総務委員会

2005-10-18 参議院 全127発言

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会議録情報#0
平成十七年十月十八日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月十三日
    辞任         補欠選任
     那谷屋正義君     犬塚 直史君
 十月十四日
    辞任         補欠選任
     犬塚 直史君     那谷屋正義君
 十月十八日
    辞任         補欠選任
     尾辻 秀久君     岡田  広君
     南野知惠子君     荻原 健司君
     矢野 哲朗君     野上浩太郎君
     平田 健二君     小林 正夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         木村  仁君
    理 事
                世耕 弘成君
                森元 恒雄君
                山崎  力君
                高嶋 良充君
                内藤 正光君
    委 員
                岡田  広君
                荻原 健司君
                景山俊太郎君
                椎名 一保君
                二之湯 智君
                野上浩太郎君
                山内 俊夫君
                吉村剛太郎君
                伊藤 基隆君
                小林 正夫君
                高橋 千秋君
                那谷屋正義君
                藤本 祐司君
                蓮   舫君
                弘友 和夫君
                山本  保君
                吉川 春子君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     麻生 太郎君
   副大臣
       総務副大臣    今井  宏君
       総務副大臣    山本 公一君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  増原 義剛君
       総務大臣政務官  松本  純君
       総務大臣政務官  山本  保君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    佐藤 壮郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼行政改革推進
       事務局公務員制
       度等改革推進室
       長        上田 紘士君
       人事院事務総局
       人材局長     藤野 達夫君
       人事院事務総局
       給与局長     山野 岳義君
       総務省人事・恩
       給局長      戸谷 好秀君
       総務省自治行政
       局長       高部 正男君
       総務省自治行政
       局公務員部長   小笠原倫明君
       総務省自治税務
       局長       小室 裕一君
       総務省総合通信
       基盤局長     須田 和博君
       総務省郵政行政
       局長       鈴木 康雄君
       総務省政策統括
       官        清水 英雄君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    中村 秀一君
   参考人
       日本郵政公社理
       事        本保 芳明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────
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木村仁#1
○委員長(木村仁君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵便法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局公務員制度等改革推進室長上田紘士君、人事院事務総局人材局長藤野達夫君、人事院事務総局給与局長山野岳義君、総務省人事・恩給局長戸谷好秀君、総務省自治行政局長高部正男君、総務省自治行政局公務員部長小笠原倫明君、総務省自治税務局長小室裕一君、総務省総合通信基盤局長須田和博君、総務省郵政行政局長鈴木康雄君、総務省政策統括官清水英雄君及び厚生労働省社会・援護局長中村秀一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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木村仁#2
○委員長(木村仁君) 異議ないと認め、さよう決定します。
    ─────────────
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木村仁#3
○委員長(木村仁君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵便法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本郵政公社理事本保芳明君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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木村仁#4
○委員長(木村仁君) 異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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木村仁#5
○委員長(木村仁君) 郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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森元恒雄#6
○森元恒雄君 郵便法の一部改正案に関連しまして一点お聞きしたいと思いますが、万国郵便条約では、国際郵便を各国の国民に保障するために様々なルール、約束事を取り決めておるわけでございますが、これ従来公社が、あるいは国が実施しておったこの郵便業務、今回民営化されるわけですけれども、この条約の履行義務についてどういう形になるのか、一点確認をしておきたいと思います。
 それから、あわせまして、今後この万国郵便連合の活動に日本としてどういうふうにかかわっていくのか、大臣から所見をお聞きしたいと思います。
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麻生太郎#7
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のありましたとおり、万国郵便条約の規定に基づきまして、郵便事業を監督いたします立場にあります総務省が郵便法に基づいてきちんとした管理、運営、履行をやっていくことになりますし、郵便事業を実施する義務は従来郵政公社が負っていたところでありますけれども、民営化後は、監督の義務につきましては引き続き総務省、総務大臣の方で負うことになります。
 また、郵便事業を実施をいたします義務は、日本郵政公社から郵便事業株式会社の方に引き継がれるものでありまして、条約の義務の履行に関しましては確保されているものと考えております。
 また、万国郵便連合への貢献ということにつきましては、これ御存じのように、五年に一度開かれます万国郵便連合のいわゆる意思決定最高機関であります管理理事会理事国のメンバーというものに日本は選出をされておりますほか、郵政庁の職員等々を各国からお預かりをして研修するとか、また私どもの方からもしかるべき専門家を派遣するなど、様々な貢献をこれまでも行ってきたところでもありますんで、今後ともこの点については続行をさせていきたいと思っております。
 ユニバーサルサービスといわれる、この中で一番難しい部分でありますけれども、この質の確保といった、これは加盟国が皆共通に負っております義務というものか課題というものにつきましては、これは引き続き積極的にお役に立つよう貢献をしてまいりたいと考えております。
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森元恒雄#8
○森元恒雄君 じゃ次に、三位一体の改革についてお聞きしたいと思います。
 現在、詰めの作業に入っておるわけでございますが、二点大きな問題があると思うんですね。
 一点は、昨年暫定措置として決められました義務教育の国庫負担金八千五百億、これ今中央教育審議会で議論されておりますが、伝えられるところでは、審議会としては二分の一負担堅持をしたいと、こういうことのようでございますけれども、答申が出た後に政府としてこれどう対応するのか、また大臣としてどう臨まれるのか、お聞きしたい。
 それからもう一点は生活保護費でありますが、全国的に統一した事務であり、地方の裁量の余地が皆無に等しい事務について財政負担を更に地方に求めようというような考えもあるわけですけれども、これはそういうことがなされると、正に三位一体の改革の趣旨に反することになるんではないかと思いますが、大臣の姿勢についてお聞きしておきたいと思います。
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麻生太郎#9
○国務大臣(麻生太郎君) 義務教育国庫負担金の補助率の話、補助関係の話につきましては、これは中教審が、目下新聞情報等々によっていろいろ書かれておりますけれども、最終答申に向けて今審議が行われている最中と理解をいたしております。政府、与党の合意におきましては、少なくとも費用負担については、地方案を生かす方策について中教審で十分審議の上、結論を出すこととなっておりますので、この趣旨を踏まえた線での答申が出ることを期待をいたしております。
 また、総理も答弁をされておられますとおり、政府としては中教審の審議の結果を踏まえつつ、三位一体の改革を確実に実現するという方針の下、国と地方の協議の場を通じて検討を進めるということを答弁をしておられますので、その線に沿って本年じゅうに結論は出したいと、さように考えております。
 生活保護の件につきましては、長い間、森元先生よく御存じのところではありますけれども、これは基本的には現金給付というものでありまして、これはもういわゆる国が行うべき典型的な仕事の一つと私どもは理解をいたしております。
 生活保護業務におきますいわゆる地方の、いわゆる公共団体の基本的な役割というのは、これは客観的状況を把握するというのが地方公共団体に与えられている裁量でありまして、その他の認定基準等々のものは、これはすべて地方に関係なく、ただ事実認定ということになっておりますんで、これは国庫補助負担率の引下げということが一方的に行われますと、これはいろいろな意味で問題大きいところであろうことはもうお分かりのとおりでありますんで、これは地方の自由度の拡大というのは不可欠なんだと思いますが、仮に自由度を拡大をいたしますと、地域によっては差が出るということは十分に考えられるんであって、その差が出た分は国民が許容するかという問題というふうに別の問題が生ずる可能性というのは今現在は大きいと私どもは思っております。
 したがって、よく地域の保護率の格差等々の話が、何々県では少なくて何々県では多い等々の話が出ておりますけれども、これは御存じのように高齢化の点とか、またいわゆる地域によっては、その地域の方々がその市に職を求めて集中するという傾向は、その相関関係というのはもうグラフでかなり正確なものが出てきておりますので、私どもは今後ともこの三位一体というものは自由度を増すということにいたしませんと地方分権化は進んでいかないというように思えておりますので、この補助金の地方移管というものを基本といたしておりますので、私どもはその原則をきちんと貫いていかねばならぬものだと理解をいたしております。
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森元恒雄#10
○森元恒雄君 今の大臣のお答えで意を強くいたしました。地方の期待といいますか、望みを裏切らないようにしっかりとした結論を出していただきたいと思います。
 最後に、公務員の削減についてひとつお聞きしたいと思いますが、国家公務員に比べて、これまでも地方の場合にはネットで定数、人員を削減してきておりますが、その上更に地方行革でも四・六%ですか、その総定数を削減すると大変厳しい目標を掲げております。ただ、我が党からは、それではまだ甘いんじゃないかと。一〇%、一五%削減できるし、またそうすべきではないかと、こういうような声も出ておるわけでございますが、今後、総務省として、政府として、地方の公務員削減についてどういうふうに取り組まれるのか、お考えをお聞きしておきたいと思います。
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麻生太郎#11
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のとおり、これまで過去五年間の実績に基づきまして四・六%というものを実績として上がっております。ただ、その中をよく見ていただきますと、森元先生よく御存じのとおりなんですが、全体では四・六でありますけれども、都道府県におきましては四・二、市町村においてはいわゆる五・〇というのが実態の数字でもありますので、いろんな意味で、この分につきましては今後、団塊の世代が大量退職する年齢に迎えることにもなりますので、その補充の件については一考を要するところでもありましょうし、また町村合併が大幅に進むことができておりますので、その意味では、町村において時間を掛けていろんな意味で事務の合理化というものは十分に考えられるところ、加えてICTの発達のおかげで随分と事務の、特にバックオフィスと言われる事務の部分というのはかなりな部分がこの情報通信技術によって補われるという状況にもあろうと存じますので、私どもとしてはきちんとやっていかねばならない、いけないことはないと思っております。
 ただ、何となく話はすべからく一〇%とか一五%とか勇ましい話は一杯おっしゃいますが、基本的には、私どもとしては、めり張りの部分でいけば、今、治安等々の分につきましては警察官の増員とか、外国人等々の問題については入管の増員とか、いろんな形でその他の行政需要というものは明らかに出てきておりますので、そういった意味では、減らす話もありますけれども、増やさねばならぬという国民の要望というものがありますので、そういったものを考えますときには、これはやはりうまく、指定管理者制度をうまく活用していただくとかアウトソーシングをされるとか、いろんな形で組織の見直し、定員の再配置等々いろんなことを大胆にしていただく、町村合併もその一つだと思いますけれども、そういった意味ではいろいろ地方において取り組んでおられることは事実でありまして、かつてラスパイレス指数は一〇〇を超えておりましたけれども、今年をもって一〇〇を切っております。地方におきましては、市町村で九八、市においては、県団体においては九八、町村においては多分九三ぐらいまでにいろいろ努力をしておられるというのが実態と把握をしておりますので、いろんな意味で各地方の努力というものは大変大事な努力をしておられるものだと理解をいたしております。
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森元恒雄#12
○森元恒雄君 時間がありませんのでもう一言だけ申し上げたいと思いますが、今の事務の流れを前提とすれば大臣のおっしゃられたとおりだと思うんですね。私は、小泉内閣のこの民間でできることは民間にというような発想で地方行政ももう一段見直しをすれば、五とか一〇とかというオーダーではなくて、もっと大幅な見直しも可能ではないかと個人的に思っておりまして、また日を改めて議論をさせていただきたいと思います。
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高嶋良充#13
○高嶋良充君 民主党・新緑風会の高嶋良充でございます。一年ぶりに総務委員会に戻ってまいりましたので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 麻生大臣はポスト小泉の有力候補というふうに言われているわけであります。ちょうど私と同年代でございますので、是非、若手に負けないように、熟年パワーを発揮をいただいて頑張っていただきたいと思います。これ、まずエールを送っておきます。
 そこで、小泉改革におけるポスト郵政というのは、公務員改革と今も質問に出ました三位一体改革だと、こういうふうに言われているわけですが、いずれも麻生大臣が中心的な役割を果たされているわけでございます。今日は、この二つの改革について大臣の基本的なお考えを伺ってまいりたいというふうに思っております。
 まず、公務員改革についてでございますけれども、昨年まで政府は公務員制度改革と、こういうふうに言ってこられたわけですね。しかし今回、小泉さんが言っているのは公務員改革だと、制度が抜けて、抜け落ちているわけでありますけれども、その内容に違いがあるのかどうか、違いがあるならどこが、どこが違うのかということを端的にお答えをいただきたいと思います。
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麻生太郎#14
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、高嶋先生御存じのように、公務員制度、公務員の総量、また人件費等々含めまして、これは一言で言えば行政コストを下げる、行政コストの削減ということが主たる目的ということだと思います。
 そのためにどうするかはその他は手段ということになろうと存じますが、数と量の改革の件に関しましては、これはどう考えても定数削減等々がそれに当たりますし、給与単価というものに関しましていろいろな見直しを、民間とかなり差がある等々の数と量の見直しと言われる、いわゆる二つに分けまして、数と量の改革、片っ方は仕組みの改革ということでして、片っ方はいわゆるアウトソーシングができるようにするとか、そういった形で、天下りの話含めましていろんな形で仕組みというものについての検討というのが二つに分けて考えないといかぬところだと思いますが、基本的には行政コスト削減というのが主たる目的という点に関しましては同じ、強調されている分が、仕組みか、数か量かという、というところが私どもの理解であります。
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高嶋良充#15
○高嶋良充君 仕組みを変える部分を含めて私ども制度改革と、こういうふうに言っていたんですけれども、やっぱり公務員改革ということになると、先ほども大臣が言われたように、主にはやっぱりコスト削減、リストラという、そういうところが中心になるというふうに思うんですが、そこで大事なのは、私は、公務員改革を当面やられるということは必要なことだというふうに思うんですけれども、しかし、コスト削減の面で、人員削減であるとか給与水準を引き下げていくという、そういうところまで切り込んでいくということは財政事情を考慮してやると、こういうことですから、そういう理由でやっていくということになれば、今の人事院勧告制度では到底無理ではないかと、当然この労働基本権問題が避けて通れないものになるんではないか。ということになると、公務員、今言われている公務員改革イコール以前の公務員制度改革としてやっぱりやっていくべきではないかと、そういうふうに考えているんですけれども、その辺についてはどうでしょう。
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麻生太郎#16
○国務大臣(麻生太郎君) これは、昨年十二月に閣議決定をされております今後の行政改革の方針におきまして、いろいろ制度設計の具体化とかいろいろな点がなされておりますけれども、公務員の労働基本権問題というのは、これは話し合われないといかぬ、避けては通れないものなんだと思っております。
 なかなか最近、組合との団体交渉の経験者というのは、民主党には多いのかもしれませんが、自民党にはもうほとんど、炭労相手にずっと仕事させられておりました私以外そんなにいらっしゃらぬので、この組合の話というのはなかなかぽっと抜けられて、抜けておられる方が多いように思いますが、すごく大事なところだと私は理解をいたしております。
 したがって、この公務員の労働基本権の問題というのは、これはもう御存じのように、特殊性というものがありますのは御存じのとおりでもありますので、職務が非常に公共的なものであるということから、これは国民全体の利益の保障という見地から、これはある程度の制約は免れぬものということから、いわゆる労働、生存権の保障とか基本権の保障とかいろんなあれがありますけれども、人事院勧告制度という代償処置が組み入れられておりますところなんで、何となくすぐ人事院勧告なんかというような話を簡単にされますけれども、それはとんでもない話なんであって、それはきちんと法律で決められているところでもありますので、このところを無視して話をどんどん進めるわけにはとてもいかぬというところだと思いますので、これは、労働基本権の見直しをするとか労働三権の付与とかいろんな話が今別に出てきておりますけれども、それはそれで議論をされるということは必要なのかもしれませんけれども、この肝心のところと別個にしてこっちはこっちでやっておいた上でやらぬと、労働者側にとりましては極めて不安を募らせることにしかならぬと、余りいいことないんではないかと思って、きちんと区別して話をしていただかなきゃいかぬものだと理解をいたしております。
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高嶋良充#17
○高嶋良充君 大臣はこの基本権問題については非常に認識を持っておられますので、それ以上突っ込みませんけれども、今言われたように非常に、労働基本権問題ということだけをとらえてしまうと、いろんなサイドから、公務員にスト権を渡したら大変なことになるんではないかというような、そういう意見もあるようでございます。ただ、もう今の近代労使関係の中では、既に自民党の武部幹事長でさえもこの間のフジテレビの日曜日の番組で、公務員にもスト権を検討すべきだと、こういうことを言っておられる状況になりました。これは是非、政府の方としても早急に御検討いただくようにお願いをしておきたいというふうに思います。
 そこで、人事院総裁に来ていただいておりますので総裁に伺いますが、九月二十七日の経済財政諮問会議の中で村上行革担当大臣が次のような発言をされています。国の財政事情を考慮した給与適正化の枠組みの検討をすべきではないかと、こういうことを言っているわけですね。
 基本的に人事院勧告に基づく給与というのは財政事情を考慮する必要はないと、こういうふうに私ども思っているんですけれども、財政事情を考慮せよということであるならば、当然今出てきたような基本権問題を派生をすることになると、こういうふうに思っているんですが、人事院としては今の人勧制度の下で財政事情を考慮するような機能も権限も付与されていないというふうに思うんですけれども、その辺も含めて村上大臣の発言に対する見解を伺いたい。
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佐藤壮郎#18
○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) 九月二十七日の諮問会議、私も出席させていただきました。そのとき、国の財政事情を考慮すべきという御意見があったわけでございますけれども、私としては、人事院はそのような機能も権限も付与されていない、国の財政事情を考慮する仕組みを人事院勧告の中に入れ込むことはできないということを明確にしておきたいという発言をさせていただきました。この場で再度、人事院が給与勧告を行う場合に財政状況を考慮して勧告の内容を決定することはできない、またするべきでないということを申し上げておきたいと思います。
 それから、そもそも、国の財政が悪化したことを理由に即公務員給与を下げるということが果たして妥当なのかどうかということは、これは慎重な御議論が必要であろうかと思います。
 二十七日の諮問会議の席上で日銀の福井総裁が大変明確にこの点について意見を申しておられました。やや長くなりますけれども、大変重要な御発言だと思いますので引用させていただきます。
 国の財政事情が悪くなるのはどういう場合かというと、一つは景気が悪くなった場合。この場合は民間の給与も下がるので、公務員の給与のルールの決め方が民間との対比できちんと決まっていれば自動的に公務員の給料も下がるという要素がある。しかし、そうではなくて、政策的に財政赤字が増える場合は公務員の責任はかなり限られていて、最終的には国の方針として国会で決まる政策的なことでなぜ公務員の給料が減らされなければならないのかという問題が残る。財政のディシプリンの問題を公務員給与にしわ寄せするというのは余り健全なことではないのではないか。そこの区分けが要るような気がするという御発言をされておられます。
 私も正に同感でございます。
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高嶋良充#19
○高嶋良充君 今御答弁をされたとおり、法律的に言っても、あるいは人勧制度の趣旨からいえばそのとおりだというふうに思います。
 ただ、最近、大臣でも先ほどのような間違った発言をされる部分もあるわけですから、与野党ともに、そこまで詳しく認識のない国会議員の皆さん方も無責任にそういうことを言われる部分もあると思うので、人事院としては、あるいは総務省としても、やっぱり国家公務員の給与の決め方、仕組み、こういうものについてはその都度御宣伝をいただきたいなというふうに思っているところでございます。
 同時に、この諮問会議において、人事院の民間給与調査の在り方、官民比較方法の見直しの意見も出されております。この意見に対して人事院総裁は、研究会等を設置を予定をしており、早急に検討を開始をしたいと、こういうふうに発言をされているわけですけれども、人事院というのは中立の第三者機関、よそからとやかく言われてやるというものではないと思うんですけれども、この研究会については、政府や諮問会議からの圧力や介入が私はあったとは思いませんけれども、この研究会の立上げについては人事院の自らの意思で主体的に決定されたのかどうか、お尋ねをしたい。
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佐藤壮郎#20
○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) 官民比較方法の見直しにつきましては既に昨年の勧告時にその必要性について言及したところでございます。また、研究会の設置につきましては本年の勧告に伴う報告書の中で表明したものでございまして、諮問会議や政府の要請の前から人事院の中で検討を重ねてきたものでございます。決して外部からの圧力によって慌てて立ち上げたというものではございません。
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高嶋良充#21
○高嶋良充君 人事院というのは、先ほども申し上げていますように、憲法二十八条で保障されている公務員の労働基本権を言わば剥奪をした、その代償措置である人事院勧告制度というものを担っている中立の第三者機関、これはもう明確になっているわけですけれども、であるならば、人事院勧告というのは厳正中立な立場で行わなければならないというのが当然なんです。
 しかし、先ほども申し上げましたように、使用者側の政府がとやかく言うことについては、まだそれに対して介入だ、干渉だという目くじらを立てる問題ではないかというふうに思うんですが、最近、政治の場からも人事院勧告制度にいろんな注文を付けるというような事態になってきています。取りようによっては圧力や介入、こういうものもあるわけですけれども、私は憂慮すべき事態だというふうに思っているんですが、そういう、人事院というのは政治的介入に毅然として対処すべきだというふうに思っています。先ほどの答弁では毅然と対処されているようでありますけれども。
 過去に有名な話がありますね。昭和五十八年でしたか、当時の藤井人事院総裁が、政府が人勧の勧告を値切ったことに対して、国会の予算委員会や内閣委員会の答弁で、遺憾千万だということを何回も国会に呼ばれても言われて、その節を曲げられなかった。人事院に対して干渉するのは遺憾千万だと、こう言われたわけであります。今、今風の時代でいえば、公明党の神崎代表が「いかんざき」だというふうに怒り心頭に怒られる、そういうことだというふうに思うんですけれども、そういう政治的な介入があった場合の佐藤総裁の決意をお伺いしたい。
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佐藤壮郎#22
○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) 人事院勧告制度が基本権制約の代償措置であるということは、私どもしっかりと肝に銘じて認識しております。
 政府としてもこのことは十分私は認識されていると思います。例えば、人事院に対しては何々を要請するという表現を使っておられるわけでございます。私どもといたしましては、要請は要請として受け止めて、中立第三者機関としてきっちりと判断をしていきたいというふうに思っております。
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高嶋良充#23
○高嶋良充君 私は、人事院が自ら主体的に公務員給与の官民比較調査、官民比較の方法等を議論をされて、その方向性を出していくということにまで反対をしているわけではありません。
 ただ、最近、公務員の給与水準は民間賃金と比較して高いのではないか、民間企業の実態と乖離しているのではないかというような批判が各方面から出されています。これも私はまた当然のことだというふうに思うんですね。確かに、パートやアルバイトや派遣労働者などということで働き方が多様化をしてきている。そのことによって全労働者の平均賃金が下がっているということは、これは事実だというふうに思います。しかし、だからといって公務員労働者の賃金比較を全労働者平均基準に合わすべきという考え方は、やはり、これはやっぱり少し乱暴ではないかというふうに思うわけですね。
 先ほど福井日銀総裁のお話が人事院総裁から出ましたけれども、福井総裁も経済財政諮問会議の中で、先ほどとは別にこういう話もされています。公務員の給与水準が低ければ低いほど良いというものではない、やはり少ない人数で元気に働いてもらわなければ、国民に対する十分な仕事はできないんではないかと、こう言っておられるわけですね。
 また一方で、信州大学の高梨昌教授、これはちょっと古い文献ですけれども、現行の比較基準、これは百人、五十人という部分ですけれども、現行の比較基準は、公務員の職務の性質と責任の程度や学歴水準の面などから見て、比較対象としては問題があると、問題があると言っておられるんです。だけれども、中身は全然別の問題意識なんですね。公務労働と同質同等の職務はどちらかといえば大企業の労働者を対象とすべきであると、そういうふうに言っておられて、その中で、とりわけ今回のことにも差し入っておられるんですけれども、逆に民間の小零細企業まで調査対象に加え、官民比較の対象を拡大すべきだという意見は論外だと、これでは良質の公務員採用も公務サービスの向上も見込めなくなるおそれがあると、こういうふうに言っておられる方もあるわけですね。
 とりわけ、人勧というのは裁判官の皆さん方や自衛官にも影響をする、こういうことでございます。下げるだけでは働く意欲も士気向上の面からも非常に大きな問題がある。そういう意味では、人事院総裁、公務員にふさわしい給与水準でなければならないというふうに思っているんですが、いかがお考えでしょうか。
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佐藤壮郎#24
○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) おっしゃるとおりだというふうに思います。
 官民比較の際にはやはり同質同等の職務を民間と比較するということはこれは大原則でございまして、すべての職種の民間労働者を雇用形態にかかわらず単純平均してそれに公務員給与を合わせるというのは、おっしゃるとおり正に論外の話ではないかというふうに思います。
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高嶋良充#25
○高嶋良充君 麻生大臣にお伺いをいたしますけれども、この官民比較方式が今政界で非常に話題をなっているわけですけれども、労働基本権の代償措置である以上、私は基本的には人事院、その代償機関である人事院でやるという部分と、もう一つは、憲法に保障されているように、労使の問題ですから、政府と労働側とでこの問題を話し合うということもこれまたあってもいいんではないかというふうに思っておるわけです。
 ちょうどこの百人と五十人規模が決定をされたのは昭和三十九年、四十年からその方式で実施をされているわけですけれども、これを決めたのが当時の池田総理と総評の太田議長の政労会談によって決定をされて、それを人事院が尊重して今日まで来ていると、これはもう御承知のとおりであります。
 そういう意味では、先ほども申し上げましたけれども、人事院での自主的な研究会で方向性を出すという一つの選択肢と、もう一つは、最終的にですよ、小泉総理と連合の高木会長が政労トップ会談で方向性を決めると、こういうことも一つはあってはいいんではないかというふうに思っているわけですが、そのことについては大臣の見解は求めません。
 しかし、いずれにしても、官民比較の見直しを検討するというのであれば、政労使が、あるいは国民も納得するような状況を作って合意できる結論を導き出していくということが一番大事なことではないか。そのためには、まず政府と職員団体との十分な話合いも行うべきであるというふうに考えますけれども、麻生大臣の見解を伺います。
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麻生太郎#26
○国務大臣(麻生太郎君) 昭和三十九年、池田・太田会談、もう今、あのゼンセン同盟の名前を聞いて知っている方はほとんどおられない世代で、お互い年取ったなと感じながらそう思って伺っていたんですけれども、あれ、大学出た翌年だったんで、極めて記憶のあるところですが。
 あのときはたしか四・一統一ストライキというのをやろうとしたんですよね、ちょっと経過、記憶は定かじゃありませんけれども。そして、結果としてはあれは公労委というものにゆだねるということになったんだと記憶をいたしますが。私は、池田・太田会談というものが少なくともあの四・一ストライキという、ゼネストとは言いませんけれども大きなストライキを止めるのに大きな貢献をしたことは間違いないと、私どももそれはそう思っております。
 したがって、人事院の勧告も大事だけれども、政府と組合とのいわゆる定期的なとか、またいろいろな形での接触は必要なのではないか、私はその点に関しましてもそう思っております。事実、昨日、新しく官公労の代表になられました岡部新会長との間の、私ども総務省におけます総務大臣と岡部代表との話というのを昨日やらせていただいておりますけれども、いろんな形でそういった信頼関係の醸成のためにもそういったものは必要なものだと思っておりますけれども。
 いずれにいたしましても、今、人事院においていろいろ官民比較というのをされておるのも御存じのとおりなんで、なかなか今のように町村合併が進みますとちょっと従来と比較するのが変わってまいりますんで、ちょっと時間をいただかぬと、ここの町に従来なかったものが入ってきますんで、そういった形で比較する対象がまた変わってくるということが一点。
 もう一点は、よく財務省出されますのは、もう全部一緒に突っ込みで給料幾らという話と、計算の方法の根底が大分違っておるのではないか。ましてや、公務員と比較される場合、公務員より地方公務員の方が学歴が高い、地方公務員の方が平均年齢が高い等々の点を配慮しないでの単なる単純比較というのは、かなりこの種の人事というのに関しては不勉強ではないかということのそしりは免れぬということはもう前にも役所で申し上げたことがあるんですが。
 いろんな意味で基本的なところをきちんと詰めていく、今、人事院でいろいろやっておられるところだと思いますんで、私どもとしては今後とも今申し上げたような点できちんと人事院の話を参考にさせていただきながら進めてまいらねばならぬものだと思っております。
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高嶋良充#27
○高嶋良充君 基本権問題や見直し、官民比較の見直し問題はそれぐらいにさせていただいて、今後とも是非議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 そこでもう一点、人事院にお尋ねをいたします。
 これは十五日のマスコミ記事でございましたけれども、これ各紙報道しておりましたが、人事院は、国の研修制度を使って海外や国内の大学院で学んだ国家公務員が早期に退職した場合に授業料などを返還することを義務付けるという法整備を内閣と国会に要請をするようだと、こういう報道がされていました。
 そこで、ちょっと具体的なことをお尋ねをしたいんですけれども、長期在外研究員制度とこれ言うようでございますけれども、どれぐらいの人、国家公務員でどれぐらいの人が海外で留学をされて、そして留学した後五年以内に辞めた人はこれけしからぬと、こういうことの考えのようでございますから、五年以内に退職された方々というのはどれぐらいおられるんですか。
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藤野達夫#28
○政府参考人(藤野達夫君) 御指摘いただきました長期在外研究員制度による派遣者数は、年によってずれておりますけれども、大体最近では百名強から百二十名ぐらいというのが最近の趨勢でございます。
 それから、これまでの派遣者の中で早期に退職した者の数という点でございますけれども、既に帰ってきております者の最近五年間、平成十年度から十四年度までに派遣した職員について見ますと、派遣者総数が五百六名でございまして、七月時点の調査で五十三名、一割程度が離職をしております。
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高嶋良充#29
○高嶋良充君 今、五年間の調査だというふうに言われました。五年で、百人ぐらい、五百人派遣をして約一割、五十人、五十三人ですか、が五年以内に辞めておると。十年ということになれば千人派遣して百人辞めておると、こういうことに多分なるんでしょう。
 この早期退職されておる皆さん方には研修費用を返していただくということを自主的に今までやってきたというようなことも記事に載っていましたけれども、これは一人当たりどれぐらいの費用が掛かって、そして五年以内に退職した人でその金額を返還されたのは何人ぐらいおられるんですか。
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