我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会

2015-05-28 衆議院 全415発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十七年五月二十八日(木曜日)
    午前九時三分開議
 出席委員
   委員長 浜田 靖一君
   理事 今津  寛君 理事 岩屋  毅君
   理事 江渡 聡徳君 理事 松本  純君
   理事 御法川信英君 理事 長妻  昭君
   理事 下地 幹郎君 理事 遠山 清彦君
      青山 周平君    安藤  裕君
      井上 貴博君    岩田 和親君
      小田原 潔君    小野寺五典君
      大西 英男君    大西 宏幸君
      大野敬太郎君    大見  正君
      勝沼 栄明君    木原 誠二君
      工藤 彰三君    小島 敏文君
      笹川 博義君    白石  徹君
      武井 俊輔君    中谷 真一君
      長尾  敬君    野中  厚君
      橋本 英教君    原田 義昭君
      平沢 勝栄君    藤井比早之君
      星野 剛士君    前川  恵君
      宮川 典子君    宮崎 政久君
      宮澤 博行君    武藤 貴也君
      盛山 正仁君    山口  壯君
      山田 賢司君    若宮 健嗣君
      緒方林太郎君    大串 博志君
      後藤 祐一君    辻元 清美君
      寺田  学君    長島 昭久君
      山尾志桜里君    青柳陽一郎君
      江田 憲司君    小沢 鋭仁君
      太田 和美君    丸山 穂高君
      伊佐 進一君    岡本 三成君
      北側 一雄君    佐藤 茂樹君
      浜地 雅一君    濱村  進君
      赤嶺 政賢君    志位 和夫君
      宮本  徹君
    …………………………………
   内閣総理大臣       安倍 晋三君
   外務大臣         岸田 文雄君
   国土交通大臣       太田 昭宏君
   防衛大臣
   国務大臣
   (安全保障法制担当)   中谷  元君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 山谷えり子君
   防衛大臣政務官
   兼内閣府大臣政務官    石川 博崇君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  前田  哲君
   政府参考人
   (外務省国際法局長)   秋葉 剛男君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    佐藤 雄二君
   衆議院調査局我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別調査室長     齋藤久爾之君
    —————————————
委員の異動
五月二十八日
 辞任         補欠選任
  小田原 潔君     大西 英男君
  笹川 博義君     青山 周平君
  白石  徹君     小島 敏文君
  武井 俊輔君     長尾  敬君
  橋本 英教君     前川  恵君
  宮川 典子君     井上 貴博君
  宮崎 政久君     野中  厚君
  宮澤 博行君     藤井比早之君
  大串 博志君     山尾志桜里君
  太田 和美君     江田 憲司君
  丸山 穂高君     小沢 鋭仁君
  伊佐 進一君     北側 一雄君
  佐藤 茂樹君     岡本 三成君
  浜地 雅一君     濱村  進君
  志位 和夫君     宮本  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     笹川 博義君
  井上 貴博君     宮川 典子君
  大西 英男君     小田原 潔君
  小島 敏文君     白石  徹君
  長尾  敬君     武井 俊輔君
  野中  厚君     宮崎 政久君
  藤井比早之君     宮澤 博行君
  前川  恵君     工藤 彰三君
  山尾志桜里君     大串 博志君
  江田 憲司君     太田 和美君
  小沢 鋭仁君     丸山 穂高君
  岡本 三成君     佐藤 茂樹君
  北側 一雄君     伊佐 進一君
  濱村  進君     浜地 雅一君
  宮本  徹君     志位 和夫君
同日
 辞任         補欠選任
  工藤 彰三君     安藤  裕君
同日
 辞任         補欠選任
  安藤  裕君     大見  正君
同日
 辞任         補欠選任
  大見  正君     岩田 和親君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     橋本 英教君
    —————————————
五月二十八日
 集団的自衛権行使のための法改正など立法措置に反対することに関する請願(照屋寛徳君紹介)(第一三〇三号)
 集団的自衛権行使を容認した閣議決定の撤回を求め、これに基づく全ての立法や政策に反対することに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一三〇四号)
 同(池内さおり君紹介)(第一三〇五号)
 同(梅村さえこ君紹介)(第一三〇六号)
 同(大平喜信君紹介)(第一三〇七号)
 同(笠井亮君紹介)(第一三〇八号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一三〇九号)
 同(斉藤和子君紹介)(第一三一〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三一一号)
 同(清水忠史君紹介)(第一三一二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一三一三号)
 同(篠原孝君紹介)(第一三一四号)
 同(島津幸広君紹介)(第一三一五号)
 同(仲里利信君紹介)(第一三一六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七二号)
 国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案(内閣提出第七三号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
浜田靖一#1
○浜田委員長 これより会議を開きます。
 一言、私の方から申し上げさせていただきます。
 本委員会の審議は、国民も大変注視されているところであります。総理を初め、各大臣におかれましても、国民にわかりやすい簡潔な答弁をされるようお願いを申し上げます。
 この際、中谷国務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中谷国務大臣。
この発言だけを見る →
中谷元#2
○中谷国務大臣 昨日の柿沢議員に対する私の発言は大変不適切なものでございました。この場をおかりしましておわびを申し上げます。申しわけございませんでした。
     ————◇—————
この発言だけを見る →
浜田靖一#3
○浜田委員長 内閣提出、我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官前田哲君、外務省国際法局長秋葉剛男君、海上保安庁長官佐藤雄二君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
浜田靖一#4
○浜田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
浜田靖一#5
○浜田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北側一雄君。
この発言だけを見る →
北側一雄#6
○北側委員 皆さん、おはようございます。公明党の北側一雄でございます。
 限られた時間でございますので、早速質疑に入らせていただきたいと思います。
 まず、私の方から、今回の平和安全法制、この全体像について簡略なパネルを用意させていただきました。上段の方が、日本の安全にかかわるところ、我が国の防衛にかかわる部分でございます。下段の部分が、国際社会の安全、国際平和協力に関する法制でございます。
 まず、上段の方からいきますと、これは我が国防衛にかかわるところでございますが、左の方は、事態の深刻度が比較的低い、そういう状況。ですから、平時であり、よく言われるグレーゾーンの場合。この場合に、今回、自衛隊法を改正して、武器等防護の規定、米軍等の部隊の武器等防護もできるようにしましょうと。自衛隊と連携をして我が国の防衛に資する活動に現に従事しているような米軍等の部隊についての武器等防護ができるようにしていこう、こういう規定でございます。
 さらに、右の方に行きますと、これは重要影響事態法。従来、周辺事態法と言っておった法律の改正でございます。そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態など、日本の平和と安全に重要な影響を与える事態に際し、米軍等への後方支援活動を実施する、こういう法律でございます。
 さらに右に行くと、これはもう有事でございまして、武力攻撃事態対処法また自衛隊法の改正によりまして、こういう武力攻撃事態、また、今回新たに存立危機事態、この点は後でまた詳しくやらせていただきますが、そうした有事への対処についての規定をしているところでございます。
 下段の方に行きますと、国際社会の安全。国際協力の場面では、PKO法の改正。このPKO法は一九九二年に成立した法律でございまして、今、二十三年たっております。これまでも多くの実績を残しているこのPKO法を改正していく。内容は、業務を拡大していく、安全確保業務等の業務ができるようにしていこう、さらには、PKO類似の活動についてもPKO五原則と同じ厳格な条件のもとで協力できるようにしていきましょう、こういう法律でございます。
 さらに、右の方に行きますと、これは国際平和支援法。従来、特措法で対処していたところ、ここを、新法という形で新しい法律をつくりまして、国際社会の平和と安全のために活動を行う外国軍隊への協力支援活動を実施していこう、こういう内容になっているわけでございます。
 この全体像を踏まえた上で質問させていただきたいと思うんですが、まず、この安全保障法制、今回、なぜ今整備をしていこうとしているのか、その目的と必要性について質問させていただきたいと思っているんです。
 昨日も一昨日も、総理からも詳しく御答弁いただいております。安全保障環境が厳しさを増している、そうした具体的な状況については昨日来詳しく答弁があるところでございます。こういう厳しさを増す中で、国民と国をどう守っていくのかということが問われているわけでございます。
 私なりに、この目的、必要性について、認識を少しお話しさせてもらいたいと思うんですが、今回の法整備の目的の大きな一つは、我が国防衛のための日米防衛協力体制の信頼性、実効性というものを高めていく、そして日米防衛協力体制というものを強化する、ここにやはり眼目があるんだろうと思うんですね。
 今全体像を示しましたから、平時から有事に至るまで切れ目のない法制を整備することによって、日ごろから日米間の連携や協力が緊密にできるようになるわけでございます。日ごろからこうした連携協力が緊密にできる、そしてまた、さまざまな想定のもとで、平時から共同訓練ができるようになるわけですね。
 私は、ここが大事だと思うんです。
 そもそも有事のような危機的な状況などつくってはならないわけでございまして、そうではなくて、切れ目のないこうした法制を整備することによって、日ごろから備えを十分にしていく、万全を期していく、そういうことができる。そこに大事なポイントがあるわけでございまして、結果として、抑止力を高めて紛争を未然に防止できる、これが大きな目的、狙いの一つだというふうに認識しています。
 もう一つ、この下段の方の国際の平和、安全に係るところでございますけれども、国際社会の平和とか安全というものがあってこそ、我が国の平和とか繁栄というのも維持できるわけですよね。今は国際間、経済の問題一つとってもグローバル経済になっています。人の行き来も、本当に世界を股にかけて人が往来をしている、こういう時代になっています。これは、ますますこれからもそういうことが続くでしょう。
 そういう中にあって、日本の平和とか繁栄というのも、国際社会の平和とか安全がやはり確保されていることによって維持、持続ができるわけなんですよね。だから、決して、国際協力といっても、何かどこかのほかの国のためにやるというだけではなくて、それは、結果として、我が国の平和とか安定とか、そのために貢献をすることになるわけでございまして、やはりできる限りの貢献はしていかねばならないわけなんですね。
 これまで、先ほど申し上げたとおり、日本は国際協力の場面でも、二十年余り、そうした活動を、日本の自衛隊の皆さん、頑張ってきていただきました。こうした経験とか実績を踏まえまして、国際平和協力のための法制を改めて整備していこうというところに狙いがある、私はこのように、二点、今申し上げましたが、認識をしております。
 総理の御認識を改めてお聞かせ願いたいと思います。
この発言だけを見る →
安倍晋三#7
○安倍内閣総理大臣 質問にお答えする前に、冒頭、委員長より一般的な御指摘があったことを踏まえまして、私としては、国民にわかりやすく、丁寧に答弁をしているつもりでございますが、簡潔に答弁することの大切さを踏まえまして、今後とも留意してまいる考えであります。
 そこで、ただいま北側委員から基本的な考え方について御指摘がございました。極めてわかりやすくパネルで示していただいた、このように思います。まさに、この法制は、国民の命と幸せな暮らしを守る、ただ一点、それが目的であります。
 そこで、この上段の部分につきましては、今委員が御指摘になったように、自衛隊とそして米軍が、まさに我が国に対する事実上の事態、我が国の存立が脅かされるような事態において、しっかりと共同で対処をしていくわけでございますが、その上において、自衛隊も持てる力を十分に発揮できるように今後はなっていきます。
 つまり、その中において、いわば我が国が非常に狙われているという危険な状況においての公海で、米軍の艦船がもしミサイル攻撃を受けたとして、それは、我が国にまだ武力攻撃が発生していない段階でも、日本の艦艇はその艦艇を守ることができるようになるということになれば、それを想定した、まさにおっしゃったように、日ごろからの訓練、日ごろからのお互いのオペレーションに対するいわば協力がスタートするわけであります。
 この協力というのは、当然きずなを強くしていく。これはもう実際問題として、米軍の人たちと海自の人たちが信頼は非常に強くなっていく、お互いに助け合うことができるんですから。私は、これは大きな変化になっていく。つまり、日ごろからの訓練等でそうした変化が起こっていく中において、これはもう日米同盟は完全に機能するなという発信につながっていくわけでありまして、まさに、結果として、我々は、武力行使をしなくて済む、海外から侵略されなくて済む、未然に紛争を防ぐことにつながっていくことになるんだろう、このように思います。
 そして、この下段の部分においても、これもまさにそうでありますが、日本は多くの物資を、必要な生活必需品を海外から輸入しています。また同時に、すばらしい製品を海外に輸出している。近年は、この二年間でインフラ輸出は三倍の九兆円にふえていった。それは、まさにそういう地域が平和な地域になった、安定した地域になったから、これからインフラを頑張ろうということになってきているわけであります。
 我々はそうした物資を海外に輸出しながら、それによって得た富は、これは私たちの大切な社会保障の財源にもなっていくわけであります。
 つまり、こうした国際社会を平和で安定にしていく、国際社会の一員としての義務であると同時に、日本国民の生活にも未来にも大きな影響がある中において、我々はこの法整備をしっかりと進めていきたい、こう考えているところでございます。
この発言だけを見る →
北側一雄#8
○北側委員 それでは、もう少し総論の話をさせていただきたいと思うんですが、今回の安全保障法整備、私は、やはりこの安全保障においては、原理、原則、そして視点、この三つがあるというふうに思っております。
 パネルを用意させていただきましたが、原理というのは憲法適合性のことを私は指しているんですけれども、憲法九条、また憲法十三条、こうした憲法適合性を当然持てないといけません。
 憲法九条では、武力による威嚇または武力の行使をしてはならない、こう規定がございます。ただ一方で、憲法十三条、国民の生命、自由、幸福追求の権利は国政上最大の尊重を要する、こういう規定があるわけですね。その十三条から自衛の措置というのは認められるんだろう。その自衛の措置の限界を示したのが、昨年の七月一日の閣議決定だ、新しい新三要件。後でまた詳しくやらせていただきますが、この憲法適合性の問題が一つあります。
 この憲法適合性があるからといって、では、全て自衛隊を憲法に適合すれば派遣するんだ、活動するんだということじゃないんですね。次にやるのは法制度なんです。自衛隊という実力組織を出す以上は、出す以上は、そこに法律上のできるだけ明確な根拠がないといけないわけでございまして、この法制度をしっかりつくっていかなければならない。今回の安保法制もここの部分でございます。
 この法制度をつくるに当たっては、今回の与党協議でも私どもから主張をさせていただいて、やはり原則というのがありますねということで、自衛隊の海外派遣三原則ということを主張させていただきました。
 この自衛隊海外派遣の三原則というのは、これは当然の話なんですけれども、一番目に国際法上の正当性の確保、そして国会の関与など民主的統制、三番目に自衛隊の安全確保、この三原則について、個々の法制の中でそれぞれについて具体的に法制化をしていく、これをしっかりやろうじゃないですかという提案をさせていただきました。自民党の皆さんも全くそのとおりだということで、この三原則のもとで今回の法制の検討を進めさせていただいたわけでございます。これについても、後で詳しくお話をさせていただきたいと思います。
 さらに、もう一つ、この法制度が仮にできたとします。できたとしても、では、制度があって要件が満たされれば必ず自衛隊を派遣するのかといえば、これまたそうじゃないんですね。そこで、その時々の政策判断、運用の問題と言ってもいいかもしれません、その時々の政策の判断があるわけでございます。その政策の判断を誰がするかといったら、そのときの内閣であり、我々国会でございます。内閣、国会が、そのときの政策判断がある。制度ができたからといって、要件に当てはまれば必ず自衛隊を派遣するということでは決してない。
 この三つのステージがあるということを私は確認していく必要があると思うんです、議論する中で。憲法に適合しているか、そして制度、そしてさらには、制度があったとしても政策判断、この三つの次元、三つのステージ、段階があると思うんですね。
 昨日来の議論を聞いておりますと、この三段階のどこを議論しているのかというのがやや不明なときがあるんですよ。
 例えば、一体化の問題です、武力行使との一体化の問題。
 武力行使との一体化、後でまた詳しくやりますが、これは憲法上の要請なわけですよ。憲法九条で、武力の行使をしてはならない。だから、当然、一体化と評価されるようなこともあってはならない。これは憲法上の問題なんです。
 そして、この一体化というのは何なのかということを、昨年七月の閣議決定で、現に戦闘行為が行われている現場でない場所での支援活動であるならば一体化しない、こういう整理を、憲法上ですよ、憲法上の解釈としてしたわけです。
 その問題と、制度として自衛隊員の安全をどう確保するかという問題とは別次元の話なんですね。この別次元の話を、何か一緒になったように議論をどうもされているように私には聞こえました。この問題については、ちょっと後で、大事な問題なので、さらにさせていただきたいと思います。
 それで、政策判断の問題、三つ目の政策判断の問題。
 これは制度ができ上がった後の話なんですけれども、この政策判断にも、私はやはり一定の視点というのがあると思うんですね、視点。どういう場合だったら政策判断として自衛隊の派遣をしていくのか。
 そこは、まず第一に、我が国の主体的判断だということですよね。
 よく、批判として、アメリカから要請があれば断れないんじゃないかだとか、そして、アメリカから言われれば地球上どこでも後方支援するだとか、こうした批判が今されております。しかし、ここはあくまで我が国の主体的判断、我が国の国益にとってどうなのかという判断があり、また、そのときの国際情勢がどうなのか、その事態に国際社会はどう対処しようとしているのか、我が国はどういう役割を果たしていくのがいいのか、やはりこういう判断をしないといけないんです。
 また、当然のこととして、国内の世論の支持がなければ自衛隊の派遣なんかできないわけですよね。そういう意味では、やはり国内世論がどうなのか、その動向についても見ないといけない。
 そういうことをさまざま総合的に考慮して、国が主体的に判断をしていくということだと思うんです。
 二番目に、やはり自衛隊にふさわしい役割というのがあると思うんですね。
 というのも、自衛隊の能力、それから人員、装備、これまでの経験、実績、そういうものを踏まえて、やはり自衛隊にふさわしい役割というのがあると思うんですよ。やはり、自衛隊の方々のこれまでの経験から、得意分野というのもありますよね。さらには、予算面だって制約があるわけですよ。何でもかんでもできるというわけじゃありません。自衛隊にふさわしい、そうした役割が何なのかということも、当然、時の内閣、国会は検討しなきゃいけないわけですね。
 さらに、三つ目、平和外交努力です。
 昨日も高村副総裁と総理との間で御議論ありましたけれども、この平和外交努力というのと今回の安保法制整備というのは目的は一緒なんですよ。紛争を未然に防止する、また、紛争があるならばそれを拡大させない、これがやはり、平和外交努力と、そして安保法制整備による抑止力の強化、この二つが相まって紛争未然防止につながってくるということなんだと私は思うんですね。そういう意味では、平和外交努力も大事。
 平和外交を総理も一生懸命展開をしていただいています。この平和外交と、平和外交をやっている中で、それと比較してこの自衛隊の派遣ということがどうなんだということも当然考慮していかないといけない。
 また、非軍事分野での貢献活動というのも、今、日本はしっかりやっているわけですよね。そうした貢献活動についてはどうなのか。こうしたことをやはり考えて政策判断をしていくことになるんだろうなというふうに思うんですね。
 総理、私、ちょっと総論の話を長々お話しさせてもらいましたが、総理の御意見を。
この発言だけを見る →
安倍晋三#9
○安倍内閣総理大臣 ただいま北側委員から極めて重要な御指摘があったと思います。
 昨年の五月十五日に安保法制懇から考え方についての取りまとめが提出をされました。そして、七月の一日に閣議決定をしたわけでございますが、その際にも、私は何回も御説明をしてきたわけでございますが、まさに委員の御指摘のとおり、安全保障については、憲法との適合性についての判断があります。その上において、法制度が整っていなければできません。まさに憲法の適合性につきましては、昨年の七月の一日にその判断をしたわけでございます。そして、今回、法律をつくって、いわば法制を整えていく。
 しかし、同時にそれは、これは憲法判断をしたときもそうなんですが、これは、そうしなければいけないということではなくて、まさに、憲法の判断はこうなりましたから、憲法との関係ではできますよ、原理的にはできますよというだけであって、しかし法律ができなければできませんねという話も当時からしていました。
 しかし、そこで法律をつくったとしても、これは、やらなければいけないということではもちろんありません、できるということだけでありまして、その上に立って慎重な慎重な政策判断があります。このいわば三段階になっているということははっきりとさせておく必要があるんだろう。
 残念ながら、これが混同された議論が横行しているわけでありまして、法理上は、法理上はこれはでき得るという答弁をすると、いきなりそれをやるんだという、紙面に躍る場合があるわけでありますが、そもそも能力も想定もしていないことは、これは起こり得ないわけであります。
 そこで、第一に、憲法適合性に関しては、自衛隊の活動が、武力の行使の一体化を防ぐ仕組みなどにより、武力による威嚇または武力の行使に当たらないことを確保しています。その例外は、第三要件を満たす場合の自衛の措置に限られる。
 そして、第二に、自衛隊の海外の派遣に当たっては、国際法上の正当性の確保、国会の関与等の民主的統制の確保、自衛隊員の安全確保のための措置、北側三原則と言われているものでありますが、平和安全法制において法律上の要件として明確に定めているところであります。
 第三に、この法制に基づいて、自衛隊が実際に活動を行う場合には、まず、我が国の主体的判断のもと、自衛隊の能力、装備、経験に根差した自衛隊にふさわしい役割を果たすが、その前提として、外交努力を尽くすことを重要な視点として政策判断を下してまいります。
 この三点において、いわば政策判断を下していく上において基本的な判断基準としていきたい、このように思います。
 多くの国民の皆様には、このような平和安全法制の内容をぜひ御理解いただきたい、このように思う次第でございます。
 もちろん、最後に第三番目として、外交努力。これは、外交努力はずっと引き続き続いていくわけであります。外交努力を行いながら、未然に防ぐ。しかし、残念ながらその後紛争が発生したとしても、それを少しでも早く終結すべく外交努力はずっと続いていくということでもあるわけでございます。
この発言だけを見る →
北側一雄#10
○北側委員 それでは、各論の話をさせてもらいます。
 きょう、質疑させていただきたいのは二つです。
 一つは、この新三要件の問題ですね。新三要件がかかわっておりますのは、この全体像の中の日本の安全にかかわるところの一番右の、まさしく有事の部分ですね。この新三要件のところについて議論させていただきたい。
 もう一点は、この真ん中の重要影響事態法と国際平和支援法、いわゆる後方支援のところです。ここについて議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 まず、新三要件について。新三要件のパネル、五枚目ですね。憲法九条のもとで許容される自衛の措置ということで、新三要件を昨年の七月一日の閣議決定で決めました。それを今回法制化したわけですね。
 この三つの三要件については、今回の法制の中で、自衛隊法もしくは武力攻撃事態対処法、この二つの法制の中でこの三要件は全て明記をいたしております。
 この新三要件なんですが、このパネルの赤い字になっているところというのは、これは新たに、昨年の七月の閣議決定で新たに加えられたところなんですね。黒字のところはもともとの旧三要件です。赤字のところは新たに加わったところですね。
 まず、第一要件でございます。我が国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、この後ですね、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合、この赤字のところを存立危機事態というふうに法文上定義をしたわけですね。
 そもそも、国の存立が脅かされる、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険、これはどういう意味なんだ、どういう意義があるのか、その判断基準は何なのか、存立危機事態の判断基準は何なのかということについて、これは昨年の七月の閣議決定の直後の予算委員会で議論しているんですね。総理からも法制局長官からも御答弁いただいています。
 この一年近くの間、恐らくこの答弁をずうっとされていらっしゃるんだと思うんですが、このパネルは、総理や法制局長官が御答弁いただいている第一要件の解釈です。
 この明白な危険とは何なのかということについて、「そのままでは、」「国民に、我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況であるということ」、まずこのように解釈をされまして、では、その判断するときの要素は何なのかという質問に対しては、「事態の個別具体的な状況に即して、」その後に五つ要素を挙げているんです。一番目に「主に攻撃国の意思、能力、」、二番目に「事態の発生場所、」、三番目に「その規模、態様、推移などの要素を総合的に考慮し、」、四番目に「我が国に戦禍が及ぶ蓋然性、」、五番目に「国民がこうむることとなる犠牲の深刻性、重大性などから客観的、合理的に判断することになります。」、このような御答弁をいただいています。
 さらに、「明白な危険というのは、」「単なる主観的な判断や推測等ではなく、客観的かつ合理的に疑いなく認められるというものである」、このような御答弁を、去年の七月十四日以来ずうっと総理も長官も同じ答弁をしていただいています。
 次に、第二要件なんですが、この第二要件については、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないとき、この赤字のところが新たに加わったんです。これが大変意味が重いと私は思っています。これまでは、これを排除し、他に適当な手段がないときとなっていたのを、我が国の存立を全うし、国民を守るために。
 この赤字の意味は、要するに自国防衛ですよということを改めて言っているわけですね。専ら他国防衛を目的としているものではありませんよ、自国防衛ですよと。そして、それが他に適当な手段がない、ほかに方法がないということを言っているわけですね。
 この第二要件についても、今回、法文に明記をしていただいたんですね。対処基本方針、武力攻撃事態対処法の第九条ですけれども、対処基本方針の中に、この第二要件についても、その要件が当てはまっているという事実をちゃんと記載するというふうに明記をされておるわけでございます。
 この第二要件の意義についても、昨年の七月の予算委員会で答弁をいただいておりまして、それはどういう答弁かというと、「他国に対する武力攻撃の発生を契機とする武力の行使についても、あくまでも我が国を防衛するためのやむを得ない自衛の措置に限られ、当該他国に対する武力攻撃の排除それ自体を目的とするものではないということを明らかにしている」。非常に私は大事な答弁をしていただいたと思うんですね。
 当該他国、密接な関係のある他国に対する武力攻撃の、その排除それ自体を目的とするものではないんだ、あくまで目的は、我が国を防衛するためというところに目的があるということを改めて言っていただいている答弁であるわけでございます。
 そして、三番目の要件が、これがちょっと最近議論になっているんですね、第三要件が。必要最小限度の実力を行使するという第三要件ですね。海外派兵の一般的な禁止の論点に絡んで、この第三要件のところが議論をされているわけでございます。
 これはちょっと内閣法制局長官に御答弁いただきたいと思っているんですが、この第三要件というのは単なる均衡性、普通、この第三要件というのは均衡性を言っているというんですね。個別的自衛権でいいますと、我が国に対する武力攻撃があった、その武力攻撃を排除するための実力行使、これが、均衡性、バランスを持たないといけませんよという意味で理解されているんです。
 この三要件の場合には、当然、この第三番目の要件というのは、必要最小限度というのは、第一要件、第二要件を受けた必要最小限度なんです。第一要件、第二要件を受けた必要最小限度。要するに、我が国の存立を全うし、国民を守るための必要最小限度ということなんです。
 ここが一番のポイントでございまして、長官、私はそのように思うんですが、この第三要件の、必要最小限度の実力を行使するというこの要件の意味について、改めて御答弁をお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →
横畠裕介#11
○横畠政府特別補佐人 第三要件につきましては、お示しのパネルのとおり、文言上変更はございません。
 第三要件は、単に、相手から受けている武力攻撃と同程度の自衛行動が許されるという国際法上の自衛権行使の要件である均衡性ではなく、憲法上の武力行使の要件である新三要件の第一要件及び第二要件を満たした場合における、実際の実力行使の手段、態様及び程度の要件でございます。
 したがいまして、第三要件に言います必要最小限度とは、我が国の存立を全うし、国民を守るためとあります第二要件を前提とした、我が国を防衛するための必要最小限度ということであると理解されます。
この発言だけを見る →
北側一雄#12
○北側委員 今の御答弁をもう少し、ちょっと私なりに解釈して言いますと、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃があるわけですね。他国に対する武力攻撃がある。その他国に対する武力攻撃を排除する実力行使をするんですが、その実力行使と他国に対する武力攻撃との均衡性という単純な話じゃないんですよという意味なんです。そこに目的があるわけじゃないんですから。目的は、国の存立、また国民の権利、これを守るために今回この自衛の措置を認めた、憲法九条のもとで例外的に許容されるというふうに我々は判断したわけですね。
 ですから、この必要最小限の目的というのは、目的から照らして、我が国の自国防衛のための、国民の権利を守るための、国の存立を守るための必要最小限という意味だというふうに私は理解しております。
 長官、もう一度、今の理解でよろしいかどうか。
この発言だけを見る →
横畠裕介#13
○横畠政府特別補佐人 御指摘のとおりでございます。
この発言だけを見る →
北側一雄#14
○北側委員 新三要件について改めて総理にお聞きしたいんですが、これはきのうもおとついも御答弁いただいているんですが、やはりここは非常に大事なところなので、もう一度、国民の皆様に総理のお言葉を伝えていただきたいんです。
 日本という国は、これまで戦後七十年間、平和国家の道を歩んでまいりました。専守防衛という理念を堅持してまいりました。私は、今回の法制によっても、またこの新三要件によっても、専守防衛という我が国の大事な大事な理念、これについてはこれからも堅持をされているんだということを、ぜひ、もう一度総理の口から答えていただきたい。
 今のような解釈なわけですよ、新三要件といっても。専守防衛が堅持されていることは明らかだと私は思います。
この発言だけを見る →
安倍晋三#15
○安倍内閣総理大臣 ただいま、北側委員の御質問、そして法制局長官の質問と答弁、やりとりから、これは極めて明らかだろうと思います。
 いわば、新三要件の中において、国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるおそれがある、そのおそれとはということで、北側委員からも私と法制局長官の答弁も御紹介をいただいているわけでありまして、そこからも明らかにこれは専守防衛であるということではないかと思います。
 今般の平和安全法制の整備に当たっては、昭和四十七年に示された政府見解の基本的な論理は一切変更していません。この基本的な論理は、昭和三十四年の砂川事件の最高裁判決で示された考え方、すなわち、「わが国が、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうることは、国家固有の権能の行使として当然のことといわなければならない。」との考え方と軌を一にするものであります。
 また、三要件のもとで許容される武力の行使は、あくまでも自衛の措置としての武力の行使に限られており、我が国または我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃の発生が前提であり、また、他国を防衛すること自体を目的とするものではない。これは、三要件からも明らかであり、第一要件についての、第一要件とはどういう要件であるかということについての再三の答弁からも明らかであろうと思います。
 このような考え方のもとに行われる今般の法整備においては、憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略である専守防衛について、その定義、そしてそれが我が国防衛の基本方針であることにいささかの変更もないということは、はっきりと申し上げておきたいと思います。
この発言だけを見る →
北側一雄#16
○北側委員 それでは、後方支援活動の問題について質疑をさせていただきます。
 先ほどの、御説明しましたこの全体像ですが、その中の真ん中の部分、重要影響事態法、国際平和支援法、これが後方支援にかかわるところの法制でございます。
 まずお聞きしたいのは、重要影響事態とは何なのかということなんですね。法文上の定義は、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態、これが重要影響事態なんですが、この重要影響事態の判断基準とは一体何なのか。私は、これは非常に大事だと思っています。
 今回、この法文をつくるに当たりまして、与党内でも相当議論をしたんですけれども、この重要影響事態法のところに書いてありますとおり、「そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等」ということで、例示規定を残したんですね。これは、一九九九年に周辺事態法がつくられたんですが、そのときに議員修正で入ったところなんです。この例示を入れたんですね。それをそのまま今回も、今回の法制の中でも残しました。「そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等」我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態ですね。この例示をするという意味が、法制上どういう意義を持つのかというところなんです。
 いろいろな法制がある中で、こういう例示規定を設けている法制というのはたくさんあるんですね。この例示の意味というのは、単なる例示ではないんですね。やはりこうした例示と同等のもの、また匹敵するもの、こういうものの一つの例示として挙げているというふうに私は理解いたしますが、これは法制上の問題でございますので、長官、ちょっと御答弁いただけますか。
この発言だけを見る →
横畠裕介#17
○横畠政府特別補佐人 御指摘の現行周辺事態法第一条の例示は、御指摘のとおり議員修正の部分でございますので、一般論としてお答えいたします。
 周辺事態法第一条の「そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等」は、周辺事態、すなわち同条に規定されている我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態がどのような事態であるのか、どのような事態を法律が想定しているのかの理解を助けるために、代表的な具体的事態を例示したものであると考えられます。
 改正後の重要影響事態におきましても同じ例示をそのまま維持しているところであり、その意味においては変わりがないものと理解されます。
この発言だけを見る →
北側一雄#18
○北側委員 法制上は、この例示というのは、単なる例示というだけの意味ではなくて、やはり我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態とは何なのかということを考えるときの一つの大事な要素になっているわけですね。ですから、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態というのが何か際限なく広がってしまうということにはならないんだというふうに私は理解をしております。
 この重要影響事態とはどういう基準で判断をしていくのか、ここのところがとても私は大事だと思うんですが、総理、ここのところを御答弁いただけませんでしょうか。
この発言だけを見る →
安倍晋三#19
○安倍内閣総理大臣 いかなる事態が影響重要事態に該当するかについては、事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して客観的かつ合理的に判断することとなるわけでありまして、一概に述べることは困難ではありますが、その判断要素についてより具体的に申し上げれば、実際に武力紛争が発生しまたは差し迫っている等の場合において、事態の個別具体的な状況に即して、主に、当事者の意思、能力、そして事態の発生場所、また事態の規模、態様、推移を初め、当該事態に対処する日米安保条約の目的の達成に寄与する活動を行う米軍その他の外国の軍隊等が行っている活動の内容等の要素を総合的に考慮して、そして我が国に戦禍が及ぶ可能性、国民に及ぶ被害等の影響の重要性等から客観的、合理的に判断することとなると考えています。
この発言だけを見る →
北側一雄#20
○北側委員 今の総理の御答弁も、私はこれから非常に大事な御答弁になるというふうに理解をしております。
 防衛大臣にお聞きいたしますが、前の周辺事態のときに、周辺事態とは何なのかということでやはり議論がありまして、周辺事態法のときでございますが、一九九九年の四月二十六日に政府統一見解というのが出ているんですね。皆様のお手元にも資料は行っておるかと思いますが、周辺事態が生起する原因に着目して、六つの事例というものをこの政府統一見解で出していただいています。
 この六つの事例、これはこれからも維持をされていくということで理解してよろしいでしょうか。
この発言だけを見る →
中谷元#21
○中谷国務大臣 いかなる事態が重要事態に該当するかについては、事態の個々の具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して客観、合理的に判断することとなるために、一概に申し上げることは困難でございますが、その判断要素についてより具体的に申し上げれば、実際に武力紛争が発生し、また差し迫っている等の場合において、事態の個別具体的な状況に即して、主に、当事者の意思、能力、事態の発生場所、事態の規模、態様、推移を初め、当該事態に対する日米安保条約の目的の達成に寄与する活動を行う米軍その他の外国軍隊等が行っている活動の内容の概要を総合的に考慮し、我が国に戦禍が及ぶ可能性、国民に及ぶ被害等の考慮の重要性等から客観的かつ合理的に判断することと考えており、少なくとも、平成十一年四月二十六日の政府統一見解で示された六つの具体例、これは、事態が生起する原因に着目して説明したものとして、重要影響事態においても当てはまると考えております。
この発言だけを見る →
北側一雄#22
○北側委員 この下の方の国際平和支援法、これは新法でございます。この国際平和支援法において、どんな事態に際して我が国が後方支援していくのかという、国際平和共同対処事態という定義をしているんですね。
 この国際平和共同対処事態という中身については、この法律の第一条で、「国際社会の平和及び安全を脅かす事態」、これが第一番目、そして「その脅威を除去するために国際社会が国際連合憲章の目的に従い共同して対処する活動を行い、」これが二番目、三番目に「我が国が国際社会の一員としてこれに主体的かつ積極的に寄与する必要がある」、この三つの要素、要件のもとで事態認定をしていく、こういう構成になっているわけです。
 この法律の中身、きょうは詳しくできませんが、先ほど自衛隊の海外派遣の三原則というのをお話ししましたが、国際法上の正当性、そして国会の関与等の民主的統制、自衛隊の安全確保。この国際法上の正当性という観点から、国連決議の存在、国連決議があることというのを絶対条件にしたわけですね。さらに、国会の関与のところでは、ここは、例外なき国会承認というふうに、非常に厳しい縛りをこの第一番目、第二番目でかけさせていただいているわけですね。
 総理、これは、国連決議がどうしてもなきゃいけない、また、例外なき国会承認だというふうに厳しい要件にした、こちらの法制について、その理由についてお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
安倍晋三#23
○安倍内閣総理大臣 政府としては、本年三月に与党協議で合意された具体的な方向性を踏まえて、自衛隊の海外における活動の参加に当たっては、国際法上の正当性の確保、国会の関与等の民主的統制、自衛隊員の安全確保が重要であり、これらを関係する法律に規定する方向で検討してきたところであります。
 国際平和支援法においては、国際法上の正当性の確保について、我が国が協力支援活動等の対応措置を実施するのは、その措置が国際法上適法なものであることに加えて、我が国が支援する諸外国の軍隊等の活動を当該外国が行うことを決定等する国連決議や、問題となる事態に関連して国連加盟国の取り組みを求める国連決議がある場合のみとしています。
 また、国会の関与等の民主的統制については、国際平和支援法が国際の平和及び安全に寄与する目的で自衛隊を海外に派遣するための一般法であることに鑑みまして、国民の理解を十分に得つつ、民主的統制を確保する観点から、例外なく国会の事前承認を必要としているわけでございます。
この発言だけを見る →
北側一雄#24
○北側委員 それでは、もう時間も余りございませんので。
 この重要影響事態法と国際平和支援法、ともに後方支援活動をやっていこうという中身でございますが、先ほどの冒頭の話に戻るんですけれども、武力行使との一体化、一体化してはならないんですね、後方支援ですから。武力の行使ではありません。武力の行使はしてはならない、それを大前提にして後方支援活動をやる、だから一体化してはならない。これは維持をされているわけですね。
 一体化するかどうかについては、先ほどお話ししたように、憲法論としては、現に戦闘行為を行っている現場でない場所での支援活動については一体化しないという整理を昨年したわけですね。そもそも輸送活動とか補給活動とかこうした後方支援活動というのは安全な場所でなきゃできないわけでございまして、この安全な場所を確保していくのは当然の話だと思うんです。
 それで、お答え願いたいんですが、今回、この安全確保の仕組み、先ほどの三つ目の原則ですけれども、安全確保の仕組みとして、実施区域の指定を防衛大臣がされるわけですね。自衛隊の皆さんが活動する実施区域を指定されます。この実施区域について、法文上は、私も調べてみたんですけれども、防衛大臣は自衛隊の部隊が円滑かつ安全に実施することができるよう実施区域を指定する、法文上はこう書いてあるんです。
 きのうの御答弁、一昨日の御答弁を聞いておりますと、これをさらに具体化されまして、活動を行う期間について戦闘行為がないと見込まれる場所を指定するんだ、こういう御答弁をいただいているんですね。
 ここは非常に大事なところなので、総理、改めて答弁をお願いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
安倍晋三#25
○安倍内閣総理大臣 私どもが行ういわば後方支援活動は、他国の武力の行使と一体化することにより我が国自身が憲法上認められない武力の行使を行ったとの法的評価を受けることがないよう、支援対象となる他国軍隊により現に戦闘行為が行われている現場では支援活動は実施しないこととしております。これは、今委員が御指摘になったとおりであります。
 また、法律上、部隊等が活動を円滑かつ安全に実施することができるように活動の実施区域を指定することとしております。
 それはまさに法律に書いてあるわけでありますが、それはどういうことかといえば、今現在戦闘行為が行われていないというだけではなく、部隊等が現実に活動を行う期間について戦闘行為がないと見込まれる場所を実施区域に指定することとなります。
 そして、万が一、状況が変化していく、その可能性はもちろん全く排除されないわけでありますが、部隊等が活動している場所が現に戦闘行為が行われている現場となる場合等には、活動の休止、中断を行うことになる。それはしっかりと定められているわけでございます。
この発言だけを見る →
北側一雄#26
○北側委員 最後にもう一点聞いて終わりたいと思いますが、総理は、今回の閣議決定の後の記者会見の席で、これは記者さんからの御質問に答えられたんだと思うんですが、ISへの例えば空爆作戦、後方支援することはない、こういう趣旨の御発言があったかというふうに思っております。
 この御発言の理由といいますか、ちょっと総理の思いを改めてお聞かせ願いたいと思います。
この発言だけを見る →
安倍晋三#27
○安倍内閣総理大臣 日本は、過激主義と相対峙している穏健派イスラム諸国を支援しております。それは例えば、難民、避難民支援。中身としては、食糧やあるいは医療品、そうしたものをしっかりと供給をしていくなどの非軍事的な人道支援を行っているわけでございますが、そのことによって我々は今高い評価を受けているわけでありますし、我々が最も得意とする分野と言ってもいいと思います。
 我が国は、これは政策判断として、政策判断として、今後も軍事的作戦を行う有志連合に参加する考えはありません。ISILへの空爆等への後方支援を行うことは全く考えていないということを、はっきりとこの場でも申し上げておきたいと思います。
 我が国は、今後とも、評価をされている難民、避難民に対する食糧人道支援など、我が国ならではの人道支援を拡充し、そして非軍事分野において国際社会における我が国の責任を毅然として果たしていく考えでございます。
この発言だけを見る →
北側一雄#28
○北側委員 終わります。
この発言だけを見る →
浜田靖一#29
○浜田委員長 次に、長島昭久君。
この発言だけを見る →
← 戻る