外交防衛委員会

2001-05-29 参議院 全293発言

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会議録情報#0
平成十三年五月二十九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十七日
    辞任         補欠選任   
     益田 洋介君     海野 義孝君
 五月十八日
    辞任         補欠選任   
     海野 義孝君     益田 洋介君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任   
     広中和歌子君     羽田雄一郎君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任   
     羽田雄一郎君     広中和歌子君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任   
     吉田 之久君     櫻井  充君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         服部三男雄君
    理 事
                佐藤 昭郎君
                鈴木 正孝君
                海野  徹君
                益田 洋介君
                小泉 親司君
    委 員
                須藤良太郎君
                月原 茂皓君
                森山  裕君
                矢野 哲朗君
                山本 一太君
                今井  澄君
                齋藤  勁君
                櫻井  充君
                広中和歌子君
                吉岡 吉典君
                田  英夫君
                佐藤 道夫君
   国務大臣
       外務大臣     田中眞紀子君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  中谷  元君
   副大臣
       防衛庁副長官   萩山 教嚴君
       外務副大臣    植竹 繁雄君
       外務副大臣    杉浦 正健君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  津野  修君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫻川 明巧君
   政府参考人
       内閣法制局第一
       部長       阪田 雅裕君
       防衛庁防衛参事
       官        中村  薫君
       防衛庁防衛参事
       官        青山 謹也君
       防衛庁防衛局長  首藤 新悟君
       防衛庁人事教育
       局長       柳澤 協二君
       外務大臣官房長  飯村  豊君
       外務省アジア大
       洋州局長     槙田 邦彦君
       外務省経済協力
       局長       西田 恒夫君
       財務省主計局次
       長        津田 廣喜君
       財務省国際局長  溝口善兵衛君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    今田 寛睦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (外交の基本方針に関する件)
 (国の防衛の基本方針に関する件)
〇防衛庁設置法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)

    ─────────────
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服部三男雄#1
○委員長(服部三男雄君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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服部三男雄#2
○委員長(服部三男雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に益田洋介君を指名いたします。
    ─────────────
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服部三男雄#3
○委員長(服部三男雄君) この際、植竹外務副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。植竹外務副大臣。
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植竹繁雄#4
○副大臣(植竹繁雄君) このたび外務副大臣に就任いたしました植竹繁雄でございます。
 服部委員長を初め委員各位に謹んでごあいさつを申し上げます。よろしくお願いいたします。
 先般、私は国連LDC会議、IEA閣僚理事会、OECD閣僚理事会に出席し、開発問題やエネルギー問題、国際経済問題など、さまざまな問題について議論してまいりました。二十一世紀を迎えて国際社会はこうした数々の課題に直面しておりますが、そのような中で、日本国民の期待と願望を実現できるよう最大限の努力をしてまいります。
 政治改革の面では、外務省の改革は最重要課題の一つであります。田中外務大臣のもと、外交に関する信頼を回復するため力を尽くしてまいる所存であります。
 委員長を初め本委員会の皆様の御指導と御協力をいただきますようよろしくお願い申し上げ、就任のごあいさつといたします。よろしくお願いいたします。
    ─────────────
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服部三男雄#5
○委員長(服部三男雄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に外務大臣官房長飯村豊君、外務省アジア大洋州局長槙田邦彦君、外務省経済協力局長西田恒夫君、防衛庁防衛参事官中村薫君、防衛庁防衛参事官青山謹也君、防衛庁防衛局長首藤新悟君、防衛庁人事教育局長柳澤協二君、内閣法制局第一部長阪田雅裕君、財務省主計局次長津田廣喜君、財務省国際局長溝口善兵衛君、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長今田寛睦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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服部三男雄#6
○委員長(服部三男雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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服部三男雄#7
○委員長(服部三男雄君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。
 外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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鈴木正孝#8
○鈴木正孝君 自民党の鈴木正孝でございます。
 本日は、先日行われました田中外務大臣、そして中谷防衛庁長官の所信表明を受けまして、それに関連する質疑を初めて当委員会で行うという、そういうことでございます。
 両大臣、本当に御就任おめでとうございました。国民の大変大きな期待を担って、これから一生懸命日本の外交、安全保障問題含めまして幅広くぜひ御活躍をお願いしたい、このように思っております。
 初めに田中外務大臣に御質問をお願いしたい、こう思っておりますが、いろいろと御質問を投げさせていただいたんですが、最初に、ちょっとこのペーパーにはないんですが、一つの外交姿勢といいましょうか御心境をお伺いしたいというふうに思っております。
 田中外務大臣、それこそ小泉内閣のまさに中核的な、言ってみますと小泉・田中内閣ではないかと、こう思われるような思いを私自身非常に強くしております。内閣ができ上がって約一カ月が経過をしているわけでございますので、この間の国民の目あるいは目線、あるいは全国の女性の方々のそういう目から見てまいりますと、この内閣が担っている大きな国民的な閉塞感の打破、突破、こういう風穴をあける、こういうことについて非常な勇気と情熱を関係の全閣僚の皆さんに持っていただくことが非常に大事だというように思っております。そういう中で、特に当外交防衛委員会、所管しているわけでございますので、外務大臣の思いというのは非常に大きいんだろうというふうに私も思っております。
 そういう中で、反面、これは非常に厳しい、言いにくい事柄かもしれませんけれども、外務大臣、いささか外務省に対してわがままではないか、あるいは事務当局に対して少々強権的な言動が多いんではないか、あるいはマスコミによってはいささか外交関係の取り扱いが少し乱暴ではないか、そういうような、少々資質的なことを含めて懸念する声がないわけではございません。私も大変遺憾に思いながら、また心配もしないわけではないわけでございますが、そういう中で、一カ月がたっていささか肩の力も抜けて平常心を恐らく回復されておられるんだろうというふうに私も思います。
 そういう中で、現在、一カ月たっていろいろと経験を踏まれて、中国にもこの間行かれました。そういうことを踏まえて、現在の心境をまずお伺いしたいと思います。
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田中眞紀子#9
○国務大臣(田中眞紀子君) ありがとうございます。鈴木委員から大変いい発言の場を与えていただいたと思いまして、感謝を申し上げます。
 外務大臣職というのは、過去の歴史の中においても、それからもちろん将来にわたってもそうだと思いますけれども、国際社会の一員として暮らしていく日本の国民の皆様、それから目には見えませんけれども、同時にこの地球上に暮らしている方たちの安全と平和と幸せのためにどれだけ、目の前だけにあることだけではなくて見えること以外のことに対する配慮とか想像力、それを長期的なスパンでとらえて、その最終的な長期的な目的に達するためにどれだけ短期的スパンで正しく方向づけをできるか、決断ができるかということがこの外務大臣職の難しさであろうというふうに思っております。
 私のような未経験、経験の浅い、議員歴の浅い者がこうした重責を担わせていただくことは本当に押しつぶされそうな思いでございます。ましてや、総裁選挙後ずっと列車に、とまらない列車と申していますが、とまらない新幹線に乗っているような思いが日に日に強くなってきておりますが、しかし皆様の温かい御指導をいただいておりますので、やはり原点というものは忘れずに何とか来ていられることを感謝申し上げたい。
 基本は、私はやはり冷静で客観的で、そして透明性を持ちながら、国民の皆様に御理解を全部はいただけないかもしれません。というのは、相手のあることですから、何でもかんでも全部言えることではありませんし、また同時に、いろいろな思惑絡みでメディアや議員やら一般の方からいろいろな揣摩憶測あるいは思い込みのような情報が乱れ飛びます。それらに一々対応していると振り回されて洗濯機の中でぐるぐる回るような状態になりますので、それに耐えながら大局的な判断と決断を間違えないでやっていくということに尽きるだろうというふうに思います。
 ですから、客観的、冷静で、透明性を持ちながら、ただ座視しているのではありません。今のこの社会で国際会議に出て特に思うこと、国内も全国を回って思いますことは、いかにベストタイミングで決断をして実行をして責任をとるかということ。それだけ極めて真剣でクリアでなけりゃいけない。しかも、それをクリアカットでわかりやすく世界じゅうに、日本はもちろんです、世界じゅうに情報を発信する能力、これが問われているので、これが私にとっては大変重圧でもありますが、同時に、国会議員として極めてチャレンジングであるというふうに思っております。
 二点目、私の資質の問題ですが、これは後ほど、時間がたってから、政治家の仕事というのはそういうものだと思いますけれども、業績といいますか、マイナスも含めて評価が下ると自然に評価がされるものであって、就任したからどうであるとか、一カ月たったからどうかとか、一年たったからどうだとかというものではないと。もう少し長い目で落ち着いて第三者の評価というものを定着させるように、そのときに評価されるように最善を尽くしたいと思います。
 あと、事務方とのもめごと云々とおもしろおかしく言われていますが、私は、外務省の中で幹部も幹部以外の方も個人的にこれだけ知り合いの多い役所は珍しいと思っております。私の仲よしのお友達の御主人が何人もおられます。それから息子の友達が若い役人でおられたり、それから親のころの知り合いだった局長や次官だった方の息子さんだとか、その方のお嬢さんをお嫁さんにもらっている方とか、主人が外務政務次官のときの方が偉くなっておられたり、とにかくまあ十人中六、七人は知り合いで個人的によく知っております。
 したがって、であるから言いやすくて、先方も懐深く忍、忍と我慢をなさっているんでしょうけれども、中にはいろいろ外務省の中の組織上の問題とか、やっぱり立場も、グループとか、見解の相違もあるんでしょう、長い中では。
 それでもっていろいろ思惑絡みでいろんなことが発信されておりますが、それも含めて懐を深くしてやっていきたい、かように思っております。どうぞ委員長以下皆様よろしく御指導いただきたいと思います。
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鈴木正孝#10
○鈴木正孝君 今お話をお伺いしまして、大変ある意味では安心もし、また大臣の情熱、行動力、こういうものに対して大いに国民の皆さんが期待をしているわけでございまして、そういう中で、冷静、透明性を持って、また客観的に、殊にスピーディーにまた判断をしていくという、そういうお話でございますから、ぜひ国民的な利益あるいは国益を図るために十二分に大所高所から判断をしていただきまして、御活躍をぜひお願いしたい、このように思います。
 私も、今、県民あるいは国民の皆様からいろんな今日的な外務省に絡んでいろいろと話を聞くわけでございますが、その中でやはり例の機密費の問題、報償費ですね、これは外務省だけではなくて内閣官房の経費にかかわるお話ということでもございます。五月三十一日ですか、改革案を含めて大臣のところでまた御議論をされるというような、そういうようなことなのかもしれませんが、いずれにいたしましても、この国民の税金の使い方、そういうことでございますから、先般もいろんな機会、国会答弁などで外務省の報償費に関しては削減なり節約なり何やらをされるということをお伺いしております。
 私も先般、二月の当委員会での質疑の過程でもいろんなことをお話しいたしましたけれども、そういう経費につきまして、今国民の皆さんが、そういう言葉だけではなくて具体的にどういうタイミングでどういう形でそれを実行されるのか。税金がたとえ一円たりともむだに使われない、外交関係の確立のために有意義に使われることについては国民の皆さんは決して不満に思っていないと思うんです。しかしながら、何かわけのわからない形で使われるという、そういうことについては、金銭の額の多さ少なさということとは関係なしに、非常に不快に、または不信感を持って見ておられると思うんですね。
 そういう中で、六月二十九日が当国会の最終、今のところの予定は会期切れということになるわけでございますが、そういうことを踏まえて考えてみますと、この国会中にそういう削減なり節約ということを言われておる、何らか政府としてあるいは国会との関係においてこの問題を明確に処置をする必要があるのではないか、こういう思いがあるんです。
 それで、節約とか削減といいますと、通常は会計法規に従って執行残という形で年度末に不用として計上して国庫に返納するという、そういうやり方もあるでしょうし、あるいは補正予算を組んでわかりやすくカットをする、削減をする、そういうやり方もあると思いますが、今そういう状況が政治的にはなかなか組めないということだろうと思いますので、何かそれにかわる保証なり担保といいましょうか、国民が納得できるそういう意味での担保、それを閣議決定なりあるいは国会との関係で、過去にいろんな例があるんですよ。
 ですから、そういうものを参考にしながら、この会期中に具体的な措置をとって、国民の皆さんが納得できる措置をとっていただくということが、どうも国民の皆さんからいろいろと話を聞いてみますと、そういうことが政治の場で政治家としてやはり必要ではないかということを非常に痛切に感じているんです、私自身。
 恐らく大臣も同じ思いではないのかなという気がいたしますので、その辺について御決意といいましょうか、内閣の重要閣僚、しかも外務省が絡んでの話ですので、どういう対応がとれるか、具体的な中身は事務的ないろんなことがございますからそれはそれでいいんですが、姿勢として、国民に向けての姿勢として大臣自身どのようにお考えになっているか、その辺をぜひお伺いしたいと思います。
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田中眞紀子#11
○国務大臣(田中眞紀子君) 私は、一般の日本の国民の皆様の納税者意識というものが大変ここ数年高まってきている、これは大変よいことだというふうに感じております。それは逆に言うと、受益と負担との関係で、負担もするけれども受益も必要だしと、今までのすべて益だけではなくて、負担についての意識、単に権利意識だけではなくて、納得のいくような形で負担することのその心構えが国民の皆様の一人一人にしっかりと芽生えていることだと、その証左だと思っております。
 そういう中で、今回の外務省のあの機密費の問題が出まして、これがあの松尾事件というのがあったために大変象徴的になってきているというふうに感じています。そうして、この内閣発足と同時に、小泉総理はもうとにかく報償費の削減、選挙中からキャンペーンでおっしゃっていました。そのことが一つ。
 それから、具体的には、もう御案内のとおりですけれども、改革案が委員会を中心にして近々出てくるようになっております。それも事務方が初め前内閣のときはまとめるということで来たんですが、私が着任した日に、事務方がやりますと言われたので私はぴっときて、それはだめですと、私が見せてもらって政治が介入して見ますよということを申しました。その意味は、ただでき上がってしまってのみ込まされるのでは解決にならないといけないので、自分でしっかり目を通して自分でコミットしたいという意味でした。
 それから、今、副大臣がいらっしゃいますけれども、副大臣を中心として政務官の皆様がいろいろとまた別の角度から、一般の若手の外務省員の方の中から、よくしてほしい、もっとエネルギーのあるよい仕事のできる外務省にしてほしいんだという声がたくさんほうはいとして上がってきておりまして、これこそが改革のキーであるし、将来の日本の外交をどうやってよくしていくかということのキーはそこにすべてあると思います。したがって、そういうところの声をくみ上げていってくださっていますので、ただ単に否定することだけではなくて、もっとポジティブにこのことを奇貨としてどのように改革していくか、刷新するかということに結びつけたい、これが基本にございます。
 それからあとは、細かいことは余り申しませんが、じゃ現実にどうやっているかといっても、ただ座って待っているだけでは、何度ももう着任以来事務方に指示して、これを見せてください、あれをということを申しましてもなかなか上がってきません。きのう衆議院の方でも答弁いたしましたんですけれども、ペーパーがやっと、中国へ行ったのは二十四日の出発でしたから二十三日までの段階で三回、四枚のペーパーを機密費関係で入手いたしました。これは衆議院におくれて申しわけございませんが、きょう委員会の手順でこうなりましたけれども、それは概略でしかございません。
 こういうことを言うのは、先ほどおっしゃったように、私が強権発動をして何でもかんでも懐に手を突っ込んでひっかき回すと思われたら相手も困るわけでしょうし、長い経緯もあります。ただ、要は事実が何であるかということをしっかり掌握すること、それで政治の責任で軟着陸、軟着陸という意味はよい方向に持っていくこと。なぜかといいますと、機密費はぎっちぎちに締め上げるものではなくて緩みが必要だと思うんです。外交交渉の中で国益というもの、それから世界に貢献するためには緩みがないとならないと思います。そうしたこともしっかりとわかった上でやるんですよと。
 ただ、むだな項目、目であり項でありますが、それらが何でもかんでも長い間機密費という中にほうり込まれて一つにくくられて縛っていたということについては、それはもっと機密費から外さなけりゃいけないとか、あるいはダブって余っていたものを、例えば建設関係だったら道路工事で年度末に使うとか、あるいは外務省がお酒を飲むとかいろいろ揣摩憶測で言われていますけれども、本当に必要でないときはそれは返納をするということもあると思います。
 先ほど委員がおっしゃったように、補正を組むということも考えておりますけれども、なかなかこれは技術的にちょっと困難かもしれません。したがって、どうやってそれを詰めていくかについて今現在検討しております。
 そのペーパーのほかに、私はやりたくないなと本当は思っておりましたけれども、事務方をもっと信頼して、一カ月たちましたからずっと待っておりましたけれども、これ以上なかなからちが明かないということがわかってきましたので、時間で、国会との関係でずるずるずるずる引っ張っていれば多分臭い物にはふたできるなということをどうも感じている風があるので、それをやるとどうもまた田中眞紀子が強権発動と、週刊誌を喜ばせようかと思ったんですが、きのうのお昼、六人で会計課にぱっと参りまして、機密書類の入っているところ、会計課で全部見ました。二階、それから地下にも倉庫にもございました。みんな震え上がっておりましたが、何も震え上がることはないわけでして、私は一国民でございますし、外務大臣を拝命いたしております。
 したがって、何でも暴き立てようとかそういうことではなくて、どういうところにどのような状態で管理されているか、私と、それからたまたまきのうは植竹副大臣がおられましたし、それから私の方の事務的な者と、それから秘書官と、それから警護の方二人と、たまたまお昼の御飯の時間でしたので、皆様が散らないうちにと思ったものですから、ばっと行きましょうといって直接参りまして、会計課長以下おられまして、よく見せていただき、手にとってみんなでよく拝見しました。
 これはまたこういうことも踏まえながら、いろいろな英知を集めながら、時期を見て確実に、完璧はないかと思いますけれども、先ほど申しましたように、大方の方がなるほどねと納得していただけるような方向に持っていく努力をいたします。
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鈴木正孝#12
○鈴木正孝君 大変御苦労いただいているわけでございますけれども、とにかく後ろを切って、六月、今国会のうちにぜひきちっとしたことをお約束いただきたい、こういうふうに思います。ぜひお願いをしたいと思います。
 それからもう一つ、おととい五月二十七日は、昔流に言えば旧海軍記念日というようなことでもございました。
 多くのさきの大戦にかかわった方々あるいは戦死をされた方々の御遺族など、靖国の問題が一つあるわけでございますが、こういう時期、小泉総理もいろんな発言を、公式参拝というようなことも言われ、あるいは新聞等で伝えられると、田中大臣もいろんな思いを持っておられるのかなというようなことも一つあるわけでございます。その辺、多くの国民の方は靖国の公式参拝云々ということについていろんな思いを持っておられると思うんですが、その辺、田中外務大臣、政治家としてどのようにお考えになっているか、簡単に一言お願いをしたいと思います。
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田中眞紀子#13
○国務大臣(田中眞紀子君) 簡単に一言で申し上げれば、このような問題を毎年毎年繰り返すことがないような知恵を出し合うと。もう政党とかを超えて、どういうことが国民の皆様とともに納得していただけるかということの知恵を本気で出すこと、政党間でヒステリックに言ったりすることではなくて、総理が、今回は本当に亡くなった方の冥福を祈りに行きたい、お祈りするという気持ちだというその原点にどれだけ近づけるかということだというふうに思います。
 ただ、もちろん合祀の問題があるということはわきまえた上で申し上げています。
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鈴木正孝#14
○鈴木正孝君 次に、中谷防衛庁長官は、御就任を私も長い間の友人の一人として本当にうれしく思っております。まさに小泉内閣の田中外務大臣同様、若手の非常にフレッシュな印象を国民の多くの皆さんに与えて、大変好感を持たれて期待もされている、そういう状況かなというふうに思っております。
 そういう中で、防衛庁・自衛隊の役割が非常に国内的にも国際的にも高く大きく、また責任が重くなっているように私も思い、この中で、防衛庁が本当に真剣に役割を果たしていく過程で一つ避けて通れない問題ではないかと思う省の問題があると思うんです。
 この問題についてはかねてから随分いろいろと、自民党の中であるいは政党間でいろんな議論もされておりますけれども、私はなるべく早く大きな議論もしていただいて、これはまあ国会の問題、政治側の問題というような形で、議論をどちらかというとそちらの方に任せているところもあるのではないか、こういうふうに思っておりますが、ぜひ防衛庁自身ももうちょっと、何というんですか、国民の皆さんに幅広く訴えかけるというような工夫と努力も並行してしていただいた方がいいのかなという思いも一つございます。
   〔委員長退席、理事佐藤昭郎君着席〕
 省、防衛省というような形がいいのか。私は、昭和三十年の初めに国防の基本方針という形で、それに基づいていろんな整備がなされてきているわけですから、恐らく防衛省という形よりも国防省という形の方が、内外にきっちりと責任を明確にしながら姿勢を明確にするという意味でそれの方がいいのではないか、こういうふうに思っておりますが、その辺、大臣にひとつ今の心境と決意の弁をぜひお聞かせいただきたいと思います。
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中谷元#15
○国務大臣(中谷元君) 防衛庁・自衛隊が発足して五十年近くになるわけですけれども、この間、先輩方の非常に真摯な国会での御議論、また自衛官の地道で着実な努力によりまして、国民の皆様方にとって親しまれる、また認知される国のかけがえのない財産になったというふうに思っております。特に、阪神大震災とかPKO活動等におきましても、諸外国から感謝をされ、そして尊敬もされるような、また国民の皆さんに喜んでもらえるような存在になったというふうに思っておりまして、国政におきまして防衛並びに自衛隊の地位、役割というものも増大をいたしていると思います。
 ところが、庁のまま置いておかれておりまして、これ英語で言いますとエージェンシーというような、附属機関というような組織でありますが、やはり安全保障、防衛というのは国にとって一番大事なつかさでありまして、この際、そういうことを国で位置づけるということは重要なことだと思っております。
 また、事務手続にいたしましても、例えば不審船がやってきて、自衛隊の海上警備行動をお願いするときも、防衛庁長官の名前で閣議請求ができません。また、海外で邦人救出のために急遽自衛隊機を派遣する場合におきましても、閣議決定の請議が防衛庁長官の名前でできないということは、機敏に対応することもできないあかしではないかと思います。
 また、私の所管しております事務次官とか統幕議長とか陸幕長とか、そういう人事面におきましても私から防衛庁長官名で閣議請求ができない、また予算の請求、執行も財務大臣にできないという事務的な弊害もございますので、やはり、より安心して安定できる防衛体制を構築する意味でも、一日も早く省への昇格をしていただきたいとお願いをいたしておりまして、国会での御議論、諸先生方のお考えにつきまして、御協力いただきますようにお願いする次第でございます。
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鈴木正孝#16
○鈴木正孝君 今、両大臣の今の心境なり決意なりお伺いをして、本当に二十一世紀に入って日本の社会、国際的にも大変大きな意味合いを持つ、そういう状況になっているわけでございますので、ぜひ安全で安心のできる、豊かな、そしてまた活力に満ちあふれた社会をつくっていただくように、非常に重要閣僚でございますので、ぜひお二人とも頑張っていただきたい、このように思っております。
 時間が参りましたので、この辺で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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月原茂皓#17
○月原茂皓君 保守党の月原です。
 外務大臣、防衛庁長官、就任おめでとうございます。心からお喜び申し上げます。
 まず外務大臣にお尋ねいたしますが、外務大臣、いろいろな思いを持って志願兵として外務省に乗り込むというか、仕事を始められたわけですが、もう一月たったと今おっしゃっておりました。今、話にもありました松尾事件というようなものの尾を引いて外務省の改革という問題が言われているわけです。この間、前大臣の相談を受けて、有識者の懇談会というか外務省改革会議があって、その提言もなされておりますが、その提言を見ても、松尾事件のような事件の再発防止との関連における外務省機能の改革という視点、観点で作業を行ったため、本提言に触れていない問題がまだまだあると、こういうふうにこの提言自身も述べておるわけですね。
 今、外務大臣がおっしゃったエネルギーのある外務省にせんといかぬ、外務大臣自身がこの委員会でお話しになったとき、いろいろな問題に対処するために即応力を持たんといかぬと。まさにそのとおりだと思うんですね。そういう意味で、外務大臣が今いろいろ経験され、冷静に考えられた結果、こういう方向の改革をひとつしてみたいなという、その個々具体的な話はなかなかこれから先と思いますが、抽象的なことで、心構えでいいんですが、そういう点を述べていただきたいと思います。
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田中眞紀子#18
○国務大臣(田中眞紀子君) 月原委員から志願兵とおっしゃっていただきまして、私、志願兵じゃございませんので、政治家としてのキャリアが浅い人間がどれだけお役に立てるか、日々大変緊張いたしております。
 外務省改革は、いろいろな方の英知をやっぱり集めなきゃいけないと思いますが、私が一番感じていることは、たくさんの方たちが過去においていろんな思いで努力をしたりして積み上げられてきた結果が現在の姿である。それがすべて収れんした形のものが今出てきている。いい面もたくさんあるけれども、悪い面もまたたくさん出てきている。いろいろな思惑やらいろんな意図が絡み合った中で、それが今まで余り、外交というのはちょっと特殊であるということになっていて、特殊であってはいけないと私ははっきり言って思っているんです。
 それが結論なんですけれども、やっぱり世間の見る目も外務省内部の方たちも、キャリアであろうとなかろうと、一般職員の方も、何かやっぱりここは特殊なところであるんだというような意識が結構あったんじゃないでしょうか、過去も。現在もそういうふうなことから意識改革が意外とできないでいると思います。
 ほかの省庁との兼ね合いを見ていても、何かえらく変に秘密主義であったり変に特権的であったり、そんなことはないんですが、そういう印象を与える面が極めて自己改革を難しくしているかなという思いがあります。
 これ以上、具体的に申し上げましょうか、しない方がよろしいですか。
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月原茂皓#19
○月原茂皓君 今おっしゃった点、この提言の中にも一番冒頭に、おごりがあるんではないかというようなことも外務省の反省すべき点として出ておりますが、大臣の言われた感覚、私は国民もそういう考えを持っておると思うんですね。ですから、もう一歩深めて、大臣が具体的にもうちょっと、どういう点を、できるかできぬかこれはわからぬですよ、しかもそれが正しいかどうかというのはまた歴史が評価するわけでしょうが、大臣が一カ月たって考えられたことを、そのことを述べていただきたいと思います。
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田中眞紀子#20
○国務大臣(田中眞紀子君) 基本は、自分は公僕である、我々国会議員も同じなんですが、スタンスは、国民の皆様の税金をもらって邦家のために働いているんだという原点、この意識を一番忘れがちなのが外交官ではないかなということを思います。もちろん裁判官とかほかの方もそうかもしれませんけれども、国会議員もそうですが、やっぱり税金を俸給として我々はいただいている人間なんだという謙虚さといいますか、それを失いがち。
 なぜかといいますと、在外公館に出ることがある。これは、最近はほかの役所からも、防衛庁でありましても通産省からも皆さん出て働いてくださっているわけですけれども、民間と違って、両陛下の写真をやっぱり背景にして、公邸なんかに参りましても、菊の御紋章があるところで働くようになりますと、何か自分が特殊な立場に立ったように人間というのは思い違いをしがちなんではないでしょうか。それが極端に出る方とそうでない方もおられるということです。
 それからもう一つは、大蔵省なんかにももちろんあるんですが、キャリア、ノンキャリア、公務員の採用の仕方とか、そういうこともあると思うんですが、能力よりも階級のようなものが極めて色濃く鮮烈に出ています。
 それはもう私が十五、六のときに、父が若い郵政大臣になったときに外国にくっついていったり日本に来られた方を接待して、そういう機会に外務省の方とお会いしたときにも、子供心に、えらく変わった、ほかの郵政省の方たちよりも変わった人たちが外務省というのには来るんだなと感じたのはまさしくそれだと思うんですね。それは嗅覚として私自身も十五、六歳のときから感じてきていることでして、今もそれが連綿として続いています。
 ですから、やっぱり公務員のありよう、前もそういう議論がこういう場所以外でもございましたけれども、その人の資質や能力、そういうものを最大限、これは民間に学ぶべきところが大きいと思うんですけれども、官の側にいるとなかなかそれがし得ないというか、できるのにやらない。それが階級社会をつくっていて、外務省では大変著しい。もちろん同じことがほかの省庁も同じようにあるんですけれども、極めてそれは、海外に出ることがあるために、しかも御夫婦で出ることが多いために、家族を巻き込んでいるがゆえに、そういう特権性みたいなものがあって、それが非常に屈折した感情を生んでしまって、濶達な能力の活用につながらないというところに問題がある。これが外務省改革。ですから、今すぐ、きょう言ってあした、ようかんを切るようにぽんぽんぽんとはいかないです。
 ですけれども、みんなが、だれが外務大臣であれ、将来外務省に入る方も、それから引退なさった方たちも、愛情を持って外務省を見るんであれば、そういう御指導を常にみんながして心がけることに尽きると思います。
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月原茂皓#21
○月原茂皓君 大臣、この間テレビを見ておったら、田中総理大臣についていかれておった若いころの、今もお若いんでしょうけれども、その姿を見たわけですが、そのころから外務省のいろいろな問題について肌で感じられておる。公務員全体についても言われておることですが、国民の税金を使っておるんだという原点を忘れたらいけないということ、おっしゃるとおりだと思うんです。
 尽きるところ、先ほど鈴木議員のところでも答弁されておった、エネルギーのある外務省にするんだ、そして若い人たちもこうやってもらいたいんだと。組織の中で意見を言うと、あいつだけちょっと格好いいことを言うておるやないかというふうに仲間から見られることでそのままの体制が続いておる、気持ちはそう思っておってもと、そういうことがとかくあるんですね。そういう意味では、今のような感覚を持って大臣が若い人たちというか、中に外務省を思う人、ほとんどが思う人たちでしょうが、そういう人たちのエネルギーを吸収して一つの方向に持っていけるようにしていただきたい。
 そういうことをベースに、今、大臣のお考えでは、改革に取り組んでいきたいと。きょう、あしたというわけではないが、歴史をちゃんと見たときに、田中外務大臣のときに外務省が一つの転機になってそういう方向に進んでいったなというふうに思えるようにしたいという希望、その熱意、そういうことを強く感じました。ぜひそうしていただきたい、こういうふうに思います。
 次に、これはちょっと次元が大臣のことからいったら低いかもしれませんが、私が非常に大きな問題として最近取り上げている問題で防衛駐在官という問題があるんです。これは後で防衛庁長官にもお伺いするつもりでありますが、先ほど私が言いました提言の中にも、在外公館の重要な機能を担っている各省からの出向者などの職員の処遇についてもこれから残された課題だというふうにありますね。
 これは河野大臣のときにも私はお伺いしたわけですが、そのときのことについて要約すると、これは防衛駐在官というものに外務省がどういうふうな役割を期待しておるんだと。御承知のように、私も防衛庁で二十年近く勤めておった関係から、そしてこういう問題について非常に関心を持っておったからあれですが、要するに、ほかの省庁と違って防衛関係というのは特殊な分野なんですね。しかもそれが、日本の国の場合まだそこまでいかないかもしれませんが、各国においては非常に大きな政治に対する影響力を持って、そして世界的にもそういう要素が非常にあるわけです。
 ところが、これが閉鎖的なというか、ユニフォームはユニフォームとしてつき合うと。例えば、外国によっては、大国によっては制服でなければ国防省に入れないとか、あるいはその人の紹介がなければ国防省には入れませんというようなところまであるわけですね。
 そういう意味では、我が国が冷戦後、冷戦時代は米国に外交も非常に頼るところもあったと思うんですが、今、田中大臣も痛切に感じておると思いますが、本当に海図なき航海というか、日本の独自の判断で行動していかなきゃ、協調することはするわけですが、今までのようなべったりな判断を、情報をもらってそのとおりいくような時代ではないわけですね。そういう中にあって、防衛関係、安全保障関係の分野の情報というのは非常に重要な地位を占めてきておるわけですね。
 ところが、警察予備隊発足後、そのころは警察予備隊ですから、まさに警察官の延長だと。俸給表まで警察官の俸給表にちょっと色をつけたぐらいの、向こうは超勤があるけれども、二十四時間勤務だからと、こういうようなことで発足したわけですね。警察の方もたくさん入ってきたわけですよ、一般の巡査部長とかそういう階級の方々も。そういうことから俸給表ができて、それがなかなか今、鈴木議員が防衛省、国防省の話もしましたですけれども、その地位というものが、さわらないことが一番いいんだという放てきされた形で進んできただけに、非常に俸給表のランクなんかからいくとちょっと低いレベルになっておるんですね。
 そういうことから、駐在武官なんかも、先ほども資格の問題で大臣はそういうものを撤廃せぬといかぬと言われたけれども、仮に今の資格で考えたら、大体第Ⅰ種公務員の、外務省なんかもⅠ種試験で採用するようになったわけですが、そういうランクの人だったら三十の初めぐらいで一等書記官になるわけですよ、外務省へ行って。そして、三十の終わりにはもう早い人は参事官になっておる。
 ところが、自衛隊の方は、防衛庁の方はそういう俸給体系の問題もあるとともに、御承知のように、外国に出す以上はちゃんとした仕事ができる能力をつけぬといかぬというようなことから、防衛庁長官も防衛大学校御卒業ですが、卒業した後いろいろな、小隊長を経験さすとか、専門の訓練をする、幕僚もさす、中には大隊長の経験までさすと。そういうようなことをして、ちゃんとして向こうと渡り合えるだけの実力をつけた人間を出す。そうなってくると、余り若いときには出せないんですね。そこで大体四十前後という、若手で出してもそういうことになる。ところが、今言った俸給表の影響もあって、この人たちが一等書記官というようなことで位置づけられてくるというんですね。
 だから、そういうことで、私は十分外国、相手の国防省なりそういうところとコンタクトして仕事ができるような背景が必要であるとともに、もう一つ私はここに、外務大臣も御承知だと思いますが、職員録というのがあるんですよ。
 これを見ると、防衛駐在官というのは大体勤続年数二十年以上ぐらいの人がやっと参事官の待遇になっておるわけですね。参事官となると、中において外部と接触する場合のいろんな権限を与えられていく。ところが、ほとんどがこれは一等書記官ですよ。米国は将補で参事官が一人おられますけれども、あとのところへいくと、ロシアとか中国は皆一等書記官ですよ、これ。日本に来ている外国の駐在官の人は、大体皆参事官待遇、階級を持ちながら参事官以上の階級を持っておるんです、駐在武官というのは。そういうところの差が出ておるわけですね。
 だから、私は、そういう意味で外務省も防衛庁もこれは真剣に今取り上げられておると思いますけれども、最初に申し上げたと思いますが、五三年から五五年にかけて防衛庁と外務省が相談して、警察予備隊の発足のころから比べたらこれじゃだめだなということで改善をされたわけですけれども、しかしそれは今申し上げたように冷戦時代であると。そして、防衛庁もここまでちゃんとした、国で地位を与えられてきた。そういうことからいって、もう一回真剣にその処遇というものを考えていただきたい。
 できれば防衛庁長官、私があえてここで申し上げたのは、もう一回問題を提起したのは、田中大臣と中谷大臣、お互いにこの新しい内閣の目玉商品であると、ちょっと言葉があれですけれども。それだけにちゃんとした、高邁なことも大事ですけれども、一つ一つのものを着実にやったということを、今まで物すごい長い間懸案だったんですよ。だから、お二人でよく協議していただいて、外務省の方も入れ、駐在武官の経験者の方も入れて、どうしたらいいんだということを解決していただきたいなということであえてちょっと長々と経緯まで含めて申し述べたわけであります。
 そのことについて、外務大臣と防衛庁長官にそれぞれひとつ、私が述べたこと、それから既に経験されたことも含めて、この問題についてどう取り組まれていかれるかお話を伺いたい、こう思います。
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田中眞紀子#22
○国務大臣(田中眞紀子君) 月原委員は、この駐在官についてお発言なさったときにちょっと細かいことだとおっしゃいましたが、私は細かいと思っておりません。
   〔理事佐藤昭郎君退席、委員長着席〕
 私は、政治家として現場第一主義ということをこの八年間ずっと言い続けておりまして、あらゆるところで現場に携わっている人たちの声、痛み、喜び、それを知らずして、上からすべて俯瞰図的だけで見て差配をしていると間違いが起こるということを感じておりましたし、痛みというもの、特にそれには極めて敏感な反応ができるようでないとならないと思っています。
 そういうことを含めまして、今俸給も一番安いということもおっしゃいましたし、ということは、すなわち待遇面でも年齢のこともおっしゃいましたけれども、それは防衛庁でお仕事をなさった月原委員御本人がまさしく現場をよく踏まえておられて、その経験から発出されたメッセージだと思いますので、こうしたことこそ大変重要で、そのことが意識改革になり、そして私も、国家の安全保障というのはどこの国も一番プライオリティーを持ってやっているんですよ。それは極めて大事なことです。
 私も、その現場という意識から、たまたまそれが中谷防衛庁長官であったんですが、防衛関係はずっと見せていただいています。地方に講演に行きましても、一番直近は、湯布院に大分県知事に呼ばれて行きましたときに、あそこの日出生台にも行きましたし、私の地元の上越ももちろん行っています。それから、キティーホークの着艦のタッチ・アンド・ゴーも中谷先生の御指導でやりました。もう自分は当分心臓のテストをしなくていいかと思うほど大変でございましたけれども、トム・クルーズの映画以上に大変なものだと思いました。
 それから潜水艦も、動いていませんけれども横須賀で乗せていただきましたし、できるだけ現場の声、何が必要か。沖縄でも南西航空団のところへ行きまして、アラート部隊が領空侵犯されるところにどれだけの時間でもって出陣していっているか、何を一番防衛庁長官に言いたいか、その声を聞いて私は当時の防衛庁長官にお伝えしました。
 したがって、外務省としてやることを申し上げます。それは、外務省がよろい戸を閉めて関連のところから声が上がってくるのを待っているということではならないんです。これは外務省は気づいていないんじゃないでしょうか。気づいていてもふたを閉めているんじゃないでしょうか。むしろ、今の問題もそうですし、それからほかの役所との関係もそうですが、今すぐ電話をかけてくれと言ってかけたんですけれども、例えば文部省関係のところでも、外務省がつくっている外郭団体が動かないではないかと。
 そういうことをみんなやっています、やっていますと言うので、私はもうじかにばんと電話をかけました、さっき、この委員会始まる前に。そして、声を上げてくださいと言ったら、いやまだこれからと言っていますから、これからじゃない、今週じゅうに中間報告、次は来週、次は再来週と期限を切りました。それを大臣が言えばやってくれます。言わないからやらないんです。それだけのことなんです。
 ですから、外務省を待たずに、各省庁から声を上げていただきたい。それを受けて、できることはやります。できないことは、なぜできないか、どうすればできるようになるか、それについて情報を開示しながら申し上げるのが私の立場だと思っておりますので、中谷先生と、ぜひ現場の声を聞かせていただいて、本件についても前向きとかいうことではなくて、テイクアクションでやらせていただきます。
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中谷元#23
○国務大臣(中谷元君) この件につきまして、月原先生の方からの御要望、大変防衛庁としてもありがたいものだというふうに思っております。
 現在、海外の駐在武官は、年齢的には四十歳から四十五歳ぐらいの、大体任官して二十年ぐらいの人が行っておりまして、私もよく知っている人が多いんですけれども、非常に同期の中でも語学にしても人間性にしても、また部隊の勤務にしても優秀な人を派遣しておりまして、本当に身を粉にして自分の生活を犠牲にして、奥さんも、子供さんもちょうど学校の時期でも転校させて、本当に身を粉にして働いておりまして、外務省でいう第Ⅰ種の職員並みの、外交・安全保障は自分たちの仕事であるという意識を持って、本当に一生懸命やっております。
 ところが、仕事をしていく上において非常に屈辱感を感じる面がございますが、これは相手のパートナーが軍人ということで、階級組織なんですね。階級というのは、軍人というのは非常に名誉を重んじて、いかに自分のプライオリティーがあるか、いかに自分が位置づけられているかということで使命感を持ってやっていますけれども、例えば自分のパートナーをお呼びした会合の席上で席順があるんです。
 それで、外務省の序列でいきますと、一等書記官というともう末席も末席、下手をすればその会議に座らせられないぐらいのランクで、向こうが安全保障の話をしても、いつものパートナーがいないじゃないかと。公使とか大使とお話しするのも結構なんですけれども、やはりそういう重要な会議にすら座らせられない、後ろに座っているというような位置づけは問題でもありますし、また、おつき合いの中でディナーパーティーとか家に呼ばれることもありますけれども、やはり居住がしっかりしていないともう恥ずかしくて、向こうから招待されたのに今度は相手を招待できないと。
 そういう意味では、処遇にしても給与にしても本当に考えていただかなければ任務が達成できないような地位にありますので、今後ぜひ皆様方の御協力のもとに、外務省の方とも相談をさせていただいて、しっかりとした仕事ができるように努めてまいりたいというふうに思います。
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月原茂皓#24
○月原茂皓君 今、両大臣のお話を聞いて、私も強くそのことを進めていただけるんだなと思いました。これは、単なる役所の縄張りとかそういうことじゃなくて、国家にとって非常に大事な問題だけに、ひとつ力を入れてさらに推進していただきたい、こういうふうに思います。
 時間が限られておりますので、この問題はお願いして、次に、防衛庁長官にお尋ねいたしますが、CX、PXの研究開発というのが今度新しい中期防の中に入った。そして、十三年度予算で予算が認められて設計関係も進めるようになってきた。これは思えばC1以来の大型の開発機で、久しぶりのことなんですね。日本の航空機産業にとっても、技術を維持し、私もこの前YS11をつくられるころのテレビを見ましたけれども、あの技術者は本当に涙ぐましい努力をして、日本に飛行機を飛ばさぬといかぬな、日の丸のと。こういうことだったんですが、防衛基盤というものも継続してそういう能力を持たしておくことがやはり国の防衛の基本だと、私はそういうふうに思うんです。
 そんなところから質問させていただくんですが、これは長官でなくてどなたでも結構なんですが、開発スケジュールと総額はどういうふうに考えられておるのか。
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中谷元#25
○国務大臣(中谷元君) いわゆるPX、CXにつきましては、平成十三年度から同時着手同時開発を行うことといたしておりまして、それぞれ平成二十二年度、二十三年度にP3C、C1が除籍をする見込みでありまして、それまでに開発を終了させるというふうに、約十年間の期間をかけて開発を実施していく予定でございます。
 経費につきましては、約三千四百億円程度、そのほかにもPX搭載の候補となるエンジン研究試作経費として約百八十億円が見積もられているところでございます。
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月原茂皓#26
○月原茂皓君 今、大臣、エンジンというお話を聞いて、私は、かつて研究開発を担当したこと、仕事をしたことがあるだけに、やっと日本も一人前のエンジンが、小型のエンジンはあるんですが、航空機のエンジンまでつくれるところまで来たのかなと、こういうふうに喜んでいるわけであります。
 そこで、次に、時間が少ないのでちょっとはしょっていきますが、よく戦車をつくるときに千社とか言いますね。千の会社が関連するんだと。私は、今、経済がいろいろ疲弊しておるとかそういうところで、防衛産業というものも中小企業が非常にたくさん、中小企業というか多くの企業が関連する、そしてそれが技術的にレベルアップする非常にいいチャンスだと、こういうふうに思うわけですが、関連の中小企業の数は、中小企業というか関連企業は、それはC1とかP3Cそれぞれと比較してどのくらいのことを予想されているか。これは予想の話ですから、先の話ですが、どうぞ。
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青山謹也#27
○政府参考人(青山謹也君) 先生御案内のとおり、PX及びCXの企業につきましては、去る五月二十五日に技術開発を担当する企業に関します調査を実施する旨の告示を行っております。
 現段階では、開発に関連する企業の数につきましては、そういうことで確たることはお答えすることは難しいというふうに考えておりますけれども、一般論としてあえて申し上げますと、C1では約二千百社、それからP3Cでは二千六百社、これは下請の下請、通常二次下請と呼んでおりますけれども、そこまで含めた形でございますけれども、C1で二千百、P3Cで二千六百社であったことからしますと、今回の開発におきましても相当多数の企業が参加するんじゃないかというふうに考えております。
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月原茂皓#28
○月原茂皓君 やはりこれだけ多くの企業ですね。だからその担当者としては、やはり日本の防衛産業の基盤であるとともに、中小企業の基盤を強くする、よく防衛産業波及効果、技術的波及効果というふうなことを言われておりますが、やはりこれも大きいだけに、そういう高度な判断に立って処理していただきたい、こういうふうに思うわけであります。
 それで、最後に防衛庁長官にお尋ねいたしますが、十三年度の設計の準備、十三年度予算で両方の機種として込めてついているわけですが、どういうふうな準備状況であるのか、そして考えられる協力、国内の協力はオールジャパンであるか、ちょっと俗な言葉になりますが、そういう点、どういうふうに考えられておるのか。
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中谷元#29
○国務大臣(中谷元君) 本年度の状況でありますが、今月の二十五日にこの開発を担当する企業に関する調査を実施する旨の告示を行いまして、当該希望企業及び協力参加企業につきまして、その開発能力の状況を調査するとともに、その企業に対して、技術的提案を求めることにしたものであります。
 これからは、五月三十日までに調査に係る意思の確認を行いまして、調査開始をしてから六十日以内をめどにこれらの企業から必要な資料の提出を受け、防衛庁においてこれらをもとに所要の検討を行うこととしているために、数、体制について参加企業の状況についてはお答えすることは困難でございますが、いずれにしても、少なくとも担当希望企業としては国内企業を前提としているところでございます。
 防衛庁としては、速やかに所要の検討を行いまして、本開発にとりまして最良の企業体制を決定すべく努力してまいりたいと思っております。少なくとも主担当希望企業として国内企業を前提としている、主担当希望企業としてということでございます。
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