予算委員会

2005-02-03 衆議院 全330発言

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会議録情報#0
平成十七年二月三日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 甘利  明君
   理事 伊藤 公介君 理事 金子 一義君
   理事 渡海紀三朗君 理事 松岡 利勝君
   理事 茂木 敏充君 理事 佐々木秀典君
   理事 島   聡君 理事 田中 慶秋君
   理事 石井 啓一君
      伊吹 文明君    石原 伸晃君
      植竹 繁雄君    尾身 幸次君
      大島 理森君    川上 義博君
      河村 建夫君    北村 直人君
      小泉 龍司君    後藤田正純君
      竹本 直一君    玉沢徳一郎君
      中馬 弘毅君    津島 雄二君
      寺田  稔君    中山 泰秀君
      西川 京子君    西村 明宏君
      西村 康稔君    西銘恒三郎君
      根本  匠君    萩野 浩基君
      原田 令嗣君    二田 孝治君
      宮下 一郎君    村井  仁君
      森田  一君    石田 勝之君
      市村浩一郎君    岩國 哲人君
      内山  晃君    生方 幸夫君
      岡本 充功君    吉良 州司君
      小泉 俊明君    篠原  孝君
      鈴木 康友君    園田 康博君
      津川 祥吾君    辻   惠君
      中井  洽君    中津川博郷君
      中塚 一宏君    中村 哲治君
      永田 寿康君    長妻  昭君
      原口 一博君    樋高  剛君
      松崎 哲久君    三日月大造君
      横路 孝弘君    米澤  隆君
      佐藤 茂樹君    坂口  力君
      田端 正広君    佐々木憲昭君
      志位 和夫君    横光 克彦君
    …………………………………
   内閣総理大臣       小泉純一郎君
   総務大臣         麻生 太郎君
   法務大臣
   国務大臣
   (青少年育成及び少子化対策担当)         南野知惠子君
   外務大臣         町村 信孝君
   財務大臣         谷垣 禎一君
   文部科学大臣       中山 成彬君
   厚生労働大臣       尾辻 秀久君
   農林水産大臣       島村 宜伸君
   経済産業大臣       中川 昭一君
   国土交通大臣       北側 一雄君
   環境大臣
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当) 小池百合子君
   国務大臣
   (内閣官房長官)
   (男女共同参画担当)   細田 博之君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)       村田 吉隆君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      大野 功統君
   国務大臣
   (金融担当)       伊藤 達也君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)
   (郵政民営化担当)    竹中 平蔵君
   国務大臣
   (規制改革担当)
   (産業再生機構担当)
   (行政改革担当)     村上誠一郎君
   国務大臣
   (科学技術政策担当)
   (食品安全担当)     棚橋 泰文君
   内閣官房副長官      杉浦 正健君
   内閣府副大臣       七条  明君
   内閣府副大臣       西川 公也君
   防衛庁副長官       今津  寛君
   総務副大臣        山本 公一君
   法務副大臣        滝   実君
   財務副大臣       田野瀬良太郎君
   文部科学副大臣      小島 敏男君
   厚生労働副大臣      衛藤 晟一君
   厚生労働副大臣      西  博義君
   農林水産副大臣      岩永 峯一君
   経済産業副大臣      小此木八郎君
   内閣府大臣政務官     木村  勉君
   防衛庁長官政務官     北村 誠吾君
   総務大臣政務官      増原 義剛君
   法務大臣政務官      富田 茂之君
   外務大臣政務官      小野寺五典君
   財務大臣政務官      倉田 雅年君
   文部科学大臣政務官    下村 博文君
   農林水産大臣政務官    大口 善徳君
   経済産業大臣政務官    平田 耕一君
   経済産業大臣政務官    山本 明彦君
   国土交通大臣政務官    中野 正志君
   環境大臣政務官      能勢 和子君
   政府特別補佐人     
   (内閣法制局長官)    阪田 雅裕君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  磯部 文雄君
   参考人
   (日本道路公団総裁)   近藤  剛君
   参考人
   (日本銀行総裁)     福井 俊彦君
   予算委員会専門員     清土 恒雄君
    —————————————
委員の異動
二月三日
 辞任         補欠選任
  石原 伸晃君     中山 泰秀君
  河村 建夫君     竹本 直一君
  後藤田正純君     西村 康稔君
  津島 雄二君     西銘恒三郎君
  福田 康夫君     宮下 一郎君
  岩國 哲人君     岡本 充功君
  吉良 州司君     横路 孝弘君
  小泉 俊明君     市村浩一郎君
  樋高  剛君     園田 康博君
  米澤  隆君     三日月大造君
  佐々木憲昭君     志位 和夫君
  照屋 寛徳君     横光 克彦君
同日
 辞任         補欠選任
  竹本 直一君     川上 義博君
  中山 泰秀君     寺田  稔君
  西村 康稔君     後藤田正純君
  西銘恒三郎君     津島 雄二君
  宮下 一郎君     西村 明宏君
  市村浩一郎君     小泉 俊明君
  岡本 充功君     岩國 哲人君
  園田 康博君     中村 哲治君
  三日月大造君     鈴木 康友君
  横路 孝弘君     内山  晃君
  志位 和夫君     佐々木憲昭君
  横光 克彦君     照屋 寛徳君
同日
 辞任         補欠選任
  川上 義博君     河村 建夫君
  寺田  稔君     原田 令嗣君
  西村 明宏君     福田 康夫君
  内山  晃君     吉良 州司君
  鈴木 康友君     松崎 哲久君
  中村 哲治君     樋高  剛君
同日
 辞任         補欠選任
  原田 令嗣君     石原 伸晃君
  松崎 哲久君     米澤  隆君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成十七年度一般会計予算
 平成十七年度特別会計予算
 平成十七年度政府関係機関予算
     ————◇—————
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甘利明#1
○甘利委員長 これより会議を開きます。
 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房行政改革推進事務局内閣審議官磯部文雄君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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甘利明#2
○甘利委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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甘利明#3
○甘利委員長 昨日の仙谷由人君の質疑に関連し、横路孝弘君から質疑の申し出があります。仙谷君の持ち時間の範囲内でこれを許します。横路孝弘君。
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横路孝弘#4
○横路委員 おはようございます。
 いよいよ本格的に来年度予算の審議が昨日から始まったわけでございますが、もちろん大変大事な予算案でございます。予算案をつくるときには、今の国民の生活の状態がどうなっているのか、あるいは日本の社会の状況がどうなっているのかということをやはりいろいろと検討された上で、将来の日本の社会のあり方、あるいは日本の国民の生活のあり方といった点を目指して予算編成をされたというように思っています。
 ただ、総理の施政方針演説をお聞きいたしますと、では一体、今、国民の人々が安心して生活をしているのか、いや、さまざまな不安を持っているのかどうか、あるいは日本の社会の状況というのは安定しているのか、あるいは秩序そのものが不安定になっているのかといった点についてはお触れになっておられませんでした。
 私は、総理がこういう問題、今、国民の生活の状況がどうなっているのか、日本の社会がどうなっているのか、こういう状況について関心がないのではないか。あるいは知って知らぬふりしているのか、あるいは全く知らないのか、無視しておられるのか。一体これは、今の状況をどういうぐあいにお考えでございますか。
 自殺もふえ、ホームレスもふえ、生活保護もふえている、犯罪もふえている、こういうような状況。国民の生活もなかなか、低所得階層がふえていってしまっている。こういった状況についてどんな御認識でしょうか。
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小泉純一郎#5
○小泉内閣総理大臣 施政方針演説をよく聞いてくれた方、あるいはよく読んでくれた方は、わかっていると思うんです。今の日本の抱える問題、外交、内政問題、全般的に触れていると。
 私に対する批判というのは、主に言うと二つあるんですね。郵政民営化ばかり言っているじゃないか、ほかの問題に触れていないじゃないかという批判と、総花的だという批判なんです。総花的だという意味、御存じですか。これは、すべてに触れているということなんです。どうしてこういう全く逆の批判が起こるのかなと。
 これからの新しい時代に向かって、政策の問題も意識の問題も、大きな変化にどう対応していくか。例えて言えば、雇用問題一つとっても、かつての終身雇用の制度から大きく変わってきた。フリーターと言われる人たちもふえてきている、あるいは豊かさの中の問題で言われるニートと言われる問題。
 あるいは、これからの構造改革の問題におきましても、かつては役所なり公務員がやっていた方が経営においても仕事においても国民に信頼感があった、いわゆる官尊民卑の考え方。そうでなくて、最近は、むしろ民間にできることは民間の経営者に任せた方が、サービス展開もいろいろ多様化し、国民の要望にこたえ得る、効果的、効率的だ、民間にできることは民間に任せた方がいいんじゃないか。
 あるいは、地方の問題におきましても、全国画一的な発展よりも、地方独自の特色を生かしていった方がいいのではないか。それぞれの地方の個性なり、あるいは企業の創意工夫、そして個人も、やればできるというような自信を持ってもらうような、そういう対策をしていくべきではないか。余りだめだだめだという批判論よりも、悲観論よりも、人間というのは、新しい時代に意欲を持って取り組めるような、そういう支援をしていくべきではないか。
 そして、犯罪が多いということに対して、国民も不安感を感じている。治安の回復、世界一安全な国日本の復活を目指すにはどうしたらいいか。
 外交問題をとりましても、戦後一貫して日本の平和と安全を維持して、こうして一度も戦争をせずに今日まで発展をもたらしてきた。この点に関して言えば、やはり日米同盟と国際協調、これを今後堅持していく、これがやはり日本の平和と発展のために必要ではないか。
 もう総花的と批判されるぐらいにいろいろな問題に触れて、これからの政府の方針を説明しているわけであります。ですから、批判する人は何でも批判しますけれども、郵政しか論じていないといいながら総花的だと批判しているということは、私もよくわからないんですよ。
 私は、今後とも、こういう新しい時代の変化、男女共同参画時代にいたしましても、これは、かつては女性の仕事は家事、育児と言われていたけれども、家事も育児も、男も女もともに分かち合おうという時代になってきた。いろいろな、制度の面においても、あるいは意識の面においても大きな転換期にあるときに、日本は改革を恐れず推進していこうという意欲を持って私は施政方針を述べてきたわけでございます。
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横路孝弘#6
○横路委員 すべてに触れられているということですが、総理が触れておられない点について、しかも国民生活の大事な点について、これからお尋ねをしていきたいと思います。
 まず最初に、これを聞いていただきたいと思うんですね。新聞の投書ですけれども、今、午前四時です、夫はまだ仕事から帰ってきません、このままでは倒れるのではないかと心配をしていますと、電機関係のシステムプログラマーの人です。大体毎朝午前七時四十分に出ていって、帰ってくるのはもう夜十二時を回ってから。食事をして、休むのが二時、三時ということで、毎日の睡眠時間が大体四、五時間ぐらい。日曜日は一日寝ている。そして、手当はどうかというと、月二万円の手当で終わりだ、こういう投書が載っていました。
 子供のことを心配したり、御主人のことを心配したりする、そういう状況というのは今あるんですね。こういう長時間労働の実態。この今の心配ですというのは、本当にこれはもう大変なことですね。これを総理、どういうぐあいに受けとめますか。これが日本の現実ですよ。
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小泉純一郎#7
○小泉内閣総理大臣 長時間労働といいますか、各従業員の皆さんが仕事をよくするためにも、休養をとることの重要性、会社というものもやはりそういう点に十分配慮しなきゃならないし、そのような点から日本には労働基準法という法律もありますから、それをよく守るように、会社も十分、従業員の意欲をそがないように、よく働けるように、よく仕事をするためにはよく休養をしなきゃならないということをよく経営者は考えて、従業員を大事に大切に、待遇面においても配慮していかなきゃならないと私は思っております。
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横路孝弘#8
○横路委員 もちろん、こういう事態というのは、これは労働基準法違反なわけですけれども、しかし総理になって何が一番変わったかといいますと、やはり雇用のあり方、特に、労働基準法というのはあってなきがごとき状況になっています。
 ちょっと資料を見ていただきたいというように思いますけれども、総理のお手元にお渡しした資料にはあるかな、これをちょっとごらんいただきたいと思うんですが、労働時間です。
 労働時間が非常に二極化いたしておりまして、一般労働者の人の総実労働時間、というのは所定内と所定外合わせた労働時間です、これが平成十五年で二千十六時間。総理になってから毎年だんだんだんだん労働時間は上がっているんですね。こういう物すごい長時間労働の人とパート労働、この二つに、完全に二極化しているんですね。
 まず、この長時間労働についてお尋ねいたしますが、どんどんどんどんふえているわけですが、日本政府としては、労働時間というのは一定の目標を持って進めてこられたと思うんですけれども、何時間が目標だったんですか。
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尾辻秀久#9
○尾辻国務大臣 年間一千八百時間でございます。
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横路孝弘#10
○横路委員 欧米から批判を受けて、千八百時間ということで時短法をつくって進めてきたわけですよ。しかし、このように、時間外含めた労働時間は小泉政権になってからもどんどんふえていっているんですね。これはどうしますか。今二千十六時間。昨年の新しい数字ですと、まだふえていますよ、まだふえている。やはり総労働時間というのは抑える方向でいかなければいけないというように思いますが、総理、いかがですか。
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小泉純一郎#11
○小泉内閣総理大臣 それはその目標に向かって進むべきであって、労基法に違反するような長時間労働はあってはならないことだと私は思っております。
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横路孝弘#12
○横路委員 次は、時間外労働です。
 総理にお渡しした資料の二枚目を見ていただきたいと思います。
 今、週六十時間以上働く男性の割合一八・五%、平成十五年の調査ですが、三十から三十九歳ですと二三・七%。それだけの人が、その資料の二枚目、二枚目の右下の方の資料です、これだけたくさんの人が週六十時間労働というのは、週休二日を前提としますと、一日十二時間以上の労働になります。一日十二時間以上労働。それから、左側の数字は、週に五十時間以上働く人の割合ということでILOが作成したものですが、二〇〇〇年の時点です。まだ労働時間はふえていますが、日本が断然トップなんですね。日本が断然トップです。
 こうした長時間労働。これは十二時間ですと、通勤に時間がかかりますから、一時間通勤にかかる人は往復二時間かかるわけですから、十二時間プラス二時間というと、もう十四時間そのことだけに時間をとられてしまって、あと何か行う時間というのはとれませんね。こういう状態にあるんですよ。
 これはどうしたらいいんですか。私は、やはり思い切って大幅にこれはもう制限をしていくということをやらなきゃいけないんじゃないか。世界の先進国の中でも断然トップです。総理、いかがお考えでしょうか。
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小泉純一郎#13
○小泉内閣総理大臣 千八百時間を目標にしているわけですから、その目標に向かって各企業、これに対しても、この方針に沿って対策をとるような指導なりあるいは話し合いなり協議なり、労使双方、今後ともよく、この実現に対してどうしたら効果的になるかということをやはり考えていくべきだと私は思っております。
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横路孝弘#14
○横路委員 労働時間も時間外労働も、これは労使関係でもちろん解決するというのは非常に大事な一つの点ですが、しかし同時に、政府として方向性を与えていくということも大事なんですね。これは後で、最後に議論したいと思いますが。
 そこで問題は、この時間外労働の中でサービス残業があるということですね。サービス残業というと、労働時間、働いているけれども不払いだということで、労働基準法でいえばこれは犯罪なわけですね。責任者は処罰されるということなんです。厚生労働省の方で最近は摘発を重ねていまして、ある企業など、もう七十億近いそういう残業があったということで摘発されて、働いた人にそのお金を支払ったりしています。
 どのぐらいそのサービス残業というのはあるんだろうかということで、連合の調査ですと、月二十八時間ぐらい。働いている人への直接の調査の結果は、月に二十八時間は残業してもお金をもらっていないなと。
 それからもう一つは、統計で総務省の労働力調査と厚生労働省の毎月勤労統計というのがあるんですが、この毎月勤労統計というのは、事業者の方の申告ですね、どれだけ働いているか。それから総務省の方は、実際に働いた時間が何時間かということで、この差が、いろいろと検討して推定している学者の人たちがいるわけですが、それを見ますと、卸、小売、金融、保険といったところを中心にしまして、やはり月三十五時間から四十時間ぐらいは残業手当を払っていないという実態があるんじゃないかということが言われております。
 それで、これは厚生労働大臣、大体どのぐらいサービス残業というのは日本の社会で今あるのか。ずっと摘発をされてきたお立場からちょっとお答えをいただきたいと思います。
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尾辻秀久#15
○尾辻国務大臣 この賃金不払い残業、いわゆるサービス残業でございますけれども、事実の把握そのものが大変困難なこともございますので、すべてを把握することは極めて難しいところでございますが、厚生労働省において行いました平成十五年四月から平成十六年三月までの一年間の監督指導の状況でお答えいたしますと、未払いになっていた割り増し賃金について是正指導の結果は、百万円以上支払った企業数が千百八十四企業、当該割り増し賃金を受け取った労働者の数で十九万四千六百五十三人、当該割り増し賃金の合計額は二百三十九億円となっておるところでございます。
 また、平成十六年六月にこの賃金不払い残業の解消を重点として実施しました監督指導の際に、サービス残業があったとして是正指導を行った事業場の割合は、この指導したものの数の中の二二・二%でございました。
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横路孝弘#16
○横路委員 ほんの一部の調査でもそういう結果が出ています。ですから、総理、これはぜひ、やはりみんなで是正していかなくちゃなりませんから、一つは、労働基準監督署が今やっているように、立入調査をして、そして是正をする、ひどい企業は公表するということをして、抑止効果というものを発揮しなければいけないというように思いますが、総理、いかがお考えでしょう。
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小泉純一郎#17
○小泉内閣総理大臣 そうですね、企業も、かなり利益を上げて、業績を上げている企業もあります。そういう点から考えますと、その業績を上げたり利益を上げたりするのは、従業員がよく働いてくれた結果ですから、よく経営者も考えていただいて、できるだけ従業員の皆さんが休暇をとれるように、そして、休暇をとることによってまた仕事への意欲がわいてくるような、そういうことについても今後より大きな配慮が必要だと私は思いますので、労使間でよくそういうような対策についても、サービス残業をなくすような方向で努力していただきたい。政府としても、労基法初め労働者の待遇改善についても、どのような整備ができるかということを今後とも真剣に考えていかなきゃならないと思っています。
 何よりも、国民が意欲を持って働いたり、あるいは自分の家族を大事にしたり、あるいは自分の趣味を楽しめるような、そういう待遇を経営者も真剣に考えてもらいたい、私はそう思っております。
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横路孝弘#18
○横路委員 もう一つ、有給休暇なんですけれども、この有給休暇の消化も、総理になってからだんだん下がってきていまして、今四七%、これは有給休暇消化率というんだそうですけれども。四七%だというので、私、厚生労働省にほかの国はどうなっているんだと聞いてみたら、ほかの国には消化率という考えはありませんと。みんな一〇〇%やっているわけですね。これは当然の話なんですよ。消化率の議論で上がったとか下がったとかと議論をしていること自身が本来はおかしいんですね。
 しかも、どれだけの有給休暇が与えられているかといいますと、一つは、年次有給休暇に関するILOの条約があります。そのILOの条約でいきますと、三週間ということですね。それから、EUができまして、EUの指令によりますと四週間ということになっています。しかも、ILOの条約では、三週間のうちに二週間は連続して一回はとらなければいけないというような規定があって、これは日本はまだ批准していないんですね、残念ながら。
 それで、今総理がおっしゃったように、家族とも団らんし、そして時には自分の趣味も楽しみ、友人とも語らう、そんな時間というのは、だから今、一日の時間にもなければ、一週間の時間にもないし、年間の時間にもない状態なんですね。有休の消化が半分以下だと。しかも、日本の場合は大体平均で十八日です。そのうちの半分以下ですから、九日弱ぐらいとっているという感じなんですね。こういう実態にあります。これもやはり変えなくちゃいけないと思います。総理、いかがですか。
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小泉純一郎#19
○小泉内閣総理大臣 それは、欧米、ヨーロッパでは一〇〇%をとっているということに比べて、日本は四八%ですか、その有給休暇というのは当然認められている休暇ですから、とる方が少ないというのは、やはり意識の面もあると思うんですね。
 認められているのに、そういう休暇をとると、忙しいときに何で休んでいるんだ、休んだ後には、休みをとらないで一生懸命働いている人の方が評価されるというような、そういう面もあると思うんです。だから、休みたくても休めない。そういうことを考えますと、有給休暇という認められているものについてはできるだけとるように勧めているわけでございますが、まずは意識面、日本国民全体にもあると思うんです。
 私も、休みなのに映画とかコンサートに行くと批判されますけれども、政治家も、休暇をとるとやはり選挙民から批判される場合が多いから、なかなかとれませんね。国会に出ているだけが仕事じゃないんです、政治家も。土日、本当は休めるんだけれども、むしろ選挙区の活動を考えると土日も忙しくて休む暇がないというのが現実の政治活動じゃないですか。
 そういうことから考えると、やはり国民全体の意識、社員にとりましても経営者にとっても、むしろ休みをとらないで一生懸命働いている、休み時間以外でも会社に出ている、そういうのがよくやっているなという評価があるわけでありますが、むしろ、そういう意識の面においても、休みはしっかりとってよく仕事できる人もいるな、そういう状況になってくると、もっと自然に、おおらかに、休みをとっても評価に変化はない、あるいは休みをとっても、休みをとらないときに一生懸命働いていれば評価されるというような、やはりそういう意識の面においても変えていくというか、社会の変化に対応して、日本も先進国ですから、もっと休暇を楽しむというのが当たり前だ、休暇をとるのが変人だと思わないような、そういう社会環境をつくっていくのが必要だと思っております。
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横路孝弘#20
○横路委員 政治家は、国民の皆さんがゆっくりと休暇をとれるようになってからとるということだと思いますが。
 どうしてとれないかということの理由は、調べますと、やはり休んでいる間に仕事を引き継いでくれる人がいない、それから、やはり仕事の量が多過ぎて休んでいることができない、あるいは有給休暇制度そのものがないというのも二〇%ぐらいあるんですね、調査しますと。
 それで、何としてもやはりこの有休もふやして、とるものをちゃんとみんながとれるようにする、長時間労働や時間外を抑えるというと、企業にとって何となく負担がふえて、あるいはそのことが経済に対してもマイナスじゃないかというような議論というのがあるんですね。
 しかし、有休を全部消化する、あるいはサービス残業をやめることによって、ではどうなのかということを、これは政府がやった調査もありますよ、国土交通省や経済産業省一緒にやった。有休を全部とったらどうなるか。これを見ますと、経済の波及効果が十一兆八千億で、雇用創出は百四十八万人だというんですね。百四十八万人。みんなが有休をとった場合ですよ。それから、サービス残業をやめた場合にどうなるか。それも同じような計算をした人がいまして、雇用が百六十一万生まれるというわけですね。
 もちろん、有休をとる、あるいはサービス残業をやめるというと企業は雇用をふやさなければいけませんから、そのことによって確かに収益は減って、そのことは設備投資にマイナスに響いていきます。しかし同時に、他方で雇用が生まれるわけですから、その人たちの所得も生まれてくるということで、トータル、GDP、ネットでいうとどうなるかというと、プラスになるというのが大体一致した傾向で、しかも、この有休の消化のものは、政府みずからがこれは平成十四年にやられた結果なんですね。そこに企業経営者の皆さんの中にはやはり非常に誤解があって、何となく雇用をふやすことというのはマイナスだろうというように思っていますが、経済全体としては大いにプラスです。
 では、個々の企業としてどうなのかといいますと、しかし人々はリフレッシュするわけですから、これは後でお話ししますが、いろいろとイギリスのケースなんかを見ていますと、やはり労働生産性が上がって、企業業績もよくなっているんですね。
 私どもは、やはり基本的にそういう認識をしていくには、どういう社会をつくっていくのかという目標をはっきり持って、先ほど来総理がここで御答弁されていることというのは、それはそれで結構だと思うんですよ。しかし、実態は全然そうじゃないし、実は政府がやっていることもそういう方向でやっていないんですね。そこが非常に大きな問題なわけでありますけれども、有休を消化する、あるいはサービス残業をやめることによって経済への生産波及効果、雇用吸収力も上がるというこの政府の試算についてはどのようにお考えですか、総理。
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尾辻秀久#21
○尾辻国務大臣 今お話しいただいたものは、平成十四年六月に経済産業省、それから国土交通省が「休暇改革は「コロンブスの卵」」という題で出したものをお述べになったものだと思います。
 確かに、この中で書いてありますのは、まず、十二兆円の経済波及効果、これは休暇をとる人が多くなると観光などに出かけますから、観光産業とかそういったようなことの経済波及効果であります。そういうことによる雇用がふえるということと、それから、休暇をとる人がいればその間の代替の雇用が生じる、かわりに働く人を雇うといったようなことで、この両方を足すと百五十万人ぐらいの雇用が創出される、こういうふうに言われております。これはもう事実でございます。
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横路孝弘#22
○横路委員 そこのところの認識をみんなで早く共通のものにしなければいけないと思います。
 労働時間が長いということはいろいろなところに影響していまして、例えば通勤が一番長いのは南関東なんです。男性の場合、平均で九十分通勤に時間がかかっています。そして、時間外労働も全国で一番多いところでございます。
 厚生労働白書によりますと、この南関東地域というのは出生率が一番低いんですね。これはパラレルになっていまして、つまり時間外労働の長いところというのは出生率が低いんですね。ある意味では当然のことだと思います。南関東の場合九十分ですから、十二時間以上労働しているうち通勤が往復で三時間かかるわけですから、一日の十五時間以上とられているというのが南関東地域なんですね。全国で一番高い地域です。都市の周辺部ですね。周辺の住宅地域を抱えているところ。近畿もそうですけれども。ですから、労働時間の問題というのはいろいろなところに影響していくんですね。
 日本の今の少子社会の理由の一つというのは、やはり男性全体、あるいは人々、男も女も含めて人の働き方自身を変えないとやはり変わっていかない。働いている女性のところだけに対応して、やれどうこうと言っても、なかなかやはりそれは解決しないということをこういう数字は示しているということを御指摘しておきたいと思います。
 もう一つ、雇用の問題のもう一つは、最近はパート労働がどんどんふえていっています。
 総理にお渡しした資料のナンバー4というのをちょっと見ていただきたいと思うんですけれども、これは平成十五年の九月の賃金総額です。このときは、正社員が六五・四、非正規社員が三四・六です。パートは二三%でございました。今はもうちょっと非正規社員やパートがふえているというように思います。
 その賃金を見ますと、パート労働の賃金というのは、月収十万未満というのが半分を超えているんですね。五〇%を超えています。十万から二十万というのが四割ということですね。やはり契約社員、正社員ということになるとだんだん上がっていっているということで、問題は、最近少し雇用が改善されたと言っていますが、パート労働がふえていっているわけですね。そして、そのパート労働というのは非常に低賃金なんです。
 同時に、パート労働の人たちの意見を聞くと、一つは、雇用が不安定である、賃金が低いということがやはり大きな問題なんですね。パート労働も、もう御承知のように、仕事はほとんど正社員と同じ仕事をしているという方が大体半数を占めておられます。私は、企業が厚生年金の負担が大変だからパートに変えるとか、人件費を削減するためにパートに変えるとかいうようなことで、個別企業は収益を上げるためにやっていることが、しかし結局国民経済的にいうと大きなマイナスになっているということなんですね。
 ですから、今国民の年収を見ますと、三百万以下というのが大体四割近いんですよ。年収三百万以下という人が四割近いんですよ。三七、八%ぐらいいっているんじゃないでしょうか。二百万以下の年収の方が二〇%ちょっとぐらいということで、非常に低賃金になっていっているんですね。低所得層がだんだん形成されているということなんです。
 それで、問題は、そのパート労働をどうするかということなんですね。
 これは、もう世界の先進国はどこでもパート労働がふえていっていますから、どうするかということを、これもILO条約でいろいろな規定がございます、日本政府が批准していませんけれども。そしてそれは、やはり同じような仕事をしているフルタイム労働者と比較して、同じような労働をしているならば同じ、時間当たりの賃金などに差をつけてはいけない。そのほか、社会保険の適用、有休、そういう点のことについても差別をしてはいけないというのが大体世界の先進国の流れになっていますが、日本の場合は、給与についても、例えば男性の一般労働者を一〇〇としますと、パートの女性は五割を切っているという状態になっています。パートの男性の場合も五割を切っている、そういう状態なんですね。
 そして、いろいろと調査しますと、企業の方は、今後ともできる限り正社員をパートにしたいというのが、ある調査ですと二五%ぐらいある。どちらかといえばそうしたいというのが、やはり三五%ぐらいある。だから、このままほっておくと、どんどんパートばかりふえていって、低賃金の働いている人々というのはふえていくという構図、構造なわけです。
 日本も、皆さん方御承知のように、できるだけ均等待遇しようということで、パートについての指針なども変えながらやってきました。やってきたけれども、なかなか流れとしてはそれがうまくいっていない。どんどんパートがふえて低賃金労働ばかりふえているという状態にあるわけですね。
 だから、まず第一は、やはり差別をしないということ。よく世の中に誤解があると思うんですが、正社員であるか非正規社員であるかという区分とフルタイム労働とパートタイム労働という区分は別なんですね。だから、オランダのように、正規社員であってパートタイム労働者というのはたくさんいるわけですよ。週休三日の人、週休四日の人、子供が学校に行っている間だけ働きたいというパート労働をやっている正規社員もいるわけです。
 正規か非正規かというのはやはり身分にかかわってきますから、いろいろな労働条件、社会保険の適用などがそこで一緒に受けられるということになるわけですね。時間が違いますから、その分が違うのは当たり前の話なわけですよ。責任が違って形態が違えば、そこに差が生まれるのも、その範囲の中ではやむを得ないことだと思うんですね。しかし、同じように責任を果たして、同じ仕事をしているならば、同じ扱いにすべきだということは、これは世界の流れですし、日本も早くそこのところの原則をしっかり確立しないと、今の二極化、貧富の差の拡大というのはますます進んでいきます。
 総理、これを何とか、やはりもっと積極的に是正する道をお考えいただきたいと思います。
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小泉純一郎#23
○小泉内閣総理大臣 これからの時代は、今までの終身雇用とか、そういう形が普通だという時代から大きく変わってきていると思います。
 今横路議員が指摘されたように、週休三日でも四日でも正社員がいる、あるいは毎日出てきてもパートもいる、さまざまだと思います。また、同じ仕事、種類においては同じでも、待遇面でも違うということもあると思います。それは、それぞれの個人の能力によっても違うし、同じ仕事をしているから同じ給料かというと、やはり人間によっては信用度によっても差がありますから、それはなかなか、同じ種類の仕事をしているからすべて同じだということは限りませんけれども、そういう点にも、企業がどういう判断をするかということもあると思いますが、できるだけ従業員の待遇の面については公正を期すような配慮は、今後ともぜひとも必要だと私も感じております。
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横路孝弘#24
○横路委員 働いている人の不満の第一というのは、所定外労働時間が大きいということなんですね、長過ぎるということですね。それから二番目が、所定内労働時間も長いという不満もあります。それからもう一つは、柔軟な働きができないという、大体この三つが、今働いている人たちの不満としては大きい不満なんですね。
 これを直すためには、パート労働とフルタイム労働の今ある賃金の格差とか、社会保険の適用の有無、そのほか有休だとかいろいろありますが、そういう差をできるだけなくしていくという努力。そのなくすための基準は、先ほどILO条約でありました、同じように働いているフルタイム労働者と比較して差をつけないということが、やはり一つベースになるんだろうと思うんですね。
 じゃ、それをどうやってやっていくのかということなんですが、私は、基本的には、今は努力義務規定みたいな感じなんですね、企業の方はそれを努力しなければいけないと。だからそこを、努力しなければいけないじゃなくて、差別をしてはいけないと、もう一歩踏み込んでいく必要があるというふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。
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小泉純一郎#25
○小泉内閣総理大臣 企業もやはり質のいい従業員を雇用したいと思うと思うんです。そういう点について、企業の中でもどのような労働者を確保するか、従業員を確保するかという点について、今後みずからの会社のイメージアップということを考えますと、やはり労働条件のいいところに質の高い労働者は行きたいと思うわけでありますから、そういう点についても、企業間がそういう点においても私は競争していただきたいですね。
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横路孝弘#26
○横路委員 あと、パート労働でいいますと、フリーターという、若い人たちがアルバイトだけで正規の就職ができないでいるという問題がございます。これは非常に日本社会にとって深刻だと思うんですね。
 日本の社会というのは、学校を卒業しまして、会社に入ったりお店に入ったりして、先輩がいて、先輩にいろんなことを教わりながら、社会で生きていく社会人としてのいろんな知恵とかいうものを得ていくわけですよ。その過程がない人たちが四百万人も超えている。
 どんどんふえていって、じゃ、若いときだけのフリーターなのかといったら、そうじゃなくて、だんだんみんな年をとっていって、年をとっていってもフリーターと。大体、アルバイトして年収百万ぐらいで、そして親と同居しているという人が七、八割という状態です。
 これは、本人にとってももちろんそうですね、仕事のいろいろな経験を蓄積するということがなかなか難しいわけです。企業にとっても、問題は新規採用をしないからこういうことになっているわけなんですけれども、新しい人を入れることは、企業の中で蓄積されたノウハウ、技術というものがやはりしっかり伝承されていくわけですね。このまま若い人を採用しないでおりますと、五年、十年、もう大体穴があきつつあるわけですよ。そういう技術の伝承ということができませんから、日本の製造業にも大きな穴があくということももちろん心配になってくるわけであります。
 さらに、収入が少ないわけですから、結婚している人も少ないわけです。まあ結婚するかしないかは自由ですが、しかし、結婚できない人がふえていると言っていいと思うんですね。
 私ども、日本の中で今、社会保障について、どういう費用をどういうぐあいに負担するかというのは議論になっていますけれども、失業給付とか積極的な雇用政策という点についてのお金の使い方というのは少ないですね、ヨーロッパに比べると。まあ今まで失業率が低かったということもあるわけですけれども。各国は、若い人たちの就職のために非常に、マンツーマンで、その本人の適性を見ながら、あるいは意欲のない人もいるからその意欲を惹起しながら、就職促進の活動をしているわけです。
 いろいろなことを政府もやり始めていますけれども、もっとやはり思い切ってここにお金を投入しなければ、将来の日本は大変なことになりますよ。そういう本当に危機が、私はこのフリーター、だんだん今、二十代の前半から二十代の後半、三十代の前半に山が移ってきています。三十四歳を過ぎてもフリーターという人たちもたくさん出てきているんですね。ですから、ここは思い切ってやはり予算も投入すべきじゃないか。来年度予算にもいろいろなことが細々とありますが、思い切って、若い人たちに本当にマンツーマンで就職指導をしていくという体制をさらに強化すべきだというように思いますが、総理、いかがでしょうか。内容は結構です、わかっていますので。
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尾辻秀久#27
○尾辻国務大臣 お話しのように、フリーターが、今は若いところでありますが、これがこのままずっと年とって、そのまま、フリーターのまま年とっていってというのは、これは大変深刻な事態だと考えておりまして、これは全力を挙げて私どもも取り組まなきゃいけない課題だ、こういうふうに思っております。
 そこで、具体的にやっていることはもうよく御存じで、言う必要もないというお話でございましたから、一つだけ申し上げますと、今委員がおっしゃった中で、私も本当にそうだと思っていますのは、マンツーマンでやっていくというこのきめ細かさが必要でありますから、そうしたことをしながら全力を挙げて取り組んでいきたい、こういうふうに思います。
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横路孝弘#28
○横路委員 それで、収入がどんどん減ってきていることがどうなっているかというのを、ナンバー5の資料をちょっと見ていただきたいと思います。
 これは山田さんという大学の先生が書かれた最近の著書の中にあった数字なんですが、上の方が男性です。それで、フリーターの人は大体年収で百万前後です。そして先ほど言いましたように、四割が年収三百万以下というようなことになっていっています。低所得の人がだんだんふえていっているという中で、この数字を見ますと、結婚して家庭を持つというのは、先のことですから、将来がやはり見えてこなければいけないわけですね。だから、何が大事かというと、やはり雇用なんですね。長期的で、継続して、安定している雇用があって初めて先の生活設計も立ってくるわけですから、結婚もできる、結婚もしよう、子供を産んで家庭を持とう、こういうことになっていくわけですよ。
 これを見ますと、何かはっきりと数字が出てきていまして、問題は、やはり低所得階層がふえているというところを解決しなければ、日本の社会の抱えている問題はむしろだんだん深刻になっていくということでございます。
 それで総理、一つ、これは文部科学大臣にお願いしておったんですが、時間がありませんので私の方でお話しさせていただきますが、小中学生で、生活保護を受けている子供以外に、生活が困窮していて学用品が払えないとか、給食費が払えないという子供たちがいます。
 そういう子供たちに対していろいろと費用を支給する制度があるんですね。これが準要保護児童生徒というんですが、大体どのぐらいいるかといいますと、平成十五年で百十万人を超えているんですね、その数字の中にもありますけれども。百十万人というのは、全国の小中学生の一〇%を超えている数字なんですよ。全国の小中学生の一〇%を超えている子供が、学用品が買えないとか、あるいは体育のいろいろなものが買えない、あるいは給食費が払えないということで補助を受けているんですね。
 これはやはり都会に集中していまして、一番数が多いといいますかパーセントが高いのは、大阪であります。大阪が大体二三%を超えています。二三%というと、五人に一人ということになりますね。東京も二二%を超えています。五人に一人。そしてあと山口県が二〇%ということで、この三つのところが二割を超えているんですね。つまり、二割というのはどういうことかといえば、小中学生の子供五人に一人がそういう援助を生活困窮家庭ということで受けているということなんですね。ですから、生活保護ももちろん急増していっています、こういった低所得層がやはりふえてきているということですね。
 母子世帯も、これも急増いたしまして、いろいろな要素があると思うんですけれども、前回の調査、五年に一回の調査ですが、九十五万世帯だったのが、今百二十二万世帯。収入は、年収が二百十二万。母子家庭のお母さん方は八割以上の方がもちろん働いておられまして、働く年収というのは大体百六十万ちょっとぐらいで、半分がパートのお仕事をされています。ですから、日本の社会の中で、もちろん物すごく収入を上げている人もいる反面、三分の一ぐらいの人々、さらに東京、大阪といった都会に生活がなかなか大変だという人々がふえてきているというのが日本の現実なんですよ、総理。
 だから、私はそこにやはりしっかり目を向けていっていただきたい。それをどこで是正していくのかというと、私はやはり雇用のところだというように思うんですね。こういう実態についてどう思いますか、子供の、要保護児童のこの実態。
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中山成彬#29
○中山国務大臣 今横路委員から御指摘がありましたが、確かに東京とか大阪、いわゆる準要保護児童、二三%を超えている、前後でございますが。一方、例えば栃木県は三・九三%、あるいは静岡は三・四六……ヤジ青森ですか、青森は一〇・一六。大体、平均が一〇・一六、一〇%ぐらいでございまして、今、都会の方が貧窮しているというよりは、やはり地域差が物すごいあるなと。東京、江東区は夫婦子二人で年間四百十七万以下だとこれは準要保護になるわけでございますから、地方で四百万を超えているところはないですから、地方、それぞれの市町村によって決め方が違う。ですから、高いところもあれば低いところもあるというのが実態だろう、このように考えております。
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