総務委員会

2007-10-23 参議院 全243発言

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会議録情報#0
平成十九年十月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月二十二日
    辞任         補欠選任
     榛葉賀津也君     田中 康夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         高嶋 良充君
    理 事
                加藤 敏幸君
                那谷屋正義君
                内藤 正光君
                河合 常則君
                末松 信介君
    委 員
                石井  一君
                梅村  聡君
                加賀谷 健君
                行田 邦子君
                田中 康夫君
                武内 則男君
                外山  斎君
                吉川 沙織君
                礒崎 陽輔君
                岸  信夫君
                世耕 弘成君
                二之湯 智君
                溝手 顕正君
                吉村剛太郎君
                魚住裕一郎君
                弘友 和夫君
                山下 芳生君
                又市 征治君
   国務大臣
       総務大臣     増田 寛也君
   副大臣
       総務副大臣    佐藤  勉君
       総務副大臣    谷口 隆義君
       財務副大臣    森山  裕君
       厚生労働副大臣  西川 京子君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  秋葉 賢也君
       総務大臣政務官  岡本 芳郎君
       総務大臣政務官  二之湯 智君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    谷  公士君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高山 達郎君
   政府参考人
       人事院事務総局
       給与局長     出合  均君
       総務省人事・恩
       給局長      藤井 昭夫君
       総務省自治行政
       局公務員部長   松永 邦男君
       総務省自治財政
       局長       久保 信保君
       総務省自治税務
       局長       河野  栄君
       総務省情報通信
       政策局長     小笠原倫明君
       総務省総合通信
       基盤局長     寺崎  明君
       総務省郵政行政
       局長       橋口 典央君
       総務省政策統括
       官        中田  睦君
       財務省主計局次
       長        木下 康司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消
 防、情報通信及び郵政事業等に関する調査
 (地方の財政力格差是正に関する件)
 (地方交付税の在り方に関する件)
 (ふるさと納税に関する件)
 (首長の多選制限に関する件)
 (地域における公立病院の役割に関する件)
 (人事院勧告の取扱いに関する件)
 (政治資金規正改革の体制整備に関する件)
 (地上デジタル放送への全面移行に向けた取組
 に関する件)
 (NHK受信料制度の在り方に関する件)
    ─────────────
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高嶋良充#1
○委員長(高嶋良充君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、榛葉賀津也君が委員を辞任され、その補欠として田中康夫君が選任をされました。
    ─────────────
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高嶋良充#2
○委員長(高嶋良充君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、人事院事務総局給与局長出合均君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高嶋良充#3
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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高嶋良充#4
○委員長(高嶋良充君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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内藤正光#5
○内藤正光君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の内藤正光です。
 今日は、冒頭、一時間の時間をいただきまして、増田総務大臣を始め総務省の皆様方に、総務省が所管する様々なことを多岐にわたって質疑をさせていただきたいと思います。
 まずは大きな柱として、地域再生と分権改革について増田大臣に幾つか質疑あるいは確認をさせていただきたいと思います。
 まず、第一次分権改革、ここでは何が行われたのかといえば、改めて言うまでもなく、機関委任事務の廃止と、主として権限面での改革がなされたと理解をしております。そのとき残された課題は何だったのかといえば、地方税財政だったかと思います。そこで、元総理の小泉内閣の下、三位一体改革が断行されたわけでございます。三位一体改革の中では、国庫補助負担金の改革、地方交付税改革、そして三兆円の税源移譲が行われたということでございます。
 しかし、その三位一体改革、振り返ってみて一体どういうものだったのか。私は、増田大臣も三位一体改革に対しては極めて批判的なスタンスを取っているというふうに承知をしておりますが、まずは、地方六団体があれだけ苦労してまとめ上げた、そして国に上げた、しかしそのほとんどが骨抜きにされてしまった、結果として単なる数字上の帳じり合わせに終わったと私は思っております。そして、それが直接の原因であったかどうかは別としても、結果として都市と地方の財政力格差がますます拡大をしてしまって今日の状況に至っているということでないかと思っております。
 そこで、大臣にお伺いしたいのは、大臣御自身のこの三位一体改革に対する評価、改めてお伺いをしたいと同時に、その評価を踏まえて、大臣御自身の地方再生、分権改革に懸ける基本的なスタンス、基本的な思い、考え方あるいは哲学をお聞かせいただきたいと思います。
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増田寛也#6
○国務大臣(増田寛也君) 今、三位一体改革について御質問ございました。
 お話しのとおり、税財政について、交付税それから税源移譲、そして補助金改革と、三つについて同時にやるということでございましたんですが、それまで、三位一体改革が行われるまでは、税源移譲ということは地方団体から見まして夢のまた夢のような感じでございましたので、そうした税源移譲が、三兆円という額でございましたけれども、そのことが行われたということ自体は分権に向けての第一歩というふうに考えております。
 ただ、それと併せて行われるはずでございました補助金改革、これについては、例えば補助率の切下げであったり、あるいは一般財源化されたものであっても別途基準が国の方で残っていたりということで、自由度が高まらなかったということもございました。単なる補助率の切下げであれば、なおさら地方の自由度や裁量が高まるということございませんので、そうした手法が取られたということについて、私も知事時代に大いに政府に物申しましたし、そうした不十分な点が多々あったと、こういうふうに考えているところでございます。
 いずれにしても、分権を進めて、それぞれの地域で権限や財源をできるだけ地方にゆだねるということがこれからも必要になってくるわけでありますので、改めて国と地方の役割分担を更に見直しをしながら、権限と財源を地方にゆだねて、そして本当の意味での地方の自立と責任が確立するような、そうした分権改革に取り組んでいきたいと、このように考えております。
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内藤正光#7
○内藤正光君 分かりました。
 では、続いてなんですが、地域間の財政力格差の是正策として今最も大きな関心を寄せられているのは、やはり何といっても法人二税の扱いではないかなというふうに思っております。法人二税は八・七兆円もの税収を占める地方税なんですが、これがまた地域偏在性が大きいものでございます。
 資料を見てみますと、八・七兆円のうち一体東京に幾ら集まっているのか、集中しているのかといったら、四分の一、東名阪ということでいえば四割がそこに集中してしまっている。更に言えば、最も法人二税の税収が多い東京と、逆に最も少ない長崎とを比較してみると、その格差は六・一倍、大変偏在性が高いのがこの法人二税であります。
 その法人二税をどのように扱うかということでいろいろな主張があるわけなんですが、財務省などはどのように言っているかといったら、法人二税の分配基準を見直す、すなわち地方間の水平的調整をやればいいじゃないか、このように主張しているわけなんです。しかし、私は、これは国の責任放棄であると同時に、都市と地方の対立をあおるだけだと思っております。
 それに対して増田総務大臣は、消費税も含めて考えていくというふうにおっしゃっております。そしてまた、交付税は減らさないように工夫もしていくということもおっしゃっております。さらにまた、具体的に踏み込んで、新聞のインタビューでしたでしょうか、このようにもおっしゃっております。消費税一ポイント分、つまりこれは二・六兆円ですが、と法人二税を税源交換をするということも踏み込んでおっしゃっております。
 そこで、改めて増田大臣にお尋ねしたいのは、地方再生、分権改革を推し進めるに際しての税制改正に対する大臣の基本構想についてお聞かせをいただきたいと思います。
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増田寛也#8
○国務大臣(増田寛也君) 今お話ございましたとおり、地方財政の中でこの地方税というのは大変重要なものでございます。そして、この地方税財源の充実確保を図っていく上で、やはり各地域間の偏在ということに目を向けていかなければならないと、こういうふうに思うわけであります。
 法人二税でありますけれども、これは景気のいいときは非常に税収伸びるんですけれども、今お話ございましたとおり、大都市部とそれから地方部との間での偏在性がかなり高い税でありますので、これはこれで大事だと思っておりますが、何よりもやはり地方税を充実強化していく上では、一番偏在性の少ないのは消費税でございますので、地方消費税ですね、この偏在の少ない地方消費税を充実させるという方向が一つ。それから、それと併せまして、法人二税、法人課税についてはやはり偏在を是正するようなそういう見直しということによって、地方税体系全体としてでき得る限り偏在性の少ない税体系にしていく必要があるんではないかと、こういうふうに思うわけであります。
 そうしたことによって、地方税体系を構築すると同時に、あと、併せてもう一つの重要な財源であります地方交付税を充実させる、それを確保するということによって全体として地方団体の安定的な財政運営に臨んでいくと、こういうことを基本的な考え方に据えていきたいと思っております。
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内藤正光#9
○内藤正光君 方向性としては、私はそれに異を唱えるものでもありませんし、また賛成する立場ではございますが、なかなか具体的イメージがわいてこないんです。
 そこで、増田大臣は知事の時代からも国と地方の税収はまずは一対一にすべきだと、五〇対五〇にすべきだというふうに主張されているわけなんですが、先ほどおっしゃった考え方で進めていってもなかなか一対一にはならないんですね。例えば地方税一ポイントと法人二税を交換しても、これは単なる税源交換ですから、税源移譲は全く行われないわけですね。ちなみに、一対一にするということは、もうざっくりで言うと大体十兆円程度の税源移譲が必要になってくるわけですね。
 ですから、その辺の具体的な数値も含めて、一対一に持っていくための具体的な道筋をお示しをいただきたいなというふうに思います。
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増田寛也#10
○国務大臣(増田寛也君) 今お話のございました御指摘の背景には、国と地方の歳出が実際の税収と比べてちょうど逆転をしている、四対六と六対四の問題があるわけでございまして、したがいまして、そうしたことを背景に置いて私どもは当面まずそこを一対一、五対五に切り替えていきたいと。そうした五対五にしていく、一対一にしていくためにはやはり、今議員がお話ございましたとおり、税源移譲ということを行ってそれで地方の税収を増やしていくという、こういうことが必要であろうと思います。
 ただ、そのためには、単純な税源移譲ということになりますと、今の税の仕組みからいいますとどうしても大都市部の豊かなところに税収が増えるということにもなりかねないんで、これと併せて税の偏在性の是正を組み合わせると、こういった作業が必要になると思います。
 この税源移譲を進めていくためには、やはり国民の理解なども十分にいただく必要もございますし、国と地方の役割分担ということを今後の、将来に向けてしっかりとまた見据えていくということも必要になりますので、私どもは各場面で税収比を一対一を目指すんだということを申し上げておりますが、ちょうど同時並行的に分権改革推進委員会等で今議論も行われております。そこではこうした税財源の問題も議論になっていくわけでございますが、そうしたところの議論も含めた上で、こうした地方税財政の充実、その上で、でき得る限り税収比を一対一に目指しつつ、その中身として偏在性の少ないようなそういう体系を構築していくと、こういうことを今考えているところでございます。
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内藤正光#11
○内藤正光君 一つ前の質問に戻るかもしれませんが、これから偏在性がない安定的な税収を地方に与えていくという意味で地方消費税を充実さしていくというふうにおっしゃいました。そこでとりあえずは一ポイントか二ポイントということをおっしゃったわけなんですが、一方で、交付税の原資を考えてみますと、なぜか偏在性が少ない消費税がかなり含まれているんですね。私はこれ、税の理論からいうとちょっとおかしいんじゃないかなというふうに思うんです。
 そこで、そういった交付税の原資を消費税も含めてもう一度見直しを行っていく、そういったところから抜本的にこの地方税制、地方税制というか地方税財源の見直しを行っていくという理解でよろしいんでしょうか。
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増田寛也#12
○国務大臣(増田寛也君) 交付税の原資の中で、今お話ございましたとおり、消費税が入っておりますので、それを、むしろ法人二税ですね、そうしたものを交付税の原資に交換して、地方消費税そのものについては、先ほどお話ございましたとおり、例えば、これ一つの議論を促すための例として私申し上げているんですが、今のこの五%の税率の中で地方の消費税分一%を二%に増やすと、地方消費税の割合を高めると。ただし、それですと今度は逆に国の方が足りなくなるんで、そこは先ほど言いましたように法人二税を、地方の分を国税の方に返すような税源交換ですね、こういうことをするのも一つの案ではないかということで申し上げております。
 ですから、今議員がお話しになりましたとおり、法人二税についてもう一度そういう形で税源交換をして交付税として配り直すといったようなことが一つの案として十分考えられるというふうに思っております。
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内藤正光#13
○内藤正光君 しっかりと地方が偏在性の少ない安定的な税財源を手にすることができるよう、抜本的な税財政改革を総務大臣として推し進めていただきたいというふうに思います。
 続きまして、協議機関の在り方について、国と地方の協議機関の在り方についてお尋ねをしたいと思うんです。
 大臣は地方分権改革推進委員会の会長代理として国と地方の協議の場の設置を訴え続けてきました。実際に、大臣就任に当たっての記者会見においても、地方の人たちと意見交換する場をつくる必要性、そういったものに言及をされております。
 で、まずここの議論をする前に大臣にお尋ねをしたいのは、協議の場の必要性をこれほどまでに痛感するに至った大臣自身の問題認識についてお伺いをしたいと思います。
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増田寛也#14
○国務大臣(増田寛也君) 国と地方の立場でありますが、平成七年にでき上がりました分権一括法の中で、ですから以前の分権一括法でありますが、その中で国と地方が対等と、こういう位置付けがなされたわけでありますが、実際には国とそれから地方公共団体、県あるいは市町村、いずれも補助金でいろいろな縛りを受けていたり、それから実際に協議をする場面においてもどうしても国の力がやはり強いということがございました。法律の建前上は対等、平等の関係ということですが、実際になかなか現実の力関係はそうなっていないということを日々感じていたところでもございます。
 そうした背景がございまして、ちょうど権限などの移譲が行われた後いよいよ税財源の問題に入るというときに、やはりこうした点を正して、そして国と地方が本当に対等、平等にいろいろと話を進めていく、これは何も敵対するという意味ではなくて、建設的な協議をするという意味でやはりそうした場が必要ではないのかということを日々感じていたところでございます。
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内藤正光#15
○内藤正光君 私も、国と地方が対等の立場で議論をし、そしてそのまとまったことが尊重されるような、そういった仕組みは何としても必要だと思っております。
 実際に、地方六団体のこの意見書、六月七日に出されたものなんですが、それを読んでみましても、最初の方に、提言二の方にこう書かれているんですね。これ仮称なんでしょうが、地方行財政会議を設置をして、国と地方の協議の場を法定化すべしと、このような提言がなされております。ただ、それに対する政府の回答はどういうものだったのか。今も大臣、増田大臣として国の立場から本当に前向きな答弁をいただいたわけなんですが、七月二十一日、政府から出てきた回答はどういうものだったのかというと、こういうものだったんです。「適時必要な機会を設けて、地方と意見交換を行っていく。」という、実につれない回答だったんです。意見交換を行っていくというだけなんです、意見を聞いてあげるよという。結局、三位一体改革のときと何一つ変わってないんです、意見は聞いてやるよと、しかしそれを取り入れるかどうかは国の判断だよと。これが国の今の姿勢なんです。だからこそ、岩手県知事を務め上げられた増田さんが大臣として今いるその意味があるんだと思います。
 実際に世界各国、私も調べてみました、どうなっているのか。例えばイギリス。これ、九七年に中央地方協議会というものが設置をされた。地方の団体としては地方団体協議会というものが組織されているんですが、その中央地方協議会という場においてその地方団体協議会が地方代表として政府と対等の立場で交渉、協議に臨んでいく、そういう仕組みがイギリスではちゃんと確保されている。じゃ、ドイツはどうか。財政計画委員会というものがございます。その構成メンバーは、まずは連邦財務大臣、それは当然なんですが、と同時に各州の財務大臣、そういった人たちがメンバー構成、中に入っている。そういった人たちが構成メンバーとなって財政計画委員会というものがつくられて、そして一緒に協議をして国と地方の財政計画の方向性をその場でもって決めていく、そういう仕組みがちゃんとでき上がっている。
 じゃ、もう一つ、フランスはどうかといいますと、七九年に地方自治一般法にてそういう地方財政委員会をつくらなきゃいけないということで設置をされた。そしてその構成メンバーはというと、国民議会議員を始め上院議員、あるいは州議会議長、県議会議長、市町村長等々、国と地方の代表者がそこに構成メンバーとして名を連ねている。そしてその場では何が決定されていくのかといったら、交付金の配分方法の決定だとか、あるいはまた地方税財政にかかわるすべての法律や政令に関しての諮問に応じていくという、こういうふうになっているんです。
 いずれにしても、世界各国を見ますとしっかりと国と地方が対等の立場で協議をして、そしてその結論が尊重をされるという、そういうシステムがちゃんとでき上がっているんです。ところが、我が国日本だけがそういうのがない。せいぜいまあ地方の言うことを一応聞いてあげるよという、これが今の日本の現状ではないかなというふうに思っております。しかし、私は、我が国も地方分権改革を本当の意味で進めていくためにはそういう場が必要だと考えております。
 そこで、大臣にお尋ねをしたいのは、増田大臣がイメージをしているその協議の場、そのイメージ、具体的なイメージ、どういうものかをお示しをいただくと同時に、実はこういう場を設置することについて、霞が関は基本的には後ろ向きなんです。というのは、国がその権限を地方に渡さなきゃいけないということで、すべて国が決めるんだという、そういうスタンスに立つ霞が関はそういった場をつくること自体に反対なんです。後ろ向きなんです。そういった状況の中、いや、どうしてもそういう場が必要なんだという大臣の決意を、設置に向けての決意をお示しをいただきたいと思います。
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増田寛也#16
○国務大臣(増田寛也君) この国と地方がやっぱり十分に議論を積み重ねるという意味で、一つの先例になりますのは、三位一体改革のときに国、地方協議の場ということで、私の記憶でも十数回、関係閣僚と地方の、あの際は六団体の代表でありましたが、国、地方が協議をする、そういう場が設けられました。それがしばらくこの間、中断をしておりました。三位一体改革が一応姿を見たときに中断をしておりましたので、私は、この国と地方の様々な議論というのはまだまだ議題となりますものがございますので、これを早急にまず再開をしたいということで、今、中で話をして、それでその再開を決めていきたいというふうに考えております。
 この国と地方がいろいろと協議をしていく、そういうやり方というのは、正に国の政策決定プロセスに地方がどのような形で関与するかということにもつながってまいりますので、いろいろな検討が必要になってくるだろうと。今お話がございましたイギリス、ドイツ、フランス、それぞれの議会との関係もありますし、それでいろいろな歴史的な変遷を含めてつくり上げてきたものであります。ですから、我が国も、例えば国会や政府機関との関係も含めてそうした場をどのように設けるかというのは多角的な検討が必要だろうと思いますし、それから地方団体の方でこの点について提案もございますので、それも大いに参考にすべきではないかというふうに思っております。
 私も、本当の意味で国と地方がそれぞれの役割を理解しながらそうした議論ができるような場がいいというふうに思うわけでありますが、その点については、なおどういう形がいいのかを検討することとしつつ、いずれにしても、もう既に国と地方の協議の場というのが三位一体改革等の方でも十数回行われたという、そういう経緯がございますので、それを早急に再開をして、そして今いろいろと問題になっております税財政の問題もそうですし、そのほかもいろいろ国、地方にかかわる問題がございますので、その議論をその場で早急にまた議論をしていきたいと、このように考えております。
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内藤正光#17
○内藤正光君 やはり三位一体改革の反省を踏まえるならば、そこで一生懸命地方六団体、そして国とが協議した、ガス抜きになっちゃ駄目なんですよね、そこで協議し、決まったことは国も地方も互いに守るという、そういうやっぱり基本的なルールが必要なんです。そこをまず確認し合った上でないと、議論を始めないと、何の意味もないと思うんですよ。結局、三位一体改革のときの繰り返しになってしまう。そこの確認はよろしいんでしょうか。
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増田寛也#18
○国務大臣(増田寛也君) 今、こうした国、地方の協議の場、再開に向けての中でいろいろ今議論しています。私もこうした地方がいろいろと考え方を国の政策の中に反映させていく場が多々あった方がいいだろうと思いますので、私どもが考えておりますこういう三位一体改革のときに行われたような場をより実効性を高めるようにしていったり、あるいは今、先般、統合本部ということで、地方のいろいろ関係する政府の本部を四本部統合した中に、参与という形でありますが、地方のそれぞれいろいろな活動をしている市町村長さん方に入ってもらって、それでそこで意見を言っていただいたりというようなこともやっていますので、それぞれの場を数多くつくったり、それからその中での役割をしっかりと地方団体に与えて、それで実質的な協議の内容が充実したものになるように、そのようにしていきたいというふうに考えております。
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内藤正光#19
○内藤正光君 地方六団体の皆さん方は増田さんが大臣になられたことを大変期待しているわけです。今まで増田大臣が委員長代理としていろいろ主張してきた、そのことを是非総務大臣として実行してもらいたい、実現をしてもらいたい、そういうふうに期待しているわけでございます。もっと広く言えば、国全体は本当に地方分権改革をどんどんどんどん進めていかなきゃいけない、そういうふうに思っているわけでございます。是非ともその実現に向けて邁進をしてもらいたいと思いますし、またその実現のためには、まず第一歩として国と地方が対等の立場で協議をし、そしてそこで決まったことは国も地方もしっかりと守っていく、そういう基本的なルールをつくり上げていかなきゃいけない、その思いで頑張っていただきたいというふうに思います。
 さて、次の柱、公務員制度改革について幾つか質問をしたいと思います。
 改めて言うまでもなく、さきの通常国会で国家公務員法が改正をされましたが、その柱の一つは能力・実績主義でございました。能力・実績主義を本当に実現するためには、これまた改めて言うまでもないかもしれませんが、公正で信頼性の高い人事評価制度を確立することがその大前提でございます。人事評価制度です。その人事評価制度というのはどういうものでなければならないのか、仕組みはいろいろあろうかと思いますが、少なくともまず評価する人、される人双方がその制度そのものに信頼感を持てなきゃいけない、納得してなきゃいけない。でなければうまくいくはずがない。人事評価制度、機能しない。結果として能力・実績主義なんていうのは絵にかいたもちになってしまうわけです。
 実際に、さきの通常国会、内閣委員会で当時の副大臣であった林さんもこのように明言をしているわけなんです。苦情処理の仕組みの検討などを職員団体等と十分に話し合って理解と納得を得るよう最大限努力をしていく、そういった中で仕組みをつくっていくということを委員会審議の中で明言をされているわけです。
 そこで、大臣に確認をしたいと思います。
 大臣は、岩手県知事として長年労使協議を通じて様々な困難な問題の解決に当たってきたわけでございますが、人事評価制度づくりにおいては、労使協議を通じて進めていくべきとの認識をお持ちですね、大臣も。確認をさせていただきます。
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増田寛也#20
○国務大臣(増田寛也君) 今、この人事評価制度でありますが、試行ですね、試みの行いで今行っているわけでありますけれども、私もこの人事評価制度をこれから本格的につくるに当たって、職員団体と十分に話合いを行う、これはもう是非必要でありますし、そうした上で理解と納得を十分に得られるように努力をしていくと、職員団体の皆さん方と十分に話合いを行って、そして理解と納得を得るように努力をする、こういうことでございます。これは、今引用されました林副大臣が前回、委員会でお話しになっていますけれども、そういう考え方で全く変わりないと、政府としてもそのような考え方で臨んでいくということでございます。
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内藤正光#21
○内藤正光君 公務員制度の所管大臣としてしっかりとそのことを守って、労使双方が納得でき得る、理解し得る人事評価制度の確立に向けて邁進をしていっていただきたいと思います。
 さてその次なんですが、先週の金曜日なんですが、行革推進本部の専門調査会が報告書を提出をいたしました。その内容、いろいろありますが、一言で言うとこういうふうになるかと思います。
 まずは協約締結権を付与する、しかし労働三権の一つである争議権、スト権は見送りますよと、そして更に言うと、第三者機関の勧告制度は廃止をしますよと、ここに行き着くんではないかなというふうに思います。
 公務員制度を所管する大臣として、この報告書の内容をどのように受け止められますでしょうか。
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増田寛也#22
○国務大臣(増田寛也君) この専門調査会ですけれども、今お話がございましたとおり、先週報告書を取りまとめたと。メンバーも佐々木毅さん始め、それぞれいろいろな制度に精通した見識をお持ちの皆さん方の報告書でございます。私も一読させていただきましたけれども、このやはり大きな公務員制度改革の中で、労使関係制度等についてやはりいろいろな観点から改革に取り組む必要があるという認識の下で取りまとめられたものということで、そのことについていろいろ御議論を踏まえた上でおまとめになった労作だと、このように考えます。
 もちろん、中を拝見しますと両論併記の部分等もございますし、いろいろ議論が難しかった部分があったんだろうというふうに思いますが、まずはこの報告書を、先週金曜日いただいたばかりでございますので、よく内容を吟味しなければいけないと思っておりますけれども、この報告書を取りまとめていただいたということの労を多としながら、これは行革推進本部が全体の所管でございますけれども、そこと連携協力しながら、総務省としても、この報告書をどのように受け止めて、次にどのようにしていったらいいかということを考えていきたいと思っております。
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内藤正光#23
○内藤正光君 私は、公務員制度所管大臣としてもう恐らく十中八九お気付きになられているんだろうけれども、一応お答えになられなかったんだろうと思うんですが、私がやっぱり注目しているのは、協約締結権を付与した、だからもう第三者機関の勧告制度を廃止してもいいんだという、ここなんですよ。これ、一言で言えば憲法違反ですよ。よくもまあ憲法違反の報告書を出してきたものだなと、私は正直あきれているんですよ。
 労働基本権、公務員については制約をする、その代償措置として人事院勧告があるんですよね。労働基本権というのは三権を指しているわけですよ。三権といったら、まだ付与されていない協約締結権を含めた交渉権であり、あと争議権ですよ。争議権も付与しないまま、代償措置であるところの勧告制度を廃止しちゃっていいんですか。これは憲法違反になりますよ。憲法違反の報告書を私はよくも出してきたなと、あれだけ勢ぞろいした権威の方々が。
 私はそれが不思議でならないんですが、その辺を、公務員制度を所管をする大臣としてどのように御認識なされているのか、改めてお伺いします。
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増田寛也#24
○国務大臣(増田寛也君) この報告書でありますけれども、これをこれから政府としてどのように受け止めるかということを行革本部とよく連携して考えていかなければならないと、こういうことでありますが、今、協約締結権の部分とそれからあと争議権の付与とか、中でいろいろ議論があった、そういう形跡が十分に中でうかがわれる問題ですから、それだけやはり大きな問題を抱えているということと、それから、これは会見のときだったと思いますが、私も後であの佐々木座長の会見を見ていましたら、いずれにしてもこの問題についていろいろ長い準備期間が必要だということを言っておりましたですが、両論併記のところも含めてやっぱり大きく中でも議論があったところでありますから、私は今先生が、委員がお話しになりましたような、そういう多々御意見も一方ではあるわけですし、この問題をどういうふうにこれから総務省として考えるかということについては、行革推進本部と十分に連携協議しながらこれを取り扱っていきたいと、このように考えております。
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内藤正光#25
○内藤正光君 大臣はそういう意見もあるとおっしゃったんですが、これ意見じゃないんです。憲法の要請なんです。これは、憲法というのはすべての法令に優先するわけですから、一意見でもなければ、一単なる法律でもないんです。憲法というのはすべての国民が守らなきゃいけないものなんですよ。ですから私は、争議権を付与しないまま代償措置であるところの人事院勧告を廃止するというのは、私はこれは正直言って、よく出してきたなという、こんなものをという思いなんです。
 それは、諸外国のように争議権については一定の制限は掛けると、警察だとか軍隊については。そういう上でだったらばまだ議論の余地はあるんだけれども、すべての公務員についての争議権はまずは先送りをして、しかし代償措置である人事院勧告は廃止しますというのは、私は余りにも見識に欠ける報告内容だと思っております。
 もっと言えば、協約締結権、もう岩手県知事を務め上げられてきたわけですから改めて言うまでもないんですが、地方においてはもう実質協約締結権あるわけですよね。だから、国においてはこんな報告書はもう遅きに失しているんですよ。今ごろやっと出てきたのかと。協約締結権といっても財政民主主義の観点から議会に諮らなきゃいけないのは当然なんですが、今議論すべきは、一歩踏み込んで、争議権をどうするかなんです。それを先送りしているような余裕はないんです。争議権ない労働三権というのは、私はやっぱり実効性というものに欠けるんだろうなというふうに思います。
 改めて、その辺の憲法の要請も踏まえて、しっかりと公務員制度所管大臣としてこの問題取り組んでいただけますね。
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増田寛也#26
○国務大臣(増田寛也君) この問題、特に今お話がございました争議権の付与については、いろいろ国民生活等への影響も含めて中で議論があって、それで意見も御承知のとおり分かれています、中でですね。ですから、それだけ大きな問題だというふうに思っておりますので。
 私もこの労働三権ということ、労働三権の問題というのは当然非常に重要な問題であると、こういうふうな認識を持っておりますし、これで専門調査会の、これは有識者の皆さん方の今の段階で議論した報告書と、こういう受け止め方でありますので、今私どもとしても、これは総務省としてあるいは行革本部も含めた政府として、こうした報告書も、この内容もいただきましたけれども、大きく意見が分かれているということも含めて、今後どのように考えるかというのを我々は我々として考えていきたいというふうに思っております。
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内藤正光#27
○内藤正光君 この問題で一つ確認をしたいと思うんです。争議権を先送りにしたまま人事院勧告を廃止するという、そういうスタンスは絶対取らないですね。
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増田寛也#28
○国務大臣(増田寛也君) 人事院勧告制度これ自身は、これはもう我々はそういった勧告制度のそういった趣旨を尊重する、制度を尊重すると、こういう立場に立っているところでございます。
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内藤正光#29
○内藤正光君 私が申し上げたい、私がお伺いしたいのは、代償措置として第三者機関の勧告制度があるわけです、人事院が置かれているわけです。労働三権がしっかりと回復されない限りは、代償措置であるところの人事院の勧告というのは廃止できない、そのことを確認したいんです。
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