予算委員会

2001-02-23 衆議院 全277発言

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会議録情報#0
平成十三年二月二十三日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 野呂田芳成君
   理事 北村 直人君 理事 久間 章生君
   理事 小林 興起君 理事 自見庄三郎君
   理事 細田 博之君 理事 池田 元久君
   理事 佐藤 観樹君 理事 原口 一博君
   理事 谷口 隆義君
      池田 行彦君    石川 要三君
      大原 一三君    岡下 信子君
      梶山 弘志君    亀井 善之君
      栗原 博久君    塩川正十郎君
      田中 和徳君    田中眞紀子君
      高鳥  修君    谷川 和穗君
      津島 雄二君    中山 正暉君
      丹羽 雄哉君    西川 京子君
      葉梨 信行君    萩野 浩基君
      牧野 隆守君    増原 義剛君
      松宮  勲君    三ッ林隆志君
      宮澤 洋一君    宮本 一三君
      森岡 正宏君    八代 英太君
      山本 明彦君    吉野 正芳君
      五十嵐文彦君    井上 和雄君
      岩國 哲人君    生方 幸夫君
      海江田万里君    金子善次郎君
      城島 正光君    中田  宏君
      永田 寿康君    平岡 秀夫君
      松野 頼久君    松原  仁君
      山田 敏雅君    上田  勇君
      白保 台一君    東  順治君
      若松 謙維君    鈴木 淑夫君
      達増 拓也君    土田 龍司君
      中井  洽君    藤島 正之君
      佐々木憲昭君    中林よし子君
      藤木 洋子君    辻元 清美君
      東門美津子君    横光 克彦君
      井上 喜一君    松浪健四郎君
      森田 健作君
    …………………………………
   総務大臣         片山虎之助君
   法務大臣         高村 正彦君
   外務大臣         河野 洋平君
   財務大臣         宮澤 喜一君
   文部科学大臣       町村 信孝君
   厚生労働大臣       坂口  力君
   農林水産大臣       谷津 義男君
   経済産業大臣       平沼 赳夫君
   国土交通大臣       扇  千景君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     福田 康夫君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 伊吹 文明君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      斉藤斗志二君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当大
   臣)           橋本龍太郎君
   国務大臣
   (金融担当大臣)     柳澤 伯夫君
   国務大臣
   (経済財政政策担当大臣) 麻生 太郎君
   内閣府副大臣       村井  仁君
   総務副大臣        遠藤 和良君
   法務副大臣        長勢 甚遠君
   外務副大臣        衛藤征士郎君
   財務副大臣        村上誠一郎君
   文部科学副大臣      河村 建夫君
   厚生労働副大臣      増田 敏男君
   厚生労働副大臣      桝屋 敬悟君
   国土交通副大臣      高橋 一郎君
   国土交通副大臣      泉  信也君
   内閣府大臣政務官     西川 公也君
   防衛庁長官政務官     岩屋  毅君
   防衛庁長官政務官     米田 建三君
   経済産業大臣政務官    西川太一郎君
   政府参考人
   (警察庁長官官房長)   石川 重明君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    五十嵐忠行君
   政府参考人
   (警察庁交通局長)    坂東 自朗君
   政府参考人
   (防衛庁長官官房長)   守屋 武昌君
   政府参考人
   (防衛庁人事教育局長)  柳澤 協二君
   政府参考人
   (防衛施設庁長官)    伊藤 康成君
   政府参考人
   (外務大臣官房長)    飯村  豊君
   政府参考人
   (外務大臣官房審議官)  滑川 雅士君
   政府参考人
   (財務省国際局長)    溝口善兵衛君
   政府参考人
   (水産庁長官)      渡辺 好明君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  大石 久和君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  安富 正文君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  深谷 憲一君
   予算委員会専門員     大西  勉君
    —————————————
委員の異動
二月二十三日
 辞任         補欠選任
  石川 要三君     増原 義剛君
  大原 一三君     岡下 信子君
  奥野 誠亮君     森岡 正宏君
  亀井 善之君     梶山 弘志君
  栗原 博久君     西川 京子君
  葉梨 信行君     宮澤 洋一君
  三塚  博君     吉野 正芳君
  岩國 哲人君     井上 和雄君
  仙谷 由人君     山田 敏雅君
  中田  宏君     永田 寿康君
  白保 台一君     東  順治君
  若松 謙維君     上田  勇君
  鈴木 淑夫君     土田 龍司君
  達増 拓也君     藤島 正之君
  山口 富男君     藤木 洋子君
  辻元 清美君     東門美津子君
  井上 喜一君     松浪健四郎君
同日
 辞任         補欠選任
  岡下 信子君     大原 一三君
  梶山 弘志君     田中 和徳君
  西川 京子君     松宮  勲君
  増原 義剛君     石川 要三君
  宮澤 洋一君     葉梨 信行君
  森岡 正宏君     奥野 誠亮君
  吉野 正芳君     三ッ林隆志君
  井上 和雄君     松原  仁君
  永田 寿康君     中田  宏君
  山田 敏雅君     仙谷 由人君
  上田  勇君     若松 謙維君
  東  順治君     白保 台一君
  土田 龍司君     鈴木 淑夫君
  藤島 正之君     達増 拓也君
  藤木 洋子君     中林よし子君
  東門美津子君     辻元 清美君
  松浪健四郎君     井上 喜一君
同日
 辞任         補欠選任
  田中 和徳君     亀井 善之君
  松宮  勲君     栗原 博久君
  三ッ林隆志君     山本 明彦君
  松原  仁君     岩國 哲人君
  中林よし子君     山口 富男君
同日
 辞任         補欠選任
  山本 明彦君     三塚  博君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成十三年度一般会計予算
 平成十三年度特別会計予算
 平成十三年度政府関係機関予算

     ————◇—————
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野呂田芳成#1
○野呂田委員長 これより会議を開きます。
 平成十三年度一般会計予算、平成十三年度特別会計予算、平成十三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房長石川重明君、警察庁刑事局長五十嵐忠行君、警察庁交通局長坂東自朗君、防衛庁長官官房長守屋武昌君、防衛庁人事教育局長柳澤協二君、外務大臣官房長飯村豊君、外務大臣官房審議官滑川雅士君、財務省国際局長溝口善兵衛君、水産庁長官渡辺好明君、国土交通省道路局長大石久和君、国土交通省鉄道局長安富正文君、国土交通省航空局長深谷憲一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野呂田芳成#2
○野呂田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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野呂田芳成#3
○野呂田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森岡正宏君。
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森岡正宏#4
○森岡委員 皆さん、おはようございます。私は、自由民主党の森岡正宏でございます。
 政治に対する国民の信頼を裏切るような事件が相次いでおります。その一つが秘書給与をめぐる問題であり、昨年、民主党の山本譲司当時の衆議院議員が秘書の給与を横取りしたという事件がございました。そしてまた、KSD事件では、秘書給与の肩がわりをするという容疑が明らかになってまいりました。
 私は、長い間議員秘書を務め、秘書制度のあり方、また秘書給与のあり方などとかかわってまいりました。そんなことから、これは本来立法府の問題だと思うわけでございます。野党の皆さん方にもよく考えていただきたいと思いまして、私は、問題提起の意味から、秘書制度のあり方や給与問題に触れさせていただきたいと思うわけでございます。
 まず、秘書給与をめぐる不祥事について、公設秘書の給与は国の予算から出ているわけでございます。財務大臣から簡単に御感想をいただきたいと思います。
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宮澤喜一#5
○宮澤国務大臣 言語道断と申すしかありません。それはきっと今日の御所見の主題になるんだろうと思いますが、秘書というものをどう考え、議員秘書というものをどういうものとして考えるかというところに立ち至るべき問題であろうと思います。
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森岡正宏#6
○森岡委員 ありがとうございます。
 御承知のとおり、我が国の国会議員の秘書制度は、政策担当秘書を含めまして公設秘書三名まで税金のお金で給与が出されているわけでございます。しかし、あとの私設秘書と呼ばれている人たちの給与は、私たちが集めます政治資金でありますとか、それぞれの政党の支部に対する寄附金、そしてまた議員のポケットマネーから支払われているわけでございます。
 今の厳しい小選挙区制の中にありまして、私たちが、きめ細かく選挙区の要望を把握したり、有権者と接していこうとすれば、相応の秘書の数、そしてやはり人件費も相当にわたるわけでございまして、私たちの政治活動費の中に占める人件費の割合は非常に重いものがあるわけでございます。
 私のような一期生でも、公設秘書以外に、東京と選挙区合わせまして七名の私設秘書と職員を抱えております。先生方によりましては、また選挙区の規模によりましては、二十人以上の秘書を抱えておられる方もいらっしゃると思います。野党の皆さんもいらっしゃると思いますよ。
 そういうことを考えますと、今財務大臣がおっしゃったように、秘書の存在というものは非常に大きいわけでございます。土曜日であろうが日曜日であろうが、我々議員のために、議員のかわりになって働いてくれている。そして、私たちの政治活動を支えてくれているわけでございます。だから、簡単に私たちは人件費を削るわけにいかないわけでございます。
 ところが、議員にとりましては、この人件費が大変な負担になってくるものですから、何とかして秘書の給与を低く抑えたいという気持ちが働きます。そこで、給与のピンはねが行われたり、あの山本譲司議員のように秘書の給与を横取りするというような事件まで起こってくるわけでございます。
 また、私は長い間秘書制度にかかわってまいりましたものですから、公設秘書の給料を二人分に割って渡すというような議員もあるというようなことを耳にしてまいりました。また、与野党を問わず、配偶者や子供を公設秘書にしている議員も多いようであります。秘書の登録は親族にして、そして実際の仕事は安い給料で私設秘書にやらせている、そういう事務所もあると聞いたりしているわけでございます。
 私は、このような実態を聞くにつけ、今ほど政治家の倫理を問われているときはない、それであるのに、またこのままほうっておくと、第二、第三の山本譲司が生まれてくるのじゃないか、そういうことを危惧しているわけでございます。
 そこで、アメリカでは、下院議員には、事務経費も含めた額でございますけれども、約一億円の代表手当というのが渡されまして、そのうちの五、六千万が秘書の雇用手当に充てられているわけでございます。下院では、常勤秘書を十八名、非常勤秘書を四名雇うことを認められております。そして、それぞれ秘書の給料には上限と下限が決められておるわけでございます。また、上院では、選出される州の人口によりまして、大体一億三千万から二億三千万ぐらいに相当するようでございますが、平均して議員一人当たり四十二名の公設秘書が働いているわけでございます。このようにしてアメリカでは立法機能が確保されている、こういう状況でございます。
 そして、アメリカでは、両院の秘書とも任命権者である議員に政治献金を行うことは禁止されております。また、縁者法、これは親類縁者という縁者でございますが、縁者法という法律で、議員の配偶者、子供、兄弟その他の縁者は秘書に採用できないということになっているわけでございます。
 不正が起こらないようにするにはどうすればいいと思われますでしょうか、財務大臣。そして、私は、このアメリカの法律を日本も取り入れたらいいじゃないか、そんなふうに思うわけでございますが、国家財政を担当しておられる財務大臣の立場からコメントをお願いしたいと思います。
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宮澤喜一#7
○宮澤国務大臣 事の起こりは、恐らく秘書というものを、お互いそうでございますが、最初の考え方は、やはり身の回りの世話をしてくれる人、そういうことから自然に発生していると思うんです。それは同族会社を考えますとわかりますので、奥の方でだんなさんをいろいろお世話する、しかし、そんなことをやっていますと商売になりませんので、だんだん店の方はプロの番頭さんが来て取り仕切って、それでやっていけるわけでございますので、したがって、国会議員の秘書というものはやはり、殊に立法ということになればなおさらですけれども、それに至る前でも、実際私はプロフェッショナルでなければ務まらないだろうと思って見ております。そういきますと、女房や子供では、それはいいのもいるかもしれませんけれども、ちょっとプロフェッショナルかなということになりやすいわけですから、家計を助けるために秘書になってもらっては困るので、それは奥の方の仕事で、店の方の仕事じゃございません。
 というふうに整理しますと、国会議員が国政に、立法はもとよりいろいろ働かなければならないために要る秘書の経費というのは、これは国が見て当然であります。その数は、恐らく現在のようなことではとても足りない。恐らく、今の国会議員の皆さんを見ていても、私もそうですが、秘書一人、やはり年間五百万近くかかります、旅費まで入れますと。そんなの給料からは出せない。それだけ我々は給料をもらっていないわけですから。ですから、それはちょっとやはり無理があって、秘書というものをちゃんと定義した上で入り用なだけ国がそのための経費を出す。身分も公務員に近い身分ではないんでしょうか。制度としては当然そうあるべきだと思います。
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森岡正宏#8
○森岡委員 ありがとうございました。
 李下に冠を正さずという言葉がございます。私は、アメリカの縁者法というものを参考にしながら、日本の秘書制度、あるべき姿を与野党一体になって検討すべきときを迎えているんじゃないかな、そんなふうに思うわけでございますし、また、秘書の給料をピンはねして献金をさせる、そんなこともやはり法律で縛らなければならないんじゃないか、そんなふうに思うわけでございます。
 次に、立法調査機能を高める目的で政策担当秘書というものが、約十年ほど前でございましょうか、設けられております。しかし、少しは立法機能がよくなったというふうにも思いますけれども、本来の使命が十分発揮されているとは言いがたいように思うわけでございます。
 先ほど触れましたように、アメリカでは、すべての政策について議員が立法活動ができるようなスタッフを抱えておられる、そういう制度が整備されているわけでございます。日本もそうなってほしいな。今財務大臣がお答えいただきましたように、実態と制度がうまくかみ合うような秘書制度であってほしいな。私たちは、秘書の給与が大変だ、だけれども三人しか国では面倒を見てもらえない、しかし実際仕事は大変なんだ、そして秘書が必要なんだ、そういう実態を考えますと、日本も秘書制度をしっかりとしたものにしていくことが、いい政治をやっていく、そういうことにつながるものだと思うわけでございます。
 我が国では、それぞれの政党に対して政党助成金や立法事務費が出ております。今の政治状況、政治に対する国民の信頼度を考えますと、とても、秘書の増員をまたお願いしたいというようなことになりますと、マスコミを初め、議員はお手盛りをやっているんじゃないか、そんなふうにおしかりを受けるんじゃないかと思います。しかし、私たちは、あるべき秘書制度というもの、スタッフの制度をどうするかということ、大変大事な問題だと思うわけでございます。ぜひ私は、この国会に、与野党が一体になってこういうことを研究する機関を設けていただきたいなということを提言したいと思うわけでございます。
 行政改革を担当しておられる橋本大臣、かつて大蔵大臣を務めておられたとき、私が秘書会長をやっておりまして、大変お世話になってまいりましたし、また、秘書制度のことについて大変お詳しい方でございます。少し、私見でも結構でございます、あるべき秘書制度、どうやって立法機能を高めていけばいいのかということについて橋本大臣の御所見を伺いたいと思います。
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橋本龍太郎#9
○橋本国務大臣 今議員から、アメリカの秘書制度についても言及をされながら、特に秘書会会長として御苦労になった当時を振り返られての話がございました。当時、超党派の秘書協議会の皆さんと政策担当秘書をつくるつくらないで議論をさせていただいたことを思い起こしております。
 そして、これは本来、何といいましても国会でお決めになるべきことでありますし、また、秘書の給与に係る不正な取り扱いというものは、これは我々議員が毅然として対処する以外にないことでありますから、私がお答えをするのが適切かどうかわかりません。同時に、それぞれの国において、私はその制度というのはやはり異なるものがあると思います。
 そして、私自身、振り返ってみますと、初めて当選をいたしましたときに、頼りなかったものですから秘書のなり手がありませんで、一時期母を秘書として届けた時期もございました。その後に、一緒に仕事をしようという方が見つかり、それ以来自分の身内を秘書に使うということはなくて済んでおりますけれども、そういう意味では私は、まだまだ日本の秘書制度、殊に国会議員と秘書とのかかわりというものは検討を加える余地があるものと思います。
 そして、若いころ、何本かの議員立法を書きますころ、政策担当秘書といったようなものがありませんでしたから、自分で結構、資料を探すのも大変でした。政策担当秘書というものが生まれて議員立法の機能が強化されたという部分は確かに私はあると思っておりまして、そうした意味でも、今後も、院として検討を加えられるものに行政府の立場からどのようなお手伝いができるかは検討の課題だと思っております。
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森岡正宏#10
○森岡委員 大臣、ありがとうございました。ぜひ、あるべき秘書制度というものを探っていけるような日本にしていきたいものだと思います。
 余り時間がございませんので、最後に、全く変わりますけれども、文化財保護と開発との調整について文部科学大臣と国土交通大臣にお伺いしたいと思うわけでございます。
 私の郷里は、文化財、文化遺産の宝庫になっております奈良でございます。これらを守っていこうという努力がなされている反面、幹線道路も整備できない、大変な交通渋滞、地下には文化財が埋まっている、そういう状況から保存と開発が絶えず問題になっているわけでございます。
 私たちは、歴史と現代に生きている人間が共存していく社会を求めていかなければならないわけでございまして、具体的に例を挙げて申し上げますが、奈良には百三十ヘクタールに上る平城宮跡がございます。奈良市のど真ん中にございまして、九八%国の買い上げが済みまして、約六〇%の調査が完了したところでございます。平成十年に朱雀門が完成し、今また文化庁の方で二〇一〇年完成を目指しまして大極殿院の復元が進められているところでございます。
 一方、この平城宮跡の周辺に、京奈和自動車道という近畿圏にとりましてはまことに重要な高規格道路のルート決定、これを控えているわけでございまして、奈良市の部分だけがまだ決まっていないわけでございます。これは平城宮跡があるからということで、今国土交通省の方で地下調査、地下のボーリング調査をしていただいておりまして、地下を潜っても水脈との関係で、地下に眠っている木簡とか文化財、文化遺産が壊されることがないだろうかどうかということをやっていただいているわけでございます。
 しかし、私たち今生きている者にとりましては、道路をつけること、これも大変大事でございます。奈良市内、どこを掘っても文化財、文化遺産が出てくる、そんなことから、絶えずこういう問題に突き当たるわけでございます。
 私は、立場は違うだろうと思いますが、文部科学省と国土交通省は、どんなふうにしてこの文化財保護と開発との調整を図っていかれるのか。そして、今もこの問題につきまして奈良では、木簡学会などの人たちが、この文化財、文化遺産、そして平城宮跡を守るためには指一本触れちゃいかぬというような姿勢をとり続けておられます。
 こんな問題に対しまして、文部科学大臣とそれから国土交通大臣、双方の立場から、ぎりぎり、こういう調整についてどういう見解を持っておられるのか、伺いたいと思います。文部科学大臣からお願いをいたします。
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町村信孝#11
○町村国務大臣 文化財保護の重要性、そしてまた現在に生きる方々の利便性等との調和をどう図るか、大変難しい問題でございます。全国各地にそういう問題がありますが、特に奈良あるいは京都、そういう大変歴史のあるところではより一層切実な問題であろう、かように思っております。
 文化財保護法の中でも、もとより国民の財産である文化財を保護する必要性というのはうたわれているわけでありますが、同時に、文化財保護法第四条でも「関係者の所有権その他の財産権を尊重しなければならない。」という意味で、国民生活や経済活動との調整を行いながら文化財保護も適切にやっていくということの両方の必要性が述べられております。
 現実に、今、国土交通省と文部科学省との間で連絡協議会というものを設置して、全体の調整そして個別のプロジェクトごとの話の調整をしておりますし、さらに、こうした大変大規模な、奈良の都につきまして、今お話のあった京奈和自動車道ですか、こうした問題については、今度は個別にまた奈良の中で、関係省庁、奈良県庁でありますとかあるいは奈良市、あるいは教育委員会、道路事務所、さらには文化庁の方から直接出向いていって、そうした議論、調整をしているというようなことで、できる限りの調整を図る努力をこれからもまたやっていく必要があろう、こう思っております。
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高橋一郎#12
○高橋副大臣 お答えいたします。
 文化財は我が国の歴史、文化に大変重要な問題でございまして、私どもは、社会資本の整備とともによく文化財保護ということを考えまして、今後、文化財保護部局との協議をしながら保存に努め、また社会資本の充実にも努めていきたい、こう思っております。
 京奈和線の自動車道につきましては、今後の進め方について、鉄道、私鉄の方は、あれをやる新たな路線として事業者においては並行する計画がないようでございますが、私どもは、関西大都市圏の外郭環状道路ということの機能を有する高規格道路でございますから、京都、奈良、和歌山の拠点都市の連携強化を図る意味で重要な道路と位置づけております。
 大和北道路については、奈良市の中心市街地や平城宮跡を初めとした極めて重要な文化財がありますので、文化財の保護、景観の保全等に配慮しながらルートの検討に必要な調査を進めていく、こういうことでございまして、今後とも、文化庁や奈良県等関係機関の御協力をいただいて、文化財の保護、景観の保全等に十分配慮して調査を進めていく、こういう姿勢でおります。
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森岡正宏#13
○森岡委員 ありがとうございました。
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野呂田芳成#14
○野呂田委員長 これにて森岡君の質疑は終了いたしました。
 次に、西川京子君。
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西
西川京子#15
○西川(京)委員 おはようございます。自由民主党の西川京子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 私は、昨年からことしの新年に続いて大変マスコミ等でも取り上げられました有明海のノリ不作問題について御質問申し上げたいと思います。
 私も、一月の二十六日、古賀幹事長を座長とする与党幹事長と御一緒に現地の方に関係議員として入りまして、現地の様子をつぶさに見てまいりました。大変厳しい状況、漁民の皆様方の厳しい思いを肌で感じてまいりました。
 折も折、昨日、有明海福岡漁連の皆様が、有明、諫早干拓がこの問題に関係するかどうか、そういう思いがあったろうと思うのですが、この諫早干拓の即時中止と水門をあけろということで、干拓事務所の方とちょっとトラブルがあったようにお聞きいたしておりますが、農水大臣、その辺の状況と御所見をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
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谷津義男#16
○谷津国務大臣 西川先生、お地元だけに、この点については非常に御心痛のことと思います。私もまた同じ思いでもあります。
 実は夕べ、現場からの報告をずっと受けておりました。二十二日に福岡県の有明海漁連の組合員の方々千三百人が、諫早湾の干拓事業を視察した際に、現地の事務所長に排水門の開放や干拓工事の中止を求める抗議書を提出するとともに、約四時間にわたり座り込みや管理事務所への侵入を含めた抗議行動を行ったというふうに報告を受けておるところであります。
 実は、その抗議文書の中に、今お話がありました、工事を中断すべきではないかというふうなものも入っておるわけでありますが、この干拓事業につきましては、長崎県を初めとする関係地方自治体や地域住民等の強い要望に沿って、環境にも十分配慮しつつ、着実な推進をしているところであります。
 そして、近々設置する運びであります第三者委員会、これは来週早々にも委員が発表できる状況になっているわけでありますが、この委員会が早急に立ち上がりまして、調査についていろいろと検討していただくということになっております。その委員会の中で排水門をあけて調査すべきであるというふうに決定されれば、私どもはそれをあけていきたいと思いますし、その関連として工事を中断することも必要であるというふうになるならば、工事を中断することもあり得ると考えております。
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西
西川京子#17
○西川(京)委員 ありがとうございます。
 今、農水大臣の、大変時宜に合った、ある意味では、最初からの思いを持たない、公平中立なお答えがあったと思うのですが、私は、この有明海のノリ不作問題が諫早湾干拓が直接影響しているかどうか、これは甚だわからないことでありまして、もっと多くの、多様な原因というのが恐らく考えられると思います。
 現に、地球温暖化の問題、これが多分大きなことであって、西日本の海水温が二度ほど例年より高いということがあります。そして、私の地元の不知火の方で、去年は大変な赤潮の被害が発生しました。こういう問題すべてが絡んだ意味での今回のこの有明海のノリ不作と思うのですが、特に最近、有明海には黒潮が流れ込んでいる、サンゴなどが所見されるというようなこともお聞きしております。
 この徹底した原因究明というのがまず一番大事なことであると思いますので、ぜひ、その辺の原因究明に関する具体的なお話をちょっと伺わせていただけたらありがたいと思います。
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渡辺好明#18
○渡辺政府参考人 今御指摘があったとおりでございます。
 私どもは、やはりこれは徹底して調査をする必要があるというふうに考えておりまして、とりあえず緊急調査を開始いたしました。これは一月の二十三日から実施をいたしておりまして、緊急調査の二次分として、きょう、二月の二十三日から第二次の調査をしております。
 今先生から水温の話も出ましたけれども、調査項目といたしましては、漁場環境のモニタリング調査ということで、流れの方向、速さ、水温、塩分、濁りの度合い、気温、風向き、風力、気圧、波浪、そして栄養塩類がどうなっているか、クロロフィルの状態はどうか、動植物のプランクトンの発生状況はどうかといったことを相当広範に調べております。この調査は三月中に取りまとめをして一定のガイダンスを出したいと思っております。
 それに加えまして、有明海の海がどう変わっているか、海が変わったというのが漁業者の方々の実感のようでございますので、これを海域の環境調査という形で、三月に調査委員会で検討項目を設定していただきますが、環境調査を新年度から実施をする。そして同時に、その海域環境の変化が漁業にどういう影響を与えたかという漁業面での調査も新年度から実施をいたしまして、新しい年のノリが十月に網入れがありますので、九月には一定の方向を出したいと思っておりますが、調査自身はおよそ二年はかけてしっかりとやりたい、こう思っております。
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西
西川京子#19
○西川(京)委員 ありがとうございます。
 緊急の調査、そしてさらに徹底的な、皆さんにきちんと説明のできる結果を得られる調査、これを分けて、皆さんの納得できる調査結果をぜひ上げていただきたいと思います。
 そして、もちろん、この原因究明は一番大事なことでございますけれども、現実にこの被害に遭われた漁業者の方々の大変深刻な状況を私は肌で感じる思いがいたします。ぜひ、この辺の金融支援なりなんなり、具体的な御支援の方法をお聞かせいただけたら大変ありがたいと思います。
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谷津義男#20
○谷津国務大臣 有明海地域は全国のノリの生産の四割を占める主要な地域であります。今シーズンのノリの養殖の生産状況は昨年に比べまして六割以下の生産量となっておりまして、過去に例を見ない甚大なものでありまして、私もこれは深刻な事態であるというふうに考えております。
 従来から、災害による被害を受けた漁業者に対しましては、その経営の安定を図るために、共済の早期支払い、それから農林漁業金融公庫資金等制度資金の円滑な融通、それから既に貸し付けされております貸付金の償還猶予等を関係機関に指導しておりまして、今回のノリの被害に対しましても、一月中旬にこれらの措置を講じたところでもございます。
 これに加えまして、今回のノリの不作は、既に本年の売上金額が昨年の同期の実績よりも百五十億円ほど下回っておりまして、養殖被害としては過去最大というようなことでございまして、水産物の被害が現実に生じていることから、被害の複数県に及んでいる等も勘案をいたしまして、この件につきましては、農林漁業金融公庫の沿岸漁業経営安定資金について、国と地元自治体との協力による貸付利率の無利子化、それから貸付限度額の引き上げ、これは、従来二百万だったのを五百万に上げるということであります。また、貸付対象者の所得を制限しないということを講じているところでございまして、こうした措置を通じまして被害漁業者の支援に万全を期していきたいというふうに考えております。
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西
西川京子#21
○西川(京)委員 ありがとうございます。
 近年、漁獲高の激減その他、水産関係者を取り巻く環境は大変厳しいものがあります。食糧安保という問題からも、もちろん農産物とともに水産資源、かつては水産王国と言われた日本のこの水産資源にもっともっと私たちは真剣に取り組まないといけないと思います。
 今大臣が言っていただきましたあらゆる金融支援その他は大事なことですが、それはあくまで対症療法であって、水産王国の再興といいますか、根本的な取り組みをぜひ心からお願い申し上げたいと思います。よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
 続きまして、私は、大変個人的なことですが、昨年、衆議院に当選させていただきました前は、人口六千の熊本県の小さな津奈木町という町の町長の妻をしておりまして、市町村合併という問題に個人的に大変大きな関心を抱いております。特に、地方分権の流れの中で市町村合併、党主導で、三千からできたら千ぐらいにという思いがあると思います。そういう中で、その表裏一体の関係であります地方分権の受け皿としての地方自治体の財政問題、これが今大変厳しい状況にあるわけでございまして、この地方財政についてちょっとお伺いしたいと思います。
 昨日、本会議の方で総務大臣からもるる大変細かくお話しいただきまして、何を今さらという思いがおありかもしれませんが、少し絞ってお伺いしたいと思います。
 実は、地方財源の一つの策として、今まで地方の建設地方債については多く発行されてまいりましたけれども、国の赤字国債はともかくとして、地方自治体における赤字地方債というのはまかりならぬというのが今までの自治省、総務省のスタンスだったと思うんですが、ここに来まして、財源の一つとして地方公共団体の赤字地方債を発行するという動きが出たと思います。これについて、見解が変わられたというんでしょうか、そういう一つの根拠なりなんなり、御所見をお伺いさせていただけたらと思います。
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片山虎之助#22
○片山国務大臣 今、西川委員御指摘のように、地方財政においては赤字地方債は原則として認めない、建設地方債だ、こういうことをやってまいりました。それで、毎年度、景気がこういう状況ですから、大きな穴があくわけですね、収支不足が出る。それは、赤字地方債を出さないということですから、できるだけ建設地方債をいっぱい出して、限度まで出して、それで足りないものは、国の予算の中に交付税特別会計というのがあるんですが、交付税特別会計が資金運用部というところからお金を一括で借りて、借りたものを地方団体に配分しておったんですね。そうしたら、特別会計の借り入ればかりやりますから、もう三十八兆になりまして、借りる先は資金運用部だったんですが、財投改革で資金運用部はなくなったんです。そういうことで資金調達ができなくなったということが一つあります。
 それからもう一つは、交付税特会が一括して借りますと、個々の地方団体が借りるわけじゃないから、自分の借金だという感じがないんですよ。責任、認識に大変欠けてくる。国の方ももう一つわかりにくいと。こういうことがありますから、もうこの方式は限度が来たので、ここでは特別の場合として赤字地方債を認めよう、赤字地方債を出してもらおうと。そこで、収支の穴を国に半分持ってもらうから、国の方は一般会計で加算をしてもらう、一般会計の金を入れてもらう。残りの半分はそれぞれの地方団体に赤字地方債を出してもらおうと。
 ただ、普通の赤字地方債と違いますのは、これは交付税の見返りですから、交付税と同じような計算をして各地方団体の赤字地方債の発行額を決める。それから、その元利償還はずっと後になりますけれども、元利償還については交付税の基準財政需要に入れて交付税で補てんする、こういうことにいたしたわけであります。
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西
西川京子#23
○西川(京)委員 ありがとうございます。
 ある意味では、小さな自治体にとっては大変不安になる変換だと思うんですね。去年の全国知事会においてもちょっと異論が出たようにもお聞きいたしております。そういう意味で、きちんとしたコンセンサスができるようにぜひ御努力をお願いしたいと思います。
 そして、もう一つ、こういう形の赤字地方債の発行という事態に立ち至れば、それに伴って、やはり地方分権の大きな流れの大事なポイントとして、地方の自主財源の確立、この問題が避けて通れない問題だと思うんですが、この問題をある意味では推進してきた、リードしてきた地方分権推進委員会というのがことし七月に自然に役目が終わるというふうにお聞きしておりますが、果たして、これがなくなってしまって、地方の自治体の財源配分などの問題についてきちんとリードしていく場があるのか、新たな枠組みでまた立ち上げるというようなお話もお聞きしましたが、その辺のお話をぜひ総務大臣から聞かせていただけたらと思います。
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片山虎之助#24
○片山国務大臣 今の赤字地方債につきましては、地方六団体と十分協議もしておりますし、元利償還を全部後で交付税で補てんするということで大体御納得いただける、こういうふうに思っております。
 それから、地方分権推進委員会は、実は去年まででおしまいになる予定だったんです。それを、全国知事会等の強い要請がありまして、いろいろな議論があったんですが、一年延ばしたんですね。その一年延ばしたのがことしの六月末なんです。
 そこで、今地方分権推進委員会は何をやっているかといいますと、地方分権推進計画、あるいは地方分権一括推進法が去年の四月から施行になりましたから、それのフォローアップをしているんですよ、フォロー、監視を。それともう一つは、地方に権限や事務を移譲したものですから、今委員御指摘のそれに伴う税財源の移譲、それの議論を始めてもらっているんです。
 ただ、六月まで一年延ばしておしまいが来る、どうするのかということですが、私は、ずるずる延ばすよりも、一応ここはそれはそれで閉めて、新しい税財源というのは、大変地方も強い関心を持っておりますから、地方税財源の移譲というのか、国と地方の再配分をどうするのか、こういうことは新しい仕組みで議論した方がいいと私は思っておりますが、関係省庁やいろいろなところの御意見が恐らくありましょうから、現在それを調整して、その結果によって考えたい、こういうふうに思っております。
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西
西川京子#25
○西川(京)委員 ありがとうございました。
 時間がそろそろなくなったようでございますので、もう一つと思いましたけれども、まとめさせていただきます。
 要するに、市町村合併の土台となる財源の問題、それをぜひ基礎工事をきちんと固めた上で、この市町村合併を推進していただきたいと思います。
 そして、一つの思いといたしましては、やはり三千を千にするという、人口その他合理的な理由だけで輪切りにしてほしくない。ある意味では、市町村というのは大小あって、いろいろな文化的、地域的な特性があるわけですから、金太郎あめのようにどこを切っても同じような市町村ができ上がってしまうという大変つまらない日本になってほしくないと思います。
 そういう意味で、小さな自治体でも光る自治体もあれば、ただ財政赤字を抱えた同士が幾つ一緒になっても財政状況がよくなるわけではないわけですので、ぜひそういうきめ細かな配慮をした上での市町村合併の推進をよろしくお願い申し上げまして、私の質疑を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
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野呂田芳成#26
○野呂田委員長 これにて西川君の質疑は終了いたしました。
 次に、増原義剛君。
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増原義剛#27
○増原委員 増原でございます。
 昨今の経済情勢、かなり不透明感を増してきていると思うのでございますが、いろいろな要因があるんだろうと思います。不良債権の問題とかあるいは経済の構造調整が進みつつあるとか、いろいろな問題があると思いますが、その中で、私が地元でいろいろな方々の話を聞いておりまして、やはり景気は名目だということをよくお聞きします。
 そうした中で、今、日本はいわゆるデフレ傾向のもとにあると思うのでありますけれども、これの原因、これを一体、いろいろな要因があると思うんですが、どこにその一番大きな要因があり、またそれをどのように手当てをしていけばいつごろまでにこういったデフレ傾向がおさまるんだろうかということと、それから、後ほど御質問させていただきますが、「財政の中期展望」などにも来年度から実質経済成長率二%という前提で書かれておりますけれども、もちろん民間設備投資もあれば消費もあると思います、一体どの程度の成長率になれば、いわゆる自律的経済回復の過程に入ったというふうにお考えになるのか、そこらあたりにつきまして、麻生大臣にちょっとお聞きできたらと思う次第でございます。
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麻生太郎#28
○麻生国務大臣 幅広い質問なので、なかなか短時間に全部言うのは恐ろしく話をはしょるようなことになって恐縮ですが、やはり何だかんだ言いながら、確かに、実質ではなくて名目で言った方がというのは、なだらかなインフレーションぎみの方が、何となく気分的には、同じでも、前の年より売上高だけ見れば少し上がったような気になりますので、その意味の方が、戦後ずっとそれで来ていましたので、何となくなれておるという面があるんだとは思います、気分的には。
 ただ、戦後、今や初めて消費者物価の下落を、二年続けて〇・五、〇・五と下げてきておりますので、その意味からいきますと、何となく物価が下落しているというのは、デフレかと言われると、デフレはまたちょっと、もとお役所にいらしたのでよくおわかりのとおり、デフレの定義がまたいろいろありますので、少なくともGDPがある程度なだらかとはいえ伸びておりますので、ではデフレかと言われるとなかなか難しいところで、デフレ傾向かもしれませんけれども、デフレとはなかなか一概には言いにくいところだと思います。
 少なくとも、マイナスになっているという状況は戦後初めてで、多分、昭和二年か三年、高橋是清内閣のときに一回だけそのような現象が起きたという以外は、少なくとも昭和では二回目、戦後では初めてということですので、その対応をやっております大蔵省の方々もその経験は全くない。インフレ下の不況対策はやっても、デフレ傾向下の不況対策をやったことのない状況で今回のあれに取り組んでいますので、前歴を重んじるところの感じからいきますと、なかなかさようなわけにはいかなかったというのが多分歴史なんだと思います、この数年間というか、この十年間ぐらいのあれで見れば。
 ただ、そういう状況の中にありますので、これがいつまで続くかと言われるとちょっとなかなか難しいところなので、何となく気分的なものもかなりありますので、これはいつまで続くかと言われると、いつまでに直りますともなかなかちょっと今申し上げられないところですが、少なくとも設備投資が確実に伸び始め、失業率は四・七ぐらいで一応張りついた形になっておりますけれども、間違いなく求人倍率、雇用は確実にこのところ伸びてきておりますし、企業の収益から見ますと、昨年に比べて二・五倍、二・七倍ぐらいの収益が伸びてきています。
 常識的にいきますと、この収益が改善した分が雇用に回り、設備投資に回るというのが従来のパターンだったんだと思うんですが、企業が、出た利益をそのまま借金の返済の方に充てておられる傾向が強いので、実態が昔と違ってきて、企業は金が足りないというのは、資金繰りがどうか知りませんけれども、優秀な企業ほど借金をずっと返して、いわゆる間接金融の部分をどんどん減らしてきておられるというところも、なかなか、いまいち景気が名目の方に変わってこないというのが全部重なっておりますので、これはどこかのところでやっていかにゃいかぬとは思います。
 少なくとも、やはり景気が回復してきたという印象が出てこない限りはなかなか回復しにくいというところで、今回の予算につきましても、その方向を考えて、今、景気に軸足を置きながらという表現になっておりますけれども、その方向で事を進めていきたいと思っております。
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増原義剛#29
○増原委員 どうもありがとうございました。
 政府として自律的回復というものを当然求めておられるわけでありますが、どの段階でそれが達成されるか、そのいかんによっていわゆる次に控えております財政改革というものに取りかかれるわけでございますので、私はそれがやはり大きな関心事であります。それをいたしませんと、やはりまた景気がどんと落ち込んでしまうという懸念が多分にありますので、ぜひその点は御注意をしていただきたいと思う次第であります。
 そうした中で、いただきました「財政の中期展望」を見てみますと、実質成長率二%、消費者物価上昇ゼロ、したがって名目成長率も二%、こういう前提であります。金利が三・二%、十年債でありますが、こういう形で試算されておりますけれども、十三年度と十四年度を比べてみましても、要は、歳出の国債費と歳入の公債金、これがイコールにならないと財政はある意味ではバランスしないんだと思います。
 これを見てみますと、十三年度はその差が約十一兆であります。十四年度、いろいろ要因があるようでありますが、ぽんと十五兆にこの差が上がります。そして、十六年度でいきますと、これが十七兆五千億ぐらいになっていく。はっきり言いますと、この中期展望は、我が国の財政の赤字は発散をしていく、こういうものが示されておるわけであります。
 そういう点からしまして、先ほど申し上げたような経済の回復、もちろんこれが前提でありましょうけれども、今後、経済財政諮問会議ができましたので、もちろんこれとの関係もございますが、今後どういうスケジュールで、財政改革の青写真、具体論ではありません、フレームをつくっていかれようとされているのか。これは別に景気が自律的回復に入っていなくてもできることであります。
 今多くの国民の、有権者の方々が不安に思われていることは、先行きがわからない、全くわからない。だから、賃金が落ちましても貯蓄がふえるというような状況が起きているわけであります。こういう青写真をきちんと示すことが私は一番大事なのではないかなと思っております。
 そのスケジュールの点につきまして、両大臣、できましたらお聞かせいただければと思います。
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