決算委員会

2007-04-27 参議院 全220発言

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会議録情報#0
平成十九年四月二十七日(金曜日)
   午後零時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十三日
    辞任         補欠選任   
     伊藤 基隆君     高橋 千秋君
     尾立 源幸君     福山 哲郎君
 四月二十四日
    辞任         補欠選任   
     神本美恵子君     那谷屋正義君
 四月二十五日
    辞任         補欠選任   
     那谷屋正義君     神本美恵子君
 四月二十六日
    辞任         補欠選任   
     津田弥太郎君     主濱  了君
     松井 孝治君     松下 新平君
     小林美恵子君     大門実紀史君
 四月二十七日
    辞任         補欠選任   
     主濱  了君     津田弥太郎君
     高橋 千秋君     大久保 勉君
     藤末 健三君     尾立 源幸君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         泉  信也君
    理 事
                小池 正勝君
                中島 眞人君
                吉田 博美君
                直嶋 正行君
                柳澤 光美君
                弘友 和夫君
    委 員
                岩井 國臣君
                岡田  広君
                岸  信夫君
                小泉 昭男君
                西島 英利君
                森元 恒雄君
                山谷えり子君
                朝日 俊弘君
                犬塚 直史君
                尾立 源幸君
                大久保 勉君
                神本美恵子君
                主濱  了君
                津田弥太郎君
                藤本 祐司君
                松下 新平君
                加藤 修一君
                山下 栄一君
                大門実紀史君
                又市 征治君
   国務大臣
       財務大臣     尾身 幸次君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        山本 有二君
   副大臣
       法務副大臣    水野 賢一君
       財務副大臣    富田 茂之君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  河合 常則君
        ─────
       会計検査院長   大塚 宗春君
        ─────
   事務局側
       事務総長     川村 良典君
       常任委員会専門
       員        桐山 正敏君
   裁判官弾劾裁判所事務局側
       事務局長     濱坂 豊澄君
   裁判官訴追委員会事務局側
       事務局長     白井  始君
   国立国会図書館側
       館長       長尾  真君
   政府参考人
       内閣参事官    安藤 友裕君
       金融庁総務企画
       局長       三國谷勝範君
       金融庁監督局長  佐藤 隆文君
       総務大臣官房審
       議官       椎川  忍君
       総務大臣官房審
       議官       榮畑  潤君
       総務省行政管理
       局長       石田 直裕君
       法務大臣官房審
       議官       後藤  博君
       財務大臣官房審
       議官       古谷 一之君
       財務省主計局次
       長        鈴木 正規君
       財務省理財局長  丹呉 泰健君
       農林水産省農村
       振興局整備部長  實重 重実君
       資源エネルギー
       庁次長      平工 奉文君
       国土交通省都市
       ・地域整備局長  中島 正弘君
       国土交通省住宅
       局長       榊  正剛君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    由田 秀人君
   説明員
       会計検査院事務
       総局次長     石野 秀世君
       会計検査院事務
       総局第一局長   諸澤 治郎君
       会計検査院事務
       総局第五局長   増田 峯明君
   参考人
       日本政策投資銀
       行総裁      小村  武君
       独立行政法人住
       宅金融支援機構
       理事長      島田 精一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十七年度一般会計歳入歳出決算、平成十七
 年度特別会計歳入歳出決算、平成十七年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成十七年度政府
 関係機関決算書(第百六十五回国会内閣提出)
 (継続案件)
○平成十七年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百六十五回国会内閣提出)(継続案件)
○平成十七年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 第百六十五回国会内閣提出)(継続案件)
 (国会、会計検査院、財務省及び金融庁の部)
    ─────────────
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泉信也#1
○委員長(泉信也君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、伊藤基隆君、小林美恵子君、松井孝治君、津田弥太郎君及び藤末健三君が委員を辞任され、その補欠として福山哲郎君、大門実紀史君、松下新平君、主濱了君及び大久保勉君が選任されました。
    ─────────────
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泉信也#2
○委員長(泉信也君) 平成十七年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、国会、会計検査院、財務省及び金融庁の決算について審査を行います。
    ─────────────
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泉信也#3
○委員長(泉信也君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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泉信也#4
○委員長(泉信也君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
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泉信也#5
○委員長(泉信也君) 速記を始めてください。
    ─────────────
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泉信也#6
○委員長(泉信也君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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森元恒雄#7
○森元恒雄君 それでは、まず最初に金融担当大臣に幾つかお聞きしたいと思います。
 資本市場を健全に育成させていくためには、企業財務情報が適正に作成され、また開示されるということが基本かと思いますが、残念ながら、ここ数年、この財務諸表等をめぐりましていろんな事件が起こっております。それを受けてこの国会に公認会計士法を改正するという運びになっているわけでございますが、それに関連して二、三お聞きしたいと思います。
 私は、財務諸表、企業会計情報の適正な作成に当たって、会計士あるいは監査法人というものが極めて重要な役割を果たしている、それが間違った虚偽な作成等を行ったということになれば、その責任が追及されるのは当然だと思います。しかし、それと同時に、経営者の責任というものも厳しく追及されなければならないんではないか。経営者はプレーヤー、監査人は、会計士はむしろアンパイアという立場ではないのか。アンパイアの非だけが責められてプレーヤーの非が軽んじられるというようなことになれば、それはむしろバランスを失するんではないかなと、こんなふうに思います。
 そういう観点で見たときに、欧米の制度と我が国の制度を比較しまして、どっちかというと経営者側の責任というものが、例えば罰則等におきましても日本とけたが違うと。アメリカ等では、一度そういうことをやってしまえば経営者としてはもうなかなか立ち上がりにくいというぐらいに厳しい規制を掛けておると思うんですが、今回も、しかしその点が、これは所管が法務省ということもあってかもしれませんけれども、置き去りにされて、会計士法の改正だけが行われようとしている。これはいかがなものかという感じがするんですが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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山本有二#8
○国務大臣(山本有二君) 御指摘の企業財務情報の信頼性の確保というものは大変重要な観点でございまして、一義的な責任を負います者はやはり各企業の経営者であることは論をまたないところでございます。こうした観点から、昨年成立いたしました証券取引法等の改正におきまして、企業財務情報の信頼性の一層の確保に向けまして措置がなされたところでございます。
 御紹介しますと、第一に、有価証券報告書等の虚偽記載罪の法定刑の上限を我が国法制下で経済犯罪の最高水準でございます懲役十年、そして罰金一千万、法人両罰七億円に引き上げております。第二に、財務報告に係る内部統制の有効性につきまして経営者自らが評価を行うことを義務付ける内部統制報告制度を罰則付きで導入いたしました。第三に、有価証券報告書等の記載内容の適正性につきまして経営者に確認を求める制度を導入するなどの措置を講じたところでございます。
 今般、国会に提出いたしました公認会計士法等の一部を改正する法律案につきましては、こうした経営者側の責任強化の措置を前提としつつ、財務諸表の適正性の確保につきまして一方で重要な役割を担うこととなる監査法人等の監査の充実強化を図るところとしたところでございます。
 財務諸表の適正性を確保していくためには、会社におけるガバナンス等の適切な発揮と監査法人等における実効性ある監査の実施の双方両々相まって機能しなければならないと考えておりまして、これらの実現に引き続き努めてまいりたいと考えております。
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森元恒雄#9
○森元恒雄君 今、会社法でそのような改正が行われたということは私も承知しておりますが、それでもなおかつ欧米と比べて軽いんではないかということを申し上げておりますんで、是非これは金融担当大臣としてもお考えいただきたいなと思います。
 それから、今の当事者である経営者とやっぱりそれをチェックする立場を担っている会計士、監査法人との関係が私は若干微妙ではないのかな、そこに一つの問題があるんじゃないかというようにかねがね思っているんです。
 それはどういうことかといえば、弁護士であれば、それは本人の利益のために本人に成り代わって専門的な知識、経験等を生かして活動するということですから、それは本人が選んで本人がその報酬も決めればそれでいいことだと思いますが、会計監査の場合は、経営者の財務諸表の作成、それから会計書類、そういうものをチェックする、監視する立場にあるわけでございます。監視される側が自分を監視してくれる人を選び、なおかつまたその期間とか特に報酬を決めるというようなことになれば、これは監視する側が非常に立場上弱い立場にある。幾ら法的に責任もあり、また独立性を求められているといえども、根本のところで首根っこを押さえられているというようなことであればどうしても十全な活動が制約されてくるんではないかと、様々な面でですね、そのことがいろんな問題が起こる一つの淵源になっているんじゃないかなと、こんなふうに思うんですね。
 それを解消する、そういう一種のねじれ現象を解消するにはじゃどうしたらいいのか。方法は二つだと思うんですね。一つは、そういう問題の起こしそうな会計士を選んだり、あるいは期間や報酬を値切ったために十分なことができなかったり、あるいは少し、そんなに厳しくしなくてもいいじゃないかというようなことを云々というようなことにならないようにしていかないといけないわけですけれども、そのためには、責任、経営者の先ほど申し上げた責任を厳しくするか、あるいは監査人の選任、あるいは報酬の決定を経営者から独立した立場の人にやってもらう。アメリカのように、やっぱり独立の外部監査役あるいは取締役会、そういうところが決定するというように改めるのが望ましいんではないかというように思うんですが、大臣の御意見をお聞かせいただきたいと思います。
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山本有二#10
○国務大臣(山本有二君) 森元委員おっしゃるように、プレーヤーがアンパイアの報酬を決める、いかにも中立性や公平性が損なわれる可能性があるのではないかという重要な御指摘でございます。
 監査人が監査の対象である会社の経営者との間で監査契約を締結し、監査報酬がその会社の経営者から支払われるという、いわゆるねじれの問題を克服していくことは、これはもう言うまでもないことでございます。
 こうした観点から、昨年五月に施行されました会社法におきまして、会計監査人の選任に関する議案の提出、会計監査人の報酬の決定、これにつきまして監査役等に同意権が付与されたところでございます。これを更に進めまして、例えば監査人の選任議案の決定権や監査報酬の決定権を監査役等に付与すべきではないか等の議論がございます。
 こうした観点から、会社法が施行されたばかりでございますので、監査役等に同意権が付与された効果をまずは見極めながら考えていきたいと思っておりますし、取締役や監査役などの会社の内部機関の間における業務執行権等の分配の在り方にかかわる問題としてとらえまして、会社法上の十分な検討を今後進めなければならないというように考えるところでございます。
 他方、昨年末に取りまとめられました金融審議会公認会計士制度部会の報告におきましては、会社法につきまして関係当局において早急かつ真剣な検討が更に進められることを期待したいというような提言がなされておりまして、金融庁といたしましても、会社法制を所管する法務省と十分意思疎通するなど図りまして、適切に対応してまいりたいと考えておるところでございます。
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森元恒雄#11
○森元恒雄君 会社法が改正され、施行されたばかりだから少し様子を見てというのも全く分からないわけではありません。しかし、他方、やっぱり会計士法をこのようないろんな事柄があったことによって改正しようとするわけですから、そうであれば、そもそもバランスの欠いていると思われるような部分についても、やっぱりそういう時期を見てというふうなことでなくて、むしろ同時にやってほしかったなと私は思っておるんですけれども、是非早急に検討を進めていただきたいとお願いをしておきたいと思います。
 それから、もう一つ懸念されますのは、この会計士の方々、こういう問題が起こりますと、責任とか規制、罰則強化されるわけですが、余りにもその点だけが強化どんどんされていき、他方、それに見合うだけのメリットというか報酬というか地位とか、そういう部分がおろそかにされるというようなことになってきますと、せっかく難しい試験をパスして会計士という資格は取ったけれども、監査はやめておこう、そんなことするともう危ない、人生どうなるか分からないと、極端な場合。それよりは、むしろもう少し気楽な立場で、自由に活動もでき実入りもいい例えばコンサルのような業務の方に出ていこうと、こういう人が増えてくるんじゃないか。現実にそういう動きがもう一部見られるというふうに承知しておりますが、こういうことになると、私は事は非常にゆゆしい問題になると思いますね。
 せっかくいろんな制度を立派につくりましても、それを担っていく人がいない。大げさに言えば、日本のやっぱり健全な資本主義社会が成り立たなくなる、大げさに言ってですけれどもね、ということさえ考えるわけですが、この点について大臣としてはどういうふうに考え、どういう手を打ったらいいとお考えでしょうか。
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山本有二#12
○国務大臣(山本有二君) 御指摘のとおり、中央青山監査法人の分離解体以降、そのような御指摘の懸念が指摘されていることは十分承知しておるところでございますが、今国会に提出いたしました公認会計士法等の一部を改正する法律案は、監査業務の複雑化、高度化が進展する一方で、監査をめぐる不適正な事例等が生じ、組織的監査の重要性が高まっている状況に対応するために監査法人制度等について見直しをさせていただきたいと思っております。
 こうした法律案におきましては、監査法人等に対する監督責任の在り方の見直しとして、課徴金納付命令等行政処分の多様化を図る一方で、公認会計士の独立性及び地位の強化を図る観点から、監査人の独立性に関する制度整備や不正違法行為を発見した場合における監査人による当局への申出制度等の導入を図っているところでございます。
 公認会計士監査が果たすべき社会的役割は大変重要でございまして、御指摘のように、我が国全体として監査業務に従事する者を確保していくことは必要なことでありますので、そのためにもまずは監査の信頼性を確保していくことが第一番でございまして、こうした監査法人制度の見直しが我が国証券市場の健全な発展に寄与し、ひいては再び公認会計士さんが適切な業務運営に当たることができるというような環境を整備していきたいというように考えております。
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森元恒雄#13
○森元恒雄君 是非そういう人がどんどん増えてくるというようなことのないように十分全体を見ながら、いかに適正な財務書類等が作成される環境、条件がつくられるか、十分御考慮いただきたいと。
 もう一点、今お話がありました課徴金についてお願いしておきたいと思いますが、これも今度かなり厳しく重課される方向にあるわけですが、この監査やっていた期間の最大一・五倍の課徴金ということになっているかと思いますが、そういうことになりますと、その監査報酬だけで大体監査法人というのは経営が成り立っているわけですけれども、既にもう報酬等で支払ってしまっているやつを後からさかのぼって何年分全部返しなさいと、返す原資がないわけです。そうなれば勢い倒産というようなことにもなりかねないわけですので、その運用に当たりましても今申し上げたようなことも十分頭に置いて考えていただきたいというように思います。
 それから次に、ちょっと話題を変えまして、地域金融機関について何点かお聞きしたいと思います。
 金融審議会の第二部会から地域金融に関する報告書が出されました。その内容は、地域密着型金融の取組を恒久化したこととか、それからその推進策について金融機関の自主性に力点を置いたとか、あるいは当局へのこれまでの過大、過剰とも言える報告を少し軽減したとかいうような点は評価できるかと思います。しかし、幾つかちょっと気掛かりな点もございますのでお聞きしたいと思うわけですが、まず第一点は、地域の再生、活性化に地域金融機関が積極的な役割を果たすべきだというふうに書かれておるわけですけれども、そのことはまあそうだろうと私も思います。
 ただ、地域金融機関がどの程度の人的な体制があり、あるいはノウハウがあって、そういう地域再生に貢献できるかと。これは実力以上のことを例えば求められる、監督指針等に記入されて、それが指摘事項や指導事項になってくるというようなことになりますと、金融機関としては過大な負担を強いられますし、また再生にも余りプラスにならないんじゃないかと、こういうふうに考えるんですが、その辺のお考えについて御所見をいただければと思います。
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山本有二#14
○国務大臣(山本有二君) 地域密着型金融の今後の対応につきましての御指摘でございますが、先般、金融審議会第二部会で報告書がまとまりました。この報告書では、地域金融機関は地域経済の再生、活性化につき地域の情報ネットワークのかなめとして資金供給にとどまらず、情報、人材の面でも果たせる役割があるという御指摘がございまして、森元委員の御指摘とほぼ同じ趣旨だろうというように思っております。
 一方、報告書におきましては、委員からの御指摘のあったような懸念も踏まえまして、地域貢献の名の下にコストを無視した取組を地域金融機関に求めるのではなくて、自らの収益にもつながる持続可能な貢献を行っていくことが重要というように言っているわけでございます。
 当庁といたしましても、地域金融機関が地域密着型金融の推進を通じまして、自らの健全性を向上しつつ、地域経済の再生、活性化への取組を行っていくことが重要であろうと考えておりまして、今後、監督指針の見直しに当たってはこのような点に十分留意して行いたいというように考えております。
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森元恒雄#15
○森元恒雄君 じゃ次に、不良債権の処理についてお聞きしたいと思いますが、大手行の不良債権はまあ一応緊急事態は脱して平時に復したと、こういうふうに言われておりますが、そういう中で地域金融機関の不良債権比率は依然高いわけですけれども、しかし、それを急激に解消、改善しようとしますと地域経済の地盤沈下につながるんじゃないか、よく一時言われました貸し渋りとか貸しはがしというようなことを引き起こしかねない、招きかねないんじゃないかと、こういうふうに懸念するわけですが、この不良債権処理についてどういうふうに臨まれるか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
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山本有二#16
○国務大臣(山本有二君) 不良債権比率の水準としましては、主要行に比べまして地域金融機関が高いところにいまだ位置しております。業態別不良債権比率を御紹介申し上げますと、十四年三月期、主要行八・四、それが十八年三月期には一・八%ですから、言わば四分の一にばちっと減っておるわけでございますが、特に信用組合におきましては、十四年三月期で一二・七、これがいまだ一〇・七ですから、減っておるのが二%と、こういうことになりますと、やや不良債権処理が遅れているというように感じるところはもう当然でございます。
 しかし、地域金融機関の不良債権については、急激な処理を求めた場合、地域経済や取引先の中小企業に重大な影響を与えるおそれがございます。したがいまして、金融庁といたしましては、地域金融機関に対しまして、地域密着型金融の機能強化を促して、中小企業金融の円滑化に向けた取組を進めることによりましての不良債権問題の解決をするというアプローチを取ってきたわけでございます。主要行が外科手術に対してこちらは漢方薬で治療しているということでございます。当庁といたしましては、金融審議会の報告も踏まえまして、引き続き地域密着型金融の取組を推進することを通じまして、地域金融機関の財務の健全性の確保を図ってまいる所存でございます。
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森元恒雄#17
○森元恒雄君 じゃ次に、郵政民営化との関係で一点お聞きしたいと思いますが、今年十月一日から民営化がスタートするわけでございますが、この郵便貯金銀行が民営化され、貸出し業務にも進出してくるというようなことになりますと、その大きな資金量をバックにして相当有利な条件等を出しやすい力が、体力があるわけですので、これが地域の中小企業あるいは小売店等に本格的に貸付先を求めて出てくるというふうなことになりますと、既存の地域金融機関がもろにその影響を受けるんではないかなと、こういう懸念もあるわけですけれども、郵便貯金銀行の新規参入業務の認可に当たってどういう方針で臨むお考えかをお聞かせいただきたいと思います。
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山本有二#18
○国務大臣(山本有二君) 郵政民営化法では、政府出資等、国の関与が残る移行期間中の郵貯銀行の業務範囲の拡大につきましては、二つ大きく指針を出しております。民営化当初、これは現在の公社と同じ業務範囲を行うということでございまして、第二には、移行期間中、これは他の金融機関等との間の適正な競争の確保や利用者への役務の適切な提供等につきまして民営化委員会の意見を聴取の上で、主務大臣の認可によりまして段階的に業務拡大を行うというように二段階論を取っております。
 こういう明確な枠組みが用意されているところでございまして、こういう枠組みの下で、業務範囲の拡大につきましての検討を行うに当たりましては、他の民間金融機関とのいわゆるイコールフッティングの状況、郵貯銀行の経営状況、さらにはオペレーショナルリスクの管理を含む金融機関としての適切な業務運営体制、リスク管理体制の整備の状況等を踏まえたものとすることが大事であろうというように思っております。郵政民営化委員会におきましても、同様の認識の下に、昨年末に所見というものを取りまとめるなどをしていただきまして、民営化に向けた準備が進められているところでございます。
 金融庁といたしましては、郵貯銀行より新規業務の認可申請があった場合には、こうした制度設計の趣旨や金融監督上の観点から適切に判断することになると考えておりますが、いずれにしましても、郵貯銀行が民間金融システムに混乱を起こすということがないように、日本の金融システム全体の安定と活性化に寄与して、利用者利便の向上に資することができるというような体制を組みたいと思っております。
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森元恒雄#19
○森元恒雄君 是非今おっしゃられました線で進めていただきたいと思います。
 次に、また別の話でございますが、バーゼル2との関係についてお聞きしたいと思います。
 この三月末から民間金融機関にはバーゼル2が適用されて、その中でアウトライヤー基準というものを算定して、それを金融庁の方に報告するということになったようでありますが、これ自体は外部に公表されるものではないというふうに承知しておりますけれども、他方、同じバーゼル2の中で、バンキング勘定の金利リスク量を開示しなさいと、こういうことになっている。
 この金利リスク量というのはどうやって計算するのかといえば、内部管理上使用しているリスク量を開示することになっているということのようですが、しかし、実際にはアウトライヤー基準というものに限りなく近い、それそのものなものが結果的に開示せざるを得なくなるんではないか。そうなると金融機関間の比較が一つの基準ですぱっと測れますので、どの金融機関が危ないとか、ここは安心だとか、そういうようなことがマスコミ等で報道され、あるいは、そういうマスコミからの問い合わせがあったときに答えなければ、答えないということは危ないからだろうと逆に受け取られて、そういうことが積もり積もってといいますか、そういう動きが風評リスクを拡大していくことにつながらないだろうかと、そういうことを懸念する向きもあるわけでございますが。
 この点について、そういう心配はないよというようなことでもしあればそれが一番有り難いんですけど、その辺、大臣のお考えなり方針をお聞かせいただきたいと思います。
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山本有二#20
○国務大臣(山本有二君) バーゼル2の第二の柱と言われるものの中に、銀行勘定の金利リスクに関しまして、金融機関が、金利変動に関する標準的な仮定、標準的金利ショックに基づく資産・負債ネットの経済価値の低下額を計算しまして監督局へ報告することとされております。言わば監督局への開示でございまして、一般預金者等への開示ではございませんが、他方、第三の柱では、各金融機関が、内部管理上で使用する金利変動に関する仮定、これを金利ショックと言いますが、に対する損益又は経済価値の増減額の定量的な開示を求められております。
 このように、第二の柱では、監督当局がある程度統一的な基準、アウトライヤー基準を設定しまして多数の金融機関を効率的かつ効果的にモニタリングしていくのに対しまして、第三の柱では、各金融機関の規模、特性に応じた金利リスク管理の適切性に関する情報開示を求めておりまして、性格がそもそも異なる。そして、第三の柱で開示されたものが直ちに第二の柱に連動するということではありません。
 また、第三の柱におきましては、金融機関の金利リスク管理の方針及び手続の概要といった定性的な開示も行うこととされておりまして、このように各金融機関がその抱える金利リスクを適切に管理するとともに、当該リスク管理の方針等を開示することとすれば、金利リスクに関する定量的な開示は風評リスクにつながることではないというように思っておりますので、御理解をいただきたいというように思っております。
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森元恒雄#21
○森元恒雄君 これは実際にはこれからですので、そういう取扱い、運用につきましては十分そういう点配慮をいただいて、くれぐれも問題が派生的に起こってこないようにしていただきたいというふうに思います。
 それから、次に話題を変えまして、金融商品取引法の件で一点お聞きしたいと思いますが、現在、施行令あるいは施行規則案を作成されて、これをパブリックコメントに付しておられるかと思います。従来は施行期日は九月末というふうにお聞きしておりますけれども、そうだとすると、あと四か月ぐらいしかない。しかし、その施行令、施行規則のボリュームは紙にして三千七百ページという膨大なものだということですから、これを各金融機関がしっかりと、コメントを出すのもさることながら、それを受け止めて準備態勢をしっかりと取らないと、正に網の目からこぼれ落ちるようなものがいろいろ市場に出てきたからそれを何とかして消費者保護をしないといかぬというふうなことから始めたものが、金融機関の体制が十分でなければ法律の趣旨そのものが全うされてこなくなってしまうんじゃないか。要するに、準備期間が余りにも短いんじゃないかというふうに思うんですが、施行をそれとの兼ね合いでどういうふうに考えておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
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山本有二#22
○国務大臣(山本有二君) 昨年六月成立しました金融商品取引法制でございます。特徴は、利用者保護ルールの徹底と利用者利便の向上、市場の公正性、透明性の確保及び我が国金融・資本市場の国際化への推進、こうした観点から適切かつ円滑な施行が極めて重要だと考えております。施行時期につきましては、関係各方面における所要の準備期間等も勘案した上で、本年九月ごろの本格的施行を目指しているところでございます。
 おっしゃるとおり、政府案、内閣府令案等の分量が大部でございまして、三千七百ページでございます。これに周知、広報に努めてまいらなきゃなりませんし、この時期についての懸念の御指摘でございますが、関係各方面における準備期間を十分に確保する必要があることは当然でございますけれども、我が国金融・資本市場を取り巻く環境の変化に適切に対応するためにはできる限り速やかに施行することが望ましいというように他方で要請がございます。
 施行時期につきましては、こうした点を総合的に勘案しまして本年九月ごろを予定しておりますけれども、更に詳細なスケジュールにつきましては、今回のパブリックコメントの状況等も踏まえながら確定してまいりたいというように考えております。
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森元恒雄#23
○森元恒雄君 基本的にできるだけ早くと、それは結構ですけれども、それのために準備が十分整わないにもかかわらず拙速な施行になるということの方が問題が大きいと思いますので、私は余り九月にこだわらないで慎重にやっていただければなというふうに思っております。
 それからもう一点、サラ金の借り過ぎというか、多重債務に陥って人生を駄目にしてしまうと、こういう問題が起こったために国会で法律が改正されたわけでございますが、これいよいよ実施されていくときのポイントとしては、一つは、やっぱり借り手側の事前の教育とかあるいは相談とか、あるいはそういう状況に陥ったときの善後策についての的確な対応ということが一つと、それからもう一つは、やっぱり法の網をこれまたかいくぐるやみ金融業者のばっこ、こういうものを取り締まっていくということがこれからの課題だと思うんですが、いずれにしても、そういうものを的確に対応しようと思えば、そういう相談窓口等を一つは充実していく、それでもう一つは、取締りを強化するための体制、ということは人の増員を図るというふうなことが必要になってくると思うんですが。
 相談窓口は地方自治体、特に市町村に中心的な役割を期待されているようでありますが、今大変全体に行政改革で人員削減が求められる中で新たな人を増やすということは、市町村にとっても、あるいは警察にとってもなかなか厳しい環境かなと思うんですけれども、大臣としては、その辺これからどういうふうにお取り組みになられるか、お聞かせいただきたいと思います。
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山本有二#24
○国務大臣(山本有二君) 多重債務問題の解決は急務でございます。政府を挙げて取り組んでいるところでございまして、去る四月二十日、多重債務者対策本部におきまして、直ちに取り組むべき具体的な施策という形で、多重債務問題改善プログラム、これを決定したところでございます。
 この中で、やみ金融の撲滅につきましては、警察や監督当局の取締りを徹底する、そして自治体の相談窓口の整備につきましては、比較的対応能力が認められる自治体に対しましては、丁寧な事情の聴取や具体的な解決方法の検討、助言ができるよう、相談体制、内容の充実を要請するというようにされております。これらの取組につきまして、既に消費生活センターや消費者向け相談窓口を設置している自治体における相談内容の充実など、できるところからやり始めるというような考え方が重要というように示されております。
 これらの対策は、深刻化する多重債務問題を一刻も早く解決するため、関係省庁や自治体が直ちに積極的に取り組んでいただけるように認識しておるものでございますが、本問題の解決のためにそれぞれの主体において可能な限りの体制整備に取り組んでいただきたいというように考えております。特に、多重債務者と言われる者が日本全国で二百三十万人、相談体制にあずかれる人はそのうち一割か二割と言われておりますので、言わば一番住民に密接な市町村に期待が掛かるのも当然でございますが、それがかえって過重な負担にならないような工夫を凝らしていきたいというように思っております。
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森元恒雄#25
○森元恒雄君 それじゃ、山本大臣、ありがとうございました。
 それじゃ次に、尾身財務大臣にお聞きをしたいと思います。
 まず第一点目は財政の健全化についてでありますが、二〇一一年度を目途にプライマリーバランスを均衡させるというのが政府の大きな方針でございます。そのためには歳入歳出で合計十六兆五千億円、歳出カットあるいは増収、いずれか図らないといけないと、こういう見通しを政府は立てているわけですけれども、その中心は歳出削減で対応しようということですね。その額が昨年の骨太の方針の中では十四兆三千億から十一兆四千億だと、こういうふうになっております。
 お聞きしたいのは、まずこの歳出の額の根拠というものが、積算根拠ですね、きちっと積み上げてこれで幾らこれで幾らというようなものになっておるのかどうかということと、それから、十四兆三千億から十一兆四千億というと約三兆円ぐらいの幅があるんですけれども、この幅はどういうふうに理解したらいいのかと、まずその点をお聞きしたいと思います。
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富田茂之#26
○副大臣(富田茂之君) 今後の歳出削減の内容につきましては、過去五年間の改革実績を踏まえながら、ゼロベースから聖域なく歳出を見直すとの考え方の下、各分野における取組と内容が定められ、具体的な金額が決定されているところであります。
 削減額に幅があるのはなぜかという御質問ですが、経費によりましては、今後の資材価格や人件費の状況、また内外の経済情勢等によってある程度幅を持って考える必要があるため、このような幅を持たせた数字を出しているところであります。
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森元恒雄#27
○森元恒雄君 要するに、幅はともかくとして、その積算根拠というものは事細かくあるんでしょうかというのをもう一度ちょっとお聞きしたいと思います。
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富田茂之#28
○副大臣(富田茂之君) 細かな数字を重ねているわけではありませんので、先ほど御答弁したように、それぞれ各分野における取組を重ねたものでございます。
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森元恒雄#29
○森元恒雄君 私は、やっぱり国民の、歳出削減を進めるにしても、国民の理解がなければ実際にはなかなかできないと。そうすると、今のお話のように、何といいますか、くくりとしての一つの見込みを立てているというように理解をするんですけれども、そうだとすると、幾らこの数字を見ていてもそれが何を意味しているのかということが分からないわけですね。分からないんだけど信頼してくれと、こういうことになるのか、いや、それとも、そういう作業はこれから毎年の予算編成を通じて一つ一つ国民にも説明をし、理解、納得をしていくんだと、こういうことなのか、まあ後者しかないんだろうと思うんですが。
 そうだとすると、私はこの十一兆四千億から十四兆三千億というものがどの程度実現できるんだろうかなということも思いますし、私自身はかなり厳しい、数字的に厳しいんじゃないかなというふうにも思うんですが、大臣の御所見をお聞かせいただければと思います。
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