方分権推進法の期限を一年延長して六年にするということであろうかと思います。それと同時に、推進法の第十一条一項の「勧告等の尊重等」の規定を削除することとしておられます。この規定は、「内閣総理大臣は、前条の勧告又は意見を受けたときは、これを尊重しなければならない。」と、いわゆる審議会の勧告、答申、意見等の尊重規定であります。これを削除するというのは、もう地方分権推進委員会からの意見などは尊重しないというように受け取れないこともないのでありますが、その点について一応確認をしておこうと思います。
 およそ政府が設置するこの種の審議会は、政府がお願いをして有識者の方々にお集まりいただいて、時間をかけてすばらしい意見を集約していただき、その後の行政に反映をさせるものであり、本来、尊重規定がなくても政府が尊重すべきは理の当然であろうかと私は思うのであります。
 政府は、昨年成立した中央省庁等改革関係法施行法において、各省庁に設置されていたこの種の審議会の根拠法の、審議会の意見を聴し、かつその意見を尊重しなければならないという規定を、審議会の意見を聞かなければならないと改正をいたしております。これは、政策決定責任者を明確にするという各省等設置法の整理の際に、言わずもがなの規定を整理したものと理解をいたしております。今回のこの推進法の改正もそれらとの整合性をとるということであろうかと思いますが、念のため総務庁長官に確認の意味で質問通告をいたしておりましたが、この点も確認できましたので、時間の都合上割愛をさせていただきます。総務庁長官にせっかく御準備をいただきましたことに心から感謝を申し上げる次第であります。
 次に、分権に伴う税財源の強化拡充についてお伺いをいたします。
 昨年の地方分権一括法の審議の際にもこの点については大変議論がありました。委員会での討論でも、財源の裏づけのないこの分権一括法はミスマッチの法案だ、車にエンジンがないのも同然だ、地方分権に値しない欠陥法案だなどなど多くの質疑者から指摘をされております。地方団体からしてみれば、権限が与えられてもその裏づけとなる財源措置がなされていないのは大変困るという悲鳴にも似た声も上がっておりました。
 これに対する政府の答弁は、小渕前総理は、経済情勢の推移や税制の抜本的改革を見きわめつつ総合的に検討していくべきだと答弁をされております。宮澤大蔵大臣は、年二%成長が続くような我が国経済が正常になったときに財政の根本改革をしなければならない、国と地方で税目のやりとりをすることにならざるを得ないと答え、今はできないが将来経済情勢が好転すれば必ず税収の国と地方の配分変更を実行すると約束をしていると承知をいたしております。
 そこで、平林自治総括政務次官にお伺いをいたします。
 平林次官は自治省出身、知事経験者で、地方財政の専門家でもありまするので、あえて御見解を賜りたいと思うのであります。
 それは、東京都の銀行業等に対する外形標準課税についてであります。きょうは時間も限られておりますので、単刀直入に何点か私が疑問に感じておることにお答えをいただき、いずれ機会を見て地方行政・警察委員会等々でじっくりと御指導賜りたいと思っております。
 今回の新税構想は、事前に漏れるとつぶされかねないので一部のメンバーにより密室で検討を行ったとされております。小骨一本抜かせないとの報道にも接しました。一部の人間が密室で構想を練って突然公表し、大衆を扇動して味方につけ、勢いに乗じて畳みかけるように短期間で決めてしまうといったアンフェアで非民主的な手法は、まさに大衆迎合主義、ポピュリズム以外の何物でもないと考えるのであります。本件は、法的な手続面からも憲法三十一条のデュープロセスに照らし問題があるのではないかと私は考えます。また、憲法第十四条に言う租税公平主義という税の基本原則にも反するのではないかと考えております。
 平成十二年二月九日のニューヨーク・タイムズには、ニューヨーク市で同様の計画が導入されたならば、ニューヨークに本拠を構える大手銀行は税金とともに去っていくであろうと報道をしております。また、二月十六日のファイナンシャル・タイムズには、恣意的な税制は日本におけるビジネスのリスクを高めるとも報道をされております。
 私は、今回のように制度や政策が一地方団体の意向によって恣意的かつ突然に変更されることは他の先進国では例を見ない現象であり、海外から東京のみならず日本全体が行政リスクの高い国と見られるとするならば、国際社会における我が国の地位にも影響を及ぼすものではないかと考えるところであります。
 このような東京都の奇襲まがいの手法は決して褒められたものではありませんが、しかし、その投じた一石が地方財政の自治の確立の議論にもつながるというのであれば、その部分に限っては評価をし得るものではないかと考えております。
 しかし、今回の新税構想が発表された直後の二月二十一日、自治大臣は都知事と会談し、その場で懸念や問題点を示した意見書を手渡したとの報道に接しました。その意見書の中には、所得による課税の均衡を失しないか、特定業界だけに課税して不公平ではないか、都が先行して実施するのは適当か、他の自治体への影響をどう考えるのか、政府の景気回復等や金融安定化策と矛盾をしないか、納税者となる銀行側に必要な説明を十分にしたのかの六項目であったと承知をいたしております。
 私は、自治大臣が指摘をされた懸念や問題点はまさに正鵠を得たものであり、都知事がそれを聞き入れなかったことには強い不快感を抱いておるところであります。同時に、今回の新税は現行の地方税法にも抵触する部分があるのではないかと私個人は疑念を抱いておるところであります。
 ところで、我が国金融界は、現在金融ビッグバンの最終コーナーに差しかかっております。金融ビッグバンは、一九九六年十一月、当時の橋本総理によって提唱され、フリー、自由、フェア、公正、グローバル、国際化の三つの原則に基づき、我が国金融市場を国際的な基準に合った自由で公正な市場に再生し、二〇〇一年までに再びニューヨークやロンドン並みの金融市場にまで地位を高めることを目標として、これまで着々と改革が進められてきておるところであります。
 私は、官民が一体となって東京金融市場を二十一世紀に向けて国際的に見ても魅力と競争力あふれる市場に変貌させていく必死の取り組みを行っているさなかに、今回のような新税が導入されることは国策に逆行するものであり、とても看過できるものではないと大いに疑問を感じておるところであります。
 そして私は、今回の新税が直接的には銀行のコストアップを招き、最終的には多くの国民、預金者や借り手等の利用者に転嫁されることを恐れるものであります。借り手にとって取引銀行の変更は容易なことではありません。とりわけ弱い立場の中小企業等の借入金利の引き上げは、せっかく回復しかかった景気に水をかけるものであろうかと思うのであります。
 私は、東京市場のメジャープレーヤーである大手銀行をねらい撃ちするような今回の外形標準課税の導入は、金融ビッグバンのもとでニューヨークやロンドン並みの国際金融市場にまで地位を高めることを目指す東京金融市場の円滑な発展をも阻害する危険があると危惧するものであります。
 時間の都合で一方的に私の考え方を申し上げましたが、自治省出身、知事経験者で地方財政の専門家でもある平林総括政務次官の御感想、御指導を賜って、簡単でございますが私の質問を終わらせていただきます。
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平林鴻三#6
○政務次官(平林鴻三君) 阿南委員から、東京都の特定のといいますか、一部の銀行に対する外形標準課税の問題につきまして、国内外のいろんな影響を指摘された御意見を伺いました。各方面からいろんな意見があることは私どももよく承知をいたしておるところでございます。
 政府といたしましては、二月二十二日の閣議で、閣議口頭了解として東京都案に対する考え方を取りまとめて、東京都に対して慎重な対応を求めたといういきさつがございます。二月二十一日には、自治大臣と東京都知事が会談をいたしました際に、大臣から、納税者である銀行側に理解を得るべく必要な説明がなされているか等の懸念や問題点を指摘いたしたところでございます。
 閣議口頭了解において示した考え方につきましては今も変わりはございません。ございませんが、東京都の方では都議会において審議をされ、東京都がみずからの責任において判断をいたしたものでございまして、これを直ちに違法と断ずることはできないものと私どもは考えております。
 自治省といたしましては、今後の問題でございますけれども、全国知事会からの要望もいただいておるところであり、あくまでも政府の税制調査会等におきましてこれまで議論をされてきた方向に沿って、すべての都道府県において幅広い業種を対象に薄く広く負担を求める本来の外形標準課税が望ましいと考えておりまして、こうした仕組みができるだけ早期に導入できるよう、具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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藤井俊男#7
○藤井俊男君 民主党・新緑風会の藤井俊男でございます。
 地方分権推進法は五年間の時限立法でありますけれども、まず地方分権の委員会の関係で私はお聞きしたいと思います。
 平成七年七月に地方分権推進委員会が発足しまして、以後、一次勧告から平成十年十一月に五次勧告までなされたわけでありますが、その後も地方分権を推進するための関係法律の整備を図る中で、平成十一年七月八日、この法律が成立したわけであります。
 地方分権一括法が本年四月に施行されまして、わずか三カ月後の七月に地方分権推進法が失効することになると地方分権推進委員会の監視活動が十分できないと提案説明しておりますけれども、これまでの委員会の、法案成立以降、昨年の七月八日以降、この会議の状況と取り組みについて、まずお聞かせを賜りたいと思います。
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続訓弘#8
○国務大臣(続訓弘君) 藤井委員の御質問にお答え申し上げます。
 昨年七月に地方分権一括法が成立して以降、委員会におきましては、これまでのところ十五回にわたる会議を開催するとともに、地方分権推進講演会を全国各地で四回実施していると承知しております。
 会議におきましては、地方分権一括法に関連する政省令、告示や法定受託事務の処理基準が適切なものとなっているかどうかに関する審議を行うとともに、農地法等の個別法にかかわる事項や国庫補助負担金の整理合理化などの措置状況のヒアリングを行うなどにより、地方分権推進計画に基づく施策の実施状況について監視活動を行っていると伺っております。
 また、地方分権推進講演会におきましては、地方分権に対する地方公共団体の取り組みを推進するとともに、地域住民の理解と参画を促進するため、分権型社会の意義を積極的にPRするなどの活動を行っていると承知しております。
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藤井俊男#9
○藤井俊男君 そもそも委員会の任務、役割でございますけれども、どういうことなのか、ちょっと私は疑問を持っております。
 それは、分権委員会の任務、役割については延長後も変更をしないとしておりますけれども、ここで言う監視とは何を指しておるのか。今、総務庁長官から、実施状況の監視活動をしてきたという報告を承っておるという旨ございましたけれども、この辺について大臣はどう位置づけておりますか。
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続訓弘#10
○国務大臣(続訓弘君) 御案内のとおり、分権委員会におきましては、政府が作成いたしました地方分権推進計画について、計画に基づく施策の実施状況の監視を行っているということを伺っております。
 地方分権一括法につきましては、計画に示された内容を法制上具体化するものでございますけれども、分権委員会におきましては、一括法の内容が計画にのっとったものとなっているかどうかの監視も行っていると承知しております。
 また、一括法成立に伴って改正されることとなった政省令について、その改正の内容が計画の趣旨に沿ったものとなっているかどうかについての監視を行っている、このように承知しております。
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藤井俊男#11
○藤井俊男君 そうしますと、大臣、地方分権一括法の実施状況の監視ということで、直接の任務に当たられてはいないけれども、実施状況というよりも、その計画状況の、この辺の関係の監視ということに一年間当たっていくと、こういうことで理解していいんですか。
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続訓弘#12
○国務大臣(続訓弘君) 今、委員御指摘の監視の問題もありますし、残された課題の議論も行われるものと承知しております。
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藤井俊男#13
○藤井俊男君 そこで、ここで言う一年延長する理由として、引き続き検討を要する課題もあることが挙げられておりますが、この引き続き検討を要する課題とは何かであります。
 私は、地方分権を推進するに当たっては、市町村がよくなれば県も国もよくなるというこれまで持論を持っておりました。特に総務庁長官も東京都の副知事さんを長くやられたわけですから、その辺の御理解はあろうかと思うんですが、今日、地方の時代を迎えた中で、権限、財源、人間のこの三つの柱を確立しなければその達成はできないことと私は思っております。
 この間の地方議員の経験から私は見ておるんですけれども、そこでこれまで考えてきたのは、最大の課題は財源の問題であると私は思いますけれども、いかがでしょうか。
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続訓弘#14
○国務大臣(続訓弘君) 今、藤井議員の御質問もございましたし、先ほど阿南委員の御質問の中にございました、諸井委員長が御指摘されました課題の重要な部分は財源配分の問題だと、そのことにつきまして大蔵大臣の答弁を引用しながら阿南委員がおっしゃいましたけれども、いずれにいたしましても、今、藤井議員が御指摘のように、地方の自主権を本当に一括法の趣旨のとおりに施行、実施するためには何といっても財源の問題を解決しなければならない、このように私も認識しております。
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藤井俊男#15
○藤井俊男君 それでは、このたびの一年間の延長によりまして、地方分権推進委員会に税を含めて財源問題についてさらに検討してもらい、一定の結論を見出すことを考えておるのかどうか。この辺については自治大臣の方にお聞きしたいと思うんですが、いかがですか。
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保利耕輔#16
○国務大臣(保利耕輔君) ただいま総務庁長官から御答弁がございましたように、今後検討すべき課題というのはいろいろあるわけでございますが、特に財源配分を考えます場合にはどういう権限をさらに移譲していくかということもきちんと考えなければいけない、極めて大きな問題が残っていると私は認識をいたしております。
 それに見合う財源配分ということになりますと、これは税制調査会の議論もあわせて検討していかなければならないわけでございますけれども、この一年間延長した中で集中的に御議論をいただいて、そして適切な方策を見出していただくというのが延長後の地方分権推進委員会に課せられた仕事ではないか、そのように認識をいたしております。
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藤井俊男#17
○藤井俊男君 財源を含めまして税財源の問題が今後の最大の検討課題であるとするなら、今、大臣からも税制調査会で集中的に議論していく旨もお話しされておりますけれども、私は、一年の延長では短過ぎるんではないかと思うんです。その課題の大きさから見れば、一年ではなく三年なりやはりもっと五年ぐらい延長すべきではないかという考えを私は持っておるんですけれども、一年だけで大丈夫なのかどうか。再度の延長はないんですか。ちょっとこの辺についてお聞きしたいと思います。総務庁長官、どうですか。
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続訓弘#18
○国務大臣(続訓弘君) 先ほど阿南委員の御質問の中に小渕前総理のお言葉がございました。地方分権一括法を提案するに際して、要するに退路を断つ、五年間で集中的に審議をしていただいて結論をいただく、そのための五年間の時限立法だと、こういうお話が前総理の答弁の中であった、こういうことが先ほど述べられました。まさに私は、そういう意味で待ったなしの議論をしていただく、そのための時限が五年間だったと存じます。
 したがって、今それでは足らない、現に足らなかったじゃないか、今回の一年の延長に対しても、今、自治大臣からも御答弁がございましたように財源配分の問題は大変重要な問題である、だとするならば一年間では難しいんじゃないかという御議論、全くそのとおりだと存じますけれども、いずれにいたしましても、私どもとしては一年間で議論を尽くし一定の結論を出していただく、そういう趣旨で一年間の延長をお願いしている、こういうことで御理解を賜りたいと存じます。
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藤井俊男#19
○藤井俊男君 総務庁長官の、提案者から見た場合、それは理解いたすところでありますが、自治大臣からお聞きしますと、非常にこの問題、税制問題が重要な中で、集中的に議論していくという形の中で私の先ほど質問いたしました関係についてはどうとらえておるのか、お答えを賜れば幸いです。
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保利耕輔#20
○国務大臣(保利耕輔君) 総務庁長官からお答えのように、やはり時限を切って、そしてきちんとした結論を得るように努力をしていただくというのが私どもの基本的な考えでありまして、時間がやや短いではないかという御指摘は私どもも理解するところでございますけれども、一応のゴールをつくって、そこで十分に議論をしていただいて詰めていただくということを期待いたしております。
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藤井俊男#21
○藤井俊男君 先ほどもお話ししましたが、分権推進に当たって、私は、権限、財源、人間の面から見た場合、分権一括法の法律が、四百七十五本の法律ですけれども、誕生しまして、権限の移行をまず国から県、県から市町村へ、この辺の移行の関係は着実に移行されてきたのかどうか、この辺についてはどうですか。お聞きしたいと思います。
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保利耕輔#22
○国務大臣(保利耕輔君) 御指摘の権限、財源、人間、三ゲンというお話、大変私も興味深く伺っておりますし、非常に重要な御指摘だと思います。
 今度施行されました地方分権一括法におきましては、森林法を初め三十五の個別の法律を改正いたしまして、国の権限を都道府県あるいはその都道府県の権限を市町村に移譲したところでございます。さらに、あわせまして地方自治法を改正いたしまして、二十万以上の都市に対して権限をまとめて移譲いたします特例市制度をつくっておりまして、現在五十九ほど二十万以上の都市がございますが、そのうち三十一の市が特例市への移行を希望しているというようなことであります。事務処理の特例制度についても、すべての都道府県において条例の制定や改正が行われましてその活用が図られるなど、権限移譲の動きは着実に進展しているものと認識をしておりますが、今後とも、さらなる権限移譲を含め地方分権の一層の推進に私どもとしても積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
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藤井俊男#23
○藤井俊男君 積極的に取り組んでいく姿勢が示されておりますけれども、地方はこの間の分権推進に当たって、受け皿づくり、そしてまた実施に向けた取り組みに大変な苦労をされたとお聞きいたしております。
 そこに来ましてこの四月から介護保険が導入をされて、地方はそれ以上に四苦八苦の状況もあったとお聞きをいたしておりますけれども、財源の問題、権限から私は財源で先ほども触れましたけれども、財源については国、地方を合わせて六百四十五兆ということで、また地方でも百八十四兆円も借入金が残っておるということで非常に財源不足が続いておりまして、自治体は財政の健全化に向けて徹底した行財政改革に取り組んでおるわけであります。
 財政基盤の確立が望まれておりますので、この辺について自治体を運営するための税財源の分権改革が必要と私は思っておりますが、そこで、この財源について、現段階として自治大臣としてはどういうふうにとらえて、またこの地方自治体を見ているのか、この辺ちょっとお聞かせを賜りたいと思うんです。
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保利耕輔#24
○国務大臣(保利耕輔君) 地方自治を行ってまいります場合の財源の確保というのは非常に大事でありますが、御承知のように安定的な財源としては固定資産税がございまして、これは景気の変動にかかわりなく、そう大きな変動なく入って安定的な収入財源になっておる。
 しかし、一方の法人事業税につきましては、非常に景気に左右をされまして大きく変動する。大きな変動がある財源によって仕事をするというのは非常に難しさがございますので、そこへ外形標準課税を導入して安定的な税源にしていこうという動きがある。東京都がそれについて先行しておやりになったわけでございますが、全国知事会からも、これは安定的な財源にするために全国一律の外形標準課税を考えてもらいたいということで、目下政府税制調査会において真剣に御論議をいただいておりまして、私の方からもこの御要請をいたしております。
 そういう安定的な財源を確保するということ、さらにまた、今度地方分権一括法で認められました法定外目的税というようなものを活用して財源を確保するというような形で税源をできるだけ安定的に確保していく、しかも、それは偏在性が少なくて、さらに安定性を持った財源の構築でなければならないということであります。
 しかし、遠い将来、遠い将来ということはありませんが、できるだけ早い方がいいかもしれませんけれども、もっと抜本的な税制の改正が必要ではないか。もう少し国から地方へ基本的な移譲、財源移譲をすべきではないかという御議論もございまして、これは税制調査会の中におきましても、私どもからもお願いをし、また財政当局ともいろいろ協議を重ねていかなければならない事項である、このように認識をいたしております。
 このようにして、安定的な財源を地方に回していくということに努力をしていくことが私どもの役割である、このように認識をいたしております。
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藤井俊男#25
○藤井俊男君 強い決意が示されておりますけれども、先般の地方分権の推進を図るための関係法律の整備についても、附帯決議で参議院の場でも財源の問題で地方を通ずる税体系を抜本的に検討してほしいということを言っております。また、衆議院の場でもそのような形でこの地方税財源の充実確保に向けた附帯決議もなされておりますので、ぜひ地方においてこの税財源確保に向けて抜本的な改革、これが強く求められておりますので、よろしくひとつお願いしたいと思います。
 以上で、時間でございますので終わります。
 ありがとうございました。
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佐藤泰介#26
○佐藤泰介君 民主党の佐藤泰介でございます。
 私は、まず法案から少し離れるかと思いますけれども、地方分権推進法の一部を改正する法律案に関連して質問させていただく前に、この連休を挟んで社会的にも衝撃的な少年による犯行が続いて発生しました。この問題について少し伺わせていただきたいと思います。
 私も二十年余の教員生活をしてきた者として、少年が人の命の重さを認識できず、多くの人を傷つけ死に至らしめた事実に大きな衝撃を受けています。なぜ、子供たちが私たちの理解を超えた生命を軽視する行動をするのか。ここにも、家庭や学校、地域社会で子供を育てる過程で今日私たちが気づかなかった要素が現代社会にあるのではないか、このように思っております。
 私は、人の命を大切にする教育として人権教育、もちろん学校教育だけでなく、生涯にわたる学習を通しての人権教育、啓発が必要ではないかと考えております。折しも、ことしは人権教育のための国連十年の折り返しの一年で、今後どのように取り組みを進めていくか、国全体としても大切な時期にある、このように思っております。
 そこでまず、この事件に関して、人権問題にもかかわってこられた総務庁長官の率直な所見をお聞かせいただければと、このように思う次第です。
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続訓弘#27
○国務大臣(続訓弘君) 佐藤委員は、長年教育に携わってこられました。そういう思いから、今少年犯罪をめぐる問題に対しての御質問があったと存じます。
 今回の事件に対しまして、亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、負傷された方々の一日も早い全快をまずお祈り申し上げます。
 そこで、青少年行政を所管する私としては、少年非行一般が深刻化していることを重く受けとめるべきだと考えております。この少年非行の深刻化は、社会の基本的なルールについての認識の希薄化といった社会風潮や少年を取り巻く環境の悪化等、広範な要因が相互に絡み合った問題であると存じます。
 この問題につきましては、昨年七月に出された青少年問題審議会の答申等を踏まえ、家庭、学校、地域社会等が協力して社会が一丸となって取り組んでいくことが必要との認識のもとに、関係省庁と連携して社会全体の取り組みの促進に努めてまいりたいと考えております。
 このため、私といたしましては、今週中に関係省庁の局長クラスで構成されている青少年対策推進会議を開催し、深刻化する少年非行にどのように対処するか協議するよう事務当局へ指示したところでございます。
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佐藤泰介#28
○佐藤泰介君 今、長官の答弁にもございましたように、すぐこういう事件が起きると、どこに責任があって、生育歴がどうでというような報道に終始されることを私は非常に残念に思っております。今言われたように、かなり複合的な要因あるいは社会変化あるいは大人たちの責任、政治の責任もあるかとも私は思っております。
 そうした意味で、今直ちにその対策に向けての会議を招集されるということと同時に、事件に対する対処と、それからこれからの青少年の健全な育成に向けて両面からの取り組みが非常に必要ではないか、このように思っております。
 私は、だれもが自由に安心して地域でともに暮らせる社会をつくっていくためには、先ほど人間関係が希薄になったというようなお話もございましたけれども、人権抑圧や人権侵害を引き起こすさまざまな無理解な偏見、差別意識という土壌を改革し、多様な文化や価値観の共存を認め、お互いの違いを理解し人権を尊重する、まさに二十一世紀に向けて人権文化を創造していくことが極めて重要だ、このように考えております。
 そのため、今回の事件で問題となっている、人の命を大切にすることに限って言いますと、これまでの人権教育、啓発の取り組みについてまだまだ不十分であると私自身も反省しております。
 そのことについて、人権に対する行政を担ってこられた総務庁として、省庁再編に際し、人権行政を総合調整、企画推進していくための部局、例えば人権行政推進局的なものをこれからの中央省庁再編の中で内閣府もしくは総務庁に設置するようなお考えはお持ちになってみえないのかどうか、長官にお尋ねをしたい、このように思います。
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続訓弘#29
○国務大臣(続訓弘君) 今、佐藤委員御指摘のように、人権教育、啓発に関する施策の推進が政府全体として取り組むべき重要な課題であるということは、まさに御指摘のとおりでございます。その推進に当たりましては、中央省庁等改革基本法及び法務省設置法に基づき、人権啓発を所掌することとなる法務省を初め関係行政機関が十分に協力していくべきものであり、既に国会で御議決いただいたこれらの法律に基づき法務省が所掌することを御理解賜りたいと存じます。
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