教育再生に関する特別委員会

2007-04-27 衆議院 全152発言

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会議録情報#0
平成十九年四月二十七日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 保利 耕輔君
   理事 大島 理森君 理事 河村 建夫君
   理事 小坂 憲次君 理事 鈴木 恒夫君
   理事 中山 成彬君 理事 野田 佳彦君
   理事 牧  義夫君 理事 西  博義君
      赤池 誠章君    赤澤 亮正君
      井澤 京子君    飯島 夕雁君
      石原 宏高君    稲田 朋美君
      猪口 邦子君    浮島 敏男君
      大塚 高司君    大塚  拓君
      亀井善太郎君    亀岡 偉民君
      木原 誠二君    木原  稔君
      篠田 陽介君    鈴木 俊一君
      平  将明君  とかしきなおみ君
      中森ふくよ君    西村 明宏君
      西本 勝子君    馳   浩君
      原田 憲治君    平田 耕一君
      馬渡 龍治君    松本 文明君
      松本 洋平君  やまぎわ大志郎君
      安井潤一郎君    山内 康一君
      若宮 健嗣君    川内 博史君
      北神 圭朗君    田島 一成君
      田嶋  要君    高井 美穂君
      西村智奈美君    松本 大輔君
      柚木 道義君    横山 北斗君
      笠  浩史君    伊藤  渉君
      大口 善徳君    石井 郁子君
      保坂 展人君    糸川 正晃君
    …………………………………
   議員           高井 美穂君
   議員           田島 一成君
   議員           藤村  修君
   議員           牧  義夫君
   議員           松本 大輔君
   議員           笠  浩史君
   総務大臣         菅  義偉君
   文部科学大臣       伊吹 文明君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     塩崎 恭久君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)   大田 弘子君
   文部科学副大臣      池坊 保子君
   文部科学副大臣      遠藤 利明君
   財務大臣政務官      椎名 一保君
   文部科学大臣政務官    小渕 優子君
   政府参考人
   (総務省自治行政局長)  藤井 昭夫君
   政府参考人
   (財務省大臣官房参事官) 香川 俊介君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房長) 玉井日出夫君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局長)          加茂川幸夫君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          銭谷 眞美君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            清水  潔君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         磯田 文雄君
   衆議院調査局教育再生に関する特別調査室長     清野 裕三君
    —————————————
委員の異動
四月二十七日
 辞任         補欠選任
  井脇ノブ子君     浮島 敏男君
  伊藤 忠彦君     馬渡 龍治君
  稲葉 大和君     亀井善太郎君
  亀岡 偉民君     松本 文明君
  二田 孝治君     飯島 夕雁君
  松本 洋平君     石原 宏高君
  若宮 健嗣君     大塚 高司君
  田嶋  要君     柚木 道義君
同日
 辞任         補欠選任
  飯島 夕雁君     平  将明君
  石原 宏高君     松本 洋平君
  浮島 敏男君     木原  稔君
  大塚 高司君     若宮 健嗣君
  亀井善太郎君     中森ふくよ君
  馬渡 龍治君     伊藤 忠彦君
  松本 文明君     亀岡 偉民君
  柚木 道義君     田嶋  要君
同日
 辞任         補欠選任
  木原  稔君     赤澤 亮正君
  平  将明君     大塚  拓君
  中森ふくよ君     篠田 陽介君
同日
 辞任         補欠選任
  赤澤 亮正君     井脇ノブ子君
  大塚  拓君     二田 孝治君
  篠田 陽介君     稲葉 大和君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 委員派遣承認申請に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提出第九〇号)
 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第九一号)
 教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案(内閣提出第九二号)
 日本国教育基本法案(鳩山由紀夫君外五名提出、衆法第三号)
 教育職員の資質及び能力の向上のための教育職員免許の改革に関する法律案(藤村修君外二名提出、衆法第一六号)
 地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案(牧義夫君外二名提出、衆法第一七号)
 学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案(笠浩史君外二名提出、衆法第一八号)
     ————◇—————
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保利耕輔#1
○保利委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、学校教育法等の一部を改正する法律案、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案及び教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案並びに鳩山由紀夫君外五名提出、日本国教育基本法案、藤村修君外二名提出、教育職員の資質及び能力の向上のための教育職員免許の改革に関する法律案、牧義夫君外二名提出、地方教育行政の適正な運営の確保に関する法律案及び笠浩史君外二名提出、学校教育の環境の整備の推進による教育の振興に関する法律案の各案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治行政局長藤井昭夫君、財務省大臣官房参事官香川俊介君、文部科学省大臣官房長玉井日出夫君、生涯学習政策局長加茂川幸夫君、初等中等教育局長銭谷眞美君、高等教育局長清水潔君、高等教育局私学部長磯田文雄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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保利耕輔#2
○保利委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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保利耕輔#3
○保利委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田嶋要君。
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田嶋要#4
○田嶋(要)委員 おはようございます。民主党の田嶋要です。よろしくお願いします。
 文科大臣とは、先日も決算分科会の方で質問させていただきました。その際はチャイルドラインのことでございましたけれども、教育委員会のみならず、ぜひチャイルドラインにも大きな御支援を賜りたいなと思っております。よろしくお願いします。
 また、先日は、児童虐待防止法の改正も衆議院を通過いたしました。やはり今回のこの教育三法とも非常に近接をした、子供に関するさまざまな取り組みが日本の国でいろいろと行われているということ、流れとして大変ありがたいことだというふうに私も思っております。
 そこで、きょう一時間、三法に関する質問でございますが、文科大臣、実は私、こう見えましても文科大臣のことは信頼をしていまして、一言で言えば、釈迦に説法でございますが、過ちを正すに遅過ぎることはないということでございます。大分いろいろな質問が続きまして、内心、大臣もいろいろ揺れる気持ちが今あるかと思うんですが、ぜひその辺をしっかり見詰めていただきたいなというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 官房長官には初めてでございますが、きょうの質問で、どのぐらい信頼できるかどうか、そのことを私自身も考えさせていただきたい。最初の三十分しかおいでにならないということでございますので、若干順序が入り繰りになりますが、冒頭、免許制度に関してお伺いをさせていただきたいと思います。
 いろいろな方から多く質問が出ておりますこの教員免許の更新制でございますが、まず官房長官にお伺いいたします。
 我が国にいろいろな免許制度というか、いわゆる資格制度というものがあるわけでございますが、まず、我が国のそういったさまざまな制度の中で、免許が、あるいは資格制度が更新制になっているものというのはどういうものがございますでしょうか。
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塩崎恭久#5
○塩崎国務大臣 ただいま御質問がございました、資格制度の中で定期的に更新制があるものはどういうものがあるのか、こういうことでございました。
 悉皆的に調べているわけではございませんけれども、更新制を導入して知識とか技能とかの確認を一定期間ごとに行っているものは、例えば、運転免許証はもう御案内のとおりであって、これは優良運転者五年、それから違反運転者三年などのインターバルで行われている。それから狩猟免許、これは三年でございます。それから、海技士、海の船舶の職員及び小型船舶操縦者、これは五年となっております。それからボイラー溶接士、これは二年となっております。
 このようなものが定期的に、更新制をとって、更新をしないといけないというふうになっているものでございます。
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田嶋要#6
○田嶋(要)委員 あるにはあるということですね。職業として、そういった更新制がとられているものは、今おっしゃったようにそれほど数としてはないわけでございます。そういった中で、今回、教員という、メジャーというか、大変人数の多い職業に関して更新制度を導入しようとされておるわけでございます。
 同じく官房長官にお伺いをしたいわけですが、この更新制を導入する、これまでも医師免許の話もいろいろ議論がございました。あるいは、昨年も建築士に関しても新聞の一面にばんと出て、その後、やっぱりやめるというような話もあったわけでございますが、これは私は大きな転換点になるかもしれないと思っておるんです。もし政府がこういうふうに、今回、非常にメジャーなというか、職業に関して更新制度を導入する、官房長官のお考えでは、これが今後、そのほかのいろいろな職業に関するいわゆる資格制度に関して、あるいは免許制度に関しての更新制を導入する検討の出発点になるというふうに御認識をされておりますでしょうか、官房長官。
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塩崎恭久#7
○塩崎国務大臣 今回、更新制にしようという議論が出てきたのは、やはり教員の質の問題、質をどうやって維持するかということで出てきたんだろうと思います。
 そういう意味では、先ほど、更新制をとっているものはどういうものがあるのかということでお答えをいたしましたけれども、質を確保する、その担保措置というか、そういうものをやっているものの中に、例えば公認会計士法、私も深くかかわったものでございますけれども、これはやはり「研修を受けるものとする。」というようなものがあったり、それぞれ自主規制団体というか団体が、例えば弁理士でもありますが、そういうところでも何らかの形で品質確保のための担保措置というものが行われているというふうに思うわけであります。
 したがって、今お尋ねは、今回、教員に更新制を入れた場合に、他の資格制度についても同じように入れるのかどうかということでありますが、これはもう、あくまでも、それぞれの法律に基づいて行われることであるとするならば、これは国会が国民の声をバックに考えることであって、それぞれいろいろな、今申し上げたような、資格によって、更新制を持っているもの、更新制はないけれども、品質を確保するために、維持するために何らかの仕組みを持っているもの、こういうものがあるわけでありますので、一概に、今回導入したから、政府として、ほかのものにもどんどん導入しようというようなことは考えておりません。むしろ、国民の皆様方がどう考えて、そして国会がどういう御意思を持つかということにかかってくるのではないかなというふうに思います。
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田嶋要#8
○田嶋(要)委員 今の御答弁でちょっとあれっと思ったんですけれども、冒頭に官房長官、質をどうやって維持するかというふうにおっしゃいましたが、といたしますと、教員に関しては、免許を更新しないと質は落ちていく、逆に言えば、免許更新制のない今は質は落ちてきているという結論ですか。そういう評価があったということですか。
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塩崎恭久#9
○塩崎国務大臣 これは、教育再生会議でも、あるいは中教審でもそうでしょうし、また、その他のあらゆるところで教員の質の問題についてはいろいろな意見が出ていたと思います。
 今回のこの制度も、やはり十年に一遍ということでありますけれども、その質を確保して子供たちにいい教育を与え続けよう、こういうことで考えられた制度ではないかというふうに考えております。
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田嶋要#10
○田嶋(要)委員 もう一度確認しますけれども、免許の更新制を導入していない今の状況では質が下がってきている。逆に言えば、先ほど、いろいろな担保の仕方がある、品質を担保する仕方はある、ほかの公認会計士の例を出されました、研修制度ですね。しかし、それは研修制度であります。今回、教員に関しては、免許の更新制、逆に言えば、免許に有効期限をつけるということを採用しなければ質を維持できないという判断があったということですね。逆に言えば、今、免許の更新制がないから質は下がっている、そういうことでよろしいですか。
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塩崎恭久#11
○塩崎国務大臣 できる、できないを言っているわけではなくて、やはりいい質の先生方に教育を子供たちに施してもらって、いい、将来を担う人材を育ててもらおう、その仕掛けとして、議論の末の考えられた仕組みではないかというふうに思います。
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田嶋要#12
○田嶋(要)委員 もう一度確認しますけれども、質が今下がっているという判断があったんですかということです。
 先ほど御自身がおっしゃった、私、この質問は予定していなかったんですが、質をどうやって維持するかということがあって、今回、免許の更新制を導入したいとおっしゃっているわけですね。ということは、免許の更新制を導入しなければ今後、質は下がるんだ。ということは、今の時点で、免許の更新制がないから質は下がってきているんだという反省のもとに免許更新制を導入する、そういうことですか。もう一度お願いします。
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伊吹文明#13
○伊吹国務大臣 済みません、先生、お許しをいただいているので、法案の提出者として御答弁を申し上げたいと思いますが、教員の質というものはどういうものをもって判定するかというのは、これは人それぞれ、まちまちだと思いますが、多くの国民が現在の教育に対して持っている評価は、学校現場が必ずしも十分じゃないということは、多くの世論調査を見てもよくわかると思います。
 そこで一番大切な役割を占めるのはやはりよき教師であって、この先生方の質を担保するというのはいろいろなやり方がございます。研修をやることもあるし、自己研さんをされることもあるし、それはいろいろなやり方があるでしょう。今回は、十年ごとに研修を行うことと同時に、その研修結果の認定をやりますね、実施権者が。そして、それによってある程度の品質の保証というものがそこで、品質という言葉は先生に対して失礼かもわからないけれども、能力の検証というものが行われるというのが大切なポイントで、同時に、その検証の前提として、三十時間の研修、勉強をしていただく。
 だから、下がっているかどうかというのはいろいろな見方がありますが、多くの国民は、教師の資質を時代に合わせてブラッシュアップしてもらいたいという気持ちを持っていることは間違いないんじゃないでしょうか。
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田嶋要#14
○田嶋(要)委員 もちろん、今よりもさらにレベルアップしてもらいたいというのは常にあると思います。それはもう全くそのとおりですね。それと、一部やはり不適格な教員がいて、そういう方々が現場で大変目立っていて、私も現場で校長先生とかとお話しすると、本当にもうどうしようもない人がいる、それは正直言いますよ、皆さん。だから、その点はある。
 ただ、問題の出発点として、今回、今あるものをさらによくしようとする改革なのか、それとも、今どんどん悪くなっている質を上げよう、何とか支えようとしている改革なのかは、スタート地点の認識として重要な違いだと思うんです。
 昨日、おとといですか、免許更新制の関係で、この更新制というのはさらによくするためにどうするかというための手段だというお話がございましたが、官房長官の御認識はちょっと違うんじゃないかなというようなお言葉でした。質をどうやって維持していくかですよ。質をどうやって維持していくかということは、同じ水平線ですよね。そうすると、ないと下がっていくから維持するということですよ、何とか。そういう御認識に官房長官は今立っておるのかということですよ。くどいですか。もう一度お願いできませんか。要するに、免許更新制がなければ先生は今だめなんだ、どんどん質が下がっているんだということですね。
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塩崎恭久#15
○塩崎国務大臣 先ほど公認会計士などの研修制度とか、そういうのは質を維持するということでやっているということを申し上げましたが、それと同じ意味で言っているのであって、それは、では公認会計士の質が下がっているのかというと、そんなことを言っているわけではなくて、一般論としてどうやって質を維持していくのか。そして、一部、いろいろ問題がある先生がいるんだということを今先生も御指摘になられましたけれども、そういう人たちについても維持をしていくということは今回の制度でも可能になるわけでありますから、いずれにしても、一般論として、質はいつもきちっと維持をして、みんながやはり納得するいい先生がいい教育をやっていくということではないんでしょうかね。
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田嶋要#16
○田嶋(要)委員 文科大臣にお伺いしますけれども、そういうことで、教員の免許に関して更新制を考えられるということで、後ほど細かい話はお伺いしたいんですが、今回のこの制度の研究は二カ月前からじゃなくて二年前からやっているという御説明をきのういただきましたけれども、諸外国を見ますと、やっている国はほとんどないということですね。アメリカがやっているという話でございますが、そういった事例というのはよくよく検討されたんですか。
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伊吹文明#17
○伊吹国務大臣 事例というのはどういう意味でしょうか、諸外国の事例という意味で理解して御答弁申し上げます。
 やはり、日本は日本の国のあり方で必要なものを政策としてとっていくということだと思いますし、官房長官が答弁したことも私が答弁したことも先生、決して矛盾はしていないんですよ。
 能力というのをどういうふうに判断するかというのは非常に難しいということを再三申し上げております。教員免許を取ったときの能力は変わっていなくても、時代の変化によってそれを判定する尺度が変わってくるわけですね。科学技術がこれほど広く進展をし、国際社会が変転目まぐるしいときには、十年前の知識というのは本当に、今十年前の知識を持っていれば、今もそれを持ち続けているけれども、それが今教員としてふさわしい能力であるかどうかというのは、時代の流れとともにそれをはかる尺度が動いてくるわけですから、それに合わせて、いい先生をきちっと評価していきたいということを言っているわけで、官房長官が申したことも私が申し上げたことも違うことを言っているわけではありませんし、諸外国のことはもちろん参考にしなければなりませんが、日本はやはり日本として一番いい制度を最終的に国会の御判断で適用していくということだと思います。
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田嶋要#18
○田嶋(要)委員 もちろん、それぞれその国の事情もあると思うんですけれども、しかし、どんな国でも、子供たちを教える、そういう課題が大変国にとって重要で、みんな悩んでいると思うんです。そういう中で、それぞれの国が免許の更新制、検討はしたけれども、ほとんどの国では採用されていないという事実も、私は、それは、そんなに差が出てくるのもおかしいような気もしますよ。いろいろな国の事情はあるにしても、やはり、いろいろな課題がある、本当に免許の更新制が期待するような結果をもたらすのか、そういうところがいろいろ議論された結果、アメリカを例外として、制度の更新制がないということですね。
 後ほど私質問いたしますけれども、私がいろいろほかの職業の免許の更新制も、ほかの国の状況を申し上げました。結論的には、免許制度とかあるいは資格制度というものに関して、教師とかお医者さんとか、そういったいろいろな職業、更新制が主流になっている職業制度は一つもないんですよ、それは。
 だから、そういう中で、日本も、お医者さんの議論も盛んにありました。その中でも、結局同じ議論なんですね。質を引き上げることなのか、それとも問題の人を排除するのか、同じような議論があって、やはり最終的には更新制じゃないだろうという結論に至っている中で、今回、毎年十万人以上に影響を及ぼすような制度を導入する。これはよっぽどの覚悟と慎重な検討が必要だと思うんですが、私は、そういう意味で、冒頭申し上げた、今からでも引き戻すことは遅くはないですよと申し上げているのは、私、大臣を信頼しておりますので、これは本当に後々後悔しますよ、これは後悔する、そのことを私申し上げたいというふうに思います。
 それで、ちょっと更新制の話に入る前に、総論的なスタートラインの、先ほどの先生の質の話もございますけれども、質問させていただきます。
 子供の学力ですけれども、この間の全国テストも、学力を調査したい、それから意欲を調査したい、そういうことでございますが、子供の学力が低下した、こういうことをよく言われます。それが教育再生の出発点の一つだと思うんですが、子供の学力が低下したという意味は、二つの見方が私はあると思うんですよ。一つは、ほかの国と比べて相対評価でどうか、それからもう一つは、日本という国の中において、過去から比べて今の子供たちがどうかという両方があると思うんですが、どういう事実認識に立っておられますか、大臣。
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伊吹文明#19
○伊吹国務大臣 全く今先生がおっしゃったのと私は同じ認識に立っております。過去からの時系列としてどうなっているか。そのためには、いろいろ御批判もあったでしょうけれども、今回、全国統一学力テストをさせていただいているということです。
 同時に、国際比較は、よく引用されますOECDの調査等が行われています。しかし、それすら実はどういう基準でやっているのか。国際比較を見れば、数学、理科等はまだベストファイブに入っているようですが、自国語の理解力、読解力というのは今や毎年毎年評価が落ちてきて、今十四、五番目になっちゃっている。これすら、テストによってやはり少しずつ違ってくるでしょうから、考え方によって、批判をする側の立場に立てば、こういう観点から見ておかしいじゃないかということは、私は幾らもあると思います。
 ただ、国民が今の子供たちの学力を、あるいは御父兄の方が自分たちの子供の置かれている状態をどう考えておられるのかということを、やはり政治に携わる者は大切にやっていかなければいけない。各種世論調査を見ると、必ずしも満足をしておられる状況じゃない。
 そこで、内閣としては、いわゆる骨太の方針というものを閣議決定しています。ここまで経済財政諮問会議でやるのがいいかどうか、私は大いに疑問に思いますけれども、安倍内閣の前の閣議決定としては、二〇一〇年までに国際学力調査において世界トップレベルを目指すというのが、これは議院内閣制のもとで選ばれた内閣の方針なんですね。それを受けて、教育基本法で教育の現時点における新しい教育理念のようなものを、反対の政党はありますけれども、国会の議了を得た。それを受けて今回御提出している学校教育法は、その三十条の二項に、「基礎的な知識及び技能を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力をはぐくみ、主体的に学習に取り組む態度を養う」ということを言っているわけです。
 きょうここへ出てくる前の記者会見で、この特別委員会の審議が始まったけれども、どういう印象を持っているかということを聞かれまして、後でファクスが流れるかもわかりませんが、やはりここでおっしゃっていただいたことを我々は注意深くお聞きしておりますし、そして、政府から来ておる者が逐一皆さんの大切な意見をメモいただいております。いずれ法律以下で処理していかなければならないもの、特に一番大きなものは具体的な学習の内容を定める指導要領ですね、これを決めるときには、やはり国会の御意見を参考にして私はやっていきたい。そのためには、随分実りのあるいい意見が出ているのをうれしく思っているというお答えをしているところです。
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田嶋要#20
○田嶋(要)委員 長い御答弁、ありがとうございました。
 全国テストは四十数年ぶりですから、私が先ほど申し上げた二つの比較という意味では、同じ我が国での経年的な比較は余りできていないんだと思うんですよ、毎年全国テストをやっているわけじゃないですからね。そうすると、学力が下がっているというのは、大臣おっしゃったとおり、ほかの国と比較した相対論ですね。読解力が下がってきている、それをもって学力を上げなきゃいけない。(伊吹国務大臣「国民の実感ですね」と呼ぶ)実感、ございますね。そういう中での認識、危機感だろうというふうに思います。
 それでは、そういったものに対して、今度目標の設定ですけれども、今大臣も少しおっしゃいましたけれども、学力を高めていく、まさにほかの国との比較においてトップレベル、ランクインするというか第三位までに入るとか、そういうことが要するに目標設定としては設けられておるという理解でいいですか。
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伊吹文明#21
○伊吹国務大臣 大きなグローバリズムというか国際化の時代ですから、いつも藤村先生と議論しているときに言っているように、二つやはりあるんですよ。
 国際社会の中で日本が生きていくために、国際社会の流れに呼応して、日本が優位に立たなければならない、そのための人材をつくっていくという観点と、もう一つは、国際社会の中で、日本人としてアイデンティティーを持って、人間として幸せに暮らしていける一つの能力を持っていく、要するに、個と全体、どちら、多分答えはその真ん中あたりにあると思うんですが。
 だから、トップファイブに入るとかどうかというのは、それは数字上の結果であって、私は、国際社会の中でたくましく人間として生きていける日本人をつくるということが我々政治家の使命だと考えています。
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田嶋要#22
○田嶋(要)委員 もっともだと思いますけれども、それでも、ほかの国と比べてどうかということは、当然、事実として大変気にして、国の政策判断もその結果に大変影響を受けているということは言えると思います。
 それで、では、子供の学力に関してはそういうことですが、学校の先生の、教える側ですね、インプットというんですか、子供の学力とか意欲とかのもととなる部分に影響しますけれども、先生に関しては、国際比較で日本の先生はどうかとか、あるいは、過去の先生に比べて日本の先生は力が落ちているかという話は先ほどちょっと出てきましたけれども、内閣としては、先生が悪くなっている、落ちている、そういうことはないということをもう一度確認させてください。
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伊吹文明#23
○伊吹国務大臣 これは一概に言えないと思います。
 それは、先ほども先生自身もお認めになっているように、困った先生もいるわけですし、私が申し上げたように、採用のときの能力は落ちていなくても、世間、時代の方が刻々と変わりますから、時代に追いつけていない先生もいるでしょうし、御自分で努力されてブラッシュアップをしておられる先生もいらっしゃるでしょうから、国として、やはり先生の免許を持っておられる職業としての先生をむしろ後押しをしていくというのが免許の更新制だというふうに私は理解しています。
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田嶋要#24
○田嶋(要)委員 そこで、同じそういった国際比較、ほかの国と比較をしてという面で、これもいろいろな折にいろいろな方が質問しておりますが、教育予算の話に少し触れたいと思います。
 官房長官、あともう時間がないようでございますけれども、行かれる前に一つ質問しますけれども、私は本当に、これは、小泉総理の答弁もございました、安倍総理の答弁もございました、それから文科大臣の答弁もございましたが、なぜほかの国に比べてこれほど対GDP比で教育予算が少ないのかということを再三質問させていただきました。それに対して必ずついてくる話が、過去十年、子供一人当たりには倍増させている、そういう話なんですよ。これは完全なはぐらかしですよね。要するに、さっき言った国際比較という横軸に対して、我が国の縦軸の話で切り返してきているわけですね。
 先ほど子供の学力に関して、ほかの国と比較してこれほど危機感を持っているというのであれば、私は、この日本という国が、最重要と掲げながら、言っているだけで、現実のお金の話を見ると惨たんたる状況だということになぜ危機感をもっと持たないのか。私は、民主党はそこから出てきていると思うんですよ、第三の法律というのは。なぜそういうことができないのかということにやはり矛盾を感じている、多くの国民が疑念を感じている、本気かと。最重要とおっしゃっているんですけれども、官房長官、いかがですか。
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塩崎恭久#25
○塩崎国務大臣 GDP比とかそういう数字は、いろいろな割り算とかあって、分母だ分子だ、いろいろなことがあって、多分いろいろな説明がつくんだろうと思います。
 大事なことは、危機感は、同じように先生も私どもも持っていると思います。つまり、教育をさらによくしていかないと日本の将来、なかなか大変だね、こういうことで同じ問題意識を持っていると思いますが、問題はトータルの、言ってみれば、中央、地方政府による教育支出の全体の数字だけを議論しているわけにもいかないだろうなということと、もう一つは、財政は、当然のことながら教育だけではなくていろいろな財政需要があるわけでありますから、それとのバランスをとって、子供たちの将来を考えるという意味においては、子供たちの負担というものも考えなければいけない。
 そういう中で、どういうふうなバランスをとっていきながら国家としての優先度をつけた政策に予算を配分していくのかということをやっているわけであって、単にGDP比だけで議論をしようと思っても、それはなかなか詰まった議論にならないんじゃないかなと私は思っております。むしろ中身が問題であって、そこのところをもう少し議論していくべきじゃないでしょうか。ヤジ
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田嶋要#26
○田嶋(要)委員 よくわからぬというコメントがありますけれども、これは財務大臣に聞いているわけじゃないんですよ、官房長官に聞いているんですよ。
 だから、それは、お金はいろいろな予算の優先度をつける。優先度をつけなきゃいけないのはそのとおりですけれども、やはり最重要というのは一つしかないんですよ。だから私は、みんな教育が大切だと思っているのは当たり前ですよ。だけれども、ここまで来て、予算のいろいろな制約はあったとしても、なぜ民主党のようにもう一歩踏み込めないのか、基本法の方も、今回の三法も。
 それで、ちょっとお配りした資料を見ていただきたいんですけれども、一ページ目。
 これは官房長官に最後の質問ですけれども、要するに対GDP比の、これは再三、小泉総理のときから前原前代表も小沢代表も質問した、この間は松本政調会長も質問しました。それは、初等中等高等教育、日本が四・数%、ヨーロッパは六・数%、余りにも差がある。
 加えて、この間厚生労働省からいただいたこの資料ですけれども、初等の前の話も、皆さん、これはどう思います。この表、日本は一番左側ですよ。これは教育だけじゃないですよ、家族関係支出なんですけれども、これも対GDP比ですね。その上から二つ目の保育・就学前教育、これは教育ですよ。これは、次に私がお話ししたい幼児教育とかと関係する部分ですが、これを見ますと、やはり初等中等教育もお金をけちってきた。しかし、そこの根っこに当たる家庭教育とか、いわゆる子育て支援とか、私どもよく言っているのは、高齢者に対する支出に比較して十七対一とか二十対一。これまで、子供に対しては本当に力を入れていないのが日本の姿ですよ。私、愕然としますよ、こんな失敗をこれまでずっと続けてきたのか、それは教育ひどくなるわと。
 要するに、そこの認識が私は、どのぐらい危機感を持っているかということが政府から全然伝わってこないですよ。これは、私、予想どおりの結果ですよ、初めて見させていただきました。最近、フランスの合計特殊出生率が二に戻ったとか、そういう話がありますね。やはりそうだな、フランスはやはり力を入れているな。いろいろな項目の中で、就学前の教育もこれはひどいですよ。こういうデータはどの程度当てになるかとか、同じリンゴとリンゴ、ミカンとミカンで比較しているかと言われると私もわかりませんけれども、しかし、これはすごく、日本のこの十年、二十年、もう本当にここに関して大失敗だったと私は思うんですよ。
 これはどう思います、官房長官。就学前も、初等も中等も高等も、全部こういう状況ですよ。お金がないことが、お金がちゃんと回っていないことがやはり根本原因の一番大きいところじゃないですか。官房長官、もう一回お願いします。
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塩崎恭久#27
○塩崎国務大臣 御指摘のように、支出というものも一つの対策を示す指標だろうと思いますが、一方で、これはGDP比率なので、さっき言ったように分母がでかいということもありますし、それともう一つは、少子化対策なんかでも、では、各国のGDP比で見てお金を使ったところの方がいい効果が出ているのかというと、それも必ずしもそうでもないんですね。
 そういうことを考えてみると、やはり中身の問題をどう考えるのかということと、財政全体の中でこの支出を、どうバランスをとりながら重要課題に資源を割り振っていくのかというバランスであって、教育だけを取り上げて何でふやさないんだとだけ言われても、それはなかなか、予算全体のことでもありますし、また、予算の中における教育支出という面においてはそんなに見劣りしているわけではないということでありますから、これはやはり、先生、一緒にいろいろ考えて答えを探っていかなきゃいけないことだろうと思いますよ。
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田嶋要#28
○田嶋(要)委員 小泉総理以来、答弁はいつも一緒ですね。子供たち一人に対しては十年間で倍になってきた実績を示す、それはそれで事実ですよ。それは、財務省が出しているデータに基づいて同じことを繰り返しおっしゃっている。
 しかし、話をそうやってすりかえるところも含めて、最重要が泣きますよ、最重要が、これは本当に。もうみんな……ヤジ本当に一緒に頑張りましょう。だから本当に、情況証拠はそろっているんですから。韓国はお金を使っているけれどもどうのとか、こういう個別事例はありますよ。でも、もうちょっとマクロで見てもらって、情況証拠はそろっているんですよ。例えば一クラスの子供の数とか、千人当たりの子供に先生がどのぐらいいるのかとか、そういう状況、どれを見ても、ないそでが振れない、要するに、予算がけちられていることがさまざまな弊害の一番の原因なんですよ。大変残念ですね、そこは。
 大臣、一言ありますか。
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伊吹文明#29
○伊吹国務大臣 私は率直に言って、こう見えても先生を信頼しておりますから、バランスのとれた議論をしてくださると期待いたしております。今ずっと、るるおっしゃったことは、文部科学大臣としては非常にありがたい応援演説だと受けとめさせていただいております。
 最重要が泣きますとおっしゃいましたが、内閣の最重要政策と位置づけたのは安倍内閣なんですよ。安倍内閣の概算要求はこれからなんですよ。実は、昨年九月に安倍内閣が発足したときは、財政法の規定によって、八月三十一日に既に概算要求は締め切られておったわけですね。ですから、今先生がおっしゃっていただいたことは、私にとっては非常にありがたいことなんです。
 ただ、幾つかの点をやはり議論のために申し上げておかなければならない。それは、一つは、日本は人口に比してGNPが非常に高い国だということです。それから、GNPの中に占める公共支出の比率の非常に低い国だということです。それから、児童生徒の総人口に占める比率も非常に低い。それから、私立学校の比率が特に公教育において非常に高い国であるだけに、GDPと公共支出の数字だけを単純に比較して国際比較をするのはちょっとどうかなと。
 だから、ありていに一つ数字を申し上げれば、児童一人当たりの財政支出の数字はどうなっているかというと、アメリカが八千二百十一ドル、フランスが六千六百三十五ドル、次が日本なんですよ、六千二百四十七ドル、イギリスが五千八百三十一ドル、ドイツが五千四百十四ドル。
 ただ、最重要と言うのなら、私はやはり予算をもう少しふやすべきだと。そこを経済財政諮問会議でどうだこうだと言って絞ってくるというのは余り感心したことじゃありませんから、どこで選択と集中をやるかというのは、これはまさに政治のというか、国民の多数を得た与党の形成する議院内閣制のもとの内閣の責任ですから、私は、先生がおっしゃっていることに多く同意をしながら予算編成に臨みたいと思っております。
 しかし、そのことと同時に、公教育の中にある無駄を徹底的に省かなければ国民の御支持は得られないということは、これは民主党さんも同意してくださる。
 それからもう一つ、くどいですが、申し上げると、予算をふやすということはそれはそれで私も同意をいたしますが、やはり政策として提言をする場合は、その財源と、そして、それだけふやす場合はどこを削ってやるのか、削れないのならば国民負担をどういう形で求めるのか、それがあって初めて国家の政策となるんだということもあわせて、私は先生を御信頼しておりますから、御議論をしたいと思います。
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