予算委員会

2010-08-05 参議院 全419発言

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会議録情報#0
平成二十二年八月五日(木曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 八月四日
    辞任         補欠選任
     松下 新平君     橋本 聖子君
     石川 博崇君     山本 博司君
     長沢 広明君     山本 香苗君
     小野 次郎君     水野 賢一君
     桜内 文城君     川田 龍平君
     大門実紀史君     井上 哲士君
 八月五日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     米長 晴信君
     草川 昭三君     山口那津男君
     山本 香苗君     松 あきら君
     山本 博司君     石川 博崇君
     川田 龍平君     桜内 文城君
     水野 賢一君     小野 次郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         平野 達男君
    理 事
                大島九州男君
                辻  泰弘君
                藤末 健三君
                牧山ひろえ君
                川口 順子君
                世耕 弘成君
                西田 昌司君
                加藤 修一君
                小野 次郎君
    委 員
                植松恵美子君
                梅村  聡君
                尾立 源幸君
                大野 元裕君
                小西 洋之君
                小林 正夫君
                小見山幸治君
                今野  東君
                斎藤 嘉隆君
                櫻井  充君
                芝  博一君
                谷岡 郁子君
                友近 聡朗君
                山根 隆治君
                吉川 沙織君
                米長 晴信君
                青木 一彦君
                赤石 清美君
                石井 浩郎君
                磯崎 仁彦君
                猪口 邦子君
                岩井 茂樹君
                小泉 昭男君
                佐藤 正久君
                二之湯 智君
                林  芳正君
                森 まさこ君
                山本 一太君
                石川 博崇君
                草川 昭三君
                松 あきら君
                山口那津男君
                山本 香苗君
                山本 博司君
                川田 龍平君
                桜内 文城君
                水野 賢一君
                井上 哲士君
                片山虎之助君
                福島みずほ君
   国務大臣
       内閣総理大臣   菅  直人君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(地域主
       権推進))    原口 一博君
       法務大臣     千葉 景子君
       外務大臣     岡田 克也君
       財務大臣     野田 佳彦君
       文部科学大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    川端 達夫君
       厚生労働大臣   長妻  昭君
       農林水産大臣   山田 正彦君
       経済産業大臣   直嶋 正行君
       国土交通大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策))  前原 誠司君
       環境大臣     小沢 鋭仁君
       防衛大臣     北澤 俊美君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 仙谷 由人君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        中井  洽君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全、
       経済財政政策)
       )        荒井  聰君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(「新し
       い公共」、少子
       化対策、男女共
       同参画))    玄葉光一郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(行政刷
       新))      蓮   舫君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        自見庄三郎君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  福山 哲郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   平岡 秀夫君
       外務副大臣    藤村  修君
       財務副大臣    峰崎 直樹君
       農林水産副大臣  郡司  彰君
       防衛副大臣    榛葉賀津也君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  吉良 州司君
       外務大臣政務官  徳永 久志君
       財務大臣政務官  大串 博志君
       財務大臣政務官  古本伸一郎君
       厚生労働大臣政
       務官       山井 和則君
       厚生労働大臣政
       務官       足立 信也君
       経済産業大臣政
       務官       高橋 千秋君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤川 哲史君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房審議官     平山 佳伸君
       資源エネルギー
       庁長官      石田  徹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○予算の執行状況に関する調査
○理事補欠選任の件
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
    ─────────────
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平野達男#1
○委員長(平野達男君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。
 関連質疑を許します。辻泰弘君。
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辻泰弘#2
○辻泰弘君 皆様、おはようございます。民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。昨日の櫻井議員の質疑に関連いたしまして、質問をさせていただきます。
 言うまでもございませんけれども、内政、外交の諸課題、山積しているところでございますけれども、総理もおっしゃっておられますけれども、だれがやっても難しい問題ばかりと、このように思います。また、新たに民主党として公約をした実現すべき公約もまたあるわけでございまして、総理以下、各閣僚の皆さん方におかれましては本当に御努力、御奮闘いただいておりますことを、心から敬意を表し、エールを送る思いで御質問をさせていただきたいと、このように思う次第でございます。
 昨日までの国会審議におきまして、菅総理のことについて、野党のころは好きだったというふうな話もございましたけれども、今日は野党時代に戻っていただいて、奥様の名前にちなんで、伸子さんという名前にちなんだように伸び伸びと御答弁を賜ればと、このように思う次第でございます。
 さて、それでは、冒頭、今後の政策運営、国会対応等につきまして御所見を賜りたいと思います。
 さきの参議院選挙で私ども民主党、残念ながら敗北を喫したわけでございますけれども、その中でねじれ国会と言われる状況ができたわけでございます。これにつきまして総理は、ねじれ国会をマイナスととらえずに与野党合意の政策実行が可能になると前向きに受け止めたいと、このような御意向も示されているわけですが、今後のいわゆるねじれ国会における政策運営について御見解をまず賜りたいと思います。
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菅直人#3
○内閣総理大臣(菅直人君) 冒頭、伸び伸びと発言をしろということでありまして、元気で御質問に答えてまいりたいと思っております。
 今回の参議院選挙で、民主党、大変厳しい結果になったこと、特に民主党の皆さんには、私の発言もあってそうなったことについては両院総会でもおわびを申し上げたところであります。そして生まれたこの参議院における与野党逆転、いわゆるねじれ国会ということになりました。これまでにも何度かねじれ国会というものを、立場はそれぞれ違う中で経験をいたしております。
 私は、ねじれ国会というのは、マイナスばかり強調されるところがありますけれども、逆説的に言えば、与野党が合意をしなければ法案が通らない、逆に言えば与野党が合意したものが国会で決まっていくということで、それまで、たとえ与党が多少多数であってもなかなか越えていけないような大きな課題を与野党合意の中で越えていくことができるという意味では、そうした大きな可能性も持っていると思っております。
 私の経験で一つだけ申し上げますと、一九九八年、小渕内閣が誕生したときに、当時の民主党を中心とした野党が参議院で過半数を占めました。そして、ちょうど長銀、日債銀が破綻寸前という金融危機の真っただ中にありました。そのとき、民主党を中心に野党で一時国有化という内容を含んだ金融再生法を提出をいたしまして、最終的には小渕総理、時の自民党がそれを全面的に受け入れられ、法案が成立をして、日本発の金融恐慌が防ぐことができた、こういう経緯がありました。
 当時、私、民主党の代表で、いろんな議論があった中で、特に金融危機という大変緊迫した状況でもありまして、まさに国民の生活が第一だと、政局的な判断、全くなかったわけではありませんが、それよりも国民生活を大事にしたいということで、そうした形の国会での運営について進めたところであります。
 そういった意味で、今日置かれている今の我が国の状況は金融危機といった形とは若干違いますけれども、ある意味ではそれに勝るとも劣らない大きな課題を幾つも抱えているところであります。
 そういった意味で、この参議院、衆議院での与野党の議論あるいは野党の皆さんの議論が、国民の生活、国民のためにという共通の目標を持っていれば私は合意形成は決してできないことではない。もちろん、与党として、政府として真摯に野党の皆さんの声にも耳を傾けるという姿勢を前提としてそのように思っておりまして、是非これからの国会運営の中でそうした実りある国会になっていくことを私の方からも心からお願いを申し上げたい、このように思っております。
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辻泰弘#4
○辻泰弘君 それで、今後、来年度予算編成というのがやはり大きな政策課題になってくるわけでございますけれども、これにつきまして、総理はさきに、場合によっては野党の意見も入れて実現したいと、こういった御意向の表明もあったわけですが、この点について御見解をお伺いしたいと思います。
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菅直人#5
○内閣総理大臣(菅直人君) 基本的には、予算案というのは政府の責任でそれを予算案としてまとめることになっているわけでありますが、そういう中で、国会の議論で、この三日間の議論の中でもこういうことについては特に重視すべきだという御意見などをいただいております。そういったものを真摯に受け止めさせていただいて、予算編成の中には、野党の皆さんのそういった国会などでの意見も十分耳を傾けながら予算編成の一つの参考にさせていただきたい、そういう趣旨で申し上げたところであります。
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辻泰弘#6
○辻泰弘君 玄葉大臣は党の政調会長と公務員制度改革担当大臣の任にあられるわけですけれども、玄葉大臣は、来年度予算についてベストだと思ったものを提案するが、修正の可能性を排除してはいけないと発言をされておりました。
 総理として、今の話の延長になるわけですけれども、先のことではありますけれども、ある面、予算修正も排除せずと、こういったお気持ちはおありでしょうか。
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菅直人#7
○内閣総理大臣(菅直人君) 予算そのものは衆議院での決定が参議院で否決されたとしても優先される仕組みにはなっておりますけれども、関連する法案については衆参で賛同をいただかなければ成立がしないわけでありまして、そういう意味で、予算を執行することを考えた上でも、やはり重要な課題においては与野党の少なくとも多数の方の賛同がなければ予算執行も困難になることが予想されますので、そういった意味で、玄葉大臣の言われたのは、そういうことも見通した中では、予算そのものを、作る段階でもいろいろ耳を傾けたいと思っておりますが、その質疑の中で柔軟に対応しようという御意見だと思います。
 今の段階から、まだ予算が編成される前から修正ということを私の立場で申し上げるのはまだややその段階ではないかと思いますが、そういう姿勢で臨むということは私も共通であります。
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辻泰弘#8
○辻泰弘君 お気持ちを受け止めさせていただきたいと思います。
 それで、もう一つ、当面の対応として追加的な景気対策、補正予算を求める提案などもあるわけですけれども、この点をどのように総理はお考えか、また、そのことについて野党の意見も聞きながら作っていくという、そういったことは視野に入っているか、そこをお伺いしたいと思います。
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菅直人#9
○内閣総理大臣(菅直人君) 景気全般の状況は、一般的に言えば着実に持ち直してきているという見方が一般的でありますが、しかし失業率はまだまだ高水準にある、あるいは諸外国の状況も決して楽観できない、そういうふうに見ております。そういった意味で、何らかの対応の必要があるかどうか、景気に、常にその動向を注目しながら見ていかなければならない。この今年度の予算には、経済・景気対策のための予備費も大きく積んでありますので、そういうことも含めてそうした場合に備えた措置もとられておりますので、この景気の動向を常に注視して対応に誤りなきようしていきたいと、こう考えております。
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辻泰弘#10
○辻泰弘君 そこで、基本的なことをお伺いしたいと思うんですけれども、何々主義というのはなかなかはやらなくなった時世でもございますけれども、しかし、やはり私は政治には政策理念、哲学あるいは座標軸といいますか、確たる視座といいますか、そういったものが根本にやはりあるべきだと思っております。
 総理はかねがね最小不幸社会ということをおっしゃってきて、財務大臣のときに私はこの場でもお聞きしたことがございますけれども、改めて拝見しますと、平成十五年に、民主党代表の菅直人代表の時代に、政治権力は人の生死をも左右する強制力を伴うものだけに、その行使は人々の不幸の原因を最小化することを目的とすべきであると、こういったことをおっしゃっておられまして、私は非常に格調高いものがあると、このように思っているわけですけれども、昨日や先般の御議論でも、最小不幸という言葉自体が何か後ろ向きで否定的で暗いんじゃないかというふうな指摘もあったわけでございますけれども、しかし、私は大事なことをおっしゃっていると思っております。
 いずれにいたしましても、やはり今後の社会像といいますか、将来ビジョンといいますか、政策理念といいますか、そういった基本的な言葉に表されるものはあって私はしかるべきだと思っているんですけれども、改めて総理のその点についての御見解をお伺いしたいと思います。
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菅直人#11
○内閣総理大臣(菅直人君) 私の従来から申し上げている最小不幸社会ということについてお触れをいただきました。
 いろいろな機会に申し上げているので、すべて同じ表現にはなっていないかもしれませんけれども、実は私がそのことを考えたのは、学生時代にいろいろ将来の理想を議論する、あるいはイデオロギーを議論するような場面がありました。そのときに、これこそが正しいんだと、こういう社会こそが人間の幸せなんだと、そういうことを強く主張される方もありましたけれども、往々にしてそのことが、後の歴史で見てみると決してそうではないこともあるわけであります。
 そういった意味で、私は、政治というのは、個人個人の幸福についてはそれぞれのある意味での価値観、例えば音楽を聴いているのが一番大好きだとか、山登りが一番大好きだとかいろいろな価値観がある中で、これがあなたの幸せですということを強制的に押し付けるのは本来の政治のあるべき姿ではないだろうと。逆に言えば、幸福実現のためにいろんなことを個人個人が努力をすることにその妨げになること、あるいはその本人の責任では越えられない問題、そういった問題、つまりは不幸になる要素を最小化することが私は政治の責任、政治の役割ではないか、そういう意味で申し上げたところであります。
 やや消極的に聞こえるかもしれませんが、私はそうではない。例えば、戦争という問題は多くの人を個人個人の立場を超えて不幸にする最大の出来事というか事柄でありますが、これも政治の力で止めていくことももちろんあるわけでありまして、そういった意味で私が考える一つの考え方であります。
 加えて申し上げますと、近年そういった中で個人個人が非常に孤立化している、家庭から地域から。場合によっては、かつては職場でも仲間意識が非常に強かったわけですが、孤立化していて、非常に痛ましい事件、いろんなことが起きております。そういう意味では、この孤立化というのもなかなか一人ではそれを解決することはできないわけでありまして、そうした意味で、鳩山前総理も重要視されておりましたけれども、だれもが居場所や出番がある、そういう社会を目指していきたい、このことも併せて申し上げておきたいと思います。
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辻泰弘#12
○辻泰弘君 実は、この最小不幸社会につきましては当時から、さして話題にならずに終わったがこのままではもったいないと、このように言われておりまして、大事な部分をおっしゃっていただいていると思いますので、ネーミングのことはあるかもしれませんが、そのような思いを今後とも積極的に発信していただきたいと思っております。
 ちなみに、新成長戦略では「人間のための経済社会」という言葉を使っておるんですけど、私はそれが気に入っておりまして、「「人間のための経済社会」を世界に発信する。」というふうに新成長戦略で、いささか大仰ではありますけど言っておられまして、そういったことも大事だと思っております。
 そこで、具体的にお伺いいたしますけれども、重点政策課題は何かとかねてより議論がございますけれども、国民の要望ということでいいますと、いろいろ世論調査を見ますと、大体、景気、雇用が五〇%強、年金、医療、介護が五〇%近くと、こんなことも出ているわけでございますけれども、菅内閣における重点政策課題、もちろん予算編成というのはもちろんそういうことがあるわけですが、ジャンル、政策の分野という意味合いにおいて御見解をお伺いしたいと思います。
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菅直人#13
○内閣総理大臣(菅直人君) まず、国民の生活が第一という昨年の政権交代のときのマニフェスト、さらに今回の参議院選挙で掲げました元気な日本を復活させる、この二つの基本的な方向性をいかにすれば実現ができるか、このことを政策課題として考えてまいりたいと思っております。
 その中で、選挙のときには強い経済、強い財政、強い社会保障と申し上げましたが、それを少し言い換えまして、経済成長改革、そして財政健全化改革、そして社会保障改革のこの三大改革を一体的に進めることが必要だと、このように思っております。
 その中で、具体的な政策手段としては、まず予算編成においてこの三つの課題が前進するような予算を作っていきたい。特にその中では、まず雇用の拡大というものを重視し、それによってデフレの脱却、さらには経済の成長、そういうものにつなげていく、こういうことに重点を一つ置きたいと考えております。
 また、社会保障の充実については、これはまた議論がほかの場面でもあるかもしれませんけれども、この十年余り社会保障に関する費用は増大をしているわけですけれども、残念ながらそれを賄えるだけの税収の増大がないために、いわゆる赤字国債がどんどんと出すことが恒常化してしまっております。そういう意味では、この社会保障の問題は財源と一体で議論をしていくことが必要であろうと思っております。
 そして、何よりもその前提となるのは無駄の削減であります。これは、まさに我が党にとっては一丁目一番地とも言える問題でありまして、これから事業仕分も特別会計を含んでより積極的にやっていかなければならないと思っております。
 そういった意味で、経済成長と財政健全化とこの社会保障改革というのをどのようないい循環にしていくことができるのか、これについてこういった予算委員会の場の議論も含めて進めていきたい。私は、やはり雇用というものをまず重視することがそれにつながるのではないかと、このような考え方を基本的に持っております。
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辻泰弘#14
○辻泰弘君 今の総理の御答弁にも出ていたわけですけれども、私は、やはり大きく言えば福祉国家は今後とも推進していきたいという思いを持ちますけれども、社会保障の充実強化を考える、そして今の日本の財政を考える、こういったことを考えつつ、また、国際的な社会保障負担等々を考えますときに、やはり政治の場ではなかなか厳しいといいますか、つらいことでありますけれども、国民の皆さん方にいわゆる税・社会保障負担、一般的に言う国民負担をある程度引き上げていかざるを得ないということはやはりメッセージとして説明をし、御理解を求めていくということが大事だと思っております。個別に何税をどうするとか、社会保険料をどうするとかという個別のことは、もちろんそのこともあるわけですが、大きくそのことは大事だと思っています。
 そういった意味で、お持ちでしたら、国際的な比較もある程度付言していただきながら、やはりそのことについての総理の御見解をお伺いしたいと思います。
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菅直人#15
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、福祉国家というか、そういう言葉を使われましたけれども、私の表現で言えば、負担はある程度必要だけれども、だれもが安心できる活力ある社会を目指すのか、それとも、負担は小さいけれども、格差が大きくて多くの人にとって不安な社会を甘受するのか、私はそういう一つの区分けを私なりにしてみました。私としては、やはりある程度の負担は必要だけれども、だれもが安心でき活力のある社会、私もかつて福祉国家とか福祉社会という言葉を使ったこともありますけれども、こういう社会を目指すべきだと、このように思っております。
 その中で、国民負担という言葉、これは今税調の専門家会議の座長をお願いしている神野先生は、負担というよりも分かち合い、分担ではないかということをよく言われます。私も、この社会保障の場合は、もちろん無駄は削らなきゃいけませんけれども、負担と給付、それを分担と給付と言ってもいいと思いますが、その関係性がかなり直接的な関係にありまして、やはり国民が安心できる水準の社会保障を実現するためにはそれなりの分担を国民の皆さんに御理解をいただかなければならない。
 そのことの段取りなどが必ずしもさきの参議院選挙では十分でなかったという反省はありますけれども、しかし、その本質的なところは、そうした形で、特に社会保障の分野については、国民の御理解をいただく中で国民の皆さんが安心できる社会を構築していく、その考えには私もいささかも変わりはありません。
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辻泰弘#16
○辻泰弘君 それで、マニフェストの推進、民主党の政策公約についてのことをお伺いしたいと思うんですけれども、去年のあるマスコミの調査によりますと、いわゆる民主党の掲げた公約、政策方針、マニフェストについてですが、必ず守るべきだ、九%、状況に応じて柔軟に実行すべきだ、五〇・六%、最大限努力すべきだが守れないものが出ても仕方がない、三八・八%という結果が出ておりました。
 私、これは私見になりますけれども、やはりこういった国民の意向も踏まえつつ、今後のマニフェストの推進に当たっては、その具体的政策に対する国民的な意向、また財政状況等も勘案してやっぱり進めていくべきだし、進めていくしかないと、このように私個人は思っておりますけれども、このことについて総理はいかがお考えでしょうか。
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菅直人#17
○内閣総理大臣(菅直人君) 昨年の衆議院選挙におけるマニフェストで多くの課題を掲げました。私は、やはり基本はこのマニフェストを誠実に実行していくことに最大限の努力を続けるべきだと、こう考えております。四年間という一応衆議院の任期の中での実現ということを考えてお約束をしたわけです。
 しかし同時に、確かにおっしゃるように、じゃ、すべてが一〇〇%実行ができるかどうかということについて、例えば、子ども手当の今年度から来年度に向けての議論も進んでおりまして、そういう中では、まだ結論は出ておりませんけれども、現金給付がいいのか、保育所の増設など現物給付がいいのかといったような問題を含めて、これは国民の皆さんの声も改めて聞きながら、どうしても変更せざるを得ないときには丁寧に国民の皆さんに御理解をいただけるよう説明をしていく、こういう姿勢で誠実に実現を目指していくという原則は守っていくべきだと、こう考えております。
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辻泰弘#18
○辻泰弘君 もとよりマニフェストは大事でございますので、その実現の方向性で取り組むということだと私は思っております。
 さて、政権交代十一か月が経過したわけでございますけれども、これまで総理もおっしゃったように生活第一ということで方針を掲げて今日に至っているわけですが、この十一か月間の成果といいますか、それについて簡単で結構ですので総理からちょっと総括的にお話をいただきたいと思います。
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菅直人#19
○内閣総理大臣(菅直人君) 多少具体的に申し上げますと、マニフェストの中では多くの課題を掲げておりますけれども、一つは、今年度の予算編成の中で公共事業関係の費用が一八%削減し、一方で社会保障関係は一〇%増、教育関係も五%増という、こういう予算を今年度編成をいたしました。こうした大きな財政配分、予算配分の転換ができたのは、私はやはり政権交代があったからだと言って決して間違いではないと思います。
 そういった中で、子ども手当については初年度月一万三千円というものを実施をし、また高校の実質無償化を既に実現をいたしております。さらに、少し細かいところでありますが、生活保護の母子加算の復活、あるいは父子家庭への児童扶養手当の支給、奨学金制度の拡充、医師不足の解消など、さらに保育サービスの拡充といった国民生活のためのきめ細かい政策も実施してまいりました。また、農業についても戸別的所得補償をスタートし、高速道路の無料化も実験的取組が開始をされております。
 何割とかという数字はなかなか難しいかもしれませんが、全体としては七割程度のことは取り組み、前進をしていると言っても決して私は言い過ぎではないと、このように思っております。
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辻泰弘#20
○辻泰弘君 そこで、具体的に最近政府として講じられた対策、直面された諸問題についてお伺いしていきたいと思います。若干時間の関係で足早に行かせていただきたいと思いますけれども。
 まず、昨日も議論がございました口蹄疫の問題でございます。
 農水大臣にお伺いしたいと思いますけれども、まず今回の口蹄疫問題に対する国、地方のこれまでの取組について、それぞれの反省すべき点も含めて総括的に御所見をお伺いしたいと思います。
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山田正彦#21
○国務大臣(山田正彦君) 辻委員にお答えします。
 今回の口蹄疫は、昨日も少し話しましたが、三月の中旬にはもうウイルスが入ってきておって、農水省が報告を受けた四月二十日以前には十農場でもう発生しておった。そんな中で、非常にあれだけの感染拡大を見たのは、埋却地がなかった、いわゆる畜産形態が密飼いになってしまっておったということも大きな原因じゃなかったかと、そう思っております。
 そんな中で、七万頭からのいわゆるウイルスを発散する患畜、疑似患畜をそのまま放置してしまって、これまで前例にないワクチン接種という政治決断して封じ込め、国としても図った。そのために最終的に二十九万頭という牛豚を皆さんが殺処分せざるを得なかった重い結果になったわけですが、でも当時の勢いからしますと、都城、鹿児島、九州の畜産まで危うくなりそうでしたが、まさに農家の皆さんとか県とか市とか、あるいは機動隊あるいは警察、自衛隊、自衛隊の皆さん方が大変頑張ってくれて、全国から獣医師さんも毎日百人から百二十人集まっていただきまして、そうして本当に封じ込めることができた。皆さんも本当に一致結束してやれたと。本当に大変これで大きな犠牲を払ったけど大きにいろんなことを我々教訓として受けることができたと、そう思っているところです。
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辻泰弘#22
○辻泰弘君 私、山田大臣が、五頭でしたか、最後に殺処分するというときに涙をこらえて記者会見をされていたのが本当に印象的で、本当に思いを込めて、熱意を込めて取り組んでおられたなというのを実感しておるわけでございますけれども、御努力に敬意を表する次第でございます。
 そして同時に、地域経済再建のための基金を創設する、また家畜伝染病予防法の改正をすべきだと、こういった御見解も示されているわけですけれども、その具体化について御見解をお伺いしたいと思います。
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山田正彦#23
○国務大臣(山田正彦君) 畜産農家の皆さん方には今、仮払い、概算払、進んでおるんですけれども、その周りの商店街の皆さん方が八割も売上げが減少したとか、非常な打撃というか、いろんなトラック業界とかいろんな関連産業が、観光産業も含めて打撃を受けています。
 今朝も、先ほど直嶋経済産業大臣ともお話ししたんですが、そういった人たちに対する経済産業省からも一種のファンドとかクーポン券をお盆前にやりたいというお話でしたが、そういったものを、今日総務省の原口大臣もいらっしゃいますが、官邸の菅総理の指示の下、一つの基金を創設してその運用益でそういったきめ細かい対策ができるように図っていければと思っております。
 もう一つ目のいわゆる家伝法の改正に伴う等々の件ですが、今回特措法を急遽作っていただきました。しかし、特措法でも最終的にはなかなか殺処分が代執行しなければできないとかいろんな問題も呈しましたので、やはりこれから本当に今度は家伝法を抜本的に改正して、そしてこのような口蹄疫、例えば韓国ではA型が一月に発生して三月にO型が発生する。もう中国も、東アジアは全部猛威振るっていますから、またいつどこで発生するか分からない。そのときに迎えて、国が責任を持って危機管理をやる。もう自治体じゃなく国が前面に出てやるという形での対応、指針、そういったものを、今第三者委員会の検証を待って、来年、通常国会にて家伝法の抜本改正に是非与野党一緒になって検討させていただき、国家的危機管理に備えたいと、そう考えているところです。
 どうかよろしくお願いいたします。
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辻泰弘#24
○辻泰弘君 今大臣おっしゃいましたように、人と物の交流がますます活発化する中で、いつまた発生があってもおかしくないという状況でございますので、予防対策に万全を期すように改めてお願いをしておきたいと思います。
 次に、豪雨の問題について防災大臣にお伺いしたいと思っております。
 今年は非常にゲリラ的豪雨が頻発して被害が拡大したということがございました。このような状況の中で、中井大臣がこの三日、被災者生活再建支援制度について救済対象が二倍になる要件の緩和を発表されたわけでございます。大変大きな政策の前進ということで高く評価させていただきたいと思いますが、今回の支給要件の緩和について、その内容と実施時期等御説明をいただきたいと思います。
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中井洽#25
○国務大臣(中井洽君) 今回のいわゆる局地的ゲリラ豪雨で各地区でお亡くなりになった方々の御冥福をお祈りし、また被害に遭われた方々や地域の皆さんに心からお見舞いを申し上げ、政府といたしましてもできる限りのお手伝いをしたいと考えているところでございます。岐阜県を視察をいただきました総理からも、官邸におきまして、できる限りお手伝いできる道を考えてくれと、こういう強い御要請がございました。
 しかし、各地に転々と被害が広がっている中で、例えば被災者生活再建支援制度を適用しようとしましても、広島県の庄原だけと、こういう状況でございます。したがいまして、少し工夫をいたしまして、災害救助法が適用されているところは庄原と、また山口県の山陽小野田市、小野田市は床上浸水が多かったものですから適用されました。これが、二つ以上の県があるということを条件に、全壊のお家が二つ以上あるところはお救いする、ただ人口制限は付けると、こういう形で話合いが政府内で終わりまして、この結果、従来の庄原だけじゃなしに、各地域の全壊、半壊のお家、少しお手伝いができる、激励ができると考えております。都道府県知事会等と早急に話合いをいたしまして、できる限り早く政令改正をして適用をしていきたい、そしてお家をなくされた方々に激励をしたい、このように考えております。
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辻泰弘#26
○辻泰弘君 同時に、激甚災害の指定という課題があるわけでございますけれども、これにつきましては、農地等の被害は激甚災指定が見込まれているわけですけれども、河川、道路などの復旧事業については、要件が自治体の税収入との見合いで決められるということになっている関係上、なかなか指定されない、されにくいという現状があるということでございます。
 そういった意味で、今後、激甚災害の指定要件について見直しを行って、財政状況が厳しい自治体に対しての迅速な支援ができるようにしていくべきじゃないかと思うんですけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。
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中井洽#27
○国務大臣(中井洽君) これも辻議員のお話のとおりだと私も考えています。
 今、被害額、被害状況等、各地方自治体から上がっている最中でございます。この数値を少し見させていただきますと、お話ありましたように、農地関係におきましては激甚指定というのが数字的には積み重なってくると考えておりますが、公共事業各方面の額が激甚指定の数字に達するか、あるいはまた税収入との関係等を見るとなかなか厳しい状況かなと心配をいたしております。
 地方自治体も大変財政厳しい環境と。また、今回のように、本当に局地的に全国被害が出るというのは珍しいケースではございますが、今後こういうケースも出てくる。そうすると、今の激甚指定のやり方では到底適用ができない法と現実との乖離がある、ここを現実的に適用ができるような改正をやるべきではないかと考えておりまして、先ほど申し上げました再建支援法の政令改定等の問題が片を付きましたら、挙げて取り組んでいきたいと考えております。
 民主党、与党におかれましても、また各党派、会派におかれましても、是非御協力のほどをお願いいたします。
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辻泰弘#28
○辻泰弘君 超党派的な取組が必要な問題でございますので、今後とも大臣にもお取り組みをお願い申し上げますとともに、私どももお手伝いをさせていただきたいと、このように申し上げておきたいと思います。
 さて次に、学校校舎の耐震化のことでお伺いしておきたいと思います。
 この問題は、一月、三月の予算委員会で私もお伺いをいたしまして、当時の財務大臣であられた総理にも御答弁をいただき、精いっぱい頑張りますという御答弁をいただいていた流れがあったわけですが、その後、総理、財務大臣、文科大臣も取り組んでいただきまして、経済危機対応・地域活性化予備費の取崩しといいますか、充当によって夏休みに間に合うような対応をしていただいたわけでございますけれども、この予備費充当の経緯について財務大臣から、簡潔で結構でございますので御説明をいただきたいと思います。
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野田佳彦#29
○国務大臣(野田佳彦君) 御答弁申し上げます。
 辻議員の熱心な委員会での御質疑、あるいは各党の御理解もございまして、公立学校施設の耐震化及び老朽化対策に要する経費につきまして、夏休みを利用して工事ができるよう経済危機対応・地域活性化予備費を活用し、本年六月十八日に八百十八億円を措置したところでございます。
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