経済産業委員会

2008-04-02 衆議院 全146発言

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会議録情報#0
平成二十年四月二日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 東  順治君
   理事 梶山 弘志君 理事 鈴木 俊一君
   理事 谷本 龍哉君 理事 やまぎわ大志郎君
   理事 吉川 貴盛君 理事 大島  敦君
   理事 古川 元久君 理事 赤羽 一嘉君
      伊藤 忠彦君    江崎洋一郎君
      大村 秀章君    岡部 英明君
      片山さつき君    川条 志嘉君
      北村 茂男君    佐藤ゆかり君
      柴山 昌彦君    田中 良生君
      平  将明君    谷畑  孝君
      土井 真樹君    長島 忠美君
      丹羽 秀樹君    西本 勝子君
      橋本  岳君    原田 憲治君
      平口  洋君    藤井 勇治君
      牧原 秀樹君    松本 洋平君
      武藤 容治君    安井潤一郎君
      吉田六左エ門君    吉野 正芳君
      若宮 健嗣君    太田 和美君
      北神 圭朗君    後藤  斎君
      近藤 洋介君    下条 みつ君
      田村 謙治君    牧  義夫君
      三谷 光男君    高木美智代君
      吉井 英勝君
    …………………………………
   経済産業大臣       甘利  明君
   経済産業副大臣      中野 正志君
   経済産業大臣政務官    荻原 健司君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   丸山 剛司君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長)   鵜瀞 恵子君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           高田 稔久君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           羽藤 秀雄君
   政府参考人
   (経済産業省経済産業政策局長)          鈴木 隆史君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局長)          安達 健祐君
   政府参考人
   (経済産業省産業技術環境局長)          石田  徹君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官) 望月 晴文君
   政府参考人
   (特許庁長官)      肥塚 雅博君
   政府参考人
   (特許庁総務部長)    長尾 正彦君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    福水 健文君
   経済産業委員会専門員   大竹 顕一君
    —————————————
委員の異動
四月二日
 辞任         補欠選任
  片山さつき君     原田 憲治君
  近藤三津枝君     西本 勝子君
  清水清一朗君     北村 茂男君
  牧原 秀樹君     松本 洋平君
同日
 辞任         補欠選任
  北村 茂男君     平口  洋君
  西本 勝子君     長島 忠美君
  原田 憲治君     田中 良生君
  松本 洋平君     牧原 秀樹君
同日
 辞任         補欠選任
  田中 良生君     片山さつき君
  長島 忠美君     近藤三津枝君
  平口  洋君     若宮 健嗣君
同日
 辞任         補欠選任
  若宮 健嗣君     清水清一朗君
    —————————————
三月三十一日
 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案(内閣提出第三三号)
四月二日
 悪質商法被害をなくすための割賦販売法改正を求めることに関する請願(逢坂誠二君紹介)(第七五九号)
 同(鳩山由紀夫君紹介)(第七八二号)
 同(金田誠一君紹介)(第八一〇号)
 同(川内博史君紹介)(第八一一号)
 同(泉健太君紹介)(第九四五号)
 同(内山晃君紹介)(第九四六号)
 同(玄葉光一郎君紹介)(第九四七号)
 同(鈴木克昌君紹介)(第九四八号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二五号)
 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案(内閣提出第三三号)
     ————◇—————
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東順治#1
○東委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、特許法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房知的財産戦略推進事務局次長吉田大輔君、内閣府政策統括官丸山剛司君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長鵜瀞恵子君、経済産業省大臣官房審議官高田稔久君、経済産業省大臣官房審議官羽藤秀雄君、経済産業省経済産業政策局長鈴木隆史君、経済産業省貿易経済協力局長安達健祐君、経済産業省産業技術環境局長石田徹君、資源エネルギー庁長官望月晴文君、特許庁長官肥塚雅博君、特許庁総務部長長尾正彦君及び中小企業庁長官福水健文君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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東順治#2
○東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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東順治#3
○東委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。柴山昌彦君。
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柴山昌彦#4
○柴山委員 自由民主党の柴山昌彦でございます。
 知的財産権の充実をずっと訴えてこられた甘利大臣に、こうして特許法等改正案につきまして質問ができることを大変うれしく思っております。
 私は、現行の特許法の有する大きな課題として、国際的連携が必ずしも十分ではないこと、それと、特許の登録ですとか紛争解決に時間やコストがかかり過ぎることをずっと主張してまいりました。今回の改正はその是正に資するものと思いますけれども、まずお伺いしたいのは、特許、意匠、商標の拒絶査定の不服審判請求期間を三十日から三カ月に拡大するという点でございます。これは、もちろん権利保障のためであるとはいえ、さっき申し上げた紛争解決の迅速性の要請からは若干問題も指摘されるところだとも思うんですけれども、この点についてはどういうお考えなのでしょうか。
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肥塚雅博#5
○肥塚政府参考人 お答え申し上げます。
 特許制度については、審査処理件数が増加しておりまして、これに伴って、拒絶査定が行われる件数、さらには拒絶査定に対して不服審判を請求する件数も増加してきております。それから一方で、制度利用者にとっては、各特許出願について審判請求の当否を判断するための調査や検討の時間を十分確保することができないという要望が出されております。
 こういう状況下で、審議会でも御議論をいただきまして、他国の特許制度においては、米国ですとか中国では審判請求期間が三カ月、欧州では二カ月となっていること、それから行政不服審査法で、手続保障の観点から、請求期間を六十日から三カ月に拡大する方向だということを踏まえて、請求期間を三カ月に拡大する提案をしているところでございます。
 今の期間の問題でございますけれども、特許制度では、審判を請求する際に、特許を請求する技術範囲に補正がなされますと、拒絶査定を行った審査官が再度審査をして、適正な補正がなされていますと、みずからの拒絶の査定を取り消して特許にするという制度、前置審査という制度がございます。
 この前置審査、再審査の段階で特許になる確率は非常に高うございまして、いわゆる二〇〇六年の統計で四五%ぐらいございます。また、この審査官による再審査は原則二カ月以内にやるということになっておりまして、補正が行われますとこういうスピーディーな処理がなされるわけでございます。
 今回の請求期間の拡大で、補正の検討可能期間が長くなるということになりますと、適切な補正を伴った審判請求がふえるというふうに思われまして、その場合には、審査官による再審査の結果特許にされる可能性がさらに高まるということで、速やかに権利取得がなされるということになろうかというふうに考えております。
 それから、このように、審判部における審理待ち期間を経ることなく特許になるケースがふえるということになりますと、結果として、特許庁全体として効率的な出願の処理にもなっていくのではないかというふうに考えている次第でございます。
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柴山昌彦#6
○柴山委員 結果的には、件数の処理がうまく回ることによって迅速性の要請に資するという趣旨も今御答弁いただいたかと思います。
 さて、この期間の問題もそうなんですけれども、先ほど申し上げたようにコストの問題も非常に大きな要素になってくると思います。
 特許あるいは商標関係の料金、特に中小企業の負担が大きい十年目以降の特許料ですとかあるいは商標設定登録料の引き下げ、これが実現をしたことは評価をさせていただきたいと思います。
 しかし、その引き下げの理由というのが、いわゆる特許会計におけるシステム化等の歳出軽減というようなところが理由になっているわけなんですけれども、そもそもこの特別会計制度というのは、この際抜本的に見直すべきではないか、同じような趣旨を持っている登記特別会計との統一処理も、場合によっては考えていくべきではないかと思うんですけれども、これについて大臣どのようにお考えですか。
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甘利明#7
○甘利国務大臣 特会というのは、なぜ設定するかといえば、それは受益と負担の関係を明確にするということであります。その意味では、登記特会も特許特会も同じ趣旨にのっとって設置をされた。問題は、その目的が達成されているか、その目的に沿って引き続き行われているかという違いだと思います。
 登記特別会計は、コンピューター化を早急に進めていくという趣旨でもって、受益と負担の関係を明確にする特会として設けられているわけなんですが、平成二十二年度末をもって当初の目的を達成すると考えられることから、一般会計へ統合することになったというふうに聞いております。
 一方で、特許特会の方は、技術革新に合わせて不断に特許事務が高度化される体制を構築していく、財源としての手数料等の適切な改定をそれに沿って行っていくという仕組みでなされているわけであります。
 国内外のユーザーニーズに合わせた制度改正、国際的な出願増に対応したワークシェアリング、それから国際的な制度調和等に不断に対応するために、今後とも、出願人の理解と協力を得つつ、所要の財源を確保するという意味で、特別会計を維持する必要性が依然として特許特別会計にはあるということであろうと思っております。
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柴山昌彦#8
○柴山委員 御指摘の趣旨は大変よくわかるんですけれども、やはり登記にしてもこの登録にしても、しょせんは手数料であるというような部分では共通性を有するのではないかなと思っております。
 また、時代おくれの収支相償の発想を持っていることによって、特許審査関係の請求料を、国際的に見て大変高いと言われている商標の登録料で補っているというような指摘もあります。
 そういうようなことからすれば、やはり抜本的な見直しが必要ではないかということを問題意識としてぜひ提起をさせていただければというように思っております。
 次の質問に移らせていただきたいと思います。
 今回の改正では、発明を実施できる通常実施権、あるいは、今回仮通常実施権という形で、出願段階での権利も保護される対象また登録の対象となったわけですけれども、この登録で、ライセンシーの情報ですとかあるいはその権利の具体的な内容についてはマスキングをかけることができるという形になっているわけですね。このマスキングは、例えば利害関係人、特に特許権を譲り受けようとする者の取引の安全を害するのではないかというようにも思われるんですけれども、この点はいかがなんでしょうか。
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肥塚雅博#9
○肥塚政府参考人 先生御指摘のとおり、通常実施権の登録記載事項の開示を制限することによりまして、対抗力を具備した通常実施権者に関する情報は、通常実施権者がサブライセンサーになっている場合も含めて、登録原簿上は不明確となります。この点は御指摘のとおりだと思います。
 ただ一方で、特許権取引の実務は専門家同士で行われることがほとんどでありまして、権利を譲り受けようとする者などの利害関係者は、事前に、ライセンス契約の存在についてのデューデリと申しますか法的監査を行うことを通じて、当該権利に関する情報を取得した上で取引を行う場合が多いということは御承知のとおりでございます。
 また、特許権の譲渡契約においては、表明保証条項あるいは解除条項を設けることが通常でございまして、仮に、契約時に示されたライセンシーにかかわる情報と事実が異なったことによって譲り受け人が不測の損害をこうむることがあっても、これらの条項に基づくと、事後的には金銭的に補われるということになっていると承知しています。
 一方で、特許権にかかわる通常実施権の登録率は、今、十万件に対して千数百件、一%ぐらいにとどまっているというふうに推計されておりまして、登録記載事項の開示制限、ユーザーニーズでございますが、こういうことを導入することによって通常実施権の登録制度が利用しやすくなって、これまで登録されていなかった通常実施権が登録されるようになるということを通じて、特許権の取引の際に、通常実施権の有無について、公示を通じて得られる情報量が全体としてふえるという側面もあるというふうに思っております。また、これらの登録制度の活用を通じて、知財の活用の拡大というのを目指しているのがこの改正の趣旨でございます。
 したがいまして、御指摘のような側面はあろうかというふうに思いますけれども、これら全体を考えますと、登録記載事項の開示制限の導入によって、取引の安全が損なわれるケースは限定的だというふうに考えておりまして、むしろ、通常実施権の保護を図る見地からは、開示制限を導入して登録制度の活用を促していくという方が妥当ではないかというふうに考えている次第でございます。
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柴山昌彦#10
○柴山委員 今、特許権を譲り受けようとする者は、当該特許権のライセンス契約の存否についてはデューデリジェンスをかけるからいいじゃないかというようなお話があったかと思うんです。
 ただ、これについては、今の特許というのは、いろいろ複合的な特許が設定をされているものですとか、あるいは、さっきサブライセンスという説明もありましたけれども、そういう形で派生的な権利が発生しているものもあるわけですね。また、本当にプロだけの間しか特許権が流通しないのか、今後さまざまな形での、信託も含めた形での取引がなされる中で、確かに今登録が、余り普及が進んでいないという側面はあるんですけれども、私はやはりこれをオープンにしていくということが求められているのではないかなというように思っております。
 現に、諸外国における通常実施権の登録制度を比較しましても、ライセンシーの情報ですとかあるいはライセンス期間、またその権利の内容等については登録事項とされている国が大宗であるというように思います。恐らく、審議会ではさまざまな議論があったかと思うんですけれども、こういうこともぜひ配慮をしていただきたいと思いますし、もし説明に追加することがあればお願いをしたいと思います。
 また、今私は、特許権を取得しようとする者についてだけ言いましたけれども、例えば、並列的に別の通常実施権を取得した者ですとか、あるいは一般公衆ですとか、こういったほかの利害関係人に対しても、登録ということをきちんとオープンにしていく要請はないのかということについてもあわせてお聞きしたいと思います。
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肥塚雅博#11
○肥塚政府参考人 まず、今の最後の点でございますけれども、通常、通説ですとか判例でございますと、通常実施権者は、無権原の第三者が発明を実施したとしても、特許権者にかわって第三者に対して権利を行使するということは認められていないというふうに承知していまして、通常実施権者同士の間の関係、確かに実態として複数の、重畳的に通常実施権が与えられるというようなケースもあろうかと思いますけれども、通常実施権の登録自身は、効力発生要件ではなくて第三者対抗要件でありますので、現行制度の中でも、登録簿上にあらわれていない通常実施権が数多くあるというような状況であろうかというふうに思っております。
 さっき先生がお話しになられましたように、海外では開示をする制度をとっている国がございますけれども、その点は、先ほど先生からまさにお話がありましたように、審議会でも議論がございました。ただ他方で、我が国でも動産ですとか債権の譲渡の対抗要件に関する、例の動産・債権譲渡特例法などのような、こういう制度をとっている法制度も徐々に広がってきているのも事実でございまして、したがって、先ほど申し上げましたように、登録記載事項の一般への非開示によって取引の安全性が損なわれるケースは限定的ではなかろうか、むしろ、こういうことの改善を通じまして登録制度の活用を促していく方が、全体としての知財の活用を推し進めるのではないかというふうに考えている次第でございます。
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柴山昌彦#12
○柴山委員 次の質問に移りたいと思います。
 今度の改正法では、特許法あるいは実用新案法における優先権書類の電子的交換の対象国の拡大について処理がなされています。PDFファイルでこの優先権書類をやりとりするということになるかと思うんですけれども、この際私が心配するのは、やはりセキュリティーの問題でございます。どうしても、間に偽造あるいは捏造というプロセスが入ってきてしまうのではないかなと思うんですけれども、これについてはどのような手当てをお考えなんでしょうか。
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肥塚雅博#13
○肥塚政府参考人 先生御指摘のとおり、私どものシステムでも、それから国際的にも、ますます特許の世界は情報化が進んでまいりますので、セキュリティーは非常に大事だというふうに思っています。
 優先権書類の交換につきましては、一番先駆けてやりましたのは欧州特許庁とで、一九九九年から優先権書類の電子交換を開始しております。その後、韓国やアメリカとの間でも優先権書類の交換を実施しておりまして、今、一カ月当たり大体七千件程度の優先権書類が電子的にやりとりをされている状況にございます。
 今回の法改正は、こういう交換実績を積んでいる枠組みを世界各国に拡張しようということの前提として、こういう制度の改正を提案しておりまして、具体的には、欧州特許庁を介してドイツ、フランス、オランダといったような国との優先権書類の交換、それからもう一つは、国際知的所有権機関、WIPOを介して世界各国との優先権書類の交換が可能になるという制度が今議論になっておりまして、WIPOでは二〇〇九年にそのサービスが開始されるということになっております。
 このWIPOの制度を含めまして、今までの欧州、アメリカとの実績のもとで拡大していこうというふうに考えておりまして、当面、欧州特許庁それからアメリカ特許庁を介したもの、それからWIPOを介したものを予定しております。したがいまして、ネットワークセキュリティーが確立して信頼性が高い国、あるいは機関を考えております。
 そういう意味では、現在の優先権書類のやりとりと同等のセキュリティー基準のネットワークでやられていくというふうに考えておりまして、技術的にはいろいろございますけれども、優先権書類の真正は担保されるんじゃないかというふうに考えております。
 ただ、先ほど先生御指摘のように、セキュリティーの問題というのは非常に大事だというふうに考えておりますので、技術的にも、電子化あるいは電子データの交換の過程で、優先権書類の捏造といったことが行われる可能性がないような仕組みを考えておりますけれども、非常に重要な課題でございますので、国際的な専門家会合、これは三極でもWIPOでもございますので、そういう場でも引き続き議論してまいりたいというふうに考えております。
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柴山昌彦#14
○柴山委員 いずれにいたしましても、送信の過程での作為、また出願人が違うデータを送らせるという、やはりこの両面あるというように私は思っておりますので、今の御指摘は、WIPOあるいは欧州各国とか米国とか、そういうセキュリティーのしっかりしたところからデータをもらう、当面はそこに限るというようなお話だったので、今後しっかりと関係各国と連携、またセキュリティーの問題等もきちんと深めた検討を進めていただきたいと思います。
 今回の法律については、喫緊の課題ばかり対応していただけたと思いますので、ぜひ速やかな成立を図っていただきたいと思います。
 時間が参りましたので、私の質問は以上とさせていただきます。どうもありがとうございました。
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東順治#15
○東委員長 次に、高木美智代さん。
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高木美智代#16
○高木(美)委員 おはようございます。公明党の高木美智代でございます。
 本日は、特許法改正の法律案の審議ということで、まず私の方からは、今、暫定税率、大きな課題となっております。昨日、この暫定税率が期限切れとなりました。既に、ガソリン供給など流通面への対策を始めまして、国民生活の混乱を回避するための多くの取り組みを経済産業省はされているということは承知をしております。
 一日明けまして、状況をどのように把握しておられるのか、また、今後さらに重ねての対応また注視すべき事項をどのように認識しておられるのか、大臣の所感も含めてお伺いをさせていただきたいと思います。
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甘利明#17
○甘利国務大臣 四月一日零時以降、ガソリンの供給そのものに多大な支障が生じるといったことは起きておりませんが、例えば、一部のガソリンスタンドでは給油待ちの列ができるであるとか、あるいはスタンドにおいて一時的な在庫切れが生じるとか、スタンドごとに価格に大きなばらつきが生じて、消費者や販売事業者等が購入や価格設定に関し混乱をするであるとか、販売事業者が旧税率下で仕入れたガソリンについてのコストを転嫁できずに事業者の負担が生じる等々といった事態が起きているものと承知をしております。
 総理からは、三月三十一日の夜に、ガソリンの流通面における混乱などを少しでも小さくするよう指示がありまして、私としても、実態把握と混乱の軽減に向けた対応に全力で取り組んでいるところであります。
 具体的に申し上げますと、まず、石油業界に対しまして、最大限の供給量の確保と、警察車両であるとか消防車両など緊急車両に対する優先的な供給の要請を直ちに行うとともに、JAFに対しましても、ガス欠車への給油に万全を期すよう要請をしたところであります。
 また、本省並びに全国九カ所の経済産業局に直ちに緊急対策本部を設置しまして、各地方局では、局長みずから陣頭指揮に立つなどいたしまして、刻一刻変わる状況を注視するなど実態把握に努めているところであります。
 また、消費者や事業者の御質問、御相談にお答えするために、本省並びに地方局に相談窓口を設置しまして、きめ細かな対応を行っているところであります。
 加えまして、販売事業者の経営安定対策として、資金繰り支援等を行うことといたしております。
 引き続き、国民生活や経済活動への影響、混乱をできる限り小さいものにとどめるように、全力で取り組んでまいります。
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高木美智代#18
○高木(美)委員 いずれにしましても、今の状況のままいきますと、二兆六千億穴があくというのは当然のことでございまして、地方では、一日換算、単純計算でも二十億、国では四十億入ってこない。長い国会の歴史の中で、予算案が成立しているにもかかわらず歳入法案が成立していないという例は一度もありませんで、これを慣例として今日まで来たわけでございます。参議院では、やっときのうから歳入法案の審議が始まったところでございます。
 ちょうど折しも、昨日、日銀の短観が出ました。踊り場に差しかかった景気の足を政治が引っ張りかねないということも、本日、多くの社説等で掲載されているとおりでございます。
 この日銀の短観もさることながら、これは三月二十八日に発表されました独法の中小企業基盤整備機構、ここが中小企業につきまして、約一万九千社、中小そしてまた零細も含めて業況判断をとっております。
 私は、どちらかといいますと、日銀の短観は大変大企業が中心であるというふうに認識しておりまして、せっかくこのような中小企業一万九千社のデータをとっているのであれば、これをもう少しクローズアップする形で、中小零細企業、ここの動向が今日本経済にとって非常に重要なわけでございまして、これにつきましてもう少しクローズアップをして、そして注視する、このようなことも必要ではないかと思っております。
 原油対策につきましても、既に補正予算で二千億組み、また、中小企業が年度末を越えるための金融支援もとっていただいております。
 これは、済みません、大臣に質疑通告をさせていただいてはいないのですが、今、国も地方も公共工事の入札ストップという状況にございます。まず、予算を円滑に執行できるようにするということが最大の景気対策ではないかと思います。その上で、さらなる景気対策、原油対策が求められるところでございますが、大臣に、そのお考えがどのようにおありか、伺わせていただきたいと思います。
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甘利明#19
○甘利国務大臣 御指摘のとおり、地方でいえば一日二十億、国でいえば一日四十億、予定していた歳入が見込まれないということになります。総計二兆六千億円分の歳入欠陥を放置していれば生じてしまうということは、その分の歳出がなされなくなってしまうということになります。道路事業はほとんど維持管理になってしまう、新設の部分はほとんど手当てができない、あるいは課題になっておりますいわゆるあかずの踏切対策等も改善の実行ができないということが懸念されているわけであります。
 必要な道路はつくるというのは、これは与野党、基本的に考え方を同じゅうするものであります。その歳入をしっかりと確保していくということについては、ぜひ、国会の早期の決断をしていただいて、現状の歳入欠陥状況を一刻でも早く解消するということが望まれるというふうに思っております。
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高木美智代#20
○高木(美)委員 今のこうした状況を踏まえますと、経済産業省そしてまた大臣のかじ取りが、国民生活そしてまた日本経済の今後を決めていく大変重要なポジションにおありかと思います。
 今後とも、ぜひとも適切な対応、そしてまた将来を展望しての、また、このピンチをチャンスに変えていくことが果たしてできるのかどうか、そのことも含めまして、今後の対応をお願い申し上げる次第でございます。
 さて、知財戦略をめぐりまして、今、経済のグローバル化の進展や昨今の円高の影響、特に今、円は九十五円という大変高い状況にありまして、百九円を設定している企業にとりましては大きな痛手でございますが、こうした経済環境が厳しさを増す中で、特に地域、中小企業の底上げを目指した産業政策が重要だと認識をしております。しかも、これは急務であると思っております。
 知財政策におきましても、こうした観点から、地域、中小企業の活性化に向けた取り組みが必要でございます。これまでもさまざま推進をしていただいておりますが、私も、優良中小企業と思います十数社を視察させていただきました。その大半が、世界的に見ても高い革新的な技術を持ちながら、保有している技術とかノウハウを戦略的に、積極的に活用している企業といいますのはまだ少ないという、そのような感触も受けております。
 やはり、当然、中小企業は限られた資金、人材で事業を展開しなければならないということがございます。この知財経営のメリット、推進方法、この徹底につきましてもまだまだ十分な情報提供がなされていないのではないか、これをもう隅々まで、零細に至るまで認識をしていただきたいと思っている次第でございます。
 特に、グローバル化で、中小企業が今世界に進出をしていきたい、このような数が大変ふえております。ただ、そのときに、恐らく、そのように希望されるところは、この知財につきまして、ほぼ準備が終わったところというふうに受けとめられるかどうか、そこは検証しなければなりませんけれども、いずれにしても、進出する相手国の情報であるとか知財の保護状況であるとか、また、そこでマーケットコントロールがどこまで可能なのか、特許というものが果たして守られるのかどうか、こうした検証が必要であると思っております。
 このような点を踏まえまして、経産省がどのように今取り組んでいらっしゃるのか、答弁をお願いいたします。
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甘利明#21
○甘利国務大臣 地域経済の活性化のためには、その地域において中小企業等による知的財産の創造、保護、活用を促進するということが重要であります。
 地域や中小企業が抱える知的財産に関する課題というのは幾つかございまして、例えば知財戦略が構築できていないであるとか、特許出願の審査請求をすべきか否かの判断材料が足りないとか、あるいは特許権の譲渡、ライセンス等のノウハウがないであるとか、また地域ブランドを活用した地域おこしをしたい、そして海外への出願費用負担が大きい等々、多岐にわたっているわけであります。
 経済産業省といたしましては、こうした中小企業の多様なニーズにこたえるために、知的財産を活用したビジネスプランづくりの支援であるとか、無料の特許先行技術調査の支援であるとか、特許流通アドバイザーの派遣、あるいは地域団体商標の活用支援等々、さまざまな支援メニューを用意しているわけであります。
 また、全国商工会、商工会議所に設置をしました知財駆け込み寺の支援、それから全国九カ所、これは地域経済局に設置をしておりますが、地域知的財産戦略本部を拠点とする地域に根差した支援活動を展開しているところであります。
 さらに、地域、中小企業への支援を一層強化し、中小企業の外国出願の助成措置を支援する等を通じまして、中小企業や地域経済の活性化に貢献をしてまいります。
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高木美智代#22
○高木(美)委員 引き続き、周知徹底が重要かと思いますので、お取り組みをお願いさせていただきます。
 続きまして、それぞれ中小企業におきまして開発した技術資産を出願しまして、そして公開されますと、技術流出や模倣を招くために、特許を出願しない、そうした声をよく聞きます。特に、それぞれ中小企業におきまして、対象となる技術の内容によりまして出願しない方がいいのか、それともして、そしてこの両方の長所、短所、その場合を検証しまして判断することが必要であると思います。
 ただ、当然のことながら、出願しますと内容が公開される、また法的保護を受けることができる期間が限定をされている、こうしたデメリットもあるわけでございまして、シャープの液晶の製造法であるとか、また企業の一番の根幹にかかわる接着剤の製法であるとか、そうしたところはブラックボックスにして、ここはまさに秘密管理を厳正に行いたい、こういうところも多くございます。
 もしこのような権利侵害が行われた場合、どのような対応策が考えられるか、答弁をお願いいたします。
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荻原健司#23
○荻原大臣政務官 特許は出願をしておよそ一年半で公開をされるわけなんですけれども、この公開制度というのは、世界さまざまな国で行われている制度でございます。やはり公開をすることによって、それを見て、同じ技術がもうある、だからこれ以上の投資はやめようと踏みとどまったり、あるいは、もうこういう技術は公開されているので、もっと別の新しい、より高度化した技術を開発しなければいけない、そういう意味で大変重要な制度だと思っております。
 国際的な競争が大変厳しくなる中で、やはり戦略的にこれから取り組んでいただきたいと思っています。
 まず一点は、開発した技術というものを公開して特許を取りに行くのか、あるいはノウハウとしてそれを社外秘といいましょうか、企業秘密にして取り組んでいくのか、いずれにしても戦略的な取り組みが今求められていると思っております。
 こうした中、特許庁といたしましては、先使用権制度ガイドラインというのを策定、公表しております。この先使用権というのは、他人が特許権を取った場合に、無料で特許権の対象となる技術を使うことができる権利、ノウハウを企業秘密としてやっていた人を守ろうという権利でございまして、この先使用権につきまして、要件、範囲を明確化するとともに、立証手段の具体例、企業の取り組みの実例等を紹介しております。
 そしてもう一点は、知財戦略事例集、これは六百近い事例があるわけなんですけれども、これを策定、公表しております。企業における戦略的な知財管理の事例集ということによりまして、これらの普及啓発にさらに取り組むことによりまして、技術流出防止等を図っていきたいというふうに考えてございます。
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高木美智代#24
○高木(美)委員 海外におきましても、中小企業が適切に権利を取得できる環境を整備することは非常に重要な課題でございます。
 中国を初めとする発展途上国におきましては、依然として模倣品が横行している、依然としてといいますか、ふえているという傾向にあるかと思います。二〇〇六年の模倣被害調査報告書によりますと、模倣被害があったと回答された企業は二二%、そのうち六九%が中国においてあった、こういう認識でございます。
 中小企業が海外で適切に権利を取得できる環境の整備に向けまして、経済産業省としてどのように取り組まれるのか、中野副大臣に答弁を求めます。
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中野正志#25
○中野副大臣 委員御指摘のように、中小企業が海外における知的財産権の取得を促進すること、これは極めて重要だと思います。中小企業自身が貿易や海外投資を通じて国際的な展開を行っていく、また発展途上国における模倣品問題に対処するためにもそうだと思います。
 経済産業省では、今、専門家による外国出願にかかわる相談体制を整備いたしております。ちなみに、国内では発明協会に委託をいたしておりまして、年間約六百四十件の外国出願相談を受け付けております。そしてまた本年度からは、新たに地域の中小企業の外国出願費用を助成するための事業も開始をする予定であります。補助率二分の一、上限百五十万円という事業でございます。
 海外における模倣品対策に関しましては、ジェトロ等の海外事務所において、権利侵害への相談対応でありますとか現地弁護士の紹介等を行っております。北京、バンコクあるいはソウル、そして台北などの事務所であります。ここに知財専門官を派遣いたしまして、細やかな対応をさせていただいておるところであります。なおまた、現地の知財制度や訴訟手続等をまとめた模倣対策マニュアルを配布するなど、幅広い支援を行っているところであります。
 経済産業省としましては、以上の取り組みを通じまして、中小企業の海外における知的財産権の取得と模倣品対策を積極的に支援してまいる、こういう決意でおります。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
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高木美智代#26
○高木(美)委員 そろそろ時間でございますが、今回、出願時でございますが、優先権書類の世界的な電子的交換ネットワーク、その対象国を拡大ということで一歩踏み出すわけでございますが、世界特許システムをつくろう、これは甘利大臣が推進をされ、また我が党も推進をさせていただいているところでございますが、我が国特許庁のみならず、アメリカ、ヨーロッパ特許庁におきましても、審査の順番待ちの長期化が問題となっております。
 我が国はほぼ対応が終わって、ことしの十月にはほぼ鎮静化すると承知をしておりますが、いずれにしましても、今後こうした知的財産の問題、件数もふえることを考えますと、国際的なワークシェアリング、また制度調和を一層推進する必要があるのではないかと思います。
 この点につきまして、経産省の今後の意気込み、そしてお取り組みを、中野副大臣に答弁を求めます。
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中野正志#27
○中野副大臣 委員御指摘のとおりであります。
 審査の効率化あるいは迅速化を図るためにも、各国特許庁間での審査協力による、言ってみれば国際的なワークシェアリングを進めることが必要だと考えております。また、他国の審査結果を最大限利用できる、いわば仮想的な特許庁が構築をされるということが期待されております。
 これらの考え方のもとで、我が国としては、二国間で審査結果の相互利用を行うという、いわゆる特許審査ハイウエーの取り組みを、アメリカ合衆国、韓国、イギリス、ドイツとの間で開始いたしておりまして、この拡大に向けまして、さらにカナダ、オーストラリア、デンマークとも交渉を続けているところであります。
 また、アメリカ合衆国における先願主義への移行を含む特許法改正の機会をとらえて、特許の国際的な制度調和を実現いたすべく、先進国間での議論を推進いたしております。
 これらの取り組みを積極的に推進し、一つの発明が各国において効率的に権利保護される、いわば仮想的な特許庁の構築を目指していきたいと存じております。
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高木美智代#28
○高木(美)委員 時間になりましたので、ぜひ積極的にこの世界特許システムに向けまして構築をお願いしたいことと、五月にWIPOの事務局長選挙もあると伺っております。日本がリーダーシップをとるためにも大事なポジションであると思いますので、経済産業省の積極的なお取り組みをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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東順治#29
○東委員長 高木さんの質疑は終了いたしました。
 次に、北神圭朗君。
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